説明

TMDS符号化信号を伝送する回路装置及び方法

少なくとも部分的に、特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続、及び/又は、少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ安価に伝送する回路装置(100;100’)及び方法を提供するために、
駆動回路(S1;S1’)は、上流に接続され且つ前記データソースに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IQ)によって、約5ボルトの供給電圧を含み、特に約55ミリアンペア以下でチャージすることができる、供給電圧(VDVI/HDMI)を供給されること、
前記駆動回路(S1;S1’)の下流に接続された少なくとも1つの発光素子(LD)、特に少なくとも1つの光ダイオード、少なくとも1つの発光ダイオード、少なくとも1つのレーザダイオード、あるいは少なくとも1つの半導体レーザを含む少なくとも1つのレーザによって、電気的なTMDS符号化信号を電気−光変換して、前記TMDS符号化信号を与えられた光(LTMDS)として、少なくとも1つの光ファイバー(F)、特に少なくとも1つのガラス繊維又は少なくとも1つのプラスチックファイバーを含む少なくとも1つのプラスチック材料繊維に、連結すること、
少なくとも1つのTMDSトランスミッタ(TM)からデータソースに割り当てられた前記接続インターフェース(IQ)へ供給される直流電流部分は、前記駆動回路(S1;S1’)によって前記発光素子(LD)を制御する変調信号電流に変換されること、
前記TMDS符号化信号を与えられた前記光(LTMDS)は、少なくとも1つの光吸収素子(PD)、特に少なくとも1つのフォトダイオードによって、前記光ファイバー(F)から取り出されて、光−電気変換され、前記光吸収素子(PD)の下流且つ前記データシンクに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IS)の上流に接続された少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)に供給され、前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)は、少なくとも1つの差動ペア配線(AD、AD’)によって印加される直流電圧部分によって提供されることが提案される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも部分的に、特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続、及び/又は、少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ伝送する請求項1の前文による回路装置に関する(DVI=デジタルビジュアルインターフェース;HDMI=高解像度マルチメディアインターフェース;TMDS=遷移時間最短差動信号)。
【0002】
本発明は更に、少なくとも部分的に特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続に割り当てられた及び/又は少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ伝送する、請求項12の前文による方法に関する。
【背景技術】
【0003】
高解像度の視覚表示装置、(フラット)スクリーン、ディスプレー、テレビセット、及びモニターは、電気的接続インターフェースを、DVIデータ伝送インターフェース及び/又はHDMIデータ伝送インターフェースの形態で備えている。様々な制御信号に加えて、音声・画像データ伝送用の幾つかの差動TMDS符号化信号、及び少なくとも1つのデータソースと少なくとも1つのデータシンクとの間で必要とされるクロック信号が、このインターフェースを介して運ばれる。
【0004】
これに関連して、基本的に、TMDS(=遷移時間最短差動信号)が、非圧縮マルチメディアデータ用のデジタル伝送基準であり、アナログ伝送に起こる電磁波障害を排除するために開発されている。このように、TMDSは、超高解像度のスクリーンを制御する目的で、例えばDVI伝送(DVI=デジタルビジュアルインターフェース)及び/又はHDMI伝送(HDMI=高解像度マルチメディアインターフェース)に用いられており、TMDS符号化信号は、約数ギガバイト/秒のデータ速度を含みうる。
【0005】
2006年11月10日付けのHDMI仕様書バージョン1.3a第38ページ(参加企業:株式会社日立製作所、松下電器産業株式会社、Philips Consumer Electronics International B.V.、Silicon Image Inc.、ソニー株式会社、Thomson Inc.、株式会社東芝)によると、直流結合伝送線路のシンク側に差動低電圧信号を発生する目的で、TMDS技術に電流ドライバを用いている。
【0006】
接続基準電圧又は供給電圧は、差動信号の両方の端部のそれぞれについて高電圧値を定義し、一方、低電圧値は、HDMIソースの電流源と、シンクにおける終端抵抗器とによって決定される。終端抵抗器とケーブルの特性インピーダンスとは、互いに適応される。
【0007】
詳細には、データソースの接続インターフェースとデータシンクの接続インターフェースとの間に、例えば銅ケーブルKK(銅線の差動ペアあたりインピーダンスZを備える。図3参照)によって、電気的接続を生じさせる。TMDS符号化信号は、出力電流ドライバ(電流源SQとツインスイッチD、D’とを備えるトランスミッタTM。図3参照)によって、データソースからの出力電流信号として提供される。
【0008】
レシーバ(レシーバRC。図3参照)における適切な線終端は、データソースとデータシンクとの間の直流電圧結合伝送チャネルKKによって得られる。レシーバRC内で並列に接続された2個のオーム抵抗器R、R’(図3参照)の形態をしたこの線終端において、供給電圧AVCCに基づいて、入力増幅器EVに必要な入力信号電圧が発生する。
【0009】
図3は、上述した差動TMDS信号に関する従来技術を、概念的概略回路図の形で示す。図3では更に、レシーバRCは、トランスミッタTMの出力電流ドライバの直流電圧源を採用するものとなっている。その上、データソースの接続インターフェースは、データシンクに、約55ミリアンペア以下でチャージすることのできる、約5ボルトの電圧源を提供する。
【0010】
図に示した従来技術に関して、HDMIデータ接続のTMDS符号化信号は、銅ケーブルKKの差動ペア配線AD、AD’(図3参照)につき、数ギガバイト/秒のデータ伝送速度をサポートできなければならないことを考慮する必要がある。これには、データソースとデータシンクとの間の距離が長い場合に、極めて高品質で従って高価な銅ケーブルを使用する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述した不利な点や欠点に端を発し、概要を示した従来技術を鑑みると、本発明の目的は、少なくとも部分的に特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続に割り当てられた及び/又は少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ安価に伝送する回路装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この目的は、請求項1に開示の特徴を備える回路装置と、請求項12に開示の特徴を備える方法によって達成される。本発明の有利な実施形態及び適切な変形は、それぞれの従属請求項において特徴付けられている。
【0013】
本発明による回路装置及び回路技術を用いることで、(電気的接触部分においていずれにせよ既に存在する電力供給は別として)追加の電力供給を必要とすることなく、少なくとも1つのケーブル接続を実装することができる。
【0014】
より具体的には、本発明の回路装置によって及び本発明の方法によって、少なくとも部分的に特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化された信号を、特に少なくとも1つのDVIデータ接続に基づいて及び/又は少なくとも1つのHDMIデータ接続に基づいて、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへの光信号伝送によって、運ぶことができる。
【0015】
これに関連して、ガラス繊維を介した又はプラスチックファイバー等のプラスチック材料繊維を介した光信号伝送が、高品質で高価な銅ケーブルの代替となる費用効率的な手段を代表するものとして挙げられる(光信号伝送を用いることで、少なくとも1つの電気−光変換器によって電気信号が光信号に変換され、また少なくとも1つの光−電気変換器によってその逆の変換もされる。)。
【0016】
当業者、例えばマルチメディアの分野に深い知識を有する通信工学専門技師は、本発明に関して、特に追加の外部電流源が必須でないことについて真価を認めるであろう。これは、本発明により、データソース及びデータシンクの接続インターフェース、特にDVI伝送インターフェース又はHDMI伝送インターフェースにおいて提供される電圧及び電流のみによって、少なくとも1つの駆動回路又は少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路が提供されることを意味する。
【0017】
従って本発明は、少なくとも1つの駆動回路の電流源又は少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路の電流源は、1個(又は複数)の追加の外部電流源に由来するものではなく、データソースの接続インターフェース又はデータシンクの接続インターフェースによって提供可能である、という事実を利用する。
【0018】
家庭用電化製品の分野では外部電流源が技術的に複雑なものとなり販売の面でかなり不利であるため、上記の事実は、本発明の特に有利な点である。本発明の範囲内の回路装置と比較して、他の回路装置は、使用可能な電力が限られているため作動できないのが普通である。
【0019】
本発明による少なくとも1つの駆動回路と本発明による少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路とを備える回路装置は、追加の外部電流源を必要とせずにデータソースの接続インターフェースにより提供されるTMDS信号を光学的に伝送する可能性を代表するものである。
【0020】
TMDS符号化信号は約数ギガバイト/秒のデータ速度を含むことができるという事実から、本発明により可能となる光ファイバーを介したTMDS符号化信号の光伝送によって、電磁波を放射せずに、データソースからデータシンクへ減衰することなく高いデータ速度で運ぶことができる、安価な信号接続の形成が可能となる。本光伝送による利点として、特に約3メートルを超えるケーブル長さについて効果があることが挙げられる。
【0021】
本発明による駆動回路は、TMDSトランスミッタと発光素子との間に接続されるので、TMDSトランスミッタから提供される直流電流部分が、発光素子のエネルギー供給に都合よく確実に用いられるようになっている。一方、TMDSトランスミッタから提供される交流部分は、発光素子を伝導する電流フローの変調に用いられる。
【0022】
このように、直流−直流変換器(DC−DC変換器)として作用する駆動回路によって、TMDSトランスミッタから提供される直流電流部分が、実際には発光素子を制御する変調信号電流に変換される。これはTMDSトランスミッタにより提供されるエネルギー(電力)が発光素子へ運ばれることを意味する。
【0023】
電力伝送量の大きさは、流れている直流電流部分に由来するものであり、TMDSトランスミッタの出力におけるノード電圧とTMDSインターフェースでも用いることができる約5ボルトの電圧源との間の電圧差に由来するものである。
【0024】
本発明によると、トランスインピーダンス変換回路は、差動ペア配線に印加される直流電圧部分によって提供される。
【0025】
本発明は更に、少なくとも部分的に、特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続、及び/又は、少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ伝送する、上述した種類の少なくとも1つの回路装置を備えるケーブル接続に関する。
【0026】
本発明によると、少なくとも1つのそのようなアクティブ光伝送ケーブルの提供は、回路装置、すなわち少なくとも1つの駆動回路、及び/又は、少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路を、小型に、つまり外部電流源なしで、実装することができ、ドライバ及び/又はトランスインピーダンス変換器を、市販の、特に従来の又は標準の、DVIコネクタ及び/又はHDMIコネクタに組み込むことができるという事実に基づいている。
【0027】
本発明は最後に、少なくとも1つのブルーレイプレーヤを含む少なくとも1つのHDTVデータソースと少なくとも1つの超高解像度フラットスクリーンを含む少なくとも1つのHDTVデータシンクとの間の信号接続のための、特に少なくとも1つのアクティブ光伝送ケーブルを含む少なくとも1つのケーブル接続における、上述した種類の少なくとも1つの回路装置の使用、及び/又は、上述した種類の方法の使用に関する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
上述したように、本発明の教示を有利なように具体化し、更に発展させる様々な可能性がある。このために、一方では請求項1の従属請求項及び請求項12の従属請求項が参照される。他方では、本発明の更なる実施形態、特徴及び利点を、特に図1A〜図2Bに代表される実施形態によって、以下に更に詳細に説明する。
【0029】
【図1A】回路装置の、本発明により実装される第1の部分つまり本発明の方法により操作されるドライバ部分の、第1の代表的実施形態の概念的概略図である。
【図1B】回路装置の、本発明により実装される第1の部分つまり本発明の方法により操作されるドライバ部分の、第2の代表的実施形態の概念的概略図である。
【図2A】回路装置の、本発明により実装される第2の部分つまり本発明の方法により操作されるトランスインピーダンス変換器部分の、第1の代表的実施形態の概念的概略図である。
【図2B】回路装置の、本発明により実装される第2の部分つまり本発明の方法により操作されるトランスインピーダンス変換器部分の、第2の代表的実施形態の概念的概略図である。
【図3】従来技術の回路装置例の概念的概略図である。
【0030】
図1A〜図3において、同様又は類似の実施形態、構成要素又は特徴には、同一の参照符号を充ててある。
【発明を実施するための形態】
【0031】
− 本発明による図1Aに代表される駆動回路S1又は図1Bにより代表される駆動回路S1’と、
− 本発明による図2Aにより代表されるトランスインピーダンス変換回路S2又は図2Bにより代表されるトランスインピーダンス変換回路S2’と、
は、合わせて本発明による回路装置100(図1A、図2A参照)又は回路装置100’(図1B、図2B参照)を定義し(本発明の範囲内で、駆動回路S1、S1’、トランスインピーダンス変換回路S2、S2’を互いに独立して実装し操作することが可能である)、上記回路S1、S1’、S2、S2’によって、(電気的接触部分においていずれにせよ既に存在する電力供給は別として)追加の電力供給を必要とすることなく、ケーブルを用いた接続を実装し操作することが基本的に可能であり、従ってデータソースの既存の接続インターフェースIQ及びデータシンクの既存の接続インターフェースISの変更や、あるいはこれらのインターフェースIQ、ISに可能な仕様を超えたインターフェースIQ、ISの操作を必要とすることなく、アクティブ光伝送ケーブルの少なくとも1つのDVI及び/又はHDMI伝送チャネルに容易に適応することが可能である。
【0032】
特に好ましい実施形態において、DVI及び/又はHDMI接続の画像データ伝送に用いられる全ての信号は、光チャネルを介してDVI/HDMIソースからDVI/HDMIシンクへこのように伝送される。
【0033】
余計な繰り返しを避けるため、本発明の実施形態、特徴及び利点に関する以下の説明は、特に明記しない限りは、
− 図1Aに示すように本発明による回路装置100の、第1の部分つまりドライバ部分の、第1の代表的実施形態(S1)、及び、
− 図1Bに示すように本発明による回路装置100’の、第1の部分つまりドライバ部分の、第2の代表的実施形態(S1’)、
に関するものとする。
【0034】
これに関連して、図1A又は図1Bは、データソースの接続インターフェースIQとリンクするドライバS1又はS1’の主なセットアップを示す。データソースのこの接続インターフェースIQは、約55ミリアンペア以下でチャージすることができる、約5ボルトの電圧源VDVI/HDMIを提供する。
【0035】
この供給電圧VDVI/HDMIは、
− 図1Aでは電圧制限素子LT、例えば並列電圧レギュレータ又はシャントレギュレータとして実装される電圧制限素子と、
− 図1Bでは電圧レギュレータREGと、
を備えるドライバS1又はS1’に給電される。
【0036】
更にドライバS1又はS1’は、電圧増加回路DB、例えば電圧ダブラとして実装される及び/又は例えば直流電圧変換器して作動する電圧増加回路と、終端抵抗器RT1及びRT2と、デカップリングコンデンサCと、入力増幅回路DRVと、スイッチングトランジスタTとを備える。図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)は、ソースフォロワとして作動するスイッチングトランジスタTを更に備える。
【0037】
少なくとも1つの発光素子LD、例えば少なくとも1つの光ダイオード、少なくとも1つの発光ダイオード(LED)、少なくとも1つのレーザダイオード、あるいは少なくとも1つのレーザ、例えば少なくとも1つの半導体レーザは、駆動回路S1又はS1’に接続される[本発明の範囲内で、「光」又は「発光」の語は、可視の電磁放射線の範囲に限定されるものではなく、約789テラヘルツ〜約385テラヘルツの周波数に相当する、約380ナノメートル〜約780ナノメートルの波長範囲にわたるものであると理解されるものである。「光」又は「発光」の語はむしろ、不可視のスペクトル、特に赤外領域(波長範囲約2000ナノメートル以下又は周波数範囲約150テラヘルツ以上)、例えば波長範囲約850ナノメートル又は周波数約350テラヘルツを含む、全ての電磁波長又は波長スペクトルとして理解されるものである。]。
【0038】
発光素子LDは、データ信号を供給された光LTMDSを光ファイバーFに連結する。図1Aによるドライバの第1の代表的実施形態(S1)において、定義される電位差又は電圧差VLT1は、電圧制限素子LTによって発生し、電圧増加回路DBの入力電圧を表すものである。これに対応して、図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)において、定義される終端電圧VTermは、電圧レギュレーション素子REGによって発生し、電圧増加回路DBの入力電圧を表すものである。
【0039】
電圧増加回路DBにより、
− 電位差又は電圧差VLT1(図1Aによるドライバの第1の代表的実施形態(S1)を参照)又は、
− 終端電圧VTerm(図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)を参照)、
は、発光素子LDを操作するのに必要な電圧値に上げられる。例えば電位差又は電圧差VLT1あるいは終端電圧VTermは、電圧増加回路DBにより、発光素子LDを操作するのに必要な、約1.5倍から約2.5ボルトの電圧に上げることができる。
【0040】
電圧増加回路DBの入力端子Vinには、
− 電位差又は電圧差VLT1(図1Aによるドライバの第1の代表的実施形態(S1)を参照)又は、
− 終端電圧VTerm(図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)を参照)、
が供給される。電圧増加回路DBの出力端子Voutは、デカップリングコンデンサCに接続され、且つ発光素子LDの出力端子に接続される。電圧増加回路DBの基準端子Refは、供給電圧VDVI/HDMI上に存在する。これに対応して、駆動回路S1又はS1’は、供給電圧VDVI/HDMIを基準点として用いている。
【0041】
駆動回路S1又はS1’によって、TMDSトランスミッタTMから提供される直流電流部分は、発光素子LDの電流源に確実に用いられるようになっている。発光素子LDを通過する電流フローは、入力増幅器DRV及びスイッチングトランジスタTによって、TMDSトランスミッタTMの差動出力信号に応じて変調される。
【0042】
スイッチングトランジスタTのゲート又はベースは、増幅器DRVの出力端子に接続される。スイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、供給電圧VDVI/HDMIに割り当てられる。特に、スイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、基本的に供給電圧VDVI/HDMI上に存在する。スイッチングトランジスタTのソース又はエミッタは、発光素子LDの入力端子に接続される。
【0043】
図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)において、ソースフォロワとして作動するトランジスタTによって、第1のトランジスタTがオフ段階であっても最小電圧が発光素子LDに確実に常に印加されるようになっている。この技術的手法によって、発光素子LDのスイッチオンの遅れを低減することができ、これによって発光素子LDによる高信号周波数の伝送が可能となる。
【0044】
第2のスイッチングトランジスタTのゲート又はベースは、供給電圧VDVI/HDMIに割り当てられる。特に、発光素子LDの最も有利な動作点に関して最適化する目的で、第2のスイッチングトランジスタTのゲート又はベースは、供給電圧VDVI/HDMIとは僅かに異なるものを選択することができる。第2のスイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、供給電圧VDVI/HDMIに割り当てられる。特に、第2のスイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、基本的に供給電圧VDVI/HDMI上に存在する。第2のスイッチングトランジスタTのソース又はエミッタは、スイッチングトランジスタTのソース又はエミッタに接続され、且つ発光素子LDの入力端子に接続される。
【0045】
互いに鏡像的に接続された2個のトランジスタTS、TS’の下流に差動出力が接続されているTMDSトランスミッタTMの出力段の動作点の正しい調整を行うために、
− 図1Aによる駆動回路の第1の代表的実施形態(S1)における、電位差又は電圧差VLT1と電圧源VDVI/HDMIとの差、又は、
− 図1Bによる駆動回路の第2の代表的実施形態における(S1’)、電圧レギュレータREGの出力電圧VTerm、
を差動接続線AD、AD’の少なくとも部分的な終端を目的として提供される終端抵抗器RT1、RT2によってTMDSトランスミッタTMに供給する。
【0046】
第1の終端抵抗器RT1は、電圧制限素子LTの入力端子(図1Aによるドライバの第1の代表的実施形態(S1)を参照)又は電圧レギュレータREGの入力端子(図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)を参照)と増幅回路DRVの第1の入力端子との間に接続される。第2の終端抵抗器RT2は、電圧制限素子LTの入力端子(図1Aによるドライバの第1の代表的実施形態(S1)を参照)又は電圧レギュレータREGの入力端子(図1Bによるドライバの第2の代表的実施形態(S1’)を参照)と増幅回路DRVの第2の入力端子との間に接続される。
【0047】
余計な繰り返しを避けるため、本発明の実施形態、特徴及び利点に関する以下の説明は、特に明記しない限りは、
− 図2Aに示すように本発明による回路装置100の、第2の部分つまりトランスインピーダンス変換器部分の、第1の代表的実施形態(S2)、及び、
− 図2Bに示すように本発明による回路装置100’の、第2の部分つまりトランスインピーダンス変換器部分の、第2の代表的実施形態(S2’)、
に関するものとする。
【0048】
図2A又は図2Bは、データシンクの接続インターフェースISとリンクするトランスインピーダンス変換器S2又はS2’の主なセットアップを示す。データシンクのこの接続インターフェースISは、必要なエネルギーをトランスインピーダンス変換器S2又はS2’に供給することのできる明白な電圧源を備えていない。
【0049】
しかし、データソースとデータシンクとの間のガルバニック接続の場合、データシンクの接続インターフェースISのTMDSレシーバRCによって、TMDSトランスミッタTMが適切に終端処理され、必要とされる動作電圧がデータソースとデータシンクとの間の差動ペア配線AD、AD’を介してTMDSトランスミッタTMの出力段に供給される。特に、トランスインピーダンス変換回路S2又はS2’は、差動ペア配線AD、AD’に印加される直流電圧部分によって提供される。
【0050】
これは、増幅器TIAと抵抗器R、R、Rとを備えるトランスインピーダンス変換回路S2又はS2’に利用される。その上、
− 図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)は、カップリングコンデンサC、C、デカップリングコンデンサC、C、並びに直列に連結されたシリコンダイオードD、Dを備え、
− 一方、図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)は、一対のスイッチングトランジスタT、T及びデカップリングコンデンサC’を備える。
【0051】
データソースとデータシンクとの間のガルバニック接続の場合、データシンクの接続インターフェースISのTMDSレシーバRCは、約3.3ボルトの動作電圧AVCCを提供する。この動作電圧AVCCは、差動入力あたり約12ミリアンペア以下でチャージすることができ、またTMDSレシーバRCの差動入力において並列に接続された内部オーム終端抵抗器R、R’によって供給される。同時に、この動作電圧AVCCに基づいて、入力増幅器EVに必要な入力信号電圧が、TMDSレシーバRCの終端R、R’において発生する。
【0052】
トランスインピーダンス変換器部S2又はS2’は、TMDSレシーバRCの差動入力に接続されて、TMDSレシーバRCに対して、正しい動作点の調整に必要なVCM又は同相電圧を発生する。このVCM又は同相電圧は、対応するように供給された動作電圧AVCCから、差動接続線AD、AD’の少なくとも部分的な終端処理を目的として提供された(終端)抵抗器R、Rによって、発生する(これに関連して、VCM又は同相電圧は、演算増幅器又は差動増幅器の特性値、つまり演算増幅器又は差動増幅器における入力電圧の平均値である)。
【0053】
図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、この電圧は、コンデンサCによって平滑にされる。同時に、図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、この電圧は、トランスインピーダンス変換器S2に割り当てられたフォトダイオードPDの逆電圧VPDの供給電圧として、増幅器TIAに提供される。
【0054】
図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、その上更に、供給電圧Vsupplyを給電する供給電流Isupplyは、少なくとも部分的に第1の(終端)抵抗器Rを介して又は第2の(終端)抵抗器Rを介して差動ペア配線AD、AD’から増幅器TIAへ流れる。基本的に、出力段からの電流は、増幅器TIAの動作電流又は供給電流Isupplyとして用いられる。
【0055】
図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、電圧は、回路節点から直列抵抗器Rを介して2個のシリコンダイオードD、Dへ伝導される。図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、増幅器TIAに対する約1.4ボルトの適切な動作電圧Vsupplyが、シリコンダイオードD、Dについて典型的な電圧降下によって、節点R、D、Cに発生する。増幅器TIAの差動入力は、光吸収素子PDに割り当てられる。この電圧は、デカップリングコンデンサCによって平滑にされる。
【0056】
− 2個のカップリングコンデンサC及びCを介して(図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)参照)又は
− 2個のスイッチングトランジスタT及びTを介して(図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)参照)、
接続されたフォトダイオードPDからの、増幅器TIAにより増幅された信号が、TMDSレシーバRCの差動入力に提供される。
【0057】
図2Aによるトランスインピーダンス変換回路の第1の代表的実施形態(S2)において、第1のカップリングコンデンサCは、増幅器TIAの第1の出力に割り当てられる。第2のカップリングコンデンサCは、増幅器TIAの第2の出力に割り当てられる。
【0058】
図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)において、第1のスイッチングトランジスタTは、増幅器TIAの第1の出力に割り当てられる。第2のスイッチングトランジスタTは、増幅器TIAの第2の出力に割り当てられ、これにより増幅器TIAの第1の出力の逆位相の差動出力信号が提供される。
【0059】
具体的には、図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)において、第1のスイッチングトランジスタTのゲート又はベースは、増幅器TIAの第1の出力端子に接続される。第1のスイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、第1の(終端)抵抗器Rに割り当てられる。第1のスイッチングトランジスタTのソース又はエミッタは、直列抵抗器Rを介して増幅器TIAの動作電圧又は供給電圧Vsupply上に存在する。
【0060】
その上更に、図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)において、第2のスイッチングトランジスタTのゲート又はベースは、増幅器TIAの第2の出力端子に接続される。第2のスイッチングトランジスタTのドレイン又はコレクタは、第2の(終端)抵抗器Rに割り当てられる。第2のスイッチングトランジスタTのソース又はエミッタは、第1のスイッチングトランジスタTのソース又はエミッタに接続され、直列抵抗器Rを介して増幅器TIAの動作電圧又は供給電圧Vsupply上に存在する。
【0061】
図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)において、TとTとを切り換えることによって、増幅器TIAの供給電流Isupplyが第1の配線AD又は第2の配線AD’のいずれかから取られる。供給電流Isupplyは基本的に、入ってくる光信号に応じて、差動ペア配線AD、AD’の出力電圧を変調するのに用いられる。
【0062】
これに対応して、図2Bによるトランスインピーダンス変換回路の第2の代表的実施形態(S2’)において、増幅器TIAの供給電圧Vsupplyを給電する供給電流Isupplyは、少なくとも部分的に一対のスイッチングトランジスタT、Tを流れる電流である。基本的に、出力段からの電流は、増幅器TIAの動作電流又は供給電流Isupplyとして用いられる。
【0063】
トランスインピーダンス変換回路S2又はS2’を操作するのに必要な電力は、トランスインピーダンス変換回路S2又はS2’とTMDSレシーバRCとの間の接続における直流電流部分に由来し、またTMDSレシーバRCの直流電圧部分に由来する、電力から取られる。
【0064】
トランスインピーダンス変換回路S2又はS2’の増幅器TIAを操作する電力は、トランスインピーダンス変換回路S2又はS2’とTMDSレシーバRCとの間の接続における直流電流部分に由来し、またTMDSトランスミッタTMの出力におけるノード電圧とTMDSインターフェースでも用いられる約3ボルトの電圧源との間の電位差又は電圧差に由来する電力から取られる。
【符号の説明】
【0065】
100 回路装置(=第1の代表的実施形態。図1A、図2A参照)
100’ 回路装置(=第2の代表的実施形態。図1B、図2B参照)
AD 差動ペア配線AD、AD’の第1の配線
AD’ 差動ペア配線AD、AD’の第2の配線
AVCC 動作電圧又は供給電圧
駆動回路S1、S1’のデカップリングコンデンサ
トランスインピーダンス変換回路S2の第1のカップリングコンデンサ
’ トランスインピーダンス変換回路S2’のデカップリングコンデンサ
トランスインピーダンス変換回路S2の第2のカップリングコンデンサ
トランスインピーダンス変換回路S2の第1のデカップリングコンデンサ
トランスインピーダンス変換回路S2の第2のデカップリングコンデンサ
D 出力電流ドライバ又はトランスミッタTMの第1のスイッチ
(=従来技術の例。図3参照)
D’ 出力電流ドライバ又はトランスミッタTMの第2のスイッチ
(=従来技術の例。図3参照)
トランスインピーダンス変換回路S2の第1のシリコンダイオード
トランスインピーダンス変換回路S2の第2のシリコンダイオード
DB 駆動回路S1、S1’の電圧増加回路、特に電圧ダブラ
DRV 駆動回路S1、S1’の増幅回路、特に入力増幅器
EV レシーバRCの増幅回路、特に入力増幅器
データソースとデータシンクとの間の光ファイバー、特にガラス繊維又はプラスチック材料繊維、例えばプラスチックファイバー
GND 接地電位又はグラウンド電位又はゼロ電位
IQ データソースに割り当てられた接続インターフェース、特にDVI/HDMI接続インターフェース
IS データシンクに割り当てられた接続インターフェース、特にDVI/HDMI接続インターフェース
supply 増幅器TIAへの動作電流又は供給電流
KK データソースとデータシンクとの間の伝送チャネル、特に銅ケーブルの伝送チャネル
(=従来技術の例。図3参照)
TMDS TMDS符号化信号を備えた光
LD 駆動回路S1、S1’に割り当てられた発光素子、特に光ダイオード、発光ダイオード、レーザダイオード、あるいはレーザ、例えば半導体レーザ
LT 駆動回路S1の電圧制限素子、特に並列電圧レギュレータ又はシャントレギュレータ
PD トランスインピーダンス変換回路S2、S2’に割り当てられた、光吸収素子、特にフォトダイオード
トランスインピーダンス変換回路S2、S2’の第1の抵抗器、特にオーム抵抗器、例えば第1の終端抵抗器
トランスインピーダンス変換回路S2、S2’の第2の抵抗器、特にオーム抵抗器、例えば第2の終端抵抗器
トランスインピーダンス変換回路S2、S2’の第3の抵抗器、特にオーム抵抗器、例えば直列抵抗器
RC レシーバ、特にTMDSレシーバ
Ref 電圧増加回路DBの基準端子
REG 駆動回路S1’の電圧レギュレーション素子又は電圧レギュレータ
レシーバRCの第1の終端抵抗器、特にオーム終端抵抗器
’ レシーバRCの第2の終端抵抗器、特にオーム終端抵抗器
T1 駆動回路S1、S1’の第1の終端抵抗器、特にオーム終端抵抗器
T2 駆動回路S1、S1’の第2の終端抵抗器、特にオーム終端抵抗器
S1 駆動回路又はドライバ(=第1の代表的実施形態。図1A参照)
S1’ 駆動回路又はドライバ(=第2の代表的実施形態。図1B参照)
S2 トランスインピーダンス変換回路又はトランスインピーダンス変換器
(=第1の代表的実施形態。図2A参照)
S2’ トランスインピーダンス変換回路又はトランスインピーダンス変換器
(=第2の代表的実施形態。図2B参照)
SQ 出力電流ドライバ又はトランスミッタTMの電流源
駆動回路S1、S1’のスイッチングトランジスタ、特に第1のスイッチングトランジスタ
駆動回路S1’の第2のスイッチングトランジスタ、特にソースフォロワ
トランスインピーダンス変換回路S2’の第1のスイッチングトランジスタ
トランスインピーダンス変換回路S2’の第2のスイッチングトランジスタ
TIA トランスインピーダンス変換回路S2、S2’の増幅回路又は増幅器
TM 出力電流ドライバ、特にTMDS出力電流ドライバ、又はトランスミッタ、特にTMDS トランスミッタ
TS 出力電流ドライバ又はトランスミッタTMの第1のトランジスタ
TS’ 出力電流ドライバ又はトランスミッタTMの第2のトランジスタ、特に接続された第1のトランジスタTSに対して鏡像的なトランジスタ
DVI/HDMI 供給電圧、特に約5ボルトの供給電圧
in 電圧増加回路DBの入力端子の電位又は電圧
LT1 電圧制限素子LTにより定義される電位差又は電圧差
out 電圧増加回路DBの出力端子の電位又は電圧
PD 光吸収素子PDの逆電圧
supply 増幅器TIAの動作電圧又は供給電圧
Term 電圧レギュレーション素子又は電圧レギュレータREGにより定義される終端電位又は終端電圧
銅ケーブルKKの差動ペア配線AD、AD’のインピーダンス
(=従来技術の例。図3参照)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも部分的に、特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続、及び/又は、少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ伝送する回路装置(100;100’)であって、
当該回路装置は、
少なくとも1つの駆動回路(S1;S1’)であって、
前記データソースに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IQ)の下流に接続され、且つ前記接続インターフェース(IQ)によって、約5ボルトの供給電圧を含み、特に約55ミリアンペア以下でチャージすることができる、供給電圧(VDVI/HDMI)を供給され、
電気的なTMDS符号化信号を電気−光変換するように提供された少なくとも1つの発光素子(LD)、特に少なくとも1つの光ダイオード、少なくとも1つの発光ダイオード、少なくとも1つのレーザダイオード、あるいは少なくとも1つの半導体レーザを含む少なくとも1つのレーザ、の上流に接続され、
前記TMDS符号化信号を与えられた光(LTMDS)は、少なくとも1つの光ファイバー(F)、特に少なくとも1つのガラス繊維又は少なくとも1つのプラスチックファイバーを含む少なくとも1つのプラスチック材料繊維、に前記発光素子(LD)によって連結可能である、
当該少なくとも1つの駆動回路(S1;S1’)、及び/又は、
少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)であって、
前記TMDS符号化信号を与えられた前記光(LTMDS)を光−電気変換するように提供された少なくとも1つの光吸収素子(PD)、特に少なくとも1つのフォトダイオードの、下流に接続され、
前記TMDS符号化信号を与えられた前記光(LTMDS)は、前記光吸収素子(PD)によって前記光ファイバー(F)から取り出し可能であり、
前記データシンクに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IS)の上流に接続され、そして
少なくとも1つの差動ペア配線(AD、AD’)に印加される直流電圧部分によって提供される、
当該少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)、
であることを特徴とする回路装置。
【請求項2】
前記駆動回路(S1又はS1’)は、
少なくとも1つの電圧増加回路(DB)、特に電圧ダブラとして実装される及び/又は特に直流電圧変換器として作動する電圧増加回路であって、電気エネルギー、特に電力が取り出される及び/又は提供される電圧増加回路、
電位差又は電圧差(VLT1)、特に少なくとも1つの並列電圧レギュレータ又はシャントレギュレータを含む少なくとも1つの電圧制限素子(LT)によって提供可能な電位差又は電圧差、又は、
終端電圧(VTerm)、特に少なくとも1つの電圧レギュレーション素子又は電圧レギュレータ(REG)によって提供可能な終端電圧、
を備えることを特徴とする請求項1に記載の回路装置。
【請求項3】
前記電気エネルギーは、
前記電圧増加回路(DB)が、前記電位差又は電圧差(VLT1)あるいは前記終端電圧(VTerm)を、電流、特に前記電位差又は電圧差(VLT1)あるいは前記終端電圧(VTerm)を低減するように方向付けた電流で、チャージして取り込むことができ、
及び/又は
前記電圧増加回路(DB)が、前記電圧増加回路(DB)の基準端子(Ref)と前記電圧増加回路(DB)の出力端子の電位又は電圧(Vout)との間のより高い電位差又は電圧差に、電流、特に当該より高い電位差又は電圧差を増加するように方向付けた電流を、供給して取り出すことができ、
前記発光素子(LD)は、当該より高い電位差又は電圧差で操作される、
ことを特徴とする請求項2に記載の回路装置。
【請求項4】
前記駆動回路(S1又はS1’)は、前記発光素子(LD)を流れる電流を、特に前記データソースに割り当てられた前記接続インターフェース(IQ)の少なくとも1つのTMDSトランスミッタ(TM)の差動出力信号に応じて変調する、少なくとも1つの増幅回路(DRV)、特に少なくとも1つの入力増幅器と、少なくとも1つのスイッチングトランジスタ(T)とを備え、
前記スイッチングトランジスタ(T)のゲート又はベースは、前記増幅回路(DRV)の出力端子に接続され、
前記スイッチングトランジスタ(T)のドレイン又はコレクタ、は、前記供給電圧(VDVI/HDMI)に割り当てられ、特に前記スイッチングトランジスタ(T)のドレイン又はコレクタは、基本的に前記供給電圧(VDVI/HDMI)上に存在し、
前記スイッチングトランジスタ(T)のソース又はエミッタは、前記発光素子(LD)の入力端子に接続される、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の回路装置。
【請求項5】
前記駆動回路(S1’)は、少なくとも1つの第2のスイッチングトランジスタ(T)、特にソースフォロワとして実装されるスイッチングトランジスタを備え、
前記第2のスイッチングトランジスタ(T)のゲート又はベースは、前記供給電圧(VDVI/HDMI)に割り当てられ、特に前記第2のスイッチングトランジスタ(T)のゲート又はベースは、前記供給電圧(VDVI/HDMI)とは僅かに異なるものに調節可能であり、
前記第2のスイッチングトランジスタ(T)のドレイン又はコレクタは、前記供給電圧(VDVI/HDMI)に割り当てられ、特に前記第2のスイッチングトランジスタ(T)のドレイン又はコレクタは、基本的に前記供給電圧(VDVI/HDMI)上に存在し、
前記第2のスイッチングトランジスタ(T)のソース又はエミッタは、前記第1のスイッチングトランジスタ(T)の前記ソース又は前記エミッタに接続され、且つ前記発光素子(LD)の前記入力端子に接続される、
ことを特徴とする請求項4に記載の回路装置。
【請求項6】
前記差動ペア配線(AD、AD’)を少なくとも部分的に終端処理するために、前記駆動回路(S1又はS1’)は、
電圧制限素子(LT)の入力端子あるいは電圧レギュレーション素子又は電圧レギュレータ(REG)の入力端子と増幅回路(DRV)の第1の入力端子との間に接続された、少なくとも1つの第1の終端抵抗器(RT1)と、
前記電圧制限素子(LT)の前記入力端子あるいは前記電圧レギュレーション素子又は電圧レギュレータ(REG)の前記入力端子と前記増幅回路(DRV)の第2の入力端子との間に接続された、少なくとも1つの第2の終端抵抗器(RT2)と、を備え、
前記TMDSトランスミッタ(TM)の出力段の動作点を調節する目的で、前記終端抵抗器(RT1、RT2)によって、前記TMDSトランスミッタ(TM)に電位差又は電圧差(VLT1)と前記供給電圧(VDVI/HDMI)との差、あるいは終端電圧(VTerm)、を供給することができる、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の回路装置。
【請求項7】
特に前記データソースと前記データシンクとの間が少なくとも1つのガルバニック接続の場合、
前記TMDSトランスミッタ(TM)は、前記データシンクに割り当てられた前記接続インターフェース(IS)に割り当てられた少なくとも1つのTMDSレシーバ(RC)によって終端処理可能であり、前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)は、前記TMDSレシーバ(RC)の差動入力に接続されており、
特に前記データソースと前記データシンクとの間の少なくとも1つのガルバニック接続の場合、前記TMDSレシーバ(RC)の少なくとも2つの終端抵抗器(R、R’)によって、前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)に、約3.3ボルトの動作電圧を含む、特に差動入力あたり約12ミリアンペア以下でチャージすることができる、動作電圧(AVCC)を供給可能であり、及び/又は
前記動作電圧が、前記差動ペア配線(AD、AD’)を介して前記TMDSトランスミッタ(TM)に、特に前記TMDSトランスミッタ(TM)の出力段に供給可能である、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の回路装置。
【請求項8】
前記トランスインピーダンス変換回路(S2)は、
差動入力が前記光吸収素子(PD)に割り当てられた少なくとも1つの増幅器(TIA)と、
前記光吸収素子(PD)から取り込まれ前記増幅器(TIA)により増幅された前記TMDS符号化信号でTMDSレシーバ(RC)の差動入力をチャージするための、前記増幅器(TIA)の前記第1の出力に割り当てられた少なくとも1つの第1のカップリングコンデンサ(C)、及び前記増幅器(TIA)の前記第2の出力に割り当てられた少なくとも1つの第2のカップリングコンデンサ(C)と、
を含むことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の回路装置。
【請求項9】
前記差動ペア配線(AD、AD’)を少なくとも部分的に終端処理するために、前記トランスインピーダンス変換回路(S2)は、
少なくとも1つの第1の抵抗器(R)、特に少なくとも1つの第1の終端抵抗器と、
少なくとも1つの第2の抵抗器(R)、特に少なくとも1つの第2の終端抵抗器と、を備え、
前記抵抗器(R、R)は、動作電圧(AVCC)から前記TMDSレシーバ(RC)の同相電圧を発生することによって、前記TMDSレシーバ(RC)の入力段の動作点を調節可能であり、
供給電圧(Vsupply)を給電する供給電流(Isupply)は、少なくとも部分的に前記第1の抵抗器(R)を介して、及び/又は、前記第2の抵抗器(R)を介して前記差動ペア配線(AD、AD’)から前記増幅器(TIA)へ流れる、
ことを特徴とする請求項8に記載の回路装置。
【請求項10】
前記トランスインピーダンス変換回路(S2’)は、
差動入力が前記光吸収素子(PD)に割り当てられた少なくとも1つの増幅器(TIA)と、
前記光吸収素子(PD)から取り込まれ前記増幅器(TIA)により増幅された前記TMDS符号化信号でTMDSレシーバ(RC)の差動入力をチャージするための、前記増幅器(TIA)の前記第1の出力に割り当てられた少なくとも1つの第1のスイッチングトランジスタ(T)及び前記増幅器(TIA)の前記第2の出力に割り当てられた少なくとも1つの第2のスイッチングトランジスタ(T)と、を備え、
供給電圧(Vsupply)を給電する前記増幅器(TIA)の供給電流(Isupply)は、少なくとも部分的に前記スイッチングトランジスタ(T、T)を流れる電流である、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の回路装置。
【請求項11】
前記差動ペア配線(AD、AD’)を少なくとも部分的に終端処理するために、前記トランスインピーダンス変換回路(S2’)は、
少なくとも1つの第1の抵抗器(R)、特に少なくとも1つの第1の終端抵抗器と、
少なくとも1つの第2の抵抗器(R)、特に少なくとも1つの第2の終端抵抗器と、
を備え、
前記抵抗器(R、R)は、動作電圧(AVCC)から前記TMDSレシーバ(RC)の同相電圧を発生することによって、前記TMDSレシーバ(RC)の入力段の動作点を調節可能である、
ことを特徴とする請求項10に記載の回路装置。
【請求項12】
少なくとも部分的に、特に少なくともタイムスロット方式でTMDS符号化され、且つ特に少なくとも1つのDVIデータ接続、及び/又は、少なくとも1つのHDMIデータ接続に割り当てられた信号を、少なくとも1つのデータソースから少なくとも1つのデータシンクへ伝送する方法であって、
駆動回路(S1;S1’)は、上流に接続され且つ前記データソースに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IQ)によって、約5ボルトの供給電圧を含み、特に約55ミリアンペア以下でチャージすることができる、供給電圧(VDVI/HDMI)を供給され、
前記駆動回路(S1;S1’)の下流に接続された少なくとも1つの発光素子(LD、特に少なくとも1つの光ダイオード、少なくとも1つの発光ダイオード、少なくとも1つのレーザダイオード、あるいは少なくとも1つの半導体レーザを含む少なくとも1つのレーザによって、電気的なTMDS符号化信号を電気−光変換して、前記TMDS符号化信号を与えられた光(LTMDS)として、少なくとも1つの光ファイバー(F)、特に少なくとも1つのガラス繊維又は少なくとも1つのプラスチックファイバーを含む少なくとも1つのプラスチック材料繊維に、連結し、
少なくとも1つのTMDSトランスミッタ(TM)から前記データソースに割り当てられた前記接続インターフェース(IQ)へ供給される直流電流部分は、前記駆動回路(S1;S1’)によって前記発光素子(LD)を制御する変調信号電流に変換され、
前記TMDS符号化信号を与えられた前記光(LTMDS)は、少なくとも1つの光吸収素子(PD)、特に少なくとも1つのフォトダイオードによって、前記光ファイバー(F)から取り出されて、光−電気変換され、前記光吸収素子(PD)の下流且つ前記データシンクに割り当てられた少なくとも1つの接続インターフェース(IS)の上流に接続された少なくとも1つのトランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)に供給され、前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)は、少なくとも1つの差動ペア配線(AD、AD’)によって印加される直流電圧部分によって提供される、
ことを特徴とする方法。
【請求項13】
前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)を操作する電気エネルギー、特に電力は、前記データシンクに割り当てられた前記接続インターフェース(IS)に割り当てられた前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)と、少なくとも1つのTMDSレシーバ(RC)との間の接続における直流電流部分に由来する電気エネルギー、および前記TMDSレシーバ(RC)における直流電圧部分に由来する電気エネルギー、特に電力から取り出される、
ことを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
特に前記データソースと前記データシンクとの間が少なくとも1つのガルバニック接続の場合、
前記TMDSトランスミッタ(TM)は、前記データシンクに割り当てられた前記接続インターフェース(IS)の少なくとも1つのTMDSレシーバ(RC)によって、終端処理され、
動作電圧が、前記データソースと前記データシンクとの間の前記差動ペア配線(AD、AD’)を介して前記TMDSトランスミッタ(TM)、特に前記TMDSトランスミッタ(TM)の出力段に、供給され、
前記駆動回路(S1;S1’)は、前記データソースに割り当てられた前記接続インターフェース(IQ)によって、約5ボルトの供給電圧を含み、特に約55ミリアンペア以下でチャージすることができる、前記供給電圧(VDVI/HDMI)を供給され、
前記TMDSレシーバ(RC)の少なくとも2つの終端抵抗器(R、R’)によって、前記トランスインピーダンス変換回路(S2;S2’)に、約3.3ボルトの動作電圧を含み、特に差動入力あたり約12ミリアンペア以下でチャージすることができる動作電圧(AVCC)を供給する、
ことを特徴とする請求項12又は13に記載の方法。
【請求項15】
少なくとも1つのブルーレイプレーヤを含む少なくとも1つのHDTVデータソースと、少なくとも1つの超高解像度フラットスクリーンを含む少なくとも1つのHDTVデータシンクとの間の信号接続のための、特に少なくとも1つのアクティブ光伝送ケーブルを含む少なくとも1つのケーブル接続における、請求項1〜11のいずれか1項に記載の少なくとも1つの回路装置(100;100’)の使用、及び/又は、請求項12〜14のいずれか1項に記載の方法の使用。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【公表番号】特表2012−505582(P2012−505582A)
【公表日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−530492(P2011−530492)
【出願日】平成21年10月9日(2009.10.9)
【国際出願番号】PCT/EP2009/063131
【国際公開番号】WO2010/040816
【国際公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(509348867)シリコン・ライン・ゲー・エム・ベー・ハー (6)
【住所又は居所原語表記】ELSENHEIMERSTR. 48/II, 80687 MUENCHEN, BUNDESREPUBLIK DEUTSCHLAND
【Fターム(参考)】