説明

基板処理装置、基板処理方法及びプログラムを記録した記憶媒体

【課題】基板の中心と回転中心とを一致させ基板を処理することが可能な基板処理装置を提供する。
【解決手段】被処理基板に処理流体を供給して基板処理を行う基板処理部と、前記被処理基板の側面に接触させ、前記被処理基板の位置を定める位置決め機構部と、前記位置決め機構部を駆動する位置決め駆動部と、前記位置決め機構部の位置を検出する検出部と、前記被処理基板の基準となる基準基板に対する前記位置決め機構部の位置を基準位置情報として記憶する記憶部と、前記基準位置情報と前記検出部において検出された前記位置決め機構部の位置情報との差を算出し、前記差より前記被処理基板の実測情報を算出する演算部と、を有することを特徴とする基板処理装置を提供することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板処理装置、基板処理方法及びプログラムを記録した記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体メモリ等の半導体素子は、半導体ウエハ等の基板上において成膜、エッチング等の基板処理を行うことにより形成される。このような基板処理として、基板の周辺部を処理するベベル処理等があり、このようなベベル処理等はベベル処理を行う基板処理装置により行われる。
【0003】
ところで、ベベル処理は、半導体ウエハ等の基板を回転させながら処理を行うものであるため、半導体ウエハ等の基板の中心と回転中心とが一致している必要があり、ベベル処理される半導体ウエハ等の基板の位置決めが極めて重要である。これは、ベベル処理が基板の側面(端部)から数ミリの領域において行われるため、基板処理装置において基板が所定の位置よりずれて設置されてしまうと、所望のベベル処理が行われず、製造される半導体素子の歩留まりの低下等を招いてしまうからである。
【0004】
また、ベベル処理を行う基板処理装置以外にも、半導体ウエハ等の基板を回転させながら処理を行う基板処理装置として、半導体ウエハ等の基板の中心から周辺に向けて処理を行う基板処理装置、また、基板の周辺から中心に向けて処理を行う基板処理装置等があり、これらの基板処理装置においても、基板の位置決めは重要である。
【0005】
基板を回転させて基板処理を行う装置であって、特定の領域の処理を行う基板処理装置としては、引用文献1及び2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−142077号公報
【特許文献2】特開2009−147152号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、引用文献1及び2に記載された基板処理装置における回転中心に対する基板の中心の位置決めは十分ではない場合があり、この場合には、上述したように歩留まり等の低下を招いてしまう。その理由として、半導体ウエハは、製造誤差や製造の都合上、全く同一の直径の半導体ウエハを製造することは困難であり、同じ300mmウエハでも、所定の規格を満たす範囲内で、大きさが異なるものが流通しているのが現状であり、特に、300mmウエハ等の大型な基板の場合等では、回転中心に対し基板の中心を正確に位置決めすることは極めて困難であることが挙げられる。
【0008】
このため、大きさが異なる半導体ウエハ等の基板においても、正確に基板の大きさを測定し、その情報を処理部に伝達することにより、より精密に基板を処理することのできる基板処理装置、基板処理方法及びプログラムを記録した記憶媒体が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、被処理基板に処理流体を供給して基板処理を行う基板処理部と、前記被処理基板の側面に接触させ、前記被処理基板の位置を定める位置決め機構部と、前記位置決め機構部を駆動する位置決め駆動部と、前記位置決め機構部の位置を検出する検出部と、前記被処理基板の基準となる基準基板に対する前記位置決め機構部の位置を基準位置情報として記憶する記憶部と、前記基準位置情報と前記検出部において検出された前記位置決め機構部の位置情報との差を算出し、前記差より前記被処理基板の実測情報を算出する演算部と、を有することを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、被処理基板に処理流体を供給して基板処理を行う基板処理方法において、基準基板についての基準基板情報を記憶する基準基板情報記憶工程と、基板載置部上に前記被処理基板を載置する基板載置工程と、前記被処理基板を位置決め機構部に接触させて、前記位置決め機構部の位置を検出する検出工程と、前記検出工程で検出された位置情報と、前記基準基板情報とに基づき、前記被処理基板の実測情報を算出する算出工程と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、大きさが異なる半導体ウエハ等の基板においても、正確に基板の大きさを測定し、その情報を処理部に伝達することにより、より精密に基板を処理することのできる基板処理装置、基板処理方法及びプログラムを記録した記憶媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本実施の形態における基板処理システムの横断面図
【図2】本実施の形態における基板処理システムの側面図
【図3】本実施の形態におけるベベル処理装置の説明図(1)
【図4】本実施の形態におけるベベル処理装置の説明図(2)
【図5】ブラシユニットの構成図
【図6】回転部及び真空チャック部における断面図
【図7】本実施の形態における基板位置決め装置の側面図
【図8】本実施の形態における基板位置決め装置の上面図
【図9】本実施の形態における基板位置決め方法のフローチャート
【図10】基準基板の説明図
【図11】本実施の形態における他の基板処理システムの構成図
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。
【0014】
(基板処理システム)
本実施の形態における基板処理システムについて説明する。
【0015】
図1及び図2に基づき、本実施の形態における基板処理システムについて説明する。尚、図1は、この基板処理システムの横断面図であり、図2は、側面図である。この基板処理システムは、基板処理を行う基板処理部210と、外部と基板処理部210との間でウエハWの搬入出を行う搬入出部220とを有している。
【0016】
搬入出部220には、複数枚、例えば、25枚のウエハを収容することのできるFOUP(Front Opening Unified Pod)231を載置するための載置台230と、載置台230に載置されたFOUP231と基板処理部210との間でウエハWの受け渡しを行うための搬送室240とが設けられている。FOUP231には、複数枚のウエハWが、略水平状態で保持されており、鉛直方向に所定の間隔となるように収納されている。
【0017】
載置台230は、搬送室240の側壁部241に沿って配置されており、例えば、3個のFOUP231が所定の位置に載置されている。側壁部241には、FOUP231の載置場所に対応する位置に、開口部242が設けられており、更に、各々の開口部242に設けられたシャッタ243が開閉することにより、FOUP231との間でウエハWの搬入出を行うことができるように構成されている。搬送室240内には、FOUP231と基板処理部210との間でウエハWを搬送する第1のウエハ搬送機構250が設けられている。第1のウエハ搬送機構250は、進退、昇降、回転の全てが自在に構成されたピック251を備えており、このピック251上にウエハWが保持されて搬送される。また、ピック251は、基板処理部210に設けられているウエハ受け渡しユニット214に進入することが可能であり、ウエハ受け渡しユニット214にピック251を進入させることにより、基板処理部210との間においてウエハWの受け渡しを行うことができる。
【0018】
基板処理部210は、搬送室240との間で受け渡しされるウエハWを一時的に載置するウエハ受け渡しユニット214と、ウエハWに対して処理を行う基板処理ユニット271〜274と、基板処理部210においてウエハWの搬送を行う第2のウエハ搬送機構260が設けられている。また、基板処理ユニット271〜274のいずれかには、後述する本実施の形態におけるベベル処理装置等の基板処理装置と基板位置決め装置とが組み込まれている。また、第2のウエハ搬送機構260は、進退、昇降、回転の全てが自在に構成されたピック261を備えており、このピック261上にウエハWが保持されて搬送される。更に、基板処理部210には、ベベル処理等を行うための処理液を貯蔵するための処理液貯蔵ユニット211と、基板処理システム全体に電力を供給するための電源ユニット212と、基板処理システム全体の制御を行う機械制御部213が設けられている。また、基板処理部210の天井部分には、各々のユニット及び第2のウエハ搬送機構260が設けられている空間に清浄な空気をダウンフローにより供給するためのファンフィルタユニット(FFU)216が設けられている。
【0019】
また、この基板処理システムは、制御部280が接続されている。この制御部280は、例えば、不図示のCPUと記憶部とを備えたコンピュータにより構成されており、記憶部には、基板処理システムにおいて行われる動作を制御するためのプログラムが記憶されている。このプログラムは、例えば、ハードディスク、コンパクトディスク、マグネットオプティカルディスク、メモリカード等の記憶媒体に格納され、そこからコンピュータにインストールされる。また、この制御部280は、例えば、基板処理部210における機械制御ユニット213内に設けてもよい。
【0020】
尚、本実施の形態における基板処理システムは複数の処理ユニットを有するものであるが、基板処理装置としての概念に含まれるものである。
【0021】
(基板処理装置)
次に、本実施の形態におけるウエハWに対して処理を行う基板処理装置について説明する。本実施の形態における基板処理装置は、前述した基板処理システムにおける基板処理ユニット271〜274のいずれかに組み込まれているものである。
【0022】
本実施の形態における基板処理装置は、例えば、ウエハWのベベル処理を行うベベル処理装置である。具体的には、本実施の形態におけるベベル処理装置は、ウエハWを回転させながら、ウエハWの側面(端部)から内側に3mm程度までの領域の処理を行う装置であり、この部分に形成されているSiO膜、SiN膜、ポリシリコン膜等をフッ酸(HF)、アンモニア(NH)と過酸化水素(H)との混合溶液、フッ硝酸(フッ酸と硝酸(HNO)の混合液)等の処理液により、除去するための基板処理装置である。尚、本願明細書において上述したウエハWは後述する基板30に相当するものであり、半導体ウエハと称するものである。
【0023】
図3及び図4に基づき、本実施の形態における基板処理装置としてベベル処理装置について説明する。本実施の形態におけるベベル処理装置は、ベベル処理に用いられた処理液を受け、ベベル処理装置の外部に排出するためのドレインカップ110、基板30の上方を覆うためのトッププレート120、基板30を載置し回転させるための回転部40、ノズル部140及び160、図5に示すブラシユニット150を有しており、更に、後述する基板位置決め装置を有している。
図3は、ドレインカップ110とトッププレート120とが開いて基板の搬出入が可能な状態を示し、図4は、ドレインカップ110とトッププレート120とが閉じた状態を示す。尚、ベベル処理は、図4に示すようにドレインカップ110とトッププレート120とが閉じた状態で行われる。
【0024】
図6に示すように、回転部40は、回転伝達部42を介してモータ43が設けられており、載置された基板30を回転させることができる。また、回転部40において基板30が載置される面には、基板吸着部となる真空チャック部44が設けられており、不図示の真空ポンプ等に接続されている。真空チャック部44には気体開口部45が設けられており、真空チャック部44における真空チャックは、基板30を真空チャック部44に載置した後、真空ポンプ等により排気することにより、気体開口部45に基板30が吸着されることにより行われる。また、真空チャック部44においては、気体開口部45より窒素(N)ガス等を基板30側に供給すること(窒素ガスブロー)により、真空チャック部44上において基板30を浮上させることも可能である。
【0025】
本実施の形態では、回転部40における真空チャック部44上に基板30を載置した後、ドレインカップ110の外側に備えられた後述する基板位置決め装置が、ドレインカップ110とトッププレート120の間に侵入することにより、基板30の中心位置の位置決めを行う。その後、基板位置決め装置をドレインカップ110とトッププレート120の間に侵入した位置からドレインカップ110の外側に退避させてから、トッププレート120を降下させ、かつ、ドレインカップ110を上昇させて、トッププレート120とドレインカップ110とが接触した状態で、処理空間を形成する。その処理空間内において、基板30を回転させて、トッププレート120側に設けられたノズル部140における第1のノズル141と、ドレインカップ110側に設けられたノズル部160における第2のノズル161より処理液を供給し、基板30のべベル処理を行う。
【0026】
この際、ノズル部140には第1のノズル141を基板30の半径方向に移動させるためのモータ142が設けられており、ノズル部160には第2のノズル161をウエハの半径方向に移動させるためのモータ162が設けられている。これらの第1のノズル141及び第2のノズル161は、後述する基板位置決め装置により得られた基板30の直径等の情報に基づいて決定された位置に、モータ142及びモータ162により、配置される。この際、ノズル駆動部となるモータ142及びモータ162は、ノズル駆動制御部170の制御により、第1のノズル141及び第2のノズル161を移動させる。これにより基板の大きさに依存することなく所望のベベル処理を確実に行うことができる。
【0027】
尚、ドレインカップ110にはノズル部140の他に、不図示のノズル部を設置してもよく、また複数のノズル部を設置してもよい。このノズル部は、ノズル部140と略同様の構成であり、ノズル及びこのノズルを基板の半径方向に移動させるためのノズル用モータが設けられている。
【0028】
また、本実施の形態における基板処理装置では、図5に示すように、ブラシユニット150を有しており、ブラシユニット150による処理を行うことができる。このブラシユニット150は、基板30に接触して処理を行う円柱形のスポンジ等により形成されたブラシ部151、ブラシ部151を回転させるためのブラシ用モータ152を有し、ブラシ部151及びブラシ用モータ152を含むブラシユニット本体部153を移動させることのできる第1のモータ154及び第2のモータ155を有している。そして、このブラシユニット150は、ドレインカップ110とトッププレート120とが閉じた状態で、基板30の処理を行う。第1のモータ154は、基板面に対し平行方向にブラシユニット本体部153を移動させることができるものであり、ブラシ部151の基板30に対する水平方向の位置を調整することができる。よって、第1のモータ154により、基板30の処理がなされる領域を定めることができる。また、第2のモータ155は、基板面に対し垂直方向にブラシユニット本体部153を移動させることができるものであり、ブラシ部151の基板30に対する高さを調整することができる。よって、第2のモータ155により、ブラシ部151が所望の押圧力で基板30の処理を行うことができる所定の高さに調整することができる。本実施の形態では、後述する基板位置決め装置により得られた基板30の直径の情報に基づいて第1のモータ154を制御し、基板30の大きさに対応して、ブラシ部151を所望の位置に移動させることができる。これにより、ブラシ部151による基板30の処理を最適な位置で行うことができ、所望の処理を行うことができる。
【0029】
(基板位置決め装置)
次に、本実施の形態における基板位置決め装置について説明する。
【0030】
図7は、本実施の形態における基板位置決め装置の側面図であり、図8は、本実施の形態における基板位置決め装置の上面図である。本実施の形態における基板位置決め装置は、半導体ウエハ等の円形の基板の位置決めを行うものである。
【0031】
本実施の形態における基板位置決め装置は、基板処理ユニット271〜274のいずれかに組み込まれており、第1の位置決め機構部10と第2の位置決め機構部20とを有している。第1の位置決め機構部10と第2の位置決め機構部20とは、基板30を載置する回転部40の回転中心41を通る直線上に回転部40を挟んで対向する位置に配置されている。
【0032】
第1の位置決め機構部10は、基板30の側面(端部)と接触する第1の基準部11、第1の基準部11を支持するための支持部12及び支持部12を介し第1の基準部11を基板30の半径方向に直線的に移動させることのできる第1の駆動部13を有している。第1の基準部11は、基板30と接触する接触面14が上面から見てV字状に形成されており、この接触面14において円形の基板30の側面の2点と接触することができる。第1の基準部11は、変形しない材料であって、金属等の不純物が混入する可能性の少ない材料が好ましく、例えば、セラミックスまたはポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(PEEK)等の樹脂材料により形成されている。支持部12は、L字に形成されており、一方の端において、第1の基準部11が取り付けられている。第1の基準部11は、支持部12に設けられたピン15を中心に回転可能な状態で支持されるとともに、ネジ16により固定されている。
【0033】
この際、ピン15を中心に第1の基準部11を動かし、後述する基準基板18の側面の2点と接触する位置に合わせ、ネジ16により固定することにより、第1の基準部11と基準基板81とを確実に2点で接触させることができる。また、支持部12の他方の端は、第1の駆動部13に接続されている。第1の駆動部13は、第1の基準部11を基板30の半径方向に直線的に移動させることができるものであって、所定の位置で停止させることができる位置制御可能なモータにより構成されている。例えば、位置制御を比較的正確に行うことが可能なステッピングモータ等が好ましい。
【0034】
第2の位置決め機構部20は、基板30の側面と接触する第2の基準部21、第2の基準部21を支持するための支持部22及び支持部22を介し第2の基準部21を基板30の半径方向に直線的に移動させることのできる第2の駆動部23を有している。
【0035】
また、第2の基準部21は、接触部24、可動部25、バネ部26、本体部27、位置センサ28、連結部29を有している。
【0036】
接触部24は、円筒状に形成され、円筒の中心を軸に回転可能な状態で連結部29に取り付けられている。例えば、接触部24はボールベアリング等により形成されている。連結部29はバネ部26を介し本体部27と接続されており、バネ部26は、連結部29に取り付けられた接触部24が回転部40における回転中心41に向かう方向に力を加えるように取り付けられている。このため、基板30の位置決めを行い基板30の側面と接触部24の側面とが接触する際に、基板30の中心が回転部40における回転中心41と接触部24を結ぶ直線上からずれていたとしても、基板30の移動に合わせて接触部24が回転することで、基板30は滑らかに移動することができる。また、基板30の側面と接触部24の側面とが接触する際に、バネ部26が収縮することにより、基板30に必要以上の力が加わることを防止することができる。可動部25は、連結部29に接続され、バネ部26の伸縮に伴って移動する接触部24と共に移動する。また、本体部27に取り付けられた位置センサ28は、可動部25までの距離を測定することができる。このように、位置センサ28により可動部25までの距離を測定することにより、予め設定されている基準の距離との差を算出し、基板30の直径を計算することができる。接触部24は、変形しない材料であって、金属等の不純物が混入する可能性の少ない材料が好ましく、例えば、セラミックスまたはポリエーテル・エーテル・ケトン樹脂(PEEK)等の樹脂材料により形成されている。また、位置センサ28は、可動部25の位置を検出することができるものであればよく、接触式のセンサ、または、磁気センサや光学センサ等の非接触センサを用いることが可能である。
【0037】
第2の基準部21は、支持部22の一方の端で接続されており、支持部22の他方の端は、第2の駆動部23と接続されている。第2の駆動部23は、第2の基準部21を基板30の半径方向に直線的に移動させることができるものである。例えば、第2の駆動部23は、直線的に移動可能なエアシリンダ、または、直線的に移動可能なモータ等により形成されている。尚、第1の駆動部13の直線的な移動方向と、第2の駆動部23の直線的な移動方向とは同一線上となるように設置されており、この線上には、回転部40の回転中心41が存在している。更に、第2の駆動部23は、基板面に対し垂直方向に移動可能な不図示の昇降シリンダに接続されており、第2の基準部21、支持部22及び第2の駆動部23を全体的に、基板面に対し略垂直方向に移動させることができる。
【0038】
また、本実施の形態では、第1の位置決め機構部10における第1の基準部11と、回転部40の回転中心41と、第2の位置決め機構部20における第2の基準部21とは、同一線上に位置するように配置されている。
【0039】
更に、本実施の形態では、第1の位置決め機構部10、第2の位置決め機構部20、回転部40、真空チャック部44において基板30を真空チャックするための不図示の真空ポンプ及び真空ポンプと真空チャック部41の接続状態を切り替えるバルブ45、窒素ガス等を供給するためのバルブ46等は、制御部50と接続されており、制御部50により、これらの制御を行うことができる。また、制御部50は、外部記憶部60と接続されており、外部記憶部60には、制御部50において制御を行うプログラムが格納されている。尚、制御部50内には、第1の位置決め機構部10、第2の位置決め機構部20及び回転部40等の制御を行う駆動制御部51、基準位置等の情報を記憶するための記憶部52、各種算出動作を行う演算部53、基板の処理を実際に行う基板処理部等に計測された基板の情報を送信する送信部54を有している。
【0040】
(基板の計測と位置決め方法)
次に、図9に基づき、本実施の形態における基板の計測と位置決め方法について説明する。本実施の形態における基板の計測と位置決め方法は、本実施の形態における基板処理装置及び基板位置決め装置を用いて行うものである。
【0041】
最初に、ステップ102(S102)において、基準基板を回転部40の真空チャック部44上に載置する。具体的には、図10に示すように、基準基板81は、直径が300mmの円形に形成されており、基準基板81の中心部分に凸部82が形成されている。また、真空チャック部44の表面の回転中心41となる部分には、凸部82に対応する不図示の凹部が設けられており、真空チャック部44の凹部に基準基板81の凸部82を挿入することにより、回転部40の回転中心41と基準基板81の中心とが一致するように形成されている。即ち、基準基板81において、回転部40の回転中心41から周囲までの距離が均一となるように形成されている。尚、本実施の形態では、基準基板81の中心部分には凸部82を設け、真空チャック部44には凹部を設けた構成について説明したが、基準基板81を真空チャック部44上に設置した際に、回転部40の回転中心41と基準基板81の中心とが一致するように、基準基板81を設置することができる構成及び方法であれば、他の形状や方法であってもよい。
【0042】
次に、ステップ104(S104)において、基準位置の決定を行う。具体的には、真空チャック部44に基準基板81を載置した状態で、第1の位置決め機構部10及び第2の位置決め機構部20により、基準基板81を基準として第1の位置決め機構部10および第2の位置決め機構部20の基準位置を決定する。この基準位置の決定は、以下の工程により行う。
【0043】
第1の位置決め機構部10では、第1の駆動部13により、第1の基準部11を回転部40の回転中心41に向かう方向に、基準基板81に接触するまで移動させる。この際、第1の基準部11はピン15を中心に回動し、V字状に形成された接触面14が、基準基板81と2点において接触するように調整する。そして、その状態で第1の基準部11と支持部12とを、ネジ16で固定する。第1の位置決め機構部10の基準位置は、回転部40の回転中心41に向かう方向において、第1の基準部11が基準基板81と2点において接触する位置に決定される。また、第2の位置決め機構部20では、第2の駆動部23により、第2の基準部21を回転部40の回転中心41に向かう方向に移動させ、第2の基準部21における接触部24が基準基板81に接触した後、位置センサ28が検出する可動部25までの距離が予め決められた基準の距離、例えば1mmになるようにする。第2の位置決め機構部20の基準位置は、この可動部25までの距離が予め決められた基準の距離になる位置に決定される。この後、第1の位置決め機構部10において、第1の駆動部13により第1の基準部11を基準基板81より離れる方向に移動させ、同様に、第2の位置決め機構部20において、第2の駆動部23により第2の基準部21を基準基板81より離れる方向に移動させる。さらに、この後、基準基板81を真空チャック部44に設けられた凹部より取外す。
【0044】
次に、ステップ106(S106)において、基準位置の情報が記憶される。具体的には、ステップ104において決定された第1の位置決め機構部10の基準位置と、第2の位置決め機構部20の基準位置を制御部50内に設けられている記憶部52に記憶させる。
【0045】
次に、ステップ108(S108)において、基板30を真空チャック部44上に載置する。具体的には、基板30を真空チャック部44上に載置した状態で、真空チャック部44から基板30に向けて窒素ガスを供給し、窒素ガスブローにより基板30を真空チャック部44上において浮上させる。基板30の真空チャック部44に対する面が平坦であるため、真空チャック部44上に載置した状態で、真空チャック部44に吸着してしまう場合があり、この状態での吸着を避けるため、窒素ガスブローを行う。これにより基板30を真空チャック部44上で容易に移動させることができる。このため、この状態では、基板30は真空チャック部44には吸着されていない。尚、この窒素ガスブローは必要に応じて行われるものであり、窒素ガスブローを行うことなく本実施の形態における位置決めを行うことは可能である。
【0046】
次に、ステップ110(S110)において、基板30の計測を行う。具体的には、最初に、第1の基準部11をステップ106において記憶した第1の位置決め機構部10の基準位置まで第1の駆動部13により移動させる。この際、真空チャック部44に載置された基板30が300mmよりも大きい場合や載置された位置がずれている場合には、第1の基準部11の接触面14が基板30の側面と接触し、第1の基準部11により基板30は押されて第2の位置決め機構部20側に移動する。一方、真空チャック部44に載置された基板30が300mmよりも小さい場合には、基準基板と同条件で載置されると通常は第1の基準部11の接触面14と基板30の側面とは接触することなく、第1の基準部11の接触面14と基板30の側面との間に隙間が形成される。
【0047】
次に、第2の基準部21をステップ106において記憶した第2の位置決め機構部20の基準位置まで第2の駆動部23により移動させる。この際、第2の基準部21の接触部24と基板30の側面とが接触し、接触部24は回転中心41から離れる方向に押し込まれる。接触部24が押し込まれるのと共に、可動部25も回転中心41から離れる方向に移動する。真空チャック部44に載置された基板30が300mmよりも大きい場合には、位置センサ28により検出される可動部25までの距離は、予め決められた基準の距離である1mmよりも小さくなる。一方、真空チャック部44に載置された基板30が300mmよりも小さい場合には、位置センサ28により検出される可動部25までの距離は、予め決められた基準の距離である1mmよりも大きくなる。これら各々の状態において、位置センサ28により検出された可動部25までの距離を演算部53へ送る。
【0048】
次に、ステップ112(S112)において、位置センサ28により検出された可動部25までの距離に基づき基板30の直径の実測値を制御部50内に設けられている演算部53において算出する。具体的には、基準位置は可動部25までの距離が1mmとなる位置であるため、位置センサ28で検出された距離が0.8mmである場合には、基板30の直径の実測値は300.2mmであるものと算出される。また、位置センサ28で検出された距離が1.2mmである場合には、基板30の直径の実測値は299.8mmであるものと算出される。
【0049】
尚、第2の基準部21を所定の位置まで移動させた場合に、検出値が大きく外れる場合がある。このような場合としては、接触部24が基板30の側面に形成されたノッチ等に接触している場合が考えられる。このため、このような場合には、ノッチが形成されている位置を避けて基板30の計測を行う必要があるため、回転部40により基板30を90°回転させて、再度、同様の計測を行う。数回行っても、検出値が大きく外れる場合には、真空チャック部44に載置された基板30は所定の規格を満たしていないものと考えられるため、真空チャック部44より取り除き、次の基板30を載置し、ステップ108以降のプロセスを行う。
【0050】
次に、ステップ114(S114)において、基板30の中心を回転中心41に合わせる補正をするための補正値を演算部53において算出する。即ち、ステップ112において算出した基板30の直径の実測値をもとに、真空チャック部44上に載置されている基板30を現状の位置より移動させる距離となる補正値を算出する。具体的には、ステップ112において、300.2mmと算出された場合には、基準基板30よりも0.2mm大きいため、補正値は+0.2mmの半分の+0.1mmとなる。また、299.8mmと算出された場合には、基準基板30よりも0.2mm小さいため、補正値は−0.2mmの半分の−0.1mmとなる。
【0051】
次に、ステップ116(S116)において、実測値及び補正値についての情報を基板処理装置に送信する。具体的には、送信部54により、基板処理装置内で基板処理を行う部分、例えば、ノズル駆動制御部170に基板の実測値及び補正値についての情報を送信する。
【0052】
次に、ステップ118(S118)において、ステップ114で得られた補正値に基づいて駆動制御部51が真空チャック部44上に載置されている基板30の位置補正を行う。具体的には、補正値が+0.1mmの場合、基板30の中心は回転部40の回転中心41よりも、第2の位置決め機構部20側に0.1mmずれているため、駆動制御部51が、第1の位置決め機構部10の第1の駆動部13により、第1の基準部11を回転中心41より離れる方向に、0.1mm移動させる。これにより、基板30は第2の基準部21におけるバネ部26により、連結部29と接触部24を介し第1の位置決め機構部10側に押され、基板30である基板30の中心と回転中心41とが一致した状態とすることができる。また、補正値が、−0.1mmの場合、基板30の中心は回転部40の回転中心41よりも、第1の位置決め機構部10側に0.1mmずれているため、駆動制御部51が、第1の位置決め機構部10の第1の駆動部13により、第1の基準部11を回転中心41に近づく方向に、0.1mm移動させる。これにより、基板30の側面が第1の基準部11の接触面14を介して押され、第2の位置決め機構部20におけるバネ部26が縮むため、基板30を第2の位置決め機構部20側に移動させることができ、これにより基板30の中心と回転中心41とが一致した状態とすることができる。
【0053】
次に、ステップ120(S120)において、基板30を真空チャック部44に吸着させる。具体的には、ステップ118において、基板30の中心と回転部40における回転中心とが一致している状態となった後、窒素ガスのブローを停止し、真空チャック部44に接続されている真空ポンプ等により排気を行い真空チャック部44に設けられた開口部45を介し基板30を真空チャック部44に吸着させる。この後、第1の位置決め機構部10において、第1の駆動部13により、第1の基準部11を回転中心41より離れる方向に移動させることにより、基板30の側面と第1の基準部11の接触面14とが接触していない状態とし、同様に、第2の位置決め機構部20において、第2の駆動部23により、第2の基準部21を回転中心41より離れる方向に移動させることにより、基板30の側面と第2の基準部21の接触部24とが接触していない状態とする。これにより、基板30の中心と回転部40の回転中心41とが一致した状態で真空チャック部44に基板30を吸着させることができる。
【0054】
(基板処理方法)
次に、ステップ122(S122)において、ドレインカップ110とトッププレート120とを閉じて処理空間を形成し、処理空間内で基板30を回転させる。基板30は真空チャック部44に吸着されており、回転中心41と基板30の中心とが一致した状態で回転することができる。
【0055】
次に、ステップ124(S124)において、基板30に対して処理を行う。具体的には、第1のノズル141と第2のノズル161による基板30のベベル処理を行う。第1のノズル141と第2のノズル161には、予め基準基板の端部から処理幅だけ内側に入った位置にノズル位置が設定されている。基板30のベベル処理は、送信部により送信された基板の実測値及び補正値に基づいて、予め設定されていたノズル位置からその補正値分だけノズル位置を調整して行われる。すなわち、ノズル駆動制御部170が、第1のノズル141をノズル用モータ142により所定の位置まで移動させ、第2のノズル161をノズル用モータ162により所定の位置まで移動させる。具体的には、基板30のベベル処理を行う処理幅が、基板30の端部より3mmである場合、第1のノズル141のノズル位置は予め基準基板81の端部から3mm内側の位置に設定されている。実測された基板30の直径が300.2mmであれば、第1の位置決め機構10の補正値が+0.1mmであることから、基板30の中心と回転中心41とを合わせた時に、基板30の端部は基準基板81の端部より0.1mmだけ外側に位置することになる。そのため、第1のノズル141を、第1の位置決め機構と同様に、設定されたノズル位置から回転中心41より離れる方向に0.1mm移動させる。また、実測された基板30の直径が299.8mmであれば、第1の位置決め機構10の補正値が−0.1mmであることから、基板30の中心と回転中心41とを合わせた時に、基板30の端部は基準基板81の端部より0.1mmだけ回転中心側に位置することになる。そのため、第1のノズル141を、第1の位置決め機構と同様に、設定されたノズル位置から回転中心に近づく方向に0.1mm移動させる。第2のノズル161についても、第1のノズル141と同様に、処理幅に合わせて予め設定されたノズル位置から、第1の位置決め機構の補正値分だけ移動させる。これにより、第1のノズル141及び第2のノズル161は、基板30の実際の大きさに関わらず、基板30の端部から所望の処理幅だけ離れた位置に正確に移動することができ、処理幅をそろえることができる。この後、第1のノズル141及び第2のノズル161より薬液を供給し、ベベル処理を行う。
【0056】
更に、ブラシユニット150により基板30の処理を行う場合にも、ノズル位置の調整と同様の制御を行い、ステップ116において得られた補正値に基づいて、第1のモータ154によりブラシ部151を基板30に対する水平方向の位置が所望の位置になるように移動させることができる。これにより、基板30の実際の大きさに関わらず、ブラシ部151によって所望の処理領域を正確に処理することができる。
【0057】
ベベル処理が終了した後は、ドレインカップ110とトッププレート120とを離間し、ベベル処理がなされた基板30は真空チャック部44を解除することにより取外され第2のウエハ搬送機構260によって搬出される。そして、新たにベベル処理を行う基板30が真空チャック部44に載置されステップ108から124の工程を行うことによりベベル処理が行われる。
【0058】
本実施の形態における基板処理装置としては、基板のべベル処理を行う装置、基板の中心から周囲に向けての処理を行う装置、基板の周囲から中心に向けての処理を行う装置等が挙げられ、これらの装置において本実施の形態における基板処理方法を行うことが可能である。
【0059】
また、本実施の形態における基板処理装置及び基板処理方法は、ウエハ等の基板を回転させて処理を行う基板処理装置及び基板処理方法であれば、どのような装置であってもよい。特に、大型の基板の処理を行う場合、基板の中心と回転中心とが一致していないと、偏心により所望の回転をさせることができず、所望の処理を行うことができない場合がある。本実施の形態における基板処理装置及び基板処理方法であれば、このような場合においても所望の処理を行うことができる。
【0060】
尚、基準基板81を用いた基準位置検出工程は一度行えばよいため、ステップ108からステップ124の工程を繰り返すことにより、複数の基板に対して中心位置の正確な位置決めを行い、基板処理を短時間に行うことが可能である。
【0061】
また、図1及び図2に示す基板処理システムにおいては、1つの基板処理ユニット内にある上述した基板位置決め装置により得られた基板30の直径等の実測値及び補正値についての情報が、機械制御ユニット213に送信され、他の基板処理ユニットにおいて同じ基板の処理を行う場合に、送信されてきた基板の直径等の実測値及び補正値についての情報を用いて位置決めや基板処理を行う際のノズル位置の調整等の処理を行うことができる。
【0062】
また、基板処理ユニットとは別個に、基板位置決め装置を備えたユニットを設け、この基板位置決め装置により得られた基板の直径等の実測値及び補正値についての情報を基板処理ユニットに送信してもよい。
【0063】
具体的には、図11に示すように、ウエハ受け渡しユニット214内等に基板位置決め装置を設置し、この基板位置決め装置により得られた基板の実測値及び補正値についての情報を、送信部290よりその基板の処理を行う基板処理ユニット271〜274に送信する。これにより、送信されてきた基板の実測値及び補正値についての情報に基づき、基板処理ユニット271〜274において、基板の中心と回転中心を合わせる位置決めや基板処理を行う際のノズル位置の調整等を行うことができる。また、基板位置決め装置により得られた基板の実測値及び補正値についての情報を送信部290より機械制御ユニット213に送信した場合、機械制御ユニット213から基板処理ユニット271〜274に送信してもよい。
【0064】
このように、基板位置決め装置により得られた基板の実測値及び補正値についての情報を、他の基板処理ユニットに送信し、その情報を他の基板処理ユニットにおいて用いることで、それぞれの処理ユニットで基板の大きさを実測しなくても、正確に基板の位置決めを行うことができる。また、それぞれの処理ユニットで基板の大きさを実測する工程を省くことができるので、基板の処理時間を短縮することができる。
【0065】
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
【符号の説明】
【0066】
10 第1の位置決め機構部
11 第1の基準部
12 支持部
13 第1の駆動部
14 接触面
15 ピン
16 ネジ
20 第2の位置決め機構部
21 第2の基準部
22 支持部
23 第2の駆動部
24 接触部
25 可動部
26 バネ部
27 本体部
28 位置センサ
29 連結部
30 基板
40 回転部
41 回転中心
44 真空チャック部
50 制御部
51 駆動制御部
52 記憶部
53 演算部
54 送信部
60 外部記憶部
110 ドレインカップ
120 トッププレート
140 ノズル部
141 第1のノズル
150 ブラシユニット
151 ブラシ部
160 ノズル部
161 第2のノズル
170 ノズル駆動制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理基板に処理流体を供給して基板処理を行う基板処理部と、
前記被処理基板の側面に接触させ、前記被処理基板の位置を定める位置決め機構部と、
前記位置決め機構部を駆動する位置決め駆動部と、
前記位置決め機構部の位置を検出する検出部と、
前記被処理基板の基準となる基準基板に対する前記位置決め機構部の位置を基準位置情報として記憶する記憶部と、
前記基準位置情報と前記検出部において検出された前記位置決め機構部の位置情報との差を算出し、前記差より前記被処理基板の実測情報を算出する演算部と、
を有することを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記演算部において算出された前記実測情報を前記基板処理部へ送る送信部を有することを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記送信部は、前記実測情報を複数の前記基板処理部へ送信するものであることを特徴とする特徴とする請求項2に記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記基板処理部は、前記被処理基板の処理を行う流体を供給するためのノズルと、
前記ノズルを前記被処理基板面に沿って移動させるノズル駆動部と、
前記演算部の情報に基づいて、前記ノズルが所定の位置に移動するように前記ノズル駆動部を制御するノズル駆動制御部と、を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記ノズルは、前記被処理基板のベベル部に処理液を供給し、ベベル処理を行うものであることを特徴とする請求項4に記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記ノズルは、前記被処理基板の中心部より周辺部に、または、前記基板の周辺部より中心部に移動させるものであることを特徴とする請求項4または5に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記演算部の情報に基づいて前記位置決め駆動部を駆動させ、前記被処理基板を所定の位置に移動させるように前記位置決め駆動部を制御する位置決め駆動制御部を有することを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記実測情報は、前記被処理基板の直径の情報であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項9】
前記基板処理部と前記位置決め機構部は、異なるユニット内に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項10】
前記基板処理部と前記位置決め機構部は、1つのユニット内に設けられていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記位置決め機構部は、
前記被処理基板の側面と接触する第1の基準部と、前記第1の基準部を移動させるための第1の駆動部とを有する第1の位置決め機構部と、
前記被処理基板の側面と接触する第2の基準部と、前記第2の基準部を移動させるための第2の駆動部とを有する第2の位置決め機構部と、
を有することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記第1の基準部は、前記被処理基板の側面に2点以上で接触するように形成されていることを特徴とする請求項11に記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記第2の基準部は、前記被処理基板の側面に1点で接触する接触部と、前記接触部を前記第2の基準部が移動する方向に力を加えることのできる弾性部と、を有することを特徴とする請求項11または12に記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記接触部は略円形の形状を有しており、前記円形の中心を軸に回転可能な状態で前記第2の基準部に設置されていることを特徴とする請求項13に記載の基板処理装置。
【請求項15】
被処理基板に処理流体を供給して基板処理を行う基板処理方法において、
基準基板についての基準基板情報を記憶する基準基板情報記憶工程と、
基板載置部上に前記被処理基板を載置する基板載置工程と、
前記被処理基板を位置決め機構部に接触させて、前記位置決め機構部の位置を検出する検出工程と、
前記検出工程で検出された位置情報と、前記基準基板情報とに基づき、前記被処理基板の実測情報を算出する算出工程と、
を有することを特徴とする基板処理方法。
【請求項16】
算出された前記被処理基板の実測情報を基板処理部に送信する送信工程を有することを特徴とする請求項15に記載の基板処理方法。
【請求項17】
前記送信工程で受信された前記被処理基板の実測情報に基づき、基板処理部内におけるノズルを所定の位置に移動させ、前記ノズルより処理流体を供給することにより基板処理を行う基板処理工程を有することを特徴とする請求項16に記載の基板処理方法。
【請求項18】
前記基準基板情報記憶工程は、
前記基準基板の中心と前記基板載置部の中心とが一致するように、前記基板載置部上に前記基準基板を載置する工程と、
第1の基準部と前記基準基板の側面とを接触させ、さらに、第2の基準部と前記基準基板の側面とを接触させて、前記位置決め機構部の基準位置を決定する基準基板位置決定工程と、
前記基準位置を前記基準基板情報として記憶する記憶工程と、
を有することを特徴とする請求項15から17のいずれかに記載の基板処理方法。
【請求項19】
前記検出工程は、前記第1の基準部と前記被処理基板の側面とを接触させ、更に、前記第2の基準部と前記被処理基板の側面とを接触させ、検出部により前記第2の基準部の位置を検出するものであることを特徴とする請求項15から18のいずれかに記載の基板処理方法。
【請求項20】
前記算出工程は、前記検出工程において検出された値と、前記基準基板情報とに基づき、前記被処理基板の直径を算出することを特徴とする請求項15から19のいずれかに記載の基板処理方法。
【請求項21】
前記基板載置工程、前記検出工程、前記算出工程を繰り返し行うことにより、複数の被処理基板の位置決めを行うことを特徴とする請求項15から20のいずれかに記載の基板処理方法。
【請求項22】
コンピュータに請求項15から20のいずれかに記載の基板処理方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−258925(P2011−258925A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−58279(P2011−58279)
【出願日】平成23年3月16日(2011.3.16)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】