説明

感知素子を内蔵した液晶表示装置

【課題】 接触の有無及び接触位置を精度良く検出できる液晶表示装置を提供する。
【解決手段】 第1表示板と、前記第1表示板と離隔して対向配置される第2表示板と、前記第1表示板と前記第2表示板との間に介在する液晶層と、接触によって静電容量が変化し、該静電容量によって大きさが変化する制御電圧を生成する可変キャパシタと、前記第2表示板に設けられ、前記可変キャパシタからの制御電圧に基づいて感知信号を生成する感知素子とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感知素子を内蔵した液晶表示装置に関し、特に接触の有無及び接触位置を精度良く検出できる感知素子を内蔵した液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の液晶表示装置(LCD)は、画素電極及び共通電極が具備された二つの表示板と、その間に入っている誘電率異方性を有する液晶層とを備える。画素電極は、行列状に配列され、薄膜トランジスタ(TFT)などのスイッチング素子に接続されて、一行ずつ順次にデータ電圧の印加を受ける。共通電極は、表示板の全面にわたって設けられ共通電圧の印加を受ける。画素電極と共通電極及びその間の液晶層は、回路的に液晶キャパシタを構成し、液晶キャパシタは、これに接続されたスイッチング素子と共に画素を構成する基本単位となる。
このような液晶表示装置において、二つの電極に電圧を印加して液晶層に電界を生成し、この電界の強度を調節して液晶層を通過する光の透過率を調節することによって所望の画像を得る。
【0003】
タッチスクリーンパネル(touch screen panel)は、画面上に指先やペンなどで文字及び絵を書いたり、アイコンを実行させてコンピュータなどの機械に必要な命令を実行させる装置を言う。タッチスクリーンパネルを備える液晶表示装置は、使用者の指先やタッチペン(touch pen,stylus)などが画面に触れた否か、又触れた位置情報を検出することができる(例えば、特許文献1参照)。しかし、このような液晶表示装置は、タッチスクリーンパネルによるコスト上昇、タッチスクリーンパネルを液晶表示板上に装着する工程追加による収率減少、液晶表示板の輝度低下、製品の厚さ増加などの問題点がある。
【0004】
このような問題を解決するために、タッチスクリーンパネルの代りに薄膜トランジスタからなる光センサを液晶表示装置の画像を表示する画素の内部に内蔵する技術が開発された。
光センサは、使用者の指先などによって画面に加えられた光の変化を感知し、液晶表示装置は、使用者の指先などが画面に触れているか否か、又接触の位置情報を検出する。
【0005】
しかし、このような光センサは、外部環境、つまり外部光の強度、バックライトの強度、温度などによってその出力特性が変化し、光感知において誤差が発生する。即ち、使用者の指先などが画面に触れても接触していないと判断したり、触れていないときに接触していると判断する誤動作が起こりうる問題点があった。
また、光センサを画素に内蔵する場合、光センサー自体及び光センサーに接続される配線によって画素の開口率が減少し、画質が悪くなるという問題点があった。
【0006】
【特許文献1】特開平10−161810号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は上記従来の液晶表示装置における問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、接触の有無及び接触位置を精度良く検出できる液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するためになされた本発明による感知素子を内蔵した液晶表示装置は、第1表示板と、前記第1表示板と離隔して対向配置される第2表示板と、前記第1表示板と前記第2表示板との間に介在する液晶層と、接触によって静電容量が変化し、該静電容量によって大きさが変化する制御電圧を生成する可変キャパシタと、前記第2表示板に設けられ、前記可変キャパシタからの制御電圧に基づいて感知信号を生成する感知素子とを有することを特徴とする。
【0009】
前記接触は、圧力を有することが好ましい。
前記可変キャパシタは、前記第1表示板に設けられている第1容量電極と前記第2表示板に設けられている第2容量電極とを有することが好ましい。
前記第1容量電極と前記第2容量電極との間の距離は、前記接触によって変化し、これによって前記静電容量が変化することが好ましい。
前記感知素子は入射光に応答して電気信号を生成し、前記感知信号は前記電気信号を有することが好ましい。
前記接触は、入射光の光量の変化を伴うことが好ましい。
前記感知素子は、非晶質シリコン及び多結晶シリコンのうちのいずれか一つを有することが好ましい。
前記第1容量電極は、2つの値を往復する所定の電圧の印加を受けることが好ましい。
前記感知素子は、制御端子、入力端子及び出力端子を有し、前記制御端子は前記第2容量電極に接続されていることが好ましい。
前記感知素子の出力端子に接続されており、前記感知信号を選択的に出力する第1スイッチング素子をさらに有することが好ましい。
前記感知素子の制御端子と出力端子との間に接続されている感知キャパシタをさらに有することが好ましい。
【0010】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による感知素子を内蔵した液晶表示装置は、複数の画像走査線と、前記画像走査線と交差する複数の画像データ線と、前記画像走査線と交差し、前記画像走査線及び前記画像データ線と交差する複数の感知データ線と、表示回路と感知回路を各々備える複数の画素とを有し、前記表示回路は、液晶キャパシタ、該液晶キャパシタ又は前記画像走査線のうちの一つ、及び前記画像データ線のうちの一つと接続されている第1スイッチング素子を有し、前記感知回路は、接触によって静電容量が変化する可変キャパシタ、該可変キャパシタと接続されている感知素子、及び該感知素子及び前記感知データ線と接続されている第2スイッチング素子を有することを特徴とする。
【0011】
前記可変キャパシタは、互いに対向する第1及び第2電極を有し、前記液晶キャパシタは互いに対向する第3及び第4電極を有し、前記第2電極と前記第4電極は一つの連続面をなすことが好ましい。
前記第1電極と前記第2電極との間の距離は、前記第3電極と前記第4電極との間の距離よりも短いことが好ましい。
前記可変キャパシタは、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する第1液晶誘電体を有し、前記液晶キャパシタは前記第3電極と前記第4電極との間に介在する第2液晶誘電体を有することが好ましい。
前記第1液晶誘電体と前記第2液晶誘電体は互いに連通し、前記第1液晶誘電体は前記第2液晶誘電体よりも薄いことが好ましい。
前記第2スイッチング素子及び前記感知素子は、各々制御端子、入力端子及び出力端子を有し、前記第2スイッチング素子の入力端子は前記感知素子の出力端子と接続されており、前記第2スイッチング素子の出力端子は前記感知データ線のうちの一つと接続されており、前記感知素子の制御端子は前記可変キャパシタと接続されていることが好ましい。
前記感知素子の制御端子と接続されている複数の感知制御端子線をさらに有することが好ましい。
前記第2スイッチング素子の制御端子と接続されている複数の感知走査線をさらに有することが好ましい。
前記感知素子の入力端子は、全て同一の電圧の印加を受けることが好ましい。
前記感知素子の入力端子は、前記第1スイッチング素子が接続された画像走査線に接続されていることが好ましい。
画像走査信号を前記画像走査線に印加する画像走査部と、画像データ信号を前記画像データ線に印加する画像データ駆動部と、感知走査信号を前記感知走査線に印加する感知走査部と、前記感知素子から感知信号を受信して処理する感知信号処理部と、前記画像走査部、画像データ駆動部、感知走査部、及び感知信号処理部を制御する信号制御部とをさらに有することが好ましい。
前記第2スイッチング素子の制御端子は、前記第1スイッチング素子が接続されていない画像走査線に接続されていることが好ましい。
前記感知素子の入力端子は、前記第1スイッチング素子が接続されている画像走査線に接続されていることが好ましい。
前記感知素子の入力端子は、全て同一の電圧の印加を受けることが好ましい。
画像走査信号を前記画像走査線に印加する画像走査部と、画像データ信号を前記画像データ線に印加する画像データ駆動部と、前記感知素子から感知信号を受信して処理する感知信号処理部と、前記画像走査部、画像データ駆動部、及び感知信号処理部を制御する信号制御部とをさらに有することが好ましい。
【0012】
また、上記目的を達成するためになされた本発明による感知素子を内蔵した液晶表示装置は、第1基板と、前記第1基板上に設けられている共通電極と、前記第1基板と離隔して対向配置される第2基板と、前記第2基板上に設けられる画像走査線と、前記第2基板上に設けられ前記画像走査線と交差する画像データ線と、前記画像走査線及び画像データ線と接続される第1薄膜トランジスタと、前記第1薄膜トランジスタと接続され前記共通電極と対向する画素電極と、前記第2基板上に設けられ前記共通電極と対向する感知電極と、前記感知電極と接続されている制御電極を有する第2薄膜トランジスタと、前記第1基板と第2基板との間に介在する液晶層とを有し、前記感知電極及び前記第2薄膜トランジスタの制御電極は孤立していることを特徴とする。
【0013】
前記第1基板と前記共通電極との間に設けられ、前記感知電極と対向する高台をさらに有することが好ましい。
前記高台上の前記液晶層の厚さは、約0.01〜2.0μmであることが好ましい。
前記第2薄膜トランジスタと前記感知電極との間に形成され、前記第2薄膜トランジスタの制御電極と前記感知電極とを接続する接触孔を有する絶縁膜をさらに有することが好ましい。
前記感知電極と前記画素電極は同一層を有し、感知電極と画素電極との間の距離は3μm以上であることが好ましい。
前記第2薄膜トランジスタの出力電極に接続される入力電極を有する第3薄膜トランジスタをさらに有することが好ましい。
前記第1基板と前記第2基板を支持する間隔材(spacer)をさらに有することが好ましい。
前記画素電極は、透明電極と反射電極を有し、該反射電極は、前記第2薄膜トランジスタを露出する開口部を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係る感知素子を内蔵した液晶表示装置よれば、感知キャパシタを液晶表示板組立体に備えることによって、液晶表示板組立体への使用者の指先などの接触によって感知データ信号が変わり、これを通じて接触の有無及び接触位置を検出することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
次に、本発明に係る感知素子を内蔵した液晶表示装置を実施するための最良の形態の具体例を図面を参照しながら説明する。
図面は、各種層及び領域を明確に表現するために、厚さを拡大して示している。明細書全体を通じて類似した部分については同一な参照符号を付けている。層、膜、領域、板などの部分が、他の部分の“上に”あるとする時、これは他の部分の“すぐ上に”ある場合に限らず、その中間に更に他の部分がある場合も含む。逆に、ある部分が他の部分の“すぐ上に”あるとする時、これは中間に他の部分がない場合を意味する。
本発明の一実施形態に係る液晶表示装置について、図1乃至図3を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のブロック図であり、図2は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図であり、図3は、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の共通電圧及び感知走査信号のタイミング図の例である。
図1に示すように、本発明の一実施形態に係る液晶表示装置は、液晶表示板組立体300及びこれに接続された画像走査部400、画像データ駆動部500、感知走査部700、感知信号処理部800、及びこれらを制御する信号制御部600を備える。
液晶表示板組立体300は、等価回路的には、複数の表示信号線G−G、D−D、複数の感知信号線S−S、P−P、Psd、及びこれらと接続されて略行列状に配列されている複数の画素を有する(図2参照)。
【0017】
表示信号線は、画像走査信号を伝達する複数の画像走査線G−Gと、画像データ信号を伝達する複数の画像データ線D−Dとを有する。
信号線S−S、P−Pは、感知走査信号を伝達する複数の感知走査線S−Sと、感知データ信号を伝達する複数の感知データ線P−Pである。
画像走査線G−Gと感知走査線S−Sは、略行方向に延びて互いに略平行であり、画像データ線D−Dと感知信号線P−Pは、略列方向に延びて互いに略平行である。
感知入力電圧線Psdは、感知入力電圧を伝達し、必要に応じて省略することができる。
【0018】
図2に示すように、各画素PXは、例えば、i番目行、j番目列の画素PXは、表示信号線G、Dに接続された表示回路DCと、感知信号線S−S、P−P、Psdに接続された感知回路SCとを備える。しかし、感知回路SCは一部の画素だけにある場合もある。つまり、感知回路SCの密度が調整でき、これによって感知走査線S−S及び感知データ線P−Pの数も調整も可能となる。
表示回路DCは画像走査線G及び画像データ線Dに接続されたスイッチング素子Qs1と、これに接続された液晶キャパシタCLC及びストレージキャパシタCSTを備える。ストレージキャパシタCSTは、必要に応じて省略することができる。スイッチング素子Qs1は、三端子素子であって、その制御端子は画像走査線Gに、入力端子は画像データ線Dに、出力端子は、液晶キャパシタCLC及びストレージキャパシタCSTに接続されている。
【0019】
液晶キャパシタCLCは、2つの端子とその間に介在する液晶層(図示せず)を有し、スイッチング素子Qs1と共通電圧Vcomとの間に接続されている。
ストレージキャパシタCSTは液晶キャパシタCLCを補助し、スイッチング素子Qs1と所定電圧、例えば、共通電圧Vcomとの間に接続されている。
感知回路SCは、感知走査線S及び感知データ線Pに接続されたスイッチング素子Qs2、スイッチング素子Qs2と感知入力電圧線Psdとの間に接続されている感知素子Qp、及び感知素子Qpと共通電圧Vcomとの間に接続されている可変キャパシタCvを有する。
【0020】
可変キャパシタCvの静電容量は、液晶表示板組立体300に加えられる使用者の接触(touch)など外部刺激によって変化する。このような外部刺激の例として圧力と光が挙げられ、圧力が加えられる場合、可変キャパシタCvの端子間の距離を変化させるなどの方法によって静電容量を変えることができる。
また、使用者が液晶表示板組立体300に手をつける場合、圧力と共に液晶表示板組立体300に入射する光量が変化する。
【0021】
感知素子Qpは、三端子素子であって、その制御端子は可変キャパシタCvに、出力端子n2はスイッチング素子Qs2に、入力端子n3は感知入力電圧線Psdにそれぞれ接続されている。感知素子Qpは、制御端子電圧によって大きさが変化する感知電流を生成して送り、感知素子Qpの制御端子電圧は、可変キャパシタCvの静電容量及び共通電圧Vcomの大きさによって変化する。
また、感知素子Qpは入射光によって光電流を生成することができ、この場合、感知電流に光電流が含まれる。
【0022】
感知回路SCは、必要に応じて感知素子Qpの制御端子と出力端子との間に接続されている感知キャパシタ(図示せず)をさらに備えることができる。感知キャパシタは、感知素子Qpからの感知電流による電荷を蓄積して所定の電圧を保持する。
スイッチング素子Qs2もまた三端子素子であって、その制御端子は感知走査線Sに、出力端子は感知データ線Pに、入力端子は感知素子Qpの出力端子に接続されている。スイッチング素子Qs2は、感知走査線Sからの感知走査信号によって感知素子Qpからの感知電流または感知キャパシタに保存されている電圧を感知データ信号として感知データ線Pに出力する。
スイッチング素子Qs1、Qs2及び感知素子Qpは、非晶質シリコンまたは多結晶シリコン薄膜トランジスタで形成する。
液晶表示板組立体300には、一つ以上の偏光子(図示せず)が備えられている。
【0023】
再度図1を参照すると、画像走査部400は、液晶表示板組立体300の画像走査線G−Gに接続され、スイッチング素子Qs1を導通する第1高電圧と、遮断する第1低電圧との組み合わせからなる画像走査信号を画像走査線G−Gに印加する。
画像データ駆動部500は、液晶表示板組立体300の画像データ線D−Dに接続され、画像データ信号を画像データ線D−Dに印加する。
感知走査部700は、感知走査線S−Sに接続されスイッチング素子Qs2を導通する第2高電圧と、遮断する第2低電圧との組み合わせからなる感知走査信号を感知走査線S−Sに印加する。
【0024】
感知信号処理部800は、感知データ線P−Pに接続され、感知データ線P−Pからの感知データ信号を受信して処理する。
画像走査部400、画像データ駆動部500、感知走査部700または感知信号処理部800は、少なくとも一つの駆動集積回路チップの形態で液晶表示板組立体300上に直接装着されることもでき、可撓性印刷回路フィルム(flexible printed circuit film)(図示せず)上に装着され、TCP(tape carrier package)の形態で液晶表示板組立体300に付着されることもできる。
これとは異なって、これらは信号線G−G、D−D、S−S、P−P、Psd、スイッチング素子Qs1、Qs2及び感知素子Qpなどと共に液晶表示板組立体300に集積することもできる。
信号制御部600は、画像走査部400、画像データ駆動部500、感知走査部700、感知信号処理部800などを制御する。
【0025】
以下、このような液晶表示装置の動作を図1及び2を参照してより詳細に説明する。
信号制御部600は、外部のグラフィック制御器(図示せず)から入力画像信号R、G、B及びその表示を制御する入力制御信号の提供を受ける。入力制御信号には垂直同期信号Vsync及び水平同期信号Hsync、メインクロックMCLK、データイネーブル信号DEなどがある。
【0026】
信号制御部600は、入力画像信号R、G、B及び入力制御信号に基づいて画像信号R、G、Bを液晶表示板組立体300の動作条件に合わせて適切に処理し、画像走査制御信号CONT1、画像データ制御信号CONT2、感知走査制御信号CONT3、及び感知データ制御信号CONT4などを生成した後、画像走査制御信号CONT1を画像走査部400に送り、画像データ制御信号CONT2及び処理した画像信号DATは、画像データ駆動部500に送る。感知走査制御信号CONT3は感知走査部700に送り、感知データ制御信号CONT4は感知信号処理部800に送る。
【0027】
画像走査制御信号CONT1は、第1高電圧の出力開始を指示する走査開始信号STV及び第1高電圧の出力時期を制御する少なくとも一つのクロック信号を含み、第1高電圧の持続時間を限定する出力イネーブル信号OEなどをさらに含むことができる。
画像データ制御信号CONT2は、一群の画像データDATの伝送開始を報知する水平同期開始信号STH、画像データ線D−Dに画像データ信号の印加を指示するロード信号LOAD、及びデータクロック信号HCLKなどを含み、共通電圧Vcomに対する画像データ電圧の極性(以下、“共通電圧に対する画像データ電圧の極性”を略して“データ電圧の極性”と言う。)を反転する反転信号RVSをさらに含むことができる。
【0028】
画像データ駆動部500は、信号制御部600からの画像データ制御信号CONT2によって一群の画素に対するデジタル画像データDATを受信し、これをアナログ画像データ信号に変換した後、画像データ線D−Dmに印加する。
画像走査部400は、信号制御部600からの画像走査制御信号CONT1によって第1高電圧を画像走査線G−Gに印加して、これに接続されたスイッチング素子Qs1を導通させる。これにより、画像データ線D−Dに印加された画像データ信号が導通したスイッチング素子Qs1を通じて該当する画素の表示回路DCに供給される。
【0029】
画素に印加された画像データ信号電圧と共通電圧Vcomとの差は、液晶キャパシタCLCの充電電圧、つまり画素電圧として現れる。液晶キャパシタCLCの液晶分子は画素電圧の大きさによってその配列を異にし、そのために液晶層を通過する光の偏光が変化する。このような偏光の変化は液晶表示板組立体300に付着された偏光子によって光の透過率変化となって現れて、これを通じて所望の画像を表示することができる。
1水平周期(“1H”とも表記し、水平同期信号Hsync及びデータイネーブル信号DEの一周期と同一である)を単位としてこのような過程を繰り返し、全ての画像走査線G−Gに対し順に第1高電圧を印加し、全ての画素に画像データ電圧を印加して1フレームの画像を表示する。
【0030】
1フレームが終了すれば、次のフレームが開始され、各画素に印加される画像データ電圧の極性が直前フレームでの極性と逆になるようデータ駆動部500に印加される反転信号RVSの状態が制御される(フレーム反転)。この時、1フレーム内でも反転信号RVSの特性によって一つのデータ線を通じて流れる画像データ電圧の極性が変化したり(例えば、行反転、トッド反転)、一つの画素行に印加される画像データ電圧の極性も互いに異なることができる(例えば、列反転、ドット反転)。
【0031】
一方、感知走査部700は、感知制御信号CONT3によって第2高電圧を感知走査線S−Sに印加し、これに接続されたスイッチング素子Qs2を導通させる。そうすると、スイッチング素子Qs2は感知データ信号を感知データ線S−Sに出力し、この感知データ信号は感知信号処理部800に入力される。
【0032】
感知走査は多様な方法で行うことができ、その一例を図3に示した。
図3は、本発明の一実施形態による共通電圧と感知走査信号の波形図である。
感知動作は、図3に示すように、共通電圧Vcomは第3高電圧と第3低電圧を2Hの周期で往復し、感知走査部700は、共通電圧Vcomが第3高電圧である時に、偶数番目の感知走査線S、S、S、・・・の感知走査信号Vs、Vs、Vs、・・・を順に第2高電圧に形成して感知走査を行う。
【0033】
図3とは異なり、共通電圧Vcomが第3低電圧である時に感知走査を行うか、または奇数番目の感知走査線S、S、S、・・・だけを感知走査することもでき、共通電圧Vcomの大きさと無関係に全ての感知走査線を感知走査することもできる。また、共通電圧Vcomは、一定の直流電圧であっても良い。
【0034】
感知信号処理部800は、読み出した感知データ信号を増幅し、またはフィルタリングした後に、デジタル感知信号DSNに変換して信号制御部600に転送する。信号制御部600は、感知信号処理部800からの信号を適切に演算処理を行って接触の有無及び接触位置を検出する接触認識動作を行い、これに対する情報を外部装置など必要とするところに送る。外部装置は、このような情報に基づいた画像信号を液晶表示装置に転送する。
上述で、第1及び第2高電圧は約10V以上、第1及び第2低電圧は約−5V以下とすることができ、例えば、各々約15V及び約−12Vである。第3高電圧は約5V、第3低電圧は約0Vとすることができる。
【0035】
感知入力電圧は、感知動作を行う間にほぼ−15〜+15Vとすることができ、例えば、約15Vである。接触がない時に感知素子Qpの出力電圧はほぼ0V〜5Vとすることができ、例えば、1.0Vである。感知素子Qpの制御端子電圧は0〜3V程度である。
これによって、感知素子Qpの制御端子と入力端子との間の差電圧Vgsと、入力端子と出力端子との間の差電圧Vdsは感知素子Qpが正常に感知動作を行う条件、Vgs=−16V〜+2V及びVds=3V〜14Vを充足する。
【0036】
以下、本発明の一実施形態に係る液晶表示板組立体の詳細構造を図4乃至図7を参照して詳細に説明する。
図4は、本発明の一実施形態による液晶表示板組立体の配置図であり、図5は、本発明の他の実施形態による液晶表示板組立体の配置図であり、図6は、図4及び図5に示す液晶表示板組立体のVI−VI’線による断面図であり、図7は、図4及び図5に示す液晶表示板組立体のVII−VII’線による断面図である。
本発明の一実施形態による液晶表示板組立体は、互いに対向する薄膜トランジスタ表示板100と共通電極表示板200、及び二つの表示板100、200の間に介在する液晶層3を有する。
【0037】
まず、薄膜トランジスタ表示板100について説明する。
透明なガラスまたはプラスチックなどで形成された絶縁基板110上に、第1制御電極124aを有する複数の画像走査線121a、複数の維持電極線(storage electrode line)131、第2制御電極124bを有する複数の感知走査線(sensor scanning line)121b、及び複数の第3制御電極124cを有する複数のゲート導電体が形成されている。
画像走査線121aは画像走査信号を伝達し、感知走査線121bは感知走査信号を伝達する。走査線121a、121bは主に横方向にのびており、第1及び第2制御電極124a、124bは下に突出している。
【0038】
維持電極線131は、共通電圧など所定の電圧の印加を受け、画像走査線121aとほぼ平行にのびる。各維持電極線131は画像走査線121aに隣接し、上下に拡張された複数の維持電極(storage electrode)137を有する。しかし、維持電極線131の形状及び配置は多様に変更することができる。
第3制御電極124cは、走査線121a、121b及び維持電極線131と分離されていて、感知走査線121bを中心として維持電極線131の反対側に位置する。
【0039】
ゲート導電体である画像走査線121a、感知走査線121b、第3制御電極124c、維持電極線131は、アルミニウム(Al)やアルミニウム合金などアルミニウム系金属、銀(Ag)や銀合金など銀系金属、銅(Cu)や銅合金など銅系金属、モリブデン(Mo)やモリブデン合金などモリブデン系金属、クロム(Cr)、タンタル(Ta)及びチタニウム(Ti)などで形成することができる。
【0040】
しかし、これらは物理的性質が異なる二つの導電膜(図示せず)を有する多重膜構造を有することも可能である。このうちの一つの導電膜は、信号遅延や電圧降下を減らすことができるように比抵抗(resistivity)の低い金属、例えば、アルミニウム系金属、銀系金属、銅系金属などで形成される。これとは異なり、他の導電膜は他の物質、特に、ITO(indium tin oxide)及びIZO(indium zinc oxide)との物理的、化学的、電気的接触特性に優れた物質、例えば、モリブデン系金属、クロム、タンタル、チタニウムなどで形成される。このような組み合わせの好ましい例としては、クロム下部膜とアルミニウム(合金)上部膜、及びアルミニウム(合金)下部膜とモリブデン(合金)上部膜がある。しかし、ゲート導電体である画像走査線121a、感知走査線121b、第3制御電極124c、維持電極線131は、その他にも多様な金属または導電体で形成することができる。
【0041】
ゲート導電体である画像走査線121a、感知走査線121b、第3制御電極124c、維持電極線131の側面は、基板110面に対して傾斜しており、その傾斜角は約30゜乃至約80゜であるのが好ましい。
また、ゲート導電体である画像走査線121a、感知走査線121b、第3制御電極124c、維持電極線131上には、窒化ケイ素(SiNx)または酸化ケイ素(SiOx)などで形成されたゲート絶縁膜140が形成されている。
【0042】
ゲート絶縁膜140上には複数の線状半導体151a及び複数の島型半導体151b、152が形成される。線状及び島型半導体151a、151b、152は、水素化非晶質シリコン(hydrogenated amorphous silicon)(非晶質シリコンは、略してa−Siと言う)または多結晶シリコン(polysilicon)などで形成される。
【0043】
線状半導体151aは、主に縦方向にのびており、画像走査線121a、感知走査線121b及び維持電極線131付近で幅が広くなって、これらを幅広く覆っている。線状半導体151aは、第1制御電極124a上に位置した複数の第1拡張部(expansion)154aを備える。
島型半導体151bは、第2及び第3制御電極124b、124c上に各々位置した第2及び第3拡張部154b、154cを有し、感知走査線121bの周縁を覆う延長部(extension)をさらに有する。
島型半導体152は、走査線121a、121bと維持電極線131上に置かれている。
【0044】
線状半導体151a上には、複数の線状の抵抗性接触部材(ohmic contact)161a、及び複数の第1島型抵抗性接触部材165aが形成されており、島型半導体151b上には複数の第2、第3及び第4島型抵抗性接触部材165b、163c、161bが形成されている。また、島型半導体152上にも複数の島型抵抗性接触部材(図示せず)が形成されている。抵抗性接触部材161a、161b、163c、165bは、リンなどのn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質シリコンなどの物質、またはシリサイド(silicide)で形成することができる。
【0045】
線状接触部材161aは、複数の第1突出部163aを有し、この突出部163aと第1島状抵抗性接触部材165aは対をなして線状半導体151aの突出部154a上に配置されている。
第4島型抵抗性接触部材161bは、複数の第2及び第3突出部163b、165cを有する。第2突出部163bと第2島型抵抗性接触部材165bは対をなして島型半導体151bの第2拡張部154b上に配置されており、第3島型抵抗性接触部材163cと第3突出部165cは対をなして島型半導体151bの第3拡張部154c上に配置されている。
【0046】
線状半導体151a、島型半導体151b、152と抵抗性接触部材161a、161b、163c、165a、165bもまた、基板110面に対して傾斜しており、傾斜角は30゜乃至80゜程度である。
抵抗性接触部材161a、161b、163c、165a、165b及びゲート絶縁膜140上には、複数の画像データ線171a、複数の感知データ線171b、複数の電極部材171c、複数の感知入力電圧線172及び複数の第1出力電極175aを有する複数のデータ導電体が設けられている。
【0047】
画像データ線171aは画像データ信号を伝達し、主に縦方向にのびて走査線121a、121b及び維持電極線131と交差する。それぞれの画像データ線171aは第1制御電極124aに向かってのびた複数の第1入力電極173aを有する。
第1出力電極175aは、画像データ線171a、感知データ線171b及び感知入力電圧線172と分離されており、第1制御電極124aを中心として第1入力電極173aと対向する。それぞれの第1出力電極175aは、広い一端部177aと狭い他端部を有する。広い端部177aは維持電極137と重畳し、棒状の端部は曲がった第1入力電極173aで一部が囲まれている。
【0048】
感知データ線171bは、感知データ信号を伝達し、主に縦方向にのびて画像走査線121a、感知走査線121b及び維持電極線131と交差する。それぞれの感知データ線171bは、第2制御電極124bに向かってのびた複数の第2出力電極175bを有する。
電極部材171cは、画像データ線171a、感知データ線171b及び感知入力電圧線172と分離されている。各電極部材171cは、抵抗性接触部材151b上に位置し、突出部163b、165c上に各々位置した第2入力電極173bと第3出力電極175cを有する。第2入力電極173bは第2出力電極175bと対向する。
感知入力電圧線172は、感知入力電圧を伝達し、主に縦方向にのびて画像走査線121a、感知走査線121b及び維持電極線131と交差する。それぞれの感知入力電圧線172は、電極部材171cの周りに折れており、第3制御電極124cに向かってのびた複数の第3入力電極173cを有する。第3入力電極173cは、第3制御電極124cを中心として第3出力電極175cと対向し、U字状に曲がって第3出力電極175cの端部の一部を囲む。
【0049】
一つの第1制御電極124a、一つの第1入力電極173a及び一つの第1出力電極175aは、線状半導体151aの第1拡張部154aと共に一つのスイッチング薄膜トランジスタQs1を構成し、スイッチング薄膜トランジスタQs1のチャンネルは、第1入力電極173aと第1出力電極175aの間の第1拡張部154aに形成される。
【0050】
一つの第2制御電極124b、一つの第2入力電極173b及び一つの第2出力電極175bは、島型半導体151bの第2拡張部154bと共に一つのスイッチング薄膜トランジスタQs2を構成し、スイッチング薄膜トランジスタQs2のチャンネルは、第2入力電極173bと第2出力電極175bの間の第2拡張部154bに形成される。
【0051】
一つの第3制御電極124c、一つの第3入力電極173c及び一つの第3出力電極175cは、島型半導体151cの第3拡張部154cと共に一つの感知薄膜トランジスタQpを構成し、感知薄膜トランジスタQpのチャンネルは、第3入力電極173cと第3出力電極175cの間の第3拡張部154cに形成される。
【0052】
データ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175aは、モリブデン、クロム、タンタル及びチタニウムなど耐火性金属またはこれらの合金で形成することが好ましく、耐火性金属膜(図示せず)と低抵抗導電膜(図示せず)を含む多重膜構造を有することもできる。
多重膜構造の例としては、クロムまたはモリブデン(合金)下部膜とアルミニウム(合金)上部膜の二重膜、モリブデン(合金)下部膜とアルミニウム(合金)中間膜とモリブデン(合金)上部膜の三重膜がある。しかし、データ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175aは、その他にも多様な金属または導電体で形成することができる。
【0053】
データ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175aもまた、その側面が基板110面に対して30゜乃至80゜程度の傾斜角で傾いたのが好ましい。
線状及び島型抵抗性接触部材161a、161b、163c、165a、165bは、その下部の線状及び島型半導体151a、151b、151c、152と、その上部のデータ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175aの間にだけ存在し、これらの間の接触抵抗を低くする。
【0054】
大部分のところでは線状半導体151aが画像データ線171aよりも狭いが、上述したように、画像走査線121a、感知走査線121b及び維持電極線131と会う部分で幅が広くなり、表面のプロファイルをスムーズにすることによって、画像データ線171a、感知データ線171b及び感知入力電圧線172が断線することを防止する。
これと同様に、感知走査線121b上に位置した島型半導体151bの延長部は、表面のプロファイルをスムーズにすることによって、画像データ線171a、感知走査線171b及び感知入力電圧線172が断線することを防止する。線状及び島型半導体151a、151b、152には、第1〜第3入力電極173a〜173cと第1〜第3出力電極175a〜175cの間をはじめとして、データ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175aで覆われないで露出された部分がある。
【0055】
データ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175a及び露出された線状及び島型半導体151a、151b、152部分上には、保護膜180が形成されている。
保護膜180は、窒化ケイ素や酸化ケイ素などの無機絶縁物で形成された下部膜180pと、有機絶縁物で形成された上部膜180qを有する。有機絶縁物は4.0以下の誘電率を有するのが好ましく、感光性を有することもできる。上部保護膜180qには下部保護膜180pの一部を露出する開口部が形成されており、上部保護膜180qの表面には凹凸が形成されている。保護膜180は、無機絶縁物または有機絶縁物などで形成された単一膜構造を有することもできる。
【0056】
保護膜180には、第1出力電極175aの拡張部177aを露出する複数の接触孔185が形成されており、保護膜180とゲート絶縁膜140には、第3制御電極124cを露出する複数の接触孔186が形成されている。接触孔185、186の側壁は傾斜しているか、または階段状である。
上部保護膜180q上には、複数の画素電極190及び複数の感知電極196が形成されている。
【0057】
各画素電極190は、上部保護膜180qの凹凸に沿って屈曲しており、透明電極192及びその上の反射電極194を有する。透明電極192はITOまたはIZOなどの透明な導電物質で形成され、反射電極194はアルミニウム、銀、クロムまたはその合金などの反射性金属で形成される。しかし、反射電極194はアルミニウム、銀またはその合金など低抵抗の反射性の上部膜(図示せず)と、モリブデン系金属、クロム、タンタル及びチタニウムなどITOまたはIZOと接触特性が良い下部膜(図示せず)の二重膜構造を有することもできる。
反射電極194は、上部保護膜180qの開口部に位置し、透明電極192を露出する透過窓195を有している。また、反射電極194は、感知薄膜トランジスタQp上に位置した露出窓199を有している(図5参照)。
【0058】
画素電極190は接触孔185を通じて第1出力電極175aと物理的・電気的に接続され、第1出力電極175aから画像データ電圧の印加を受ける。画像データ電圧が印加された画素電極190は、共通電極表示板200の共通電極270と共に電場を生成することによって、二つの電極、画素電極190、共通電極270の間の液晶層3の液晶分子の方向を決定する。また、画素電極190と共通電極270は液晶キャパシタCLCを構成して、薄膜トランジスタがターンオフされた後にも印加された電圧を維持する。
【0059】
薄膜トランジスタ表示板100、共通電極表示板200及び液晶層3などを有する液晶表示板組立体300の各画素は、透明電極192及び反射電極194によって各々定義される透過領域TA及び反射領域RAに区画される。具体的には、透過窓195の上下に位置する部分は透過領域TAとなり、反射電極194の上下に位置する部分は反射領域RAとなる。透過領域TAでは液晶表示板組立体300の下面、つまり、薄膜トランジスタ表示板100側から入射した光が液晶層3を通過して上面、つまり、共通電極表示板200側に出ることによって表示を行う。反射領域RAでは上面から入射した光が液晶層3に入り、また反射電極194によって反射されて液晶層3を再び通過し、上面に出ることによって表示を行う。この時、反射電極194の屈曲は光の反射効率を高める。
【0060】
画素電極190及びこれと接続された第1出力電極(ドレイン電極)175aの拡張部177aは、維持電極137をはじめとする維持電極線131と重畳して、ストレージキャパシタCSTを構成し、ストレージキャパシタCSTは液晶キャパシタCLCの電圧維持能力を強化する。
画素電極190は、画像走査線121a、感知走査線121b、画像データ線171a、感知データ線171b、感知入力電圧線172及び薄膜トランジスタQs1、Qs2、Qpと重畳して開口率を高める。
【0061】
各感知電極196もまた、画素電極190の透明電極192と同一層に位置する透明電極197、及び画素電極190の反射電極194と同一層に位置する反射電極198を有し、画素電極190から約3μm以上離れているのが好ましい。これとは異なり、感知電極196はデータ導電体である、画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172と同一層に形成されることもできる。
感知電極196は、接触孔186を通じて第3制御電極124cと物理的・電気的に接続されており、これらは電気的に外部と孤立(floating)している。感知電極196と共通電極270は液晶層3をの間に介在して可変キャパシタCvを構成する。
【0062】
次に、共通電極表示板200について説明する。
透明なガラスまたはプラスチックなどで形成された絶縁基板210上に遮光部材220が形成されている。遮光部材220はブラックマトリックスとも言い、光漏れを防ぐ。遮光部材220は画素電極190と対向する複数の開口領域を定義する。
絶縁基板210上にはまた、複数の色フィルタ230が形成されており、遮光部材220で囲まれた開口領域内にほとんど全てが入るように配置されている。色フィルタ230は画素電極190に沿って縦方向に長くのび、帯(stripe)状をなすことができる。各色フィルタ230は赤色、緑色及び青色の三原色など基本色のうちの一つを表示することができる。
【0063】
色フィルタ230及び遮光部材220上には蓋膜(overcoat)250が形成されている。蓋膜250は(有機)絶縁物で形成することができ、色フィルタ230を保護し、色フィルタ230が露出されることを防止して、平坦面を提供する。
蓋膜250上には複数の高台(rising)240が形成されている。高台240は有機絶縁物で形成することができ、薄膜トランジスタ表示板100の感知電極196と対向する。
蓋膜250及び高台240上には共通電極270が形成されている。共通電極270はITOやIZOなど透明な導電体で形成するのが好ましい。共通電極270は高台240と蓋膜250の間にもあり得るが、これは高台240を形成する前と形成した後に透明導電体を積層することによって、可能となる。高台240形成後に積層された透明導電体の厚さは、約10〜300nmになる。
【0064】
薄膜トランジスタ表示板100、共通電極表示板200の内側面上には、液晶層3を配向するための配向膜11、21が塗布されていて、薄膜トランジスタ表示板100、共通電極表示板200の外側面には一つ以上の偏光子(図示せず)が備えられている。
液晶層3は、垂直配向または水平配向されている。透過領域TAでの液晶層3の厚さは、反射領域RAでの液晶層3の厚さの2倍程度であり、これは透過領域TAに上部保護膜180qがないためである。感知電極196と高台240間の液晶層3の厚さは、約0.01〜2.0μmであり、これは反射領域RAに位置した他の部分に比べて小さい値である。
【0065】
液晶表示板組立体300はまた、薄膜トランジスタ表示板100と共通電極表示板200間に間隙を設ける複数の弾性を有する間隔材320(スペーサ)をさらに有する。間隔材320は球形または楕円体の玉状であり、液晶層3内に散布されている。これとは異なり、間隔材320は、規則的に配列されている柱型(columnar)、または剛体型(rigid)の間隔材であっても良い。
液晶表示板組立体300はまた、薄膜トランジスタ表示板100と共通電極表示板200を結合する密封材(図示せず)をさらに有することができる。密封材は共通電極表示板200の周縁に位置する。
【0066】
次に、図8(a)及び図8(b)と、図4乃至図7と共に参照して、可変キャパシタCvの動作について詳細に説明する。
図8(a)及び図8(b)は、各々接触がある状態とない状態での図4乃至図7に示した液晶表示板組立体の概略的な断面図である。
図8(a)は、何らの接触もない状態の液晶表示板組立体300を示す。複数の間隔材320が薄膜トランジスタ表示板100と共通電極表示板200を支えており、これによって共通電極270と感知電極196は一定の距離を維持している。
図8(b)は、使用者の指先1が液晶表示板組立体300を押した状態を示す。指先1が押す圧力によって間隔材320が変形し、これによって共通電極表示板200の接触点部位が薄膜トランジスタ表示板100に近くなり、従って、共通電極270と感知電極196との間隔が減少する。
【0067】
感知電極196と共通電極270の当該部分を含む可変キャパシタCvの静電容量(capacitance)は、次の通りである。ここで、キャパシタ及びそのキャパシタの容量は同じ符号を用いる。
(数1)
Cv=ε・(A/d)
ここで、εは配向膜11、21と液晶層3の誘電率を、Aは感知電極196の広さを、dは高台240上での感知電極196と共通電極270間の距離を示す。
【0068】
誘電率(ε)と広さ(A)は固定値といえるため、距離(d)によって可変キャパシタCvの静電容量が決定される。例えば、接触によって距離(d)が0.5μmから0.1μmに変化したとすれば、静電容量Cvは5倍が増加する。
静電容量Cvが変化すれば、可変キャパシタCvの電圧と感知素子Qpの制御電極電圧、つまり、制御電圧が変化し、これによって感知素子Qpの感知電流が変化する。
【0069】
一方、図5に示した感知薄膜トランジスタQpの半導体チャンネル部は、露出窓199を通じて外光に曝され、半導体チャンネル部は光電流を生成する。したがって、感知素子Qpが出力する感知電流はこの光電流を含む。
使用者の指先1が液晶表示板組立体300に接近して露出窓199を覆えば、感知薄膜トランジスタQpのチャンネルに入射する光の量が減少し、光電流と感知電流が共に減少する。
このように、液晶表示板組立体300に使用者の指先1などが接触すれば、感知データ信号が変わり、これを通じて接触の有無及び接触位置を検出することができる。
【0070】
以下、図9及び図10を参照して、本発明の他の実施形態による液晶表示装置について詳細に説明する。
図9は、本発明の他の実施形態による液晶表示装置の一つの画素に対する等価回路図であり、図10は、図9に示した液晶表示装置における液晶表示板組立体の配置図の一例である。
図9に図示したように、i番目行、j番目列の画素PXは、表示信号線G、Dに接続された表示回路DCと、感知信号線S、P、Psd、Psgに接続された感知回路SCを有する。
【0071】
表示回路DCは、画像走査線G及び画像データ線Dに接続されたスイッチング素子Qs1と、これに接続された液晶キャパシタ(liquid crystal capacitor)CLC及びストレージキャパシタ(storage capacitor)CSTを有する。
感知回路SCは、感知走査線Si及び感知データ線Pjに接続されたスイッチング素子Qs2、スイッチング素子Qs2と感知入力電圧線Psd間に接続されている感知素子Qp、及び感知素子Qpと共通電圧Vcom間に接続されている可変キャパシタCvを有する。
【0072】
各画素行の感知素子Qpの制御端子と可変キャパシタCvは、感知制御端子線Psgに接続されている。したがって、いずれか一つの画素行のいずれか一つの可変キャパシタCvの電圧が変化すれば、その画素行の感知素子Qpの制御電圧が変化して、その画素行の感知素子Qpの感知電流が変化する。
これは、一つの行の可変キャパシタCvが感知制御端子線Psgに並列に接続されることを意味する。したがって、可変キャパシタCvの総静電容量が可変キャパシタCvそれぞれの静電容量よりも非常に大きくなって、接触による制御電圧の変化がさらに大きくなり、これによって感知データ信号の変化もさらに大きくなる。したがって、液晶表示装置は接触の有無についてより精度よく認識することができる。
図2に示した画素の多くの特徴が、図9に示した画素にも適用できる。
【0073】
次に、接触の有無及び接触位置を検出する過程について説明する。
接触の有無及び接触位置を検出する第1の方法は、まず接触の有無を判断し、次に接触位置を判断することである。詳しくは、感知素子Qpの感知データ信号を行単位で読み出して接触の有無を判断する。接触があると判断されれば、感知素子Qpの感知データ信号を全て読み出して接触がどこであったかを判断する。
【0074】
接触の有無及び接触位置を検出する第2の方法は、まず接触の有無と接触点の縦位置を判断し、次に接触点の横位置を判断することである。詳しくは、感知素子Qpの感知データ信号を行単位で読み出して接触の有無、及びどの行に接触があるかを判断する。接触があると判断されれば、感知素子Qpの感知データ信号を全て読み出してどの列に接触があるかを判断する。
入射光の光量の変化だけで接触の有無及び接触位置を検出する場合、指先などが実際に液晶表示板組立体に接触せず、その付近に近く位置するときに、エラーが起こる恐れがある。しかし、可変キャパシタCvの容量によって接触の有無をまず判断した後、入射光の光量によって接触位置を判断すれば、判断の精度が高くなる。
【0075】
次に、図9に示した画素を有する液晶表示板組立体の詳細構造について、図10を参照して詳細に説明する。
図10は、本発明の他の実施形態による、図9の画素を有する液晶表示板組立体の配置図である。
本実施形態での液晶表示板組立体の層状構造は、図6、図7に示した構造とほとんど同一であるためそれを参照し、その断面は別途に示していない。
図10及び図6、図7を参考にすれば、本実施形態による液晶表示板組立体は、互いに対向する薄膜トランジスタ表示板100と共通電極表示板200、及び二つの表示板100、200の間に介在されている液晶層3を有する。
【0076】
薄膜トランジスタ表示板100を見れば、基板110上に、第1制御電極124aを有する複数の画像走査線121a、維持電極137を有する複数の維持電極線131、第2制御電極124bを有する複数の感知走査線121b、及び複数の第3制御電極124cを有する複数のゲート導電体が形成されている。ゲート導電体である画像走査線121a、感知走査線121b、第3制御電極124c、維持電極線131上には、ゲート絶縁膜140、第1乃至第3拡張部154a−154cを有する複数の線状及び島型半導体151a、151b、152、及び第1乃至第3突出部163a、163b、165cを有する複数の抵抗性接触部材161a、161b、163c、165a、165bが順に形成されている。抵抗性接触部材161a、161b、163c、165a、165b及びゲート絶縁膜140上には、第1入力電極173aを有する複数の画像データ線171a、複数の第1出力電極175a、第2出力電極175bを有する複数の感知データ線171b、第2入力電極173b及び第3出力電極175cを有する複数の電極部材171c、第3入力電極173cを有する複数の感知入力電圧線172を有する複数のデータ導電体が形成されている。データ導電体である画像データ線171a、感知データ線171b、電極部材171c、感知入力電圧線172、第1出力電極175a及び露出された線状及び島型半導体151a、151b、152部分上には、下部保護膜180pと上部保護膜180qを有する保護膜180が形成されている。保護膜180には第1出力電極175aの拡張部177aを露出する複数の接触孔185が形成されており、保護膜180とゲート絶縁膜140には第3制御電極124cを露出する複数の接触孔186が形成されている。上部保護膜180q上には、透明電極192及び透過窓195と露出窓199を有する反射電極194を有する複数の画素電極190、及び透明電極197と反射電極198を有する複数の感知電極196が形成されており、その上には配向膜11が形成されている。
【0077】
共通電極表示板200を見れば、絶縁基板210上に、遮光部材220、複数の色フィルタ230、蓋膜250、複数の高台240、共通電極270及び配向膜21が形成されている。
【0078】
図4乃至図7に示した液晶表示板組立体とは異なって、本実施形態による薄膜トランジスタ表示板のゲート導電体は、複数の感知制御端子線121cをさらに有する。
感知制御端子線121cは、画像走査線121a、感知走査線121bとほぼ平行にのびていて、これらから分離されている。感知制御端子線121c各々は一つの画素行の第3制御電極124cと接続されている。したがって、その画素行の可変キャパシタCvは並列に接続されていることとなる。
図4乃至図7に示した液晶表示板組立体の多くの特徴が、図10に示した液晶表示板組立体にも適用できる。
【0079】
本発明のさらに他の実施形態による液晶表示装置について、図11乃至図13を参照して詳細に説明する。
図11乃至図13は、本発明のさらに他の実施形態による液晶表示装置の一つの画素に対する等価回路図である。
図11乃至図13を参考にすれば、i番目(i=1、2、・・・、n)行、j番目(j=1、2、・・・、m)列の画素PXは、表示信号線G、Dに接続されている表示回路DCと、少なくとも一つの感知信号線(S、P、Psd)と、少なくとも一つの画像走査線G、Gi−1に接続されている感知回路SCを有する。図2の液晶表示装置と比較する時、感知信号線のうちの少なくとも一つが省略されている。
【0080】
表示回路DCは、i番目の画像走査線Gとj番目の画像データ線Dに接続されているスイッチング素子Qs1と、これに接続されている液晶キャパシタCLC及びストレージキャパシタCSTを有する。
感知回路は、スイッチング素子Qs2、これに接続されている感知素子Qp、及び感知素子Qpと共通電圧Vcom間に接続されている可変キャパシタCvを有する。
【0081】
図11を参照すれば、感知入力電圧線Psdが省略されている。スイッチング素子Qs2の制御端子は感知走査線Sと、出力端子は感知データ線Pと、そして入力端子は感知素子Qpと接続されている。感知素子Qpの制御端子は可変キャパシタCvに、出力端子はスイッチング素子Qs2に、入力端子はi番目画像走査線Gに各々接続されている。
【0082】
図12を参照すれば、感知走査線Sが省略されている。スイッチング素子Qs2の制御端子はi−1番目の画像走査線Gi−1(以下、前段画像走査線という。)に、入力端子は感知素子Qpに、出力端子は感知データ線Pに各々接続されている。感知素子Qpの制御端子は可変キャパシタCvに、出力端子はスイッチング素子Qs2に、入力端子は感知入力電圧線Psdに各々接続されている。
【0083】
図13を参照すれば、感知走査線Sと感知入力電圧線Psdが省略されている。スイッチング素子Qs2の制御端子は前段画像走査線Gi−1に、入力端子は感知素子Qpに、出力端子は感知データ線Pに各々接続されており、感知素子Qpの制御端子は可変キャパシタCvに、出力端子はスイッチング素子Qs2に、入力端子はi番目画像走査線Gに各々接続されている。
【0084】
このように感知走査線Sまたは感知入力電圧線Psdを省略することによって、開口率を高めて構造を簡単にすることができ、感知走査線Sが省略されれば、感知走査信号を生成する感知走査部700もまた省略できる。
また、スイッチング素子Qs2の制御端子または感知素子Qpの入力端子を、前段画像走査線Gi−1に代えて次の段の画像走査線Gi+1に接続することもできる。
図11乃至図13に示した画素を有する液晶表示板組立体もまた、感知素子Qpが外部光を受けるように開口部を備えることができ、感知素子Qpの制御端子を接続する感知制御端子線Psgを有することができる。
【0085】
尚、本発明は、上述の実施形態に限られるものではない。本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の共通電圧及び感知走査信号のタイミング図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る液晶表示装置の配置図である。
【図5】本発明の他の実施形態に係る液晶表示板組立体の配置図である。
【図6】図4及び図5に示す液晶表示板組立体のVI−VI’線による断面図である。
【図7】図4及び図5に示す液晶表示板組立体のVII−VII’線による断面図である。
【図8】図4乃至図7に示す液晶表示板組立体で、(a)は接触がない時、(b)は接触がある時の概略的な断面図である。
【図9】本発明の他の実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図である。
【図10】図9に示す液晶表示装置の表示板組立体の配置図である。
【図11】本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図である。
【図13】本発明のさらに他の実施形態に係る液晶表示装置の一画素に対する等価回路図である。
【符号の説明】
【0087】
3 液晶層
11、21 配向膜
100 薄膜トランジスタ表示板
110、210 絶縁基板
121a 画像走査線
121b 感知走査線
121c 感知制御端子線
124a〜124c 第1〜第3制御電極
131 維持電極線
137 維持電極
151a、151b、154a〜154c、152 線状及び島型半導体
161a、161b、163a〜163c、165a〜165c 抵抗性接触部材
171a 画像データ線
171b 感知データ線
172 感知入力電圧線
173a〜173c 第1〜第3入力電極
175a〜175c 第1〜第3出力電極
177a 拡張部
180、180p、180q 保護膜
185、186 接触孔
190 画素電極
192 透明電極
194 反射電極
195 透過窓
196 感知電極
197 透明電極
198 反射電極
199 露出窓
200 共通電極表示板
220 遮光部材
230 色フィルタ
240 高台
250 蓋膜
270 共通電極
300 液晶表示板組立体
320 間隔材
400 画像走査部
500 画像データ駆動部
600 信号制御部
700 感知走査部
800 感知信号処理部
CONT1、CONT2、CONT3、CONT4 制御信号
DE データイネーブル信号
−D 画像データ線
−G 画像走査線
−P 感知データ線
−S 感知走査線
Psd 感知入力電圧線
Psg 感知制御端子線
Hsync 水平同期信号
Vsync 垂直同期信号
Cv 可変キャパシタ
Qs1、Qs2 スイッチング素子(スイッチング薄膜トランジスタ)
Qp 感知素子(感知薄膜トランジスタ)
R、G、B 入力画像信号
DAT 出力画像信号
Vs1−Vsn 感知走査信号
Von1、Von2 高電圧
Voff1、Voff2 低電圧

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1表示板と、
前記第1表示板と離隔して対向配置される第2表示板と、
前記第1表示板と前記第2表示板との間に介在する液晶層と、
接触によって静電容量が変化し、該静電容量によって大きさが変化する制御電圧を生成する可変キャパシタと、
前記第2表示板に設けられ、前記可変キャパシタからの制御電圧に基づいて感知信号を生成する感知素子とを有することを特徴とする感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項2】
前記接触は、圧力を有することを特徴とする請求項1に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項3】
前記可変キャパシタは、前記第1表示板に設けられている第1容量電極と前記第2表示板に設けられている第2容量電極とを有することを特徴とする請求項1に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項4】
前記第1容量電極と前記第2容量電極との間の距離は、前記接触によって変化し、これによって前記静電容量が変化することを特徴とする請求項3に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項5】
前記感知素子は入射光に応答して電気信号を生成し、前記感知信号は前記電気信号を有することを特徴とする請求項1に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項6】
前記接触は、入射光の光量の変化を伴うことを特徴とする請求項1に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項7】
前記感知素子は、非晶質シリコン及び多結晶シリコンのうちのいずれか一つを有することを特徴とする請求項1に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項8】
前記第1容量電極は、2つの値を往復する所定の電圧の印加を受けることを特徴とする請求項3に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項9】
前記感知素子は、制御端子、入力端子及び出力端子を有し、前記制御端子は前記第2容量電極に接続されていることを特徴とする請求項3に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項10】
前記感知素子の出力端子に接続されており、前記感知信号を選択的に出力する第1スイッチング素子をさらに有することを特徴とする請求項9に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項11】
前記感知素子の制御端子と出力端子との間に接続されている感知キャパシタをさらに有することを特徴とする請求項9に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項12】
複数の画像走査線と、
前記画像走査線と交差する複数の画像データ線と、
前記画像走査線と交差し、前記画像走査線及び前記画像データ線と交差する複数の感知データ線と、
表示回路と感知回路を各々備える複数の画素とを有し、
前記表示回路は、液晶キャパシタ、該液晶キャパシタ又は前記画像走査線のうちの一つ、及び前記画像データ線のうちの一つと接続されている第1スイッチング素子を有し、
前記感知回路は、接触によって静電容量が変化する可変キャパシタ、該可変キャパシタと接続されている感知素子、及び該感知素子及び前記感知データ線と接続されている第2スイッチング素子を有することを特徴とする感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項13】
前記可変キャパシタは、互いに対向する第1及び第2電極を有し、前記液晶キャパシタは互いに対向する第3及び第4電極を有し、前記第2電極と前記第4電極は一つの連続面をなすことを特徴とする請求項12に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項14】
前記第1電極と前記第2電極との間の距離は、前記第3電極と前記第4電極との間の距離よりも短いことを特徴とする請求項13に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項15】
前記可変キャパシタは、前記第1電極と前記第2電極との間に位置する第1液晶誘電体を有し、前記液晶キャパシタは前記第3電極と前記第4電極との間に介在する第2液晶誘電体を有することを特徴とする請求項13に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項16】
前記第1液晶誘電体と前記第2液晶誘電体は互いに連通し、前記第1液晶誘電体は前記第2液晶誘電体よりも薄いことを特徴とする請求項15に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項17】
前記第2スイッチング素子及び前記感知素子は、各々制御端子、入力端子及び出力端子を有し、前記第2スイッチング素子の入力端子は前記感知素子の出力端子と接続されており、前記第2スイッチング素子の出力端子は前記感知データ線のうちの一つと接続されており、前記感知素子の制御端子は前記可変キャパシタと接続されていることを特徴とする請求項12に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項18】
前記感知素子の制御端子と接続されている複数の感知制御端子線をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項19】
前記第2スイッチング素子の制御端子と接続されている複数の感知走査線をさらに有することを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項20】
前記感知素子の入力端子は、全て同一の電圧の印加を受けることを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項21】
前記感知素子の入力端子は、前記第1スイッチング素子が接続された画像走査線に接続されていることを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項22】
画像走査信号を前記画像走査線に印加する画像走査部と、
画像データ信号を前記画像データ線に印加する画像データ駆動部と、
感知走査信号を前記感知走査線に印加する感知走査部と、
前記感知素子から感知信号を受信して処理する感知信号処理部と、
前記画像走査部、画像データ駆動部、感知走査部、及び感知信号処理部を制御する信号制御部とをさらに有することを特徴とする請求項19に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項23】
前記第2スイッチング素子の制御端子は、前記第1スイッチング素子が接続されていない画像走査線に接続されていることを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項24】
前記感知素子の入力端子は、前記第1スイッチング素子が接続されている画像走査線に接続されていることを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項25】
前記感知素子の入力端子は、全て同一の電圧の印加を受けることを特徴とする請求項17に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項26】
画像走査信号を前記画像走査線に印加する画像走査部と、
画像データ信号を前記画像データ線に印加する画像データ駆動部と、
前記感知素子から感知信号を受信して処理する感知信号処理部と、
前記画像走査部、画像データ駆動部、及び感知信号処理部を制御する信号制御部とをさらに有することを特徴とする請求項12に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項27】
第1基板と、
前記第1基板上に設けられている共通電極と、
前記第1基板と離隔して対向配置される第2基板と、
前記第2基板上に設けられる画像走査線と、
前記第2基板上に設けられ前記画像走査線と交差する画像データ線と、
前記画像走査線及び画像データ線と接続される第1薄膜トランジスタと、
前記第1薄膜トランジスタと接続され前記共通電極と対向する画素電極と、
前記第2基板上に設けられ前記共通電極と対向する感知電極と、
前記感知電極と接続されている制御電極を有する第2薄膜トランジスタと、
前記第1基板と第2基板との間に介在する液晶層とを有し、
前記感知電極及び前記第2薄膜トランジスタの制御電極は孤立していることを特徴とする感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項28】
前記第1基板と前記共通電極との間に設けられ、前記感知電極と対向する高台をさらに有することを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項29】
前記高台上の前記液晶層の厚さは、約0.01〜2.0μmであることを特徴とする請求項28に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項30】
前記第2薄膜トランジスタと前記感知電極との間に形成され、前記第2薄膜トランジスタの制御電極と前記感知電極とを接続する接触孔を有する絶縁膜をさらに有することを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項31】
前記感知電極と前記画素電極は同一層を有し、感知電極と画素電極との間の距離は3μm以上であることを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項32】
前記第2薄膜トランジスタの出力電極に接続される入力電極を有する第3薄膜トランジスタをさらに有することを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項33】
前記第1基板と前記第2基板を支持する間隔材(spacer)をさらに有することを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。
【請求項34】
前記画素電極は、透明電極と反射電極を有し、該反射電極は、前記第2薄膜トランジスタを露出する開口部を有することを特徴とする請求項27に記載の感知素子を内蔵した液晶表示装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2006−40289(P2006−40289A)
【公開日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−216405(P2005−216405)
【出願日】平成17年7月26日(2005.7.26)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】