説明

光センサーおよび表示装置

【課題】基板の上方からの光の受光感度の向上を図ることが可能な光センサー、およびこの光センサーを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【解決手段】第1基板21上の半導体薄膜24中に、p領域(p型の不純物領域)24pと、i領域(i型の不純物領域)24i、n領域(n型の不純物領域)24nとをこの順に接して設けてなる光センサーS1において、第1基板21と半導体薄膜24との間には、第1基板21側から順に、i領域24iに積層された反射材料層22sと、これを覆うゲート絶縁膜23とが設けられている。反射材料層22sは、n領域24nに接続されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光センサーおよび表示装置に関し、特にはPIN型ダイオードからなる光センサーと、この光センサーを備えた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話や携帯情報端末(PDA)などの表示部に用いられる液晶表示装置には、位置情報入力手段として光センサーを設けたものがある。
【0003】
図14には、このような表示装置に光センサーとして設けられているPIN型ダイオードの構成を示す。この図に示すようにPIN型ダイオードは、基板201を覆う絶縁層202上に、ポリシリコン膜からなる半導体層203を設けている。この半導体層203には、p型の不純物領域(p領域)203p、低濃度のp型の不純物領域(i領域)203i、n型の不純物領域(n領域)203nがこの順に作り込まれている。そして、この半導体層203を覆う絶縁膜204に、p領域203pおよびn領域203nに達する接続孔204aがそれぞれ設けられ、これらの接続孔204aを介してp領域203pおよびn領域203nに引き出し電極205が接続されている。このような構成の光センサーにおいては、i領域203iが受光部となり、この受光部における光電変換で発生した正孔電子対がp領域203pおよびn領域203nから取り出される。
【0004】
ところで、このような光センサーの形成は、液晶の駆動を制御するための薄膜トランジスタと同一工程で行われ、レーザ光照射によってアモルファスシリコン膜を多結晶化してポリシリコン膜とする低温ポリシリコン技術が用いられている。しかしながら、この低温ポリシリコン技術では、80nm以上の膜厚のポリシリコン膜を得ることが難しく、透明基板201上面から入射した光のうち、シリコンの光吸収スペクトルで決まる一部分の光のみが吸収され、特に赤色から赤外までの長波長領域の光は殆ど吸収されずに透過する。このため、このようなポリシリコン膜を用いた光センサーでは、大きな光信号を得ることが困難である。
【0005】
そこで、半導体層203中におけるi領域203iとn領域203nとの接合面(PN接合面)を、半導体層203の表面に対して傾斜させた構成とが提案されている。これにより、PN接合の面積が拡大して光がより吸収し易くなるとしている(例えば、下記特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2004−119494号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところが、特許文献1の構造であっても、長波長領域の光吸収効率の大幅な向上は期待できない。さらにこのような構造は、光センサー自体の作り込みが難しい上、PN接合面の傾斜角度が10°〜45°の範囲でばらつくため、素子特性のばらつきも大きくなる。
【0008】
しかも、バックライトを備えた液晶表示装置に、上述した構成の光センサーを設けた場合、半導体層203の受光部(i領域203i)では、バックライトからのノイズ光も顕著に吸収してしまう。このため、信号成分Sとノイズ成分Nの比であるSN比が低下する。従って、表示装置の上面側からの光を検知する用途としては、感度を得ることができない。
【0009】
そこで本発明は、均一な素子特性でありながらも基板の上方からの光の受光感度の向上を図ることが可能な光センサー、およびこの光センサーを用いた表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するための光センサーは、基板上の半導体薄膜中に、p型の不純物領域と、i型の不純物領域と、n型の不純物領域とをこの順に接して設けてなる、いわゆるPIN型ダイオードからなるものである。そして特に、基板と半導体薄膜との間に、当該基板側から順に、i型の不純物領域に積層される状態でパターン形成された反射材料層と、これを覆う絶縁膜とが設けられていることを特徴としている。
【0011】
また本発明は、このような光センサーを設けた表示装置でもある。この表示装置は、画素駆動用の薄膜トランジスタと共に光センサーが設けられた第1基板と、当該第1基板に対向配置された第2基板と、当該第1基板と第2基板との間に狭持された液晶層と、前記第1基板の外側に設けられたバックライトとを有しており、バックライトからの光を第2基板側に接近して配置された物体に反射させて光センサーで検出する機能を備えている。そして上記構成の光センサーは、第1基板上に設けられている。
【0012】
このような構成によれば、基板(第1基板)の上方から半導体薄膜に入射した光のうち、半導体薄膜で吸収されずに透過した光が、反射材料層で反射して再び半導体薄膜に入射される。このため、半導体薄膜においての、基板(第1基板)の上方から入射する光の吸収量の増加が図られる。また、反射材料層での遮光により、基板(第1基板)の下方から直接入射した光が半導体薄膜のi型の不純物領域に入射することが防止される。しかも、半導体薄膜内を往復で通過する光の光路長が長くなるため、長波長領域の光も吸収されるようになり赤外光などの長波長領域の受光感度も向上する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように本発明によれば、光センサーが設けられた基板(第1基板)の上方から入射した光の吸収量の増加が図られる一方、基板(第1基板)の下方から入射する光が導体薄膜のi型の不純物領域に入射することを防止できるため、基板(第1基板)の上方から入射する光に対する受光感度の向上を図ることが可能である。また、長波長領域の受光感度の向上を図ることも可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明の実施の形態を説明する。先ず、各実施の形態を説明するのに先立ち本発明が適用される表示装置の全体構成、回路構成、および表示パネルの構成を説明する。
【0015】
<表示装置の全体構成>
図1は、本発明に係る表示装置1の全体構成を表すブロック図である。この表示装置1は、I/O表示パネル3と、バックライト5と、表示ドライブ回路7と、受光ドライブ回路9と、画像処理部11と、アプリケーションプログラム実行部13とを備えている。
【0016】
I/O表示パネル3は、中央の表示領域3aに複数の画素が全面に渡ってマトリクス状に配置された液晶パネル(LCD(Liquid Crystal Display))からなり、線順次動作をしながら表示データに基づく所定の図形や文字などの画像を表示する機能(表示機能)を有する。また、後述するように、表示領域3aには、I/O表示パネル3の表示面に接触または近接する物体を検知するセンサー機能(撮像機能)が設けられている。
【0017】
バックライト5は、I/O表示パネル3の光源であり、例えば複数の発光ダイオードを面内に配列してなる。発光ダイオードとしては、可視光と共に紫外光や赤外光などの不可視光を発生するもの、または可視光を発生するものと不可視光を発生するものとを組み合わせて用いる。これにより、バックライト5は、可視光と不可視光とを発生する構成となっている。
【0018】
表示ドライブ回路7は、I/O表示パネル3において表示データに基づく画像が表示されるように(表示動作を行うように)、このI/O表示パネル3においての線順次動作の駆動を行う回路である。
【0019】
受光ドライブ回路9は、I/O表示パネル3において、例えば物体を撮像するための受光データが得られるように、このI/O表示パネル3においての線順次動作の駆動を行う回路である。なお、各画素での受光データは、例えばフレーム単位でフレームメモリ9Aに蓄積され、撮像画像として画像処理部11へ出力されるようになっている。
【0020】
画像処理部11は、受光ドライブ回路9から出力される撮像画像に基づいて所定の画像処理(演算処理)を行い、I/O表示パネル3に接触または近接する物体に関する情報(位置座標データ、物体の形状や大きさに関するデータなど)を検出し、取得するものである。なお、この検知する処理の詳細については後述する。
【0021】
アプリケーションプログラム実行部13は、画像処理部11による検知結果に基づいて所定のアプリケーションソフトに応じた処理を実行するものであり、例えば検知した物体の位置座標を表示データに含むようにし、I/O表示パネル3上に表示させるものなどが挙げられる。なお、このアプリケーションプログラム実行部13で生成される表示データは表示ドライブ回路7へ供給されるようになっている。
【0022】
<表示領域の回路構成>
図2は、I/O表示パネル3の表示領域3aにおける回路構成を示す図である。
【0023】
この図2に示すように、表示領域3aには、複数の画素部31と、複数のセンサー部32とが配列形成されている。
【0024】
画素部31は、表示領域3a内において、水平方向に配線された複数の走査線31aと垂直方向に配線された複数の信号線31bとの各交差部に配置される。各画素部31には、例えばスイッチング素子としての薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:TFT)Trが設けられている。
【0025】
薄膜トランジスタTrは、ゲートが走査線31aに接続され、ソース/ドレインの一方が信号線31bに接続され、ソース/ドレインの他方が画素電極31cに接続されている。また、各画素部31には、全ての画素部31に共通電位Vcomを与える共通電極31dが設けられており、これらの各画素電極31cと共通電極31dとの間に液晶層が挟持される。
【0026】
そして、走査線31aを介して供給される駆動信号に基づいて薄膜トランジスタTrがオン・オフ動作し、オン状態のときに信号線31bから供給される表示信号に基づいて画素電極31cに画素電圧が印加され、画素電極31cと共通電極31dとの間の電界によって液晶層が駆動される構成となっている。
【0027】
一方、センサー部32は、表示領域3a内における所定部に配置され、各画素部31に対応して設けられていても良い。このセンサー部32には、次に詳細に説明するように薄膜トランジスタTrと同一層を用いて構成されたPIN型ダイオードが光センサーSとして設けられている。
【0028】
各光センサーSには、電源電圧Vddが供給されるようになっている。また、この光センサーSには、リセットスイッチ32aとコンデンサ32bが接続され、リセットスイッチ32aによってリセットされながら、コンデンサ32bにおいて受光量に対応した電荷が蓄積されるようになっている。そして蓄積された電荷は読み出しスイッチ32cがオンとなるタイミングで、バッファアンプ32dを介して信号出力用電極32eに供給され、外部へ出力される。また、リセットスイッチ32aのオン・オフ動作はリセット電極32fにより供給される信号により制御され、読み出しスイッチ32cのオン・オフ動作は、読出し制御電極32gにより供給される信号により制御される。
【0029】
<表示装置のパネル構成>
図3は、主に画素部31に配置される薄膜トランジスタTrの構成と、センサー部32に配置される光センサーSの構成を説明するためのI/O表示パネル3の表示領域3aの概略断面図である。尚、図2で説明したと同様の構成要素には同一の符号を付している。
【0030】
この図に示すように、画素部31には、画素駆動用のスイッチング素子としてボトムゲート型の薄膜トランジスタTrが設けられ、一方、センサー部32には、PIN型ダイオードからなる光センサーSが設けられている。
【0031】
このうち、薄膜トランジスタTrは、光透過性材料からなる第1基板21上に走査線(31a)から延設されたゲート電極22gを備え、これを覆う状態でゲート絶縁膜23が設けられている。ゲート絶縁膜23上には、ゲート電極22g上からその両脇に掛けてを覆う状態で、膜厚数十nm程度の多結晶シリコンからなる半導体薄膜24がパターン形成されている。この半導体薄膜24には、ゲート電極22gの両脇に不純物を導入したソース/ドレイン24sdが設けられている。また、半導体薄膜24において、ゲート電極22gと重なる部分は、チャネル部が形成される活性層24chとして用いられる。そして、ソース/ドレイン24sdと活性層24chとの間には、低濃度で不純物が導入されたLDDが設けられている。
【0032】
一方、光センサーSは、第1基板21上に反射材料層22sを備えていることが、本発明の特徴の1つである。尚、この反射材料層22sの詳細については、以降の各実施形態において詳細に説明する。この反射材料層22sは、ゲート絶縁膜23で覆われている。ゲート絶縁膜23上には、反射材料層22s上からその両脇に掛けてを覆う状態で、半導体薄膜24がパターン形成されている。この半導体薄膜24には、反射材料層22sの一方側にp型不純物を拡散させたp領域24pが設けられ、反射材料層22sの他方側にn型不純物を拡散させたn領域24nが設けられている。また、反射材料層22sと重なる位置の半導体薄膜24部分は、p領域24pよりも低濃度でp型不純物が拡散されたi領域24iが設けられ、このi領域24iを受光部としたPIN型ダイオードを構成している。
【0033】
尚、i領域24iは、n領域24nよりも低濃度でn型不純物が拡散された領域であっても良い。
【0034】
このような構成の薄膜トランジスタTrおよび光センサーSは、同一工程で形成されており、ゲート電極22gおよび反射材料層22sは同一層からなり、半導体薄膜24は同一工程で形成された同一層からなる。
【0035】
ゲート電極22gおよび反射材料層22sは、光反射特性が良好な金属材料で構成されることが好ましく、例えば銀(Ag)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、Au(金)、白金(Pt)、ニッケル(Ni)、ロジウム(Rh)を基として構成されていることとする。また、I/O表示パネル3の製造工程中に650℃以上の熱処理がある場合は、高融点金属材料で構成されることが好ましく、例えばモリブデン(Mo)、クロム(Cr)、タングステン(W)、タンタル(Ta)を基として構成されていることとする。
【0036】
また、半導体薄膜24は、非晶質シリコン、微結晶シリコン、または多結晶シリコン、さらにはこれらの混相からなる膜であることとし、多結晶シリコンであることが好ましい。特に、第1基板21と平行方向に結晶粒径が大きくなる製法で結晶化された多結晶シリコンで構成されていることが好ましい。これにより、比較的に低い印加電圧でi領域24iを完全に空乏化して光吸収効率を向上させることが可能である。
【0037】
尚、第1基板21上には、pMOSおよびnMOS構成の薄膜トランジスタTrが形成され、これらのソース/ドレイン24sdを形成するための不純物導入において、光センサーSのp領域24pおよびn領域24nが形成されることとする。
【0038】
以上のような薄膜トランジスタTrおよび光センサーSを覆う状態で層間絶縁膜25が設けられている。この層間絶縁膜25上には、薄膜トランジスタTrのソース/ドレイン24sdや光センサーSのp領域24p,n領域24nに接続された各取り出し電極26が設けられている。薄膜トランジスタTrに接続された一方の取り出し電極26は信号線(31b)に接続されている。また、光センサーSに接続された一方の取り出し電極26は電源電圧Vddに接続され、他方の取り出し電極26はリセットスイッチ(32a)とコンデンサ(32b)とに接続される。
【0039】
そして、これらの取り出し電極26を覆う状態で、平坦化絶縁膜27が設けられ、この平坦化絶縁膜27上に画素電極31cが設けられている。この画素電極31cは、透明導電性材料からなり、平坦化絶縁膜27に設けられた接続孔を介して薄膜トランジスタTrの取り出し電極26に接続されている。
【0040】
また、この画素電極31cを覆う状態で、配向膜(図示省略)が設けられ、第1基板21の上部が構成されている。
【0041】
一方、以上のような第1基板21における画素電極31cの形成面側には、第2基板41が対向配置されている。この第2基板41は、光透過性材料からなり画素電極31cに向かう面上には、必要に応じて各色カラーフィルタが画素毎にパターン形成されたカラーフィルタ層42が設けられている。そして、このカラーフィルタ層42を覆う状態で、透明導電性材料からなる共通電極31d、および配向膜(図示省略)が設けられている。そして、二つの基板21,41の配向膜間に、スペーサ(図示省略)と共に液晶層LCが挟持されている。
【0042】
また、基板21,41の外側には、ここでの図示を省略した偏向板を配置してI/O表示パネル3が構成されている。
【0043】
次に、以上のような基本構成を備えた表示装置1の光センサーSについて、各実施形態においてはそれぞれ特徴的な構成部分を説明する。
【0044】
<第1実施形態>
図4(1)は、第1実施形態の表示装置における特徴部である光センサーS1(S)を説明するための要部概略断面図である。また図4(2)は、この光センサーS1の平面図であり、この平面図におけるA−A’断面が図4(1)に相当する。
【0045】
これらの図に示す光センサーS1における反射材料層22sは、半導体薄膜24のi領域24iに対して積層されており、i領域24iを完全に覆う状態で反射材料層22sが設けられていることが好ましい。また、低濃度のp型拡散層からなるi領域24iとn領域24nとの界面であるPN接合面が、反射材料層22sで完全に覆われる程度に十分な幅で反射材料層22sが構成されていることがさらに好ましい。さらに、低濃度のp型拡散層からなるi領域24iとp領域24pとの接合面も、反射材料層22sで完全に覆われる程度に十分な幅で反射材料層22sが構成されていることが好ましい。これにより、第1基板21下方のバックライトから入射した光が、半導体薄膜24のi型領域24i、i領域24i近傍で空乏層が伸びているn領域24n、i領域24i近傍でポテンシャル勾配が比較的に急峻なp領域24pに入射して、ノイズ成分の光電流になることを防止できる。
【0046】
この反射材料層22sは、光センサーS1を駆動するためのものではなく、独自の電圧が印加される構成となっている必要はない。ここでは、特に、高融点金属からなる導電性の反射材料層22sが、光センサーS1のn領域24nと接続されていることとする。
【0047】
このような反射材料層22sとn領域24nとの接続は、取り出し電極26を介してなされていることが好ましい。これにより、層間絶縁膜25に対してp領域24pおよびn領域24nに達する接続孔25aを形成する工程と同一工程で、層間絶縁膜25およびその下層のゲート絶縁膜23に対して、反射材料層22sに達する接続孔23a(平面図のみに図示)を形成することができ、工程増加を防止できる。
【0048】
このような構成の光センサーS1およびこの光センサーS1が設けられた表示装置1では、第1基板21の上方、すなわち第2基板41側からであり表示面側から半導体薄膜24に入射した光のうち、半導体薄膜24のi領域24iで吸収されずに透過した光が、反射材料層22sで反射して再び半導体薄膜24のi領域24iに入射される。このため、のi領域24iにおいての第1基板21の上方から入射する光の吸収量の増加を図ることができる。また、反射材料層22sでの遮光により、第1基板21側のバックライトから直接入射した光が、半導体薄膜24のi型領域24iに入射することを防止できる。
【0049】
しかも、半導体薄膜24のi領域24i内を往復で通過することによってi領域24i内においての光路長が長くなるため、長波長領域の光も吸収されるようになり長波長領域の受光感度も向上する。
【0050】
この結果、表示面側から入射する光の半導体薄膜24に対する吸収率を増加させることができ、光センサーS1においての表示面側から入射する光の受光感度の向上を図ることが可能である。また、長波長領域の受光感度の向上が図られるため、不可視光である赤外光の検知も可能になる。
【0051】
しかも、反射材料層22sをn領域24nと接続させたことで、反射材料層22sがn領域24nと同電位に保たれる。このため、反射材料層22sとn領域24nとの間にゲート絶縁膜23を狭持した部分Wにおいて寄生容量が発生することを防止できる。したがって、i領域24iからn領域24nに取り出される信号電荷が、この寄生容量に影響されることを防止できる。特に、i領域24iとn領域24nとの界面であるPN接合面を反射材料層22sで完全に覆った構成である場合、n領域24nと反射材料層22sとが積層された部分Wが大きくなる。このため、この部分Wの寄生容量を防止することによる、信号電荷の取り出し効率の向上効果は大きい。
【0052】
また、独自の電圧が印加される構成となっていない反射電極層22sは、これをパターン形成した段階では形成工程において受けた静電ダメージが帯電した状態となっているが、この静電ダメージがn領域24nの取り出し電極26から放電される。したがって、この反射電極層22sと重ねて配置されるi領域24iに安定的に空乏層を形成することができる。
【0053】
以上により、i領域24iにおいての光電変換を効率的に行い、かつ光電変換によって得られた電荷を効率良く取り出すことが可能になり、これによる受光感度の向上を図ることが可能になる。また、PN接合面を基板面に対して斜めに作り込む必要がないため、素子間のバラツキも防止できる。
【0054】
尚、以上説明した第1実施形態においては、i領域24iがp領域24pよりも低濃度でp型不純物が拡散されたp-領域であるとしたが、i領域24iは、n領域24nよりも低濃度でn型不純物が拡散されたn-領域であっても良い。
【0055】
また、第1実施形態においては、n領域24nに反射材料層22sを接続させる構成とした。しかしながら、反射材料層22sをn領域24nに接続させていない場合であっても、第1基板21の上方から半導体薄膜24に入射した光を反射材料層22sで反射させて再び半導体薄膜24のi領域24iに入射させることによる効果、および反射材料層22sでの遮光により、第1基板21側のバックライトから直接入射した光が、半導体薄膜24のi型領域24iに入射することを防止できる効果を得ることは可能である。
【0056】
<第2実施形態>
図5(1)は、第2実施形態の表示装置における特徴部である光センサーS2(S)を説明するための要部概略断面図である。また図5(2)は、この光センサーS2の平面図であり、この平面図におけるA−A’断面が図5(1)に相当する。
【0057】
これらの図に示す光センサーS2が、第1実施形態の光センサーS1と異なるところは、反射材料層22sが光センサーS2のp領域24pと接続されているところにあり、他の構成は同様であることとする。
【0058】
このような構成の光センサーS2およびこの光センサーS2が設けられた表示装置1であっても、反射材料層22sを設けたことによって、光センサーS2においての表示面側から入射する光の受光感度の向上を図ることが可能である。また、長波長領域の受光感度の向上が図られるため、不可視光である赤外光の検知も可能になる。
【0059】
そして、反射材料層22sをp領域24pと接続させたことで、反射材料層22sがp領域24pと同電位に保たれる。このため、反射材料層22sとp領域24pとの間にゲート絶縁膜23を狭持した部分W’において寄生容量が発生することを防止できる。したがって、i領域24iからn領域24nに取り出される信号電荷が、この寄生容量に影響されることを防止できる。また、反射電極層22sが形成工程において受けた静電ダメージを取り出し電極26から放電することによって、i領域24iに安定的に空乏層を形成することができることも同様である。
【0060】
以上によって、i領域24iにおいての光電変換を効率的に行い、かつ光電変換によって得られた電荷を効率良く取り出すことが可能になり、これによる受光感度の向上を図ることが可能になる。また、長波長領域の受光感度の向上が図られるため、不可視光である赤外光の検知も可能になる。
【0061】
<第3実施形態>
図6(1)は、第3実施形態の表示装置における特徴部である光センサーS3(S)を説明するための要部概略断面図である。また図6(2)は、この光センサーS3の平面図であり、この平面図におけるA−A’断面が図6(1)に相当する。
【0062】
これらの図に示す光センサーS3が、第1実施形態の光センサーS1と異なるところは、第1基板21に凹部21aが設けられていること、および反射材料層22sが凹部21aの表面形状に沿って設けられているところにあり、他の構成は同様であることとする。
【0063】
すなわち、凹部21aは、半導体薄膜24におけるi領域24iが積層される位置に設けられている。この凹部21aは、開口方向に向かって開口幅が広くなり、順テーパ形状の傾斜側壁Aを備えている。そして、反射材料層33sは、この凹部21aの傾斜側壁Aおよび底部を含む内壁に沿って、この内壁を十分に覆う状態で設けられている。また、反射材料層22sの表面で構成される凹部内に、半導体薄膜24におけるi領域24iが配置される。特には凹部の底部上にi領域24iが配置されることが好ましい。
【0064】
このような構成の光センサーS3およびこの光センサーS3が設けられた表示装置1であっても、反射材料層22sを設けたことによって、光センサーS3においての表示面側から入射する光の受光感度の向上を図ることが可能である。また、反射材料層22sをp領域24pと接続させたことによる効果も同様に得ることが可能である。
【0065】
また以上のような効果に加えて、第1基板21の上方、すなわち第2基板41側からであり表示面側から半導体薄膜24に入射して半導体薄膜24で吸収されずに透過した光のうち、凹部21aの傾斜側壁Aを覆う反射材料層22s部分で反射した光は、凹部21aの中心側に向かって反射して集光される。このため、凹部21aの底部にi領域24iを配置することにより、このi領域24iに反射材料層22sで反射した光を集光させることができる。これにより、i領域24iにおいての第1基板21の上方から入射する光の吸収量の増加を図ることができる。
【0066】
しかも、凹部21aの傾斜側壁Aを覆う反射材料層22s部分で反射した光は、半導体薄膜24(i領域24i)に対して横方向もしくは斜め方向から入射するため、半導体薄膜24(i領域24i)においての光路長が長くなる。したがって、半導体薄膜24の膜厚が数十nmの薄さであって、長波長領域の光が吸収され難い構成であっても、半導体薄膜24(i領域24i)においての光路長が長くなることによって長波長領域の光も吸収されるようになり、これによっても光の吸収量の増加による感度向上を図ることが可能である。
【0067】
この結果、表示面側から入射する光の、i領域24iに対する吸収率を増加させることができ、光センサーS3においての表示面側から入射する光の受光感度を、さらに向上させることが可能である。また、上述した第1実施形態および第2実施形態と比較して、さらに長波長領域の受光感度の向上が図られるため、不可視光である赤外光の検知も可能になる。
【0068】
<第4実施形態>
図7は、第4実施形態の表示装置における特徴部である光センサーS4(S)を説明するための平面図である。尚、この図7のA−A’断面は、図6(1)と同様である。
【0069】
これらの図に示す光センサーS4が、第3実施形態の光センサーS1と異なるところは、第1基板21に複数の凹部21aが設けられているところにあり、他の構成は同様であることとする。
【0070】
この場合、複数の凹部21aの全てが、半導体薄膜24におけるi領域24iが積層される位置に設けられていることする。各凹部21aの形状は、第3実施形態と同様であり、開口方向に向かって開口幅が広くなり、順テーパ形状の傾斜側壁Aを備えていることとする。そして、反射材料層22sは、これらの凹部21aの傾斜側壁Aおよび底部を含む内壁に沿って、この内壁を十分に覆う状態で設けられている。また、反射材料層22sの表面で構成される複数の凹部内に、半導体薄膜24におけるi領域24iが配置される。特には各凹部の底部上にi領域24iが配置されることが好ましいことも、第3実施形態と同様である。
【0071】
尚、i領域24iに対する凹部21aの配置は、図示したように一方向に配列させても良いし、ランダムであっても良い。
【0072】
このような第4実施形態の構成の光センサーS4およびこの光センサーS4が設けられた表示装置1では、第3実施形態と同様の効果を得ることが可能である。また、第3実施形態と比較して、全体的な傾斜側壁Aの面積が広くなるため、この傾斜側壁Aを覆う反射材料層22s部分においての反射による集光効果をより高めることが可能である。
【0073】
尚、以上説明した第3実施形態および第4実施形態は、第2実施形態と組み合わせても良い。この場合、第1基板21に凹部21aを設けた構成で、反射材料層22aをp領域24pと接続させた構成とすれば良い。
【0074】
<第3、第4実施形態の光センサーの製造方法>
図8は、上記第3実施形態および第4実施形態の光センサーS3,S4の製造工程図であり、以下にこの図に従って光センサーS3,S4の作製手順を説明する。
【0075】
先ず、図8(1)に示すように、第1基板21の光センサー部に、例えばドライエッチングにより選択的に集光のための凹部21aを形成する。ここでは、凹部21aの側壁が順テーパ形状の傾斜側壁Aとなるような条件でドライエッチングを行う。
【0076】
次に、図8(2)に示すように、凹部21aが形成された第1基板21上に、スパッタにより金属膜を成膜し、次いでここでの図示を省略したレジストパターンをマスクに用いたドライエッチングによって金属膜をパターニングする。これにより、凹部21aの傾斜側壁Aおよび底部を十分に覆う形状の反射材料層22sをパターン形成する。尚、この工程は、薄膜トランジスタにおけるゲート電極22gの形成と同一工程で行う。
【0077】
次いで、反射材料層22sを覆う状態で窒化シリコン膜(SiNx)と酸化シリコン膜(SiO2)との2層から成る絶縁膜23を成膜する。この絶縁膜23は、薄膜トランジスタにおけるゲート絶縁膜23として用いられる。
【0078】
このゲート絶縁膜23上に非晶質シリコンからなる半導体薄膜24を成膜し、さらに例えばELA(Excimer Laser Annealing)処理により半導体薄膜24を結晶化して多結晶シリコンとする。
【0079】
その後、図8(3)に示すように、例えばイオン注入により、p型不純物を拡散してなるp領域24p、低濃度でp型不純物を拡散してなるi領域24i、およびn型不純物を拡散してなるn型領域24nを形成するための不純物導入を、それぞれ行う。また、イオン注入後には、例えば約600℃でRTA(Rapid Thermal Annealing)処理を行うことにより、導入した不純物を活性化させる。尚、この工程は、薄膜トランジスタにおけるソース・ドレインの形成と同一工程で行う。
【0080】
尚、凹部21aおよび反射材料層22sに対する、p領域24p、i領域24i、およびn領域24nの形成位置は、第3,4実施形態で説明したと同様であることとする。
【0081】
また、半導体薄膜24をパターニングすることにより、センサー部および画素部の素子分離を行う。
【0082】
次に、図8(4)に示すように、窒化シリコン膜と酸化シリコン膜との2層から成る層間絶縁膜25を第1基板21上の全面に成膜する。その後、層間絶縁膜25に、p領域24pに達する接続孔25aおよびn領域24nに達する接続孔25aをそれぞれ形成する。またこの工程では、ここでの図示は省略したが、層間絶縁膜25とゲート絶縁膜23とに、反射材料層22sに達する接続孔(23a)も形成する。尚、この工程は、薄膜トランジスタにおいてソース・ドレインに達する接続孔の形成と同一工程で行う。
【0083】
その後は、図8(5)に示すように、スパッタにより金属膜を成膜し、次いでここでの図示を省略したレジストパターンをマスクに用いたドライエッチングによって金属膜をパターニングする。これにより、接続孔25aを介してp領域24pに接続された取り出し電極26と、n領域24nに接続された取り出し電極26とをそれぞれ形成する。尚、n領域24nに接続された取り出し電極26は、ここでの図示を省略した接続孔(23a)を介して反射材料層22sに接続させるようにパターン形成する。尚、この工程は、薄膜トランジスタにおける取り出し電極の形成と同一工程で行う。
【0084】
以上により、第3、第4実施形態の光センサーS3,S4を得る。
【0085】
以上説明したように、第3、第4実施形態の光センサーS3,S4は、薄膜トランジスタの製造工程に対して、基板21に凹部21aを形成する工程を追加するのみで形成することができる。
【0086】
また、第1、第2実施形態の光センサーS1,S2であれば、第1基板21に凹部が存在しないため、薄膜トランジスタの製造工程と同一工程で形成することが可能である。
【0087】
尚、以上説明した実施形態においては、PIN型ダイオードからなる光センサーに本発明を適用した構成を説明した。しかしながら、本発明は、MOS型の光センサーであっても同様である。例えば、ボトムゲート型のMOS型薄膜トランジスタを光センサーとして用いた場合、ゲート電極を反射材料層として形成すれば良い。また、トップゲート型のMOS型薄膜トランジスタを光センサーとして用いた場合には、半導体薄膜からなる活性領域(受光部)を挟んでゲート電極と対向する位置に反射材料層を設ければ良い。この場合、ゲート電極は透明導電性材料であることが好ましい。
【0088】
これにより、第1基板21の上方から半導体薄膜24に入射した光を反射材料層で反射させて再び半導体薄膜24の活性領域(受光部)に入射させることによる効果、および反射材料層での遮光により、第1基板21側のバックライトから直接入射した光が、半導体薄膜24の活性領域(受光部)に入射することを防止できる効果を得ることは可能である。
【0089】
また、以上のような反射材料層を設けたMOS型の光センサーは、第3、第4実施形態と組み合わせることにより、同様の効果を得ることも可能である。
【0090】
<適用例>
以上説明した本発明に係る表示装置は、図9〜図13に示す様々な電子機器、例えば、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、ビデオカメラなど、電子機器に入力された映像信号、若しくは、電子機器内で生成した映像信号を、画像若しくは映像として表示するあらゆる分野の電子機器の表示装置に適用することが可能である。以下に、本発明が適用される電子機器の一例について説明する。
【0091】
図9は、本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。本適用例に係るテレビは、フロントパネル102やフィルターガラス103等から構成される映像表示画面部101を含み、その映像表示画面部101として本発明に係る表示装置を用いることにより作成される。
【0092】
図10は、本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。本適用例に係るデジタルカメラは、フラッシュ用の発光部111、表示部112、メニュースイッチ113、シャッターボタン114等を含み、その表示部112として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0093】
図11は、本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。本適用例に係るノート型パーソナルコンピュータは、本体121に、文字等を入力するとき操作されるキーボード122、画像を表示する表示部123等を含み、その表示部123として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0094】
図12は、本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。本適用例に係るビデオカメラは、本体部131、前方を向いた側面に被写体撮影用のレンズ132、撮影時のスタート/ストップスイッチ133、表示部134等を含み、その表示部134として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
【0095】
図13は、本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。本適用例に係る携帯電話機は、上側筐体141、下側筐体142、連結部(ここではヒンジ部)143、ディスプレイ144、サブディスプレイ145、ピクチャーライト146、カメラ147等を含み、そのディスプレイ144やサブディスプレイ145として本発明に係る表示装置を用いることにより作製される。
【図面の簡単な説明】
【0096】
【図1】本発明に係る表示装置の全体構成を表す図である。
【図2】I/O表示パネルの表示領域における回路構成を示す図である。
【図3】表示パネルの構成を示す表示領域の概略断面図である。
【図4】第1実施形態の光センサーの構成を説明する図である。
【図5】第2実施形態の光センサーの構成を説明する図である。
【図6】第3実施形態の光センサーの構成を説明する図である。
【図7】第4実施形態の光センサーの構成を説明する図である。
【図8】第3、第4実施形態の光センサーの作製を示す断面工程図である。
【図9】本発明が適用されるテレビを示す斜視図である。
【図10】本発明が適用されるデジタルカメラを示す図であり、(A)は表側から見た斜視図、(B)は裏側から見た斜視図である。
【図11】本発明が適用されるノート型パーソナルコンピュータを示す斜視図である。
【図12】本発明が適用されるビデオカメラを示す斜視図である。
【図13】本発明が適用される携帯端末装置、例えば携帯電話機を示す図であり、(A)は開いた状態での正面図、(B)はその側面図、(C)は閉じた状態での正面図、(D)は左側面図、(E)は右側面図、(F)は上面図、(G)は下面図である。
【図14】従来のPIN型ダイオードからなる光センサーの断面図である。
【符号の説明】
【0097】
1…表示装置、5…バックライト、21…第1基板、21a…凹部、22g…ゲート電極、22s…反射層、23…ゲート絶縁膜、24…半導体薄膜、24ch…活性層、24p…p領域(p型の不純物領域)、24i…i領域(i型の不純物領域)、24n…n領域(n型の不純物領域)、25…層間絶縁膜、25a…接続孔、26…取り出し電極、41…第2基板、S,S1,S2,S3,S4…光センサー、LC…液晶層、Tr…薄膜トランジスタ、A…傾斜側壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上の半導体薄膜中に、p型の不純物領域と、i型の不純物領域と、n型の不純物領域とをこの順に接して設けてなる光センサーにおいて、
前記基板と前記半導体薄膜との間には、当該基板側から順に、前記i型の不純物領域に積層された反射材料層と、これを覆う絶縁膜とが設けられている
ことを特徴とする光センサー。
【請求項2】
請求項1記載の光センサーにおいて、
前記反射材料層は、前記p型の不純物領域またはn型の不純物領域の一方に接続されている
ことを特徴とする光センサー。
【請求項3】
請求項2記載の光センサーにおいて、
前記半導体薄膜を覆う状態で光透過性の層間絶縁膜が設けられ、
前記層間絶縁膜上には、当該層間絶縁膜に形成された接続孔を介して前記p型の不純物領域とn型の不純物領域とにそれぞれ接続された各取り出し電極が設けられ、
前記取り出し電極を介して、前記反射材料層と、前記p型の不純物領域またはn型の不純物領域の一方とが接続されている
ことを特徴とする光センサー。
【請求項4】
請求項1記載の光センサーにおいて、
前記i型の不純物領域では、可視光もしくは不可視光を検知する
ことを特徴とする光センサー。
【請求項5】
請求項1記載の光センサーにおいて、
前記基板には、前記i型の不純物領域が積層される位置に順テーパ形状の傾斜側壁を備えた凹部が設けられてり、
前記反射材料層は、前記凹部の表面形状に沿って設けられている
ことを特徴とする光センサー。
【請求項6】
基板上に画素部と共に光センサーが設けられた表示装置において、
前記光センサーは、
前記基板上の半導体薄膜中に、p型の不純物領域と、i型の不純物領域と、n型の不純物領域とをこの順に接して設けてなるもので、
前記基板と前記半導体薄膜との間には、当該基板側から順に、前記i型の不純物領域に積層された反射材料層と、これを覆う絶縁膜とが設けられている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項7】
請求項6記載の表示装置において、
前記反射材料層は、前記p型の不純物領域またはn型の不純物領域の一方と接続されている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項8】
請求項7記載の表示装置において、
前記半導体薄膜を覆う状態で光透過性の層間絶縁膜が設けられ、
前記層間絶縁膜上には、当該層間絶縁膜に形成された接続孔を介して前記p型の不純物領域とn型の不純物領域とにそれぞれ接続された各取り出し電極が設けられ、
前記取り出し電極を介して、前記反射材料層と、前記p型の不純物領域またはn型の不純物領域の一方とが接続されている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項6記載の表示装置において、
前記画素部には、画素駆動用の薄膜トランジスタが設けられ、
前記光センサーを構成する半導体薄膜は、前記薄膜トランジスタの活性層を構成する半導体薄膜と同一層で構成され、
前記反射材料層は、前記薄膜トランジスタのゲート電極と同一層で構成されている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項6記載の表示装置において、
前記基板における前記光センサーの形成面側に対向基板が配置され、
前記基板と対向基板との間に液晶層が挟持されている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項10記載の表示装置において、
前記基板の外側にバックライトが設けられている
ことを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項11記載の表示装置において、
前記バックライトは、可視光もしくは不可視光を放出する
ことを特徴とする表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−135186(P2009−135186A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−308594(P2007−308594)
【出願日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】