説明

有機シリコン酸化膜及び多層レジスト構造を形成するための方法

【課題】低温でも優れたアッシング耐性を有する有機シリコン酸化膜を形成する。
【解決手段】プラズマCVDにより有機シリコン酸化膜を形成する方法は、(i)基板が載置されるサセプタの温度を300℃以下に調節する工程と、(ii)サセプタが設置されたリアクタ内に少なくともテトラエチルオルソシリケート(TEOS)及び酸素を導入する工程と、(iii)高周波RF電力及び低周波RF電力を印加する工程と、(iv)基板上に有機シリコン酸化膜を蒸着する工程とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2005年12月16日出願の米国特許出願第11/303,101号の部分継続出願であり、その全開示範囲は本願に含まれるものである。
【0002】
本発明は、プラズマCVD法(例えば容量結合式)による半導体形成技術に関し、特に熱的に安定性の低い物質が含まれる基板に対し、緻密な低温酸化膜を形成する方法及びそれを利用した多層レジスト法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体集積回路は、これまで高速化・高機能化を目指し、微細化が進んできた。微細化のためにフォトリソグラフィやドライエッチング等の微細加工技術への要求は一層厳しさを増している。露光波長の短波長化、下地基板の表面段差の増大などから、多層レジスト法の採用が拡大している(例えば、特開平7−181688)。
【特許文献1】特開平7−181688号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
多層レジスト法では下層レジストを塗布した状態の基板に対し成膜を行う為、下層レジストの熱的制約により、中間層の成膜時の温度に上限が設けられてしまう。多層レジストの中間層として様々な膜が検討されてきたが、SOG(塗布膜)では緻密性が低くアッシング耐性に劣り(塗って焼くので、密度が高くない)、下層レジストパターン形成時にマスクとしての機能を十分に果たせない。また、ECRプラズマ処理装置に代表されるような高密度プラズマ装置により形成された中間層では緻密性に優れた特性を持つが、成膜時のプラズマダメージによる半導体素子が破壊されてしまう問題がある(高密度のため)。またSOG及び高密度プラズマ装置を使用した場合、生産性が低い上(SOGは工程数が多く、高密度プラズマ装置の場合は堆積するスピードが遅い)、生産コストが高い(SOGは材料費が高く、高密度プラズマ装置は装置費用そのものが高い)という問題点もある。
【0005】
結果として、ひとつの実施例において、本発明の目的は、低温でも優れたアッシング耐性を有する有機シリコン酸化膜を形成することである。他の実施例において、本発明の目的は、レジスト層間の中間層として、半導体デバイスにプラズマダメージを生じさせない有機シリコン酸化膜を形成することである。さらに他の実施例において、本発明の目的は、高生産性かつ低コストで有機シリコン酸化膜を形成することである。
【0006】
本発明はさまざまな実施例において上記目的のひとつまたはそれ以上を達成することができる。しかし、本発明は上記目的に制限されず、実施例において、当該目的以外の効果を発揮するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ひとつの態様において、本発明は、プラズマCVDにより有機シリコン酸化膜を形成する方法を与え、当該方法は、(i)半導体基板が載置されているサセプタの温度を300℃以下に調節する工程と、(ii)サセプタが設置されたリアクタ内へ少なくともテトラエチルオルソシリケート(TEOS)及び酸素を導入する工程と、(iii)高周波RF電力及び低周波RF電力を印加する工程と、(iv)それにより、半導体基板上に有機酸化膜を蒸着する工程と、から成る。
【0008】
上記実施例はこれに限定されないが、以下の実施例を含む。
【0009】
低周波RF電力は高周波RF電力より大きい。高周波RF電力に対する低周波RF電力の比率は、1.0、1.5、2.0、2.5及びこれら任意の2数間の値である。低周波RF電力は、約0.4W/cm2から約0.6W/cm2(処理基板の表面積(cm2)あたりのRF電力[W])(例えば、0.44W/cm2から0.58W/cm2)である。高周波RF電力は、約0.1W/cm2から約0.3W/cm2(例えば、0.13W/cm2から0.27W/cm2)である。高周波RF電力は10MHzから30MHzの周波数を有し、低周波RF電力は350kHzから500kHzの周波数を有する。
【0010】
サセプタの温度は、約150℃から約290℃、好ましくは約200℃から約280℃の範囲であり、他の実施例において、約250℃またはそれ以下であってもよい。典型的なプラズマCVD装置において、サセプタの温度は実質的に、またはほぼ基板の温度と同じである。しかし、サセプタの温度と基板の温度とが異なる場合には、基板温度を上記温度に調節する必要がある。有機シリコン酸化膜は低温で形成されるため、プラズマダメージは有効に回避される。
【0011】
有機シリコン酸化膜は優れたアッシング耐性を有するため、基板の露出層として形成されたレジスト層上に有機シリコン酸化膜を蒸着することは効果的である。ひとつの実施例において、“基板”は有機シリコン酸化膜が蒸着されるべき被処理体または物体であり、単一層または多層構造がシリコンウエハ上に形成されるところの基板である。好適実施例において、基板は多層構造の処理における基板または多層構造を形成するのに使用される基板である。導入工程は、さらに、不活性ガスを導入する工程を含む。TEOSの流量、酸素の流量及び不活性ガスの流量は、以下の不等式:TEOS<不活性ガス<酸素、を充たす。TEOSの流量は約50sccmから約100sccm(ある実施例では、60sccmから80sccm)であり、酸素の流量は約1000sccmから約3000sccm(ある実施例では、1400sccmから2600sccm)である。不活性ガスの流量は約300sccmから約1000sccmである。付加的に、リアクタの圧力は約300Paから約500Paであり、好ましくは約350Paから約450Paである。
【0012】
上記条件を使用することにより、生成された有機シリコン酸化膜は優れたアッシング耐性を有し、製造コストまたは装置コストを増加させることなく形成することができる。有機シリコン酸化膜が低温で形成されても、生成された有機シリコン酸化膜へ優れたアッシング耐性を付与するためのキュア処理のような後処理を実行する必要はない。
【0013】
蒸着工程は、約400nm/分またはそれ以下(50nm/分、100nm/分、200nm/分、300nm/分、及びこれらの任意の2数間の値を含む)の成長速度で有機シリコン酸化膜を蒸着するよう制御される。上記速度において、有機シリコン酸化膜は高い制御性及び高い均一性で形成される。
【0014】
リアクタは容量結合式プラズマCVDリアクタであり、シャワーヘッド及びサセプタが互いに平行に配置されている。
【0015】
他の態様において、本発明は多層レジスト構造を形成する方法を与え、当該方法は(i)プラズマCVDにより基板上に第1レジスト層を形成する工程と、(ii)上記いずれかの方法により、第1レジスト層上に有機シリコン酸化膜を形成する工程と、(iii)プラズマCVDにより有機シリコン酸化膜上に第2レジスト層を形成する工程と、から成る。
【0016】
上記において、有機シリコン酸化膜の厚さは、約30nmから約200nm(50nm、100nm、150nm、及びこれら任意の2数間の値を含む)である。
【0017】
上記すべての実施例において、ひとつの実施例で使用された任意の構成要件は、置換が容易ではないか逆効果でなければ、他の実施例においても交換してまたは付加して使用可能である。
【0018】
発明及び従来技術に対して達成される利点を要約する目的で、発明のある目的及び利点が説明された。もちろん、これらの目的または利点のすべてが発明の特定の実施例にしたがって必ずしも達成されるものではない。したがって、例えば、発明は、ここに教示または示唆されるような他の目的または利点を必ずしも達成することなく、ここに教示される利点または利点の集合を達成または最適化する方法で実施または実行可能であることは当業者の知るところである。
【0019】
本発明の他の態様、特徴及び利点は以下の好適実施例の詳細な説明から明らかとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明のある態様による特定条件で形成される有機シリコン酸化膜は低温成膜にも拘らず(キュア等の後処理なしでも)、優れたアッシング耐性(例えばO2プラズマアッシング)を奏する。従って、該有機シリコン酸化膜は、これに限定されるわけではないが、多層レジスト構造に好適に用いることができる。多層レジストに関しては、例えば、ここに参考文献として組み込む、特開2002-270584号に開示があるように、基板上にLow-k膜等の絶縁膜を形成し、その上に下層レジスト膜を形成し、続いて例えば本発明にかかる有機シリコン酸化膜を成膜し、その上に上層レジスト膜を形成し、その後、所望のパターンになるようにエッチングが実施される。上層レジストは有機シリコン酸化膜をパターニングするためのものであり、下層レジストは絶縁膜をパターニングするためのものである。上層レジスト膜のエッチング時、更に上層レジスト膜を除去するアッシング時に耐性が十分にないと、有機シリコン酸化膜は下層レジスト膜のマスクとしての機能を十分発揮することはできない。なお、アッシングは、真空槽内に供給される酸素をプラズマなどにより活性化させ、活性な酸素原子を生成させることにより実施される。
【0021】
なお、多層レジスト構造は上記に限定されるものではない。有機シリコン酸化膜のアッシング耐性は、該有機シリコン酸化膜上にレジスト膜が形成され、それが層間構造を形成する際に除去される工程において有効である。レジスト膜は特に限定されるものではないが、公知の方法により成膜することができ、公知の感光性のフォトレジスト膜(例えば50-500 nm程度)を使うことができる。有機シリコン酸化膜は低温で成膜できるので、レジスト膜の熱耐性が十分でない場合であってもレジスト膜自体にダメージを与えることなく、成膜することができる。
【0022】
本発明のある実施例においては、次の条件により有機シリコン酸化膜を形成することができる。
【0023】
【表1】

他の実施例では基板温度は上記の温度±50°Cの範囲で実施する。不活性ガスはHe以外にもアルゴンを使うことができる。RF電力は上記に限らず高周波数(一般に5MHz以上)と低周波数(一般に5MHz未満)をミックスしたものが好ましい。
【0024】
本発明の好適実施例について詳細に説明する。しかし、本発明はこれに限定されない。以下、本発明につき具体的に説明する。
【0025】
図1に本発明で使用したプラズマ処理装置の概略図を示す。容量結合式プラズマCVD装置1は反応チャンバ6、ガス導入口5、サセプタ3およびヒーター2より構成された第2電極を含む。図示しないガスラインより、ガス導入口5を通してガスを導入する。円形の第1電極9はガス導入口5のすぐ下に配置されており、第1電極9は中空構造を取り、その底面に多くの細孔を有し、そこから被処理体4に向かってガスを噴出する。また、第1電極9は、メンテナンスの容易性、部品コストの削減のため、複数のガス導入孔を有するシャワープレート11を交換できる構造となっている。
【0026】
また、反応チャンバ6の底部には排気口10が存在する。この排気口10は図示しない外部真空ポンプに結合され、その結果、反応チャンバ6の内側は排気される。サセプタ3は第1電極9に平行に対向して配置されている。サセプタ3はその上に被処理体4を保持し、ヒーター2によって被処理体4を連続的に加熱し、所定の温度(150〜300℃)に基板4を維持する。ガス導入口5および第1電極9は反応チャンバ6から例えばセラミックを介在させることで絶縁され外部の第1のRF電源7に接続される。このとき第2のRF電源8を接続する。12は接地である。こうして第1電極9および第2電極は高周波電極として機能し、被処理体4近傍にプラズマ反応場を生成する。被処理体4の表面上に形成される膜の膜特性は、プロッセッシングガスの種類および流量、温度、RF周波数の種類、プラズマの空間分布ならびに電位分布により変化する。
【実施例】
【0027】
実施例では図1に示す容量結合式プラズマプラズマCVD装置(Eagle(商標)-12、ASM Japan K.K.)を用いた。
【0028】
実施例の成膜条件
下記の条件下でパラメーター実験を行った。
【0029】
オルガノシリコン酸化膜
シリコンソースガス:TEOS(60〜80 sccm)
酸化性ガス:O2(1400〜2600 sccm)
不活性ガス:He(300〜1000 sccm)
全圧:(350〜450 Pa)
基板温度:(200℃)
内壁温度:(120℃)
シャワーヘッド温度:(100℃)
電極間距離:10 mm
第1のRF電源(H-RF):13.56MHz(0.13〜0.27 W/cm2
第2のRF電源(L-RF):430kHz(0.44〜0.58 W/cm2
基板:φ300 mm シリコン基板
有機シリコン酸化膜:基準膜厚:100 nm; 400 nmの2通り。
【0030】
評価項目
屈折率(-)、成膜速度(nm)、膜厚分布(±%)、ストレス(MPa)、プラズマダメージ
(ストレス、プラズマダメージは膜厚400nmの場合のみ)
結果
結果を以下の表にまとめた。各表中、中央が基準を示している
<膜厚100nm>
【0031】
【表2】

【0032】
【表3】

【0033】
【表4】

【0034】
【表5】

【0035】
【表6】

【0036】
【表7】

【0037】
【表8】

【0038】
【表9】

<膜厚400nm>
【0039】
【表10】

【0040】
【表11】

【0041】
【表12】

【0042】
【表13】

【0043】
【表14】

【0044】
【表15】

【0045】
【表16】

【0046】
【表17】

また、温度を変化させた場合の結果を以下に示す。
【0047】
【表18】

以上の実施例のパラメーター実験の範囲においては、次の範囲で好適に膜特性が得られることが分かる。
【0048】
屈折率(-):1.462〜1.467
成膜速度(nm/min):280〜400
膜厚分布(±%):0.7〜4.5
Stress (MPa):−50〜−200
【0049】
更に、以下の成膜条件で、アッシング耐性評価とプラズマダメージ評価を行った。なお、アッシングは公知のO2プラズマ法により実施した。
【0050】
有機シリコン酸化膜成膜条件
シリコンソースガス:TEOS(70 sccm)
酸化性ガス:O2(2000 sccm)
不活性ガス:He(700 sccm)
全圧:(400 Pa)
基板温度:(200℃)
第1のRF電源(H-RF):13.56MHz(0.2 W/cm2
第2のRF電源(L-RF):430kHz(0.44W/cm2
【0051】
上記成膜条件での膜特性
屈折率(-):1.46
成膜速度(nm/min.):340
膜厚分布(±%):1.0
ストレス(MPa):−110
【0052】
SiH4膜成膜条件
対照膜としてはSiH4膜を有機シリコン酸化膜の形成で使ったものと同じ装置により下記の条件で成膜した
SiH4: 25 sccm
N2O: 500 sccm
He: 300 sccm
Ar: 300 sccm
温度: 200°C
圧力: 266 Pa
高周波RF電力: 100 W
【0053】
得られた有機シリコン酸化膜とSiH4膜のアッシング耐性評価結果を下表と図2(縦軸は初期値を1とした場合の膜厚変化を示す)に示す。比較例のSiH4に比べると、アッシングによる膜質の実質的変化はなく、優れたアッシング耐性を持っていることが分かる。
【0054】
【表19】

また、下表に示すように、成膜温度を200℃以下にしても、TEOSの場合、良好なアッシング耐性を持っていることが分かる。
【0055】
【表20】

本発明は上記実施例及び以下に示す他のさまざまな実施例を含む。
【0056】
1)容量結合式プラズマCVD法により酸化膜を形成するための方法であって、基板の温度が300℃以下の温度で処理される工程と、プロセッシングガスに、シリコンソースガスとしてTEOS及び、酸化性ガスとしてO2を使用し、且つ、全圧が300から600Paとなるように反応チャンバに導入する工程と、前記反応チャンバ内にプラズマ反応場を生成するために、周波数が10から30MHzの範囲(例えば13.56MHz、27MHz)にある第1のRF電力及び、周波数が350から500kHzの範囲(例えば400kHz、430kHz)にある第2のRF電力を、重畳して印加する工程と、各前記ガスの流量及び各前記高周波電力の出力を制御する工程と、からなる酸化膜形成方法。
【0057】
2)TEOS/O2が0.01から0.3の範囲である、上記1)記載の酸化膜形成方法。
【0058】
3)プロセッシングガスに、不活性ガスとしてHe及び/またはArを含む、上記1)又は2)に記載の酸化膜形成方法。
【0059】
4)周波数が13.56MHzである第1のRF電力の強度が、0.13 から0.27W/cm2の範囲であり、周波数が430kHzである第2のRF電力の強度が、0.44から0.58W/cm2の範囲である、上記1)〜3)の何れか一項に記載の酸化膜形成方法。
【0060】
5)上記1)〜4)の何れか一項に記載の酸化膜形成が可能なプラズマCVD装置。
【0061】
本発明の思想から離れることなく、さまざまな修正が可能であることは当業者の知るところである。したがって、本発明の形式は例示に過ぎず、本発明の態様を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】図1は、本発明の実施例で使用可能なプラズマCVD装置の略示図である。
【図2】図2は、SiH4膜と本発明の実施例に従う有機シリコン酸化膜のアッシング耐性を示すグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プラズマCVDにより有機シリコン酸化膜を形成する方法であって、
基板が載置されたサセプタの温度を300℃以下の温度に調節する工程と、
サセプタが設置されたリアクタ中に少なくともテトラエチルオルソシリケート(TEOS)及び酸素を導入する工程と、
高周波RF電力及び低周波RF電力を印加する工程と、
基板上に有機シリコン酸化膜を蒸着する工程と、
から成る方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、低周波RF電力は高周波RF電力より大きい、ところの方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法であって、低周波RF電力は0.4W/cm2から0.6W/cm2である、ところの方法。
【請求項4】
請求項2に記載の方法であって、高周波RF電力は0.1W/cm2から0.3W/cm2である、ところの方法。
【請求項5】
請求項1に記載の方法であって、高周波RF電力は10MHzから30MHzの周波数を有し、低周波RF電力は350kHzから500kHzの周波数を有する、ところの方法。
【請求項6】
請求項1に記載の方法であって、TEOSの流量は酸素の流量より少ない、ところの方法。
【請求項7】
請求項6に記載の方法であって、酸素の流量に対するTEOSの流量の比率は0.01から0.3である、ところの方法。
【請求項8】
請求項1に記載の方法であって、導入する工程は、さらに、不活性ガスを導入する工程を含む、ところの方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、TEOSの流量、酸素の流量、及び不活性ガスの流量は、不等式、TEOS<不活性ガス<酸素、を充たすところの方法。
【請求項10】
請求項1に記載の方法であって、TEOSの流量は50sccmから100sccmであり、酸素の流量は1000sccmから3000sccmである、ところの方法。
【請求項11】
請求項1に記載の方法であって、サセプタの温度は250℃またはそれ以下である、ところの方法。
【請求項12】
請求項1に記載の方法であって、蒸着工程は400nm/分またはそれ以下の成長速度で有機シリコン酸化膜を蒸着するよう制御される、ところの方法。
【請求項13】
請求項1に記載の方法であって、リアクタは、シャワーヘッドとサセプタとが互いに平行に配置された、容量結合式プラズマCVDリアクタである、ところの方法。
【請求項14】
請求項1に記載の方法であって、有機シリコン酸化膜が蒸着されるべき基板の露出層はレジスト層である、ところの方法。
【請求項15】
多層レジスト構造を形成するための方法であって、
プラズマCVDにより基板上に第1レジスト層を形成する工程と、
請求項1に記載の方法により、第1レジスト層上に有機シリコン酸化膜を形成する工程と、
プラズマCVDにより有機シリコン酸化膜上に第2レジスト層を形成する工程と、
から成る方法。
【請求項16】
請求項14に記載の方法であって、有機シリコン酸化膜の厚さは30nmから200nmである、ところの方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−165883(P2007−165883A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−330129(P2006−330129)
【出願日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【出願人】(000227973)日本エー・エス・エム株式会社 (68)
【Fターム(参考)】