説明

集積されたメモリ回路構造、特にUCPフラッシュメモリ

【課題】チップ面積の低減および電気特性の改善の少なくとも一方を実現できるメモリ回路構造50を提供する。
【解決手段】トランジスタをそれぞれ含む複数のメモリセルをマトリックス状に配置する。上記マトリックスの行における、メモリセルの各トランジスタの各制御電極に各ワード線WL1、WL2を配置する。上記マトリックスの列における、メモリセルの各トランジスタの各端子電極に各ビット線BL1、W1を配置する。スイッチング素子TS1aを、上記列毎に配置する。上記スイッチング素子TS1aは、上記の同一の列に位置する2つの各ビット線BL1、W1同士を電気的に断接できるようになっている。上記スイッチング素子TS1aにより、メモリ回路構造50における、チップ面積を低減および/または電気特性を改善できる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明は、マトリックス状に配置された複数のメモリセルを備えたメモリ回路構造に関するものである。これらのメモリセルは、それぞれ、少なくとも1つのトランジスタ、例えば、全周囲すなわち全ての側面が絶縁された電極(つまり、いわゆるフローティング(浮き)ゲート)を備えたトランジスタを含んでいる。
【0002】
このメモリ回路構造は、さらに、各ワード線と各ビット線とを、互いに交差するように配置して含んでいる。各ワード線は、マトリックスの行に位置するメモリセルのトランジスタの各制御電極に電気的に接続されている。上記制御電極を、ゲート電極とも呼ぶ。
【0003】
また、各ビット線は、マトリックスの列に位置するメモリセルのトランジスタの各端子電極に接続されている。これらの各端子電極は、例えば基板の中のドープされた各領域によって構成されており、例えば電界効果トランジスタの場合にはドレインおよびソースと呼ばれている。
【0004】
上記各メモリセルによる記憶内容の格納は、作動電圧がOFF状態である場合に記憶内容を消去するように行われることもあれば、作動電圧がOFF状態である場合であっても記憶内容を保存するように行われる場合もある。これについては、揮発性メモリ装置であるメモリセル、および、不揮発性メモリ装置であるメモリセルを参照されたい。
【0005】
このようなメモリ回路構造が、例えば、米国特許第6,480,422号公報に開示されている。上記公報では、各メモリセルは、フローティングゲートトランジスタを含んでいる。上記各メモリセルが含まれる列は、それぞれ、2本のビット線(つまり、ドレイン線およびソース線)に接続されている。ソース線は、例えば、互いに隣り合う2つの各列の各メモリセルに利用されている。
【0006】
フローティングゲートすなわちメモリゲートは、全ての側面が絶縁された電極である。以下の本明細書にて、列という用語を使用する場合、列は、(より正確に区別しない限り、)メモリ回路構造全体の1つの列に位置する各メモリセルのことである。
【0007】
本発明の目的は、電気特性を改善でき、かつ、チップ面積を低減できる、簡素な構造を有するメモリ回路構造を提示することにある。また、詳細には、上記目的の意図するところは、消費電力の少ないメモリ回路構造を提示することにある。さらに、本発明のメモリ回路構造は、特に、以前の電位状態を維持できること、また、様々な各動作モードに適した他の電位状態を利用できることも目的とするものである。
【0008】
本発明のメモリ回路構造は、本明細書の冒頭部で述べた各構成に加えて、複数のメモリセルを含んだ1つの列に、少なくとも1つのスイッチング素子を含んでいる。上記スイッチング素子は、マトリックスの、上記スイッチング素子と同じ列に位置する2つの各ビット線を電気的に断接できるものである。
【0009】
これらの2つの各ビット線に、メモリ回路構造のある動作モード時に同じ電位を供給する必要がある場合、これら2つの各ビット線は、スイッチング素子によって電気的に互いに接続される。また、メモリ回路構造の他の動作モードとして、2つの各ビット線に互いに異なる電位を供給する必要がある場合、これらの各ビット線は、上記スイッチング素子によって互いに遮断される。
【0010】
最初の動作モードでは、簡素な回路手段により、1つのビット線の電位を他のビット線に印加できる。他の動作モードでは、接続されているビット線に印加される電位を、例えば、メモリ回路構造の全てのメモリセルに対して、または、メモリ回路構造のメモリセルの一部に対して印加がオフの状態に切り換えることができる。例として、メモリ回路構造の全てのメモリセルについて、または、ある列に配置されたメモリセグメントのメモリセルについてのみ、上記電位の印加をオフ状態に切り換えることができる。これらオフに切り換える、2つの場合では、トランジスタを上記遮断に用いることができる。
【0011】
上記スイッチング素子を設けたことにより、メモリ回路構造を新たな各動作モードとする自由度を向上することができる。例えば、複数のまたは全ての各動作モードにおいて、遮断されている電圧供給線に対し同じ電位を供給できる。また、電位を変えるために必要なスイッチング電力は、低減される。
【0012】
本発明のメモリ回路構造の展開形態では、スイッチング素子に電気的に接続された1つのビット線が、基板(特に、シリコン基板)のドープされた領域に配置されている。それに対して、スイッチング素子に電気的に接続された他のビット線は、金属層を含んだビット線、または、金属からなるビット線である。
【0013】
上記のドープされた領域は、例えば、互いに隣り合っている各メモリセルの各列を、互いに絶縁するための2つの各絶縁トレンチ間に配置されている。代替として、上記のドープされた領域は、このような絶縁トレンチの中に配置されていてもよい。
【0014】
上記金属線の抵抗は、ドープされた領域の抵抗よりも低い。このように金属線を用いたことによって、スイッチング素子をその作動電圧となるまで導いたとき、電圧降下および電力損失は比較的低減される。ドープされた領域の接続先は、スイッチング素子のみである。
【0015】
ドープされた領域の長さがその領域の導電率に適合されるなら、書き込み時、読み出し時、または、消去時による電圧降下または電圧損失は、金属からなるビット線による他の接続に比べて、許容される範囲内である。
【0016】
ビット線にドープされた領域を用いることによる固有の導電率およびそれに起因する電圧降下といった不都合は、ビット線が金属を含んでいる場合、少なくとも生じない。
【0017】
さらに、列毎に複数のスイッチング素子を用いること、または、例えば2つのビット線の長さを半分にして、1つまたは複数のスイッチング素子を巧みに配置することにより達成され得ることは、ドープされた領域によるメモリ回路構造の動作へのダメージが低減されることである。
【0018】
次の展開形態では、上記各ビット線は、他の各スイッチング素子を介して各グローバルビット線に電気的にそれぞれ接続される各ローカルビット線である。上記各ローカルビット線は、それらがメモリ回路構造の1つの列に位置するセルの一部にのみ接続されることにより、メモリセグメントを規定する。
【0019】
上記メモリ回路構造は、少なくとも2つのメモリセグメントを含んでいる。これらのメモリセグメントを用いて、同様にセグメントを含んだ磁気メモリディスクに類似したメモリ回路構造を駆動できる。
【0020】
さらに、各ローカルビット線および各グローバルビット線を用いて達成されることは、各グローバルビット線が、上部メタライゼーション層に配置され得、例えば、各グローバルビット線の断面積を各ローカルビット線のそれよりも大きくできること、あるいは、各ローカルビット線との間隔を大きくできることである。前者は、各ビット線の抵抗(R)を低減し、後者は、各ビット線の容量性負荷(C)を低減する。
【0021】
結果として、各グローバルビット線に起因するRC遅延が軽減され、上記メモリ回路構造のアクセス時間が改善される。各メモリセグメントの使用は、さらに、各ローカルビット線(特に、ドープされた領域に延びる各ローカルビット線)の長さを簡単に制限できる。
【0022】
次の展開形態では、上記メモリ回路構造における各グローバルビット線の数は、金属製の各ローカルビット線の数の半分である。メモリセグメントの、異なる列に位置する各ソース線が、1つの動作モードにて互いに異なる電位を供給することを必要とし、かつ、各ドレイン線が、1つの動作モードにて互いに異なる電位を供給することを必要とする場合、2つの各ローカルビット線に対して各グローバルビット線を二重使用したとしても、本発明の各スイッチング素子を用いない場合、本展開形態においてでも、より多くの各グローバルビット線が必要である。
【0023】
他の展開形態では、スイッチング素子は、メモリセグメントの列に位置する各メモリセルにおける、行方向の端部のメモリセルに配置されている。あるいは、スイッチング素子は、メモリセグメントの1つの列に位置する各メモリセルの間に(好ましくは列の中央に)配置されていてもよい。これにより、ドープされた領域に配置された各ビット線の、2つの同じ長さの部分に電流を供給することができる。したがって、ドープされた領域のビット線を介した電圧降下を、簡素な構成により、さらに低減できる。
【0024】
第2の観点では、本発明は、1つの列に位置する少なくとも1つの他のスイッチング素子を含み、かつ、本明細書の冒頭部で述べた各構成を備えたメモリ回路構造に関するものである。上記他のスイッチング素子は、行方向に延びる共通線を各ビット線に電気的に接続でき、かつ、遮断できるものである。この展開形態は、共通線にローカルビット線を接続する、または遮断すると、メモリセグメント毎にまたはグローバルビット線を共通線に対し、接続および遮断するよりも消費電力量が少ないという考察に基づいている。
【0025】
さらには、本発明の第2の観点に用いずとも、列方向への付加的な線は、種々な各電位状態を必要とする各動作モードを可能にする。
【0026】
特に、本発明の2つの各メモリ回路構造を組み合わせることは、特に、例えば消費電力の低減といった電気特性のよいメモリ回路構造を簡素な構成にて導き出せる。その上、上記組み合わせを用いずとも、列方向に沿った付加的な線を設けることは、種々な各電位状態を必要とする各動作モードを可能にする。さらに、2つの各メモリ回路構造を組み合わせることにより、所要チップ面積を縮小化できる。
【0027】
1つの展開形態では、メモリ回路構造は制御ユニットを含んでいる。この制御回路は、2つの各ビット線を接続するためのスイッチング素子と、共通線をビット線に接続するための他のスイッチング素子とを交互に駆動する。このように交互に駆動することにより、ビット線では、電位干渉の発生防止を確実化できる。
【0028】
他の展開形態では、ある列において、2つの各ビット線を接続するためのスイッチング素子は、1本のビット線を共通線に接続するための他のスイッチング素子に隣り合っている。あるいは、これら2つのスイッチング素子は、異なる位置(特に、上記列の異なる各端部)にそれぞれ配置されていてもよい。
【0029】
次の展開された実施形態においては、上記メモリ回路構造は、駆動回路を含んでいる。上記駆動回路は、メモリセルトランジスタが均一のチャネルによってプログラム(書き込み)および/または消去される(UCP;Uniform Channel Programming)ように設計されている。これにより、ゲート酸化物におけるトンネル酸化物に対し均一に電圧が加わる。特にこのタイプのプログラミングを用いるメモリ回路構造では、本発明の各スイッチング素子を設けることによって、特に大きな効果が得られる。
【0030】
また、他の展開形態では、複数の各メモリセルを含んだ1つの列の各ビット線は、基板の主な領域面(主面、表面)の法線方向に、互いに重なり合って配置されている。この場合、基板の主な領域の面積は、他の領域(例えば、各エッジ領域)の面積よりも大きい。言い換えると、基板の主な領域を水平とした場合、2つの各ビット線は、互いに上下に配置されている。
【0031】
以下では、本発明の各実施形態について、添付図面を参照しながら説明する。
【0032】
図1は、プログラミング(書き込み)、消去、読み出し中のメモリセルの電圧状態を示す概略断面図である。
【0033】
図2は、メモリセルアレイを示す回路図である。
【0034】
図3は、メモリセルアレイの列を示す回路図である。
【0035】
図4は、メモリ回路構造の配置を示す要部概略平面図である。
【0036】
図1は、あるメモリ回路構造のメモリセルでのプログラミング、消去、読み出し中の、メモリセルでの電圧状態の実施形態を示している。このメモリ回路構造については、図2〜図4を参照しながら以下に詳述する。
【0037】
図1で用いられる電圧値は、1例にすぎず、上記電圧値から広範にずれて(例えば、電圧値のプラスマイナス50パーセントまたは30パーセントずれて)選択されてもよい。さらに、電圧値が基本的に異なる、各動作モードを実現することもできる。図1の説明では、各メモリトランジスタT11〜T22について述べる。メモリセルアレイにおける上記メモリトランジスタの配置については、図2を参照しながら以下に詳述する。メモリトランジスタT11は、例えば、各動作モードを説明するために選択される。もちろん、他のトランジスタも、同様に、書き込み、消去、または、読み出しされる。
【0038】
図1に示しているように、プログラミングの間、+14ボルトの電圧が、メモリトランジスタT11のゲート電極12に印加される。プログラミングの間、メモリトランジスタT11のソース領域14、ドレイン領域18、および、基板領域16の電圧は、−3ボルトである。これらの電圧状態のゆえに、トンネル電流が、基板16の反転チャネルの全面から、トンネル酸化物を介して、トランジスタT11の、周囲が絶縁されている電極20に流れる。
【0039】
プログラミングの間、メモリトランジスタT11と同じ行で異なる列に位置するトランジスタ(例えば、トランジスタT21)の電圧は、以下のようになっている。
・ゲート電極22では、+14ボルト、
・ソース領域24および基板領域26では、+3ボルト、
・トランジスタT21のドレイン領域28では、+3ボルト。
【0040】
トランジスタT11と同じ列でメモリセルアレイの異なる行に位置するトランジスタ(例えば、トランジスタT12)の電圧は、以下のようになっている。
・ゲート電極32では、0ボルトまたは−3ボルト、
・ソース領域34および基板領域36では、−3ボルト、
・トランジスタT12のドレイン領域38では、−3ボルト。
【0041】
トランジスタT11とは異なる行および列に位置するトランジスタ(例えば、トランジスタT22)の電圧は、以下のようになっている。
・ゲート電極42では、0ボルト、
・ソース領域44および基板領域46では、+3ボルト、
・トランジスタT21のドレイン領域48では、+3ボルト。
【0042】
消去においては、メモリセグメントの全てのメモリトランジスタにおいて、消去が同時に行われるので、全てのメモリトランジスタT11〜T22の各電位状態が同じになる。図1は、全てのメモリトランジスタT11〜T22を代表して、メモリトランジスタT11の消去動作を示している。消去している間、トランジスタT11の電圧は、以下のようになっている。
・ゲート電極12では、−14ボルト、
・ソース領域14および基板領域16では、+3ボルト、
・ドレイン領域18では、+3ボルト。
【0043】
メモリトランジスタT11のメモリ状態を読み出す際、電圧は、以下のようになっている。
・ゲート電極12では、+2.5ボルト、
・ソース領域14および基板領域16では、0ボルト、
・ドレイン領域18では、1ボルト。
【0044】
図2は、特に、複数のメモリセグメント60、62に分割されている1つのセルアレイを含んだ、メモリ回路構造50の回路図を示している。これらのメモリセグメント60、62は、同様に組み立てられているので、以下に、メモリセグメント60の構造のみを説明する。メモリセグメント60は、複数のメモリトランジスタT11〜Tmnを含んでいる。ここで、mはメモリセグメントの列数であり、nはメモリセグメントの行数である。
【0045】
メモリセルアレイの各メモリセルは、メモリトランジスタ(例えば、トランジスタT11)を含んでいる。メモリセグメントのメモリセルは、マトリックス状に配置されている。1つの行に位置するメモリトランジスタT11、T21のゲート電極は、ワード線WL1に接続されている。また、メモリトランジスタT12、T22〜T2mのゲート電極は、ワード線WL2に接続されている。同様に、例えばメモリセグメント60には他に14本のワード線があるが、それら1本1本は、行に位置するメモリトランジスタのゲート電極に接続されている。
【0046】
メモリセグメント60のメモリトランジスタT11〜Tmnは、全て同様に組み立てられている。それゆえ、メモリトランジスタT11〜Tmnに関しては、図1に基づくメモリトランジスタT11の説明を参照されたい。
【0047】
メモリセグメント60の1つの列に位置する各メモリトランジスタの各ドレイン領域は、ローカルビット線に接続されている。つまり、メモリトランジスタT11およびT12の各ドレイン領域は、ローカルビット線BL1に接続されている。また、ローカルビット線BL2は、第2列に位置する各トランジスタの各ドレイン領域、詳細にはメモリトランジスタT21およびT22の各ドレイン領域に接続されている。メモリセグメント60の他のメモリセル70をドットにて示す。メモリセグメント60に含まれる列は、例えば1024列である。
【0048】
1つの列に位置するメモリトランジスタの各ソース領域および各基板領域は、それぞれ、ドープされたウェルW1、W2〜Wmを介して接続されている。ウェルW1、W2などの間には、それぞれ絶縁トレンチが位置している。ウェルW1、W2は、例えば、p型にドープされた層およびその下に位置するn型にドープされた層によって形成されている。各メモリトランジスタT11〜T22の各ソース領域と、ウェルW1またはW2との接触接続部は、例えば、シリサイド化と、ウェルにドープされた接触領域とによって形成される。これについては、US特許第6,438,030号公報の明細書を参照されたい。
【0049】
さらに、全ての各メモリセグメント60、62を介して、各グローバルドレイン線が列方向に沿って延びて設けられている。これらの各グローバルドレイン線のうちの、2つの各グローバルドレイン線GDL1およびGDL2を図2に示す。これに代わり得る実施形態として、1つのグローバルドレイン線を、選択トランジスタを用いて、各メモリセグメント60、62の2つのローカルビット線のために利用するようにしてもよい。図2には、各ローカルビット線BL1およびBL2をグローバルドレイン線GDL1およびGDL2に接続するための選択トランジスタを図示していない。
【0050】
図3は、メモリセグメント60の第1列の回路図を示している。メモリセグメント60の他の列は、第1列と同様に構成されているので、詳細な説明を省略する。図2を参照しながら説明してきた素子に加えて、メモリセグメント60の第1列は、2つの各設定用トランジスタTS1aおよびTS1bを含んでいる。
【0051】
設定用トランジスタTS1aの動作経路(設定位置)は、ウェルW1とローカルビット線BL1との間(つまり、ウェルW1のソースとローカルビット線BL1のドレインとの間)に配置されている。設定用トランジスタTS1aの制御電極は、制御線SLaに接続されている。この制御線SLaは、メモリセグメント60の他の各列に位置する各設定用トランジスタTS2a、TS3aなどの各制御電極にも接続されている。
【0052】
設定用トランジスタTS1bは、第1列の下端部に位置している。設定用トランジスタTS1bの動作経路(設定位置)は、ウェルW1と、0ボルトの電位を供給する接地線Mとの間に配置されている。設定用トランジスタTS1bの制御電極は、制御線SLbに接続されている。この制御線SLbには、メモリセグメント60の他の各列の下端部の各設定用トランジスタTS2b、TS3bなどの各制御電極も接続されている。
【0053】
他の実施形態として、設定用トランジスタTS1aは、ウェルW1の下端部およびローカルビット線BL1の下端部の、2つの各接続点80、82の間に配置されてもよい。また、さらに他の実施形態として、設定用トランジスタTS1aは、メモリセグメント60の第1列に位置する第8セルと第9セルとの間に配置されてもよい。
【0054】
各設定用トランジスタTS1aおよびTS1bに加えて、メモリセグメント60の第1列には、ローカルビット線BL1をグローバルドレイン線GDL1に接続するための選択トランジスタ(図示せず)が設けられていてもよい。しかし、この選択トランジスタについては、図3に示していない。
【0055】
メモリ回路構造50の動作中、各設定用トランジスタTS1aおよびTS1bは、一方の設定用トランジスタがOFF状態であり、他方の設定用トランジスタがON状態であるように、交互に駆動される。設定用トランジスタTS1aがON状態であれば、ビット線BL1はウェルW1に接続されている。それゆえ、ウェルW1、すなわち第1列のソース線は、ビット線BL1の電位を伝達できる。設定用トランジスタTS1aがON状態であれば、設定用トランジスタTS1bは、ウェルW1およびソース線を接地線Mから遮断する。これに対して、設定用トランジスタTS1bがON状態であれば、接地電位がウェルW1およびソース線に印加される。設定用トランジスタTS1bがON状態であれば、設定用トランジスタTS1aはOFF状態であり、これにより、ウェルW1の電位とビット線BL1の電位との間の電位の干渉(衝突)が生じなくなる。
【0056】
メモリセグメント60の第1列に位置するメモリセルに書き込む際、または、メモリセグメント60の他のいくつかのメモリセルに書き込む際には、設定用トランジスタTS1aはON状態である。さらに、メモリセグメント60での第1列に配置されていないメモリセルが読み出されている際にも、トランジスタTS1aはON状態である。
【0057】
また、メモリセグメント60の第1列に位置するメモリセルを読み出す際には、設定用トランジスタTS1bはON状態である。上記メモリセルを消去する際には、トランジスタTS1aはON状態である。
【0058】
図4は、メモリ回路構造50の部分配置図を示している。図示された参照符号の各構成については、図1〜図3を参照しながらすでに説明されている。基板内には、各トレンチG0〜Gmが導入されており、これらの各トレンチには、絶縁材料(例えば、二酸化ケイ素)が充填されている。各絶縁性ウェルW1、W2、…は、各トレンチG0、G1、G2、…の間に形成されている。または、各絶縁性ウェルW1、W2、…は、各トレンチG0、G1、G2、…の形成前に形成されていてもよい。
【0059】
各絶縁性ウェルW1、W2、…としては、例えば、わずかにp型にドープされた基板に、n型にドープされた層が導入されており、その上に、p型にドープされた層が導入されたものが挙げられる。図4には、各ウェルW1、W2、…を示していない。その図示していない理由は、各ウェルW1、W2、…が、基板の表面に位置するトランジスタの活性領域によって覆われているからである。
【0060】
メモリセルアレイの各メモリトランジスタT11〜T22またはTmnは、従来用いられているものと同様に配置されている。それゆえに、この配置図を、図4においては完全には示さず、単に2つの各破断線100を用いて示している。
【0061】
第1メタライゼーション層では、各ローカルビット線BL1、BL2、…が、セルアレイのアレイ配列方向に対して、直交方向に延びて形成されている。これらの各ローカルビット線は、トランジスタT1n、T2n、…のドレイン接触部(つまり、1つの列に位置する最後のトランジスタのドレイン接触部)で終端している。さらに、第1メタライゼーション層の面には、接地線Mが配置されている。この接地線は、図4では水平方向(つまり、各ローカルビット線BL1、BL2、…に対して直交方向)に延びて形成されている。
【0062】
各ローカルビット線BL1、BL2、…は、接触部K1を介して、各設定用トランジスタTS1a、TS1b、…のドレイン領域に接続されている。さらに、各ローカルビット線BL1、BL2は、メモリセルアレイにおける各メモリトランジスタの各ドレイン領域に接続されている。接地線Mは、接触部K3を介して、各設定用トランジスタTS1b、TS2b、…のソース領域に接続されている。
【0063】
第2メタライゼーション層の面では、各グローバルドレイン線または各グローバルビット線GDL1、GDL2、…が、セルアレイのアレイ配列方向に対して、直交方向に延びている。上記したように、各グローバルドレイン線GDL1、GDL2は、選択トランジスタ(図示せず)を介して、各ローカルビット線BL1、BL2、…に接続されている。
【0064】
また、各メモリトランジスタT11〜Tmnの各活性ソース領域から、順次、各ウェルW0、W1、…との各接触接続部がそれぞれ配置されている。これらの配置については、例えば、第1列の、メモリトランジスタT11の接触接続部K2、および、メモリトランジスタT1nの接触接続部80を参照されたい。各接触接続部K2および80については、図3にも示している。
【0065】
メモリトランジスタT11をプログラミング(書き込み)する際の電位について、以下に示す。
‐ビット線BL1では、−3ボルト、
‐ビット線BL2では、+3ボルト、
‐制御線SLaでは、+2.5ボルト、
‐選択されたワード線(ここではWL1)では、+14ボルト、
‐選択されなかったワード線(図示せず)では、0または−3ボルト、
‐制御線SLbでは、−3ボルト、したがって、
‐ウェルW0では−3ボルト、および、ウェルW1では+3ボルト。
【0066】
したがって、設定用トランジスタを用いて、互いに隣り合う各ウェルW0およびW1の電位を異なるように設定することができる。各ローカルビット線BL1、BL2に加えて、電位を印加するための付加的な直交線を用いる必要はない。したがって、メモリ回路構造50においては、必要なチップ面積を低減化できる。
【0067】
T11を読み出す際に、以下の電位が印加される。
‐ローカルビット線BL1では、+1ボルト、
‐ローカルビット線BL2では、0ボルト、
‐制御線SLaでは、0ボルト、
‐ワード線WL1では、+2.5ボルト、
‐選択されなかったワード線(図示せず)では、0ボルト、
‐制御線SLbでは、+2.5ボルト、したがって、
‐ウェルW0およびW1では、0ボルト。
【0068】
設定用トランジスタを用いることにより、読み出し動作モードにおいて、ウェルW1とローカルビット線BL1との各電位を互いに異なるように設定し、ウェルW2とローカルビット線BL2との各電位を同じにすることができる。このことは、各設定用トランジスタTS1a、TS2a、…が共通の制御線SLaを介して駆動され、各設定用トランジスタTS1b、TS2b、…が共通の制御線SLbを介して駆動されても、可能である。
【0069】
さらに他の実施形態では、ローカルビット線BL1は、任意で、少なくとも2つの各設定用トランジスタTS1aを介して、その下に位置するウェルに接触接続されていてもよい。または、代替案として、セクタごとに複数の接地線Mも配置してもよい。これにより、各ウェルを、少なくとも2つの設定用トランジスタTS1bを用いて接触接続することができる。上記手段により、読み出しアクセスを高速化でき、上記各ウェルおよび各ソース線での電圧降下をかなり低減できる。
【0070】
上記したメモリ回路構造により、互いに隣り合う各ビット線BL1、BL2間の電位のオフセット(ずれ)をできる限り小さくすることができる。本実施形態においては、1つの列には、単一の金属製のビット線があればよい。従来技術では、1つの列に金属製の2つの各ビット線(つまり、金属製のソース線および金属製のビット線)が必要である。
【0071】
さらに他の実施形態では、互いに隣り合う各ビット線のオフセットをできる限り小さく必要はない。なぜなら、金属製の各ビット線の幅が広く形成されているからであり、あるいは、互いに隣り合う各ビット線同士の間隔が大きくなるので、これらの各ビット線間の容量が低減されるからである。したがって、面積を縮小する代わりに、メモリ回路構造の電気特性が改善される。
【0072】
また、さらに他の実施形態では、チップ面積の縮小と電気特性の改善との中間の(折衷した)ものが得られる。各金属線の数を低減することにより、さらに、製造中に欠陥の発生を低減し、これにより、メモリ回路構造50を製造する際の歩留りを向上できる。
【0073】
ところで、本発明は、上記のメモリ回路構造に限定されるわけではない。したがって、例えば、CHE(チャネルホットエレクトロン)原理を用いてプログラミングし、トンネル電流によって消去するような公知のETOXコンセプトを、各設定用トランジスタを用いることにより改善することができる。
【0074】
本発明では、フローティングゲートと基板との間のトンネル酸化物を介して均一に分割されるトンネル電流が消去に用いられることにより、トンネル酸化物の部分領域のみでトンネル電流を用いてきた従来の場合よりも、トンネル酸化物に対するダメージを低減できる。さらに、本発明の概念を用いることにより、特に、メモリ回路構造の消費電力を低減できる。
【0075】
特に、ドープされた領域のみに各ビット線を用いた場合、または、各ビット線が各絶縁トレンチ内に形成される場合にも、本発明を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】プログラミング(書き込み)、消去、読み出し中のメモリセルの電圧状態を示す概略断面図である。
【図2】メモリセルアレイを示す回路図である。
【図3】メモリセルアレイの列を示す回路図である。
【図4】メモリ回路構造の配置を示す要部概略平面図である。
【符号の説明】
【0077】
20 制御電極
24、28 端子電極
50 メモリ回路構造
60 メモリセル
BL1、BL2、W1、W2 ビット線
T11、T21 トランジスタ
TS1a、TS2a スイッチング素子
WL1、WL2 ワード線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックス状に配置され、少なくとも1つのトランジスタ(T11、T21)をそれぞれ含む、複数のメモリセルと、
上記マトリックスの行における、メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の各制御電極(20)に配置された各ワード線(WL1、WL2)と、
上記マトリックスの列における、メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の各端子電極(24、28)に配置された各ビット線(BL1、BL2、W1、W2)とを備えた、集積されたメモリ回路構造(50)において、
少なくとも1つのスイッチング素子(TS1a、TS2a)が、上記列毎に配置されており、
上記少なくとも1つのスイッチング素子(TS1a、TS2a)は、上記の同一の列に位置する2つの各ビット線(BL1、W1)同士を電気的に断接できるようになっていることを特徴とする、集積されたメモリ回路構造(50)。
【請求項2】
スイッチング素子(TS1a)に電気的に接続された一方のビット線(W1)が、ドープされた領域に、好ましくは半導体基板のドープされた領域に、配置されており、
上記スイッチング素子(TS1)に電気的に接続された他方のビット線(BL1)が、金属を含んだ金属製の配線、または、金属層を含んだ金属製の配線であることを特徴とする、請求項1に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項3】
上記各ビット線(BL1、BL2)は、他のスイッチング素子を介してグローバルビット線(GBL1、GBL2)に電気的に接続可能なローカルビット線であり、
上記ローカルビット線(BL1、BL2)はメモリセグメントを規定し、
少なくとも2つのメモリセグメント(60、62)を含んでいることを特徴とする、請求項1または2に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項4】
上記各グローバルビット線(GBL1、GBL2)の数が、金属製の上記各ローカルビット線(BL1、BL2)の数の半分であることを特徴とする、請求項3に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項5】
上記スイッチング素子(TS1a)は、メモリセグメント(60)の列に位置するメモリセル(T11、T12)の端部に配置されているか、
または、メモリセグメント(60)の列に位置する各メモリセル間、好ましくは列の中央に、配置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項6】
マトリックス状に配置され、少なくとも1つのトランジスタ(T11、T21)をそれぞれ含む、複数のメモリセルと、
上記マトリックスの行における、メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の各制御電極(20)に配置されたワード線(WL1、WL2)と、
上記マトリックスの列における、メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の各端子電極(24、28)に配置されたビット線(BL1、BL2;W1、W2)と、
上記マトリックスの行方向に延びる共通線(M)とを備え、
列毎に位置する少なくとも1つの他のスイッチング素子(TS1b)が、共通線(M)を各ビット線(W1、W2)に電気的に断接できる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の集積されたメモリ回路構造(50)。
【請求項7】
制御ユニットが、2つの各ビット線(BL1、W1)を接続するためのスイッチング素子(TS1a)と、共通線(M)をビット線(W1、W2)に接続するための他のスイッチング素子(TS1b)とを交互に駆動するようになっていることを特徴とする、請求項6に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項8】
メモリセグメント(60)の各メモリセルを含む1つの列のための上記2つのスイッチング素子(TS1a、TS1b)は、互いに隣接してそれぞれ配置されているか、または、互いに隣接せずに、詳細には上記列の異なる各端部にそれぞれ配置されていることを特徴とする、請求項7に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項9】
各メモリセルが、単一のトランジスタ(T11)を含み、および/または、
上記トランジスタ(T11)が、フローティングゲートトランジスタであり、および/または、
上記トランジスタ(T11)が、均一なチャネルによって、特にトンネル電流を用いて、プログラムおよび/または消去されるように、駆動回路が構成されており、および/または、
上記スイッチング素子(TS1a、TS1b)が、電界効果トランジスタ、または、好ましくはnMOSトランジスタと並列に接続されたpMOSトランジスタ、を含んだアナログスイッチであり、および/または、
上記各ビット線(BL1、W1)同士の接続を制御するための上記スイッチング素子(TS1a、TS2a)、特にメモリセグメント(60)を制御するための上記スイッチング素子(TS1a、TS2a)が、共通の制御線(SLa)に電気的に接続されており、および/または、
上記共通線(M)をビット線(W1、W2)に接続制御するための上記スイッチング素子(TS1b、TS2b)、特にメモリセグメント(60)の上記スイッチング素子(TS1b、TS2b)が、共通の制御線(SLb)に電気的に接続されており、および/または、
上記回路構造が、スイッチング素子に加えて、ワード線とビット線とを選択するためのマルチプレックス回路を含み、および/または、
上記スイッチング素子が、データメモリ機能を有していないことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のメモリ回路構造(50)。
【請求項10】
一つの列に位置する各ビット線(BL1、W1)が、基板の主領域面の法線方向に対し互いに重なり合うように配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載のメモリ回路構造(50)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
マトリックス状に配置され、少なくとも1つのトランジスタ(T11、T21)をそれぞれ含む、複数の各メモリセルと、
上記マトリックスの1つの行における、各メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の制御電極(20)に配置されたワード線(WL1、WL2)と、
上記マトリックスの列における、各メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の端子電極(24、28)に配置された各ビット線(BL1、BL2、W1、W2)と、
上記同一の列に位置する2つの各ビット線(BL1、W1)同士を電気的に断接できる、列毎に配置された、少なくとも1つのスイッチング素子(TS1a、TS2a)と、
上記マトリックスの行方向に配置された共通線(M)と、
上記共通線(M)を個々のビット線(W1、W2)に電気的に断接できる、列毎に配置された少なくとも1つの他のスイッチング素子(TS1b)と、を備え、
上記共通線(M)は、全ての各動作モードにおいて同じ電位を供給することを特徴とする、集積された記憶回路構造(50)。
【請求項2】
スイッチング素子(TS1a)に電気的に接続された1つのビット線(W1)が、ドープされた領域に、好ましくは半導体基板のドープされた領域に配置されており、
上記スイッチング素子(TS1)に電気的に接続された他のビット線(BL1)が、金属を含んだ金属製の配線、または、金属層を含んだ金属製の配線であることを特徴とする、請求項1に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項3】
上記各ビット線(BL1、BL2)は、他のスイッチング素子を介して各グローバルビット線(GBL1、GBL2)に電気的に接続できるローカルビット線であり、
上記各ローカルビット線(BL1、BL2)は、メモリゼグメントを規定し、
少なくとも2つの各メモリゼグメント(60、62)を含んでいることを特徴とする、請求項1または2に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項4】
グローバルビット線(GBL1、GBL2)の数が、金属製のローカルビット線(BL1、BL2)の数の半分であることを特徴とする、請求項3に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項5】
上記スイッチング素子(TS1a)が、メモリゼグメント(60)の1つの列に位置するメモリセル(T11、T12)の端部に配置されているか、
または、メモリゼグメント(60)の1つの列に位置するメモリセル間、好ましくは列の中央に、配置されていることを特徴とする、請求項3または4に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項6】
マトリックス状に配置され、少なくとも1つのトランジスタ(T11、T12)をそれぞれ含む、複数の各メモリセルと、
上記マトリックスの行における、各メモリセルの各トランジスタ(T11、T12)の各制御電極(20)に配置された各ワード線(WL1、WL2)と、
上記マトリックスの列における、各メモリセルの各トランジスタ(T11、T21)の各端子電極(24、28)に配置された各ビット線(BL1、BL2;W1、W2)と、
上記マトリックスの行方向に延びる共通線(M)と、
上記共通線(M)と個々のビット線(W1、W2)とを電気的に断接できる、列毎に設けられた、少なくとも1つの他のスイッチング素子(TS1b)と、を備え、
上記共通線(M)は、全ての各動作モードで同じ電位を供給することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項7】
制御ユニットが、2つの上記各ビット線(BL1、W1)を接続するための上記スイッチング素子(TS1a)と、共通線(M)をビット線(W1、W2)に接続するための上記他のスイッチング素子(TS1b)とを交互に駆動することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項8】
メモリゼグメント(60)の各メモリセルを含む1つの列の2つの上記各スイッチング素子(TS1a、TS1b)は、互いに隣り合って配置されているか、または、特に上記列の異なる各端部に、互いに隣接せずに配置されていることを特徴とする、請求項7に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項9】
各メモリセルが、単一のトランジスタ(T11)を含み、および/または、
上記トランジスタ(T11)が、フローティングゲートトランジスタであり、および/または、
上記トランジスタ(T11)が、均一のチャネルによって、特にトンネル電流を用いて、プログラムおよび/または消去されるように、駆動回路が構成されており、および/または、
上記スイッチング素子(TS1a、TS1b)が、電界効果トランジスタ、または、好ましくはnMOSトランジスタと並列に接続されたpMOSトランジスタ、を含んだアナログスイッチであり、および/または、
上記各ビット線(BL1、W1)同士を接続制御するための上記スイッチング素子(TS1a、TS2a)、特にメモリゼグメント(60)の上記スイッチング素子(TS1a、TS2a)が、共通の制御線(SLa)に電気的に接続されており、および/または、
上記共通線(M)を各ビット線(W1、W2)に接続するための上記他のスイッチング素子(TS1b、TS2b)、特にメモリゼグメント(60)の上記他のスイッチング素子(TS1b、TS2b)が、共通の制御線(SLb)に電気的に接続されており、および/または、
上記記憶回路構造が、上記各スイッチング素子に加えて、各ワード線と各ビット線とを選択するための多重回路を含み、および/または、
上記各スイッチング素子が、データ記憶機能を有していないことを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の記憶回路構造(50)。
【請求項10】
1つの列の各ビット線(BL1、W1)は、基板の主な領域面の法線方向に対し、互いに重なり合うように配置されていることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の記憶回路構造(50)。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2006−526246(P2006−526246A)
【公表日】平成18年11月16日(2006.11.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508292(P2006−508292)
【出願日】平成16年3月24日(2004.3.24)
【国際出願番号】PCT/EP2004/050356
【国際公開番号】WO2004/105041
【国際公開日】平成16年12月2日(2004.12.2)
【出願人】(501209070)インフィネオン テクノロジーズ アクチエンゲゼルシャフト (331)
【Fターム(参考)】