説明

被処理体の処理装置

【課題】処理容器内にて被処理体を回転させながら処理する処理装置を提供する。
【解決手段】基板処理装置10は、処理源155を用いて内部にて基板Gを処理する処理容器100と、処理容器100の壁部に配設され、基板Gを処理容器内に搬入又は処理容器内から搬出する複数のバルブVと、処理容器100の底面に対して鉛直方向の中心軸Oを中心に点対称に配置され、処理容器内にて中心軸Oを中心に回転可能な複数のステージ110a,110bと、複数のステージ110a,110bを支持し、複数のステージ110a,110bのうちのいずれかのステージを複数のバルブのうちのいずれかの搬送口近傍まで回転させるタイミングに併せて、複数のステージ110a,110bのうちの他のいずれかのステージを複数のバルブVのうちの他のいずれかのバルブVの近傍まで回転させるステージ支持部材115と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理容器内にて被処理体を処理する装置に関し、特に、処理容器内にて被処理体を移動させながら処理する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、処理容器の内部にて被処理体に成膜やスパッタなどの微細加工を施す処理装置が知られている。処理装置は、半導体やFPD(Flat Panel Display)の製造に使用される。処理装置は、通常、処理容器の内部を所望の真空状態に維持しながらステージ上の被処理体に成膜等の処理を施す。このような被処理体の処理装置のうち、真空の処理容器の内部にて被処理体を移動させながら被処理体に所望の処理を実行する処理装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このように被処理体を移動させながら処理する装置の具現化には、真空に維持された処理容器内に、例えばステージを移動させるための駆動機構を設ける必要がある。これに加えて、移動中のステージをガイドするための案内機構や、ステージへ電気や冷媒等の用力を供給するための機構も必要となる。
【0004】
【特許文献1】国際国開第2008/066103号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、真空状態の処理容器内に、例えばボールネジ等の駆動機構を設けると、グリスを真空領域内で使用する必要が生じ、処理容器内のゴミや汚染の問題が生じるおそれがある。これに対して、グリスを必要としない、例えば真空リニアモータ等の非接触の駆動源を用いることも考えられる。しかし、この場合、可動子と固定子間に真空隔壁を設ける必要があるため、必然的に可動子及び固定子間を広げなければならず、これにより、真空リニアモータを前進させるための推力低下が生じる。また、可動子と固定子間に例えばアルミ製の真空隔壁を用いると、渦電流損失が生じ、これによっても推力低下が生じる。このようにリニアモータを真空仕様にすると推力が低下する要因が増えるので、必要以上の高出力リニアモータの選定が必要となる。真空リニアモータ等の非接触の駆動源を用いるとこれ以外にも発熱、コスト高等、現状では多くの課題が残る。
【0006】
また、ステージをリニア搬送させるためのガイド(案内)機構を真空中に設けることにも課題がある。例えば、ガイド機構としてリニアガイドを使用した場合、やはりグリスを真空装置内で使用する必要が生じ、前述した通り、処理容器内のゴミや汚染の問題が懸念される。これに対して、グリスを必要としない固体潤滑膜も開発されているが、処理容器内にゴミが発生したり、寿命が短かったりする問題がある。磁気浮上ガイド等の非接触のガイド機構を用いることも考えられるが、技術的なハードルが高く今のところ実現は難しい。
【0007】
また、ステージへの用力(液体、気体、電力)を供給するための機構を真空中に設けることにも課題がある。例えば、用力供給機構としてベローズを使用した場合、比較的、真空に曝露される面積が大きく、アウトガス量が多いため真空特性が良くない。成膜処理の場合、反応生成物がベローズの表面に堆積する。その際、蛇腹形状というベローズの構造上、伸縮動作を行うためゴミを巻き上げる懸念がある。また、ベローズを用いると装置が大型化してしまう。これに対して、ダクトアームのような関節を有する機構を利用して用力を供給することも考えられるが、ダクトアームの動作によるゴミの問題が懸念されるとともに装置の大型化の問題も解消されない。
【0008】
さらに、いわゆる流し生産の場合、ステージは、処理容器の一端にて被処理体を載置し、処理容器の他端まで移動する。移動中、被処理体に所望の処理が施される。しかし、この場合、他端にて被処理体が搬出された後、次に搬入される被処理体を載置するためにステージを被処理体の搬入位置まで戻さなくてはならない。この戻し動作は、タクトタイムを考慮すると非常に無駄な動作であるため、ステージをできるだけ高速に移動させることによりステージの戻し時間をできるだけ短くしたい。しかしながら、ステージの高速移動により、真空処理容器内にゴミが巻き上げられる可能性がある。また、ステージを移動させるための例えばモータ等の駆動部に必要な最大出力は、このステージ戻し動作で要求される移動速度により決定する。このため、駆動部の最大出力を大きくして高速性を求めると、消費電力、駆動部のサイズ、コストの面で不利になる一方、駆動部の最大出力を小さくするとステージの戻り時間が長くなって生産性が低下するという問題が生じる。
【0009】
そこで、上記課題を解決するために、本発明は、処理容器内にて被処理体を回転させながら処理する処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
すなわち、上記課題を解決するために、本発明のある態様によれば、処理源を有し、前記処理源を用いて内部にて被処理体を処理する処理容器と、前記処理容器の壁部に配設され、被処理体を前記処理容器内に搬入又は前記処理容器内から搬出する複数の搬送口と、前記処理容器の底面に対して鉛直方向の中心軸を中心に点対称に配置され、前記処理容器内にて前記中心軸を中心に回転可能な複数のステージと、前記複数のステージを支持し、いずれかのステージをいずれかの搬送口近傍まで回転させるタイミングに併せて、他のいずれかのステージを他のいずれかの搬送口近傍まで回転させるステージ支持部材と、を有する被処理体の処理装置が提供される。
【0011】
かかる構成によれば、複数のステージは、処理容器の底面に対して鉛直方向の中心軸を中心にやじろべえ式に点対称に配置され、中心軸を中心に回転する。これによれば、いずれかのステージがいずれかの搬送口近傍まで回転するタイミングに併せて、他のいずれかのステージが他のいずれかの搬送口近傍まで回転される。
【0012】
たとえば、2つのステージが中心軸を中心に一直線上に配置され、円筒状の真空処理容器の側壁に2つの搬送口が対向して設けられている場合、一方の搬送口から搬入された被処理体を一方のステージに載置し、そのステージを半回転させて他の搬送口まで移動させるまでの間に、他方の搬送口の近傍に位置していた他方のステージが半回転して一方の搬送口まで移動する。これによれば、半回転するごとにいずれかのステージが次の被処理体を搬入する位置に戻る。よって、いわゆる、流し生産の場合にあっても、別途、ステージを搬出口から搬入口まで高速で戻す必要がない。このため、タクトタイムを大幅に短縮することができるとともに、ステージの戻し動作時にゴミを巻き上げる懸念がなくなる。さらに、やじろべえ式のシンプルな構造の回転機構を用いた低速な回転運動により負荷変動が小さいことから処理装置全体の制御が容易になる。
【0013】
前記処理源は、前記いずれかのステージに載置された被処理体を前記ステージが回転している間に処理してもよい。
【0014】
前記処理源は、各ステージを挟んで複数設けられ、回転中の異なるステージに載置された異なる被処理体を並行処理してもよい。
【0015】
前記処理源は、並んで複数設けられ、回転中のステージに載置された被処理体を連続処理してもよい。
【0016】
前記処理容器の内部を排気する排気装置と、前記処理容器の内部と前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部とを遮断するシール部材と、を有していてもよい。
【0017】
前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部に電力供給用の配線を設けてもよい。
【0018】
前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部に冷媒供給用の配管を設けてもよい。
【0019】
前記ステージ支持部材は、前記複数のステージを支持するロッドと前記複数のステージ及び前記ロッドとともに回転する回転部と前記回転部を回転可能に固定する固定部とを有し、前記回転部と前記固定部との間には、回転真空シールが設けられてもよい。
【0020】
前記処理源は、前記処理容器の内側から外側に向かって広がりながら開口した処理ガスの吹き出し口を有していてもよい。
【0021】
前記複数のステージのうち少なくとも被処理体を載置するステージには、前記ステージの載置面の向きを前記処理容器の外側又は内側に向かって回転させる回転機構と前記回転機構に動力を供給するアクチュエータとが設けられていてもよい。
【0022】
前記処理源は、前記処理容器の外壁側に配設されていてもよい。
【0023】
前記処理容器は、環状に構成され、前記処理源は、前記処理容器の内壁側に配設されていてもよい。
【0024】
前記複数のステージ、前記複数の搬送口及び前記複数の処理源は、前記中心軸を中心に点対称に配置されていてもよい。
【0025】
前記複数のステージ、前記複数の搬送口及び前記複数の処理源は、前記中心軸を中心に点対称に同数配置されていてもよい。
【発明の効果】
【0026】
以上に説明したように、本発明によれば、いわゆる、流し生産の場合にあっても、ステージを高速で戻す必要がなくなり、タクトタイムを短縮できる。また、ステージを移動させる際の負荷変動を小さくして、処理装置を容易かつ安定して制御することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の各実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の説明及び添付図面において、同一の構成及び機能を有する構成要素については、同一符号を付することにより、重複説明を省略する。
【0028】
また、以下の説明は次の順序で行う。
1.第1の実施の形態(真空ローテンション搬送:フェース/アップ)
2.第2の実施の形態(真空ローテンション搬送:フェース/アウトサイド)
3.第2の実施の形態の変形例(真空ローテンション搬送:フェース/インサイド)
【0029】
<第1の実施の形態>
[基板処理システム]
まず、本発明の第1の実施の形態に係る基板処理システムについて、図1に示した概略構成図を参照しながら説明する。本実施の形態に係る基板処理システムSysは、基板を処理容器の一端から搬入し、処理容器内にて移動させながら基板を処理し、処理後の基板を他端から搬出する、いわゆる流し生産を実行する。この基板処理システムSysでは、プロセスチャンバPC1,2,3がトランスファーチャンバTC1,2を挟んで一直線上に配置されている。プロセスチャンバPC1,2,3及びトランスファーチャンバTC1,2間は、バルブVにて開閉可能に連結され、これにより、チャンバ内を所望の真空度に維持するようになっている。プロセスチャンバPC1,2,3では、例えば、クリーニング処理、蒸着処理、スパッタ処理が実行される。ただし、上記処理は各プロセスチャンバで実行することが可能な基板処理の一例であって、例えば、アニール処理や成膜処理等を実行することも可能である。トランスファーチャンバTC1,2は、真空状態を保持しながら、前のプロセスチャンバにて処理された基板を、図示しないアームにより把持しながら次のプロセスチャンバに搬送する。
【0030】
[基板処理装置]
次に、基板処理装置について図2及び図3を参照しながら説明する。図2は、基板処理装置10を接地面に対して縦方向に切断した図(図3の2−2断面図)であり、図3は、基板処理装置10を接地面に対して横方向に切断した図(図2の1−1断面図)である。
【0031】
基板処理装置10は、図3(a)に示したように、横断面の外壁部が8角形の角柱である処理容器100を有している。処理容器100は、アルミニウム又はステンレスにより形成されている。図2に示したように、処理容器100の内部は、シリンダ状の空間になっていて、外部に設けられたターボモレキュラーポンプTMP(Turbo Molecular Pump)やドライポンプ(Dry Pump)等の排気装置105にて排気することにより、所望の真空状態を維持するようになっている。
【0032】
処理容器100の内部には、処理容器100の底面に対して鉛直方向の中心軸Oを中心に2つのステージ110a、110bが対向して設けられている。本実施形態では、ステージ110a上にのみに基板Gを載置するが、両ステージ110a、110bに基板Gを載置してもよい。ステージ110a、110bは中空で、アルミニウム又はステンレスにより形成されている。
【0033】
ステージ支持部材115は、ロッド115a、回転部115b及び固定部115cを有していて、これにより、ステージ支持部材115は、ステージ110a、110bを支持しながら回転させるようになっている。具体的には、ロッド115aは、中空の棒状部材であり、長手方向の両端部にてステージ110a、110bを支持している。ロッド115aの内部空間は、ステージ110a、110bの内部空間と連通する。この連通する内部空間は大気で充填されていて、後ほど詳述するように、この内部空間に用力を供給するための配線及び配管が配設されるようになっている。
【0034】
回転部115bは、ロッド115aの中央下部にてロッド115aに固定されている。固定部115cは、回転部115bの周囲に設けられ、回転部115b及びロッド115aを回転可能に支持する。
【0035】
回転部115bと固定部115cとの接面には、回転真空シール120が介設されている。回転真空シール120は、環状の抑え具125により上部から抑えられた状態にて回転部115bと固定部115cとの間に介在する。回転真空シール120には、たとえば、ロトバリシール(登録商標)等の耐摩耗性の高い摺動シール部材(O型シール部材、C型シール部材)を用いることにより、回転部115bを低摩擦で回転させることができる。
【0036】
回転真空シール120には、磁性流体シールを用いることもできる。磁性流体シール内の磁性流体は、強磁性体の微粒子、その表面を覆う界面活性剤、ベース液で構成される磁性コロイド溶液であって、磁性流体中の強磁性微粒子は、界面活性剤とベース液の親和力と界面活性剤同士の反発力によりベース液中で凝集したり沈降したりすることなく安定した分散状態を保つことができる。これにより、回転部115bを低摩擦で回転させることができる。このようにして、回転部115b及び固定部115cは、磁性流体ユニットとして機能することが可能である。
【0037】
ロッド115aと回転部115bとの接面、及び、固定部115cと処理容器100との接面にはOリングやCリング等のシール部材130、135が設けられている。シール部材130は、処理容器100の内部とステージ及びロッド内部の空間とを遮断する。シール部材135は、処理容器100の内部と外部とを遮断する。これによって、処理容器内は、ステージ内の大気及び処理容器外の大気から遮断され、所望の真空状態に維持される。また、回転部115bと固定部115cとの接面であって大気側の面には、ベアリング140が設けられている。ベアリング140は回転部115bの軸受けとなり、回転部115bを正確かつ滑らかに回転させるように機能する。固定部115cは、複数のネジ145により処理容器100の底面に固定されている。ロッド115a、回転部115b及び固定部115cは、たとえば、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム溶射又はステンレス(SUS)により形成されている。なお、ステージ110a、110b及びロッド115aの表面をブラスト処理してもよい。また、それらの表面近傍及び処理容器100の内壁近傍に図示しない防着板を設け、随時、防着板を交換することにより、処理容器内のゴミの発生を防ぐようにしてもよい。
【0038】
回転部115bは、処理容器の大気側に設けられた回転モータ150により駆動される。回転モータ150の一例としては、通常市販されているサーボモータやステッピングモータを使用することができる。これにより、回転部115b、ロッド115a及びステージ110a、110bは、やじろべえ式に固定部115cに支持されながら、中心軸Oを中心として一体となって回転する。これにより、シンプルな機構でステージ110a、110bをバランスよく回転させることができる。
【0039】
ステージ110a、110bへの用力供給機構について説明する。用力供給には、ステージ110a、110b及びロッド115aの内部の大気に開放された空間を利用する。本実施形態では、回転部115b内にはロータリーコネクタ165aが設けられている。配電用の配線165は、複数本の束であり、ステージ110a、110b内の大気領域にて静電チャック170に接続され、ロータリーコネクタ上部の回転可能フランジ165a1を介して内部に挿入され、貫通する。また、配電用の配線165は、外部にて高圧直流電源160に接続されている。これにより、高圧直流電源160から出力された直流電圧は、配電用の配線165から静電チャック170に供給される。この結果、基板Gをステージ110a、110bに静電吸着することができる。
【0040】
その際、ロータリーコネクタ165aは、回転部115bの回転によって配線がからむことを防止する。なお、以上の説明では静電チャックを例にあげて説明したが、これに限られず、たとえば、ステージ110a、110bに設けられた図示しないヒータを加熱する等、上記機構をステージ110a、110bの電力供給に利用することができる。
【0041】
回転部115bの内部には、また、ロータリージョイント175aが設けられている。回転部115b、回転モータ150,ロータリーコネクタ165a及びロータリージョイント175aの回転軸(中心軸O)は同軸である。ガルデン配管175は、ステージ110a、110bの内部の大気空間にてステージ110a、110b内に配され、ロータリージョイント175a上部の回転可能フランジ175a1を介して内部に挿入され、貫通する。ガルデン配管175は、外部にて冷媒供給源180に連結されている。これにより、冷媒供給源180から供給された冷媒は、ガルデン配管175の内管に通され、ステージに向けて供給される。ステージ内の熱を吸収する。
【0042】
ロータリージョイント175aは、回転部115bの回転による管の歪みを防止する。ロータリーコネクタ165a及びロータリージョイント175aの下部には、それらの回転を停止させるための回転止め185が設けられている。
【0043】
[真空ローテーション搬送]
つぎに、本実施形態に係る真空ローテーション搬送について説明する。図3(a)に示したように、処理容器100の側壁の対向する位置にはバルブV1、V2が設けられている。バルブV1,V2は、処理容器内に基板Gを搬入し、又は、処理容器内から基板Gを搬出する搬送口の一例である。基板Gを処理する際には、まず、バルブV1を開いて基板Gを搬入し、ステージ110aに載置した後、回転モータ150を駆動してステージ110a、110bを半回転させる。基板Gは、回転する間に処理容器100の天井面に設けられた処理源155から導入される処理ガスにより処理される。半回転後、ステージ110aに載置された基板Gは、バルブV2から搬出される。次の基板Gは回転ステージ210bに載置され、上記真空ローテーション動作を繰り返す。
【0044】
この真空ローテーション動作では、ステージ110aとステージ110bとは一直線上にあるため、ステージ110aをバルブV1側からバルブV2側まで回転させると、これと同時に反対側のステージ110bがバルブV2側からバルブV1側まで回転する。よって、次の基板Gの処理にはステージ110bを利用すればよく、次の基板Gの処理のために、ステージ110aの戻し動作は不要となる。
【0045】
いわゆる、流し生産の場合、図12に示した従来の真空リニア搬送では、搬入口V1から搬入した基板Gは、ステージ910に載置され、処理容器の反対側まで真空リニア搬送される間に処理源955により処理され、搬出口V2から搬出される。この場合、搬出後、ステージ910を搬入口V1まで戻す動作が必要になる。よって、従来の真空リニア搬送では、タクトタイムが長くなったり、ゴミを巻き上げる動作が頻出したり、戻し動作を高速化してタクトタイムを短縮するために出力の大きな回転モータを使わなければならない等の問題が生じる。
【0046】
これに対して、本実施形態に係る真空ローテンション搬送によれば、前述したように、ステージを搬出口から搬入口まで高速で戻す必要がないため、取り立てて出力の大きな回転モータを使わなくてもタクトタイムを大幅に短縮することができ、コスト安になる。また、ステージを高速で戻す際にゴミを巻き上げる懸念がなくなる。また、やじろべえ式のシンプルな構造の回転機構を用いた低速な真空ローテーション搬送により、負荷変動が小さいことから処理装置全体の制御が容易になる。
【0047】
ただし、本実施形態に係る真空ローテンション搬送では、ステージ110aが処理源155の下方を通過する際、ステージ110aの回転中心から離れるほど移動速度が速くなる。たとえば、成膜処理の場合、角速度ωが同じでも外側の移動速度は内側の移動速度より速いため、外側では内側より薄い膜が成膜される。よって、これを解消するために、本実施形態では、図4(a)に示したように、処理源155に設けられた吹き出し口Opの形状を、処理容器100に設置される際に外側となる部分が内側となる部分よりも広く開口する台形形状とする。これにより、基板処理の面内均一性を図ることができる。
【0048】
図4(b)に示したように、吹き出し口を多数の細孔Hoにより台形形状に形成してもよい。この場合にも角速度ωが同一でも移動速度が大きい外側の細孔Hoの数を、移動速度が小さい内側の細孔Hoの数より多くすることにより、成膜の不均一を解消して、基板処理の面内均一性を図ることができる。
【0049】
以上では、図3(a)に示したように、処理容器100の天井面に処理源155を1つ設け、ステージを半回転させる間に、一枚の基板Gを一処理源155にて処理する場合について説明した。しかしながら、本実施形態にかかる基板処理装置10では、図3(b)に示した並行処理や図3(c)に示した連続処理及びこれらを組み合わせた処理が可能である。
【0050】
具体的には、図3(b)では、2つの処理源155a、155bを、ステージ110a.11bを挟んで互いに対向した位置に配置する。これにより、各ステージが半回転する間に、処理源155aの下方を回転移動するステージ110a上の基板Gが処理されると同時に、処理源155bの下方を回転移動するステージ110b上の基板Gが処理される。これにより、処理源を1つ設けた図3(a)の場合のほぼ2倍の処理が可能になる。
【0051】
このような並行処理の具体例としては、たとえば、ステージ110aを半回転させてステージ110a上の基板Gを処理源155aを用いた蒸着により成膜し、同時にステージ110bに付着した付着物を処理源155bを用いてクリーニングする方法が挙げられる。この場合、排気装置105は、処理源155a、155bの両脇に4つ配置してクロスコンタミネーションの発生を効果的に防止するとよい。
【0052】
図3(c)では、2つの処理源155a、155bを並べて配置する。これにより、ステージ110aが半回転する間に、まず、基板Gは処理源155aにより処理され、さらに処理源155bにより連続処理される。これにより、処理源を1つ設けた図3(a)の場合のほぼ2倍の処理が可能になる。
【0053】
このような連続処理の具体例としては、たとえば、まず、処理源155aを用いて基板Gの有機膜上にリチウムを含んだ仕事関数層を蒸着し、更にその上に処理源155bを用いて銀をスパッタすることにより陰極層を形成するのも好適である。この場合、排気装置105は、処理源155a、155bの両脇に3つ又は4つ配置してクロスコンタミネーションの発生を効果的に防止するとよい。
【0054】
以上に説明したように、本実施形態に係る基板処理装置10によれば、処理容器内にて一直線上に2つのステージ110a,110bを設け、回転させながら基板Gを処理する。これによれば、一方のステージ110aが一方の搬送口(バルブV2)の近傍まで回転するタイミングに併せて、他方のステージ110bが他方の搬送口(バルブV1)近傍まで回転される。これにより、対向する位置に設けられた搬送口(バルブV1,V2)から基板Gの搬入、搬出を同時に行うことができる。よって、いわゆる、流し生産の場合にあっても、ステージを高速で戻す必要がなくなり、タクトタイムを大幅に短縮することができる。また、ステージの戻し動作時にゴミを巻き上げる懸念がなくなる。さらに、やじろべえ式のシンプルな構造の回転機構を用いた低速な真空ローテンション搬送により負荷変動が小さいことから処理装置全体の制御が容易になる。さらに、ステージ110a、110b及びステージ支持部材115の内部空間を利用してステージ110a,110bへ用力を供給するため、ダクトアームのような関節を利用する必要もなくなり、装置全体をコンパクトにすることができる。また、ダクトアームを利用した用力供給の場合、たとえば磁性流体シール等の回転真空シールを関節毎に複数用いる必要があり、劣化する毎に回転真空シールを交換しなければならないが、本実施形態では回転真空シールは1つあれば十分なので、部品点数及び交換回数を少なくすることができ、コスト安となる。さらに、回転モータを真空中に配置しなければならない真空リニア搬送に対して、本実施形態では回転モータ150を大気中に配置するができ、かつ、戻し動作が不要なため取り立てて出力が大きなモータを必要とせず、コスト安となる。
【0055】
<第2の実施の形態>
次に、本発明の第2の実施の形態に係る基板処理装置10について、図5〜7を参照しながら説明する。第2の実施の形態では、基板Gの載置面を処理容器100の外壁側に向けながら処理容器100の外壁側に設けられた処理源により基板Gを処理する点で、基板Gの載置面を処理容器100の天井面に向けながら処理容器100の天井面に設けられた処理源により基板Gを処理する第1の実施の形態と異なる。よって、この相違点を中心に第2の実施の形態について説明する。
【0056】
図5に示したように、本実施形態では、回転ステージ210a,210bが、ステージ支持部材115に対して回転可能に支持されている。すなわち、回転ステージ210a,210bは、ステージ支持部材115の長手方向の側部の両端に固定された回転支持部材115dにより処理容器の外側又は内側に向けて回転可能に支持されている。
【0057】
回転ステージ210aの回転機能について、図6を参照しながら具体的に説明する。回転ステージ210aは、ベアリング215,220を軸受けとして両側の回転支持部材115dにより回転ステージ210aの両側から回転可能に固定される。回転ステージ210aは、第1の実施の形態と同様に中空になっていて、内部空間に回転モータ225が設置されている。回転モータ225の一方は、固定軸230aにより一方の回転支持部材115dに固定されている。回転モータ225の他方は、回転軸230b及び受け軸230cにより他方の回転支持部材115d2に回転可能に固定されている。回転軸230bは、固定部材230b1により回転ステージ210aに固定されている。回転モータ225が駆動すると、回転軸230bが回転し、回転軸230bの回転により、回転軸230bに固定された回転ステージ210aが、処理容器100の外側又は内側に向けて回転する。
【0058】
回転ステージ210aとその両側の回転支持部材115dとの接面には、回転真空シール235,240が介設されている。回転真空シール235,240は、回転ステージ210aを低摩擦で回転させるとともに、回転ステージ210aの内部の大気と回転ステージ210aの外部(すなわち、処理容器の内部)の真空とを遮断する。
【0059】
なお、回転ステージ210bと回転支持部材115dとの係合構造は、回転ステージ210aの場合と同様であるので説明を省略する。また、図示していないが、本実施の形態の場合にも、第1の実施の形態と同様に、回転ステージ210a,210bの内部の大気に開放された空間に用力を供給するための配線及び配管が配設される。
【0060】
回転ステージ210aの回転機能は、以上に示した構造に限られず、図7に示した構造であってもよい。たとえば、回転ステージ210aは、回転支持部材115dに回転可能に支持されている。回転支持部材115dには、アクチュエータ250が取り付けられている。アクチュエータ250は、回転モータ250a、シリンダ250b、ベローズ250c、ボールネジ機構250dを有している。ベローズ250cは、回転ステージ210aの底面と回転支持部材115dとの間にて回転ステージ210aの底面と回転支持部材115dに固定されている。
【0061】
回転モータ250aを駆動すると、回転モータ250aの図示しないロータが回転し、シリンダ250b内にてボールネジ機構250dにより回転運動が直線運動に変換される。これにより、回転ステージ210aは押し上げられたり、引き下げられたりする。この結果、回転ステージ210aを処理容器100の外側又は内側に向けて回転させることができる。なお、シリンダ250b及びボールネジ機構250dに替えて、モートルシリンダやエアシリンダを用いてもよい。
【0062】
なお、基板Gの載置方法としては次のいくつかの方法が例としてあげられる。たとえば、基板Gは静電チャックにより回転ステージ210a,210bに静電吸着されていてもよく、クランプにより機械的に回転ステージ210a,210bに固定してもよい。回転ステージ210a,210bの載置面に突出した台座部(図示せず)を設け、台座部に基板Gの下部を設置することにより基板Gを回転ステージ210aに固定してもよい。
【0063】
[真空ローテーション搬送]
つぎに、本実施形態に係る真空ローテーション搬送について、図5を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(c)の上図は、下図の1−1断面を示し、図5(a)〜図5(c)の下図は、上図の2−2断面を示している。
【0064】
図5(a)では、処理容器100の側壁の対向する位置にバルブV1、V2が設けられている。基板Gを処理する際には、まず、バルブV1を開いて基板Gを搬入し、回転ステージ210aに載置する。次に、回転ステージ210aを処理容器100の外壁側に向けて90°回転させ、基板Gの載置面を処理容器100の外側に向ける。
【0065】
この状態で、図5(b)に示したように、回転ステージ210a、210bを半回転させる。本実施の形態では、3つの処理源155a,155b,155cが処理容器100の外壁側にれ並んで縦置きされている。基板Gは、回転ステージ210aが回転する間に処理源155a,155b,155cから導入される各種処理ガスにより連続処理される。
【0066】
半回転後、図5(c)に示したように、回転ステージ210aを90°回転させて元の状態に戻し、回転ステージ210aの載置面が処理容器100の天井面を向くようにする。処理された基板GをバルブV2から搬出すると同時に、次の基板Gが回転ステージ210bに載置され、上記真空ローテーション搬送を繰り返す。
【0067】
以上に説明したように、本実施形態に係る基板処理装置10によれば、基板Gを縦にして処理するため、第1の実施の形態で説明した角速度の問題が解消され、吹き出し口の形状を角速度に合わせて最適化しなくても、基板処理の面内均一性を図ることができる。また、基板Gを縦にして処理するため、パーティクルが基板上に混入しにくく、歩留まりを向上させ、生産性を上げることができる。また、処理源が処理容器の外側壁に設けられるため、メンテナンスが容易になる。特に、近年の基板Gの大型化に伴い、基板処理装置10も大型化しているため、処理容器100の天井面に処理源が配置されるよりも側壁に配置されるほうが、材料の交換時等のアクセスが良好になる。
【0068】
<第2の実施の形態の変形例>
第2の実施の形態の変形例にかかる基板処理装置10の概要を図8に示す。本変形例にかかる基板処理装置10は、基板Gの載置面を処理容器100の内側に向け、処理容器100の内壁側に設けられた処理源により基板を処理する点で、基板Gの載置面を処理容器100の外側に向け、処理容器100の外壁側に設けられた処理源により基板を処理する第2の実施の形態と異なる。
【0069】
具体的には、図8(a)に示したように、処理容器100は、その中央部に大気に暴露された貫通部分を有するドーナッツ形状(環状)である。処理容器100の内壁には、6つの処理源155a〜155fが配置され、各処理源155a〜155fの吹き出し口は、処理容器の外側に向けられている。
【0070】
本変形例では、まず、バルブV1、V2を開いて基板Gを搬入し、回転ステージ210a,210bに載置する。その後、回転ステージ210a,210bを処理容器100の内側に向けて90°回転させ、基板Gの載置面を処理容器の内側に向ける。この状態で、回転ステージ210a、210bを半回転させる。これにより、回転ステージ210aの基板Gは、回転中に処理源155a,155b,155cから導入される各種処理ガスにより連続処理される。また、回転ステージ210bの基板Gは、処理源155d,155e,155fから導入される各種処理ガスにより連続処理される。
【0071】
本変形例に係る基板処理装置10では、処理源155a〜155fを処理容器100の内壁側に配置し、図8(b)に示したように、処理ガスを処理容器100の外側に向けて吹き出させる。このように、本変形例に係る基板処理装置10では、各種処理ガスを処理容器100の外側に向けて放射状に吹き出すため、クロスコンタミネーションが発生しにくいという利点がある。もちろん、本変形例の場合にも、基板Gを縦にして処理を実行するため、基板Gの面内均一性を図ることができるとともにパーティクルが基板上に混入しにくいという効果を奏することができる。
【0072】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0073】
たとえば、本発明にかかる処理装置は、上述した基板処理装置に限られず、所望の径のウエハを処理する処理装置であってもよい。
【0074】
また、本発明にかかる処理装置の複数のステージ、複数の搬送口及び複数の処理源は、2つに限られず、3つ以上であってもよい。その際、複数のステージ、複数の搬送口及び複数の処理源は、中心軸Oを中心に点対称に配置される。
【0075】
たとえば、図9に示した基板処理装置10では、3つのステージ110a,110b,110c、3つのバルブV1,V2,V3、3つの処理源155a,155b,155cが処理容器の中心軸を中心に点対称に同数配置される。これによれば、ステージ110a上の基板GがバルブV1から搬入され、120°回転しながら処理源155aにて処理後、バルブV2から搬出されるのと同時に、ステージ110b,110c上の基板GがバルブV2,V3から搬入され、処理源155b,155cにて処理後、バルブV3,V1から搬出される。これによれば、タクトタイムをより短縮することができる。
【0076】
同様に、図10に示した基板処理装置10では、4つのステージ110a,110b,110c,110d、4つのバルブV1,V2,V3、V4、4つの処理源155a,155b,155c,155dが点対称に同数配置される。これによれば、ステージ110a上の基板GがバルブV1から搬入され、90°回転しながら処理源155aにて処理後、バルブV2から搬出されるのと同時に、ステージ110b,110c,110d上の基板GがバルブV2,V3,V4から搬入され、処理源155b,155c,155dにて処理後、バルブV3,V4,V1から搬出される。これによれば、タクトタイムをより短縮することができる。
【0077】
本発明にかかる処理装置では、たとえば、図11に示した基板処理装置10のように、処理容器の内部形状をバルブVの近傍に突出部を設けた円筒状にしてもよい。この場合、回転ステージ210a,210bは、90°回転させた状態で処理容器内を半回転する。これにより、処理容器100の容積を小さくすることができ、装置の小型化及び排気効率を高めることができる。
【0078】
また、本発明にかかる処理装置では、回転ステージの回転角度は90°に限られず、たとえば、45°等、基板Gの載置面を斜めに傾ける角度であってもよい。
【0079】
複数のステージ、複数の搬送口及び複数の処理源は、同数でなくてもよい。例えば、図9に示したステージのうち、ステージ110a,110bの二つが中心軸を中心として120°離れて設けられ、ステージ110cは存在しないようにしてもよい。
【0080】
基板Gは、載置面を底面側に向かせるように(フェースダウン)に載置されていてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本発明の第1及び第2の実施の形態にかかる基板処理システムの全体構成図である。
【図2】第1の実施の形態にかかる基板処理装置の縦断面図である。
【図3】同実施の形態にかかる基板処理装置の回転動作を説明するための図である。
【図4】同実施の形態にかかる処理源の吹き出し口を示した図である。
【図5】第2の実施の形態にかかる基板処理装置の構成図及び回転動作を説明するための図である。
【図6】回転ステージの回転機構を示した図である。
【図7】回転ステージの回転機構を示した他の図である。
【図8】第2の実施の形態の変形例にかかる基板処理装置の構成図及び回転動作を説明するための図である。
【図9】基板処理装置の他の一例である。
【図10】基板処理装置の他の一例である。
【図11】基板処理装置の他の一例である。
【図12】従来の真空リニア搬送装置の一例である。
【符号の説明】
【0082】
10 基板処理装置
100 処理容器
105 排気装置
110a,110b,110c ステージ
115 ステージ支持部材
115a ロッド
115b 回転部
115c 固定部
115d,115d1,115d2 回転支持部材
120,235,240 回転真空シール
130、135 シール部材
140,215,220 ベアリング
150,225,250a 回転モータ
250b シリンダ
250c ベローズ
250d ラック・アンド・ピニオン
155,155a,155b,155c,155d,155e,155f 処理源
160 高圧直流電源
165 配線
165a ロータリーコネクタ
175 二重配管
175a ロータリージョイント
180 冷媒供給源
210a,210b 回転ステージ
Sys 基板処理システム
Op 吹き出し口
Ho 細孔
V,V1,V2,V3,V4 バルブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理源を有し、前記処理源を用いて内部にて被処理体を処理する処理容器と、
前記処理容器の壁部に配設され、被処理体を前記処理容器内に搬入又は前記処理容器内から搬出する複数の搬送口と、
前記処理容器の底面に対して鉛直方向の中心軸を中心に点対称に配置され、前記処理容器内にて前記中心軸を中心に回転可能な複数のステージと、
前記複数のステージを支持し、いずれかのステージをいずれかの搬送口近傍まで回転させるタイミングに併せて、他のいずれかのステージを他のいずれかの搬送口近傍まで回転させるステージ支持部材と、を備える被処理体の処理装置。
【請求項2】
前記処理源は、前記いずれかのステージに載置された被処理体を前記ステージが回転している間に処理する請求項1に記載された被処理体の処理装置。
【請求項3】
前記処理源は、各ステージを挟んで複数設けられ、回転中の異なるステージに載置された異なる被処理体を並行処理する請求項2に記載された被処理体の処理装置。
【請求項4】
前記処理源は、並んで複数設けられ、回転中のステージに載置された被処理体を連続処理する請求項2又は請求項3のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項5】
前記処理容器の内部を排気する排気装置と、
前記処理容器の内部と前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部とを遮断するシール部材と、
前記処理容器の内部と前記処理容器の外部とを遮断するシール部材と、を備える請求項1〜4のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項6】
前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部に電力供給用の配線を設ける請求項5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記ステージ及び前記ステージ支持部材の内部に冷媒供給用の配管を設ける請求項5又は請求項6のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項8】
前記ステージ支持部材は、前記複数のステージを支持するロッドと前記複数のステージ及び前記ロッドとともに回転する回転部と前記回転部を回転可能に固定する固定部とを有し、
前記回転部と前記固定部との間には、回転真空シールが設けられる請求項5〜7のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項9】
前記処理源は、前記処理容器の内側から外側に向かって広がりながら開口した処理ガスの吹き出し口を有する請求項1〜8のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項10】
前記複数のステージのうち少なくとも被処理体を載置するステージには、前記ステージの載置面の向きを前記処理容器の外側又は内側に向かって回転させる回転機構と前記回転機構に動力を供給するアクチュエータとが設けられている請求項1〜9のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項11】
前記処理源は、前記処理容器の外壁側に配設される請求項10に記載された被処理体の処理装置。
【請求項12】
前記処理容器は、環状に構成され、
前記処理源は、前記処理容器の内壁側に配設される請求項10に記載された被処理体の処理装置。
【請求項13】
前記複数のステージ、前記複数の搬送口及び前記複数の処理源は、前記中心軸を中心に点対称に配置される請求項3〜12のいずれかに記載された被処理体の処理装置。
【請求項14】
前記複数のステージ、前記複数の搬送口及び前記複数の処理源は、前記中心軸を中心に点対称に同数配置される請求項13に記載された被処理体の処理装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−141254(P2010−141254A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−318552(P2008−318552)
【出願日】平成20年12月15日(2008.12.15)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】