説明

高速高解像度三次元太陽電池検査システム

光学検査システム及び方法が提供される。加工対象物輸送機構が加工対象物(12)をノンストップで移動させる。照明装置(40)が、ライトパイプを含み、第一及び第二のストロボ照明野タイプを提供するように構成されている。第一(3)及び第二(5)のカメラ(2)アレイが、加工対象物(12)の立体画像化を提供するために配設されている。第一のカメラアレイ(3)は、第一の照明野を用いて加工対象物(12)の第一の複数の画像を生成し、第二の照明野を用いて加工対象物(12)の第二の複数の画像を生成するように構成されている。第二のカメラアレイ(5)は、第一の照明野を用いて加工対象物(12)の第三の複数の画像を生成し、第二の照明野を用いて加工対象物(12)の第四の複数の画像を生成するように構成されている。処理装置が、第一、第二、第三及び第四の複数の画像の少なくともいくつかを記憶し、他の装置に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
自動化太陽電池製造における進歩は、より高いスループット、収率及び電池変換効率を可能にしている。たとえば、結晶系シリコン太陽電池に導電層を適用するための市販の自動化機器は、通常、1秒あたりセル1個の速度でメタライゼーションをスクリーンプリントする。メタライゼーション層の正確な位置合わせを要する、セル変換効率を改善するための比較的新しい技術、たとえば選択的エミッタ法、メタルラップスルー法及びプリントオンプリント法が採用されている。セル効率はまた、太陽電池によって生成された電流を集めるメタライズされたコレクタフィンガの高さ:幅比によっても影響される。これらのフィンガは、セル作用面積の不必要な日射遮蔽を避けるために幅狭くプリントされなければならないが、導電率を高めるために背高くプリントされなければならない。また、薄いシリコン太陽電池の壊れやすさ及び製造中に反ろうとするそれらの傾向が、自動化取り扱い機器にとって、欠けや亀裂を避けるために難題を呈する。反ったウェーハは、たとえば、数多くの製造工程のいずれかの間に真空固定されるとき、又はスクリーンプリント工程中に圧力が加えられるとき、割れるおそれがある。これらの工業的要求を考慮すると、高い工程収率を保証するために、太陽電池製造工程の至る所に分散される自動化光学検査システムの必要性が生じた。精密位置合わせ、より狭く、高い形体及びウェーハ反りの検出の必要性の増大を考えると、従来技術よりも速いだけでなく、より高解像度の二次元及び三次元の太陽電池検査をより良く提供することができる自動化光学検査システムを提供することが有益であろう。
【0002】
概要
光学検査システム及び方法が提供される。加工対象物輸送機構が、加工対象物をノンストップで輸送するように構成されている。照明装置が、第一のストロボ照明野タイプ及び第二のストロボ照明野タイプを提供するように構成されている。照明装置は、加工対象物に近い第一端及び第一端とは反対側にあり、第一端から離間した第二端を有するライトパイプを含む。ライトパイプはまた、少なくとも一つの反射性側壁を有する。第一端は出口アパーチャを有し、第二端は少なくとも一つの第二端アパーチャを有して、それらを通して加工対象物の視認を提供する。第一のカメラアレイが、加工対象物をデジタル式に画像化するように構成されている。第一のカメラアレイは、第一の照明野を用いて加工対象物の第一の複数の画像を生成し、第二の照明野を用いて形体の第二の複数の画像を生成するように構成されている。第二のカメラアレイが、加工対象物をデジタル式に画像化するように構成されている。第二のカメラアレイは、第一の照明野を用いて加工対象物の第三の複数の画像を生成し、第二の照明野を用いて形体の第四の複数の画像を生成するように構成されている。第一及び第二のカメラアレイは、加工対象物の立体的画像化を提供するように構成されている。処理装置が照明装置ならびに第一及び第二のカメラアレイに操作可能に結合されている。処理装置は、第一、第二、第三及び第四の複数の画像の少なくともいくつかを記憶し、第一、第二、第三及び第四の複数の画像を他の装置に提供するように構成されている。
【図面の簡単な説明】
【0003】
【図1】本発明の実施態様の、カメラアレイ及びコンパクトな組み込み照明装置を備えた自動化高速光学検査システムの立断面図である。
【図2】本発明の実施態様の、重複する視野を有する複数のカメラの立面図である。
【図3】本発明の実施態様の検査システムのシステムブロック図である。
【図4】輸送コンベヤ、太陽電池及び第一の照明野タイプを用いて取得されたカメラアレイ視野の平面図である。
【図5】輸送コンベヤ、太陽電池及び第二の照明野タイプを用いて取得されたカメラアレイ視野の平面図である。
【図6】図6A〜6Dは、本発明の実施態様にしたがって、第一及び第二の照明野タイプが交互にある状態で様々な位置において取得された加工対象物及びカメラアレイ視野を示す。
【図7】照明方向を画定するための座標系である。
【図8】カメラアレイ視野を照明する公知の線光源の斜視図である。
【図9】図8に示す照明装置の照明方向の極座標プロットである。
【図10】本発明の実施態様の例示的な中空ライトパイプ照明装置の斜視図である。
【図11】図10に示す照明装置の入力照明方向の極座標プロットである。
【図12】図10に示す照明装置の出力照明方向の極座標プロットである。
【図13】本発明の実施態様のライトパイプ壁の反射面の斜視図である。
【図14】図14A〜Bは、図13に示す反射面の断面図である。
【図15A】本発明の実施態様のライトパイプ照明装置及びカメラアレイの斜視図である。
【図15B】本発明の実施態様のライトパイプ照明装置及びカメラアレイの切り欠き斜視図である。
【図16】本発明の実施態様のカメラアレイ及び多数の光源を備えた照明装置の切り欠き斜視図である。
【図17A】本発明の実施態様の照明装置及びカメラアレイの切り欠き斜視図である。
【図17B】本発明の実施態様にしたがって使用されるシェブロン形ミラーの断面図である。
【図18】本発明の実施態様の照明装置及びカメラアレイの切り欠き斜視図である。
【図19】図18に示す照明装置及びカメラアレイの第二の切り欠き斜視図である。
【図20】図18及び19に示す照明装置の照明方向の極座標プロットである。
【図21】本発明の実施態様の検査センサの断面斜視図である。
【図22】図21に示す照明装置の照明方向の極座標プロットである。
【図23】本発明の実施態様の、立体配置に配設された二つのカメラアレイの斜視図である。
【図24】本発明の実施態様の、組み込み照明装置を備えた、立体配置に配設された二つのカメラアレイの切り欠き斜視図である。
【図25】本発明の実施態様にしたがって配設された二つのカメラアレイ及び構造化された投光器の斜視図である。
【図26】本発明の実施態様にしたがって配設された二つのカメラアレイ及び構造化された投光器の斜視図である。
【図27】本発明の実施態様のカメラアレイ及び構造化された投光器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0004】
例示的実施態様の詳細な説明
本発明の実施態様は一般に、高価で精巧な動作制御ハードウェアの必要なしに多重照明二次元及び三次元画像の高速取得を行うコンパクトな検査システム及び方法を提供する。異なる照明タイプを用いて取得された画像の処理が検査能力及び結果をかなり高めることができる。
【0005】
図1は、本発明の実施態様の、自動化検査に適した、加工対象物の高コントラスト高速デジタル画像を生成するためのシステムの立断面図を示す。カメラアレイ4は、好ましくは等間隔に配設されたカメラ2A〜2Hからなる。各カメラ2A〜2Hは、加工対象物がカメラ2A〜2Hに対して相対動を起こすとき、同時に加工対象物又は基材、たとえばシリコン太陽電池12上の長方形区域を画像化し、デジタル化する。照明装置45が、ストロボ照明と呼ばれる、一連のパルス化短期間照明野を提供する。各照明野の短い期間が太陽電池12の画像を効果的に「フリーズ」させて動きのぶれを抑える。カメラアレイ4により、露光ごとに異なる照明野タイプを用いて、太陽電池12上の位置ごとに二つ以上の画像セットが生成される。検査しなければならない太陽電池12上の特定の形体に依存して、異なる照明野タイプを用いて生成された反射画像の連結処理によって検査結果をかなり高めることもできる。照明装置45のさらなる詳細は、図21及び22の詳述において提供する。
【0006】
加工対象物輸送コンベヤ26が太陽電池12をX方向にノンストップモードで並進移動させて、カメラアレイ4による太陽電池12の高速画像化を提供する。コンベヤ26は、モータ18によって駆動されるベルト14を含む。場合によって用いられるエンコーダ20がモータのシャフト位置を計測し、ひいては、太陽電池12が移動した概算距離を計算することができる。太陽電池12が移動した距離を計測し、コード化する他の方法としては、時間ベース、音ベース又は視覚ベースのコード化法がある。ストロボ照明を使用し、太陽電池12を停止させないことにより、カメラアレイ4による画像化の前に加速し、減速し、定着させる時間浪費的な輸送ステップが除かれる。二つの照明野タイプで156mm×156mmの寸法の太陽電池12の完全な80メガピクセル画像2枚を完全に捕獲するために要する時間は約1秒以下で達成することができると考えられる。
【0007】
図2は、カメラ2A〜2Hによってそれぞれ画像化される太陽電池12上の各視野30A〜30HのY次元位置を示す。太陽電池12上のすべての位置を完全に画像化するために、隣り合う視野の間にわずかな重複がある。検査工程中、別々の視野30A〜30Hの画像は重複領域において一つの連続的な画像へとデジタル式に併合、すなわち縫合される。別々のカメラの一次元アレイとして配設された例示的なカメラアレイ4が図1及び2に示されている。図示するように、カメラ2A〜2Hは、非テレセントリック的に画像化するように構成されている。これは、視野30A〜30Hを重複させることができる利点を有する。しかし、非テレセントリック画像化システムの倍率、すなわち有効解像度は、太陽電池12の厚さ及び反りの量が変化するとともに変化する。太陽電池12の反り、厚さ変化及び他のカメラ整列誤差の影響は、画像縫合によって補正することができる。もう一つの実施態様において、カメラアレイを二次元アレイに配設することもできる。たとえば、別々のカメラを、隣り合う視野どうしが重複する1列4台で2列のカメラアレイに配設することもできる。検査システムの費用、速度及び性能目標に依存して、視野どうしが重複しないアレイをも含め、カメラアレイの他の配設が有利であることもある。たとえば、テレセントリック画像化システムを備えた互い違いに位置するカメラアレイを使用することもできる。
【0008】
図3は検査システム92のブロック図である。検査アプリケーションプログラム71は、好ましくは、システムコンピュータ76上で稼働する。検査プログラム71への入力としては、たとえば、太陽電池12ジオメトリ、メタライゼーションプリントジオメトリならびにプリント欠陥、色欠陥、縁の欠け、微小亀裂サイズ及びソーマークの検査許容限界がある。照明及びカメラ校正データを検査プログラム71に入力することもできる。
【0009】
検査プログラム71は、コンベヤインタフェース72を介して太陽電池12の輸送方向及び速度によってプログラマブルロジックコントローラ22を構成する。検査プログラム71はまた、PCI Expressインタフェースを介して、カメラアレイ4の後続の各画像取得の間のエンコード20のカウント数によって主エレクトロニクスボード80を構成する。あるいはまた、太陽電池12の既知の速度に基づいて時間ベースの画像取得シーケンスを実行することもできる。検査プログラム71はまた、個々のフラッシュランプ出力レベルを有するストロボボード84だけでなく、検査の前に適切な構成パラメータをカメラ2A〜2Hの中にプログラム又は他のやり方でセットする。
【0010】
パネルセンサ24は、検査システム92に装填されるときの太陽電池12の縁を感知し、この信号が主ボード80に送られて画像取得シーケンスを開始させる。主ボード80は、適切な信号を生成してカメラアレイ4による各画像露光を開始させ、ストロボボード84に命令して適切なフラッシュランプ87及び88を正しいタイミングで付勢させる。ストロボモニタ86が、フラッシュランプ87及び88によって放出された光の一部分を感知し、このデータは、わずかなフラッシュランプ出力変動に関して画像データを補正するために主エレクトロニクスボード80によって使用されることもできる。画像メモリ82が提供され、好ましくは、少なくとも一つの太陽電池12に関して生成されたすべての画像を記憶するのに十分な容量を含む。たとえば、一つの実施態様において、カメラアレイ中の各カメラは約5メガピクセルの解像度を有し、メモリ82は約2.0ギガバイトの容量を有する。カメラ2A〜2Hからの画像データは、各カメラが速やかに後続の露光に備えることができるよう、画像メモリバッファ82に高速で転送することができる。これが、太陽電池12を検査システム92に通してノンストップで輸送し、少なくとも二つの異なる照明野タイプを用いて太陽電池12上の各位置の画像を生成することを可能にする。画像データは、最初の画像がメモリ82に転送されるとただちに、PCI Express(PCIe)のような高速電気インタフェースを介して画像メモリ82から読み出されてPCメモリに読み込まれ始めることができる。同様に、検査プログラム71は、画像データがPCメモリ中で利用可能になるとただちに検査結果を計算し始めることができる。
【0011】
以下、図4〜6を参照して画像取得工程をさらに詳細に説明する。
【0012】
図4は、輸送コンベヤ26及び太陽電池12の平面図を示す。カメラ2A〜2Hが重複する視野30A〜30Hをそれぞれ画像化して、カメラアレイ4の有効視野32を生成する。視野32は、第一のストロボ照明野タイプを用いて取得される。太陽電池12はコンベヤ26によってX方向にノンストップで輸送される。太陽電池12は、好ましくは、画像取得工程中に5%未満しか変動しない速度で移動するが、より大きな速度変動及び加速を受け入れることもできる。
【0013】
一つの好ましい実施態様において、各視野30A〜30Hは約500万の画素を有し、画素解像度は17ミクロンであり、範囲はX方向に34mm、Y方向に45mmである。各視野30A〜30Hは、隣り合う視野とでY方向に約3mm分だけ重複して、各カメラ2A〜2Hの中心間距離はY方向に42mmである。もう一つの実施態様において、カメラアレイ4は四つのカメラ2A〜2Dのみからなる。この実施態様において、カメラアレイ視野32は、約5:1の、X方向に比べてY方向に大きなアスペクト比を有する。
【0014】
図5は、図4に示すその位置からプラスのX方向に移動した位置にある太陽電池12を示す。たとえば、太陽電池12は、図4におけるその位置から約15mm前進していることができる。有効視野33は、重複する視野30A〜30Dで構成され、第二の照明野タイプを用いて取得される。
【0015】
図6A〜6Dは、第一及び第二の照明野タイプを交互に用いて取得されたカメラアレイ視野31、33、34及び35の時間シーケンスを示す。太陽電池12はX方向にノンストップで移動していることが理解されよう。図6Aは、太陽電池12全体に関して画像取得中の一つのX位置における太陽電池12を示す。視野31は、図4を参照して詳述したように第一のストロボ照明野タイプを用いて取得される。図6Bは、X方向にさらに移動した太陽電池12及び図5を参照して詳述したように第二のストロボ照明野タイプを用いて取得された視野33を示す。図6Cは、X方向にさらに移動した太陽電池12及び第一の照明野タイプを用いて取得された視野34を示し、図6Dは、X方向にさらに移動した太陽電池12及び第二の照明野タイプを用いて取得された視野35を示す。
【0016】
第一の照明野タイプを用いて取得された画像どうしを位置合わせし、デジタル式に併合、すなわち縫合するのに十分な重複画像情報を有するために、視野31と視野34との間にはX次元に小さな重複がある。また、第二の照明野タイプを用いて取得された画像どうしを位置合わせし、デジタル式に併合するのに十分な重複画像情報を有するために、視野33と視野35との間にはX次元に小さな重複がある。X方向に33mmの範囲を有する視野30A〜30Hの実施態様においては、同じ照明野タイプを用いて取得された視野どうしの間でX方向に約5mmの重複が効果的であることがわかった。さらに、異なる照明タイプを用いて取得された視野どうしの間ではX方向に約15mmの変位が好ましい。
【0017】
収集される視野の数を増し、同じ照明野タイプを用いて生成された画像どうしを位置合わせし、デジタル式に併合、すなわち縫合するのに十分な画像重複を保証することにより、太陽電池12上の各形体の画像を二つ以上の照明野タイプを用いて取得することもできる。最後に、照明タイプごとに生成された縫合画像を互いに対して位置合わせすることができる。好ましい実施態様において、システム費用を減らすため、加工対象物輸送コンベヤ26は、検査要求基準よりも低い位置精度を有する。たとえば、エンコーダ20は100ミクロンの解像度を有することができ、コンベヤ26は0.5mm以上の位置精度を有することができる。X方向における視野の画像縫合が太陽電池12の位置誤差を補正する。
【0018】
各照明野が空間的に均一であり、一貫した角度から照明することが望ましい。また、照明システムがコンパクトであり、高い効率を有することが望ましい。図7〜9を参照して、二つの従来技術照明システムである線光源及びリング光源の問題点を論じる。線光源は、高い効率を有するが、投射光の方位角における均一性に劣る。リング光源は、投射光の方位角において良好な均一性を有するが、コンパクトではなく、大きなアスペクト比のカメラアレイとで使用される場合、効率が劣る。
【0019】
図7は照明の座標系を画定する。方向Zは太陽電池12に対して垂直であり、方向X及びYは、太陽電池12又は他の加工対象物上の水平位置を画定する。角度βは照明の仰角を画定する。角度γは、法線に対する照明光線角度を冗長に画定する。角度αは光線の方位角である。ほぼすべての方位角及び仰角からの照明は曇天照明と呼ばれる。主に水平に近い低い仰角βからの照明は暗視野照明と呼ばれる。主に垂直に近い高い仰角βからの照明は明視野照明と呼ばれる。良好な汎用照明システムは、視野全体にかけて均一な放射照度を有する光照射野を作り出し(空間均一性)、視野全体にかけて一貫した角度から照明する(角度均一性)。
【0020】
図8は、カメラアレイ視野32を照明する公知の線光源48を示す。線光源48は、LEDアレイ46を使用して、光を狭い長方形の視野32に効率的に集中させることができる。線光源48を使用する欠点は、標的が、光源に面する二つの方向から対称な照明を受けるが、視野の長軸に面する方向からは光を受けないということである。
【0021】
図9は、二つの線光源の照明方向を示す二軸極座標プロットである。極座標プロットは、光源48にもっとも近い方向(0°及び180°の方位角)から強い照明がカメラアレイ視野32によって受けられ、90°及び270°の方位角からは照明が受けられないことを示す。方位角が0°と90°の間で変化するとき、光源仰角は低下し、光源はより小さな角度に対面し、より少ない光しか受けられなくなる。カメラアレイ視野32は、方位角とともに強さ及び仰角が変化する光を受ける。線光源48は視野32を効率的に照明するが、方位角における均一性が劣る。対照的に、公知のリング光は、方位角において良好な均一性を有するが、大きなアスペクト比のカメラ視野32にとって許容可能な空間均一性を提供するために大きく作られなければならない。
【0022】
リング光は、方位角において許容可能な均一性を提供するために使用することができるが、Y方向に約170mmのカメラ視野32の場合、リング光は、許容可能な空間均一性を提供するためには非常に大きくならなければならない。一般的な検査用途の場合、十分な空間均一性を提供するためには、リング光は直径500mmを超える必要があると考えられる。この大きすぎるリングは、いくつかの点で市場ニーズを満たすことができない。大きなサイズがアセンブリライン上の貴重な空間を消費し、大きな光源は、構築するのに費用を要し、照明角が作業の場全体で一貫せず、非常に非効率的である。光出力が500mm円の有意な部分で散乱する一方、実際には太陽電池の細い長方形しか画像化されない。
【0023】
ライトパイプと呼ばれる光学装置を使用すると、照明のための非常に均一な光照射野を生成することができる。たとえば、米国特許第1,577,388号は、フィルムゲートを背面照明するために使用されるライトパイプを記載している。しかし、従来のライトパイプは、均一な照明を提供するためには物理的に長くなる必要がある。
【0024】
図10〜12を参照してライトパイプ原理の簡単な説明を提供する。その後、図13〜17を参照して、均一な照明に求められるライトパイプの長さを有意に減らす本発明の実施態様を説明する。一つの実施態様において、ライトパイプの内壁は、光を一方向だけに散乱させる反射材で構築されている。本発明のもう一つの実施態様において、ライトパイプは、均一かつ効率的に照明された加工対象物の画像を取得するためにカメラアレイの簡単な組み込みを可能にする入力及び出力ポートで構成されている。
【0025】
図10は、光源60及びライトパイプ64からなる照明装置65を示す。中空の箱形ライトパイプ64が、記載されるように使用されると、均一な暗視野照明パターンを生成する。カメラ2が、ライトパイプの両端のアパーチャ67及び69を通してライトパイプ64の長手方向に加工対象物11を見おろす。光源60、たとえば放物線状反射板中のアーク灯が、光が所望の仰角で下降するような内反射面を有するライトパイプ64の入口アパーチャ67の中に光を投射するように配設されている。あるいはまた、光源仰角の範囲が加工対象物11における所望の仰角範囲に一致する限り、レンズ付きLED又は他の光源を使用することもできる。光源は、ストロボ照明型又は連続型のいずれであってもよい。光源60からの扇形の光線は、最後に側壁の一つに衝突するまでパイプを横切って下方に進む。扇形の光線はパイプの角で方位角方向に分割され、拡がるが、仰角は保存される。その後、この拡大した扇形の光線は拡がり、多くの異なる側壁部分に衝突して、そこで方位角方向にさらに拡がり、ランダム化されるが、仰角においてはほとんど変化しない。数多くの反射ののち、出口アパーチャ68及び加工対象物11においてはすべての方位角が存在する。したがって、標的上のすべての地点が、すべての方位角からの光によって照明されるが、元の光源に存在した仰角からの光によってしか照明されない。加えて、加工対象物11における照明野は空間的に均一である。空間的に均一な照明の条件の場合にリング光に必要なサイズとは対照的に、ライトパイプ64の横方向の大きさが視野よりもわずかに大きいだけであることに注目すること。
【0026】
図11は、小さな範囲の仰角及び方位角からのほぼ平行な光線束である光源における照明方向の極座標プロットを示す。
【0027】
図12は、加工対象物11における光線の極座標プロットであり、光源の角度的拡がりが比較のために含まれている。加工対象物11においてはすべての方位角が存在するが、光源の仰角は保存されている。
【0028】
照明装置65を出る光の仰角は光源60に存在するものと同じであるため、この角度を特定の用途に合わせて調節することは相対的に容易である。より低い照明仰角が望まれるならば、光源をより水平線に近く照準すればよい。光は、ライトパイプの下縁よりも低い角度からは標的に到達することができないため、照明角の下限はライトパイプ下縁の離間距離によって決まる。照明方位角をランダム化、すなわち均一化するためには何回かの反射が必要であるため、照明仰角の上限はライトパイプ66の長さによって決まる。所与の長さのライトパイプ64の場合、仰角が増すにつれ、加工対象物11に到達するまでの跳ね返りの回数は減る。
【0029】
多角形ライトパイプホモジナイザはその角でしか新たな方位角を形成せず、したがって、均一な出力を得るためには多数回の反射が必要である。ライトパイプ側壁のすべての部分が光パターンを方位角方向に拡げる、又はランダム化することができるならば、より少ない回数の反射しか要らず、Z方向のライトパイプの長さを減らして、照明装置をより短く及び/又はY方向により幅広にすることができるであろう。
【0030】
図13及び14は、光を一軸のみに拡散又は散乱させるライトパイプ側壁を有する本発明の実施態様を示す。この実施態様においては、仰角を維持しながらも光束の方位角が反射のたびに拡がることが好ましい。これは、図13に示すような湾曲したファセット付き反射面70をライトパイプ側壁66の内面に加えることによって達成される。側壁66の断面図が図14A及び14Bに示されている。図14Aは、平行な光線束62が反射面70上の円柱形湾曲の軸に対して垂直に拡がる様子を示す。図14Bにおいて、光線束62の反射の角度は反射面70上の円柱形湾曲の軸に沿って維持されている。したがって、反射面70の各地点の表面法線がZ成分を有しないため、光源の仰角は維持される。反射面70の湾曲した、すなわちファセット付きの表面は、ライトパイプ壁66の全面にわたって反射のたびに一定範囲の新たな方位角を作り出し、したがって、光源の方位角は速やかにランダム化される。本発明の実施態様は、屈折面、回折面及び反射面の組み合わせをライトパイプ側壁66の内面に使用して実現することができる。
【0031】
一つの態様において、反射面70は円柱の切片において湾曲している。これが、一次元ランベルト面を近似しながら入射光を一つの軸には均等に拡げるが、他方の軸には拡げない。この形状はまた、シートメタルにおいて形成しやすい。もう一つの態様において、反射面70は正弦波形状を有する。しかし、正弦波形状は、山と谷がより多くの湾曲を有し、斜辺においては湾曲が小さいため、光束62の角度の拡がりは、斜辺よりも山と谷において強くなる。
【0032】
図15A及び15Bは、カメラアレイ4のためのライトパイプ照明装置41の内面に適用された湾曲した反射面を示す。ライトパイプ照明装置は側壁66及び光源87を含む。一次元拡散反射面70が、平面的な反射性内面で構成されたライトパイプよりも速やかに方位角をランダム化する。これが、よりコンパクトなライトパイプを使用することを可能にし、それが、カメラアレイ4をより加工対象物に近づけることを可能にする。図15Bは、数回の反射ののち光線が方位角においてランダム化される様子を示す。
【0033】
多数の光源が使用されるならば、ライトパイプ照明装置42は、照明装置41に比べてZ方向に短縮することができる。多数の光源、たとえば平行なLEDの列は、空間的に均一な光源を達成するために必要な合計反射回数を減らし、ひいては、必要なライトパイプ長さを減らす。照明装置42は、同じくストロボ式アーク灯光源であることができる光源87A〜87Eによって照明される。
【0034】
図17A〜17Bに示す本発明のもう一つの態様において、照明装置43は、光源87からの入力ビームの部分を所望の光源仰角に反射させるミラー67を含む。多光源の実施態様と同様に、これもまた、比較的短いライトパイプの中で空間的に均一な光照射野を生じさせる。ミラー67は、標的の視認を妨げないようにカメラとカメラとの間に配置され、また、各ミラーが光源67からの光の一部分を遮るように異なる高さで配置されている。ミラー67は、光を所望の仰角でライトパイプ側壁66に向けて反射させるように成形されており、ライトパイプ側壁において、湾曲した反射面70が光源方位角方向を速やかにランダム化する。ミラー67の断面図が図17Bに示されている。ミラー67は、たとえば、一連のシェブロンに形成されている平坦なミラーであることができる。
【0035】
本発明のもう一つの実施態様において、図18及び19は、カメラアレイ4とで一体化された照明装置44を示す。光は、光源88により、ミラー54及び55、上アパーチャ板58及び拡散板52によって画定された光混合チャンバ57の中に注入される。54、55及び58の内面は反射性であるが、拡散板52は、好ましくは、半透明の光拡散材料で構成されている。上板58にはアパーチャ56が設けられ、拡散板52にはアパーチャ50が設けられて、カメラ2が遮られずに加工対象物を見ることができるようにしている。拡散板52及びアパーチャ50をより見やすくするために、図18と比べて、図19においてはミラー55が除かれている。
【0036】
光源88によって投射された光はミラー54及び55ならびにアパーチャ板58によって反射される。光が混合チャンバ57中で反射するとき、拡散板52もまた、この光の一部分を反射させ、混合チャンバ57の中に戻す。混合チャンバ57内での複数回の反射ののち、拡散板52は均一に照明される。拡散板52を通って伝達された光は、図13及び14を参照して詳述したような、反射面70で構成されている照明装置44の下寄り区分の中に放出される。反射面70は、拡散板52によって放出された照明仰角を保存する。結果は、加工対象物12における空間的に均一な照明野である。図20は、照明装置44の出力照明方向を示す極座標プロットである。照明装置44は、照明がほぼすべての仰角及び方位角からほぼ等しいために曇天と呼ばれる、図20に示すような出力光照射野を作り出す。しかし、出力仰角の範囲は、拡散板52の拡散性によって制御することができる。
【0037】
図21は、光学検査センサ94のもう一つの実施態様を示す。光学検査センサ94は、カメラアレイ4及び組み込まれた照明装置45を含む。照明装置45は、独立制御される曇天照明及び暗視野照明を容易にする。光源87を付勢することによって暗視野照明場が太陽電池12上に生成される。光源88を付勢することによって曇天照明場が太陽電池12上に生成される。図22は曇天照明及び暗視野照明の極座標プロット及び照明方向を示す。一つの態様において、光源87及び88は、太陽電池12のノンストップ輸送による動きのぶれ効果を抑えるためにストロボ照明する。
【0038】
様々な物体形体の画像コントラストが、形体ジオメトリ、色、反射性及び各形体に入射する照明の角スペクトルを含むいくつかの要因に依存して異なるということが当業者によって理解されよう。各カメラアレイの視野は、異なる照明要件を有する多種多様な形体を含むことがあるため、本発明の実施態様は、加工対象物12上の各形体及び位置を二回以上画像化することによってこの難題に取り組み、これらの画像それぞれは、異なる照明条件下で捕獲されたのち、デジタルメモリに記憶される。一般に、異なる照明場タイプを用いて取得された二つ以上の画像からの物体形体データを使用することにより、検査性能を改善することができる。
【0039】
本発明の実施態様は、暗視野照明場及び曇天照明場のような二つの照明タイプに限定されず、特定の照明装置構成にも限定されないということが理解されよう。光源は、加工対象物12に対して直接投射することもできる。光源はまた、様々な波長、すなわち色を有することができ、加工対象物12に対して様々な角度に配置されることができる。光源を加工対象物12の周囲に様々な方位角で配置して、様々な四半分から照明を提供することもできる。光源は、加工対象物12の動きを「フリーズ」させ、画像における動きのぶれを抑えるのに十分なエネルギーの光パルスを放出する多数の高出力LEDであることもできる。明視野照明場を生成する、又は加工対象物12の基材を透過して、検査される形体を背面照明する光源を含む数多くの他の照明構成が本発明の範囲内である。たとえば、シリコンは近赤外波長において半透明であるため、基材中の微小亀裂及び穴を検査するために太陽電池12をストロボ近赤外光で背面照明するのに特に効果的である。
【0040】
いくつかの太陽電池検査要件が、三次元画像データを全速生産速度で捕獲する必要を強いる。これらの要件としては、メタライゼーションプリント高さ及びウェーハの反りを計測することがある。コレクタフィンガの輪郭のような三次元情報は、たとえば周知のレーザ三角測量、位相プロフィロメトリー又はモアレ法を使用して計測することもできる。本発明に譲受人に譲渡された米国特許第6,577,405号(Kranzら)は、代表的な三次元画像化システムを記載している。立体視ベースのシステムもまた、高速三次元画像データを生成することができる。
【0041】
立体視システムは周知である。市販の立体システムは19世紀の立体鏡までさかのぼる。近年には、二つのカメラ立体画像対(Scharstein及びSzeliskiによる「A Taxonomy and Evaluation of Dense Two-Frame Stereo Correspondence Algorithms」)又は多数のカメラ(Robert T. Collinsによる「A Space-Sweep Approach to True Multi-Image Matching」)を評価するためのかなりの量の作業がコンピュータの使用において実施されている。この最後の参考文献は、航空偵察のために標的に対して動かされる一つのカメラに言及している。
【0042】
代替の立体視システムは、反射光パターンにおける明白なテキスチャを作り出すために、構造化された光パターンを標的、すなわち加工対象物に投射する(Sing Bing Kang、Jon A. Webb、C. Lawrence Zitnick及びTakeo Kanadeによる「Multibaseline Stereo System with Active Illumination and Real-time Image Acquisition」)。
【0043】
太陽電池検査要件を満たすための高速二次元及び三次元画像データを取得するために、多数のカメラアレイを、カメラアレイ視野を重複させながら、立体配置に配設することができる。そして、太陽電池をカメラアレイに対してノンストップで移動させることができる。多数のストロボ照明野が太陽電池の画像を効果的に「フリーズ」させて動きのぶれを抑える。
【0044】
図23は、立体配置に配設されたカメラアレイ6及び7を示す。カメラアレイ6及び7は、重複するカメラアレイ視野37によって太陽電池12を画像化する。見やすくするため、照明システムは除かれている。
【0045】
図24は、立体画像データの高速取得のための、照明装置40を組み込まれた光学検査センサ98の切り欠き斜視図である。カメラアレイ3及び5が、太陽電池12における視野が重複する状態で、立体配置に配設されている。太陽電池12は、検査センサ98に対してノンストップで移動する。カメラアレイ3及び5の視野36が遮られないよう、上アパーチャ板59はアパーチャ56を含み、半透明な拡散板53はアパーチャ50を含む。光源88の付勢が太陽電池12上に曇天照明野タイプを作り出し、光源87の付勢が暗視野照明野タイプを作り出す。太陽電池12を透過する、又はその縁を通過する光がカメラアレイ3及び5によって捕獲されるようなストロボ照明装置の適当な配設により、背面照明のような他の照明野タイプを達成することもできる。画像取得シーケンスは、たとえば、ストロボ曇天、暗視野及び背面照明野タイプを交番させながら両方のカメラアレイ3及び5によって同時に捕獲される一連の重複画像であることができる。
【0046】
再びブロック図3を参照すると、光学検査センサ98の機能ブロック図は光学検査センサ94のブロック図に非常に似ている。しかし、光学検査センサ98の場合、カメラアレイ4は除かれ、カメラアレイ3及び5によって取って代わられ、このカメラアレイ3及び4が他方で主エレクトロニクスボード80にインタフェースされている。画像メモリ82は、好ましくは、一つの太陽電池12に関してカメラアレイ3及び5によって生成されたすべての画像を記憶するのに十分な容量を含む。画像データは、画像メモリ82から読み出され、PCI Express(PCIe)のような高速電気インタフェースを介してシステムコンピュータ76に転送される。
【0047】
アプリケーション検査プログラム71が、カメラアレイ3及び5からの画像データの間の画像形体の不一致又はオフセットを使用する公知の立体法によって三次元画像データを計算する。太陽電池ウェーハ12の性質及び欠陥、たとえばウェーハジオメトリ、縁の欠け、穴、亀裂、微小亀裂、表面検査、反り、ソーマーク及び色に関してアプリケーションプログラム71によって検査結果が計算される。位置、厚さ、幅、長さ及び途切れに関するプリント検査結果もまた、アプリケーションプログラム71によって計算することができる。また、基準点、たとえば太陽電池12の表面上にレーザエッチングされたものを計測することにより、メタライズされたプリントの位置合わせを高めることもできる。これらの基準点は、多くの場合、暗視野照明画像において良好なコントラストを示し、位置合わせを計測するための座標系を確立するために使用することができる。二次元及び/又は三次元画像データの組み合わせをこれらの検査計算のいずれにも使用することができる。
【0048】
図25は、カメラアレイ6及び7が、太陽電池12におけるカメラアレイ視野37が重複する状態で立体配置に配設されているもう一つの実施態様を示す。見やすくするために、組み込まれた曇天及び暗視野照明装置は除かれている。立体視システムは、物体上に観測可能な構造が存在しない場合、働かないことがある。これを解決する方法は、立体配置に配設されたカメラによって見ることができる人工的構造又は「テキスチャ」をパターン化された光源によって表面に加えることである。構造化された投光器8がカメラアレイ視野37の上方でストロボ光パターンを太陽電池12に投射する。光パターンは、たとえば、レーザ縞、一連のレーザ縞又はランダムなドットパターンであることができる。カメラアレイ6及び7によって見られる投射パターンの不一致をアプリケーションプログラム71によって使用して三次元画像データを計算することができる。画像取得シーケンスは、ストロボ曇天、暗視野及び構造化された光パターン照明野タイプを交番させながらカメラアレイ6及び7によって同時に捕獲される一連の重複画像であることができる。
【0049】
図26は、立体配置に配設されたカメラアレイ6及び7ならびに構造化された投光器8を有するもう一つの実施態様を示す。見やすくするために、組み込まれた曇天及び暗視野照明装置は除かれている。太陽電池12形体の二次元計測を改善するために、カメラアレイ6は、太陽電池を垂直方向から見、図25に示すように斜めからは見ないように配設されている。
【0050】
図27は、太陽電池12上のカメラアレイ視野38を見るように配設されたカメラアレイ6を有するもう一つの実施態様を示す。構造化された投光器8がカメラアレイ視野38の上方でストロボ光パターンを太陽電池12に投射する。光パターンは、たとえば、レーザ縞、一連のレーザ縞、正弦波パターン又はランダムなドットパターンであることができる。公知の方法により、カメラアレイ6によって観測される投射光パターンの位置を計測することによって太陽電池12までの射程及びその形体が計算される。見やすくするため、場合によって用いられる曇天、暗視野、明視野、背面照明又は他の光源は示されていない。
【0051】
好ましい実施態様を参照して本発明を説明したが、当業者は、本発明の真意及び範囲を逸脱することなく、形態及び詳細において変更を加えることができることを理解するであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加工対象物をノンストップで輸送するように構成された加工対象物輸送機構、
第一のストロボ照明野タイプ及び第二のストロボ照明野タイプを提供するように構成された照明装置であって、照明装置が、前記加工対象物に近い第一端及び前記第一端とは反対側にあり、前記第一端から離間した第二端を有するライトパイプを含み、ライトパイプが、少なくとも一つの反射性側壁を有し、前記第一端が出口アパーチャを有し、前記第二端が少なくとも一つの第二端アパーチャを有して、それらを通して前記加工対象物の視認を提供する、照明装置、
前記加工対象物をデジタル式に画像化するように構成された第一のカメラアレイであって、第一のカメラアレイが、第一の照明野を用いて前記加工対象物の第一の複数の画像を生成し、第二の照明野を用いて前記加工対象物の第二の複数の画像を生成するように構成された、第一のカメラアレイ、
前記加工対象物をデジタル式に画像化するように構成された第二のカメラアレイであって、第二のカメラアレイが、前記第一の照明野を用いて前記加工対象物の第三の複数の画像を生成し、前記第二の照明野を用いて前記加工対象物の第四の複数の画像を生成するように構成され、前記第一及び第二のカメラアレイが、前記加工対象物の立体的画像化を提供するように構成されている、第二のカメラアレイ、及び
前記照明装置ならびに前記第一及び第二のカメラアレイに操作可能に結合された処理装置であって、処理装置が、前記第一、第二、第三及び第四の複数の画像の少なくともいくつかを他の装置に提供するように構成されている、処理装置
を含む光学検査システム。
【請求項2】
前記第一のカメラアレイが非テレセントリック光学素子を含み、前記第一のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しており、前記第一のカメラアレイのカメラが、互いに重複する視野を有する、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項3】
前記第一のカメラアレイが非テレセントリック光学素子を含み、前記第二のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しているが、加工対象物移動方向において前記第一の複数のカメラから離間している、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項4】
前記第一のカメラアレイがテレセントリック光学素子を有し、前記第一のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しており、互いに重複しない視野を有し、
テレセントリック光学素子を有する第三のカメラアレイをさらに含み、前記第三のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しており、互いに重複しない視野を有し、前記第一及び第三のカメラアレイが、互い違いに位置する視野を有し、
前記第二のカメラアレイがテレセントリック光学素子を有し、前記第二のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しており、互いに重複しない視野を有し、
テレセントリック光学素子を有する第四のカメラアレイをさらに含み、前記第四のカメラアレイのカメラが、加工対象物移動方向に対して垂直な軸に沿って互いに整列しており、互いに重複しない視野を有し、前記第二及び第四のカメラアレイが、互い違いに位置する視野を有する、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項5】
前記処理装置への加工対象物移動の指示を提供するための、前記加工対象物輸送機構に操作可能に結合されたエンコーダをさらに含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項6】
前記指示が約100ミクロンの解像度を有する、請求項5記載の光学検査システム。
【請求項7】
前記照明装置が少なくとも一つのアーク灯を含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項8】
前記照明装置が少なくとも一つの発光ダイオードを含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項9】
前記ライトパイプが複数の反射性側壁を含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項10】
前記少なくとも一つの反射性側壁が、照明を方位角方向に混合しながらも照明仰角を保存する湾曲した反射面を含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項11】
前記照明装置が、照明の少なくとも一部分を所望の光源仰角に反射させるように配置された少なくとも一つのミラーを含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項12】
前記少なくとも一つのミラーが、前記照明の一部分を前記少なくとも一つの反射性側壁に向けて所望の仰角で反射させるように傾けられている、請求項11記載の光学検査システム。
【請求項13】
前記照明装置が、前記第二端の近くに配置された照明混合チャンバを含み、前記混合チャンバ及び前記ライトパイプが、少なくとも一つの第二端アパーチャそれぞれと整列した少なくとも一つの拡散板アパーチャを有する半透明の拡散板によって分けられている、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項14】
第一の光源が、ストロボ照明を前記混合チャンバの中に導入するように構成されている、請求項13記載の光学検査システム。
【請求項15】
第二の光源が、ストロボ照明を前記拡散板と前記第一端との間で前記ライトパイプの中に導入するように構成されている、請求項14記載の光学検査システム。
【請求項16】
さらなる照明を、前記拡散板と、前記第一端との間で前記ライトパイプの中に導入するように構成された第三の光源をさらに含む、請求項15記載の光学検査システム。
【請求項17】
前記処理装置が、前記第一、第二、第三及び第四の複数の画像を前記他の装置に提供するための高速データ転送バスを含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項18】
前記処理装置が、画像を前記他の装置に提供しながら同時に前記第一及び第二のカメラアレイから画像を取得し、記憶するように構成されている、請求項17記載の光学検査システム。
【請求項19】
前記高速データ転送バスが、周辺機器相互接続エクスプレス(PCIe)バスにしたがって作動する、請求項18記載の光学検査システム。
【請求項20】
前記他の装置が、少なくとも部分的に前記第一、第二、第三及び第四の複数の画像に基づいて前記加工対象物上の形体に関する検査結果を提供するように構成されている、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項21】
構造化された光を前記加工対象物に投射するように構成された構造化された投光器をさらに含む、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項22】
前記構造化された投光器が、ランダムなドットパターンを投射するように構成されている、請求項21記載の光学検査システム。
【請求項23】
前記構造化された投光器が、少なくとも一つのレーザ縞を投射するように構成されている、請求項21記載の光学検査システム。
【請求項24】
前記構造化された投光器が、少なくとも一つの正弦波干渉縞を前記加工対象物に投射するように構成されている、請求項21記載の光学検査システム。
【請求項25】
前記第一及び第二のカメラアレイが、前記加工対象物に対して直角な面に対して傾けられている、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項26】
前記第一のカメラアレイが、前記加工対象物の表面に対して実質的に垂直である角度から前記加工対象物を見るように向けられている、請求項1記載の光学検査システム。
【請求項27】
製品を検査する方法であって、
製品と、一対のカメラアレイとの間に相対動を生じさせること、
前記相対動の間に、前記製品に対して第一の照明野タイプをストロボ照明しながら同時に前記一対のカメラアレイの第一のカメラアレイからライトパイプを介して第一の画像セットを取得すること、
取得された第一の画像セットによって少なくとも第一の縫合画像を生成すること、
前記製品に対して前記第一の照明野タイプをストロボ照明しながら第二のカメラアレイから前記ライトパイプを介して第二の画像セットを取得すること、
前記第二のカメラアレイから取得された前記第二の画像セットから少なくとも第二の縫合画像を生成すること、及び
少なくとも部分的に前記第一及び第二の縫合画像に基づいて前記製品に関する検査結果を決定すること
を含む方法。
【請求項28】
前記相対動の間に、前記製品に対して第二の照明野タイプをストロボ照明しながら同時に前記一対のカメラアレイの前記第一のカメラアレイからライトパイプを介して第三の画像セットを取得すること、
取得された第三の画像セットによって少なくとも第三の縫合画像を生成すること、
前記製品に対して前記第二の照明野タイプをストロボ照明しながら前記第二のカメラアレイから前記ライトパイプを介して第四の画像セットを取得すること、
前記第二のカメラアレイから取得された前記第四の画像セットから少なくとも第四の縫合画像を生成すること、及び
少なくとも部分的に前記第一、第二、第三及び第四の縫合画像に基づいて前記製品に関する検査結果を決定すること
をさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項29】
前記第一の照明野タイプが暗視野である、請求項28記載の方法。
【請求項30】
前記第二の照明野タイプが曇天である、請求項29記載の方法。
【請求項31】
前記第一の照明野タイプが明視野である、請求項29記載の方法。
【請求項32】
前記第一の照明野タイプが構造化された照明である、請求項28記載の方法。
【請求項33】
前記第一の照明野タイプが背面照明である、請求項28記載の方法。
【請求項34】
前記背面照明が近赤外波長を有する、請求項33記載の方法。
【請求項35】
前記第一及び第二の照明野タイプが交互に付勢される、請求項28記載の方法。
【請求項36】
画像縫合を使用して前記製品の位置誤差を修正する、請求項27記載の方法。
【請求項37】
縫合を使用して加工対象物の反りを修正する、請求項27記載の方法。
【請求項38】
前記一対のカメラアレイから画像を収集しながら、少なくともいくつかの画像を他の装置に提供することをさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項39】
前記一対のカメラアレイが、前記製品を立体的に見るように配設されており、前記方法が、前記第一及び第二の画像セットの少なくとも一つに基づいて三次元表面情報を計算することをさらに含む、請求項27記載の方法。
【請求項40】
前記検査結果が二次元及び三次元画像データに基づく、請求項39記載の方法。
【請求項41】
前記製品が太陽電池である、請求項27記載の方法。
【請求項42】
前記製品が太陽電池であり、前記方法が、太陽電池認識マークを使用して座標フレームを確立することをさらに含む、請求項41記載の方法。
【請求項43】
検査結果が、コレクタフィンガ高さ、コレクタフィンガ幅及びコレクタフィンガ位置合わせの少なくとも一つを示す、請求項41記載の方法。
【請求項44】
前記検査結果が太陽電池の反りを示す、請求項41記載の方法。
【請求項45】
前記検査結果が太陽電池ウェーハジオメトリを示す、請求項41記載の方法。
【請求項46】
前記検査結果が前記太陽電池中の欠けの存在を示す、請求項41記載の方法。
【請求項47】
前記検査結果が前記太陽電池中の亀裂の存在を示す、請求項41記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【公表番号】特表2013−505465(P2013−505465A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−530968(P2012−530968)
【出願日】平成22年9月21日(2010.9.21)
【国際出願番号】PCT/US2010/049619
【国際公開番号】WO2011/037905
【国際公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(500148488)サイバーオプティクス コーポレーション (10)
【Fターム(参考)】