説明

フォトレジスト剥離組成物、これを用いたフォトレジスト剥離方法及び表示装置の製造方法

【課題】実質的な剥離性能の減少や金属パターンの損傷無しに再使用できて、写真エッチング工程の費用を減少させることができるフォトレジスト剥離組成物を提供する。
【解決手段】本発明によるフォトレジスト剥離組成物は、スルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はフォトレジスト剥離組成物、これを用いたフォトレジスト剥離方法及び表示装置の製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は液晶物質の光学的、電気的性質を利用してイメージを表示する。液晶表示装置は陰極線管(CRT)、プラズマ表示装置などと比較して、軽量、低電力、低い駆動電圧などの長所を有する。
【0003】
一般に、液晶表示装置は、液晶表示パネルと、液晶表示パネルに光を供給する光源とを含む。液晶表示パネルは薄膜トランジスタ表示板、カラーフィルター表示板、及びこれら表示板の間に位置した液晶層を含む。光源から発生した光は液晶層を通過し、液晶層は光の透過率を調節してイメージを表示する。
【0004】
薄膜トランジスタ表示板は、複数の積層構造である薄膜トランジスタを含む。薄膜トランジスタは、導電性または非導電性薄膜を形成する工程、及びフォトレジストを用いた写真エッチング工程を通じて薄膜をパターニングする工程を繰り返すことによって形成することができ、この時、写真エッチング工程はフォトレジストの上にフォトレジスト剥離組成物を加えて、残留フォトレジストを剥離する工程を含む。この時に使用されたフォトレジスト剥離組成物は回収して、フィルターでろ過した後に一部再使用することができる。
【0005】
しかし、この時、フィルターはフォトレジスト剥離組成物と混ざっている不純物を物理的に分離する機能のみを行うので、フォトレジスト剥離組成物に溶解されているフォトレジスト残留物まで分離することはできない。そのために、再使用されるフォトレジスト剥離組成物は1度も使用されない元のフォトレジスト剥離組成物に比べて、その性能が低下する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、再使用が可能であると共に性能が低下しないフォトレジスト剥離組成物を提供することにある。また、このようなフォトレジスト剥離組成物を用いたフォトレジスト剥離方法を提供し、このようなフォトレジスト剥離組成物を用いた表示装置の製造方法を提供することにある。
【0007】
本発明の技術的課題は以上で言及した技術的課題に制限されず、言及されていない他の技術的課題は以下の記載から当業者に明確に理解できる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物は、スルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含む。
スルホン系化合物は、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含むことができる。
【0009】
ラクトン系化合物は、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、及びγ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含むことができる。
【0010】
アルキルスルホン酸は、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含むことができる。
【0011】
スルホン系化合物はテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドであり、ラクトン系化合物はγ−ブチロラクトンであることができる。
【0012】
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法は、基板上に複数のフォトレジストパターンを形成する工程、フォトレジストパターンの上にスルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含むフォトレジスト剥離組成物を加えてフォトレジストパターンを剥離する工程、フォトレジストパターンに加えられたフォトレジスト剥離組成物を回収する工程、及びオゾン反応器内で回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えてフォトレジスト剥離組成物に含まれているフォトレジスト不純物を分解する工程を含む。
【0013】
フォトレジスト不純物を分解する工程後に、フォトレジスト剥離組成物を脱気して前記フォトレジスト剥離組成物に含まれているオゾンを除去する工程をさらに含むことができる。
【0014】
スルホン系化合物は、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含み、ラクトン系化合物は、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、及びγ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含み、前記アルキルスルホン酸は、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含むことができる。
【0015】
本発明の実施例による表示装置の製造方法は、ゲート電極を含むゲート線を形成する工程、ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する工程、ゲート絶縁膜の上に半導体層を形成する工程、半導体層の上に、ゲート線と交差し、ソース電極を含むデータ線、及びソース電極と対向するドレイン電極を形成する工程、ドレイン電極と連結されている画素電極を形成する工程を含み、ゲート線を形成する工程、半導体層を形成する工程、データ線及びドレイン電極を形成する工程、画素電極を形成する工程のうちの少なくとも一つはフォトレジストパターンを形成する工程であり、フォトレジストパターンの上に、スルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含むフォトレジスト剥離組成物を加えてフォトレジストパターンを剥離する工程、フォトレジストパターンに加えられたフォトレジスト剥離組成物を回収する工程、及び回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えてフォトレジスト剥離組成物に含まれているフォトレジスト不純物を分解する工程を含む。
【0016】
スルホン系化合物は、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含み、ラクトン系化合物は、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、及びγ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含み、前記アルキルスルホン酸は、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含むことができる。
【0017】
フォトレジスト不純物を分解する工程後に、フォトレジスト剥離組成物を脱気してフォトレジスト剥離組成物に含まれているオゾンを除去する工程をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明のフォトレジスト剥離組成物は、繰り返して使用しても実質的な剥離性能の低下がなく、そのために写真エッチング工程の費用を減少させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
実施例の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
本発明の利点及び特徴、それらを達成する方法は添付図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確である。しかし、本発明は以下に開示する実施例に限定されず、異なる多様な形態で実現できる。実施例は本発明の開示を完全なものとし、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が発明の範囲を完全に理解するために提供されるものであり、本発明の範囲は請求項の記載によって規定される。
【0020】
まず、本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物について説明する。
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物はスルホン系化合物、ラクトン系化合物及びアルキルスルホン酸を含む。
【0021】
スルホン系化合物は、主剥離剤であって、フォトレジストを剥離する役割を果たす。スルホン系化合物は、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(tetrahydrothiophene1,1−dioxide)、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド(2−methyltetrahydrothiophene1,1−dioxide)、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド(tetrahydrothiophene−3−ol−1,1−dioxide)、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシド(Tetrahydrothiophene−1−oxide)から選択される1種以上であることができ、これらの中でもテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドが特に好ましい。
【0022】
スルホン系化合物は、フォトレジスト剥離組成物の総含量に対して約80〜約98.5質量%で含まれる。スルホン系化合物の含有量が約80質量%未満である場合、フォトレジストが十分に剥離されず、約98.5質量%を超える場合、フォトレジスト剥離組成物の性能が不安定である。
【0023】
ラクトン系化合物は、主剥離剤の機能を補助する役割を果たし、主剥離剤が一定の性能を維持するようにする役割を果たす。ラクトン系化合物は、γ−ブチロラクトン(γ−butyro lactone)、α−メチレン−γ−ブチロラクトン(α−methlyne−γ−butyro lactone)、及びγ−ヘキサノラクトン(γ−hexano lactone)から選択される1種以上であることができ、これらの中でもγ−ブチロラクトンが特に好ましい。
【0024】
ラクトン系化合物は、フォトレジスト剥離組成物の総含量に対して約1〜約10質量%含まれる。ラクトン系化合物の含有量が約1質量%未満である場合、フォトレジスト剥離組成物の安定性が低下し、約10質量%を超える場合、フォトレジスト剥離時に不良が発生する。
【0025】
アルキルスルホン酸は、主剥離剤の機能を補助する役割だけでなく、金属の腐食を防止する役割を果たす。アルキルスルホン酸は、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される1種以上であることができ、これらの中でもメチルスルホン酸が好ましい。
【0026】
アルキルスルホン酸は、フォトレジスト剥離組成物の総含量に対して約0.1〜約5質量%含まれる。アルキルスルホン酸の含有量が約0.1質量%未満である場合、フォトレジスト剥離組成物の性能が不安定であり、約5質量%を超える場合、むしろ金属に損傷を与える。
【0027】
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物は、高いフォトレジスト分解性能を有し、再使用が可能である。
【0028】
以下、本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法について図面を参照して具体的に説明する。
【0029】
図1は本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離方法を示すフローチャートである。
本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離方法は、まず、フォトレジストパターンが形成されている基板を準備して、フォトレジストパターンにフォトレジスト剥離組成物を加える(S10)。次に、フォトレジストパターンに加えられたフォトレジスト剥離組成物を回収し(S20)、回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えて、フォトレジスト剥離組成物に含まれているフォトレジスト不純物を分解する(S30)。
【0030】
フォトレジストパターンに加える前のフォトレジスト剥離組成物は、スルホン系化合物約80〜約98.5質量%、ラクトン系化合物約1〜約10質量%、及びアルキルスルホン酸約0.1〜約5質量%を含む。
【0031】
図2は本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離方法に用いることができるフォトレジスト剥離装置を示す概略図である。
【0032】
図2に示されているように、フォトレジスト剥離装置10は、チャンバー100、コンベヤー17、第1タンク110’、第2タンク120’、第3タンク130、オゾン反応器140’、脱気装置150、及び新液タンク160を含む。
【0033】
フォトレジストパターンを含む表示板Pは、コンベヤー17によってチャンバー100内に移送される。チャンバー100は内部が第1隔壁107と第2隔壁108によって分割されて、複数のバス、例えば、第1バス(bath)102、第2バス104、及び第3バス106を形成することができる。また、チャンバー100はフォトレジスト剥離組成物を噴射する第1〜第6ノズル115、116、124’、126、132、134を含むことができる。
【0034】
コンベヤー17は、チャンバー100の内部に表示板Pを供給する役割を果たすものであって、好ましくは、表示板Pが一定の傾斜を有してチャンバー100の内部を通過するようにする。表示板Pは最初に配置されるロード(load)部20からチャンバー100を通過して、表示板Pが排出されるアンロード(unload)部30まで連続的に移動できる。表示板Pはそれぞれのバスを連続的に通過したり、フォトレジスト剥離組成物が噴射される間に各バスで一定時間停止した後、次のバスに移動することができる。表示板Pに噴射されたフォトレジスト剥離組成物は重力によって各バスの底に流れる。
【0035】
コンベヤー17がロード部20からアンロード部30まで一定の傾斜を有するようにすると、ノズルを通じて噴射されたフォトレジスト剥離組成物が表示板Pに均一に接触することにより、工程コントロールが容易となる。また、フォトレジスト剥離組成物が表示板のたるみ(sag)等によって表示板上に残留することを防止することができる。
【0036】
チャンバー100が複数のバスを含む場合、フォトレジスト剥離が容易であり、フォトレジスト剥離組成物中のフォトレジスト残留物の濃度によって分類してフォトレジスト剥離組成物を回収することが可能である。
【0037】
コンベヤー17としては、液体のフォトレジスト剥離組成物が容易に排出されるようにローラー型のコンベヤー17を用いることができるが、その他に表示板Pをチャンバー100の内部で移動させられる他の移送手段を使用することもできる。
【0038】
表示板Pが一定の傾斜を有してチャンバー100の内部を移動するようにする方法としては、コンベヤー17自体を水平面に対して一定の角度に傾くようにする方法がある。他の方法としては、平行コンベヤーの上に一定の傾斜角を有する支え台(図示せず)を使用することができる。支え台の下面はコンベヤー17に接し、表示板Pは支え台の上面に接する。支え台は支え台の上面が傾くように楔形状とすることができる。
【0039】
具体的に、表示板Pはロード部20によってチャンバー100の第1バス102に移動する。第1バス102はチャンバー100の壁と第1隔壁107によって区画され、フォトレジスト剥離組成物を噴射する第1ノズル115と第2ノズル116を含む。
【0040】
第1ノズル115は表示板Pのフォトレジストを剥離するためのフォトレジスト剥離組成物を噴射する役割を果たし、表示板Pの上面に垂直に、または一定の角度でフォトレジスト剥離組成物を噴射する。第2ノズル116は表示板Pの下面に流れたフォトレジストを剥離するために、表示板Pの下面にフォトレジスト剥離組成物を噴射する。第2ノズル116の噴射量は第1ノズル115の噴射量に比べて少なくすることができる。
【0041】
第1ノズル115と第2ノズル116を通じて噴射されたフォトレジスト剥離組成物は表示板Pに形成されたフォトレジストパターンを溶解して、第1バス102の底に流れ、第1排出ライン112を通じて第1タンク110’に流入する。
【0042】
第1タンク110’のフォトレジスト剥離組成物は第2タンク120’から供給されるフォトレジスト剥離組成物と混合され、再び第1ノズル115と第2ノズル116を通じて第1バス102で表示板Pに噴射される。
【0043】
第1バス102で一次にフォトレジストパターンが剥離された後、表示板Pは第2バス104に移動する。表示板Pには第2タンク120’から供給されたフォトレジスト剥離組成物が噴射される。第2バス104は第2タンク120’から供給されたフォトレジスト剥離組成物を表示板Pに噴射する第3ノズル124’及び第4ノズル126を含む。第3ノズル124’及び第4ノズル126の噴射方式は第1ノズル115及び第2ノズル116と実質的に同一である。ただし、噴射されるフォトレジスト剥離組成物は第2タンク120’から供給されるため第1タンク110’に貯蔵されたフォトレジスト剥離組成物よりフォトレジスト成分等の含有不純物が少ない。
【0044】
第2バス104で表示板Pに噴射されたフォトレジスト剥離組成物は第2バス104の底に流れ、第2排出ライン114を通じて第1タンク110’に流入する。
【0045】
第2バス104で二次にフォトレジストパターンが剥離された後、表示板Pは第3バス106に移動する。表示板Pには第3タンク130から供給されたフォトレジスト剥離組成物が噴射される。第3バス106は第3タンク130から供給されたフォトレジスト剥離組成物を表示板Pに噴射する第5ノズル132と第6ノズル134を含む。第5ノズル132と第6ノズル134の噴射方式は前述した第1ノズル115及び第2ノズル116の噴射方式と実質的に同一である。ただし、噴射されるフォトレジスト剥離組成物は第3タンク130から供給されるため第1タンク110’と第2タンク120’のフォトレジスト剥離組成物に比べて含まれる不純物は少ない。第3タンク130は再使用のためにオゾン処理されたフォトレジスト剥離組成物と新液タンク160から供給される新たなフォトレジスト剥離組成物が流入するためのものである。
【0046】
第3バス106で表示板Pに噴射されたフォトレジスト剥離組成物は第3バス106の底に流れ、第3排出ライン122を通じて第2タンク120’に流入する。
【0047】
フォトレジスト剥離装置のチャンバー100は3個のバスを含んでいるが、バスの数は必要によってさらに増やすこともでき、さらに減らすこともできる。フォトレジスト剥離組成物及びフォトレジスト剥離組成物を貯蔵する貯蔵タンクの配列も必要によって多様に変更が可能である。
【0048】
第1タンク110’に貯蔵されるフォトレジスト剥離組成物は第1バス102で表示板Pに噴射されるフォトレジスト剥離組成物が第1排出ライン112を通じて流入し、第2バス104で表示板Pに噴射されるフォトレジスト剥離組成物が第2排出ライン114を通じて流入されるためフォトレジスト濃度が相対的に高い。第1タンク110’のフォトレジスト剥離組成物の一部は第1バス102の第1及び第2ノズル115、116を通じて表示板Pに噴射され、残りはオゾン反応器140’に排出される。フォトレジスト剥離組成物のフォトレジスト残留物濃度が基準以上に高い場合にはオゾン反応器140’に供給せず、第1タンク110’で廃液排出口147を通じて排出させる。
【0049】
オゾン反応器140’は既に使用されたフォトレジスト剥離組成物からフォトレジスト残留物を分解して、フォトレジスト剥離組成物を再生させる役割を果たす。フォトレジストは有機皮膜であって、フォトレジスト剥離組成物によって化学的湿式過程を通じて剥離されるので、使用されたフォトレジスト剥離組成物にはフォトレジスト成分が溶解されている。使用されたフォトレジスト剥離組成物が一定量のフォトレジスト残留物を含んでいても再びフォトレジスト膜を剥離する機能を遂行することは可能であるが、フォトレジスト剥離組成物中に含まれている不純物によって表示板Pが汚染されて、フォトレジスト膜を剥離することにおいて効率性が低くなる。
【0050】
したがって、本発明では使用されたフォトレジスト剥離組成物中の有機物を分解するために、オゾン(O3)ガスを使用する。オゾンは過酸化水素よりさらに強力な酸化剤であって、溶液内で新たな反応物を生成しない。
【0051】
オゾン反応器140’はその内部に、使用されたフォトレジスト剥離組成物を収容する空間を含んでおり、フォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを供給するオゾンガス注入口145を含む。
【0052】
フォトレジスト残留物を含むフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えると、フォトレジスト剥離組成物中に溶解されたり分散されたフォトレジスト残留物が有機酸に分解され、二酸化炭素(CO2)及び水(H2O)を生成する。オゾンガスは酸素ガスに比べて溶解度が数倍から数十倍程度大きいので、気体状態でフォトレジスト剥離組成物を通過させれば、フォトレジスト剥離組成物のフォトレジスト残留物と比較的に容易に反応させることができる。フォトレジスト剥離組成物が再使用される場合、フォトレジスト剥離組成物中に残留する有機酸は添加剤の役割を果たし、フォトレジスト剥離効率を向上させることができる。
【0053】
脱気装置150は、オゾン処理されたフォトレジスト剥離組成物中に残留したオゾンを除去する役割を果たす。オゾンは有機皮膜を溶解することができるのでフォトレジスト剥離時の効率を向上させることもできるが、オゾンは強力な酸化剤として作用するため残留オゾンが存在するフォトレジスト剥離組成物を表示板に噴射されると、表示板が損傷する恐れがある。したがって、再生されたフォトレジスト剥離組成物から残留オゾンを除去することが好ましい。
【0054】
脱気装置150はオゾン反応器140’でオゾン処理されたフォトレジスト剥離組成物を収容する空間を含んでおり、窒素(N2)ガスを供給する窒素ガス注入口155を含んでいる。オゾンを含むフォトレジスト剥離組成物の中に窒素ガスを供給すれば、オゾンが分解されて酸素ガスと水を生成する。
【0055】
このように再生されたフォトレジスト剥離組成物は回収ライン170を通じて、第3タンク130に供給され、必要によって新液タンク160から供給される新たなフォトレジスト剥離組成物と混合されて第3バス106で表示板Pに噴射される。したがって、表示板Pはアンロード部30に排出される前に比較的含有不純物の少ないフォトレジスト剥離組成物によって洗浄される。
【0056】
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法は使用されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えてフォトレジスト剥離組成物を再使用することができる。また、この時使用された前述のフォトレジスト剥離組成物はオゾンガスに比較的に強いので、オゾンガスが供給される時にフォトレジスト剥離組成物の成分自体が変質したり機能が弱化することなく、フォトレジスト剥離組成物と混ざっているフォトレジスト残留物のみ選択的に除去することができる。したがって、フォトレジスト剥離組成物を数回再生して使用しても機能が低下しないことによって、写真エッチング工程でかかる費用を顕著に減らすことができる。
【実施例】
【0057】
以下、具体的な実験例を通じて本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離組成物の性能を説明する。
【0058】
実施例1:
テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド約94.8質量%、γ−ブチロラクトン約5質量%、アルキルスルホン酸約0.2質量%を混合してフォトレジスト剥離組成物を準備した。
【0059】
<実験例1−フォトレジスト分解性能評価>
実施例1のフォトレジスト剥離組成物に粉末形態のフォトレジストを混合し撹拌して、全体質量に対するフォトレジストの含量が約5質量%である溶液を準備した。混合溶液を反応器に入れてオゾンガスを加え、オゾンガスを加えた時点から3時間が過ぎた後、5時間が過ぎた後のそれぞれのフォトレジスト含量を測定した。それによって得られた結果を下記表1に示した。
【0060】
【表1】

【0061】
表1を参照すれば、実施例1のフォトレジスト剥離組成物にオゾンを加える場合、比較的に速くフォトレジストが分解されることが分かる。
【0062】
表1の初期フォトレジスト含量は本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離組成物のフォトレジスト分解性能を確認するために実際工程で使用されたフォトレジスト剥離組成物のフォトレジスト濃度より高く設定したものである。したがって、本発明の一実施例によるフォトレジスト剥離組成物は実際フォトレジスト剥離工程でも優れた性能を有する。
【0063】
<実験例2−フォトレジスト剥離性能評価>
本発明の実施例1によるレジスト剥離性能を調べるために、ガラスの上にDTFR−3650B(東進セミケム、ポジティブレジスト)を塗布した後、約150℃で約10分間(試験片1)及び約160℃で約10分間(試験片2)ベーキングした試験片のレジスト剥離時間を測定した。試験片の大きさは約2cm×4cmとし、各試験片に対する剥離完了時間を測定した。
【0064】
また、オゾン処理前後のレジスト剥離性能の変化を調べるために実施例の組成物を約5時間オゾン処理した後、本実験を再実施した。
【0065】
【表2】

【0066】
その結果は表2及び図3により確認できる。図3は本発明の実験例2の結果による試験片の走査電子顕微鏡(SEM)写真である。表2及び図3を参照すれば、オゾン処理後に剥離性能が向上することが分かり、顕微鏡で試験片を観察した場合に残留物が観察されなかった。
【0067】
本発明の実施例1によるフォトレジスト剥離組成物は再使用される場合にも残留物を形成せず、優れたフォトレジスト剥離性能を有することが分かる。
【0068】
<実験例3−フォトレジスト剥離組成物の安定性評価>
本発明の実施例1によるフォトレジスト剥離組成物の工程適用時の配線金属に対する腐蝕の有無を調べてみるための試験片として、ガラス表示板の上にモリブデンとアルミニウムを順次200Å、2000Åの薄膜蒸着したものをDTFR−3650Bで配線を形状化した後に湿式エッチング法でエッチングした(試験片3)。試験片の大きさは約2cm×4cmとし、実施例1の組成物を約70℃に保持した後に約30分間浸漬させたものを純水で洗浄した後、走査電子顕微鏡(SEM)により下部膜質の腐蝕の有無を観察した。
【0069】
【表3】

【0070】
その結果は表3及び図4を通じて確認できる。図4は本発明の実験例3の結果による試験片のSEM写真である。表3及び図4を参照すれば、配線金属に対する腐蝕は全くないことが分かる。このように本発明の実施例1によるフォトレジスト剥離組成物は再使用される場合にも配線金属に対する腐蝕が発生しない優れた安定性を有することが分かる。
【0071】
本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法は液晶表示装置のような平板ディスプレイの製造だけでなく、メモリ半導体表示板等の製造にも使用することができる。また、写真エッチング工程を利用して製造されるその他の電子装置の製造にも使用することができる。
【0072】
以下、前述の本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物を使用して表示装置を製造する方法について説明する。
【0073】
図5は本発明の実施例による表示装置用薄膜トランジスタ表示板の構造を示した配置図であり、図6は図5の薄膜トランジスタ表示板をVI−VI線に沿って切断して示した断面図である。
【0074】
絶縁基板110の上にゲート信号を伝達する複数のゲート線121が形成されている。ゲート線121は横方向にのびており、各ゲート線121の一部は複数のゲート電極124をなす。
【0075】
ゲート線121はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金属で製造される。また、図示していないが、モリブデン(Mo)またはモリブデン合金で製造された下部膜とアルミニウム(Al)またはアルミニウムにネオジム(Nd)が添加されたアルミニウム合金(AlNd)で製造された上部膜を含むことができる。
【0076】
ゲート線121の上にはゲート絶縁膜140が形成されており、その上には島形半導体層154及び抵抗性接触層163、165が形成されている。抵抗性接触層163、165及びゲート絶縁膜140の上にはそれぞれ複数のデータ線171及び複数のドレイン電極175が形成されている。
【0077】
データ線171は縦方向にのびてゲート線121と交差し、データ電圧を伝達する。各データ線171からドレイン電極175に向かってのびた複数の枝がソース電極173をなす。一対のソース電極173とドレイン電極175は互いに分離されており、ゲート電極124に対して互いに反対側に位置する。
【0078】
ソース電極173を含むデータ線171及びドレイン電極175はモリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)等の金属で製造することができる。または、図示していないが、アルミニウムまたはアルミニウム合金を含む中間膜と、中間膜の下部及び上部にそれぞれ位置しモリブデンまたはモリブデン合金を含む下部膜及び上部膜を含むMo/Al/Mo構造であることができる。
【0079】
ゲート電極124、ソース電極173及びドレイン電極175は島形半導体層154と共に薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、TFT)をなし、薄膜トランジスタのチャンネル(channel)はソース電極173とドレイン電極175の間の島形半導体層154に形成される。
【0080】
データ線171及びドレイン電極175の上には接触孔185を有する保護膜180が形成されており、その上には画素電極191が形成されている。
【0081】
以下、図5及び図6に示した薄膜トランジスタ表示板を本発明の実施例によって製造する方法について図7〜図13と図5及び図6を参照して詳しく説明する。また、図7〜図13は図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を本発明の実施例によって製造する方法を順次に示す断面図である。
【0082】
まず、図7に示されているように、絶縁基板110の上にゲート配線用導電物質を利用して金属層120を積層する。その後、図8に示されているように、金属層120の上にスピンコーティング方法でフォトレジスト40を塗布し、透光部分50aと遮光部分50bを含むマスク50を使用して露光した後、現像する。
【0083】
次に、図9で示されているように、フォトレジストパターン40aが残っている部分を除いた領域の金属層120をエッチングする。次に、フォトレジストパターン40aの上に前述の実施例によるフォトレジスト剥離組成物を加えてフォトレジストパターン40aを剥離する。これによって、図10で示されているように、ゲート電極124を含むゲート線(図示せず)を形成する。
【0084】
次に、図11〜図13に示されているように、ゲート絶縁膜140、島形半導体層154及び不純物半導体パターン164を形成し、ソース電極173及びドレイン電極175を形成する。次に、ソース電極173及びドレイン電極175で覆われず露出された不純物半導体層部分を除去することによって複数の島形抵抗性接触層163、165を完成する一方、その下の島形半導体154を露出させる。その後、ドレイン電極175を露出する接触孔185を含む保護膜180を形成し、図6に示した通り保護膜180の上に画素電極191を形成する。
【0085】
島形半導体層154、不純物半導体パターン164、ソース電極173、ドレイン電極175、及び保護膜180を形成することにおいて、図示していないが、ゲート電極124を形成する時のように、フォトレジストパターンを形成し、本発明の実施例によるフォトレジスト剥離組成物を利用してフォトレジストパターン40aを剥離し、島形半導体層154、不純物半導体パターン164、ソース電極173、ドレイン電極175及び保護膜180を形成する。
【0086】
各段階で使用されたフォトレジスト剥離組成物は前述のフォトレジスト剥離装置によって回収され、回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えて、フォトレジスト不純物を分解する。次に、フォトレジスト剥離組成物に含まれているオゾンを除去することによって、前述の実施例と同様にフォトレジスト剥離組成物を再生することができる。以上、添付した図面を参照して本発明の実施例を説明したが、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者は本発明がその技術的な思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形態で実施できることを理解できるであろう。したがって、以上で記述した実施例を全ての面で例示的なものであり限定的ではないことが理解されなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施例によるフォトレジスト剥離方法に用いることができるフォトレジスト剥離装置を概略的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施例2の結果による試験片(2箇所)のSEM写真である。
【図4】本発明の実施例3の結果による試験片(2箇所)のSEM写真である。
【図5】本発明の実施例による表示装置の薄膜トランジスタ表示板の構造を示した配置図である。
【図6】図5の薄膜トランジスタ表示板をVI−VI線に沿って切断した断面図である。
【図7】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程1)である。
【図8】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程2)である。
【図9】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程3)である。
【図10】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程4)である。
【図11】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程5)である。
【図12】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程6)である。
【図13】図5及び図6の薄膜トランジスタ表示板を製造する方法の工程を順次に示す断面図(工程7)である。
【符号の説明】
【0088】
10 フォトレジスト剥離装置
17 コンベヤー
20 ロード部
30 アンロード部
100 チャンバー
102 第1バス
104 第2バス
106 第3バス
107 第1隔壁
108 第2隔壁
110’ 第1タンク
112 第1排出ライン
114 第2排出ライン
115 第1ノズル
116 第2ノズル
120’ 第2タンク
122 第3排出ライン
124’ 第3ノズル
126 第4ノズル
130 第3タンク
132 第5ノズル
134 第6ノズル
140’ オゾン反応器
145 オゾンガス注入口
147 廃液排出口
150 脱気装置
155 窒素ガス注入口
160 新液タンク
170 回収ライン
40 フォトレジスト
40a フォトレジストパターン
50 マスク
50a 透光部分
50b 遮光部分
110 絶縁基板
120 金属層
121 ゲート線
124 ゲート電極
140 ゲート絶縁膜
154 島形半導体層
163、165 抵抗性接触層
164 不純物半導体パターン
171 データ線
173 ソース電極
175 ドレイン電極
180 保護膜
185 接触孔
191 画素電極

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含むフォトレジスト剥離組成物。
【請求項2】
前記スルホン系化合物が、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含む請求項1に記載のフォトレジスト剥離組成物。
【請求項3】
前記ラクトン系化合物が、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、及びγ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含む請求項1に記載のフォトレジスト剥離組成物。
【請求項4】
前記アルキルスルホン酸が、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含む請求項1に記載のフォトレジスト剥離組成物。
【請求項5】
前記スルホン系化合物がテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシドであり、前記ラクトン系化合物がγ−ブチロラクトンである請求項2または3に記載のフォトレジスト剥離組成物。
【請求項6】
基板上に複数のフォトレジストパターンを形成する工程、
前記フォトレジストパターンの上にスルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含むフォトレジスト剥離組成物を加えて、前記フォトレジストパターンを剥離する工程、
前記フォトレジストパターンに加えられた前記フォトレジスト剥離組成物を回収する工程、及び
オゾン反応器内で前記回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えて、前記フォトレジスト剥離組成物に含まれているフォトレジスト不純物を分解する工程を含むフォトレジスト剥離方法。
【請求項7】
前記フォトレジスト不純物を分解する工程後に、前記フォトレジスト剥離組成物を脱気して前記フォトレジスト剥離組成物に含まれているオゾンを除去する工程をさらに含む請求項6に記載のフォトレジスト剥離方法。
【請求項8】
前記スルホン系化合物が、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含み、前記ラクトン系化合物が、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、及びγ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含み、前記アルキルスルホン酸が、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含む請求項6に記載のフォトレジスト剥離方法。
【請求項9】
ゲート電極を含むゲート線を形成する工程、
前記ゲート線の上にゲート絶縁膜を形成する工程、
前記ゲート絶縁膜の上に半導体層を形成する工程、
前記半導体層の上に、前記ゲート線と交差し、ソース電極を含むデータ線、及び前記ソース電極と対向するドレイン電極を形成する工程、
前記ドレイン電極と連結されている画素電極を形成する工程を含み、
前記ゲート線を形成する工程、前記半導体層を形成する工程、前記データ線及び前記ドレイン電極を形成する工程、前記画素電極を形成する工程のうちの少なくとも一つはフォトレジストパターンを形成する工程であり、
前記フォトレジストパターンの上に、スルホン系化合物80〜98.5質量%、ラクトン系化合物1〜10質量%、及びアルキルスルホン酸0.1〜5質量%を含むフォトレジスト剥離組成物を加えて、前記フォトレジストパターンを剥離する工程、
前記フォトレジストパターンに加えられた前記フォトレジスト剥離組成物を回収する工程、及び
前記回収されたフォトレジスト剥離組成物にオゾンガスを加えて、前記フォトレジスト剥離組成物に含まれているフォトレジスト不純物を分解する工程を含む表示装置の製造方法。
【請求項10】
前記スルホン系化合物が、テトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、2−メチルテトラヒドロチオフェン1,1−ジオキシド、テトラヒドロチオフェン−3−オル−1,1−ジオキシド、及びテトラヒドロチオフェン−1オキシドから選択される少なくとも一つを含み、前記ラクトン系化合物が、γ−ブチロラクトン、α−メチレン−γ−ブチロラクトン、γ−ヘキサノラクトンから選択される少なくとも一つを含み、前記アルキルスルホン酸が、メチルスルホン酸、エチルスルホン酸、プロピルスルホン酸、及びブチルスルホン酸から選択される少なくとも一つを含む請求項9に記載の表示装置の製造方法。
【請求項11】
前記フォトレジスト不純物を分解する工程後に、前記フォトレジスト剥離組成物を脱気して前記フォトレジスト剥離組成物に含まれているオゾンを除去する工程をさらに含む請求項9に記載の表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−120833(P2009−120833A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−279711(P2008−279711)
【出願日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【出願人】(500013751)東進セミケム株式会社 (72)
【氏名又は名称原語表記】Dongjin Semichem Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】472−2 Gajwa−dong,Seo−ku,Incheon−city 404−250,Korea
【Fターム(参考)】