制駆動力制御装置
【課題】制動力発生装置に経年変化や異常が生じても各車輪に適切な制動トルクを発生させること。
【解決手段】車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力との差が所定値を超えたときに油圧制動トルク発生装置(ブレーキアクチュエータ23等)又はモータ31FL,31FR,31RL,31RRに異常ありと判定する制動装置異常判定手段41iを設け、この制動装置異常判定手段41iが異常ありと判定した際に、車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とを一致させるように設定された各車輪10FL,10FR,10RL,10RRの内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて要求機械制動トルク又は要求モータトルクを補正するよう要求油圧制動トルク設定手段41f又は要求モータトルク設定手段41gを構成すること。
【解決手段】車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力との差が所定値を超えたときに油圧制動トルク発生装置(ブレーキアクチュエータ23等)又はモータ31FL,31FR,31RL,31RRに異常ありと判定する制動装置異常判定手段41iを設け、この制動装置異常判定手段41iが異常ありと判定した際に、車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とを一致させるように設定された各車輪10FL,10FR,10RL,10RRの内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて要求機械制動トルク又は要求モータトルクを補正するよう要求油圧制動トルク設定手段41f又は要求モータトルク設定手段41gを構成すること。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
全ての車輪の機械制動トルクを個別に制御する機械制動トルク制御手段と、該車輪に発生させるモータトルクをモータ毎に制御するモータ制御手段と、運転者又は車輌から要求された車輌への目標制動力に応じた車輪への要求全制動トルクを算出して設定する要求全制動トルク設定手段と、前記機械制動トルク制御手段の制御要求値たる車輪への要求機械制動トルク及び前記モータ制御手段の制御要求値たる車輪への要求モータトルクを前記要求全制動トルクに基づき各々算出して設定する要求機械制動トルク設定手段及び要求モータトルク設定手段と、を備えた制駆動力制御装置において、
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力との差が所定値を超えたときに機械制動トルク発生装置又はモータに異常ありと判定する制動装置異常判定手段を設け、該制動装置異常判定手段が異常ありと判定した際に、前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とを一致させるように設定された前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう前記要求機械制動トルク設定手段又は前記要求モータトルク設定手段を構成したことを特徴とする制駆動力制御装置。
【請求項2】
前記要求機械制動トルク設定手段又は前記要求モータトルク設定手段は、前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて当該各車輪のトルク補正値を求め、前記制動装置異常判定手段が異常ありと判定しているときに設定された前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを前記トルク補正値によって補正するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の制駆動力制御装置。
【請求項3】
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とが一致するように前記各車輪の内の一輪に対してのみ機械制動トルク及びモータトルクを発生させる一方で残りの車輪に対して機械制動トルクのみを発生させるパターン制動を車輪毎に行うパターン制動実行手段を設け、
前記要求機械制動トルク設定手段及び前記要求モータトルク設定手段は、前記パターン制動実行手段が行った全てのパターン制動における夫々の車輪間の全制動トルクの対応関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の制駆動力制御装置。
【請求項4】
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とが一致するように前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪との間で制動力配分を変えて機械制動トルクのみを発生させる複数のパターン制動を行うパターン制動実行手段を設け、
前記要求機械制動トルク設定手段及び前記要求モータトルク設定手段は、前記パターン制動実行手段が行った全てのパターン制動における夫々の車輪間の全制動トルクの対応関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の制駆動力制御装置。
【請求項5】
前記パターン制動実行手段は、左右輪で制動力配分を変更するパターン制動の場合、車輌の挙動の安定状態を保つことが可能な左右輪間の制動力配分を設定するよう構成したことを特徴とする請求項4記載の制駆動力制御装置。
【請求項6】
前記パターン制動実行手段は、左右輪で制動力配分を変更するパターン制動の場合、車輌の横加速度,車輌のヨーレート若しくはステアリングホイールの操舵角又は操舵輪の転舵角の内の少なくとも1つの情報を用いて前記左右輪間の制動力配分を設定するよう構成したことを特徴とする請求項5記載の制駆動力制御装置。
【請求項7】
前記制動装置異常判定手段は、前記要求機械制動トルク及び前記要求モータトルクを用いて求めた目標車体減速度と実際の車体減速度との差が所定値を超えたときに機械制動トルク発生装置又はモータに異常ありと判定するよう構成したことを特徴とする請求項1から6の内の何れか1つに記載の制駆動力制御装置。
【請求項8】
車輪のロック傾向を検出するロック傾向検出手段と、車輪のロック解除傾向を検出するロック解除傾向検出手段と、を新たに設け、
前記要求機械制動トルク設定手段は、ロック傾向検出時及びロック解除傾向検出時における夫々の全制動トルクの間の値に要求機械制動トルクを設定するよう構成したことを特徴とする請求項1から7の内の何れか1つに記載の制駆動力制御装置。
【請求項1】
全ての車輪の機械制動トルクを個別に制御する機械制動トルク制御手段と、該車輪に発生させるモータトルクをモータ毎に制御するモータ制御手段と、運転者又は車輌から要求された車輌への目標制動力に応じた車輪への要求全制動トルクを算出して設定する要求全制動トルク設定手段と、前記機械制動トルク制御手段の制御要求値たる車輪への要求機械制動トルク及び前記モータ制御手段の制御要求値たる車輪への要求モータトルクを前記要求全制動トルクに基づき各々算出して設定する要求機械制動トルク設定手段及び要求モータトルク設定手段と、を備えた制駆動力制御装置において、
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力との差が所定値を超えたときに機械制動トルク発生装置又はモータに異常ありと判定する制動装置異常判定手段を設け、該制動装置異常判定手段が異常ありと判定した際に、前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とを一致させるように設定された前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう前記要求機械制動トルク設定手段又は前記要求モータトルク設定手段を構成したことを特徴とする制駆動力制御装置。
【請求項2】
前記要求機械制動トルク設定手段又は前記要求モータトルク設定手段は、前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪の夫々の全制動トルク間の相対関係に基づいて当該各車輪のトルク補正値を求め、前記制動装置異常判定手段が異常ありと判定しているときに設定された前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを前記トルク補正値によって補正するよう構成したことを特徴とする請求項1記載の制駆動力制御装置。
【請求項3】
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とが一致するように前記各車輪の内の一輪に対してのみ機械制動トルク及びモータトルクを発生させる一方で残りの車輪に対して機械制動トルクのみを発生させるパターン制動を車輪毎に行うパターン制動実行手段を設け、
前記要求機械制動トルク設定手段及び前記要求モータトルク設定手段は、前記パターン制動実行手段が行った全てのパターン制動における夫々の車輪間の全制動トルクの対応関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の制駆動力制御装置。
【請求項4】
前記車輌の目標制動力と実際の車輌の制動力とが一致するように前記各車輪の内の少なくとも一輪と残りの車輪との間で制動力配分を変えて機械制動トルクのみを発生させる複数のパターン制動を行うパターン制動実行手段を設け、
前記要求機械制動トルク設定手段及び前記要求モータトルク設定手段は、前記パターン制動実行手段が行った全てのパターン制動における夫々の車輪間の全制動トルクの対応関係に基づいて前記要求機械制動トルク又は前記要求モータトルクを補正するよう構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の制駆動力制御装置。
【請求項5】
前記パターン制動実行手段は、左右輪で制動力配分を変更するパターン制動の場合、車輌の挙動の安定状態を保つことが可能な左右輪間の制動力配分を設定するよう構成したことを特徴とする請求項4記載の制駆動力制御装置。
【請求項6】
前記パターン制動実行手段は、左右輪で制動力配分を変更するパターン制動の場合、車輌の横加速度,車輌のヨーレート若しくはステアリングホイールの操舵角又は操舵輪の転舵角の内の少なくとも1つの情報を用いて前記左右輪間の制動力配分を設定するよう構成したことを特徴とする請求項5記載の制駆動力制御装置。
【請求項7】
前記制動装置異常判定手段は、前記要求機械制動トルク及び前記要求モータトルクを用いて求めた目標車体減速度と実際の車体減速度との差が所定値を超えたときに機械制動トルク発生装置又はモータに異常ありと判定するよう構成したことを特徴とする請求項1から6の内の何れか1つに記載の制駆動力制御装置。
【請求項8】
車輪のロック傾向を検出するロック傾向検出手段と、車輪のロック解除傾向を検出するロック解除傾向検出手段と、を新たに設け、
前記要求機械制動トルク設定手段は、ロック傾向検出時及びロック解除傾向検出時における夫々の全制動トルクの間の値に要求機械制動トルクを設定するよう構成したことを特徴とする請求項1から7の内の何れか1つに記載の制駆動力制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
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【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【公開番号】特開2008−137618(P2008−137618A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−328650(P2006−328650)
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年12月5日(2006.12.5)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】
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