説明

半導体装置及びその作製方法

【課題】小型化、薄型化、軽量化を実現した半導体装置の提供を課題とする。また、作製時間を短縮し、歩留まりを向上することができる半導体装置の作製方法の提供を課題とする。
【解決手段】トランジスタと、トランジスタ上に設けられた絶縁層と、絶縁層に設けられた開口部を介して、トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層(ソース配線又はドレイン配線に相当)と、絶縁層及び第1の導電層上に設けられた第1の樹脂層と、第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、第1の導電層に電気的に接続された導電性粒子を含む層と、第2の樹脂層及びアンテナとして機能する第2の導電層が設けられた基板とを有する。上記構成の半導体装置において、第2の導電層は、導電性粒子を含む層を介して、第1の導電層に電気的に接続されている。また、第2の樹脂層は、第1の樹脂層上に設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその作製方法に関する。半導体装置は、トランジスタを含むものに相当する。
【背景技術】
【0002】
近年、電磁波の送信と受信を行うことが可能な半導体装置の開発が進められている。このような半導体装置は、RFID(Radio Frequency IDentification)、RFチップ、RFタグ、ICチップ、ICタグ、ICラベル、無線チップ、無線タグ、電子チップ、電子タグ、無線プロセッサ、無線メモリ等と呼ばれ(例えば、特許文献1参照)、既に一部の分野において、導入が開始されている。
【特許文献1】特開2004−282050号公報
【0003】
電磁波の送信と受信を行うことが可能な半導体装置は、アンテナが必須の構成要素である。そして、トランジスタとアンテナの両者が設けられた基板を用いる場合と、トランジスタが設けられた第1の基板とアンテナが設けられた第2の基板を用いる場合の2つに大別される。この2つのタイプは、多くの場合において、周波数帯で使い分けされる。例えば、通信距離を長くすることためには、アンテナの占有面積を大きくする必要がある。従って、そのような場合には、トランジスタが設けられた第1の基板とアンテナが設けられた第2の基板を用いる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
電磁波の送信と受信が可能な半導体装置は、物品に埋め込んだり、貼り付けたりして、システムの高機能化、多機能化、高付加価値化のために活用される場合が多い。そこで、物品への実装を容易にし、より多くの分野での導入を開始するために、本発明は、さらなる小型化、薄型化、軽量化を実現した半導体装置の提供を課題とする。
【0005】
また、本発明は、トランジスタが設けられた第1の基板とアンテナが設けられた第2の基板を用いる半導体装置において、作製時間を短縮し、歩留まりを向上することができる半導体装置の作製方法の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の半導体装置は、トランジスタと、トランジスタ上に設けられた絶縁層と、絶縁層に設けられた開口部を介して、トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層(ソース配線又はドレイン配線に相当)と、絶縁層及び第1の導電層上に選択的に設けられた第1の樹脂層と、第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、第1の導電層に電気的に接続された導電性粒子を含む層と、第2の樹脂層及びアンテナとして機能する第2の導電層が設けられた基板とを有する。
【0007】
上記構成の半導体装置において、第2の導電層は、導電性粒子を含む層を介して、第1の導電層に電気的に接続されている。また、第2の樹脂層は、第1の樹脂層上に設けられている。
【0008】
また、上記構成の半導体装置において、第2の導電層は、第2の樹脂層と導電性粒子を含む層を介して、第1の導電層に電気的に接続されている。また、第2の樹脂層は、第1の樹脂層上に設けられている。
【0009】
本発明の半導体装置は、トランジスタと、トランジスタ上に設けられた絶縁層と、絶縁層に設けられた開口部を介して、トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層(ソース配線又はドレイン配線に相当)と、絶縁層及び第1の導電層上に選択的に設けられた第1の樹脂層と、第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、第1の導電層に接するように設けられた第1の導電性粒子を含む層と、基板とを有する。基板上には、第2の樹脂層、アンテナとして機能する第2の導電層及び第2の導電性粒子を含む層が設けられている。第2の導電層は、第2の導電性粒子を含む層、第2の樹脂層及び第1の導電性粒子を含む層を介して、第1の導電層に電気的に接続されている。第2の樹脂層は、第1の樹脂層上に設けられている。
【0010】
上記構成の半導体装置において、導電性粒子を含む層は、銀粒子を含むことを特徴とする。
【0011】
本発明の半導体装置の作製方法は、第1の基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上にトランジスタを形成する工程と、トランジスタ上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層に開口部を形成してトランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成する工程と、絶縁層及び第1の導電層上に第1の樹脂層を選択的に形成する工程とを有する。
【0012】
上記の工程に続いて、少なくとも剥離層の一部が露出するような開口部を形成する工程と、第1の導電層に接するように導電性粒子を含む層を選択的に形成する工程と、アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板上に第2の樹脂層を選択的に形成する工程と、導電性粒子を含む層を介して第1の導電層と第2の導電層を電気的に接続させると共に、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体を分離する工程とを有する。
【0013】
または、上記の工程に続いて、第1の樹脂層上に第2の樹脂層を選択的に形成する工程と、少なくとも剥離層の一部が露出するような開口部を形成する工程と、第1の導電層に接するように導電性粒子を含む層を形成する工程と、導電性粒子を含む層を介して第1の導電層と第2の基板上に設けられたアンテナとして機能する第2の導電層を電気的に接続させると共に、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体を分離する工程とを有する。
【0014】
本発明の半導体装置の作製方法は、第1の基板上に剥離層を形成する工程と、剥離層上にトランジスタを形成する工程と、トランジスタ上に絶縁層を形成する工程と、絶縁層に開口部を形成してトランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成する工程と、絶縁層及び第1の導電層上に第1の樹脂層を選択的に形成する工程とを有する。
【0015】
上記の工程に続いて、第1の導電層に接するように導電性粒子を含む層を選択的に形成する工程と、少なくとも剥離層の一部が露出するような開口部を形成する工程と、アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板に第2の樹脂層を選択的に形成する工程と、第2の樹脂層と導電性粒子を含む層を介して第1の導電層と第2の導電層を電気的に接続させると共に、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体を物理的力で分離する工程とを有する。
【0016】
または、上記の工程に続いて、第1の導電層に接するように第1の導電性粒子を含む層を選択的に形成する工程と、少なくとも剥離層の一部が露出するような開口部を形成する工程と、アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板に第2の導電性粒子を含む層と第2の樹脂層を形成する工程と、第1の導電性粒子を含む層、第2の導電性粒子を含む層及び第2の樹脂層を介して第1の導電層と第2の導電層を電気的に接続させると共に、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体を分離する工程とを有する。
【0017】
本発明の半導体装置の作製方法において、剥離層として、タングステン又はモリブデンを含む層を形成する。
【0018】
また、剥離層の一部が露出するような開口部は、レーザービームを用いて形成するとよい。その際、レーザーは、紫外領域である1〜380nmの波長の固体レーザーを用いるとよい。好ましくは、1〜380nmの波長のNd:YVOレーザーを用いるとよい。紫外領域の波長のNd:YVOレーザーは、他の高波長側のレーザービームに比べ、基板に光が吸収されやすく、アブレーション加工が容易であるからである。このように、レーザービームの照射を用いる本発明は、フォトリソグラフィ法のように複数の工程を必要とせずに、開口部を形成することができる。従って、作製時間を短縮し、歩留まりを向上させることができる。
【0019】
また本発明は、剥離層の露出した部分を形成し、その露出した部分を始点として、剥離層の内部、又は剥離層と剥離層に接する層を境界として、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体を分離することを特徴とする。このように、第2の基板を用いることで、容易にかつ短時間で分離することができる。
【発明の効果】
【0020】
トランジスタが設けられた基板と、アンテナが設けられた基板を用いる場合、多くの場合において、トランジスタを含む積層体が設けられた第1の基板と、アンテナが設けられた第2の基板とを貼り付けるが、本発明では、第1の基板からトランジスタを含む積層体を分離し、その分離した積層体を第2の基板に貼り付けた半導体装置を提供することを特徴とする。上記特徴により、小型化、薄型化、軽量化を実現することができる。
【0021】
本発明は、第1の基板上のトランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層と、第2の基板上の第2の導電層とを接続させるとともに、第2の基板を用いて、第1の基板からトランジスタを含む積層体の分離を行う。つまり、本発明では、第1の導電層と第2の導電層を接続させる工程と、第1の基板からトランジスタを含む積層体の分離を行う工程とを同時(ほぼ同時)に行うことを特徴とする。上記特徴により、作製時間を短縮し、歩留まりを向上させることができる。また、第1の基板からの積層体の分離の工程の際、第2の基板を活用して行うことにより、容易にかつ短時間で分離することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。但し、本発明は以下の説明に限定されず、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、以下に説明する本発明の構成において、同じものを指す符号は異なる図面間で共通して用いる。
【0023】
(実施の形態1)
本発明の半導体装置の作製方法について、図1〜4の断面図と図5、6の上面図を参照して説明する。なお、図1(B)、図2(A)、図2(B)は、図5(A)〜(C)の上面図の点Aから点Bの断面図に相当する。また、図2(C)、図3(B)は、図6(B)、(C)の上面図の点Aから点Bの断面図に相当する。
【0024】
まず、基板10の一方の面上に、絶縁層11を形成する(図1(A)参照)。次に、絶縁層11上に剥離層12を形成する。次に、剥離層12上に絶縁層13を形成する。
【0025】
基板10は、ガラス基板、プラスチック基板、シリコン基板、石英基板等に相当する。好適には、基板10として、ガラス基板やプラスチック基板を用いるとよい。ガラス基板やプラスチック基板は、1辺が1メートル以上のものを作成することが容易であり、また、四角形状等の所望の形状のものを作成することが容易であるからである。そのため、例えば、四角形状で、1辺が1メートル以上のガラス基板やプラスチック基板を用いると、生産性を大幅に向上させることができる。このような利点は、円形で、最大で直径が30センチ程度のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。
【0026】
絶縁層11、13は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、珪素の酸化物、珪素の窒化物、窒素を含む珪素の酸化物、酸素を含む珪素の窒化物などを形成する。絶縁層11は、基板10からの不純物元素が上層に侵入してしまうことを防止する役目を担う。絶縁層11は、必要がなければ、形成しなくてもよい。
【0027】
剥離層12は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)、珪素(Si)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる層を、単層又は積層して形成する。珪素を含む層の結晶構造は、非晶質、微結晶、多結晶のいずれの場合でもよい。
【0028】
剥離層12が単層構造の場合、好ましくは、タングステン、モリブデン、タングステンとモリブデンの混合物、タングステンの酸化物、タングステンの酸化窒化物、タングステンの窒化酸化物、モリブデンの酸化物、モリブデンの酸化窒化物、モリブデンの窒化酸化物、タングステンとモリブデンの混合物の酸化物、タングステンとモリブデンの混合物の酸化窒化物、タングステンとモリブデンの混合物の窒化酸化物のいずれかを含む層を形成する。なお、タングステンとモリブデンの混合物とは、例えば、タングステンとモリブデンの合金に相当する。
【0029】
剥離層12が積層構造の場合、好ましくは、1層目として、タングステン、モリブデン、タングステンとモリブデンの混合物を含む層を形成し、2層目として、タングステンの酸化物、タングステンの窒化物、タングステンの窒化酸化物、モリブデンの酸化物、タングステンとモリブデンの混合物の酸化物、タングステンの酸化窒化物、モリブデンの酸化窒化物、タングステンとモリブデンの混合物の酸化窒化物を形成する。
【0030】
なお、剥離層12として、タングステンとタングステンの酸化物の積層構造を形成する場合、まず、剥離層12としてタングステンを含む層を形成し、その上に、絶縁層13として、珪素の酸化物を含む層を形成することにより、タングステンを含む層と珪素の酸化物を含む層との間に、タングステンの酸化物を含む層が形成されることを活用してもよい。これは、タングステンの窒化物、タングステンの酸化窒化物、タングステンの窒化酸化物を含む層等を形成する場合も同様であり、タングステンを含む層を形成後、その上に珪素の窒化物を含む層、酸素を含む窒化珪素層、窒素を含む酸化珪素層を形成するとよい。
【0031】
次に、絶縁層13上に複数のトランジスタ14を形成する。次に、複数のトランジスタ14上に絶縁層15〜17を形成する。次に、絶縁層15〜17に開口部を形成して、複数のトランジスタ14の各々のソース領域又はドレイン領域に接続された導電層18〜27を形成する。
【0032】
複数のトランジスタ14の各々は、半導体層50、ゲート絶縁層51、ゲート電極である導電層52を有する。半導体層50は、ソース領域又はドレイン領域として機能する不純物領域53、55、チャネル形成領域54を有する。不純物領域53、55には、N型又はP型を付与する不純物元素が添加されている。具体的には、N型を付与する不純物元素(周期表第15族に属する元素、例えばリン(P)、砒素(As))、P型を付与する不純物元素(周期表第13族に属する元素、例えばボロン(B))が添加されている。不純物領域56はLDD(Lightly Doped Drain)領域である。なお、複数のトランジスタ14の各々は、半導体層50上にゲート絶縁層51が設けられ、ゲート絶縁層51上に導電層52が設けられたトップゲート型、導電層52上にゲート絶縁層51が設けられ、ゲート絶縁層51上に半導体層50が設けられたボトムゲート型のどちらのタイプでもよい。
【0033】
なお、図示する構成では、複数のトランジスタ14のみを形成しているが、本発明はこの構成に制約されない。基板10上に設けられる素子は、半導体装置の用途によって適宜調整するとよい。例えば、電磁波を送受信する機能をもたせた半導体装置を形成する場合、基板10上に複数のトランジスタのみ、又は基板10上に複数のトランジスタとアンテナとして機能する導電層を形成するとよい。また、データを記憶する機能をもたせた半導体装置を形成する場合、基板10上に複数のトランジスタと記憶素子(例えば、トランジスタ、メモリトランジスタ等)も形成するとよい。また、回路を制御する機能や信号を生成する機能等をもたせた半導体装置(例えば、CPU、信号生成回路等)を形成する場合、基板10上にトランジスタを形成するとよい。また、上記以外にも、必要に応じて、抵抗素子や容量素子などの他の素子を形成するとよい。
【0034】
絶縁層15〜17は、プラズマCVD法、スパッタリング法、SOG(スピン オン グラス)法、液滴吐出法等を用いて、無機材料又は有機材料により形成する。なお、上記の構成では、複数のトランジスタ14上に3層の絶縁層(絶縁層15〜17)を形成しているが、本発明はこの構成に制約されない。複数のトランジスタ14上に設けられる絶縁層の数は特に制約されない。
【0035】
導電層18〜27は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、チタン(Ti)、アルミニウム(Al)、ネオジウム(Nd)等から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。
【0036】
なお、導電層18〜27を形成した後、必要に応じて、導電層18〜27上に保護を目的とした層を形成し、その後、基板10の他方の面(複数のトランジスタ14を形成していない面)を、研削装置を用いて研削してもよい。研削装置は、例えば、砥石に相当する。続いて、研削した基板10の他方の面(複数のトランジスタ14を形成していない面)を、研磨装置を用いて研磨してもよい。研磨装置は、例えば研磨パッド、研磨砥粒(例えば酸化セリウム等)に相当する。なお、研削工程と研磨工程の後は、必要に応じて、ゴミを除去するための洗浄工程、乾燥工程の一方又は両方を行ってもよい。
【0037】
次に、絶縁層17と導電層18〜27上に、樹脂層28を選択的に形成する(図1(B)、図5(A)参照)。この際、導電層19、26が露出するように、樹脂層28を選択的に形成する。樹脂層28は、スクリーン印刷法、液滴吐出法(例えば、インクジェット法)、フォトリソグラフィ法(例えば、露光によるパターニング、ドライエッチング、ウエットエッチング)等を用いて、選択的に、かつ均一に形成する。これらの方法のうち、好適には、スクリーン印刷法を用いるとよい。これは、スクリーン印刷法は、処理時間が短く、装置が安価であるからである。なお、図示する構成では、導電層19、26と樹脂層28とは重なっていないが、導電層19、26と樹脂層28とが一部重なる構成としてもよい。樹脂層28は、絶縁性の樹脂を、5〜200μm、好適には15〜35μmの厚さで形成する。絶縁性の樹脂とは、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂などである。また、樹脂層28として接着性を有する材料を用いてもよい。
【0038】
次に、少なくとも、剥離層12の一部が露出するような開口部29を形成する(図2(A)、図5(B)参照)。この工程は、フォトリソグラフィ法、レーザービームの照射等により行うが、好ましくは、レーザービーム照射を用いるとよい。レーザービームを用いると、処理時間が短いからである。レーザービームは、基板10、剥離層12、絶縁層11、13、15〜17、樹脂層28に対して照射される。また、レーザービームは、樹脂層28の表面に照射される。開口部29は、少なくとも、剥離層12の一部が露出するように形成される。そのため、少なくとも、絶縁層13、15〜17、樹脂層28には、開口部29が設けられる。図示する構成では、レーザービームが、基板10にまで達した場合を示す。また、基板10を6つに分割した場合を示す。
【0039】
前記レーザービームを射出するレーザーは、レーザー媒質、励起源、共振器により構成されている。レーザーは、媒質により分類すると、気体レーザー、液体レーザー、固体レーザーがあり、発振の特徴により分類すると、自由電子レーザー、半導体レーザー、X線レーザーがあるが、本発明では、いずれのレーザーを用いてもよい。なお、好ましくは、気体レーザー又は固体レーザーを用いるとよく、さらに好ましくは固体レーザーを用いるとよい。
【0040】
気体レーザーは、ヘリウムネオンレーザー、炭酸ガスレーザー、エキシマレーザー、アルゴンイオンレーザーがある。エキシマレーザーは、希ガスエキシマレーザー、希ガスハライドエキシマレーザーがある。希ガスエキシマレーザーは、アルゴン、クリプトン、キセノンの3種類の励起分子による発振がある。アルゴンイオンレーザーは、希ガスイオンレーザー、金属蒸気イオンレーザーがある。
【0041】
液体レーザーは、無機液体レーザー、有機キレートレーザー、色素レーザーがある。無機液体レーザーと有機キレートレーザーは、固体レーザーに利用されているネオジムなどの希土類イオンをレーザー媒質として利用する。
【0042】
固体レーザーが用いるレーザー媒質は、固体の母体に活性種がドープされたものである。固体の母体とは、結晶又はガラスである。結晶とは、YAG(イットリウム・アルミニウム・ガーネット結晶)、YLF、YVO、YAlO、サファイア、ルビー、アレキサンドライドである。また、活性種とは、例えば、3価のイオン(Cr3+、Nd3+、Yb3+、Tm3+、Ho3+、Er3+、Ti3+)である。
【0043】
なお、本発明に用いるレーザーには、連続発振型のレーザーやパルス発振型のレーザーを用いることができる。なお、前記レーザから射出されるレーザービームの照射条件、例えば、周波数、パワー密度、エネルギー密度、ビームプロファイル等は、複数のトランジスタ14を含む積層体の厚さなどを考慮して適宜調整する。
【0044】
なお、上記のレーザービームを照射する工程では、アブレーション加工を用いることを特徴としている。アブレーション加工とは、レーザービームを照射した部分、つまり、レーザービームを吸収した部分の分子結合が切断されて、光分解し、気化する現象を用いた加工である。つまり、本発明では、レーザービームを照射して、基板10、剥離層12、絶縁層11、13、15〜17、樹脂層28のある部分の分子結合を切断し、光分解し、気化させることにより、開口部29を形成している。
【0045】
なお、レーザーは、紫外領域である1〜380nm(より好ましくは150〜300nm)の波長の固体レーザーを用いるとよい。好ましくは、1〜380nmの波長のNd:YVOレーザーを用いるとよい。1〜380nmの波長のNd:YVOレーザーは、他の高波長側のレーザービームに比べ、基板に光が吸収されやすく、アブレーション加工が可能であるからである。また、加工部の周辺に影響を与えず、加工性がよいからである。
【0046】
次に、導電層19、26に接するように、導電性粒子を含む層31、32を選択的に形成する(図2(B)、図5(C)参照)。導電性粒子を含む層31、32は、スクリーン印刷法、液滴吐出法、フォトリソグラフィ法、ディスペンス法等を用いて形成する。導電性粒子を含む層31、32として、金粒子、銀粒子等を含む層を形成するが、好ましくは、抵抗が低い銀の粒子を含む層を形成するとよい。導電性粒子を含む層31、32は、後に設ける基板36下方の導電層40に接続できるような厚さで形成する。
【0047】
次に、インダクタンスを利用するための導電層40(インダクタともいう)、容量素子41が設けられた基板36を準備する(図2(C)、図6(A)参照)。導電層40、容量素子41の各々は、スクリーン印刷法、液滴吐出法、フォトリソグラフィ法、スパッタ法、CVD法などを用いて形成する。なお、導電層40と容量素子41とは並列に接続されている。並列に接続された導電層40と容量素子41を動作周波数に共振させることによって必要な電力を得ることができる。ここでは、導電層40と容量素子41とをあわせてアンテナとよび、導電層40と容量素子41とに用いられている導電層をアンテナとして機能する導電層とよぶ。
【0048】
次に、基板36に、導電層40、容量素子41の各々の保護を目的とした樹脂層35を選択的に形成する(図2(C)、図6(B)参照)。なお、保護層は、樹脂層ではなく、基板や液状のレジスト材料等を用いて形成してもよい。また、樹脂層35として、接着性を有する材料を用いてもよい。
【0049】
次に、導電性粒子を含む層31、32を介して、導電層19、26と、導電層40とを電気的に接続させると共に、樹脂層28上に、基板36を設ける(図3(A)参照)。次に、基板36を用いて、基板10から、複数のトランジスタ14を含む積層体を分離する(図3(B)、図6(C)参照)。導電層19、26と、導電層40は、フリップチップボンダー、ダイボンダー、ACF(Anisotropic. Conductive Film)貼り付け機、圧着機等により、加圧処理と加熱処理の一方又は両方を行うことにより、電気的に接続される。なお、基板10からの、複数のトランジスタ14を含む積層体の分離は、剥離層12の内部、又は剥離層12と絶縁層13を境界として行われる(図3(B))。図示する構成では、基板10からの、複数のトランジスタ14を含む積層体の分離は、剥離層12と絶縁層13を境界として行われた場合を示す。また、樹脂層28又は樹脂層35として接着性を有する材料を用いると、基板36と複数のトランジスタ14を含む積層体との接着性が高まり、基板10と複数のトランジスタ14を含む積層体との分離工程を簡単に行うことができる。
【0050】
なお、本実施の形態において、導電性粒子を含む層31、32を、トランジスタのソース配線又はドレイン配線として機能する導電層19、26に電気的に接続されるように設けた後に、導電層40、容量素子41が設けられた基板36を樹脂層28上に設けて導電層19、26と、導電層40とを電気的に接続させる構成を示しているがこの形態に限定されない。基板36上に形成された導電層40上に導電性粒子を含む層31、32を形成した後に、基板36を樹脂層28上に設けて、導電層19、26と、導電層40とを電気的に接続させる構成としてもよい。また、導電層19、26上と導電層40上の両方に導電性粒子を含む層を設ける構成としてもよい。
【0051】
次に、必要に応じて、複数のトランジスタ14を含む積層体を基板により封止する(図4参照)。具体的には、基板36と絶縁層13の一方又は両方の表面に、新たに、基板を設ける。図示する構成では、基板36の表面に基板37を設け、絶縁層13の表面に基板38を設けることにより、複数のトランジスタ14を含む積層体を、基板37、38により封止している。
【0052】
基板(基体、フィルム、テープとよぶこともできる)37、38の各々は、可撓性を有する基板である。基板37、38の各々の基材の材料は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、AS樹脂(アクリルニトリルとスチレンが重合した樹脂)、ABS樹脂(アクリルニトリル、ブタジエン、スチレンの三つが重合した樹脂)、メタクリル樹脂(アクリルともいう)、ポリ塩化ビニル、ポリアセタール、ポリアミド、ポリカーボネート、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリメチルペンテン、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド、ポリウレタン等の材料、繊維質の材料(例えば紙)を用いることができる。フィルムは、単層のフィルムでもよいし、複数のフィルムが積層したフィルムでもよい。また、その表面には、接着層が設けられていてもよい。接着層は、熱硬化樹脂、紫外線硬化樹脂、酢酸ビニル樹脂系接着剤、ビニル共重合樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、ゴム系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等の接着剤を含む層に相当する。
【0053】
基板37、38の各々の表面は、二酸化珪素(シリカ)の粉末により、コーティングされていてもよい。コーティングにより、高温で高湿度の環境下においても防水性を保つことができる。また、その表面は、インジウム錫酸化物等の導電性材料によりコーティングされていてもよい。コーティングした材料が静電気をチャージし、薄膜集積回路を静電気から保護することができる。また、その表面は、炭素を主成分とする材料(例えば、ダイヤモンドライクカーボン)によりコーティングされていてもよい。コーティングにより強度が増し、半導体装置の劣化や破壊を抑制することができる。また、基板37、38は、前記基材の材料(例えば樹脂)と、二酸化珪素や導電性材料や炭素を主成分とする材料とを混ぜ合わせた材料により形成してもよい。
【0054】
基板37、38による複数のトランジスタ14を含む積層体の封止は、基板37、38の各々の表面の層、又は基板37、38の各々の表面の接着層を加熱処理によって溶かすことにより行われる。また必要に応じて、加圧処理を行って接着される。
【0055】
(実施の形態2)
上記の本発明の半導体装置の作製方法において、作製工程の順番を変えてもよい。そこで以下には、作製工程の順番を変えた場合の一例について、図1、3、4、7を用いて説明する。
【0056】
まず、基板10上に絶縁層11を形成し、絶縁層11上に剥離層12を形成し、剥離層12上に絶縁層13を形成する(図1(A)参照)。次に、絶縁層13上に複数のトランジスタ14を形成し、複数のトランジスタ14上に絶縁層15〜17を形成する。次に、絶縁層15〜17に開口部を形成して、複数のトランジスタ14の各々のソース領域又はドレイン領域に接続された導電層18〜27を形成する。次に、絶縁層17と導電層18〜27上に、樹脂層28を選択的に形成する(図1(B)参照)。この際、導電層19、26が露出するように、樹脂層28を形成する。
【0057】
次に、樹脂層28上に、樹脂層35を選択的に形成する(図7(A)参照)。この際、導電層19、26が露出するように、樹脂層35を形成する。樹脂層35は、スクリーン印刷法、液滴吐出法等を用いて、選択的、かつ均一に形成する。これらの方法のうち、スクリーン印刷法を用いることが好適である。これは、スクリーン印刷法は、処理時間が短く、装置も安価であるからである。樹脂層35は、異方性導電ペースト又は絶縁性の樹脂を、5〜150μm、好適には30〜50μm形成する。
【0058】
次に、少なくとも、剥離層12が露出するような開口部29を形成する(図7(B)参照)。次に、導電層19、26上に、導電性粒子を含む層31、32を形成する(図7(C)参照)。
【0059】
次に、導電層40、容量素子41が設けられた基板36を準備する。続いて、導電性粒子を含む層31、32を介して、導電層19、26と、導電層40とを電気的に接続させると共に、樹脂層35上に、基板36を設ける(図3(A)参照)。続いて、基板36を用いて、基板10から、複数のトランジスタ14を含む積層体を分離する(図3(B)参照)。次に、必要に応じて、複数のトランジスタ14を含む積層体を基板により封止する(図4参照)。具体的には、基板36と絶縁層13の一方又は両方の表面に、新たに、基板を設ける。本実施の形態は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【0060】
(実施の形態3)
本発明の半導体装置の作製方法について、図1、8〜10を参照して説明する。
【0061】
まず、基板10上に絶縁層11を形成し、絶縁層11上に剥離層12を形成し、剥離層12上に絶縁層13を形成する(図1(A)参照)。次に、絶縁層13上に複数のトランジスタ14を形成し、複数のトランジスタ14上に絶縁層15〜17を形成する。次に、絶縁層15〜17に開口部を形成して、複数のトランジスタ14の各々のソース領域又はドレイン領域に接続された導電層18〜27を形成する。
【0062】
次に、絶縁層17と導電層18〜27上に、樹脂層28を選択的に形成する(図8(A)参照)。次に、導電層19、26に接するように、導電性粒子を含む層42、43を選択的に形成する。導電性粒子を含む層42、43は、スクリーン印刷法、液滴吐出法、フォトリソグラフィ法、ディスペンス法等を用いて、選択的に、かつ均一に形成する。これらの方法のうち、好適には、スクリーン印刷法を用いるとよい。これは、スクリーン印刷法は、処理時間が速く、装置が安価であるからである。導電性粒子を含む層42、43は、6〜200μm、好適には40〜70μmの厚さで形成する。導電性粒子を含む層42、43は、樹脂層28の上面より高く形成することが好ましい。導電性粒子を含む層42、43は、導電性材料を含む樹脂により形成する。例えば、銀、金、はんだを含む樹脂により形成する。好ましくは、抵抗値の低い銀を含む樹脂により形成する。
【0063】
次に、少なくとも、剥離層12の一部が露出するような開口部29を形成する(図8(B)参照)。
【0064】
次に、導電層40が設けられた基板36を準備する(図9(A)参照)。次に、導電層40に接するように、導電性粒子を含む層45、46を形成する。続いて、導電層40、基板36及び導電性粒子を含む層45、46を覆うように、樹脂層44を形成する。なお、後に、樹脂層44を用いるのみで、導電性粒子を含む層42、43と電気的に接続することができれば、導電性粒子を含む層45、46は設けなくてもよい。
【0065】
導電性粒子を含む層45、46は、導電性粒子を含む層42、43と同様に、スクリーン印刷法等を用いて、選択的に、かつ均一に形成する。導電性粒子を含む層45、46は、5〜200μm、好適には40〜80μmの厚さで形成する。
【0066】
樹脂層44は、スクリーン印刷法、液滴吐出法等を用いて、選択的に、かつ均一に形成する。これらの方法のうち、好適には、スクリーン印刷法を用いるとよい。樹脂層44は、異方性導電材料又は絶縁性の樹脂材料を、5〜150μm、好適には30〜50μmの厚さで形成する。異方性導電材料とは、導電性粒子を含む材料である。
【0067】
次に、導電性粒子を含む層42、43、樹脂層44、導電性粒子を含む層45、46を介して、導電層19、26と、導電層40が電気的に接続するように、樹脂層28上に、基板36を設ける(図9(B)参照)。図示する構成では、樹脂層44は、異方性導電層に相当する場合を示す。従って、導電性粒子を含む層42、43と導電性粒子を含む層45、46の間に、樹脂層44が設けられている。仮に、樹脂層44が、絶縁性の樹脂に相当する場合、導電性粒子を含む層42、43と導電性粒子を含む層45、46の間には、樹脂層44を設けないようにする。
【0068】
続いて、基板36を用いて、基板10から、複数のトランジスタ14を含む積層体を分離する(図10(A)参照)。
【0069】
次に、必要に応じて、複数のトランジスタ14を含む積層体を基板により封止する(図10(B)参照)。具体的には、基板36と絶縁層13の一方又は両方の表面に、新たに、基板を設ける。図示する構成では、基板36の表面に基板37を設け、絶縁層13の表面に基板38を設けることにより、複数のトランジスタ14を含む積層体を、基板37、38により封止している。本実施の形態は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例1】
【0070】
アンテナとして機能する導電層が設けられた基板について、図11を参照して説明する。導電層が設けられた基板は、例えば、以下の2つのようなものがある。
【0071】
1つは、基板61上に導電層62が設けられている。基板61は、ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PES(ポリエーテルサルフォン)などから形成されている。導電層62は、銅、銀などにより形成されている。また、導電層62の露出している部分は、酸化防止のため金などによりメッキが施されている。
【0072】
もう1つは、基板61上に、導電層62と保護層63が設けられている。保護層63は、基板又は絶縁性の樹脂と同じ材料を用いて、単層又は積層して形成することができる。基板はポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、PC(ポリカーボネート)、PES(ポリエーテルサルフォン)に相当する。絶縁性の樹脂は、液状レジストやエポキシ樹脂、シリコン樹脂、合成ゴム系樹脂に相当する。本実施例は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例2】
【0073】
本発明の半導体装置の構成について、図12を参照して説明する。本発明の半導体装置100は、演算処理回路101、記憶回路103、アンテナ104、電源回路109、復調回路110、変調回路111を有する。半導体装置100は、アンテナ104と電源回路109を必須の構成要素としており、他の要素は、半導体装置100の用途に従って、適宜設けられる。
【0074】
演算処理回路101は、復調回路110から入力される信号に基づき、命令の解析、記憶回路103の制御、外部に送信するデータの変調回路111への出力などを行う。
【0075】
記憶回路103は、記憶素子を含む回路と、データの書き込みやデータの読み出しを制御する制御回路を有する。記憶回路103には、少なくとも、半導体装置自体の識別番号が記憶されている。識別番号は、他の半導体装置と区別するために用いられる。また、記憶回路103は、有機メモリ、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、FeRAM(Ferroelectric Random Access Memory)、マスクROM(Read Only Memory)、PROM(Programmable Read Only Memory)、EPROM(Electrically Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)及びフラッシュメモリから選択された一種又は複数種を有する。有機メモリは、一対の導電層間に有機化合物を含む層が挟まれた構造を有する。有機メモリは、構造が単純であるため、作成工程を簡略化することができ、費用を削減することができる。また、構造が単純であるために、積層体の面積を小型化することが容易であり、大容量化を容易に実現することができる。また、不揮発性であり、電池を内蔵する必要がないという長所がある。従って、記憶回路103として、有機メモリを用いることが好ましい。
【0076】
アンテナ104は、リーダ/ライタ112から供給された搬送波を、交流の電気信号に変換する。また、変調回路111により、負荷変調が加えられる。電源回路109は、アンテナ104が変換した交流の電気信号を用いて電源電圧を生成し、各回路に電源電圧を供給する。
【0077】
復調回路110は、アンテナ104が変換した交流の電気信号を復調し、復調した信号を、演算処理回路101に供給する。変調回路111は、演算処理回路101から供給される信号に基づき、アンテナ104に負荷変調を加える。
【0078】
リーダ/ライタ112は、アンテナ104に加えられた負荷変調を、搬送波として受信する。また、リーダ/ライタ112は、搬送波を半導体装置100に送信する。なお、搬送波とは、リーダ/ライタ112が発する電磁波である。本実施例は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例3】
【0079】
本発明の半導体装置は、電磁波の送信と受信ができるという機能を活用して、様々な物品、様々なシステムに用いることができる。物品とは、例えば、鍵(図13(A)参照)、紙幣、硬貨、有価証券類、無記名債券類、証書類(免許証や住民票等)、書籍類、容器類(シャーレ等、図13(B)参照)、装身具(鞄や眼鏡等、図13(C)参照)、包装用容器類(包装紙やボトル等、図13(D)参照)、記録媒体(ディスクやビデオテープ等)、乗物類(自転車等)、食品類、衣類、生活用品類、電子機器(液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置、携帯端末等)等である。本発明の半導体装置1301は、上記のような様々な形状の物品の表面に貼り付けたり、埋め込んだりして、固定される。
【0080】
また、システムとは、物流・在庫管理システム、認証システム、流通システム、生産履歴システム、書籍管理システム等であり、本発明の半導体装置を用いることにより、システムの高機能化、多機能化、高付加価値化を図ることができる。例えば、本発明の半導体装置を身分証明証の内部に設けておき、なおかつ、建物の入り口などに、リーダ/ライタ121を設けておく(図13(E)参照)。リーダ/ライタ121は、各人が所有する身分証明証内の認証番号を読み取り、その読み取った認証番号に関する情報を、コンピュータ122に供給する。コンピュータ122は、リーダ/ライタ121から供給された情報に基づき、入室又は退室を許可するか否かを判断する。このように、本発明の半導体装置を用いることにより、セキュリティが確保され、高機能化、高付加価値化を実現した入退室管理システムを提供することができる。本実施例は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【実施例4】
【0081】
本実施例では、トランジスタの作製方法について、図14〜16を参照して説明する。
【0082】
まず、基板551上に絶縁層552を形成する(図14(A)参照)。次に、絶縁層552上に絶縁層553を形成する。次に、絶縁層553上に、半導体層554を形成する。次に、半導体層554上にゲート絶縁層555を形成する。
【0083】
半導体層554は、例えば、以下の作製工程を経て形成する。まず、スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等により非晶質半導体層を形成する。続いて、非晶質半導体層をレーザー結晶化法、RTA法(Rapid Thermal Anneal)、ファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法、又は結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とレーザー結晶化法を組み合わせた方法等により結晶化して、結晶質半導体層を形成する。その後、得られた結晶質半導体層を所望の形状にパターニングして形成する。
【0084】
好ましくは、半導体層554は、熱処理を伴った結晶化法と、連続発振レーザービーム若しくは10MHz以上の周波数で発振するレーザービームを照射する結晶化法とを組み合わせて形成するとよい。連続発振レーザービーム若しくは10MHz以上の周波数で発振するレーザービームを半導体層554に照射することで、結晶化された半導体層554の表面を平坦なものとすることができる。また、半導体層554の表面を平坦化することにより、ゲート絶縁層555を薄膜化することができる。また、ゲート絶縁層555の耐圧を向上させることに寄与する。
【0085】
また、ゲート絶縁層555は、半導体層554に対し、プラズマ処理を行うことにより、表面を酸化又は窒化することで形成してもよい。例えば、He、Ar、Kr、Xeなどの希ガスと、酸素、酸化窒素、アンモニア、窒素、水素などの混合ガスを導入したプラズマ処理で形成する。この場合のプラズマの励起は、マイクロ波の導入により行うと、低電子温度で高密度のプラズマを生成することができる。この高密度プラズマで生成された酸素ラジカル(OHラジカルを含む場合もある)や窒素ラジカル(NHラジカルを含む場合もある)によって、半導体層554の表面を酸化又は窒化することができる。つまり、このような高密度プラズマを用いた処理により、1〜20nm、代表的には5〜10nmの絶縁層が半導体層554に形成される。この場合の反応は、固相反応であるため、当該絶縁層と半導体層554との界面準位密度はきわめて低くすることができる。このような、高密度プラズマ処理は、半導体層(結晶性シリコン、或いは多結晶シリコン)を直接酸化(若しくは窒化)するため、形成されるゲート絶縁層の厚さのばらつきをきわめて小さくすることができる。また、結晶性シリコンの結晶粒界でも、強く酸化されることがないため、非常に好ましい状態となる。すなわち、ここで示す高密度プラズマ処理で、半導体層554の表面を固相酸化することにより、結晶粒界において異常に酸化反応をさせることなく、均一性が良く、界面準位密度が低いゲート絶縁層555を形成することができる。
【0086】
なお、ゲート絶縁層555は、高密度プラズマ処理によって形成される絶縁層のみを用いてもよいし、それに加えて、プラズマや熱反応を利用したCVD法で酸化シリコン、酸窒化シリコン、窒化シリコンなどの絶縁層を堆積し、積層させても良い。いずれにしても、高密度プラズマで形成した絶縁膜をゲート絶縁層555の一部又は全部に含むトランジスタは、特性のばらつきを小さくすることができる。
【0087】
また、連続発振レーザービーム若しくは10MHz以上の周波数で発振するレーザービームを照射しながら、一方向に走査して結晶化させた半導体層554は、そのビームの走査方向に結晶が成長する特性がある。その走査方向をチャネル長方向(チャネル形成領域が形成されたときにキャリアが流れる方向)に合わせてトランジスタを配置し、なおかつ、ゲート絶縁層の作製方法に上記の方法を採用することにより、特性ばらつきが小さく、しかも電界効果移動度が高いトランジスタを得ることができる。
【0088】
なお、絶縁層552、553、半導体層554、ゲート絶縁層555等は、プラズマ処理を用いて形成する場合がある。このようなプラズマ処理は、電子密度が1×1011cm−3以上であり、プラズマの電子温度が1.5eV以下で行うことが好ましい。より詳しくは、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下で、プラズマの電子温度が0.5eV以上1.5eV以下で行うことが好ましい。
【0089】
プラズマの電子密度が高密度であり、被処理物(例えば、絶縁層552、553、半導体層554、ゲート絶縁層555等)付近での電子温度が低いと、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化または窒化することよって形成される酸化物または窒化物は、CVD法やスパッタ法等により形成された薄膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1.5eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比較して低温度で酸化または窒化処理を行うことができる。たとえば、ガラス基板の歪点よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化または窒化処理を行うことができる。
【0090】
次に、ゲート絶縁層555上に、導電層501、導電層503を積層して形成する。導電層501、導電層503の各々は、タングステン、クロム、タンタル、窒化タンタル、モリブデン等の金属や前記金属を主成分とする合金もしくは化合物を用いて形成する。なお、導電層501と導電層503は、互いに異なる材料を用いて形成する。具体的には、後に行うエッチング工程において、エッチングレートに差が生じる材料を用いて形成する。
【0091】
次に、導電層503上に、レジストからなるマスク506を形成する。マスク506は、遮光膜と半透膜を含む露光マスクを用いて形成される。このマスクの具体的な構成については後述する。
【0092】
次に、マスク506を用いて、導電層503をエッチングして、マスク507と導電層504を形成する(図14(B)参照)。マスク507は、電界で加速されたイオンによりスパッタされ、2つのパターンに分割され、かつ、離れて配置される。次に、マスク507と導電層504を用いて、導電層501をエッチングして、導電層502を形成する(図14(C)参照)。
【0093】
次に、マスク507と導電層504を選択的にエッチングして、マスク508と導電層505を形成する(図14(D)参照)。マスク508は、電界で加速されたイオンによりスパッタされ、サイズが縮小される。この工程では、基板側に印加するバイアス電圧を調節することにより、導電層502がエッチングされないようにする。
【0094】
次に、半導体層554に、一導電型を付与する不純物元素を添加して、第1の濃度の不純物領域509、516、517を形成する(図15(A)参照)。この際、導電層505を用いて、自己整合的に、半導体層554に不純物元素を添加する。
【0095】
次に、半導体層554に、一導電型を付与する不純物元素を添加して、第2の濃度の不純物領域510、511を形成する(図15(B)参照)。なお、導電層505と重なる半導体層554には、一導電型を付与する不純物元素が添加されない。従って、導電層505と重なる半導体層554は、チャネル形成領域として機能する。以上の工程を経て、薄膜トランジスタ520が完成する。
【0096】
次に、薄膜トランジスタ520を覆うように、絶縁層512、513を形成する(図15(C)参照)。次に、絶縁層512、513に設けられた開口部を介して、第2の濃度の不純物領域510、511に接続された導電層514、515を形成する。
【0097】
上記の工程では、厚さが異なる複雑な形状のマスク506を用いて、導電層501、503をエッチングすることを特徴とする。マスク506を用いることにより、離れて配置されたマスク507を形成することができる。そして、2つのチャネル形成領域の間隔を狭くすることができる。具体的には、2つのチャネル形成領域の間隔を2μm未満とすることができる。従って、2つ以上のゲート電極を有するマルチゲート型の薄膜トランジスタを形成する場合に、その占有面積を縮小することができる。従って、高集積化を実現し、高精細な半導体装置を提供することができる。
【0098】
次に、マスク506を形成する方法について、図16を参照して説明する。図16(A)は、露光マスクの一部を拡大した上面図である。また、図16(B)は、図16(A)に対応する露光マスクの一部の断面図と、基板551を含む積層体の断面図である。
【0099】
露光マスクは、透光性の基板560と、遮光膜561、562と、半透膜563を有する。遮光膜561、562は、クロム、タンタル、CrNx(xは正の整数)などの金属膜からなる。半透膜563は、露光波長に対して材料を適宜選択して形成され、例えば、TaSixOy(x、yは正の整数)、CrOxNy(x、yは正の整数)、CrFxOy(x、yは正の整数)、MoSixNy(x、yは正の整数)、MoSixOy(x、yは正の整数)を用いればよい。半透膜563は、補助パターンとして機能する。
【0100】
上記の構成の露光マスクを用いて、レジストマスクの露光を行うと、露光されない領域521と露光された領域522とに大別される。この状態で、現像処理を行うと、露光された領域522のレジストが除去され、図14(A)に示すような形状のマスク506が形成される。本実施例は、他の実施の形態、他の実施例と自由に組み合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図2】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図3】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図4】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図5】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図6】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図7】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図8】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図9】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図10】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図11】本発明の半導体装置及びその作製方法について説明する図。
【図12】本発明の半導体装置を示す図。
【図13】本発明の半導体装置を示す図。
【図14】トランジスタの作製方法について説明する図。
【図15】トランジスタの作製方法について説明する図。
【図16】トランジスタの作製方法について説明する図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランジスタと、
前記トランジスタ上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層に設けられた開口部を介して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層と、
前記絶縁層上に設けられた第1の樹脂層と、
前記第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、前記第1の導電層と電気的に接続された導電性粒子を含む層と、
第2の樹脂層とアンテナとして機能する第2の導電層が設けられた基板とを有し、
前記第2の導電層は、前記導電性粒子を含む層を介して、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記基板は、前記第2の樹脂層を介して、前記第1の樹脂層上に設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
トランジスタと、
前記トランジスタ上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層に設けられた開口部を介して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層と、
前記絶縁層上に設けられた第1の樹脂層と、
前記第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、前記第1の導電層と電気的に接続された導電性粒子を含む層と、
第2の樹脂層とアンテナとして機能する第2の導電層が設けられた基板とを有し、
前記第2の導電層は、前記第2の樹脂層と前記導電性粒子を含む層を介して、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記基板は、前記第2の樹脂層を介して、前記第1の樹脂層上に設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項3】
トランジスタと、
前記トランジスタ上に設けられた絶縁層と、
前記絶縁層に設けられた開口部を介して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続された第1の導電層と、
前記絶縁層上に設けられた第1の樹脂層と、
前記第1の樹脂層に設けられた開口部を介して、前記第1の導電層と電気的に接続された第1の導電性粒子を含む第1の層と、
第2の樹脂層、アンテナとして機能する第2の導電層及び第2の導電性粒子を含む第2の層が設けられた基板とを有し、
前記第2の導電層は、前記第2の導電性粒子を含む第2の層、前記第2の樹脂層及び前記第1の導電性粒子を含む第1の層を介して、前記第1の導電層と電気的に接続され、
前記基板は、前記第2の樹脂層を介して、前記第1の樹脂層上に設けられていることを特徴とする半導体装置。
【請求項4】
請求項1又は請求項2において、
前記導電性粒子を含む層は、銀粒子を含むことを特徴とする半導体装置。
【請求項5】
請求項3において、
前記第1の導電性粒子を含む第1の層と前記第2の導電性粒子を含む第2の層の一方又は両方は、銀粒子を含むことを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上にトランジスタを形成し、
前記トランジスタ上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層に第1の開口部を形成して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成し、
前記絶縁層上に、第1の樹脂層を形成し、
少なくとも前記剥離層の一部が露出するような第2の開口部を形成し、
前記第1の導電層に接するように、導電性粒子を含む層を形成し、
アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板上に、第2の樹脂層を形成し、
前記導電性粒子を含む層を介して、前記第1の導電層と前記第2の導電層を電気的に接続させると共に、前記第1の基板から前記トランジスタを含む積層体を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項7】
第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上にトランジスタを形成し、
前記トランジスタ上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層に第1の開口部を形成して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成し、
前記絶縁層上に、第1の樹脂層を形成し、
前記第1の樹脂層上に、第2の樹脂層を形成し、
少なくとも前記剥離層の一部が露出するような第2の開口部を形成し、
前記第1の導電層に接するように、導電性粒子を含む層を形成し、
前記導電性粒子を含む層を介して、前記第1の導電層と第2の基板上に設けられたアンテナとして機能する第2の導電層を電気的に接続させると共に、前記第1の基板から前記トランジスタを含む積層体を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項8】
第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上にトランジスタを形成し、
前記トランジスタ上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層に第1の開口部を形成して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成し、
前記絶縁層上に、第1の樹脂層を形成し、
前記第1の導電層に接するように、導電性粒子を含む層を形成し、
少なくとも前記剥離層の一部が露出するような第2の開口部を形成し、
アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板に、第2の樹脂層を形成し、
前記第2の樹脂層と導電性粒子を含む層を介して、前記第1の導電層と前記第2の導電層を電気的に接続させると共に、前記第1の基板から前記トランジスタを含む積層体を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項9】
第1の基板上に剥離層を形成し、
前記剥離層上にトランジスタを形成し、
前記トランジスタ上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層に第1の開口部を形成して、前記トランジスタのソース領域又はドレイン領域に電気的に接続される第1の導電層を形成し、
前記絶縁層上に、第1の樹脂層を形成し、
前記第1の導電層に接するように、第1の導電性粒子を含む第1の層を形成し、
少なくとも前記剥離層の一部が露出するような第2の開口部を形成し、
アンテナとして機能する第2の導電層が設けられた第2の基板に、第2の導電性粒子を含む第2の層と第2の樹脂層を形成し、
前記第1の導電性粒子を含む第1の層、前記第2の導電性粒子を含む第2の層及び第2の樹脂層を介して、前記第1の導電層と第2の導電層を電気的に接続させると共に、前記第1の基板から前記トランジスタを含む積層体を分離することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項10】
請求項6乃至請求項8のいずれか1項において、
前記導電性粒子を含む層として、銀粒子を含む層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項11】
請求項9において、
前記第1の導電性粒子を含む第1の層と前記第2の導電性粒子を含む第2の層の一方又は両方として、銀粒子を含む層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項12】
請求項6乃至請求項11のいずれか1項において、
前記剥離層として、タングステン又はモリブデンを含む層を形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項13】
請求項6乃至請求項12のいずれか1項において、
前記第2の開口部は、レーザービームを用いて形成することを特徴とする半導体装置の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2007−12033(P2007−12033A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−138503(P2006−138503)
【出願日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】