説明

ハイブリッド車両の運転支援装置、運転支援方法及びプログラム

【課題】運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことにより、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となるハイブリッド車両の運転支援装置、運転支援方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】CPU51は、誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン始動があった場合には、当該エンジン4が始動した位置を表す始動位置情報を運転履歴DB46に記憶する。そして、CPU51は、液晶ディスプレイ15に表示した誘導経路上のモータ走行区間において、運転操作履歴DB46にエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報が記憶されている場合には、このエンジン4が始動した位置を始動位置マークによって誘導経路上に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハイブリッド車両の運転支援装置、運転方法及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、目的地までの経路上における道路状況に基づいてハイブリッド車両の走行計画を設定する技術に関し種々提案されている。
例えば、発進と停止が予測される地点で目的地までの経路を複数の区間に区分し、目的地までの経路の道路状況と運転者の運転履歴とに基づいて各区間毎に車速パターンを推定し、車速パターンとエンジンの燃料消費特性とに基づいて、目的地までの燃料消費量が最小となるように各区間毎のエンジンとモータの運転スケジュールを設定するハイブリッド車両の駆動制御装置がある(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2000−333305号公報(段落(0008)〜(0045)、図1〜図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前記した特許文献1に記載されたハイブリッド車両の駆動制御装置では、運転の仕方により運転スケジュール通りに運転されない場合がある。例えば、モータだけで走行するモータ走行区間としたが、不要なアクセル操作やブレーキ操作等を行ったためにエンジンが始動して、目的地までの燃料消費量が最小となるように設定された運転スケジュールであるにも関わらず、予定よりも燃料消費量が多くなるという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことにより、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となるハイブリッド車両の運転支援装置、運転支援方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記目的を達成するため請求項1に係るハイブリッド車両の運転支援装置は、モータ(5)とエンジン(4)とを駆動源とするハイブリッド車両の運転支援装置(1)において、地図情報に基づいて地図を表示する表示手段(33)と、モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶手段(33、46)と、前記始動位置記憶手段に前記始動位置が記憶されている場合には、前記表示手段にて表示された地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御手段(33)と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また、請求項2に係るハイブリッド車両の運転支援装置は、請求項1に記載のハイブリッド車両の運転支援装置(1)において、前記地図情報に基づいてモータだけで走行するモータ走行区間を設定する走行区間設定手段(33)を備え、前記始動位置記憶手段(33、46)は、前記モータ走行区間に自車両が存在する状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶することを特徴とする。
【0007】
また、請求項3に係るハイブリッド車両の運転支援装置は、請求項2に記載のハイブリッド車両の運転支援装置(1)において、前記地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手段(33)を備え、前記走行区間設定手段(33)は、前記経路に基づいて前記経路上に前記モータ走行区間を設定することを特徴とする。
【0008】
更に、請求項4に係るハイブリッド車両の運転支援装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハイブリッド車両の運転支援装置(1)において、前記表示制御手段(33)は、自車両が前記始動位置記憶手段に記憶されている前記始動位置の所定距離手前に達した場合に、該始動位置を表示するように制御することを特徴とする。
【0009】
また、請求項5に係るハイブリッド車両の運転支援方法は、モータとエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両の運転支援方法において、地図情報に基づいて地図を表示する表示工程と、モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶工程と、前記始動位置記憶工程で始動位置を記憶している場合には、前記表示工程で表示した地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御工程と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
更に、請求項6に係るプログラムは、モータとエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両に搭載されたコンピュータに、地図情報に基づいて地図を表示する表示工程と、モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶工程と、前記始動位置記憶工程で始動位置を記憶している場合には、前記表示工程で表示した地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御工程と、を実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0011】
前記構成を有する請求項1に係るハイブリッド車両の運転支援装置では、表示された地図上に、モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した始動位置が表示されるため、運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことが可能となり、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となる。
【0012】
また、請求項2に係るハイブリッド車両の運転支援装置では、モータだけで走行するモータ走行区間を地図情報に基づいて正確に設定することが可能となり、当該モータ走行区間における不必要な燃料消費に対して注意を促すことが可能となる。
【0013】
また、請求項3に係るハイブリッド車両の運転支援装置では、目的地までの経路上にモータ走行区間を地図情報に基づいて適切に設定することが可能となるため、経路全体に対する燃料消費量を最適に設定できると共に、燃料消費量の不必要な増加を抑制することが可能となる。
【0014】
更に、請求項4に係るハイブリッド車両の運転支援装置では、自車両が、エンジンが始動した始動位置の所定距離手前に達した場合に、該始動位置が地図上に表示されるため、運転者に不要な運転操作等に対する注意を更に効果的に促すことが可能となる。
【0015】
また、請求項5に係るハイブリッド車両の運転支援方法では、表示された地図上に、走行時にモータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した始動位置が表示されるため、運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことが可能となり、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となる。
【0016】
更に、請求項6に係るプログラムでは、モータとエンジンを併用して駆動源とするハイブリッド車両に搭載されたコンピュータは、当該プログラムを読み込むことによって、表示された地図上に、走行時にモータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した始動位置を表示するため、運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことが可能となり、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明に係るハイブリッド車両の運転支援装置、運転支援方法及びプログラムをナビゲーション装置について具体化した一実施例に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0018】
先ず、本実施例に係るナビゲーション装置1を車載機として搭載したハイブリッド車両2の車両制御システム3の概略構成について図1及び図2を用いて説明する。図1は本実施例に係るハイブリッド車両2の車両制御システム3の概略構成図である。図2は車両制御システム3の制御系を模式的に示すブロック図である。
【0019】
図1及び図2に示すように、本実施例に係る車両制御システム3は、ハイブリッド車両2に対して設置されたナビゲーション装置1と、エンジン4と、駆動モータ5と、発電機6と、バッテリ7と、プラネタリギヤユニット8と、車両制御ECU(ElectronicControl Unit)9と、エンジン制御ECU10と、駆動モータ制御ECU11と、発電機制御ECU12とから基本的に構成されている。
【0020】
ここで、ナビゲーション装置1は、ハイブリッド車両2の室内のセンターコンソール又はパネル面に備え付けられ、車両周辺の地図や目的地までの探索経路を表示する液晶ディスプレイ15や、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16等を備えている。そして、GPS等によってハイブリッド車両2の現在位置を特定するととともに、目的地が設定された場合においては目的地までの経路の探索、並びに設定された経路に従った案内を液晶ディスプレイ15やスピーカ16を用いて行う。また、本実施例に係るナビゲーション装置1では、後述するように駆動モータ5だけで走行するモータ走行区間の走行中にエンジンが始動した場合や、このモータ走行区間において過去にエンジンが始動した位置がある場合には、各エンジンが始動した位置を液晶ディスプレイ15に表示した地図上に表示する。尚、ナビゲーション装置1の詳細な構成については後述する。
【0021】
また、エンジン4はガソリン、軽油、エタノール等の燃料によって駆動される内燃機関等のエンジンであり、ハイブリッド車両2の第1の駆動源として用いられる。そして、エンジン4の駆動力であるエンジントルクはプラネタリギヤユニット8に伝達され、プラネタリギヤユニット8により分配されたエンジントルクの一部により駆動輪17が回転させられ、ハイブリッド車両2が駆動される。
【0022】
また、駆動モータ5はバッテリ7から供給される電力に基づいて回転運動するモータであり、ハイブリッド車両2の第2の駆動源として用いられる。駆動モータ5はバッテリ7から供給された電力により駆動され、駆動モータ5のトルクである駆動モータトルクが発生する。そして、発生した駆動モータトルクにより駆動輪17が回転させられ、ハイブリッド車両2が駆動される。特に、ハイブリッド車両ではエンジン4の効率が悪い発進時や上り坂路等の低回転域において、駆動モータ5によりハイブリッド車両2が駆動される。また、加速走行時にはエンジン4と駆動モータ5の両方により駆動力を発生させ、ハイブリッド車両2が駆動される。
【0023】
更に、駆動モータ5は車両慣性エネルギを電気エネルギとして回生する。具体的には、降坂路走行時に、バッテリ7の残容量(SOC)に応じて、駆動モータ5を発電機として機能させてバッテリ7を充電する。特に、降坂時においてエンジンブレーキを要求する場合、発電機として機能する駆動モータ5の回生電力を大きくして、充分なエンジンブレーキ効果を得ることができる。
【0024】
また、運転者がフットブレーキを踏んでハイブリッド車両2の停止を要求する場合には、駆動モータ5の回生電力を更に大きくして、回生ブレーキとして作動し、ハイブリッド車両2の慣性エネルギを電力として回生して、摩擦ブレーキに基づく熱によるエネルギ放散を減少する。また、中速域においても、エンジン4をより高出力、高効率な領域で運転できるように、駆動モータ5を回生状態にする。それにより、エンジン効率を向上できると共に、上記回生によるバッテリ7の充電に基づきモータ走行を増大することができ、エネルギ効率が向上する。尚、駆動モータ5としては交流モータやDCブラシレスモータ等が用いられる。
【0025】
また、発電機6はプラネタリギヤユニット8により分配されたエンジントルクの一部により駆動され、電力を発生させる発電装置である。そして、発電機6は図示されない発電機用インバータを介してバッテリ7に接続されており、発生した交流電流を直流電流に変換し、バッテリ7に供給する。尚、駆動モータ5と発電機6を一体的に構成しても良い。
【0026】
また、バッテリ7は充電と放電とを繰り返すことができる蓄電手段としての二次電池であり、鉛蓄電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、リチウムイオン電池、ナトリウム硫黄電池等が用いられる。更に、バッテリ7はハイブリッド車両2の側壁に設けられた充電コネクタ18と接続されている。そして、自宅や所定の充電設備を備えた充電施設において、充電コネクタ18をコンセント等の電力供給源に接続することにより、バッテリ7の充電を行うことが可能となる。更に、バッテリ7は上記駆動モータ5で発生した回生電力や発電機で発電された電力によっても充電される。
【0027】
また、プラネタリギヤユニット8はサンギヤ、ピニオン、リングギヤ、キャリア等によって構成され、エンジン4の駆動力の一部を発電機6へと分配し、残りの駆動力を駆動輪17へと伝達する。
【0028】
また、車両制御ECU9は、ハイブリッド車両2の全体の制御を行う電子制御ユニットである。また、車両制御ECU9には、エンジン4の制御を行う為のエンジン制御ECU10、駆動モータ5の制御を行う為の駆動モータ制御ECU11、発電機6の制御を行う為の発電機制御ECU12が接続されるとともに、ナビゲーション装置1が備える後述のナビゲーションECU33に接続されている。また、車両制御ECU9には、バッテリ7の残容量(SOC)を検出する不図示のSOCセンサ等が接続されている。
【0029】
そして、車両制御ECU9は、演算装置及び制御装置としてのCPU21、並びにCPU21が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるRAM22、制御用のプログラム等が記録されたROM23等の内部記憶装置を備えている。
また、エンジン制御ECU10、駆動モータ制御ECU11及び発電機制御ECU12は、図示しないCPU、RAM、ROM等からなり、それぞれエンジン4、駆動モータ5、発電機6の制御を行う。
【0030】
続いて、ナビゲーション装置1の概略構成について図2を用いて説明する。
図2に示すように本実施例に係るナビゲーション装置1は、自車の現在位置を検出する現在位置検出部31と、各種のデータが記録されたデータ記録部32と、入力された情報に基づいて、各種の演算処理を行うナビゲーションECU33と、ユーザからの操作を受け付ける操作部34と、ユーザに対して自車周辺の地図や誘導経路等を表示する液晶ディスプレイ15と、経路案内に関する音声ガイダンスを出力するスピーカ16と、プログラムを記憶した記憶媒体であるDVDを読み取るDVDドライブ37、不図示の道路交通情報センタや地図情報等を配信する情報配信センタ等との間で携帯電話網等を介して通信を行う通信モジュール38と、から構成されている。また、ナビゲーションECU33には、自車の走行速度を検出する不図示の車速センサ等が接続される。
【0031】
以下に、ナビゲーション装置1を構成する各構成要素について順に説明する。
現在位置検出部31は、GPS41、地磁気センサ42、距離センサ43、ステアリングセンサ44、方位検出部としてのジャイロセンサ45、高度計(図示せず)等からなり、現在の自車両の位置(以下、「自車位置」という。)、自車両の向きを表す自車方位等を検出することが可能となっている。
【0032】
また、データ記録部32は、外部記憶装置及び記録媒体としてのハードディスク(図示せず)と、ハードディスクに記録された運転操作履歴データベース(運転操作履歴DB)46、地図情報データベース(地図情報DB)47、及び車両に関する各種パラメータ等(例えば、車両重量、転がり抵抗係数、空気抵抗係数、前影投影面積等である。)や所定のプログラム等を読み出すとともにハードディスクに所定のデータを書き込む為のドライバである記録ヘッド(図示せず)とを備えている。
【0033】
ここで、運転操作履歴DB46は、運転者の運転操作履歴を記憶するデータベースである。具体的には、ハイブリッド車両2が、駆動モータ5だけで走行するモータ走行区間において、エンジン4が始動した場合には、当該エンジン4の始動した位置を表す始動位置情報(例えば、日時、リンクID、緯度と経度等である。)が累積的に記憶される。そして、ナビゲーションECU33は、運転操作履歴DB46に記憶されたエンジン4の始動した位置を表す始動位置情報に基づいて、後述のようにモータ走行区間に当該エンジン4が始動した位置を表示する(図3参照)。
【0034】
また、地図情報DB47は、経路案内、交通情報案内及び地図表示に必要な各種地図データが記録されている。具体的には、レストランや駐車場等の施設に関する施設データ、道路(リンク)に関するリンクデータ、ノード点に関するノードデータ、各交差点に関する交差点データ、経路を探索するための探索データ、地点を検索するための検索データ、地図、道路、交通情報等の画像を液晶ディスプレイ15に描画するための画像描画データ等から構成されている。また、特に本実施例に係るナビゲーション装置1は、道路の勾配に関する勾配情報48についても記録されている。
【0035】
また、リンクデータとしては、道路を構成する各リンクに関してリンクを識別するリンクID、リンクの属する道路の幅員、両端ノードのノードID、勾配、カント、バンク、路面の状態、道路の車線数、道路属性(降坂路、登坂路等)、道路種別(国道、県道、高速自動車国道など)等が記憶される。
【0036】
また、ノードデータとしては、実際の道路の分岐点(交差点、T字路等も含む)や曲率半径等に応じて設定されたノード点の座標(位置)、ノードID、ノード属性(踏切り、信号機、合流地点、交差点、T字路、コーナの入口及び出口、勾配が変化する地点等)、ノードに接続するリンクのリンクIDのリストである接続リンクIDリスト、各ノード点の高さ等に関するデータ等が記憶される。
【0037】
そして、地図情報DB47の内容は、不図示の情報配信センタから通信モジュール38を介して配信された更新情報をダウンロードすることによって更新される。また、ナビゲーションECU33は目的地までの経路上のリンクの道路形状や勾配情報48に基づいて、後述するように自車位置から目的地までのバッテリ7の残容量(SOC)や燃料消費量を算出して運転計画を設定する(図4参照)。
【0038】
また、ナビゲーションECU33は、ナビゲーション装置1の全体の制御を行う演算装置及び制御装置としてのCPU51、並びにCPU51が各種の演算処理を行うに当たってワーキングメモリとして使用されるとともに、経路が探索されたときの経路データ等が記憶されるRAM52、制御用のプログラムのほか、後述の誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン4が始動した位置を液晶ディスプレイ15に表示された地図上に表示する表示処理プログラム(図3参照)等が記憶されたROM53、ROM53から読み出したプログラムを記憶するフラッシュメモリ54等の内部記憶装置や、時間を計測するタイマ55等を備えている。
【0039】
また、操作部34は、案内開始地点としての出発地及び案内終了地点としての目的地を入力する際等に操作され、各種のキー、ボタン等の複数の操作スイッチ(図示せず)から構成される。そして、ナビゲーションECU33は、各スイッチの押下等により出力されるスイッチ信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。また、液晶ディスプレイ15の前面にはタッチパネルが設けられ、液晶ディスプレイ15の画面に表示されたボタンや地図上を押下することによって各種指示コマンドを入力することが可能に構成されている。
【0040】
また、液晶ディスプレイ15には、道路を含む地図画像、交通情報、操作案内、操作メニュー、キーの案内、現在位置から目的地までの誘導経路、誘導経路に沿った案内情報、ニュース、天気予報、時刻、メール、テレビ番組等が表示される。
【0041】
また、スピーカ16は、ナビゲーションECU33からの指示に基づいて誘導経路に沿った走行を案内する音声ガイダンスや、交通情報の案内を出力する。
また、DVDドライブ37は、DVDやCD等の記録媒体に記録されたデータを読み取り可能な装置である。そして、読み取ったデータに基づいて地図情報DB47の更新等が行われる。
【0042】
また、通信モジュール38は、道路交通情報センタ、例えば、VICS(登録商標:VehicleInformation and Communication System)センタやプローブセンタ等から送信された渋滞情報、交通規制情報、駐車場情報、交通事故情報等の各情報から成る交通情報を受信する為の通信装置であり、例えば携帯電話機やDCMが該当する。また、通信モジュール38は、情報配信センタと通信を行う通信手段であり、情報配信センタとの間で最もバージョンの新しい更新地図情報等の送受信を行う。
【0043】
次に、上記構成を有するナビゲーション装置1においてナビゲーションECU33が実行する処理であって、誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン4が始動した位置を液晶ディスプレイ15に表示された地図上に表示する表示処理について図3乃至図5に基づいて説明する。図3はナビゲーションECU33が実行する処理であって、誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン4が始動した位置を液晶ディスプレイ15に表示された地図上に表示する表示処理を示すメインフローチャートである。図4は図3の「運転計画設定処理」のサブ処理を示すサブフロチャートである。
【0044】
ここで、図3にフローチャートで示される「表示処理」は、ユーザにより目的地が設定された場合に実行される処理である。尚、図3にフローチャートで示されるプログラムは、ナビゲーション装置1が備えているRAM52やROM53に記憶されており、CPU51により実行される。
【0045】
図3に示すように、先ず、ステップ(以下、Sと略記する)11において、CPU51は、設定された目的地に関する目的地情報を取得する。具体的には、CPU51は、操作部34を介して入力された目的地の座標位置(例えば、緯度や経度)、住所、電話番号等に基づいて、地図情報DB47に格納される地図データから当該目的地の地図上での位置を特定してRAM52に記憶する。そして、CPU51は、出発地から操作部34を介して入力された目的地までの誘導経路をダイクストラ法等の手法で探索して、RAM52に記憶する。
【0046】
そして、S12において、CPU51は、後述の「運転計画設定処理」のサブ処理を実行後、S13の処理に移行する。
S13において、CPU51は、現在位置検出部31を介して自車位置を検出し、また、RAM52から運転計画を読み出し、当該自車位置が誘導経路上のモータ走行区間内を走行しているか否かを判定する判定処理を実行する。具体的には、CPU51は、自車位置の座標から、自車の位置するリンクを特定する。そして、CPU51は、後述のように上記S12で決定された誘導経路上の各リンクに対応付けられた走行パターンを取得し、当該リンクに対応付けられた走行パターンがモータ走行区間か否かを判定する判定処理を実行する。
【0047】
そして、誘導経路上のモータ走行区間内を走行していない場合、つまり、自車両の位置するリンクに対応付けられた走行パターンがモータ走行区間でない場合には(S13:NO)、CPU51は、後述のS19の処理に移行する。
【0048】
一方、誘導経路上の各制御区間のうちのモータ走行区間内を走行している場合には(S13:YES)、CPU51は、S14の処理に移行する。S14において、CPU51は、誘導経路上の現在走行している制御区間における各リンクのリンクIDを地図情報DB47から読み出してRAM52に記憶する。そして、CPU51は、RAM52から各リンクIDを出発地に近い方から順番に再度読み出し、運転操作履歴DB46から当該各リンクIDを含む、エンジン4が始動した位置を表す始動位置情報(例えば、日時、リンクID、緯度と経度等である。)を読み出し、RAM52に順次記憶する。
【0049】
続いて、S15において、CPU51は、当該モータ走行区間でエンジン4の始動した始動位置があるか否か、つまり、上記S14でエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報がRAM52に記憶されているか否かを判定する判定処理を実行する。そして、上記S14でエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報がRAM52に記憶されていない場合には(S15:NO)、CPU51は、S17の処理に移行する。
【0050】
一方、上記S14でエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報がRAM52に記憶されている場合には(S15:YES)、CPU51は、S16の処理に移行する。
S16において、CPU51は、RAM52からエンジン4が始動した位置を表す各始動位置情報を再度読み出し、液晶ディスプレイ15に表示されている誘導経路上の各始動位置情報に対応する箇所に始動位置マークを丸い黄色等で表示する。
【0051】
尚、モータ走行区間の同一地点について、始動位置情報が所定回数以上(例えば、3回以上である。)記憶されていた場合には、始動位置マークを丸い赤色の点滅表示等で表示して強調表示を行うようにしてもよい。
【0052】
ここで、誘導経路上のモータ走行区間内でエンジン4が始動した位置を地図上にマーキングして表示した一例について図5に基づいて説明する。
図5に示すように、CPU51は、液晶ディスプレイ15の表示画面に車両周辺の地図を表示すると共に、誘導経路71を青い太線で表示する。また、表示画面の下端縁部には、地図を拡大した詳細地図の表示を指示する詳細ボタン72、平面地図や立体地図等の表示の変更を指示する表示変更ボタン73、誘導経路の再探索を指示する再探索ボタン74、地点や施設の登録を指示する地点登録ボタン75、広域地図の表示を指示する広域ボタン76が表示されている。
【0053】
また、CPU51は、誘導経路71上に自車位置及び自車方位を表す車両位置マーク78を表示する。そして、CPU51は、現在走行しているモータ走行区間80のエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報をRAM52から読み出す。続いて、CPU51は、この始動位置情報に含まれる座標位置(例えば、緯度と経度である。)に対応する誘導経路71上の位置に始動位置マーク81を丸い黄色等で表示する。
【0054】
続いて、図3に示すように、S17において、CPU51は、当該モータ走行区間内において、エンジン4が始動したか否かを判定する判定処理を実行する。尚、エンジン4が始動した場合には、車両制御ECU9からCPU51に対してエンジン始動信号が入力され、CPU51は、当該エンジン始動信号の入力の有・無によってエンジン4の始動の有・無を検出する。
そして、当該モータ走行区間内において、エンジン4が始動していない場合には(S17:NO)、CPU51は、後述のS19の処理に移行する。
【0055】
一方、当該モータ走行区間内において、エンジン4が始動した場合には(S17:YES)、CPU51は、S18の処理に移行する。S18において、CPU51は、車両情報を取得してRAM52に記憶する。
例えば、CPU51は、地図情報DB47から当該エンジン4の始動地点のリンクID、勾配、道路種別、車線情報等を取得して、RAM52に車両情報として記憶する。また、CPU51は、現在位置検出部31を介して自車位置(例えば、緯度と経度である。)、車速、加速度等を取得して、RAM52に車両情報として記憶する。また、CPU51は、タイマ55から現在の日時データを取得して、RAM52に車両情報として記憶する。
【0056】
そして、CPU51は、RAM52に記憶した車両情報から日時データ、リンクID、自車位置(例えば、緯度と経度である。)等を読み出し、モータ走行区間内でエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報として運転操作履歴DB46に記憶する。
続いて、S19において、CPU51は、現在位置検出部31を介して現在の自車位置を取得すると共に、RAM52から目的地の地図上での位置を読み出して、自車位置と目的地の位置とが一致するか否か、つまり、当該誘導経路の目的地に到着したか否かを判定する判定処理を実行する。
【0057】
そして、当該誘導経路の目的地に到着していない場合には(S19:NO)、CPU51は、S13以降の処理を再度実行する。
一方、誘導経路の目的地に到着した場合には(S19:YES)、CPU51は、当該処理を終了する。
【0058】
次に、CPU51が上記S12において実行する「運転計画設定処理」のサブ処理について図4に基づいて説明する。
図4に示すように、先ず、S111において、CPU51は、上記S11で探索した誘導経路上の目的地までの信号機や交差点、料金所、合流地点等、停止と発進が予想される地点や勾配が変化する地点に対応するノードを地図情報DB47から読み出し、各ノードで当該誘導経路を区分する。
【0059】
そして、S112において、CPU51は、誘導経路上の区分された各区間をエンジン4と駆動モータ5、発電機6を駆動制御する制御区間として、各制御区間毎に地図情報DB47から各リンクのリンクデータを読み出し、当該リンクデータ及び勾配情報48に基づいて各制御区間の勾配(登り勾配/降り勾配)、推奨車速を設定してRAM52に記憶する。尚、推奨車速は道路種別毎に予め設定されてデータ記録部32に記憶されている。従って、CPU51は、地図情報DB47に格納されるリンクデータに基づいて各リンクの道路種別を特定して、当該リンクの推奨車速を設定する。
【0060】
続いて、S113において、CPU51は、目的地までの各制御区間について、RAM52から各制御区間の勾配と推奨車速を読み出し、予めデータ記録部32に記憶している車両重量、転がり抵抗係数、空気抵抗係数、前影投影面積等から各制御区間の走行に必要な出力エネルギを算出する。
【0061】
そして、S114において、CPU51は、不図示のSOCセンサによって検出されたバッテリ7の残容量(SOC)を取得し、RAM52に記憶する。そして、CPU51は、バッテリ7のSOCと走行に必要な出力エネルギとから、目的地までの各制御区間毎の走行パターンを決定する。
【0062】
例えば、CPU51は、高速道路の出口料金所手前から一般道路までの降り勾配の降坂路の制御区間では、駆動モータ5を回生ブレーキとして使用する回生区間として走行パターンを決定する。また、市街地の細街路や渋滞区間等の低速走行を行う制御区間では、モータだけで走行するモータ走行区間として走行パターンを決定する。また、登り勾配の続く制御区間では、エンジン4と駆動モータ5とを併用して走行するアシスト走行区間として走行パターンを決定する。また、高速道路等の高速で走行する制御区間は、エンジン4だけで走行するエンジン走行区間として走行パターンを決定する。また、アシスト走行区間を走行後、バッテリ7のSOCが下限値SOC近傍になった次の制御区間では、エンジン4で走行すると共に発電機6を駆動する発電走行区間として走行パターンを決定する。
【0063】
そして、CPU51は、この決定した誘導経路上の各制御区間毎の走行パターンを、各制御区間に属する各リンクに対応付けて当該誘導経路の運転計画として設定し、この運転計画をRAM52に記憶後、当該サブ処理を終了してメインフローチャートに戻り、S13の処理に移行する。
【0064】
以上詳細に説明した通り、本実施例に係るハイブリッド車両2に搭載されたナビゲーション装置1では、CPU51は、誘導経路上のモータ走行区間において、エンジン4が始動した位置を表す始動位置情報が運転操作履歴DB46に記憶されている場合には、このエンジン4が始動した始動位置を始動位置マークによって誘導経路上に表示するため、運転者に不要な運転操作等に対する注意を促すことが可能となり、不必要な燃料消費量の増加を抑制することが可能となる。
【0065】
また、CPU51は、目的地までの誘導経路上にモータ走行区間を含む各制御区間を地図情報DB47に格納される各種地図データに基づいて適切に設定することが可能となるため、誘導経路全体に対する燃料消費量を最適に設定できると共に、燃料消費量の不必要な増加を抑制することが可能となる。
【0066】
尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変形が可能であることは勿論である。例えば、以下のようにしてもよい。
【0067】
(A)上記S16において、CPU51は、液晶ディスプレイ15に表示されている誘導経路上のモータ走行区間にエンジン4が始動した位置を表す始動位置マークを表示すると共に、ハイブリッド車両2の駆動モータ5とエンジン4による出力エネルギを示す出力メータを表示するようにしてもよい。
ここで、表示画面上にハイブリッド車両2の出力エネルギを示す出力メータを表示した一例を図6に基づいて説明する。尚、図6は出力メータ91を表示画面に表示している以外は、図5に示す表示画面とほぼ同じである。
【0068】
図6に示すように、CPU51は、誘導経路71のモータ走行区間80上に自車位置及び自車方位を表す車両位置マーク78を表示する。また、CPU51は、誘導経路71上にエンジン4が始動した位置を表す始動位置マーク81を丸い黄色等で表示して、運転者に急加速等の不要な運転操作等に対する注意を喚起する。そして、表示画面の右端部にハイブリッド車両2の出力エネルギを示す出力メータ91を表示し、駆動モータ5の出力を示す出力バー91Aを表示する。また、出力メータ91には、エンジン4の始動を必要とする出力エネルギ量を示す限界ポイント91Bが表示されている。
【0069】
そして、駆動モータ5の出力エネルギの増減に伴って、出力バー91Aが上下方向に伸縮することによって、ハイブリッド車両2の出力エネルギ量の変化を示す。また、出力バー91が限界ポイント91Bに達した場合には、エンジン4が始動する。そして、エンジン4が始動した場合には、出力バー91がエンジン4の出力エネルギの増加に伴って、更に上方に伸びて、ハイブリッド車両2の出力エネルギ量の変化を示す。
【0070】
これにより、運転者は出力メータ91の出力バー91Aを見ることによって、駆動モータ5の出力を確認することができ、出力バー91が限界ポイント91Bを超えないように、つまり、エンジン4が始動しないように容易に運転操作をすることが可能となる。尚、誘導経路71のモータ走行区間を走行している場合だけ、出力メータ91を表示するようにしてもよい。
【0071】
(B)また、上記S18において、車両情報を取得することにより、当該車両情報の全データをモータ走行区間内でエンジン4が始動した位置を表す始動位置情報に関連付けて運転操作履歴DB46に記憶するようにしてもよい。そして、上記S16において、CPU51は、表示画面に表示した始動位置マークが押下された場合には、該始動位置マークを含む周辺部分を拡大表示すると共に、当該始動位置マークに対応する車両情報を運転操作履歴DB46から読み出し、この読み出した車両情報に基づいてエンジン始動原因を特定して、表示画面に当該エンジン始動の原因を表示するようにしてもよい。
【0072】
ここで、図5に示す始動位置マーク81が押下された場合に、不必要なエンジン始動の原因を表示した一例について図7に基づいて説明する。
図7に示すように、CPU51は、図5に示す始動位置マーク81が押下された場合には、該始動位置マーク81を含む周辺部分を拡大表示すると共に、該始動位置マーク81に対応する車両情報を運転操作履歴DB46から読み出し、RAM52に記憶する。
【0073】
そして、CPU51は、RAM52から再度、車両情報を読み出し、この読み出した車両情報に基づいて加速度が大きいことを特定し、「急加速によりエンジン4が始動した」と判断し、表示画面の上端部に「急加速によりエンジンON」のメッセージ95を表示する。
これにより、運転者は誘導経路71上の始動位置マーク81を押下することによって、モータ走行区間80において、エンジン4が始動した原因を確認することができる。
【0074】
(C)また、上記S16において、CPU51は、現在位置検出部31を介して自車位置を取得して、RAM52に記憶する。そして、RAM52からエンジン4が始動した位置を表す各始動位置情報を再度読み出し、この各始動位置情報で特定されるエンジン始動位置が、自車位置から前方所定距離(例えば、前方約500m〜1kmである。)の位置になった場合に、各始動位置情報に対応する箇所に始動位置マークを丸い黄色等で表示するようにしてもよい。
【0075】
これにより、ハイブリッド車両2の現在の走行位置が、誘導経路上のモータ走行区間において、エンジンが始動した始動位置の所定距離手前に達した場合に、当該始動位置に対応する始動位置マークが地図上に表示されるため、運転者に対して更に効果的に注意を促すことができ、不必要な燃料消費量の増加を更に抑制することが可能となる。
【0076】
(D)また、経路又は目的地が設定されていない場合でも、CPU51は、上記S12の処理に替えて、自車両の直前の所定区間(例えば、自車位置から前方100mの区間である。)に対して、地図情報DB47から当該区間内の各リンクのリンクデータを読み出し、当該区間の勾配(登り勾配/降り勾配)、推奨車速を設定し、これらに基づき当該区間の走行パターンを決定後、上記S13〜S18の処理を実行するようにしてもよい。
【0077】
(E)また、上記S16において、今回の走行時に記憶された始動位置情報(現在走行している誘導経路71上に設定されているモータ走行区間においてエンジン4が始動した際に、RAM52に記憶した始動位置情報)と、今回の走行時に記憶された始動位置情報以外のRAM52に記憶されている始動位置情報とを、異なる表示態様にて液晶ディスプレイ15に表示するようにしてもよい。
【0078】
ここで、今回の走行時に記憶された始動位置情報と、今回の走行時に記憶された始動位置情報以外のRAM52に記憶されている始動位置情報(以下、「過去に記憶された始動位置情報」という。)とを、異なる表示態様にて液晶ディスプレイ15に表示した一例について図8に基づいて説明する。
【0079】
図8に示すように、青い太線で示される誘導経路71上に、過去に記憶された始動位置情報に対応する各始動位置マーク82、83が、それぞれ丸い黄色でマーキングして表示されている。そして、当該誘導経路71上に設定されているモータ走行区間80においてエンジン4が始動した際に、CPU51は、RAM52に記憶した車両情報に含まれる自車位置を取得し、液晶ディスプレイ15に表示されている誘導経路71上の当該自車位置に対応する箇所に、今回の走行時に記憶された始動位置に対応する始動位置マーク84として、丸い網目の青色にてマーキングする。
【0080】
このように、今回の走行時に記憶された始動位置と過去に記憶された始動位置とを異なる表示態様にて表示することにより、運転者は、今回の走行時に不要な運転操作を行った位置と過去に不要な運転操作を行った位置とを識別することが可能となる。従って、更に効果的に、不要な運転操作に対する注意を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0081】
【図1】本実施例に係るハイブリッド車両の車両制御システムの概略構成図である。
【図2】車両制御システムの制御系を模式的に示すブロック図である。
【図3】ナビゲーションECUが実行する処理であって、モータ走行区間において、エンジンが始動した位置を液晶ディスプレイに表示された地図上に表示する表示処理を示すメインフローチャートである。
【図4】図3の「運転計画設定処理」のサブ処理を示すサブフロチャートである。
【図5】誘導経路上のモータ走行区間内でエンジンが始動した位置を地図上に表示した一例を示す図である。
【図6】表示画面上にハイブリッド車両の出力エネルギを示す出力メータを表示した一例を示す図である。
【図7】図5に示す始動位置マークが押下された場合に、不必要なエンジン始動の原因を表示した一例を示す図である。
【図8】誘導経路上のモータ走行区間で不必要なエンジン始動を行った位置を地図上に表示した一例を示す図である。
【符号の説明】
【0082】
1 ナビゲーション装置
2 ハイブリッド車両
3 車両制御システム
4 エンジン
5 駆動モータ
6 発電機
9 車両制御ECU
15 液晶ディスプレイ
21、51 CPU
22、52 RAM
23、53 ROM
31 現在位置検出部
33 ナビゲーションECU
34 操作部
46 運転操作履歴DB
47 地図情報DB
71 誘導経路
78 車両位置マーク
80 モータ走行区間
81、82、83、84 始動位置マーク
91 出力メータ
95 メッセージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータとエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両の運転支援装置において、
地図情報に基づいて地図を表示する表示手段と、
モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶手段と、
前記始動位置記憶手段に前記始動位置が記憶されている場合には、前記表示手段にて表示された地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御手段と、
を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の運転支援装置。
【請求項2】
前記地図情報に基づいてモータだけで走行するモータ走行区間を設定する走行区間設定手段を備え、
前記始動位置記憶手段は、前記モータ走行区間に自車両が存在する状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶することを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両の運転支援装置。
【請求項3】
前記地図情報に基づいて目的地までの経路を探索する経路探索手段を備え、
前記走行区間設定手段は、前記経路に基づいて前記経路上に前記モータ走行区間を設定することを特徴とする請求項2に記載のハイブリッド車両の運転支援装置。
【請求項4】
前記表示制御手段は、自車両が前記始動位置記憶手段に記憶されている前記始動位置の所定距離手前に達した場合に、該始動位置を表示するように制御することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のハイブリッド車両の運転支援装置。
【請求項5】
モータとエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両の運転支援方法において、
地図情報に基づいて地図を表示する表示工程と、
モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶工程と、
前記始動位置記憶工程で始動位置を記憶している場合には、前記表示工程で表示した地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御工程と、
を備えたことを特徴とするハイブリッド車両の運転支援方法。
【請求項6】
モータとエンジンとを駆動源とするハイブリッド車両に搭載されたコンピュータに、
地図情報に基づいて地図を表示する表示工程と、
モータだけで走行すべき状況においてエンジンが始動した場合には、当該エンジンが始動した始動位置を取得して記憶する始動位置記憶工程と、
前記始動位置記憶工程で始動位置を記憶している場合には、前記表示工程で表示した地図上に該始動位置を表示するように制御する表示制御工程と、
を実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−298271(P2009−298271A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−154235(P2008−154235)
【出願日】平成20年6月12日(2008.6.12)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】