説明

金属酸化物基体上でのナノ構造体の製造方法、金属酸化物基体上への薄膜の付着方法、および薄膜装置

本発明は、下記の工程:a) 金属凝集体(3)を金属酸化物基体(2)上に形成させる工程;および、b) ナノ構造体(1)を、金属凝集体で被覆した金属酸化物基体(2)上で気相成長させる工程を含み、上記基体を1種以上のプレカーサーガスの存在下に加熱し、ナノ構造体(1)の気相成長を金属凝集体(3)によって触媒する、ナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法に関する。本発明によれば、上記金属凝集体の形成工程a)は、上記金属酸化物基体の表面を還元性プラズマ処理によって還元して、上記基体(2)上に金属凝集体(3)の液滴を形成させる操作を含み;上記金属凝集体形成工程a)および上記ナノ構造体成長工程b)を単一の共用プラズマ反応器チャンバー(4)内で連続して実施し、上記ナノ構造体成長を金属凝集体(3)の液滴上で直接実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属酸化物基体上でのナノ構造体の製造方法、そのような基体上での薄膜層の成長方法、および薄膜装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カーボンナノチューブまたは半導体ナノワイヤーのような準一次元ナノ構造体は、その本来の諸性質(光学的、電子的、熱的、機械的)およびその大きい表面積故に、とりわけ、電子工学の分野(例えば、薄膜トランジスタ)において、光電子工学(例えば、太陽電池、エレクトロルミネセントダイオード)において、また、センサーとして使用されている。
これらのナノ構造体は、光電子工学の分野においては、選択的に透明で且つ電流導体である基体上に成長または付着させることによって得られる。そのような基体は、例えば、酸化スズ(SnO2)またはスズドープ酸化インジウム(ITO、“インジウムスズ酸化物”)のような金属酸化物の薄膜層をガラス、ポリマー材料または他の材料の基体上に適用することによって得ることができる。以下、そのような基体は、“金属酸化物基体”と称する。
【0003】
そのような金属酸化物基体上での直接成長について従来技術において触れられている殆どのナノ構造体は、金属酸化物から形成されている。
他の半導体(シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素)または炭素から製造されるナノ構造体に関しては、殆どの場合、これらのナノ構造体は、単結晶質シリコン基体上で成長し、その後、必要に応じて、他の基体に転写する。
【0004】
ナノ構造体を製造する従来技術の方法は、通常、金属凝集体を基体上に形成させる第1の工程を含み、この金属凝集体は、ナノ構造体成長を触媒作用する働きを有する。
リトグラフィー法、多孔質膜の使用、金属コロイドの付着、並びに薄膜金属層の蒸着およびアニーリングのような幾つかの方法が、触媒粒子(または、金属凝集体)の位置付けにおいて知られている。
ナノ構造体を基体上で製造するそのような方法の殆どは、重量装置を必要とし、大面積には適用することができない。これらの方法は、金属層を蒸着させる方法(他方では、複雑な設備を必要とする)を除いては、その場で実施できない。
【0005】
金属凝集体即ち触媒が基体上に形成された時点で、基体を反応器に移して、ナノ構造体を成長させる工程である第2の工程を実施する。そのような移動は、空気と接触する触媒の汚染または酸化並びに時間の損失(装填/取出し、ポンピング等の操作)を生じる。
この第2工程において、ナノ構造体成長を、Wagner, R. S. & Ellis, W. C. "Vapor-liquid-solid mechanism of single crystal growth", Applied Physics Letters, 1964, 4, 89-90から既知の気・液・固(VLS)メカニズム、またはArbiol, J.; Kalache, B.; Roca i Cabarrocas, P.; Ramon Morante, J. & Fontcuberta i Morral, A., "Influence of Cu as a catalyst on the properties of silicon nanowires synthesized by the vapour-solid-solid mechanism", Nanotechnology, 2007, 18, 305606から既知の気・固・固(VSS)メカニズムに従い、気相中で実施する。ナノ構造体成長は、一般的には、ガス状プレカーサーから、化学蒸着(CVD)法によって実施する。ナノ構造体成長は、上記金属凝集体によって触媒される。
【0006】
既知の方法の殆どは、単結晶基体(一般的にはシリコン)を使用してエピタキシャル成長を得ている。
また、カーボンナノチューブのための金属酸化物上でのCVD蒸着法による成長方法も従来技術から既知である(Miller, A. J.; Hatton, R. A.; Chen, G. Y. & Silva, S. R. P., "Carbon nanotubes grown on In2O3: Sn glass as large area electrodes for organic photovoltaics", Applied Physics Letters, AIP, 2007, 90, 023105)。
半導体ナノワイヤーに関しては、そのようなナノワイヤーの成長における最も知られている触媒は、文献FR 2,873,492号に開示されているように金であり、この文献によれば、温度は、一般に、500℃よりも高い。触媒としての金の使用は、シリコン中に電子デフォルトを生じる。
【0007】
他の金属類も試験されているが、各々欠点を有する;例えば、銅ではナノワイヤーの成長のための温度窓は600〜650℃からなり、アルミニウムは極めて急速に酸化し、従って、サンプルの超真空移動を必要とし、そして、ニッケルでは、カーボンナノチューブの成長は、600℃から可能であるが、700℃よりも低いと極めて遅い。
シリコンのような化学成分のナノ構造体を金属酸化物基体上に直接成長させることを可能にする既知の方法は、存在しない。
【発明の概要】
【0008】
従って、本発明の1つの目的は、そのようなナノ構造体を、さらなる触媒を使用することなく、金属酸化物基体上に直接成長させることを可能にする、ナノ構造体の金属酸化物基体上での製造方法を提案することである。
その目的において、本発明は、下記の工程:
a) 金属凝集体を上記金属酸化物基体上に形成させる工程;
b) ナノ構造体を、金属凝集体で被覆した上記金属酸化物基体上で気相成長させる工程;
を含み、上記基体を1種以上のプレカーサーガスの存在下に加熱し、上記ナノ構造体の気相成長を上記金属凝集体によって触媒することからなる、ナノ構造体の金属酸化物基体上での製造方法に関する。
本発明によれば、
‐金属凝集体を形成させる工程a)は、上記金属酸化物基体の表面を還元的プラズマ処理によって還元して、上記金属酸化物基体の表面上で金属凝集体液滴の形成を生じさせる操作を含み;
‐前記a) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程を単一または同じプラズマ反応器チャンバー内で連続して実施し、上記ナノ構造体成長を上記金属凝集体液滴上で直接行う。
【0009】
本発明に従うこの方法は、基体上でのナノ構造体の成長における1つの工程、即ち、金属触媒の凝集体を金属酸化物基体上に付着させ位置付けする工程を削除することを可能にする。上記金属凝集体は、上記基体の金属酸化物から直接得られる。このことは、上記凝集体を位置付けする装置からナノ構造体が成長する反応器への基体の移動中の空気による如何なる上記凝集体の汚染および酸化も回避するという利点を有する。
結果として、完全成長過程がより短くてより良好に制御され(汚染がない)、少ない装置しか必要としない(例えば、蒸発器の使用は回避される)。
さらにまた、この方法によれば、金属酸化物基体上で、金属酸化物基体の性質とは異なる性質を有するナノ構造体を得ることも可能である。
上記ナノ構造体を構成する成分は、プレカーサーガス(1種以上)に由来する。
【0010】
また、種々の可能性ある実施態様において、本発明は、単独でまたは任意の技術的に可能な組合せにおいて考慮し得且つ各々が特定の利点を提供する下記の特徴にも関する:
‐上記金属酸化物基体は、300℃以下の融点を有する金属の酸化物からなる;
‐上記a) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程において、上記金属酸化物基体を、上記基体の金属酸化物を構成する金属の融点以上の温度に加熱する;
‐上記金属酸化物は、例えば、SnO2、ZnO、ITOまたはIn2O3から選択する;
‐上記金属酸化物基体は、金属酸化物層で被覆した基体から形成されており;該金属酸化物層は、不連続であり、金属酸化物パターンを含む;
‐上記ナノ構造体は、Si、Ge、SiGe、SiC、CまたはSiNから選択する;
‐上記プラズマ反応器は、プラズマ化学気相成長(PECVD)反応器であり、ナノ構造体を気相成長させる工程b)において使用する上記プレカーサーガスを希釈ガス中に希釈し、この希釈ガスは、上記金属凝集体上での完全結晶質ナノ構造体の成長に有利に作用し、また、金属凝集体外側の非晶質成分の付着をエッチングすることによって抑制する;
‐上記希釈ガスは、二水素(H2)である;
‐上記還元性プラズマは水素プラズマであり、当該水素プラズマ処理方法は、下記の工程を含む:
・ガス状水素(H2)を上記プラズマ反応器のチャンバー内に注入する工程;および、
・プラズマをプラズマ反応器の前記チャンバー内に時間tの間発生させる工程;
上記金属凝集体液滴の直径は、とりわけ、上記時間tに依存する;
‐上記プラズマ反応器は、高周波プラズマ化学気相成長(PECVD-RF)反応器であり;水素プラズマ処理の操作中、
・上記プラズマ反応器のチャンバー内の水素圧は、24.0Pa〜133.3Pa (180ミリトール〜1000ミリトール)からなり、好ましくは、約3分の上記プラズマ反応器のチャンバー内でのプラズマ発生時間tに相応する133.3Pa (1000ミリトール)に等しい;
・上記プラズマを発生させるのに使用する高周波出力密度は、10〜1000mW/cm2からなる。
【0011】
また、本発明は、薄膜層の金属酸化物基体上への付着方法にも関する。
本発明によれば、この方法は、下記の工程を含む:
‐プレカーサーガスを上記プラズマ反応器内に注入して、結晶質成分ナノワイヤーで被覆した金属酸化物基体を得る、上記で定義したナノ構造体の金属酸化物基体上での製造方法の工程a)およびb):
‐非晶質または多結晶質成分薄膜層を付着させる工程;この工程において、金属酸化物基体の温度を200℃辺りに制御し、同じプレカーサーガスを上記プラズマ反応器に注入して、非晶質または多結晶質成分薄膜層による結晶質成分ナノワイヤーの被覆を可能にする。
また、種々の可能性ある実施態様において、本発明は、単独でまたは任意の組合せにおいて考慮し得る下記の特徴にも関する:
‐薄膜層を金属酸化物基体上に付着させる上記方法は、上記非晶質または多結晶質成分薄膜層を付着させる工程の後、非晶質もしくは多結晶質成分薄膜層または半導体有機薄膜層を付着させる工程を含む。
【0012】
また、本発明は、薄膜装置にも関する。
本発明によれば、この装置は、上記で定義したとおりの方法によって得られ、下記を含む:
‐結晶質成分ナノワイヤーで被覆した金属酸化物基体;および、
‐上記結晶質成分ナノワイヤーを被覆している非晶質または多結晶質成分薄膜層。
また、種々の可能性ある実施態様において、本発明は、単独でまたは任意の組合せにおいて考慮し得る下記の特徴にも関する:
‐上記薄膜装置は、上記非晶質または多結晶質成分薄膜層を被覆する、非晶質もしくは多結晶質成分薄膜層または半導体有機薄膜層を含む。
【0013】
本発明に従う方法は、プラズマ(プレカーサーガスの分子解離に対して作用する)および低融点を有する金属酸化物に由来する金属を使用することにより、処理中の温度を実質的に低下させることを可能にする(従来技術方法における触媒としての金による450℃以上と比較して、300℃未満)。このことは、潜在的に使用可能な基体の範囲を拡大し(上記金属酸化物を薄膜層として多くのタイプの支持体上に付着させ得る)、製造コストの節減をもたらす。
また、温度低下は、本発明方法の実施中の消費電力を少なくする;本発明の方法は、従来技術の方法よりも経済的な方法である。
【0014】
また、本方法によって得られたナノ構造体は、最良の品質を有する。
本方法は、上記のナノ構造体と金属酸化物基体間で完全な凝集力を有することを可能にする(上記ナノ構造体は上記金属酸化物から直接成長するので)。上記金属酸化物基体は、それ自体、薄膜装置において使用することのできる電気的および光学的性質を有する。
上記プラズマ処理は大サンプルに適用し得る(非晶質シリコンを5m2の基体上に付着させるのを可能にする反応器が存在する)ので、本方法は、大表面積上のナノ構造体のマットを迅速に得ることを可能にする。
本発明を、添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】金属凝集体を金属酸化物基体上に形成させる工程を本発明の1つの実施態様に従って実施するプラズマ反応器を示す。
【図2】金属酸化物基体を、プレカーサーガス(例えば、シランの)の存在下に、本発明の同じ実施態様に従って加熱するときの上記と同じプラズマ反応器を示す。
【図3】ナノ構造体の気相成長を、本発明の同じ実施態様に従って、上記金属凝集体によって触媒するときの上記と同じプラズマ反応器を示す。
【図4】本発明の1つの実施態様に従う薄膜装置を示す。
【0016】
【図5】水素プラズマ処理後のITO基体の吸収スペクトルを示す。
【図6】走査電子顕微鏡によって作成した金属酸化物基体上の結晶質シリコンナノワイヤーの画像を示す。
【図7】結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域と非晶質シリコンを含む領域との間の限界を示す、走査電子顕微鏡によって作成した画像を示す。
【図8】それぞれ、結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域および非晶質シリコンを含む領域に相応する2つのラマンスペクトルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1は、金属凝集体を金属酸化物基体上に形成させる第1工程を本発明の1つの実施態様に従って実施するプラズマ反応器を示している。
この例においては、このプラズマ反応器は、高周波プラズマ化学気相成長(PECVD-RF)反応器である。また、他のタイプのプラズマ反応器(例えば、VHF、マイクロ波等)および他の操作条件も使用することが可能である。
金属酸化物基体2は、薄膜金属酸化物層で被覆したガラスまたはポリマー基体等からなる。
上記金属酸化物層の付着は、種々の付着方法、例えば、熱分解、スパッタリング、化学蒸着(CVD)等によって得ることができる。
上記金属酸化物層は、光学的に透明であってもまたはなくてもよいが、導光性および導電性を有する。
【0018】
金属酸化物基体2を、通常に洗浄(溶媒浴)した後、プラズマ反応器4のチャンバー内に導入する。金属酸化物基体2は、基体担体8上に置く。
その後、プラズマ反応器4のチャンバーを二次真空(典型的には5×10−6ミリバール)下にポンピングする。上記プラズマ反応器は、ポンプ(図示していない)と連結させたポンピングライン9を含む。
【0019】
本発明によれば、金属凝集体を形成させる工程a)は、上記金属酸化物基体の表面を還元性プラズマ処理によって還元して、金属酸化物基体2の表面上に金属凝集体液滴3の形成を起させる操作を含む。本明細書において使用するとき、“還元性プラズマ”とは、例えば、二水素(H2)またはアンモニア(NH3)のような還元性成分を含むプラズマを意味する。
還元性プラズマ処理によって、金属酸化物基体2の表面還元を生じさせる。金属酸化物基体2は、完全に還元させても完全に還元させなくてもよい。上記酸化物層の完全還元は、常に可能である;その選択は、金属酸化物層の機能を維持することを欲するかまたは欲しないかによる。
【0020】
金属酸化物基体2は、二酸化スズ(SnO2)、スズドープ酸化インジウム(ITO、“インジウムスズ酸化物”)またはインジウム三酸化物(In2O3)のような300℃以下の融点または共融点を有する金属の酸化物からなる。金属酸化物は、ドーピングしてもまたはしなくてもよい。そのような基体の使用は、処理中のガスおよび基体の温度を実質的に低下させることを可能にする。
また、金属酸化物基体2は、300℃以下の融点または共融点を有する金属の酸化物からなり得る。
図1〜3の例は、ITO系金属酸化物基体2上にシリコンナノワイヤーを製造する方法について示している。
【0021】
上記のa) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程においては、金属酸化物基体2を、この基体の金属酸化物を構成する金属の融点以上の温度に加熱する。
上記プラズマ反応器は、高周波電極10を含み、200℃の典型的な温度に加熱する。従って、ガスの温度は、300℃よりも低い。
ガス状水素(H2)を、プラズマ反応器4のチャンバー内に、約100sccm (“標準立方センチメートル/分”)の流量で導入する。ポンピング速度を調節して、プラズマ反応器4のチャンバー内の圧力を24.0Pa〜133.3Pa (180ミリトール〜1000ミリトール)からなる一定値に維持する。
【0022】
高周波電極10に可変電位を適用することによって、プラズマを、プラズマ反応器4のチャンバー内に約5Wの注入電力によって発生させ、プラズマ反応器4のチャンバー内の圧力の関数である可変時間tの間維持する。高周波プラズマの周波数は、13.56MHzである。注入電力は、反応器のサイズによる。上記プラズマを発生させるのに使用する高周波出力密度は、10〜1000mW/cm2からなる。
例えば、プラズマ反応器4のチャンバー内での133.3Pa (1000ミリトール)の水素圧は、3分の還元性プラズマ処置の推奨時間に相応する。最適の処置時間は、水素に対する酸化物の反応性による。最適処理時間は、SnO2によるよりもITOによる方が短い。
【0023】
ガス状水素(H2)解離の結果として、H+イオンと水素原子が形成され、金属酸化物基体2に加速されて金属酸化物基体2の表面での化学還元を誘発する。
金属酸化物基体2の表面上に存在する金属酸化物の少なくとも1部の還元により、金属凝集体液滴3が金属酸化物基体2の表面上に形成される。
処理時間または条件を変えることによって、還元金属の量を、ひいては液滴のサイズおよび密度を改変することが可能である。金属凝集体液滴3の直径は、1ナノメートルから数ナノメートルまでの値を有し得、上記プラズマを発生させる時間tに依存する。出力、温度、圧力、水素に対する金属酸化物の反応性のような他のパラメーターも液滴のサイズおよび密度に影響する。
【0024】
上記還元性プラズマ処理は、部分還元の場合、金属酸化物基体2の光学的および電気的性質をほぼ変化させない。
図5は、24.0Pa (180ミリトール)の圧力で5分間の水素プラズマ処理後のガラス基体上のITOの吸収スペクトル11を示している。
吸収スペクトル11は、水素プラズマ処理後に、ITO基体が可視領域(約400nm〜700nmからなる波長)内で依然として大いに透明であることを示している。ITO基体の吸光度レベルは、約0.15〜0.18からなる。
【0025】
また、ナノ構造体1を金属酸化物基体2上で製造する方法は、図2および3に示すように、ナノ構造体1を、上記金属液滴を担持する金属酸化物基体2上で気相成長させる工程b)も含む。
金属酸化物基体2を1種または数種のプレカーサーガスの存在下に加熱し、ナノ構造体1の気相成長を金属凝集体3によって触媒する。図2および3の例においては、1種のみのプレカーサーガス、シラン(SiH4)を使用して結晶質シリコンナノワイヤー5を得ている。また、ジシランまたはテトラフルオロシラン(SiF4)のような他のプレカーサーガスも結晶質シリコンナノワイヤー5を製造するのに使用し得る。
【0026】
基体上での半導体ナノワイヤーおよびナノチューブの成長は、一般に、金属凝集体3が決定的役割を果す気・液・固(VLS)メカニズムに従って実施する。また、気・固・固(VSS)メカニズムも使用し得る。
VLSメカニズムによれば、金属酸化物基体2の表面に存在する金属凝集体3が、最初の時点で、プレカーサーガスの解離を触媒し得る。
成長温度がシリコン/金属混合物の共融点よりも高い場合、プレカーサー原子は、上記凝集体中に拡散し、その凝集体は液体となる。
そのようにして形成されたプレカーサー/金属混合物液滴中の濃度が飽和値に達したときは、プレカーサー原子は沈降する。
上記プレカーサー/金属混合物液滴の小サイズおよび表面エネルギーによってその後もたらされる重要性故に、この沈降は、界面、一般的には金属酸化物基体2と上記プレカーサー/金属混合物液滴間の界面において好ましく生じる。
【0027】
その後、固相が形成されて、上記プレカーサー/金属酸化物液滴下に円柱状成長を生じる。従って、金属凝集体3のサイズおよび密度は、得られるナノ構造体1のサイズおよび密度を制御する。
さらにまた、ナノ構造体1の成長温度は、上記プレカーサー/金属混合物の共融点によっても抑制される。
今や、金属酸化物を還元することによる上記方法は、なお一層の上記プレカーサー/金属混合物の共融点のような融点が低い(例えば、インジウムにおける156.6℃、スズにおける231.9℃)金属の使用を可能にする。従って、ナノ構造体1の成長は、低下温度において実施し得る。
【0028】
シリコンナノワイヤーをITO基体上で製造する方法の例を、以下に例示する。また、この方法は、SnO2基体上においての成功裏に試験している。
図2に示すように、水素供給を停止し、プレカーサーガスSiH4を導入する。ホスフィン(PH3)またはトリメチルホウ素(B(CH3)3)のようなドーピングガスを上記プレカーサーガスに添加することは可能である。金属酸化物基体2の操作、反応器プラズマの開放またはさらなるポンピングは、必要でない。
プラズマ反応器4のチャンバー内のプレカーサーガスSiH4の圧力を、8.0Pa (60ミリトール)辺りに維持する。プラズマを2Wの注入電力によって開始し、結晶質シリコンナノワイヤー5の所望長さに従う可変時間の間維持する。
【0029】
15分間の成長時間による条件において得られた非ドープ結晶質シリコンナノワイヤー5を、図6に示している。図6は、走査電子顕微鏡によって作成した結晶質シリコンナノワイヤー5の画像を示している。サンプルは、走査電子顕微鏡の電子ビームに対して45°傾斜させている。
結晶質シリコンナノワイヤー5の典型的な長さは300nmであり、その基本直径は50〜200nmからなる。金属凝集体液滴3は、結晶質シリコンナノワイヤー5の末端において、明灰色で観察し得る。
金属酸化物基体2は、上述したように、ガラス基体または他の基体から形成されており、金属酸化物層で被覆されている。
【0030】
本発明の特定の実施態様によれば、上記金属酸化物層は、不連続であり、金属酸化物パターンまたは隆起を含む。事実、金属酸化物パターンを、ガラス基体上に、例えば、既知のリトグラフィー法によって生じさせることが可能である。リトグラフィーによって、小サイズ(数nm〜数ミクロン)の金属酸化物パターンを基体上に規則的に間隔をおいて形成させることが可能である。
【0031】
本発明に従う、a) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程後、得られた薄膜装置は、例えば、図7の例において示しているように、結晶質シリコンナノワイヤーを含む1つまたは複数の領域12および非晶質シリコンを含む1つまたは複数の領域13を含む。図7は、結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域12と非晶質シリコンを含む領域13間の限界の走査電子顕微鏡によって作成した画像を示している。
【0032】
結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域12は、最初にITOで被覆したガラス基体の領域に相応する。この領域12は、極めて拡散性である。非晶質シリコンを含む領域13に関しては、この領域は、ITOで被覆していないガラス基体の領域に相応する。この領域13は、結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域12よりも透明である。1平方マイクロメートル程度の表面積を有する金属酸化物隆起を使用することにより、本発明に従う方法によれば、単一ナノ構造体のひいてはその後で製造する電子部品の成長を制御することが可能である。電子工学の分野における用途においては、電子部品を配置する領域を形成させることが可能である。
【0033】
図8は、図7に示すようなサンプルの2つの領域12、13上のシリコン付着物の2つのラマンスペクトル14、16を示している。
横軸18は、cm−1でのラマンオフセットを示す。縦軸19は、標準化強度を示す。
非晶質シリコンを含む領域13のラマンスペクトル14は、約480cm−1を中心とする広いピーク15を有する。結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域12のラマンスペクトル16は、結晶質シリコンに相応する約510cm−1を中心とする狭いピークを有する。
上記の例は、シリコンナノワイヤーを得るのを可能にする実施態様を示している。
【0034】
本発明に従う金属酸化物基体上でナノ構造体を製造する方法は、金属酸化物基体2上で、金属酸化物基体2の性質と異なる性質(または組成)を有するナノ構造体1を成長させるのを可能にする。
金属凝集体液滴3(金属から製造した)は金属酸化物基体2から形成され、これらの液滴もナノ構造体1の性質を異なる性質を有する。
ナノ構造体1を構成する成分は、ナノ構造体を成長させる工程b)において注入するプレカーサーガス(1種以上)に由来する。ナノ構造体1を構成する成分は、非金属成分である。
【0035】
ゲルマニウム、シリコン、ガリウムまたは炭素系のナノ構造体1を、金属酸化物基体2上で得ることができる。
本発明に従う、ナノ構造体を金属酸化物基体上で製造する方法は、金属酸化物基体2上で、ゲルマニウム(Ge)、ケイ化ゲルマニウム(SiGe)、炭化ケイ素(SiC)、窒化ケイ素(SiN)、ガリウムヒ素(AsGa)または他の化合物から製造した二成分半導体ナノワイヤーを得ることを可能にする。
また、本発明に従う、ナノ構造体を金属酸化物基体上で製造する方法は、炭素ナノチューブを金属酸化物基体2上に付着させるためにも使用し得る。その場合、使用するプレカーサーガスはメタンである。
ナノ構造体1の金属酸化物基体上での上記気相成長は、上述したようなPECVDによって、また、化学蒸着(CVD)法によって選択的に実施し得る。
【0036】
また、本発明は、ナノ構造体1を金属酸化物基体2上で製造する上記で定義した方法の工程a)およびb)を含み、結晶質シリコンナノワイヤー5で被覆した金属酸化物基体2を得ることを可能にする、薄膜層を金属酸化物基体2上に付着させる方法にも関する。
ナノ構造体1上に他の薄膜層材料を付着させるに当っては、存在ガス、付着条件、温度、圧力、およびプラズマ中への注入電力は、ナノ構造体を空気中に持出す必要なしに、後で変更し得る。
例えば、金属酸化物基体2の温度を下げることによって、図4に示しているように、ナノ構造体1の形態に適合する非晶質または多結晶質成分薄膜層6を付着させることが可能である。
ナノ構造体1を金属酸化物基体2上で気相成長させる工程b)において使用するプレカーサーガスと同じプレカーサーガスをプラズマ反応器4中に注入して、結晶質シリコンナノワイヤー5の、結晶質シリコンナノワイヤー5の成分と同じ化学成分、例えば、シリコン製の非晶質または多結晶質成分薄膜層6による被覆を可能にする。
化学成分がシリコンである場合、金属酸化物基体2の温度は、約200℃に制御し得る。
【0037】
もう1つの可能性ある実施態様においては、ナノ構造体1を気相成長させる工程b)において使用するガス状プレカーサーを、プラズマ反応器4内に注入し、エッチング反応を生じるガス中に希釈し得る。この希釈ガスは、例えば、水素であり得る。その後、プラズマを発生させる。非晶質成分は結晶質成分よりも容易にエッチングされ、この方法は、結晶質シリコンナノワイヤー5の周りの、ナノ構造体1の成長中に付着する非晶質成分層の厚さを薄くすることを可能にする。金属凝集体3の外側のPECVD法による非晶質成分付着は、抑制される。エッチングガス中でのこの希釈は、寄生的非晶質成分付着に対比して、金属凝集体3上での結晶質シリコンナノワイヤー5の成長に有利に作用することを可能にする。
【0038】
また、薄膜層を金属酸化物基体2上に付着させる上記方法は、非晶質または多結晶質成分薄膜層6を付着させる工程の後に、多結晶質もしくは非晶質成分薄膜層7または半導体有機薄膜層を付着させる工程も含む。
多結晶質成分薄膜層7は、結晶質シリコンナノワイヤー5および非晶質または多結晶質成分薄膜層6の成分と同じ化学成分製の無機薄膜層であり得る。例えば、薄膜シリコン層製の光電池を製造することが可能である。
結晶質シリコンナノワイヤー5は、多結晶質シリコン成長用の胚芽として機能し得る。
また、多結晶質成分薄膜層7は、異なる化学成分製またはドーピングした同じ化学成分製の無機薄膜層でもあり得る。
【0039】
半導体有機薄膜層を使用することによって、ハイブリッド光電池を製造することが可能である。
シリコンナノワイヤーによって形成した超拡散性の層は、入射光の光路の長さを同じ所定厚において増大させて光線吸収を改善する。
図4に示すように、結晶質シリコンナノワイヤー5、結晶質シリコンナノワイヤー5を被覆する1つの非晶質または多結晶質成分薄膜層6、および非晶質または多結晶質成分薄膜層6を被覆するもう1つの多結晶質もしくは非晶質成分薄膜層7または半導体有機薄膜層によって覆われた金属酸化物基体2を含む薄膜装置が得られる。
ナノ構造体1を製造する上記方法の工程a)およびb)の後に得られたサンプルは、そのようにして、同じプラズマ反応器4内のその場で、他の薄膜層によって完成させて、例えば、p‐i‐nまたはn‐i‐p光電池のような半導体装置を製造することができる。
【0040】
また、この薄膜装置は、金属酸化物基体2に接続した接触子20も含む。また、ナノ構造体1は、電極用の生地(texture)としても使用することができる。
上記の種々の工程は、同じプラズマ反応器4内で連続して実施する。
ナノ構造体1を金属酸化物基体2上で製造する上記方法は高周波(RF)プラズマを使用するが、この方法は、この1つのタイプのプラズマに限定されない。
上記プラズマ処理は大サンプルに適用できる(非晶質シリコンを5m2の基体上に付着させることを可能にする反応器が存在する)ので、この方法は、大表面積上にナノ構造体1のマットを迅速に得ることを可能にする。
【0041】
本発明に従う方法は、ナノ構造体1の基体上での成長における1つの工程、即ち、金属触媒の凝集体の付着および位置付け工程を削除することを可能にする。結果として、完全成長過程は、短めでより良好に制御され(汚染がない)、少ない装置しか必要でない(例えば、蒸発器の使用は回避される)。
本発明に従う方法は、プラズマ(プレカーサーガスの分子解離に対して作用する)および低融点を有する金属酸化物に由来する金属を使用することにより、処理中の温度を実質的に低下させることを可能にする(従来技術方法における触媒としての金による450℃と比較して、300℃未満)。このことは、潜在的に使用可能な基体の範囲を拡大し(上記金属酸化物を薄膜層として多くのタイプの支持体上に付着させ得る)、製造コストの節減をもたらす。
この方法は、ナノ構造体1と金属酸化物基体2との間に完全な凝集力を有する(ナノ構造体1は金属酸化物基体2から直接成長するので)。金属酸化物基体2は、それ自体、薄膜装置において使用することのできる電気的および光学的性質を有する。
【符号の説明】
【0042】
1 ナノ構造体
2 金属酸化物基体
3 金属凝集体または金属凝集体液滴
4 プラズマ反応器
5 結晶質シリコンナノワイヤー
6 非晶質または多結晶質成分薄膜層
7 多結晶質または非晶質成分薄膜層
8 基体担体
9 ポンピングライン
10 高周波電極
11 吸収スペクトル
12 結晶質シリコンナノワイヤーを含む領域
13 非晶質シリコンを含む領域
14 ラマンスペクトル
15 ピーク
16 ラマンスペクトル
18 横軸
19 縦軸
20 接触子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
下記の工程:
a) 金属凝集体(3)を金属酸化物基体(2)上に形成させる工程;
b) ナノ構造体(1)を、金属凝集体(3)で被覆した前記金属酸化物基体(2)上で気相成長させる工程;
を含み、前記基体を1種以上のプレカーサーガスの存在下に加熱し、ナノ構造体(1)の気相成長を金属凝集体(3)によって触媒する、ナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法において、
‐金属凝集体を形成させる工程a)が、前記金属酸化物基体の表面を還元性プラズマ処理によって還元して、前記金属酸化物基体(2)の表面上で金属凝集体液滴(3)の形成を生じさせる操作を含み、
‐前記a) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程を単一または同じプラズマ反応器チャンバー(4)内で連続して実施し、CVDまたはPECVDによる前記ナノ構造体成長を前記金属凝集体液滴(3)上で直接行うことを特徴とする前記製造方法。
【請求項2】
前記a) 金属凝集体の形成およびb) ナノ構造体の成長の各工程において、金属酸化物基体(2)を、金属酸化物(2)を構成する金属の融点以上の温度に加熱する、請求項1記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項3】
金属酸化物基体(2)が、300℃以下の融点を有する金属の酸化物からなる、請求項1または2のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項4】
前記金属酸化物を、例えば、SnO2、ZnO、ITOまたはIn2O3から選択する、請求項1〜3のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項5】
金属酸化物基体(2)が金属酸化物層で被覆した基体から形成されており、該金属酸化物層が不連続であり金属酸化物パターンを含む、請求項1〜4のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項6】
ナノ構造体(1)を、Si、Ge、SiGe、SiC、CまたはSiNから選択する、請求項1〜5のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項7】
プラズマ反応器(4)がプラズマ化学気相成長(PECVD)反応器であり、ナノ構造体(1)を気相成長させる工程b)において使用する前記プレカーサーガスを希釈ガス中に希釈し、該希釈ガスが、エッチングすることにより、金属凝集体(3)外側の非晶質成分の付着を抑制する、請求項1〜6のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項8】
前記希釈ガスが、二水素(H2)である、請求項7記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項9】
前記還元的プラズマが水素プラズマであり、当該水素プラズマ処理方法が下記の工程を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法:
‐ガス状水素(H2)をプラズマ反応器(4)の前記チャンバー内に注入する工程;および、
‐プラズマをプラズマ反応器(4)の前記チャンバー内に時間tの間発生させる工程(金属凝集体液滴(3)の直径は、とりわけ、前記時間tに依存する)。
【請求項10】
プラズマ反応器(4)が、高周波プラズマ化学気相成長(PECVD-RF)反応器であり;水素プラズマ処理の操作においては、
‐プラズマ反応器(4)の前記チャンバー内の水素圧が、24.0Pa〜133.3Pa (180ミリトール〜1000ミリトール)からなり、約3分のプラズマ反応器(4)の前記チャンバー内プラズマ発生の時間tに相応し;
‐前記プラズマを発生させるのに使用する高周波出力密度は、10〜1000mW/cm2からなる;
請求項1〜9のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法。
【請求項11】
下記の工程を含むことを特徴とする、薄膜層の金属酸化物基体(2)上への付着方法:
‐プレカーサーガスをプラズマ反応器(4)内に注入して、結晶質成分ナノワイヤー(5)で被覆した金属酸化物基体(2)を得る、請求項1〜10のいずれか1項記載のナノ構造体(1)の金属酸化物基体(2)上での製造方法の工程a)およびb):
‐非晶質または多結晶質成分薄膜層を付着させる工程(この工程においては、金属酸化物基体(2)の温度を200℃辺りに制御し、同じプレカーサーガスを前記プラズマ反応器(4)に注入して、非晶質または多結晶質成分薄膜層(6)による結晶質成分ナノワイヤー(5)の被覆を可能にする)。
【請求項12】
前記非晶質または多結晶質成分薄膜層(6)を付着させる工程の後、非晶質または多結晶質成分薄膜層(7)または半導体有機薄膜層を付着させるもう1つの工程を含む、請求項11記載の薄膜層の金属酸化物基体(2)上への付着方法。
【請求項13】
請求項11または12のいずれか1項に従って定義したとおりの方法によって得られ、下記を含むことを特徴とする薄膜装置:
‐結晶質成分ナノワイヤー(5)で被覆した金属酸化物基体(2);および、
‐前記結晶質成分ナノワイヤー(5)を被覆する非晶質または多結晶質成分薄膜層(6)。
【請求項14】
前記非晶質または多結晶質成分薄膜層(6)を被覆する、非晶質または多結晶質成分薄膜層(7)または半導体有機薄膜層を含む、請求項13記載の薄膜装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図5】
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【公表番号】特表2011−519314(P2011−519314A)
【公表日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−500274(P2011−500274)
【出願日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際出願番号】PCT/FR2009/050470
【国際公開番号】WO2009/122113
【国際公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【出願人】(508004409)
【出願人】(501455677)サントル・ナシオナル・ドゥ・ラ・ルシェルシュ・シアンティフィーク(セーエヌエールエス) (12)
【氏名又は名称原語表記】CENTRE NATIONAL DE LA RECHERCHE SCIENTIFIQUE(CNRS)
【出願人】(510252298)
【Fターム(参考)】