説明

車載機器制御システム及び車載機器制御装置

【課題】環境等の条件に影響を受けずに精度良く確実に認証を行うことができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供する。
【解決手段】車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含む利用者識別情報を記憶する記憶媒体とを備え、車載機器制御装置は、生体情報を取得する生体情報取得手段と、使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、車載機器を利用しようとする者は車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、認証手段が認証した結果に応答して車載機器を制御する制御手段と、記憶媒体に記憶された利用者識別情報を読み取る読取手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載機器制御システム及び車載機器制御装置に関し、詳しくは、車輌を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含む利用者識別情報と車輌の使用が許可された者の生体的特徴を示す生体情報を含む使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に応じて車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御システム及び車載機器制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車輌の利用者の認識コード信号が記憶された電子キーと、予め認識コードが記憶されたメモリとを備え、電子キーから認識コードが送信されたとき、送信された認識コードとメモリに記憶された認識コードとが一致した場合に、車輌のドアのロックを解除できるようにした車載機器制御システムとして、特許文献1に開示されたものが知られている。
【0003】
また、カメラなどの生体情報入力手段により生体情報を取得し、取得した生体情報に基いて認証を行うようにした車載機器制御システムとして、特許文献2に開示されたものが知られている。
【0004】
また、他の従来例として、自動車のドアロック部と、ドアロックを解錠しようとする操作者の顔面に投光部から夜間等でも認識可能な所定波長の光を射出し顔面から反射して戻る光を受光部で受光する撮像手段と、解錠を許容する操作者の顔を予め登録する登録部と、登録部で登録した顔を記憶する記憶部と、撮像手段からの撮像信号に基き操作者の顔を認識し記憶部に記憶した顔と比較、同定し、許可信号の出力によりドアのロック解除を許容する判別部とを備え、メカニカルキー等を用いることなくドアロックを解除できるようにして利便性を確保するとともに、登録した操作者以外の操作者、たとえばメカニカルキーを盗んだ第三者などがドアロックの解除ができないようにして盗難防止を図りセキュリティを高めるようにした車載機器制御システムとして、特許文献3に開示されたものが知られている。
【0005】
また、他の従来例として、図34に示すように、ICカードリーダおよび指紋照合装置によって構成される認証情報入力手段1960と、認証情報を予め記憶する記憶装置1961と、記憶装置1961に記憶された認証情報と認証情報入力手段1960によって入力された認証情報とに基いて運転者を識別する制御部1962と、識別された運転者に応じてドアロックを施錠および解錠するドアロック操作部1963と、識別された運転者に応じて車輌の電源接続を切り替える電源制御部1964と、識別された運転者に応じてエンジンの始動の可否を切り替えるエンジン制御部1965とを備え、予め登録した個人が、自動車のドアロックの解除、電源接続、およびエンジン始動を行うようにした車載機器制御システムとして、特許文献4に開示されたものが知られている。
【0006】
また、他の従来例として、図35に示すように、自動車のドアロック機器を制御する車輌解錠システム2040がある。この車輌解錠システム2040は、予めデータが記憶されたICカード2041と、自動車のドアの把手の付近等に設置され、ICカード2041に記憶されたデータを読み取るカードリーダ2042と、自動車の使用を許可する使用許可者のデータが予め記憶された記憶装置2043と、カードリーダ2042から読み取ったデータと記憶装置2043に記憶された使用許可者のデータとを照合して、データが一致した場合にドアロック操作部44を制御する制御部2045とを備え、カードリーダ2042によってICカード2041から読み取ったデータと、記憶装置2043に記憶された使用許可者のデータとが一致した場合に限り、解錠を行い、ICカードを利用して車輌に設けられた車載機器を制御する車載機器制御システムとして、特許文献5に開示されたものが知られている。
【特許文献1】特開平11−36675号公報(第3−4頁、第2図)
【特許文献2】特開2002−183734号公報
【特許文献3】特開平11−43016号公報(第2−3頁、第1図)
【特許文献4】特開2003−120094号公報
【特許文献5】特開2003−120094号公報(第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、このような従来の車載機器制御システムにおいては、カメラによって生体情報を取得する場合、環境(天候や光等)の条件により取得した画像データが認証に使用できなかったり、カメラの故障により画像データを取得できなかったりして、認証することができず、車輌のドアの錠を解錠することができないという問題があった。
【0008】
また、車輌の錠を解錠しようとする利用者の顔を撮像するとき、レンズが汚れていたり、逆光などがあったりして利用者の顔を撮像した画像データから生体的特徴を十分に抽出することができないことがあり、かえってドアロック解除の障害となってしまうといった問題があった。
【0009】
さらに車輌の利用が許可されていない者によって認証情報が不正に登録または削除されたことを車輌の正当な利用者が知ることができないといった問題があった。
【0010】
さらに、車輌の周辺環境がICカードの情報を読み取ることに対して劣悪であった場合や、カードリーダが異常であった場合に、車輌の解錠を正常に行うことができないという問題があった。
【0011】
さらに、電子キーは、車輌のドアの錠を解錠すること、およびエンジンを始動すること等に限定されており、利用者が、必要に応じて電子キーに記憶された内容を変更できないので、電子キーによって、例えば、車輌に搭載された機器を操作することはできないという問題があった。
【0012】
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、環境等の条件に影響を受けずに精度良く確実に認証を行うことができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することを目的とする。
【0013】
また、車輌等を利用しようとする利用者の生体的特徴を示す生体情報を取得できない場合でも、容易な錠解錠操作で、セキュリティを確保しながら錠の解錠を行うことができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
さらに、車輌の利用が許可されていない者によって認証情報が不正に登録または削除されたことを車輌の正当な利用者に報知することができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することを目的とする。
【0015】
さらに、ICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、車輌に設けられた車載機器を制御することができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することを目的とする。
【0016】
さらに、利用者は、電子キーに記憶された内容を変更することができ、電子キーによって車載機器を操作することができる車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の車載機器制御システムは、車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、前記車載機器を利用しようとする者を識別する利用者識別情報を記憶する記憶媒体と、前記車載機器と通信する携帯端末とを備え、前記携帯端末は、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報を読み取る読取手段と、前記車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記読取手段が読み取った利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果を送信する通信手段とを有し、前記車載機器制御装置は、前記携帯端末から前記認証手段が認証した結果を受信する通信手段と、前記受信手段が受信した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを備える構成を有している。
【0018】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、記憶媒体から利用者識別情報を読み取って、読み取った利用者識別情報に基いて利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0019】
本発明の車載機器制御システムは、車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、前記車載機器を利用しようとする者を識別する利用者識別情報を記憶する記憶媒体と、前記車載機器と通信する携帯端末とを備え、前記携帯端末は、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段が記憶媒体から読み取った利用者識別情報を送信する通信手段とを有し、前記車載機器制御装置は、前記携帯端末の前記通信手段が送信した利用者識別情報を受信する通信手段と、前記車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記通信手段が受信した利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを有する構成を有している。
【0020】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、記憶媒体から利用者識別情報を読み取って、読み取った利用者識別情報に基いて利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0021】
本発明の車載機器制御システムは、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報は、前記車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含み、前記記憶手段に記憶された前記使用許可者識別情報は、前記車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含み、前記認証手段は、前記利用者識別情報に含まれる生体情報と前記使用許可者識別情報に含まれる生体情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証するようにした構成を有している。
【0022】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、携帯端末が取得した画像情報に基いて利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0023】
本発明の車載機器制御システムは、前記記憶媒体は、電子運転免許証によって構成され、前記読取手段は、前記電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにした構成を有している。
【0024】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、電子運転免許証に記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0025】
本発明の車載機器制御システムは、前記記憶媒体は、非接触ICカード電子運転免許証によって構成され、前記読取手段は、前記非接触ICカード電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにした構成を有している。
【0026】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、非接触ICカード電子運転免許証に記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0027】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、前記車輌のドアの錠を制御するドアロック制御装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記ドアロック制御装置を制御するようにした構成を有している。
【0028】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、ドアロック制御装置を制御するため、車輌に設けられたドアロック制御装置を制御することができる。
【0029】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、前記車輌に搭載されたエンジンを始動させるエンジン始動装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記エンジン始動装置を制御するようにした構成を有している。
【0030】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、エンジン始動装置を制御するため、車輌に設けられたエンジン始動装置を制御することができる。
【0031】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、車載電話装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載電話装置を制御するようにした構成を有している。
【0032】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、車載電話機を制御するため、車輌に設けられた車載電話機を制御することができる。
【0033】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、車載オーディオ装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記オーディオ装置を制御するようにした構成を有している。
【0034】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、オーディオ機器を制御するため、車輌に設けられたオーディオ機器を制御することができる。
【0035】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、コンビネーションメータを含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記コンビネーションメータを制御するようにした構成を有している。
【0036】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、コンビネーションメータを制御するため、車輌に設けられたコンビネーションメータを制御することができる。
【0037】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、車載緊急通報装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載緊急通報装置を制御するようにした構成を有している。
【0038】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、緊急通報機器を制御するため、車輌に設けられた緊急通報機器を制御することができる。
【0039】
本発明の車載機器制御システムは、前記車載機器は、路上に配設された通信機器と通信する路車間通信装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記路車間通信装置を制御するようにした構成を有している。
【0040】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、路車間通信機器を制御するため、車輌に設けられた路車間通信機器を制御することができる。
【0041】
本発明の車載機器制御装置は、携帯端末から利用者識別情報を受信する通信手段と、車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記通信手段が受信した利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを有する構成を有している。
【0042】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、記憶媒体から利用者識別情報を読み取って、読み取った利用者識別情報に基いて利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0043】
本発明の車載機器制御装置は、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報は、前記車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含み、前記記憶手段に記憶された前記使用許可者識別情報は、前記車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含み、前記認証手段は、前記利用者識別情報に含まれる生体情報と前記使用許可者識別情報に含まれる生体情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証するようにした構成を有している。
【0044】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、携帯端末が取得した画像情報に基いて利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0045】
本発明の車載機器制御装置は、前記記憶媒体は、電子運転免許証によって構成され、前記読取手段は、前記電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにした構成を有している。
【0046】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、電子運転免許証に記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0047】
本発明の車載機器制御装置は、前記記憶媒体は、非接触ICカード電子運転免許証によって構成され、前記読取手段は、前記非接触ICカード電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにした構成を有している。
【0048】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、非接触ICカード電子運転免許証に記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて車載機器を制御することができる。
【0049】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、前記車輌のドアの錠を制御するドアロック制御装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記ドアロック制御装置を制御するようにした構成を有している。
【0050】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、ドアロック制御装置を制御するため、車輌に設けられたドアロック制御装置を制御することができる。
【0051】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、前記車輌に搭載されたエンジンを始動させるエンジン始動装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記エンジン始動装置を制御するようにした構成を有している。
【0052】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、エンジン始動装置を制御するため、車輌に設けられたエンジン始動装置を制御することができる。
【0053】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、車載電話装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載電話装置を制御するようにした構成を有している。
【0054】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、車載電話機を制御するため、車輌に設けられた車載電話機を制御することができる。
【0055】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、車載オーディオ装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記オーディオ装置を制御するようにした構成を有している。
【0056】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、オーディオ機器を制御するため、車輌に設けられたオーディオ機器を制御することができる。
【0057】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、コンビネーションメータを含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記コンビネーションメータを制御するようにした構成を有している。
【0058】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、コンビネーションメータを制御するため、車輌に設けられたコンビネーションメータを制御することができる。
【0059】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、車載緊急通報装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載緊急通報装置を制御するようにした構成を有している。
【0060】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、緊急通報機器を制御するため、車輌に設けられた緊急通報機器を制御することができる。
【0061】
本発明の車載機器制御装置は、前記車載機器は、路上に配設された通信機器と通信する路車間通信装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記路車間通信装置を制御するようにした構成を有している。
【0062】
この構成により、車載機器がICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、携帯端末または車載機器制御装置が、ICカードに記憶された利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、路車間通信機器を制御するため、車輌に設けられた路車間通信機器を制御することができる。
【発明の効果】
【0063】
本発明は、生体情報取得手段によって取得された生体情報が記憶手段に記憶された使用許可者識別情報と照合できない場合、読取手段が記憶媒体から読み取った生体情報と記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は車輌の使用が許可された使用者であるか否かを判断する認証手段を設けることにより環境等の条件に影響を受けずに精度良く確実に認証を行うことができるという効果を有する車載機器制御システム及び車載機器制御装置を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
以下、図1乃至33を参照し、本発明の実施の形態の車載機器制御システムについて説明する。
【0065】
図1を参照し、本発明の第1の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0066】
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係る車載機器制御システム100は、車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置101と、車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含む利用者識別情報を記憶する記憶媒体とを備えている。
【0067】
車載機器制御装置101は、車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を取得する生体情報取得手段と、車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含む使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、生体情報取得手段が取得した生体情報と記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段30と、認証手段30が認証した結果に応答して車載機器を制御する制御手段と、記憶媒体に記憶された利用者識別情報を読み取る読取手段20とを有している。
【0068】
前記生体情報取得手段は、認証対象となる人、すなわち、車載機器を利用しようとする人の顔の生体的特徴を示す生体情報を取得するためのカメラ10によって構成される。
【0069】
記憶媒体は、IC(Integrated Circuit)カードを含み、読取手段20は、ICカードから車載機器を利用しようとする人の生体情報を読み取るようになっている。
【0070】
車載機器は、車輌のドアの解錠及び施錠を制御するドアロック制御装置2を含み、制御手段は、認証手段30が認証した結果に応答してドアロック制御装置2を制御するようになっている。
【0071】
認証手段30は、認証の元となる解錠が許可されている人の顔の生体的特徴を示す生体情報、すなわち、車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含む使用許可者識別情報を記憶しておく記憶手段としての記憶部31と、記憶部31に解錠が許可された人の顔の生体的特徴を示す生体情報を登録及び削除する生体情報登録部32と、カメラ10やICカード読取手段20から読み取った生体情報と記憶部31に記憶されている生体情報とを照合し、解錠が許可されている人であると認証するのか否かの認証処理を実行する認証処理部33とを有している。
【0072】
認証手段30は、カメラ10が取得した生体情報と記憶部31に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は車輌の使用が許可された使用者であると認証するようになっている。また、認証手段30は、カメラ10によって取得された生体情報が記憶部31に記憶された使用許可者識別情報と照合できない場合、読取手段20がICカードから読み取った生体情報と記憶部31に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は車輌の使用が許可された使用者であると認証するようになっている。
【0073】
生体情報登録部32は、予めドアの解錠が許可されている人の顔の生体的特徴を示す生体情報、すなわち、画像データを記憶部31に登録するようになっている。
【0074】
また、ドアの解錠が許可されている人は、その人自身の顔の生体的特徴を示す生体情報を記憶するICカードを所持している。
【0075】
本実施の形態の車載機器制御システム100では、車載機器制御装置がICカードに記憶された生体情報を読み取る読取手段を備えているが、車載機器制御装置が電子運転免許証に記憶された生体情報を読み取る読取手段20を備えてもよい。
【0076】
次に、図2に示されたシーケンス図を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム100の動作について説明する。
【0077】
図2に示すように、まず初めに、ドアロック制御装置2は、車輌のドアノブに利用者が触れたのか否かを検知し、検知した結果に基いて利用者が車輌のドアの解錠を要求していると判断すると、解錠が許可されている人であると認証するのか否かの認証処理を実行するよう使用許可要求信号(認証トリガ)を認証手段30に送信する(ステップS111)。
【0078】
認証手段30の認証処理部33は、ドアロック制御装置2から使用許可要求信号を受信すると、ドアの解錠を要求している人の生体情報を取得するため、カメラ10に生体情報取得要求信号を送信する(ステップS112)。
【0079】
カメラ10は、生体情報取得要求信号を受信すると、ドアの解錠を要求している人の顔を撮像し、撮像した顔の画像データを生体情報として認証手段30に送信する(ステップS113)。ここで、カメラ10は、人が車輌のドアノブに触れるなどのドアの解錠を要求する行動をしたとき、顔の画像データを良好に撮像できるように設定されている。
【0080】
次いで、認証手段30の認証処理部33は、カメラ10から生体情報を取得し、取得した生体情報から目や鼻などの特徴部分を抽出する。この工程では、顔が撮像される環境(天候、明るさ、逆光等)やカメラ10のレンズの汚れなどにより、顔が鮮明に撮像されていない画像データであるのか否かを判定し、カメラ10から取得した生体情報が認証に使用可能な生体情報かを判定する(ステップS114)。
【0081】
顔の特徴部分の抽出が正常に完了し、カメラ10により取得した生体情報が認証可能な生体情報であると判定すると、認証処理部33は、抽出された顔の特徴部分の位置関係から顔の向き等を分析し、記憶部31に記憶しているドアの解錠が許可された人の生体情報との類似度を算出する認証処理を行い(ステップS115)、算出した類似度が予め設定された値以上であるか否かの判定結果に基いて認証正常であるのか否かを判定する(ステップS116)。
【0082】
算出した類似度が予め設定された値以上であれば、今ドアの解錠を要求している人は、記憶部31に記憶している車輌のドアの解錠を許可する人と一致していると判断し(認証正常と判断し)、ドアロック制御装置2に使用許可を送信する(ステップS117)。
【0083】
ドアロック制御装置2は、使用許可要求に対して使用許可を受信すると、解錠が許可されたと判断し、車輌のドアの解錠を行う。
【0084】
算出した類似度が予め設定された値より小さければ、今ドアの解錠を要求している人は、記憶部31に記憶している車輌のドアの解錠を許可する人と一致しないと判断し(認証異常と判断し)、ドアロック制御装置2に使用拒否を送信する(ステップS118)。
【0085】
ドアロック制御装置2は、使用許可要求に対して使用拒否を受信すると、解錠が拒否されたと判断し、車輌のドアの解錠を行わない。
【0086】
顔の特徴部分の抽出が正常に行えず、カメラ10により取得した生体情報が認証不可能な生体情報であると判定すると、認証処理部33は、ICカードに記憶されている生体情報を取得するため、ICカード読取手段20に生体情報取得要求を送信する(ステップS119)。
【0087】
ICカード読取手段20は、生体情報取得要求を受信すると、接続しているあるいは非接触のICカードから生体情報を取得し、認証手段30に送信する(ステップS120)。
【0088】
認証手段30の認証処理部33は、ICカード読取手段20から生体情報を受信すると、受信した生体情報と記憶部31に記憶している車輌のドアの解錠を許可する人の生体情報との類似度を算出する認証処理を行わない(ステップS121)、算出した類似度が予め設定された値以上であるかにより認証正常であるか判定する(ステップS122)。
【0089】
算出した類似度が予め設定された値以上であれば、今ドアの解錠を要求している人は、記憶部31に記憶している車輌のドアの解錠を許可する人と一致していると判断し(認証正常と判断し)、ドアロック制御装置2に使用許可を送信する(ステップS123)。
【0090】
ドアロック制御装置2は、使用許可要求に対して使用許可を受信すると、解錠が許可されたと判断し、車輌のドアの解錠を行う。
【0091】
算出した類似度が予め設定された値より小さければ、今ドアの解錠を要求している人は、記憶部31に記憶している車輌のドアの解錠を許可する人と一致しないと判断し(認証異常と判断し)、ドアロック制御装置2に使用拒否を送信する(ステップS124)。
【0092】
ドアロック制御装置2は、使用許可要求に対して使用拒否を受信すると、解錠が拒否されたと判断し、車輌のドアの解錠を行わない。
【0093】
また、カメラ10の故障などによりカメラ10からの生体情報を取得できなかったときも、上述と同様にしてICカードに記憶されている生体情報により認証を行うようになっている。
【0094】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できない場合には、ICカードに記憶されている生体情報をICカード読取手段20を介して取得し、取得した生体情報により認証を行うため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ車輌のドアの解錠を行うようにすることができる。
【0095】
なお、本発明の第1の実施の形態の車載機器制御システムにおいては、生体情報として顔の特徴を示す生体情報によって生体認証を実行したが、生体情報に限定するものではなく、虹彩や指紋や声紋などの特徴を示す生体情報によって生体認証を実行するよう車載機器制御システムを構成してもよい。
【0096】
また、本発明の第1の実施の形態の車載機器制御システムにおいては、生体情報を記憶する記憶媒体としてICカードを使用したが、ICカードに限定するものではない。
【0097】
ここでは、本発明の第1の実施の形態の車載機器制御システム、車載機器制御装置、および車載機器制御方法について説明したが、本実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置は、以下に説明する本発明の第2乃至18の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置に置換えても本発明の目的を達成することができる。
【0098】
次に、図3を参照し、本発明の第2の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0099】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム200の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0100】
図3に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム200は、車輌に搭載されたエンジンの始動及び停止を制御するエンジン始動装置3と、車載機器制御装置201とを備えている。
【0101】
車載機器制御装置201は、車輌のエンジンの始動及び停止を制御するエンジン始動装置3からの要求により車載機器制御装置201の認証手段30の認証処理部33が認証処理を実行し、実行した結果をエンジン始動装置3に返信し、エンジン始動装置3は、認証手段30の認証処理部33から返信されてきた結果に応じてエンジンの始動及び停止を制御するようになっている。
【0102】
具体的には、エンジン始動装置3は、エンジン始動スイッチ等の操作を検知して人が車輌のエンジンの始動を要求していると判断すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を車載機器制御装置201に送信する。
【0103】
車載機器制御装置201は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の動作と同様に、まずカメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使用できるか否かを判定し、認証に使用できるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可をエンジン始動装置3に返信し、認証異常であれば使用拒否をエンジン始動装置3に返信する。
【0104】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可をエンジン始動装置3に返信し、認証異常であれば使用拒否をエンジン始動装置3に返信する。
【0105】
エンジン始動装置3は、車載機器制御装置201から使用許可を受信すると、エンジンの始動を行い、使用拒否を受信すると、エンジンの始動を行わない。
【0106】
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ車輌のエンジンの始動を行うようにすることができる。
【0107】
次に、図4を参照し、本発明の第3の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0108】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム300の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0109】
図4に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム300においては、車輌外部と無線電話通信を行う車載電話装置4からの要求により車載機器制御装置301の認証手段30の認証処理部33が認証処理を実行し、実行した結果を車載電話装置4に返信し、車載電話装置4は、車載機器制御装置301から返信された結果に応じて車載電話の機能の使用を許可するようになっている。
【0110】
車載機器制御システム300の具体的な動作としては、車載電話装置4は、車載電話装置4の電源投入や予め設定された車載電話装置4のキー操作を検知して人が車載電話装置4の使用を要求していると判断すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を認証装置1に送信する。
【0111】
認証装置1は、上述の第1の実施の形態と同様に、まずカメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使えるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を車載電話装置4に返信し、認証異常であれば使用拒否を車載電話装置4に返信する。
【0112】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を車載電話装置4に返信し、認証異常であれば使用拒否を車載電話装置4に返信する。
【0113】
車載電話装置4は、認証装置1から使用許可を受信すると、電源の投入を行ったりキー操作により要求された処理を行い、使用拒否を受信すると、電源の投入を行わなかったり要求された処理を拒否する。
【0114】
以上説明したように、本発明の第3の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ車載電話装置4を使用させるようにすることができる。
【0115】
次に、図5を参照し、本発明の第4の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0116】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム400の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0117】
図5に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム400においては、車載のオーディオ装置である車載オーディオ装置5からの要求により車載機器制御装置401の認証手段30の認証処理部33が認証を行い、結果を車載オーディオ装置5に返信し、車載オーディオ装置5が返信されてきた結果によりオーディオ機能の使用を許可するようになっている。
【0118】
具体的には、車載オーディオ装置5は、車載オーディオ装置5の電源投入や予め設定された車載オーディオ装置5のキー操作を検知して人が車載オーディオ装置5の使用を要求していると判断すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を認証装置1に送信する。
【0119】
認証装置1は、上述の第1の実施の形態と同様に、まずカメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使えるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を車載オーディオ装置5に返信し、認証異常であれば使用拒否を車載オーディオ装置5に返信する。
【0120】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を車載オーディオ装置5に返信し、認証異常であれば使用拒否を車載オーディオ装置5に返信する。
【0121】
車載オーディオ装置5は、認証装置1から使用許可を受信すると、電源の投入を行ったりキー操作により要求された処理を行い、使用拒否を受信すると、電源の投入を行わなかったり要求された処理を拒否する。
【0122】
以上説明したように、本発明の第4の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ車載オーディオ装置5を使用させるようにすることができる。
【0123】
次に、図6を参照し、本発明の第5の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0124】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム500の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0125】
図6に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム500においては、コンビネーションメータ装置6からの要求により車載機器制御装置501の認証手段30の認証処理部33が認証を行い、結果をコンビネーションメータ装置6に返信し、コンビネーションメータ装置6が返信されてきた結果によりコンビネーションメータ装置6の動作を開始するようになっている。
【0126】
具体的な動作については、コンビネーションメータ装置6は、車輌のエンジンの始動を検知すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を車載機器制御装置501に送信する。
【0127】
車載機器制御装置501は、第1の実施の形態に係る車載機器制御システム100の車載機器制御装置101の動作と同様に、まずカメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使えるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可をコンビネーションメータ装置6に返信し、認証異常であれば使用拒否をコンビネーションメータ装置6に返信する。
【0128】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可をコンビネーションメータ装置6に返信し、認証異常であれば使用拒否をコンビネーションメータ装置6に返信する。
【0129】
コンビネーションメータ装置6は、車載機器制御装置501から使用許可を受信すると、動作を開始し、使用拒否を受信すると、動作しない。
【0130】
以上説明したように、本発明の第5の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみコンビネーションメータ装置6を動作させるようにすることができる。
【0131】
次に、図7を参照し、本発明の第6の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0132】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム600の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0133】
図7に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム600においては、例えば衝突事故が発生したときや運転者に体の異常が発生したとき等に緊急通報センターに緊急通報を行う緊急通報装置7からの要求により車載機器制御装置601の認証手段30の認証処理部33が認証を行い、結果を緊急通報装置7に返信し、緊急通報装置7が返信されてきた結果により緊急通報装置7の動作を開始するようになっている。
【0134】
具体的な動作については、緊急通報装置7は、車輌の運転席に運転者が座ったことをセンサなどにより検知すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を車載機器制御装置601に送信する。
【0135】
車載機器制御装置601は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の車載機器制御装置601の動作と同様に、まずカメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使えるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を緊急通報装置7に返信し、認証異常であれば使用拒否を緊急通報装置7に返信する。
【0136】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を緊急通報装置7に返信し、認証異常であれば使用拒否を緊急通報装置7に返信する。
【0137】
緊急通報装置7は、認証装置1から使用許可を受信すると、動作を開始し、使用拒否を受信すると、動作しないようにする。
【0138】
以上説明したように、本発明の第6の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ緊急通報装置7を動作させるようにすることができる。
【0139】
次に、図8を参照し、本発明の第7の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0140】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム700の構成は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成と略同様であり、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0141】
図8に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム700においては、路車間通信装置8からの要求により車載機器制御装置701の認証手段30の認証処理部33が認証を行い、結果を路車間通信装置8に返信し、路車間通信装置8が返信されてきた結果により路車間通信装置8の動作を開始するようになっている。
【0142】
具体的な動作については、路車間通信装置8は、車輌のエンジンの始動を検知すると、図2のステップS111と同様に、使用許可要求を車載機器制御装置701に送信する。
【0143】
車載機器制御装置701は、第1の実施の形態の車載機器制御システム100の車載機器制御装置101の動作と同様に、まず、カメラ10により生体情報を取得し、取得した生体情報が認証に使えるものであれば、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を路車間通信装置8に返信し、認証異常であれば使用拒否を路車間通信装置8に返信する。
【0144】
また、カメラ10により取得した生体情報が認証に使えない場合は、ICカード読取手段20によりICカードに記憶されている生体情報を取得し、取得した生体情報と記憶部31に記憶している生体情報との類似度により認証を行い、認証正常であれば使用許可を路車間通信装置8に返信し、認証異常であれば使用拒否を路車間通信装置8に返信する。
【0145】
路車間通信装置8は、車載機器制御装置701から使用許可を受信すると、動作を開始し、使用拒否を受信すると、動作しないようにする。
【0146】
以上説明したように、本発明の第7の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、カメラ10により取得した生体情報が認証に使用できないものであるとき、ICカード読取手段20により取得したICカードに記憶されている生体情報により認証を行っているため、環境(天候、光等)の条件やカメラ10のレンズの汚れやカメラ10の故障などによる認証の異常を救済することができ、精度良く予め登録した人にのみ車輌側の路車間通信装置8を動作させるようにすることができる。
【0147】
次に、図9を参照し、本発明の第8の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0148】
図9に示すように、車載機器制御システム800は、携帯通信機器としての携帯電話802と、車輌のドアを施錠可能な錠830や、生体情報を利用して錠830を解錠する錠解錠手段835等を設けた車載機器制御装置801とを有する。
【0149】
携帯電話802は、生体情報としての顔データを取得するため顔を撮像して顔の画像を得る映像撮像手段821と、映像撮像手段821から取得した顔データを記憶する記憶手段822と、記憶手段822で記憶した顔データを車載機器制御装置801へ送信する通信手段823とを備えている。映像撮像手段821には、携帯電話802の本体に一体に取り付けられたCCDカメラが用いられる。なお、映像撮像手段821は、本発明の生体情報取得手段を構成する。
【0150】
一方、車載機器制御装置801は、車輌のドアの施錠および解錠を行うための錠830と、携帯電話802の通信手段823から送信された顔データを受信する通信手段831と、客室内に設置したCCDカメラが用いられ車外で錠830を解錠しようとする操作者を撮像して生体情報としての顔データを獲得する生体情報獲得手段832と、錠830の解錠を許可された操作者の生体情報としての顔データが予め登録された生体情報登録手段833と、生体情報獲得手段832で獲得した顔データと生体情報登録手段833に登録された顔データとを比較、または通信手段831で受信した顔データと生体情報登録手段833に登録された顔データとを比較して認証判断を行う認証判断手段834と、これらの比較のうちのいずれかより得た顔データがドアの錠830の解錠を許可された操作者であると認証判断手段834が判断して認証した場合に錠830を解錠する錠解錠手段835と、スピーカーを有し音声出力可能な報知手段836と、錠830の解錠操作のエラー回数をカウントするエラーカウンタ837とを備えている。
【0151】
なお、生体情報登録手段833には、予め錠830の解錠を許可された携帯電話の識別コードが併せて登録されるようにしてある。
【0152】
次に、図10のフローチャートを参照し、以上のように構成された車載機器制御システム800の動作について説明する。
【0153】
車載機器制御システム800が正常に機能しているときは、ドアを開けるべく錠830を解錠しようとする操作者を車輌側の生体情報獲得手段832で撮像して顔データを得、この顔データを認証判断手段834へ出力する。なお、錠830を解錠しようとしていることを検知するには、たとえば操作者がドアの取っ手に手をかけたことを検出することで行うなどする。
【0154】
認証判断手段834では、生体情報獲得手段832から得た顔データと生体情報登録手段833から得た、錠解錠が許可されるように予め登録された操作者の顔データとを比較して、認証するか否かの判断を行う。そして、操作者が予め登録された操作者でないと判断したときは、錠解錠手段835による解錠操作を許可しない。これに対し、操作者が予め登録された操作者であると判断したときは、錠解錠手段835による錠830の解錠を実行し、ドアを開けることができるようにする。
【0155】
一方、車載機器制御システム800において生体情報獲得手段832を利用した認証が正常に行えない場合、すなわち、たとえば夜間であるとか、逆光であるとか、ドアガラスがひどく汚れている場合などには、図10に示すフローチャートに沿って錠830の解錠処理が実行される。
【0156】
まず、携帯電話802でその映像撮像手段821を利用して本人の顔を撮像し、生体情報としての顔データを取得して記憶手段822に入力し(ステップS810)、記憶手段822に記憶する。次いで、顔データを通信手段823から車輌の通信手段831へ送信し、携帯電話802から車載機器制御装置801へ生体情報としての顔データの伝達を行う(ステップS811)。なお、この送信に際しては、同時にその携帯電話802を特定する識別コードをも送信する。
【0157】
車載機器制御装置801では、通信手段831にて顔データおよび識別コードを受信したら、それらのうちの受信した識別コードをもとにその携帯電話が予め錠の解錠を許可された携帯電話(特定電話)であるか否かを認証判断手段834で判断する(ステップS812)。受信した識別コードが特定電話の識別コードではないと判断した場合は、認証判断手段834が報知手段836にエラー信号を出力し、報知手段836からビープ音などのエラー音を出力する(ステップS813)。
【0158】
これに対し、受信した識別コードが特定電話のものであると認証判断手段834にて判断した場合は、次いで車輌外部からの錠830の解錠を拒否している状態にあるのか否かをエラーカウンタ837に記憶されているエラー回数(エラーカウント)から判断する(ステップS814)。なお、この処理は、錠830の解錠が許可されていない操作者が高速処理装置等を利用し、解錠を何度も試みることによりドアの錠830が最終的に解錠されてしまうといった危険をできるだけ避けるために行われる。
【0159】
これに対し、車輌外部からの解錠拒否状態になければ、認証判断手段834が通信手段831で受信した顔データと生体情報登録手段833に登録してある顔データとを比較して、認証動作を実行する(ステップS815)。これにより操作者が解錠を許可された本人であるか否かを判断し(ステップS816)、本人であると確認されたら、錠解錠手段835に解錠信号を出力して、車輌のドアの錠830を解錠させる(ステップS817)。続いて、エラーカウンタ837内の不正な解錠操作によるエラーカウントをクリアし、ゼロとする(ステップS818)。
【0160】
これに対し、本人でないと判断されたら、その解錠要求を記憶し不正解錠の履歴として残しておくため、エラーカウントを1回数分だけインクリメントして(ステップS819)エラーカウンタ837に記憶しておく。そして、このエラーカウントにより一定回数以上のエラーが発生したか否かを判断し(ステップS820)、エラー発生回数が一定回数未満であれば、車輌外部から行われる解錠操作を受け付けて認証動作を実行可能とする。これに対し、エラー発生回数が一定回数以上となったら、車輌外部からの解錠を拒否状態にセットし(ステップS821)、車輌外部からの続く解錠操作を受け付けなくする。
【0161】
以上説明したように、本発明の第8の実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置によれば、車載機器制御システム800が正常に機能している場合には、車輌に搭載している生体情報獲得手段832により得た顔データをもとに認証動作を実行してドアの錠830の解錠操作者が生体情報登録手段833に予め登録してある操作者のときだけ、錠解錠手段835によりドアの錠830の解錠することができるので、容易にドアの錠830の解錠が可能となって利便性を確保できるとともに、登録した操作者だけしか解錠できないようにしてセキュリティを高めることが可能となる。
【0162】
そして、車載機器制御システム800に異常があり車輌に搭載している生体情報獲得手段833による認証動作が利用できない場合には、携帯電話802の映像撮像手段821で得た顔データを車載機器制御装置801に送信することで車載機器制御装置801で操作者の認証を行い、生体情報登録手段833に予め登録してある操作者のときだけ、ドアの錠830の解錠を行うことができる。したがって、車載機器制御システム800の生体情報獲得手段833側に異常があっても、生体情報登録手段833に予め登録してある携帯電話802で撮像して得た本人の顔データを車載機器制御装置801へ送信するだけで、認証判断手段834による認証がとれ錠解錠手段835によりドアの錠830の解錠することができ、容易な錠解錠操作およびセキュリティを確保しながら錠の解錠を行うことが可能となる。
【0163】
また、生体情報取得手段としての映像撮像手段821で取得する生体情報と、生体情報獲得手段832で獲得する生体情報と、生体情報登録手段833に登録された生体情報とが、顔データとして同じ種類の生体情報としてあるので、生体情報取得手段としての映像撮像手段821と生体情報獲得手段832とでそれぞれ獲得する生体情報を異ならせた場合に比べ、生体情報登録手段833で登録するデータ量が少なくと済むとともに、認証判断手段834で比較して認証するためのプログラムが小さくて済む。
【0164】
なお、生体情報獲得手段832は、車室内に設置しているが、車室外に設置してもよい。
【0165】
また、ステップS821において、車輌外部からの解錠を拒否状態にセットされた後は、例えばキーシリンダに錠を挿入して解錠したり、特定のパスワードを入力するなどの特定の操作により車輌外部からの解錠を許可するようにすることが望ましく、またこの場合に拒否状態にセットされたことを記憶部に記憶したり外部に通知することによって履歴を保存するようにしてもよい。
【0166】
本発明では、上記で説明した実施の形態の車載機器制御システム800に限られることなく、以下のような修正や変更が可能である。
【0167】
すなわち、車載機器制御システム800は、車輌のドアの錠830の解錠に適用したが、ドアの錠830に代え、あるいはこれに加えエンジンフードやトランクフードの錠、コンソールボックスの錠などに適用してもよく、さらに車輌の錠に限られず住宅の錠などといった他の分野の錠に適用してもよい。
【0168】
また、複数の錠の解錠に適用するときは、錠によって解錠が許可される者を異ならせるようにしてもよい。たとえば車輌にあっては、コンソールボックスの錠の解錠が許可された者をドアの錠の解錠が許可された者より少なくなるように限定すれば、コンソールボックス内に収納品を上記限定がない場合に比べより安全にしまっておくことが可能となる。
【0169】
また、本実施の形態の車載機器制御システム800では、車載機器制御装置801が携帯電話802から生体情報を取得する場合について説明したが、携帯電話802に代えてPDAや専用に製作したカメラ付き通信機器などを用いてもよい。
【0170】
さらに、本実施の形態の車載機器制御システム800では、車載機器制御装置801が携帯電話802から生体情報として生体情報を取得する場合について説明したが、映像撮像手段821だけでなくあるいは映像撮像手段821に加えてマイクや指紋センサなどを用いてもよく、これらの場合、生体情報は顔データに代え、あるいは顔データに加えて音声データ、指紋データ、虹彩データなどを用いるようにしてもよい。
【0171】
すなわち、生体情報取得手段が音声を取得するマイクであり、マイクおよび生体情報登録手段の生体情報が音声データであるようにしてもよい。この場合、認識判断手段が音声データ同士を比較して認証判断するようにする。
【0172】
また、生体情報取得手段が指紋を取得する指紋センサであり、指紋センサおよび生体情報登録手段の生体情報が指紋データであるようにしてもよい。この場合、認識判断手段が指紋データ同士を比較して認証判断するようにする。
【0173】
さらに、生体情報取得手段が画像を撮像するカメラであり、カメラおよび生体情報登録手段の生体情報が虹彩データであるようにしてもよい。この場合、認識判断手段が虹彩データ同士を比較して認証判断するようにする。
【0174】
さらに、携帯電話802が、車載機器制御装置801の認証手段834と生体情報記憶手段833とは別に、認証手段と生体情報記憶手段とを設けてもよい。この構成により、車載機器制御装置801側の生体情報獲得手段832を利用した認証動作が正常でない場合でも、携帯電話802側で映像の撮像による顔データの取得とその認証を実行でき、その結果を車載機器制御装置801へ送信することにより、錠解錠手段835にて錠830を解錠することができる。
【0175】
次に、図11を参照し、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0176】
図11に示すように、車載機器制御システム900は、車輌に設けられた錠の解錠が許可された利用者を認証するための認証情報を記憶する記憶手段910と、記憶手段910に新たな認証情報を登録すること、および記憶手段910に記憶された認証情報を削除することの少なくとも一方を行う登録削除手段911と、車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を取得する識別情報取得手段912と、識別情報取得手段912によって入力された認証情報を記憶手段910に記憶された認証情報に基いて認証する認証手段913と、識別情報取得手段912によって入力された認証情報が認証手段913によって正当であると認証された場合に錠を解錠させる制御手段914と、識別情報取得手段912によって入力された認証情報が認証手段913によって正当であると認証された場合に登録削除手段911によって登録された認証情報および削除された認証情報に関する情報を報知する認証情報報知手段915とを備えている。
【0177】
ここで、車輌に設けられた錠とは、車輌の利用者が車輌から出入りするドアを施錠するドアロック、ボンネットやトランクリッドを施錠するもの、およびコンソールボックスやグローブボックスの開閉部を施錠するもの等を含むが、ドアロックを例に以下説明する。
【0178】
また、本実施の形態の車載機器制御システムおよび車載機器制御装置において、認証情報は、生体情報を含んでいる。この生体情報は、利用者の指紋、掌紋、網膜、虹彩、声紋、耳、手静脈、および顔等から得られる1つまたは複数の情報を含んでいる。識別情報取得手段912は、車輌の利用者の生体情報を取得する生体センサによって構成される。
【0179】
記憶手段910は、不揮発性の記憶媒体によって構成され、ドアロックの解錠が許可された利用者を認証するための認証情報を記憶するようになっている。
【0180】
車輌に搭載されたそれぞれの車載機器が許可されていない利用者に利用されないよう、図11に示すように、車載機器制御システム900は、各車載機器の利用を禁止する車載機器利用禁止手段916をさらに備えるようにしてもよい。この場合には、記憶手段910には、車輌に搭載された車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報が車載機器ごとに記憶される。ここで、車載機器は、車輌のエンジンの作動を許可するエンジン作動許可機器、車載電話器、車載オーディオ機器、コンビネーションメータ、緊急通報機器、自動料金収受システム等に利用される路車間通信機器、およびカーナビゲーション機器等を含む。
【0181】
記憶手段910には、登録削除手段911によって削除することが禁止された認証情報が予め記憶されている。これは車輌の所有者の認証情報を表し、車輌の所有者の認証情報は、例えば、車輌の生産工場や販売店等の限られた機関によってのみ登録したり削除したりすることができる。また、車輌の所有者の認証情報は、車輌の所有者が車内で登録したり削除したりできるようにしてもよい。
【0182】
登録削除手段911は、車輌に搭載されたタッチパネル付の液晶ディスプレイ装置を介して記憶手段910に新たな認証情報を登録したり記憶手段910に記憶された認証情報を削除したりするようになっている。
【0183】
車載機器制御システム900が車輌に搭載された場合に、識別情報取得手段912が、常に生体情報の入力を待ち続けていると、待機電力の浪費が生じてしまう。このため、図11に示すように、車載機器解錠システム900は、識別情報取得手段912を作動させるための作動信号を車輌の利用者に入力させる入力手段917をさらに備えるようにしてもよい。
【0184】
車載機器制御システム900に入力手段917を設けた場合には、識別情報取得手段912は、入力手段917によって作動信号が入力されたときから予め定められた時間のみ作動するようにする。
【0185】
認証手段913は、記憶手段910に記憶され、ドアロックの解錠が許可された利用者を認証するための認証情報と識別情報取得手段912によって入力された認証情報とをそれぞれ比較し、識別情報取得手段912によって入力された認証情報と等しい認証情報があるか否かに基いて識別情報取得手段912によって入力された認証情報が正当なものであるか否かを認証するようになっている。認証手段913によって識別情報取得手段912によって入力された認証情報が正当であると認証された場合には、制御手段914は、車輌の錠を解錠するようになっている。
【0186】
また、認証手段913は、記憶手段910に記憶され、それぞれの車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報と識別情報取得手段912によって入力された認証情報とを比較し、識別情報取得手段912によって入力された認証情報と等しい認証情報があるか否かに基いて識別情報取得手段912によって入力された認証情報がそれぞれの車載機器の利用を許可されたものであるか否かを認証するようになっている。認証手段913によって識別情報取得手段912によって入力された認証情報が各車載機器を利用する利用者のものとして正当でないと認証された場合には、車載機器利用禁止手段916が作動し、認証されなかった車載機器の利用を禁止するようになっている。
【0187】
認証情報報知手段915は、前述した液晶ディスプレイ装置やスピーカ装置、発光装置のうち少なくとも1つを含み、登録削除手段911によって登録された認証情報および削除された認証情報に関する情報を画像、文字、音声、または光を以って報知するようになっている。
【0188】
ここで、認証情報報知手段915によって報知される情報には、認証情報と共に登録された氏名や識別番号等を含む利用者識別情報、認証情報が登録または削除された日時を表す日時情報、および、認証情報として利用者の顔を用いた場合には、識別情報取得手段912によって取り込まれたイメージ等が含まれる。ここで、利用者識別情報は、認証情報と共に登録削除手段911によって車輌の利用者によって入力され記憶手段910に登録されるものとする。
【0189】
なお、認証情報報知手段915によって報知される情報は、記憶手段910に記憶された全ての認証情報に関するものであってもよい。また、登録削除手段911が発光装置によって構成される場合には、登録削除手段911は、登録削除手段911によって認証情報が登録または削除された旨を発光を以って報知するように構成される。
【0190】
認証情報報知手段915による報知は、利用者の認証情報が車輌の所有者の認証情報として認証された場合に限って行われるようにしてもよく、登録削除手段911による登録または削除があったときから利用者の認証情報が車輌の所有者の認証情報として認証されたときに限って所定回数行われるようにしてもよい。
【0191】
次に、図12を参照し、以上のように構成された車載機器制御システム900の動作について説明する。
【0192】
まず、車輌の利用者によって入力手段917を介して作動信号が入力されると(ステップS901)、識別情報取得手段912が作動する(ステップS902)。
【0193】
次に、車輌の利用者によって識別情報取得手段912を介して認証情報が入力されると(ステップS903)、入力された認証情報がドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報か否かが認証手段913によって判断される(ステップS904)。なお、識別情報取得手段912が作動した後に、所定時間経過しても識別情報取得手段912に認証情報が入力されなかった場合には、車載機器制御システム900は、処理を停止する(ステップS905)。
【0194】
識別情報取得手段912に入力された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報ではないと判断された場合には、車載機器制御システム900は、処理を停止する。
【0195】
一方、識別情報取得手段912に入力された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、ドアロックが制御手段914によって解錠され(ステップS906)、登録削除手段911によって登録された認証情報および削除された認証情報に関する情報が報知される(ステップS907)。
【0196】
また、識別情報取得手段912に入力された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であるか否かが認証手段913によって判断される(ステップS908)。
【0197】
識別情報取得手段912に入力された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、対応する車載機器の使用は許容される(ステップS909)。
【0198】
一方、識別情報取得手段912に入力された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報でないと判断された場合には、対応する車載機器の使用は車載機器利用禁止手段16によって禁止される(ステップS910)。
【0199】
なお、車載機器制御システム900の動作において、複数の車載機器に対して利用者の認証をそれぞれ行う場合には、ステップS908からステップS910までの処理が認証を行う車載機器の数だけ繰り返される。
【0200】
以上説明したように、本発明の第9の実施の形態の車載機器制御システム900によれば、車載機器制御装置901が、正当に認証された利用者に登録または削除された認証情報に関する情報を報知する認証情報報知手段915を備えることにより、車輌の利用が許可されていない者によって認証情報が不正に登録または削除されたことを車輌の正当な利用者に報知することができる。
【0201】
次に、図13を参照し、本発明の第10の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0202】
なお、本発明の第10の実施の形態に係る車載機器解錠システム1000の構成は、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器解錠システム900の構成と略同様であり、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器解錠システム900の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0203】
図13に示すように、車載機器制御システム1000は、記憶手段910と、登録削除手段911と、認証手段913と、制御手段914と、認証情報報知手段915とを備えている。
【0204】
車載機器制御システム1000は、さらに、車輌の利用者に認証情報を入力させる認証情報入力手段1022を備えている。
また、車載機器制御システム1000は、車輌の利用者に生体情報を入力させる生体情報入力手段1031と、生体情報入力手段1031によって入力された生体情報を認証情報入力手段1022に送信する生体情報送信手段1032を有した携帯端末1030をさらに備えている。
【0205】
携帯端末1030は、携帯電話機などの通信機器によって構成されている。認証情報入力手段1022による認証情報の入力は、携帯端末1030の生体情報送信手段1032によって送信された生体情報を含む認証情報を受信することによって行われるようになっている。
【0206】
なお、車載機器制御システム1000は、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器制御システム900の構成と同様に、車載機器利用禁止手段916と、入力手段917とを備えてもよい。
【0207】
次に、図14及び15を参照し、以上のように構成された車載機器制御システム1000の動作について説明する。
【0208】
まず、車輌の利用者によって入力手段917を介して作動信号が入力されると(ステップS1020)、認証情報入力手段1022が作動する(ステップS1021)。
【0209】
次に、図15において、車輌の利用者によって携帯端末1030の生体情報入力手段1031を介して生体情報が入力されると(ステップS1022)、入力された生体情報を含む認証情報が携帯端末1030の生体情報送信手段1032によって認証情報入力手段1022に送信される(ステップS1023)。
【0210】
図14に戻り、携帯端末1030の生体情報送信手段1032によって送信された認証情報が、認証情報入力手段1022によって受信されると(ステップS1024)、受信された認証情報がドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報か否かが認証手段913によって判断される(ステップS1025)。なお、認証情報入力手段1022が作動した後に、所定時間経過しても認証情報入力手段1022によって認証情報が受信されなかった場合には、車載機器制御システム1000は、処理を停止する(ステップS1026)。
【0211】
認証情報入力手段1022によって入力された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報ではないと判断された場合には、車載機器制御システム1000は、処理を停止する。
【0212】
一方、認証情報入力手段1022によって受信された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、ドアロックが制御手段914によって解錠され(ステップS1027)、登録削除手段911によって登録された認証情報および削除された認証情報に関する情報が報知される(ステップS1028)。
【0213】
また、認証情報入力手段1022によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であるか否かが認証手段913によって判断される(ステップS1029)。
【0214】
認証情報入力手段1022によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、対応する車載機器の使用は許容される(ステップS1030)。
【0215】
一方、認証情報入力手段1022によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報でないと判断された場合には、対応する車載機器の使用は車載機器利用禁止手段916によって禁止される(ステップS1031)。
【0216】
なお、本実施の形態に係る車載機器制御システム1000の動作において、複数の車載機器に対して利用者の認証をそれぞれ行う場合には、ステップS1029からステップS1031までの処理が認証を行う車載機器の数だけ繰り返される。
【0217】
以上説明したように、本発明の第10の実施の形態の車載機器制御システム1000によれば、携帯端末1030によって入力された生体情報を含む認証情報を用いた車載機器制御システム1000に、正当に認証された利用者に登録または削除された認証情報に関する情報を報知する認証情報報知手段915を設けることにより、車輌の利用が許可されていない者によって認証情報が不正に登録または削除されたことを車輌の正当な利用者に報知することができる。
【0218】
次に、図16を参照し、本発明の第11の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0219】
なお、本発明の第11の実施の形態に係る車載機器解錠システム1100の構成は、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器解錠システム900の構成と略同様であり、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器解錠システム900の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0220】
図13に示すように、車載機器制御システム1100は、記憶手段910と、登録削除手段911と、車輌の利用者に認証情報を入力させる認証情報入力手段1142と、認証手段1113と、制御手段914と、認証情報報知手段915とを備えている。また、車載機器解錠システム1100は、認証情報が記憶されたICカード1150をさらに備えている。
【0221】
認証情報入力手段1142による認証情報の入力は、ICカード1150によって送信された認証情報を受信することによって行われるようになっている。
【0222】
なお、ICカード1150は、非接触型ICカードによって構成されるようにしてもよい。この場合には、認証情報入力手段1142は、ICカード1150に駆動電力を供給するよう電磁波を送信し、送信された電磁波によって駆動されたICカード1150は、記憶された認証情報を認証情報入力手段1142に向けて送信するように構成する。
【0223】
また、ICカード1150は、運転免許証によって構成されるようにしてもよい。これによって、認証情報に交付番号等の運転免許証に関する情報を含めることができる。
【0224】
なお、車載機器解錠システム1100は、本発明の第9の実施の形態に係る車載機器解錠システム900と同様に、車載機器利用禁止手段916および入力手段917をさらに備えるようにしてもよい。
【0225】
次に、図17を参照し、以上のように構成された車載機器解錠システム1100の動作について説明する。
【0226】
まず、車輌の利用者によって入力手段917を介して作動信号が入力されると(ステップS1140)、認証情報入力手段1142が作動する(ステップS1141)。
【0227】
次に、車輌の利用者によって認証情報入力手段1142を介して認証情報がICカード1150から受信されると(ステップS1142)、受信された認証情報がドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報か否かが認証手段913によって判断される(ステップS1143)。なお、認証情報入力手段1142が作動した後に、所定時間経過しても認証情報入力手段1142によって認証情報が受信されなかった場合には、車載機器制御システム1100は、処理を停止する(ステップS1144)。
【0228】
認証情報入力手段1142によって受信された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報ではないと判断された場合には、車載機器制御システム1100は、処理を停止する。
【0229】
一方、認証情報入力手段1142によって受信された認証情報が、ドアロックの解錠を許可された利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、ドアロックが制御手段914によって解錠され(ステップS1145)、登録削除手段911によって登録された認証情報および削除された認証情報に関する情報が報知される(ステップS1146)。
【0230】
また、認証情報入力手段1142によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であるか否かが認証手段913によって判断される(ステップS1147)。
【0231】
認証情報入力手段1142によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報であると判断された場合には、対応する車載機器の使用は許容される(ステップS1148)。
【0232】
一方、認証情報入力手段1142によって受信された認証情報が、車載機器の利用を許可する利用者を認証するための認証情報でないと判断された場合には、対応する車載機器の使用は車載機器利用禁止手段1116によって禁止される(ステップS1149)。
【0233】
なお、車載機器制御システム1100の動作において、複数の車載機器に対して利用者の認証をそれぞれ行う場合には、ステップS1147からステップS1149までの処理が認証を行う車載機器の数だけ繰り返される。
【0234】
以上説明したように、本発明の第11の実施の形態の車載機器制御システム1100によれば、ICカード1150に記憶された認証情報を用いた車載機器制御システム1100に、正当に認証された利用者に登録または削除された認証情報に関する情報を報知する認証情報報知手段915を設けることにより、車輌の利用が許可されていない者によって認証情報が不正に登録または削除されたことを車輌の正当な利用者に報知することができる。
【0235】
次に、図18を参照し、本発明の第12の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0236】
図18に示すように、車載機器制御システム1200は、車輌に設けられた車載機器1210を制御する車載機器制御装置1202と、車載機器制御装置1202と通信をする携帯端末を構成する携帯電話1203とを備えている。
【0237】
携帯電話1203は、車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者情報を予め記憶する記憶手段1204と、利用者を識別する利用者識別情報が記憶されたICカードから利用者識別情報を読み取る読取手段1205と、使用許可者情報と利用者識別情報とに基いて利用者識別情報を認証する認証手段1206と、認証手段1206によって認証した認証結果を送信する送信手段1207とを有している。
【0238】
以下、車載機器1210が、車輌の利用者が車輌から出入りするドアを施錠するドアロックを解錠する解錠機器である場合について説明する。なお、解錠機器は、ボンネットやトランクリッドを施錠したもの、およびコンソールボックスやグローブボックスの開閉部を施錠したものを解錠するものであってもよい。また、車載機器制御システム1200を構成する車載機器制御装置1202は、ICカードに記憶された利用者識別情報を読み取る読取手段を有しているが、車載機器制御装置1202が有する読取手段が読み取ることができない場合に、携帯電話1203が有する読取手段1205を動作させるようになっている。このため、車載機器制御装置1202が有する読取手段と携帯電話1203が有する読取手段1205は、並列に動作しないものとする。
【0239】
記憶手段1204は、不揮発性の記憶媒体によって構成され、使用者を識別する使用許可者情報を予め記憶するようになっている。記憶手段1204には、複数の使用許可者情報を記憶させておいてもよい。
【0240】
読取手段1205は、利用者識別情報が記憶されたICカードから利用者識別情報を読み取るようになっている。ここで、ICカードは、非接触型ICを備えており、運転免許証を構成していてもよい。
【0241】
認証手段1206は、記憶手段1204に記憶された使用許可者情報とICカードに記憶された利用者識別情報とに基いて利用者識別情報を認証するようになっている。すなわち、使用許可者情報と利用者識別情報とを比較し、使用許可者情報と利用者識別情報とが一致する場合に、正当な利用者であると認証する。
【0242】
送信手段1207は、認証手段1206によって認証した認証結果および携帯電話1203の識別子を構成する電話番号とともに送信するようになっている。なお、認証結果は、正当な利用者である認証結果および正当な利用者でない認証結果とを含む。送信手段1207は、正当な利用者でない認証結果を送信する場合には、利用者識別情報を送信するようになっている。
【0243】
車載機器制御装置1202は、送信手段1207によって送信された認証結果を受信する受信手段1208と、受信手段1208が受信した認証結果に基いて車載機器1210を制御する制御手段1209とを有している。
【0244】
受信手段1208は、受信を許可する受信許可電話番号が設定されており、受信許可電話番号と一致する電話番号を有する携帯電話1203の送信手段1207によって送信された認証結果のみを受信するようになっている。
【0245】
制御手段1209は、正当な利用者でない認証結果が受信手段1208によって受信された場合には、後述する記憶手段1212に記憶されているエラーカウントをインクリメントするようになっている。また、制御手段1209は、エラーカウントが一定以上になった場合には、車載機器1210を構成する解錠機器がドアロックを解錠しない拒否状態にするようになっている。制御手段1209は、拒否状態でない場合に受信手段1208が受信した認証結果に基いて車載機器1210を制御するようになっており、正当な利用者である認証結果の場合には、車載機器1210を構成する解錠機器がドアロックを解錠するよう制御するようになっており、一方正当な利用者でない認証結果の場合には、車載機器1210を構成する解錠機器がドアロックを解錠しないようになっている。
【0246】
車載機器制御装置1202は、拒否状態であることを示すエラー通知を出力する出力手段1211と、正当な利用者でない認証結果が受信手段1208によって受信されたときに利用者識別情報を記憶する記憶手段1212とをさらに有している。
【0247】
出力手段1211は、拒否状態になった場合にテープ音等でエラー通知を出力するようになっている。
【0248】
記憶手段1212は、正当な利用者でない認証結果が受信手段1208によって受信された回数、すなわちエラーカウントが記憶されており、受信手段1208によって正当な利用者でない認証結果が受信された場合には、エラーカウントが制御手段1209によってインクリメントされる。
【0249】
次に、図19及び20を参照し、以上のように構成された車載機器制御システム1200の動作について説明する。
【0250】
まず、図19に示すように、車輌の利用者が所有するICカードが読取手段1205によって利用者識別情報が読み取られたか否かが判断され(ステップS1201)、読取手段1205によって読み取られた場合には、認証手段1206に利用者識別情報が入力される一方、読み取られなかった場合には、待ち状態となる。認証手段1206は、読取手段1205によって読み取られた利用者識別情報と記憶手段1204に記憶されている使用許可者情報とに基いて認証を行い(ステップS1202)、正当な利用者であるか否かが判断される(ステップS1203)。認証手段1206によって正当な利用者であると判断された場合には、送信手段1207によって正当な利用者である認証結果を送信し(ステップS1204)、一方認証手段1206によって正当な利用者でないと判断された場合には、送信手段1207によって正当な利用者でない認証結果を送信する(ステップS1205)。
【0251】
次に、図20に示すように、受信手段1208によって認証結果が受信されたか否かが判断され(ステップS1210)、認証結果が受信されなかったと判断された場合には、待ち状態となる。一方、受信手段1208によって認証結果が受信されたと判断された場合には、制御手段1209によって拒否状態であるか否かが判断され(ステップS1211)、拒否状態であると判断された場合には、出力手段1211によってエラー通知が出力される(ステップS1215)。一方、拒否状態でないと判断された場合には、正当な利用者であると認証されたか否かが制御手段1209によって判断され(ステップS1212)、正当な利用者であると認証されたと判断された場合には、車載機器1210を構成する解錠機器がドアロックを解錠し(ステップS1213)、記憶手段1212に記憶されたエラーカウントがクリアされる(ステップS1214)。一方、正当な利用者であると認証されなかったと判断された場合には、記憶手段1212に記憶されているエラーカウントがインクリメントされる(ステップS1216)。次に、記憶手段1212に記憶されたエラーカウントが一定以上か否かが制御手段1209によって判断され(ステップS1217)、エラーカウントが一定以上と判断された場合には、拒否状態にし(ステップS1218)、一方、エラーカウントが一定以上でないと判断された場合には、車載機器制御システム1200は動作を終了する。
【0252】
本実施の形態の車載機器制御システム1200においては、車載機器1210が解除機器である場合について説明したが、車載機器1210が、エンジン作動機器、車載電話機、オーディオ機器、コンビネーションメータ、緊急通報機器および路車間通信機器であってもよい。
【0253】
エンジン作動機器は、車輌のエンジンを作動するものであって、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、車輌のエンジンの作動を許可するようエンジン作動機器を制御するようになっている。
【0254】
車載電話機は、車輌に設けられた電話機であって、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、車載電話機の使用を許可するよう車載電話機を制御するようになっている。
【0255】
オーディオ機器は、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、オーディオ機器の使用を許可するようオーディオ機器を制御するようになっている。
【0256】
コンビネーションメータは、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、コンビネーションメータの使用を許可するようコンビネーションメータを制御するようになっている。
【0257】
緊急通報機器は、例えば車輌の事故等の緊急時に緊急通報するものであって、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、緊急通報機器の使用を許可するよう緊急通報機器を制御するようになっている。
【0258】
路車間通信機器は、無線通信によって高速道路等の有料道路の料金収受を行う自動料金収受システム(Electronic Toll Collection System、「ETC」ともいう。)を構成するETC車載器(自動料金収受車載器)等であって、認証結果に基いて制御手段1209によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1209は、受信手段1208によって受信した認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、路車間通信機器の使用を許可するよう路車間通信機器を制御するようになっている。
【0259】
なお、上述した記憶手段1204は、読取手段1205によって読み取られた利用者識別情報を記憶するようにしてもよい。この場合には、記憶手段1204は、利用者識別情報を一定時間が経過した後破棄して、第3者によって不正に利用されないように構成する。
【0260】
以上説明したように、本発明の第12の実施の形態の車載機器制御システム1200によれば、携帯電話1203によってICカードに記憶された利用者識別情報を読み取って認証を行い、その認証結果に基いて、車載機器を制御するため、ICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、車輌に設けられた車載機器1210を制御することができる。
【0261】
また、携帯電話にICカードの情報を記憶することにより、ICカードを常時携帯せずとも、車輌に設けられた車載機器1210を制御することができる。
【0262】
次に、図21を参照し、本発明の第13の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0263】
図21に示すように、車載機器制御システム1300は、車輌に搭載された車載機器1330を制御する車載機器制御装置1322と、車載機器制御装置1322と通信をする携帯端末を構成する携帯電話1323とを備えている。
【0264】
携帯電話1323は、利用者を識別する利用者識別情報が記憶されたICカードから利用者識別情報を読み取る読取手段1324と、読取手段1324によって読み取られた利用者識別情報を送信する送信手段1325とを有している。
【0265】
なお、車載機器制御システム1300を構成する車載機器制御装置1322は、ICカードに記憶された利用者識別情報を読み取る読取手段を有しているが、車載機器制御装置1322が有する読取手段が読み取ることができない場合に、携帯電話1323が有する読取手段1324を動作させるようになっている。このため、車載機器制御装置1322が有する読取手段と携帯電話1323が有する読取手段1324は、並列に動作しないものとする。
【0266】
読取手段1324は、利用者識別情報が記憶されたICカードから利用者識別情報を読み取るようになっている。ここで、ICカードは、非接触型ICを備えており、運転免許証を構成していてもよい。
【0267】
送信手段1325は、読取手段1324によって読み取られた利用者識別情報および携帯電話1323の識別子を構成する電話番号を送信するようになっている。
【0268】
車載機器制御装置1322は、車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者情報を予め記憶する記憶手段1328と、送信手段1325によって送信された利用者識別情報を受信する受信手段1326と、使用許可者情報と利用者識別情報とに基いて利用者識別情報を認証する認証手段1327と、認証手段1327の認証結果に基いて車載機器1330を制御する制御手段1329とを有している。
【0269】
以下、車載機器1330が、車輌の利用者が車輌から出入りするドアを施錠するドアロックを解錠する解錠機器である場合について説明する。なお、解錠機器は、ボンネットやトランクリッドを施錠したもの、およびコンソールボックスやグローブボックスの開閉部を施錠したものを解錠するものであってもよい。
【0270】
記憶手段1328は、不揮発性の記憶媒体によって構成され、使用者を識別する使用許可者情報を予め記憶するようになっている。記憶手段1328には、複数の使用許可者情報を記憶させておいてもよい。
【0271】
受信手段1326は、受信を許可する受信許可電話番号が設定されており、受信許可電話番号と一致する電話番号を有する携帯電話1323の送信手段1325によって送信された利用者識別情報のみを受信するようになっている。
【0272】
認証手段1327は、記憶手段1328に記憶された使用許可者情報と受信手段1326によって受信された利用者識別情報とに基いて利用者識別情報を認証するようになっている。すなわち、使用許可者情報と利用者識別情報とを比較し、使用許可者情報と利用者識別情報とが一致する場合に、正当な利用者であると認証する。
【0273】
制御手段1329は、正当な利用者でない認証結果が認証手段1327によって認証された場合には、記憶手段1328に記憶されているエラーカウントをインクリメントするようになっている。また、制御手段1329は、エラーカウントが一定以上になった場合には、車載機器1330を構成する解錠機器がドアロックを解錠しない拒否状態にするようになっている。制御手段1329は、拒否状態でない場合に認証手段1327によって認証された認証結果に基いて車載機器1330を制御するようになっており、正当な利用者である認証結果の場合には、車載機器1330を構成する解錠機器がドアロックを解錠するよう制御するようになっており、一方正当な利用者でない認証結果の場合には、車載機器1330を構成する解錠機器がドアロックを解錠しないようになっている。なお、認証結果は、正当な利用者である認証結果および正当な利用者でない認証結果とを含む。
【0274】
車載機器制御装置1322は、拒否状態であることを示すエラー通知を出力する出力手段1331をさらに有している。
【0275】
出力手段1331は、拒否状態になった場合にテープ音等でエラー通知を出力するようになっている。
【0276】
また、記憶手段1328は、認証手段1327によって正当な利用者でないと認証されたときに利用者識別情報を記憶するようになっている。また、記憶手段1328は、正当な利用者でない認証結果が受信手段1326によって受信された回数、すなわちエラーカウントが記憶されており、受信手段1326によって正当な利用者でない認証結果が受信された場合には、エラーカウントが制御手段1329によってインクリメントされる。
【0277】
次に、図22及び23を参照し、以上のように構成された車載機器制御システム1300の動作について説明する。
【0278】
まず、図22に示すように、車輌の利用者が所有するICカードが読取手段1324によって利用者識別情報が読み取られたか否かが判断され(ステップS1320)、読取手段1324によって読み取られたと判断された場合には、送信手段1325によって利用者識別情報が送信される(ステップS1321)、一方、読取手段1324によって読み取られなかったと判断された場合には、待ち状態となる。
【0279】
次に、図23に示すように、送信手段1325によって送信された利用者識別情報が受信手段1326によって受信されたか否かが判断され(ステップS1330)、一方、受信手段1326によって受信されたと判断された場合には、制御手段1329によって拒否状態であるか否かが判断され(ステップS1331)、一方、受信手段1326によって受信されたと判断されなかった場合には、待ち状態となる。制御手段1329によって拒否状態であると判断された場合には、出力手段1331によってエラー通知が出力され(ステップS1336)、一方、拒否状態でないと判断された場合には、認証手段1327によって利用者識別情報と使用許可者情報とに基いて認証が行われる(ステップS1332)。制御手段1329によって正当な利用者であるか否かが判断され(ステップS1333)、正当な利用者であると判断された場合には、車載機器1330を構成する解錠機器によってドアロックが解錠され(ステップS1334)、記憶手段1328に記憶されたエラーカウントが制御手段1329によってクリアされる(ステップS1335)。一方正当な利用者であると判断された場合には、記憶手段1328に記憶されているエラーカウントが制御手段1329によってインクリメントされる(ステップS1337)。次に、記憶手段1328に記憶されたエラーカウントが一定以上か否かが制御手段1329によって判断され(ステップS1338)、エラーカウントが一定以上と判断された場合には、制御手段1329によって拒否状態にし(ステップS1339)、一方、エラーカウントが一定以上でないと判断された場合には、車載機器制御システム1321は動作を終了する。
【0280】
以上の説明においては、車載機器1330が解除機器である場合について説明したが、車載機器1330が、エンジン作動機器、車載電話機、オーディオ機器、コンビネーションメータ、緊急通報機器および路車間通信機器であってもよい。
【0281】
エンジン作動機器は、車輌のエンジンを作動するものであって、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、車輌のエンジンの作動を許可するようエンジン作動機器を制御するようになっている。
【0282】
車載電話機は、車輌に設けられた電話機であって、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、車載電話機の使用を許可するよう車載電話機を制御するようになっている。
【0283】
オーディオ機器は、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、オーディオ機器の使用を許可するようオーディオ機器を制御するようになっている。
【0284】
コンビネーションメータは、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、コンビネーションメータの使用を許可するようコンビネーションメータを制御するようになっている。
【0285】
緊急通報機器は、例えば車輌の事故等の緊急時に緊急通報するものであって、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、緊急通報機器の使用を許可するよう緊急通報機器を制御するようになっている。
【0286】
路車間通信機器は、無線通信によって高速道路等の有料道路の料金収受を行う自動料金収受システム(Electronic Toll Collection System、「ETC」ともいう。)におけるETC車載器(自動料金収受車載器)等であって、認証結果に基いて制御手段1329によって制御されるようになっている。すなわち、制御手段1329は、認証手段1327によって認証された認証結果が正当な利用者である認証結果である場合に、路車間通信機器の使用を許可するよう路車間通信機器を制御するようになっている。
【0287】
以上説明したように、本発明の第13の実施の形態の車載機器制御システム1300によれば、携帯電話1323から受信した利用者識別情報の認証を行い、その認証結果に基いて、車載機器1330を制御するため、ICカードの情報を正常に読み取ることができない場合であっても、車輌に設けられた車載機器1330を制御することができる。
【0288】
また、携帯電話にICカードの情報を記憶することにより、ICカードを常時携帯せずとも、車輌に設けられた車載機器を制御することができる。
【0289】
次に、図24を参照し、本発明の第14の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0290】
図24に示すように、車載機器制御システム1400は、電子キー1401と、(図示しない)車載電話装置が接続され、この車載電話装置を制御する車載機器制御装置1402とを備えている。
【0291】
電子キー1401は、車載機器制御装置1402と通信する第1の通信手段1403と、利用者を認証する認証情報および利用者が車載電話装置を使用するときの利用者の車載電話装置に係る情報(以下、単に電話管理情報という。)を記憶および再生する個人情報記憶再生手段1404とを備え、車載機器制御装置1402は、電子キー1401と通信する第2の通信手段1405と、認証情報を認証する認証手段1406と、認証が正常に終了した後、車載電話装置を動作させる際に個人情報に基いて車載電話装置を制御する機器制御手段1407とを備えている。
【0292】
なお、利用者を認証する認証情報とは、例えば、利用者を識別するために利用者毎に割り当てられたID(Identification)番号をいい、この認証情報は、認証手段1406に備えられたメモリに予め記憶されるようになっている。また、電話管理情報とは、例えば、利用者が作成する電話帳データ、発信履歴データ、および着信履歴データ等をいう。
【0293】
第1の通信手段1403および第2の通信手段1405は、例えば、送受信回路およびアンテナ等をそれぞれ備え、赤外線または電波等によって双方向の通信ができるようになっている。認証手段1406は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、電子キー1401から取得された認証情報と半導体メモリに予め記憶された認証情報とを照合することによって、電子キー1401から取得された認証情報を認証するようになっている。
【0294】
個人情報記憶再生手段1404は、利用者を認証する認証情報、例えば、ID番号を記憶する認証情報記憶部1404aと、電話管理情報を記憶する電話管理情報記憶部1404bとを備えている。この個人情報記憶再生手段1404は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、第1の通信手段1403を介し、認証情報および電話管理情報を機器制御装置1402に送受信するようになっている。認証情報記憶部1404aおよび電話管理情報記憶部1404bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0295】
機器制御手段1407は、利用者が車載電話装置を使用する際に電話管理情報に基いて車載電話装置を制御する電話制御部1407aと、電話管理情報を記憶する電話管理情報記憶部1407bとを備えている。この機器制御手段1407は、CPU、半導体メモリ、および情報入出力部等により構成され、第2の通信手段1405を介し、電話管理情報を電子キー1401に送受信するようになっている。したがって、前述の個人情報記憶再生手段1404および機器制御手段1407に備えられたCPUおよび半導体メモリ等による双方向通信によって電話管理情報が送受信されるので、電子キー1401と機器制御装置1402との協調制御によって車載電話装置が動作するようになっている。
【0296】
また、電話管理情報記憶部1407bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。また、利用者は、機器制御手段1407の(図示しない)情報入出力部を操作することによって、電話管理情報記憶部1407bに記憶された電話管理情報を編集できるようになっている。
【0297】
なお、本発明の第14の実施の形態に係る車載機器制御システム1400が、例えば、車輌のドアの施錠および解錠、エンジンの起動および停止等に係る構成を備えるようにしてもよい。また、機器制御装置1402に接続される機器は、車輌に搭載された機器に限定されない。例えば、本実施の形態の車載機器制御システム1400によって、家庭内の電話装置、テレビ、およびステレオ等の機器の動作を制御するように構成してもよい。
【0298】
また、電子キー1401は、車輌で使用されるキーに限定されず、例えば、住居のドアおよび金庫等に使用されるキーを構成してもよい。また、個人情報記憶再生手段1404に利用者の運転免許証の情報を記憶する運転免許証情報記憶部を設け、例えば、非接触ICカード型運転免許証として電子キー1401を構成してもよい。
【0299】
次に、図25を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム1400の動作について説明する。
【0300】
まず初めに、機器制御手段1407の電話制御部1407aに車載電話装置から出力された車載電話装置の使用要求信号が入力される(ステップS1401)。例えば、利用者が車載電話装置の受話器を取り上げることによって、車載電話装置から使用要求信号が機器制御手段1407に出力されるように構成することができる。ここで、使用要求信号とは、電子キー1401と機器制御手段1407との協調制御によって、利用者が車載電話装置を使用することができるか否かを車載電話装置が機器制御手段1407に調査させるための信号をいう。
【0301】
次いで、機器制御手段1407によって、電子キー1401が存在するか否かが判断される(ステップS1402)。例えば、機器制御装置1402が、予め定められた信号を送信した後、この信号の応答信号を受信したとき、双方向通信が可能な範囲内に電子キー1401が存在すると判断される。ステップS1402において、電子キー1401が存在すると判断された場合は、認証情報が電子キー1401に要求される(ステップS1403)。一方、ステップS1402において、電子キー1401が存在すると判断されなかった場合は、車載電話装置を制御する処理を終了し、電子キー1401と機器制御装置1402とによる車載電話装置の協調制御は行われないこととなる。
【0302】
続いて、電子キー1401の個人情報記憶再生手段1404の認証情報記憶部1404aに記憶された認証情報が、第1の通信手段1403によって送信された後、第2の通信手段1405によって受信され(ステップS1404)、認証手段1406に入力される。次いで、認証手段1406によって、電子キー1401から取得された認証情報と認証手段1406のメモリに予め記憶された認証情報とが照合される(ステップS1405)。次いで、機器制御手段1407によって、認証手段1406による認証が正常に終了したか否かが判断される(ステップS1406)。
【0303】
ステップS1406において、認証手段1406による認証が正常に終了したと判断された場合は、認証手段1406によって、認証が完了したことを示す認証完了信号が電子キー1401に送信され(ステップS1407)、利用者が電子キー1401によって車載電話装置を制御することが許可されたことを示す電話使用許可信号が電話制御部1407aに出力される。ここで、認証が正常に終了したとは、認証手段1406によって、電子キー1401から取得された認証情報と認証手段1406のメモリに予め記憶された認証情報とが一致したと判断されたことをいう。一方、認証手段1406による認証が正常に終了したと判断されなかった場合は、車載電話装置を制御する処理を終了し、電子キー1401と機器制御装置1402とによる車載電話装置の協調制御は行われないこととなる。
【0304】
そして、個人情報記憶再生手段1404の電話管理情報記憶部1404bに記憶された電話管理情報が、第1の通信手段1403によって送信された後、第2の通信手段1405によって受信され(ステップS1408)、機器制御手段1407の電話管理情報記憶部1407bに記憶される(ステップS1409)。次いで、電話制御部1407aによって、車載電話装置の電話使用許可信号が車載電話装置に出力され(ステップS1410)、利用者が車載電話装置を使用できる状態に設定される。例えば、利用者は、電話管理情報に含まれる電話帳データを検索することによって、利用者は、容易に相手先の電話番号にダイヤルすることができることとなる。
【0305】
引き続き、機器制御手段1407によって、新たな電話管理情報の取得が開始される(ステップS1411)。例えば、電話帳データに含まれない新たな電話番号を利用者がダイヤルしたとき、新たな電話管理情報として取得される。この取得された新たな電話管理情報は、電話管理情報記憶部1407bに記憶される。
【0306】
次いで、機器制御手段1407によって、車載電話装置の使用が終了したか否かが判断される(ステップS1412)。例えば、利用者が車輌のエンジンを停止したときを車載電話装置の使用が終了したときとみなすように構成することができる。次いで、機器制御手段1407によって、新たな電話管理情報の取得が終了される(ステップS1413)。
【0307】
次いで、機器制御手段1407によって、電話管理情報記憶部1407bに記憶された電話管理情報が読み出された後、第2の通信手段1405によって、電話管理情報が送信され、第1の通信手段1403によって受信される(ステップS1414)。なお、機器制御手段1407に新たに記憶された電話管理情報がある場合は、新たな電話管理情報のみを送受信する構成にしてもよい。次いで、個人情報記憶再生手段1404によって、電話管理情報が電話管理情報記憶部1404bに記憶される(ステップS1415)。そして、電話管理情報が電話管理情報記憶部1404bに記憶されたとき、個人情報記憶再生手段1404によって、記憶が完了したことを示す記憶完了信号が第1の通信手段1403に出力され、第1の通信手段1403および第2の通信手段1405によって送受信され(ステップS1416)、機器制御手段1407に記憶完了信号が入力されることによって、電子キー1401と機器制御装置1402とによる車載電話装置の協調制御は終了する。
【0308】
なお、協調制御が終了したときに、機器制御手段1407によって、利用者が車載機器制御システム1400を利用した履歴を電話管理情報記憶部1407bに記憶させ、例えば、車載機器制御システム1400が不正に利用されたことを見出せるような構成にしてもよい。
【0309】
以上説明したように、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400によれば、電子キー1401および機器制御装置1402が、双方向通信によって記憶および再生が可能な電話管理情報を送受信し、車載電話装置の協調制御を行う構成としたので、利用者は、認証情報によって保護された自己の電話管理情報を編集することができ、この電話管理情報によって車載電話装置を効率よく使用することができる。
【0310】
次に、図26を参照し、本発明の第15の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0311】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1500の構成は、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成と略同様であり、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0312】
図26に示すように、車載機器制御システム1500は、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の個人情報記憶再生手段1404および機器制御手段1407に代えて、個人情報記憶再生手段1503および車載CD(Compact Disc)プレーヤが接続された機器制御手段1504を備えた構成と同様である。
【0313】
個人情報記憶再生手段1503は、利用者を認証する認証情報、例えば、ID番号を記憶する認証情報記憶部1503aと、利用者が車載CDプレーヤでCDを再生するときに設定する利用者の車載CDプレーヤに係る情報(以下、単に再生設定情報という。)を記憶する再生設定情報記憶部1503bとを備えている。この個人情報記憶再生手段1503は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、第1の通信手段1403を介し、認証情報および再生設定情報を機器制御装置1502に送受信するようになっている。認証情報記憶部1503aおよび再生設定情報記憶部1503bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0314】
なお、再生設定情報とは、例えば、利用者が、CDに記憶された音響信号の再生順序を設定する再生順序データ、音響の出力レベルを設定するボリューム設定データ、および音響の広がりを設定するサラウンド効果設定データ等をいう。
【0315】
機器制御手段1504は、利用者が、車載CDプレーヤを使用する際に再生設定情報に基いて車載CDプレーヤを制御する車載CDプレーヤ制御部1504aと、再生設定情報を記憶する再生設定情報記憶部1504bとを備えている。この機器制御手段1504は、CPU、半導体メモリ、および情報入出力部等により構成され、第2の通信手段1405を介し、再生設定情報を電子キー1501に送受信するようになっている。したがって、前述の個人情報記憶再生手段1503および機器制御手段1504に備えられたCPUおよび半導体メモリ等による双方向通信によって再生設定情報が送受信されるので、電子キー1501と機器制御装置1502との協調制御によって車載CDプレーヤが動作するようになっている。
【0316】
また、再生設定情報記憶部1504bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。また、利用者は、機器制御手段1504の(図示しない)情報入出力部を操作することによって、個人情報記憶再生手段1503の再生設定情報記憶部1503bに記憶された再生設定情報を編集できるようになっている。
【0317】
次に、図27を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム1500の動作について説明する。
【0318】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1500の動作のうち、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様の動作については、詳細な説明を省略する。
【0319】
図27に示すように、まず初めに、機器制御手段1504の車載CDプレーヤ制御部1504aに車載CDプレーヤから出力された車載CDプレーヤの使用要求信号が入力される(ステップS1501)。例えば、利用者が車載CDプレーヤの電源をオンすることによって、車載CDプレーヤから使用要求信号が機器制御手段1504に出力されるように構成することができる。ここで、使用要求信号とは、電子キー1501と機器制御手段1504との協調制御によって、利用者が車載CDプレーヤを使用することができるか否かを車載CDプレーヤが機器制御手段1504に調査させるための信号をいう。
【0320】
なお、ステップS1402からステップS1407までは、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様であり、説明を省略する。
【0321】
認証手段1406によって、認証が完了したことを示す認証完了信号が電子キー1501に送信された後、個人情報記憶再生手段1503の再生設定情報記憶部1503bに記憶された再生設定情報が、第1の通信手段1403によって送信され、第2の通信手段1405によって受信される(ステップS1502)。次いで、機器制御手段1504の再生設定情報記憶部1504bに記憶される(ステップS1503)。次いで、車載CDプレーヤ制御部1504aによって、車載CDプレーヤの使用許可信号が車載CDプレーヤに出力され(ステップS1504)、利用者が車載CDプレーヤを使用できる状態に設定される。例えば、利用者は、CDに記憶された音響信号の再生順序を設定した再生順序データに従って、CDに記憶された音響信号を再生することができることとなる。
【0322】
次いで、機器制御手段1504によって、新たな再生設定情報の取得が開始される(ステップS1505)。例えば、利用者が、再生設定情報記憶部1504bに記憶されていない新たなCDの再生順序を設定したとき、新たな再生設定情報として取得される。この取得された新たな再生設定情報は、再生設定情報記憶部1504bに記憶される。
【0323】
次いで、機器制御手段1504によって、車載CDプレーヤの使用が終了したか否かが判断される(ステップS1506)。例えば、利用者が車輌のエンジンを停止したときを車載CDプレーヤの使用が終了したときとみなすように構成することができる。次いで、機器制御手段1504によって、新たな再生設定情報の取得が終了される(ステップS1507)。
【0324】
次いで、機器制御手段1504によって、再生設定情報記憶部1504bに記憶された再生設定情報が読み出された後、第2の通信手段1405によって、再生設定情報が送信され、第1の通信手段1403によって受信される(ステップS1508)。なお、機器制御手段1504に新たに記憶された再生設定情報がある場合は、新たな再生設定情報のみを送受信する構成にしてもよい。次いで、個人情報記憶再生手段1503によって、再生設定情報が再生設定情報記憶部1503bに記憶される(ステップS1509)。そして、再生設定情報が再生設定情報記憶部1503bに記憶されたとき、個人情報記憶再生手段1503によって、記憶が完了したことを示す記憶完了信号が第1の通信手段1403に出力され、第1の通信手段1403および第2の通信手段1405によって送受信され(ステップS1510)、機器制御手段1504に記憶完了信号が入力されることによって、電子キー1501と機器制御装置1502とによる車載CDプレーヤの協調制御は終了する。
【0325】
なお、協調制御が終了したときに、機器制御手段1504によって、利用者が車載機器制御システム1500を利用した履歴を再生設定情報記憶部1504bに記憶させ、例えば、車載機器制御システム1500が不正に利用されたことを見出せるような構成にしてもよい。また、機器制御手段1504に接続する機器は、車載CDプレーヤに限定されず、例えば、車載DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤを接続し、DVDに記録された映像信号および音響信号の少なくとも一方を利用者が再生する際に設定する再生設定情報を再生設定情報記憶部1503bに記憶させるように構成してもよい。また、車載機器制御システム1500によって、例えば、家庭内のCDプレーヤまたはDVDプレーヤ等を動作させるように構成してもよい。
【0326】
以上説明したように、本発明の第15の実施の形態の車載機器制御システム1500によれば、電子キー1501および機器制御装置1502が、双方向通信によって記憶および再生が可能な再生設定情報を送受信し、車載CDプレーヤの協調制御を行う構成としたので、利用者は、認証情報によって保護された自己の再生設定情報を編集することができ、この再生設定情報によって車載CDプレーヤを効率よく使用することができる。
【0327】
次に、図28を参照し、本発明の第16の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0328】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1600の構成は、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成と略同様であり、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0329】
図28に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム1600の構成は、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の個人情報記憶再生手段1404および機器制御手段1407に代えて、個人情報記憶再生手段1603およびコンビメータが接続された機器制御手段1604を備えた構成と同様である。ここで、コンビメータとは、移動体の走行速度メータ、走行距離メータ、エンジンの回転速度メータ、燃料の残量表示メータおよび変速装置のシフトポジションを示すインジケータ等が組み合わされたメータをいう。なお、移動体は、自動車、自動二輪車、船舶、および航空機等を含み、以下、単に車輌という。
【0330】
個人情報記憶再生手段1603は、利用者を認証する認証情報、例えば、ID番号を記憶する認証情報記憶部1603aと、利用者が車輌を運転するときの利用者の車輌に係る情報(以下、単に車輌運転情報という。)を記憶する車輌運転情報記憶部1603bとを備えている。この個人情報記憶再生手段1603は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、第1の通信手段1403を介し、認証情報および車輌運転情報を機器制御装置1602に送受信するようになっている。認証情報記憶部1603aおよび車輌運転情報記憶部1603bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0331】
なお、車輌運転情報とは、利用者が車輌を運転する際に機器制御手段1604によって取得される情報をいう。例えば、車輌の走行距離、加速パターンおよび減速パターン、走行開始時刻および走行終了時刻、燃料の残量、変速装置のシフトポジション等の情報をいう。
【0332】
機器制御手段1604は、利用者が、コンビメータを使用する際に車輌運転情報に基いてコンビメータを制御するコンビメータ制御部1604aと、車輌運転情報を記憶する車輌運転情報記憶部1604bとを備えている。この機器制御手段1604は、CPU、半導体メモリ、および情報入出力部等により構成され、第2の通信手段1405を介し、車輌運転情報を電子キー1601に送受信するようになっている。したがって、前述の個人情報記憶再生手段1603および機器制御手段1604に備えられたCPUおよび半導体メモリ等による双方向通信によって車輌運転情報が送受信されるので、電子キー1601と機器制御装置1602との協調制御によってコンビメータが動作するようになっている。
【0333】
また、車輌運転情報記憶部1604bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。また、利用者は、機器制御手段1604の(図示しない)情報入出力部を操作することによって、個人情報記憶再生手段1603の車輌運転情報記憶部1603bに記憶された車輌運転情報を編集できるようになっている。
【0334】
次に、図29を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム1600の動作について説明する。
【0335】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1600の動作のうち、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様な工程については、詳細な説明を省略する。
【0336】
図29において、まず初めに、機器制御手段1604のコンビメータ制御部1604aにコンビメータから出力されたコンビメータの使用要求信号が入力される(ステップS1601)。例えば、利用者が車輌のエンジンを始動することによって、コンビメータから使用要求信号が機器制御手段1604に出力されるように構成することができる。ここで、使用要求信号とは、電子キー1601と機器制御手段1604との協調制御によって、利用者がコンビメータを使用することができるか否かをコンビメータが機器制御手段1604に調査させるための信号をいう。
【0337】
なお、ステップS1602からステップS1607までは、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様であり、説明を省略する。
【0338】
認証手段1406によって、認証が完了したことを示す認証完了信号が電子キー1601に送信された後、個人情報記憶再生手段1603の車輌運転情報記憶部1603bに記憶された車輌運転情報が、第1の通信手段1403によって送信され、第2の通信手段1405によって受信される(ステップS1602)。次いで、機器制御手段1604の車輌運転情報記憶部1604bに記憶される(ステップS1603)。次いで、コンビメータ制御部1604aによって、コンビメータの使用許可信号がコンビメータに出力され(ステップS1604)、利用者がコンビメータを使用できる状態に設定される。例えば、利用者は、過去の走行記録を知りたいとき、機器制御手段1604の情報入出力部のキーボード操作によって、過去の走行記録をディスプレイに表示させることができることとなる。
【0339】
次いで、機器制御手段1604によって、新たな車輌運転情報の取得が開始される(ステップS1605)。例えば、走行開始から走行終了まで走行記録が、新たな車輌運転情報として取得される。この取得された新たな車輌運転情報は、車輌運転情報記憶部1604bに記憶される。
【0340】
次いで、機器制御手段1604によって、コンビメータの使用が終了したか否かが判断される(ステップS1606)。例えば、利用者が車輌のエンジンを停止したときをコンビメータの使用が終了したときとみなすように構成することができる。次いで、機器制御手段1604によって、新たな車輌運転情報の取得が終了される(ステップS1607)。
【0341】
続いて、機器制御手段1604によって、車輌運転情報記憶部1604bに記憶された車輌運転情報が読み出された後、第2の通信手段1405によって、車輌運転情報が送信され、第1の通信手段1403によって受信される(ステップS1608)。なお、機器制御手段1604に新たに記憶された車輌運転情報がある場合は、新たな車輌運転情報のみを送受信する構成にしてもよい。次いで、個人情報記憶再生手段1603によって、車輌運転情報が車輌運転情報記憶部1503bに記憶される(ステップS1609)。そして、車輌運転情報が車輌運転情報記憶部1603bに記憶されたとき、個人情報記憶再生手段1603によって、記憶が完了したことを示す記憶完了信号が第1の通信手段1403に出力され、第1の通信手段1403および第2の通信手段1405によって送受信され(ステップS1610)、機器制御手段1604に記憶完了信号が入力されることによって、電子キー1601と機器制御装置1602とによるコンビメータの協調制御は終了する。
【0342】
なお、協調制御が終了したときに、機器制御手段1604によって、利用者が車載機器制御システム1600を利用した履歴を車輌運転情報記憶部1604bに記憶させ、例えば、車載機器制御システム1600が不正に利用されたことを見出せるような構成にしてもよい。
【0343】
また、電子キー1601に記憶された車輌運転情報を読み取る装置を準備し、車輌運転情報に含まれる走行情報を読み取ることによって、例えば、運送トラックの運行管理を容易に行うことができる。
【0344】
また、車輌運転情報によって得られる利用者の運転の癖を電子キー1601に蓄積し、この利用者の癖を考慮した同調制御を行うように構成することもできる。例えば、車輌運転情報に含まれる車輌の速度情報によって、スピードを出し過ぎる傾向にある利用者に対しては、スピードの出し過ぎを警告するアナウンスを行うよう構成することができる。また、車輌運転情報に含まれるエンジンの回転速度情報によって、利用者の加速パターンおよび減速パターンを取得し、例えば、急停車する傾向にある利用者に対しては、路面状態に応じてスリップを警告するアナウンスを事前に行うよう構成することができる。
【0345】
さらに、車輌運転情報に基き、利用者の癖を考慮した同調制御を他の車輌に展開することによって、例えば、利用者が初めて運転する車種の場合でも、電子キー1601と機器制御装置1602とによるコンビメータの協調制御によって、安全な運転を実現することができる。
【0346】
以上説明したように、本発明の第16の実施の形態の車載機器制御システム1600によれば、電子キー1601および機器制御装置1602が、双方向通信によって記憶および再生が可能な車輌運転情報を交換し、コンビメータの協調制御を行う構成としたので、利用者は、認証情報によって保護された自己の車輌運転情報を編集することができ、この車輌運転情報によってコンビメータを効率よく使用することができる。
【0347】
次に、図30を参照し、本発明の第17の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0348】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1700の構成は、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成と略同様であり、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0349】
図30に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム1700の構成は、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の個人情報記憶再生手段1404および機器制御手段1407に代えて、個人情報記憶再生手段1703および緊急通報機器が接続された機器制御手段1704を備えた構成と同様である。なお、緊急通報機器とは、例えば、利用者が、利用者の体調が急に悪化したとき、緊急通報センターに通報することができる機器をいう。
【0350】
個人情報記憶再生手段1703は、利用者を認証する認証情報、例えば、ID番号を記憶する認証情報記憶部1703aと、利用者の過去および現在の健康状態の情報(以下、単に健康状態情報という。)を記憶する健康状態情報記憶部1703bとを備えている。この個人情報記憶再生手段1703は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、第1の通信手段1403を介し、認証情報および健康状態情報を機器制御装置1702に送受信するようになっている。認証情報記憶部1703aおよび健康状態情報記憶部1703bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0351】
なお、健康状態情報とは、例えば、利用者の既往症、現在治療中の病名および通院中の病院名、服用中の薬品名、血液型等の情報をいう。
【0352】
機器制御手段1704は、利用者が、緊急通報機器を使用する際に健康状態情報に基いて緊急通報機器を制御する緊急通報機器制御部1704aと、健康状態情報を記憶する健康状態情報記憶部1704bとを備えている。この機器制御手段1704は、CPU、半導体メモリ、および情報入出力部等により構成され、第2の通信手段1405を介し、健康状態情報を電子キー1701に送受信するようになっている。したがって、前述の個人情報記憶再生手段1704および機器制御手段1704に備えられたCPUおよび半導体メモリ等による双方向通信によって健康状態情報が送受信されるので、電子キー1701と機器制御装置1702との協調制御によって緊急通報機器が動作するようになっている。
【0353】
また、健康状態情報記憶部1704bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0354】
次に、図31を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム1700の動作について説明する。
【0355】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1700の動作のうち、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様な工程については、詳細な説明を省略する。
【0356】
図31において、まず初めに、機器制御手段1704の緊急通報機器制御部1704aに緊急通報機器から出力された緊急通報機器の使用要求信号が入力される(ステップS1701)。例えば、利用者が車輌のエンジンを始動することによって、緊急通報機器から使用要求信号が機器制御手段1704に出力されるように構成することができる。ここで、使用要求信号とは、電子キー1701と機器制御手段1704との協調制御によって、利用者が緊急通報機器を使用することができるか否かを緊急通報機器が機器制御手段1704に調査させるための信号をいう。
【0357】
なお、ステップS1402からステップS1407までは、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様であり、説明を省略する。
【0358】
認証手段1406によって、認証が完了したことを示す認証完了信号が電子キー1701に送信された後、個人情報記憶再生手段1703の健康状態情報記憶部1703bに記憶された健康状態情報が、第1の通信手段1403によって送信され、第2の通信手段1405によって受信される(ステップS1702)。次いで、機器制御手段1704の健康状態情報記憶部1704bに記憶される(ステップS1703)。
【0359】
次いで、機器制御手段1704によって、緊急通報が必要か否かが判断される(ステップS1704)。ステップS1704において、緊急通報が必要と判断された場合、例えば、利用者が、緊急通報機器を操作し、緊急通報センタに通報することを要求した場合は、緊急通報機器制御部1704aによって、緊急通報機器の使用許可信号が緊急通報機器に出力される(ステップS1705)。そして、健康状態情報記憶部1703bに記憶された健康状態情報が緊急通報機器に出力され(ステップS1706)、緊急通報センタに送信される。したがって、利用者は、例えば、利用者の体調が急に悪化したとき、救急車の手配と同時に緊急通報センタに自己の健康状態情報を送信することができるので、健康状態情報に基いた迅速な処置を受けることができる。
【0360】
一方、ステップS1704において、緊急通報が必要と判断されなかった場合は、ステップS1704を繰り返す。
【0361】
なお、車輌に衝撃を検知する衝撃センサを備え、例えば、この衝撃センサによって車輌の衝突が検知されたときに、ステップS1704において、利用者が緊急通報機器を操作しなくても、緊急通報機器が緊急通報センタに事故の通報および健康状態情報の送信を行えるように構成してもよい。
【0362】
以上説明したように、本発明の第17の実施の形態の車載機器制御システム1700によれば、電子キー1701および機器制御装置1702が、双方向通信によって記憶および再生が可能な健康状態情報を送受信し、緊急通報機器の協調制御を行う構成としたので、利用者は、例えば、利用者の体調が急に悪化したとき、健康状態情報を緊急通報センタに送信し迅速な処置を受けることができる。
【0363】
次に、図32を参照し、本発明の第18の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を説明する。
【0364】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1800の構成は、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成と略同様であり、本発明の第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の構成要素と同じものには同一の符号を付して説明を省略する。
【0365】
図32に示すように、本実施の形態の車載機器制御システム1800の構成は、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の個人情報記憶再生手段1404および機器制御手段1407に代えて、個人情報記憶再生手段1803および路車間通信機器が接続された機器制御手段1804を備えた構成と同様である。
【0366】
なお、路車間通信機器とは、車輌に搭載され、(図示しない)路車間通信システムに対して情報を送受信する機器をいう。この路車間通信システムは、店舗に備えられた端末機器と、道路に設置された路車間通信機器(道路側路車間通信機器という。)と、車輌に搭載された路車間通信機器(以下単に車輌側路車間通信機器という。)とを備え、端末機器に入力された商品購入情報は、道路側路車間通信機器を介して、車輌側路車間通信機器に送信されるようになっている。例えば、利用者が、ある店舗で商品を購入したとき、購入した商品の商品購入情報が、店舗に備えられた端末機器から道路側路車間通信機器に送信され、道路側路車間通信機器から車輌側路車間通信機器に送信されるようになっている。一方、車輌側路車間通信機器からも商品購入情報を店舗の端末機器に送信されるようになっており、店舗の販売員は、利用者が店舗に訪れた際、この店舗で利用者が過去に購入した商品の商品購入情報を端末機器によって知ることができるようになっている。
【0367】
個人情報記憶再生手段1803は、利用者を認証する認証情報、例えば、ID番号を記憶する認証情報記憶部1803aと、利用者が商品を購入した情報(以下、単に商品購入情報という。)を記憶する商品購入情報記憶部1803bとを備えている。この個人情報記憶再生手段1803は、CPUおよび半導体メモリ等により構成され、第1の通信手段1403を介し、認証情報および商品購入情報を機器制御装置1802に送受信するようになっている。認証情報記憶部1803aおよび商品購入情報記憶部1803bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0368】
なお、商品購入情報とは、利用者が、路車間通信システムの端末機器を備えた店舗において購入した商品の情報、例えば、商品名、個数、購入店舗の名称、購入日付等の情報をいう。この商品購入情報は、物品の購入情報のみに限定されず、例えば、車輌を点検する際に支払う車検費用、車輌の故障履歴、車輌の整備状況等の情報も含まれる。
【0369】
機器制御手段1804は、利用者が、車輌側路車間通信機器を使用する際に商品購入情報によって車輌側路車間通信機器を制御する路車間通信機器制御部1804aと、商品購入情報を記憶する商品購入情報記憶部1804bとを備えている。この機器制御手段904は、CPU、半導体メモリ、および情報入出力部等により構成され、第2の通信手段1405を介し、商品購入情報を電子キー1801に送受信するようになっている。したがって、前述の個人情報記憶再生手段1803および機器制御手段1804に備えられたCPUおよび半導体メモリ等による双方向通信によって商品購入情報が送受信されるので、電子キー1801と機器制御装置1802との協調制御によって車輌側路車間通信機器が動作するようになっている。
【0370】
また、商品購入情報記憶部1804bは、例えば、半導体メモリにより構成されている。
【0371】
次に、図33を参照し、本実施の形態の車載機器制御システム1800の動作について説明する。
【0372】
なお、本実施の形態の車載機器制御システム1800の動作のうち、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様な工程については、詳細な説明を省略する。
【0373】
図33に示すように、まず初めに、機器制御手段1804の路車間通信機器制御部1804aに車輌側路車間通信機器から出力された車輌側路車間通信機器の使用要求信号が入力される(ステップS1801)。例えば、利用者が車輌のエンジンを始動することによって、車輌側路車間通信機器から使用要求信号が機器制御手段1804に出力されるように構成することができる。ここで、使用要求信号とは、電子キー1801と機器制御手段1804との協調制御によって、利用者が車輌側路車間通信機器を使用することができるか否かを車輌側路車間通信機器が機器制御手段1804に調査させるための信号をいう。
【0374】
なお、ステップS1402からステップS1407までは、第14の実施の形態の車載機器制御システム1400の動作と同様であり、説明を省略する。
【0375】
認証手段1406によって、認証が完了したことを示す認証完了信号が電子キー1801に送信された後、個人情報記憶再生手段1803の商品購入情報記憶部1803bに記憶された商品購入情報が、第1の通信手段1403によって送信され、第2の通信手段1405によって受信される(ステップS1802)。次いで、機器制御手段1804の商品購入情報記憶部1804bに記憶される(ステップS1803)。次いで、路車間通信機器制御部1804aによって、車輌側路車間通信機器の使用許可信号が車輌側路車間通信機器に出力され(ステップS1804)、利用者が車輌側路車間通信機器を使用できる状態に設定される。例えば、利用者がドライブスルーの設備を有する店舗に立ち寄った場合、この店舗において利用者が過去に購入した商品の情報が店舗の端末機器に送信されることとなる。
【0376】
次いで、機器制御手段1804によって、新たな商品購入情報の取得が開始される(ステップS1805)。ここで取得された新たな商品購入情報は、商品購入情報記憶部1804bに記憶される。
【0377】
次いで、機器制御手段1804によって、車輌側路車間通信機器の使用が終了したか否かが判断される(ステップS1806)。例えば、機器制御手段1804は、利用者が車輌のエンジンを停止したとき、車輌側路車間通信機器の使用が終了したと判断する。次いで、機器制御手段1804によって、新たな商品購入情報の取得が終了される(ステップS1807)。
【0378】
次いで、機器制御手段1804によって、商品購入情報記憶部1804bに記憶された商品購入情報が読み出された後、第2の通信手段1405によって、商品購入情報が送信され、第1の通信手段1403によって受信される(ステップS1808)。なお、機器制御手段1804に新たに記憶された商品購入情報がある場合は、新たな商品購入情報のみを送受信する構成にしてもよい。次いで、個人情報記憶再生手段1803によって、商品購入情報が商品購入情報記憶部1803bに記憶される(ステップS1809)。そして、商品購入情報が商品購入情報記憶部1803bに記憶されたとき、個人情報記憶再生手段1803によって、記憶が完了したことを示す記憶完了信号が第1の通信手段1403に出力され、第1の通信手段1403および第2の通信手段1405によって送受信され(ステップS1810)、機器制御手段1804に記憶完了信号が入力されることによって、電子キー1801と機器制御装置1802とによる車輌側路車間通信機器の協調制御は終了する。
【0379】
なお、協調制御が終了したときに、機器制御手段1804によって、利用者が車載機器制御システム1800を利用した履歴を商品購入情報記憶部1804bに記憶させ、例えば、車載機器制御システム1800が不正に利用されたことを見出せるような構成にしてもよい。
【0380】
以上説明したように、本発明の第18の実施の形態の車載機器制御システム1800によれば、電子キー1801および機器制御装置1802が、双方向通信によって記憶および再生が可能な商品購入情報を送受信し、車輌側路車間通信機器の協調制御を行う構成としたので、利用者は、過去に購入した商品の購入情報を知ることができ、一方、店舗の販売員は、店舗に設置された端末機器によって、顧客のデータを管理し、顧客の好みに応じたサービスを提供することができる。
【産業上の利用可能性】
【0381】
以上のように、本発明にかかる車載機器制御システム及び車載機器制御装置は、体情報取得手段で取得した生体情報が認証に使用できない場合でも、記憶媒体に記憶されている生体情報により認証が行われ、環境等の条件に影響を受けずに精度良く確実に認証を行うことができるという効果を有し、車輌を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含む利用者識別情報と車輌の使用が許可された者の生体的特徴を示す生体情報を含む使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に応じて車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御システム及び車載機器制御装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0382】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すシーケンス図
【図3】本発明の第2の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の第3の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の第4の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の第5の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図7】本発明の第6の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図8】本発明の第7の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図9】本発明の第8の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図10】本発明の第8の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図11】本発明の第9の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図12】本発明の第9の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図13】本発明の第10の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図14】本発明の第10の実施の形態に係る車載機器制御システムの車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図15】本発明の第10の実施の形態に係る車載機器制御システムの携帯端末の動作を示すフローチャート
【図16】本発明の第11の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図17】本発明の第11の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図18】本発明の第12の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図19】本発明の第12の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図20】本発明の第12の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図21】本発明の第13の実施の形態に係る車載機器制御システムの車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図22】本発明の第13の実施の形態に係る車載機器制御システムの携帯端末の動作を示すフローチャート
【図23】本発明の第13の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図24】本発明の第14の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図25】本発明の第14の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図26】本発明の第15の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図27】本発明の第15の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図28】本発明の第16の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図29】本発明の第16の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図30】本発明の第17の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図31】本発明の第17の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図32】本発明の第18の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の構成を示すブロック図
【図33】本発明の第18の実施の形態に係る車載機器制御システムおよび車載機器制御装置の動作を示すフローチャート
【図34】従来の車載機器制御システムの構成を示すブロック図
【図35】従来の車載機器制御システムの構成を示すブロック図
【符号の説明】
【0383】
2 ドアロック制御装置
3 エンジン始動装置
4 車載電話装置
5 車載オーディオ装置
6 コンビネーションメータ装置
7 緊急通報装置
8 路車間通信装置
10 カメラ
20 読取装置
30 認証手段
31 記憶部
32 生体情報登録部
33 認証処理部
100、200、300、400、500、600、700 車載機器制御システム
101、201、301、401、501、601、701 車載機器制御装置
821 映像撮像手段
822 記憶手段
823 通信手段
830 錠
831 通信手段
832 生体情報取得手段
833 生体情報記憶手段
834 認証判断手段
835 錠開錠手段
836 報知手段
837 エラーカウンタ
800 車載機器制御システム
801 車載機器制御装置
802 携帯電話
910 記憶手段
911 登録削除手段
912、1022、1142 識別情報取得手段
913 認証手段
914 制御手段
915 認証情報報知手段
916 車載機器利用禁止手段
917 入力手段
900、1000、1100 車載機器制御システム
1020、1120 車載機器制御装置
1030 携帯端末
1031 生体情報取得手段
1032 生体情報送信手段
1150 ICカード
1200、1300 車載機器制御システム
1202、1322 車載機器制御装置
1203、1323 携帯電話
1204 記憶手段
1205 読取手段
1206 認証手段
1207 送信手段
1208 受信手段
1209 制御手段
1210 車載機器
1211 出力手段
1324 読取手段
1325 送信手段
1327 認証手段
1326 受信手段
1328 記憶手段
1329 制御手段
1330 車載機器
1331 出力手段
1400、1500、1600、1700、1800 車載機器制御システム
1401、1501、1601、1701、1801 電子キー
1402、1502、1602、1702、1802 車載機器制御装置
1403 第1の通信手段
1404 個人情報記憶再生手段
1404a 認証情報記憶部
1404b 電話管理情報記憶部
1405 第2の通信手段
1406 認証手段
1407 機器制御手段
1407a 電話制御部
1407b 電話管理情報記憶部
1503 個人情報記憶再生手段
1503a 認証情報記憶部
1503b 再生設定情報記憶部
1504 機器制御手段
1504a CDプレーヤ制御部
1504b 再生設定情報記憶部
1603 個人情報記憶再生手段
1603a 認証情報記憶部
1603b 車両運転情報記憶部
1604 機器制御手段
1604a コンビメータ制御部
1604b 車両運転情報記憶部
1703 個人情報記憶再生手段
1703a 認証情報記憶部
1703b 健康状態情報記憶部
1704 機器制御手段
1704a 緊急通報機器制御部
1704b 健康状態情報記憶部
1803 個人情報記憶再生手段
1803a 認証情報記憶部
1803b 商品購入情報記憶部
1804 機器制御手段
1804a 路車間通信機器制御部
1804b 商品購入情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、前記車載機器を利用しようとする者を識別する利用者識別情報を記憶する記憶媒体と、前記車載機器と通信する携帯端末とを備え、
前記携帯端末は、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報を読み取る読取手段と、前記車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記読取手段が読み取った利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果を送信する通信手段とを有し、
前記車載機器制御装置は、前記携帯端末から前記認証手段が認証した結果を受信する通信手段と、前記受信手段が受信した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを備えることを特徴とする車載機器制御システム。
【請求項2】
車輌に搭載された車載機器を制御する車載機器制御装置と、前記車載機器を利用しようとする者を識別する利用者識別情報を記憶する記憶媒体と、前記車載機器と通信する携帯端末とを備え、
前記携帯端末は、前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報を読み取る読取手段と、前記読取手段が記憶媒体から読み取った利用者識別情報を送信する通信手段とを有し、
前記車載機器制御装置は、前記携帯端末の前記通信手段が送信した利用者識別情報を受信する通信手段と、前記車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記通信手段が受信した利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを有することを特徴とする車載機器制御システム。
【請求項3】
前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報は、前記車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含み、
前記記憶手段に記憶された前記使用許可者識別情報は、前記車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含み、
前記認証手段は、前記利用者識別情報に含まれる生体情報と前記使用許可者識別情報に含まれる生体情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項4】
前記記憶媒体は、電子運転免許証によって構成され、
前記読取手段は、前記電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の車載機器制御システム。
【請求項5】
前記記憶媒体は、非接触ICカード電子運転免許証によって構成され、
前記読取手段は、前記非接触ICカード電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにしたことを特徴とする請求項3に記載の車載機器制御システム。
【請求項6】
前記車載機器は、前記車輌のドアの錠を制御するドアロック制御装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記ドアロック制御装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項7】
前記車載機器は、前記車載機器は、前記車輌に搭載されたエンジンを始動させるエンジン始動装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記エンジン始動装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項8】
前記車載機器は、車載電話装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載電話装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項9】
前記車載機器は、車載オーディオ装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記オーディオ装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項10】
前記車載機器は、コンビネーションメータを含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記コンビネーションメータを制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項11】
前記車載機器は、車載緊急通報装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載緊急通報装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項12】
前記車載機器は、路上に配設された通信機器と通信する路車間通信装置を含み、
前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記路車間通信装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車載機器制御システム。
【請求項13】
携帯端末から利用者識別情報を受信する通信手段と、車輌の使用が許可された使用者を識別する使用許可者識別情報を記憶する記憶手段と、前記通信手段が受信した利用者識別情報と前記記憶手段に記憶された使用許可者識別情報とを照合し、照合した結果に基いて車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証する認証手段と、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載機器を制御する制御手段とを有することを特徴とする車載機器制御装置。
【請求項14】
前記記憶媒体に記憶された前記利用者識別情報は、前記車載機器を利用しようとする者の生体的特徴を示す生体情報を含み、
前記記憶手段に記憶された前記使用許可者識別情報は、前記車輌の使用が許可された使用者の生体的特徴を示す生体情報を含み、
前記認証手段は、前記利用者識別情報に含まれる生体情報と前記使用許可者識別情報に含まれる生体情報とを照合し、照合した結果に基いて前記車載機器を利用しようとする者は前記車輌の使用が許可された使用者であると認証するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項15】
前記記憶媒体は、電子運転免許証によって構成され、
前記読取手段は、前記電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項16】
前記記憶媒体は、非接触ICカード電子運転免許証によって構成され、
前記読取手段は、前記非接触ICカード電子運転免許証から前記生体情報を取得するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項17】
前記車載機器は、前記車輌のドアの錠を制御するドアロック制御装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記ドアロック制御装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項18】
前記車輌に搭載されたエンジンを始動させるエンジン始動装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記エンジン始動装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項19】
前記車載機器は、車載電話装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載電話装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項20】
前記車載機器は、車載オーディオ装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記オーディオ装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項21】
前記車載機器は、コンビネーションメータを含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記コンビネーションメータを制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項22】
前記車載機器は、車載緊急通報装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記車載緊急通報装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。
【請求項23】
前記車載機器は、路上に配設された通信機器と通信する路車間通信装置を含み、前記制御手段は、前記認証手段が認証した結果に応答して前記路車間通信装置を制御するようにしたことを特徴とする請求項13に記載の車載機器制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2007−126144(P2007−126144A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−310393(P2006−310393)
【出願日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【分割の表示】特願2005−502485(P2005−502485)の分割
【原出願日】平成15年12月10日(2003.12.10)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】