説明

デュアル・ダマーシン相互接続構造および金属電極コンデンサを有する集積回路デバイスとその製造方法

【課題】本発明は、コンデンサを有する集積回路デバイスに関する。
【解決手段】集積回路デバイスおよびその製造方法は、相互接続構造およびコンデンサを含む。相互接続構造は、金属線および接点を含み、コンデンサは上部および下部金属電極を含む。この方法は、半導体基板に隣接する誘電体層を形成することと、第一誘電体層において相互接続構造の第一開口部およびコンデンサの第二開口部を同時に形成することとを含む。この方法は、相互接続構造を形成するために、第一導電層を選択的にデポジットさせて、第一開口部を充填することと、第二開口部にコンデンサを形成するために、その間にコンデンサ誘電体を有する上部および下部金属電極を形成することとを含む。集積回路デバイスは、金属電極を有し、デュアル・ダマシーン構造にも使用でき、統合される高密度コンデンサを提供する。この様に、コンデンサは、デュアル・ダマシーン相互接続構造と同一レベルに位置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、集積回路の分野に関し、特にコンデンサを有する集積回路デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
<関連出願>
本出願は、1999年1月12日付けの同時係属仮出願第60/115,703号に基づいている。
【0003】
コンデンサは、電荷を蓄積するための集積回路(IC)のような半導体デバイスで使用される。ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ(DRAM)のようなICでは、コンデンサは、メモリセルに記憶するのに使用される。通常、IC内に形成されるコンデンサは、例えば、多結晶シリコン(ポリシリコン)からできている下部電極と、例えば、五酸化タンタルおよび/またはチタン酸ストロンチウム・バリウムからできている誘電体層と、例えば、窒化チタン、タングステン、プラチナ、またはポリシリコンからできている上部電極とを含む。
【0004】
最近では、半導体メモリ・デバイスの開発が進み、より高い記憶密度が求められている。DRAMの記憶素子のコンデンサが占める領域が縮小され、そのため、電極表面の面積が小さくなり、コンデンサの静電容量が減らされることになった。しかし、メモリセルを読み取る際に、高い信号対雑音比を達成するには、比較的大容量であることが必要である。従って、素子の寸法を小さくするのは望ましいが、高い静電容量を得ることも望まれる。また、高k誘電体を含むような金属電極コンデンサを使用すれば、寸法を縮小して高い静電容量を得ることが可能である。
【0005】
従来的には、半導体デバイスにある2つのコンダクタ間の相互接続は、例えば、第一および第二金属線間の電気接続にはダングステン・プラグのようなプラグ構造を用いて提供されていた。そうした構造には、2つのコンダクタの各々を形成するためのステップと、タングステン・プラグ構造を形成するためのステップを含む3つの別々の処理ステップが必要となる。さらに、導電バイアおよび相互接続のようなメタライゼーション・パターンに、銅および銅合金を使用することに対して、半導体メーカが強い関心を示している。アルミニウムに比べ、銅は、エレクトロマイグレーション抵抗が良好であり、そして電気抵抗も約1.7Ωcmと比較的低いという利点を両方とも備えている。しかし残念ながら、銅は、エッチングするのが難しい。従って、デュアル・ダマシーン・プロセスは、処理ステップを簡素化し、金属エッチングのステップを省いて、銅の相互接続を形成できるように開発された。デュアル・ダマシーン・プロセスはまた、アルミニウムの相互接続にも使われる。
【0006】
デュダル・ダマシーン構造は、下層にあるコンダクタと接触し、従来型の相互接続構造のプラグ構造の機能に取って代わる底面部分またはバイアを有する。デュアル・ダマシーン構造は、また、第二コンダクタの形成にも使われる上面部分または、インレイ・トレンチを有する。デュアル・ダマシーン構造の底面および上面部分は、相互に接触しているため、例えば、銅の同一の導電性材料で、同時に充填することができる。これにより、別々の処理ステップで、プラグ構造および上層にある導電層を形成する必要がなくなった。
【0007】
デュアル・ダマシーン・プロセスでは、コンデンサは、普通、第一導電層をデポジットさせ、その間に誘電体を形成し、第二導電層を形成し、その後、層構造のパターンを作り、エッチングすることにより、別々の段階で形成される。導電層は、例えば、ポリシリコンまたは窒化チタンから通常は形成されている。次に、酸化物がコンデンサ上に形成され、その結果、コンデンサ上に表面トポグラフィができあがる。このため、それ以降の層が形成される前に酸化物層を平面化するための化学的機械的研磨(CMP)法が必要となる。
【0008】
よって、コンデンサを製造する従来のプロセスでは、CMPステップとともに、導電層のエッチングにより、さらに時間がかかった。また、金属電極、すなわち、金属−絶縁体−金属(MIM)コンデンサを有するコンデンサを形成するなら、必要となる金属エッチングのステップが、デュアル・ダマシーン・プロセスには完全には使用できない。すなわち、上記デュアル・ダマシーン・プロセスは、特に、金属エッチングのプロセスを省くために用いられており、デュアル・ダマシーン・プロセス中に金属エッチングのステップを用いるということが望ましいことではないのである。
【0009】
上記説明から理解できるように、デュアル・ダマシーンにも使用できる高密度金属電極コンデンサの統合が必要となるのである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0010】
従って、本発明の目的は、上記背景より、デュアル・ダマシーン・プロセスを有し、そして金属電極を有する高密度コンデンサを含む集積回路デバイスの製造方法を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、金属電極を有する高密度コンデンサを含み、デュアル・ダマシーン相互接続構造にも使用できる集積回路デバイスを提供することである。
【0012】
本発明による上記および他の目的、特徴および利点は、金属線および接点を含む相互接続構造と、上部および下部金属電極を含むコンデンサとを含む集積回路デバイスの製造方法により提供される。この方法は、半導体基板に隣接する誘電体層を形成し、第一誘電体層における相互接続構造の第一開口部とコンデンサの第二開口部とを同時に形成することを含む。この方法は、第一導体層を選択的にデポジットさせて、第一開口部を充填し、相互接続構造を形成することと、上部および下部金属電極をその間にコンデンサ誘電体を入れた状態で形成し、第二開口部内にコンデンサを形成することとをさらに含む。第一導体層は、第二開口部をマスキングしながら、銅を電気めっきすることにより形成され、また、少なくとも第一開口部を整列させるためのバリヤ金属層とを含む。バリヤ金属層は、好適には、窒化タンタルを含むことが好ましい。
【0013】
また、第一開口部および第二開口部を同時に形成するというステップには、第一開口部の上部部分および第二開口部の上部部分を同時に形成し、そして第一開口部の下部部分および第二開口部の下部部分を同時に形成するというステップを含む。加えて、第一開口部の上部部分は、第一開口部の下部部分より幅が広く、第二開口部の上部部分は、第二開口部の下部部分と幅がほぼ同じである。
【0014】
誘電体層は、下部電極体層部分と、エッチング・ストップ層と、上部誘電体層部分とから形成されている。従って、第一開口部の上部部分および第二開口部の上部部分は、上記誘電体層部分およびエッチング・ストップ層内で同時に形成される。また、第一開口部の下部部分および第二開口部の下部部分も、下部誘電体層部分で同時に形成される。コンデンサは、少なくとも第二開口部を整列させ、下部金属電極を形成するために下部金属層をデポジットさせることと、下部金属層上にコンデンサ誘電体層を形成することと、コンデンサ誘電体層上に上部金属層をデポジットさせ、上部金属電極を形成することとにより形成される。また、第二導電層は、第二開口部の残りの部分を充填するために選択的にデポジットさせる。この第二導電層は、好適には、銅を含むことが好ましく、コンデンサの上部および下部金属電極は、窒化タンタルを含むことが好ましい。コンデンサ誘電体は、約25以上の誘電率を有するような高k誘電体である。
【0015】
本発明による利点はまた、間に第一および第二開口部を有する半導体基板に隣接する誘電体層と、第一開口部にある相互接続構造で、それに従属する金属線および金属接点を含む構造と、間にコンデンサ誘電体層を有する上部および下部金属電極を含む第二開口部にあるコンデンサとを含む集積回路デバイスによって提供される。コンデンサは、誘電体層の隣接する上部表面部分とほぼ同一の高さのほぼ平面的な上部表面を有する。また、下部電極およびコンデンサ誘電体層の先端は、コンデンサの上部表面で終わる。
【0016】
また、上述された方法において、誘電体層は、下部誘電体層部分と、エッチング・ストップ層と、上部誘電体層部分とを含む。従って、相互接続構造の金属線は、好適には、誘電体層の上部誘電体層部分およびエッチング・ストップ層内にあることが好ましい。そして、好適には、相互接続構造の接点は、誘電体層の下部誘電体層部分内にあることが好ましい。また、コンデンサは、好適には、上部誘電体層部分、エッチング・ストップ層および下部誘電体層部分にあることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを含む集積回路の断面図である。
【図2】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図3】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図4】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図5】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図6】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図7】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図8】本発明による相互接続構造および金属電極コンデンサを形成するためのデュアル・ダマシーン・プロセスを図示するための集積回路デバイスの断面図である。
【図9】本発明による集積回路デバイスの他の実施形態の上部部分全体を側面からみた断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明については、これ以降、添付の図面を用いてさらに詳しく説明する。これらの図面には、発明の好適な実施形態が示されている。しかし、本発明は、様々に異なった形態で実施されうるものであり、本文中に記載された実施形態にのみ限定されるようにはなっていない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が徹底して完全なものとなるように、そして当業者に本発明の範囲を完全に伝えられるよう提供されている。本文中全体を通して類似要素には類似番号が付けられている。層および領域の寸法については、分かりやすくするために、図面では過大表示されることもある。
【0019】
図1において、本発明による半導体基板上に形成された相互接続構造22および金属電極コンデンサ24を含む集積回路デバイス20について、これから説明する。半導体基板30は、好適には、シリコンであることが好ましいが、基板上に形成されたシリコンまたはポリシリコン層または構造であってもよい。トランジスタ(図示せず)のような複数のデバイスが、周知の技術を用いて基板30に形成される。集積回路デバイス20は、基板30に隣接する第一誘電体層32を含む。第一誘電体層は、例えば、二酸化シリコン、窒化シリコンのような適当な誘電体から形成され、および/または、所望の誘電率を有する材質または、その合金から形成される。他の適した材質といえば、例えば、五酸化タンタルおよびチタン酸ストロンチウム・バリウムが含まれるが、但し、誘電体が本発明の相互接続構造およびコンデンサの形成に影響を与えない限りとする。
【0020】
この第一誘電体層32は、図1に、相互接続34および36とともに示される。第一誘電体層32および相互接続34および36が、集積回路デバイスの下層レベルの一例を示す。デバイス全体を通して、そしてデバイス内の多数の断層レベルにおいて、複数の相互接続レベルおよびバイアが存在することは、当業者には理解することができるだろう。バイアとは、下層にある金属線のある特定の部分を外に出して、電気接点をその線に合わせて整列させることができるように、中間層レベルの誘電体層内に形成された開口部ことである。その後、誘電接点が、下層部の金属線を、その後に形成された上層部の金属線と接続するためにバイア内に形成される。
【0021】
集積回路デバイス20は、第二誘電体層38および第三誘電体層42をさらに含む。第二および第三誘電体層38および42は、好適には、エッチング・ストップ層40によって分離されていることが望ましい。また、第二および第三誘電体層38および42は、所望の誘電率を有する適当な誘電体から形成される。これについては、当業者には、容易に理解することができるだろう。エッチング・ストップ層40は、通常、従来技術により窒化シリコンから形成され、デポジットされる。
【0022】
相互接続構造22は、金属線27および接点26を含む。金属線27は、第三誘電体層42およびエッチング・ストップ層40内に形成される。接点は第二誘電体層38内に形成される。相互接続構造22は、バリヤ金属層52および金属導電層54を含む。バリヤ金属層は、例えば、窒化タンタル、窒化チタンあるいは窒化タングステンの任意の適当な金属層から形成されており、金属導電層54から、誘電体層38および42へ、金属が拡散するのを実質的に阻止する。導電金属層54は、好適には、銅であることが好ましいが、例えば、アルミニウムまたはタングステンであってもよい。特に銅の金属層54には、通常、銅シード層(図示せず)が、バリヤ金属層54上にも形成される。これについては、当業者には容易に理解することができるだろう。
【0023】
コンデンサ24は、下部電極44と、誘電体46と、上部電極49とを含む。下部電極44は、例えば、窒化タンタルのような少なくとも1層の導電金属層から形成されている。下部電極44は、図示のように、窒化タンタルから形成されているような2つの金属層52、53を含む。銅シード層(図示せず)は、また、銅が相互接続金属として使われる場合、2つの窒化タンタル層52、53の間に形成される。これについては、当業者には、理解することができるだろう。
【0024】
コンデンサ誘電体46は、所望の誘電率を有する、例えば、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化タンタルのような適当な誘電体材質から形成される。好適には、コンデンサ誘電体46は、所望のコンデンサの特徴を発揮するために、約25以上の誘電率を有していることが好ましい。
【0025】
上部電極49は、図示のように、導電金属層48および導電金属層50を含む。導電金属層48は、例えば、窒化タンタルから形成されており、導電金属層50は銅から形成される。もちろん、銅シード層(図示せず)は、これら2つの層48と50との間にある。導電金属層48は、また、金属、例えば、銅が金属導電層50から誘電体46へ拡散するのを阻止するための境界層としての役割を果たす。コンデンサ24は、第三誘電体層42の隣接する上部表面部分とほぼ同一の高さにあり、ほぼ平面的な上部表面を有する。また、下部金属44電極およびコンデンサ誘電体46の先端は、コンデンサ24の上部表面で終わる。
【0026】
上記のように、本発明の集積回路デバイス20は、金属電極44、49を有し、そしてデュアル・ダマシーン構造にも使用でき、統合されている高密度コンデンサ24を提供する。この様に、コンデンサ24は、デュアル・ダマシーン相互接続構造22と同一層レベルに配置される。
【0027】
図2−図8において、本発明による半導体基板30上に形成された相互接続構造22および金属電極コンデンサ24を含む集積回路デバイス20を製造するためのデュアル・ダマシーン・プロセスついて、説明する。図2に示すように、半導体基板30が、提供されており、第一誘電体層32は、従来技術を用いて、半導体基板に隣接して形成される。上述のように、半導体基板30は、好適には、シリコンであることが好ましい。
【0028】
トランジスタ(図示せず)のような複数のデバイスが、周知の技術を用いて、基板30内に形成される。半導体基板30および他の関連層は、半導体ウェーハを形成する。これについては、当業者には周知のことである。第一誘電体層32は、二酸化シリコンおよび他の周知の誘電体からも形成される。もちろん、第一誘電体層32は、デポジットさせたり、生成させたりしてもよい。さらに、第一誘電体層32は、相互接続34および36とを含む。相互接続34および36は、第一誘電体層32にエッチングされている、トレンチの中に、例えば、アルミニウムおよび/または銅のような導電金属をデポジットさせることによって形成される。第一誘電体層32、相互接続34および36については、集積回路デバイスの下層にある一つの断層を一例として図示する。
【0029】
第二誘電体層38は、第一誘電体層32、相互接続34および36に隣接して形成される。エッチング・ストップ層40は、図示のように、第二酸化物層38の上に形成される。次に、第三誘電体層42が、エッチング・ストップ層40に隣接して形成される。また、第二および第三誘電体層38および42が、所望の誘電率を有する適当な誘電体から形成され、そしてデポジットさせるか、または生成させられる。これについては、当業者には容易に理解することができるだろう。エッチング・ストップ層40は、通常、窒化シリコンから形成されており、従来技術によりデポジットされる。この非導電性の窒化シリコンのエッチング・ストップ層40は、通常、約600〜900°Cの高温で化学蒸着法(CVD)を用いて、例えば、第二誘電体層38のような関連の誘電体層の上にデポジットされる。
【0030】
図3に示すように、開口部56および57の第一セットは、第三誘電体層42を貫通し、そして、エッチング・ストップ層40をも貫通して、選択的に形成される。本説明は、第三誘電体層42のエッチングについて始め、その後、エッチング・ストップ層40のエッチングへと話を進めるが、第三誘電体層と、エッチング・ストップ層をエッチングするための他のエッチング・ステップも用いることができる。これについては、当業者には、容易に理解することができるだろう。開口部、例えば、トレンチ56および57は、後で、メタライゼーション・コンダクタまたは、コンデンサを形成するために、後で使用される。これについては、以下に説明する。
【0031】
図4に示されたようなダマシーン・プロセスにおいては周知のように、少なくとも選ばれた開口部60および61の第二セットが、開口部56および57の第一セットのそれぞれにより画定された境界線内で、第二誘電体層38内において、エッチングされる。58に破線で示すフォトレジストが、適用され、開口部60および61の第二セットを形成する。フォトレジストは、その後、当業者にとって周知の技術によって除去される。図示のように、開口部62は、異なった階層間でバイアを形成するためのものであり、これについては、当業者には周知のことである。しかし、一例として、開口部60が、第三誘電体層42の上記開口部56とほぼ同じ幅として図示されているけれども、この開口部60は、また、上部開口部56よりももっと幅が狭くても構わない。これは、開口部61および57の場合も同様である。
【0032】
図5に示すように、フォトレジスト62は、開口部56および60の上に形成される。バリヤ金属層52は、好適には、フォトレジスト62が形成される前に、開口部56、57、60、61を整列させるように形成されていることが好ましい。例えば、アルミニウムおよび/または銅のような導電金属層54は、導電金属層54が、開口部57および61内で、そして開口部57に隣接する第三誘電体層42の少なくとも一部にデポジットされるように、第三誘電体層42上に選択的にデポジットされる。導電金属層54は、当業者に周知の電着法、電気めっきまたは化学蒸着法を用いてデポジットさせることができる。もちろん、導電金属層54として銅が使われる場合は、銅シード層(図示せず)が、境界層金属54の上に形成される。フォトレジスト62がその後取り除かれ、開口部56および60は、当業者には周知の技術によってクリーニングされる。
【0033】
図6において、例えば、窒化タンタル、窒化チタンまたは窒化タングステンのようなバリヤ金属層53がその後デポジットされ、下部電極44を完成させる。次に、コンデンサ誘電体46が、デポジットまたは、エピタキシャル成長により、形成される。コンデンサ誘電体46は、所望の誘電率を有する、例えば、酸化シリコン、窒化シリコンまたは酸化タンタルのような適した誘電材質から形成される。好適には、コンデンサ誘電体46は、所望のコンデンサの特徴を発揮するために、約25以上の誘電率を有していることが好ましい。その後、例えば、窒化タンタル、窒化チタンまたは窒化タングステンのようなバリヤ金属層48をデポジットさせて、上部電極49の一部を形成する。図示のように、誘電体46とともに、電極44および49を形成する材質は、集積回路デバイス20の上部表面上にデポジットさせたブランケットである。
【0034】
図7において、導電金属層50、例えば、アルミニウムおよび/または銅は、導電金属層50が開口部56および60の残りの部分にデポジットされるように、上部電極49を分けて形成するようにデポジットさせる。このデポジション・ステップには、図示のように、相互接続構造22の上に形成されたフォトレジスト64を含む選抜的なデポジションが含まれる。しかし、導電金属層50は、また、集積回路デバイス20の上部表面全体にデポジットされたブランケットでもよい。導電金属層50は、当業者には周知の、電着法、電気めっきまたは化学蒸着法のような技術によってデポジットさせることができる。もちろん、もし導電金属層50として、銅が使われる場合は、銅シード層(図示せず)が、上部電極48上に形成される。
【0035】
図8に示すように、集積回路デバイスの上部表面は、その後、例えば、CMP技法を用いて平面化される。従って、コンデンサ24は、第三誘電体層42の隣接する上部表面の一部とほぼ同一の高さにあり、ほぼ平面的な上部表面を有する。また、下部金属44電極およびコンデンサ誘電体46の先端は、コンデンサ24の上部表面のところで終了する。よって、デュアル・ダマシーン・プロセスは、金属電極44、49を有する高密度コンデンサ24を備え、そして、相互接続構造22のようなデュアル・ダマシーン構造にも使用でき、統合されている本発明による集積回路デバイス20を製造するために提供される。本発明のプロセスは、金属電極を有するコンデンサを形成するのに、金属層のエッチングしたり、酸化物のCMP技法を必要としない。
【0036】
加えて、図9の他の実施形態において、本発明の集積回路デバイス20について説明する。下部電極44がコンデンサ24を取り囲んでいるため、接点66は、導電層54のような関連の金属線にコンデンサ24を接続するために、側面トレンチ68にて形成される。本実施形態では、相互接続34(図1)は、下部電極44に接触させる必要はない。これにより、層を一段省くことができ、集積回路20の寸法を縮小させることができる。さらに、トレンチ68が、開口部56および57を形成する誘電体のエッチング中に形成される。これにより、集積回路デバイス20を製造する際に必要とされるステップの数を減らすことができる。
【0037】
様々な断層があり、当業者には理解することができるように、それぞれ厚さが異なる。例えば、第一誘電体層32は、TEOSソース・ガスから、化学蒸着法(CVD)よって基板上にデポジットさせることができ、約400〜600ナノメートル以上の厚みを持つことも可能である。第二および第三誘電体層38および42もまた、同様の厚みの範囲内で形成される。適当な窒化シリコンのエッチング・ストップ層40は、例えば、約200〜1500オングストロームの範囲内の厚みを有する。当然、これは、厚さの範囲を示しただけであり、所望の厚さと、半導体デバイスのエンドユーザ使用によっても様々に異なるものである。
【0038】
本発明に対し、当業者は、上記説明および関連の図面に提示された内容を利用して、多くの修正および他の実施形態について思い当ることであろう。従って、本発明は、開示された特定の実施形態にのみ限定されるものではなく、修正および実施形態は添付の特許請求の範囲内に含まれることを理解されたい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属線および接点を含む相互接続構造および上部および下部金属電極を含むコンデンサとを含む集積回路デバイスの製造方法であって、
半導体基板に隣接する誘電体層を形成するステップと、
前記誘電体層内に前記相互接続構造の第一開口部と、前記コンデンサの第二開口部とを同時に形成するステップと、
前記第一開口部を充填させ、前記相互接続構造を形成するために第一導電層を選択的に堆積させるステップと、
前記第二開口部に前記コンデンサを形成するために、前記上部および下部金属電極をその間にコンデンサ誘電体を入れた状態で形成するステップとを含む方法。
【請求項2】
金属線および金属接点を含む相互接続構造および上部および下部金属電極を含むコンデンサとを含む集積回路デバイスを製造する方法であって、
半導体基板に隣接する誘電体層を形成するステップと、
前記誘電体層内に、前記相互接続構造用の第一開口部および前記コンデンサ用の第二開口部を同時に形成するステップと、
前記第二開口部上をマスキングするステップと、
前記第一開口部を充填するために、第一金属導電層を選択的にデポジットさせるステップと、
前記第二開口部からマスキングを除去するステップと、
少なくとも前記第二開口部の表面を整列させて、前記コンデンサの下部金属電極を形成するために下部金属層を堆積させるステップと、
前記コンデンサのコンデンサ誘電体を形成するために、前記下部金属層上にコンデンサ誘電体層を形成するステップと、
前記コンデンサの上部金属電極の一部を形成するために、前記コンデンサ誘電体層上に上部金属層を堆積させるステップと、
前記第二開口部の残りの部分を充填し、前記コンデンサの上部金属電極の一部を形成するために、第二導電層を堆積させるステップと、
前記集積回路デバイスの上部表面を平面化するステップとを含む方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、前記第一開口部および第二開口部を同時に形成するステップが、
前記第一開口部の上部部分および前記第二開口部の上部部分を同時に形成することと、
前記第一開口部の下部部分および前記第二開口部の下部部分を同時に形成することと、
前記第一開口部の前記上部部分が、前記第一開口部の前記下部部分より幅が広く、前記第二開口部の前記上部部分が、前記第二開口部の前記下部部分とほぼ同じ幅であることとを含む方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法において、前記誘電体層を形成するステップが、
前記半導体基板に隣接した下部誘電体層部分を形成することと、
前記下部誘電体層部分の上にエッチング・ストップ層を形成することと、
前記エッチング・ストップ層上に上部誘電体層部分を形成することとを含む方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法において、前記第一開口部および第二開口部を同時に形成するステップが、
前記上部誘電体層部分および前記エッチング・ストップ層において前記第一開口部の上部部分および前記第二開口部の上部部分を同時に形成することと、
前記下部誘電体層において前記第一開口部の下部部分および前記第二開口部の下部部分を同時に形成することと、
前記第一開口部の前記上部部分が、前記第一開口部の前記下部部分より幅が広く、前記第二開口部の前記上部部分が前記第二開口部の前記下部部分とほぼ同じ幅であることとを含む方法。
【請求項6】
請求項2に記載の方法において、前記第一開口部において導電層を選択的に堆積させるステップが、銅を電着させることを含む方法。
【請求項7】
請求項2に記載の方法において、前記第一開口部において導電層を選択的に堆積させるステップが、
少なくとも前記第一開口部の表面を整列させるために、バリヤ金属層を堆積させることと、
前記整列させた第一開口部を充填させるために、銅を電着させることとを含む方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法において、前記バリヤ金属層が窒化タンタルを含む方法。
【請求項9】
請求項2に記載の方法において、前記上部および下部金属電極が窒化タンタルを含む方法。
【請求項10】
請求項2に記載の方法において、前記第二導電層が銅を含む方法。
【請求項11】
請求項2に記載の方法において、前記誘電体層内にコンデンサ接点を形成し、前記相互接続構造の金属線と、前記コンデンサの下部金属電極を電気的に接続するステップとをさらに含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−226132(P2010−226132A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−125463(P2010−125463)
【出願日】平成22年6月1日(2010.6.1)
【分割の表示】特願2000−6225(P2000−6225)の分割
【原出願日】平成12年1月12日(2000.1.12)
【出願人】(596092698)アルカテル−ルーセント ユーエスエー インコーポレーテッド (965)
【Fターム(参考)】