説明

微細パターンの形成方法、パターン保護材料と半導体装置

【課題】複数のパターンを合成して微細パターンを形成する方法において、プロセスを簡易化し、低コストで実施できる方法を提供する。
【解決手段】第1のパターンを形成する工程と、保護膜を形成する工程と、第2のパターンを保護膜上に形成する工程と、第2のパターンをマスクとして、保護膜と、保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする工程と、保護膜を除去する工程とを備え、保護膜の形成工程から保護膜の除去工程までの工程を、単数回または複数回実施する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層膜を用いて被加工膜に所定のパターンを形成する半導体装置の製造方法に関するものである。さらに詳細には、微細ピッチの繰り返しパターンを2回以上のリソグラフィの合成で形成し、ハードマスクの成膜回数、エッチング回数、不要膜数とハードマスクの除去回数などを削減することができる微細パターンの形成方法とパターン保護材料に関するものである。また、光学原理上、解像することができる限界以下の微細パターンを有する半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、半導体装置のパターンの微細化と高精度化に伴い、製造プロセスにおける微細加工工程では、リソグラフィによる微細レジストパターンの高精度形成と、レジストパターンをエッチングマスクとした被加工膜への精密ドライエッチングとを両立させることが、重要な技術開発課題となっている。
【0003】
リソグラフィによる微細レジストパターンの高精度形成には、主に以下の3つの制約がある。まず、1つ目に、解像性向上とパターン倒壊防止のために、レジスト膜厚をできる限り薄膜化する必要がある。2つ目に、レジスト材料の解像性を向上させるために、プラズマドライエッチング耐性を犠牲にする必要がある。3つ目に、高精度に微細パターンを形成するために、基板反射率をできる限り小さくする必要がある。
【0004】
一方、単層のレジストパターンをエッチングマスクとした被加工膜への精密ドライエッチングには、主に以下の3つの制約がある。まず、1つ目に、被加工膜のドライエッチングに耐え得るだけのエッチングマスク膜厚が必要であるが、上述のようにレジストを厚く形成した場合には、パターン倒壊の問題が生じる。2つ目に、種々の被加工膜に対して高い選択比のエッチングマスクが得られない。3つ目に、エッチング後の剥離により基板にダメージを与えないため、アッシング除去が可能な膜であることが必須条件である。
【0005】
したがって、被加工膜直上の単層レジストをエッチングマスクとして用いる従来の方法では、リソグラフィによる微細レジストパターンの高精度形成と、レジストパターンをエッチングマスクとした被加工膜への精密ドライエッチングとを両立させることに限界が生じている。以上のようなリソグラフィとドライエッチングの両方のニーズを満たす技術として、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を形成した2層のハードマスクを用いるプロセスと、カーボンを主成分とする有機高分子を含む有機下層膜上に、シリセスキオキサン系ポリマーを含むSi系中間膜をスピンコートした多層レジストを用いるプロセスの実用化が進んでいる。双方とも、カーボン膜上にSiO2系膜を形成するという観点では同様であり、相違点は、2層のハードマスクによる方法ではCVD法により形成するのに対し、他方ではスピンコートにより形成する点である。以下、スピンコートにより多層レジストを形成する方法により従来技術を説明するが、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を形成する2層のハードマスク法においても状況は全く同じである。
【0006】
また、半導体装置パターンの微細化は、主に露光光源の短波長化によりもたらされてきたが、露光装置の価格の高騰と短波長化以外の方法によるパターンの微細化の検討が多方面で進められている。32nmノードデバイスの製造には、高屈折率液体を用いたレンズ開口数(NA)が1.6近傍以下の液浸リソグラフィ、または、波長13.5nmの超紫外線(Extreme Ultraviolet Lithography : EUV)露光技術レベルの解像性が必要とされるが、現状の各々の技術的完成度から、市場ニーズに開発が間に合わない可能性が指摘されている。
【0007】
このような状況の中、2005年頃から、2回のリソグラフィの合成で、光学原理上、解像することができる限界を下回るパターンピッチを実現する方法が学会発表され(非特許文献1参照)、以降2回のリソグラフィを用いる方法の検討が増えている。2006年には、Hynix社からFlashメモリの微細ピッチを2回リソグラフィの合成により形成す方法が検討されている(非特許文献2参照)。また、同様に、Hynix社は、ドライエッチング工程を削減するため、Si含有架橋性反射防止膜(BARC ; Bridge-formation Antireflective Coating)を用いた低コストなプロセスフローを報告している(非特許文献3参照)。
【0008】
上記の文献では、単層プロセスの2回加工を記述しているが、前述のように、単層プロセスは、現在では破綻の傾向にあり、その対策となる多層レジスト法のプロセスフローの詳細を図3に示す。まず、図3(a)に示すように、基板31上に、被加工膜32、無機ハードマスク(HM)33、カーボンを主成分とする有機高分子からなる下層膜34と、SiO2系中間膜35を、この順に形成する。つぎに、中間膜35上に、第1のレジストパターン36を形成し(図3(b))、レジストパターン36をマスクとして中間膜35をエッチングし(図3(c))、つづいて中間膜35aをマスクとして下層34をエッチングし(図3(d))、さらに下層34aをマスクとして無機ハードマスク33をエッチングし(図3(e))、下層34aを除去する(図3(f))。
【0009】
つぎに、無機ハードマスク33a上に、再度、下層膜34bと、中間膜35bを形成し(図3(g))、中間膜35b上に、第2のレジストパターン36aを形成する(図3(h))。同様にして、レジストパターン36aをマスクとして中間膜35bをエッチングし(図3(i))、中間膜35cをマスクとして下層膜34bをエッチングし(図3(j))、つづいて下層膜34cをマスクとして無機ハードマスク33aをエッチングし(図3(k))、下層膜34cを除去する(図3(l))。その後、無機ハードマスク33bをマスクとして被加工膜32をエッチングし(図3(m))、最後に無機ハードマスク33cを除去する(図3(n))。
【0010】
このプロセスフローは、多層レジスト法における中間膜の形成を、一見、単層レジストを2回形成することにより完成できるかのように見えるが、このプロセスは破綻している。図4に、単層レジストを2回形成することにより中間膜を形成する方法を詳細に示す。まず、基板41上に、被加工膜42、カーボンを主成分とする有機高分子からなる下層膜44と、SiO2系中間膜45を、順に形成する(図4(a))。つぎに、中間膜45上に、第1のレジストパターン46を形成し(図4(b))、レジストパターン46をマスクとして中間膜45をエッチングし(図4(c))、レジストを除去する(図4(d))。つづいて中間膜45a上に架橋性反射防止膜(BARC)47を形成し(図4(e))、その後、第2のレジストパターン46aを形成し(図4(f))、レジストパターン46aをマスクとして架橋性反射防止膜47と中間膜45aをエッチングし(図4(g))、第2のレジスト46bと架橋性の有機反射防止膜47aを除去する(図4(h))。
【0011】
図4に示すように、中間膜45に、単層レジストを用いて第1のパターンと第2のパターンを形成すると、図4(g)において、最後の中間膜のエッチングの後に、第2のレジスト46aと架橋性の有機反射防止膜除去47aを除去しなければならない。しかし、この架橋性の有機反射防止膜47aを、有機高分子からなる下層膜44にダメージ与えることなく除去することは不可能であるから、このプロセスは破綻している。また、パターン合成ができたとしても、形成されるパターンは中間膜45aのパターンであり、レジストパターンではないため、容易にレジストパターンのリワークができないという欠点がある。
【0012】
また、半導体素子の微細パターン形成方法として、つぎに示す方法が知られている(特許文献1参照)。まず、半導体基板上に下部層を形成し、下部層上に第1の感光性膜を形成した後、第1の露光マスクにより第1の感光性膜パターンを形成する。つぎに、全表面上に中間媒介物質層を形成し、中間媒介物質層上に第2の感光性膜を形成した後、第2の露光マスクにより、第2の感光性膜パターンを形成する。その後、第2の感光性膜パターンをマスクにして、中間媒介物質層を選択的に除去して第1の感光性膜パターンを露出させ、つづいて第1および第2の感光性膜パターンをマスクにして、下部層を選択的に除去して半導体基板上に下部層パターンを形成する方法である。
【特許文献1】特開平9−205081号公報
【非特許文献1】M. Maenhoudt et al., Proceedings of SPIE, Vol. 5754, p1508, 2005
【非特許文献2】Chang-Moon Lim et al., Proceedings of SPIE, Vol. 6154, 615410-1, 2006
【非特許文献3】Sungkoo Lee et al., Proceedings of SPIE Vol. 6153, 61531K-1, 2006
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
光学的解像力を表すレイリーの式をつぎに示す。
R=k1・(λ/NA)
式中、Rはパターン解像度、λは露光波長、NAはレンズ開口数で、k1はプロセスファクターである。このプロセスファクターk1が0.25を下回る微細な繰り返しピッチのパターンは、光学原理から1次回折光がレンズNA(瞳)に入らないため、完璧な位相シフトマスクと完全にコヒーレントな照明を用いた理想的な光学条件の下においても、物理的な光学の原理上、パターンを解像することができない。
【0014】
図1は、従来の繰り返しパターンピッチの平面図であり、プロセスファクターk1<0.25のパターンを2回の微細加工により形成する原理を示す。プロセスファクターk1が0.25以下である図1(a1)の微細な繰り返しのピッチパターンを形成するには、図1(a2)に示す2倍の繰り返しピッチパターンAと、図1(a2)で隙間の開いた部分に、同様のパターンを有する図1(a3)のパターンBを形成するという2回の加工により可能となる。図1(b1)、図1(b2)と図1(b3)の例でも同様である。図1(a1)をIIIN−IIINで切断したときの断面図が図3(n)であり、同様に、図1(b1)をIIIN−IIINで切断したときの断面図が図3(n)である。
【0015】
しかし、図1のように2つのパターンを合成するのは、図形の合成的には容易に見えるが、実際にフォトレジストパターンをマスクとして、各種半導体製造用の被加工膜にエッチング転写するには、大きなプロセスの複雑化を招く。単純に考えても、リソグラフィとエッチングを2回ずつ繰り返すから、プロセスコストは最低でも2倍になる。
【0016】
本発明の課題は、2つのパターンの合成パターンを各種半導体製造用の被加工膜にエッチング転写する場合に、成膜回数、エッチング回数、不要膜数とハードマスクの除去回数などを削減し、プロセスを簡易化し、低コストで実施できる微細パターンの形成方法とその方法に用いるパターン保護材料を提供することにある。また、その方法により微細パターンを形成した半導体装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の1実施形態によれば、複数のパターンを合成する微細パターンの形成方法であって、第1のパターンを形成する工程と、パターン現像液に溶解しないポリマーを含むパターン保護溶質を、第1のパターンを溶解しない溶媒で溶解したパターン保護材料を第1のパターン上に塗布し、乾燥し、保護膜を形成する工程と、第1のパターンと異なる第2のパターンを保護膜上にリソグラフィにより形成する工程と、第2のパターンをマスクとして、保護膜と、保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする工程と、第1のパターンを溶解せず、保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を除去する工程とを備え、保護膜の形成工程から保護膜の選択的な除去工程までの工程を、単数回または複数回実施することを特徴とする微細パターンの形成方法を提供する。
【0018】
本発明の他の実施形態によれば、第1のパターンを形成する工程と、パターン保護材料を第1のパターン上に塗布し、乾燥し、保護膜を形成する工程と、第1のパターンと異なる第2のパターンを保護膜上にリソグラフィにより形成する工程と、第2のパターンをマスクとして、保護膜と、保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする工程と、第1のパターンを溶解せず、保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を除去する工程とを備え、保護膜の形成工程から保護膜の選択的な除去工程までの工程を、単数回または複数回実施することにより複数のパターンを合成する微細パターンの形成方法において使用するパターン保護材料であって、アルカリに溶解しないポリシリセスキオキサン誘導体を含有するパターン保護溶質を、エーテル、エステル、アルコール、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒のうちいずれかの溶媒、またはアルカンを40%以上含む混合溶媒に溶解したことを特徴とするパターン保護材料を提供する。
【発明の効果】
【0019】
本発明の実施形態によれば、成膜回数、エッチング回数、不要膜とハードマスクの除去回数などを削減し、プロセスを簡易化し、低コストで実施できる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
第1のレジストパターンの形成後、第1のパターン上に、パターン保護材料を塗布し、乾燥し、保護膜を形成する。パターン保護材料は、パターン保護溶質を溶媒により溶解した溶液であり、パターン保護溶質は、アルカリ現像液などのパターン現像液およびレジスト除去用の溶剤として用いられるプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートなどのアセテート系溶剤に溶解しないポリフェニルシリセスキオキサンポリマーなどである。また、使用する溶媒は、第1のレジストパターンを溶解しない溶媒であり、たとえば、ジイソブチルエーテルなどのエーテル系の溶媒、またはアルカン類を40%以上含む混合溶媒などである。
【0021】
つぎに、第1のレジストパターンと異なる第2のレジストパターンを保護膜上にリソグラフィにより形成し、第2のレジストをマスクとして保護膜と、保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする。その後、第1のレジストパターンを溶解せず、保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を溶解し、除去する。使用する溶媒としては、たとえば、ジイソブチルエーテルなどのエーテル系の溶媒、またはアルカン類を40%以上含む混合溶媒などがある。本発明では、上記の保護膜形成工程から保護膜の選択的な除去工程までの各工程を、単数回または複数回実施し、複数のパターンを合成した微細パターンを形成する。
【0022】
複数のパターンを合成して微細パターンを形成し、各種半導体製造用の被加工膜にエッチング転写する場合に、成膜回数、エッチング回数、不要膜とハードマスクの除去回数などを削減し、プロセスを簡易化し、低コストで実施できる。また、形成される合成パターンは、ハードマスクパターンではなく、フォトレジストのパターンであるため、合成パターンのでき栄えが良くない場合に、アッシングなどの方法により、従来のリソグラフィと同様に再生処理が可能である。また、エッチング選択比の問題から多層膜化するハード膜構造を必要としないため、デバイス構造を簡素化できる。
【0023】
<実施の形態1>
本実施の形態のプロセスフローを図5に示す。シリコン基板デバイス製造の各リソグラフィ工程において、デバイス製造に必要な回路パターンを下地に形成した後、図5(a)に示すように、基板51上に、被加工膜52を形成する。つぎに、平行平板型プラズマCVD装置または高密度プラズマCVD装置を用いてプラズマ化学気相成長法により、アモルファスカーボンからなる下層膜54を堆積する。炭素供給源となる炭化水素系ガスとして、メタン(CH4)、エタン(C2H6)、プロパン(C3H8)、ブタン(C4H10)、アセチレン(C2H2)、プロピレン(C3H6)、プロピン(C3H4)または有機系材料であるジメチルホルムアミド(HCON(CH3)2)から選択し、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、窒素(N2)などのキャリアガスの少なくとも1種とともにチャンバーに導入し、300℃〜550℃の範囲で、10torr以下の圧力で、プラズマ化学気相成長させ、アモルファスカーボン膜(α-C)を約300nmの膜厚で堆積する。
【0024】
つぎに、同様にして、平行平板型プラズマCVD装置または高密度プラズマCVD装置により、モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、トリメチルシラン(SiH(CH3)3)、TEOS(Si(OC2H5)4)などのシランソースガスと、O2ガス、O3ガス、COガスなどの酸化系ガスを用いてプラズマ化学気相成長法により、プラズマシリコン酸化物(p-SiO)からなる中間膜55を膜厚30nmで堆積する。その後、同様にして、モノシラン(SiH4)、ジシラン(Si2H6)、トリメチルシラン(SiH(CH3)3)、TEOS(Si(OC2H5)4)などのシランソースガスと、N2O、NH3ガスなどの窒化系ガスを用いてプラズマ化学気相成長法により、プラズマシリコン窒化膜(p-SiN)を膜厚約20nmで堆積する。このp-SiN(約20nm)/p-SiO(約30nm)/α-C(約300nm)の膜構造により、反射率制御が万全に抑制できない場合、またはレジストと基板表面の化学的相互作用によるパターンすそ引き現象が生じる場合は、この上に市販の1stミニマム有機ARCである日産化学製ARC83を約40nmの膜厚で塗布するのが好ましい。
【0025】
つぎに、図5(b)に示すように、第1のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理後、投影露光装置により処理する。露光用のマスクは、必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載のように、最小抜き幅(たとえば32nmSpace)と、その3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第1のマスクを用いる。露光後の熱処理(Post Exposure Bake : PEB)を、約100℃〜140℃で1分間程度で実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのアルカリ現像液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、第1のレジストパターン56を形成する。
【0026】
ここで、中間膜55上に、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜してから、第1のレジストをパターン形成しても良い。また、特開2006−267521号公報と特開2006−227632号公報に記載されているように、露光波長で十分な透過性を有し、フォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことのないトップコート層をフォトレジスト上に形成してもよい。
【0027】
つぎに、図5(c)に示すように、第1のレジストパターン上に、小西化学工業(株)製のポリフェニルシリセスキオキサンとポリメチルシリセスキオキサンの共重合体であるPMPSQ-Eを、ジアミルエーテルとアニソールの混合溶媒に溶解した材料を、膜厚が約200nm〜300nmとなるように塗布し、約100℃〜170℃の範囲で乾燥し、保護膜58を形成する。乾燥時には、第1のパターンが変形しない温度で熱処理する必要がある。このパターン保護溶質は、後の工程において使用するアルカリ現像液、たとえば、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのパターン現像液に溶解しない。
【0028】
PMPSQ-Eは共重合体であり、末端が部分的にエトキシ化された化合物であるが、ポリフェニルシリセスキオキサン(PPSQ)、ポリメチルシリセスキオキサン(PMSQ)であって、末端がシラノールであるものとしてPPSQ-H、PMSQ-H、末端を不活性にターミネートしたものとしてPPSQ-T、PMSQ-Tを用いても同様の効果を得ることができる。また、PPSQ、PMSQの共重合比率を調整し、または各々のポリマーをブレンドして用いても同様の効果が得られ、かかる方法により、保護膜からの反射率を抑制する光学定数に設定することが可能である。また、PMPSQ-E、PPSQ-EまたはPMSQ-Eの末端基のエトキシ化率を変えることにより、加熱後の重合度を調整することができる。一方、パターン保護材料に、ジメチルシロキサンからなるシリコンオイルを可塑剤として固形分換算で5%以下添加することにより、パターン段差埋め込み特性を向上することができる。また、塗布性を改善するために、固形分換算で数百ppmの微量の界面活性剤を添加する態様も有効である。
【0029】
ポリシリセスキオキサン誘導体は、化4の構造を有し、ポリマー側鎖の官能基Rが、第2のパターン形成時の露光波長に吸収性を有する態様が、保護膜に光反射機能と透過防止機能を持たせることができる点で好ましい。
【0030】
【化4】

【0031】
(化4におけるRはアルキル基、アリール基、シクロオレフィン基であり、XはSiとRとの単結合、メチレン鎖、エステルまたはエーテル結合であり、mは正の整数である。)
溶剤は、ジアミルエーテルとアニソールの混合溶媒用いたが、第1のレジストパターンを溶解しない溶媒を使用することができ、たとえは、ブタノール(ノルマル体、イソ体、ターシャリー体)、メチルエチルカルビノール、ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、ノニルアルコール、オクチルアルコール、ピナコール、ジメチルプロパノール、3−メチルー2−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、アリルアルコールなどのアルコール系、ジエチルエーテル、イソブチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルなどのエーテル類、エステル類、フッ素系溶媒または芳香族系溶媒を用いることができる。
【0032】
また、アルカンを主溶媒とした有機溶媒であれば、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶剤、芳香族系溶媒などを添加混合することも可能である。使用できるアルカン類有機溶媒とは、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、エイコサン、ドコサン、シクロブタン、シクロヘキサンなどのアルカン、シクロアルカン類などであり、アルカンは、全有機溶剤中の40質量%以上を用いる態様が好ましい。
【0033】
つぎに、保護膜上に、第2のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅型レジストを塗布し、100℃程度の塗布後ベーク処理(PAB)後、投影露光装置により必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載されているように最小抜き幅(たとえば32nmSpace)とその3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第2のマスクを用いて露光処理を施し、露光後熱処理(PEB)を約100℃から140℃で1分間程度で実施し、アルカリ現像液としてテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液で約30秒〜1分間で処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、図5(d)に示すように、第2のレジストパターン56aを形成する。保護膜上の反射率制御性の向上、またレジスト密着性の向上によるパターンの剥がれ防止のため、ヘキサメチルジシラザンによるシリル化処理を施すことができ、30nm〜80nm膜厚の有機反射防止膜(ARC)を成膜し、その上に第2のレジストをパターン形成する態様も同様に有効である。
【0034】
つぎに、図5(e)に示すように、第2のレジストパターン56aをマスクとして、保護膜58のエッチングを施し、第2のレジストパターンを転写する。エッチングにおいては、フロロカーボン系のガスとしてはCF4、CHF3、CH2F2、CH3Fが挙げられ、これらフロロカーボン系の混合ガス系または、フロロカーボン系のガスに酸素もしくは窒素を添加する混合ガス系を用いることができる。
【0035】
保護膜のエッチングに用いたフロロカーボン系のガスを反応室内より一定時間排気した後、連続して反応室内に酸素と一酸化炭素を供給して圧力を一定に保持し、上部および下部電極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、第2のレジストと保護膜の積層構造をマスクとして第1のレジストのエッチングを施し、第1のレジストパターン56に第2のレジストパターン56aを転写し、パターンを合成する。この際に、保護膜がSi原子を含むシリセスキオキサン誘導体で構成されるため、第1のレジストの酸素と一酸化炭素によるエッチング時に、保護膜が良好なエッチングマスクとなる。このため、第2のレジストパターンを薄膜で形成することが可能となる。この時、第1のレジストはエッチング中に自然消滅する。供給ガスは、酸素のみ、酸素に窒素またはアルゴンを添加した混合ガス系、もしくは水素と窒素の混合ガス系またはアンモニアを用いる。保護膜のエッチングと第1のレジストのエッチングを、同一のプラズマ処理装置においてエッチングしたが、保護膜と第1のレジストのエッチングをそれぞれ別のプラズマ処理装置で行なうこともできる。
【0036】
つぎに、図5(f)に示すように、第1のレジストパターンを溶解せず、保護膜の余剰部分を選択的に剥離することができる溶媒により保護膜58aを除去する。0.5mass%の希釈フッ酸に常温で約1分間浸漬処理し、続いてアニソールとイソブチルアルコールの混合溶媒に約1〜2分間浸漬することにより、保護膜を選択的に剥離することができる。本工程では、フッ酸、パラトルエンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸を、エーテル類、エステル類、アルコール類、フッ素系溶媒、芳香族溶媒のいずれかに溶解して使用することもできる。あるいは、アルカンを40%以上含む有機系混合溶媒であって、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶媒、芳香族溶媒などを添加混合した混合溶媒を使用することも可能である。また、溶媒に酸溶液を混合した溶液による一液処理、もしくは、溶媒と酸溶液による多段階処理により保護膜を除去することができる。
【0037】
その後、第1のレジストと第2のレジストの合成パターン56bをマスクとし、通常の多層レジストプロセスにより中間膜55を加工し(図5(g))、同様に下層膜54を加工し(図5(h))、被加工膜52を加工することにより(図5(i))、一層の回路パターンを形成することができる(図5(j))。第2のレジストパターンの除去においては、レジスト溶媒による溶解ダメージを抑制する温度で熱処理する態様が好ましい。本発明の微細パターンの形成方法により、露光装置の光学解像限界以下の微細パターンを有する半導体装置を提供できる。
【0038】
以上の工程により、被加工膜52に対する第1のレジストパターン56と第2のレジストパターン56aを、最終的に下層膜54で統一した形で、被加工膜52へのエッチングが可能となる。本発明においては、下層膜54が炭素系膜である点にメリットがある。炭素系膜は、各種半導体の製造に用いられる被加工膜の材料であるポリシリコン、シリコン酸化膜、シリコン窒化膜、SiOC膜などとの選択比を、少なくとも10以上と非常に大きく取れるため、汎用性が高く、高精度に被加工膜をエッチングすることできる。また、被加工膜のエッチング完了後に、中間膜は自然消滅し、炭素系膜が残膜した状態でエッチングが完了するように設計でき、残留している炭素系膜は、無機膜と異なり、酸素プラズマで選択的にアッシング除去可能である。この点、下層膜の炭素系膜を省略し、被加工膜上に無機2層膜のハードマスクを形成した場合は、最後に無機膜の除去が必要となるが、選択的に除去するにはCMP法のような非汎用的な除去方法が必要となる。さらに、半導体のエッチングにおいては、炭素系膜であるレジストにより、各種半導体製造に用いられる被加工膜をエッチングしてきた実績があり、その技術を活用することができる。
【0039】
本実施の形態では、2層のハードマスクをCVD法により形成し、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を有する2層ハードマスクについてパターン合成の手順を述べたが、カーボン膜上にシリコン酸化系膜を形成するという観点では、塗布型多層レジスト上へのパターン合成の手順についても同様である。また、第1のパターンと第2のパターンの合成パターンの形成後に、保護膜を形成し、第3のレジストパターンを形成し、ドライエッチと選択的剥離を実施し、第1、第2と第3のパターンを合成することで、2回以上のパターンの合成を行なうことも可能である。
【0040】
さらに、この合成工程を、分離工程、ゲート工程、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に順次適用することにより、微細パターンを含む半導体デバイスの製造が可能となる。図7は、繰り返しパターンピッチの平面図であり、図7(a1)〜(a3)はダブルライン方式、図7(b1)〜(b3)はダブルトレンチ方式、図7(c1)〜(c3)はダブルホール方式の例である。本発明の方法は、ダブルホール方式とダブルトレンチ方式に好適であるが、ダブルライン方式には使用できないため、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に好適である。特に、Cu配線を形成するシングルダマシン工程とデュアルダマシン工程への適用が好適である。ダブルトレンチ方式から派生したダブルホール方式は、コンタクト工程とビアホール工程において、より好ましく使用することができる。また、ビアファーストのデュアルダマシン工程は、ビアの埋め込みを要するため、有機下地層をスピンコートしてビアを埋め込む態様が好ましく、埋め込み性能の良い塗布型の2層中間膜が有用である。
【0041】
<実施の形態2>
本実施の形態では、第1のパターンと第2のパターンの合成後、第3のレジストパターンを形成し、第1、第2と第3のパターンを合成することにより、2回以上のパターンの合成を行なう。プロセスフローを図2に示す。シリコン基板デバイス製造の各リソグラフィ工程において、デバイス製造に必要な回路パターンを下地に形成した後、図2(a)に示すように、基板21上に、被加工膜22を形成する。つぎに、下層膜24を形成するため、100nm〜300nmの膜厚となるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間のハードベークを施す。下層膜は、ベンゼン環もしくはナフタレン環などの芳香族化合物、またはノルボルネンもしくはアダマンチルなどの脂環式化合物を含有する高分子化合物で、炭素含有率が75質量%以上の塗布膜である態様が好ましい。つぎに、下層膜24上に、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とするSi系中間膜25を、膜厚が50nm〜150nmとなるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間のハードベークで熱硬化処理を施す。
【0042】
つぎに、図2(b)に示すように、第1のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理後、投影露光装置により処理する。露光用のマスクは、必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載のように、最小抜き幅(たとえば32nmSpace)と、その3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第1のマスクを用いる。露光後の熱処理(PEB)を、約100℃〜140℃で1分間程度で実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのアルカリ現像液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、第1のレジストパターン26を形成する。
【0043】
ここで、中間膜25上に、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜してから、第1のレジストをパターン形成しても良い。また、特開2006−267521号公報と特開2006−227632号公報に記載されているように、露光波長で十分な透過性を有し、フォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことのないトップコート層をフォトレジスト上に形成してもよい。
【0044】
つぎに、図2(c)に示すように、第1のレジストパターン26上に、約200nm〜300nmの膜厚で保護膜28を塗布し、約80℃〜110℃の範囲で熱処理を施する。保護膜28は、環式パーフルオロアルキルポリエーテルとして旭硝子社製のサイトップシリーズを、パーフルオロヘキサンに溶解した材料を使用する。この旭硝子社製のサイトップシリーズに代えて、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いることができる。PTFEとしては、たとえば、デュポン社製のAF1600、AF2400などを用いることができる。また、パターン保護材料は、溶剤に不溶化する点で、表面偏析性の高いフッ素化合物を含有する態様が好ましい。ここに、表面偏析性の高いフッ素化合物とは、パーフルオロアダマンチルメタアクリレート、パーフルオロノルボルネンメタアクリレート、環式パーフルオロアルキルポリエーテル、ポリジアリル環式パーフルオロアルキルなどのフッ素化合物であって、分子量の小さいポリマーまたはオリゴマーを1〜5質量%添加した態様が好ましい。保護膜材料には、フッ素系溶剤と相溶性を有する他の有機溶剤、界面活性剤なども適宜混合して用いることが可能である。
【0045】
パターン保護材料に使用する溶剤は、第1のパターンを溶解しない溶媒であって、フッ素系樹脂を溶解し得る溶剤であれば良く、特に限定されないが、たとえば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタンなどのパーフルオロアルカンまたはパーフルオロシクロアルカン、これらの一部に二重結合を有するパーフルオロアルケン、さらにはパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)などのパーフルオロ環状エーテル、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロテトラペンチルアミン、パーフルオロテトラヘキシルアミンなどのフッ素系溶剤を用いることができる。
【0046】
つぎに、保護膜上に、第2のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅型レジストを塗布し、100℃程度の塗布後ベーク処理(PAB)後、投影露光装置により必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載されているように最小抜き幅(たとえば32nmSpace)とその3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第2のマスクを用いて露光処理を施し、露光後熱処理(PEB)を約100℃から140℃で1分間程度で実施し、アルカリ現像液としてテトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液で約30秒〜1分間で処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、図2(d)に示すように、第2のレジストパターン26aを形成する。保護膜上の反射率制御性の向上、またレジスト密着性の向上によるパターンの剥がれ防止のため、ヘキサメチルジシラザンによるシリル化処理を施すことができ、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜し、その上に第2のレジストをパターン形成する態様も有効である。
【0047】
つぎに、図2(e)に示すように、第2のレジストパターン26aをマスクとして、保護膜28と第1のレジストパターン26をエッチングし、第1のレジストパターンに第2のレジストパターンを転写し、合成してレジストパターン26bを形成する。供給ガスは、酸素のみ、または酸素に窒素もしくはアルゴンを添加した混合ガス系、または水素と窒素の混合ガス系、またはアンモニアを用いることも可能である。
【0048】
つぎに、図2(f)に示すように、レジストパターン26bを溶解せず、保護膜28aを選択的に剥離するため、パーフルオロヘキサンに常温で約1分間浸漬処理する。フッ素系溶剤を主溶媒とした有機溶媒組成で、アルコール、エーテル、エステル、芳香族溶媒などを添加混合した混合溶媒を使用することも可能である。この際、保護膜28a上に、レジストおよび有機ARCが残存している場合は、保護膜溶解時にリフトオフされて剥離溶媒に浮遊するため、リンス洗浄でパターン上に異物が残らないようにするのが好ましい。
【0049】
つづいて、図2(c)〜図2(f)の工程を再度繰り返し、第3のパターンを合成する。すなわち、図2(g)に示すように、レジストパターン26b上に、保護膜28bを塗布し、熱処理を施す。保護膜28bは、環式パーフルオロアルキルポリエーテルとして旭硝子社製のサイトップシリーズを、パーフルオロヘキサンに溶解した材料を使用する。つぎに、保護膜28b上に、第3のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅型レジストを塗布し、ベーク処理をする。その後、露光処理を施し、熱処理を実施し、アルカリ現像液で処理し、現像後ベークを施し、図2(h)に示すように、第3のレジストパターン26cを形成する。
【0050】
つぎに、図2(i)に示すように、レジストパターン26cをマスクとして、保護膜28bとレジストパターン26bをエッチングし、レジストパターン26bに第3のレジストパターン26cを転写し、合成してレジストパターン26dを形成する。その後、図2(j)に示すように、パーフルオロヘキサンに浸漬し、保護膜28cを選択的に剥離する。つぎに、レジストパターン26dをマスクとし、通常の多層レジストプロセスにより中間膜25を加工し(図5(k))、同様に下層膜24を加工し(図5(l))、被加工膜22を加工することにより(図5(m))、一層の回路パターンを形成することができる(図5(n))。
【0051】
本実施の形態では、塗布型多層レジスト上へのパターン合成について述べたが、カーボン膜上にシリコン酸化系膜を形成するという観点では、2層のハードマスクをCVD法により形成し、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を有する2層ハードマスクについても同様である。また、この合成工程を、分離工程、ゲート工程、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に順次適用することにより、微細パターンを含む半導体デバイスの製造が可能となる。本発明の方法は、ダブルホール方式とダブルトレンチ方式に好適であるが、ダブルライン方式には使用できないため、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に好適である。特に、Cu配線を形成するシングルダマシン工程とデュアルダマシン工程への適用が好適である。
【0052】
<実施の形態3>
本実施の形態においては、感光性保護膜を使用して、レジストパターンの合成を実施する。プロセスフローを図9に示す。シリコン基板デバイス製造の各リソグラフィ工程において、デバイス製造に必要な回路パターンを下地に形成した後、図9(a)に示すように、基板91上に、被加工膜92を形成する。つぎに、下層膜94を形成するため、100nm〜300nmの膜厚でスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間のハードベークを施す。下層膜は、ベンゼン環もしくはナフタレン環などの芳香族化合物、またはノルボルネンもしくはアダマンチルなどの脂環式化合物を含有する高分子化合物で、炭素含有率が75質量%以上の塗布膜である態様が好ましい。つぎに、下層膜94上に、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とするSi系中間膜95を、膜厚が50nm〜150nmとなるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間の熱硬化処理を施す。中間膜95は、単層膜または積層膜のいずれでも有効である。
【0053】
つぎに、図9(b)に示すように、第1のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理後、投影露光装置により処理する。露光用のマスクは、必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載のように、最小抜き幅(たとえば32nmSpace)と、その3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第1のマスクを用いる。露光後の熱処理(Post Exposure Bake : PEB)を、約100℃〜140℃で1分間程度で実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのアルカリ現像液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、第1のレジストパターン96を形成する。
【0054】
ここで、中間膜95上に、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜してから、第1のレジストをパターン形成しても良い。また、特開2006−267521号公報と特開2006−227632号公報に記載されているように、露光波長で十分な透過性を有し、フォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことのないトップコート層をフォトレジスト上に形成してもよい。
【0055】
つぎに、図9(c)に示すように、第1のレジストパターン96上に、感光性保護膜98を形成する。感光性保護膜98は、化5または化6の構造を有するポリシリセスキオキサン誘導体と光酸発生材を含み、ポリシリセスキオキサン誘導体は、化5または化6に示すように、ポリマー側鎖のフェノール性OH基またはカルボキシル基のOH基を酸触媒脱離性の三級炭素含有基R'で保護した構造を有し、このパターン保護膜材料は化学増幅ポジ型の感光特性を有する。光酸発生材は、露光により酸性物質を発生し、この酸性物質により、酸触媒脱離性基R'が脱離し、ポリマー側鎖のフェノール性OH基またはカルボキシル基のOH基が活性化し、化学増幅ポジ型の感光特性を示す。酸触媒脱離性基としては、t−ブチル基またはメチルアダマンチル基などの三級炭素を含有する官能基が好ましい。また、光酸発生材としては、たとえば、パーフルオロアルキルスルホン酸トリフェニルスルホニウム塩などを使用する。この構造の化学増幅ポジ型の感光特性を持つ保護膜材料を約200nm〜300nmの膜厚でレジストパターン96上に塗布する。この時、溶剤としてはジアミルエーテルとアニソールの混合溶媒を用いることができる。
【0056】
【化5】

【0057】
【化6】

【0058】
(式中、XはSiと炭素との単結合、メチレン鎖、エステルまたはエーテル結合であり、mは正の整数である。)
保護膜材料の塗布後、約100℃〜170℃の範囲で熱処理を施す。この際に、上記の感光性保護膜材は、共重合体であり、末端がエトキシ化された化合物であるが、ポリフェニルシリセスキオキサン(PPSQ)、ポリメチルシリセスキオキサン(PMSQ)で、末端がシラノールのものや、末端を不活性にターミネートしたものを用いることもできる。また、PPSQ、PMSQの共重合比率を調整し、または各々のポリマーをブレンドして用いる態様も有効である。これらの方法により、保護膜からの反射率を抑制する光学定数に設定することが可能であり、感度や解像度、現像液への溶解特性を制御することも可能となる。また、パターン保護材料に、ジメチルシロキサンからなるシリコンオイルを可塑剤として固形分換算で5%以下添加することにより、パターン段差埋め込み特性を向上することができ、塗布性を改善するために、固形分換算で数百ppmの微量の界面活性剤を添加する態様も好ましい。
【0059】
溶剤は、ジアミルエーテルとアニソールの混合溶媒用いたが、ブタノール(ノルマル体、イソ体、ターシャリー体)、メチルエチルカルビノール、ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、ノニルアルコール、オクチルアルコール、ピナコール、ジメチルプロパノール、3−メチルー2−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、アリルアルコールなどのアルコール系、ジエチルエーテル、イソブチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルなどのエーテル類を用いることができる。
【0060】
また、アルカンを主溶媒とした有機溶媒であれば、上記以外のアルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶剤、芳香族溶媒などを添加混合することも可能である。使用できるアルカン類有機溶媒とは、ペンタン、イソペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、エイコサン、ドコサン、シクロブタン、シクロヘキサンなどのアルカン、シクロアルカン類を必須溶媒とし、全有機溶剤中の40質量%以上を用いる態様が好ましい。
【0061】
つぎに、図9(d)に示すように、感光性保護膜98上に第2のレジストパターン96aを形成する。その際に、パターンの密着性向上のために、ヘキサメチルジシラザンによりシリル化処理を施すことができる。第2のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理(PAB)後、投影露光装置により処理する。露光は、必要な回路パターンのうち、上述の非特許文献2に記載されているように、最小抜き幅(たとえば、32nmSpace)とその3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造のマスクを用いて行なう。露光後、熱処理(PEB)を約100℃〜140℃で1分間程度実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度のベークを施し、第2のレジストパターン96aを形成する。この際、感光性保護膜98も第2のレジストパターン96aに沿って現像剥離することができる。したがって、第2のレジストをマスクとして、感光性保護膜をエッチングし、第2のレジストパターンを転写する工程を省略できる。
【0062】
つぎに、図9(e)に示すように、エッチング工程に実施する。反応室内に酸素と一酸化炭素を供給して圧力を一定に保持し、上部電極および下部電極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、第2のレジストと感光性保護膜の積層構造をマスクとして、第1のレジストのエッチングを行ない、第1のレジストパターン96に第2のレジストパターン96aを転写し、パターンを合成する。この際に、保護膜がSi原子を含むシリセスキオキサン誘導体で構成されるため、第1のレジストの酸素と一酸化炭素によるエッチング時に、保護膜が良好なエッチングマスクとなる。このため、第2のレジストパターンを薄膜で形成することが可能となる。この時、レジストはエッチング中に自然消滅する。供給ガスは、酸素のみ、酸素に窒素もしくはアルゴンを添加した混合ガス系、水素と窒素の混合ガス系、またはアンモニアを用いることも可能である。
【0063】
つぎに、図9(f)に示すように、レジストパターン96bを残し、保護膜の余剰部分を選択的に剥離する。そのため、0.5mass%の希釈フッ酸に常温で約1分間浸漬し、続いて、ジアミルエーテルとアニソールとイソブチルアルコールの混合溶媒に約1〜2分間浸漬することにより、保護膜の余剰部分を選択的に剥離することができる。本工程は、フッ酸、パラトルエンスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸を、エーテル類、アルコール類、フッ素系溶剤、芳香族溶媒のいずれかに溶解して使用する。または、アルカンを40%以上含む主溶媒とした有機溶媒組成で、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶剤、芳香族溶媒などを添加混合した混合溶媒を使用することも可能である。
【0064】
その後、第1のレジストと第2のレジストの合成パターンをマスクとし、通常の多層レジストプロセスと同様に、中間膜95、下層膜94と被加工膜92を加工することにより、一層の回路パターンを形成することができる。
【0065】
本実施の形態では、塗布型多層レジスト上へのパターン合成について述べたが、カーボン膜上にシリコン酸化系膜を形成するという観点では、2層のハードマスクをCVD法により形成し、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を形成する2層ハードマスク法についても同様である。また、第1のパターンと第2のパターンの合成パターンを形成後に、保護膜を形成し、第3のレジストパターンを形成し、第1、第2と第3のパターンを合成することで、2回以上のパターンの合成を行なうことも可能である。さらに、この合成工程を、分離工程、ゲート工程、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に順次適用することにより、微細パターンを含む半導体デバイスの製造が可能となる。本発明の方法は、ダブルホール方式とダブルトレンチ方式に好適であるが、ダブルライン方式には使用できないため、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に好適である。特に、Cu配線を形成するシングルダマシン工程とデュアルダマシン工程への適用が好適である。
【0066】
<実施の形態4>
本実施の形態においては、第1のパターンと合成された微細パターンを中間膜に転写する態様を実施する。プロセスフローを図6に示す。シリコン基板デバイス製造の各リソグラフィ工程において、デバイス製造に必要な回路パターンを下地に形成した後、図6(a)に示すように、基板61上に、被加工膜62を形成する。つぎに、多層レジスト法に用いられるカーボンを主成分とし、フェニル基、ナフチル基などの芳香環を有する有機高分子を含む下層膜64を、100nm〜300nmの膜厚となるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間のハードベークを施す。つぎに、下層膜64上に、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とするSi系中間膜65を、膜厚が50nm〜150nmとなるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間の熱硬化処理を施す。
【0067】
つぎに、図6(b)に示すように、第1のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理後、投影露光装置により処理する。露光用のマスクは、必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載のように、最小抜き幅(たとえば32nmSpace)と、その3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第1のマスクを用いる。露光後の熱処理(Post Exposure Bake : PEB)を、約100℃〜140℃で1分間程度で実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのアルカリ現像液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、第1のレジストパターン66を形成する。ここで、中間膜65上に、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜してから、第1のレジストをパターン形成しても良い。また、特開2006−267521号公報と特開2006−227632号公報に記載されているように、露光波長で十分な透過性を有し、フォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことのないトップコート層をフォトレジスト上に形成してもよい。
【0068】
つぎに、図6(c)に示すように、第1のレジストパターン66をマスクとして、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とする中間膜65のエッチングを行ない、第1のレジストパターン66を転写し、中間膜65aを形成する。エッチングには、フロロカーボン系のガスとして、CF4、CHF3、CH2F2、CH3Fなどを使用し、これらフロロカーボン系の混合ガス系、またはフロロカーボン系のガスに酸素や窒素を添加する混合ガス系を用いることもできる。つづいて、図6(d)に示すように、中間膜65a上のレジストパターンの残渣66aを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)とシクロヘキサノンの混合溶媒で、中間膜65aにダメージを与えないようにレジストのみを選択的に除去することができる。
【0069】
その後、図6(e)に示すように、中間膜65a上に、保護膜材を塗布する。保護膜材は、環式パーフルオロアルキルポリエーテルとして旭硝子社製のサイトップシリーズを、パーフルオロヘキサンに溶解した材料を用い、膜厚が約200nm〜300nmとなるように塗布する。つづいて、約80℃〜110℃の範囲で熱処理を施し、保護膜68を得る。保護膜材は、上記の旭硝子社製サイトップシリーズに代えて、PTFEを用いることができる。PTFEとしては、デュポン社製AF1600、AF2400などが挙げられる。溶剤には、フッ素系溶剤と相溶性を有する他の有機溶剤、界面活性剤などを適宜混合して用いることも可能である。
【0070】
溶剤は、フッ素系樹脂を溶解し得る溶剤であれば特に限定されず、たとえば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロヘプタンなどのパーフルオロアルカンまたはパーフルオロシクロアルカン、これらの一部に二重結合有するパーフルオロアルケン、さらにはパーフルオロテトラヒドロフラン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)などのパーフルオロ環状エーテル、パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロテトラペンチルアミン、パーフルオロテトラヘキシルアミンなどのフッ素系溶剤を用いることができる。
【0071】
つぎに、図6(f)に示すように、保護膜68上に、第2のレジストパターン66bを形成する。第2のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理(PAB)後、投影露光装置により処理する。露光は、必要な回路パターンのうち、上述の非特許文献2に記載されているように、最小抜き幅(たとえば、32nmSpace)とその3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造のマスクを用いて行なう。露光後、熱処理(PEB)を約100℃〜140℃で1分間程度実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度のベークを施し、第2のレジストパターン66bを形成する。ここで、保護膜68上に、反射率制御性の向上と、レジスト密着性の向上によるパターン剥がれを防止のために、ヘキサメチルジシラザンによるシリル化処理を施す態様が好ましい。また、30nm〜80nmの膜厚で有機ARCを形成し、その上に第2のレジストパターンを形成する態様も好ましい。
【0072】
つづいて、図6(g)に示すように、第2のレジストパターン66bをマスクとして、環式パーフルオロアルキルポリエーテルからなる保護膜68のエッチングをする。エッチングに際しての供給ガスは、酸素のみ、酸素に窒素またはアルゴンを添加した混合ガス系、水素と窒素の混合ガス系またはアンモニアを用いることが可能である。保護膜のエッチングに用いたガスを反応室内より一定時間排気した後、連続して反応室内にCF4、CHF3、CH2F2、CH3Fなどのフロロカーボン系の混合ガス系、またはフロロカーボン系のガスに酸素や窒素を添加する混合ガス系を供給する。圧力を一定に保持し、上部電極および下部電極に高周波電力を印加し、プラズマを発生させ、第2のレジストパターン66bと保護膜68aの積層構造をマスクとして、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とする中間膜65aのエッチングを行ない、中間膜65aの第1のパターンに、第2のレジストパターン66bを転写し、パターンを合成する。
【0073】
保護膜のエッチングと、第1のレジストのエッチングを同一のプラズマ処理装置において行なったが、保護膜と第1のレジストのエッチングをそれぞれ別のプラズマ処理装置で行ないこともできる。また、実施例1〜3に記載の保護膜材料を本実施例で用いた場合は、保護膜のエッチングと中間膜のエッチングに用いるガスをCF4、CHF3、CH2F2、CH3Fなどのフロロカーボン系の混合ガス系、またはフロロカーボン系のガスに酸素や窒素を添加する混合ガス系などの統一ガス系で連続してエッチングできる。
【0074】
つぎに、図6(h)に示すように、中間膜65bのパターンを溶解せず、保護膜68aを選択的に剥離する。この工程は、パーフルオロヘキサンに常温で約1分間浸漬処理して行なう。フッ素系溶剤を主溶媒とした有機溶媒組成で、アルコール、エーテル、エステル、芳香族溶媒などを添加混合した混合溶媒を使用することも可能である。この際、保護膜上にレジストパターン66cが残存している場合は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)などのレジスト溶剤でレジストパターン66cのみ剥離した後、保護膜を除去することが望ましい。しかしながら、溶剤に不溶な架橋構造を持つ有機ARCが残存している場合は、保護膜溶解時にリフトオフされて剥離溶媒に浮遊するため、リンス洗浄でパターン上に異物が残らないようにする態様が好ましい。
【0075】
以上のようにして、第1のパターンに第2のパターンを合成し、中間膜に合成パターンを形成する。この中間膜の合成パターンをマスクとして、通常の多層レジストプロセスと同様に、中間膜、下層膜と被加工膜を加工することにより、一層の回路パターンを形成することができる。
【0076】
本実施の形態では、塗布型多層レジスト上へのパターン合成について述べたが、カーボン膜上にシリコン酸化系膜を形成するという観点では、2層のハードマスクをCVD法により形成し、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を形成する2層ハードマスク法についても同様である。また、第1のパターンと第2のパターンの合成パターンを形成後に、保護膜を形成し、第3のレジストパターンを形成し、第1、第2と第3のパターンを合成することで、2回以上のパターンの合成を行なうことも可能である。さらに、この合成工程を、分離工程、ゲート工程、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に順次適用することにより、微細パターンを含む半導体デバイスの製造が可能となる。本発明の方法は、ダブルホール方式とダブルトレンチ方式に好適であるが、ダブルライン方式には使用できないため、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に好適である。特に、Cu配線を形成するシングルダマシン工程とデュアルダマシン工程への適用が好適である。
【0077】
<実施の形態5>
本実施の形態においては、第1のパターンと合成された微細パターンをドライエッチングにより下層膜に転写する態様を実施する。プロセスフローを図8に示す。シリコン基板デバイス製造の各リソグラフィ工程において、デバイス製造に必要な回路パターンを下地に形成した後、図8(a)に示すように、基板81上に、被加工膜82を形成する。つぎに、多層レジスト法に用いられるカーボンを主成分とし、フェニル基、ナフチル基などの芳香環を有する有機高分子を含む下層膜84を、100nm〜300nmの膜厚となるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間のハードベークを施す。つぎに、下層膜84上に、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とするSi系中間膜85を、膜厚が50nm〜150nmとなるようにスピンコートし、約200℃〜250℃で1〜2分間の熱硬化処理を施す。
【0078】
つぎに、図8(b)に示すように、第1のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理後、投影露光装置により処理する。露光用のマスクは、必要な回路パターンのうち、前述の非特許文献2に記載のように、最小抜き幅(たとえば32nmSpace)と、その3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造の第1のマスクを用いる。露光後の熱処理(Post Exposure Bake : PEB)を、約100℃〜140℃で1分間程度で実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液などのアルカリ現像液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度の現像後ベークを施し、第1のレジストパターン86を形成する。ここで、中間膜85上に、30nm〜80nm膜厚の有機ARCを成膜してから、第1のレジストパターン86を形成することもできる。また、特開2006−267521号公報と特開2006−227632号公報に記載されているように、露光波長で十分な透過性を有し、フォトレジスト膜とインターミキシングを起こすことのないトップコート層をフォトレジスト上に形成してもよい。
【0079】
つぎに、図8(c)に示すように、第1のレジストパターン86をマスクとして、架橋性シリセスキオキサン誘導体と架橋剤を主成分とする中間膜85のエッチングを行ない、第1のレジストパターン86を転写し、中間膜85aを形成する。エッチングには、フロロカーボン系のガスとして、CF4、CHF3、CH2F2、CH3Fなどを使用し、これらフロロカーボン系の混合ガス系、またはフロロカーボン系のガスに酸素や窒素を添加する混合ガス系を用いることもできる。
【0080】
つぎに、図8(d)に示すように、下層膜84をエッチングする。まず、中間膜85のエッチングに用いたフロロカーボン系のガスを反応室内より一定時間排気する。その後、連続して反応室内に酸素と一酸化炭素を供給して圧力を一定に保持し、上部電極および下部電極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、中間膜85aをマスクとして下層膜84のエッチングを施し、第1のレジストパターン86を下層膜に転写し、下層膜84aに第1のパターンを形成する。下層膜のドライエッチ時、レジストは自然消滅するため、特別な剥離工程を必要としないことが本方式のメリットである。供給ガスは、酸素のみ、酸素に窒素もしくはアルゴンを添加した混合ガス系、水素と窒素の混合ガス系またはアンモニアを用いることも可能である。中間膜のエッチングとカーボンリッチな下層膜のエッチングを同一のプラズマ処理装置においてエッチングしたが、それぞれ別のプラズマ処理装置で行なうこともできる。
【0081】
つぎに、図8(e)に示すように、下層膜84aと中間膜85bにより形成されている第1のパターン上に、パターン保護材料を塗布する。パターン保護材料は、小西化学工業(株)製のポリフェニルシリセスキオキサンとポリメチルシリセスキオキサンの共重合体であるPMPSQ-Eを、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)に溶解した材料であり、膜厚が約200nm〜300nmとなるように、パターン保護材料として塗布する。その後、約100〜170℃の範囲で熱処理を施し、保護膜88を形成する。
【0082】
上記のPMPSQ-Eは、共重合体であり、末端が部分的にエトキシ化された化合物であるが、ポリフェニルシリセスキオキサン(PPSQ)またはポリメチルシリセスキオキサン(PMSQ)であって、末端がシラノールなものとしてPPSQ-H、PMSQ-Hや、末端を不活性にターミネートしたPPSQ-T、PMSQ-Tを用いることもできる。また、PPSQ、PMSQの共重合比率を調整し、または上記各々のポリマーをブレンドして用いることもできる。これらの方法で、保護膜88からの反射率を抑制する光学定数に設定することが可能である。また、PMPSQ-E、PPSQ-E、PMSQ-Eの末端基のエトキシ化率を変えることにより、加熱後の重合度を調整することができる。パターン保護材料に、可塑剤としてジメチルシロキサンからなるシリコンオイルを固形換算で5%以下添加することにより、パターン段差埋め込み特性を向上することが可能である。さらに、塗布性を改善するために、固形分換算で数百ppmの微量の界面活性剤を添加する態様も好ましい。
【0083】
使用する溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を用いるが、ブタノール(ノルマル型、イソ型、ターシャリー型)、メチルエチルカルビノール、ペンチルアルコール、3−ペンチルアルコール、2−ペンチルアルコール、アミルアルコール、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、ノニルアルコール、オクチルアルコール、ピナコール、ジメチルプロパノール、3−メチルー2−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、アリルアルコールなどのアルコール系、またはジエチルエーテル、イソブチルメチルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテルなどのエーテル類を用いることもできる。
【0084】
つぎに、図8(f)に示すように、保護膜88上に、第2のレジストパターン86aを形成する。第2のレジストとして、ArFに感光性を持つ化学増幅レジストを塗布し、100℃程度のベーク処理(PAB)後、投影露光装置により処理する。露光は、必要な回路パターンのうち、上述の非特許文献2に記載されているように、最小抜き幅(たとえば、32nmSpace)とその3倍の残し幅(96nmLine)で構成されるダブルトレンチ構造のマスクを用いて行なう。露光後、熱処理(PEB)を約100℃〜140℃で1分間程度実施し、テトラアンモニウムハイドロオキサイド(TMAH)の2.38mass%溶液で約30秒〜1分間で現像処理し、約110℃で1分程度のベークを施し、第2のレジストパターン86aを形成する。ここで、保護膜88上に、反射率制御性の向上と、レジスト密着性の向上によるパターンの剥がれを防止するために、ヘキサメチルジシラザンによるシリル化処理を施す態様が好ましい。また、30nm〜80nmの膜厚で有機ARCを形成し、その上に第2のレジストパターンを形成する態様も好ましい。
【0085】
つぎに、第2のレジストパターン86aをマスクとして、保護膜88のエッチングを施し、第2のレジストパターン86aを転写する。保護膜88のエッチングには、フロロカーボン系のガスを用いることができる。フロロカーボン系のガスとしては、CF4、CHF3、CH2F2、CH3Fが挙げられ、これらフロロカーボン系の混合ガス系や、フロロカーボン系のガスに酸素もしくは窒素を添加する混合ガス系を用いることもできる。つづいて、保護膜のエッチングに用いたフロロカーボン系のガスを反応室内より一定時間排気した後、連続して反応室内に酸素と一酸化炭素を供給して圧力を一定に保持し、上部電極および下部電極に高周波電力を印加してプラズマを発生させ、図8(g)に示すように、第2のレジストと保護膜との積層構造をマスクとして、中間膜85bと下層膜84aをエッチングし、第1のパターンを転写された下層膜に第2のレジストパターンを転写し、パターンを合成する。この時、レジストおよびその上の有機ARCは、エッチング中に自然消滅する。供給ガスは、酸素のみ、酸素に窒素もしくはアルゴンを添加した混合ガス系、水素と窒素の混合ガス系またはアンモニアを用いることも可能である。保護膜と下層膜のエッチングを同一のプラズマ処理装置においてエッチングしたが、保護膜と下層膜のエッチングをそれぞれ別のプラズマ処理装置で行なってもよい。
【0086】
つぎに、下層膜を溶解せず、保護膜の余剰部分を選択的に剥離する。この工程は、0.5mass%の希釈フッ酸に常温で約1分間浸漬処理し、続いてアニソールとイソブチルアルコールの混合溶媒で約1〜2分浸漬する。本工程では、フッ酸、パラトルエンスルホン酸またはパーフルオロアルキルスルホン酸を、エーテル類、アルコール類、フッ素系溶剤、芳香族溶媒のいずれかに溶解した溶液を使用することができる。また、アルカンを40%以上含む主溶媒とした有機溶媒組成で、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶剤、芳香族溶媒などを混合した混合溶媒を使用することも可能である。本方式のメリットは、下層膜エッチング中にレジスト、有機ARCが自然消滅するため、保護膜の選択的剥離工程において、リフトオフによる浮遊異物が発生しないことである。以上のようにして、図8(h)に示すように、第1のパターンと第2のパターンを合成して、下層膜にパターンを形成でき、下層膜をマスクとして、通常のドライエッチングにより被加工膜を加工し、一層の回路パターンを形成することができる。
【0087】
本実施の形態では、塗布型多層レジスト上へのパターン合成について述べたが、カーボン膜上にシリコン酸化系膜を形成するという観点では、2層のハードマスクをCVD法により形成し、アモルファスカーボン上にSiO2系膜を形成する2層ハードマスク法についても同様である。また、第1のパターンと第2のパターンの合成パターンを形成後に、保護膜を形成し、第3のレジストパターンを形成し、第1、第2と第3のパターンを合成することで、2回以上のパターンの合成を行なうことも可能である。さらに、この合成工程を、分離工程、ゲート工程、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に順次適用することにより、微細パターンを含む半導体デバイスの製造が可能となる。本発明の方法は、ダブルホール方式とダブルトレンチ方式に好適であるが、ダブルライン方式には使用できないため、コンタクト工程、配線工程、ビアホール工程に好適である。特に、Cu配線を形成するシングルダマシン工程とデュアルダマシン工程への適用が好適である。
【0088】
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0089】
露光装置の光学解像限界以下の微細パターンを有する半導体装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】従来の繰り返しパターンピッチの平面図である。
【図2】実施の形態2におけるプロセスフローを示す図である。
【図3】従来の多層レジスト法のプロセスフローを示す図である。
【図4】従来の単層レジストを2回形成することにより中間膜を形成する方法を示す図である。
【図5】実施の形態1におけるプロセスフローを示す図である。
【図6】実施の形態4におけるプロセスフローを示す図である。
【図7】本発明の繰り返しパターンピッチの平面図である。
【図8】実施の形態5におけるプロセスフローを示す図である。
【図9】実施の形態3におけるプロセスフローを示す図である。
【符号の説明】
【0091】
21,51 基板、22,52 被加工膜、24,54 下層膜、25,55 中間膜、26,56 第1のレジストパターン、28,58 保護膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のパターンを合成する微細パターンの形成方法であって、
第1のパターンを形成する工程と、
パターン現像液に溶解しないポリマーを含むパターン保護溶質を、前記第1のパターンを溶解しない溶媒で溶解したパターン保護材料を前記第1のパターン上に塗布し、乾燥し、保護膜を形成する工程と、
第1のパターンと異なる第2のパターンを前記保護膜上にリソグラフィにより形成する工程と、
第2のパターンをマスクとして、前記保護膜と、該保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする工程と、
第1のパターンを溶解せず、前記保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を除去する工程と
を備え、前記保護膜の形成工程から前記保護膜の選択的な除去工程までの工程を、単数回または複数回実施することを特徴とする微細パターンの形成方法。
【請求項2】
第1のパターンと、第2のパターンと、合成した微細パターンがいずれも、感光性レジストからなるパターンであることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項3】
第1のパターンを形成する前記工程の前に、多層レジスト法により、下層膜と、下層膜上にシリコン系の中間膜を形成し、第2のパターンが感光性レジストからなるパターンであって、第1のパターンと合成された微細パターンが中間膜に形成される工程を経ることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項4】
第1のパターンを形成する前記工程の前に、多層レジスト法により、下層膜と、下層膜上にシリコン系の中間膜を形成し、第2のパターンが感光性レジストからなるパターンであって、第1のパターンと合成された微細パターンがドライエッチングにより下層膜に形成される工程を経ることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項5】
前記下層膜は、芳香族化合物または脂環式化合物を含み、炭素含有率が75質量%以上の高分子化合物からなる塗布膜であり、前記中間膜は、単層または積層の塗布膜であることを特徴とする請求項3または4に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項6】
前記下層膜は、化学気相成長法により堆積したアモルファスカーボン膜であり、前記中間膜は、化学気相成長法により堆積した単層または積層のシリコン酸化膜またはシリコン窒化膜であることを特徴とする請求項3または4に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項7】
前記第1のパターンを溶解しない溶媒は、エーテル、エステル、アルコール、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒のうちいずれかの溶媒、またはアルカンを40%以上含む有機系混合溶媒であって、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒を添加した混合溶媒であることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項8】
前記第1のパターンを溶解しない溶媒が、アセテート系溶媒を含むレジスト溶媒であり、前記パターン保護溶質が、アルカリに溶解しないポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項9】
前記パターン保護溶質が、ポリシリセスキオキサン誘導体を含有することを特徴とする請求項8に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項10】
前記保護膜の形成工程において、第1のパターンが変形しない温度で乾燥し、第2のパターン形成時のレジスト除去用の溶媒による溶解ダメージを抑制する温度で熱処理することを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項11】
前記パターン保護材料は、酸触媒脱離性基を有するポリマーと、光酸発生材を含み、化学増幅ポジ型の感光特性を有することを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項12】
前記パターン保護材料は、第2のパターン形成時の露光波長に吸収性を有する官能基を有するポリマーを含むことを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項13】
前記保護膜形成工程と、前記第2のパターン形成工程との間に、保護膜上に有機反射膜を形成する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項14】
第1のパターンを溶解せず、保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を除去する前記工程において、
前記溶媒が、エーテル、エステル、アルコール、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒のうちいずれかの溶媒、またはアルカンを40%以上含む有機系混合溶媒であって、アルコール、エーテル、エステル、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒を添加した混合溶媒であり、
前記溶媒に酸溶液を混合した溶液による一液処理、または、前記溶媒と酸溶液による多段階処理により保護膜を除去することを特徴とする請求項1に記載の微細パターンの形成方法。
【請求項15】
第1のパターンを形成する工程と、
パターン保護材料を第1のパターン上に塗布し、乾燥し、保護膜を形成する工程と、
第1のパターンと異なる第2のパターンを前記保護膜上にリソグラフィにより形成する工程と、
第2のパターンをマスクとして、前記保護膜と、該保護膜により保護されたパターンをドライエッチングする工程と、
第1のパターンを溶解せず、前記保護膜を選択的に溶解する溶媒により保護膜を除去する工程と
を備え、前記保護膜の形成工程から前記保護膜の選択的な除去工程までの工程を、単数回または複数回実施することにより複数のパターンを合成する微細パターンの形成方法において使用する前記パターン保護材料であって、
アルカリに溶解しないポリシリセスキオキサン誘導体を含有するパターン保護溶質を、エーテル、エステル、アルコール、フッ素系溶媒もしくは芳香族系溶媒のうちいずれかの溶媒、またはアルカンを40%以上含む混合溶媒に溶解したことを特徴とするパターン保護材料。
【請求項16】
前記ポリシリセスキオキサン誘導体は、化1の構造を有し、ポリマー側鎖の官能基Rは、第2のパターン形成時の露光波長に吸収性を有することを特徴とする請求項15に記載のパターン保護材料。
【化1】

(化1におけるRはアルキル基、アリール基、シクロオレフィン基であり、XはSiとRとの単結合、メチレン鎖、エステルまたはエーテル結合であり、mは正の整数である。)
【請求項17】
前記パターン保護材料は、光酸発生剤を含有し、
前記ポリシリセスキオキサン誘導体が、化2または化3の構造を有し、ポリマー側鎖のフェノール性OH基またはカルボキシル基のOH基を酸触媒脱離性の三級炭素含有基R'で保護した構造を有し、化学増幅ポジ型の感光特性を有することを特徴とする請求項15に記載のパターン保護材料。
【化2】

【化3】

(式中、XはSiと炭素との単結合、メチレン鎖、エステルまたはエーテル結合であり、mは正の整数である。)
【請求項18】
前記パターン保護材料が、ジメチルシロキサンからなるシリコンオイルを含有することを特徴とする請求項15に記載のパターン保護材料。
【請求項19】
前記パターン保護材料が、表面偏析性の高いフッ素化合物を含有することを特徴とする請求項15に記載のパターン保護材料。
【請求項20】
レジストパターン除去用の溶媒が、アセテート系溶媒を含み、環式パーフルオロアルキルポリエーテルを含有するパターン保護溶質をフッ素系溶媒に溶解したことを特徴とする請求項15に記載のパターン保護材料。
【請求項21】
請求項1〜14に記載の微細パターンの形成方法により製造した半導体装置であって、露光装置の光学解像限界以下の微細パターンを有することを特徴とする半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2008−197526(P2008−197526A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−34647(P2007−34647)
【出願日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【出願人】(503121103)株式会社ルネサステクノロジ (4,790)
【Fターム(参考)】