説明

車体前部構造

【課題】エンジンに近づけて触媒を配置するという要請と、前面衝突時のクラッシュストロークを確保するという要請とを満足させる。
【解決手段】DPF容器46は横置きエンジン30に連結されたトランスアクスル32の上方域且つこれに隣接し且つエンジン30の側方域に隣接して車体前後方向に延在している。エンジン30は後方吸気、前方排気方式であり、遠心型のターボチャージャー44は、排気タービン72がDPF容器46側に、これとは車幅方向反対側にコンプレッサー56が配設されており、インタークーラー58がコンプレッサー56側に配設されている。DPF容器46は排気タービン72と短い第1排気管80によって連結され、DPF容器46の後端には、下方に向けて屈曲した後エンジンルーム3から後方に延びる第2排気管82が接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は車体前部構造に関し、より詳しくはエンジンルームにおける排気系部品の配置に関する。
【背景技術】
【0002】
環境問題から自動車の排気ガスの浄化が重要な技術課題となっているのは周知のとおりであり、排気ガスの浄化は排気系に配設される触媒手段に大きく依存しているのが現状である。このような浄化装置は触媒反応を促進するために熱を必要とすることから、冷間時に早期に浄化機能を発揮させるために、排気系の上流に触媒手段が配設される。
【0003】
特許文献1は、ガソリンエンジンを搭載した車両に関し、エンジンを横置きにすると共にエンジンの後面から排気させる、いわゆる「横置き、後方排気」に関してエンジン始動時の触媒の早期活性を促すために、触媒手段をエンジンの後面に接近させて配置することを開示している。特許文献1は、具体的には、横置きエンジンの後面に沿って触媒手段を配置することを提案している。
【0004】
特許文献2は、ディーゼルエンジンを搭載した車両に関し、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)はフィルタに堆積した煤を触媒により燃焼させて消失させることでDPFの再生が行われるため、DPFをエンジンに接近して配置させるのが好ましく、このことから特許文献2はDPFを横置きエンジンの後面に沿って配置することを提案している。
【0005】
特許文献3は、ロータリーエンジンを搭載した車両のヨー慣性モーメントを低減して操縦安定性を向上するため、ダッシュパネルと干渉する位置まで後退した位置にエンジンを搭載したときに触媒をエンジンの前方に配置することを提案している。
【0006】
【特許文献1】特開2007−146681号公報
【特許文献2】特開2006−70878号公報
【特許文献3】特開2003−326981号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
排気ガスの浄化基準が年々厳しくなっており、これに対応するための触媒への依存度が高くなっているのが実情であり、このため触媒も大型化する傾向にある。このことから、特許文献1、2のように、横置きエンジンの後面に沿ってDPFなどの触媒手段を配置した場合、この触媒を収容するケースは比較的硬く前面衝突時にエンジンの後退に伴って触媒も後退してしまうため、前面衝突時のクラッシュストロークが事実上小さくなってしまうという問題が残る。
【0008】
他方、横置き且つ後方排気のエンジンにおいて特許文献3のように触媒手段をエンジンの前方に配置したときには、エンジンから触媒までの排気管が長くなってしまうため、エンジン始動時における触媒の早期活性化を促すことができなくなる。
【0009】
本発明の目的は、エンジンに近づけて触媒を配置するという要請と、前面衝突時のクラッシュストロークを確保するという要請とを満足させることのできる車体前部構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の技術的課題は、本発明によれば、
ダッシュパネルによって車室とエンジンルームとが区画され、前記ダッシュパネルから前方に延びる左右のフロントサイドフレーム間に、トランスアクスルが一体に組み付けられたレシプロエンジンがそのクランクシャフトを車幅方向に沿って延びるように横置きに搭載された車体前部構造において、
前記レシプロエンジンが、その後面に吸気マニホールドが取り付けられ、前面に排気マニホールドが取り付けられ、
該排気マニホールドに連結された排気管の一部を構成する触媒容器が前記トランスアクスルの上方域且つ前記横置きエンジンの側方域に延在し、該触媒容器よりも下流の排気管が下方に屈曲した後に前記エンジンルームから後方に延びていることを特徴とする車体前部構造を提供することにより達成される。
【0011】
横置き且つ前方排気方式のエンジンに隣接して且つその側方つまりトランスアクスルの上方域に触媒容器を配設することで、始動時に触媒を早期に活性化できるだけでなく、触媒容器をエンジンの後方に隣接して配置させたときの問題である前面衝突時のクラッシュストロークの短縮の問題を解消することができる。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態によれば、
前記レシプロエンジンがターボチャージャーを有し、該ターボチャージャーの遠心型の排気タービンとコンプレッサーとが前記エンジンの前面に沿って並んで配設され且つ前記排気タービンが前記触媒容器側に配設され、前記排気タービンの出口は前記触媒容器が位置する側に車幅方向外方に向けられている。これによれば、遠心型の排気タービンで行われる排気流れの変換を利用して排気タービンと触媒容器との間の排気管の取り回しが容易であると共に排気タービンと触媒容器とを直線的に連結することができる。
【0013】
また、好ましい実施の形態では、前記触媒容器は、平面視したときに、その後端が前記トランスアクスルの後端よりも前方に位置している。これによれば前面衝突時に触媒容器がダッシュパネルと干渉するのをトランスアクスルによって防止することができる。
【0014】
また、好ましい実施の形態では、前記ダッシュパネルの前面には左右の前記フロントサイドフレーム間を延びるダッシュクロスメンバが設けられ、前記触媒容器が前記ダッシュクロスメンバよりも高位の高さレベルに配設されている。これによれば、オフセット前面衝突時に効果的なダッシュクロスメンバを設けたとしても、前面衝突時に触媒容器がダッシュクロスメンバと干渉するのを防止することができる。また、前記ダッシュクロスメンバを前記触媒容器の高さレベルとトランスアクスルの後端部の高さレベルの中間の高さレベルに配設することで、前面衝突時に触媒容器やトランスアクスルがダッシュクロスメンバと干渉するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に、添付の図面に基づいて本発明の好ましい実施例を説明する。
【0016】
図3、図4を参照して、参照符号1はダッシュパネルを示し、ダッシュパネル1によって車室2とエンジンルーム3とが区画されている。車室2には、インストルメントパネル4、ブレーキペダル5、ステアリングハンドル等が設けられている。参照符号6はフロントウインドウである。
【0017】
エンジンルームを上から見た図1、エンジンルームを下から見た図2から分かるように、エンジンルーム3の下方域には、エンジンルーム3の全域に亘って車体前後方向に延存する左右のフロントサイドフレーム10、10が配設され、そして、エンジンルーム3の後部には、左右のフロントサイドフレーム10、10の後端の間に亘ってダッシュパネル1に沿って延びるダッシュクロスメンバ12が配設されると共に車幅方向に延在するサブフレーム14が配設されており、サブフレーム14に、ステアリングロッドやその駆動ユニットを含むステアリング装置16が搭載されている。なお、フロントサイドフレーム10、10の前端にはクラッシュカンを介してバンパーレインフォースメント18に連結されている。
【0018】
参照符号20は前輪であり、前輪20のサスペンション機構22はコイルスプリングの中にショックアブソーバを配設したストラット式サスペンションが採用されている。このストラット式サスペンションは、既知のように、左右のサスペンションタワー24、24間の距離を大きくできるという利点がある(図6)。
【0019】
エンジン30は、そのクランクシャフトを車幅方向に向けてエンジンルーム3内に搭載されている(図1、図2)。すなわち、エンジン30は横置きのレシプロエンジンであり、エンジン30のクランクシャフトの後端にはトランスアクスル32が車幅方向に並んで連結されている。トランスアクスル32は、エンジン30のクランクシャフトに連結されたトルクコンバーター34に続いて遊星歯車機構を備えた多段の自動変速機36を備え、自動変速機36に連結されたデファレンシャルギア38を介してエンジン出力が左右の前輪20に伝達される。
【0020】
エンジン30は水冷式の4気筒エンジンであり、このエンジン30の冷却水は、フロントサイドフレーム10の前端部の間のシュラウドパネルに固設されたラジエータ40によって冷却される。
【0021】
横置きのエンジン30は、その後面30aから吸気され、前面30bから排気される。すなわち、エンジン30は前方排気、後方吸気の形式が採用されている(図1)。また、このエンジン30はディーゼルエンジンであり、ディーゼルエンジン30は、インタークーラー付きのターボチャージャー44によって過給され、また、排気系にはDPF容器46が介装されている(図1)。
【0022】
エンジン30の吸気系について説明すると、吸気系は、その上流側から順に配設された、エアクリーナボックス52、ターボチャージャー44のコンプレッサー56、インタークーラー58、吸気マニホールド60で構成されている(図1)。エアクリーナボックス52にはエア導入パイプ54を通じて外気が供給され、エアクリーナボックス52に導入された外気はフィルター(図示せず)で浄化される。
【0023】
エアクリーナボックス52内で浄化した外気は、エアクリーナボックス52とコンプレッサー56とを連結する第1吸気管62によってコンプレッサー56に供給され、コンプレッサー56で圧縮される。コンプレッサー56で圧縮された外気は、コンプレッサー56とインタークーラー58とを連結する第2吸気管64によってインタークーラー58に供給され、インタークーラー58で空冷される。インタークーラー58で空冷された外気は、インタークーラー58と吸気マニホールド60とを連結する第3吸気管66によって吸気マニホールド60に供給され、そしてエンジン30の各気筒の吸気行程で各気筒に充填される。
【0024】
次に、エンジン30の排気系について説明すると、エンジン30側から順に遠心型のターボチャージャー44の排気タービン72、DPF(ディーゼル・パティキュレート・フィルタ)を収容した容器46の他に、周知のように、第2触媒、サイレンサーで構成されている。ターボチャージャー44は、エンジン30の前面30bにおいて長手方向に沿って排気タービン72とコンプレッサー56が配列されており、排気タービン72はDPF容器46側に位置し、コンプレッサー56がインタークーラー58側に位置している(図1)。
【0025】
吸気系のレイアウトを説明すると、直方体形状のエアクリーナボックス52は、エンジンルーム3の前端部の一側端部における上端部に配設されている(図1)。エア導入パイプ54は、その上流端開口54aが縦方向に扁平な横方向に細長い形状を有し、そして、このエア導入パイプ54の上流端開口54aが車幅方向中央部においてシュラウドパネルとボンネットフード74との間に配設され、そして前方に向けて開放されている。エア導入パイプ54は、その上流端開口54aから車幅方向に延びてエアクリーナボックス52の側面に連結されている。
【0026】
次にエアクリーナボックス52とコンプレッサー56とを連結する第1吸気管62について説明すると、先ず、コンプレッサー56は、エンジン30の前面30bに隣接して配設されている(図1)。第1吸気管62は、その上流端がエアクリーナボックス52の上面に連結されている。そして、第1吸気管62は、エアクリーナボックス52から車幅方向にエンジンルーム3の中央部分まで延び、そしてターボチャージャー44を越えた後に後方に向けて屈曲し、そして略180度反転してコンプレッサー56に連結されている。すなわち、エンジンルーム3を平面視して第1吸気管62の形状を説明すると、第1吸気管62は、エンジンルーム3の前端部の一側の高所に位置するエアクリーナボックス52から車幅方向中央部分まで車幅方向に沿って延びた後に後方に屈曲し、そして略180度反転する形状を有している。また、第1吸気管62を側面視したときに、エンジンルーム3の上端域つまりボンネットフード74の下面に隣接した略同一の平面内に配設されている(図5、図6)。
【0027】
次に、コンプレッサー56とインタークーラー58とを連結する第2吸気管64について説明すると、先ず、インタークーラー58は、エンジンルーム3の前端部においてエアクリーナボックス52とは車幅方向反対側の他側の前端角隅部に配設され(図1、図2、図5)、そして、エンジンルーム3の前端角隅部の下端部に配設されている(図4)。より詳しくは、インタークーラー58は、フロントサイドフレーム10の前端部よりも車幅方向外方の下方域に配設されている(図2)。
【0028】
第2吸気管64は、コンプレッサー56から一旦前方に延びた後にエンジン30の前面30bに沿って車幅方向に且つ斜め下方に延びてインタークーラー58の上端部に連結されている(図1)。
【0029】
次に、インタークーラー58と吸気マニホールド60とを連結する第3吸気管66について説明すると、先ず吸気マニホールド60は、エンジン30が後方吸気方式を採用していることから、エンジン30の後面30aに取り付けられている(図1)。第3吸気管66は、インタークーラー58の下端部から車幅方向内方に延びた後に後方に向けて且つ上方に向けて斜め上方に延び(図4)、そしてエンジン30の上端部の側方域、つまりDPF容器46とは、横置きエンジン30を挟んで車幅方向反対側の上方域に配置してあるため、インタークーラー58で冷やされたエアをDPF容器46の熱から合理的に隔離した状態で吸気マニホールド60まで移動させることができる。第3吸気管66は、横置きエンジン30のDPF容器46が位置する側とは反対側の上方域を水平方向後方に延びた後に車幅方向中央に向けて略90度屈曲する形状を有している(図1)。この第3吸気管66は、エンジン30の後面30aの上端に沿って延びる吸気マニホールド60の端つまりインタークーラー58側の端に連結されている。
【0030】
排気系のレイアウトを説明すると、DPF容器46は、トランスアクスル32の上方域且つこれに隣接して配設され、また、エンジン30の側方域に隣接して配設され(図5)、そしてDPF容器46は車体前後方向に延在している(図1)。DPF容器46は円筒体の形状を有し、排気ガスは、DPF容器46の前端側から入り、DPF容器46の後端側から流出する。
【0031】
前方排気方式のエンジン30の前面30aに締結された排気マニホールド76の出口はトランスアクスル32側に片寄せして形成されている(図1)。そして、この排気マニホールド76の出口に隣接して遠心型の排気タービン72が取り付けられている。また、排気タービン72の出口は車幅方向外方且つDPF容器46側に向けられており、排気タービン72は排気マニホールド76に実質的に直に連結されている。
【0032】
DPF容器46は、トランスアクスル32の上方に配設されていることは前述したとおりであるが、その高さ位置は排気タービン72と実質的に同じ高さレベルに位置決めされている(図5)。排気タービン72とDPF容器46の前端面とは第1排気管80によって連結されている。DPF容器46の後端はトランスアクスル32の後端よりも前方に位置し(図3)、そして、このDPF容器46の後端には第2排気管82が接続されている。第2排気管82は、エンジンルーム3よりも後方に且つ車体中心軸線に沿って延びている。この第2排気管82には、第2触媒やサイレンサーなどが設置される。DPF容器46の中に酸化触媒を収容してもよく、この場合、上記第2触媒は還元触媒とすればよい。
【0033】
上述したように、前方排気方式のエンジン30に関する実施例によれば、比較的大型であり且つ硬質なケースを含むDPF容器46が横置きエンジン30に連結されたトランスアクスル32の上方域に配設してあり、このことから前方排気のエンジン30に隣接して位置していることから、エンジン30の前面30bの排気マニホールド76に隣接した位置にDPF容器46の入口を位置させることができる(図1)。このことから、DPF容器46をエンジン30に接近させて始動時の早期の活性化を図ることができ且つ従来のやり方であるエンジン30の後方からDPF容器46の存在を排除できるため、このDPF容器46がエンジン30の後方に存在することによってクラッシュストロークが短縮してしまうのを回避することができる。
【0034】
また、実施例では遠心型のターボチャージャー44が搭載され、そしてエンジン30の前面30bに隣接して排気タービン72とコンプレッサー56とが車幅方向に並ぶように配設されている(図1)。すなわち、横置きエンジン30の前面30bに沿って排気タービン72とコンプレッサー56が並んで位置しており、このことから遠心型の排気タービン72の出口が車幅方向外方且つDPF容器46側に向けられており、更に、排気タービン72とDPF容器46とが略同一の高さレベルに配設されていることから(図5)、排気タービン72とその側方に位置するDPF容器46の入口とが車幅方向に直線的に延びる比較的短い第1排気管80で連結することができる(図1)。このことから、排気流れを阻害しないで且つエンジン30から出た直後の排気ガスをDPF容器46に導入でき、始動時の触媒の早期の活性化を図ることができる。
【0035】
また、前方排気方式のエンジン30においてDPF容器46を車体前後方向に向けて配置させることができることから、ターボチャージャー44からDPF容器46に至る排気管及びDPF容器46の後方の排気管の曲がりを少なくすることができる。
【0036】
また、実施例では、ダッシュパネル1の下部に沿ってダッシュクロスメンバ12を設けることで(図3)、オフセット前面衝突での適合性能を高めるフレーム構造が採用されているが、エンジン30の後方にDPF容器46やターボチャージャー44が存在していないため、また、ダッシュクロスメンバ12がDPF容器46よりも低位の高さレベルに且つトランスアクスル32の後端部つまりデファレンシャルギア38よりも高位の高さレベルに配設されているため、前面衝突時にDPF容器46やデファレンシャルギア38がダッシュクロスメンバ12と干渉することはない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】エンジンルームを図3のI−I線に沿って上方から見た図である。
【図2】エンジンルームを下方から見た図である。
【図3】エンジンルームを図2のIII−III線に沿って右から左方向に見た図である。
【図4】エンジンルームを左から右方向に見た図である。
【図5】エンジンルームを正面から見た図である。
【図6】エンジンルームを図3のVI−VI線に沿って後方から見た図である。
【符号の説明】
【0038】
1 ダッシュパネル
2 車室
3 エンジンルーム
10 フロントサイドフレーム
12 ダッシュクロスメンバ
14 サブフレーム
30 エンジン
30a エンジン後面
30b エンジン前面
32 トランスアクスル
38 デファレンシャルギア
44 ターボチャージャー
46 DPF容器
56 コンプレッサー(ターボチャージャー)
58 インタークーラー
60 吸気マニホールド
72 排気タービン(ターボチャージャー)
76 排気マニホールド

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ダッシュパネルによって車室とエンジンルームとが区画され、前記ダッシュパネルから前方に延びる左右のフロントサイドフレーム間に、トランスアクスルが一体に組み付けられたレシプロエンジンがそのクランクシャフトを車幅方向に沿って延びるように横置きに搭載された車体前部構造において、
前記レシプロエンジンが、その後面に吸気マニホールドが取り付けられ、前面に排気マニホールドが取り付けられ、
該排気マニホールドに連結された排気管の一部を構成する触媒容器が前記トランスアクスルの上方域且つ前記横置きエンジンの側方域に延在し、該触媒容器よりも下流の排気管が下方に屈曲した後に前記エンジンルームから後方に延びていることを特徴とする車体前部構造。
【請求項2】
前記レシプロエンジンがターボチャージャーを有し、
該ターボチャージャーの遠心型の排気タービンとコンプレッサーとが前記エンジンの前面に沿って並んで配設され且つ前記排気タービンが前記触媒容器側に配設され、
前記排気タービンの出口は前記触媒容器が位置する側に車幅方向外方に向けられている、請求項1に記載の車体前部構造。
【請求項3】
前記触媒容器は、平面視したときに、その後端が前記トランスアクスルの後端よりも前方に位置している、請求項1又は2に記載の車体前部構造。
【請求項4】
前記ダッシュパネルの前面には左右の前記フロントサイドフレーム間を延びるダッシュクロスメンバが設けられ、前記触媒容器が前記ダッシュクロスメンバよりも高位の高さレベルに配設されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載の車体前部構造。
【請求項5】
前記ダッシュクロスメンバが、前記触媒容器の高さレベルとトランスアクスルの後端部の高さレベルの中間の高さレベルに配設されている、請求項4に記載の車体前部構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−226968(P2009−226968A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−71411(P2008−71411)
【出願日】平成20年3月19日(2008.3.19)
【出願人】(000003137)マツダ株式会社 (6,115)
【Fターム(参考)】