説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】 酸化物半導体においてはイオン注入法による拡散層形成が難しいため、バルクシリコンMOSトランジスタや多結晶シリコンTFTのようなイオン注入法を用いた自己整合プロセスを組むことができない。本願では、リフトオフを用いる場合のような不都合の生じない自己整合プロセスを酸化物半導体において実現することを課題とする。
【解決手段】 裏面露光により製造される薄膜トランジスタ(TFT)において、チャネル層として酸化物半導体を用い、基板上の電極をマスクとして、基板の裏面側から導電膜上のネガレジストを露光し、ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、露光部分をエッチングマスクとする導電膜のエッチングにより、電極を加工する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関し、特に、金属酸化物膜をチャネル層に用いる電界効果型トランジスタを含む半導体装置に関する。
【背景技術】
【0002】
薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor: 以下、この明細書では単にTFTと称する場合がある)は、ガラスなどの絶縁体基板上に形成することができ、エレクトロニクス技術において重要な役割を担うデバイスである。
【0003】
TFTのチャネル層材料としては、アモルファスシリコンまたは多結晶シリコンが現在最も広く使われている。近年、これらシリコン材料を置き換えるべく、金属酸化物半導体がTFTのチャネル層材料として注目を集め、研究開発が活発に行なわれている。金属酸化物半導体はチャネル層としての特性が優れていることに加え、室温付近で形成できるという特徴を有する。そのため、プラスチックフィルムなどのいわゆるフレキシブル基板上へTFTを形成する際のチャネル層材料の有力候補の一つとして考えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−141001号公報
【特許文献2】特開昭62−152174号公報
【特許文献3】特開平05−190568号公報
【特許文献4】特開平06−333949号公報
【特許文献5】特開平07−211914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載があるような酸化物半導体においては、イオン注入方による拡散層形成が難しいため、バルクシリコンMOSトランジスタや多結晶シリコンTFTのようなイオン注入方を用いた自己整合プロセスを組むことができない。そのため、ゲート電極とソース・ドレイン電極の間にオーバラップが生じ、寄生容量が形成されてしまう。この寄生容量はTFTで形成した回路の高速化を阻む大きな要因となるため、できるだけ小さくしたい容量である。特に、プラスチックフィルムなどのフレキシブル基板上にTFTを形成する場合、基板の伸縮を見込んで大きなレイアウトマージンを取る必要があるため、オーバラップ量は非常に大きくなる。
【0006】
オーバラップによる寄生容量を低減する方法として、裏面露光とリフトオフを組み合わせたプロセスにより酸化物TFTを自己整合的に作製する例も提案されている。しかしながら、この製造方法ではリフトオフ時のパターンの欠落や残渣の発生などにより歩留りが低下してしまうという問題がある。
【0007】
そこで、本願では、リフトオフを用いる場合のような不都合の生じない自己整合プロセスを酸化物半導体において実現することを課題とする。
【0008】
なお、シリコン半導体においては、裏面露光とエッチングを組み合わせたプロセスによりTFTを自己整合的に作製する例が、特許文献2〜5に公開されている。特許文献2〜5においては、TFTのチャネル層として、アモルファスシリコン、ポリシリコンを用いている。アモルファスシリコン、ポリシリコンのバンドギャップは約1 eV(波長1240 nm)と小さく、400 nm以下の波長の光はほとんどが吸収される。このため、裏面からのレジスト露光のための光の波長を短くすることが難しい。この結果、一般的に用いられている水銀ランプのi線(波長365 nm)を適用することが出来ない。加えて、TFTのサイズの微細化も阻害される。
【0009】
なお、特許文献5に示されているアモルファスシリコンの吸光度の波長依存性の図によれば、炭素を混ぜてバンドギャップを大きくした場合においても400 nm以下の波長の光はほとんどが吸収されている。
【0010】
さらに、特許文献3、4においては、TFTのチャネルとなるシリコン層と金属層を接続するためにn+型シリコン層が必要となる。このため、n+型シリコン層を形成する工程を必要とする。
【0011】
また、シリコン系TFTは高温プロセスを必要するため、プラスチックフィルムなどのフレキシブル基板上にTFTを形成するには不向きである。一方、金属酸化物半導体はチャネル層としての特性が優れていることに加え、室温付近で形成できるという特徴を有する。そのため、プラスチックフィルムなどのいわゆるフレキシブル基板上へTFTを形成する際のチャネル層材料の有力候補の一つとして考えられている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
【0013】
すなわち、裏面露光により製造されるTFTにおいて、チャネル層として酸化物半導体を用い、基板上の電極をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを裏面露光し、前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、露光部分をエッチングマスクとする導電膜のエッチングにより、電極を加工する。
【発明の効果】
【0014】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
【0015】
すなわち、リフトオフを用いる場合のような不都合の生じない自己整合プロセスを酸化物半導体において実現することができる。また、裏面露光によるTFTの製造において、裏面からのレジスト露光における光の波長を短くすることができる。加えて、ソース・ドレイン電極の抵抗が十分に小さく、動作速度の速いTFTを製造することができる。更に、酸化物半導TFTにおける寄生容量を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】酸化物TFTにおける電極間オーバラップと寄生容量を説明する断面図である。
【図2】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図と断面図である。
【図3A】図2の半導体装置の製造方法を示す図面である。
【図3B】図2の半導体装置の製造方法を示す図面である。
【図4】図2に示すTFTのゲート電極周辺の構造を示す図面である。
【図5】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図と断面図である。
【図7A】図6の半導体装置の製造方法を示す図面である。
【図7B】図6の半導体装置の製造方法を示す図面である。
【図7C】図6の半導体装置の製造方法を示す図面である。
【図8】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図と断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す平面図と断面図である。
【図10】本発明の実施の形態1における半導体装置の構成を示す断面図である。
【図11】本発明の実施の形態2における半導体装置の構成および製造方法を示す断面図である。
【図12】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成および製造方法を示す断面図である。
【図13】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成および製造方法を示す平面図である。
【図14】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成を示す平面図と断面図である。
【図15】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成および製造方法を示す平面図と断面図である。
【図16】本発明の実施の形態3における半導体装置の構成を示す断面図である。
【図17】本発明の実施の形態4における半導体装置の構成および製造方法を示す断面図である。
【図18】本発明の実施の形態5における半導体装置の構成および製造方法を示す断面図である。
【図19】本発明の実施の形態5における半導体装置の構成および製造方法を示す平面図と断面図である。
【図20】本発明の実施の形態6における半導体装置の構成および製造方法を示す断面図である。
【図21】実施の形態7における半導体装置(無線タグ)の構成を示すブロック図である。
【図22】実施の形態8における半導体装置の構成を示す模式図である。
【図23】実施の形態8における半導体装置をアクティブマトリクス型液晶表示装置に適用する構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
(実施の形態1)
図2に、酸化物半導体を用い作成したトップゲート、ボトムコンタクト型のTFTを示す。ここでいうトップゲートとは、チャネル層CHNよりも上層にゲート電極GEが形成されている構造のことであり、ボトムコンタクトとは、チャネル層CHNよりも下層にソース電極SEおよびドレイン電極DEが形成されている構造のことである。
【0018】
図2(a)は、TFTを上から見た図面である。図2(b)は、図2(a)のA−A´断面を示す図面である。図2(c)は、図2(a)のB−B´断面を示す図面である。
【0019】
図2(a)に示すように、半導体装置はソース電極SE、ドレイン電極DE、ゲート電極GE、チャネル層CHNからなる。ソース電極SEは、下層配線LWIへ接続している。ゲート電極GEは、上層配線UWIへ接続している。
【0020】
図2(b)に示すように、ソース電極SE、ドレイン電極DEは、基板SUB上に形成される。チャネル層CHNは、ソース電極SE、ドレイン電極DEの間、及び、これらの上に形成される。ゲート絶縁膜GIは、ソース電極SE、ドレイン電極DE、チャネル層CHNの上に形成される。ゲート絶縁膜GIの上に、ゲート電極GEが形成される。
【0021】
図2(c)に示すように、下層配線LWIが基板SUB上に形成される。下層配線LWIは、ソース電極SE、ドレイン電極DEと同層である。上層配線UWIは、ゲート絶縁膜GIを介して下層配線LWIより上層に形成される。上層配線UWIは、ゲート電極GEと同層である。
【0022】
半導体チャネル層CHNを構成する酸化物半導体は金属との間のコンタクト抵抗が小さいため、半導体チャネル層CHNとソース電極SE、ドレイン電極DEを構成する金属膜とを直接接続することができる。このため、シリコン系トランジスタのシリコン−金属間接合において必要となる高濃度不純物層n+、p+は不要である。従い、簡単な構成でTFTを作成できる。
【0023】
ここで、透明基板SUBは、例えば、ガラス、石英、プラスチックフィルムなどからなり、必要に応じてソース電極SE、ドレイン電極DEが形成される側の表面に絶縁膜のコーティングがなされている。
【0024】
ソース電極SE、ドレイン電極DEは、裏面露光に用いる光に対して不透明な材料によって形成されている。たとえば、モリブデン、クロム、タングステン、アルミ、銅、チタン、ニッケル、タンタル、銀、亜鉛、あるいはその他の金属の単膜、それらの合金膜、それらの積層膜、あるいはITO(In−Sn−O:インジウム錫酸化物)などの金属酸化物導電膜と金属との積層膜、窒化チタン(Ti−N)などの金属窒化物導電膜と金属との積層膜、その他の導電性金属化合物膜と金属との積層膜、高濃度にドーピングされた半導体、あるいはドーピングされた半導体と金属との積層膜によって形成されている。
【0025】
ゲート絶縁膜GIは、たとえば、Si−O、Al−Oをはじめとした酸化物を用いるのが好ましいが、Si−Nなど酸化物以外の絶縁膜を用いても良い。
【0026】
チャネル層CHNは、たとえば、Zn−O、In-O、Ga-O、Sn-O、In−Ga−Zn−O、Zn−Sn−O、In−Sn−O、In−Zn−O、Ga−Zn−O、In−Ga−Oなどの、Zn、In、Ga、Snの酸化物、およびそれらの複合酸化物によって形成されている。
【0027】
ゲート電極GEは、たとえば、ITO(In-Sn-O)、Al−Zn-O、Sn−Oなどの透明導電膜、あるいは上記チャネル層CHNに用いた材料の導電性を高めたものによって形成されている。
【0028】
図3A〜図3Bは、図2のTFTの製造工程を示す。(a−1)〜(a−7)は、図2(a)におけるA−A´断面の製造工程である。(b−1)〜(b−7)は、図2(b)におけるB−B´断面の製造工程である。また、(a−1)と(b−1)、(a−2)と(b−2)、(a−3)と(b−3)、(a−4)と(b−4)、(a−5)と(b−5)、(a−6)と(b−6)、(a−7)と(b−7)は同じ製造プロセスを示す。
【0029】
まず、ステップ(a−1)、(b−1)に示すように、透明基板SUB上に金属によりソース電極SE、ドレイン電極DEが一定距離離間した領域である離間領域を隔てて形成される。また、同プロセスで下層配線LWIが形成される。金属の成膜はCVD法やスパッタ法などにより行ない、ソース電極SE、ドレイン電極DEの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0030】
なお、透明基板SUB等に用いている透明との語句は、後述する裏面露光の工程において照射される光(水銀ランプのi線 波長365 nmなど)をある程度透過することができるという意味で用いているものであり、必ずしも肉眼で見た時に透明に見えるという意味ではない。
【0031】
続いて、このソース電極SEおよびドレイン電極DEにまたがるように半導体チャネル層CHNが形成される。酸化物半導体の成膜はスパッタ法などにより行ない、チャネル層CHNの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0032】
そして、ソース電極SE、ドレイン電極DE、半導体チャネル層CHN、下層配線LWIを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。このゲート絶縁膜GIの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行なう。
【0033】
その後、ゲート絶縁膜GI上にスパッタ法などにより透明導電膜TCLが形成され、さらに、その上にネガレジストNRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりネガレジストNRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるソース電極SE、ドレイン電極DEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ソース電極SE、ドレイン電極DEに対して自己整合的にネガレジストNRESを露光することができる。なお、酸化物半導体は、約250 nmから2000 nm以上の波長の光に対して透過成分を持ち、例えば波長365 nmの光に対しては約75%の透過率を示す。そのため、水銀ランプのi線(波長365 nm)などの短い波長の光により、裏面露光を行うことができる。
【0034】
続いて、ステップ(a−2)、(b−2)に示すように、フォトマスクPMを用いて、下層回線LWIと透明導電膜TCLにより形成される上層配線UWIの交差部分上のネガレジストNRESを表面側から露光する。これにより上層配線UWIの分断を防止している。表面側からの露光は、裏面露光の前後に行なえば良いが、裏面露光と同時に行なっても良い。
【0035】
続いて、ステップ(a−3)、(b−3)に示すように、露光部分以外のネガレジストNRESが除去され、ネガレジストNRESがパターニングされる。
【0036】
続いて、ステップ(a−4)、(b−4)に示すように、ネガレジストNRESの露光部分をエッチングマスクとして、透明導電膜TCLをエッチングする。これにより、ゲート電極GEのチャネル方向が形成される。
【0037】
続いて、ステップ(a−5)、(b−5)に示すように、ネガレジストNRESの露光部分も除去する。
【0038】
続いて、ステップ(a−6)、(b−6)に示すように、透明導電膜TCLから上層配線UWIを形成するため、一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより透明導電膜TCLをゲート電極GE、上層配線UWIの形状に加工する。ここで(a−6)、(b−6)の図では、ネガレジストNRESを用いた場合を示したが、当然ポジレジストを用いてもよい。その場合、言うまでもなくステップ(a−6)、(b−6)で用いるフォトマスクはネガ/ポジを反転させる。
【0039】
なお、図3では、ゲート電極GEの加工において、裏面露光を用いた自己整合的な加工であるステップ(a−1)を先に行ない、その後一般的なフォトリソグラフィー技術(a−6)を用いた加工を行なったが、この順序は逆とすることも可能である。
【0040】
最後に、ステップ(a−7)、(b−7)に示すように、TFT、上層配線LWI、上層配線UWIを得る。
【0041】
以上のプロセスでは、高温プロセスは必要とされないため、プラスチックフィルムなどのフレキシブル基板上に容易にTFTを形成することができる。
【0042】
図4は、図2のTFTのゲート電極周辺を表す図面である。図4(a)は、図3のステップ(a−5)、(b−5)における透明導電膜TCLの形状を示す図面である。図4(b)〜(d)は、図3のステップ(a−6)、(b−6)を経て加工されたゲート電極GEを示す図面である。
【0043】
ステップ(a−6)、(b−6)の加工では自己整合的にレジストを露光することができないため、ゲート電極GEの形状は厳密には、図6(b)に示すような形状とはならず、図6(c)あるいは図6(d)のような凹凸をもった形状となる。
【0044】
図5は、図3のステップ(a−1)において金属のエッチングをウェットエッチングにより行い、ソース電極SE、ドレイン電極DEを形成したTFTを示す図面である。図2ではソース電極SE、ドレイン電極DEの形成にドライエッチングを用いた場合の例を示したため、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部が実質上垂直形状をしている。ウェットエッチングを用いた場合には、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部は、先端部に行くにつれて高さが低くなるテーパ形状となる。
【0045】
ドライエッチングを用いた場合、加工精度高まるというメリットがあり、ウェットエッチングを用いた場合、チャネル層CHNを形成する際にソース電極SEおよびドレイン電極DEに対する被覆性が高まるというメリットがある。
【0046】
図6に、酸化物半導体を用い作成したトップゲート、ボトムコンタクト型のTFTを示す。図6(a)は、TFTを上から見た図面である。図6(b)は、図2(a)のA−A´断面を示す図面である。図6(c)は、図6(a)のB−B´断面を示す図面である。図6は、透明導電膜TCLの上に、導電層CLが形成されている点で図2と異なる。図6の構造では、上層配線UWIが、透明導電膜TCL、導電層CLの2層構造となるため、上層配線の導電性が増す。
【0047】
図6(a)は、透明導電膜TCLの上に導電層CLが形成されている他は、図2(a)と同様なので、説明を省略する。図6(b)は、図2(b)と同様なので説明を省略する。
【0048】
図6(c)に示すように、下層配線LWIが基板SUB上に形成される。下層配線LWIは、ソース電極SE、ドレイン電極DEと同層である。上層配線UWIは、ゲート絶縁膜GIを介して下層配線LWIより上層に形成される。上層配線UWIは、ゲート電極GEと同層である。
【0049】
図7A〜図7Cは、図6のTFTの製造工程を示す。(a−1)〜(a−7)は、図6(a)におけるA−A´断面の製造工程である。(b−1)〜(b−7)は、図6(b)におけるB−B´断面の製造工程である。また、(a−1)と(b−1)、(a−2)と(b−2)、(a−3)と(b−3)、(a−4)と(b−4)、(a−5)と(b−5)、(a−6)と(b−6)、(a−7)と(b−7)、(a−8)と(b−8)、(a−9)と(b−9)、(a−10)と(b−10)、(a−11)と(b−11)は同じ製造プロセスを示す。
【0050】
図7のステップ(a−1)、(b−1)は、図3のステップ(a−1)、(b−1)と同様なので説明を省略する。
【0051】
ステップ(a−1)、(b−1)に続いて、ステップ(a−2)、(b−2)に示すように、露光部分以外のネガレジストNRESが除去され、ネガレジストNRESがパターニングされる。
【0052】
続いて、ステップ(a−3)、(b−3)に示すように、ネガレジストNRESの露光部分をエッチングマスクとして、透明導電膜TCLをエッチングする。これにより、ゲート電極GEのチャネル方向が形成される。
【0053】
続いて、ステップ(a−4)、(b−4)に示すように、ネガレジストNRESの露光部分も除去する。
【0054】
続いて、ステップ(a−5)、(b−5)に示すように、透明導電膜TCLから上層配線UWIを形成するため、一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより透明導電膜TCLをゲート電極GE、上層配線UWIの形状に加工する。ここで(a−6)、(b−6)の図では、ネガレジストNRESを用いた場合を示したが、当然ポジレジストを用いてもよい。その場合、言うまでもなくステップ(a−6)、(b−6)で用いるフォトマスクはネガ/ポジを反転させる。
【0055】
続いて、ステップ(a−6)、(b−6)に示すような構造を得る。
【0056】
続いて、ステップ(a−7)、(b−7)に示すように、ゲート絶縁膜GI、ゲート電極GE、透明導電膜TCLから成る上層配線UWIの上に、透明導電膜TCLから成る上層配線UWIの間隙領域を埋めるため
導電層CLを形成する。導電層CLの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行ない、加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0057】
続いて、ステップ(a−8)、(b−8)に示すように、導電層CLの上に、ネガレジストNRESを塗布する。そして、フォトマスクPMを用いて、透明導電層TCLからなる上層配線UWI上のネガレジストNRES、及び、下層回線LWIと透明導電膜TCLにより形成される上層配線UWIの交差部分上を表面側から露光する。なお、導電層CLを形成する目的は、透明導電膜TCLの間隙領域を埋めるためであるので、最低限、下層回線LWIと透明導電膜TCLにより形成される上層配線UWIの交差部分上を表面側から露光できれば良い。
【0058】
続いて、ステップ(a−9)、(b−9)に示すように、露光部分以外のネガレジストNRESが除去され、ネガレジストNRESがパターニングされる。
【0059】
続いて、ステップ(a−10)、(b−10)に示すように、ネガレジストNRESの露光部分をエッチングマスクとして、導電層CLをエッチングする。これにより、上層配線UWIは、透明導電膜TCL、導電層CLの2層となる。ここで(a−8)、(b−8)、(a−9)、(b−9)、(a−10)、(b−10)の図では、ネガレジストNRESを用いた場合を示したが、当然ポジレジストを用いてもよい。その場合、言うまでもなくステップ(a−8)、(b−8)で用いるフォトマスクはネガ/ポジを反転させる。
【0060】
続いて、ネガレジストNRESの露光部分も除去し、ステップ(a−11)、(b−11)に示す構造を得る。
【0061】
以上のプロセスでは、高温プロセスは必要とされないため、プラスチックフィルムなどのフレキシブル基板上に容易にTFTを形成することができる。
【0062】
ステップ(b−1)における裏面からの露光光が下層配線LWIにより遮断されるため、下層配線LWIと上層配線UWIの交差部分は露光されず、交差部分上のネガレジストNRESが除去される。交差部分の透明導電膜TCLからなる上層配線UWIがエッチングにより分断され、間隙領域が生じてしまう。図7に示す製造工程によれば、この間隙領域を導電層CLにより埋め、分断された透明導電膜から成る上層配線UWIを短絡させることができる。加えて、上層配線UWIが、透明導電膜TCL、導電層CLの2層構造となるため、上層配線の導電性が増す。
【0063】
図8に、酸化物半導体を用い作成したトップゲート、ボトムコンタクト型のTFTを示す。図8(a)は、TFTを上から見た図面である。図8(b)は、図2(a)のA−A´断面を示す図面である。図8(c)は、図8(a)のB−B´断面を示す図面である。図8は、上層配線UWIを2層配線とせず、透明導電膜TCLの間隙領域のみを導電層CLにより埋めている点が、図6とは異なる。
【0064】
図9に、酸化物半導体を用い作成したトップゲート、ボトムコンタクト型のTFTを示す。図8(a)は、TFTを上から見た図面である。図8(b)は、図2(a)のA−A´断面を示す図面である。図8(c)は、図8(a)のB−B´断面を示す図面である。図9は、ゲート電極GEが、透明導電膜TCLと導電層CLの2層構造となっている点において、図6とは異なる。
【0065】
図10は、本実施の形態におけるTFTを2層積層した半導体装置を示す図である。図10の半導体装置は、上述した製造方法に従い図2(a)、図6(a)のTFTを製造したのち、TFTを絶縁膜IFで覆い、その上に再びTFTを製造したものである。第2層目のTFTの製造においても、最初に金属で形成したソース電極SE、ドレイン電極DEをマスクに用い、裏面露光を適用することで自己整合的にソース電極SE2、ドレイン電極DE2、ゲート電極GE2を形成する。なお、図10でもTFT部に上述したトップゲート/ボトムコンタクト型のTFTを用いた場合の例を示したが、実施の形態2で示すトップゲート/トップコンタクト型のTFTを用いても良い。
【0066】
以上、本実施の形態1における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていた、ソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。また、ソース電極SE、ドレイン電極DEに金属を用いるため、これらの電極、あるいはこれらの電極と一括に形成した配線の抵抗が十分に低い半導体装置を提供することができる。
【0067】
(実施の形態2)
図11は、本実施の形態2における半導体装置の構成および製造方法を示す図である。半導体装置としていわゆるトップゲート/トップコンタクト型酸化物TFTを挙げている。ここでいうトップゲートとは、チャネル層CHNよりも上層にゲート電極GEが形成されている構造のことであり、トップコンタクトとは、チャネル層CHNよりも上層にソース電極SEおよびドレイン電極DEが形成されている構造のことを示している。
【0068】
本実施の形態2における半導体装置の製造方法は以下の通りである(各工程の詳細は実施の形態1に準ずる)。まず、図11(a)に示すように、透明基板SUB上に半導体チャネル層CHNが形成される。続いて、この半導体チャネル層CHN上に、金属によりソース電極SE、ドレイン電極DEが形成される。ソース電極SE、ドレイン電極DEは一定距離離間した領域である離間領域を隔てて形成されており、この離間領域は半導体チャネル層CHNの直上にある。そして、半導体チャネル層CHN、ソース電極SE、ドレイン電極DEを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。その後、ゲート絶縁膜GI上に透明導電膜TCLが形成され、さらにその上にネガレジストNRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりネガレジストNRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるソース電極SE、ドレイン電極DEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ソース電極SE、ドレイン電極DEに対して自己整合的にネガレジストNRESを露光することができる。続いて、ネガレジストNRESが図11(b)に示すようにパターニングされ、透明導電膜TCLが図11(c)に示すようにゲート電極GEの形状に加工される。続いて、ネガレジストNRESを除去し、図11(d)に示すような構造を得る。最後に、実施の形態1の図6で行なった加工と同様に、一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより透明導電膜TCLをゲート電極GEの形状に加工し、TFT構造を得る。
【0069】
なお、上述の説明ではゲート電極GEの加工において、裏面露光を用いた自己整合的な加工を先に行ない、その後一般的なフォトリソグラフィー技術を用いた加工を行なったが、この順序は逆とすることも可能である。
【0070】
図11ではソース電極SE、ドレイン電極DEの形成にドライエッチングを用いた場合の例を示したため、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部が、実質上垂直形状をしているが、実施の形態1で示したのと同様にドライエッチング代わりにウェットエッチングを用いても良い。その場合、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部は、先端部に行くにつれて高さが低くなるテーパ形状となる。ドライエッチングを用いた場合、加工精度が高まるというメリットがありと、ウェットエッチングを用いた場合、チャネル層CHNに与えるダメージが小さいというメリットがある。
【0071】
本実施の形態2における各部材は実施の形態1に示したのと同様の材料によって形成されている。
【0072】
以上、本実施の形態2における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていたソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。また、ソース電極SE、ドレイン電極DEに金属を用いるため、これらの電極、あるいはこれらの電極と一括に形成した配線の抵抗が十分に低い半導体装置を提供することができる。
【0073】
(実施の形態3)
図12は、本実施の形態3における半導体装置の構成および製造方法を示す図である。半導体装置としていわゆるボトムゲート/トップコンタクト型酸化物TFTを挙げている。ここでいうボトムゲートとは、チャネル層CHNよりも下層にゲート電極GEが形成されている構造のことであり、トップコンタクトとは、チャネル層CHNよりも上層にソース電極SEおよびドレイン電極DEが形成されている構造のことを示している。
【0074】
本実施の形態3における半導体装置の製造方法は以下の通りである。まず、図12(a)に示すように、透明基板SUB上に金属によりゲート電極GE形成される。金属の成膜はCVD法やスパッタ法などにより行ない、ゲート電極GEの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とドライエッチングあるいはウェットエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0075】
続いて、このゲート電極GEを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。このゲート絶縁膜GIの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行なう。
【0076】
そして、ゲート絶縁膜GI上にゲート電極GEを覆うようにして半導体チャネル層CHNが形成される。酸化物半導体の成膜はスパッタ法などにより行ない、チャネル層CHNの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0077】
その後、チャネル層CHNを覆うようにしてスパッタ法などにより透明導電膜TCLが形成され、さらに、その上にネガレジストNRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりネガレジストNRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるゲート電極GEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ゲート電極GEに対して自己整合的にネガレジストNRESを露光することができる。
【0078】
続いて、ネガレジストNRESが図12(b)に示すようにパターニングされ、透明導電膜TCLが図12(c)に示すように加工される。その後、ネガレジストNRESを除去し、図12(d)(断面図)、図13(a)(上面から見た平面図。A−A’の断面が図12(d)に当たる)に示すような構造を得る。最後に、一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより透明導電膜TCLをソース電極SEおよびドレイン電極DEの形状に加工し、図13(b)に示すようなTFT構造を得る。
【0079】
なお、上述の説明ではソース電極SEおよびドレイン電極DEの加工において、裏面露光を用いた自己整合的な加工を先に行ない、その後一般的なフォトリソグラフィー技術を用いた加工を行なったが、この順序は逆とすることも可能である。
【0080】
本実施の形態3における各部材は基本的には実施の形態1に示したのと同様の材料によって形成されている。ただし、上述の製造方法を読めばわかる通り、ゲート電極GEには実施の形態1のソース電極SE、ドレイン電極DEに用いた材料を用い、ソース電極SE、ドレイン電極DEには実施の形態1のゲート電極GEに用いた材料を用いる。
【0081】
本実施の形態によれば、チャネル層CHNを酸化物半導体を用いて作製しているため、水銀ランプのi線(波長365 nm)などの短い波長の光により、裏面露光を行うことができる。加えて、半導体チャネル層CHNを構成する酸化物半導体は多くの金属との間のコンタクト抵抗が小さいため、半導体チャネル層CHNとソース電極SE、ドレイン電極DEを構成する金属膜とを直接接続することができる。
【0082】
図12ではソース電極SE、ドレイン電極DEの形成にドライエッチングを用いた場合の例を示したため、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部が、実質上垂直形状をしているが、実施の形態1で示したのと同様にドライエッチング代わりにウェットエッチングを用いても良い。その場合、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部は、先端部に行くにつれて高さが低くなるテーパ形状となる。ドライエッチングを用いた場合、加工精度高まるというメリットがありと、ウェットエッチングを用いた場合、チャネル層CHNに与えるダメージが小さいというメリットがある。
【0083】
図12の製造方法に従い、ゲート電極GEと同工程により下層配線LWIと形成し、ソース電極SE、ドレイン電極DEと同工程により上層配線UWIを形成する場合を考える。裏面からの露光光が下層配線LWIにより遮断されるため、下層配線LWIと上層配線UWIの交差部分は露光されず、交差部分上のネガレジストNRESが除去される結果、交差部分の上層配線UWIがエッチングにより分断され、間隙領域が生じてしまう。このため、間隙領域を埋め、分断された上層配線UWIを短絡させる必要がある。
【0084】
図13は、図12のTFTのゲート電極周辺を表す図面である。図13(a)は、図12のステップ(d)における透明導電膜TCLの形状を示す図面である。図13(b)は、透明導電膜TCLを加工し、ソース電極、ドレイン電極を形成したTFTのゲート電極周辺を表す図面である。
【0085】
図14では、金属あるいは金属酸化物などの導電層CLにより間隙領域を埋め、分断された上層配線UWIを短絡させる方法について説明する。
【0086】
図14は、図12において、ゲート電極GEと下層配線LWIを一体に形成し、ソース電極SEと上層配線UWIを一体に形成した場合の半導体装置を示す図である。図14(a)のA−A’の断面が図12に当たる。また、B−B’の断面が図14(b)にあたる。
【0087】
図14において、下層配線LWIは、図12におけるゲート電極GEと同一工程により加工・形成される。すなわち、下層配線LWIの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行ない、加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0088】
下層配線LWIと上層配線UWIを隔てるゲート絶縁膜層GIは、図12のゲート絶縁膜と同一工程により形成される。すなわち、ゲート絶縁膜GIの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行なう。
【0089】
上層配線UWIを構成する透明導電膜TCLは、図12におけるソース電極SE、ドレイン電極DEと同一工程により加工・形成される。すなわち、上層配線UWIの成膜はスパッタ法などにより行ない、加工は裏面露光を用いた自己整合的な加工と一般的なフォトリソグラフィー技術を用いた加工の2回に分けて行なう。上層配線UWIを構成する導電膜CLは、成膜をスパッタ法などにより行ない、加工を一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0090】
なお、図14(a)と同様の工程により、図14(c)に示すように下層配線LWI、上層配線UWIとの交差部分のみについて、導電層CLを作製することもできる。また、同様に、図14(d)に示すように、上層配線UWIの部分のみならず、ソース電極SE、ドレイン電極DE上にも導電層CLを作製することも可能である。
【0091】
また、図14ではTFT部に上述したボトムゲート/トップコンタクト型のTFTを用いた場合の例を示したが、実施の形態4で示すボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFTを用いても良い。
【0092】
図15は、本実施の形態において、ゲート電極GEと下層配線LWIを一体に形成し、ソース電極SEと上層配線UWIを別の方法で一体に形成した場合の半導体装置を示す図である。図15(a)のA−A’の断面が図12に当たる。また、B−B’の断面が図15(b)にあたる。
【0093】
図15と図14の違いは、ネガレジストNRESの露光の方法のみであるので、ネガレジストNRES塗布前の工程の説明は図14の説明により代替する。
【0094】
図15の構造では、通常のフォトマスクPMを用いて、選択的に交差部分上のネガレジストNRESを表面側から露光する。これにより上層配線UWIの分断を防止している。表面側からの露光は、裏面露光の前後に行なえば良いが、裏面露光と同時に行なっても良い。なお、図15でもTFT部に上述したボトムゲート/トップコンタクト型のTFTを用いた場合の例を示したが、実施の形態4で示すボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFTを用いても良い。
【0095】
図16は、本実施の形態におけるTFTを2層積層した半導体装置を示す図である。図16の半導体装置は、上述した製造方法に従い図12(d)のTFTを製造したのち、TFTを絶縁膜IFで覆い、その上に再びTFTを製造したものである。第2層目のTFTの製造においても、最初に金属で形成したゲート電極GEをマスクに用い、裏面露光を適用することで自己整合的に、ゲート電極GE2、ソース電極SE2、ドレイン電極DE2を形成する。なお、図16でもTFT部に上述したボトムゲート/トップコンタクト型のTFTを用いた場合の例を示したが、実施の形態4で示すボトムゲート/ボトムコンタクト型のTFTを用いても良い。
【0096】
以上、本実施の形態3における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていた、ソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。
【0097】
(実施の形態4)
図17は、本実施の形態4における半導体装置の構成および製造方法を示す図である。半導体装置としていわゆるボトムゲート/ボトムコンタクト型酸化物TFTを挙げている。ここでいうボトムゲートとは、チャネル層CHNよりも下層にゲート電極GEが形成されている構造のことであり、ボトムコンタクトとは、チャネル層CHNよりも下層にソース電極SEおよびドレイン電極DEが形成されている構造のことを示している。
【0098】
本実施の形態4における半導体装置の製造方法は以下の通りである(各工程の詳細は実施の形態3に準ずる)。まず、図17(a)に示すように、透明基板SUB上に金属によりゲート電極GE形成される。金属の成膜はCVD法やスパッタ法などにより行ない、ゲート電極GEの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0099】
続いて、このゲート電極GEを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。このゲート絶縁膜GIの成膜はCVD法やスパッタ法などにより行なう。
【0100】
そして、ゲート絶縁膜GI上にスパッタ法などにより透明導電膜TCLが形成され、さらに、その上にネガレジストNRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりネガレジストNRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるゲート電極GEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ゲート電極GEに対して自己整合的にネガレジストNRESを露光することができる。
【0101】
その後、ネガレジストNRESが図17(b)に示すようにパターニングされ、透明導電膜TCLが図17(c)に示すように加工される。続いて、ネガレジストNRESを除去し、図17(d)に示すような構造を得る。そして、実施の形態3の図13で行なった加工と同様に、一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより透明導電膜TCLをソース電極SE、ドレイン電極DEの形状に加工し、TFT構造を得る。
【0102】
最後に、ゲート電極GEを覆い、ソース電極SE、ドレイン電極DEにまたがるようにして半導体チャネル層CHNが形成され、図17(e)に示すようなTFT構造を得る。酸化物半導体の成膜はスパッタ法などにより行ない、チャネル層CHNの形状への加工は一般的なフォトリソグラフィー技術とウェットエッチングあるいはドライエッチングとの組み合わせにより行なう。
【0103】
なお、上述の説明ではゲート電極GEの加工において、裏面露光を用いた自己整合的な加工を先に行ない、その後一般的なフォトリソグラフィー技術を用いた加工を行なったが、この順序は逆とすることも可能である。
【0104】
図17ではソース電極SE、ドレイン電極DEの形成にドライエッチングを用いた場合の例を示したため、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部が、実質上垂直形状をしているが、実施の形態1で示したのと同様にドライエッチング代わりにウェットエッチングを用いても良い。その場合、ソース電極SEの離間領域側の端部およびドレイン電極DEの離間領域側の端部は、先端部に行くにつれて高さが低くなるテーパ形状となる。ドライエッチングを用いた場合、加工精度が高まるというメリットがありと、ウェットエッチングを用いた場合、ゲート絶縁膜GIに与えるダメージが小さいというメリットがある。
【0105】
本実施の形態4における各部材は実施の形態3に示したのと同様の材料によって形成されている。
【0106】
以上、本実施の形態4における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていたソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。
【0107】
(実施の形態5)
図18は、本実施の形態5における半導体装置の構成および製造方法を示す図である。半導体装置としていわゆるボトムゲート型酸化物TFTを挙げている。ここでいうボトムゲートとは、チャネル層CHNよりも下層にゲート電極GEが形成されている構造のことを示している。
【0108】
本実施の形態5における半導体装置の製造方法は以下の通りである(各工程の詳細は実施の形態1に準ずる)。まず、透明基板SUB上に図18(a)に示すように、金属によりゲート電極GEが形成される。そして、ゲート電極GEを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。その後、ゲート絶縁膜GI上に透明導電膜TCLが形成され、さらにその上にネガレジストNRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりネガレジストNRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるゲート電極GEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ゲート電極GEに対して自己整合的にネガレジストNRESを露光することができる。続いて、ネガレジストNRESが図18(b)に示すようにパターニングされる。その後、酸素系プラズマ照射、酸素雰囲気アニールなどを行ない、ネガレジストNRES開口部より透明導電膜TCLの一部を改質(酸素導入によるキャリア濃度低減)し、チャネル層CHNが形成される。この際、チャネル層CHNにより分断された透明導電膜TCLの残りの部分はソース電極SEおよびドレイン電極DEとなる。最後にネガレジストNRESを除去し、図18(d)に示すようなTFTを得る。
【0109】
図19は本実施の形態5においてTFTと同時に配線WIや容量電極CEを形成した場合の半導体装置の構成を示す図である。図19(a)が上面図、図19(b)がA−A’間の断面図である。
【0110】
なお、本実施の形態5における各部材は実施の形態1に示したのと同様の材料によって形成されている。
【0111】
以上、本実施の形態5における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていたソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。また、チャネル層CHN、ソース電極SE、ドレイン電極DE、さらには必要に応じて配線WIや容量電極CEを同一の膜より一体に形成することができるため、チャネル層とソース・ドレイン電極との間のヘテロ接合による接触抵抗を排除した半導体装置を提供するこができる。また、製造工程が簡易になるため、製造コストが低い半導体装置を提供することができる。
【0112】
(実施の形態6)
図20は、本実施の形態6における半導体装置の構成および製造方法を示す図である。半導体装置としていわゆるボトムゲート型酸化物TFTを挙げている。ここでいうボトムゲートとは、チャネル層CHNよりも下層にゲート電極GEが形成されている構造のことを示している。
【0113】
本実施の形態6における半導体装置の製造方法は以下の通りである(各工程の詳細は実施の形態1に準ずる)。まず、透明基板SUB上に図20(a)に示すように、金属によりゲート電極GEが形成される。そして、ゲート電極GEを覆うようにして、ゲート絶縁膜GIが形成される。その後、ゲート絶縁膜GI上に透明半導体膜TSが形成され、さらにその上にポジレジストPRESが塗布され、透明基板SUBの裏面側よりポジレジストPRESが露光される(裏面露光)。この露光工程においては、金属よりなるゲート電極GEがマスクとして働き、それ以外の部材は露光光を透過するため、ゲート電極GEに対して自己整合的にポジレジストPRESを露光することができる。続いて、ポジレジストPRESが図20(b)に示すようにパターニングされる。その後、プラズマ照射、レーザ照射、還元雰囲気アニールなどを行ない、ポジレジストPRES開口部より透明半導体膜TSの一部を改質(酸素引き抜き、あるいは水素導入によるキャリア濃度増大)し、ソース電極SE、ドレイン電極DEが形成される。この際、透明半導体膜TSの残りの部分はチャネル層CHNとなる。最後にポジレジストPRESを除去し、図20(d)に示すようなTFTを得る。本実施の形態6においてもTFTと同時に配線WIや容量電極CEを形成し、図19のような構成をとることもできる。
【0114】
なお、本実施の形態6における各部材は実施の形態1に示したのと同様の材料によって形成されている。
【0115】
以上、本実施の形態6における自己整合型酸化物TFTによれば、図1に示すような、表面露光のみを用いて形成した際に生じていたソース電極SEおよびドレイン電極DEとゲート電極GEとの間のオーバラップOL、ならびにこのオーバラップOLに起因して生じていた寄生容量CPの発生を抑制することができる。また、チャネル層CHN、ソース電極SE、ドレイン電極DE、さらには必要に応じて配線WIや容量電極CEを同一の膜より一体に形成することができるため、チャネル層とソース・ドレイン電極との間のヘテロ接合による接触抵抗を排除した半導体装置を提供するこができる。また、製造工程が簡易になるため、製造コストが低い半導体装置を提供することができる。
【0116】
(実施の形態7)
図21は本実施の形態5における半導体装置の構成を示す図である。実施の形態1〜6に示す構造の酸化物TFTを用いてアンテナ共振回路AR、整流器RCT、変調器MOD、デジタル回路DGCなどを構成し、無線タグを形成している。無線タグはリーダRDまたはライタWRと無線で通信を行うことができるようになっている。無線タグでは、リーダRDやライタWRとの無線通信を行なうが、高周波での動作が要求される。このとき、前記実施の形態1〜6に示す自己整合型酸化物TFTでは、寄生容量が小さいため高周波での動作が可能になる。これにより、前記実施の形態1〜6における自己整合型酸化物TFTを使用した回路の高速化を図ることができる。このことから、前記実施の形態1〜6に示す自己整合型酸化物TFTは、高周波動作が必要とされる無線タグの使用に適しているといえる。
【0117】
(実施の形態8)
図22は本実施の形態8における半導体装置の構成を示す図である。本実施の形態8では、前記実施の形態1〜6の構造を有する酸化物TFTを構成要素とする素子が基板SUB上にアレイ状に配置されている。前記実施の形態1〜6に示す酸化物TFTを、アレイ内の各素子のスイッチングや駆動用のトランジスタに用いることはもちろん、この酸化物TFTのゲート電極GEと接続されるゲート線GLに信号を送るゲート線駆動回路GDCや、この酸化物TFTのソース電極SEあるいはドレイン電極DEと接続されるデータ線DLに信号を送るデータ線駆動回路DDCを構成するトランジスタに用いてもよい。この場合、各素子の酸化物TFTとゲート線駆動回路GDCあるいはデータ線駆動回路DDC内の酸化物TFTを並行して形成することができる。
【0118】
アクティブマトリクス型液晶表示装置に上述したアレイを適用する場合、各素子は、例えば、図23に示すような構成になる。図中x方向に延在するゲート線GLに走査信号が供給されると、酸化物TFTがオンし、このオンされた酸化物TFTを通して、図中y方向に延在するデータ線DLからの映像信号が画素電極PEに供給される。なお、ゲート線GLは図中y方向に並設され、データ線DLは図中x方向に並設され、隣接する一対のゲート線GLと隣接する一対のドレイン線DLで囲まれる領域(画素領域)に画素電極PEが配置されている。この場合、例えば、データ線DLがソース電極SEと電気的に接続され、画素電極PEがドレイン電極DEと電気的に接続される。あるいは、データ線DLがソース電極SEを兼ねてもよい。また、液晶表示装置に限らず有機EL表示装置などに上述したアレイを適用してもよい。この場合、画素回路を構成するトランジスタに酸化物TFTを適用する。さらには、上述したアレイを記憶素子に適用し、選択トランジスタに酸化物TFTを適用してもよい。
【0119】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0120】
本発明における半導体装置は、無線タグ、記憶素子アレイなどを構成するトランジスタや周辺回路などに適用できる。また、透過型、反射型、半透過型の各液晶表示装置、並びに有機EL表示装置などの各画素を駆動するトランジスタや周辺回路などにも適用できる。
【符号の説明】
【0121】
AR アンテナ共振回路
CE 容量電極
CHN チャネル層
CHN2 チャネル層
CP 寄生容量
DDC データ線駆動回路
DE ドレイン電極
DE2 ドレイン電極
DGC デジタル回路
DL データ線
GDC ゲート線駆動回路
GE ゲート電極
GE2 ゲート電極
GI ゲート絶縁膜
GL ゲート線
IF 絶縁膜
LWI 下層配線
MOD 変調器
NRES ネガレジスト
OL オーバラップ
PE 画素電極
PM フォトマスク
PRES ポジレジスト
RCT 整流器
RD リーダ
SE ソース電極
SE2 ソース電極
SUB 基板
TCL 透明導電膜
TFT 酸化物TFT
UWI 上層配線
WI 配線
WR ライタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に金属膜によりソース電極とドレイン電極と酸化物半導体によりチャネル膜を形成し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極と前記チャネル膜の上にゲート絶縁膜を形成し、
前記ゲート絶縁膜上に、導電膜を形成し、
前記導電膜上にネガレジストを塗布し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、ゲート電極を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の製造方法において、
前記基板上に前記金属膜により、前記ソース電極と前記ドレイン電極の形成と共に第1配線を形成し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極と共に前記第1配線をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記第1配線の直上の前記ネガレジストの一部を、前記基板の表面側からフォトマスクを介し露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、前記ゲート電極と共に第2配線を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の製造方法において、
前記基板上に前記金属膜によりソース電極とドレイン電極と共に第1配線を形成し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極と共に前記第1配線をマスクとして、前記透明基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、前記ゲート電極と共に第2配線を形成し、
前記第1配線直上の前記第2配線の分断部分を第3配線を形成し接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の製造方法において、
前記裏面露光の光源として、水銀ランプのi線を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の製造方法において、
前記基板は、プラスチックフィルムからなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項6】
請求項1記載の製造方法において、
前記チャネル膜は、Zn−O、In-O、Ga-O、Sn-O、In−Ga−Zn−O、Zn−Sn−O、In−Sn−O、In−Zn−O、Ga−Zn−O、In−Ga−Oの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項7】
請求項1記載の製造方法において、
前記ゲート絶縁膜は、Si−O、Al−O、Si−Nの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項8】
請求項1記載の製造方法において、
前記導電膜は、In-Sn-O、Al−Zn-O、Sn−Oの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
請求項1記載の製造方法において、
前記基板と、チャネル膜と、ゲート絶縁膜と、導電膜は透明であり、
前記金属膜は不透明であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
基板上に金属膜によりゲート電極を形成し、
前記ゲート電極と前記基板の上にゲート絶縁膜を形成し、
前記ゲート絶縁膜上に酸化物半導体によりチャネル膜を形成し、
前記チャネル膜上に導電膜を形成し、
前記導電膜上にネガレジストを塗布し、
前記ゲート電極をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、ソース電極とドレイン電極を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項11】
請求項10に記載の製造方法において、
前記基板上に前記金属膜によりゲート電極の形成と共に第1配線を形成し、
前記ゲート電極と共に前記第1配線をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記第1配線の直上の前記ネガレジストの一部を、前記基板の表面側からフォトマスクを介し露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、前記ソース電極、ドレイン電極の形成と共に前記第2配線を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項12】
請求項10に記載の製造方法において、
前記基板上に前記金属膜によりゲート電極と共に第1配線を形成し、
前記ゲート電極と共に前記第1配線をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、前記ソース電極、ドレイン電極の形成と共に第2配線を形成し、
前記第1配線直上の前記第2配線の分断部分を第3配線を形成し接続することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項13】
請求項10記載の製造方法において、
前記裏面露光の光源として、水銀ランプのi線を用いることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項14】
請求項10記載の製造方法において、
前記基板は、プラスチックフィルムからなることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項15】
請求項10記載の製造方法において、
前記チャネル膜は、Zn−O、In-O、Ga-O、Sn-O、In−Ga−Zn−O、Zn−Sn−O、In−Sn−O、In−Zn−O、Ga−Zn−O、In−Ga−Oの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項16】
請求項10記載の製造方法において、
前記ゲート絶縁膜は、Si−O、Al−O、Si−Nの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項17】
請求項10記載の製造方法において、
前記導電膜は、In-Sn-O、Al−Zn-O、Sn−Oの何れか一つから成ることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項18】
請求項10記載の製造方法において、
前記基板と、チャネル膜と、ゲート絶縁膜と、導電膜は透明であり、
前記金属膜は不透明であることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項19】
基板上に金属膜によりソース電極とドレイン電極と酸化物半導体によりチャネル膜を形成し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極と前記チャネル膜の上にゲート絶縁膜を形成し、
前記ゲート絶縁膜上に、導電膜を形成し、
前記導電膜上にネガレジストを塗布し、
前記ソース電極と前記ドレイン電極をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、ゲート電極を形成することにより製造された半導体装置。
【請求項20】
基板上に金属膜によりゲート電極を形成し、
前記ゲート電極と前記基板の上にゲート絶縁膜を形成し、
前記ゲート絶縁膜上に酸化物半導体によりチャネル膜を形成し、
前記チャネル膜上に導電膜を形成し、
前記導電膜上にネガレジストを塗布し、
前記ゲート電極をマスクとして、前記基板の裏面側から前記ネガレジストを露光し、
前記ネガレジストの露光部分を残し前記ネガレジストを除去し、
前記露光部分をエッチングマスクとする前記導電膜のエッチングにより、ソース電極とドレイン電極を形成することにより製造された半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−44575(P2011−44575A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−191589(P2009−191589)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】