移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置
【課題】常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを実現でき、ナビゲーション装置の記憶媒体の容量を大幅に縮小できる移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置を提供する。
【解決手段】本発明のナビゲーション装置は、移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行う。
【解決手段】本発明のナビゲーション装置は、移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行う。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置においては、装置に搭載されたハードディスク等の記憶媒体に保存された地図情報を用いてナビゲーション動作を行うようにしていた(例えば、特許文献1〜5)。
【特許文献1】特開平8−95488号公報
【特許文献2】特開平5−142994号公報
【特許文献3】特開平5−272983号公報
【特許文献4】特開平7−55484号公報
【特許文献5】特開2007−255996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来のカーナビゲーション装置では、全部の地図情報を記憶媒体に記憶しておく必要があり、記憶媒体の容量が非常に大きくなってしまうという問題があった。また、地図情報は日々更新できる訳ではなく、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションは困難であった。また、記憶媒体に全体の地図情報が保存されているので、全体の地図情報が不正に複製される危険性もあった。
【0004】
上記問題点を鑑み、本発明は、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを実現でき、ナビゲーション装置の記憶媒体の容量を大幅に縮小できる移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の移動体ナビゲーションシステムは、移動体に備えられ、前記移動体の位置を検出する位置検出部と、送受信部と、処理部と、表示部と、記憶媒体と、を備えるナビゲーション装置と、前記送受信部と双方向無線通信を行う無線通信装置と、地図情報データベースを有するサーバ装置と、を有する移動体ナビゲーションシステムであって、
前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴としている。
【0006】
このような構成によれば、サーバ装置側に地図情報データベースがあるため、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを実現することができる。また、実際に使用する分だけの地図情報をナビゲーション装置の記憶媒体に記憶してナビゲーションに使用するので、記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。また、記憶媒体に保持しておく地図情報を局部的なものとしておくことができ、データベース全体の不正な複製を防止できる。
【0007】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記無線通信装置に目的地情報を送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記目的地情報を受信し、受信した目的地情報、受信した移動体位置に基づき経路探索を行い、経路探索結果を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記経路探索結果を受信し前記記憶媒体に記憶させ、前記記憶媒体に記憶された経路探索結果に基づき前記表示部に経路表示をさせる構成としてもよい。
【0008】
このような構成によれば、経路探索はサーバ装置で行うので、ナビゲーション装置において高度な経路探索用のプロセッサや膨大なデータベースが不要であり、能力を抑えたプロセッサの使用や容量を抑えた記憶媒体の使用が可能となり、ナビゲーション装置のコストダウンを図れる。
【0009】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、操作部を備え、
前記地図表示中に前記操作部において地図縮尺変更操作がされると、前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い縮尺を変更した地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせる構成としてもよい。
【0010】
このような構成によれば、ナビゲーション中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合でも、縮尺の変更された地図表示を用いたナビゲーションサービスを享受できる。
【0011】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記地図表示上優先度の高い地図情報を送信後、前記サーバ装置は、縮尺の異なる地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させる構成としてもよい。
【0012】
このような構成によれば、ナビゲーション中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合に、縮尺の異なる地図情報がすでに記憶媒体に記憶されているので、すぐに縮尺を変更した地図表示が可能であり利用者にとってストレスのないものとなる。
【0013】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記送受信部と前記無線通信装置とは、回線を占有しない常時接続状態で通信を行う構成としてもよい。これにより、月ぎめ契約等で回線を占有する接続形態よりも一般に接続料金を安価に抑えることができる。
【0014】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
契約者識別IDおよび契約者特定IDそれぞれについて前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であり、
契約者識別IDが送信可で契約者特定IDが送信不可に設定される場合、前記サーバ装置は、前記処理部から前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した契約者識別IDから正規契約者であることを確認後、前記地図表示上優先度の高い地図情報の抽出および送信を開始する構成としてもよい。
【0015】
このような構成によれば、契約者特定IDはサーバ装置に送信させず契約者の特定を避けてプライバシーを保護しつつ、契約者識別IDはサーバ装置に送信させて正規契約者であることをサーバ装置に確認させてナビゲーションサービスを享受するといったことが可能となる。
【0016】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、少なくとも一種類のセンサを備え、
前記処理部は、前記センサの検出情報を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記検出情報を受信し取得する構成としてもよい。
【0017】
このような構成によれば、情報収集用設備を設置していない場所からでもナビゲーション装置よりリアルタイムにセンサの検出情報を収集することができ、各種情報サービスの提供が可能となる。
【0018】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記処理部は、前記サーバ装置から前記無線通信装置および前記送受信部を介して検出情報要求を受信すると、前記検出情報を送信する構成としてもよい。これにより、サーバ装置からの要求に応じた情報収集を行うので、無用な情報送信による通信集中やトラフィック増大を防ぐことができる。
【0019】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に応じて対価を算出する構成としてもよい。これにより、ナビゲーション装置からの積極的・協力的な情報収集を促進できる。
【0020】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記検出情報の種類ごとに前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能である構成としてもよい。これにより、利用者のポリシーに応じた情報提供が可能となる。
【0021】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき前記地図情報データベースの地図上にない道路を前記移動体が走行しているらしいことを検出すると、前記地図上の既存道路からの進入路を予測し、予測した進入路そばを走行予定の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく地図上にない新規な道路の存在を確認し、これを独自情報として提供できる。
【0022】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき渋滞が予測される道路を検出すると、その道路を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状況を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく渋滞の存在を確認でき、これを独自情報として提供できる。
【0023】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記少なくとも一種類のセンサには気温センサおよび/または湿度センサが含まれ、前記サーバ装置は、取得した気温情報および/または湿度情報を、他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信する構成としてもよい。これにより、気温情報、湿度情報をナビゲーション装置同士で共有できる。
【0024】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記地図情報データベースの地図の状態から状態が変化していると予測される建造物の横を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより建造物の状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく建造物の状態の変化を確認でき、これを独自情報として提供できる。
【0025】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、カメラを有し、
前記処理部は、前記カメラが撮影した空の状態の撮影画像を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記撮影画像を受信し取得し、取得した撮影画像または取得した撮影画像に基づく天候情報を他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信する構成としてもよい。これにより、天候に関する情報をナビゲーション同士で共有できる。
【0026】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記サーバ装置は、前記無線通信装置に無線接続される複数のナビゲーション装置に前記無線通信装置を介して警告情報を一斉に通知する構成としてもよい。これにより、利用者に緊急の通知を行うことができる。
【0027】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、ソフトウェアを前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して前記ソフトウェアを受信すると受信したソフトウェアを前記記憶媒体に記憶させ、記憶されたソフトウェアのインストールを行う構成としてもよい。これにより、ユーザインターフェイス等の更新が可能となる。
【0028】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、燃料量センサと、通知部と、を有し、
前記処理部は、前記燃料量センサにより検出される燃料量が所定量以下となったことを検知すると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して燃料補給情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記燃料量センサにより検出された燃料量および前記サーバ装置が有する燃料補給施設の営業時間情報に基づき、前記燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設を検索し、検索された燃料補給施設に関する情報である燃料補給情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記燃料補給情報を受信し受信した燃料補給情報に基づき前記通知部に燃料補給手段の選択肢を通知させる構成としてもよい。
【0029】
このような構成によれば、利用者は燃料補給手段の選択肢の通知を受け、確実に燃料補給施設の利用が可能となる。また、前記燃料補給施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることが望ましい。これにより、利用者は最新の営業時間情報に基づき燃料補給情報の通知を受けられ、より確実に燃料補給施設を利用できる。
【0030】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、通知部と、操作部と、を有し、
前記処理部は、前記操作部において所定の操作がされると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して近隣利用可能施設情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記サーバ装置が有する施設の営業時間情報に基づき営業時間内に到達可能と予測される近隣施設を検索し、検索された近隣施設に関する情報である近隣利用可能施設情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記近隣利用可能施設情報を受信し受信した近隣利用可能施設情報に基づき前記通知部に通知をさせる構成としてもよい。
【0031】
このような構成によれば、利用者は近隣利用可能施設情報の通知を受け、確実に近隣施設の利用が可能となる。また、前記施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることが望ましい。これにより、利用者は最新の営業時間情報に基づき近隣利用可能施設情報の通知を受けられ、より確実に近隣施設を利用できる。
【0032】
また、本発明のナビゲーション装置は、移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、
前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行うことを特徴としている。
【0033】
また、本発明のサーバ装置は、ナビゲーション装置が検出した移動体位置を含む地図情報要求を前記ナビゲーション装置から無線通信を用いて受信すると、受信した移動体位置に基づく地図情報を無線通信を用いて前記ナビゲーション装置に送信することを特徴としている。
【発明の効果】
【0034】
本発明の移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置によれば、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスが実現でき、ナビゲーション装置の記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0036】
図1に、本発明に係る移動体ナビゲーションシステムの構成を示す。車両Aにはナビゲーション装置100が搭載され、情報センターBにはサーバ装置200が設置される。無線通信装置300は各地に配置され、それぞれサーバ装置200に接続される。各無線通信装置300はそれぞれ複数のナビゲーション装置100との間で双方向高速無線通信を行う(図1では便宜上一つのナビゲーション装置のみ示す)。
【0037】
ナビゲーション装置100は、GPS受信部1と、ビーコン受信部2と、送受信部3と、ジャイロセンサ4と、車速センサ5と、記憶媒体6と、ディスプレイ7と、スピーカ8と、操作部9と、カメラ10と、センサ群11と、処理部12とを備える。
【0038】
GPS受信部1は、GPS衛星群から電波を受信し、車両位置を算出する。ビーコン受信部2は、VICSビーコン情報(光・電波)を受信するための受信機である。送受信部3は、処理部12からの各種情報を無線信号に変換して無線信号を無線通信装置300に送信する。また、送受信部3は、無線通信装置300からの無線信号を受信し各種情報に変換して処理部12に送信する。送受信部3が無線通信装置300との間で送受信する無線信号は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の高速無線通信規格に準じた無線信号である。
【0039】
ジャイロセンサ4は、車両方位を検出するセンサであり、車速センサ5は車両速度を検出するセンサである。これら車両方位の検出結果と車両速度の検出結果に基づき処理部12は車両位置を算出する。これにより、GPS受信部1が電波を受信できない場合でも車両位置を算出できる。
【0040】
記憶媒体6は、地図情報等の無線通信装置300を介してサーバ装置200から送信される各種情報等が記憶され、例えば、ハードディスクや半導体メモリで構成すればよい。また、記憶媒体6には処理部12が実行する制御プログラムも記憶される。
【0041】
ディスプレイ7は、処理部12からの表示信号に基づき地図やメニュー等の各種情報を表示する。スピーカ8は、処理部12からの音声信号に基づき各種音声を発生する。操作部9は、ユーザが各種指示を入力するためのものであり、例えば、ディスプレイ7にタッチパネルとして設ければよい。
【0042】
カメラ10は、道路状況や空の状態等を撮影するためのものであり、撮影された画像はサーバ装置200に送信される。センサ群11は、気温センサ、湿度センサ、振動センサ、燃料量センサからなる。
【0043】
また、サーバ装置200は、記憶部13と、表示部14と、操作部15と、処理部16とを備える。記憶部13は、地図情報データベース、経路情報データベース等の各種データベースが記憶される。表示部14は、各種情報を表示する。操作部15は、情報センターBのスタッフがサーバ装置200を操作するためのものである。
【0044】
また、処理部16には各無線通信装置300が接続され、無線通信装置300は、ナビゲーション装置100の送受信部3からの無線信号を受信し各種情報に変換し処理部16に送信し、処理部16からの各種情報を無線信号に変換し無線信号をナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。また、処理部16は、インターネット400を介して端末500と通信を行う。また、道路情報センサ600は、各道路に配備され、道路の渋滞状況を検出し検出結果を処理部16に送信する。
【0045】
(ナビゲーション動作)
次に、本発明の移動体ナビゲーションシステムにおけるナビゲーション動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
ここで、メニューから操作部9の操作により各種情報をサーバ装置200に通知するか否かを情報ごとに予め設定可能となっており、設定に応じた通知可否フラグを情報ごとに処理部12は有している。各種情報とは、契約者識別ID(各ナビゲーション装置に共通のIDで、正規契約者であることを識別するためのID)、契約者特定ID(ナビゲーション装置ごとに固有のID)、車両位置情報、カメラ撮影画像、車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報、燃料量情報である。
【0047】
まず、ナビゲーション装置100およびサーバ装置200は通信確立処理を行う(ステップS200、S208)。ここでは、ナビゲーション装置100の処理部12が送受信部3、無線通信装置300を介してサーバ装置200の処理部16に通信用アドレスを要求し、処理部16が無線通信装置300、送受信部3を介して未使用の通信用アドレスを処理部12に送信し、処理部12がその通信用アドレスを取得する。通信用アドレスは、無線通信装置300ごとに固有のグループアドレスと、一つの無線通信装置300と接続される個々のナビゲーション装置100を識別するための識別アドレスとからなる。そして、契約者識別IDの通知可否フラグが通知設定となっていれば、処理部12は、契約者識別IDを含めた通信確立要求を送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に行い、処理部16は、契約者識別IDを確認して正規契約者であると判断すると無線通信装置300、送受信部3を介して処理部12に通信確立返信を行う。これにより、ナビゲーション装置100とサーバ装置200との間で常時接続状態が確立される。この常時接続状態は回線を占有しないので、月ぎめ契約等で接続料金を安価に抑えることができる。なお、契約者識別IDの通知可否フラグが非通知設定であれば、処理部12は処理部16に契約者識別IDを通知しないので、処理部16は正規契約者であることが判断できず処理部12に拒否回答を行い、接続が確立されない。
【0048】
接続確立後、処理部12は送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に各情報(車両位置情報、カメラ撮影画像、車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報、燃料量情報)の通知可否フラグを通知し、処理部16がこれを取得する。また、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定の場合、処理部12は送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に契約者特定IDを通知し、処理部16はこれを取得する。
【0049】
次に、ステップS201で、処理部12は、車両位置情報の通知可否フラグが通知設定となっているか否か確認し、もし通知設定になっている場合は(ステップS201のY)、ステップS202に進む。ステップS202で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0050】
すると、ステップS209で、サーバ装置200の処理部16は、無線通信装置300を介して地図情報要求を受信し、車両位置情報を取得する。そして、ステップS210で、処理部16は、記憶部13に記憶された地図情報データベースから取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報を抽出し、抽出された地図情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0051】
ステップS203で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して地図情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS204で、処理部12は、算出された車両位置、記憶媒体6に記憶された地図情報に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0052】
その後、ステップS205で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS211で、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を無線通信装置300を介して受信すると、車両位置情報を取得し、ステップS212に進む。ステップS212で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき地図情報を追加する必要があるか否かを判断する。地図情報を追加する必要がないと判断した場合は(ステップS212のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置100側では返信を受信しなければ、処理部12はステップS205で再び地図情報要求を送信する。
【0053】
また、ステップS212で、地図情報を追加する必要があると判断された場合は(ステップS212のY)、ステップS213に進む。ステップS213で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0054】
そして、ステップS206で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して追加地図情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS205で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。これにより、ステップS205で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS205に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0055】
なお、ステップS201で車両位置情報の通知可否フラグが非通知設定の場合は(ステップS201のN)、ステップS207に進み、処理部12は表示信号によりディスプレイ7に最新地図情報取得不可の旨を表示させる。
【0056】
このようなナビゲーション動作により、利用者は常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを享受することができる。また、都度必要な分だけの地図情報をナビゲーション装置の記憶媒体に記憶しておいてナビゲーションに使用するので、記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。また、都度必要な分だけの地図情報がナビゲーション装置の記憶媒体に記憶されるので、一度に保持しておくデータを局部的なものとしておくことができ、データベース全体の不正な複製を防止できる。
【0057】
また、車両位置周辺の地図情報を記憶媒体に記憶しておいて地図表示を行うので、遅れのない地図表示が可能となり利用者にとってストレスのないものとなり、また通信異常が起こってもナビゲーションを継続できる。
【0058】
また、契約者識別IDと契約者特定IDとを別にもち、契約者識別IDはサーバ装置に通知して正規契約者であることを証明してナビゲーションサービスは享受し、契約者特定IDは通知せずに契約者を特定させずプライバシーを保護するといったことが可能となる。
【0059】
また、地図表示中に操作部9において目的地の入力がされると、図3のフローチャートが開始され、ステップS300で、ナビゲーション装置100の処理部12は、目的地情報を含む経路探索要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0060】
すると、ステップS307で、サーバ装置200の処理部16は、無線通信装置300を介して経路探索要求を受信し、ステップS308で、処理部16は、目的地情報、現在取得している車両位置情報および記憶部13に記憶された経路情報データベースに基づき経路探索を行い、経路探索結果を取得する。そして、ステップS309で、処理部16は、経路探索結果および記憶部13に記憶された渋滞情報データベースに基づき探索経路上に渋滞があるか確認し、もし渋滞がある場合は(ステップS309のY)、ステップS310に進む。ここで、渋滞情報データベースは、道路情報センサ600の検出結果や、後述するようなナビゲーション装置100からの道路状況撮影画像による渋滞検知によって更新される。
【0061】
ステップS310で、処理部16は、最新に地図情報を送信した際の車両位置周辺の地図情報の領域に含まれる探索経路上の経路の経路情報、および探索経路上に確認された渋滞の渋滞情報も併せて無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0062】
また、ステップS309で、探索経路上に渋滞がなかった場合は(ステップS309のN)、ステップS311に進み、処理部16は、上記経路情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0063】
ステップS301で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して経路情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。ステップS310で渋滞情報が送信される場合は、渋滞情報も記憶媒体6に記憶される。そして、渋滞情報が記憶されない場合は(ステップS302のN)、ステップS304に進み、処理部12は、算出された車両位置、記憶媒体6に記憶された地図情報および経路情報に基づき表示信号を生成し地図および車両位置に加えて経路の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0064】
また、記憶媒体6に渋滞情報が記憶された場合は(ステップS302のY)、ステップS303に進み、処理部12は、記憶媒体6に記憶された渋滞情報に基づき表示信号を生成し渋滞情報をディスプレイ7に表示させる。それからステップS304に進み、地図・経路表示が開始される。
【0065】
その後、ステップS305で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して車両位置情報を含む更新情報要求を無線通信装置300に送信する。そして、ステップS312で、サーバ装置200の処理部16が更新情報要求を無線通信装置300を介して受信すると、車両位置情報を取得し、ステップS313に進む。ステップS313で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき更新情報(追加地図情報および追加経路情報)を送信する必要があるか否かを判断する。更新情報が必要ないと判断した場合は(ステップS313のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置100側では返信を受信しなければ、処理部12はステップS305で再び更新情報要求を送信する。
【0066】
また、ステップS313で、更新情報が必要であると判断された場合は(ステップS313のY)、ステップS314に進む。ステップS314で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。また、追加地図情報の領域に含まれる探索経路上の経路の経路情報も追加経路情報として送信する。
【0067】
そして、ステップS306で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して更新情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS305で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。また、削除する部分に含まれる経路の経路情報も削除する。これにより、ステップS305で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新され、その領域に含まれる経路の経路情報に記憶媒体6の経路情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および経路情報、算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図、経路および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS305に戻り処理部12は再び更新情報要求を送信する。
【0068】
このように、利用者は常に最新の経路情報を用いたナビゲーションサービスを享受することができる。また、経路探索はサーバ装置において行うので、ナビゲーション装置において高度な経路探索用のプロセッサや膨大な経路情報のデータベースが不要であり、能力を抑えたプロセッサの使用や容量を抑えた記憶媒体の使用が可能となり、ナビゲーション装置のコストダウンを図れる。
【0069】
また、地図表示中に操作部9において縮尺変更の指示が入力されると、図4のフローチャートが開始される。まずステップS400で、処理部12は、記憶媒体6に記憶された地図情報を削除し、車両位置情報を含めた縮尺変更要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS405で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して縮尺変更要求を受信すると、車両位置情報を取得する。そして、ステップS406で、処理部16は、記憶部13に記憶された地図情報データベースから取得した車両位置情報が表す位置周辺の縮尺を変更した地図情報を抽出し、抽出された地図情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0070】
そして、ステップS401で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して地図情報を受信すると、その地図情報を記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS402で、処理部12は、記憶媒体6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0071】
それから、ステップS403で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、ステップS407で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して地図情報要求を受信し車両位置情報を取得する。そして、ステップS408で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき地図情報を追加する必要があるか否かを判断する。地図情報を追加する必要がないと判断した場合は(ステップS408のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置側100では返信を受信しなければ、ステップS403に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0072】
また、地図情報を追加する必要があると判断した場合は(ステップS408のY)、ステップS409で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0073】
そして、ステップS404で、ナビゲーション装置100の処理部12が追加地図情報を送受信部3を介して受信すると、処理部12は追加地図情報を記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS403で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。これにより、ステップS403で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS403に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0074】
このようにして、ナビゲーション動作中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合でも、縮尺の変更された地図情報がサーバ装置からナビゲーション装置に送信され、縮尺の変更された地図表示を用いたナビゲーションサービスを享受できる。
【0075】
また、地図縮尺の変更に関しては、図2のナビゲーション動作において、ステップS210やステップS213で現在表示予定の地図情報を送信後に、縮尺の異なる地図を地図情報データベースから抽出してナビゲーション装置100に送信し、ナビゲーション装置100の処理部12が受信した縮尺の異なる地図を記憶媒体6に記憶させるようにしてもよい。これにより、操作部9において縮尺変更の操作があった場合に処理部12はすぐにディスプレイ7に縮尺を変更した地図表示を行え、ユーザにとってストレスのないものとなる。
【0076】
なお、前述のナビゲーション動作を行いサーバ装置200に予め登録された契約者特定IDを有する複数のナビゲーション装置100が、サーバ装置200を介して互いに車両位置を通知し合い、ナビゲーション装置100において通知された車両位置を表示するような実施形態も可能である。これにより、複数の車両を使用したドライブや複数の業務用車両(パトロールカー、消防車等)を用いて業務を行う際に互いの位置をリアルタイムに確認でき利便性が高い。
【0077】
(センサ情報収集)
次に、本発明の移動体ナビゲーションシステムにおけるセンサ情報収集動作に関して図5のフローチャートを用いて説明する。
【0078】
まず、ステップS500で、サーバ装置200の処理部16は、収集する対象のセンサ情報(車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報のいずれか)の取得した通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS500のN)、処理は終了する。もし、通知設定であれば(ステップS500のY)、ステップS501に進む。
【0079】
ステップS501で、処理部16は、センサ情報要求を無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。すると、ステップS508で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介してセンサ情報要求を受信し、ステップS509に進む。ステップS509で、処理部12は、対象センサ情報の通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS509のN)、ステップS510に進み、処理部12は通知拒否を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定であった場合は(ステップS509のY)、ステップS511に進む。
【0080】
ステップS511で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS511のY)、ステップS514に進む。また、非通知設定であれば(ステップS511のN)、ステップS512に進む。
【0081】
ステップS512で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS512のY)、ステップS513に進む。ステップS513で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS512のN)、ステップS514に進む。
【0082】
ステップS514で、処理部12は、対象センサ情報を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0083】
ステップS502で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介してナビゲーション装置100からの返信を受信し、返信が通知拒否であった場合は(ステップS503のY)、そのまま処理が終了する。また、返信が通知拒否でなく対象センサ情報の場合は(ステップS503のN)、ステップS504に進む。
【0084】
ステップS504で、処理部16は、契約者特定IDが取得済みか否かを確認し、取得済みの場合は(ステップS504のY)、ステップS505に進む。ステップS505で、処理部16は、受信した対象センサ情報の情報量を加算した累積収集情報量(初期値は0)を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。処理部16は、例えば月に一度、累積収集情報量に基づき契約者特定IDごとに対価を算出する。契約者の対価の入手方法としては、金銭支払や使用料金の割引等となる。
【0085】
ステップS505の後、ステップS506で、処理部16は、記憶部13に記憶された走行記録データベースに対象センサ情報を現在時刻と共に契約者特定IDおよび取得した車両位置情報に対応させて登録する。また、ステップS504で契約者特定IDが取得済みでない場合は(ステップS504のN)、ステップS507に進み、処理部16は、走行記録データベースにセンサ情報を現在時刻と共に取得した車両位置情報に対応させて登録する。
【0086】
これにより、情報収集用設備を設置していない場所からでも各契約者車両に搭載された各ナビゲーション装置よりリアルタイムにセンサ情報を収集して走行記録データベースを構築でき、本データベースを用いた各種情報サービスの提供が可能となる。また、サーバ装置からの要求に応じた情報収集を行うので、無用な情報送信による通信集中やトラフィック増大を防ぐことができる。また、契約者特定IDを通知設定とし、契約者を特定できるようにしておけば、送信した情報量に応じた対価が与えられるので、ナビゲーション装置からの積極的・協力的な情報収集を促進できる。また、センサ情報ごとに通知・非通知設定をできるので、契約者のポリシーに応じた情報提供が可能となる。
【0087】
(新規道路検知)
次に、走行記録データベースを用いた情報サービスの例として、地図上にない新規な道路の検知に関して図6のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
まず、ステップS600で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースの車両位置情報に基づき数台の契約者車両が地図情報データベースの地図上にない道路を走行しているらしいことを検出する。すると、ステップS601で、処理部16は、車両位置情報に基づき新規道路の存在を仮定し、地図上の既存道路からの進入路と予測される場所に調査フラグを立てる。
【0089】
その後、ステップS602で、処理部16が、調査フラグを立てた予測進入路そばを走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報、および経路探索結果に基づき検知すると、処理部16は、予測進入路そばを表す撮影位置情報を含めた撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0090】
そして、ステップS610で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影位置情報を取得すると、ステップS611に進む。ステップS611で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS611のN)、ステップS613に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、撮影画像が通知設定となっていれば(ステップS611のY)、ステップS612に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS603のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS603のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0091】
ステップS612の後、ステップS614で、ナビゲーション装置100の処理部12が、車両が予測進入路そばに到達したことを検出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知すると、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0092】
そして、ステップS615で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS615のY)、ステップS618に進む。また、非通知設定であれば(ステップS615のN)、ステップS616に進む。
【0093】
ステップS616で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS616のY)、ステップS617に進む。ステップS617で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS616のN)、ステップS618に進む。
【0094】
ステップS618で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0095】
ステップS604で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS605のY)、ステップS606に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0096】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS605のN)、ステップS606の後、ステップS607で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が新規道路が存在すると判断すれば(ステップS608のY)、ステップS609に進み、処理部16は、新規道路と仮定した道路を仮確認道路として地図情報データベースおよび経路情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、仮確認道路を含めたナビゲーション表示がされる。また、仮確認道路を含めた経路探索もされる。
【0097】
また、画像処理の結果、処理部16が新規道路は存在しないと判断すれば(ステップS608のN)、そのまま処理終了となる。
【0098】
このように、走行記録データベースに基づき地図上にない新規な道路の存在を仮定し、撮影画像により新規道路の存在を確認し、新規道路を仮確認道路として契約者に情報提供が可能となる。なお、図6では、撮影画像の画像処理により新規道路の存在を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して新規道路の存在を判断し、スタッフが操作部15により仮確認道路情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0099】
このように仮確認された新規道路をさらに確認して新規道路としての確度を上げる動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
ステップS700で、サーバ装置200の処理部16が、仮確認道路とした道路を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、仮確認道路とした道路を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで仮確認道路とした道路を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に仮確認道路の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0101】
そして、ステップS710で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS711に進む。ステップS711で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS711のN)、ステップS713に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS711のY)、ステップS712に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS701のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS701のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0102】
ステップS712の後、ステップS714で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が仮確認道路に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0103】
そして、ステップS715で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS715のY)、ステップS718に進む。また、非通知設定であれば(ステップS715のN)、ステップS716に進む。
【0104】
ステップS716で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS716のY)、ステップS717に進む。ステップS717で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS716のN)、ステップS718に進む。
【0105】
ステップS718で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0106】
ステップS702で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS703のY)、ステップS704に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0107】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS703のN)、ステップS704の後、ステップS705で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が新規道路が存在すると判断すれば(ステップS706のY)、ステップS707に進み、処理部16は仮確認道路の確度を上げる(確度の初期値は0)。また、新規道路は存在しないと判断すれば(ステップS706のN)、そのまま処理終了となる。
【0108】
ステップS707の後、処理部16が確度が所定値以上でないと判断すれば(ステップS708のN)、そのまま処理終了となる。図7のフローが繰り返され、ステップS707で確度が上昇してゆき、ステップS708で処理部16が確度が所定値以上と判断すれば(ステップS708のY)、ステップS709に進み、処理部16は、仮確認道路の確度が上昇した旨を表示するため地図情報データベースの仮確認道路情報を更新する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、確度が上昇したことを示す仮確認道路表示を含めたナビゲーション表示がされる。
【0109】
(渋滞検知)
次に、走行記録データベースを用いた情報サービスの例として、渋滞の検知に関して図8のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
まず、ステップS800で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースに基づき数台の契約者車両が著しく低速で走行している道路を検出する。ここでは、走行記録データベースの車両位置情報および車両速度情報に基づき検出してもよいし、走行記録データベースの車両位置情報および時刻情報に基づき検出してもよい。そして、ステップS801で、処理部16は、渋滞を仮定し、検出された道路に調査フラグを立てる。
【0111】
次に、ステップS802で、サーバ装置200の処理部16が、調査フラグを立てた道路を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、調査フラグを立てた道路を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで、調査フラグを立てた道路を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に調査フラグを立てた道路の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0112】
そして、ステップS810で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS811に進む。ステップS811で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS811のN)、ステップS813に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS811のY)、ステップS812に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS803のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS803のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0113】
ステップS812の後、ステップS814で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が調査フラグを立てた道路に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状況を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0114】
そして、ステップS815で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS815のY)、ステップS818に進む。また、非通知設定であれば(ステップS815のN)、ステップS816に進む。
【0115】
ステップS816で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS816のY)、ステップS817に進む。ステップS817で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS816のN)、ステップS818に進む。
【0116】
ステップS818で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0117】
ステップS804で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS805のY)、ステップS806に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0118】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS805のN)、ステップS806の後、ステップS807で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が渋滞が存在すると判断すれば(ステップS808のY)、ステップS809に進み、処理部16は、調査フラグを立てた道路の渋滞を表す渋滞情報を渋滞情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作において探索経路上にここで登録された渋滞があれば、この渋滞の渋滞情報がナビゲーション装置100で表示される。
【0119】
また、画像処理の結果、処理部16が渋滞は存在しないと判断すれば(ステップS808のN)、そのまま処理終了となる。
【0120】
このように、走行記録データベースに基づき渋滞の存在を仮定し、撮影画像により渋滞の存在を確認し、確認された渋滞の情報を契約者に提供することが可能となる。なお、図8では、撮影画像の画像処理により渋滞の存在を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して渋滞の存在を判断し、スタッフが操作部15により渋滞情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0121】
(新規/撤去建造物検知)
次に、地図の状態から状態が変化している建造物の検知に関して図9のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
まず、ステップS900で、サーバ装置200の処理部16が、現状の画像と地図情報データベースの地図情報との画像認識によるマッチングにより、地図情報にはないが新規に建造されていそうな建造物、または地図情報にはあるが撤去されていそうな建造物を検出する。そして、ステップS901で、処理部16は、検出された建造物に調査フラグを立てる。
【0123】
次に、ステップS902で、サーバ装置200の処理部16が、調査フラグを立てた建造物の横を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、調査フラグを立てた建造物の横を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで、調査フラグを立てた建造物の横を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に調査フラグを立てた建造物の横の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0124】
そして、ステップS910で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS911に進む。ステップS911で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS911のN)、ステップS913に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS911のY)、ステップS912に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS903のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS903のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0125】
ステップS912の後、ステップS914で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が調査フラグを立てた建造物の横に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に建造物の状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0126】
そして、ステップS915で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS915のY)、ステップS918に進む。また、非通知設定であれば(ステップS915のN)、ステップS916に進む。
【0127】
ステップS916で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS916のY)、ステップS917に進む。ステップS917で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS916のN)、ステップS918に進む。
【0128】
ステップS918で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0129】
そして、ステップS904で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS905のY)、ステップS906に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0130】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS905のN)、ステップS906の後、ステップS907で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が建造物の状態変化があると判断すれば(ステップS908のY)、ステップS909に進み、処理部16は、建造物の状態変化を仮確認情報として地図情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、建造物の状態変化を含めたナビゲーション表示がされる。
【0131】
また、画像処理の結果、処理部16が建造物の変化はないと判断すれば(ステップS908のN)、そのまま処理終了となる。
【0132】
このように、現状の地図の状態からの建造物の変化を仮定し、撮影画像により建造物の状態変化を確認し、確認された建造物の状態変化の情報を契約者に提供することが可能となる。なお、図9では、撮影画像の画像処理により建造物の状態変化を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して建造物の状態変化を判断し、スタッフが操作部15により仮確認情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0133】
(天候情報収集)
次に、ナビゲーション装置での画像撮影による天候情報の収集に関して図10のフローチャートを用いて説明する。
【0134】
まず、ステップS1000で、サーバ装置200の処理部16が、所定地域を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0135】
そして、ステップS1007で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、ステップS1008に進む。ステップS1008で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS1008のN)、ステップS1010に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS1008のY)、ステップS1009に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS1001のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS1001のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0136】
ステップS1009の後、ステップS1011で、ナビゲーション装置100の処理部12は、カメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に空の状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0137】
そして、ステップS1012で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS1012のY)、ステップS1015に進む。また、非通知設定であれば(ステップS1012のN)、ステップS1013に進む。
【0138】
ステップS1013で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS1013のY)、ステップS1014に進む。ステップS1014で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS1013のN)、ステップS1015に進む。
【0139】
ステップS1015で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0140】
ステップS1002で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS1003のY)、ステップS1004に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0141】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS1003のN)、ステップS1004の後、ステップS1005で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理し、天候を判断する。ここで、記憶部13には地域ごとの天候を表す天候データベースが記憶されており、ステップS1005の後、ステップS1006で、処理部16は、天候データベースにおいて所定地域に対応する天候として判断された天候を登録する。
【0142】
このように、サーバ装置からの要求によりナビゲーション装置が空の状態を撮影し、撮影画像に基づく天候情報がサーバ装置に収集される。なお、図10では、撮影画像を画像処理し天候を判断し、判断された天候を天候データベースに登録していたが、撮影画像そのものを天候データベースに登録するようにしてもよい。
【0143】
(天気情報の契約者への提供)
次に、天気情報の契約者への提供に関して図11のフローチャートを用いて説明する。
【0144】
前述したナビゲーション動作中にナビゲーション装置100の操作部9において天気情報取得操作がされると、ステップS1100で、処理部12は、天気情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS1103で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して天気情報要求を受信すると、ステップS1104に進む。
【0145】
ステップS1104で、処理部16は、前述のナビゲーション動作において取得した目的地情報が示す目的地が含まれる地域の天候を天候データベースから検索する。そして、ステップS1105で、処理部16は、上記目的地が含まれる地域の気温および湿度を走行記録データベースから検索する。そして、ステップS1106で、処理部16は、検索された天候、気温、湿度の各情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0146】
ステップS1101で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して天候、気温、湿度の各情報を受信する。そして、ステップS1102で、処理部12は、受信した各情報に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に天候、気温、湿度を表示させる。このようにして、契約者は目的地における天気情報である天候、気温、湿度を知ることができる。
【0147】
なお、前述したように天候情報の収集において撮影画像を天候データベースに登録するような場合は、ステップS1104で、上記目的地が含まれる地域の撮影画像を天候データベースから検索し、検索された撮影画像をナビゲーション装置100に送信し表示させるようにしてもよい。また、天気情報は表示ではなくスピーカ8からの音声通知により通知するようにしてもよい。
【0148】
(地震警告の一斉通知)
次に、緊急通知の一例として地震警告の一斉通知に関して図12のフローチャートを用いて説明する。
【0149】
ステップS1200で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースの車両位置情報、車両速度情報、振動情報に基づき、ある地域で車両速度がかなり低速にもかかわらず継続的に色々な方向の振動をナビゲーション装置100が検出したことを検知すると、その地域で地震が発生した可能性が高いとしてステップS1201に進む。
【0150】
ステップS1201で、処理部16は、上記地域に対応する無線通信装置300に割り当てられたグループアドレスおよびそのグループアドレスについての全ての識別アドレスを示すアドレスからなる宛先アドレスを指定して警告情報をその無線通信装置300を介して送信する。すると、ステップS1202で、接続確立の際に上記グループアドレスおよび識別アドレスからなる通信用アドレスを取得した上記無線通信装置300と接続される全てのナビゲーション装置100において、処理部12が送受信部3を介して宛先アドレスと共に警告情報を受信する。すると、ステップS1203で、処理部12は、宛先アドレスと自己が取得した通信用アドレスより警告情報が自己宛てであると認識し、警告情報に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に上記地域での地震発生の可能性を警告するメッセージ(例えば「独自検知情報:大阪市北区で地震の可能性!走行に注意してください」といったメッセージ)を表示させる。なお、スピーカ8から音声により警告するようにしてもよい。
【0151】
これにより、地震が発生した場合に、地震が発生した地域に対応する無線通信装置300が選択され、選択された無線通信装置300から各ナビゲーション装置100に警告情報が一斉に通知され各ナビゲーション装置100において警告通知がされるので、その地域周辺を走行中の契約者に注意を促すことができる。
【0152】
(ユーザインターフェイスの更新)
次に、ユーザインターフェイスの更新動作に関して図13のフローチャートを用いて説明する。
【0153】
まず、ステップS1300で、ナビゲーション装置100の処理部12が、最新バージョン情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1306で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して最新バージョン情報要求を受信し、ステップS1307で、処理部16は最新バージョン情報を無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。
【0154】
そして、ステップS1301で、処理部12が送受信部3を介して最新バージョン情報を受信し、ステップS1302で、処理部12は、ユーザインターフェイスソフトの現在のバージョンが最新バージョン情報の示す最新バージョンよりも古いか否かを確認し、古い場合は(ステップS1302のY)、ステップS1303に進む。もし古くない場合は(ステップS1302のN)、そのまま処理終了となる。
【0155】
ステップS1303で、処理部12は、最新バージョンソフト要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1308で、処理部16が無線通信装置300を介して最新バージョンソフト要求を受信し、ステップS1309で、処理部16は最新バージョンソフトを無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。
【0156】
ステップS1304で、処理部12は、送受信部3を介して最新バージョンソフトを受信し、受信した最新バージョンソフトを記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS1305で、処理部12は、記憶媒体6に記憶させた最新バージョンソフトにCRC等で問題がないことを確認すると、最新バージョンソフトをインストールし、ユーザインターフェイスを更新する。これにより、契約者は最新のユーザインターフェイスを利用することができる。
【0157】
(燃料補給情報の提供)
次に、車両の燃料が少なくなった場合のサーバ装置からの燃料補給情報の提供に関して図14のフローチャートを用いて説明する。
【0158】
前述した図2のナビゲーション動作において、ステップS202およびステップS205では、車両位置情報に加え車両速度情報および燃料量情報も含めて地図情報要求をナビゲーション装置100の処理部12が送信するようにし、ステップS209およびステップS211では、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を受信する際に車両速度情報および燃料量情報も取得し、ステップS211で、処理部16が車両速度情報に基づき平均車両速度を算出し、車両位置情報に基づき累積走行距離を算出しているとする。
【0159】
このようなナビゲーション動作において処理部12が燃料量センサにより検出された燃料量が所定量以下であることを検知すると、図14のフローチャートが開始される。
【0160】
まず、ステップS1400で、ナビゲーション装置100の処理部12は、燃料補給情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1406で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して燃料補給情報要求を受信し、ステップS1407に進む。
【0161】
ステップS1407で、処理部16は、最初に取得した燃料量情報、最新に取得した燃料量情報および累積走行距離に基づき燃費を算出し、最新に取得した燃料量情報および算出された燃費に基づき予測走行可能距離を算出する。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から算出された予測走行可能距離の範囲内にある燃料補給施設を記憶部13に記憶された燃料補給施設データベースから検索する。ここで、燃料補給施設データベースは、燃料補給施設ごとの名称情報、位置情報、営業時間情報からなるデータベースであり、営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末500の操作によりインターネット400を介して登録が可能である。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる燃料補給施設を上記で検索された燃料補給施設から更に検索する。
【0162】
そして、ステップS1408で、処理部16は、検索された燃料補給施設の名称情報および位置情報、および検索された燃料補給施設までの経路を表す経路情報を燃料補給情報として、算出された予測走行可能距離情報も併せて無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0163】
そして、ステップS1401で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して燃料補給情報および予測走行可能距離情報を受信し、これらを記憶媒体6に記憶させる。次に、ステップS1402で、処理部12は表示信号を生成しディスプレイ7に燃料補給情報表示選択画面を表示させる。燃料補給情報表示選択画面は、例えば、「燃料が少なくなりました。予測走行可能距離 約xxKm。燃料補給施設、経路を表示しますか?」といった表示がされる画面であり、予測走行可能距離については記憶媒体6に記憶された予測走行可能距離情報に基づき表示される。
【0164】
ここで、操作部9の操作により燃料補給情報表示選択画面において燃料補給情報の表示が選択されると(ステップS1403のY)、ステップS1404に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された燃料補給情報および地図情報、および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に燃料補給施設のマークおよび名称、燃料補給施設までの経路および車両位置を地図に重畳して表示させる。これにより、契約者は、現在の燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設およびそこまでの経路を知ることができ、確実に燃料補給施設を利用して燃料補給できる。また、営業時間情報を端末500から登録可能としているので、最新の営業時間情報に基づき燃料補給情報を提供でき、より確実に契約者は燃料補給施設を利用できる。
【0165】
また、操作部9の操作により燃料補給情報表示選択画面において燃料補給情報の非表示が選択されると(ステップS1403のN)、ステップS1405に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に地図および車両位置を表示させることを開始し、通常のナビゲーション表示が開始される。
【0166】
なお、ここでは、予め燃料補給情報をナビゲーション装置100で取得した上で燃料補給情報表示選択画面を表示させており、これにより燃料補給情報の表示が選択されると契約者がすぐに燃料補給情報の表示を確認できるようにしている。
【0167】
(近隣利用可能施設情報の提供)
次に、契約者からの要求によるサーバ装置からの近隣利用可能施設情報の提供に関して図15のフローチャートを用いて説明する。
【0168】
前述した図2、図3のナビゲーション動作において、ステップS202およびステップS206では、車両位置情報に加え車両速度情報および燃料量情報も含めて地図情報要求をナビゲーション装置100の処理部12が送信するようにし、ステップS209およびステップS211では、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を受信する際に車両速度情報および燃料量情報も取得し、ステップS211で、処理部16が車両速度情報に基づき平均車両速度を算出し、車両位置情報に基づき累積走行距離を算出しているとする。
【0169】
このようなナビゲーション動作中に操作部9において施設のカテゴリ(例えば、レストラン、コンビニエンスストア等)の指定を伴う近隣利用可能施設情報要求操作がされると、図15のフローチャートが開始される。
【0170】
まず、ステップS1500で、ナビゲーション装置100の処理部12は、近隣利用可能施設情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1506で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して近隣利用可能施設情報要求を受信し、ステップS1507に進む。
【0171】
ステップS1507で、処理部16は、最初に取得した燃料量情報、最新に取得した燃料量情報および累積走行距離に基づき燃費を算出し、最新に取得した燃料量情報および算出された燃費に基づき予測走行可能距離を算出する。
【0172】
そして、算出された予測走行可能距離が近隣距離を示す所定距離(例えば、1Km)以上である場合は、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から上記所定距離の範囲内にある上記指定されたカテゴリの施設を記憶部13に記憶された各種施設データベースから検索する。ここで、各種施設データベースは、施設ごとのカテゴリ情報、名称情報、位置情報、営業時間情報からなるデータベースであり、営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末500の操作によりインターネット400を介して登録が可能である。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる施設を上記で検索された施設から更に検索する。
【0173】
また、算出された予測走行可能距離が上記所定距離よりも短い場合は、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から算出された予測走行可能距離の範囲内にある上記指定されたカテゴリの施設を記憶部13に記憶された各種施設データベースから検索する。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる施設を上記で検索された施設から更に検索する。
【0174】
そして、ステップS1508で、処理部16は、検索された施設の名称情報および位置情報、および検索された施設までの経路を表す経路情報を近隣利用可能施設情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0175】
そして、ステップS1501で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して近隣利用可能施設情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。次に、ステップS1502で、処理部12は表示信号を生成しディスプレイ7に近隣利用可能施設情報表示選択画面を表示させる。近隣利用可能施設情報表示選択画面は、例えば、「照会が完了しました。近隣利用可能施設、経路を表示しますか?」といった表示がされる画面である。
【0176】
ここで、操作部9の操作により近隣利用可能施設情報表示選択画面において近隣利用可能施設情報の表示が選択されると(ステップS1503のY)、ステップS1504に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された近隣利用可能施設情報および地図情報、および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に近隣利用可能施設のマークおよび名称、近隣利用可能施設までの経路および車両位置を地図に重畳して表示させる。これにより、契約者は、現在の燃料量で営業時間内に到達可能と予測される所望のカテゴリの近隣施設およびそこまでの経路を知ることができ、確実に施設を利用することができる。また、営業時間情報を端末500から登録可能としているので、最新の営業時間情報に基づき近隣利用可能施設情報を提供でき、より確実に契約者は施設を利用できる。
【0177】
また、操作部9の操作により近隣利用可能施設情報表示選択画面において近隣利用可能施設情報の非表示が選択されると(ステップS1503のN)、ステップS1505に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に地図および車両位置を表示させることを開始し、通常のナビゲーション表示が開始される。
【0178】
なお、ここでは、予め近隣利用可能施設情報をナビゲーション装置100で取得した上で近隣利用可能施設情報表示選択画面を表示させており、これにより近隣利用可能施設情報の表示が選択されると契約者がすぐに近隣利用可能施設情報の表示を確認できるようにしている。
【0179】
以上で説明した実施形態はあくまで本発明を実施するに当たっての一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない程度のあらゆる変更が可能である。例えば、GPS機能を有する携帯電話機を用いる歩行者ナビゲーションシステムや、持ち運び可能なGPSナビゲーション電子機器であるPND(Personal Navigation Device)にも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】は、本発明に係る移動体ナビゲーションシステムの構成図である。
【図2】は、本発明に係るナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図3】は、本発明に係るナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図4】は、本発明に係る地図縮尺変更時のナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図5】は、本発明に係るセンサ情報収集に関するフローチャートである。
【図6】は、本発明に係る新規道路検知に関するフローチャートである。
【図7】は、本発明に係る仮確認道路の再確認に関するフローチャートである。
【図8】は、本発明に係る渋滞検知に関するフローチャートである。
【図9】は、本発明に係る建造物状態変化検知に関するフローチャートである。
【図10】は、本発明に係る天候情報収集に関するフローチャートである。
【図11】は、本発明に係る天気情報提供に関するフローチャートである。
【図12】は、本発明に係る地震警告一斉通知に関するフローチャートである。
【図13】は、本発明に係るソフトウェアダウンロードによるユーザインターフェイス更新に関するフローチャートである。
【図14】は、本発明に係る燃料補給情報提案に関するフローチャートである。
【図15】は、本発明に係る近隣利用可能施設提案に関するフローチャートである。
【符号の説明】
【0181】
1 GPS受信部
2 ビーコン受信部
3 送受信部
4 ジャイロセンサ
5 車速センサ
6 記憶媒体
7 ディスプレイ
8 スピーカ
9 操作部
10 カメラ
11 センサ部
12 処理部
13 記憶部
14 表示部
15 操作部
16 処理部
100 ナビゲーション装置
200 サーバ装置
300 無線通信装置
400 インターネット
500 端末
600 道路情報センサ
A 車両
B 情報センター
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カーナビゲーション装置においては、装置に搭載されたハードディスク等の記憶媒体に保存された地図情報を用いてナビゲーション動作を行うようにしていた(例えば、特許文献1〜5)。
【特許文献1】特開平8−95488号公報
【特許文献2】特開平5−142994号公報
【特許文献3】特開平5−272983号公報
【特許文献4】特開平7−55484号公報
【特許文献5】特開2007−255996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記従来のカーナビゲーション装置では、全部の地図情報を記憶媒体に記憶しておく必要があり、記憶媒体の容量が非常に大きくなってしまうという問題があった。また、地図情報は日々更新できる訳ではなく、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションは困難であった。また、記憶媒体に全体の地図情報が保存されているので、全体の地図情報が不正に複製される危険性もあった。
【0004】
上記問題点を鑑み、本発明は、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを実現でき、ナビゲーション装置の記憶媒体の容量を大幅に縮小できる移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために本発明の移動体ナビゲーションシステムは、移動体に備えられ、前記移動体の位置を検出する位置検出部と、送受信部と、処理部と、表示部と、記憶媒体と、を備えるナビゲーション装置と、前記送受信部と双方向無線通信を行う無線通信装置と、地図情報データベースを有するサーバ装置と、を有する移動体ナビゲーションシステムであって、
前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴としている。
【0006】
このような構成によれば、サーバ装置側に地図情報データベースがあるため、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを実現することができる。また、実際に使用する分だけの地図情報をナビゲーション装置の記憶媒体に記憶してナビゲーションに使用するので、記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。また、記憶媒体に保持しておく地図情報を局部的なものとしておくことができ、データベース全体の不正な複製を防止できる。
【0007】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記無線通信装置に目的地情報を送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記目的地情報を受信し、受信した目的地情報、受信した移動体位置に基づき経路探索を行い、経路探索結果を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記経路探索結果を受信し前記記憶媒体に記憶させ、前記記憶媒体に記憶された経路探索結果に基づき前記表示部に経路表示をさせる構成としてもよい。
【0008】
このような構成によれば、経路探索はサーバ装置で行うので、ナビゲーション装置において高度な経路探索用のプロセッサや膨大なデータベースが不要であり、能力を抑えたプロセッサの使用や容量を抑えた記憶媒体の使用が可能となり、ナビゲーション装置のコストダウンを図れる。
【0009】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、操作部を備え、
前記地図表示中に前記操作部において地図縮尺変更操作がされると、前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い縮尺を変更した地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせる構成としてもよい。
【0010】
このような構成によれば、ナビゲーション中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合でも、縮尺の変更された地図表示を用いたナビゲーションサービスを享受できる。
【0011】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記地図表示上優先度の高い地図情報を送信後、前記サーバ装置は、縮尺の異なる地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させる構成としてもよい。
【0012】
このような構成によれば、ナビゲーション中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合に、縮尺の異なる地図情報がすでに記憶媒体に記憶されているので、すぐに縮尺を変更した地図表示が可能であり利用者にとってストレスのないものとなる。
【0013】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記送受信部と前記無線通信装置とは、回線を占有しない常時接続状態で通信を行う構成としてもよい。これにより、月ぎめ契約等で回線を占有する接続形態よりも一般に接続料金を安価に抑えることができる。
【0014】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
契約者識別IDおよび契約者特定IDそれぞれについて前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であり、
契約者識別IDが送信可で契約者特定IDが送信不可に設定される場合、前記サーバ装置は、前記処理部から前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した契約者識別IDから正規契約者であることを確認後、前記地図表示上優先度の高い地図情報の抽出および送信を開始する構成としてもよい。
【0015】
このような構成によれば、契約者特定IDはサーバ装置に送信させず契約者の特定を避けてプライバシーを保護しつつ、契約者識別IDはサーバ装置に送信させて正規契約者であることをサーバ装置に確認させてナビゲーションサービスを享受するといったことが可能となる。
【0016】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、少なくとも一種類のセンサを備え、
前記処理部は、前記センサの検出情報を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記検出情報を受信し取得する構成としてもよい。
【0017】
このような構成によれば、情報収集用設備を設置していない場所からでもナビゲーション装置よりリアルタイムにセンサの検出情報を収集することができ、各種情報サービスの提供が可能となる。
【0018】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記処理部は、前記サーバ装置から前記無線通信装置および前記送受信部を介して検出情報要求を受信すると、前記検出情報を送信する構成としてもよい。これにより、サーバ装置からの要求に応じた情報収集を行うので、無用な情報送信による通信集中やトラフィック増大を防ぐことができる。
【0019】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に応じて対価を算出する構成としてもよい。これにより、ナビゲーション装置からの積極的・協力的な情報収集を促進できる。
【0020】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記検出情報の種類ごとに前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能である構成としてもよい。これにより、利用者のポリシーに応じた情報提供が可能となる。
【0021】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき前記地図情報データベースの地図上にない道路を前記移動体が走行しているらしいことを検出すると、前記地図上の既存道路からの進入路を予測し、予測した進入路そばを走行予定の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく地図上にない新規な道路の存在を確認し、これを独自情報として提供できる。
【0022】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき渋滞が予測される道路を検出すると、その道路を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状況を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく渋滞の存在を確認でき、これを独自情報として提供できる。
【0023】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記少なくとも一種類のセンサには気温センサおよび/または湿度センサが含まれ、前記サーバ装置は、取得した気温情報および/または湿度情報を、他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信する構成としてもよい。これにより、気温情報、湿度情報をナビゲーション装置同士で共有できる。
【0024】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、前記地図情報データベースの地図の状態から状態が変化していると予測される建造物の横を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより建造物の状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得する構成としてもよい。これにより、現地にスタッフが赴くことなく建造物の状態の変化を確認でき、これを独自情報として提供できる。
【0025】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、カメラを有し、
前記処理部は、前記カメラが撮影した空の状態の撮影画像を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記撮影画像を受信し取得し、取得した撮影画像または取得した撮影画像に基づく天候情報を他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信する構成としてもよい。これにより、天候に関する情報をナビゲーション同士で共有できる。
【0026】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、前記サーバ装置は、前記無線通信装置に無線接続される複数のナビゲーション装置に前記無線通信装置を介して警告情報を一斉に通知する構成としてもよい。これにより、利用者に緊急の通知を行うことができる。
【0027】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記サーバ装置は、ソフトウェアを前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して前記ソフトウェアを受信すると受信したソフトウェアを前記記憶媒体に記憶させ、記憶されたソフトウェアのインストールを行う構成としてもよい。これにより、ユーザインターフェイス等の更新が可能となる。
【0028】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、燃料量センサと、通知部と、を有し、
前記処理部は、前記燃料量センサにより検出される燃料量が所定量以下となったことを検知すると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して燃料補給情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記燃料量センサにより検出された燃料量および前記サーバ装置が有する燃料補給施設の営業時間情報に基づき、前記燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設を検索し、検索された燃料補給施設に関する情報である燃料補給情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記燃料補給情報を受信し受信した燃料補給情報に基づき前記通知部に燃料補給手段の選択肢を通知させる構成としてもよい。
【0029】
このような構成によれば、利用者は燃料補給手段の選択肢の通知を受け、確実に燃料補給施設の利用が可能となる。また、前記燃料補給施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることが望ましい。これにより、利用者は最新の営業時間情報に基づき燃料補給情報の通知を受けられ、より確実に燃料補給施設を利用できる。
【0030】
また、本発明の移動体ナビゲーションシステムは、上記構成において、
前記ナビゲーション装置は、通知部と、操作部と、を有し、
前記処理部は、前記操作部において所定の操作がされると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して近隣利用可能施設情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記サーバ装置が有する施設の営業時間情報に基づき営業時間内に到達可能と予測される近隣施設を検索し、検索された近隣施設に関する情報である近隣利用可能施設情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記近隣利用可能施設情報を受信し受信した近隣利用可能施設情報に基づき前記通知部に通知をさせる構成としてもよい。
【0031】
このような構成によれば、利用者は近隣利用可能施設情報の通知を受け、確実に近隣施設の利用が可能となる。また、前記施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることが望ましい。これにより、利用者は最新の営業時間情報に基づき近隣利用可能施設情報の通知を受けられ、より確実に近隣施設を利用できる。
【0032】
また、本発明のナビゲーション装置は、移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、
前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行うことを特徴としている。
【0033】
また、本発明のサーバ装置は、ナビゲーション装置が検出した移動体位置を含む地図情報要求を前記ナビゲーション装置から無線通信を用いて受信すると、受信した移動体位置に基づく地図情報を無線通信を用いて前記ナビゲーション装置に送信することを特徴としている。
【発明の効果】
【0034】
本発明の移動体ナビゲーションシステム、ナビゲーション装置およびサーバ装置によれば、常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスが実現でき、ナビゲーション装置の記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0036】
図1に、本発明に係る移動体ナビゲーションシステムの構成を示す。車両Aにはナビゲーション装置100が搭載され、情報センターBにはサーバ装置200が設置される。無線通信装置300は各地に配置され、それぞれサーバ装置200に接続される。各無線通信装置300はそれぞれ複数のナビゲーション装置100との間で双方向高速無線通信を行う(図1では便宜上一つのナビゲーション装置のみ示す)。
【0037】
ナビゲーション装置100は、GPS受信部1と、ビーコン受信部2と、送受信部3と、ジャイロセンサ4と、車速センサ5と、記憶媒体6と、ディスプレイ7と、スピーカ8と、操作部9と、カメラ10と、センサ群11と、処理部12とを備える。
【0038】
GPS受信部1は、GPS衛星群から電波を受信し、車両位置を算出する。ビーコン受信部2は、VICSビーコン情報(光・電波)を受信するための受信機である。送受信部3は、処理部12からの各種情報を無線信号に変換して無線信号を無線通信装置300に送信する。また、送受信部3は、無線通信装置300からの無線信号を受信し各種情報に変換して処理部12に送信する。送受信部3が無線通信装置300との間で送受信する無線信号は、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)等の高速無線通信規格に準じた無線信号である。
【0039】
ジャイロセンサ4は、車両方位を検出するセンサであり、車速センサ5は車両速度を検出するセンサである。これら車両方位の検出結果と車両速度の検出結果に基づき処理部12は車両位置を算出する。これにより、GPS受信部1が電波を受信できない場合でも車両位置を算出できる。
【0040】
記憶媒体6は、地図情報等の無線通信装置300を介してサーバ装置200から送信される各種情報等が記憶され、例えば、ハードディスクや半導体メモリで構成すればよい。また、記憶媒体6には処理部12が実行する制御プログラムも記憶される。
【0041】
ディスプレイ7は、処理部12からの表示信号に基づき地図やメニュー等の各種情報を表示する。スピーカ8は、処理部12からの音声信号に基づき各種音声を発生する。操作部9は、ユーザが各種指示を入力するためのものであり、例えば、ディスプレイ7にタッチパネルとして設ければよい。
【0042】
カメラ10は、道路状況や空の状態等を撮影するためのものであり、撮影された画像はサーバ装置200に送信される。センサ群11は、気温センサ、湿度センサ、振動センサ、燃料量センサからなる。
【0043】
また、サーバ装置200は、記憶部13と、表示部14と、操作部15と、処理部16とを備える。記憶部13は、地図情報データベース、経路情報データベース等の各種データベースが記憶される。表示部14は、各種情報を表示する。操作部15は、情報センターBのスタッフがサーバ装置200を操作するためのものである。
【0044】
また、処理部16には各無線通信装置300が接続され、無線通信装置300は、ナビゲーション装置100の送受信部3からの無線信号を受信し各種情報に変換し処理部16に送信し、処理部16からの各種情報を無線信号に変換し無線信号をナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。また、処理部16は、インターネット400を介して端末500と通信を行う。また、道路情報センサ600は、各道路に配備され、道路の渋滞状況を検出し検出結果を処理部16に送信する。
【0045】
(ナビゲーション動作)
次に、本発明の移動体ナビゲーションシステムにおけるナビゲーション動作について図2のフローチャートを用いて説明する。
【0046】
ここで、メニューから操作部9の操作により各種情報をサーバ装置200に通知するか否かを情報ごとに予め設定可能となっており、設定に応じた通知可否フラグを情報ごとに処理部12は有している。各種情報とは、契約者識別ID(各ナビゲーション装置に共通のIDで、正規契約者であることを識別するためのID)、契約者特定ID(ナビゲーション装置ごとに固有のID)、車両位置情報、カメラ撮影画像、車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報、燃料量情報である。
【0047】
まず、ナビゲーション装置100およびサーバ装置200は通信確立処理を行う(ステップS200、S208)。ここでは、ナビゲーション装置100の処理部12が送受信部3、無線通信装置300を介してサーバ装置200の処理部16に通信用アドレスを要求し、処理部16が無線通信装置300、送受信部3を介して未使用の通信用アドレスを処理部12に送信し、処理部12がその通信用アドレスを取得する。通信用アドレスは、無線通信装置300ごとに固有のグループアドレスと、一つの無線通信装置300と接続される個々のナビゲーション装置100を識別するための識別アドレスとからなる。そして、契約者識別IDの通知可否フラグが通知設定となっていれば、処理部12は、契約者識別IDを含めた通信確立要求を送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に行い、処理部16は、契約者識別IDを確認して正規契約者であると判断すると無線通信装置300、送受信部3を介して処理部12に通信確立返信を行う。これにより、ナビゲーション装置100とサーバ装置200との間で常時接続状態が確立される。この常時接続状態は回線を占有しないので、月ぎめ契約等で接続料金を安価に抑えることができる。なお、契約者識別IDの通知可否フラグが非通知設定であれば、処理部12は処理部16に契約者識別IDを通知しないので、処理部16は正規契約者であることが判断できず処理部12に拒否回答を行い、接続が確立されない。
【0048】
接続確立後、処理部12は送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に各情報(車両位置情報、カメラ撮影画像、車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報、燃料量情報)の通知可否フラグを通知し、処理部16がこれを取得する。また、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定の場合、処理部12は送受信部3、無線通信装置300を介して処理部16に契約者特定IDを通知し、処理部16はこれを取得する。
【0049】
次に、ステップS201で、処理部12は、車両位置情報の通知可否フラグが通知設定となっているか否か確認し、もし通知設定になっている場合は(ステップS201のY)、ステップS202に進む。ステップS202で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0050】
すると、ステップS209で、サーバ装置200の処理部16は、無線通信装置300を介して地図情報要求を受信し、車両位置情報を取得する。そして、ステップS210で、処理部16は、記憶部13に記憶された地図情報データベースから取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報を抽出し、抽出された地図情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0051】
ステップS203で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して地図情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS204で、処理部12は、算出された車両位置、記憶媒体6に記憶された地図情報に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0052】
その後、ステップS205で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS211で、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を無線通信装置300を介して受信すると、車両位置情報を取得し、ステップS212に進む。ステップS212で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき地図情報を追加する必要があるか否かを判断する。地図情報を追加する必要がないと判断した場合は(ステップS212のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置100側では返信を受信しなければ、処理部12はステップS205で再び地図情報要求を送信する。
【0053】
また、ステップS212で、地図情報を追加する必要があると判断された場合は(ステップS212のY)、ステップS213に進む。ステップS213で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0054】
そして、ステップS206で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して追加地図情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS205で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。これにより、ステップS205で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS205に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0055】
なお、ステップS201で車両位置情報の通知可否フラグが非通知設定の場合は(ステップS201のN)、ステップS207に進み、処理部12は表示信号によりディスプレイ7に最新地図情報取得不可の旨を表示させる。
【0056】
このようなナビゲーション動作により、利用者は常に最新の地図情報を用いたナビゲーションサービスを享受することができる。また、都度必要な分だけの地図情報をナビゲーション装置の記憶媒体に記憶しておいてナビゲーションに使用するので、記憶媒体の容量を大幅に縮小できる。また、都度必要な分だけの地図情報がナビゲーション装置の記憶媒体に記憶されるので、一度に保持しておくデータを局部的なものとしておくことができ、データベース全体の不正な複製を防止できる。
【0057】
また、車両位置周辺の地図情報を記憶媒体に記憶しておいて地図表示を行うので、遅れのない地図表示が可能となり利用者にとってストレスのないものとなり、また通信異常が起こってもナビゲーションを継続できる。
【0058】
また、契約者識別IDと契約者特定IDとを別にもち、契約者識別IDはサーバ装置に通知して正規契約者であることを証明してナビゲーションサービスは享受し、契約者特定IDは通知せずに契約者を特定させずプライバシーを保護するといったことが可能となる。
【0059】
また、地図表示中に操作部9において目的地の入力がされると、図3のフローチャートが開始され、ステップS300で、ナビゲーション装置100の処理部12は、目的地情報を含む経路探索要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0060】
すると、ステップS307で、サーバ装置200の処理部16は、無線通信装置300を介して経路探索要求を受信し、ステップS308で、処理部16は、目的地情報、現在取得している車両位置情報および記憶部13に記憶された経路情報データベースに基づき経路探索を行い、経路探索結果を取得する。そして、ステップS309で、処理部16は、経路探索結果および記憶部13に記憶された渋滞情報データベースに基づき探索経路上に渋滞があるか確認し、もし渋滞がある場合は(ステップS309のY)、ステップS310に進む。ここで、渋滞情報データベースは、道路情報センサ600の検出結果や、後述するようなナビゲーション装置100からの道路状況撮影画像による渋滞検知によって更新される。
【0061】
ステップS310で、処理部16は、最新に地図情報を送信した際の車両位置周辺の地図情報の領域に含まれる探索経路上の経路の経路情報、および探索経路上に確認された渋滞の渋滞情報も併せて無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0062】
また、ステップS309で、探索経路上に渋滞がなかった場合は(ステップS309のN)、ステップS311に進み、処理部16は、上記経路情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0063】
ステップS301で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して経路情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。ステップS310で渋滞情報が送信される場合は、渋滞情報も記憶媒体6に記憶される。そして、渋滞情報が記憶されない場合は(ステップS302のN)、ステップS304に進み、処理部12は、算出された車両位置、記憶媒体6に記憶された地図情報および経路情報に基づき表示信号を生成し地図および車両位置に加えて経路の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0064】
また、記憶媒体6に渋滞情報が記憶された場合は(ステップS302のY)、ステップS303に進み、処理部12は、記憶媒体6に記憶された渋滞情報に基づき表示信号を生成し渋滞情報をディスプレイ7に表示させる。それからステップS304に進み、地図・経路表示が開始される。
【0065】
その後、ステップS305で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して車両位置情報を含む更新情報要求を無線通信装置300に送信する。そして、ステップS312で、サーバ装置200の処理部16が更新情報要求を無線通信装置300を介して受信すると、車両位置情報を取得し、ステップS313に進む。ステップS313で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき更新情報(追加地図情報および追加経路情報)を送信する必要があるか否かを判断する。更新情報が必要ないと判断した場合は(ステップS313のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置100側では返信を受信しなければ、処理部12はステップS305で再び更新情報要求を送信する。
【0066】
また、ステップS313で、更新情報が必要であると判断された場合は(ステップS313のY)、ステップS314に進む。ステップS314で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。また、追加地図情報の領域に含まれる探索経路上の経路の経路情報も追加経路情報として送信する。
【0067】
そして、ステップS306で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して更新情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS305で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。また、削除する部分に含まれる経路の経路情報も削除する。これにより、ステップS305で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新され、その領域に含まれる経路の経路情報に記憶媒体6の経路情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および経路情報、算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図、経路および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS305に戻り処理部12は再び更新情報要求を送信する。
【0068】
このように、利用者は常に最新の経路情報を用いたナビゲーションサービスを享受することができる。また、経路探索はサーバ装置において行うので、ナビゲーション装置において高度な経路探索用のプロセッサや膨大な経路情報のデータベースが不要であり、能力を抑えたプロセッサの使用や容量を抑えた記憶媒体の使用が可能となり、ナビゲーション装置のコストダウンを図れる。
【0069】
また、地図表示中に操作部9において縮尺変更の指示が入力されると、図4のフローチャートが開始される。まずステップS400で、処理部12は、記憶媒体6に記憶された地図情報を削除し、車両位置情報を含めた縮尺変更要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS405で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して縮尺変更要求を受信すると、車両位置情報を取得する。そして、ステップS406で、処理部16は、記憶部13に記憶された地図情報データベースから取得した車両位置情報が表す位置周辺の縮尺を変更した地図情報を抽出し、抽出された地図情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0070】
そして、ステップS401で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して地図情報を受信すると、その地図情報を記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS402で、処理部12は、記憶媒体6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。
【0071】
それから、ステップS403で、処理部12は、車両位置情報を含めた地図情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、ステップS407で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して地図情報要求を受信し車両位置情報を取得する。そして、ステップS408で、処理部16は、取得した車両位置情報に基づき地図情報を追加する必要があるか否かを判断する。地図情報を追加する必要がないと判断した場合は(ステップS408のN)、処理部16はナビゲーション装置100に返信を行わず、ナビゲーション装置側100では返信を受信しなければ、ステップS403に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0072】
また、地図情報を追加する必要があると判断した場合は(ステップS408のY)、ステップS409で、処理部16は、取得した車両位置情報が表す位置周辺の地図情報のうち前回地図情報が送信された際の車両位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶部13に記憶された地図情報データベースから抽出し、抽出された地図情報を追加地図情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0073】
そして、ステップS404で、ナビゲーション装置100の処理部12が追加地図情報を送受信部3を介して受信すると、処理部12は追加地図情報を記憶媒体6に記憶させる。このとき、処理部12は、追加地図情報が追加される前に記憶媒体6に記憶されている地図情報のうちステップS403で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域と重なる部分以外の部分を記憶媒体6から削除する。これにより、ステップS403で送信された車両位置情報が表す位置周辺の領域の地図情報に記憶媒体6の地図情報が更新される。そして、処理部12は、更新された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成し地図および車両位置の表示をディスプレイ7にさせることを開始する。それから、ステップS403に戻り処理部12は再び地図情報要求を送信する。
【0074】
このようにして、ナビゲーション動作中に利用者が地図の縮尺を変更したい場合でも、縮尺の変更された地図情報がサーバ装置からナビゲーション装置に送信され、縮尺の変更された地図表示を用いたナビゲーションサービスを享受できる。
【0075】
また、地図縮尺の変更に関しては、図2のナビゲーション動作において、ステップS210やステップS213で現在表示予定の地図情報を送信後に、縮尺の異なる地図を地図情報データベースから抽出してナビゲーション装置100に送信し、ナビゲーション装置100の処理部12が受信した縮尺の異なる地図を記憶媒体6に記憶させるようにしてもよい。これにより、操作部9において縮尺変更の操作があった場合に処理部12はすぐにディスプレイ7に縮尺を変更した地図表示を行え、ユーザにとってストレスのないものとなる。
【0076】
なお、前述のナビゲーション動作を行いサーバ装置200に予め登録された契約者特定IDを有する複数のナビゲーション装置100が、サーバ装置200を介して互いに車両位置を通知し合い、ナビゲーション装置100において通知された車両位置を表示するような実施形態も可能である。これにより、複数の車両を使用したドライブや複数の業務用車両(パトロールカー、消防車等)を用いて業務を行う際に互いの位置をリアルタイムに確認でき利便性が高い。
【0077】
(センサ情報収集)
次に、本発明の移動体ナビゲーションシステムにおけるセンサ情報収集動作に関して図5のフローチャートを用いて説明する。
【0078】
まず、ステップS500で、サーバ装置200の処理部16は、収集する対象のセンサ情報(車両速度情報、振動情報、気温情報、湿度情報のいずれか)の取得した通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS500のN)、処理は終了する。もし、通知設定であれば(ステップS500のY)、ステップS501に進む。
【0079】
ステップS501で、処理部16は、センサ情報要求を無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。すると、ステップS508で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介してセンサ情報要求を受信し、ステップS509に進む。ステップS509で、処理部12は、対象センサ情報の通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS509のN)、ステップS510に進み、処理部12は通知拒否を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定であった場合は(ステップS509のY)、ステップS511に進む。
【0080】
ステップS511で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS511のY)、ステップS514に進む。また、非通知設定であれば(ステップS511のN)、ステップS512に進む。
【0081】
ステップS512で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS512のY)、ステップS513に進む。ステップS513で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS512のN)、ステップS514に進む。
【0082】
ステップS514で、処理部12は、対象センサ情報を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0083】
ステップS502で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介してナビゲーション装置100からの返信を受信し、返信が通知拒否であった場合は(ステップS503のY)、そのまま処理が終了する。また、返信が通知拒否でなく対象センサ情報の場合は(ステップS503のN)、ステップS504に進む。
【0084】
ステップS504で、処理部16は、契約者特定IDが取得済みか否かを確認し、取得済みの場合は(ステップS504のY)、ステップS505に進む。ステップS505で、処理部16は、受信した対象センサ情報の情報量を加算した累積収集情報量(初期値は0)を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。処理部16は、例えば月に一度、累積収集情報量に基づき契約者特定IDごとに対価を算出する。契約者の対価の入手方法としては、金銭支払や使用料金の割引等となる。
【0085】
ステップS505の後、ステップS506で、処理部16は、記憶部13に記憶された走行記録データベースに対象センサ情報を現在時刻と共に契約者特定IDおよび取得した車両位置情報に対応させて登録する。また、ステップS504で契約者特定IDが取得済みでない場合は(ステップS504のN)、ステップS507に進み、処理部16は、走行記録データベースにセンサ情報を現在時刻と共に取得した車両位置情報に対応させて登録する。
【0086】
これにより、情報収集用設備を設置していない場所からでも各契約者車両に搭載された各ナビゲーション装置よりリアルタイムにセンサ情報を収集して走行記録データベースを構築でき、本データベースを用いた各種情報サービスの提供が可能となる。また、サーバ装置からの要求に応じた情報収集を行うので、無用な情報送信による通信集中やトラフィック増大を防ぐことができる。また、契約者特定IDを通知設定とし、契約者を特定できるようにしておけば、送信した情報量に応じた対価が与えられるので、ナビゲーション装置からの積極的・協力的な情報収集を促進できる。また、センサ情報ごとに通知・非通知設定をできるので、契約者のポリシーに応じた情報提供が可能となる。
【0087】
(新規道路検知)
次に、走行記録データベースを用いた情報サービスの例として、地図上にない新規な道路の検知に関して図6のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
まず、ステップS600で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースの車両位置情報に基づき数台の契約者車両が地図情報データベースの地図上にない道路を走行しているらしいことを検出する。すると、ステップS601で、処理部16は、車両位置情報に基づき新規道路の存在を仮定し、地図上の既存道路からの進入路と予測される場所に調査フラグを立てる。
【0089】
その後、ステップS602で、処理部16が、調査フラグを立てた予測進入路そばを走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報、および経路探索結果に基づき検知すると、処理部16は、予測進入路そばを表す撮影位置情報を含めた撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0090】
そして、ステップS610で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影位置情報を取得すると、ステップS611に進む。ステップS611で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS611のN)、ステップS613に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、撮影画像が通知設定となっていれば(ステップS611のY)、ステップS612に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS603のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS603のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0091】
ステップS612の後、ステップS614で、ナビゲーション装置100の処理部12が、車両が予測進入路そばに到達したことを検出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知すると、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0092】
そして、ステップS615で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS615のY)、ステップS618に進む。また、非通知設定であれば(ステップS615のN)、ステップS616に進む。
【0093】
ステップS616で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS616のY)、ステップS617に進む。ステップS617で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS616のN)、ステップS618に進む。
【0094】
ステップS618で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0095】
ステップS604で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS605のY)、ステップS606に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0096】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS605のN)、ステップS606の後、ステップS607で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が新規道路が存在すると判断すれば(ステップS608のY)、ステップS609に進み、処理部16は、新規道路と仮定した道路を仮確認道路として地図情報データベースおよび経路情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、仮確認道路を含めたナビゲーション表示がされる。また、仮確認道路を含めた経路探索もされる。
【0097】
また、画像処理の結果、処理部16が新規道路は存在しないと判断すれば(ステップS608のN)、そのまま処理終了となる。
【0098】
このように、走行記録データベースに基づき地図上にない新規な道路の存在を仮定し、撮影画像により新規道路の存在を確認し、新規道路を仮確認道路として契約者に情報提供が可能となる。なお、図6では、撮影画像の画像処理により新規道路の存在を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して新規道路の存在を判断し、スタッフが操作部15により仮確認道路情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0099】
このように仮確認された新規道路をさらに確認して新規道路としての確度を上げる動作について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0100】
ステップS700で、サーバ装置200の処理部16が、仮確認道路とした道路を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、仮確認道路とした道路を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで仮確認道路とした道路を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に仮確認道路の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0101】
そして、ステップS710で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS711に進む。ステップS711で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS711のN)、ステップS713に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS711のY)、ステップS712に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS701のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS701のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0102】
ステップS712の後、ステップS714で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が仮確認道路に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0103】
そして、ステップS715で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS715のY)、ステップS718に進む。また、非通知設定であれば(ステップS715のN)、ステップS716に進む。
【0104】
ステップS716で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS716のY)、ステップS717に進む。ステップS717で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS716のN)、ステップS718に進む。
【0105】
ステップS718で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0106】
ステップS702で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS703のY)、ステップS704に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0107】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS703のN)、ステップS704の後、ステップS705で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が新規道路が存在すると判断すれば(ステップS706のY)、ステップS707に進み、処理部16は仮確認道路の確度を上げる(確度の初期値は0)。また、新規道路は存在しないと判断すれば(ステップS706のN)、そのまま処理終了となる。
【0108】
ステップS707の後、処理部16が確度が所定値以上でないと判断すれば(ステップS708のN)、そのまま処理終了となる。図7のフローが繰り返され、ステップS707で確度が上昇してゆき、ステップS708で処理部16が確度が所定値以上と判断すれば(ステップS708のY)、ステップS709に進み、処理部16は、仮確認道路の確度が上昇した旨を表示するため地図情報データベースの仮確認道路情報を更新する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、確度が上昇したことを示す仮確認道路表示を含めたナビゲーション表示がされる。
【0109】
(渋滞検知)
次に、走行記録データベースを用いた情報サービスの例として、渋滞の検知に関して図8のフローチャートを用いて説明する。
【0110】
まず、ステップS800で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースに基づき数台の契約者車両が著しく低速で走行している道路を検出する。ここでは、走行記録データベースの車両位置情報および車両速度情報に基づき検出してもよいし、走行記録データベースの車両位置情報および時刻情報に基づき検出してもよい。そして、ステップS801で、処理部16は、渋滞を仮定し、検出された道路に調査フラグを立てる。
【0111】
次に、ステップS802で、サーバ装置200の処理部16が、調査フラグを立てた道路を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、調査フラグを立てた道路を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで、調査フラグを立てた道路を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に調査フラグを立てた道路の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0112】
そして、ステップS810で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS811に進む。ステップS811で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS811のN)、ステップS813に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS811のY)、ステップS812に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS803のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS803のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0113】
ステップS812の後、ステップS814で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が調査フラグを立てた道路に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に道路状況を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0114】
そして、ステップS815で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS815のY)、ステップS818に進む。また、非通知設定であれば(ステップS815のN)、ステップS816に進む。
【0115】
ステップS816で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS816のY)、ステップS817に進む。ステップS817で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS816のN)、ステップS818に進む。
【0116】
ステップS818で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0117】
ステップS804で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS805のY)、ステップS806に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0118】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS805のN)、ステップS806の後、ステップS807で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が渋滞が存在すると判断すれば(ステップS808のY)、ステップS809に進み、処理部16は、調査フラグを立てた道路の渋滞を表す渋滞情報を渋滞情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作において探索経路上にここで登録された渋滞があれば、この渋滞の渋滞情報がナビゲーション装置100で表示される。
【0119】
また、画像処理の結果、処理部16が渋滞は存在しないと判断すれば(ステップS808のN)、そのまま処理終了となる。
【0120】
このように、走行記録データベースに基づき渋滞の存在を仮定し、撮影画像により渋滞の存在を確認し、確認された渋滞の情報を契約者に提供することが可能となる。なお、図8では、撮影画像の画像処理により渋滞の存在を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して渋滞の存在を判断し、スタッフが操作部15により渋滞情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0121】
(新規/撤去建造物検知)
次に、地図の状態から状態が変化している建造物の検知に関して図9のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
まず、ステップS900で、サーバ装置200の処理部16が、現状の画像と地図情報データベースの地図情報との画像認識によるマッチングにより、地図情報にはないが新規に建造されていそうな建造物、または地図情報にはあるが撤去されていそうな建造物を検出する。そして、ステップS901で、処理部16は、検出された建造物に調査フラグを立てる。
【0123】
次に、ステップS902で、サーバ装置200の処理部16が、調査フラグを立てた建造物の横を走行予定の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報および経路探索結果に基づき検知するか、または、調査フラグを立てた建造物の横を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。ここで、調査フラグを立てた建造物の横を走行予定の契約者車両があることを検知した場合は、撮影要求に調査フラグを立てた建造物の横の位置を表す撮影位置情報を含める。
【0124】
そして、ステップS910で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、撮影要求に撮影位置情報が含まれる場合は撮影位置情報を取得し、ステップS911に進む。ステップS911で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS911のN)、ステップS913に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS911のY)、ステップS912に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS903のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS903のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0125】
ステップS912の後、ステップS914で、ナビゲーション装置100の処理部12は、撮影位置情報を取得している場合、車両が調査フラグを立てた建造物の横に到達したことを算出された車両位置および取得した撮影位置情報に基づき検知し、処理部12はカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に建造物の状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。また、撮影位置情報を取得していない場合は、処理部12はすぐにカメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に撮影をさせ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0126】
そして、ステップS915で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS915のY)、ステップS918に進む。また、非通知設定であれば(ステップS915のN)、ステップS916に進む。
【0127】
ステップS916で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS916のY)、ステップS917に進む。ステップS917で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS916のN)、ステップS918に進む。
【0128】
ステップS918で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0129】
そして、ステップS904で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS905のY)、ステップS906に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0130】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS905のN)、ステップS906の後、ステップS907で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理する。画像処理の結果、処理部16が建造物の状態変化があると判断すれば(ステップS908のY)、ステップS909に進み、処理部16は、建造物の状態変化を仮確認情報として地図情報データベースに登録する。これにより、前述のナビゲーション動作におけるサーバ装置200からナビゲーション装置100への地図情報の送信により、建造物の状態変化を含めたナビゲーション表示がされる。
【0131】
また、画像処理の結果、処理部16が建造物の変化はないと判断すれば(ステップS908のN)、そのまま処理終了となる。
【0132】
このように、現状の地図の状態からの建造物の変化を仮定し、撮影画像により建造物の状態変化を確認し、確認された建造物の状態変化の情報を契約者に提供することが可能となる。なお、図9では、撮影画像の画像処理により建造物の状態変化を判断したが、撮影画像をサーバ装置200の表示部14に表示させて、情報センターのスタッフが目視で画像を確認して建造物の状態変化を判断し、スタッフが操作部15により仮確認情報をデータベースに登録するようにしてもよい。
【0133】
(天候情報収集)
次に、ナビゲーション装置での画像撮影による天候情報の収集に関して図10のフローチャートを用いて説明する。
【0134】
まず、ステップS1000で、サーバ装置200の処理部16が、所定地域を走行中の契約者車両があることを前述のナビゲーション動作において取得する車両位置情報に基づき検知すると、処理部16は撮影要求を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0135】
そして、ステップS1007で、ナビゲーション装置100の処理部12が、送受信部3を介して撮影要求を受信し、ステップS1008に進む。ステップS1008で、処理部12は、カメラ撮影画像の通知可否フラグが通知設定となっているか否かを確認し、もし非通知設定であれば(ステップS1008のN)、ステップS1010に進み、拒否通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。また、通知設定となっていれば(ステップS1008のY)、ステップS1009に進み、了解通知を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。サーバ装置200の処理部16が拒否通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS1001のN)、そのまま処理終了となる。また、処理部16が了解通知を無線通信装置300から受信した場合(ステップS1001のY)、撮影画像の受信を待つ。
【0136】
ステップS1009の後、ステップS1011で、ナビゲーション装置100の処理部12は、カメラ10に撮影信号を送信しカメラ10に空の状態を撮影させ、カメラ10から撮影画像を取得する。
【0137】
そして、ステップS1012で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグが通知設定か否かを確認し、もし通知設定であれば(ステップS1012のY)、ステップS1015に進む。また、非通知設定であれば(ステップS1012のN)、ステップS1013に進む。
【0138】
ステップS1013で、処理部12は、ディスプレイ7に契約者特定IDを通知設定に変更するか否かを問うダイアログを表示させ、ここで操作部9により変更が選択されると(ステップS1013のY)、ステップS1014に進む。ステップS1014で、処理部12は、契約者特定IDの通知可否フラグを通知設定に変更し、契約者特定IDを送受信部3を介して無線通信装置300に送信し、サーバ装置200の処理部16に通知する。また、変更しないことが選択されると(ステップS1013のN)、ステップS1015に進む。
【0139】
ステップS1015で、処理部12は、撮影画像を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。
【0140】
ステップS1002で、サーバ装置200の処理部16は、撮影画像を無線通信装置300を介して受信し取得する。そして、処理部16が契約者特定IDを取得済みであれば(ステップS1003のY)、ステップS1004に進み、処理部16は、撮影画像の情報量を加算した累積収集情報量を契約者特定IDに対応させて記憶部13に更新記憶させる。
【0141】
契約者特定IDを取得済みでない場合や(ステップS1003のN)、ステップS1004の後、ステップS1005で、処理部16は取得した撮影画像を画像処理し、天候を判断する。ここで、記憶部13には地域ごとの天候を表す天候データベースが記憶されており、ステップS1005の後、ステップS1006で、処理部16は、天候データベースにおいて所定地域に対応する天候として判断された天候を登録する。
【0142】
このように、サーバ装置からの要求によりナビゲーション装置が空の状態を撮影し、撮影画像に基づく天候情報がサーバ装置に収集される。なお、図10では、撮影画像を画像処理し天候を判断し、判断された天候を天候データベースに登録していたが、撮影画像そのものを天候データベースに登録するようにしてもよい。
【0143】
(天気情報の契約者への提供)
次に、天気情報の契約者への提供に関して図11のフローチャートを用いて説明する。
【0144】
前述したナビゲーション動作中にナビゲーション装置100の操作部9において天気情報取得操作がされると、ステップS1100で、処理部12は、天気情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。そして、ステップS1103で、サーバ装置200の処理部16が無線通信装置300を介して天気情報要求を受信すると、ステップS1104に進む。
【0145】
ステップS1104で、処理部16は、前述のナビゲーション動作において取得した目的地情報が示す目的地が含まれる地域の天候を天候データベースから検索する。そして、ステップS1105で、処理部16は、上記目的地が含まれる地域の気温および湿度を走行記録データベースから検索する。そして、ステップS1106で、処理部16は、検索された天候、気温、湿度の各情報を無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0146】
ステップS1101で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して天候、気温、湿度の各情報を受信する。そして、ステップS1102で、処理部12は、受信した各情報に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に天候、気温、湿度を表示させる。このようにして、契約者は目的地における天気情報である天候、気温、湿度を知ることができる。
【0147】
なお、前述したように天候情報の収集において撮影画像を天候データベースに登録するような場合は、ステップS1104で、上記目的地が含まれる地域の撮影画像を天候データベースから検索し、検索された撮影画像をナビゲーション装置100に送信し表示させるようにしてもよい。また、天気情報は表示ではなくスピーカ8からの音声通知により通知するようにしてもよい。
【0148】
(地震警告の一斉通知)
次に、緊急通知の一例として地震警告の一斉通知に関して図12のフローチャートを用いて説明する。
【0149】
ステップS1200で、サーバ装置200の処理部16が、走行記録データベースの車両位置情報、車両速度情報、振動情報に基づき、ある地域で車両速度がかなり低速にもかかわらず継続的に色々な方向の振動をナビゲーション装置100が検出したことを検知すると、その地域で地震が発生した可能性が高いとしてステップS1201に進む。
【0150】
ステップS1201で、処理部16は、上記地域に対応する無線通信装置300に割り当てられたグループアドレスおよびそのグループアドレスについての全ての識別アドレスを示すアドレスからなる宛先アドレスを指定して警告情報をその無線通信装置300を介して送信する。すると、ステップS1202で、接続確立の際に上記グループアドレスおよび識別アドレスからなる通信用アドレスを取得した上記無線通信装置300と接続される全てのナビゲーション装置100において、処理部12が送受信部3を介して宛先アドレスと共に警告情報を受信する。すると、ステップS1203で、処理部12は、宛先アドレスと自己が取得した通信用アドレスより警告情報が自己宛てであると認識し、警告情報に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に上記地域での地震発生の可能性を警告するメッセージ(例えば「独自検知情報:大阪市北区で地震の可能性!走行に注意してください」といったメッセージ)を表示させる。なお、スピーカ8から音声により警告するようにしてもよい。
【0151】
これにより、地震が発生した場合に、地震が発生した地域に対応する無線通信装置300が選択され、選択された無線通信装置300から各ナビゲーション装置100に警告情報が一斉に通知され各ナビゲーション装置100において警告通知がされるので、その地域周辺を走行中の契約者に注意を促すことができる。
【0152】
(ユーザインターフェイスの更新)
次に、ユーザインターフェイスの更新動作に関して図13のフローチャートを用いて説明する。
【0153】
まず、ステップS1300で、ナビゲーション装置100の処理部12が、最新バージョン情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1306で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して最新バージョン情報要求を受信し、ステップS1307で、処理部16は最新バージョン情報を無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。
【0154】
そして、ステップS1301で、処理部12が送受信部3を介して最新バージョン情報を受信し、ステップS1302で、処理部12は、ユーザインターフェイスソフトの現在のバージョンが最新バージョン情報の示す最新バージョンよりも古いか否かを確認し、古い場合は(ステップS1302のY)、ステップS1303に進む。もし古くない場合は(ステップS1302のN)、そのまま処理終了となる。
【0155】
ステップS1303で、処理部12は、最新バージョンソフト要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1308で、処理部16が無線通信装置300を介して最新バージョンソフト要求を受信し、ステップS1309で、処理部16は最新バージョンソフトを無線通信装置300を介して送受信部3に送信する。
【0156】
ステップS1304で、処理部12は、送受信部3を介して最新バージョンソフトを受信し、受信した最新バージョンソフトを記憶媒体6に記憶させる。そして、ステップS1305で、処理部12は、記憶媒体6に記憶させた最新バージョンソフトにCRC等で問題がないことを確認すると、最新バージョンソフトをインストールし、ユーザインターフェイスを更新する。これにより、契約者は最新のユーザインターフェイスを利用することができる。
【0157】
(燃料補給情報の提供)
次に、車両の燃料が少なくなった場合のサーバ装置からの燃料補給情報の提供に関して図14のフローチャートを用いて説明する。
【0158】
前述した図2のナビゲーション動作において、ステップS202およびステップS205では、車両位置情報に加え車両速度情報および燃料量情報も含めて地図情報要求をナビゲーション装置100の処理部12が送信するようにし、ステップS209およびステップS211では、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を受信する際に車両速度情報および燃料量情報も取得し、ステップS211で、処理部16が車両速度情報に基づき平均車両速度を算出し、車両位置情報に基づき累積走行距離を算出しているとする。
【0159】
このようなナビゲーション動作において処理部12が燃料量センサにより検出された燃料量が所定量以下であることを検知すると、図14のフローチャートが開始される。
【0160】
まず、ステップS1400で、ナビゲーション装置100の処理部12は、燃料補給情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1406で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して燃料補給情報要求を受信し、ステップS1407に進む。
【0161】
ステップS1407で、処理部16は、最初に取得した燃料量情報、最新に取得した燃料量情報および累積走行距離に基づき燃費を算出し、最新に取得した燃料量情報および算出された燃費に基づき予測走行可能距離を算出する。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から算出された予測走行可能距離の範囲内にある燃料補給施設を記憶部13に記憶された燃料補給施設データベースから検索する。ここで、燃料補給施設データベースは、燃料補給施設ごとの名称情報、位置情報、営業時間情報からなるデータベースであり、営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末500の操作によりインターネット400を介して登録が可能である。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる燃料補給施設を上記で検索された燃料補給施設から更に検索する。
【0162】
そして、ステップS1408で、処理部16は、検索された燃料補給施設の名称情報および位置情報、および検索された燃料補給施設までの経路を表す経路情報を燃料補給情報として、算出された予測走行可能距離情報も併せて無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0163】
そして、ステップS1401で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して燃料補給情報および予測走行可能距離情報を受信し、これらを記憶媒体6に記憶させる。次に、ステップS1402で、処理部12は表示信号を生成しディスプレイ7に燃料補給情報表示選択画面を表示させる。燃料補給情報表示選択画面は、例えば、「燃料が少なくなりました。予測走行可能距離 約xxKm。燃料補給施設、経路を表示しますか?」といった表示がされる画面であり、予測走行可能距離については記憶媒体6に記憶された予測走行可能距離情報に基づき表示される。
【0164】
ここで、操作部9の操作により燃料補給情報表示選択画面において燃料補給情報の表示が選択されると(ステップS1403のY)、ステップS1404に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された燃料補給情報および地図情報、および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に燃料補給施設のマークおよび名称、燃料補給施設までの経路および車両位置を地図に重畳して表示させる。これにより、契約者は、現在の燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設およびそこまでの経路を知ることができ、確実に燃料補給施設を利用して燃料補給できる。また、営業時間情報を端末500から登録可能としているので、最新の営業時間情報に基づき燃料補給情報を提供でき、より確実に契約者は燃料補給施設を利用できる。
【0165】
また、操作部9の操作により燃料補給情報表示選択画面において燃料補給情報の非表示が選択されると(ステップS1403のN)、ステップS1405に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に地図および車両位置を表示させることを開始し、通常のナビゲーション表示が開始される。
【0166】
なお、ここでは、予め燃料補給情報をナビゲーション装置100で取得した上で燃料補給情報表示選択画面を表示させており、これにより燃料補給情報の表示が選択されると契約者がすぐに燃料補給情報の表示を確認できるようにしている。
【0167】
(近隣利用可能施設情報の提供)
次に、契約者からの要求によるサーバ装置からの近隣利用可能施設情報の提供に関して図15のフローチャートを用いて説明する。
【0168】
前述した図2、図3のナビゲーション動作において、ステップS202およびステップS206では、車両位置情報に加え車両速度情報および燃料量情報も含めて地図情報要求をナビゲーション装置100の処理部12が送信するようにし、ステップS209およびステップS211では、サーバ装置200の処理部16が地図情報要求を受信する際に車両速度情報および燃料量情報も取得し、ステップS211で、処理部16が車両速度情報に基づき平均車両速度を算出し、車両位置情報に基づき累積走行距離を算出しているとする。
【0169】
このようなナビゲーション動作中に操作部9において施設のカテゴリ(例えば、レストラン、コンビニエンスストア等)の指定を伴う近隣利用可能施設情報要求操作がされると、図15のフローチャートが開始される。
【0170】
まず、ステップS1500で、ナビゲーション装置100の処理部12は、近隣利用可能施設情報要求を送受信部3を介して無線通信装置300に送信する。すると、ステップS1506で、サーバ装置200の処理部16が、無線通信装置300を介して近隣利用可能施設情報要求を受信し、ステップS1507に進む。
【0171】
ステップS1507で、処理部16は、最初に取得した燃料量情報、最新に取得した燃料量情報および累積走行距離に基づき燃費を算出し、最新に取得した燃料量情報および算出された燃費に基づき予測走行可能距離を算出する。
【0172】
そして、算出された予測走行可能距離が近隣距離を示す所定距離(例えば、1Km)以上である場合は、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から上記所定距離の範囲内にある上記指定されたカテゴリの施設を記憶部13に記憶された各種施設データベースから検索する。ここで、各種施設データベースは、施設ごとのカテゴリ情報、名称情報、位置情報、営業時間情報からなるデータベースであり、営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末500の操作によりインターネット400を介して登録が可能である。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる施設を上記で検索された施設から更に検索する。
【0173】
また、算出された予測走行可能距離が上記所定距離よりも短い場合は、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から算出された予測走行可能距離の範囲内にある上記指定されたカテゴリの施設を記憶部13に記憶された各種施設データベースから検索する。そして、処理部16は、最新に取得した車両位置情報が表す位置から検索された燃料補給施設までの経路の距離と平均車両速度に基づき予測走行時間を算出し、現在時刻から算出された予測走行時間だけ経過した時刻が営業時間情報の示す営業時間内となる施設を上記で検索された施設から更に検索する。
【0174】
そして、ステップS1508で、処理部16は、検索された施設の名称情報および位置情報、および検索された施設までの経路を表す経路情報を近隣利用可能施設情報として無線通信装置300を介してナビゲーション装置100の送受信部3に送信する。
【0175】
そして、ステップS1501で、ナビゲーション装置100の処理部12は、送受信部3を介して近隣利用可能施設情報を受信し記憶媒体6に記憶させる。次に、ステップS1502で、処理部12は表示信号を生成しディスプレイ7に近隣利用可能施設情報表示選択画面を表示させる。近隣利用可能施設情報表示選択画面は、例えば、「照会が完了しました。近隣利用可能施設、経路を表示しますか?」といった表示がされる画面である。
【0176】
ここで、操作部9の操作により近隣利用可能施設情報表示選択画面において近隣利用可能施設情報の表示が選択されると(ステップS1503のY)、ステップS1504に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された近隣利用可能施設情報および地図情報、および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に近隣利用可能施設のマークおよび名称、近隣利用可能施設までの経路および車両位置を地図に重畳して表示させる。これにより、契約者は、現在の燃料量で営業時間内に到達可能と予測される所望のカテゴリの近隣施設およびそこまでの経路を知ることができ、確実に施設を利用することができる。また、営業時間情報を端末500から登録可能としているので、最新の営業時間情報に基づき近隣利用可能施設情報を提供でき、より確実に契約者は施設を利用できる。
【0177】
また、操作部9の操作により近隣利用可能施設情報表示選択画面において近隣利用可能施設情報の非表示が選択されると(ステップS1503のN)、ステップS1505に進み、処理部12は、記憶部6に記憶された地図情報および算出された車両位置に基づき表示信号を生成しディスプレイ7に地図および車両位置を表示させることを開始し、通常のナビゲーション表示が開始される。
【0178】
なお、ここでは、予め近隣利用可能施設情報をナビゲーション装置100で取得した上で近隣利用可能施設情報表示選択画面を表示させており、これにより近隣利用可能施設情報の表示が選択されると契約者がすぐに近隣利用可能施設情報の表示を確認できるようにしている。
【0179】
以上で説明した実施形態はあくまで本発明を実施するに当たっての一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない程度のあらゆる変更が可能である。例えば、GPS機能を有する携帯電話機を用いる歩行者ナビゲーションシステムや、持ち運び可能なGPSナビゲーション電子機器であるPND(Personal Navigation Device)にも本発明は適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0180】
【図1】は、本発明に係る移動体ナビゲーションシステムの構成図である。
【図2】は、本発明に係るナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図3】は、本発明に係るナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図4】は、本発明に係る地図縮尺変更時のナビゲーション動作に関するフローチャートである。
【図5】は、本発明に係るセンサ情報収集に関するフローチャートである。
【図6】は、本発明に係る新規道路検知に関するフローチャートである。
【図7】は、本発明に係る仮確認道路の再確認に関するフローチャートである。
【図8】は、本発明に係る渋滞検知に関するフローチャートである。
【図9】は、本発明に係る建造物状態変化検知に関するフローチャートである。
【図10】は、本発明に係る天候情報収集に関するフローチャートである。
【図11】は、本発明に係る天気情報提供に関するフローチャートである。
【図12】は、本発明に係る地震警告一斉通知に関するフローチャートである。
【図13】は、本発明に係るソフトウェアダウンロードによるユーザインターフェイス更新に関するフローチャートである。
【図14】は、本発明に係る燃料補給情報提案に関するフローチャートである。
【図15】は、本発明に係る近隣利用可能施設提案に関するフローチャートである。
【符号の説明】
【0181】
1 GPS受信部
2 ビーコン受信部
3 送受信部
4 ジャイロセンサ
5 車速センサ
6 記憶媒体
7 ディスプレイ
8 スピーカ
9 操作部
10 カメラ
11 センサ部
12 処理部
13 記憶部
14 表示部
15 操作部
16 処理部
100 ナビゲーション装置
200 サーバ装置
300 無線通信装置
400 インターネット
500 端末
600 道路情報センサ
A 車両
B 情報センター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体に備えられ、前記移動体の位置を検出する位置検出部と、送受信部と、処理部と、表示部と、記憶媒体と、を備えるナビゲーション装置と、前記送受信部と双方向無線通信を行う無線通信装置と、地図情報データベースを有するサーバ装置と、を有する移動体ナビゲーションシステムであって、
前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴とする移動体ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記処理部は、前記送受信部を介して前記無線通信装置に目的地情報を送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記目的地情報を受信し、受信した目的地情報、受信した移動体位置に基づき経路探索を行い、経路探索結果を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記経路探索結果を受信し前記記憶媒体に記憶させ、前記記憶媒体に記憶された経路探索結果に基づき前記表示部に経路表示をさせることを特徴とする請求項1に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、操作部を備え、
前記地図表示中に前記操作部において地図縮尺変更操作がされると、前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い縮尺を変更した地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記地図表示上優先度の高い地図情報を送信後、前記サーバ装置は、縮尺の異なる地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記送受信部と前記無線通信装置とは、回線を占有しない常時接続状態で通信を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項6】
契約者識別IDおよび契約者特定IDそれぞれについて前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であり、
契約者識別IDが送信可で契約者特定IDが送信不可に設定される場合、前記サーバ装置は、前記処理部から前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した契約者識別IDから正規契約者であることを確認後、前記地図表示上優先度の高い地図情報の抽出および送信を開始することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記ナビゲーション装置は、少なくとも一種類のセンサを備え、
前記処理部は、前記センサの検出情報を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記検出情報を受信し取得することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記処理部は、前記サーバ装置から前記無線通信装置および前記送受信部を介して検出情報要求を受信すると、前記検出情報を送信することを特徴とする請求項7に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に応じて対価を算出することを特徴とする請求項8に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記検出情報の種類ごとに前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき前記地図情報データベースの地図上にない道路を前記移動体が走行しているらしいことを検出すると、前記地図上の既存道路からの進入路を予測し、予測した進入路そばを走行予定の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項12】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき渋滞が予測される道路を検出すると、その道路を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状況を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記少なくとも一種類のセンサには気温センサおよび/または湿度センサが含まれ、前記サーバ装置は、取得した気温情報および/または湿度情報を、他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記サーバ装置は、前記地図情報データベースの地図の状態から状態が変化していると予測される建造物の横を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより建造物の状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項15】
前記ナビゲーション装置は、カメラを有し、
前記処理部は、前記カメラが撮影した空の状態の撮影画像を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記撮影画像を受信し取得し、取得した撮影画像または取得した撮影画像に基づく天候情報を他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項16】
前記サーバ装置は、前記無線通信装置に無線接続される複数のナビゲーション装置に前記無線通信装置を介して警告情報を一斉に通知することを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項17】
前記サーバ装置は、ソフトウェアを前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して前記ソフトウェアを受信すると受信したソフトウェアを前記記憶媒体に記憶させ、記憶されたソフトウェアのインストールを行うことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項18】
前記ナビゲーション装置は、燃料量センサと、通知部と、を有し、
前記処理部は、前記燃料量センサにより検出される燃料量が所定量以下となったことを検知すると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して燃料補給情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記燃料量センサにより検出された燃料量および前記サーバ装置が有する燃料補給施設の営業時間情報に基づき、前記燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設を検索し、検索された燃料補給施設に関する情報である燃料補給情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記燃料補給情報を受信し受信した燃料補給情報に基づき前記通知部に燃料補給手段の選択肢を通知させることを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項19】
前記燃料補給施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることを特徴とする請求項18に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項20】
前記ナビゲーション装置は、通知部と、操作部と、を有し、
前記処理部は、前記操作部において所定の操作がされると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して近隣利用可能施設情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記サーバ装置が有する施設の営業時間情報に基づき営業時間内に到達可能と予測される近隣施設を検索し、検索された近隣施設に関する情報である近隣利用可能施設情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記近隣利用可能施設情報を受信し受信した近隣利用可能施設情報に基づき前記通知部に通知をさせることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項21】
前記施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることを特徴とする請求項20に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項22】
移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、
前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項23】
ナビゲーション装置が検出した移動体位置を含む地図情報要求を前記ナビゲーション装置から無線通信を用いて受信すると、受信した移動体位置に基づく地図情報を無線通信を用いて前記ナビゲーション装置に送信することを特徴とするサーバ装置。
【請求項1】
移動体に備えられ、前記移動体の位置を検出する位置検出部と、送受信部と、処理部と、表示部と、記憶媒体と、を備えるナビゲーション装置と、前記送受信部と双方向無線通信を行う無線通信装置と、地図情報データベースを有するサーバ装置と、を有する移動体ナビゲーションシステムであって、
前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴とする移動体ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記処理部は、前記送受信部を介して前記無線通信装置に目的地情報を送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記目的地情報を受信し、受信した目的地情報、受信した移動体位置に基づき経路探索を行い、経路探索結果を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記経路探索結果を受信し前記記憶媒体に記憶させ、前記記憶媒体に記憶された経路探索結果に基づき前記表示部に経路表示をさせることを特徴とする請求項1に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項3】
前記ナビゲーション装置は、操作部を備え、
前記地図表示中に前記操作部において地図縮尺変更操作がされると、前記サーバ装置は、前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示上優先度の高い縮尺を変更した地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信することを繰り返し、
前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき前記表示部に地図表示をさせることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項4】
前記地図表示上優先度の高い地図情報を送信後、前記サーバ装置は、縮尺の異なる地図表示上優先度の高い地図情報を前記地図情報データベースから抽出し抽出された地図情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して地図情報を受信し受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項5】
前記送受信部と前記無線通信装置とは、回線を占有しない常時接続状態で通信を行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項6】
契約者識別IDおよび契約者特定IDそれぞれについて前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であり、
契約者識別IDが送信可で契約者特定IDが送信不可に設定される場合、前記サーバ装置は、前記処理部から前記送受信部および前記無線通信装置を介して受信した契約者識別IDから正規契約者であることを確認後、前記地図表示上優先度の高い地図情報の抽出および送信を開始することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項7】
前記ナビゲーション装置は、少なくとも一種類のセンサを備え、
前記処理部は、前記センサの検出情報を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記検出情報を受信し取得することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項8】
前記処理部は、前記サーバ装置から前記無線通信装置および前記送受信部を介して検出情報要求を受信すると、前記検出情報を送信することを特徴とする請求項7に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項9】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に応じて対価を算出することを特徴とする請求項8に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項10】
前記検出情報の種類ごとに前記ナビゲーション装置から前記サーバ装置への送信可否を設定可能であることを特徴とする請求項7〜請求項9のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項11】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき前記地図情報データベースの地図上にない道路を前記移動体が走行しているらしいことを検出すると、前記地図上の既存道路からの進入路を予測し、予測した進入路そばを走行予定の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項12】
前記サーバ装置は、前記取得した検出情報に基づき渋滞が予測される道路を検出すると、その道路を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより道路状況を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項7〜請求項11のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項13】
前記少なくとも一種類のセンサには気温センサおよび/または湿度センサが含まれ、前記サーバ装置は、取得した気温情報および/または湿度情報を、他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項14】
前記サーバ装置は、前記地図情報データベースの地図の状態から状態が変化していると予測される建造物の横を走行予定または走行中の移動体に設けられカメラを有するナビゲーション装置に撮影要求を送信し、前記撮影要求を受信し前記カメラにより建造物の状態を撮影した前記ナビゲーション装置から撮影画像を受信し取得することを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項15】
前記ナビゲーション装置は、カメラを有し、
前記処理部は、前記カメラが撮影した空の状態の撮影画像を前記送受信部を介して前記無線通信装置に送信し、
前記サーバ装置は、前記無線通信装置を介して前記撮影画像を受信し取得し、取得した撮影画像または取得した撮影画像に基づく天候情報を他のナビゲーション装置からの要求に応じて前記他のナビゲーション装置に送信することを特徴とする請求項1〜請求項14のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項16】
前記サーバ装置は、前記無線通信装置に無線接続される複数のナビゲーション装置に前記無線通信装置を介して警告情報を一斉に通知することを特徴とする請求項1〜請求項15のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項17】
前記サーバ装置は、ソフトウェアを前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、前記処理部は、前記送受信部を介して前記ソフトウェアを受信すると受信したソフトウェアを前記記憶媒体に記憶させ、記憶されたソフトウェアのインストールを行うことを特徴とする請求項1〜請求項16のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項18】
前記ナビゲーション装置は、燃料量センサと、通知部と、を有し、
前記処理部は、前記燃料量センサにより検出される燃料量が所定量以下となったことを検知すると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して燃料補給情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記燃料量センサにより検出された燃料量および前記サーバ装置が有する燃料補給施設の営業時間情報に基づき、前記燃料量で営業時間内に到達可能と予測される燃料補給施設を検索し、検索された燃料補給施設に関する情報である燃料補給情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記燃料補給情報を受信し受信した燃料補給情報に基づき前記通知部に燃料補給手段の選択肢を通知させることを特徴とする請求項1〜請求項17のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項19】
前記燃料補給施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることを特徴とする請求項18に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項20】
前記ナビゲーション装置は、通知部と、操作部と、を有し、
前記処理部は、前記操作部において所定の操作がされると、前記サーバ装置に前記送受信部および前記無線通信装置を介して近隣利用可能施設情報要求を行い、
前記サーバ装置は、前記要求を受け、前記サーバ装置が有する施設の営業時間情報に基づき営業時間内に到達可能と予測される近隣施設を検索し、検索された近隣施設に関する情報である近隣利用可能施設情報を前記無線通信装置を介して前記送受信部に送信し、
前記処理部は、前記送受信部を介して前記近隣利用可能施設情報を受信し受信した近隣利用可能施設情報に基づき前記通知部に通知をさせることを特徴とする請求項1〜請求項19のいずれかに記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項21】
前記施設の営業時間情報は各施設のサービス提供者が端末よりインターネットなどの回線を介して登録可能であることを特徴とする請求項20に記載の移動体ナビゲーションシステム。
【請求項22】
移動体に備えられ、位置検出部と、記憶媒体と、を有し、
前記位置検出部が検出した移動体位置を含む地図情報要求を無線通信を用いてサーバ装置に送信し、前記移動体位置に基づく地図情報を前記サーバ装置から無線通信を用いて受信し、受信した地図情報を前記記憶媒体に記憶させ、記憶された地図情報および前記位置検出部により検出された移動体位置に基づき地図表示を行うことを特徴とするナビゲーション装置。
【請求項23】
ナビゲーション装置が検出した移動体位置を含む地図情報要求を前記ナビゲーション装置から無線通信を用いて受信すると、受信した移動体位置に基づく地図情報を無線通信を用いて前記ナビゲーション装置に送信することを特徴とするサーバ装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
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【図10】
【図11】
【図12】
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【図14】
【図15】
【公開番号】特開2009−192420(P2009−192420A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34688(P2008−34688)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.VICS
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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