説明

画像濃度推定装置及び画像形成装置

【課題】本構成を有さない場合に比べ、コストを掛けずに精度良く3原色の画像濃度を推定する画像濃度推定装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置10は、第1フォトダイオード36Bによって検出された受光量が基準受光量になるようにLED照射部36Aに通電したときの電流値を検出する電流値検出部76と、電流値検出部76によって検出された電流値に対する、電流値検出部76によって検出された電流値の電流を通電してC,M,Yの3原色のうちの何れかの色からなる基準トナー像に対して光を照射した際に第2フォトダイオード36Cによって検出された受光量の割合を算出するCPU60と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像濃度推定装置及び画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、像保持体に形成されたトナー像を記録媒体に転写して印刷を行う画像形成装置において、カラー及びブラックのトナー像を形成する複数の画像形成部と、各色のトナー像を保持するトナー保持体と、トナー保持体に保持されたトナー像の濃度を読み取る読取手段と、前記読取手段と前記トナー保持体の間に設けられ、前記読取手段を遮蔽する遮蔽部材と、前記遮蔽部材を、前記読取手段による読み取りを可能にする開状態、又は前記読取手段を遮蔽する閉状態の何れかに切り替える開閉手段と、前記読取手段の調整を行う調整手段とを有し、前記読取手段は、発光量が調整可能な発光部と、受光量に応じた出力を有する第1の受光部及び第2の受光部を備え、前記第1の受光部は、前記発光部による発光光が前記トナー保持体の表面により拡散反射された拡散反射光を受光し、前記第2の受光部は、前記発光部による発光光が前記トナー保持体の表面により正反射された正反射光を受光するように配設され、前記第1の受光部は、トナー保持体に保持されたカラーのトナー像からの拡散反射光を受光することによりカラーのトナー像の濃度を読み取り、前記第2の受光部は、トナー保持体に保持されたブラックのトナー像からの正反射光を受光することによりブラックのトナー像の濃度を読み取り、前記遮蔽部材が閉状態にあるとき、前記発光光に対する前記遮蔽部材からの拡散反射光に応じた前記第1の受光部の出力に基づいて、前記調整手段は、カラーのトナー像の濃度を読み取る際の前記発光光のカラー読取用発光量を決定し、前記遮蔽手段が開状態にあるとき、前記発光光に対する前記トナー保持体の表面からの正反射光に応じた前記第2の受光部からの出力に基づいて、前記調整手段は、ブラックのトナー像の濃度を読み取る際の前記発光光のブラック読取用発光量を決定し、カラーのトナー像の濃度を読み取るとき、前記発光部は、前記カラー読取用発光量を有する発光光を出射し、ブラックのトナー像の濃度を読み取るとき、前記発光部は、前記ブラック読取用光量を有する発光光を出射することを特徴とする画像形成装置が開示されている。
【0003】
特許文献2には、像保持体上に形成された濃度測定用の基準トナー像の濃度を光学的検出手段を用いて検出することにより画像形成条件を制御する画像形成装置であって、基準時に前記光学的検出手段から光を前記基準トナー像に照射し、前記基準トナー像によって拡散反射され、前記光学的検出手段の拡散反射光受光素子によって検出される基準拡散反射光量を記憶する記憶手段と、所定時に前記光学的検出手段から光を前記基準トナー像に照射したときに検出される拡散反射光量が前記基準拡散反射光量と一致しない場合に、前記拡散反射光受光素子によって検出される拡散反射光量が前記記憶手段に記憶されている前記基準拡散反射光量と一致するように前記光学的検出手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−110018号公報
【特許文献2】特開2006−145679号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、本構成を有さない場合に比べ、コストを掛けずに精度良く3原色の画像濃度を推定する画像濃度推定装置及び画像形成装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の画像濃度推定装置は、表面に形成された画像を保持する像保持体と、前記像保持体に対して、通電された電流の大きさに応じた光量の光を照射する照射手段と、前記像保持体の表面に形成された3原色のうちの何れかの色からなる基準画像に対して前記照射手段により光を照射した際の拡散反射光の光量を示す物理量を検出する拡散反射光検出手段と、前記像保持体の表面に対して前記照射手段により光を照射した際の正反射光の光量を示す物理量を検出する正反射光検出手段と、前記正反射光検出手段によって検出された物理量が予め定められた物理量になるように前記照射手段に通電したときの電流の大きさを検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された電流の大きさに対する、前記電流検出手段によって検出された大きさの電流を通電して前記基準画像に対して光を照射した際に前記拡散反射光検出手段または前記正反射光検出手段によって検出された物理量の割合を算出する算出手段と、を含んで構成されている。
【0007】
また、請求項2に記載の画像濃度推定装置は、請求項1に記載の発明において、前記算出手段が、更に、前記予め定められた物理量に対する、前記電流検出手段によって検出された大きさの電流を通電して前記像保持体の表面に形成された黒色の基準画像に対して光を照射した際に前記正反射光検出手段によって検出された物理量の割合を算出するものである。
【0008】
一方、上記目的を達成するために、請求項3に記載の画像形成装置は、請求項1または請求項2に記載の画像濃度推定装置と、前記像保持体の表面に画像を形成する際に当該像保持体の表面に着色粒子と磁性粒子とを含んで構成された現像剤を供給する現像剤供給手段と、前記算出手段により算出された割合が予め定められた値となるように、前記現像剤供給手段により前記像保持体の表面に供給される前記現像剤に対する当該現像剤に含まれる前記着色粒子の割合を調整する調整手段と、を含んで構成されている。
【0009】
また、請求項4に記載の画像形成装置は、請求項3に記載の発明において、前記算出手段により算出された割合を示す情報を表示する表示手段を更に含んで構成されている。
【0010】
また、請求項5に記載の画像形成装置は、請求項4に記載の発明において、前記算出手段により算出された割合に基づいて前記現像剤供給手段により供給される前記現像剤に対する当該現像剤に含まれる前記着色粒子の割合を導出する導出手段を更に含み、前記表示手段が、更に、前記導出手段により導出された割合を表示するものである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、コストを掛けずに精度良く3原色の画像濃度を推定する、という効果が得られる。
【0012】
請求項2に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、コストを掛けずに精度良く黒色の画像濃度を推定する、という効果が得られる。
【0013】
請求項3に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、コストを掛けずに精度良く画像濃度を調整する、という効果が得られる。
【0014】
請求項4に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、容易に画像濃度の推定結果を把握する、という効果が得られる。
【0015】
請求項5に係る発明によれば、本構成を有さない場合に比べ、現像剤に対する、現像剤に含まれる着色粒子の割合を容易に把握する、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態に係る画像形成装置の要部構成を示す概略構成図である。
【図2】実施形態に係る画像形成ユニットの要部構成を示す概略構成図である。
【図3】拡散型センサの概略構成図である。
【図4】実施形態に係る画像形成装置の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【図5】正反射型センサの概略構成図である。
【図6】実施形態に係る画像濃度推定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
【0018】
図1は、本実施形態に係る画像形成装置10の要部構成を示す概略構成図である。
【0019】
同図に示されるように、画像形成装置10には、複数のローラ12に巻き掛けられ、モータ(図示省略)の駆動により矢印E方向に搬送される無端ベルト状の中間転写ベルト14が備えられており、当該中間転写体ベルト14の長手方向に沿って、複数の画像形成ユニット15(詳細は後述する)が配設されている。
【0020】
なお、本実施形態における画像形成装置10は、カラー画像の形成にも対応しており、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の4色に対応するトナー像を形成する画像形成ユニット15Y、15M、15C、15Kがそれぞれ配設されている。以下、各色毎に設けられた部材については、符号の末尾に各々の色を示すアルファベット(Y/M/C/K)を付与して示すが、特に色を区別せずに説明する場合は、この符号末尾のアルファベットを省略して説明する。
【0021】
各画像形成ユニット15により形成された互いに異なる色のトナー像は、中間転写ベルト14のベルト面上で、互いに重なり合うように中間転写ベルト14に各々転写される。これにより、中間転写ベルト14上にカラーのトナー像が形成される。なお、本実施形態では、このようにして4色のトナー像が重ねて転写されたトナー像を最終トナー像と称する。
【0022】
4つの画像形成ユニット15よりも中間転写ベルト14の搬送方向下流側には、対向する2つのローラ26A、26Bからなる転写装置26が配設されている。中間転写ベルト14上に形成された最終トナー像は、このローラ26A、26Bの間に送り込まれ、画像形成装置10の底部に設けられた用紙入れ29から取り出されて、同じくローラ26A、26Bの間に搬送されてきた用紙28に転写される。
【0023】
また、最終トナー像が転写された用紙28の搬送経路には、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとからなる定着装置30が配設されている。定着装置30に搬送された用紙28は、加圧ローラ30Aと加熱ローラ30Bとによって挟持搬送されることにより最終トナー像が溶融すると共に用紙28に圧着されて、定着される。これにより、用紙28上に所望の画像(カラー画像)が形成される。画像が形成された用紙28は装置外へ排出される。
【0024】
一方、転写装置26よりも中間転写ベルト14の搬送方向下流側には、転写装置26によって用紙28に転写されずに中間転写ベルト14上に残留したトナーを回収するクリーナ32が配設されている。クリーナ32には、中間転写ベルト14に接するようにブレード34が備えられており、残留したトナーを擦り取ることによって回収する。
【0025】
また、中間転写ベルト14の搬送方向の画像形成ユニット15の下流側には、中間転写ベルト14上の予め定められた位置に転写されたトナー像の濃度に対応した値(以下、「濃度対応値」とも言う。)を算出する際に用いられる物理量(ここでは、光量)を検出するための拡散型センサ36が設けられている。
【0026】
図2には、画像形成ユニット15の構成が示されている。なお、各画像形成ユニット15の構成は同様であるので、ここでは各々の色を示す末尾の符号を省略して説明する。
【0027】
同図に示されるように、画像形成ユニット15は、中間転写ベルト14に接するように配設され、矢印F方向に予め定められた速度で回転する感光体ドラム16を備えている。
【0028】
各感光体ドラム16の周面には、感光体ドラム16を帯電させるための帯電ローラ18が配置されている。帯電ローラ18は、導電性のローラであり、その周面が感光体ドラム16の周面に接触し、かつ帯電ローラ18の軸線方向と感光体ドラム16の軸線方向とが一致するように配設されている。
【0029】
帯電ローラ18には、DC(直流)成分とAC(交流)成分とが重畳された予め定められた電圧(本実施形態では、DC電圧−500V)が印加され、感光体ドラム16の回転に追従するように回転しながら、感光体ドラム16の表面を予め定められた電位(本実施形態では、約−500V)に一様に帯電させる。
【0030】
また、各感光体ドラム16の回転方向(矢印F方向)の帯電ローラ18よりも下流側の周面上には、感光体ドラム16上に静電潜像を形成するための露光器20が備えられている。
【0031】
露光器20は、複数のLED(発光ダイオード)20Aが画像形成時における主走査方向(図2紙面前後方向)に沿って配列されたLEDアレイを含んで構成されており、帯電ローラ18により一様に帯電された感光体ドラム16の軸線方向に、画像データに基づく光ビームを走査しながら照射する。露光器20により光ビームが照射された領域の電位は上昇し(本実施形態では、約−200V)、感光体ドラム16上に静電潜像が形成される。
【0032】
さらに、各感光体ドラム16の回転方向の露光器20よりも下流側の周囲には、感光体ドラム16上に形成された静電潜像を予め定められた色(イエロー/マゼンタ/シアン/ブラックの何れか1色)のトナーによって現像してトナー像を形成させる現像器22が配設されている。現像器22には、トナーを収容するトナーボックス44がパイプ(図示省略)を経由して接続されている。トナーボックス44から現像器22に補給されるトナーの補給量は、ディスペンスモータ(図示省略)の回転時間により調整される。
【0033】
なお、本実施形態では、上記トナーとして、負極性であるトナー粒子(着色粒子)及び正極性であるキャリア(磁性粒子)の二成分を含む現像剤が適用されている。また、現像効率及び後述する転写効率を向上させるためには、トナー粒子の形状は球状であることが好ましい。また、本実施形態では、現像器22には、キャリアは補給されず、トナー粒子のみが補給される構成となっている。
【0034】
現像器22は、同図に示されるように、感光体ドラム16に近接配置された現像ローラ38及びブレード40を含んで構成されている。現像ローラ38は、感光体ドラム16の表面と同極性(本実施形態では、負極性)のDC(直流)成分とAC(交流)成分とが重畳された予め定められた電圧が印加され、現像器22内に装填された正極性のキャリアと共にトナー粒子が周面に搬送される。また、現像ローラ38は、感光体ドラム16の回転方向と同じ方向(図中矢印G方向)に回転駆動され、現像ローラ38に余分に付着したトナー粒子及びキャリアがブレード40によって落とされて現像ローラ38に均一に付着される。
【0035】
現像ローラ38の矢印G方向への回転により、現像ローラ38に付着されたトナーが感光体ドラム16の表面に供給される。
【0036】
なお、感光体ドラム16の露光されていない部位の表面電位Vhを−500V、露光された部位の表面電位Vlを−200Vとすると、現像ローラ38に印加するバイアス電圧のDC成分Vdを−400Vにした場合、現像ローラ38に付着していたトナーは感光体ドラム16上の露光された部位に付着する。従って、感光体ドラム16上に形成された静電潜像は、反転現像される。
【0037】
一方、各感光体ドラム16の回転方向の現像器22よりも下流側の周囲には、各感光体ドラム16上のトナー像を中間転写ベルト14に転写する転写ローラ25が備えられている。転写ローラ25は、矢印H方向に回転して中間転写ベルト14を予め定められた速度で搬送して感光体ドラム16に順次対向させる。また、転写ローラ25には電源42が接続されており、転写ローラ25は、正極性のバイアス電圧が印加され、感光体ドラム16上のトナーを中間転写ベルト14上に転写させる。
【0038】
ここで、転写ローラ25では、感光体ドラム16上の全てのトナーを中間転写ベルト14に転写させることはできず、転写ローラ25の配設位置を通過した感光体ドラム16上には、トナーがわずかに残留する(転写残トナー)。
【0039】
また、転写ローラ25によって極性がプラスに反転され、感光体ドラム16上に再び付着するトナー(リトランスファートナー)も存在する。なお、転写ローラ25の配設位置を通過する際に、中間転写ベルト14上に他色のトナー像が既に転写されている場合には、リトランスファートナーには、他色のトナーも含まれる。
【0040】
そこで、感光体ドラム16の周面の転写ローラ25よりも下流側には、感光体ドラム16上の転写残トナー又はリトランスファートナーを一時的に保持するクリーニングロール24が配置されている。クリーニングロール24は、表面に導電性のブラシ毛が植毛されており、当該ブラシ毛が感光体ドラム16と接触するように配設されており、バイアス電圧が印加されると共に、回転駆動されるようになっている。
【0041】
クリーニングロール24は、画像形成が行われている期間は負極性(本実施形態では、−500V)のバイアス電圧が印加されると共に、感光体ドラム16の回転方向と同方向に回転される。これにより、感光体ドラム16の表面に付着しているプラス極性のリトランスファートナーをブラシ毛に吸着させて回収する。
【0042】
なお、クリーニングロール24では、マイナス極性の転写残トナーについては回収されず、感光体ドラム16上に付着したまま感光体ドラム16に対する帯電及び露光が行われ、非画像部に付着している転写残トナーについては、現像器22の現像ローラ38に付着したキャリア及びトナーとの摺擦により現像器22内に回収される。
【0043】
クリーニングロール24によって回収されたリトランスファートナーは、非画像形成時に実行されるクリーニングモードによって、感光体ドラム16上に吐き出される。
【0044】
クリーニングモードでは、クリーニングロール24は正極性(本実施形態では、+500V)のバイアス電圧が印加されると共に、感光体ドラム16の回転方向とは異なる方向に感光体ドラム16の回転に追従するように回転される。これにより、クリーニングロール24に保持されていたプラス極性のリトランスファートナーが感光体ドラム16上に吐き出される。
【0045】
このようにして感光体ドラム16上に吐き出されたリトランスファートナーは、感光体ドラム16の回転により転写位置まで搬送される。
【0046】
クリーニングモードでは、転写ローラ25は負極性のバイアス電圧が印加されるようになっており、転写位置まで搬送されたリトランスファートナーは、転写ローラ25によって中間転写ベルト14上に転写され、中間転写ベルト14によってクリーナ32へと搬送され、クリーナ32のブレード34によって擦り取られる。
【0047】
図3には、拡散型センサ36の構成が示されている。同図に示されるように、拡散型センサ36は、中間転写ベルト14の表面(トナー像が形成される面)に対して、通電された電流の大きさに応じた光量の光を照射するLED照射部36Aと、中間転写ベルト14の表面または当該表面に形成されたK色からなる基準トナー像に対してLED照射部36Aにより光を照射した際の正反射光を受光して当該正反射光の光量を検出する第1フォトダイオード36Bと、中間転写ベルト14の表面に形成されたY,M,Cの3原色のうちの何れかの色からなる基準トナー像に対してLED照射部36Aにより光を照射した際の拡散反射光を受光して当該拡散反射光の光量を検出する第2フォトダイオード36Cと、を含んで構成されている。なお、本実施形態では、中間転写ベルト14の表面への光の入射角を60°としているが、必ずしも60°とする必要はない。
【0048】
図4は、本実施形態に係る画像形成装置10の電気系の要部構成を示すブロック図である。
【0049】
同図に示すように、画像形成装置10は、CPU(中央処理装置)60、ROM(Read Only Memory)62、RAM(Random Access Memory)64、NVM(Non Volatile Memory)66、UI(ユーザ・インタフェース)パネル68、及び通信インタフェース70を含んで構成されている。
【0050】
CPU60は、画像形成装置10全体の動作を司るものである。ROM62は、画像形成装置10の作動を制御する制御プログラム、後述する画像濃度推定処理プログラムや各種パラメータ等を予め記憶する記憶手段として機能するものである。RAM64は、各種プログラムの実行時のワークエリア等として用いられるものである。NVM66は、装置の電源スイッチが切られても保持しなければならない各種情報を記憶するものである。
【0051】
UIパネル68は、ディスプレイ上に透過型のタッチパネルが重ねられたタッチパネルディスプレイ等から構成され、各種情報がディスプレイの表示面に表示されると共に、ユーザがタッチパネルに触れることにより所望の情報や指示が入力される。
【0052】
通信インタフェース70は、パーソナル・コンピュータ等の端末装置72に接続され、端末装置72から用紙28に形成する画像を示す画像情報等の各種情報を受信するためのものである。
【0053】
CPU60、ROM62、RAM64、NVM66、UIパネル68及び通信インタフェース70は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU60は、ROM62、RAM64、NVM66へのアクセスと、UIパネル68への各種情報の表示と、UIパネル68に対するユーザの操作指示内容の把握と、端末装置72からの通信インタフェース70を介した各種情報の受信と、を各々行う。
【0054】
また、画像形成装置10は、LEDゼログラフィ方式にて用紙28に対して画像形成を行う画像形成エンジン部74を含んで構成されている。画像形成エンジン部74は、前述した画像形成ユニット15、転写装置26及び定着装置30を含んで構成されている。
【0055】
画像形成エンジン部74もまた、システムバスBUSに接続されている。従って、CPU60は、画像形成エンジン部74の作動の制御を行う。
【0056】
また、画像形成装置10は、LED照射部36Aから光を照射するときに当該LED照射部36Aに流れる電流値を検出する電流値検出部76を備えており、電流値検出部76もまた、システムバスBUSに接続されている。更に、前述した拡散型センサ36もまたシステムBUSに接続されている。従って、CPU60は、LED照射部36Aの作動の制御と、第1フォトダイオード36B及び第2フォトダイオード36Cの各々で検出された受光量の取得と、電流値検出部76で検出した電流値の取得と、を各々行う。
【0057】
ところで、一例として図5に模式的に示されるように、拡散型センサ36の代わりに偏光ビームスプリッタを併用した正反射型センサ80を適用した場合、一例として次のように濃度対応値を算出していた。
【0058】
先ず、画像が形成されていない中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部80Aから予め定められた光量の光を照射し、中間転写ベルト14の表面によって正反射された光をフォトダイオード80Bにより受光し、これによって得られた正反射光の光量αを予め定められたメモリ(図示省略)に記憶する。
【0059】
次に、中間転写ベルト14の表面に基準トナー像を形成し、当該基準トナー像に対して予め定められた光量の光を照射し、基準トナー像によって正反射された光をフォトダイオード80Bにより受光し、これによって得られた正反射光の光量βを予め定められたメモリ(図示省略)に記憶する。
【0060】
最後に、光量βを光量αで除算することにより、光量αに対する光量βの割合を示す濃度対応値を算出する。なお、この濃度対応値は、基準トナー像の濃度に対応した値であるため、TC(トナーコンセントレーション)制御や中間転写ベルト14の表面に形成された画像の濃度調整などに用いられる。
【0061】
一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化してなく、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部80Aによる発光量が低下していない、との条件下で、表1に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部80Aにより光量が‘100’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘100’であり、C,M,Y,Kの各色の基準トナー像からの正反射光の受光量が‘50’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.5(=50/100)となる。
【0062】
【表1】

また、一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部80Aによる発光量が低下していない、との条件下で、表2に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部80Aにより光量が‘100’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘80’であり、C,M,Y,Kの各色の基準トナー像からの正反射光の受光量が‘40’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.5(=40/80)となる。
【0063】
【表2】

また、一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部80Aによる発光量が低下している、との条件下で、表3に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部80Aにより光量が‘80’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘64’であり、C,M,Y,Kの各色の基準トナー像からの正反射光の受光量が‘32’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.5(=32/64)となる。
【0064】
【表3】

このように、濃度対応値は、中間転写ベルト14の表面の劣化やLED照射部80Aの発光量の低下とは無関係な値であるため、当該濃度対応値を用いることにより、TC制御や中間転写ベルト14の表面に形成された画像の濃度調整などが精度良く行われる。
【0065】
これに対し、以上の手法を、本実施形態に係る画像形成装置10の拡散型センサである拡散型センサ36に適用した場合、C,M,Yについては正反射光の検出に代えて拡散光の検出を適用することになる。
【0066】
一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化してなく、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部36Aによる発光量が低下していない、との条件下で、表4に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部36Aにより光量が‘100’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘100’であり、C,M,Yの各色の基準トナー像からの拡散反射光の受光量が‘50’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.5(=50/100)となる。
【0067】
【表4】

また、一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部36Aによる発光量が低下していない、との条件下で、表5に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部36Aにより光量が‘100’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘80’であり、C,M,Yの各色の基準トナー像からの拡散反射光の受光量が‘50’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.625(=50/80)となる。
【0068】
【表5】

また、一例として、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部36Aによる発光量が低下している、との条件下で、表6に示すように、中間転写ベルト14の表面に対してLED照射部36Aにより光量が‘80’の光を照射し、中間転写ベルト14の表面からの正反射光の受光量が‘64’があり、C,M,Yの各色の基準トナー像からの拡散反射光の受光量が‘40’である場合、濃度対応値は、各色トナーとも0.625(=40/64)となる。
【0069】
【表6】

このように、濃度対応値は、中間転写ベルト14の表面の劣化やLED照射部36Aによる発光量の低下に応じて変化する。これは、受光量(正反射光)に対する受光量(拡散光)の割合としているからである。
【0070】
なお、上記正反射型センサ80における手法を拡散型センサに適用する際に、拡散光の検出に代えて正反射光の検出を適用する方法も考えられるが、正反射光の検出は拡散型のフォトダイオードでは受光レベルが著しく低いため、この方法を適用することはできない。
【0071】
そこで、本実施形態に係る画像形成装置10では、LED照射部36Aに通電された電流値を検出し、次の(1)式によって濃度対応値を算出している。なお、(1)式において、Zは濃度対応値を、Xは中間転写ベルト14の表面に形成されたC,M,Yの各色の基準トナー像からの拡散反射光の光量を、Yは光を照射するときにLED照射部36Aに通電された電流値を各々示している。
【0072】
Z=X÷Y・・・・(1)
ところで、本実施形態に係る画像形成装置10では、予め定められたタイミングで画像濃度推定処理が実行される。
【0073】
次に、図6を参照して、画像濃度推定処理を実行する際の画像形成装置10の作用を説明する。なお、図6は、当該画像濃度推定処理を実行する際に画像形成装置10のCPU60により実行される画像濃度推定処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該プログラムはROM62の予め定められた記憶領域に予め記憶されている。
【0074】
同図のステップ100では、予め定められた電流値の電流を通電することによりLED照射部36Aから中間転写ベルト14の表面に対して当該電流値に応じた光量の光を照射させ、次のステップ102にて、中間転写ベルト14の表面によって正反射された光が第1フォトダイオード36Bにより受光されるまで待機する。
【0075】
次のステップ104では、上記ステップ102で第1フォトダイオード36Bによって検出された受光量が予め定められた受光量(以下、「基準受光量」と言う。)であるか否かを判定し、肯定判定となった場合にはステップ106へ移行する一方、否定判定となった場合にはステップ108へ移行し、LED照射部36Aに通電される電流値を調整した後、ステップ102に戻る。
【0076】
ステップ106では、電流値検出部76に対して、LED照射部36Aに通電された電流値を検出させ、次のステップ108では、上記ステップ106で電流値検出部76により検出された電流値を基準電流値としてNVM66に記憶する。
【0077】
次のステップ110では、画像形成エンジン部74によりK色の基準トナー像を中間転写ベルト14の表面に形成させ、次のステップ112にて、上記ステップ108でNVM66に記憶した基準電流値でLED照射部36Aを通電することによりLED照射部36Aから上記ステップ110で中間転写ベルト14の表面に形成されたK色の基準トナー像に対して光を照射する。
【0078】
次のステップ114では、中間転写ベルト14の表面に形成されたK色の基準トナー像によって正反射された光が第1フォトダイオード36Bにより受光されて受光量が検出されるまで待機する。
【0079】
次のステップ116では、上記ステップ114で第1フォトダイオード36Bによって受光された受光量を基準受光量で除算することにより、基準受光量に対する上記ステップ114で第1フォトダイオード36Bによって検出された受光量の割合を示す濃度対応値を算出する。基準受光量に代えて、基準電流値で除算して、基準電流値に対する濃度対応値を算出してもよい。
【0080】
例えば、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部36Aによる発光量が低下している、との条件下で、表7に示すように、第1フォトダイオード36Bによって受光される受光量が基準受光量(ここでは、‘100’)になるようにLED照射部36Aから画像が形成されていない中間転写ベルト14の表面に対して光を照射するときにLED照射部36Aに通電された電流値が‘125’であり、当該電流値でLED照射部36Aを通電することによりLED照射部36AからK色の基準トナー像に対して光を照射した際に第1フォトダイオード36Bによって検出された受光量が‘50'である場合、濃度対応値は、0.5(=50/100)となる。
【0081】
【表7】

次のステップ118では、上記ステップ116で算出した濃度対応値をNVM66に記憶する。
【0082】
次のステップ120では、画像形成エンジン部74によりC,M,Yの3原色のうちの何れかの色からなる基準トナー像を中間転写ベルト14の表面に形成させ、次のステップ122にて、上記ステップ108でNVM66に記憶した基準電流値でLED照射部36Aを通電することによりLED照射部36Aから上記ステップ120で中間転写ベルト14の表面に形成された基準トナー像に対して光を照射する。
【0083】
次のステップ124では、中間転写ベルト14の表面に形成された基準トナー像によって拡散反射された光が第2フォトダイオード36Cにより受光されて受光量が検出されるまで待機する。
【0084】
次のステップ126では、上記ステップ124で第2フォトダイオード36Cによって検出された受光量を上記ステップ108でNVM66に記憶した基準電流値で除算することにより、上記ステップ108でNVM66に記憶した基準電流値に対する、上記ステップ124で第2フォトダイオード36Cによって検出された受光量の割合を示す濃度対応値を算出する。
【0085】
例えば、中間転写ベルト14の表面が劣化しており、かつ温度変化や経時劣化などに起因してLED照射部36Aによる発光量が低下している、との条件下で、表8に示すように、第1フォトダイオード36Bによって検出される受光量が基準受光量(ここでは、‘100’)になるようにLED照射部36Aから画像が形成されていない中間転写ベルト14の表面に対して光を照射するときにLED照射部36Aに通電された電流値が‘125’であり、当該電流値でLED照射部36Aを通電することによりLED照射部36AからYMC色の何れかの基準トナー像に対して光を照射した際に第2フォトダイオード36Cによって検出された受光量が‘62.5'である場合、濃度対応値は、0.5(=62.5/125)となる。
【0086】
【表8】

次のステップ128では、上記ステップ126で算出した濃度対応値をNVM66に記憶する。
【0087】
次のステップ130では、C,M,Yの3原色の全てについてステップ120からステップ128の処理が終了したか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ120へ戻る一方、肯定判定となった場合にはステップ132へ移行する。
【0088】
ステップ132では、UIパネル68に対して、NVM66に記憶されているC,M,Y,Kの各色の濃度対応値を表示させると共に、TC制御を実行するか否かをユーザに問う画面を表示させる。なお、本実施形態では、UIパネル68による可視表示を例に挙げて説明しているが、これに限らず、プリンタ等の画像形成装置による永久可視表示、音声合成装置等による可聴表示であってもよい。
【0089】
次のステップ134では、UIパネル68に対してTC制御の実行を指示する情報が入力されたか否かを判定し、否定判定となった場合にはステップ136へ移行する一方、肯定判定となった場合にはステップ138へ移行する。
【0090】
ステップ136では、上記ステップ132の処理が実行されてから予め定められた時間(ここでは、30秒)が経過したかを判定し、否定判定となった場合にはステップ134へ戻る一方、肯定判定となった場合には本画像濃度推定処理プログラムを終了する。
【0091】
一方、ステップ138では、C,M,Y,Kの各色毎に、NVM66に記憶されている濃度対応値が予め定められた値となるように、現像器22内のトナーに対する当該トナーに含まれるトナー粒子の割合を調整するための制御(TC制御)を行った後、本画像濃度推定処理プログラムを終了する。
【0092】
以上、本発明を上記実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。発明の主旨を逸脱しない範囲で上記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、当該変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0093】
また、上記実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、また、上記実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における状況に応じた組み合わせにより種々の発明が抽出される。上記実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
【0094】
例えば、上記実施形態では、濃度対応値を用いてTC制御を行う場合の形態例を挙げたが、これに限らず、濃度対応値を用いて、転写ローラ25に印加されるバイアス電圧を調整することにより中間転写ベルト14の表面に形成される画像濃度を調整してもよいし、中間転写ベルト14から用紙28にトナー像を転写するときにローラ26Aに印加されるバイアス電圧を調整することにより用紙28に形成される画像濃度を調整するようにしてもよい。
【0095】
また、上記実施形態では、基準電流値に対する、第2フォトダイオード36Cによって検出された受光量の割合を濃度対応値としたが、これに限らず、基準電流値に対する、第1フォトダイオード36によって検出された受光量の割合を濃度対応値してもよい。
【0096】
また、上記実施形態では、濃度対応値を算出するにあたり、第1フォトダイオード36B及び第2フォトダイオード36Cにより検出した受光量を用いたが、これに限らず、第1フォトダイオード36B及び第2フォトダイオード36Cの各々で受光した光量に対応する物理量(例えば、反射光を受光した際に各フォトダイオードに流れる電流値)を用いてもよい。
【0097】
また、上記実施形態では、UIパネル68により濃度対応値を表示する場合の形態例を挙げて説明したが、これに限らず、濃度対応値と現像器22内のトナーに対する当該トナーに含まれるトナー粒子の割合との対応関係を示すテーブル情報をROM62に予め記憶させておき、CPU60により、濃度対応値から当該テーブル情報を用いて現像器22内のトナーに対する当該トナーに含まれるトナー粒子の割合を導出し、導出した割合を表示するようにしてもよい。また、CPU60により、演算式を用いて濃度対応値から現像器22内のトナーに対する当該トナーに含まれるトナー粒子の割合を導出し、導出した割合を表示するようにしてもよい。なお、当該表示には、UIパネル68等の画像表示装置による可視表示の他、プリンタ等の画像形成装置による永久可視表示、音声合成装置等による可聴表示が含まれる。
【0098】
その他、上記実施形態で説明した画像形成装置10の構成(図1参照。)、及び画像形成ユニット15の構成(図2参照。)は一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において状況に応じて変更してもよいことは言うまでもない。
【0099】
また、上記実施形態で説明した画像濃度推定処理プログラムの処理の流れ(図6参照。)も一例であり、主旨を逸脱しない範囲内において不要なステップを削除したり、新たなステップを追加したり、処理順序を入れ替えたりしてもよいことは言うまでもない。
【符号の説明】
【0100】
10 画像形成装置
14 中間転写ベルト(像保持体)
22 現像器(現像剤供給手段)
36A LED照射部(照射手段)
36B 第1フォトダイオード(正反射光検出手段)
36C 第2フォトダイオード(拡散反射光検出手段)
60 CPU(算出手段、調整手段、導出手段)
68 UIパネル(表示手段)
76 電流値検出部(電流検出手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に形成された画像を保持する像保持体と、
前記像保持体に対して、通電された電流の大きさに応じた光量の光を照射する照射手段と、
前記像保持体の表面に形成された3原色のうちの何れかの色からなる基準画像に対して前記照射手段により光を照射した際の拡散反射光の光量を示す物理量を検出する拡散反射光検出手段と、
前記像保持体の表面に対して前記照射手段により光を照射した際の正反射光の光量を示す物理量を検出する正反射光検出手段と、
前記正反射光検出手段によって検出された物理量が予め定められた物理量になるように前記照射手段に通電したときの電流の大きさを検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段によって検出された電流の大きさに対する、前記電流検出手段によって検出された大きさの電流を通電して前記基準画像に対して光を照射した際に前記拡散反射光検出手段または前記正反射光検出手段によって検出された物理量の割合を算出する算出手段と、
を含む画像濃度推定装置。
【請求項2】
前記算出手段は、更に、前記予め定められた物理量に対する、前記電流検出手段によって検出された大きさの電流を通電して前記像保持体の表面に形成された黒色の基準画像に対して光を照射した際に前記正反射光検出手段によって検出された物理量の割合を算出する請求項1記載の画像濃度推定装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の画像濃度推定装置と、
前記像保持体の表面に画像を形成する際に当該像保持体の表面に着色粒子と磁性粒子とを含んで構成された現像剤を供給する現像剤供給手段と、
前記算出手段により算出された割合が予め定められた値となるように、前記現像剤供給手段により前記像保持体の表面に供給される前記現像剤に対する当該現像剤に含まれる前記着色粒子の割合を調整する調整手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項4】
前記算出手段により算出された割合を示す情報を表示する表示手段を更に含む請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記算出手段により算出された割合に基づいて前記現像剤供給手段により供給される前記現像剤に対する当該現像剤に含まれる前記着色粒子の割合を導出する導出手段を更に含み、
前記表示手段は、更に、前記導出手段により導出された割合を表示する請求項4記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2010−197736(P2010−197736A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42785(P2009−42785)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】