説明

洗浄装置、洗浄液回収方法および半導体製造装置

【課題】洗浄液のランニングコストを低減する洗浄装置を提供する。
【解決手段】洗浄液を循環させながら基板を洗浄する洗浄槽と、洗浄槽の排気中に含まれる気化している洗浄液を液化する凝縮器と、凝縮器により液化された洗浄液を洗浄槽に還流する還流手段とを備える。前記洗浄液は炭酸エチレンを含み、凝縮器は空気を冷媒としてもよく、気化している洗浄液の液化に伴って熱気として排出する。前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として洗浄装置の所定箇所に供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶パネル、PDP(プラズマディスプレイパネル)や半導体の製造プロセスにおいてガラス基板やウェハーを洗浄してフォトレジストなどの有機皮膜を剥離する洗浄装置、半導体製造装置および洗浄液回収方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、液晶パネルや半導体を製造するプロセスにおける、フォトレジストを剥離又は除去する洗浄工程では、硫酸、過酸化水素等の各種洗浄液が多量に使用される。そのために多量の廃酸や廃アルカリ等の廃液が生じ、廃液の処理が問題となっている。洗浄液の中でも多量に使用される種類については、回収した後精製して、製造工程等での再利用が試みられるようになってきており、各種の洗浄液の再生方法の開発が進められている。
【0003】
近年、パネルの大型化、ウェハーの大口径化等により使用する洗浄槽が大型化しその容量が大きくなっている。それに伴い、洗浄液の使用量が増大し、洗浄液のコストのみならず洗浄液の処理コストや環境負荷が増大し、そのために廃液量を可能なかぎり少量化する新たな技術が必要とされている。
【0004】
洗浄液の再生機能を有する洗浄装置の先行技術文献として例えば特許文献1〜3がある。
【0005】
図7は、特許文献1および特許文献2に開示された洗浄装置の構成を示す図である。同図において、再生装置533は、2つの洗浄槽のうち第1洗浄槽519の使用済みの洗浄液にオゾンを通気することによって再生する。再生された洗浄液は、ポンプ535によって第2洗浄槽520の上のノズル管540に供給され第2洗浄槽520での洗浄液として使用される。第2洗浄槽520における使用済みの洗浄液は、ポンプ524によって回収タンク522からノズル管529に供給され、第1洗浄槽519での洗浄液として使用される。この洗浄液は、炭酸エチレンおよび炭酸プロピレンの何れかを含み、従来の洗浄液に比べてレジストの剥離速度が極めて速いという特性を有している。しかも、この洗浄液は、オゾン通気による再生能力が高い。すなわち、再生装置533は、洗浄液にオゾンを通気させることにより、基板から剥離されて洗浄液中に溶解している有機物(フォトレジスト)を分解する。上記有機物は炭素と水素を含むため、オゾン通気によって最終的には二酸化炭素と水にまで分解される。
【0006】
このように、上記の洗浄装置は、洗浄能力が高いことに加えて再生効率も高いことから、小型化に適している。
【0007】
特許文献3に開示された洗浄装置は、洗浄液を循環させながら基板を洗浄し、洗浄に用いた洗浄液を晶析することによって再生し、再生後の洗浄液を再利用している。洗浄液の晶析によって、洗浄液に溶解していた不純物(レジスト起因の不純物やその分解過程で生じる酸など)が分離される。これにより、洗浄液を高純度に再生することができ、洗浄液を半永久的に利用でき、洗浄液交換コストの削減を図っている。
【特許文献1】特開2004−186208号公報
【特許文献2】特開2004−298752号公報
【特許文献3】特開2006−303116号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、従来の洗浄装置によれば、洗浄槽から、洗浄液(炭酸エチレン)を含む雰囲気が外部に出ないように、排気し、洗浄槽を外部より陰圧に保つ必要がある。その際に排出される気体はミスト(霧)状の洗浄液及び温度に応じた蒸気圧の洗浄液(炭酸エチレン)を含んでおり、その分の洗浄液(炭酸エチレン)が消費され、コストがかかるという問題がある。
【0009】
また、洗浄槽から次工程に搬出される基板には、基板表面に薄く洗浄液が残留し、この残留洗浄液は、次工程の純水による洗浄過程で、洗い流され、純水排液と共に排出されることとなる。この分の洗浄液も消費されコストアップに繋がる為、洗浄槽から次工程に搬出される基板上の洗浄液は、少なくする必要がある。そこで、一般的に洗浄槽の入り口及び出口には、エアーナイフを設置し、槽からの洗浄液の流出及び搬出される基板上の付着する洗浄液を少なくすることが行われる。しかし、エアーナイフに供給するエアーは温度が低いため、洗浄槽とローダーや純水洗浄槽との間に設けたニュートラル槽に設置したエアーナイフには洗浄液が付着・固化し、基板搬送上の問題となる場合がある。
【0010】
上記課題を解決するため本発明は、ランニングコストを低減する洗浄装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明の洗浄装置は、洗浄液を循環させながら基板を洗浄する洗浄手段と、前記洗浄手段の排気中に含まれる気化している洗浄液を液化する凝縮器と、前記凝縮器により液化された洗浄液を洗浄手段に還流する還流手段とを備える。
【0012】
この構成によれば、洗浄手段からの排気中の気化している洗浄液を液化し還流することによって、従来は廃棄されていた洗浄液の消耗がなくなり、洗浄液追加にかかるランニングコストを低減することができるという効果がある。
【0013】
ここで、前記洗浄液は炭酸エチレンを含んでいてもよい。
【0014】
ここで、前記凝縮器は、空気を冷媒として吸入し、気化している洗浄液の液化に伴って熱気として排出し、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として前記洗浄手段に供給する熱気排気管を備える構成であってもよい。
【0015】
この構成によれば、熱気排気管からの熱気により、洗浄液の固化の問題を生じる部分を加熱することができ、これまで、必要とされていたヒーター等の加熱手段が不要となり、電気等のエネルギー消費量を低減し、ランニングコスト低減が可能となる。
【0016】
ここで、前記洗浄手段は、前記基板表面にエアーを噴出するためのエアーナイフを備え、前記熱気排気管は、前記凝縮器から排出される熱気を噴出用エアーとして前記エアーナイフに供給するようにしてもよい。
【0017】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器に吸入される空気の温度を液化・還流する炭酸エチレンが融点以上になるように調整設定する温度調整手段を備えていてもよい。
【0018】
この構成によれば、凝縮器内部でも固化の問題を避けて効率よく洗浄液を回収することができる。
【0019】
ここで、前記温度調整手段は、空気と前記凝縮器から排出される熱気とを混合させる混合手段と、混合手段における混合比を調整する調整手段とを備えてもよい。
【0020】
この構成によれば、凝縮器の排気熱を凝縮器内での洗浄液固化防止に有効に利用することができる。
【0021】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の所定箇所を所定温度に設定する温度設定手段を備えるようにしてもよい。
【0022】
この構成によれば、凝縮器内部でも固化の問題を避けて効率よく洗浄液を回収することができる。
【0023】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、排気中のミスト状の洗浄液を分離回収するミスト回収手段を備えるようにしてもよい。
【0024】
この構成によれば、凝縮に先立ってミスト状の洗浄液を回収するので、凝縮の効率を向上させることができ、ひいては回収効率を向上させることができる。
【0025】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、気化している洗浄液の少なくとも一部を液化する液化手段を備えるようにしてもよい。
【0026】
この構成によれば、凝縮を2段階で行なうので、凝縮による分離回収の効果をより向上させることができる。
【0027】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、前記洗浄手段の排気を渦巻き流にすることにより気化している洗浄液の少なくとも一部を液化するサイクロンを備えるようにしてもよい。
【0028】
この構成によれば、サイクロンにより、ミスト状の洗浄液を分離回収すると共に気化している洗浄液の一部を液化することができる。
【0029】
ここで、前記洗浄装置は、さらに、前記サイクロンの所定箇所を所定温度に設定する温度設定手段を備えるようにしてもよい。
【0030】
ここで、前記洗浄手段は、前記基板表面のエアーを噴出するためのエアーナイフを備え、前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器により凝縮された後の排気を噴出用エアーとして前記エアーナイフに供給する供給管を備えるようにしてもよい。
【0031】
この構成によれば、凝縮器により凝縮された後の排気の全部または一部を洗浄槽に循環させるので、排気を再利用することができる。また、外部への排気をなくす又は削減することができ、環境への影響を最小限にすることができる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、従来は廃棄されていた洗浄液の消耗がなくなり、洗浄液追加にかかるランニングコストを低減することができるという効果がある。
【0033】
また、凝縮器内部でも固化の問題を避けて効率よく洗浄液を回収することができる。
【0034】
また、凝縮器の排気熱を凝縮器内での洗浄液固化防止に有効に利用することができる。
【0035】
また、凝縮に先立ってミスト状の洗浄液を回収するので、凝縮の効率を向上させることができ、ひいては回収効率を向上させることができる。
【0036】
また、凝縮を2段階で行なうので、凝縮による分離回収の効果をより向上させることができる。
【0037】
また、サイクロンにより、ミスト状の洗浄液を分離回収すると共に気化している洗浄液の一部を液化することができる。
【0038】
また、凝縮器により凝縮された後の排気の全部または一部を洗浄槽に循環させるので、排気を再利用することができる。また、外部への排気をなくす又は削減することができ、環境への影響を最小限にすることができる。
【0039】
また、凝縮器により凝縮された後の排気の全部または一部を洗浄槽に循環させるので、排気を再利用することができる。また、外部への排気をなくす又は削減することができ、環境への影響を最小限にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0040】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態における洗浄装置は、洗浄液を循環させながら基板を洗浄する複数の洗浄槽からの排気中に含まれる気化している洗浄液を液化する凝縮器と、凝縮器により液化された洗浄液を洗浄槽に還流するように構成されている。これにより、複数の洗浄槽からの排気中に含まれる気化している洗浄液は、従来は廃棄されていたが、本発明では気化している洗浄液を回収し還流するので、洗浄液の消耗を低減し洗浄液にかかるランニングコストを低減することができる。
【0041】
また、凝縮器は、空気を冷媒として吸入し気化している洗浄液の液化に伴って熱気として排出するが、本実施形態の洗浄装置は、凝縮器から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として洗浄装置の所定箇所(例えば、エアーナイフ)に供給するように構成されている。これにより、凝縮器から排出される熱気を利用して、洗浄液の固化の問題が生じる所定箇所を加熱することができ、これまで、必要とされていたヒーター等の加熱手段を不要にすることができ、電気等のエネルギー消費量を低減し、ランニングコストを低減することができる。
【0042】
本実施の形態における洗浄装置は、液晶パネルのガラス基板、PDP(プラズマディスプレイパネル)のガラス基板、半導体ウェハー等の基板を洗浄する装置であり、液晶パネルやPDPや半導体を製造する製造装置の一工程として設置される。洗浄液は、炭酸エチレン(Ethylene Carbonate、EC)を含む。
【0043】
炭酸エチレン(融点36.4℃、沸点238℃、引火点160℃)は、室温では無色無臭の固体であり、洗浄液として利用するには加温する必要があるが、非プロトン性極性溶媒として利用できる。沸点、引火点が高く、毒性も小さい。洗浄液としては、第1に、有機皮膜の剥離性能が優れ(剥離速度が速く)、第2に、オゾンと殆ど反応せずに液中に溶解したレジストの分解が容易であることから、オゾン通気による再生が可能であり、第3に、水溶性(中性)であるという特性を有している。
【0044】
図1は、実施の形態1における洗浄装置の構成を示す図である。同図において洗浄装置1は、搬入槽2、洗浄槽3、洗浄槽4、中継槽5、洗浄槽6、タンク7、タンク8、タンク9、単方向連結管9b、第1再生部(以下、オゾン通気部と呼ぶ)10、第2再生部(以下、晶析部と呼ぶ)11、排気回収部100および洗浄液を循環させるための配管類や、洗浄槽から気化した洗浄液を排気するための排気管類を備えている。
【0045】
搬入槽2は、液晶パネルのガラス基板の搬入口であり、エアー管Aを有する。エアー管Aは、エアーナイフとも呼ばれ、基板上の洗浄液が洗浄槽3から搬入槽2に逆流するのを防止するため、排気回収部100内の凝縮器から排出される空気(熱気)を洗浄槽3の方向に吹き付ける。
【0046】
洗浄槽3は、ノズル管B〜G、エアー管H、Iを有し、搬入槽2から搬送される基板に対して第1段階目の洗浄を行う。洗浄槽3には排気管101が接続されている。これは、洗浄槽3から、洗浄液(炭酸エチレン)を含む雰囲気が外部に出ないように、排気により洗浄槽3を外部よりも陰圧に保つためである。
【0047】
ノズル管B〜Gは、タンク8から供給される洗浄液をガラス基板表面に噴出する。これにより、レジストの付着したガラス基板は、ノズル管B〜Gから噴出される洗浄液により1段階目の洗浄がなされる。このときの洗浄液は、タンク8から供給される。すなわち、タンク8の洗浄液は、タンク8から洗浄槽3へ洗浄液を供給するための配管路として、供給管12、ポンプ13、フィルターF2、供給管14、フローティング流量計15、供給管16を介してノズル管B〜Gに供給される。
【0048】
エアー管H、Iは、エアーナイフであり、排気回収部100内の凝縮器から排出される空気(熱気)をガラス基板に噴出することによりガラス基板上の洗浄液を洗浄槽3に落とす。ガラス基板から流れ落ちた洗浄液は洗浄槽3から、排出管17、タンク7、排出管18、ポンプ19、排出管20を介してオゾン通気部10へ供給される。エアー管H、Iの噴出エアーは、排気回収部100内の凝縮器から排出される熱気を利用しているので、ガラス基板上に残留する洗浄液の固化防止用に、従来必要であったエアーを加熱するヒーター類を不要にすることができる。
【0049】
洗浄槽4は、ノズル管J〜O、エアー管P、Qを有し、洗浄槽3から搬送される基板に対して第2段階目の洗浄を行う。洗浄槽4には排気管102が接続されている。これは、洗浄槽4から、洗浄液(炭酸エチレン)を含む雰囲気が外部に出ないように、排気により洗浄槽4を外部よりも陰圧に保つためである。
【0050】
ノズル管J〜Oは、タンク9から供給される洗浄液をガラス基板表面に噴出する。これにより、洗浄槽3による洗浄後のガラス基板は、ノズル管J〜Oから噴出される洗浄液により洗浄される。このときの洗浄液は、タンク9から供給される。すなわち、タンク9の洗浄液は、タンク9から洗浄槽4へ洗浄液を供給するための配管路として、供給管24、ポンプ25、フィルターF1、供給管26、フローティング流量計27、供給管28を介してノズル管J〜Oに供給される。エアー管P、Qは、上記のエアー管H、Iと同様である。ガラス基板から流れ落ちた洗浄液は洗浄槽4から、排出管30を介してタンク8に排出される。
【0051】
中継槽5は、洗浄槽4から搬出されたガラス基板を洗浄槽6に搬送する。
【0052】
洗浄槽6は、ノズル管R〜V、エアー管Wを有し、中継槽5から搬出されたガラス基板を純水で洗浄する。
【0053】
タンク7は、ヒーター7aを有し、洗浄槽3から排出管17を介して排出された洗浄液を一時的に溜めて、排出管18、ポンプ19、20を介してオゾン通気部10に排出するバッファタンクである。ヒーター7aは洗浄液を加温する。洗浄液が炭酸エチレンの場合は40℃〜200℃の範囲内でよいが、80℃程度でもよい。これは、炭酸エチレン(融点36.4℃)が室温では固体なので、液化するためである。
【0054】
タンク8は、ヒーター8aを有し、洗浄槽4から洗浄液を排出管30を介して回収する。ヒーター8aは、ヒーター7aと同様である。
【0055】
タンク9は、ヒーター9aを有し、オゾン通気部10によって再生された洗浄液を排出管21、分岐バルブ22、供給管23を介して回収し、晶析部11によって再生された洗浄液を供給管32、バルブ33を介して回収する。ヒーター9aは、ヒーター7aと同様である。
【0056】
単方向連結管9bは、タンク9の洗浄液量が規定量よりも超えた場合に、タンク9からタンク8へ単方向に洗浄液を供給する。
【0057】
第1再生部(オゾン通気部)10は、タンク7から排出管18、ポンプ19、排出管20を介して排出される洗浄液にオゾンを通気することによって洗浄液を再生する。
【0058】
このように洗浄装置1は、レジストなどの有機皮膜の付着したガラス基板から有機皮膜を剥離するために洗浄槽3および洗浄槽4における二段階の洗浄を行い、さらに、基板の表面に薄く残留する洗浄液を流すために洗浄槽6における純水による洗浄を行う。第1段階の洗浄槽3における洗浄液は、第2段階の洗浄槽4での洗浄後の洗浄液である。また、第2段階の洗浄槽4における洗浄液は、第1段階の洗浄後の洗浄液からオゾン通気部10により再生された洗浄液であって、さらに、オゾン通気部10により再生された洗浄液の一部が晶析部11により再生されている。つまり、洗浄液は、後段の洗浄槽4から前段の洗浄槽3に循環され、最終段の洗浄槽4における洗浄液が最もクリーンな状態になっている。2つの洗浄槽のうち後段ほどクリーンな洗浄液により洗浄されるので、効率よく洗浄することができる。
【0059】
排気回収部100は、洗浄槽3から排気管101を通して排気される気体、および洗浄槽4から排気管102を通して排出される気体に含まれる気化している洗浄液(以下、気化炭酸エチレンと呼ぶ。)を液化し、液化した炭酸エチレンを回収管103および104を通して洗浄槽3に還流するように構成されている。
【0060】
図2は、排気回収部100の詳細な構成を示す図である。同図のように、排気回収部100は、ダンパー105、106、サイクロン分離器108、トラップボックス111、凝縮器112、トラップボックス114、温度調節部116、排気スクラバ120、ダンパー122を備える。
【0061】
また、排気回収部100は、種々の排気管、エアー管、給水管、排水管に接続されている。洗浄槽3および4からの排気は、排気管101、102、107、109、119、123等を通して、最終的に外部に排出される。凝縮器112には、空気を冷媒として吸入するエアー管115、凝縮器112から熱気を排出するエアー管117、エアー管117の熱気の一部をエアー管115に還流するためのエアー管118が接続されている。排気スクラバ120には、給水管124、給水管125が接続されている。
【0062】
ダンパー105は、排気管101の流量を調整する。また、ダンパー106は、排気管102の流量を調整する。ダンパー105および106からの排気は排気管107で合流してサイクロン分離器108に供給される。
【0063】
サイクロン分離器108は、ミスト分離器及び簡易な凝縮器として機能する。すなわち、ミスト分離器としてのサイクロン分離器108は、排気管107からの、ミスト状炭酸エチレンを含む排気から、ミスト状炭酸エチレンを分離し回収する。すなわち、ミスト状炭酸エチレンを含む排気は、サイクロン分離器108の筒状内部を渦巻き状に流れ、円筒の中心にある筒を通って排気管109に排出される。排気中のミスト状炭酸エチレンは、粒子に作用する遠心力により壁面に衝突し沈降するか円錐部下端からの反転上昇の過程で沈降することにより分離され、回収管110を通ってトラップボックス111に流れ込む。また、簡易な凝縮器としてのサイクロン分離器108は、サイクロン分離器108内で蒸気として含まれていた炭酸エチレンの一部も排気温度が低下することにより凝縮し液体として回収される。
【0064】
トラップボックス111は、サイクロン分離器108により回収された洗浄液を洗浄装置に還流する還流手段として機能し、サイクロン分離器108からの回収管110を通って排気が流入することを阻止し、サイクロン分離器108から回収管110を通って流入する洗浄液を回収管103を通して洗浄槽3に還流する。これにより洗浄液のランニングコストを低減することができる。
【0065】
凝縮器112は、排気管109からの排気中に含まれる気化炭酸エチレンを液化する。その際、凝縮器112は、エアー管115から空気を冷媒として吸入し、気化炭酸エチレンの液化に伴って加熱された空気(熱気)をエアー管117から排出する。エアー管117は、凝縮器112から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として、洗浄装置の所定箇所(エアー管A、H、I、P、Q等)に供給する熱気排気管である。
【0066】
トラップボックス114は、凝縮器112によって液化された洗浄液を洗浄装置に還流する還流手段として機能し、凝縮器112からの回収管113を通って排気が流入することを阻止し、凝縮器112から回収管113を通って流入する洗浄液を回収管104を通して洗浄槽3に還流する。これにより洗浄液のランニングコストを低減することができる。
【0067】
温度調節部116は、エアー管115から流入する冷媒としての空気の風量調整と温度設定とを行なう。温度調節部116は、ダンパー105等と同様の風量調整を行ない、また、凝縮器112から排出される熱気の一部を還流するためのエアー管118と、エアー管115からの空気とを混合させ、その混合比を調整することにより所望の温度に設定する。設定される温度は、洗浄液(炭酸エチレン)の融点(36.4℃)より低いが回収される洗浄液が固化しない温度がよい。
【0068】
排気スクラバ120は、凝縮器112から排気管119を介して流入する排気を水に接触させることにより、排気中に残留する洗浄液を水中に溶解させて除去する。排気スクラバ120には、給水管124と排水管126が接続される。給水管124から流入した水は、排気スクラバ120内部のシャワー管125を介して充填物に噴出され、排気スクラバ120内の表面積の大きい充填物表面を流れ落ち、排水管126から排水される。排気管119から排気スクラバ120に流入した排気は、内部の充填物層を通過することにより、残留する洗浄液成分が水中に溶解し除去され、排気管121に排出される。
【0069】
ダンパー122は、供給管12からの排気の流量を調整し、排気管123に排出される。
【0070】
排気管123は、大型のエアーブロワー(空気吸入器)に接続される。エアーブロワーは、排気管101および102からはじまる一連の排気管の排気を駆動する。
【0071】
図3(a)は、ノズル管およびエアーナイフの構成を示す説明図である。ノズル管40は、図1中のノズル管B〜G、J〜Oの何れかを代表的に、エアーナイフ47は図1中のエアー管A、H、I、P、Q、Wの何れかを代表的に示している。
【0072】
エアーナイフ47には、図2のエアー管(熱気排気管)117が接続され、凝縮器112から排出される熱気が噴出用エアーとして供給される。噴出エアーは、凝縮器112から排出される熱気を利用しているので、ガラス基板上に残留する洗浄液の固化防止用に、従来必要であったエアーを加熱するヒーター類を不要にすることができ、ランニングコストの低減に寄与する。
【0073】
ノズル管40、エアーナイフ47は、いずれも管の長手方向がガラス基板の前辺と平行になるように配置されてもよいが、エアーナイフ47は、ガラス基板と平行な面内で前辺と平行ではなく斜めになるように配置してもよい。これは、ガラス基板上の洗浄液の残留を抑制する能力を高めるためである。
【0074】
図3(a)では、エアーナイフ47が斜めに配置された例を示している。同図(a)のようにノズル管40は、噴出ノズル40a〜40gを有し、ガラス基板に対しての搬送方向の前端から後端まで洗浄液を噴出する。エアーナイフ47は、ガラス基板の前辺と平行ではなく前辺に対してガラス基板と平行な面内で角度をもって備えられ、ガラス基板表面にエアーを吹き付けて表面の洗浄液を洗浄槽3または洗浄槽4に落とす。図3(b)に示すようにノズル管40は噴出ノズルから洗浄液をほぼ垂直にガラス基板に噴出し、エアーナイフ47はガラス基板に垂直ではなく洗浄槽の中心寄りにエアーを噴出する。エアーナイフ47は、図3(c)に示すように側面に複数の噴出孔又はスリット47aを有している。エアーナイフ47は、第2洗浄槽20から搬出されるガラス基板表面の残留洗浄液による洗浄液の持ち出しを最大限抑制する。すなわち残留する洗浄液をエアー噴出により最大限カットし極力持ち出させないようにする。
【0075】
以上説明してきたように実施の形態1における洗浄装置によれば、洗浄液を循環させながら基板を洗浄する複数の洗浄槽からの排気中に含まれる気化炭酸エチレンを液化する凝縮器と、凝縮器により液化された洗浄液を洗浄槽に還流する。これにより、複数の洗浄槽からの排気中に含まれ、従来は廃棄されていた気化炭酸エチレンの消耗を低減し、洗浄液にかかるランニングコストを低減することができる。
【0076】
また、凝縮器は、空気を冷媒として吸入し気化炭酸エチレンの液化に伴って熱気として排出するが、本実施形態の洗浄装置は、凝縮器から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として洗浄装置の所定箇所(例えば、エアーナイフ)に供給する。これにより、洗浄液の固化の問題が生じる所定箇所を加熱することができ、従来必要とされていたヒーター等の加熱手段を不要にすることができ、電気等のエネルギー消費量を低減し、ランニングコストを低減することができる。
【0077】
なお、凝縮器112は空冷式でなく水冷式であってもよい。その場合、凝縮器112から排出される温水は、エアーナイフには供給できないが、洗浄液の固化防止用熱源として利用すればよく、例えば、洗浄槽6に洗浄水として供給管36に供給するようにしてもよい。
【0078】
また、凝縮器112から排出される熱気を、エアーナイフからの噴出エアーとして利用する代わりに、エアーナイフやそれにつながるエアー管に吹き付けてもよいし、エアー管を熱気中に通してもよいし、図1に示した供給管34、排出菅21、供給管16等の洗浄液を流す各種の配管の加熱に利用してもよい。また、凝縮器112から排出される熱気によってトラップボックス111、114の加熱をするようにしてもよい。
【0079】
また、温度調節部116は、凝縮器112に供給する冷媒としての空気の温度を一定に保つ代わりに、周期的にまたは動的に温度を変更してもよい。例えば、炭酸エチレンの融点よりも低い温度T1℃で時間t1の間供給し、融点よりも高い温度T2℃で時間t2の間供給することを繰り返してもよい。温度T1℃のときは凝縮器112内部で排気中に含まれる気化炭酸エチレンが液化から固化まで変化し、温度T2℃のときは排気中に含まれる炭酸エチレンが液化することに加えて、内部に固化洗浄液があれば液化することになる。時間t1、t2は、凝縮器112内部で固化洗浄液を蓄積できる許容量を超えないように設定すればよい。また、このような周期的または動的な温度調節は、水冷式で行なってもよい。
【0080】
なお、洗浄液は炭酸エチレンに限らず、炭酸プロピレンや、炭酸プロピレンと炭酸エチレンとの混合液や、他の薬液でもよい。ただ、本発明の洗浄装置は、洗浄能力が高く常温では固体である炭酸エチレンが適している。
【0081】
(実施の形態2)
本実施形態では、サイクロン分離器108および凝縮器112の温度を調整することによって、洗浄槽の排気からより効率よく気化炭酸エチレンを回収する洗浄装置について説明する。
【0082】
図4は、実施の形態2における排気回収部の構成を示す図である。同図の排気回収部200は、図2と比較して、温調器201と温調器202とが追加された点が異なっている。同じ構成要素は同じ符号を付してあるので説明を省略し、以下異なる点を中心に説明する。
【0083】
温調器201は、サイクロン分離器108の周囲に密着して巻きつけられ、サイクロン分離器108の温度を炭酸エチレンの融点以上で融点に近い温度(例えば40℃)に調整する。例えば、温調器201は、上記温度の水(温水)を流す水冷式の冷却器でよい。これにより、サイクロン分離器108を螺旋状に流れる排気中の気化炭酸エチレンの一部を液化し、サイクロン分離器108による回収効率を向上させる。
【0084】
温調器202は、凝縮器112の周囲に密着して巻きつけられ、凝縮器112の温度を調整する。例えば、温調器202は、上記温度の水(温水)を流す水冷式の冷却器でよい。これにより、凝縮器112における気化炭酸エチレンを液化することを容易にし、凝縮器112による回収効率を向上させる。
【0085】
以上のように、本実施の形態における洗浄装置は、温調器201、温調器202を備えることによって、サイクロン分離器108および凝縮器112の液化効率を向上させることができる。
【0086】
なお、温調器201は、サイクロン分離器108の温度を一定に保つ代わりに、周期的にまたは動的に温度を変更してもよい。例えば、炭酸エチレンの融点よりも低い温度T3℃で時間t3の間供給し、融点よりも高い温度T4℃で時間t4の間供給することを繰り返してもよい。温調器202も同様である。
【0087】
また、温調器201は、サイクロン分離器108を部分的に異なる温度に保つようにしてもよい。例えば、温調器201がサイクロン分離器108に巻きつけられた複数本の水を流す配管からなる場合、一部の配管には、炭酸エチレンの融点よりも低い温度T5℃の水を流し、他の配管には融点よりも高い温度T6℃の水を流すようにしてもよい。温度T5℃の配管に対応する内壁には、気化炭酸エチレンが液化から固化まで変化し、温度T6℃の配管に対応する内壁には、気化炭酸エチレンが液化まで変化し、内壁を伝って下に流れ落ち、固化した炭酸エチレンがあればその一部を溶かしながら流れ落ちることになる。
【0088】
また、温調器202は、凝縮器112の外壁ではなく内壁および内部に設置してもよいし、凝縮器112を部分的に異なる温度に保つようにしてもよい。
【0089】
(実施の形態3)
実施の形態1、2では、各洗浄槽からの排気は、排気回収部内の凝縮器により凝縮された後、排気スクラバを介して外部に放出されている。これに対して、本実施の形態では、洗浄槽から排気され、凝縮器により凝縮された後の排気の全部または一部を洗浄槽のエアーナイフに循環させる洗浄装置について説明する。これにより排気を再利用することができる。
【0090】
図7は、本実施の形態における洗浄装置の構成を示す図である。同図の洗浄装置は、図1と比較して、排気回収部100の代わりに排気回収部300を備える点と、エアーナイフ(エアー管A、H、I、P、Q)にエアー管210が接続されている点とが異なる。同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0091】
エアー管210は、排気回収部300内の凝縮器から凝縮された後の排気の一部または全部が供給される。
【0092】
エアーナイフ(エア管A、H、I、P、Q)には、エアー管210からエアーが供給される。これにより、洗浄槽の排気の全部または一部を循環再利用することができる。
【0093】
図6は、排気回収部300の構成を示す図である。同図の排気回収部300は、図2の排気回収部100と比較して、排気管211、ダンパー212、ダンパー213、送風機214が追加されている点が異なる。同じ点は説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0094】
排気管211は、凝縮器112から凝縮された後の排気をダンパー212、ダンパー213に送る。
【0095】
ダンパー212は排気管211から排気スクラバ120への風量を調整し、ダンパー213は排気管211から送風機214を介してエアーナイフへの風量を調整する。これにより、運転状況に応じて、凝縮器112により凝縮された後の排気の全部をエアーナイフに供給することも、一部も供給することも可能になる。排気の再利用という点では、ほぼ全部を循環させる方が望ましい。
【0096】
送風機214は、各洗浄槽と排気回収部300の間の排気の循環を駆動する。
【0097】
以上のように、本実施の形態における洗浄装置は、凝縮器により凝縮された後の排気の全部または一部を洗浄槽に循環させるので、排気を再利用することができる。また、外部への排気をなくす又は削減することができ、環境への影響を最小限にすることができる。
【0098】
なお、実施の形態2の排気回収部200に、排気管211、ダンパー212、ダンパー213、送風機214を追加した構成としてもよい。
【0099】
また、本実施の形態ではエアー管210はエアーナイフの全部に(エアー管A、H、I、P、Q)エアーを供給している例を示したが、エアーナイフの一部(例えばエアー管A、H、I)に供給してもよい。この場合、エアーナイフの他部(例えばエア管ーP、Q)には、実施の形態1のように、凝縮器112からエアー管117を通して排出される熱気を供給してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、液晶パネルや半導体を製造するプロセスにおけるフォトレジストを剥離又は除去する洗浄装置に適している。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】実施の形態1における洗浄装置の構成を示す図である。
【図2】排気回収部の構成を示すブロック図である。
【図3】エアーナイフおよびノズル管を示す説明図である。
【図4】実施の形態2における排気回収部の構成を示すブロック図である。
【図5】実施の形態3における洗浄装置の構成を示す図である。
【図6】排気回収部の構成を示すブロック図である。
【図7】従来技術における洗浄装置の構成を示す図である。
【符号の説明】
【0102】
A、H、I、P、Q、W エアー管(エアーナイフ)
B〜G、J〜O、R〜V ノズル管
1 洗浄装置
2 搬入槽
3、4、6 洗浄槽
5 中継部
7、8、9 タンク
7a、8a、9a ヒーター
9b 単方向連結管
10 第1再生部
11 第2再生部
12、14、16、23、24、26、28、31、32、34、36 供給管
13、19、25 ポンプ
15、27フローティング流量計
17、18、20、21 排出菅
22 分岐バルブ
33、35 バルブ
100、200 排気回収部
101、102、107、109、119、121、123 排気管
103、104、110,113 回収管
105、106、122 ダンパー
108 サイクロン分離器
111、114 トラップボックス
112 凝縮器
115、117、118 エアー管
116 温度調節部
120 排気スクラバ
124、125 給水管
126 排水管
201、202 温調器
210 エアー管
211 排気管
212、213 ダンパー
214 送風機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄液を循環させながら基板を洗浄する洗浄手段と、
前記洗浄手段の排気中に含まれる気化している洗浄液を液化する凝縮器と、
前記凝縮器により液化された洗浄液を洗浄手段に還流する還流手段と
を備えることを特徴とする洗浄装置。
【請求項2】
前記洗浄液は炭酸エチレンを含むことを特徴とする請求項1記載の洗浄装置。
【請求項3】
前記凝縮器は、空気を冷媒として吸入し、気化している洗浄液の液化に伴って熱気として排出し、
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器から排出される熱気を、洗浄液の固化防止用熱源として前記洗浄手段に供給する熱気排気管を備える
ことを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【請求項4】
前記洗浄手段は、前記基板表面にエアーを噴出するためのエアーナイフを備え、
前記熱気排気管は、前記凝縮器から排出される熱気を噴出用エアーとして前記エアーナイフに供給する
ことを特徴とする請求項3記載の洗浄装置。
【請求項5】
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器に吸入される空気の温度を液化・還流する炭酸エチレンが融点以上になるよう調整する温度調整手段を備えることを特徴とする請求項3記載の洗浄装置。
【請求項6】
前記温度調整手段は、空気と前記凝縮器から排出される熱気とを混合させる混合手段と、
混合手段における混合比を調整する調整手段を備える
ことを特徴とする請求項5記載の洗浄装置。
【請求項7】
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の所定箇所を所定温度に設定する温度設定手段を備えることを特徴とする請求項3記載の洗浄装置。
【請求項8】
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、排気中のミスト状の洗浄液を分離回収するミスト回収手段を備えることを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【請求項9】
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、気化している洗浄液の少なくとも一部を液化する液化手段を備えることを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【請求項10】
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器の前段に、前記洗浄手段の排気を渦巻き流にすることにより気化している洗浄液の少なくとも一部を液化するサイクロンを備える
ことを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【請求項11】
前記洗浄装置は、さらに、前記サイクロンの所定箇所を所定温度に設定する温度設定手段を備えることを特徴とする請求項10記載の洗浄装置。
【請求項12】
前記洗浄手段は、前記基板表面のエアーを噴出するためのエアーナイフを備え、
前記洗浄装置は、さらに、前記凝縮器により凝縮された後の排気を噴出用エアーとして前記エアーナイフに供給する供給管を備える
ことを特徴とする請求項2記載の洗浄装置。
【請求項13】
請求項1記載の洗浄装置を備えることを特徴とする半導体製造装置。
【請求項14】
洗浄液を循環させながら基板を洗浄する洗浄装置における洗浄液回収方法であって、
前記洗浄装置の排気中に含まれる気化している洗浄液を液化する液化ステップと、
前記液化ステップにおいて液化された洗浄液を洗浄手段に還流する還流ステップと
を有することを特徴とする洗浄液回収方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−136732(P2009−136732A)
【公開日】平成21年6月25日(2009.6.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−313959(P2007−313959)
【出願日】平成19年12月4日(2007.12.4)
【出願人】(500347782)エス・イー・テクノ株式会社 (4)
【Fターム(参考)】