説明

車両用ナビゲーション装置

【課題】運転者以外の乗員が操作していることをより確実に検出し、車両が走行中に運転者以外の乗員が操作することが可能な車両用ナビゲーション装置を提供する。
【解決手段】リモコンと、該リモコンに含まれ、リモコンの把持状態を検出するための、接触式生体特徴情報検出部を含む把持状態検出手段と、リモコンがユーザの一方の手の全ての指にて把持されていることが検出された場合に、該リモコンの操作を許可するリモコン操作許可手段と、を備えることを特徴とする車両用ナビゲーション装置として提供可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地までの経路を案内する車両用ナビゲーション装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の走行に伴ってGPS(Global Positioning System:全地球測位システム)等により現在位置を検出し、その現在位置を表示装置上に道路地図と共に表示して、出発地から目的地までの適切な経路を設定し、表示装置や音声出力装置などによって案内する車両用ナビゲーション装置は、ユーザの効率的で安全な運転に貢献している。
【0003】
車両用ナビゲーション装置では、道路地図を拡大する等のナビゲーションに必要最小限の入力操作を除き、走行中は目的地を設定する等の所定の入力が自動的に禁止されるようになっている。
【0004】
しかし、車両の運転に直接関与しない、助手席乗員等の非運転者がスイッチ操作を行った場合でも、目的地を設定する等の所定の入力が受けつけられず、したがって入力を行う場合には、その都度車両を一時停止させて入力しなければならないという問題があった。
【0005】
そこで、走行中、運転者のスイッチ操作による所定入力の禁止が確保される一方、助手席乗員のスイッチ操作によっては全ての入力を行うことができ、車両の走行案内を確実、かつ円滑に行うことができると共に、安全運転を確保することができる車両用ナビゲーション装置が考案されている。
【0006】
例えば、リモコンに、操作解除スイッチと操作スイッチとを設け、操作者に片手では操作困難とされる位置関係となるように制御スイッチと解除スイッチとを互いに離間して設置することで、運転者が、このリモコンを操作することは事実上不可能となるようにした車載用表示制御装置及び遠隔操作装置がある(特許文献1参照)。これにより、運転者は、走行中はハンドル操作を行わなければならないので、規定された形で両手を使って操作するリモコンは使用できないが、運転者以外の乗員は、車両が走行中でもリモコンを操作することができる。
【0007】
【特許文献1】特開2004−216953号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1の構成では、操作解除スイッチにメカニカルスイッチを用いた場合には、操作解除スイッチを操作解除状態に固定されてしまえば、運転者にも操作できてしまう問題がある。また、例えば静電容量センサである指タッチセンサと手のひらタッチセンサが用いられる構成では、タッチセンサ部に、例えば静電容量を変化させるもののような、手や指の代わりになるものを接触させることで、両手操作をしなくても操作できてしまう問題点がある。
【0009】
上記問題を背景として、本発明の課題は、運転者以外の乗員が操作していることをより確実に検出し、車両が走行中に運転者以外の乗員が操作することが可能な車両用ナビゲーション装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0010】
上記課題を解決するための車両用ナビゲーション装置は、リモコンと、該リモコンに含まれ、リモコンの把持状態を検出するための、接触式生体特徴情報検出部を含む把持状態検出手段と、リモコンがユーザの一方の手の全ての指にて把持されていることが検出された場合に、該リモコンの操作を許可するリモコン操作許可手段と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明は、従来の車両用ナビゲーション装置では、運転者では運転中は操作できない機能を、例外的に、運転者以外の非運転者に限って操作を許可するものである。すなわち、一方の手の全ての指でリモコンを把持することで、リモコン操作を両手で行わざるを得ないようにすれば、必然的に運転者はリモコンを操作できなくなる。運転者が両手でリモコンを操作すれば、「手放し運転」となるが、道路交通法では手放し運転は認められていない。上記構成によって、運転者が、指以外の物を用いて、リモコンを正しく把持しているように見せかけて、リモコン操作を行うことを防ぐことができる。よって、リモコンを正しく把持で切るのは非運転者のみとなるので、非運転者は随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0012】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置における接触式生体特徴情報検出部は、複数の指紋センサを含み、該指紋センサの検出結果に基づいてリモコンの把持状態を検出するように構成することもできる。
【0013】
上記構成によって、リモコンを2人で把持したり、指以外の物を用いて、リモコンを把持することを防止できる。また、指紋が事前登録されているユーザのみリモコンの操作が可能となるため、リモコンがセキュリィテイロックを兼ねることもできる。
【0014】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置における接触式生体特徴情報検出部は、静脈センサを含み、該静脈センサの検出結果に基づいて把持状態を検出するように構成することもできる。
【0015】
上記構成によっても、リモコンを2人で把持したり、指あるいは手以外の物を用いて、リモコンを把持することを防止できる。また、静脈パターンが事前登録されているユーザのみリモコンの操作が可能となるため、リモコンがセキュリィテイロックを兼ねることもできる。
【0016】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置における接触式生体特徴情報検出部は、温度センサを含み、該温度センサの検出結果に基づいて把持状態を検出するように構成することもできる。
【0017】
上記構成によって、温度センサで人間の体温を検出できるようにすれば、指以外の物を用いて、リモコンを把持することを防止できる。
【0018】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、把持状態検出手段を把持する指の把持順序を設定する把持順序設定手段を備え、リモコン操作許可手段は、把持順序に基づいてリモコンが把持された場合に、該リモコンの操作を許可するように構成することもできる。
【0019】
道路交通法により、運転者は、運転以外の事物に意識を集中することは禁じられている。例えば、指の把持順序が設定されていれば、リモコンを把持するときに把持順序を間違えないように神経を集中しなくてはならず、法規違反となり、結果として運転者はリモコンを操作できなくなる。上記構成によって、非運転者のみが随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0020】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、予め定められたタイミングで、ユーザに対しリモコンの把持状態の変更を示唆する把持状態変更示唆手段を備えるように構成することもできる。
【0021】
リモコンの把持状態を変更する場合にも、リモコンに神経を集中しなくてはならない。これは、上記と同じく運転者にとっては法規違反となる。上記構成によっても、非運転者のみが随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0022】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、ユーザに対し、ユーザの操作入力とは無関係な、予め定められた操作入力を示唆する操作入力示唆手段を備えるように構成することもできる。
【0023】
通常の操作入力に加えて、それとは無関係な操作入力に対応するには、通常の操作入力のみの場合以上にリモコンに神経を集中しなくてはならない。これは、上記と同じく運転者にとっては法規違反となる。上記構成によっても、非運転者のみが随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0024】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、ユーザの操作入力に対応したメッセージを表示する表示部を備えるように構成することもできる。
【0025】
運転者が車両用ナビゲーション装置等の表示部を凝視することも、道路交通法により禁じられている。車両用ナビゲーション装置の表示器と異なり、リモコンは固定されていないので、リモコンを把持する度にリモコン操作者とリモコンとの位置関係は異なり、リモコン操作者の視線方向もまちまちとなる。いずれにしろ、運転者にとっては、リモコンを操作すると車両の走行方向から視線が外れるので、法規違反となる。上記構成によっても、非運転者のみが随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0026】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、ユーザに対し、表示部に表示されたキーワードの入力を示唆するキーワード入力示唆手段を備えるように構成することもできる。
【0027】
上記構成によっても、キーワード入力時にリモコンを凝視する必要があり、運転者にとっては法規違反となるので、非運転者のみが随時リモコンの操作を行うことが可能となる。
【0028】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置における表示部は、リモコンの操作が許可されているか否かを表示するように構成することもできる。
【0029】
本発明では、例外的に、非運転者に限って操作を許可するため、非運転者が、現在、リモコンを操作できる状況になっているかを、操作者に明示する手段が必要である。さもないと、所望の操作をした際、操作どおりに動作しなかったときに、操作が悪いのか機器の故障なのかが明示されないと、操作者はどう対応してよいか分からなくなり混乱してしまう。上記構成によって、操作者が混乱することを防止できる。
【0030】
また、本発明の車両用ナビゲーション装置におけるリモコンは、ユーザの音声を入力する音声入力手段と、入力されたユーザの音声を認識する音声認識手段と、を備え、リモコン操作許可手段は、リモコンが一方の手の全ての指にて把持され、かつ当該ユーザの音声を認識した場合に、該リモコンの操作を許可するように構成することもできる。
【0031】
上記構成によって、操作者は、片手の指を全て使ってリモコンを掴んだ上で、リモコンに口を近づけて発声しなければないので、運転者の操作は事実上不可能となる。また、非運転者は、マイクを口元へ近づけて操作することは問題ないので、より、ノイズの少ない良い環境で、音声指示入力をすることができ、運転者の不安全操作を制限しつつ、非運転者のみの操作性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
以下、本発明の車両用ナビゲーション装置を、図面を参照しながら説明する。図1に、車両用ナビゲーション装置(以下、ナビゲーション装置と略称)100の構成を示すブロック図を示す。ナビゲーション装置100は、位置検出器1,地図データ入力器6,操作スイッチ群7,リモートコントロール(以下リモコンと称する)センサ11,音声案内などを行う音声合成回路24,スピーカ15,メモリ9,表示器10,送受信機13,ハードディスク装置(HDD)21,LAN(Local Area Network) I/F(インターフェース)26,これらの接続された制御回路8,リモコン端末12等を備えている。
【0033】
位置検出器1は、周知の地磁気センサ2,車両の回転角速度を検出するジャイロスコープ3,車両の走行距離を検出する距離センサ4,および衛星からの電波に基づいて車両の位置を検出するGPS受信機5を有している。これらのセンサ等2,3,4,5は各々が性質の異なる誤差を持っているため、複数のセンサにより各々補完しながら使用するように構成されている。なお、精度によっては前述したうちの一部のセンサで構成してもよく、さらに、ステアリングの回転センサ(図示せず)や、各転動輪の車輪センサ例えば車速センサ23等を用いてもよい。
【0034】
操作スイッチ群7は、例えば表示器10と一体になった周知のタッチパネル22もしくはメカニカルなスイッチが用いられる。メカニカルスイッチの他に、マウスやカーソル等のポインティングデバイスを用いてもよい。
【0035】
また、マイク31および音声認識ユニット30を用いて種々の指示を入力することも可能である。これは、マイク31から入力された音声信号を、音声認識ユニット30において周知の隠れマルコフモデル等の音声認識技術により処理を行い、その結果に応じた操作コマンドに変換するものである。これら操作スイッチ群7,リモコン端末12,タッチパネル22,およびマイク31により、種々の指示を入力することが可能である。
【0036】
送受信機13は、例えば道路に沿って設けられた送信機(図示せず)から出力される光ビーコン、または電波ビーコンによってVICS(Vehicle Information and Communication System:道路交通情報通信システム,登録商標)センタ14から道路交通情報を受信、あるいはFM多重放送を受信するための装置である。また、送受信機13を用いてインターネット等の外部ネットワークに接続可能な構成としてもよい。
【0037】
制御回路8は、周知のCPU81,ROM82,RAM83,入出力回路であるI/O84,A/D変換部86,描画部87,時計IC88,およびこれらの構成を接続するバスライン85が備えられている。CPU81は、HDD21に記憶されたナビプログラム21pおよびデータにより制御を行う。また、HDD21へのデータの読み書きの制御はCPU81によって行われる。また、CPU81からHDD21に対してデータの読み書きの制御ができなくなった場合のために、ROM82にナビゲーション装置100として必要最低限の動作を行うためのプログラムを記憶しておいてもよい。
【0038】
A/D変換部86は周知のA/D(アナログ/デジタル)変換回路を含み、例えば位置検出器1などから制御回路8に入力されるアナログデータをCPU81で演算可能なデジタルデータに変換するものである。
【0039】
描画部87は、HDD21等に記憶された道路地図データ21m(後述),表示用のデータや表示色のデータから表示器10に表示させるための表示画面データを生成する。
【0040】
時計IC88はリアルタイムクロックICとも呼ばれ、CPU81からの要求に応じて時計・カレンダーのデータを送出あるいは設定するものである。CPU81は時計IC88から日時情報を取得する。また、GPS受信機5で受信したGPS信号に含まれる日時情報を用いてもよい。また、CPU81に含まれるリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。取得した日時情報は、例えば走行履歴管理等に用いられる。
【0041】
HDD21には、ナビプログラム21pの他に位置検出の精度向上のためのいわゆるマップマッチング用データ、道路の接続を表した道路データを含む地図データベースである道路地図データ21mが記憶される。道路地図データ21mは、表示用となる所定の地図画像情報を記憶するとともに、リンク情報やノード情報等を含む道路網情報を記憶する。リンク情報は、各道路を構成する所定の区間情報であって、位置座標,距離,所要時間,道幅,車線数,制限速度等から構成される。また、ノード情報は、交差点(分岐路)等を規定する情報であって、位置座標,右左折車線数,接続先道路リンク等から構成される。また、リンク間接続情報には、通行の可不可を示すデータなどが設定されている。
【0042】
また、HDD21には経路案内の補助情報や娯楽情報、その他にユーザが独自にデータを書き込むことができ、ユーザデータ21uとして記憶される。また、ナビゲーション装置100の動作に必要なデータや各種情報はデータベース21dとしても記憶される。
【0043】
ナビプログラム21p,道路地図データ21m,ユーザデータ21u,およびデータベース21dは、地図データ入力器6を介して記憶媒体20からそのデータの追加・更新を行うことが可能である。記憶媒体20は、そのデータ量からCD−ROMやDVDを用いるのが一般的であるが、例えばメモリカード等の他の媒体を用いてもよい。また、外部ネットワークを介してデータをダウンロードする構成を用いてもよい。
【0044】
メモリ9はEEPROM(Electrically Erasable & Programmable Read Only Memory:電気的消去・プログラム可能・読出し専用メモリ)やフラッシュメモリ等の書き換え可能なデバイスによって構成され、ナビゲーション装置100の動作に必要な情報およびデータが記憶されている。なお、メモリ9は、ナビゲーション装置100がオフ状態になっても記憶内容が保持されるようになっている。また、ナビゲーション装置100の機能あるいは動作に応じて、必要な情報およびデータをメモリ9とHDD21に分けて記憶してもよい。
【0045】
表示器10は周知のカラー液晶表示器で構成され、ドット・マトリックスLCD(Liquid Crystal Display)およびLCD表示制御を行うための図示しないドライバ回路を含んで構成されている。ドライバ回路は、例えば、周知のアクティブマトリックス駆動方式が用いられ、制御回路8(描画部87)から送られる表示指令および表示画面データに基づいて表示を行う。また、表示器10として有機EL(ElectroLuminescence:電界発光)表示器,プラズマ表示器を用いてもよい。
【0046】
スピーカ15は周知の音声合成回路24に接続され、ナビプログラム21pの指令によってメモリ9あるいはHDD21に記憶されるデジタル音声データが音声合成回路24においてアナログ音声に変換されたものが送出される。なお、音声合成の方法には、音声波形をそのままあるいは符号化して蓄積しておき必要に応じて繋ぎ合わせる録音編集方式、文字入力情報からそれに対応する音声を合成するテキスト合成方式などがある。
【0047】
車速センサ23は周知のロータリエンコーダ等の回転検出部を含み、例えば車輪取り付け部付近に設置されて車輪の回転を検出してパルス信号として制御回路8に送るものである。制御回路8では、その車輪の回転数を車両の速度に換算する他に、車両の現在位置から所定の場所までの予想到達時間を算出したり、車両の走行区間毎の平均車速を算出する。
【0048】
LAN I/F26は車内LAN27を介して他の車載機器やセンサとのデータの遣り取りを行うためのインターフェース回路である。また、LAN I/F26を介して車速センサ23からのデータ取り込みを行ってもよい。
【0049】
このような構成を持つことにより、ナビゲーション装置100は、制御回路8のCPU81によりナビプログラム21pが起動されると、ユーザが操作スイッチ群7,タッチパネル22,リモコン端末12の操作、あるいはマイク31からの音声入力によって、表示器10上に表示されるメニュー(図示せず)から目的地経路を表示器10に表示させるための経路案内処理を選択した場合、次のような処理を実施する。
【0050】
すなわち、ユーザが目的地を探索して目的地が設定されると、位置検出器1により車両の現在位置が求められ、該現在位置を出発地として目的地までの最適な案内経路を求める処理が行われる。そして、表示器10上の道路地図に案内経路を重ねて表示し、ユーザに適切な経路を案内する。このような自動的に最適な案内経路を設定する手法は、ダイクストラ法等の手法が知られている。また、表示器10およびスピーカ15の少なくとも一方によって、操作時のガイダンスや動作状態に応じたメッセージの報知を行う。
【0051】
図2を用いてリモコン端末12の構成の詳細について説明する。リモコン端末12は、生体センサ群121,生体情報認識スイッチ122,生体情報登録スイッチ123,音声認識スイッチ124,音声登録スイッチ125,マイク126,音声認識ユニット127,操作スイッチ群128,表示部129,リモコン通信部130,およびこれらの接続された制御部120を含んで構成される。
【0052】
制御部120は、通常のコンピュータとして構成されており、周知のCPU1201,ROM1202,RAM1203,時計IC1204,メモリ1205,入出力回路であるI/O1206,およびこれらの構成を接続するバスライン1207が備えられている。CPU1201は、ROM1202に記憶された制御プログラム1202pおよびデータにより制御を行う。なお、制御部120が本発明のリモコン操作許可手段,把持順序設定手段に相当する。
【0053】
時計IC1204は、図1の時計IC88と同様の構成をとる。また、CPU1201に含まれる周知のリアルタイムカウンタを基にして日時情報を生成してもよい。取得した日時情報は、例えば、表示部129(後述)に表示される。また、日時情報は、タイマ動作時の基準時刻の生成や時間計測にも用いられる。
【0054】
メモリ1205は、周知のフラッシュメモリ等の不揮発性メモリで構成され、指紋照合用データ1205a,静脈照合用データ1205bなどが記憶される。
【0055】
生体センサ群121は、以下のうちの一つ以上が用いられる。なお、生体センサ群121が本発明の接触式生体特徴情報検出部,把持状態検出手段に相当する。
・指紋センサ:生体センサ群121で読み取られた指紋データが、予めメモリ1205に登録されている指紋照合用データ1205aと一致し、全ての指紋が同一ユーザのものであると判定された場合に、リモコンを片手の全ての指で把持していると判定する。なお、読み取られた指紋データの認証方法については、特許文献2等で詳細に説明されているので、ここでの説明は割愛する。
・静脈センサ:生体センサ群121で読み取られたで読み取られた静脈データが、予めメモリ1205に登録されている静脈照合用データ1205bと一致し、全ての指の静脈データが同一ユーザのものであると判定された場合に、リモコンを片手の全ての指で把持していると判定する。また、掌の静脈データを認証に用いてもよい。なお、静脈センサの詳細については、インターネット上の非特許文献1に詳細が示されている。
・温度センサ:ユーザの指の温度を測定し、各指の温度が人間の体温(例えば平熱)の範囲内にあり、かつ各指の温度のバラツキが予め定められた範囲内にある場合に、リモコンを片手の全ての指で把持していると判定する。
【0056】
【特許文献2】特開2006−11591号公報
【非特許文献1】株式会社 日立情報制御ソリューションズ「指静脈認証製品ラインナップ(http://www.hitachi-hec.co.jp/product/virsecur/vein/vein_pd.htm)」,2007年5月29日検索
【0057】
指紋照合用データ等の生体情報の登録は、例えば生体情報登録スイッチ123を押下し、表示部129の画面表示にしたがって、登録するデータ(指紋,静脈,体温)を選択し、その後で生体センサ群121に指を触れることによって、生体センサ群121が生体情報を取得し、メモリ1205等の記憶領域に記憶する。同様に、音声登録スイッチ125を押下して、マイク126から音声データも登録する。このとき、ユーザ毎にユーザ番号を設定し、ユーザ番号と関連付けて生体情報を記憶する構成とすれば、複数の生体センサ・生体情報を組み合わせてユーザ認証を行うこともできる。
【0058】
上述の照合用データは、ナビゲーション装置100の例えばデータベース21dに記憶する構成とすることもできる。しかし、この構成ではリモコン端末12とナビゲーション装置100との間の通信量が増大し、双方の通信処理負荷も増大する。さらに、照合・認証に時間がかかるという問題も発生する。一方、図2の構成では、照合・認証はリモコン端末12内で全て行われるので、照合・認証の時間を短縮できる。また、リモコン端末12とナビゲーション装置100との間の通信量は増大しない。さらに、リモコン端末12からナビゲーション装置100へは、従来のキー操作コマンドしか送信されないので、ナビゲーション装置100本体のハードウェアおよびソフトウェアを改造する必要がない。つまり、既存のナビゲーション装置でも、リモコン端末を交換するだけで、本発明の作用・効果を得ることができる。
【0059】
生体情報認識スイッチ122,生体情報登録スイッチ123,音声認識スイッチ124,音声登録スイッチ125,操作スイッチ群128は、図1の操作スイッチ群7と同様に、メカニカルスイッチあるいは表示部129と一体になった周知のタッチパネル(図示せず)が用いられる。
【0060】
マイク126,音声認識ユニット127は、図1のマイク31,音声認識ユニット30と同様の構成をとる。なお、マイク126が本発明の音声入力手段に相当し、音声認識ユニット127が本発明の音声認識手段に相当する。ユーザの登録した音声データは、音声照合用データ127aとして記憶される。
【0061】
表示部129は、例えば、図1の表示器10のようなカラー液晶表示器が用いられる。なお、表示部129が本発明の把持状態変更示唆手段,操作入力示唆手段,キーワード入力示唆手段に相当する。
【0062】
リモコン通信部130は、図1のリモコンセンサ11と通信可能に構成され、例えば、テレビ装置のリモコンと同様の赤外線通信装置が用いられる。また、リモコン端末12とナビゲーション装置100とを、有線通信が可能なようにケーブル接続してもよい。
【0063】
上記構成によって、リモコン端末12は、ユーザの操作に応じた操作コマンドあるいはデータ等を、赤外線通信によってナビゲーション装置100に送信する。
【0064】
以下、図3〜図8を用いて、リモコン端末12における生体センサ群121の配置例について説明する。ここでは、生体センサ群121を、指紋センサを例に挙げて説明するが、無論、静脈センサあるいは温度センサであってもよい。また、これらセンサを組み合わせて用いてもよい。
【0065】
(配置例1)
図3および図4を用いて、標準的な生体センサ群121の配置例について説明する。図3では左上から順にリモコン端末12の正面から向かって左側の側面,正面,正面から向かって右側の側面,および下面が示されている。リモコン端末12の正面向かって左側に左手親指用の指紋センサ121aが、正面向かって右側に左手の他の指用の指紋センサ121b〜121eが配置されている。また、リモコン端末12には、生体情報認識スイッチ122,生体情報登録スイッチ123,音声認識スイッチ124,音声登録スイッチ125,操作スイッチ群128が、テンキー形式で配置されている。そして、図4のように、ユーザは各指紋センサに指が触れるように、リモコン端末12を把持する。
【0066】
(配置例2)
図5および図6を用いて、生体センサ群121の配置の別例について説明する。図5および図6の例は、図3,4の変形例であるので、図3,4と異なる点のみ述べる。リモコン端末12の正面向かって左側には、左手親指用の指紋センサ121aの他に、もう一つ親指用の指紋センサ121fが配置されている。また、リモコン端末12の正面向かって右側には、他の指用の指紋センサが5つ(121b〜121e,121g)が配置されている。つまり、指の本数よりも多く指紋センサが配置されている。
【0067】
そして、ユーザは、親指を指紋センサ121a,指紋センサ121fのいずれか一方に触れ、他の指を指紋センサ121b〜121e,121gのいずれか4つに指が触れるように、リモコン端末12を把持する。図6の例では、ユーザの親指は指紋センサ121aに触れ、他の指は指紋センサ121c以外の指紋センサ(121b,121d〜121g)に触れている。どの指をどの指紋センサに触れるかは、認証の度に制御部120により決定され、その結果は表示部129に表示される。
【0068】
(配置例3)
図7および図8を用いて、生体センサ群121の配置のさらに別例について説明する。図7および図8の例も、図3,4の変形例であるので、図3,4と異なる点のみ述べる。リモコン端末12の背面を蒲鉾形状にして、そこに掌用の静脈センサ121hが配置されている。ユーザの掌の掌紋を検出する掌紋センサとしてもよい。これにより、図8のようにユーザがリモコン端末12を把持した場合、指紋と静脈とにより認証が行われるので、認証の精度が向上する。また、121a〜121eも静脈センサとしてもよい。
【0069】
図7および図8の例は、図5および図6の生体センサ群121(121a〜121g)の配置例を基に構成してもよい。
【0070】
図9を用いて、ナビゲーション装置100における、リモコン操作関連処理の概略を説明する。まず、車速センサ23から車速情報を取得する(S11)。車速が例えば5km/hのような予め定められた車速閾値を超えて、車両が走行中と判定された場合(S12:Yes)、運転者操作禁止モードに設定する(S13)。このとき、ナビゲーション装置本体では緊急時の操作以外の操作を行うことができない。一方、車速閾値を下回り、車両が走行中でないと判定された場合(S12:No)、運転者操作禁止モードを解除する(S18)。
【0071】
そして、現在の運転者操作禁止モードの設定/解除の状態を、例えば、「現在運転者による操作はできません。許可されたユーザのみがリモコンを操作できます」のように、表示器10に表示する(S14)。次に、現在の運転者操作禁止モードの設定/解除の状態を、リモコン端末12に送信する(S15)。リモコン端末12では、その状態を表示部129に表示してもよい。
【0072】
次に、リモコン端末12から操作コマンド等のデータを受信した場合(S16:Yes)、その受信データに応じた処理を実行する(S17)。
【0073】
図10を用いて、リモコン端末12の制御プログラム1202pに含まれ、CPU1201により、制御プログラム1202pの他の処理とともに繰り返し実行されるリモコン操作許可判定処理について説明する。まず、ナビゲーション装置から前述のモード情報を取得する(S31)。取得したモード情報が運転者操作禁止モードでない場合(S32:No)、通常のリモコン操作を可能な状態として本処理を終了する(S44)。つまり生体情報認証を行わない。
【0074】
一方、取得したモード情報が運転者操作禁止モードである場合(S32:Yes)、その旨を例えば「現在運転者による操作はできません。許可されたユーザのみがリモコンを操作できます」のようなメッセージとして表示部129に表示する(S33)。
【0075】
続いて、各スイッチの操作情報(リモコンスイッチ情報)を取得する(S34)。そして、ユーザが例えば図4のようにリモコン端末12を把持し、生体情報認識スイッチ122をON状態とした場合(S35:Yes)、生体センサ群121から生体情報を取得し、メモリ1205に記憶されている照合用データとの照合を行う(S36)。
【0076】
例えば、指紋センサを用いる場合、各指の指紋の検出位置が正しく、全ての指紋が同一ユーザのものである場合、リモコン端末12を片手全ての指で把持していると判定される。また、指紋による認証の後に、音声認識スイッチ124をON状態として、マイク126から音声を入力し、音声認識ユニット127での音声認識の結果から識別された話者のユーザ番号と、検出された指紋のユーザ番号とが一致した場合に、リモコン端末12を片手全ての指で把持していると判定してもよい。
【0077】
また、予め生体センサ群121に触れる把持順序を設定してメモリ1205に記憶しておき(把持順序は複数設定することが望ましい)、生体情報認識スイッチ122をON状態とした場合に、把持順序を表示部129に表示して、ステップS36において表示された把持順序どおりに生体センサ群121に触れられたか否かを判定するようにしてもよい。
【0078】
上述のような方法による照合の結果、リモコン端末12を片手全ての指で把持していると判定されなかった場合(S37:No)、表示部129に例えば「リモコンの持ち方が正しくないので操作できません」のような、リモコン端末12の操作を許可できない旨の表示を行い(S43)、本処理を終了する。
【0079】
一方、リモコン端末12を片手全ての指で把持していると判定された場合(S37:Yes)、表示部129に例えば「リモコン操作できます」のような、リモコン端末12の操作が許可された旨の表示を行う(S38)。
【0080】
そして、各スイッチの操作情報(リモコンスイッチ情報)を取得する(S39)。このとき、マイク126からの音声入力を取得してもよい。音声認識ユニット127で入力された音声を操作情報に変換する。そして、スイッチの操作あるいは音声入力が行われた場合(S40:Yes)、その操作情報をナビゲーション装置100に送信する(S41)。
【0081】
音声入力を行う場合、片手の指を全て使ってリモコン端末12を掴んだ上で、リモコン端末12(すなわちマイク126)に口を近づけて発声しなければないので、運転者による操作は事実上不可能である。また、運転者以外の乗員(非運転者)は、マイク126を口元へ持ってきての操作を問題なく行うことができる。
【0082】
その後、リモコン端末12が継続して正しく把持されているか否かを調べる、リモコン把持確認処理(S42,後述)を実行する。なお、この処理を、ステップS35:Yes〜S36の間、あるいはテップS38〜S39の間で実行してもよい。
【0083】
図9および図10において、運転者操作禁止モードであるか否かによらず、リモコン操作許可判定を実施してもよい。この場合、図9のステップS11〜S15は実行されない。また、図10のステップS31〜S33も実行されない。
【0084】
(リモコン把持確認処理1)
図11を用いて、図10のステップS42に相当するリモコン把持確認処理について説明する。まず、リモコン端末の把持状態を確認する把持確認タイミングが到来したか否かを調べる。この把持確認タイミングは、図10のステップS37で最初に把持状態が確認された時点を起点として、予め定められた周期で生成されるものとしてもよい。また、リモコンスイッチの操作が行われてから、予め定められた時間が経過したときを把持確認タイミングとしてもよい。
【0085】
把持確認タイミングが到来した場合(S51:Yes)、表示部129にリモコン端末12の持ち替えを指示するメッセージを表示するとともに、タイマをスタートさせる(S52)。持ち替え指示の内容は、以下のいずれを用いてもよい。
・リモコン端末12が図3,図4のような構成の場合、指を指定して、まず、その指のみをリモコン端末12から離すよう指示し、予め定められた時間が経過後に、その指を元に戻すように指示する。
・リモコン端末12が図5,図6のような構成の場合、例えば人差し指で指紋センサ121cを触るように指示する。また、図6において中指〜小指で触る位置を一つずつ上方へずらすように指示してもよい。
【0086】
指示どおりに持ち替えが完了せず(S53:No)、持ち替えが完了しない状態が予め定められた時間経過した場合(S56:Yes)、片手全ての指で把持していないと判定する(S57)。また、予め定められた時間に、持ち替えが完了した場合(S53:Yes)、持ち替え後のユーザの指の位置を調べ、持ち替え位置が指示と異なる(正常でない)場合(S54:No)、片手全ての指で把持していないと判定する(S57)。一方、持ち替え位置が正常である場合(S54:Yes)、片手全ての指で把持していると判定する(S55)。
【0087】
(リモコン把持確認処理2)
図12を用いて、図10のステップS42に相当するリモコン把持確認処理の別例について説明する。なお、本処理は、生体センサ群121の検出結果によって片手全ての指で把持していると判定されていることが前提条件である。まず、リモコン端末の把持状態を確認する把持確認タイミングが到来したか否かを調べる。把持確認タイミングの生成方法は、図11の例と同様である。この把持確認タイミングが到来した場合(S71:Yes)、表示部129にマイク126からの音声入力を促すメッセージを表示するとともに、タイマをスタートさせる(S72)。このとき、音声入力するフレーズも表示する。
【0088】
予め定められた時間内に、ユーザが音声認識スイッチ124を操作して、音声入力を行わなかった場合(S73:No→S78:Yes,S74:No→S78:Yes)、片手全ての指で把持していないと判定する(S79)。
【0089】
一方、予め定められた時間内に、ユーザが音声認識スイッチ124を操作して、音声入力を行った場合(S73:Yes→S74:Yes)、音声認識ユニット127において、入力された音声データと音声照合用データ127aとの照合を行い、さらに、指紋照合用データ1205aを参照し、入力された音声データが、リモコン端末12を把持しているユーザの音声である場合(S76:Yes)、片手全ての指で把持していると判定する(S77)。一方、入力された音声データが、リモコン端末12を把持しているユーザの音声でない場合(S76:No)、片手全ての指で把持していないと判定する(S79)。
【0090】
(リモコン把持確認処理3)
図13を用いて、図10のステップS42に相当するリモコン把持確認処理のさらに別の例について説明する。なお、本処理は、生体センサ群121の検出結果によって片手全ての指で把持していると判定されていることが前提条件である。まず、リモコン端末の把持状態を確認するタイミングが到来したか否かを調べる。タイミングの生成方法は、図11の例と同様である。このタイミングが到来した場合(S91:Yes)、表示部129にキーワードを表示し(S92)、操作スイッチ群128を操作して、このキーワード入力を促すメッセージを表示する(S93)。そして、タイマをスタートさせる(S94)。キーワードは、予めメモリ1205に記憶されていて、例えば操作スイッチ群128のキー入力列である。
【0091】
予め定められた時間内に、ユーザが操作スイッチ群128を操作して、キーワード入力を行わなかった場合(S95:No→S99:Yes)、片手全ての指で把持していないと判定する(S100)。
【0092】
一方、予め定められた時間内に、ユーザが操作スイッチ群128を操作して、キーワード入力を行った場合(S95:Yes)、入力されたキーデータとキーワードとの照合を行う(S96)。そして、照合の結果、入力が正しい場合(S97:Yes)、片手全ての指で把持していると判定する(S98)。また、入力が正しくない場合(S97:No)、片手全ての指で把持していないと判定する(S100)。
【0093】
なお、図11から図13の処理は、図10のステップS42において、一つのみ実行してもよいし、二つ以上を組み合わせて実行してもよい。
【0094】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、これらはあくまで例示にすぎず、本発明はこれらに限定されるものではなく、特許請求の範囲の趣旨を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づく種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0095】
【図1】車両用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図。
【図2】リモコン端末の構成を示すブロック図。
【図3】リモコン端末における生体センサ群の配置例を示す図。
【図4】図3の生体センサ群の配置例における把持例を示す図。
【図5】リモコン端末における生体センサ群の配置の別例を示す図。
【図6】図5の生体センサ群の配置例における把持例を示す図。
【図7】リモコン端末における生体センサ群の配置のさらに別例を示す図。
【図8】図7の生体センサ群の配置例における把持例を示す図。
【図9】リモコン操作関連処理を説明するフロー図。
【図10】リモコン操作許可判定処理を説明するフロー図。
【図11】リモコン把持確認処理を説明するフロー図。
【図12】リモコン把持確認処理の別例を説明するフロー図。
【図13】リモコン把持確認処理のさらに別例を説明するフロー図。
【符号の説明】
【0096】
7 操作スイッチ群
8 制御回路
10 表示器
12 リモコン端末(リモコン)
15 スピーカ
21 ハードディスク装置(HDD)
23 車速センサ
100 車両用ナビゲーション装置
120 制御部(リモコン操作許可手段,把持順序設定手段)
121 生体センサ群(接触式生体特徴情報検出部,把持状態検出手段)
122 生体情報認識スイッチ
123 生体情報登録スイッチ
124 音声認識スイッチ
125 音声登録スイッチ
126 マイク(音声入力手段)
127 音声認識ユニット(音声認識手段)
128 操作スイッチ群
129 表示部(把持状態変更示唆手段,操作入力示唆手段,キーワード入力示唆手段)
130 リモコン通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
リモコンと、該リモコンに含まれ、
前記リモコンの把持状態を検出するための、接触式生体特徴情報検出部を含む把持状態検出手段と、
前記リモコンがユーザの一方の手の全ての指にて把持されていることが検出された場合に、該リモコンの操作を許可するリモコン操作許可手段と、
を備えることを特徴とする車両用ナビゲーション装置。
【請求項2】
前記接触式生体特徴情報検出部は、複数の指紋センサを含み、該指紋センサの検出結果に基づいて前記リモコンの把持状態を検出する請求項1に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項3】
前記接触式生体特徴情報検出部は、静脈センサを含み、該静脈センサの検出結果に基づいて把持状態を検出する請求項1または請求項2に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項4】
前記接触式生体特徴情報検出部は、温度センサを含み、該温度センサの検出結果に基づいて把持状態を検出する請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項5】
前記リモコンは、前記把持状態検出手段を把持する指の把持順序を設定する把持順序設定手段を備え、
前記リモコン操作許可手段は、前記把持順序に基づいて前記リモコンが把持された場合に、該リモコンの操作を許可する請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項6】
前記リモコンは、予め定められたタイミングで、前記ユーザに対し前記リモコンの把持状態の変更を示唆する把持状態変更示唆手段を備える請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項7】
前記リモコンは、前記ユーザに対し、前記ユーザの操作入力とは無関係な、予め定められた操作入力を示唆する操作入力示唆手段を備える請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項8】
前記リモコンは、前記ユーザの操作入力に対応したメッセージを表示する表示部を備える請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項9】
前記リモコンは、前記ユーザに対し、前記表示部に表示されたキーワードの入力を示唆するキーワード入力示唆手段を備える請求項8に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項10】
前記表示部は、前記リモコンの操作が許可されているか否かを表示する請求項8または請求項9に記載の車両用ナビゲーション装置。
【請求項11】
前記リモコンは、前記ユーザの音声を入力する音声入力手段と、
入力された前記ユーザの音声を認識する音声認識手段と、
を備え、
前記リモコン操作許可手段は、前記リモコンが一方の手の全ての指にて把持され、かつ当該ユーザの音声を認識した場合に、該リモコンの操作を許可する請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の車両用ナビゲーション装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−306544(P2008−306544A)
【公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−152614(P2007−152614)
【出願日】平成19年6月8日(2007.6.8)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】