ロボットシステム及びロボット装置の制御方法
【課題】本発明は、より一層エンターテインメント性を向上させることを目的とする。
【解決手段】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにした。
【解決手段】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにした。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法に関し、例えばロボットを無線遠隔操作できるようになされたロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、本願特許出願人により4足歩行型のロボットが開発され、商品化されている。かかるロボットは、一般家庭でペットとして飼育される犬や猫に似せた外観形状を有し、ユーザからの指令や周囲の状況などに応じて自律的に行動し得るようになされたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、移動型のロボットを無線等により遠隔操作できるようにされたロボットシステムが多く見受けられるようになってきた。そしてこのようなロボットシステムの中には、遠隔操作用のソフトウェアをインストールした遠隔操作用端末を用いて、単にロボットを遠隔操作するのみならず、ロボット1同士で会話を成立させたり、ロボット1同士で動作及び行動パターンを同期させたりできれば非常に好ましい。
【0004】本発明は以上の点を考慮してなされたもので、より一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法を提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するため本発明においては、複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにした。
【0006】この結果このロボットシステムでは、ロボット装置同士で会話内容をコマンド及び又はセマンディクスとして送り合うことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができる。
【0007】また本発明においては、複数のロボット装置のうち選択されたロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置を有し、遠隔操作装置は、操作対象である各ロボット装置から送信される会話内容を画面表示するようにした。
【0008】この結果このロボットシステムでは、ロボット装置同士の会話内容をユーザが目視確認することができ、ロボット装置同士でユーザを交えた有意義なコミュニケーションを実現することができる。
【0009】さらに本発明においては、自律的に行動するロボット装置の制御方法において、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方のロボット装置に送受信するようにした。
【0010】この結果このロボット装置の制御方法では、ロボット装置同士で会話内容をコマンド及び又はセマンディクスとして送り合うことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができる。
【0011】さらに本発明においては、ロボット装置から送信される会話内容を、当該ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置に画面表示させるようにした。
【0012】この結果このロボットの制御方法では、ロボット装置同士の会話内容をユーザが目視確認することができ、ロボット装置同士でユーザを交えた有意義なコミュニケーションを実現することができる。
【0013】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を設け、いずれか一のロボット装置の端末手段が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置の端末手段が応答を返信したとき、双方のロボット装置の端末手段は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにした。さらに無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を有する無線端末装置を設けた場合も、無線通信の接続を確立した後、無線端末装置の端末手段は当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置の端末手段に送信する一方、ロボット装置の端末手段は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置の端末手段に送信するようにした。
【0014】この結果このロボットシステムでは、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0015】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設け、無線端末装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット装置の発話内容を表示する表示手段とを設けるようにした。
【0016】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0017】さらに本発明においては、ロボット装置は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、センサ手段がユーザを検知した場合には、発話出力手段は、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力するようにした。
【0018】この結果このロボットシステムでは、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0019】さらに本発明においては、ロボット装置は、センサ手段の検知結果に基づいて、端末手段による無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にセンサ手段がユーザを検知しない場合には、制御手段は、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0020】この結果このロボットシステムでは、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0021】さらに本発明においては、ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を設け、動作発現手段は、発話出力手段が出力する文字データに基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした。
【0022】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0023】さらに本発明においては、ロボット装置の発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0024】この結果このロボットシステムでは、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0025】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設け、無線端末装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット装置の発話内容を表示する表示手段とを設け、ロボット装置の端末手段間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置の表示手段は、双方のロボット装置の発話出力手段から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにした。
【0026】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0027】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにした。
【0028】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0029】さらに本発明においては、自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設けるようにした。
【0030】この結果このロボット装置では、無線端末装置を使用するユーザは、当該ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0031】さらに本発明においては、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、センサ手段がユーザを検知した場合には、発話出力手段は、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力するようにした。
【0032】この結果このロボット装置では、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0033】さらに本発明においては、センサ手段の検知結果に基づいて、端末手段による無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にセンサ手段がユーザを検知しない場合には、制御手段は、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0034】この結果このロボット装置では、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0035】さらに本発明においては、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を設け、動作発現手段は、発話出力手段が出力する文字データに基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした。
【0036】この結果このロボット装置では、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0037】さらに本発明においては、発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0038】この結果このロボット装置では、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0039】さらに本発明においては、自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、外部状況を検知するセンサ手段と、センサ手段の検知要求を表す文字データを無線端末装置に送信する発話出力手段とを設け、センサ手段の検知結果に基づいて無線端末装置を登録するようにした。
【0040】この結果このロボット装置では、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0041】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、いずれか一のロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置が応答を返信したとき、双方のロボット装置は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにした。さらに無線端末装置は、無線通信の接続を確立した後、当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置に送信する一方、ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置に送信するようにした。
【0042】この結果このロボットの制御方法では、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0043】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信する第1のステップと、無線端末装置は、ロボット装置から得られた文字データに基づく当該ロボット装置の発話内容を表示する第2のステップとを設けるようにした。
【0044】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0045】さらに本発明においては、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、当該ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信するようにした。
【0046】この結果このロボットの制御方法では、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0047】さらに本発明においては、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が所定時間内にユーザを検知しない場合には、ロボット装置は無線端末装置に対して所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0048】この結果このロボットの制御方法では、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0049】さらに本発明においては、ロボット装置は、文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するようにした。
【0050】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0051】さらに本発明においては、ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0052】この結果このロボットの制御方法では、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0053】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置は、双方のロボット装置から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにした。
【0054】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0055】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにした。
【0056】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0058】(1)ロボット1の構成図1において、1は全体として本実施の形態によるロボットを示し、胴体部ユニット2の前後左右にそれぞれ脚部ユニット3A〜3Dが連結されると共に、胴体部ユニット2の前端部に頭部ユニット4が連結されることにより構成されている。
【0059】この場合胴体部ユニット2には、図2に示すように、このロボット1全体の動作を制御するコントローラ10と、このロボット1の動力源としてのバッテリ11と、バッテリセンサ12及び加速度センサ13などの各種センサなどが収納されると共に、幾つかのタッチセンサ14(14A〜14D)及びLED(LightEmitting Diode)15(15A〜15D)と、専用のメモリカード及びPC(Personal Computer)カード用の各スロット(図示せず)となどがそれぞれ胴体部ユニット2の所定位置にそれぞれ配設されている。
【0060】また頭部ユニット4には、このロボット1の「耳」に相当するマイクロホン16、「目」に相当するCCD(Charge Coupled Device )カメラ17、距離センサ18、フェイスタッチセンサ19及びヘッドタッチセンサ20などの各種センサと、「口」に相当するスピーカ21となどがそれぞれ所定位置に配置されると共に、頂上部にリトラクタブルヘッドライト22が飛出し及び収納自在に配置され、かつ中段部の周囲に沿って一定間隔で複数のLED23が配設されている。
【0061】さらに各脚部ユニット3A〜3Dの膝関節や、各脚部ユニット3A〜3D及び胴体部ユニット2をそれぞれ連結する各肩関節、頭部ユニット4及び胴体部ユニット2を連結する首関節、並びにリトラクタブルヘッドライト22の開閉駆動部(図示せず)などには、それぞれ自由度数分や必要数のアクチュエータ241〜24n及びこれらアクチュエータ241〜24nとそれぞれ対をなすポテンショメータ251〜25nが配設されている。
【0062】そして頭部ユニット4のマイクロホン16は、ユーザから与えられる「歩け」、「伏せ」又は「ボールを追いかけろ」などの音声入力や、その他の音声及びその他種々の音を集音し、得られた音声信号S1をコントローラ10に送出する。またCCDカメラ17は、周囲を撮像し、得られた画像信号S2をコントローラ10に送出し、距離センサ18は、前方の障害物までの距離を測定し、測定結果を距離測定信号S3としてコントローラ10に送出する。
【0063】さらにフェイスタッチセンサ19は、ユーザの押圧操作を検出して、検出結果を操作検出信号S4としてコントローラ10に送出する。またヘッドタッチセンサ20は、図1において明らかなように、頭部ユニット4の右側に揺動自在に配設されたレバーが前後方向(矢印x方向又はこれと逆方向)に倒されたときにこれを検出して、検出結果を操作検出信号S4としてコントローラ10に送出する。
【0064】一方、胴体部ユニット2のバッテリセンサ12は、バッテリ11のエネルギ残量を検出し、検出結果をバッテリ残量検出信号S5としてコントローラ10に送出する。また加速度センサ13は、図1におけるロボット1の矢印x方向、y方向及びz方向の加速度を検出し、検出結果を加速度検出信号S6としてコントローラ10に送出する。
【0065】さらに胴体部ユニット2に配設された各タッチセンサ14(14A〜14D)は、それぞれユーザの押圧操作を検出し、検出結果を操作検出信号S7としてコントローラ10に送出する。
【0066】さらに各ポテンショメータ251〜25nは、それぞれ対応するアクチュエータ241〜24nの出力軸の回転角度を検出し、それぞれ検出結果を角度検出信号S81〜S8nとしてコントローラ10に送出する。
【0067】コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータ構成でなり、予め装填された外部メモリに格納されている制御プログラムや、後述の各種モーションファイル、音声ファイル及びLEDファイル等の制御データに従ってこのロボット1の動作を制御する。
【0068】実際上、コントローラ10は、例えば自律モード用の制御データが格納された外部メモリ26(以下、これを自律モード用メモリ26Aと呼ぶ)が装填されている場合、マイクロホン16からの音声信号S1、CCDカメラ17からの画像信号S2及び距離センサ18からの距離測定信号S3、並びにフェイスタッチセンサ19及びヘッドタッチセンサ20からの操作検出信号S4(以下、適宜これらをまとめて外部情報信号と呼ぶ)と、バッテリセンサ12からのバッテリ残量信号S5、加速度センサ13からの加速度検出信号S6及び各ポテンショメータ251〜25nからの角度検出信号S81〜S8n(以下、適宜これらをまとめて内部情報信号と呼ぶ)とに基づいて、外部及び内部の状態や、ユーザからの指令及び働きかけの有無などを判断する。
【0069】そしてコントローラ10は、この判断結果と、自律モード用メモリカード26Aに格納されている制御プログラムとに基づいて続く行動を決定し、当該決定結果に基づき必要に応じて、自律モード用メモリカード26Aに格納された各種動作パターンごとの制御データでなるモーションファイルの中から対応するモーションファイルを再生し、かくして得られた制御データに基づいて対応するアクチュエータ241〜24nに駆動信号S91〜S9nを送出してこれを駆動させることにより、頭部ユニット4を上下左右に振らせたり、リトラクタブルヘッドライト22を飛び出させてこれを点灯させたり、各脚部ユニット3A〜3Dを駆動して歩行させるなどの各種動作や、一連の動作からなる各種行動を行わせる。
【0070】またこの際コントローラ10は、必要に応じて自律モード用メモリカード26Aに格納されている各種音声ファイルの中から対応する音声ファイルを再生し、かくして得られた音声信号S10をスピーカ21に与えることにより当該音声信号S10に基づく音声を外部に出力させる。同様に、この際コントローラ10は、必要に応じて自律モード用メモリカード26Aに格納されている胴体部ユニット2の各LED15や頭部ユニット4の各LED23の各種点滅パターンごとのLEDファイルの中から対応するLEDファイルを再生し、かくして得られた制御データに基づいてLED15、23を対応するパターンで点滅駆動する。
【0071】このようにしてこのロボット1においては、コントローラ10の制御のもとに、装填された外部メモリカード26に格納された制御プログラムや各種データファイルに応じた動作や行動を行い得るようになされている。
【0072】なおこのロボット1の場合、各脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4においては、それぞれ規格化された図示しない所定形態のコネクタを介して胴体部ユニット2に物理的及び電気的に接続されており、かくしてこれら各脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4をそれぞれかかるコネクトを有する他の形態のものとユニット単位で自在に交換し得るようになされている。
【0073】この場合、このように脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4を交換自在とするときには、脚部ユニット3A〜3Dや頭部ユニット4の形態ごとにモーメントや関節角のデフォルト値等が異なってくるため、ロボット1に同じ動作を発現させる場合においても、胴体部ユニット2に取り付けられた脚部ユニット3A〜3Dや頭部ユニット4の形態に応じて、その形態に適した制御が必要となる。
【0074】そこでこの実施の形態の場合、脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4の内部には、それぞれその脚部ユニット3A〜3D又は頭部ユニット4がどの形態のものであるかを示す識別データが記憶されたメモリ(図示せず)が収納されると共に、自律モード用メモリ26Aには、各種脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4について、コントローラ10がその形態に応じた制御を行うための形態ごとの補正データがその形態の識別データと対応付けて格納されている。
【0075】これによりこのロボット1においては、胴体部ユニット2に取り付けられた頭部ユニット4や脚部ユニット3A〜3Dの種別に関わりなく、その頭部ユニット4や脚部ユニット3A〜3D内のメモリに格納された識別データと、自律モード用メモリカード26Aに格納された各種補正データとに基づいて、コントローラ10がそのときのロボット1の形態に応じた適切な制御を行い得るようになされている。
【0076】(2)本実施の形態によるロボットシステムの構成ここで図3は、上述のロボット1と、当該ロボット1のユーザが所有するパーソナルコンピュータ31とから構成される本実施の形態によるロボットシステム30を示すものであり、パーソナルコンピュータ31を用いてかかるロボット1を無線遠隔操作することができるようになされている。
【0077】この場合パーソナルコンピュータ31としては、図4に示すように、CPU32、ROM33、RAM34、PCカードスロット35、ハードディスク装置36、画像表示処理部37及びモニタ38等を有する汎用のものが用いられる。
【0078】そしてこのパーソナルコンピュータ31には、例えばCD(Compact Disc)−ROM39(図3)に記録されて提供される、このロボットシステム30全体としてかかる機能を発揮させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、これをPC用遠隔操作ソフトと呼ぶ)がインストールされると共に、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の所定の無線通信規格に対応した無線LANカード40が装着される。
【0079】またロボット1には、当該ロボット1を無線遠隔操作できるようにするための遠隔操作モード用のソフトウェア(以下、これをロボット用遠隔操ソフトと呼ぶ)や、必要な動作や行動をロボット1に発現させるための制御プログラム並びに各種モーションファイル、音声ファイル及びLEDファイル等が格納された外部メモリ26(以下、これを遠隔操作モード用メモリ26Bと呼ぶ)と、パーソナルコンピュータ31の無線LANカード40と対をなす無線LANカード41とが装着される。
【0080】そしてロボット1は、遠隔操作モード用メモリ26Bが装填された後電源が投入されると、当該遠隔操作モード用メモリ26Bからロボット用遠隔操ソフトを読み出し、これを内部メモリ10A(図2)に展開することにより遠隔操作モードで起動する。
【0081】またロボット1は、この遠隔操作モード時、マイクロホン16(図2)からの音声信号S1に基づく音声情報、CCDカメラ17(図2)からの画像信号S2に基づく画像情報、距離センサ18(図2)からの距離測定信号S3に基づく距離測定情報、及び各タッチセンサ14(14A〜14D)、19、20(図2)からの操作検出信号S7、S4に基づく操作検出情報などの外部センサ情報と、バッテリセンサ12(図2)からのバッテリ残量信号S5に基づくバッテリ残量情報、加速度センサ13(図2)からの加速度検出信号S6に基づく加速度検出情報及び各ポテンショメータ251〜25n(図2)からの角度検出信号S81〜S8nに基づく角度検出情報などの内部センサ情報と、これら外部センサ情報及び内部センサ情報(以下、適宜これらをまとめてセンサ情報と呼ぶ)に基づきそのときロボット1が認識している各種認識情報等のうち、パーソナルコンピュータ31から要求のあったものを無線LANカード41を介して順次パーソナルコンピュータ31に送信する。
【0082】一方、パーソナルコンピュータ31は、PC用遠隔操作ソフトの起動時、当該PC用遠隔操作ソフトと、ロボット1から順次送信される各種情報とに基づく所定のGUI(Graphical User Interface)でなるコントロールパネルをモニタ38上に表示する。
【0083】かくしてユーザは、このコントロールパネルを用い、マウス、キーボード又はジョイステック等を操作することによりロボット1に行わせるべき各種動作を指定することができる。
【0084】そしてパーソナルコンピュータ31は、コントロールパネル上の所定動作や所定行動と対応付けられたボタン等が操作されると、これに応じたコマンドを無線LANカード40を介してロボット1に送信する。
【0085】このときロボット1は、パーソナルコンピュータ31からのコマンド等を無線LANカード41を介して受信すると、ロボット用遠隔操作ソフトに基づいて、必要に応じて対応するモーションファイル、音声ファイル及び又はLEDファイルを再生することによりそのコマンドに対応する動作を発現する。
【0086】このようにしてこのロボットシステム30においては、ユーザがパーソナルコンピュータ31を用いてロボット1を遠隔操作し得、これによりロボット1のエンターテイメント性をより向上し得るようになされている。
【0087】(3)コミュニケータ50の構成かかる構成に加えて、図3に示すロボットシステムでは、ロボット1をパーソナルコンピュータ31を用いて無線遠隔操作するのみならず、図5に示すような携帯型のコミュニケータ(又は「ビューア」とも呼ぶ)50を用いてロボット1を無線遠隔操作するようになされている。
【0088】このコミュニケータ50は、全体として平板状の直方体でなる本体部50Aを有し、表面には、上側に画像や文字等を表示する表示部51が設けられ、当該表示部51の下側には各種の機能が割り当てられた押圧式のボタン群でなる操作部52が設けられている。
【0089】この操作部52では、ボタン群として、中央部分に各種の設定状態を決定するための決定キー52Aが配置され、当該決定キー52Aを上下左右に取り囲むようにカーソルキー52Bが独立して配置されている。当該カーソルキー52Bの左右上段には、所定機能が割り当てられたリザーブキー52C、52Dがそれぞれ配置され、当該カーソルキー52Bの中央上段には、メインメニュー又は直前の表示画面に切り換えるための切換えキー52Eが配置され、当該カーソルキー52Bの右下段には、電源をオン又はオフ状態にするための電源キー52Fが配置されている。
【0090】また本体部50Aの下端面には、いわゆるUSB(Universal Serial Bus)用のコネクタ53が設けられ、USBケーブル(図示せず)を介してパーソナルコンピュータ31(図3)と接続できるようになされている。
【0091】さらに本体部50Aの裏面には、スピーカの放音用の開口50AHが形成されると共に、バッテリを装填又は抜脱するためのバッテリカバー50ACが着脱自在に取り付けられている。
【0092】図9にコミュニケータ50の内部構成を示す。コミュニケータ50は、液晶画面を有する表示部51と、当該表示部51とバス55を介して接続されたフラッシュメモリ56と、プログラム用ROM及びRAM57と、CPU58と、スピーカ59と、送受信部60と、USBドライバ61とからなり、例えばボタン電池等でなるバッテリ62が駆動源として内蔵されている。
【0093】CPU58は、ロボット1やパーソナルコンピュータ31からのデータ入力又は操作部52の入力操作に応じて、フラッシュメモリ56内に格納されている各種プログラムの中から対応するプログラムを読み出してこれをプログラム用ROM及びRAM57に展開し、このプログラムに従って各種制御処理を実行する。
【0094】また送受信部60は、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の無線LAN方式で各種データをやり取りするLAN制御部60Aと、CPU58の制御のもとバスを介してLAN制御部60Aに送られるデータを送受信するアンテナ端子60Bとからなる。
【0095】(4)コントローラ10の処理次にこのロボット1におけるコントローラ10(図2)の具体的な処理について説明する。
【0096】コントローラ10は、メモリ10Aに格納された制御プログラムに従って上述のような各種処理を実行する。そしてかかるコントローラ10の処理内容を機能的に分類すると、図7に示すように、外部及び内部の状態を認識する状態認識部70と、状態認識部70の認識結果に基づいて感情及び本能の状態を決定する本能感情部71と、状態認識部70の認識結果及び本能感情部71の出力に基づいて続く行動を決定する行動選択部72と、行動選択部72の決定結果に基づいて次回からの各種行動の発現確率を上昇又は低下させる学習成長部73と、行動選択部72の決定結果に応じた行動を選択してロボット1及び又はコミュニケータ50に反映させるコマンド変換部74と、コマンド変換部74及び状態認識部70の出力に基づいて会話コンテンツの出力を行う会話管理部75とに分けることができる。
【0097】以下、これら状態認識部70、本能感情部71、行動選択部72、学習成長部73、コマンド変換部74及び会話管理部75について詳細に説明する。(4−1)状態認識部70の構成
【0098】状態認識部70は、図2において上述した外部情報信号S1〜S4と内部情報信号S5、S6、S81〜S8nとに基づいて特定の状態を認識し、認識結果を状態認識情報S20として本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0099】実際上、状態認識部70は、CCDカメラ17(図2)から与えられる画像信号S2を常時監視し、当該画像信号S2に基づく画像内に例えば「赤い丸いもの」や、「垂直な平面」を検出したときには、「ボールがある」、「壁がある」と認識し、認識結果を本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0100】また状態認識部70は、マイクロホン16(図2)から与えられる音声信号S1を常時監視し、当該音声信号S1に基づいて「歩け」、「伏せ」、「ボールを追いかけろ」などの指令音が入力されたことを認識すると、かかる認識結果を本能感情部71及び行動選択部72さらには会話管理部75に通知する。
【0101】さらに状態認識部70は、フェイスタッチセンサ19、ヘッドタッチセンサ20及び各タッチセンサ14(14A〜14D)(図2)から与えられる操作検出信号S4、S7を常時監視し、当該操作検出信号S4、S7に基づいて所定の閾値以上のかつ短時間(例えば2秒未満)の圧力を検出したときには「叩かれた(叱られた)」と認識し、所定の閾値未満のかつ長時間(例えば2秒以上)の圧力を検出したときには「撫でられた(誉められた)」と認識し、認識結果を本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0102】(4−2)本能感情部71の構成本能感情部71は、「喜び」、「悲しみ」、「驚き」、「恐怖」、「嫌悪」及び「怒り」の合計6つの情動について、各情動ごとにその情動の強さを表すパラメータを保持している。そして本能感情部71は、これら各情動のパラメータ値を、それぞれ状態認識部70から状態認識情報S20として与えられる「叩かれた」及び「撫でられた」などの特定の認識結果と、後述のように行動選択部72から与えられる決定された出力行動を表す行動決定情報S21と、経過時間となどに基づいて順次更新する。
【0103】具体的に本能感情部71は、状態認識情報S20に基づき得られる認識結果及び行動決定情報S21に基づく出力行動がその情動に対して作用する度合い(予め設定されている)と、他の情動から受ける抑制及び刺激の度合いと、経過時間となどに基づいて所定の演算式により算出されるその情動の変化量をΔE〔t〕、現在のその情動のパラメータ値をE〔t〕、認識結果等に応じてその情動を変化させる割合を表す係数をkeとして、所定周期で次式
【0104】
【数1】
【0105】を用いて次の周期におけるその情動のパラメータ値E〔t+1〕を算出する。
【0106】そして本能感情部71は、この演算結果を現在のその情動のパラメータ値E〔t〕と置き換えるようにしてその情動のパラメータ値を更新する。なお各認識結果や各出力行動に対してどの情動のパラメータ値を更新するかは予め決められており、例えば「叩かれた」といった認識結果が与えられた場合には「怒り」の情動のパラメータ値が上がると共に「喜び」の情動のパラメータが下がり、「撫でられた」といった認識結果が与えられた場合には「喜び」の情動のパラメータ値が上がると共に「悲しみ」の情動のパラメータ値が下がる。
【0107】これと同様にして、本能感情部71は、「運動欲」、「愛情欲」、「食欲」及び「好奇心」の互いに独立した4つの欲求について、これら欲求ごとにその欲求の強さを表すパラメータを保持している。そして本能感情部71は、これら欲求のパラメータ値を、それぞれ状態認識部70からの認識結果や、経過時間及び行動選択部72からの通知などに基づいて順次更新する。
【0108】具体的に本能感情部71は、「運動欲」、「愛情欲」及び「好奇心」については、ロボット1の出力行動、経過時間及び認識結果などに基づいて所定の演算式により算出されるその欲求の変動量をΔI〔k〕、減算のその欲求のパラメータ値をI〔k〕、その欲求の感度を表す係数をki として、所定周期で次式
【0109】
【数2】
【0110】を用いて次の周期におけるその欲求のパラメータ値I〔k+1〕を算出し、この演算結果を現在のその欲求のパラメータ値I〔k〕と置き換えるようにしてその欲求のパラメータ値を更新する。なお出力行動や認識結果等に対してどの欲求のパラメータ値を変化させるかは予め定められており、例えば行動選択部72から何らかの行動を行ったとの通知があったときには「運動欲」のパラメータ値が下がる。
【0111】また本能感情部71は、「食欲」については、状態認識部70を介して与えられるバッテリ残量検出信号S5(図2)に基づいて、バッテリ残量をBL として所定周期で次式
【0112】
【数3】
【0113】により「食欲」のパラメータ値I〔k+1〕を算出し、この演算結果を現在の食欲のパラメータ値I〔k〕と置き換えるようにして当該「食欲」のパラメータ値を更新する。
【0114】なお本実施の形態においては、各情動及び各欲求のパラメータ値がそれぞれ0から100 までの範囲で変動するように規制されており、また係数ke 、ki の値も各情動及び各欲求ごとに個別に設定されている。
【0115】(4−3)行動選択部72の構成行動選択部72は、状態認識部70から与えられる状態認識情報S20と、本能感情部71における各情動及び各欲求のパラメータ値と、予めメモリ10Aに格納された行動モデルと、時間経過となどに基づいて次の行動を決定し、決定結果を本能感情部71、学習成長部73及びコマンド変換部74に出力する。
【0116】この場合、行動選択部72は、次の行動を決定する手法として、図8に示すような1つのノード(状態)NODE0 から同じ又は他のどのノードNODE0 〜NODEn に遷移するかを各ノードNODE0 〜NODEn 間を接続するアークARC0 〜ARCn に対してそれぞれ設定された遷移確率P0 〜Pn に基づいて確率的に決定する確率オートマトンと呼ばれるアルゴリズムを用いる。
【0117】より具体的には、メモリ10Aには、行動モデルとして、各ノードNODE0〜NODEn ごとの図9に示すような状態遷移表76が格納されており、行動選択部72がこの状態遷移表76に基づいて次の行動を決定するようになされている。
【0118】ここで状態遷移表76においては、そのノードNODE0 〜NODEn において遷移条件とする入力イベント(状態認識部70の認識結果)が「入力イベント」の行に優先順に列記され、その条件についてのさらなる条件が「データ名」及び「データ範囲」の行における対応する列に記述されている。
【0119】従って図7の状態遷移表76で定義されたノードNODE100 では、「ボールを検出した(BALL)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるそのボールの「大きさ(SIZE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であることや、「障害物を検出(OBSTACLE)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるその障害物までの「距離(DISTANCE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であることが自己又は他のノードに遷移するための条件となっている。
【0120】またこのノードNODE100 では、認識結果の入力がない場合においても、行動選択部72が周期的に参照する本能感情部71の各情動及び各欲求のパラメータ値のうち「喜び(JOY)」、「驚き(SUPRISE)」又は「悲しみ(SUDNESS)」のいずれかの情動のパラメータ値が「50から100 の範囲(50,100 )」であるときには自己又は他のノードに遷移することができる。
【0121】さらに状態遷移表76では、「他のノードへの遷移確率」の欄における「遷移先ノード」の列にそのノードNODE0 〜NODEn から遷移できるノード名が列記されると共に、「入力イベント名」、「データ値」及び「データの範囲」の各行に記述された全ての条件が揃った場合におけるそのノードNODE0 〜NODEn への遷移確率が「他のノードへの遷移確率」の欄におけるそのノードNODE0 〜NODEn の行に記述され、このとき出力される行動又は動作が「出力行動」の行に記述される。なお「他のノードへの遷移確率」の欄における各行の遷移確率の和は100 〔%〕となっている。
【0122】従ってこの例のノードNODE100 では、例えば「ボールを検出(BALL)」し、そのボールの「大きさ(SIZE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であるという認識結果が与えられた場合には、「30〔%〕」の確率で「ノードNODE120 (node 120)」に遷移でき、そのとき「ACTION 1」の行動又は動作が出力されることとなる。
【0123】そして行動モデルは、このような状態遷移表76として記述されたノードNODE0 〜NODEn がいくつも繋がるようにして構成されている。
【0124】かくして行動選択部72は、状態認識部70から状態認識情報S20が与えられたときや、最後に行動を発現してから一定時間が経過したときなどに、メモリ10Aに格納されている行動モデルのうちの対応するノードNODE0 〜NODEn の状態遷移表76を利用して次の行動や動作(「出力行動」の行に記述された行動又は動作)を確率的に決定する。
【0125】その際、行動選択部72は、決定した行動又は動作を、大中小の3つの階層に分類され各階層ごとに意味付けされた抽象的なコマンド(以下、これをLMSコマンドと呼ぶ)として、本能感情部71及びコマンド変換部74に出力する。
【0126】このLMSコマンドでは、行動選択部72で決定した行動が例えば「お手をする」の場合、上位層が「ユーザへの接触」を、中位層が「左前脚の動作」を、下位層が「所定位置での保持」をそれぞれ表し、当該行動に対応して少なくとも1種類以上の発話内容を表す発話テキストが付加的に記述されている。
【0127】実際上、LMSコマンドは、上述の状態遷移表76に基づいて、行動選択部72において選択可能な複数の行動又は動作についてその種類ごとに複数のパターン(以下、これを行動パターンと呼ぶ)が設定され、当該各行動パターンがファイル化されてコントローラ10のメモリ10Aに格納されている。例えば上述の「お手をする」行動の場合には、左右どちらの前脚をどの位置でユーザに対して差し出すのかが、複数の行動パターンとして設定されている。
【0128】また上述の状態遷移表76では、各ノードNODE0 〜NODEnごとにシチュエーション(situation)IDが割り当てられている。行動選択部72は、現在のノードを表すシチュエーションIDと、当該シチュエーションIDに対応する少なくとも1種類以上の発話内容を表す発話テキストと、当該発話内容に応じて適宜設定された音色を表す音色パラメータ番号とを有するコマンド(以下、これをセンテンスコマンドと呼ぶ)を、必要に応じてLMSコマンドと同時にコマンド変換部74に送信するようになされている。
【0129】さらに行動選択部72は、上述のセンテンスコマンドに代えて、会話管理部75から会話要求を表すシナリオIDが与えら得ると、状態遷移表76のうち現在のノード及び次に遷移するノードの2つのノード番号と、次の行動又は動作を表す「出力行動」の記載とを有するコマンド(以下、これをシナリオコマンドと呼ぶ)を、必要に応じてLMSコマンドと同時にコマンド変換部74に送信するようになされている。
【0130】(4−4)学習成長部73の構成学習成長部73は、行動選択部72から与えられるLMSコマンドに基づいて、行動決定結果のうち、「叩かれた」や「撫でられた」などのユーザからの働きかけとして受けた教示の認識結果を入力する。
【0131】そして学習成長部73は、この認識結果と、コミュニケータ50とのやり取りなどの履歴と、自己の行動及び動作履歴と、初期起動時から現時点までの稼働経過日数及び累積稼働時間とに応じて、あたかも本物の動物が「成長」するかのごとく行動や動作を変化させるようになされている。
【0132】具体的には、成長過程として例えば「誕生期」、「幼年期」、「少年期」、「青年期」及び「成人期」の5つの「成長段階」が設けられており、コントローラ10のメモリ10Aには、これら各「成長段階」ごとに、「歩行状態」、「モーション(動き)」、「行動」及び「サウンド(発話、鳴き声)」の4つの項目に関する行動及び動作の基礎となる各制御パラメータ及び制御プログラム等からなる行動及び動作モデルが予め格納されている。
【0133】そして学習成長部73は、「成長段階」を上げる際、「成長」に関与する複数の要素の累積度数に基づいて次の「成長段階」内の各行動及び動作モデルの中から1つの行動及び動作モデルを選択して、使用する行動及び動作モデルを当該選択した行動及び動作モデルに変更した後、当該変更結果を変更指令情報S22として行動選択部72に送出する。
【0134】かくして学習成長部73は、必要に応じて「成長段階」を変化させながら、当該「成長段階」内で選択した行動及び動作モデルを、行動選択部72における行動決定に反映させることができる。
【0135】(4−4)コマンド変換部74の処理上述の行動選択部72において選択可能な複数の行動又は動作の種類ごとに設定された複数の行動パターンには、ロボット1のハードウェア(アクチュエータ241〜24n、スピーカ21及びLED15、23等)ごとにID(Identity)が割り当てられ、コントローラ10のメモリ10Aにおいてマッピングされている。
【0136】例えば、本実施の形態の場合、ロボット1は4足歩行型であり、ハードウェアとしてのアクチュエータ241〜24nは各脚部ユニット3A〜3Dに依存した駆動を行うが、車型のロボットの場合には、アクチュエータは複数の車輪に依存した回転駆動を行うため、コマンド変換部74は、行動選択部72において選択された行動パターンが同一でもロボット1のハードウェアに応じたIDを指定して、これをMW(middleware)コマンドIDとして出力コンテンツ管理部57に送出する。
【0137】出力コンテンツ管理部77は、コマンド変換部74から与えられたMWコマンドIDに基づいて、コマンドデータベース78に格納されたロボット1のハードウェアに対応する各種制御データを読み出した後、モーション再生部81、サウンド再生部80及びLED再生部79にそれぞれ供給する。
【0138】かくしてモーション再生部81は、駆動信号S91〜S9nに基づいて必要なアクチュエータ241〜24nを所定状態に駆動させたり、サウンド再生部80は、音声信号S10に基づく音声をスピーカ21から出力させたり、LED再生部79は、制御データに基づく点滅パターンで各LED15、23を点滅させる。
【0139】一方、コマンド変換部74は、行動選択部72から受けたLMSコマンドをそのまま会話管理部75に送出する。なおコマンド変換部74は、LMSコマンドと共にセンテンスコマンド又はシナリオコマンドを受けた場合には、当該センテンスコマンドのみ又はシナリオコマンドのみを会話管理部75に送出するようになされている。
【0140】(4−5)会話管理部75の処理会話管理部75は、行動選択部72からコマンド変換部74を介してLMSコマンドが与えられると、当該LMSコマンドに付加されている発話テキストを抽出し、当該発話テキストに基づく発話内容に対応するテキストデータを会話データ部82から読み出す。
【0141】その際、会話管理部75は、発話テキストに基づく発話内容が複数種類ある場合には、ランダムに選択した発話内容に対応するテキストデータを会話データ部82から読み出す。
【0142】この後、会話管理部75は、発話テキストに対応するテキストデータを、セッションサービス部83及び続く無線通信制御部84を通じて無線データに変換してコミュニケータ50に送信する。この結果、コミュニケータ50の表示画面には、ロボット1の行動に合わせて、テキストデータに基づく発話内容が例えばXML(eXtensible Markup Language)等の文書データフォーマットで表示される。
【0143】その際、会話管理部75は、時間的なフィルタ機能を有し、LMSコマンドが例えば5秒以内に複数供給された場合には、カウント開始時(又はカウント終了時)の発話テキストのみLMSコマンドから抽出することにより、5秒以内に複数の発話内容がコミュニケータ50の表示画面に表示されるのを未然に防止することができるようになされている。
【0144】一方、会話管理部75は、行動選択部72からコマンド変換部74を介してセンテンスコマンドを受けた場合には、当該センテンスコマンドから抽出した発話テキストの発話内容に基づくテキストデータを会話データ部82から読み出すと共に、当該センテンスコマンドから抽出した音色パラメータ番号とテキストデータのデータ量とに基づいてMIDI(Musical Instruments Digital Interface)データファイルを生成する。
【0145】そして会話管理部75は、テキストデータに基づく無線データをコミュニケータ50に送信すると同時に、MIDIデータファイルをサウンド再生部79に送出することにより、コミュニケータ50の表示画面にテキストデータに基づく発話内容をロボット1の行動遷移状況に応じて表示させながら、当該ロボット1からMIDIデータファイルに基づく発声音を出力させることができ、この結果、自然にコミュニケータ50を使用するユーザに注意を向けることができる。
【0146】他方、会話管理部75は、行動選択部72にシナリオIDを送出して、当該行動選択部72からコマンド変換部74を介してシナリオコマンドを受けた場合、又は状態認識部70から認識結果を受けた場合には、知識情報部85を用いて当該シナリオコマンド又は認識結果に基づいて特定の発話内容を含むシナリオデータを生成し、当該シナリオデータに基づくシナリオをコミュニケータ50の表示画面に表示させるようになされている。
【0147】なお会話管理部75は、コミュニケータ50の表示部51に表示させるメニュー用の発話データを、シナリオデータと同一の文書データフォーマット(例えばXML)でコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50の表示部51にメニュー用の発話データに基づくメニューを表示させることができる。このようにインタラクションのできるシナリオ発話とメニューとの選択を、同一の文書データフォーマット形式にしたことにより、シナリオデータの管理を容易にすることができる。
【0148】(5)コミュニケータ50を用いたロボット1との対話実際にコミュニケータ50では、ロボット1の上述したコントローラ10の処理において、図7に示す会話管理部75が行動選択部72からLMSコマンド、センテンスコマンド又はシナリオコマンドのいずれかを受け取ることにより、「独り言発話」、「センテンス発話」及び「シナリオ発話」の3通りの発話内容を表示部51に画面表示するようになされている。
【0149】(5−1)独り言発話まず独り言発話は、ロボット1が自律動作している状況を説明するような発話であり、ロボット1の行動に合わせて、当該行動に対応して設定されている発話内容をコミュニケータ50の表示部に表示させるものである。
【0150】具体的には、上述のLMSコマンドは、図1010に示すように、コマンドと発話テキストとから構成されたフォーマットでなり、ロボット1の行動が例えば「お手をする」の場合、コマンドは開始文字「L」から「CONTACT(ユーザへの接触)」、「FLEFT(左前脚の動作)」及び「HOLD(所定位置での保持)」で終了文字「B」のように表され、発話テキストは当該コマンドに続いて「“お手してっ”」のように表される。
【0151】このとき同一のコマンドに対して複数の発話テキスト(「“お手しようヨ”」及び「“握手しよう”」)が付加されている場合には、一の発話テキストをランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済むという利点がある。
【0152】この他にも、例えばロボット1の行動が「横たわる」の場合、コマンドは開始文字「L」から「CHGPOS(姿勢を変える)」、「LIE(ねそべる)」及び「NORMAL(通常の姿勢)」で終了文字「B」のように表され、発話テキストは当該コマンドに続いて「“よいしょ”」のように表される。
【0153】なお上述したように、独り言発言は、例えば5秒以内に複数の発話テキストが供給された場合には、カウント開始時(又はカウント終了時)の発話テキストのみをコミュニケータ50の表示部51に表示させることにより、5秒以内に複数の発話内容が連続してコミュニケータ50に提供されることによってユーザが目視困難な状態になるのを未然に防ぐことができる。
【0154】(5−2)センテンス発話次にセンテンス発話は、図9に示す状態遷移表76にコマンドとして発話を埋め込んでおき、当該状態遷移表76の状況に応じた発話を生成してコミュニケータ50の表示部51に表示させるものである。
【0155】具体的には、上述のセンテンスコマンドは、図11に示すように、シチュエーションID、サブ(sub)ID、テキスト及び音色パラメータ番号(ttmindex)から構成されたフォーマットでなる。
【0156】図11(A)に示すようにロボット1の行動が例えば「転倒復帰」の場合、シチュエーションIDが「0×00410001」、サブIDが「1」であり、テキストが「“ころんだ”」のように表される。
【0157】このとき同一のシチュエーションID「0×00410001」に対して複数のサブID「2」〜「10」が付加されている場合には、それぞれテキストが「“たすけて〜”」、「“うわっ!”」、「“足がもつれた”」、「“よそみした”」、「“あぶなかった!”」、「“歩けないよ”」、「“つまずいた”」、「“足がすべった”」及び「“足がつった”」のように表されるが、サブIDが直接指定されたときには、対応するテキストがそのまま選択されるが、シチュエーションIDのみが指定されたときには、一のサブIDに対応するテキストをランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済むという利点がある。
【0158】また図11(B)に示すようにロボット1の行動が例えば「反応」の場合、シチュエーションIDが「0×00700010」、サブIDが「1」であり、テキストが「“元気だよ”」のように表され、これに続いて音色パラメータ番号が「10」のように表されているとき、予め設定されている複数の音色のうち10番目の音色が選択され、当該音色に応じた発声音をロボット1から発声させるようになされている。
【0159】かかる音色パラメータ番号は、発話に合わせて話しているような音を再生するときの音色番号であり、成長の世代や感情レベルに応じて番号が設定されるようになされており、無指定のときには「0」である。
【0160】(5−3)シナリオ発話次にシナリオ発話は、シナリオとして複数のつながった発話をさせるとき、ロボット1間の決まったシナリオを実行させるときに用い、当該シナリオに応じた発話を順次コミュニケータ50の表示部に表示させるものである。
【0161】具体的には、上述のシナリオコマンド又は状態認識結果に基づいて知識情報部85(図7)で生成されるシナリオデータは、図12に示すように、ノード番号、条件式、コミュニケータ50の動作モード、テキスト、動作コマンド及び次遷移ノード番号から構成されたフォーマットでなる。
【0162】具体的には、テキストデータは、例えばノード番号が「0」、条件式が「コミュニケータ名“”に対して現在の時間が5時より前のとき」、コミュニケータ50の動作モードが「ターミナルモード」、テキストが「“こんばんは−!”」、動作コマンドが「“ごあいさつ”」、次遷移ノード番号が「100」のように表される。このうち条件式の%でかこまれたものは変数(知識情報)を表しており、例えば「%HOUR%」は現在の時間を表している。
【0163】すなわちこのシナリオデータに基づくシナリオは、コミュニケータ名“(未定義)”の人と現在の時間が5時前に会ったとき、「こんばんは−!」の発話内容をコミュニケータ50に提供すると共にロボット自身は「あいさつ」に応じた動作を実行することを表している。
【0164】(5−4)メニュー用の発話上述の3通りの発話内容に加えて、コミュニケータ50の表示部に表示させるメニュー用の発話データを、シナリオデータと同一の文書データフォーマット(例えばXML)でコミュニケータ50に送信することにより、シナリオデータの管理を容易にし得るという利点がある。
【0165】例えば図13(A)に示す記述内容の文書データフォーマットでなる発話データは、コミュニケータ50の表示部では図13(B)のように表示される。
【0166】(6)コミュニケータ登録によるセキュリティ対策複数のロボット1と複数のコミュニケータ50との間の無線通信では、このうち一のロボット1をマスター(主)として、当該ロボット1以外のロボット1及び全てのコミュニケータ50をスレーブ(従)としたとき、スレーブ同士では通信が不可であり、各スレーブは全てマスターを通じて通信を行うようになされている。
【0167】その際、特定のコミュニケータ50を特定のロボット1に登録しておかなければ、コミュニケータ50についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保できなくなるおそれがあった。
【0168】このため1台のロボット1と1台のコミュニケータ50とが対の関係をなすように、予めロボット1に対してコミュニケータ50を登録しておくことにより、コミュニケータ50の操作上のセキュリティーや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0169】例えばロボット1を操作する場合、登録したコミュニケータ50以外のコミュニケータ50ではメニュー系の操作を行っても当該ロボット1は全く反応しないため、操作上のセキュリティーを確保することができる。
【0170】またロボット1が独り言を表すテキストデータを発信しても、登録したコミュニケータ50以外のコミュニケータ50では当該テキストデータに基づく独り言を表示させることができないため、無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0171】(7)コミュニケータ50の表示画面の遷移状態実際にコミュニケータ50では、ロボット1同士又はロボット1及びコミュニケータ50間のやり取りに必要な種々の設定機能ごとに、それぞれ対応する表示内容をプログラム用ROM及びRAM57から読み出して又はその都度該当するロボット1から取得して、当該各表示内容に応じた画面を表示画面として順次遷移させながら表示部51に表示するようになされている。
【0172】その際、コミュニケータ50は、ロボット1との間で通信状態にあるか否かによって、表示部51において遷移する表示画面の種類及び内容が異なる。すなわち、コミュニケータ50は、図14に示すように、ロボット1との通信状態がオフライン状態(待ち受け状態)にあるとき、コミュニケータ50は、表示画面をメインメニュー画面F1から、通信可能なロボット1から名刺情報を取得するための名刺画面F2と、当該名刺情報が未取得な場合にロボット1から名刺情報を取得するための名刺取得待機画面F3と、コミュニケータ50自体の各種内容を設定するためのコミュニケータ設定画面F4と、通信可能なロボット1と接続中であることを表すための接続待機画面F5と、必要に応じて通信可能なロボット1を探索するための探索画面F6とにそれぞれ遷移させるようになされている。
【0173】これに対してコミュニケータ50は、ロボット1との通信状態がオンライン状態(接続状態)にあるとき、表示画面を上述のメインメニュー画面F1から、接続待機画面F5を介して通信可能なロボット1と接続してリアルタイムでチャットを行うためのターミナルモード画面F7に遷移した後、当該メインメニュー画面F1に類似した接続時のメインメニュー画面(以下、これを接続メインメニュー画面と呼ぶ)F8に遷移する。
【0174】そしてコミュニケータ50は、表示画面をこの接続メインメニュー画面F8から名刺情報を既に取得したロボット1を対象とする名刺画面F9と、当該名刺情報が取得不可である旨を表示するための名刺取得不可画面F10とにそれぞれ遷移させると共に、オフライン状態の場合と同様に名刺取得待機画面F3、コミュニケータ設定画面F4及び接続待機画面F5にそれぞれ遷移させる。
【0175】さらにコミュニケータ50は、チャット実行時に表示されるターミナルモード画面F7において、ロボット1側のアプリケーションに応じてロボットメニュー画面F11に遷移させる場合があり、またターミナルモード画面F7の表示内容をログ(システムの動作記録)としてオフライン状態でも表示させ得るようになされている。
【0176】(7−1)メインメニュー画面F1まずコミュニケータ50は、操作部52の電源キー52F(図5)が押圧操作されて電源がオン状態に設定されると、図15に示すように、所定の初期画面F0を経て後述する探索画面F6を表示部51に表示し、当該探索画面F6を表示した状態で自己のロボット1の周囲で通信可能なロボット1を探索する。やがてコミュニケータ50は、所定時間経過後に当該探索結果を得ると、表示画面を探索画面F6からメインメニュー画面F1に遷移させる。
【0177】このメインメニュー画面F1には、図16(A)に示すように、タイトルバーとして「メインメニュー」が表示され、メニュー項目として「ロボットリスト」、「コミュニケータリスト」及び「メニュー」が順次リスト表示されている。
【0178】このメインメニュー画面F1の最下段には、左右に上述したリザーブキー53C、53D(図5R>5)が割り当てられた「探す」及び「名刺」を表すマークが表示され、その間には通信の接続又は切断を表すマーク、バッテリ残量を表すインジケータ及びスクロールボタンがそれぞれGUI表示されている。
【0179】そしてかかるメニュー項目のうち「ロボットリスト」は、ロボット1の探索結果に応じて表示内容が異なり、通信可能なロボット1が探索された場合であって、名刺情報が取得済みのロボット1であればロボット1の名前としてその名前がリスト表示される一方、名刺情報が未取得のロボット1であればロボット1の名前として「未登録ロボット」が表示される。一方、通信可能なロボット1が全く探索されなかった場合には、図16R>6(B)のように例えば「ロボットが見つかりません。」のようなメッセージが表示される。
【0180】また「コミュニケータリスト」には、ロボット1と対の関係をなすコミュニケータ50に付けられた名前が表示され、通信可能なロボット1が探索された場合であって、名刺情報が取得済みのロボット1であればコミュニケータ50の名前としてその名前がリスト表示される一方、名刺情報が未取得のロボット1であればコミュニケータ50の名前として「未登録コミュニケータ」が表示される。
【0181】さらに「メニュー」には、コミュニケータ50について各種内容を設定変更するための「コミュニケータ設定」と、最下段の左側の「探す」に対応するリザーブキー52Cと同一機能を実行するための「(A)ロボット1を探す」とがリスト表示されている。
【0182】このメインメニュー画面F1内で所望のリスト項目を指定して当該リスト項目に応じた画面に表示画面を遷移させるには、ユーザが操作部52のカーソルキー52Bを上下方向に押圧操作して、当該所望のリスト項目にカーソルを位置合わせした後、続いて決定キー52Aを押圧操作することで行い得るようになされている。
【0183】(7−1−1)名刺画面またコミュニケータ50では、メインメニュー画面F1が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて「名刺」に応じたリザーブキー52Dが押圧操作されると、当該ロボット名に応じた名刺情報を取得している場合には、表示画面をメインメニュー画面F1から名刺画面F2に遷移させる。
【0184】この名刺画面F2には、図16(C)に示すように、タイトルバーとして「ロボットの名刺」が表示され、メニュー項目として、「ロボットの名前」、「オーナーの名前」、「ロボットアドレス」、「ロボットの種類」、「付属ソフトウェア名」及び「情報」が順次リスト表示されている。
【0185】かかる名刺画面F2の最下段の左側には、「探す」を表すマークに代えて前画面に遷移させるための「戻る」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」を表すマークが消去されており、当該「戻る」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該名刺画面F2からメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0186】これに対して指定されたロボット名に応じた名刺情報を取得していない場合には、表示画面をメインメニュー画面F1から「ロボットから名刺をもらっています。」の旨のメッセージが表示された名刺取得待機画面F3に遷移させる。この名刺取得待機画面F3を表示した状態で、コミュニケータ50は、該当するロボット1から名刺情報を取得し終わった時点で、表示画面を元の名刺画面F2に遷移させる。
【0187】なお名刺取得待機画面F3のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、名刺情報の取得動作を中断するようになされている。
【0188】(7−1−2)探索画面F6またコミュニケータ50では、電源オン状態の際に初期画面F0からメインメニュー画面F1に移行する際のみならず、当該メインメニュー画面F1が表示された状態で、ユーザによって最下段の左側の「探す」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作された場合も、図15に示すように、表示画面を「ロボットを探しています。」の旨がメッセージ表示された探索画面F6に遷移させるようになされている。
【0189】この探索画面F6を表示した状態で、コミュニケータ50は、自己のロボット1の周囲で通信可能なロボット1を探索し、所定時間経過後に当該探索結果を得ると、元のメインメニュー画面F1に遷移させる。
【0190】なお探索画面F6の中央には、決定キー52Aに応じた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ロボット1の探索動作を中断するようになされている。
【0191】(7−1−3)ターミナルモード画面F7さらにコミュニケータ50では、メインメニュー画面F1が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面をメインメニュー画面F1から「ロボットを接続しています。」の旨のメッセージが表示された接続待機画面F5に遷移させる。
【0192】この接続待機画面F5を表示した状態で、コミュニケータ50は、指定されたロボット名に応じたロボット1との間で通信接続し、接続状態になった時点で表示画面をターミナルモード画面F7に遷移させる。
【0193】なお接続待機画面F5のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ロボット1との接続動作を中断するようになされている。
【0194】図17において、このターミナルモード画面F7は、自己のロボット1を含む各ロボット1ごとに、リアルタイムで順次メッセージを送り合うことによって各ロボット1間での会話を成立させるための画面であり、接続状態にある各ロボット1側のアプリケーションに依存した表示内容が表示されるようになされている。
【0195】このターミナルモード画面F7では、タイトルバーとして「ロボットチャット」が表示され、各ロボット1ごとに順次得られたチャット文が先頭に識別用の絵文字(アイコン)を付して表示される。
【0196】かかるターミナルモード画面F7の最下段の左右には、メインメニュー画面F1における「探す」及び「名刺」を表すマークに代えて、それぞれ「○」及び「×」を表すマークが表示され、このとき対応するリザーブキー52C、52Dには自己のロボット1に対して「誉める」及び「叱る」に応じた認識結果を与えるための機能が割り当てられている。
【0197】一方、コミュニケータ50では、上述のように決定キー52Aーが押圧操作された場合以外にも、通信接続されたロボット1からの指示内容が与えられたとき、表示画面をメインメニュー画面F1からターミナルモード画面F7に遷移させるようになされている。
【0198】このターミナルモード画面F7が表示された状態で、切換えキー52Eーが押圧操作されると、表示画面を上述したオフライン状態でのメインメニュー画面F1からオンライン状態での接続メインメニュー画面F8に遷移させる。
【0199】この接続メインメニュー画面F8は、オフライン時のメインメニュー画面F1と異なり、最下段の左側の「探す」を表すマークが消去されると共に、メニュー項目のうち「ロボットリスト」にリスト表示されたロボット名の先頭には、ターミナルモード画面F7で表示された識別用の絵文字と同じ絵文字が表示されるようになされている。
【0200】すなわち接続メインメニュー画面F8において、「ロボットリスト」にリスト表示されているロボット名のうちチャットに参加しているロボット1のみ当該ロボット名の先頭に識別用の絵文字が表示される。
【0201】コミュニケータ50は、この接続メインメニュー画面F8が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて「名刺」に応じたリザーブキー52Dが押圧操作されると、当該ロボット名に応じた名刺情報を取得している場合には、表示画面を接続メインメニュー画面F8から名刺画面F2に遷移させる。
【0202】これに対して指定されたロボット名に応じた名刺情報を取得していない場合には、表示画面を接続メインメニュー画面F8から「たまの名刺はもらっていないので見れません。」の旨のメッセージが表示された名刺取得不可画面F10に遷移させる。
【0203】なお名刺取得不可画面F10のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ユーザによる名刺情報が取得不可であったことの確認が終了したとして元の接続メインメニュー画面F8に遷移されるようになされている。
【0204】さらにコミュニケータ50は、ターミナルモード画面F7が表示された状態において、自己のロボット1からの指示内容が与えられたとき、表示画面をターミナルモード画面F7から後述するロボットメニュー画面F11に遷移させるようになされている。
【0205】またコミュニケータ50は、通信可能なロボット1との接続を自発的又はロボット1からの指示により終了したとき、かかるチャット文の履歴結果を表示画面に表示するようになされ、オフライン状態でも必要に応じて該当するロボット1との対話内容を目視確認し得るようになされている。
【0206】(7−1−4)コミュニケータ設定画面F4さらにコミュニケータ50では、オフライン時のメインメニュー画面F1又はオンライン時の接続メインメニュー画面F8が表示された状態で、メニュー項目のうち「メニュー」内の「コミュニケータ設定」が指定されると、図18に示すように、表示画面を当該メインメニュー画面F1又は接続メインメニュー画面F8からコミュニケータ設定画面F4に遷移させる。
【0207】このコミュニケータ設定画面F4には、図1919(A)に示すように、タイトルバーとして「コミュニケータ設定」が表示され、メニュー項目として、「ブザー」、「コミュニケータ名変更」、「液晶コントラスト」、「フォント」、「言語」、「ブルートゥース情報」、「バージョン情報」及び「設定リセット」が順次リスト表示されている。
【0208】このコミュニケータ設定画面F4の最下段の左側には、「探す」を表すマークに代えて又は新たに「戻る」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」を表すマークが消去されており、当該「戻る」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該コミュニケータ設定画面F4からメインメニュー画面F1又は接続メインメニュー画面F8に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0209】以下において、コミュニケータ設定画面F4のメニュー項目の各内容を順に説明する。まずコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「ブザー」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からブザー設定画面F4Aに遷移される。
【0210】このブザー設定画面F4Aでは、タイトルバーとして「ブザー」が表示され、メニュー項目としてビープ音を発生するか否かを表す「ブザーON」及び「ブザーOFF」の2通りの選択肢が表示されている。このブザー設定画面F4Aにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0211】このブザー設定画面F4Aにおいて、例えば「ブザーON」が選択されると、中段のメニュー項目に代えて、「ブザーをONにしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(ブザー設定画面F4B)。これと共にコミュニケータ50においてビープ音がオン状態に設定変更される。
【0212】かくしてブザー設定画面F4Bにおいて、ユーザの選択によりビープ音のオン状態又はオフ状態が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該ブザー設定画面F4Bから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0213】実際にコミュニケータ50においてビープ音がオン状態に設定されると、当該コミュニケータ50自体では、タイミング不定の通信イベント、ユーザへの注意喚起及び入力確認などの際に、またロボット1からの要求があったときに、それぞれ各種のビープ音をスピーカ21(図2)を介して出力するようになされている。
【0214】なおコミュニケータ50のスピーカ21から出力されるビープ音の種類としては、例えば汎用ビープ音(ピー)を表す「Info」と、入力リミットに達したときなどの警告音(ピピ)を表す「Warning」と、エラー音(ピーピーピー)を表す「Error」と、アラーム音(ピッピッピッピッ)を表す「Alarm」と、決定などの音(ピ)を表す「Click」と、ロボット1の指定したタイミングで鳴らす音を表す「Melody」とがある。
【0215】またコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「コミュニケータ名変更」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からコミュニケータ名変更画面F4Cに遷移される。
【0216】このコミュニケータ名変更画面F4Cでは、タイトルバーとして「コミュニケータ名変更」が表示され、その下には「コミュニケータ50の名前」を文字入力するための入力フィールドと、決定キーが割り当てられた「決定」を表すマークとが表示されている。このコミュニケータ名変更画面F4Cにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0217】この入力フィールドには、ユーザの操作に応じて選択された言語で所望の文字が入力され得るようになされ、先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面がコミュニケータ名変更画面F4Cから図20に示すような文字入力画面F4CAに遷移されるようになされている。
【0218】この文字入力画面F4CAは、日本語入力の場合、上段に入力フィールドが表され、中段に「ひらがな」、「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」の4種類の入力モードに応じた文字群(以下、これを入力文字群と呼ぶ)がスクロール可能な状態で選択的に表示され、下段には左の「戻る」を表すマークに代えて「一字消」を表すマークが表示され、右には新たに「゛゜」を表すマークが表示されている。
【0219】この入力文字群は、入力モードとして例えば「ひらがな」が選択された場合、五十音等の文字群が所定の配列パターンで表示され、当該配列パターンを間に挟む上側及び下側には「決定」がリスト表示され、下側の「決定」の下には、「空白」、「カタカナ」、「英数記号」、「記号」及び「やめる」が順にリスト表示されている。
【0220】またコミュニケータ50におけるカーソルキー52Bには、かかる文字群の配列パターン上でカーソルを所望方向に移動させると共に各リスト項目を上下に移動させるための機能が割り当てられており、決定キー52Aには、カーソルが合わせられた文字を指定して入力フィールド内に入力するための機能が割り当てられている。さらに文字入力画面で「一字消」及び「゛゜」を表すマークに対応するリザーブキー52C、52Dには、それぞれ入力された文字を一字消すための機能と、入力された文字を清音、濁音及び半濁音の順に繰り返し切り換えるための機能が割り当てられている。
【0221】上述の文字入力画面F4CAにおいて表示された各リスト項目は、ユーザによってカーソルが合わせられた後、続いて決定キー52Aが押圧操作されることにより、当該キーに割り当てられた機能が実行されるようになされている。
【0222】このうち上側及び下側の「決定」は、双方とも文字群の中から決定キー52Aを用いて指定された文字を入力フィールド内で決定するためのリスト項目であり、また「空白」は、文字以外に空白を入れるためのリスト項目である。
【0223】また「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」は、現在の「ひらがな」を表す入力モードから他の入力モードへ遷移させるためのリスト項目、すなわち表示画面を当該選択された入力モードに応じた文字入力画面F4CAに遷移させるためのリスト項目である。
【0224】さらに「やめる」は、表示画面を文字入力画面F4CAから元のコミュニケータ名変更画面F4Cに遷移させるためのリスト項目である。
【0225】なお、入力モードとして「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」が選択された場合、入力文字群は、図20に示すそれぞれ文字及び又は記号等が所定の配列パターンで表示され、それ以外は「ひらがな」の場合とほぼ同様の表示内容である。
【0226】やがて文字入力画面F4CAにおいてコミュニケータ50の名前が決定された後、元のコミュニケータ名変更画面F4Cが表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールド及び「決定」を表すマークに代えて、「コミュニケータ名を変更しました。」の旨のメッセージと「OK」を表すマークとが表示されると共に、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0227】かくしてコミュニケータ名変更画面F4Cにおいて、ユーザの操作によりコミュニケータ50の名前が変更された後、「OK」に対応する決定キーが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ名変更画面F4Cから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0228】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「液晶コントラスト」が指定されると、図21に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から液晶コントラスト調整画面F4Eに遷移される。
【0229】この液晶コントラスト調整画面F4Eでは、図19(B)に示すように、タイトルバーとして「液晶コントラスト」が表示され、中段には液晶コントラストの濃度が「濃く」、「やや濃く」、「普通」及び「やや薄く」のように4段階の設定レベルとしてリスト表示されている。この液晶コントラスト調整画面F4Eにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0230】この液晶コントラスト調整画面F4Eにおいて、例えば「やや濃く」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、「コントラストをやや濃くしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(液晶コントラスト調整画面F4F)。これと共にコミュニケータ50の表示部51において「やや濃く」に応じた設定レベルにコントラストが設定変更される。
【0231】かくして液晶コントラスト調整画面F4Eにおいて、ユーザの選択により液晶コントラストが所望の設定レベルに調整された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該液晶コントラスト調整画面F4Eから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0232】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「フォント」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からフォント設定画面F4Gに遷移される。
【0233】このフォント設定画面F4Gでは、タイトルバーとして「フォント」が表示され、中段にはフォントの表示サイズを表す「大きい」及び「小さい」の2通りの選択枝が表示されている。このフォント設定画面F4Gにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0234】このフォント設定画面F4Gにおいて、例えば「大きい」が選択されると、中段の選択枝に代えて、「フォントを大きくしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(フォント設定画面F4H)。これと共にコミュニケータ50の表示部51においてフォントが「大きい」に応じた表示サイズに設定変更される。
【0235】かくしてフォント設定画面F4Fにおいて、ユーザの選択によりフォントが所望の表示サイズに設定された後、「OK」に対応する決定キーが押圧操作されると、表示画面が当該フォント設定画面から元のコミュニケータ設定画面に遷移される。
【0236】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「言語」が指定されると、図22に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から言語変更画面F4Iに遷移される。
【0237】この言語変更画面F4Iでは、タイトルバーとして「言語」が表示され、中段には言語の種類を表す「日本語」及び「英語」の2通りの選択枝が表示されている。この言語変更画面F4Iにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0238】この言語変更画面F4Iにおいて、例えば「日本語」が選択されると、中段の選択枝に代えて、「日本語に変更しました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(言語変更画面F4J)。これと共にコミュニケータ50の表示部51において「日本語」に応じた表示内容に設定変更される。
【0239】かくして言語変更画面F4Jにおいて、ユーザの選択により表示内容が所望の言語に変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該言語変更画面F4Jから元のコミュニケータ設定画面に遷移される。
【0240】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「ブルートゥース情報」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4Eからブルートゥース情報表示画面F4Kに遷移される。
【0241】このブルートゥース情報表示画面F4Kでは、タイトルバーとして「ブルートゥース情報」が表示され、中段には「BTアドレス」を示すブルートゥースのアドレス番号が例えば「1234567890AB」のように表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。このブルートゥース情報表示画面F4Kにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0242】かくしてブルートゥース情報表示画面F4Kにおいて、ユーザの操作によりブルートゥース情報が表示された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該ブルートゥース情報表示画面F4Kから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0243】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「バージョン情報」が指定されると、図2323に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からバージョン情報表示画面F4Lに遷移される。
【0244】このバージョン情報表示画面F4Lでは、図19(C)に示すように、タイトルバーとして「バージョン情報」が表示され、中段には「コミュニケータ」を示す機種番号(例えばERA−300N1)と、「BTファーム」を示すバージョン番号(例えばVer1.0)と、「アプリファーム」を示すバージョン番号(例えばVer1.0)とが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。このバージョン情報表示画面F4Lにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0245】かくしてバージョン情報表示画面F4Lにおいて、ユーザの操作により種々のバージョン情報が表示された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該バージョン情報表示画面F4Lから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0246】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「設定リセット」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から設定リセット画面F4Mに遷移される。
【0247】この設定リセット画面F4Mでは、タイトルバーとして「設定リセット」が表示され、中段には「コミュニケータ50の設定値を出荷時の状態に戻します。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。この設定リセット画面における最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面と同様である。
【0248】やがて設定リセット画面F4Mにおいて、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージ表示に代えて「設定をリセットしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(設定リセット画面F4N)。これと共にコミュニケータ50のCPU58において各種の設定内容が出荷時の状態にリセットされる。
【0249】続いて設定リセット画面F4Nにおいて、ユーザの操作により「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該設定リセット画面F4Lから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0250】(8)ロボットメニュー画面(8−1)コミュニケータ登録又は削除またコミュニケータ50は、表示部51にメインメニュー画面F1を表示した状態で、メニュー項目のうち「ロボットリスト」内で所望のロボット名が指定されて当該ロボット1との間で通信状態(オンライン状態)になると、接続待機画面F5に遷移して、当該ロボット名に応じたロボット1にコミュニケータ50が登録されているか否かを判断する。
【0251】この結果図24に示すように、当該ロボット1にコミュニケータ50が登録されていない場合、コミュニケータ50は、表示画面を接続待機画面F5を介してコミュニケータ登録画面F12に遷移させる。このコミュニケータ登録画面F12は、タイトルバーとして「メニュー」が表示され、メニュー項目として「コミュニケータ登録」のみがリスト表示されている。
【0252】このコミュニケータ登録画面F12の最下段の左側には、メインメニュー画面F1と異なり、「探す」を表すマークに代えて「終了」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」のマークは消去されており、当該「終了」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から元のメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0253】このコミュニケータ登録画面F12において、「コミュニケータ登録」が指定されると、当該メニュー項目に代えて、「確認します。ロボット1の右前足の肉球を押して下さい。」の旨を表すメッセージが表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「中止」を表すマークが表示される(コミュニケータ登録画面F12A)。
【0254】やがてコミュニケータ50は、このコミュニケータ登録画面F12Aが表示された状態で、ユーザによってロボット1の右前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該コミュニケータ登録画面の中段の表示内容を「ロボット1の左前足の肉球を押して下さい。」の旨のメッセージに代えた画面F12Bに遷移させる。
【0255】かかるコミュニケータ登録画面F12Bが表示された状態で、ユーザによってロボット1の左前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該コミュニケータ登録画面F12Bの中段の表示内容を「コミュニケータ登録できました。」の旨のメッセージと決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F12Cに遷移させる。
【0256】このようにしてユーザは自己のコミュニケータ50を用いて、通信状態にあるロボット1から与えられる指示に応じた操作を実行することにより、当該ロボット1に自己のコミュニケータ50を登録することができる。
【0257】かくしてコミュニケータ登録画面F12Cにおいて、通信状態にあるロボット1に自己のコミュニケータ50が登録された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ登録画面F12Cから後述するロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0258】これに対して通信状態にあるロボット1に既にコミュニケータ50が登録されている場合、コミュニケータ50は、図25に示すように、表示画面を接続待機画面F5を介してロボットメニュー画面F11に遷移させる。
【0259】このロボットメニュー画面F11には、タイトルバーとして「メニュー」が表示され、メニュー項目として「コミュニケータ削除」、「名刺作成」、「基本設定」、「制御」、「モード選択」及び「成長設定」が順次リスト表示されている。
【0260】このロボットメニュー画面F11の最下段の左側には、メインメニュー画面F1と異なり、「探す」を表すマークに代えて「終了」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」のマークは消去されており、当該「終了」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から元のメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0261】このロボットメニュー画面F11において、メニュー項目のうち「コミュニケータ削除」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11からコミュニケータ削除画面F11A1に遷移させる。
【0262】このコミュニケータ削除画面F11A1には、タイトルバーとして「コミュニケータ削除」が表示され、中段に例えば「ひろし」、「アルファ」及び「ピニンファリー」のように、通信状態にあるロボット1に現在登録されている全てのコミュニケータ50の名前がリスト表示されている。
【0263】さらにコミュニケータ削除画面F11A1のリスト項目のうち例えば「ひろし」を表すコミュニケータ50が指定されると、当該コミュニケータ削除画面F11A1の中段の表示内容を、「ひろしを削除しました。」の旨のメッセージと決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F11A2に遷移させる。
【0264】このようにしてユーザは自己のコミュニケータ50を用いて、通信状態にあるロボット1に現在登録されているコミュニケータ50のうち所望のコミュニケータ50の登録を必要に応じて削除することができる。
【0265】かくしてコミュニケータ削除画面F11A2において、通信状態にあるロボット1に現在登録されているコミュニケータ50のうち指定されたコミュニケータ50の登録が削除された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ削除画面F11A2から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0266】(8−2)名刺作成さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「名刺作成」が指定されると、図26に示すように、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から名刺作成画面F11B1に遷移させる。
【0267】この名刺作成画面F11B1では、タイトルバーとして「名刺作成」が表示され、中段には「登録・変更」及び「削除」の2通りの選択肢が表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0268】この名刺作成画面F11B1において、「登録・変更」が選択されると、表示画面が登録・変更画面F11B2に遷移される。この登録・変更画面F11B2では、タイトルバーとして「登録・変更」が表示され、中段に「コールネーム」、「アイコン」及び「コメント」が順にリスト表示されている。この登録・変更画面F11B2における最下段の表示内容は、名刺作成画面F11B1と同様である。
【0269】以下において、登録・変更画面F11B2のメニュー項目の各内容を順に説明する。まず登録・変更画面F11B2のメニュー項目のうちロボット名を表す「コールネーム」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「コールネーム」を文字入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(登録・変更画面F11B3)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CA(図20)に遷移される。
【0270】やがて文字入力画面F4CAにおいて、例えば「アルファ」のようにロボット名であるコールネームが決定された後、元の登録・変更画面F11B3が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールドに代えて、「コールネームを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B4)。
【0271】かくして登録・変更画面F11B4において、ユーザの選択によりロボット名としてコールネームが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0272】一方、上述の名刺作成画面F11B1において、「削除」が選択されると、表示画面が削除画面F11B5に遷移される。この削除画面F11B5では、タイトルバーとして「削除」が表示され、中段には「削除します。」の旨のメッセージが表示され、その下にはカーソルキー52B及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0273】やがて削除画面F11B5において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、コールネーム、アイコン及びコメントを削除することなく、元のロボットメニュー画面F11に遷移される一方、カーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、コールネーム、アイコン及びコメントを削除した後、元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0274】なお上述した名刺作成画面F11B1及び登録・変更画面F11B2において、「戻る」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0275】続いて図27に示すように、最初に表示された登録・変更画面F11B2において、「アイコン」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「アイコン」を選択するための選択フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される。この選択フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面がアイコン選択画面F11B7に遷移される(登録・変更画面F11B6)。
【0276】このアイコン選択画面F11B7では、タイトルバーとして「アイコンの選択」が表示され、中段に選択可能な複数種類の絵文字がその名称(例えばロボット1マーク1〜4)と共にリスト表示されている。
【0277】やがてアイコン選択画面F11B7において、アイコンとして所望の絵文字とその名称が選択された後、元の登録・変更画面F11B6が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の選択フィールドに代えて、「アイコンを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B8)。
【0278】かくして登録・変更画面F11B8において、ユーザの選択によりロボット1に固有の絵文字及びその名称としてアイコンが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0279】さらに図28に示すように、最初に表示された登録・変更画面F11B2において、「コメント」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「コメント」を文字入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(登録・変更画面F11B9)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面では「ひらがな」を表す入力モードに設定されている。
【0280】やがて文字入力画面F4CAにおいて、例えば「もえるしゅうだん」のようにコメントが決定された後、元の登録・変更画面F11B9が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールドに代えて、「コメントを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B10)。
【0281】かくして登録・変更画面F11B10において、ユーザの選択によりコメントが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0282】(8−3)基本設定さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、図29に示すように、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「基本設定」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面から基本設定画面F11C1に遷移させる。
【0283】この基本設定画面F11C1では、タイトルバーとして「基本設定」が表示され、中段には「音量設定」及び「時計設定」がリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0284】この基本設定画面F11C1において、「音量設定」が選択されると、表示画面が音量設定画面F11C2に遷移される。この音量設定画面F11C2では、タイトルバーとして「音量設定」が表示され、中段に「消音」、「小音」、「中音」及び「大音」のように4段階の設定レベルがリスト表示されている。この音量設定画面F11C2における最下段の表示内容は、基本設定画面F11C1と同様である。
【0285】この音量設定画面F11C2において、例えば「中音」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、「音量を中音に設定しました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(音量設定画面F11C3)。これと共にロボット1において当該ロボット1が発声する音声の音量を「中音」に応じた設定レベルに設定変更される。
【0286】かくして音量設定画面F11C3において、ユーザの選択によりロボット1の発声音量が所望レベルに設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該音量設定画面F11C3から元の基本設定画面F11C1に遷移される。
【0287】一方、図30に示すように、基本設定画面F11C1において、「時計設定」が選択されると、表示画面が時計設定画面F11C4に遷移される。この時計設定画面F11C4では、タイトルバーとして「時計設定」が表示され、中段に「年・月・日」、「時分」及び「UTC(Univarsal Time Count)」のように3種類の時計設定内容がリスト表示されている。この時計設定画面F11C4における最下段の表示内容は、基本設定画面F11C1と同様である。
【0288】この時計設定画面F11C4において、例えば「年・月・日」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、年、月及び日の3種類の時計設定内容を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C5)。これら各入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0289】やがて文字入力画面F4CAにおいて、年、月及び日について現在の日付が入力された後、元の時計設定画面F11C5が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の3種類の入力フィールドに代えて、「年・月・日を設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C6)。
【0290】かくして時計設定画面F11C6において、ユーザの選択により年、月及び日の日付が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0291】続いて図31に示すように、最初に表示された時計設定画面F11C4において、「時・分」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、時及び分の2種類の時計設定内容を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C7)。これら各入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0292】やがて文字入力画面F4CAにおいて、時及び分について現在の時刻が入力された後、元の時計設定画面F11C7が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の3種類の入力フィールドに代えて、「時・分を設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C8)。
【0293】かくして時計設定画面F11C8において、ユーザの選択により年、時及び分の時刻が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0294】さらに図32に示すように、最初に表示された時計設定画面F11C4において、「UTC」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、UTCすなわち万国標準時(グリニッジ標準時)に対する時差を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C9)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0295】やがて文字入力画面F4CAにおいて、万国標準時に対する時差(例えば日本であれば「+9」)が入力された後、元の時計設定画面F11C9が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のUTCの入力フィールドに代えて、「UTCを設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C10)。
【0296】かくして時計設定画面F11C10において、ユーザの選択により万国標準時に対する時差が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0297】(8−4)ロボットの制御さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「制御」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から制御画面F11D1に遷移させる。
【0298】この制御画面F11D1では、図33に示すように、タイトルバーとして「制御」が表示され、中段には「動いて」、「教えて」、「遊ぼう」及び「写真」の4種類の制御内容がリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0299】この制御画面F11D1において、「動いて」が選択されると、表示画面が動き選択画面F11D2に遷移される。この動き選択画面F11D2では、タイトルバーとして「動いて」が表示され、中段に「ぜんしん」、「こうたい」、「みぎ」、「ひだり」、「おすわり」、「たちあがって」及び「ふせて」のように7種類の動き内容がリスト表示されている。この動き選択画面F11D2における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0300】この動き選択画面F11D2において、例えば「ぜんしん」が選択されると、表示画面は遷移することなくそのままで、コミュニケータ50は、ロボット1を前進動作を実行させるための制御信号を当該ロボット1に送信する。
【0301】かくして動き選択画面F11D2において、ユーザの選択によりロボット1に対して種々の動きを実行させた後、「戻る」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作されると、表示画面が当該動き選択画面F11D2から前画面の制御画面F11に遷移される。
【0302】続いて図34に示すように、制御画面F11D1において、「教えて」が指定されると、表示画面が質問選択画面F11D3に遷移される。この質問選択画面F11D3では、タイトルバーとして「教えて」が表示され、中段に「おいくつ?」、「たいくつ?」、「げんき?」、「ねむい?」及び「おなかすいた?」のように5種類の質問内容がリスト表示されている。この動き選択画面F11D3における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0303】この質問選択画面F11D3において、例えば「おいくつ?」が選択されると、コミュニケータ50は当該質問に応じた制御信号をロボット1に送信し、当該ロボット1から返答(例えば青年期)が得られたとき、中段のリスト項目に代えて、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて例えば青年期を表す「今ファンキーステージだファン。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(質問選択画面F11D4)。
【0304】かくして質問選択画面F11D3において、ユーザの選択によりロボット1に対して種々の質問を投げかけてその返答を受けた後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該質問選択画面F11D3から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0305】さらに図35に示すように、制御画面F11D1において、「遊ぼう」が指定されると、表示画面が遊び選択画面F11D5に遷移される。この遊び選択画面F11D5では、タイトルバーとして「遊ぼう」が表示され、中段に「ダンスして」、「メディアリンク」及び「おしまい」のように3種類の質問内容がリスト表示されている。この遊び選択画面F11D5における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0306】この遊び選択画面F11D5において、例えば「ダンスして」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面が当該遊び選択画面F11D5から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0307】さらに図36に示すように、制御画面F11D1において、「写真」が指定されると、表示画面が写真画面F11D6に遷移される。この写真画面F11D6では、タイトルバーとして「写真」が表示され、中段に「しゃしんとって」の旨のメッセージが表示されている。この写真画面F11D6における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0308】この写真画面F11D6において、「写真とって」が指定されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、中段のメッセージに代えて、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて例えば「ハイ チーズ」の旨のメッセージを表示させる一方、下段の「戻る」を表すマークの表示を消去させる(写真画面F11D7)。
【0309】このときロボット1は、コミュニケータ50を所有するユーザの顔に焦点を合わせて撮影した後、当該撮影結果をコミュニケータ50に返信する。この結果、コミュニケータ50は、写真画面F11D7の中段のメッセージに代えて、ロボット1から得られた撮影画像を表示させる(写真画面F11D8)。
【0310】かくして写真画面F11D8において、ユーザにより「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0311】(8−5)動作モードの変更さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「モード選択」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11からモード選択画面F11E1に遷移させる。
【0312】このモード選択画面F11E1では、図37R>7に示すように、タイトルバーとして「モード選択」が表示され、中段には「ひとやすみ」、「自律」及び「スリープ」の3種類のモードがリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0313】かかるモード選択画面F11E1において、リスト表示された「ひとやすみ」、「自律」及び「スリープ」の3種類のモードのうち、現在の状態に該当するモードには先頭に「※」を表すマークが付加され、ユーザが現在のモードを容易に目視確認し得るようになされている(モード選択画面F11E2)。
【0314】このモード選択画面F11E1において、「ひとやすみ」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面がひとやすみモード確認画面F11E2に遷移される。
【0315】このひとやすみモード確認画面F11E2では、タイトルバーとして「ひとやすみ」が表示され、中段に「ひとやすみモードに設定しました。」の旨のメッセージが表示され、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0316】かくしてひとやすみモード確認画面F11E2において、ユーザにより「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0317】また図38に示すように、モード選択画面F11E1において、「スリープ」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面がスリープモード確認画面F11E3に遷移される。
【0318】このスリープモード確認画面F11E3では、タイトルバーとして「スリープ」が表示され、中段に「スリープモードに設定しました。お休みなさい。」の旨のメッセージが表示され、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0319】かくしてスリープモード確認画面F11E3において、所定時間表示した後、自動的に表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0320】なおロボット1は、当該ロボット1に専用のバッテリ充電装置(以下、これをステーションと呼ぶ)に搭載されている場合には、所定の姿勢に保持されているため、上述の動作モードのうちスリープモードのみ選択できるようになされている。
【0321】またロボット1は、ユーザに抱き上げられている間は、4本の脚部ユニット3A〜3Dが接地していないため、自律モード及びスリープモードのみ選択できるようになされている。
【0322】(8−6)成長設定さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「成長設定」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から成長設定画面F11F1に遷移させる。
【0323】この成長設定画面F11F1では、図39に示すように、タイトルバーとして「成長設定」が表示され、中段には「成長スピード」及び「成長リセット」の2通りの選択肢が表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0324】この成長設定画面F11F1において、「成長スピード」が選択されると、表示画面が成長スピード画面F11F2に遷移される。この成長スピード画面F11F2では、タイトルバーとして「成長スピード」が表示され、中段には「普通」、「速い」、「遅い」及び「ストップ」の4段階の速度レベルがリスト表示されている。この成長スピード画面F11F2における最下段の表示内容は、成長設定画面F11F1と同様である。
【0325】これら速度レベルは、「普通」を通常の成長速度とした場合、「速い」は「普通」の3倍の速さに設定され、「遅い」は「普通」の3倍の遅さに設定されている。また「ストップ」は、成長しないことを表し、この場合、横方向成長(タイプ変化)もしないように設定されている。
【0326】この成長スピード画面F11F2において、例えば「速い」が選択されると、コミュニケータ50は当該速度レベルに応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面を中段のリスト表示に代えて、「変更してもよろしいですね。」の旨のメッセージを表示し、その下にはカーソルキー52B及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークを表示する一方、下段の「戻る」を表すマークの表示を消去する(成長スピード画面F11F3)。
【0327】やがて成長スピード画面F11F3において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「お休みなさい。次に起きたときから変更されています。」の旨のメッセージが表示される一方、「No」及び「Yes」を表すマークが消去される(成長スピード画面F11F4)。
【0328】この場合、ロボット1は成長速度をコミュニケータ50から選択された速度に変更した後、一旦当該コミュニケータ50と通信をシャットダウンし、その後再起動後から当該変更した成長速度を反映させるようになされている。
【0329】これに対してカーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、成長スピードの変更をしないと判断され、そのまま元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0330】この成長設定画面F11F1において、図4040に示すように、「成長リセット」が選択されると、表示画面が成長リセット画面F11F5に遷移される。この成長リセット画面F11F5では、タイトルバーとして「成長リセット」が表示され、中段には「リセット前にコミュニケータ50を確認します。」の旨のメッセージが表示され、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、最下段の左側には「戻る」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「中止」を表すマークが表示される。
【0331】この成長リセット画面F11F5において、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「ロボット1の右前足の肉球を押して下さい。」の旨を表すメッセージが表示される(成長リセット画面F11F6)。
【0332】やがてコミュニケータ50は、この成長リセット画面F11F6が表示された状態で、ユーザによってロボット1の右前足の肉球に応じたタッチセンサの有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該成長リセット画面の中段の表示内容を「ロボット1の左前足の肉球を押して下さい。」の旨のメッセージに代えた画面F11F7に遷移させる。
【0333】かかる成長リセット画面F11F7が表示された状態で、ユーザによってロボット1の左前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該成長リセット画面F11F7の中段の表示内容を、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて「いままで育ててくれてありがとう。これで本当におわかれだね。いろんな事があったね。お別れに好きだったダンスを踊るね。」の旨のメッセージと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F11F8に遷移させる。
【0334】そしてロボット1が特定のダンスを踊り始めると共に、この成長リセット画面F11F8において決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「リセットしてもよろしいですね。」の旨を表すメッセージが表示され、その下にはカーソルキー及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(成長リセット画面F11F9)。
【0335】やがて成長スピード画面F11F9において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「さようなら。次に起きたときには、リセットされています。」の旨のメッセージが表示される一方、「No」及び「Yes」を表すマークが消去される(成長スピード画面F11F10)。
【0336】この場合、ロボット1は踊りを停止した後、当該コミュニケータ50と通信をシャットダウンすると共に、各種のデータ内容をリセットし、その後ユーザによって再起動されたとき、新たな成長過程(成長段階の「誕生期」)から成長を開始するようになされている。
【0337】その際、ロボット1がリセットするデータ内容には、成長結果、学習結果、感情・本能値、名刺情報等があり、リセットしないデータ内容には、写真による撮影結果、コミュニケータ登録等がある。
【0338】これに対してカーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、成長リセットを行わないと判断され、ロボット1が踊りを停止すると共に、そのまま元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0339】(9)感情及び本能とコミュニケータ50の表示内容との関係次にこのロボット1における感情及び本能表現と、コミュニケータ50の表示部51に表示される絵文字P1(図41(B))の内容との関係について説明する。
【0340】このコミュニケータ50では、百種類程度の独自の絵文字を表す絵文字データがプログラム用ROM及びRAM57に予め格納されており、ロボット1から送信される行動決定情報S21(図7)に基づいて、対応する最適な絵文字P1に対応する絵文字データを選択的に読み取り、当該絵文字データに基づく絵文字を表示部51の表示画面に表示するようになされている。
【0341】すなわちこのロボット1では、上述のようにコントローラ10の機能の1つである行動選択部72において、対応する状態遷移表76(図9)に基づいて続く行動や動作を決定する。
【0342】この行動選択部72は、状態認識部70から「撫でられた(PAT)」という認識結果が与えられた場合には、上述のように対応する状態遷移表76を用いて確率的に次の行動や動作を決定し、決定した行動や動作を行動決定情報S21としてコマンド変換部74に出力する一方、これと共に本能感情部71における「喜び」のパラメータの値を読み出し、これをコマンド変換部74に通知するようなされている。
【0343】かくしてこのときコマンド変換部74は、行動選択部72から与えられる行動決定情報S21に基づいて、必要なアクチュエータ241〜24n(図2)を間接的に駆動することにより指定された「喜び」を表現する行動を行わせる一方、コミュニケータ50に当該行動決定情報S21を送信することにより、当該コミュニケータ50において表示部に「喜び」に応じた笑顔を表す絵文字P1を表示させる。これによりコミュニケータ50は、ロボット1があたかも笑っているかのごとく、「喜び」の感情を表情として表現することに伴い、当該「喜び」の感情を表示部に表示させることができる。
【0344】また行動選択部72は、状態認識部70から「叩かれた(HIT)」という認識結果が与えられた場合には、対応する状態遷移表55を用いて確率的に次の行動や動作を決定し、決定した行動や動作を行動決定情報S21としてコマンド変換部74に出力する一方、これと共に本能感情部71における「怒り」のパラメータの値を読み出し、これをコマンド変換部74に通知するようなされている。
【0345】かくしてこのときコマンド変換部74は、行動選択部72から与えられる行動決定情報S21に基づいて、必要なアクチュエータ241 〜24n を間接的に駆動することにより、指定された「怒り」を表す行動を行わせる一方、コミュニケータ50に当該行動決定情報S21を送信することにより、当該コミュニケータ50において表示部51に「怒り」に応じた怖い顔を表す絵文字P1を表示させる。これによりコミュニケータ50は、ロボット1があたかも怒っているかのごとく、「怒り」の感情を表情として表現することに伴い、当該「怒り」の感情を表示部51に表示させることができる。
【0346】このようにしてこのコミュニケータ50においては、ロボット1が「撫でられた」ことに対する「喜び」の感情や、「叩かれた」ことに対する「怒り」の感情を行動や動作で行うことに伴い、当該「喜び」や「怒り」の感情を対応する最適な絵文字で表示部51の表示画面に表示させ得るようになされている。
【0347】なお上述の実施の形態においては、コミュニケータ50の表示部に、「喜び」及び「怒り」の2つの感情(情動)に応じた絵文字P1を画面表示させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらの感情に加えて又はこれらの感情に代えて「悲しみ」、「驚き」、「恐怖」及び「嫌悪」等の他の感情(情動)を、対応する最適な絵文字で画面表示させるようにしても良く、さらには「運動欲」、「愛情欲」、「食欲」及び「好奇心」等の本能を、対応する最適な絵文字P1で画面表示させるようにしても良い。
【0348】(10)名刺情報のやり取りロボット1間又はロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信において、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信を用いる場合、ロボット1同士又はロボット1及びコミュニケータ50間で名刺情報をやり取りする手法について説明する。
【0349】例えばロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信では、マスター(主)となるロボット1がスレーブ(従)となるコミュニケータ50との間で、ブルートゥースの接続手順に従う同期確立フェーズ及び通信接続フェーズの各段階を経て、コネクトシーケンスとして名刺情報をやり取りし得るようになされている。
【0350】まず同期確立フェーズでは、図42に示すように、マスターとなるロボット1は、相手を特定することなくIQ(inqury)パケットを発信する。そしてスレーブとなるコミュニケータ50がこのIQパケットを受信したとき、当該スレーブの属性通知としてFHS(frequency hopping sequence)パケットをマスターとなるロボット1に送信する。
【0351】マスターとなるロボット1は、FHSパケットを受信したとき、当該スレーブとなるコミュニケータ50を特定すべく確認用のIDパケットを送信する。
【0352】この結果、スレーブとなるコミュニケータ50からその応答としてIDパケットが送信されると、マスターとなるロボット1は、当該マスターの属性通知としてFHSパケットをスレーブとなるコミュニケータ50に送信する。
【0353】そしてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50からその応答としてされたIDパケットを受信すると、当該スレーブとなるコミュニケータ50との間で、ブルートゥースで採用されているスペクトラム拡散方式について周波数ホッピングの変化タイミングを同期させる、いわゆる同期確立を実現することができる。
【0354】続いて通信接続フェーズでは、図43に示すように、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間で、所定の認証手順に従って相互に接続認証を行い、認証可能な場合には所定の暗号化手順に従って相互に暗号化を行う一方、認証不可の場合には待ち受けフェーズに移行する。
【0355】そして暗号化を行った後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間でデータ転送可能な状態となり、図44に示すようなコネクトシーケンスを名刺情報のやり取りを中心に実行する。
【0356】かかるコネクトシーケンスでは、まずマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50にサービスリスト(すなわち提供可能な機能のリスト)の検索又は要求を行い、当該スレーブとなるコミュニケータ50から提供可能なサービスのリストがその応答として通知されるのを待つ。
【0357】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50から得られたサービスリストのうち所望のサービスを選択して、当該サービスの提供の要求をスレーブとなるコミュニケータ50に送信する。スレーブとなるコミュニケータ50は、マスターとなるロボット1からの要求に応じて、当該サービスの提供が可能であるか否かの応答を返す。
【0358】この後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間でロボットの名刺情報のやり取りを行う。
【0359】この名刺情報は、システム層での接続や管理のための情報がバイナリ(Binary)で記述されたSCARDと、アプリケーションごとに定義されたロボット1の名刺内容がテキスト形式(XML)で記述されたACARDとからなる。
【0360】具体的にSCARDには、「BtDeviceCategory」で表されるブルートゥースのデバイスカテゴリと、「BtAddress」で表されるブルートゥースのアドレス番号と、「Btname」で表される名前と、「iconID」で表されるアイコンの種類と、「BtLang」で表される言語とがバイナリで記述されている。またACARDには、ロボット1の種類を表す「ERF-310AW10」と、情報を表す「うまれたてロボット」と、コメントを表す「かわいいラッテです。」とがテキスト形式で記述されている。
【0361】実際にマスターとなるロボット1は、自分のSCARDをスレーブとなるコミュニケータ50に送信して、当該スレーブとなるコミュニケータ50から受信した旨の応答が送信されるのを待つ。
【0362】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50に対して当該コミュニケータ50がもつSCARDの要求を行い、当該コミュニケータ50からSCARDが送信されるのを待つ。
【0363】さらにマスターとなるロボット1は、自分のACARDをスレーブとなるコミュニケータ50に送信して、当該スレーブとなるコミュニケータ50から受信した旨の応答が送信されるのを待つ。
【0364】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50に対して当該コミュニケータ50がもつACARDの要求を行い、当該コミュニケータ50からACARDが送信されるのを待つ。
【0365】このように名刺情報のやり取りをした後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間で、各種アプリケーションに応じたデータ通信を行い、やがて図43に戻って、通信を終了したいときには当該スレーブとなるコミュニケータ50との間で通信を切断する。
【0366】(11)ロボット1間会話のシーケンス図45において、ロボット1は、一定周期(例えば30秒ごと)に他のロボット1やコミュニケータ50が周囲にいるか否かをIQパケットを発信することによって確認している。IQパケットに応答したロボット1やコミュニケータ50が存在したとき、マスターとなるロボットは、当該ロボット1やコミュニケータ50をスレーブとして同期確立を行う。
【0367】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続認証及び続く暗号化を行った後、名刺情報のやり取りを含むコネクトシーケンスを実行する。
【0368】そしてマスターとなるロボット1は、会話要求を表すシナリオIDをスレーブとなるロボット1のみ(コミュニケータ50は除く)に問い合わせる。かかるスレーブとなるロボット1は、マスターとなるロボット1から得られるシナリオIDに対して、受け答えが可能であるか否かを自己のシナリオデータベース(上述した図7に示す知識情報部85)から検索し、可能であればOKの応答をする。
【0369】やがてマスターとなるロボット1は、例えば「発話1」のシナリオをテキストデータとしてスレーブとなるロボット1に送信すると同時に、スレーブとなるコミュニケータ50が通信接続されていれば当該コミュニケータ50にも送信する。
【0370】スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50は、マスターとなるロボット1から与えられたテキストデータに基づく「発話1」に対してシナリオに沿って「発話2」を選択し、当該「発話2」をテキストデータとしてマスターとなるロボット1に送信する。
【0371】マスターとなるロボット1は、受けたテキストデータに基づく「発話2」を、スレーブとなるコミュニケータ50が通信接続されていれば当該コミュニケータ50に送信する。この後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるロボット1に対してシナリオによる会話の終了要求を送信することにより、当該スレーブとなるロボット1から応答が得られたとき、現在のコネクトシーケンスを終了する。
【0372】このようにロボット1同士が通信接続されかつシナリオによる会話シーケンスが可能な状態となったとき、当該ロボット1同士に接続されているコミュニケータ50が存在する場合には、このコミュニケータ50は、マスターとなるロボットからシナリオによる会話内容を受信して表示部に表示させることができる。
【0373】(12)音声認識によるシナリオ発動マスターとなるロボット1が自律的に他のスレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続して通信する際には、当該マスターとなるロボット1が、ユーザによるコミュニケータ50の操作結果や、ユーザが発した音声の認識結果又はユーザの顔の認識結果などに基づいて、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50に対してシナリオの発動や通信接続を行うことにより、コミュニケータ50を使用するユーザとロボット1とのインタラクション(相互作用)性をより向上し得るようになされている。
【0374】(12−1)ロボット1間のシナリオの発動まず2台のロボット1が通信接続した場合には、マスターとなるロボット1がスレーブとなるロボット1に対して挨拶などのシナリオを発動した後、自律的に外部の状況に応じて適宜シナリオを発動する。
【0375】その際、ユーザがロボット1同士の会話シナリオをコミュニケータ50を用いて目視することを所望して「おともだち」という言葉を発声すると、マスターとなるロボット1は、マイクロホン16を介して集音した当該音声に基づいて、スレーブとなるロボット1に対して自発的にシナリオの発動を開始することにより、ユーザのコミュニケータ50の表示部51にシナリオを表示させることができる。
【0376】これに対して、ロボット1間の通信が非接続状態のときにユーザから「おともだち」という言葉が発せられると、マスターとなるロボット1は、IQパケットを発信して他のスレーブとなるロボット1を周囲で探索し、一定期間(例えば30秒)内に探索できなった場合には、その結果を知らせるための動作を行ってユーザに知らせる。
【0377】このようにしてユーザは、ロボット1間のシナリオ会話を見たい場合には、特定の言葉を発するだけで、マスターとなるロボット1に自発的にシナリオを発動させてそのシナリオを自己のコミュニケータ50の表示部で目視することができる。さらにユーザはロボット1間の通信が非接続の場合でもマスターとなるロボット1がその旨を表す動作をすることにより、未通信状態であることを容易に認識することができる。
【0378】実際上、マスターとなるロボット1では、上述した図7において、他のロボットとの通信接続時に、コントローラ10内の状態認識部70が「おともだち」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75が知識情報部85を用いて当該認識結果に基づくシナリオデータを生成することにより、シナリオの発動を開始させる。
【0379】そして会話管理部75は、当該シナリオデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてシナリオデータに基づくシナリオを表示画面に表示させることができる。
【0380】これに対してマスターとなるロボット1では、他のロボット1と非通信接続時には、コントローラ10内の状態認識部70が「おともだち」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与え、当該会話管理部75がIQパケットをセッションサービス管理部83及び続く無線通信制御部84を介して外部に発信させる。
【0381】そして所定時間経過しても通信接続結果が状態認識部70から得られないときには、会話管理部75は、行動選択部72にその旨を通知することにより、当該行動選択部72は非通信接続である旨を表す所定の行動又は動作を決定して、ロボット自身に当該行動又は動作を発現させることができる。
【0382】(12−2)インタラクションシナリオの発動コミュニケータ50を使用しているユーザに対してロボット1から「元気?〈YES〉〈NO〉」などと問い掛けるシナリオをインタラクションシナリオと呼ぶ。かかるインタラクションシナリオをロボット1から発動させるトリガとしては、ユーザが存在する可能性が高い場合が好ましいため、ユーザが発した音声を認識をした場合、ユーザの顔画像を認識した場合、又はユーザの手をセンサ検知した場合、さらにはコミュニケータ50からの入力があった場合などが考えられる。
【0383】特に音声認識によりインタラクションシナリオを発動させる場合には、ユーザが発する音声を「おはなししよう」等の特定の言語に決めておけば、より一層ユーザが意識的に利用し易くなり便利である。
【0384】実際上、ロボット1では、上述した図7において、コントローラ10内の状態認識部が「おはなししよう」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75が知識情報部85を用いて当該認識結果に基づきインタラクションシナリオを表すシナリオデータを生成することにより、インタラクションシナリオの発動を開始させる。
【0385】そして会話管理部75は、当該シナリオデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてシナリオデータに基づくインタラクションシナリオを表示画面に表示させることができる。
【0386】(12−3)コミュニケータへの接続ロボット1が自律的に動作しているとき、ユーザがロボット1に対して自分のコミュニケータ50に接続して、ロボット1が発する独り言を表示して欲しいと思うときがある。このためユーザが「ロボットチャット」と音声を発したときに、ロボット1が当該音声を認識したとき、コミュニケータ50と通信接続を確立すると共に当該コミュニケータ50の表示部にロボット1が発する独り言を表示させることにより、ユーザがロボット1と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0387】実際上、ロボット1では、上述した図7において、コントローラ10内の状態認識部が「ロボットチャット」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75がLMSコマンドに付加された発話テキストに対応するテキストデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてテキストデータに基づく発話テキストの発話内容を表示画面に表示させることができる。
【0388】(13)バッテリセーブコミュニケータ50は携帯機器であり、常に接続しているとバッテリの充電量がすぐに消費するため、ユーザがほったらかしにしている場合、例えば5分間ユーザからの操作が全くなかったときに自動的にロボット1との通信接続を切断することが考えられる。
【0389】しかしユーザはその間ロボット1を目視していただけの場合あり、単にユーザが所定時間全くコミュニケータ50を操作しないからといってロボット1との通信接続を一方的に切断するのは、ユーザの意思に反した使用となり好ましくない。
【0390】このためロボット1のコントローラ10は、図46に示すバッテリセーブ処理手順RT1を実行することにより、通信接続状態にあるコミュニケータ50のバッテリの消費量を極力低減させながらユーザの意思に反しないように対処することができる。
【0391】具体的にバッテリセーブ処理手順RT1において、ロボット1のコントローラ10は、コミュニケータ50との通信接続時でかつユーザによるコミュニケータ50の操作が終了した時点からステップSP0に入り、続くステップSP1において最初の10分間の接続が継続するのを待つ。
【0392】続いてコントローラは、ステップSP2に進んで、上述したインタラクションシナリオを発動させて「たいくつ?〈YES〉〈NO〉」のような発話内容をコミュニケータ50の表示部51に表示させた後、ステップSP3に進む。
【0393】このステップSP3において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP4に進んで、コミュニケータ50との通信接続を2分間切断した後、再び接続させる。
【0394】これに対してステップSP3において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0395】続いてステップSP6において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50の表示部に上述のインタラクションシナリオに基づく発話内容を表示させた後、ステップSP7に進む。
【0396】このステップSP7において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP8に進んで、コミュニケータ50との通信接続を4分間切断した後、再び接続させる。
【0397】これに対してステップSP7において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0398】続いてステップSP10において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP11に進んで、コミュニケータ50との通信接続を6分間切断した後、再び接続させる。
【0399】これに対してステップSP10において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0400】続いてステップSP12において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50の表示部に上述のインタラクションシナリオに基づく発話内容を表示させた後、ステップSP13に進む。
【0401】このステップSP13において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であれば再度ステップSP11に戻って、当該ステップSP11−SP12−SP13のループをステップSP13で肯定結果を得るまで繰り返す。
【0402】実際上、コミュニケータ50は5分間全く操作されなかった場合には、自動的に電源が切断されるように予め設定されており、上述のステップSP11においてロボット1がコミュニケータ50との通信接続を6分間切断すればその時点で処理は終了することとなる。
【0403】但し、ロボット1がコミュニケータ50と通信接続を切断している間に、ユーザがコミュニケータ50の表示画面を所望した場合には、上述したようなユーザが「ロボットチャット」と音声を発したときには、ロボット1とコミュニケータ50との通信接続が確立される。
【0404】このようにすれば、コミュニケータ50がロボット1と通信接続状態にあっても、当該ロボット1からの問い掛けに基づいて、ユーザの意思を尊重しながらバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0405】(14)ロボット間無線通信(14−1)無線通信時の通信相手方向特定方法ロボット1同士で無線通信を行う際、一方又は双方のロボット1が指向性をもたないアンテナ端子を使用している場合などは、通信相手がどの方向にいるかを特定することが困難となる。また、無線通信を行っていても、第三者が見た場合、交信中であるか否かを判別することが困難である。
【0406】そこで、通信を確立した後に、交信状況下で周囲から得られる音や赤外線などを受けるようにすると、通信相手のいる方向を特定でき、その方向に頭を向けることができる。例えば、通信相手がある音を発している状態で、自己の首を回すようにしてマイクロホン16(図2)の集音状態に変化を持たせるようにする。
【0407】(14−2)無線通信時の通信相手までの距離特定方法また、ロボット1同士で無線通信を行う際、交信状況下で、一方のロボット1が所定の音を実用上十分な強度で発生させることにより、相手方のロボット1が当該音の到達時間の遅れや音の減衰量などを計測し、所定の演算処理を実行することにより、当該ロボット1間の距離を特定することができる。
【0408】(14−3)多言語間コミュニケーションさらに、ロボット1間の通信において、通信内容として予め意味付けされたコマンド及び又はセマンティクス(semantics)を表す共通のデータを通信相手に送信するようにして、当該データを受信したロボット1は、データに基づいて相手方の送信内容を認識する。
【0409】このようにロボット1間では、単なる音声のやり取りとは異なり、言語に依存しないコマンドやセマンンティクスを表す共通のデータを送り合うことにより、異なる言語間(すなわち多国言語の)コミュニケーションを成立させるようにみせることができる。
【0410】(14−4)ロボット間会話の認識方法さらにロボット1同士で会話を行う場合、その会話内容を双方のロボット1のユーザに知らせるように、無線通信のみならず、日常言語による音声の発声も同時に行うようにする。
【0411】すなわち実際のロボット1間における会話は、当該会話内容を表すテキストデータや、上述のコマンド及び又はセマンティクスを表す共通のデータ、さらには感情及び又は本能を表す行動決定情報S21(図5R>5)を、双方のロボット1がもつ無線通信手段(無線LANカード41)を用いて送り合うことによって行うが、当該各データを送受信するタイミングに同期して、各ロボット1では、頭部ユニット4のスピーカ21(図2R>2)から任意の音を発声させたり、頭部ユニット4や胴体部ユニット2の各LED15、23(図2)を所望パターンで発光させたり、頭部ユニット4や各脚部ユニット3A〜3Dを所望パターンで可動させるようにする。
【0412】このときロボット1間では会話の認識に音声情報は利用せず、無線通信によるデータに基づいて会話内容を理解するようにし、音声その他の情報はユーザへの通知に利用する。
【0413】(14−5)無線通信によるモーションデータ受信ロボット1間で無線通信を行う際、自己のロボット1がもっていない動作パターンや行動パターンを表すモーションファイルを、通信相手のロボット1がもっている場合には、当該モーションファイルを当該通信相手のロボット1から送信してもらうことにより、当該モーションファイルを自律モード用メモリカード26A(図2)に格納すれば、かかるモーションファイルに基づく動作パターンや行動パターナを自分のモーションとしてその後恒常的に使用することができる。
【0414】すなわち複数ロボット1間で、特定のシナリオに従った会話を行うとき、会話相手のロボット1が該当するシナリオ、モーションをもっていない場合、無線通信で会話開始前にシナリオとモーションを相手方に渡すようにする。この結果、ロボット1間でシナリオ及びモーションを受け渡すことによって、複数のロボット1で構成するグループ内において、流行言葉、教師と生徒の関係、コミュニケーション結果による成長等をシミュレートすることができる。
【0415】ここで、上述のシナリオとは、複数のロボット1が交信状況下で、場面の順序、台詞及び動作などを記した台本や脚本であり、会話人数に応じて会話内容が予め設定されているものである。
【0416】(14‐6)ロボット間での名刺交換なお、ロボット1同士で会話を行う場合、各ロボット1が個体別に識別する仕組みが必要となることから、会話の前段階として、ロボット1間で無線通信を介した交信可能状態となったとき、ロボット1間で、自己のロボット1の名前や特徴及びオーナーの名前等が記述された名刺情報を交換し合うことにより、初対面か良く会っている(仲良し)かがわかると共に、ロボット1間のコミュニケーションに変化を与えることができる。
【0417】(15)ロボットと無線端末装置の通信(15−1)オーナー認識ロボット1間の無線通信において、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信を用いる場合、ロボット1同士で通信が確立すれば、当該ロボット1に対応するコミュニケータ50が近くに存在することがわかると共に、当該コミュニケータ50を所有するユーザ(以下、これをオーナーと呼ぶ)を特定することができる。
【0418】従って各ロボット1では、一定期間内で最も頻繁かつ長時間アクセスするコミュニケータ50を、そのオーナーの名前と共に記憶しておき、次回から交信するごとにオーナーを自動的に認識するといった学習効果を持たせるようにすれば、より一層人間関係に近いコミュニケーションを図ることが可能となる。
【0419】具体的には、ロボット1は、オーナーが近づいたら喜ぶ動作を行う一方、見知らぬ第三者が近づいたら少し恥らう動作を行ったり興味深々の動作を行ったりすることで、本物の動物のようにロボット1がオーナーを特別の存在として意識してくれることが可能となると共に、オーナーとの絆を強化することが可能となる。
【0420】(15−2)オーナー登録予め登録したコミュニケータ50のみ対応するロボット1を制御できるという環境下において、コミュニケータ50からパスワードを入力してオーナーを登録する方式では、パスワードが漏洩した場合、使用権原のない第三者による違法な登録を防止することが非常に困難となる。
【0421】このため、ロボット1において、登録者がロボット1に働きかける任意の動作を指示内容としてコミュニケータ50に送信し、当該コミュニケータ50の表示部51に画面表示する。登録者はコミュニケータ50に表示された指示内容に従い、対応するリアクションをロボット1に働きかけるようにし、正しいリアクションが実行された旨がロボット1からコミュニケータ50に送信された場合のみ、当該コミュニケータ50の登録者をオーナーとして正式に登録する。
【0422】例えばロボット1からタッチセンサ14、19、20(図2)へのタッチの指示、又は音声コマンドの指示を指示内容としてコミュニケータ50に送信すれば、登録者はロボット1に直に近づいて当該ロボット1にタッチするか又は音声コマンドに基づく音声を読み上げることにより、ロボット1から正しいリアクションが実行された旨がコミュニケータ50に送信され、オーナーとして正式に登録される。
【0423】この結果、オーナー登録を行うユーザは、常にロボット1に接触可能な距離まで近づかなければ登録することができず、違法な第三者による登録を未然に防止することができる。さらにロボット1からコミュニケータ50に送信される指示内容を定期的に変化させることにより、一旦オーナーとして正規に登録された場合でも、必要に応じて更新登録しなければならず、より一層防犯性を向上することができる。
【0424】(15−3)ロボット間会話表示装置ロボット1間で無線通信により会話(情報交換)を行った場合、その会話内容を外部から伺い知ることは非常に困難である。このため、会話の内容をユーザが携帯するコミュニケータ50に可読性のあるテキストデータとしてロボット1間の情報交換のタイミングに同期して画面表示させることにより、ロボット1間の会話内容をユーザがコミュニケータ50を用いて認識することができる。
【0425】(16)パーソナルコンピュータを用いたロボット1との通信(16−1)複数体のロボットの動作を同期させる方法まずユーザが所有するパーソナルコンピュータ31(図3R>3)を用いて、無線通信を介して複数のロボット1にそれぞれ動作シーケンスを転送しておく。かかる動作シーケンスには、所定の同期信号を受信した後の動作及び当該動作を行うタイミングが記述されている。
【0426】続いてパーソナルコンピュータ31は、任意の音楽を鳴らすタイミングに合わせて、当該同期信号を各ロボット1に無線通信を介して送信すると、この同期信号を受信した各ロボット1は、動作シーケンスに基づく動作を所定タイミングで実行することにより、複数のロボット1を互いに同期させて動作させることができる。
【0427】なお、別方法として、複数のロボット1が無線通信が可能な状況下で、一のロボット1が周囲のロボット1に、任意の音楽を鳴らすタイミングに合わせて、当該同期信号を当該周囲にいるロボット1に無線通信を介して送信すると、この同期信号を受信した各ロボット1は、送信元のロボット1と同様に動作シーケンスに基づく動作を所定タイミングで実行することにより、複数のロボット1を互いに同期させて動作させることができる。
【0428】(16−2)ロボットとパーソナルコンピュータとを同期させてナレーションを行う方法まずユーザが所有するパーソナルコンピュータ31(図3R>3)を用いて、無線通信を介して複数のロボット1にそれぞれナレーションを表す音声データを転送しておく。かかる音声データに基づくナレーションは、一般的な会話内容や鳴き声等の音声情報でなる。
【0429】続いてパーソナルコンピュータ31は、ロボット1が出力するのと同じ音声を出力すると同時に、ロボット1に同期信号を送出して、当該ロボット1からも音声を出力させる。この結果、パーソナルコンピュータ31は、ロボット1が出力する音声を直接マイクロホンを介して集音する場合と比較して、ロボット1の動作ノイズが混入しない分、ロボット1が出力する音声と同じ音声を非常に高い音質で出力することができる。
【0430】(16−3)ロボットにおけるモード通知ロボット1が複数の動作モードを有する場合、ユーザがパーソナルコンピュータ31を介して任意の動作モードを選択することができる。その際、ロボット1は、パーソナルコンピュータ31から無線通信を介してロボット1に送信された動作モードのデータを、音声データに変化して当該音声データに基づく音声を出力することにより、パーソナルコンピュータ31を所有するユーザに当該動作モードを受信した旨を通知することができる。
【0431】この結果、パーソナルコンピュータ31を所有するユーザは、当該パーソナルコンピュータ31に動作モード表示機能が存在しない場合や表示能力が低い場合でも、ロボット1から発せられる音声により、自分が選択した動作モードがロボット1に伝わった旨を確認することができる。
【0432】(16−4)複数ロボットによる画像付きチャット方法複数のロボット1がそれぞれCCDカメラ17(図2)を有しており、これら複数のロボット1とパーソナルコンピュータ31(図3)とがネットワークを介して相互に接続されている場合、パーソナルコンピュータ31には、表示画面上に各ロボット1が見ている撮像画像を画面表示することができる。またパーソナルコンピュータ31からキーボードやマウス等を介して所望の会話文を入力することができ、上述したロボット1同士でのチャットを撮像画像と共に実行することができる。
【0433】(17)本実施の形態による動作及び効果以上の構成において、ロボット1に対応して上述のような遠隔操作用のコミュニケータ50を設け、当該コミュニケータ50及びロボット1間を例えばブルートゥース等の近距離無線通信で接続可能にしておく。
【0434】複数のロボット1が交信可能状況下で互いに会話を行う場合、あるロボット1が他のロボット1に会話内容としてコマンド及び又はセマンティクスを表す共通のデータを送信することにより、当該データを受信したロボット1は、データに基づいて相手方の送信内容を認識することができ、日常言語による音声を集音して言語解析を行う場合と比較して、容易に会話内容をやり取りすることができると共に、異なる言語間であってもコミュニケーションを確立させることができる。
【0435】実際に複数のロボット1がコミュニケーションを実行する場合、図47(A)〜図49に示すように、中心となる(例えば議長となる)ロボット1が、まわりにいる交信可能なロボット1及びコミュニケータ50を探す(図47(A))。そして議長となるロボット1は、交信可能なロボット1及びコミュニケータ50の名刺(オーナーの名前及びロボット1自身の名前や特徴等)を集める(図47(B))。その後、議長となるロボット1が名刺をリストにまとめて、会話に参加しているメンバーとなるロボット1及びコミュニケータ50に当該リストを配布する(図48(A))。その後、議長となるロボット1は、メンバーとなるロボット1及びコミュニケータ50と会話を開始する(図48(B))。なお、議長となるロボット1は、必要に応じて会話の順番を決めることが可能である(図49)。例えば、順番に所定の時間間隔で自分と会話したいか否かを聞くことができる。
【0436】このようにすれば、ロボット1同士において、おしゃべりを楽しんだり、オーナーがコミュニケータ50を用いてロボット1の考えや仕草を理解することができるといった、自然なコミュニケーションを図ることができる。
【0437】また複数のロボット1で、オーナーの友達同士で自己のロボット1を持ち寄ったり、多くのオーナーと友達になったりと、コミュニティ作りを楽しむことができる。
【0438】さらにロボット1による表現を、オーナーが所有するコミュニケータ50に画面表示させるようにしたことにより、音声による表現の場合と比較して格段と多くのバリエーションを持たせることができる。この場合、ロボット1自体が独り言やおねだりを発したり、オーナーへの愚痴を発したり、オーナーの行動に対しての返答をしたり、クイズやなぞなぞ、占い、今日の一言などを発したりすることが可能となる。
【0439】またロボット1同士で会話を行う場合、会話内容を上述のコマンド及び又はセマンティクスのみならずテキストデータとして無線通信を介して送受信すると共に、それに同期した感情及び又は本能を表す行動決定情報をも送受信することにより、対応するコミュニケータ50では、会話内容をテキスト文で画面表示することができると共に、感情及び又は本能に応じた度合いを絵文字として画面表示することができる。
【0440】さらにロボット1同士で交信可能状況下では、一方のロボット1がもつ動作パターンや行動パターンを表すモーションファイルを他方のロボット1に同期して無線通信を介して送信することにより、当該ロボット1は恒常的にモーションファイルに基づく動作パターンや行動パターンを自分のモーションとして使用することができる。この結果、複数のロボット1でダンスやものまね等の協調動作を実行することが可能となる。
【0441】さらにロボット1間又はロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信において、例えばブルートゥース等の近距離無線通信を用いる場合、マスターとなるロボット1がスレーブとなるロボット1又はコミュニケータ50との間で、ブルートゥースの接続手順に従う同期確立フェーズ及び通信接続フェーズの各段階を経て、コネクトシーケンスとして名刺情報をやり取りするようにしたことにより、通信可能範囲に存在するロボット1同士やロボット1及びコミュニケータ50について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0442】さらにロボット1同士が通信接続されかつシナリオによる会話シーケンスが可能な状態となったとき、当該ロボット1同士に接続されているコミュニケータ50が存在する場合には、このコミュニケータ50は、マスターとなるロボットからシナリオによる会話内容を受信して表示部に表示させるようにしたことにより、ロボット1同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0443】さらにマスターとなるロボット1が自律的に他のスレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続して通信する際には、当該マスターとなるロボット1が、ユーザによるコミュニケータ50の操作結果や、ユーザが発した音声の認識結果又はユーザの顔の認識結果などに基づいて、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50に対してシナリオの発動や通信接続を行うようにしたことにより、コミュニケータ50を使用するユーザとロボット1とのインタラクション(相互作用)性をより向上することができる。
【0444】例えばユーザは、ロボット1間のシナリオ会話を見たい場合には、特定の言葉を発するだけで、マスターとなるロボット1に自発的にシナリオを発動させてそのシナリオを自己のコミュニケータ50の表示部に表示させるようにしたことにより、ユーザは自己の意思で好きなときに容易にロボット1同士の世界をのぞき見する楽しみを得ることができる。
【0445】さらにロボット1がユーザの顔画像や音声、手の接触、コミュニケータからの入力等の認識結果に基づいて、ユーザの存在を認識した場合に、当該ユーザが使用しているコミュニケータ50に対して、ロボット1からインタラクションシナリオを表示させるようにしたことにより、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができる。
【0446】さらにロボット1が自律的に動作している際に、ユーザが所定音の発声やコミュニケータ50の操作などの働きかけによって当該ロボット1に対して自分のコミュニケータ50を接続させ、ロボット1が発する独り言をコミュニケータ50に表示させるようにしたことにより、ユーザがロボット1と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0447】ロボット1がコミュニケータ50に発話内容のテキストデータを送信する際に、当該テキストデータに関連する音声データに基づいて、自らスピーカ21を介して発話内容に合わせた音声を発すれば、コミュニケータ50をもつユーザによって表示部51に表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット1が発する音声を聴くことができ、より一層ロボット1に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0448】さらにコミュニケータ50と通信接続状態にあるロボット1が、当該コミュニケータ50の操作状況を所定の時間間隔で接続の切断又は再開を繰り返して、逐次その旨をコミュニケータ50に表示させるようにしたことにより、ユーザの意思を尊重しながらコミュニケータ50のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0449】さらに単一のロボット1に単一のコミュニケータ50を登録するようにしたことにより、コミュニケータ50についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0450】さらにロボット1が発話テキストを通信状態にあるコミュニケータ50に表示させるにあたって、ロボット1が自律動作している状況を説明する発話である「独り言発話」と、ロボット1の状態遷移の状況に応じた発話である「センテンス発話」と、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話である「シナリオ発話」との3通りの発話をロボット1の行動に会わせて行うようにしたことにより、発話内容をロボット1の行動に合わせるようにすれば、よりリアルな生物のようにロボット1を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0451】その際、ロボット1内のコミュニケータ10において、ロボット1の行動を選択するために用いられる状態遷移表76に従って発話内容を設定してコマンドを生成するようにしたことにより、複雑なハードウェアを新たに設けることなく、容易にロボット1の行動に応じた発話内容をコミュニケータ50に提供させることができる。
【0452】さらにロボット1の行動に応じた発話内容を複数用意しておき、当該発話内容をランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の同一行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済む。
【0453】以上の構成によれば、ロボット1システムにおいて、ロボット1に対応して遠隔操作用のコミュニケータ50を設け、複数のロボット1同士が無線通信を介した交信可能状況下で、コマンド及び又はセマンティクスによる会話内容を送受し合うと共に、双方で動作及び又は行動のモーションをやり取りして自分で実行可能にできるようにし、さらに交信内容を必要に応じてコミュニケータ50で表現するようにしたことにより、ロボット1同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、より一層エンターテインメント性を向上することができる。
【0454】(18)他の実施の形態なお上述の実施の形態においては、本発明を図1のように構成されたロボット1及びこれを含む図3のようなロボットシステム30に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の形態のロボット装置及びそのロボット装置を含むロボットシステムに広く適用することができる。
【0455】また上述の実施の形態においては、ロボット1を遠隔操作するための遠隔操作装置、さらにはロボット1との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行う無線端末装置として図5及び図6に示すコミュニケータ50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の形態の遠隔操作装置又は無線端末装置を広く適用することができる。この場合において、遠隔操作装置又は無線端末装置は、専用品であっても良い。
【0456】この場合、遠隔操作装置又は無線端末装置はロボット装置と一対一で対応させるようにしたが、これに限らず、単一の遠隔操作装置又は無線端末装置に対して遠隔操作対象又は無線通信対象となるロボット装置を複数に設定するようにしても良い。また複数の遠隔操作装置又は無線端末装置を用いて、単一のロボット装置を同時又は優先順位をつけて遠隔操作又は無線通信させるようにしても良い。
【0457】さらに上述の実施の形態においては、ロボット(ロボット装置)1とコミュニケータ(無線端末装置)50との間で無線通信を行う際の無線通信規格として、ブルゥートゥース(Bluetooth)規格に基づく無線LAN方式による無線通信規格を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット1とコミュニケータ50とを実用上十分な距離を保って無線通信させることができれば、この他種々の無線通信規格を広く適用するようにしても良い。
【0458】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1では、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段として、遠隔操作用モード用メモリ26B(図3)を適用し、発話内容を表す文字データを当該端末手段を介して外部出力する発話出力手段として、コントローラ10(会話管理部75、セッションサービス管理部83及び無線通信制御部84)(図7)を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0459】さらに上述の実施の形態においては、コミュニケータ(無線端末装置)50では、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段として、送受信部60(図6)を適用し、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット1の発話内容を表示する表示手段として表示部51を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0460】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段として、ロボット1に搭載された各種センサ群13、14、19、20やCCDカメラ17及びマイクロホン16等を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はロボット1がユーザの存在を検知することができれば、この他種々のセンサ手段を広く適用するようにしても良い。
【0461】さらに上述の実施の形態においては、コミュニケータ50とロボット1との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット1の各種センサ群(センサ手段)がユーザを検知した場合には、ロボット1内のコントローラ10は、発話内容を表すテキストデータ(文字データ)を送信するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他ユーザを検知した場合に発話内容を送信することができれば、この他種々の構成のものを広く適用するようにしても良い。
【0462】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1は、ロボット1の各種センサ群(センサ手段)の検知結果に基づいて、制御手段としてのコントローラ10が無線通信の接続の切断又は再開を制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はコミュニケータ50とロボット1との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にコミュニケータ50のユーザの存在を検知しない場合に、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことができれば、この他種々の構成のものを適用するようにしても良い。
【0463】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1では、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段(コントローラ10のうち行動制御部72、コマンド変換部74、出力コンテンツ管理部77、サウンド再生部79、LED再生部80及びモーション再生部81)が、発話出力手段(コントローラ10のうち会話管理部75、セッションサービス管理部83及び無線通信制御部84)が出力するテキストデータ(文字データ)に基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット1が発話内容に合った動作を発現できれば、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0464】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1のコントローラ(発話出力手段)10は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット1の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、テキストデータ(文字データ)に基づく発話内容を設定するようにし、当該行動決定情報としてメモリ10Aに格納されている状態遷移表76(図9)を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、行動決定と発話内容とを簡易に結びつけることができれば、この他種々の方法で発話内容を設定するようにしても良い。
【0465】この場合、テキストデータ(文字データ)に基づく発話内容は、ロボット1が自律動作している状況を説明する発話内容である「独り言発話」と、ロボット1の行動の状態遷移に応じた発話内容である「センテンス発話」と、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容である「シナリオ発話」との3通りあり、これら3通りの発話内容をコントローラ10(図7R>7)において全て実行できるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これら3通りの発話内容をユーザの選択や場面状況等に応じて、選択的に1通りの発話内容に逐次切り換えるようにしても良い。
【0466】さらに上述の実施の形態においては、自律的に行動を発現するロボット1(ロボット装置)とコミュニケータ(無線端末装置)50との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行う際に、ロボット1に物理的な働きかけを行いながらコミュニケータ50を1対1の対応で登録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、無線通信の際にユーザの操作上のセキュリティが確保されるのであれば、1台のロボット1に無線通信規格の範囲内(ブルートゥースであれば最大8台まで)で複数台のコミュニケータ50を登録するようにしても良い。
【0467】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにしたことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステムを実現できる。
【0468】また本発明によれば、自律的に行動するロボット装置の制御方法において、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方のロボット装置に送受信するようにしたことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボット装置の制御方法を実現できる。
【0469】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、いずれか一のロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置が応答を返信したとき、双方のロボット装置は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにし、さらに無線端末装置は、無線通信の接続を確立した後、当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置に送信する一方、ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置に送信するようにしたことにより、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0470】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信した後、無線端末装置は、ロボット装置から得られた文字データに基づく当該ロボット装置の発話内容を表示するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0471】さらに本発明によれば、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、当該ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信するようにしたことにより、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0472】さらに本発明によれば、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が所定時間内にユーザを検知しない場合には、ロボット装置は無線端末装置に対して所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにしたことにより、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0473】さらに本発明によれば、ロボット装置は、文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0474】さらに本発明によれば、ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにしたことにより、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0475】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置は、双方のロボット装置から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0476】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにしたことにより、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるロボットの構成を示す斜視図である。
【図2】ロボットの内部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態によるロボットシステムの構成を示す略線図である。
【図4】パーソナルコンピュータの構成を簡略的に示すブロック図である。
【図5】コミュニケータの外観構成を示す略線的な平面図である。
【図6】コミュニケータの内部構成を示すブロック図である。
【図7】コントローラの処理の説明に供するブロック図である。
【図8】確立オートマンの説明に供する概念図である。
【図9】状態遷移表を示す概念図である。
【図10】独り言発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図11】センテンス発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図12】シナリオ発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図13】メニュー用の発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図14】コミュニケータの表示画面の遷移状態の説明に供するブロック図である。
【図15】名刺画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図16】各表示画面のスクロール可能範囲を示す略線的な平面図である。
【図17】ターミナルモード画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図18】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図19】各表示画面のスクロール可能範囲を示す略線的な平面図である。
【図20】文字入力画面の説明に供する略線的な平面図である。
【図21】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図22】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図23】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図24】コミュニケータ登録に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図25】コミュニケータ削除に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図26】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図27】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図28】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図29】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図30】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図31】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図32】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図33】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図34】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図35】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図36】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図37】モード設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図38】モード設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図39】成長設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図40】成長設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図41】感情及び本能と表示内容の関係の説明に供する略線的な平面図である。
【図42】同期確立フェーズの説明に供するタイミングチャートである。
【図43】通信接続フェーズの説明に供するタイミングチャートである。
【図44】コネクトシーケンスの説明に供するタイミングチャートである。
【図45】ロボット間の会話シーケンスの説明に供するタイミングチャートである。
【図46】バッテリセーブ処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図47】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【図48】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【図49】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……ロボット、2……胴体部ユニット、3A〜3D……脚部ユニット、4……頭部ユニット、10……コントローラ、10A……内部メモリ、12……バッテリセンサ、13……加速度センサ、14(14A〜14D)、19、20……タッチセンサ、16……マイクロホン、17……CCDカメラ、18……距離センサ、241〜24n……アクチュエータ、251〜25n……ポテンショメータ、26……外部メモリ、26A……自律モード用メモリ、26B……遠隔操作モード用メモリ、30……ロボットシステム、31……パーソナルコンピュータ、40、41……無線LANカード、50……コミュニケータ、72……行動選択部、74……コマンド変換部、75……会話管理部、RT1……バッテリセーブ処理手順。
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法に関し、例えばロボットを無線遠隔操作できるようになされたロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法に適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】近年、本願特許出願人により4足歩行型のロボットが開発され、商品化されている。かかるロボットは、一般家庭でペットとして飼育される犬や猫に似せた外観形状を有し、ユーザからの指令や周囲の状況などに応じて自律的に行動し得るようになされたものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、最近では、移動型のロボットを無線等により遠隔操作できるようにされたロボットシステムが多く見受けられるようになってきた。そしてこのようなロボットシステムの中には、遠隔操作用のソフトウェアをインストールした遠隔操作用端末を用いて、単にロボットを遠隔操作するのみならず、ロボット1同士で会話を成立させたり、ロボット1同士で動作及び行動パターンを同期させたりできれば非常に好ましい。
【0004】本発明は以上の点を考慮してなされたもので、より一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム、ロボット装置及びその制御方法を提案しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するため本発明においては、複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにした。
【0006】この結果このロボットシステムでは、ロボット装置同士で会話内容をコマンド及び又はセマンディクスとして送り合うことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができる。
【0007】また本発明においては、複数のロボット装置のうち選択されたロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置を有し、遠隔操作装置は、操作対象である各ロボット装置から送信される会話内容を画面表示するようにした。
【0008】この結果このロボットシステムでは、ロボット装置同士の会話内容をユーザが目視確認することができ、ロボット装置同士でユーザを交えた有意義なコミュニケーションを実現することができる。
【0009】さらに本発明においては、自律的に行動するロボット装置の制御方法において、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方のロボット装置に送受信するようにした。
【0010】この結果このロボット装置の制御方法では、ロボット装置同士で会話内容をコマンド及び又はセマンディクスとして送り合うことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができる。
【0011】さらに本発明においては、ロボット装置から送信される会話内容を、当該ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置に画面表示させるようにした。
【0012】この結果このロボットの制御方法では、ロボット装置同士の会話内容をユーザが目視確認することができ、ロボット装置同士でユーザを交えた有意義なコミュニケーションを実現することができる。
【0013】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を設け、いずれか一のロボット装置の端末手段が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置の端末手段が応答を返信したとき、双方のロボット装置の端末手段は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにした。さらに無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を有する無線端末装置を設けた場合も、無線通信の接続を確立した後、無線端末装置の端末手段は当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置の端末手段に送信する一方、ロボット装置の端末手段は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置の端末手段に送信するようにした。
【0014】この結果このロボットシステムでは、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0015】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設け、無線端末装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット装置の発話内容を表示する表示手段とを設けるようにした。
【0016】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0017】さらに本発明においては、ロボット装置は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、センサ手段がユーザを検知した場合には、発話出力手段は、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力するようにした。
【0018】この結果このロボットシステムでは、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0019】さらに本発明においては、ロボット装置は、センサ手段の検知結果に基づいて、端末手段による無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にセンサ手段がユーザを検知しない場合には、制御手段は、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0020】この結果このロボットシステムでは、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0021】さらに本発明においては、ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を設け、動作発現手段は、発話出力手段が出力する文字データに基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした。
【0022】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0023】さらに本発明においては、ロボット装置の発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0024】この結果このロボットシステムでは、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0025】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各ロボット装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設け、無線端末装置は、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット装置の発話内容を表示する表示手段とを設け、ロボット装置の端末手段間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置の表示手段は、双方のロボット装置の発話出力手段から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにした。
【0026】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0027】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにした。
【0028】この結果このロボットシステムでは、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0029】さらに本発明においては、自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを設けるようにした。
【0030】この結果このロボット装置では、無線端末装置を使用するユーザは、当該ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0031】さらに本発明においては、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、センサ手段がユーザを検知した場合には、発話出力手段は、発話内容を表す文字データを端末手段を介して外部出力するようにした。
【0032】この結果このロボット装置では、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0033】さらに本発明においては、センサ手段の検知結果に基づいて、端末手段による無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を設け、無線端末装置の端末手段とロボット装置の端末手段との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にセンサ手段がユーザを検知しない場合には、制御手段は、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0034】この結果このロボット装置では、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0035】さらに本発明においては、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を設け、動作発現手段は、発話出力手段が出力する文字データに基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした。
【0036】この結果このロボット装置では、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0037】さらに本発明においては、発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0038】この結果このロボット装置では、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0039】さらに本発明においては、自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、外部状況を検知するセンサ手段と、センサ手段の検知要求を表す文字データを無線端末装置に送信する発話出力手段とを設け、センサ手段の検知結果に基づいて無線端末装置を登録するようにした。
【0040】この結果このロボット装置では、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0041】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、いずれか一のロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置が応答を返信したとき、双方のロボット装置は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにした。さらに無線端末装置は、無線通信の接続を確立した後、当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置に送信する一方、ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置に送信するようにした。
【0042】この結果このロボットの制御方法では、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0043】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信する第1のステップと、無線端末装置は、ロボット装置から得られた文字データに基づく当該ロボット装置の発話内容を表示する第2のステップとを設けるようにした。
【0044】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0045】さらに本発明においては、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、当該ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信するようにした。
【0046】この結果このロボットの制御方法では、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができる。
【0047】さらに本発明においては、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が所定時間内にユーザを検知しない場合には、ロボット装置は無線端末装置に対して所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにした。
【0048】この結果このロボットの制御方法では、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0049】さらに本発明においては、ロボット装置は、文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するようにした。
【0050】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0051】さらに本発明においては、ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにした。
【0052】この結果このロボットの制御方法では、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0053】さらに本発明においては、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置は、双方のロボット装置から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにした。
【0054】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0055】さらに本発明においては、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにした。
【0056】この結果このロボットの制御方法では、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0057】
【発明の実施の形態】以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0058】(1)ロボット1の構成図1において、1は全体として本実施の形態によるロボットを示し、胴体部ユニット2の前後左右にそれぞれ脚部ユニット3A〜3Dが連結されると共に、胴体部ユニット2の前端部に頭部ユニット4が連結されることにより構成されている。
【0059】この場合胴体部ユニット2には、図2に示すように、このロボット1全体の動作を制御するコントローラ10と、このロボット1の動力源としてのバッテリ11と、バッテリセンサ12及び加速度センサ13などの各種センサなどが収納されると共に、幾つかのタッチセンサ14(14A〜14D)及びLED(LightEmitting Diode)15(15A〜15D)と、専用のメモリカード及びPC(Personal Computer)カード用の各スロット(図示せず)となどがそれぞれ胴体部ユニット2の所定位置にそれぞれ配設されている。
【0060】また頭部ユニット4には、このロボット1の「耳」に相当するマイクロホン16、「目」に相当するCCD(Charge Coupled Device )カメラ17、距離センサ18、フェイスタッチセンサ19及びヘッドタッチセンサ20などの各種センサと、「口」に相当するスピーカ21となどがそれぞれ所定位置に配置されると共に、頂上部にリトラクタブルヘッドライト22が飛出し及び収納自在に配置され、かつ中段部の周囲に沿って一定間隔で複数のLED23が配設されている。
【0061】さらに各脚部ユニット3A〜3Dの膝関節や、各脚部ユニット3A〜3D及び胴体部ユニット2をそれぞれ連結する各肩関節、頭部ユニット4及び胴体部ユニット2を連結する首関節、並びにリトラクタブルヘッドライト22の開閉駆動部(図示せず)などには、それぞれ自由度数分や必要数のアクチュエータ241〜24n及びこれらアクチュエータ241〜24nとそれぞれ対をなすポテンショメータ251〜25nが配設されている。
【0062】そして頭部ユニット4のマイクロホン16は、ユーザから与えられる「歩け」、「伏せ」又は「ボールを追いかけろ」などの音声入力や、その他の音声及びその他種々の音を集音し、得られた音声信号S1をコントローラ10に送出する。またCCDカメラ17は、周囲を撮像し、得られた画像信号S2をコントローラ10に送出し、距離センサ18は、前方の障害物までの距離を測定し、測定結果を距離測定信号S3としてコントローラ10に送出する。
【0063】さらにフェイスタッチセンサ19は、ユーザの押圧操作を検出して、検出結果を操作検出信号S4としてコントローラ10に送出する。またヘッドタッチセンサ20は、図1において明らかなように、頭部ユニット4の右側に揺動自在に配設されたレバーが前後方向(矢印x方向又はこれと逆方向)に倒されたときにこれを検出して、検出結果を操作検出信号S4としてコントローラ10に送出する。
【0064】一方、胴体部ユニット2のバッテリセンサ12は、バッテリ11のエネルギ残量を検出し、検出結果をバッテリ残量検出信号S5としてコントローラ10に送出する。また加速度センサ13は、図1におけるロボット1の矢印x方向、y方向及びz方向の加速度を検出し、検出結果を加速度検出信号S6としてコントローラ10に送出する。
【0065】さらに胴体部ユニット2に配設された各タッチセンサ14(14A〜14D)は、それぞれユーザの押圧操作を検出し、検出結果を操作検出信号S7としてコントローラ10に送出する。
【0066】さらに各ポテンショメータ251〜25nは、それぞれ対応するアクチュエータ241〜24nの出力軸の回転角度を検出し、それぞれ検出結果を角度検出信号S81〜S8nとしてコントローラ10に送出する。
【0067】コントローラ10は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含むマイクロコンピュータ構成でなり、予め装填された外部メモリに格納されている制御プログラムや、後述の各種モーションファイル、音声ファイル及びLEDファイル等の制御データに従ってこのロボット1の動作を制御する。
【0068】実際上、コントローラ10は、例えば自律モード用の制御データが格納された外部メモリ26(以下、これを自律モード用メモリ26Aと呼ぶ)が装填されている場合、マイクロホン16からの音声信号S1、CCDカメラ17からの画像信号S2及び距離センサ18からの距離測定信号S3、並びにフェイスタッチセンサ19及びヘッドタッチセンサ20からの操作検出信号S4(以下、適宜これらをまとめて外部情報信号と呼ぶ)と、バッテリセンサ12からのバッテリ残量信号S5、加速度センサ13からの加速度検出信号S6及び各ポテンショメータ251〜25nからの角度検出信号S81〜S8n(以下、適宜これらをまとめて内部情報信号と呼ぶ)とに基づいて、外部及び内部の状態や、ユーザからの指令及び働きかけの有無などを判断する。
【0069】そしてコントローラ10は、この判断結果と、自律モード用メモリカード26Aに格納されている制御プログラムとに基づいて続く行動を決定し、当該決定結果に基づき必要に応じて、自律モード用メモリカード26Aに格納された各種動作パターンごとの制御データでなるモーションファイルの中から対応するモーションファイルを再生し、かくして得られた制御データに基づいて対応するアクチュエータ241〜24nに駆動信号S91〜S9nを送出してこれを駆動させることにより、頭部ユニット4を上下左右に振らせたり、リトラクタブルヘッドライト22を飛び出させてこれを点灯させたり、各脚部ユニット3A〜3Dを駆動して歩行させるなどの各種動作や、一連の動作からなる各種行動を行わせる。
【0070】またこの際コントローラ10は、必要に応じて自律モード用メモリカード26Aに格納されている各種音声ファイルの中から対応する音声ファイルを再生し、かくして得られた音声信号S10をスピーカ21に与えることにより当該音声信号S10に基づく音声を外部に出力させる。同様に、この際コントローラ10は、必要に応じて自律モード用メモリカード26Aに格納されている胴体部ユニット2の各LED15や頭部ユニット4の各LED23の各種点滅パターンごとのLEDファイルの中から対応するLEDファイルを再生し、かくして得られた制御データに基づいてLED15、23を対応するパターンで点滅駆動する。
【0071】このようにしてこのロボット1においては、コントローラ10の制御のもとに、装填された外部メモリカード26に格納された制御プログラムや各種データファイルに応じた動作や行動を行い得るようになされている。
【0072】なおこのロボット1の場合、各脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4においては、それぞれ規格化された図示しない所定形態のコネクタを介して胴体部ユニット2に物理的及び電気的に接続されており、かくしてこれら各脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4をそれぞれかかるコネクトを有する他の形態のものとユニット単位で自在に交換し得るようになされている。
【0073】この場合、このように脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4を交換自在とするときには、脚部ユニット3A〜3Dや頭部ユニット4の形態ごとにモーメントや関節角のデフォルト値等が異なってくるため、ロボット1に同じ動作を発現させる場合においても、胴体部ユニット2に取り付けられた脚部ユニット3A〜3Dや頭部ユニット4の形態に応じて、その形態に適した制御が必要となる。
【0074】そこでこの実施の形態の場合、脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4の内部には、それぞれその脚部ユニット3A〜3D又は頭部ユニット4がどの形態のものであるかを示す識別データが記憶されたメモリ(図示せず)が収納されると共に、自律モード用メモリ26Aには、各種脚部ユニット3A〜3D及び頭部ユニット4について、コントローラ10がその形態に応じた制御を行うための形態ごとの補正データがその形態の識別データと対応付けて格納されている。
【0075】これによりこのロボット1においては、胴体部ユニット2に取り付けられた頭部ユニット4や脚部ユニット3A〜3Dの種別に関わりなく、その頭部ユニット4や脚部ユニット3A〜3D内のメモリに格納された識別データと、自律モード用メモリカード26Aに格納された各種補正データとに基づいて、コントローラ10がそのときのロボット1の形態に応じた適切な制御を行い得るようになされている。
【0076】(2)本実施の形態によるロボットシステムの構成ここで図3は、上述のロボット1と、当該ロボット1のユーザが所有するパーソナルコンピュータ31とから構成される本実施の形態によるロボットシステム30を示すものであり、パーソナルコンピュータ31を用いてかかるロボット1を無線遠隔操作することができるようになされている。
【0077】この場合パーソナルコンピュータ31としては、図4に示すように、CPU32、ROM33、RAM34、PCカードスロット35、ハードディスク装置36、画像表示処理部37及びモニタ38等を有する汎用のものが用いられる。
【0078】そしてこのパーソナルコンピュータ31には、例えばCD(Compact Disc)−ROM39(図3)に記録されて提供される、このロボットシステム30全体としてかかる機能を発揮させるためのアプリケーションソフトウェア(以下、これをPC用遠隔操作ソフトと呼ぶ)がインストールされると共に、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の所定の無線通信規格に対応した無線LANカード40が装着される。
【0079】またロボット1には、当該ロボット1を無線遠隔操作できるようにするための遠隔操作モード用のソフトウェア(以下、これをロボット用遠隔操ソフトと呼ぶ)や、必要な動作や行動をロボット1に発現させるための制御プログラム並びに各種モーションファイル、音声ファイル及びLEDファイル等が格納された外部メモリ26(以下、これを遠隔操作モード用メモリ26Bと呼ぶ)と、パーソナルコンピュータ31の無線LANカード40と対をなす無線LANカード41とが装着される。
【0080】そしてロボット1は、遠隔操作モード用メモリ26Bが装填された後電源が投入されると、当該遠隔操作モード用メモリ26Bからロボット用遠隔操ソフトを読み出し、これを内部メモリ10A(図2)に展開することにより遠隔操作モードで起動する。
【0081】またロボット1は、この遠隔操作モード時、マイクロホン16(図2)からの音声信号S1に基づく音声情報、CCDカメラ17(図2)からの画像信号S2に基づく画像情報、距離センサ18(図2)からの距離測定信号S3に基づく距離測定情報、及び各タッチセンサ14(14A〜14D)、19、20(図2)からの操作検出信号S7、S4に基づく操作検出情報などの外部センサ情報と、バッテリセンサ12(図2)からのバッテリ残量信号S5に基づくバッテリ残量情報、加速度センサ13(図2)からの加速度検出信号S6に基づく加速度検出情報及び各ポテンショメータ251〜25n(図2)からの角度検出信号S81〜S8nに基づく角度検出情報などの内部センサ情報と、これら外部センサ情報及び内部センサ情報(以下、適宜これらをまとめてセンサ情報と呼ぶ)に基づきそのときロボット1が認識している各種認識情報等のうち、パーソナルコンピュータ31から要求のあったものを無線LANカード41を介して順次パーソナルコンピュータ31に送信する。
【0082】一方、パーソナルコンピュータ31は、PC用遠隔操作ソフトの起動時、当該PC用遠隔操作ソフトと、ロボット1から順次送信される各種情報とに基づく所定のGUI(Graphical User Interface)でなるコントロールパネルをモニタ38上に表示する。
【0083】かくしてユーザは、このコントロールパネルを用い、マウス、キーボード又はジョイステック等を操作することによりロボット1に行わせるべき各種動作を指定することができる。
【0084】そしてパーソナルコンピュータ31は、コントロールパネル上の所定動作や所定行動と対応付けられたボタン等が操作されると、これに応じたコマンドを無線LANカード40を介してロボット1に送信する。
【0085】このときロボット1は、パーソナルコンピュータ31からのコマンド等を無線LANカード41を介して受信すると、ロボット用遠隔操作ソフトに基づいて、必要に応じて対応するモーションファイル、音声ファイル及び又はLEDファイルを再生することによりそのコマンドに対応する動作を発現する。
【0086】このようにしてこのロボットシステム30においては、ユーザがパーソナルコンピュータ31を用いてロボット1を遠隔操作し得、これによりロボット1のエンターテイメント性をより向上し得るようになされている。
【0087】(3)コミュニケータ50の構成かかる構成に加えて、図3に示すロボットシステムでは、ロボット1をパーソナルコンピュータ31を用いて無線遠隔操作するのみならず、図5に示すような携帯型のコミュニケータ(又は「ビューア」とも呼ぶ)50を用いてロボット1を無線遠隔操作するようになされている。
【0088】このコミュニケータ50は、全体として平板状の直方体でなる本体部50Aを有し、表面には、上側に画像や文字等を表示する表示部51が設けられ、当該表示部51の下側には各種の機能が割り当てられた押圧式のボタン群でなる操作部52が設けられている。
【0089】この操作部52では、ボタン群として、中央部分に各種の設定状態を決定するための決定キー52Aが配置され、当該決定キー52Aを上下左右に取り囲むようにカーソルキー52Bが独立して配置されている。当該カーソルキー52Bの左右上段には、所定機能が割り当てられたリザーブキー52C、52Dがそれぞれ配置され、当該カーソルキー52Bの中央上段には、メインメニュー又は直前の表示画面に切り換えるための切換えキー52Eが配置され、当該カーソルキー52Bの右下段には、電源をオン又はオフ状態にするための電源キー52Fが配置されている。
【0090】また本体部50Aの下端面には、いわゆるUSB(Universal Serial Bus)用のコネクタ53が設けられ、USBケーブル(図示せず)を介してパーソナルコンピュータ31(図3)と接続できるようになされている。
【0091】さらに本体部50Aの裏面には、スピーカの放音用の開口50AHが形成されると共に、バッテリを装填又は抜脱するためのバッテリカバー50ACが着脱自在に取り付けられている。
【0092】図9にコミュニケータ50の内部構成を示す。コミュニケータ50は、液晶画面を有する表示部51と、当該表示部51とバス55を介して接続されたフラッシュメモリ56と、プログラム用ROM及びRAM57と、CPU58と、スピーカ59と、送受信部60と、USBドライバ61とからなり、例えばボタン電池等でなるバッテリ62が駆動源として内蔵されている。
【0093】CPU58は、ロボット1やパーソナルコンピュータ31からのデータ入力又は操作部52の入力操作に応じて、フラッシュメモリ56内に格納されている各種プログラムの中から対応するプログラムを読み出してこれをプログラム用ROM及びRAM57に展開し、このプログラムに従って各種制御処理を実行する。
【0094】また送受信部60は、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の無線LAN方式で各種データをやり取りするLAN制御部60Aと、CPU58の制御のもとバスを介してLAN制御部60Aに送られるデータを送受信するアンテナ端子60Bとからなる。
【0095】(4)コントローラ10の処理次にこのロボット1におけるコントローラ10(図2)の具体的な処理について説明する。
【0096】コントローラ10は、メモリ10Aに格納された制御プログラムに従って上述のような各種処理を実行する。そしてかかるコントローラ10の処理内容を機能的に分類すると、図7に示すように、外部及び内部の状態を認識する状態認識部70と、状態認識部70の認識結果に基づいて感情及び本能の状態を決定する本能感情部71と、状態認識部70の認識結果及び本能感情部71の出力に基づいて続く行動を決定する行動選択部72と、行動選択部72の決定結果に基づいて次回からの各種行動の発現確率を上昇又は低下させる学習成長部73と、行動選択部72の決定結果に応じた行動を選択してロボット1及び又はコミュニケータ50に反映させるコマンド変換部74と、コマンド変換部74及び状態認識部70の出力に基づいて会話コンテンツの出力を行う会話管理部75とに分けることができる。
【0097】以下、これら状態認識部70、本能感情部71、行動選択部72、学習成長部73、コマンド変換部74及び会話管理部75について詳細に説明する。(4−1)状態認識部70の構成
【0098】状態認識部70は、図2において上述した外部情報信号S1〜S4と内部情報信号S5、S6、S81〜S8nとに基づいて特定の状態を認識し、認識結果を状態認識情報S20として本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0099】実際上、状態認識部70は、CCDカメラ17(図2)から与えられる画像信号S2を常時監視し、当該画像信号S2に基づく画像内に例えば「赤い丸いもの」や、「垂直な平面」を検出したときには、「ボールがある」、「壁がある」と認識し、認識結果を本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0100】また状態認識部70は、マイクロホン16(図2)から与えられる音声信号S1を常時監視し、当該音声信号S1に基づいて「歩け」、「伏せ」、「ボールを追いかけろ」などの指令音が入力されたことを認識すると、かかる認識結果を本能感情部71及び行動選択部72さらには会話管理部75に通知する。
【0101】さらに状態認識部70は、フェイスタッチセンサ19、ヘッドタッチセンサ20及び各タッチセンサ14(14A〜14D)(図2)から与えられる操作検出信号S4、S7を常時監視し、当該操作検出信号S4、S7に基づいて所定の閾値以上のかつ短時間(例えば2秒未満)の圧力を検出したときには「叩かれた(叱られた)」と認識し、所定の閾値未満のかつ長時間(例えば2秒以上)の圧力を検出したときには「撫でられた(誉められた)」と認識し、認識結果を本能感情部71及び行動選択部72に通知する。
【0102】(4−2)本能感情部71の構成本能感情部71は、「喜び」、「悲しみ」、「驚き」、「恐怖」、「嫌悪」及び「怒り」の合計6つの情動について、各情動ごとにその情動の強さを表すパラメータを保持している。そして本能感情部71は、これら各情動のパラメータ値を、それぞれ状態認識部70から状態認識情報S20として与えられる「叩かれた」及び「撫でられた」などの特定の認識結果と、後述のように行動選択部72から与えられる決定された出力行動を表す行動決定情報S21と、経過時間となどに基づいて順次更新する。
【0103】具体的に本能感情部71は、状態認識情報S20に基づき得られる認識結果及び行動決定情報S21に基づく出力行動がその情動に対して作用する度合い(予め設定されている)と、他の情動から受ける抑制及び刺激の度合いと、経過時間となどに基づいて所定の演算式により算出されるその情動の変化量をΔE〔t〕、現在のその情動のパラメータ値をE〔t〕、認識結果等に応じてその情動を変化させる割合を表す係数をkeとして、所定周期で次式
【0104】
【数1】
【0105】を用いて次の周期におけるその情動のパラメータ値E〔t+1〕を算出する。
【0106】そして本能感情部71は、この演算結果を現在のその情動のパラメータ値E〔t〕と置き換えるようにしてその情動のパラメータ値を更新する。なお各認識結果や各出力行動に対してどの情動のパラメータ値を更新するかは予め決められており、例えば「叩かれた」といった認識結果が与えられた場合には「怒り」の情動のパラメータ値が上がると共に「喜び」の情動のパラメータが下がり、「撫でられた」といった認識結果が与えられた場合には「喜び」の情動のパラメータ値が上がると共に「悲しみ」の情動のパラメータ値が下がる。
【0107】これと同様にして、本能感情部71は、「運動欲」、「愛情欲」、「食欲」及び「好奇心」の互いに独立した4つの欲求について、これら欲求ごとにその欲求の強さを表すパラメータを保持している。そして本能感情部71は、これら欲求のパラメータ値を、それぞれ状態認識部70からの認識結果や、経過時間及び行動選択部72からの通知などに基づいて順次更新する。
【0108】具体的に本能感情部71は、「運動欲」、「愛情欲」及び「好奇心」については、ロボット1の出力行動、経過時間及び認識結果などに基づいて所定の演算式により算出されるその欲求の変動量をΔI〔k〕、減算のその欲求のパラメータ値をI〔k〕、その欲求の感度を表す係数をki として、所定周期で次式
【0109】
【数2】
【0110】を用いて次の周期におけるその欲求のパラメータ値I〔k+1〕を算出し、この演算結果を現在のその欲求のパラメータ値I〔k〕と置き換えるようにしてその欲求のパラメータ値を更新する。なお出力行動や認識結果等に対してどの欲求のパラメータ値を変化させるかは予め定められており、例えば行動選択部72から何らかの行動を行ったとの通知があったときには「運動欲」のパラメータ値が下がる。
【0111】また本能感情部71は、「食欲」については、状態認識部70を介して与えられるバッテリ残量検出信号S5(図2)に基づいて、バッテリ残量をBL として所定周期で次式
【0112】
【数3】
【0113】により「食欲」のパラメータ値I〔k+1〕を算出し、この演算結果を現在の食欲のパラメータ値I〔k〕と置き換えるようにして当該「食欲」のパラメータ値を更新する。
【0114】なお本実施の形態においては、各情動及び各欲求のパラメータ値がそれぞれ0から100 までの範囲で変動するように規制されており、また係数ke 、ki の値も各情動及び各欲求ごとに個別に設定されている。
【0115】(4−3)行動選択部72の構成行動選択部72は、状態認識部70から与えられる状態認識情報S20と、本能感情部71における各情動及び各欲求のパラメータ値と、予めメモリ10Aに格納された行動モデルと、時間経過となどに基づいて次の行動を決定し、決定結果を本能感情部71、学習成長部73及びコマンド変換部74に出力する。
【0116】この場合、行動選択部72は、次の行動を決定する手法として、図8に示すような1つのノード(状態)NODE0 から同じ又は他のどのノードNODE0 〜NODEn に遷移するかを各ノードNODE0 〜NODEn 間を接続するアークARC0 〜ARCn に対してそれぞれ設定された遷移確率P0 〜Pn に基づいて確率的に決定する確率オートマトンと呼ばれるアルゴリズムを用いる。
【0117】より具体的には、メモリ10Aには、行動モデルとして、各ノードNODE0〜NODEn ごとの図9に示すような状態遷移表76が格納されており、行動選択部72がこの状態遷移表76に基づいて次の行動を決定するようになされている。
【0118】ここで状態遷移表76においては、そのノードNODE0 〜NODEn において遷移条件とする入力イベント(状態認識部70の認識結果)が「入力イベント」の行に優先順に列記され、その条件についてのさらなる条件が「データ名」及び「データ範囲」の行における対応する列に記述されている。
【0119】従って図7の状態遷移表76で定義されたノードNODE100 では、「ボールを検出した(BALL)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるそのボールの「大きさ(SIZE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であることや、「障害物を検出(OBSTACLE)」という認識結果が与えられた場合に、当該認識結果と共に与えられるその障害物までの「距離(DISTANCE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であることが自己又は他のノードに遷移するための条件となっている。
【0120】またこのノードNODE100 では、認識結果の入力がない場合においても、行動選択部72が周期的に参照する本能感情部71の各情動及び各欲求のパラメータ値のうち「喜び(JOY)」、「驚き(SUPRISE)」又は「悲しみ(SUDNESS)」のいずれかの情動のパラメータ値が「50から100 の範囲(50,100 )」であるときには自己又は他のノードに遷移することができる。
【0121】さらに状態遷移表76では、「他のノードへの遷移確率」の欄における「遷移先ノード」の列にそのノードNODE0 〜NODEn から遷移できるノード名が列記されると共に、「入力イベント名」、「データ値」及び「データの範囲」の各行に記述された全ての条件が揃った場合におけるそのノードNODE0 〜NODEn への遷移確率が「他のノードへの遷移確率」の欄におけるそのノードNODE0 〜NODEn の行に記述され、このとき出力される行動又は動作が「出力行動」の行に記述される。なお「他のノードへの遷移確率」の欄における各行の遷移確率の和は100 〔%〕となっている。
【0122】従ってこの例のノードNODE100 では、例えば「ボールを検出(BALL)」し、そのボールの「大きさ(SIZE)」が「0から1000の範囲(0,1000)」であるという認識結果が与えられた場合には、「30〔%〕」の確率で「ノードNODE120 (node 120)」に遷移でき、そのとき「ACTION 1」の行動又は動作が出力されることとなる。
【0123】そして行動モデルは、このような状態遷移表76として記述されたノードNODE0 〜NODEn がいくつも繋がるようにして構成されている。
【0124】かくして行動選択部72は、状態認識部70から状態認識情報S20が与えられたときや、最後に行動を発現してから一定時間が経過したときなどに、メモリ10Aに格納されている行動モデルのうちの対応するノードNODE0 〜NODEn の状態遷移表76を利用して次の行動や動作(「出力行動」の行に記述された行動又は動作)を確率的に決定する。
【0125】その際、行動選択部72は、決定した行動又は動作を、大中小の3つの階層に分類され各階層ごとに意味付けされた抽象的なコマンド(以下、これをLMSコマンドと呼ぶ)として、本能感情部71及びコマンド変換部74に出力する。
【0126】このLMSコマンドでは、行動選択部72で決定した行動が例えば「お手をする」の場合、上位層が「ユーザへの接触」を、中位層が「左前脚の動作」を、下位層が「所定位置での保持」をそれぞれ表し、当該行動に対応して少なくとも1種類以上の発話内容を表す発話テキストが付加的に記述されている。
【0127】実際上、LMSコマンドは、上述の状態遷移表76に基づいて、行動選択部72において選択可能な複数の行動又は動作についてその種類ごとに複数のパターン(以下、これを行動パターンと呼ぶ)が設定され、当該各行動パターンがファイル化されてコントローラ10のメモリ10Aに格納されている。例えば上述の「お手をする」行動の場合には、左右どちらの前脚をどの位置でユーザに対して差し出すのかが、複数の行動パターンとして設定されている。
【0128】また上述の状態遷移表76では、各ノードNODE0 〜NODEnごとにシチュエーション(situation)IDが割り当てられている。行動選択部72は、現在のノードを表すシチュエーションIDと、当該シチュエーションIDに対応する少なくとも1種類以上の発話内容を表す発話テキストと、当該発話内容に応じて適宜設定された音色を表す音色パラメータ番号とを有するコマンド(以下、これをセンテンスコマンドと呼ぶ)を、必要に応じてLMSコマンドと同時にコマンド変換部74に送信するようになされている。
【0129】さらに行動選択部72は、上述のセンテンスコマンドに代えて、会話管理部75から会話要求を表すシナリオIDが与えら得ると、状態遷移表76のうち現在のノード及び次に遷移するノードの2つのノード番号と、次の行動又は動作を表す「出力行動」の記載とを有するコマンド(以下、これをシナリオコマンドと呼ぶ)を、必要に応じてLMSコマンドと同時にコマンド変換部74に送信するようになされている。
【0130】(4−4)学習成長部73の構成学習成長部73は、行動選択部72から与えられるLMSコマンドに基づいて、行動決定結果のうち、「叩かれた」や「撫でられた」などのユーザからの働きかけとして受けた教示の認識結果を入力する。
【0131】そして学習成長部73は、この認識結果と、コミュニケータ50とのやり取りなどの履歴と、自己の行動及び動作履歴と、初期起動時から現時点までの稼働経過日数及び累積稼働時間とに応じて、あたかも本物の動物が「成長」するかのごとく行動や動作を変化させるようになされている。
【0132】具体的には、成長過程として例えば「誕生期」、「幼年期」、「少年期」、「青年期」及び「成人期」の5つの「成長段階」が設けられており、コントローラ10のメモリ10Aには、これら各「成長段階」ごとに、「歩行状態」、「モーション(動き)」、「行動」及び「サウンド(発話、鳴き声)」の4つの項目に関する行動及び動作の基礎となる各制御パラメータ及び制御プログラム等からなる行動及び動作モデルが予め格納されている。
【0133】そして学習成長部73は、「成長段階」を上げる際、「成長」に関与する複数の要素の累積度数に基づいて次の「成長段階」内の各行動及び動作モデルの中から1つの行動及び動作モデルを選択して、使用する行動及び動作モデルを当該選択した行動及び動作モデルに変更した後、当該変更結果を変更指令情報S22として行動選択部72に送出する。
【0134】かくして学習成長部73は、必要に応じて「成長段階」を変化させながら、当該「成長段階」内で選択した行動及び動作モデルを、行動選択部72における行動決定に反映させることができる。
【0135】(4−4)コマンド変換部74の処理上述の行動選択部72において選択可能な複数の行動又は動作の種類ごとに設定された複数の行動パターンには、ロボット1のハードウェア(アクチュエータ241〜24n、スピーカ21及びLED15、23等)ごとにID(Identity)が割り当てられ、コントローラ10のメモリ10Aにおいてマッピングされている。
【0136】例えば、本実施の形態の場合、ロボット1は4足歩行型であり、ハードウェアとしてのアクチュエータ241〜24nは各脚部ユニット3A〜3Dに依存した駆動を行うが、車型のロボットの場合には、アクチュエータは複数の車輪に依存した回転駆動を行うため、コマンド変換部74は、行動選択部72において選択された行動パターンが同一でもロボット1のハードウェアに応じたIDを指定して、これをMW(middleware)コマンドIDとして出力コンテンツ管理部57に送出する。
【0137】出力コンテンツ管理部77は、コマンド変換部74から与えられたMWコマンドIDに基づいて、コマンドデータベース78に格納されたロボット1のハードウェアに対応する各種制御データを読み出した後、モーション再生部81、サウンド再生部80及びLED再生部79にそれぞれ供給する。
【0138】かくしてモーション再生部81は、駆動信号S91〜S9nに基づいて必要なアクチュエータ241〜24nを所定状態に駆動させたり、サウンド再生部80は、音声信号S10に基づく音声をスピーカ21から出力させたり、LED再生部79は、制御データに基づく点滅パターンで各LED15、23を点滅させる。
【0139】一方、コマンド変換部74は、行動選択部72から受けたLMSコマンドをそのまま会話管理部75に送出する。なおコマンド変換部74は、LMSコマンドと共にセンテンスコマンド又はシナリオコマンドを受けた場合には、当該センテンスコマンドのみ又はシナリオコマンドのみを会話管理部75に送出するようになされている。
【0140】(4−5)会話管理部75の処理会話管理部75は、行動選択部72からコマンド変換部74を介してLMSコマンドが与えられると、当該LMSコマンドに付加されている発話テキストを抽出し、当該発話テキストに基づく発話内容に対応するテキストデータを会話データ部82から読み出す。
【0141】その際、会話管理部75は、発話テキストに基づく発話内容が複数種類ある場合には、ランダムに選択した発話内容に対応するテキストデータを会話データ部82から読み出す。
【0142】この後、会話管理部75は、発話テキストに対応するテキストデータを、セッションサービス部83及び続く無線通信制御部84を通じて無線データに変換してコミュニケータ50に送信する。この結果、コミュニケータ50の表示画面には、ロボット1の行動に合わせて、テキストデータに基づく発話内容が例えばXML(eXtensible Markup Language)等の文書データフォーマットで表示される。
【0143】その際、会話管理部75は、時間的なフィルタ機能を有し、LMSコマンドが例えば5秒以内に複数供給された場合には、カウント開始時(又はカウント終了時)の発話テキストのみLMSコマンドから抽出することにより、5秒以内に複数の発話内容がコミュニケータ50の表示画面に表示されるのを未然に防止することができるようになされている。
【0144】一方、会話管理部75は、行動選択部72からコマンド変換部74を介してセンテンスコマンドを受けた場合には、当該センテンスコマンドから抽出した発話テキストの発話内容に基づくテキストデータを会話データ部82から読み出すと共に、当該センテンスコマンドから抽出した音色パラメータ番号とテキストデータのデータ量とに基づいてMIDI(Musical Instruments Digital Interface)データファイルを生成する。
【0145】そして会話管理部75は、テキストデータに基づく無線データをコミュニケータ50に送信すると同時に、MIDIデータファイルをサウンド再生部79に送出することにより、コミュニケータ50の表示画面にテキストデータに基づく発話内容をロボット1の行動遷移状況に応じて表示させながら、当該ロボット1からMIDIデータファイルに基づく発声音を出力させることができ、この結果、自然にコミュニケータ50を使用するユーザに注意を向けることができる。
【0146】他方、会話管理部75は、行動選択部72にシナリオIDを送出して、当該行動選択部72からコマンド変換部74を介してシナリオコマンドを受けた場合、又は状態認識部70から認識結果を受けた場合には、知識情報部85を用いて当該シナリオコマンド又は認識結果に基づいて特定の発話内容を含むシナリオデータを生成し、当該シナリオデータに基づくシナリオをコミュニケータ50の表示画面に表示させるようになされている。
【0147】なお会話管理部75は、コミュニケータ50の表示部51に表示させるメニュー用の発話データを、シナリオデータと同一の文書データフォーマット(例えばXML)でコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50の表示部51にメニュー用の発話データに基づくメニューを表示させることができる。このようにインタラクションのできるシナリオ発話とメニューとの選択を、同一の文書データフォーマット形式にしたことにより、シナリオデータの管理を容易にすることができる。
【0148】(5)コミュニケータ50を用いたロボット1との対話実際にコミュニケータ50では、ロボット1の上述したコントローラ10の処理において、図7に示す会話管理部75が行動選択部72からLMSコマンド、センテンスコマンド又はシナリオコマンドのいずれかを受け取ることにより、「独り言発話」、「センテンス発話」及び「シナリオ発話」の3通りの発話内容を表示部51に画面表示するようになされている。
【0149】(5−1)独り言発話まず独り言発話は、ロボット1が自律動作している状況を説明するような発話であり、ロボット1の行動に合わせて、当該行動に対応して設定されている発話内容をコミュニケータ50の表示部に表示させるものである。
【0150】具体的には、上述のLMSコマンドは、図1010に示すように、コマンドと発話テキストとから構成されたフォーマットでなり、ロボット1の行動が例えば「お手をする」の場合、コマンドは開始文字「L」から「CONTACT(ユーザへの接触)」、「FLEFT(左前脚の動作)」及び「HOLD(所定位置での保持)」で終了文字「B」のように表され、発話テキストは当該コマンドに続いて「“お手してっ”」のように表される。
【0151】このとき同一のコマンドに対して複数の発話テキスト(「“お手しようヨ”」及び「“握手しよう”」)が付加されている場合には、一の発話テキストをランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済むという利点がある。
【0152】この他にも、例えばロボット1の行動が「横たわる」の場合、コマンドは開始文字「L」から「CHGPOS(姿勢を変える)」、「LIE(ねそべる)」及び「NORMAL(通常の姿勢)」で終了文字「B」のように表され、発話テキストは当該コマンドに続いて「“よいしょ”」のように表される。
【0153】なお上述したように、独り言発言は、例えば5秒以内に複数の発話テキストが供給された場合には、カウント開始時(又はカウント終了時)の発話テキストのみをコミュニケータ50の表示部51に表示させることにより、5秒以内に複数の発話内容が連続してコミュニケータ50に提供されることによってユーザが目視困難な状態になるのを未然に防ぐことができる。
【0154】(5−2)センテンス発話次にセンテンス発話は、図9に示す状態遷移表76にコマンドとして発話を埋め込んでおき、当該状態遷移表76の状況に応じた発話を生成してコミュニケータ50の表示部51に表示させるものである。
【0155】具体的には、上述のセンテンスコマンドは、図11に示すように、シチュエーションID、サブ(sub)ID、テキスト及び音色パラメータ番号(ttmindex)から構成されたフォーマットでなる。
【0156】図11(A)に示すようにロボット1の行動が例えば「転倒復帰」の場合、シチュエーションIDが「0×00410001」、サブIDが「1」であり、テキストが「“ころんだ”」のように表される。
【0157】このとき同一のシチュエーションID「0×00410001」に対して複数のサブID「2」〜「10」が付加されている場合には、それぞれテキストが「“たすけて〜”」、「“うわっ!”」、「“足がもつれた”」、「“よそみした”」、「“あぶなかった!”」、「“歩けないよ”」、「“つまずいた”」、「“足がすべった”」及び「“足がつった”」のように表されるが、サブIDが直接指定されたときには、対応するテキストがそのまま選択されるが、シチュエーションIDのみが指定されたときには、一のサブIDに対応するテキストをランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済むという利点がある。
【0158】また図11(B)に示すようにロボット1の行動が例えば「反応」の場合、シチュエーションIDが「0×00700010」、サブIDが「1」であり、テキストが「“元気だよ”」のように表され、これに続いて音色パラメータ番号が「10」のように表されているとき、予め設定されている複数の音色のうち10番目の音色が選択され、当該音色に応じた発声音をロボット1から発声させるようになされている。
【0159】かかる音色パラメータ番号は、発話に合わせて話しているような音を再生するときの音色番号であり、成長の世代や感情レベルに応じて番号が設定されるようになされており、無指定のときには「0」である。
【0160】(5−3)シナリオ発話次にシナリオ発話は、シナリオとして複数のつながった発話をさせるとき、ロボット1間の決まったシナリオを実行させるときに用い、当該シナリオに応じた発話を順次コミュニケータ50の表示部に表示させるものである。
【0161】具体的には、上述のシナリオコマンド又は状態認識結果に基づいて知識情報部85(図7)で生成されるシナリオデータは、図12に示すように、ノード番号、条件式、コミュニケータ50の動作モード、テキスト、動作コマンド及び次遷移ノード番号から構成されたフォーマットでなる。
【0162】具体的には、テキストデータは、例えばノード番号が「0」、条件式が「コミュニケータ名“”に対して現在の時間が5時より前のとき」、コミュニケータ50の動作モードが「ターミナルモード」、テキストが「“こんばんは−!”」、動作コマンドが「“ごあいさつ”」、次遷移ノード番号が「100」のように表される。このうち条件式の%でかこまれたものは変数(知識情報)を表しており、例えば「%HOUR%」は現在の時間を表している。
【0163】すなわちこのシナリオデータに基づくシナリオは、コミュニケータ名“(未定義)”の人と現在の時間が5時前に会ったとき、「こんばんは−!」の発話内容をコミュニケータ50に提供すると共にロボット自身は「あいさつ」に応じた動作を実行することを表している。
【0164】(5−4)メニュー用の発話上述の3通りの発話内容に加えて、コミュニケータ50の表示部に表示させるメニュー用の発話データを、シナリオデータと同一の文書データフォーマット(例えばXML)でコミュニケータ50に送信することにより、シナリオデータの管理を容易にし得るという利点がある。
【0165】例えば図13(A)に示す記述内容の文書データフォーマットでなる発話データは、コミュニケータ50の表示部では図13(B)のように表示される。
【0166】(6)コミュニケータ登録によるセキュリティ対策複数のロボット1と複数のコミュニケータ50との間の無線通信では、このうち一のロボット1をマスター(主)として、当該ロボット1以外のロボット1及び全てのコミュニケータ50をスレーブ(従)としたとき、スレーブ同士では通信が不可であり、各スレーブは全てマスターを通じて通信を行うようになされている。
【0167】その際、特定のコミュニケータ50を特定のロボット1に登録しておかなければ、コミュニケータ50についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保できなくなるおそれがあった。
【0168】このため1台のロボット1と1台のコミュニケータ50とが対の関係をなすように、予めロボット1に対してコミュニケータ50を登録しておくことにより、コミュニケータ50の操作上のセキュリティーや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0169】例えばロボット1を操作する場合、登録したコミュニケータ50以外のコミュニケータ50ではメニュー系の操作を行っても当該ロボット1は全く反応しないため、操作上のセキュリティーを確保することができる。
【0170】またロボット1が独り言を表すテキストデータを発信しても、登録したコミュニケータ50以外のコミュニケータ50では当該テキストデータに基づく独り言を表示させることができないため、無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0171】(7)コミュニケータ50の表示画面の遷移状態実際にコミュニケータ50では、ロボット1同士又はロボット1及びコミュニケータ50間のやり取りに必要な種々の設定機能ごとに、それぞれ対応する表示内容をプログラム用ROM及びRAM57から読み出して又はその都度該当するロボット1から取得して、当該各表示内容に応じた画面を表示画面として順次遷移させながら表示部51に表示するようになされている。
【0172】その際、コミュニケータ50は、ロボット1との間で通信状態にあるか否かによって、表示部51において遷移する表示画面の種類及び内容が異なる。すなわち、コミュニケータ50は、図14に示すように、ロボット1との通信状態がオフライン状態(待ち受け状態)にあるとき、コミュニケータ50は、表示画面をメインメニュー画面F1から、通信可能なロボット1から名刺情報を取得するための名刺画面F2と、当該名刺情報が未取得な場合にロボット1から名刺情報を取得するための名刺取得待機画面F3と、コミュニケータ50自体の各種内容を設定するためのコミュニケータ設定画面F4と、通信可能なロボット1と接続中であることを表すための接続待機画面F5と、必要に応じて通信可能なロボット1を探索するための探索画面F6とにそれぞれ遷移させるようになされている。
【0173】これに対してコミュニケータ50は、ロボット1との通信状態がオンライン状態(接続状態)にあるとき、表示画面を上述のメインメニュー画面F1から、接続待機画面F5を介して通信可能なロボット1と接続してリアルタイムでチャットを行うためのターミナルモード画面F7に遷移した後、当該メインメニュー画面F1に類似した接続時のメインメニュー画面(以下、これを接続メインメニュー画面と呼ぶ)F8に遷移する。
【0174】そしてコミュニケータ50は、表示画面をこの接続メインメニュー画面F8から名刺情報を既に取得したロボット1を対象とする名刺画面F9と、当該名刺情報が取得不可である旨を表示するための名刺取得不可画面F10とにそれぞれ遷移させると共に、オフライン状態の場合と同様に名刺取得待機画面F3、コミュニケータ設定画面F4及び接続待機画面F5にそれぞれ遷移させる。
【0175】さらにコミュニケータ50は、チャット実行時に表示されるターミナルモード画面F7において、ロボット1側のアプリケーションに応じてロボットメニュー画面F11に遷移させる場合があり、またターミナルモード画面F7の表示内容をログ(システムの動作記録)としてオフライン状態でも表示させ得るようになされている。
【0176】(7−1)メインメニュー画面F1まずコミュニケータ50は、操作部52の電源キー52F(図5)が押圧操作されて電源がオン状態に設定されると、図15に示すように、所定の初期画面F0を経て後述する探索画面F6を表示部51に表示し、当該探索画面F6を表示した状態で自己のロボット1の周囲で通信可能なロボット1を探索する。やがてコミュニケータ50は、所定時間経過後に当該探索結果を得ると、表示画面を探索画面F6からメインメニュー画面F1に遷移させる。
【0177】このメインメニュー画面F1には、図16(A)に示すように、タイトルバーとして「メインメニュー」が表示され、メニュー項目として「ロボットリスト」、「コミュニケータリスト」及び「メニュー」が順次リスト表示されている。
【0178】このメインメニュー画面F1の最下段には、左右に上述したリザーブキー53C、53D(図5R>5)が割り当てられた「探す」及び「名刺」を表すマークが表示され、その間には通信の接続又は切断を表すマーク、バッテリ残量を表すインジケータ及びスクロールボタンがそれぞれGUI表示されている。
【0179】そしてかかるメニュー項目のうち「ロボットリスト」は、ロボット1の探索結果に応じて表示内容が異なり、通信可能なロボット1が探索された場合であって、名刺情報が取得済みのロボット1であればロボット1の名前としてその名前がリスト表示される一方、名刺情報が未取得のロボット1であればロボット1の名前として「未登録ロボット」が表示される。一方、通信可能なロボット1が全く探索されなかった場合には、図16R>6(B)のように例えば「ロボットが見つかりません。」のようなメッセージが表示される。
【0180】また「コミュニケータリスト」には、ロボット1と対の関係をなすコミュニケータ50に付けられた名前が表示され、通信可能なロボット1が探索された場合であって、名刺情報が取得済みのロボット1であればコミュニケータ50の名前としてその名前がリスト表示される一方、名刺情報が未取得のロボット1であればコミュニケータ50の名前として「未登録コミュニケータ」が表示される。
【0181】さらに「メニュー」には、コミュニケータ50について各種内容を設定変更するための「コミュニケータ設定」と、最下段の左側の「探す」に対応するリザーブキー52Cと同一機能を実行するための「(A)ロボット1を探す」とがリスト表示されている。
【0182】このメインメニュー画面F1内で所望のリスト項目を指定して当該リスト項目に応じた画面に表示画面を遷移させるには、ユーザが操作部52のカーソルキー52Bを上下方向に押圧操作して、当該所望のリスト項目にカーソルを位置合わせした後、続いて決定キー52Aを押圧操作することで行い得るようになされている。
【0183】(7−1−1)名刺画面またコミュニケータ50では、メインメニュー画面F1が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて「名刺」に応じたリザーブキー52Dが押圧操作されると、当該ロボット名に応じた名刺情報を取得している場合には、表示画面をメインメニュー画面F1から名刺画面F2に遷移させる。
【0184】この名刺画面F2には、図16(C)に示すように、タイトルバーとして「ロボットの名刺」が表示され、メニュー項目として、「ロボットの名前」、「オーナーの名前」、「ロボットアドレス」、「ロボットの種類」、「付属ソフトウェア名」及び「情報」が順次リスト表示されている。
【0185】かかる名刺画面F2の最下段の左側には、「探す」を表すマークに代えて前画面に遷移させるための「戻る」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」を表すマークが消去されており、当該「戻る」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該名刺画面F2からメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0186】これに対して指定されたロボット名に応じた名刺情報を取得していない場合には、表示画面をメインメニュー画面F1から「ロボットから名刺をもらっています。」の旨のメッセージが表示された名刺取得待機画面F3に遷移させる。この名刺取得待機画面F3を表示した状態で、コミュニケータ50は、該当するロボット1から名刺情報を取得し終わった時点で、表示画面を元の名刺画面F2に遷移させる。
【0187】なお名刺取得待機画面F3のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、名刺情報の取得動作を中断するようになされている。
【0188】(7−1−2)探索画面F6またコミュニケータ50では、電源オン状態の際に初期画面F0からメインメニュー画面F1に移行する際のみならず、当該メインメニュー画面F1が表示された状態で、ユーザによって最下段の左側の「探す」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作された場合も、図15に示すように、表示画面を「ロボットを探しています。」の旨がメッセージ表示された探索画面F6に遷移させるようになされている。
【0189】この探索画面F6を表示した状態で、コミュニケータ50は、自己のロボット1の周囲で通信可能なロボット1を探索し、所定時間経過後に当該探索結果を得ると、元のメインメニュー画面F1に遷移させる。
【0190】なお探索画面F6の中央には、決定キー52Aに応じた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ロボット1の探索動作を中断するようになされている。
【0191】(7−1−3)ターミナルモード画面F7さらにコミュニケータ50では、メインメニュー画面F1が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面をメインメニュー画面F1から「ロボットを接続しています。」の旨のメッセージが表示された接続待機画面F5に遷移させる。
【0192】この接続待機画面F5を表示した状態で、コミュニケータ50は、指定されたロボット名に応じたロボット1との間で通信接続し、接続状態になった時点で表示画面をターミナルモード画面F7に遷移させる。
【0193】なお接続待機画面F5のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「中断」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ロボット1との接続動作を中断するようになされている。
【0194】図17において、このターミナルモード画面F7は、自己のロボット1を含む各ロボット1ごとに、リアルタイムで順次メッセージを送り合うことによって各ロボット1間での会話を成立させるための画面であり、接続状態にある各ロボット1側のアプリケーションに依存した表示内容が表示されるようになされている。
【0195】このターミナルモード画面F7では、タイトルバーとして「ロボットチャット」が表示され、各ロボット1ごとに順次得られたチャット文が先頭に識別用の絵文字(アイコン)を付して表示される。
【0196】かかるターミナルモード画面F7の最下段の左右には、メインメニュー画面F1における「探す」及び「名刺」を表すマークに代えて、それぞれ「○」及び「×」を表すマークが表示され、このとき対応するリザーブキー52C、52Dには自己のロボット1に対して「誉める」及び「叱る」に応じた認識結果を与えるための機能が割り当てられている。
【0197】一方、コミュニケータ50では、上述のように決定キー52Aーが押圧操作された場合以外にも、通信接続されたロボット1からの指示内容が与えられたとき、表示画面をメインメニュー画面F1からターミナルモード画面F7に遷移させるようになされている。
【0198】このターミナルモード画面F7が表示された状態で、切換えキー52Eーが押圧操作されると、表示画面を上述したオフライン状態でのメインメニュー画面F1からオンライン状態での接続メインメニュー画面F8に遷移させる。
【0199】この接続メインメニュー画面F8は、オフライン時のメインメニュー画面F1と異なり、最下段の左側の「探す」を表すマークが消去されると共に、メニュー項目のうち「ロボットリスト」にリスト表示されたロボット名の先頭には、ターミナルモード画面F7で表示された識別用の絵文字と同じ絵文字が表示されるようになされている。
【0200】すなわち接続メインメニュー画面F8において、「ロボットリスト」にリスト表示されているロボット名のうちチャットに参加しているロボット1のみ当該ロボット名の先頭に識別用の絵文字が表示される。
【0201】コミュニケータ50は、この接続メインメニュー画面F8が表示された状態で、「ロボットリスト」のうち所望のロボット名がカーソルで指定され、続いて「名刺」に応じたリザーブキー52Dが押圧操作されると、当該ロボット名に応じた名刺情報を取得している場合には、表示画面を接続メインメニュー画面F8から名刺画面F2に遷移させる。
【0202】これに対して指定されたロボット名に応じた名刺情報を取得していない場合には、表示画面を接続メインメニュー画面F8から「たまの名刺はもらっていないので見れません。」の旨のメッセージが表示された名刺取得不可画面F10に遷移させる。
【0203】なお名刺取得不可画面F10のメッセージ表示の下段には、上述した決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示され、当該決定キー52Aが押圧操作されたとき、ユーザによる名刺情報が取得不可であったことの確認が終了したとして元の接続メインメニュー画面F8に遷移されるようになされている。
【0204】さらにコミュニケータ50は、ターミナルモード画面F7が表示された状態において、自己のロボット1からの指示内容が与えられたとき、表示画面をターミナルモード画面F7から後述するロボットメニュー画面F11に遷移させるようになされている。
【0205】またコミュニケータ50は、通信可能なロボット1との接続を自発的又はロボット1からの指示により終了したとき、かかるチャット文の履歴結果を表示画面に表示するようになされ、オフライン状態でも必要に応じて該当するロボット1との対話内容を目視確認し得るようになされている。
【0206】(7−1−4)コミュニケータ設定画面F4さらにコミュニケータ50では、オフライン時のメインメニュー画面F1又はオンライン時の接続メインメニュー画面F8が表示された状態で、メニュー項目のうち「メニュー」内の「コミュニケータ設定」が指定されると、図18に示すように、表示画面を当該メインメニュー画面F1又は接続メインメニュー画面F8からコミュニケータ設定画面F4に遷移させる。
【0207】このコミュニケータ設定画面F4には、図1919(A)に示すように、タイトルバーとして「コミュニケータ設定」が表示され、メニュー項目として、「ブザー」、「コミュニケータ名変更」、「液晶コントラスト」、「フォント」、「言語」、「ブルートゥース情報」、「バージョン情報」及び「設定リセット」が順次リスト表示されている。
【0208】このコミュニケータ設定画面F4の最下段の左側には、「探す」を表すマークに代えて又は新たに「戻る」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」を表すマークが消去されており、当該「戻る」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該コミュニケータ設定画面F4からメインメニュー画面F1又は接続メインメニュー画面F8に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0209】以下において、コミュニケータ設定画面F4のメニュー項目の各内容を順に説明する。まずコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「ブザー」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からブザー設定画面F4Aに遷移される。
【0210】このブザー設定画面F4Aでは、タイトルバーとして「ブザー」が表示され、メニュー項目としてビープ音を発生するか否かを表す「ブザーON」及び「ブザーOFF」の2通りの選択肢が表示されている。このブザー設定画面F4Aにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0211】このブザー設定画面F4Aにおいて、例えば「ブザーON」が選択されると、中段のメニュー項目に代えて、「ブザーをONにしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(ブザー設定画面F4B)。これと共にコミュニケータ50においてビープ音がオン状態に設定変更される。
【0212】かくしてブザー設定画面F4Bにおいて、ユーザの選択によりビープ音のオン状態又はオフ状態が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該ブザー設定画面F4Bから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0213】実際にコミュニケータ50においてビープ音がオン状態に設定されると、当該コミュニケータ50自体では、タイミング不定の通信イベント、ユーザへの注意喚起及び入力確認などの際に、またロボット1からの要求があったときに、それぞれ各種のビープ音をスピーカ21(図2)を介して出力するようになされている。
【0214】なおコミュニケータ50のスピーカ21から出力されるビープ音の種類としては、例えば汎用ビープ音(ピー)を表す「Info」と、入力リミットに達したときなどの警告音(ピピ)を表す「Warning」と、エラー音(ピーピーピー)を表す「Error」と、アラーム音(ピッピッピッピッ)を表す「Alarm」と、決定などの音(ピ)を表す「Click」と、ロボット1の指定したタイミングで鳴らす音を表す「Melody」とがある。
【0215】またコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「コミュニケータ名変更」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からコミュニケータ名変更画面F4Cに遷移される。
【0216】このコミュニケータ名変更画面F4Cでは、タイトルバーとして「コミュニケータ名変更」が表示され、その下には「コミュニケータ50の名前」を文字入力するための入力フィールドと、決定キーが割り当てられた「決定」を表すマークとが表示されている。このコミュニケータ名変更画面F4Cにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0217】この入力フィールドには、ユーザの操作に応じて選択された言語で所望の文字が入力され得るようになされ、先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面がコミュニケータ名変更画面F4Cから図20に示すような文字入力画面F4CAに遷移されるようになされている。
【0218】この文字入力画面F4CAは、日本語入力の場合、上段に入力フィールドが表され、中段に「ひらがな」、「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」の4種類の入力モードに応じた文字群(以下、これを入力文字群と呼ぶ)がスクロール可能な状態で選択的に表示され、下段には左の「戻る」を表すマークに代えて「一字消」を表すマークが表示され、右には新たに「゛゜」を表すマークが表示されている。
【0219】この入力文字群は、入力モードとして例えば「ひらがな」が選択された場合、五十音等の文字群が所定の配列パターンで表示され、当該配列パターンを間に挟む上側及び下側には「決定」がリスト表示され、下側の「決定」の下には、「空白」、「カタカナ」、「英数記号」、「記号」及び「やめる」が順にリスト表示されている。
【0220】またコミュニケータ50におけるカーソルキー52Bには、かかる文字群の配列パターン上でカーソルを所望方向に移動させると共に各リスト項目を上下に移動させるための機能が割り当てられており、決定キー52Aには、カーソルが合わせられた文字を指定して入力フィールド内に入力するための機能が割り当てられている。さらに文字入力画面で「一字消」及び「゛゜」を表すマークに対応するリザーブキー52C、52Dには、それぞれ入力された文字を一字消すための機能と、入力された文字を清音、濁音及び半濁音の順に繰り返し切り換えるための機能が割り当てられている。
【0221】上述の文字入力画面F4CAにおいて表示された各リスト項目は、ユーザによってカーソルが合わせられた後、続いて決定キー52Aが押圧操作されることにより、当該キーに割り当てられた機能が実行されるようになされている。
【0222】このうち上側及び下側の「決定」は、双方とも文字群の中から決定キー52Aを用いて指定された文字を入力フィールド内で決定するためのリスト項目であり、また「空白」は、文字以外に空白を入れるためのリスト項目である。
【0223】また「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」は、現在の「ひらがな」を表す入力モードから他の入力モードへ遷移させるためのリスト項目、すなわち表示画面を当該選択された入力モードに応じた文字入力画面F4CAに遷移させるためのリスト項目である。
【0224】さらに「やめる」は、表示画面を文字入力画面F4CAから元のコミュニケータ名変更画面F4Cに遷移させるためのリスト項目である。
【0225】なお、入力モードとして「カタカナ」、「英数記号」及び「記号」が選択された場合、入力文字群は、図20に示すそれぞれ文字及び又は記号等が所定の配列パターンで表示され、それ以外は「ひらがな」の場合とほぼ同様の表示内容である。
【0226】やがて文字入力画面F4CAにおいてコミュニケータ50の名前が決定された後、元のコミュニケータ名変更画面F4Cが表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールド及び「決定」を表すマークに代えて、「コミュニケータ名を変更しました。」の旨のメッセージと「OK」を表すマークとが表示されると共に、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0227】かくしてコミュニケータ名変更画面F4Cにおいて、ユーザの操作によりコミュニケータ50の名前が変更された後、「OK」に対応する決定キーが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ名変更画面F4Cから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0228】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「液晶コントラスト」が指定されると、図21に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から液晶コントラスト調整画面F4Eに遷移される。
【0229】この液晶コントラスト調整画面F4Eでは、図19(B)に示すように、タイトルバーとして「液晶コントラスト」が表示され、中段には液晶コントラストの濃度が「濃く」、「やや濃く」、「普通」及び「やや薄く」のように4段階の設定レベルとしてリスト表示されている。この液晶コントラスト調整画面F4Eにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0230】この液晶コントラスト調整画面F4Eにおいて、例えば「やや濃く」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、「コントラストをやや濃くしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(液晶コントラスト調整画面F4F)。これと共にコミュニケータ50の表示部51において「やや濃く」に応じた設定レベルにコントラストが設定変更される。
【0231】かくして液晶コントラスト調整画面F4Eにおいて、ユーザの選択により液晶コントラストが所望の設定レベルに調整された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該液晶コントラスト調整画面F4Eから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0232】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「フォント」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からフォント設定画面F4Gに遷移される。
【0233】このフォント設定画面F4Gでは、タイトルバーとして「フォント」が表示され、中段にはフォントの表示サイズを表す「大きい」及び「小さい」の2通りの選択枝が表示されている。このフォント設定画面F4Gにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0234】このフォント設定画面F4Gにおいて、例えば「大きい」が選択されると、中段の選択枝に代えて、「フォントを大きくしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(フォント設定画面F4H)。これと共にコミュニケータ50の表示部51においてフォントが「大きい」に応じた表示サイズに設定変更される。
【0235】かくしてフォント設定画面F4Fにおいて、ユーザの選択によりフォントが所望の表示サイズに設定された後、「OK」に対応する決定キーが押圧操作されると、表示画面が当該フォント設定画面から元のコミュニケータ設定画面に遷移される。
【0236】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「言語」が指定されると、図22に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から言語変更画面F4Iに遷移される。
【0237】この言語変更画面F4Iでは、タイトルバーとして「言語」が表示され、中段には言語の種類を表す「日本語」及び「英語」の2通りの選択枝が表示されている。この言語変更画面F4Iにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0238】この言語変更画面F4Iにおいて、例えば「日本語」が選択されると、中段の選択枝に代えて、「日本語に変更しました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(言語変更画面F4J)。これと共にコミュニケータ50の表示部51において「日本語」に応じた表示内容に設定変更される。
【0239】かくして言語変更画面F4Jにおいて、ユーザの選択により表示内容が所望の言語に変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該言語変更画面F4Jから元のコミュニケータ設定画面に遷移される。
【0240】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「ブルートゥース情報」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4Eからブルートゥース情報表示画面F4Kに遷移される。
【0241】このブルートゥース情報表示画面F4Kでは、タイトルバーとして「ブルートゥース情報」が表示され、中段には「BTアドレス」を示すブルートゥースのアドレス番号が例えば「1234567890AB」のように表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。このブルートゥース情報表示画面F4Kにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0242】かくしてブルートゥース情報表示画面F4Kにおいて、ユーザの操作によりブルートゥース情報が表示された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該ブルートゥース情報表示画面F4Kから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0243】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「バージョン情報」が指定されると、図2323に示すように、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4からバージョン情報表示画面F4Lに遷移される。
【0244】このバージョン情報表示画面F4Lでは、図19(C)に示すように、タイトルバーとして「バージョン情報」が表示され、中段には「コミュニケータ」を示す機種番号(例えばERA−300N1)と、「BTファーム」を示すバージョン番号(例えばVer1.0)と、「アプリファーム」を示すバージョン番号(例えばVer1.0)とが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。このバージョン情報表示画面F4Lにおける最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面F4と同様である。
【0245】かくしてバージョン情報表示画面F4Lにおいて、ユーザの操作により種々のバージョン情報が表示された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該バージョン情報表示画面F4Lから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0246】さらにコミュニケータ設定画面F4のメニュー項目のうち「設定リセット」が指定されると、表示画面が当該コミュニケータ設定画面F4から設定リセット画面F4Mに遷移される。
【0247】この設定リセット画面F4Mでは、タイトルバーとして「設定リセット」が表示され、中段には「コミュニケータ50の設定値を出荷時の状態に戻します。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークが表示されている。この設定リセット画面における最下段の表示内容は、コミュニケータ設定画面と同様である。
【0248】やがて設定リセット画面F4Mにおいて、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージ表示に代えて「設定をリセットしました。」の旨のメッセージが表示されると共に、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(設定リセット画面F4N)。これと共にコミュニケータ50のCPU58において各種の設定内容が出荷時の状態にリセットされる。
【0249】続いて設定リセット画面F4Nにおいて、ユーザの操作により「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該設定リセット画面F4Lから元のコミュニケータ設定画面F4に遷移される。
【0250】(8)ロボットメニュー画面(8−1)コミュニケータ登録又は削除またコミュニケータ50は、表示部51にメインメニュー画面F1を表示した状態で、メニュー項目のうち「ロボットリスト」内で所望のロボット名が指定されて当該ロボット1との間で通信状態(オンライン状態)になると、接続待機画面F5に遷移して、当該ロボット名に応じたロボット1にコミュニケータ50が登録されているか否かを判断する。
【0251】この結果図24に示すように、当該ロボット1にコミュニケータ50が登録されていない場合、コミュニケータ50は、表示画面を接続待機画面F5を介してコミュニケータ登録画面F12に遷移させる。このコミュニケータ登録画面F12は、タイトルバーとして「メニュー」が表示され、メニュー項目として「コミュニケータ登録」のみがリスト表示されている。
【0252】このコミュニケータ登録画面F12の最下段の左側には、メインメニュー画面F1と異なり、「探す」を表すマークに代えて「終了」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」のマークは消去されており、当該「終了」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から元のメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0253】このコミュニケータ登録画面F12において、「コミュニケータ登録」が指定されると、当該メニュー項目に代えて、「確認します。ロボット1の右前足の肉球を押して下さい。」の旨を表すメッセージが表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「中止」を表すマークが表示される(コミュニケータ登録画面F12A)。
【0254】やがてコミュニケータ50は、このコミュニケータ登録画面F12Aが表示された状態で、ユーザによってロボット1の右前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該コミュニケータ登録画面の中段の表示内容を「ロボット1の左前足の肉球を押して下さい。」の旨のメッセージに代えた画面F12Bに遷移させる。
【0255】かかるコミュニケータ登録画面F12Bが表示された状態で、ユーザによってロボット1の左前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該コミュニケータ登録画面F12Bの中段の表示内容を「コミュニケータ登録できました。」の旨のメッセージと決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F12Cに遷移させる。
【0256】このようにしてユーザは自己のコミュニケータ50を用いて、通信状態にあるロボット1から与えられる指示に応じた操作を実行することにより、当該ロボット1に自己のコミュニケータ50を登録することができる。
【0257】かくしてコミュニケータ登録画面F12Cにおいて、通信状態にあるロボット1に自己のコミュニケータ50が登録された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ登録画面F12Cから後述するロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0258】これに対して通信状態にあるロボット1に既にコミュニケータ50が登録されている場合、コミュニケータ50は、図25に示すように、表示画面を接続待機画面F5を介してロボットメニュー画面F11に遷移させる。
【0259】このロボットメニュー画面F11には、タイトルバーとして「メニュー」が表示され、メニュー項目として「コミュニケータ削除」、「名刺作成」、「基本設定」、「制御」、「モード選択」及び「成長設定」が順次リスト表示されている。
【0260】このロボットメニュー画面F11の最下段の左側には、メインメニュー画面F1と異なり、「探す」を表すマークに代えて「終了」を表すマークが表示される一方、右側の「名刺」のマークは消去されており、当該「終了」を表すマークに対応するリザーブキー52Cには表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から元のメインメニュー画面F1に遷移させるための機能が割り当てられている。
【0261】このロボットメニュー画面F11において、メニュー項目のうち「コミュニケータ削除」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11からコミュニケータ削除画面F11A1に遷移させる。
【0262】このコミュニケータ削除画面F11A1には、タイトルバーとして「コミュニケータ削除」が表示され、中段に例えば「ひろし」、「アルファ」及び「ピニンファリー」のように、通信状態にあるロボット1に現在登録されている全てのコミュニケータ50の名前がリスト表示されている。
【0263】さらにコミュニケータ削除画面F11A1のリスト項目のうち例えば「ひろし」を表すコミュニケータ50が指定されると、当該コミュニケータ削除画面F11A1の中段の表示内容を、「ひろしを削除しました。」の旨のメッセージと決定キーが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F11A2に遷移させる。
【0264】このようにしてユーザは自己のコミュニケータ50を用いて、通信状態にあるロボット1に現在登録されているコミュニケータ50のうち所望のコミュニケータ50の登録を必要に応じて削除することができる。
【0265】かくしてコミュニケータ削除画面F11A2において、通信状態にあるロボット1に現在登録されているコミュニケータ50のうち指定されたコミュニケータ50の登録が削除された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該コミュニケータ削除画面F11A2から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0266】(8−2)名刺作成さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「名刺作成」が指定されると、図26に示すように、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から名刺作成画面F11B1に遷移させる。
【0267】この名刺作成画面F11B1では、タイトルバーとして「名刺作成」が表示され、中段には「登録・変更」及び「削除」の2通りの選択肢が表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0268】この名刺作成画面F11B1において、「登録・変更」が選択されると、表示画面が登録・変更画面F11B2に遷移される。この登録・変更画面F11B2では、タイトルバーとして「登録・変更」が表示され、中段に「コールネーム」、「アイコン」及び「コメント」が順にリスト表示されている。この登録・変更画面F11B2における最下段の表示内容は、名刺作成画面F11B1と同様である。
【0269】以下において、登録・変更画面F11B2のメニュー項目の各内容を順に説明する。まず登録・変更画面F11B2のメニュー項目のうちロボット名を表す「コールネーム」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「コールネーム」を文字入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(登録・変更画面F11B3)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CA(図20)に遷移される。
【0270】やがて文字入力画面F4CAにおいて、例えば「アルファ」のようにロボット名であるコールネームが決定された後、元の登録・変更画面F11B3が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールドに代えて、「コールネームを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B4)。
【0271】かくして登録・変更画面F11B4において、ユーザの選択によりロボット名としてコールネームが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0272】一方、上述の名刺作成画面F11B1において、「削除」が選択されると、表示画面が削除画面F11B5に遷移される。この削除画面F11B5では、タイトルバーとして「削除」が表示され、中段には「削除します。」の旨のメッセージが表示され、その下にはカーソルキー52B及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0273】やがて削除画面F11B5において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、コールネーム、アイコン及びコメントを削除することなく、元のロボットメニュー画面F11に遷移される一方、カーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、コールネーム、アイコン及びコメントを削除した後、元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0274】なお上述した名刺作成画面F11B1及び登録・変更画面F11B2において、「戻る」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0275】続いて図27に示すように、最初に表示された登録・変更画面F11B2において、「アイコン」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「アイコン」を選択するための選択フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される。この選択フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面がアイコン選択画面F11B7に遷移される(登録・変更画面F11B6)。
【0276】このアイコン選択画面F11B7では、タイトルバーとして「アイコンの選択」が表示され、中段に選択可能な複数種類の絵文字がその名称(例えばロボット1マーク1〜4)と共にリスト表示されている。
【0277】やがてアイコン選択画面F11B7において、アイコンとして所望の絵文字とその名称が選択された後、元の登録・変更画面F11B6が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の選択フィールドに代えて、「アイコンを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B8)。
【0278】かくして登録・変更画面F11B8において、ユーザの選択によりロボット1に固有の絵文字及びその名称としてアイコンが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0279】さらに図28に示すように、最初に表示された登録・変更画面F11B2において、「コメント」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、「コメント」を文字入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(登録・変更画面F11B9)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面では「ひらがな」を表す入力モードに設定されている。
【0280】やがて文字入力画面F4CAにおいて、例えば「もえるしゅうだん」のようにコメントが決定された後、元の登録・変更画面F11B9が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の入力フィールドに代えて、「コメントを登録・変更しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(登録・変更画面F11B10)。
【0281】かくして登録・変更画面F11B10において、ユーザの選択によりコメントが登録又は変更された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された登録・変更画面F11B2に遷移される。
【0282】(8−3)基本設定さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、図29に示すように、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「基本設定」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面から基本設定画面F11C1に遷移させる。
【0283】この基本設定画面F11C1では、タイトルバーとして「基本設定」が表示され、中段には「音量設定」及び「時計設定」がリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0284】この基本設定画面F11C1において、「音量設定」が選択されると、表示画面が音量設定画面F11C2に遷移される。この音量設定画面F11C2では、タイトルバーとして「音量設定」が表示され、中段に「消音」、「小音」、「中音」及び「大音」のように4段階の設定レベルがリスト表示されている。この音量設定画面F11C2における最下段の表示内容は、基本設定画面F11C1と同様である。
【0285】この音量設定画面F11C2において、例えば「中音」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、「音量を中音に設定しました。」の旨のメッセージが表示されると共に、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(音量設定画面F11C3)。これと共にロボット1において当該ロボット1が発声する音声の音量を「中音」に応じた設定レベルに設定変更される。
【0286】かくして音量設定画面F11C3において、ユーザの選択によりロボット1の発声音量が所望レベルに設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該音量設定画面F11C3から元の基本設定画面F11C1に遷移される。
【0287】一方、図30に示すように、基本設定画面F11C1において、「時計設定」が選択されると、表示画面が時計設定画面F11C4に遷移される。この時計設定画面F11C4では、タイトルバーとして「時計設定」が表示され、中段に「年・月・日」、「時分」及び「UTC(Univarsal Time Count)」のように3種類の時計設定内容がリスト表示されている。この時計設定画面F11C4における最下段の表示内容は、基本設定画面F11C1と同様である。
【0288】この時計設定画面F11C4において、例えば「年・月・日」が選択されると、中段のリスト項目に代えて、年、月及び日の3種類の時計設定内容を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C5)。これら各入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0289】やがて文字入力画面F4CAにおいて、年、月及び日について現在の日付が入力された後、元の時計設定画面F11C5が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の3種類の入力フィールドに代えて、「年・月・日を設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C6)。
【0290】かくして時計設定画面F11C6において、ユーザの選択により年、月及び日の日付が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0291】続いて図31に示すように、最初に表示された時計設定画面F11C4において、「時・分」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、時及び分の2種類の時計設定内容を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C7)。これら各入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0292】やがて文字入力画面F4CAにおいて、時及び分について現在の時刻が入力された後、元の時計設定画面F11C7が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段の3種類の入力フィールドに代えて、「時・分を設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C8)。
【0293】かくして時計設定画面F11C8において、ユーザの選択により年、時及び分の時刻が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0294】さらに図32に示すように、最初に表示された時計設定画面F11C4において、「UTC」が指定されると、中段のリスト項目に代えて、UTCすなわち万国標準時(グリニッジ標準時)に対する時差を入力するための入力フィールドと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとが表示される(時計設定画面F11C9)。この入力フィールド内の先頭位置にカーソルが合わせられると、表示画面が上述した文字入力画面F4CAに遷移される。このとき文字入力画面F4CAでは「英数記号」を表す入力モードに設定されている。
【0295】やがて文字入力画面F4CAにおいて、万国標準時に対する時差(例えば日本であれば「+9」)が入力された後、元の時計設定画面F11C9が表示された状態で、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のUTCの入力フィールドに代えて、「UTCを設定しました。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(時計設定画面F11C10)。
【0296】かくして時計設定画面F11C10において、ユーザの選択により万国標準時に対する時差が設定された後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が最初に表示された時計設定画面F11C4に遷移される。
【0297】(8−4)ロボットの制御さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「制御」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から制御画面F11D1に遷移させる。
【0298】この制御画面F11D1では、図33に示すように、タイトルバーとして「制御」が表示され、中段には「動いて」、「教えて」、「遊ぼう」及び「写真」の4種類の制御内容がリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0299】この制御画面F11D1において、「動いて」が選択されると、表示画面が動き選択画面F11D2に遷移される。この動き選択画面F11D2では、タイトルバーとして「動いて」が表示され、中段に「ぜんしん」、「こうたい」、「みぎ」、「ひだり」、「おすわり」、「たちあがって」及び「ふせて」のように7種類の動き内容がリスト表示されている。この動き選択画面F11D2における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0300】この動き選択画面F11D2において、例えば「ぜんしん」が選択されると、表示画面は遷移することなくそのままで、コミュニケータ50は、ロボット1を前進動作を実行させるための制御信号を当該ロボット1に送信する。
【0301】かくして動き選択画面F11D2において、ユーザの選択によりロボット1に対して種々の動きを実行させた後、「戻る」に対応するリザーブキー52Cが押圧操作されると、表示画面が当該動き選択画面F11D2から前画面の制御画面F11に遷移される。
【0302】続いて図34に示すように、制御画面F11D1において、「教えて」が指定されると、表示画面が質問選択画面F11D3に遷移される。この質問選択画面F11D3では、タイトルバーとして「教えて」が表示され、中段に「おいくつ?」、「たいくつ?」、「げんき?」、「ねむい?」及び「おなかすいた?」のように5種類の質問内容がリスト表示されている。この動き選択画面F11D3における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0303】この質問選択画面F11D3において、例えば「おいくつ?」が選択されると、コミュニケータ50は当該質問に応じた制御信号をロボット1に送信し、当該ロボット1から返答(例えば青年期)が得られたとき、中段のリスト項目に代えて、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて例えば青年期を表す「今ファンキーステージだファン。」の旨のメッセージが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(質問選択画面F11D4)。
【0304】かくして質問選択画面F11D3において、ユーザの選択によりロボット1に対して種々の質問を投げかけてその返答を受けた後、「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が当該質問選択画面F11D3から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0305】さらに図35に示すように、制御画面F11D1において、「遊ぼう」が指定されると、表示画面が遊び選択画面F11D5に遷移される。この遊び選択画面F11D5では、タイトルバーとして「遊ぼう」が表示され、中段に「ダンスして」、「メディアリンク」及び「おしまい」のように3種類の質問内容がリスト表示されている。この遊び選択画面F11D5における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0306】この遊び選択画面F11D5において、例えば「ダンスして」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面が当該遊び選択画面F11D5から元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0307】さらに図36に示すように、制御画面F11D1において、「写真」が指定されると、表示画面が写真画面F11D6に遷移される。この写真画面F11D6では、タイトルバーとして「写真」が表示され、中段に「しゃしんとって」の旨のメッセージが表示されている。この写真画面F11D6における最下段の表示内容は、制御画面F11D1と同様である。
【0308】この写真画面F11D6において、「写真とって」が指定されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、中段のメッセージに代えて、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて例えば「ハイ チーズ」の旨のメッセージを表示させる一方、下段の「戻る」を表すマークの表示を消去させる(写真画面F11D7)。
【0309】このときロボット1は、コミュニケータ50を所有するユーザの顔に焦点を合わせて撮影した後、当該撮影結果をコミュニケータ50に返信する。この結果、コミュニケータ50は、写真画面F11D7の中段のメッセージに代えて、ロボット1から得られた撮影画像を表示させる(写真画面F11D8)。
【0310】かくして写真画面F11D8において、ユーザにより「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0311】(8−5)動作モードの変更さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「モード選択」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11からモード選択画面F11E1に遷移させる。
【0312】このモード選択画面F11E1では、図37R>7に示すように、タイトルバーとして「モード選択」が表示され、中段には「ひとやすみ」、「自律」及び「スリープ」の3種類のモードがリスト表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0313】かかるモード選択画面F11E1において、リスト表示された「ひとやすみ」、「自律」及び「スリープ」の3種類のモードのうち、現在の状態に該当するモードには先頭に「※」を表すマークが付加され、ユーザが現在のモードを容易に目視確認し得るようになされている(モード選択画面F11E2)。
【0314】このモード選択画面F11E1において、「ひとやすみ」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面がひとやすみモード確認画面F11E2に遷移される。
【0315】このひとやすみモード確認画面F11E2では、タイトルバーとして「ひとやすみ」が表示され、中段に「ひとやすみモードに設定しました。」の旨のメッセージが表示され、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0316】かくしてひとやすみモード確認画面F11E2において、ユーザにより「OK」に対応する決定キー52Aが押圧操作されると、表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0317】また図38に示すように、モード選択画面F11E1において、「スリープ」が選択されると、コミュニケータ50は当該要求に応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面がスリープモード確認画面F11E3に遷移される。
【0318】このスリープモード確認画面F11E3では、タイトルバーとして「スリープ」が表示され、中段に「スリープモードに設定しました。お休みなさい。」の旨のメッセージが表示され、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される。
【0319】かくしてスリープモード確認画面F11E3において、所定時間表示した後、自動的に表示画面が元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0320】なおロボット1は、当該ロボット1に専用のバッテリ充電装置(以下、これをステーションと呼ぶ)に搭載されている場合には、所定の姿勢に保持されているため、上述の動作モードのうちスリープモードのみ選択できるようになされている。
【0321】またロボット1は、ユーザに抱き上げられている間は、4本の脚部ユニット3A〜3Dが接地していないため、自律モード及びスリープモードのみ選択できるようになされている。
【0322】(8−6)成長設定さらにコミュニケータ50は、既に登録が行われたロボット1と通信状態にあるとき、表示部51にロボットメニュー画面F11を表示した状態で、メニュー項目のうち「成長設定」が指定されると、表示画面を当該ロボットメニュー画面F11から成長設定画面F11F1に遷移させる。
【0323】この成長設定画面F11F1では、図39に示すように、タイトルバーとして「成長設定」が表示され、中段には「成長スピード」及び「成長リセット」の2通りの選択肢が表示され、最下段の左側には「終了」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「戻る」を表すマークが表示される。
【0324】この成長設定画面F11F1において、「成長スピード」が選択されると、表示画面が成長スピード画面F11F2に遷移される。この成長スピード画面F11F2では、タイトルバーとして「成長スピード」が表示され、中段には「普通」、「速い」、「遅い」及び「ストップ」の4段階の速度レベルがリスト表示されている。この成長スピード画面F11F2における最下段の表示内容は、成長設定画面F11F1と同様である。
【0325】これら速度レベルは、「普通」を通常の成長速度とした場合、「速い」は「普通」の3倍の速さに設定され、「遅い」は「普通」の3倍の遅さに設定されている。また「ストップ」は、成長しないことを表し、この場合、横方向成長(タイプ変化)もしないように設定されている。
【0326】この成長スピード画面F11F2において、例えば「速い」が選択されると、コミュニケータ50は当該速度レベルに応じた制御信号をロボット1に送信した後、表示画面を中段のリスト表示に代えて、「変更してもよろしいですね。」の旨のメッセージを表示し、その下にはカーソルキー52B及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークを表示する一方、下段の「戻る」を表すマークの表示を消去する(成長スピード画面F11F3)。
【0327】やがて成長スピード画面F11F3において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「お休みなさい。次に起きたときから変更されています。」の旨のメッセージが表示される一方、「No」及び「Yes」を表すマークが消去される(成長スピード画面F11F4)。
【0328】この場合、ロボット1は成長速度をコミュニケータ50から選択された速度に変更した後、一旦当該コミュニケータ50と通信をシャットダウンし、その後再起動後から当該変更した成長速度を反映させるようになされている。
【0329】これに対してカーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、成長スピードの変更をしないと判断され、そのまま元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0330】この成長設定画面F11F1において、図4040に示すように、「成長リセット」が選択されると、表示画面が成長リセット画面F11F5に遷移される。この成長リセット画面F11F5では、タイトルバーとして「成長リセット」が表示され、中段には「リセット前にコミュニケータ50を確認します。」の旨のメッセージが表示され、その下に決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークが表示される一方、最下段の左側には「戻る」を表すマークに代えて、対応するリザーブキー52Cに割り当てられた機能が同一でなる「中止」を表すマークが表示される。
【0331】この成長リセット画面F11F5において、決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「ロボット1の右前足の肉球を押して下さい。」の旨を表すメッセージが表示される(成長リセット画面F11F6)。
【0332】やがてコミュニケータ50は、この成長リセット画面F11F6が表示された状態で、ユーザによってロボット1の右前足の肉球に応じたタッチセンサの有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該成長リセット画面の中段の表示内容を「ロボット1の左前足の肉球を押して下さい。」の旨のメッセージに代えた画面F11F7に遷移させる。
【0333】かかる成長リセット画面F11F7が表示された状態で、ユーザによってロボット1の左前足の肉球に応じたタッチセンサ14の有効な検知結果が当該ロボット1から得られると、続いて当該成長リセット画面F11F7の中段の表示内容を、先頭のロボット1に応じたアイコンに続いて「いままで育ててくれてありがとう。これで本当におわかれだね。いろんな事があったね。お別れに好きだったダンスを踊るね。」の旨のメッセージと、決定キー52Aが割り当てられた「OK」を表すマークとに代えた画面F11F8に遷移させる。
【0334】そしてロボット1が特定のダンスを踊り始めると共に、この成長リセット画面F11F8において決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「リセットしてもよろしいですね。」の旨を表すメッセージが表示され、その下にはカーソルキー及び決定キー52Aが割り当てられた「No」及び「Yes」を表すマークが表示される一方、下段の「戻る」を表すマークの表示が消去される(成長リセット画面F11F9)。
【0335】やがて成長スピード画面F11F9において、カーソルキー52Bを左方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、中段のメッセージに代えて、「さようなら。次に起きたときには、リセットされています。」の旨のメッセージが表示される一方、「No」及び「Yes」を表すマークが消去される(成長スピード画面F11F10)。
【0336】この場合、ロボット1は踊りを停止した後、当該コミュニケータ50と通信をシャットダウンすると共に、各種のデータ内容をリセットし、その後ユーザによって再起動されたとき、新たな成長過程(成長段階の「誕生期」)から成長を開始するようになされている。
【0337】その際、ロボット1がリセットするデータ内容には、成長結果、学習結果、感情・本能値、名刺情報等があり、リセットしないデータ内容には、写真による撮影結果、コミュニケータ登録等がある。
【0338】これに対してカーソルキー52Bを右方向に傾けながら決定キー52Aが押圧操作されると、成長リセットを行わないと判断され、ロボット1が踊りを停止すると共に、そのまま元のロボットメニュー画面F11に遷移される。
【0339】(9)感情及び本能とコミュニケータ50の表示内容との関係次にこのロボット1における感情及び本能表現と、コミュニケータ50の表示部51に表示される絵文字P1(図41(B))の内容との関係について説明する。
【0340】このコミュニケータ50では、百種類程度の独自の絵文字を表す絵文字データがプログラム用ROM及びRAM57に予め格納されており、ロボット1から送信される行動決定情報S21(図7)に基づいて、対応する最適な絵文字P1に対応する絵文字データを選択的に読み取り、当該絵文字データに基づく絵文字を表示部51の表示画面に表示するようになされている。
【0341】すなわちこのロボット1では、上述のようにコントローラ10の機能の1つである行動選択部72において、対応する状態遷移表76(図9)に基づいて続く行動や動作を決定する。
【0342】この行動選択部72は、状態認識部70から「撫でられた(PAT)」という認識結果が与えられた場合には、上述のように対応する状態遷移表76を用いて確率的に次の行動や動作を決定し、決定した行動や動作を行動決定情報S21としてコマンド変換部74に出力する一方、これと共に本能感情部71における「喜び」のパラメータの値を読み出し、これをコマンド変換部74に通知するようなされている。
【0343】かくしてこのときコマンド変換部74は、行動選択部72から与えられる行動決定情報S21に基づいて、必要なアクチュエータ241〜24n(図2)を間接的に駆動することにより指定された「喜び」を表現する行動を行わせる一方、コミュニケータ50に当該行動決定情報S21を送信することにより、当該コミュニケータ50において表示部に「喜び」に応じた笑顔を表す絵文字P1を表示させる。これによりコミュニケータ50は、ロボット1があたかも笑っているかのごとく、「喜び」の感情を表情として表現することに伴い、当該「喜び」の感情を表示部に表示させることができる。
【0344】また行動選択部72は、状態認識部70から「叩かれた(HIT)」という認識結果が与えられた場合には、対応する状態遷移表55を用いて確率的に次の行動や動作を決定し、決定した行動や動作を行動決定情報S21としてコマンド変換部74に出力する一方、これと共に本能感情部71における「怒り」のパラメータの値を読み出し、これをコマンド変換部74に通知するようなされている。
【0345】かくしてこのときコマンド変換部74は、行動選択部72から与えられる行動決定情報S21に基づいて、必要なアクチュエータ241 〜24n を間接的に駆動することにより、指定された「怒り」を表す行動を行わせる一方、コミュニケータ50に当該行動決定情報S21を送信することにより、当該コミュニケータ50において表示部51に「怒り」に応じた怖い顔を表す絵文字P1を表示させる。これによりコミュニケータ50は、ロボット1があたかも怒っているかのごとく、「怒り」の感情を表情として表現することに伴い、当該「怒り」の感情を表示部51に表示させることができる。
【0346】このようにしてこのコミュニケータ50においては、ロボット1が「撫でられた」ことに対する「喜び」の感情や、「叩かれた」ことに対する「怒り」の感情を行動や動作で行うことに伴い、当該「喜び」や「怒り」の感情を対応する最適な絵文字で表示部51の表示画面に表示させ得るようになされている。
【0347】なお上述の実施の形態においては、コミュニケータ50の表示部に、「喜び」及び「怒り」の2つの感情(情動)に応じた絵文字P1を画面表示させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これらの感情に加えて又はこれらの感情に代えて「悲しみ」、「驚き」、「恐怖」及び「嫌悪」等の他の感情(情動)を、対応する最適な絵文字で画面表示させるようにしても良く、さらには「運動欲」、「愛情欲」、「食欲」及び「好奇心」等の本能を、対応する最適な絵文字P1で画面表示させるようにしても良い。
【0348】(10)名刺情報のやり取りロボット1間又はロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信において、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信を用いる場合、ロボット1同士又はロボット1及びコミュニケータ50間で名刺情報をやり取りする手法について説明する。
【0349】例えばロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信では、マスター(主)となるロボット1がスレーブ(従)となるコミュニケータ50との間で、ブルートゥースの接続手順に従う同期確立フェーズ及び通信接続フェーズの各段階を経て、コネクトシーケンスとして名刺情報をやり取りし得るようになされている。
【0350】まず同期確立フェーズでは、図42に示すように、マスターとなるロボット1は、相手を特定することなくIQ(inqury)パケットを発信する。そしてスレーブとなるコミュニケータ50がこのIQパケットを受信したとき、当該スレーブの属性通知としてFHS(frequency hopping sequence)パケットをマスターとなるロボット1に送信する。
【0351】マスターとなるロボット1は、FHSパケットを受信したとき、当該スレーブとなるコミュニケータ50を特定すべく確認用のIDパケットを送信する。
【0352】この結果、スレーブとなるコミュニケータ50からその応答としてIDパケットが送信されると、マスターとなるロボット1は、当該マスターの属性通知としてFHSパケットをスレーブとなるコミュニケータ50に送信する。
【0353】そしてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50からその応答としてされたIDパケットを受信すると、当該スレーブとなるコミュニケータ50との間で、ブルートゥースで採用されているスペクトラム拡散方式について周波数ホッピングの変化タイミングを同期させる、いわゆる同期確立を実現することができる。
【0354】続いて通信接続フェーズでは、図43に示すように、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間で、所定の認証手順に従って相互に接続認証を行い、認証可能な場合には所定の暗号化手順に従って相互に暗号化を行う一方、認証不可の場合には待ち受けフェーズに移行する。
【0355】そして暗号化を行った後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間でデータ転送可能な状態となり、図44に示すようなコネクトシーケンスを名刺情報のやり取りを中心に実行する。
【0356】かかるコネクトシーケンスでは、まずマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50にサービスリスト(すなわち提供可能な機能のリスト)の検索又は要求を行い、当該スレーブとなるコミュニケータ50から提供可能なサービスのリストがその応答として通知されるのを待つ。
【0357】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50から得られたサービスリストのうち所望のサービスを選択して、当該サービスの提供の要求をスレーブとなるコミュニケータ50に送信する。スレーブとなるコミュニケータ50は、マスターとなるロボット1からの要求に応じて、当該サービスの提供が可能であるか否かの応答を返す。
【0358】この後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間でロボットの名刺情報のやり取りを行う。
【0359】この名刺情報は、システム層での接続や管理のための情報がバイナリ(Binary)で記述されたSCARDと、アプリケーションごとに定義されたロボット1の名刺内容がテキスト形式(XML)で記述されたACARDとからなる。
【0360】具体的にSCARDには、「BtDeviceCategory」で表されるブルートゥースのデバイスカテゴリと、「BtAddress」で表されるブルートゥースのアドレス番号と、「Btname」で表される名前と、「iconID」で表されるアイコンの種類と、「BtLang」で表される言語とがバイナリで記述されている。またACARDには、ロボット1の種類を表す「ERF-310AW10」と、情報を表す「うまれたてロボット」と、コメントを表す「かわいいラッテです。」とがテキスト形式で記述されている。
【0361】実際にマスターとなるロボット1は、自分のSCARDをスレーブとなるコミュニケータ50に送信して、当該スレーブとなるコミュニケータ50から受信した旨の応答が送信されるのを待つ。
【0362】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50に対して当該コミュニケータ50がもつSCARDの要求を行い、当該コミュニケータ50からSCARDが送信されるのを待つ。
【0363】さらにマスターとなるロボット1は、自分のACARDをスレーブとなるコミュニケータ50に送信して、当該スレーブとなるコミュニケータ50から受信した旨の応答が送信されるのを待つ。
【0364】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50に対して当該コミュニケータ50がもつACARDの要求を行い、当該コミュニケータ50からACARDが送信されるのを待つ。
【0365】このように名刺情報のやり取りをした後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるコミュニケータ50との間で、各種アプリケーションに応じたデータ通信を行い、やがて図43に戻って、通信を終了したいときには当該スレーブとなるコミュニケータ50との間で通信を切断する。
【0366】(11)ロボット1間会話のシーケンス図45において、ロボット1は、一定周期(例えば30秒ごと)に他のロボット1やコミュニケータ50が周囲にいるか否かをIQパケットを発信することによって確認している。IQパケットに応答したロボット1やコミュニケータ50が存在したとき、マスターとなるロボットは、当該ロボット1やコミュニケータ50をスレーブとして同期確立を行う。
【0367】続いてマスターとなるロボット1は、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続認証及び続く暗号化を行った後、名刺情報のやり取りを含むコネクトシーケンスを実行する。
【0368】そしてマスターとなるロボット1は、会話要求を表すシナリオIDをスレーブとなるロボット1のみ(コミュニケータ50は除く)に問い合わせる。かかるスレーブとなるロボット1は、マスターとなるロボット1から得られるシナリオIDに対して、受け答えが可能であるか否かを自己のシナリオデータベース(上述した図7に示す知識情報部85)から検索し、可能であればOKの応答をする。
【0369】やがてマスターとなるロボット1は、例えば「発話1」のシナリオをテキストデータとしてスレーブとなるロボット1に送信すると同時に、スレーブとなるコミュニケータ50が通信接続されていれば当該コミュニケータ50にも送信する。
【0370】スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50は、マスターとなるロボット1から与えられたテキストデータに基づく「発話1」に対してシナリオに沿って「発話2」を選択し、当該「発話2」をテキストデータとしてマスターとなるロボット1に送信する。
【0371】マスターとなるロボット1は、受けたテキストデータに基づく「発話2」を、スレーブとなるコミュニケータ50が通信接続されていれば当該コミュニケータ50に送信する。この後、マスターとなるロボット1は、スレーブとなるロボット1に対してシナリオによる会話の終了要求を送信することにより、当該スレーブとなるロボット1から応答が得られたとき、現在のコネクトシーケンスを終了する。
【0372】このようにロボット1同士が通信接続されかつシナリオによる会話シーケンスが可能な状態となったとき、当該ロボット1同士に接続されているコミュニケータ50が存在する場合には、このコミュニケータ50は、マスターとなるロボットからシナリオによる会話内容を受信して表示部に表示させることができる。
【0373】(12)音声認識によるシナリオ発動マスターとなるロボット1が自律的に他のスレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続して通信する際には、当該マスターとなるロボット1が、ユーザによるコミュニケータ50の操作結果や、ユーザが発した音声の認識結果又はユーザの顔の認識結果などに基づいて、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50に対してシナリオの発動や通信接続を行うことにより、コミュニケータ50を使用するユーザとロボット1とのインタラクション(相互作用)性をより向上し得るようになされている。
【0374】(12−1)ロボット1間のシナリオの発動まず2台のロボット1が通信接続した場合には、マスターとなるロボット1がスレーブとなるロボット1に対して挨拶などのシナリオを発動した後、自律的に外部の状況に応じて適宜シナリオを発動する。
【0375】その際、ユーザがロボット1同士の会話シナリオをコミュニケータ50を用いて目視することを所望して「おともだち」という言葉を発声すると、マスターとなるロボット1は、マイクロホン16を介して集音した当該音声に基づいて、スレーブとなるロボット1に対して自発的にシナリオの発動を開始することにより、ユーザのコミュニケータ50の表示部51にシナリオを表示させることができる。
【0376】これに対して、ロボット1間の通信が非接続状態のときにユーザから「おともだち」という言葉が発せられると、マスターとなるロボット1は、IQパケットを発信して他のスレーブとなるロボット1を周囲で探索し、一定期間(例えば30秒)内に探索できなった場合には、その結果を知らせるための動作を行ってユーザに知らせる。
【0377】このようにしてユーザは、ロボット1間のシナリオ会話を見たい場合には、特定の言葉を発するだけで、マスターとなるロボット1に自発的にシナリオを発動させてそのシナリオを自己のコミュニケータ50の表示部で目視することができる。さらにユーザはロボット1間の通信が非接続の場合でもマスターとなるロボット1がその旨を表す動作をすることにより、未通信状態であることを容易に認識することができる。
【0378】実際上、マスターとなるロボット1では、上述した図7において、他のロボットとの通信接続時に、コントローラ10内の状態認識部70が「おともだち」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75が知識情報部85を用いて当該認識結果に基づくシナリオデータを生成することにより、シナリオの発動を開始させる。
【0379】そして会話管理部75は、当該シナリオデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてシナリオデータに基づくシナリオを表示画面に表示させることができる。
【0380】これに対してマスターとなるロボット1では、他のロボット1と非通信接続時には、コントローラ10内の状態認識部70が「おともだち」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与え、当該会話管理部75がIQパケットをセッションサービス管理部83及び続く無線通信制御部84を介して外部に発信させる。
【0381】そして所定時間経過しても通信接続結果が状態認識部70から得られないときには、会話管理部75は、行動選択部72にその旨を通知することにより、当該行動選択部72は非通信接続である旨を表す所定の行動又は動作を決定して、ロボット自身に当該行動又は動作を発現させることができる。
【0382】(12−2)インタラクションシナリオの発動コミュニケータ50を使用しているユーザに対してロボット1から「元気?〈YES〉〈NO〉」などと問い掛けるシナリオをインタラクションシナリオと呼ぶ。かかるインタラクションシナリオをロボット1から発動させるトリガとしては、ユーザが存在する可能性が高い場合が好ましいため、ユーザが発した音声を認識をした場合、ユーザの顔画像を認識した場合、又はユーザの手をセンサ検知した場合、さらにはコミュニケータ50からの入力があった場合などが考えられる。
【0383】特に音声認識によりインタラクションシナリオを発動させる場合には、ユーザが発する音声を「おはなししよう」等の特定の言語に決めておけば、より一層ユーザが意識的に利用し易くなり便利である。
【0384】実際上、ロボット1では、上述した図7において、コントローラ10内の状態認識部が「おはなししよう」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75が知識情報部85を用いて当該認識結果に基づきインタラクションシナリオを表すシナリオデータを生成することにより、インタラクションシナリオの発動を開始させる。
【0385】そして会話管理部75は、当該シナリオデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてシナリオデータに基づくインタラクションシナリオを表示画面に表示させることができる。
【0386】(12−3)コミュニケータへの接続ロボット1が自律的に動作しているとき、ユーザがロボット1に対して自分のコミュニケータ50に接続して、ロボット1が発する独り言を表示して欲しいと思うときがある。このためユーザが「ロボットチャット」と音声を発したときに、ロボット1が当該音声を認識したとき、コミュニケータ50と通信接続を確立すると共に当該コミュニケータ50の表示部にロボット1が発する独り言を表示させることにより、ユーザがロボット1と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0387】実際上、ロボット1では、上述した図7において、コントローラ10内の状態認識部が「ロボットチャット」という指令音を認識して当該認識結果を会話管理部75に与えると、当該会話管理部75がLMSコマンドに付加された発話テキストに対応するテキストデータをセッションサービス管理部83及び無線通信制御部84を介してコミュニケータ50に送信することにより、当該コミュニケータ50においてテキストデータに基づく発話テキストの発話内容を表示画面に表示させることができる。
【0388】(13)バッテリセーブコミュニケータ50は携帯機器であり、常に接続しているとバッテリの充電量がすぐに消費するため、ユーザがほったらかしにしている場合、例えば5分間ユーザからの操作が全くなかったときに自動的にロボット1との通信接続を切断することが考えられる。
【0389】しかしユーザはその間ロボット1を目視していただけの場合あり、単にユーザが所定時間全くコミュニケータ50を操作しないからといってロボット1との通信接続を一方的に切断するのは、ユーザの意思に反した使用となり好ましくない。
【0390】このためロボット1のコントローラ10は、図46に示すバッテリセーブ処理手順RT1を実行することにより、通信接続状態にあるコミュニケータ50のバッテリの消費量を極力低減させながらユーザの意思に反しないように対処することができる。
【0391】具体的にバッテリセーブ処理手順RT1において、ロボット1のコントローラ10は、コミュニケータ50との通信接続時でかつユーザによるコミュニケータ50の操作が終了した時点からステップSP0に入り、続くステップSP1において最初の10分間の接続が継続するのを待つ。
【0392】続いてコントローラは、ステップSP2に進んで、上述したインタラクションシナリオを発動させて「たいくつ?〈YES〉〈NO〉」のような発話内容をコミュニケータ50の表示部51に表示させた後、ステップSP3に進む。
【0393】このステップSP3において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP4に進んで、コミュニケータ50との通信接続を2分間切断した後、再び接続させる。
【0394】これに対してステップSP3において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0395】続いてステップSP6において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50の表示部に上述のインタラクションシナリオに基づく発話内容を表示させた後、ステップSP7に進む。
【0396】このステップSP7において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP8に進んで、コミュニケータ50との通信接続を4分間切断した後、再び接続させる。
【0397】これに対してステップSP7において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0398】続いてステップSP10において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であればステップSP11に進んで、コミュニケータ50との通信接続を6分間切断した後、再び接続させる。
【0399】これに対してステップSP10において肯定結果を得ると、コントローラ10は、ユーザからの応答があったと判断して、そのまま5分間接続を延長させつつ、再度ステップSP2に戻って同様の処理を繰り返させる。
【0400】続いてステップSP12において、コントローラ10は、再接続した直後にコミュニケータ50の表示部に上述のインタラクションシナリオに基づく発話内容を表示させた後、ステップSP13に進む。
【0401】このステップSP13において、コントローラ10は、コミュニケータ50から何らかの応答があるか否かを判断し、当該判断結果が否定的であれば再度ステップSP11に戻って、当該ステップSP11−SP12−SP13のループをステップSP13で肯定結果を得るまで繰り返す。
【0402】実際上、コミュニケータ50は5分間全く操作されなかった場合には、自動的に電源が切断されるように予め設定されており、上述のステップSP11においてロボット1がコミュニケータ50との通信接続を6分間切断すればその時点で処理は終了することとなる。
【0403】但し、ロボット1がコミュニケータ50と通信接続を切断している間に、ユーザがコミュニケータ50の表示画面を所望した場合には、上述したようなユーザが「ロボットチャット」と音声を発したときには、ロボット1とコミュニケータ50との通信接続が確立される。
【0404】このようにすれば、コミュニケータ50がロボット1と通信接続状態にあっても、当該ロボット1からの問い掛けに基づいて、ユーザの意思を尊重しながらバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0405】(14)ロボット間無線通信(14−1)無線通信時の通信相手方向特定方法ロボット1同士で無線通信を行う際、一方又は双方のロボット1が指向性をもたないアンテナ端子を使用している場合などは、通信相手がどの方向にいるかを特定することが困難となる。また、無線通信を行っていても、第三者が見た場合、交信中であるか否かを判別することが困難である。
【0406】そこで、通信を確立した後に、交信状況下で周囲から得られる音や赤外線などを受けるようにすると、通信相手のいる方向を特定でき、その方向に頭を向けることができる。例えば、通信相手がある音を発している状態で、自己の首を回すようにしてマイクロホン16(図2)の集音状態に変化を持たせるようにする。
【0407】(14−2)無線通信時の通信相手までの距離特定方法また、ロボット1同士で無線通信を行う際、交信状況下で、一方のロボット1が所定の音を実用上十分な強度で発生させることにより、相手方のロボット1が当該音の到達時間の遅れや音の減衰量などを計測し、所定の演算処理を実行することにより、当該ロボット1間の距離を特定することができる。
【0408】(14−3)多言語間コミュニケーションさらに、ロボット1間の通信において、通信内容として予め意味付けされたコマンド及び又はセマンティクス(semantics)を表す共通のデータを通信相手に送信するようにして、当該データを受信したロボット1は、データに基づいて相手方の送信内容を認識する。
【0409】このようにロボット1間では、単なる音声のやり取りとは異なり、言語に依存しないコマンドやセマンンティクスを表す共通のデータを送り合うことにより、異なる言語間(すなわち多国言語の)コミュニケーションを成立させるようにみせることができる。
【0410】(14−4)ロボット間会話の認識方法さらにロボット1同士で会話を行う場合、その会話内容を双方のロボット1のユーザに知らせるように、無線通信のみならず、日常言語による音声の発声も同時に行うようにする。
【0411】すなわち実際のロボット1間における会話は、当該会話内容を表すテキストデータや、上述のコマンド及び又はセマンティクスを表す共通のデータ、さらには感情及び又は本能を表す行動決定情報S21(図5R>5)を、双方のロボット1がもつ無線通信手段(無線LANカード41)を用いて送り合うことによって行うが、当該各データを送受信するタイミングに同期して、各ロボット1では、頭部ユニット4のスピーカ21(図2R>2)から任意の音を発声させたり、頭部ユニット4や胴体部ユニット2の各LED15、23(図2)を所望パターンで発光させたり、頭部ユニット4や各脚部ユニット3A〜3Dを所望パターンで可動させるようにする。
【0412】このときロボット1間では会話の認識に音声情報は利用せず、無線通信によるデータに基づいて会話内容を理解するようにし、音声その他の情報はユーザへの通知に利用する。
【0413】(14−5)無線通信によるモーションデータ受信ロボット1間で無線通信を行う際、自己のロボット1がもっていない動作パターンや行動パターンを表すモーションファイルを、通信相手のロボット1がもっている場合には、当該モーションファイルを当該通信相手のロボット1から送信してもらうことにより、当該モーションファイルを自律モード用メモリカード26A(図2)に格納すれば、かかるモーションファイルに基づく動作パターンや行動パターナを自分のモーションとしてその後恒常的に使用することができる。
【0414】すなわち複数ロボット1間で、特定のシナリオに従った会話を行うとき、会話相手のロボット1が該当するシナリオ、モーションをもっていない場合、無線通信で会話開始前にシナリオとモーションを相手方に渡すようにする。この結果、ロボット1間でシナリオ及びモーションを受け渡すことによって、複数のロボット1で構成するグループ内において、流行言葉、教師と生徒の関係、コミュニケーション結果による成長等をシミュレートすることができる。
【0415】ここで、上述のシナリオとは、複数のロボット1が交信状況下で、場面の順序、台詞及び動作などを記した台本や脚本であり、会話人数に応じて会話内容が予め設定されているものである。
【0416】(14‐6)ロボット間での名刺交換なお、ロボット1同士で会話を行う場合、各ロボット1が個体別に識別する仕組みが必要となることから、会話の前段階として、ロボット1間で無線通信を介した交信可能状態となったとき、ロボット1間で、自己のロボット1の名前や特徴及びオーナーの名前等が記述された名刺情報を交換し合うことにより、初対面か良く会っている(仲良し)かがわかると共に、ロボット1間のコミュニケーションに変化を与えることができる。
【0417】(15)ロボットと無線端末装置の通信(15−1)オーナー認識ロボット1間の無線通信において、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の近距離無線通信を用いる場合、ロボット1同士で通信が確立すれば、当該ロボット1に対応するコミュニケータ50が近くに存在することがわかると共に、当該コミュニケータ50を所有するユーザ(以下、これをオーナーと呼ぶ)を特定することができる。
【0418】従って各ロボット1では、一定期間内で最も頻繁かつ長時間アクセスするコミュニケータ50を、そのオーナーの名前と共に記憶しておき、次回から交信するごとにオーナーを自動的に認識するといった学習効果を持たせるようにすれば、より一層人間関係に近いコミュニケーションを図ることが可能となる。
【0419】具体的には、ロボット1は、オーナーが近づいたら喜ぶ動作を行う一方、見知らぬ第三者が近づいたら少し恥らう動作を行ったり興味深々の動作を行ったりすることで、本物の動物のようにロボット1がオーナーを特別の存在として意識してくれることが可能となると共に、オーナーとの絆を強化することが可能となる。
【0420】(15−2)オーナー登録予め登録したコミュニケータ50のみ対応するロボット1を制御できるという環境下において、コミュニケータ50からパスワードを入力してオーナーを登録する方式では、パスワードが漏洩した場合、使用権原のない第三者による違法な登録を防止することが非常に困難となる。
【0421】このため、ロボット1において、登録者がロボット1に働きかける任意の動作を指示内容としてコミュニケータ50に送信し、当該コミュニケータ50の表示部51に画面表示する。登録者はコミュニケータ50に表示された指示内容に従い、対応するリアクションをロボット1に働きかけるようにし、正しいリアクションが実行された旨がロボット1からコミュニケータ50に送信された場合のみ、当該コミュニケータ50の登録者をオーナーとして正式に登録する。
【0422】例えばロボット1からタッチセンサ14、19、20(図2)へのタッチの指示、又は音声コマンドの指示を指示内容としてコミュニケータ50に送信すれば、登録者はロボット1に直に近づいて当該ロボット1にタッチするか又は音声コマンドに基づく音声を読み上げることにより、ロボット1から正しいリアクションが実行された旨がコミュニケータ50に送信され、オーナーとして正式に登録される。
【0423】この結果、オーナー登録を行うユーザは、常にロボット1に接触可能な距離まで近づかなければ登録することができず、違法な第三者による登録を未然に防止することができる。さらにロボット1からコミュニケータ50に送信される指示内容を定期的に変化させることにより、一旦オーナーとして正規に登録された場合でも、必要に応じて更新登録しなければならず、より一層防犯性を向上することができる。
【0424】(15−3)ロボット間会話表示装置ロボット1間で無線通信により会話(情報交換)を行った場合、その会話内容を外部から伺い知ることは非常に困難である。このため、会話の内容をユーザが携帯するコミュニケータ50に可読性のあるテキストデータとしてロボット1間の情報交換のタイミングに同期して画面表示させることにより、ロボット1間の会話内容をユーザがコミュニケータ50を用いて認識することができる。
【0425】(16)パーソナルコンピュータを用いたロボット1との通信(16−1)複数体のロボットの動作を同期させる方法まずユーザが所有するパーソナルコンピュータ31(図3R>3)を用いて、無線通信を介して複数のロボット1にそれぞれ動作シーケンスを転送しておく。かかる動作シーケンスには、所定の同期信号を受信した後の動作及び当該動作を行うタイミングが記述されている。
【0426】続いてパーソナルコンピュータ31は、任意の音楽を鳴らすタイミングに合わせて、当該同期信号を各ロボット1に無線通信を介して送信すると、この同期信号を受信した各ロボット1は、動作シーケンスに基づく動作を所定タイミングで実行することにより、複数のロボット1を互いに同期させて動作させることができる。
【0427】なお、別方法として、複数のロボット1が無線通信が可能な状況下で、一のロボット1が周囲のロボット1に、任意の音楽を鳴らすタイミングに合わせて、当該同期信号を当該周囲にいるロボット1に無線通信を介して送信すると、この同期信号を受信した各ロボット1は、送信元のロボット1と同様に動作シーケンスに基づく動作を所定タイミングで実行することにより、複数のロボット1を互いに同期させて動作させることができる。
【0428】(16−2)ロボットとパーソナルコンピュータとを同期させてナレーションを行う方法まずユーザが所有するパーソナルコンピュータ31(図3R>3)を用いて、無線通信を介して複数のロボット1にそれぞれナレーションを表す音声データを転送しておく。かかる音声データに基づくナレーションは、一般的な会話内容や鳴き声等の音声情報でなる。
【0429】続いてパーソナルコンピュータ31は、ロボット1が出力するのと同じ音声を出力すると同時に、ロボット1に同期信号を送出して、当該ロボット1からも音声を出力させる。この結果、パーソナルコンピュータ31は、ロボット1が出力する音声を直接マイクロホンを介して集音する場合と比較して、ロボット1の動作ノイズが混入しない分、ロボット1が出力する音声と同じ音声を非常に高い音質で出力することができる。
【0430】(16−3)ロボットにおけるモード通知ロボット1が複数の動作モードを有する場合、ユーザがパーソナルコンピュータ31を介して任意の動作モードを選択することができる。その際、ロボット1は、パーソナルコンピュータ31から無線通信を介してロボット1に送信された動作モードのデータを、音声データに変化して当該音声データに基づく音声を出力することにより、パーソナルコンピュータ31を所有するユーザに当該動作モードを受信した旨を通知することができる。
【0431】この結果、パーソナルコンピュータ31を所有するユーザは、当該パーソナルコンピュータ31に動作モード表示機能が存在しない場合や表示能力が低い場合でも、ロボット1から発せられる音声により、自分が選択した動作モードがロボット1に伝わった旨を確認することができる。
【0432】(16−4)複数ロボットによる画像付きチャット方法複数のロボット1がそれぞれCCDカメラ17(図2)を有しており、これら複数のロボット1とパーソナルコンピュータ31(図3)とがネットワークを介して相互に接続されている場合、パーソナルコンピュータ31には、表示画面上に各ロボット1が見ている撮像画像を画面表示することができる。またパーソナルコンピュータ31からキーボードやマウス等を介して所望の会話文を入力することができ、上述したロボット1同士でのチャットを撮像画像と共に実行することができる。
【0433】(17)本実施の形態による動作及び効果以上の構成において、ロボット1に対応して上述のような遠隔操作用のコミュニケータ50を設け、当該コミュニケータ50及びロボット1間を例えばブルートゥース等の近距離無線通信で接続可能にしておく。
【0434】複数のロボット1が交信可能状況下で互いに会話を行う場合、あるロボット1が他のロボット1に会話内容としてコマンド及び又はセマンティクスを表す共通のデータを送信することにより、当該データを受信したロボット1は、データに基づいて相手方の送信内容を認識することができ、日常言語による音声を集音して言語解析を行う場合と比較して、容易に会話内容をやり取りすることができると共に、異なる言語間であってもコミュニケーションを確立させることができる。
【0435】実際に複数のロボット1がコミュニケーションを実行する場合、図47(A)〜図49に示すように、中心となる(例えば議長となる)ロボット1が、まわりにいる交信可能なロボット1及びコミュニケータ50を探す(図47(A))。そして議長となるロボット1は、交信可能なロボット1及びコミュニケータ50の名刺(オーナーの名前及びロボット1自身の名前や特徴等)を集める(図47(B))。その後、議長となるロボット1が名刺をリストにまとめて、会話に参加しているメンバーとなるロボット1及びコミュニケータ50に当該リストを配布する(図48(A))。その後、議長となるロボット1は、メンバーとなるロボット1及びコミュニケータ50と会話を開始する(図48(B))。なお、議長となるロボット1は、必要に応じて会話の順番を決めることが可能である(図49)。例えば、順番に所定の時間間隔で自分と会話したいか否かを聞くことができる。
【0436】このようにすれば、ロボット1同士において、おしゃべりを楽しんだり、オーナーがコミュニケータ50を用いてロボット1の考えや仕草を理解することができるといった、自然なコミュニケーションを図ることができる。
【0437】また複数のロボット1で、オーナーの友達同士で自己のロボット1を持ち寄ったり、多くのオーナーと友達になったりと、コミュニティ作りを楽しむことができる。
【0438】さらにロボット1による表現を、オーナーが所有するコミュニケータ50に画面表示させるようにしたことにより、音声による表現の場合と比較して格段と多くのバリエーションを持たせることができる。この場合、ロボット1自体が独り言やおねだりを発したり、オーナーへの愚痴を発したり、オーナーの行動に対しての返答をしたり、クイズやなぞなぞ、占い、今日の一言などを発したりすることが可能となる。
【0439】またロボット1同士で会話を行う場合、会話内容を上述のコマンド及び又はセマンティクスのみならずテキストデータとして無線通信を介して送受信すると共に、それに同期した感情及び又は本能を表す行動決定情報をも送受信することにより、対応するコミュニケータ50では、会話内容をテキスト文で画面表示することができると共に、感情及び又は本能に応じた度合いを絵文字として画面表示することができる。
【0440】さらにロボット1同士で交信可能状況下では、一方のロボット1がもつ動作パターンや行動パターンを表すモーションファイルを他方のロボット1に同期して無線通信を介して送信することにより、当該ロボット1は恒常的にモーションファイルに基づく動作パターンや行動パターンを自分のモーションとして使用することができる。この結果、複数のロボット1でダンスやものまね等の協調動作を実行することが可能となる。
【0441】さらにロボット1間又はロボット1及びコミュニケータ50間の無線通信において、例えばブルートゥース等の近距離無線通信を用いる場合、マスターとなるロボット1がスレーブとなるロボット1又はコミュニケータ50との間で、ブルートゥースの接続手順に従う同期確立フェーズ及び通信接続フェーズの各段階を経て、コネクトシーケンスとして名刺情報をやり取りするようにしたことにより、通信可能範囲に存在するロボット1同士やロボット1及びコミュニケータ50について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができる。
【0442】さらにロボット1同士が通信接続されかつシナリオによる会話シーケンスが可能な状態となったとき、当該ロボット1同士に接続されているコミュニケータ50が存在する場合には、このコミュニケータ50は、マスターとなるロボットからシナリオによる会話内容を受信して表示部に表示させるようにしたことにより、ロボット1同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができる。
【0443】さらにマスターとなるロボット1が自律的に他のスレーブとなるロボット1やコミュニケータ50と接続して通信する際には、当該マスターとなるロボット1が、ユーザによるコミュニケータ50の操作結果や、ユーザが発した音声の認識結果又はユーザの顔の認識結果などに基づいて、スレーブとなるロボット1やコミュニケータ50に対してシナリオの発動や通信接続を行うようにしたことにより、コミュニケータ50を使用するユーザとロボット1とのインタラクション(相互作用)性をより向上することができる。
【0444】例えばユーザは、ロボット1間のシナリオ会話を見たい場合には、特定の言葉を発するだけで、マスターとなるロボット1に自発的にシナリオを発動させてそのシナリオを自己のコミュニケータ50の表示部に表示させるようにしたことにより、ユーザは自己の意思で好きなときに容易にロボット1同士の世界をのぞき見する楽しみを得ることができる。
【0445】さらにロボット1がユーザの顔画像や音声、手の接触、コミュニケータからの入力等の認識結果に基づいて、ユーザの存在を認識した場合に、当該ユーザが使用しているコミュニケータ50に対して、ロボット1からインタラクションシナリオを表示させるようにしたことにより、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができる。
【0446】さらにロボット1が自律的に動作している際に、ユーザが所定音の発声やコミュニケータ50の操作などの働きかけによって当該ロボット1に対して自分のコミュニケータ50を接続させ、ロボット1が発する独り言をコミュニケータ50に表示させるようにしたことにより、ユーザがロボット1と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができる。
【0447】ロボット1がコミュニケータ50に発話内容のテキストデータを送信する際に、当該テキストデータに関連する音声データに基づいて、自らスピーカ21を介して発話内容に合わせた音声を発すれば、コミュニケータ50をもつユーザによって表示部51に表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット1が発する音声を聴くことができ、より一層ロボット1に対して満足感及び親近感を与えることができる。
【0448】さらにコミュニケータ50と通信接続状態にあるロボット1が、当該コミュニケータ50の操作状況を所定の時間間隔で接続の切断又は再開を繰り返して、逐次その旨をコミュニケータ50に表示させるようにしたことにより、ユーザの意思を尊重しながらコミュニケータ50のバッテリの消費量を極力低減させることができる。
【0449】さらに単一のロボット1に単一のコミュニケータ50を登録するようにしたことにより、コミュニケータ50についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができる。
【0450】さらにロボット1が発話テキストを通信状態にあるコミュニケータ50に表示させるにあたって、ロボット1が自律動作している状況を説明する発話である「独り言発話」と、ロボット1の状態遷移の状況に応じた発話である「センテンス発話」と、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話である「シナリオ発話」との3通りの発話をロボット1の行動に会わせて行うようにしたことにより、発話内容をロボット1の行動に合わせるようにすれば、よりリアルな生物のようにロボット1を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができる。
【0451】その際、ロボット1内のコミュニケータ10において、ロボット1の行動を選択するために用いられる状態遷移表76に従って発話内容を設定してコマンドを生成するようにしたことにより、複雑なハードウェアを新たに設けることなく、容易にロボット1の行動に応じた発話内容をコミュニケータ50に提供させることができる。
【0452】さらにロボット1の行動に応じた発話内容を複数用意しておき、当該発話内容をランダムに選択するようにしたことにより、ロボット1の同一行動が繰り返し行われることがあっても、その都度異なる発話内容をコミュニケータ50に提供することができ、この結果、ユーザに飽きや退屈感を感じさせなくて済む。
【0453】以上の構成によれば、ロボット1システムにおいて、ロボット1に対応して遠隔操作用のコミュニケータ50を設け、複数のロボット1同士が無線通信を介した交信可能状況下で、コマンド及び又はセマンティクスによる会話内容を送受し合うと共に、双方で動作及び又は行動のモーションをやり取りして自分で実行可能にできるようにし、さらに交信内容を必要に応じてコミュニケータ50で表現するようにしたことにより、ロボット1同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、より一層エンターテインメント性を向上することができる。
【0454】(18)他の実施の形態なお上述の実施の形態においては、本発明を図1のように構成されたロボット1及びこれを含む図3のようなロボットシステム30に適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の形態のロボット装置及びそのロボット装置を含むロボットシステムに広く適用することができる。
【0455】また上述の実施の形態においては、ロボット1を遠隔操作するための遠隔操作装置、さらにはロボット1との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行う無線端末装置として図5及び図6に示すコミュニケータ50を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の形態の遠隔操作装置又は無線端末装置を広く適用することができる。この場合において、遠隔操作装置又は無線端末装置は、専用品であっても良い。
【0456】この場合、遠隔操作装置又は無線端末装置はロボット装置と一対一で対応させるようにしたが、これに限らず、単一の遠隔操作装置又は無線端末装置に対して遠隔操作対象又は無線通信対象となるロボット装置を複数に設定するようにしても良い。また複数の遠隔操作装置又は無線端末装置を用いて、単一のロボット装置を同時又は優先順位をつけて遠隔操作又は無線通信させるようにしても良い。
【0457】さらに上述の実施の形態においては、ロボット(ロボット装置)1とコミュニケータ(無線端末装置)50との間で無線通信を行う際の無線通信規格として、ブルゥートゥース(Bluetooth)規格に基づく無線LAN方式による無線通信規格を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット1とコミュニケータ50とを実用上十分な距離を保って無線通信させることができれば、この他種々の無線通信規格を広く適用するようにしても良い。
【0458】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1では、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段として、遠隔操作用モード用メモリ26B(図3)を適用し、発話内容を表す文字データを当該端末手段を介して外部出力する発話出力手段として、コントローラ10(会話管理部75、セッションサービス管理部83及び無線通信制御部84)(図7)を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0459】さらに上述の実施の形態においては、コミュニケータ(無線端末装置)50では、無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段として、送受信部60(図6)を適用し、当該端末手段を介して得られた文字データに基づくロボット1の発話内容を表示する表示手段として表示部51を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0460】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段として、ロボット1に搭載された各種センサ群13、14、19、20やCCDカメラ17及びマイクロホン16等を適用した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はロボット1がユーザの存在を検知することができれば、この他種々のセンサ手段を広く適用するようにしても良い。
【0461】さらに上述の実施の形態においては、コミュニケータ50とロボット1との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット1の各種センサ群(センサ手段)がユーザを検知した場合には、ロボット1内のコントローラ10は、発話内容を表すテキストデータ(文字データ)を送信するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他ユーザを検知した場合に発話内容を送信することができれば、この他種々の構成のものを広く適用するようにしても良い。
【0462】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1は、ロボット1の各種センサ群(センサ手段)の検知結果に基づいて、制御手段としてのコントローラ10が無線通信の接続の切断又は再開を制御するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要はコミュニケータ50とロボット1との間で無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にコミュニケータ50のユーザの存在を検知しない場合に、所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことができれば、この他種々の構成のものを適用するようにしても良い。
【0463】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1では、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段(コントローラ10のうち行動制御部72、コマンド変換部74、出力コンテンツ管理部77、サウンド再生部79、LED再生部80及びモーション再生部81)が、発話出力手段(コントローラ10のうち会話管理部75、セッションサービス管理部83及び無線通信制御部84)が出力するテキストデータ(文字データ)に基づく発話内容に合わせた動作を発現するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ロボット1が発話内容に合った動作を発現できれば、この他種々の構成のものに広く適用するようにしても良い。
【0464】さらに上述の実施の形態においては、ロボット1のコントローラ(発話出力手段)10は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット1の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、テキストデータ(文字データ)に基づく発話内容を設定するようにし、当該行動決定情報としてメモリ10Aに格納されている状態遷移表76(図9)を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、行動決定と発話内容とを簡易に結びつけることができれば、この他種々の方法で発話内容を設定するようにしても良い。
【0465】この場合、テキストデータ(文字データ)に基づく発話内容は、ロボット1が自律動作している状況を説明する発話内容である「独り言発話」と、ロボット1の行動の状態遷移に応じた発話内容である「センテンス発話」と、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容である「シナリオ発話」との3通りあり、これら3通りの発話内容をコントローラ10(図7R>7)において全て実行できるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、これら3通りの発話内容をユーザの選択や場面状況等に応じて、選択的に1通りの発話内容に逐次切り換えるようにしても良い。
【0466】さらに上述の実施の形態においては、自律的に行動を発現するロボット1(ロボット装置)とコミュニケータ(無線端末装置)50との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行う際に、ロボット1に物理的な働きかけを行いながらコミュニケータ50を1対1の対応で登録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、無線通信の際にユーザの操作上のセキュリティが確保されるのであれば、1台のロボット1に無線通信規格の範囲内(ブルートゥースであれば最大8台まで)で複数台のコミュニケータ50を登録するようにしても良い。
【0467】
【発明の効果】上述のように本発明によれば、複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各ロボット装置は無線通信手段を有し、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の無線通信手段を介してロボット装置に送受信するようにしたことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステムを実現できる。
【0468】また本発明によれば、自律的に行動するロボット装置の制御方法において、ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方のロボット装置に送受信するようにしたことにより、ロボット装置同士であたかも人間関係のようなコミュニケーションを行うことができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボット装置の制御方法を実現できる。
【0469】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、いずれか一のロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他のロボット装置が応答を返信したとき、双方のロボット装置は、無線通信の接続を確立した後、相互にロボット装置に固有の名刺情報を送受信するようにし、さらに無線端末装置は、無線通信の接続を確立した後、当該無線端末装置に固有の名刺情報をロボット装置に送信する一方、ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を無線端末装置に送信するようにしたことにより、通信可能範囲に存在するロボット装置同士やロボット装置及び無線端末装置について、ユーザの操作を全く必要とすることなく容易かつ自然に名刺情報をやり取りすることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0470】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信した後、無線端末装置は、ロボット装置から得られた文字データに基づく当該ロボット装置の発話内容を表示するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置と容易にコミュニケーションをとって親近感を向上させることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0471】さらに本発明によれば、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、当該ロボット装置は、発話内容を表す文字データを無線端末装置に送信するようにしたことにより、ユーザはあたかも人間が自分に問い掛けているかのような驚きと楽しみを得ることができたり、ユーザとロボット装置とのインタラクションをより向上させたりすることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0472】さらに本発明によれば、無線端末装置とロボット装置との間で無線通信の接続を確立している間に、ロボット装置が所定時間内にユーザを検知しない場合には、ロボット装置は無線端末装置に対して所定の時間間隔で無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すようにしたことにより、ユーザの意思を尊重しながら無線端末装置のバッテリの消費量を極力低減させることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0473】さらに本発明によれば、ロボット装置は、文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザによって表示された発話内容を目視するのみならず、ロボット装置の動作を体感することができ、より一層ロボット装置に対して満足感及び親近感を与えることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0474】さらに本発明によれば、ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成したロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、文字データに基づく発話内容を設定するようにしたことにより、発話内容をロボット装置の行動に合わせたことにより、よりリアルな生物のようにロボット装置を表現させることができ、ユーザに満足感を与えることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0475】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置間で無線通信の接続を確立している間、無線端末装置は、双方のロボット装置から出力される文字データに基づく発話内容を表示するようにしたことにより、無線端末装置を使用するユーザは、ロボット装置同士の世界をのぞき見するといった楽しみを得ることができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【0476】さらに本発明によれば、自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステム及びロボット装置の制御方法において、ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら無線端末装置を登録するようにしたことにより、無線端末装置についての操作上のセキュリティや無線通信の接続の容易さを確保することができ、かくしてより一層エンターテインメント性を向上することができるロボットシステム及びロボット装置の制御方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるロボットの構成を示す斜視図である。
【図2】ロボットの内部構成を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態によるロボットシステムの構成を示す略線図である。
【図4】パーソナルコンピュータの構成を簡略的に示すブロック図である。
【図5】コミュニケータの外観構成を示す略線的な平面図である。
【図6】コミュニケータの内部構成を示すブロック図である。
【図7】コントローラの処理の説明に供するブロック図である。
【図8】確立オートマンの説明に供する概念図である。
【図9】状態遷移表を示す概念図である。
【図10】独り言発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図11】センテンス発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図12】シナリオ発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図13】メニュー用の発話のコマンドフォーマットの説明に供する略線図である。
【図14】コミュニケータの表示画面の遷移状態の説明に供するブロック図である。
【図15】名刺画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図16】各表示画面のスクロール可能範囲を示す略線的な平面図である。
【図17】ターミナルモード画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図18】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図19】各表示画面のスクロール可能範囲を示す略線的な平面図である。
【図20】文字入力画面の説明に供する略線的な平面図である。
【図21】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図22】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図23】コミュニケータ設定画面への遷移状態の説明に供する平面図である。
【図24】コミュニケータ登録に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図25】コミュニケータ削除に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図26】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図27】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図28】名刺作成に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図29】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図30】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図31】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図32】基本設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図33】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図34】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図35】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図36】ロボットの制御に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図37】モード設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図38】モード設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図39】成長設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図40】成長設定に際して画面の遷移状態の説明に供する平面図である。
【図41】感情及び本能と表示内容の関係の説明に供する略線的な平面図である。
【図42】同期確立フェーズの説明に供するタイミングチャートである。
【図43】通信接続フェーズの説明に供するタイミングチャートである。
【図44】コネクトシーケンスの説明に供するタイミングチャートである。
【図45】ロボット間の会話シーケンスの説明に供するタイミングチャートである。
【図46】バッテリセーブ処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図47】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【図48】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【図49】コミュニケーションの実行の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
1……ロボット、2……胴体部ユニット、3A〜3D……脚部ユニット、4……頭部ユニット、10……コントローラ、10A……内部メモリ、12……バッテリセンサ、13……加速度センサ、14(14A〜14D)、19、20……タッチセンサ、16……マイクロホン、17……CCDカメラ、18……距離センサ、241〜24n……アクチュエータ、251〜25n……ポテンショメータ、26……外部メモリ、26A……自律モード用メモリ、26B……遠隔操作モード用メモリ、30……ロボットシステム、31……パーソナルコンピュータ、40、41……無線LANカード、50……コミュニケータ、72……行動選択部、74……コマンド変換部、75……会話管理部、RT1……バッテリセーブ処理手順。
【特許請求の範囲】
【請求項1】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は無線通信手段を有し、上記ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の上記無線通信手段を介して上記ロボット装置に送受信することを特徴とするロボットシステム。
【請求項2】上記複数のロボット装置のうち選択されたロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置を有し、上記遠隔操作装置は、操作対象である各上記ロボット装置から送信される上記会話内容を画面表示することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】各上記ロボット装置は、外部の状況及び又は外部からの入力を検出するセンサ手段と、当該検出結果に基づいて、予め保持している感情及び又は本能をモデル化した感情及び又は本能モデルを更新する更新手段と、当該更新した感情及び又は本能モデルに基づいて感情及び又は本能を決定する決定手段とを有し、当該決定手段による決定結果を上記無線通信手段を介して上記遠隔操作装置に送信し、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて、予め保持している複数の絵文字データの中から該当する絵文字データを選択し、当該選択した絵文字データに基づく絵文字を上記表示手段に画面表示させることを特徴とする請求項2に記載のロボットシステム。
【請求項4】上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて選択した絵文字データに基づく絵文字を、上記会話内容に同期させて、上記表示手段に画面表示することを特徴とする請求項3に記載のロボットシステム。
【請求項5】各上記ロボット装置は、任意の音を出力するスピーカ及び当該音を集音するマイクロホンを有し、上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、他方の上記ロボット装置が上記スピーカを介して出力する所定音を上記マイクロホンを介して集音し、当該集音結果に基づいて、上記所定音を出力したロボット装置が存在する方向を特定することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項6】各上記ロボット装置は、所定の動作及び行動パターンを表すモーションデータを記憶するメモリ手段を有し、上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、上記メモリ手段から上記モーションデータを読み出して他方の上記ロボット装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項7】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は無線通信手段を有し、上記ロボット装置同士で会話する際、中心となる上記ロボット装置は、上記無線通信手段を介して周囲の上記ロボット装置のうち交信可能なロボット装置を探した後、当該各ロボット装置から固有情報を収集し、当該収集結果を各上記ロボット装置に送信した後、所望の順番で各上記ロボット装置と会話を行うことを特徴とするロボットシステム。
【請求項8】各上記ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置をも、上記中心となるロボット装置の交信対象とすることを特徴とする請求項7に記載のロボットシステム。
【請求項9】自律的に行動するロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方の上記ロボット装置に送受信することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項10】上記ロボット装置から送信される上記会話内容を、当該ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置に画面表示させることを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項11】上記ロボット装置は、外部の状況及び又は外部からの入力の検出結果に基づいて、予め保持している感情及び又は本能をモデル化した感情及び又は本能モデルを更新し、当該更新した感情及び又は本能モデルに基づいて感情及び又は本能を決定し、当該決定結果を無線通信を介して上記遠隔操作装置に送信する第1のステップと、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて、予め保持している複数の絵文字データの中から該当する絵文字データを選択し、当該選択した絵文字データに基づく絵文字を上記表示手段に画面表示させる第2のステップとを具えることを特徴とする請求項10に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項12】上記第2のステップでは、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて選択した絵文字データに基づく絵文字を、上記会話内容に同期させて、上記表示手段に画面表示することを特徴とする請求項11に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項13】上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、他方の上記ロボット装置が上記スピーカを介して出力する所定音を上記マイクロホンを介して集音し、当該集音結果に基づいて、上記所定音を出力したロボット装置が存在する方向を特定することを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項14】上記ロボット装置間で双方の上記無線通手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、上記メモリ手段から所定の動作及び行動パターンを表すモーションデータを読み出して他方の上記ロボット装置に送信することを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項15】自律的に行動するロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置同士で会話する際、中心となる上記ロボット装置は、上記無線通信手段を介して周囲の上記ロボット装置のうち交信可能なロボット装置を探した後、当該各ロボット装置から固有情報を収集し、当該収集結果を各上記ロボット装置に送信した後、所望の順番で各上記ロボット装置と会話を行うことを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項16】各上記ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置をも、上記中心となるロボット装置の交信対象とすることを特徴とする請求項15に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項17】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を具え、いずれか一の上記ロボット装置の端末手段が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他の上記ロボット装置の端末手段が応答を返信したとき、双方の上記ロボット装置の端末手段は、上記無線通信の接続を確立した後、相互に上記ロボット装置に固有の名刺情報を送受信することを特徴とするロボットシステム。
【請求項18】上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を有する無線端末装置を具え、上記無線端末装置は、上記ロボット装置の端末手段から発信される上記接続要求を受信して応答を返信した場合には、上記無線通信の接続を確立した後、上記端末手段は上記無線端末装置に固有の名刺情報を上記ロボット装置の端末手段に送信する一方、上記ロボット装置の端末手段は当該ロボット装置に固有の名刺情報を上記無線端末装置の端末手段に送信することを特徴とする請求項17に記載のロボットシステム。
【請求項19】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具え、上記無線端末装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた上記文字データに基づく上記ロボット装置の上記発話内容を表示する表示手段とを具えることを特徴とするロボットシステム。
【請求項20】上記ロボット装置は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、上記センサ手段がユーザを検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力することを特徴とする請求項19に記載のロボットシステム。
【請求項21】上記ロボット装置は、上記センサ手段の検知結果に基づいて、上記端末手段による上記無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内に上記センサ手段がユーザを検知しない場合には、上記制御手段は、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項20に記載のロボットシステム。
【請求項22】上記ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項11に記載のロボットシステム。
【請求項23】上記ロボット装置の上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項19に記載のロボットシステム。
【請求項24】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項25】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項26】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項27】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項28】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項29】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具え、上記無線端末装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた上記文字データに基づく上記ロボット装置の上記発話内容を表示する表示手段とを具え、上記ロボット装置の上記端末手段間で上記無線通信の接続を確立している間、上記無線端末装置の上記表示手段は、双方の上記ロボット装置の上記発話出力手段から出力される上記文字データに基づく上記発話内容を表示することを特徴とするロボットシステム。
【請求項30】上記ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項31】上記ロボット装置の上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項32】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項33】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項34】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項35】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項36】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項37】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、上記ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボットシステム。
【請求項38】自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具えることを特徴とするロボット装置。
【請求項39】外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、上記センサ手段がユーザを検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項40】上記センサ手段の検知結果に基づいて、上記端末手段による上記無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内に上記センサ手段がユーザを検知しない場合には、上記制御手段は、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項41】物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項42】上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項43】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項44】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項45】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項46】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項47】上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項48】自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、外部状況を検知するセンサ手段と、上記センサ手段の検知要求を表す文字データを上記無線端末装置に送信する発話出力手段とを具え、上記センサ手段の検知結果に基づいて上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボット装置。
【請求項49】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、いずれか一の上記ロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他の上記ロボット装置が応答を返信したとき、双方の上記ロボット装置は、上記無線通信の接続を確立した後、相互に上記ロボット装置に固有の名刺情報を送受信することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項50】上記ロボット装置から発信される上記接続要求を受信して応答を返信した無線端末装置は、当該ロボット装置と共に、上記無線通信の接続を確立した後、上記無線端末装置は当該無線端末装置に固有の名刺情報を上記ロボット装置に送信する一方、上記ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を上記無線端末装置に送信することを特徴とする請求項49に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項51】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置は、発話内容を表す文字データを上記無線端末装置に送信する第1のステップと、上記無線端末装置は、上記ロボット装置から得られた上記文字データに基づく当該ロボット装置の上記発話内容を表示する第2のステップとを具えることを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項52】上記第1のステップでは、上記無線端末装置と上記ロボット装置との間で上記無線通信の接続を確立している間に、外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記無線端末装置に送信することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項53】上記第1のステップでは、上記無線端末装置と上記ロボット装置との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にユーザを検知しない場合には、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項52に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項54】上記第1のステップでは、上記文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項55】上記ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項56】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項57】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項58】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項59】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項60】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項61】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置間で上記無線通信の接続を確立している間、上記無線端末装置は、双方の上記ロボット装置から出力される上記文字データに基づく上記発話内容を表示することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項62】上記文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現することを特徴とする請求項61に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項63】上記ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項61に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項64】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項65】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項66】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項67】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項68】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項69】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項1】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は無線通信手段を有し、上記ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして双方の上記無線通信手段を介して上記ロボット装置に送受信することを特徴とするロボットシステム。
【請求項2】上記複数のロボット装置のうち選択されたロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置を有し、上記遠隔操作装置は、操作対象である各上記ロボット装置から送信される上記会話内容を画面表示することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項3】各上記ロボット装置は、外部の状況及び又は外部からの入力を検出するセンサ手段と、当該検出結果に基づいて、予め保持している感情及び又は本能をモデル化した感情及び又は本能モデルを更新する更新手段と、当該更新した感情及び又は本能モデルに基づいて感情及び又は本能を決定する決定手段とを有し、当該決定手段による決定結果を上記無線通信手段を介して上記遠隔操作装置に送信し、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて、予め保持している複数の絵文字データの中から該当する絵文字データを選択し、当該選択した絵文字データに基づく絵文字を上記表示手段に画面表示させることを特徴とする請求項2に記載のロボットシステム。
【請求項4】上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて選択した絵文字データに基づく絵文字を、上記会話内容に同期させて、上記表示手段に画面表示することを特徴とする請求項3に記載のロボットシステム。
【請求項5】各上記ロボット装置は、任意の音を出力するスピーカ及び当該音を集音するマイクロホンを有し、上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、他方の上記ロボット装置が上記スピーカを介して出力する所定音を上記マイクロホンを介して集音し、当該集音結果に基づいて、上記所定音を出力したロボット装置が存在する方向を特定することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項6】各上記ロボット装置は、所定の動作及び行動パターンを表すモーションデータを記憶するメモリ手段を有し、上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、上記メモリ手段から上記モーションデータを読み出して他方の上記ロボット装置に送信することを特徴とする請求項1に記載のロボットシステム。
【請求項7】複数のロボット装置が自律的に行動するロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は無線通信手段を有し、上記ロボット装置同士で会話する際、中心となる上記ロボット装置は、上記無線通信手段を介して周囲の上記ロボット装置のうち交信可能なロボット装置を探した後、当該各ロボット装置から固有情報を収集し、当該収集結果を各上記ロボット装置に送信した後、所望の順番で各上記ロボット装置と会話を行うことを特徴とするロボットシステム。
【請求項8】各上記ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置をも、上記中心となるロボット装置の交信対象とすることを特徴とする請求項7に記載のロボットシステム。
【請求項9】自律的に行動するロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置同士で会話する際、当該会話の内容をコマンド及び又はセマンティクスとして無線通信を介して双方の上記ロボット装置に送受信することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項10】上記ロボット装置から送信される上記会話内容を、当該ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置に画面表示させることを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項11】上記ロボット装置は、外部の状況及び又は外部からの入力の検出結果に基づいて、予め保持している感情及び又は本能をモデル化した感情及び又は本能モデルを更新し、当該更新した感情及び又は本能モデルに基づいて感情及び又は本能を決定し、当該決定結果を無線通信を介して上記遠隔操作装置に送信する第1のステップと、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて、予め保持している複数の絵文字データの中から該当する絵文字データを選択し、当該選択した絵文字データに基づく絵文字を上記表示手段に画面表示させる第2のステップとを具えることを特徴とする請求項10に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項12】上記第2のステップでは、上記遠隔操作装置は、対応する上記ロボット装置から送信される上記決定結果が表す感情及び又は本能に基づいて選択した絵文字データに基づく絵文字を、上記会話内容に同期させて、上記表示手段に画面表示することを特徴とする請求項11に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項13】上記ロボット装置間で双方の上記無線通信手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、他方の上記ロボット装置が上記スピーカを介して出力する所定音を上記マイクロホンを介して集音し、当該集音結果に基づいて、上記所定音を出力したロボット装置が存在する方向を特定することを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項14】上記ロボット装置間で双方の上記無線通手段を介して交信状態となったとき、一方の上記ロボット装置は、上記メモリ手段から所定の動作及び行動パターンを表すモーションデータを読み出して他方の上記ロボット装置に送信することを特徴とする請求項9に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項15】自律的に行動するロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置同士で会話する際、中心となる上記ロボット装置は、上記無線通信手段を介して周囲の上記ロボット装置のうち交信可能なロボット装置を探した後、当該各ロボット装置から固有情報を収集し、当該収集結果を各上記ロボット装置に送信した後、所望の順番で各上記ロボット装置と会話を行うことを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項16】各上記ロボット装置を無線通信により遠隔操作する遠隔操作装置をも、上記中心となるロボット装置の交信対象とすることを特徴とする請求項15に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項17】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を具え、いずれか一の上記ロボット装置の端末手段が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他の上記ロボット装置の端末手段が応答を返信したとき、双方の上記ロボット装置の端末手段は、上記無線通信の接続を確立した後、相互に上記ロボット装置に固有の名刺情報を送受信することを特徴とするロボットシステム。
【請求項18】上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段を有する無線端末装置を具え、上記無線端末装置は、上記ロボット装置の端末手段から発信される上記接続要求を受信して応答を返信した場合には、上記無線通信の接続を確立した後、上記端末手段は上記無線端末装置に固有の名刺情報を上記ロボット装置の端末手段に送信する一方、上記ロボット装置の端末手段は当該ロボット装置に固有の名刺情報を上記無線端末装置の端末手段に送信することを特徴とする請求項17に記載のロボットシステム。
【請求項19】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具え、上記無線端末装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた上記文字データに基づく上記ロボット装置の上記発話内容を表示する表示手段とを具えることを特徴とするロボットシステム。
【請求項20】上記ロボット装置は、外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、上記センサ手段がユーザを検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力することを特徴とする請求項19に記載のロボットシステム。
【請求項21】上記ロボット装置は、上記センサ手段の検知結果に基づいて、上記端末手段による上記無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内に上記センサ手段がユーザを検知しない場合には、上記制御手段は、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項20に記載のロボットシステム。
【請求項22】上記ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項11に記載のロボットシステム。
【請求項23】上記ロボット装置の上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項19に記載のロボットシステム。
【請求項24】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項25】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項26】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項27】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項28】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項23に記載のロボットシステム。
【請求項29】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、各上記ロボット装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具え、上記無線端末装置は、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、当該端末手段を介して得られた上記文字データに基づく上記ロボット装置の上記発話内容を表示する表示手段とを具え、上記ロボット装置の上記端末手段間で上記無線通信の接続を確立している間、上記無線端末装置の上記表示手段は、双方の上記ロボット装置の上記発話出力手段から出力される上記文字データに基づく上記発話内容を表示することを特徴とするロボットシステム。
【請求項30】上記ロボット装置は、物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項31】上記ロボット装置の上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項29に記載のロボットシステム。
【請求項32】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項33】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項34】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項35】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項36】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項31に記載のロボットシステム。
【請求項37】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボットシステムにおいて、上記ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボットシステム。
【請求項38】自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、上記無線通信規格に基づく無線通信を行うための端末手段と、発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力する発話出力手段とを具えることを特徴とするロボット装置。
【請求項39】外部状況におけるユーザの存在を検知するセンサ手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、上記センサ手段がユーザを検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記端末手段を介して外部出力することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項40】上記センサ手段の検知結果に基づいて、上記端末手段による上記無線通信の接続の切断又は再開を制御する制御手段を具え、上記無線端末装置の端末手段と上記ロボット装置の端末手段との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内に上記センサ手段がユーザを検知しない場合には、上記制御手段は、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項41】物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現するための動作発現手段を具え、上記動作発現手段は、上記発話出力手段が出力する上記文字データに基づく発話内容に合わせた上記動作を発現することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項42】上記発話出力手段は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項38に記載のロボット装置。
【請求項43】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項44】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項45】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項46】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項47】上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項42に記載のロボット装置。
【請求項48】自律的に行動を発現し、無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置において、外部状況を検知するセンサ手段と、上記センサ手段の検知要求を表す文字データを上記無線端末装置に送信する発話出力手段とを具え、上記センサ手段の検知結果に基づいて上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボット装置。
【請求項49】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、いずれか一の上記ロボット装置が、所定の時間タイミングで接続要求を発信し、当該接続要求を受信した他の上記ロボット装置が応答を返信したとき、双方の上記ロボット装置は、上記無線通信の接続を確立した後、相互に上記ロボット装置に固有の名刺情報を送受信することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項50】上記ロボット装置から発信される上記接続要求を受信して応答を返信した無線端末装置は、当該ロボット装置と共に、上記無線通信の接続を確立した後、上記無線端末装置は当該無線端末装置に固有の名刺情報を上記ロボット装置に送信する一方、上記ロボット装置は当該ロボット装置に固有の名刺情報を上記無線端末装置に送信することを特徴とする請求項49に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項51】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置は、発話内容を表す文字データを上記無線端末装置に送信する第1のステップと、上記無線端末装置は、上記ロボット装置から得られた上記文字データに基づく当該ロボット装置の上記発話内容を表示する第2のステップとを具えることを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項52】上記第1のステップでは、上記無線端末装置と上記ロボット装置との間で上記無線通信の接続を確立している間に、外部状況におけるユーザの存在を検知した場合には、上記発話出力手段は、上記発話内容を表す文字データを上記無線端末装置に送信することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項53】上記第1のステップでは、上記無線端末装置と上記ロボット装置との間で上記無線通信の接続を確立している間に、所定時間内にユーザを検知しない場合には、所定の時間間隔で上記無線通信の接続の切断又は再開を繰り返すことを特徴とする請求項52に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項54】上記第1のステップでは、上記文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項55】上記ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項51に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項56】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項57】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項58】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項59】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項60】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項55に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項61】自律的に行動を発現する複数のロボット装置間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置間で上記無線通信の接続を確立している間、上記無線端末装置は、双方の上記ロボット装置から出力される上記文字データに基づく上記発話内容を表示することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【請求項62】上記文字データに基づく発話内容にあわせた物理的、光学的及び又は音響的な動作を発現することを特徴とする請求項61に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項63】上記ロボット装置は、外部及び又は内部の状況に応じて生成した上記ロボット装置の行動の状態に応じて次の出力行動を決定するための規定でなる行動決定情報に従って、上記文字データに基づく発話内容を設定することを特徴とする請求項61に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項64】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項65】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項66】上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容であることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項67】上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置が自律動作している状況を説明する発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、上記ロボット装置の行動の状態遷移に応じた発話内容と、上記文字データに基づく発話内容は、予め設定されたシナリオに基づく複数のつながった発話内容とのいずれか一を選択したものであることを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項68】上記ロボット装置では、上記発話出力手段は、上記行動決定情報で決定される次に出力行動に対して、上記文字データに基づく発話内容を複数設定しておき、当該発話内容の一をランダムに選択するようにしたことを特徴とする請求項63に記載のロボット装置の制御方法。
【請求項69】自律的に行動を発現するロボット装置と無線端末装置との間で所定の無線通信規格に基づく無線通信を行うロボット装置の制御方法において、上記ロボット装置に物理的な働きかけを行いながら上記無線端末装置を登録することを特徴とするロボット装置の制御方法。
【図1】
【図4】
【図8】
【図10】
【図2】
【図3】
【図6】
【図12】
【図45】
【図5】
【図7】
【図19】
【図9】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図33】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図41】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図34】
【図30】
【図31】
【図32】
【図35】
【図37】
【図36】
【図38】
【図42】
【図49】
【図39】
【図40】
【図43】
【図44】
【図46】
【図47】
【図48】
【図4】
【図8】
【図10】
【図2】
【図3】
【図6】
【図12】
【図45】
【図5】
【図7】
【図19】
【図9】
【図11】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図33】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図41】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図34】
【図30】
【図31】
【図32】
【図35】
【図37】
【図36】
【図38】
【図42】
【図49】
【図39】
【図40】
【図43】
【図44】
【図46】
【図47】
【図48】
【公開番号】特開2003−205483(P2003−205483A)
【公開日】平成15年7月22日(2003.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−136327(P2002−136327)
【出願日】平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成15年7月22日(2003.7.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年5月10日(2002.5.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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