説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】抵抗変化素子を半導体装置に組み込む際の必要なフォトマスクを削減しても高密度化が可能な抵抗変化素子を搭載した半導体装置及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】配線溝を有する層間絶縁膜14と、配線溝に埋め込まれた配線16aと、配線16aを含む層間絶縁膜14上に形成されるとともに、配線16aに通ずる下穴を有する層間絶縁膜18と、少なくとも下穴が配置された領域における配線16a上に形成されるとともに、抵抗が変化する抵抗変化膜19aと、下穴が配置された領域における抵抗変化膜19a上に形成されたバリアメタル20aと、下穴が配置された領域におけるバリアメタル20a上に形成されたプラグ21aと、を備え、抵抗変化素子5は、第1電極と第2電極との間に抵抗変化膜19aが介在した構成となっており、配線16aは、第1電極を兼ね、バリアメタル20aは、第2電極を兼ねる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関し、特に、多層配線層の内部に抵抗変化型不揮発素子(以下、「抵抗変化素子」)を有するプログラマブルロジックデバイス又は不揮発性メモリデバイスを搭載した半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗が高いオフ状態と抵抗が低いオン状態を、電圧を印加することによりスイッチングする抵抗変化素子は、半導体装置の中で、不揮発性メモリまたは不揮発性スイッチとして用いることができる。不揮発性メモリとして用いる場合、広く用いられているフラッシュメモリに比べて、低電圧で動作が可能であること、情報を読み出す速度をより高速にできることが利点となっている。また、不揮発性スイッチとして用いる場合、プログラマブルロジックデバイスに用いられているスイッチに用いることで、素子寸法を大幅に小面積化し、さらに消費電力・動作速度の改善が期待されている。
【0003】
抵抗変化素子の一つとして、電気化学反応を利用した抵抗変化素子が非特許文献1に開示されている。この抵抗変化素子は、第1電極101、第2電極102、さらにそれら2つの電極101、102で挟まれた抵抗変化膜103から構成される(図8参照)。抵抗変化膜103は金属イオンが伝導可能なイオン伝導層であり、第1電極101は電圧を印加することで容易に酸化されて金属イオンを抵抗変化膜103に供給する酸化可能電極であり、第2電極102は酸化還元反応等の電気化学反応に関与しない電極(不関電極)である。オフからオン状態へ遷移させるには、第1電極101を接地して、第2電極102に負電圧を印加する。このとき、第1電極101の金属の一部が電気化学反応(酸化反応)によって金属イオンに変わり、イオン伝導層である抵抗変化膜103に溶解する。そして、抵抗変化膜103中の金属イオンが第2電極102と抵抗変化膜103の界面で金属となって析出(還元)し、第1電極101と第2電極102が接続された金属架橋が形成される。第1電極101と第2電極102が金属架橋を介して電気的に接続されることで、スイッチが低抵抗(オン)状態になる。一方、オンの状態から高抵抗(オフ)の状態へ遷移させるには、第1電極101を接地して、第2電極102に正電圧を印加する。負の電圧の印加で、抵抗変化膜103中の金属架橋の一部が切断されてオフの状態へ遷移する。特許文献1によると、金属イオンには銅イオンが用いられ、その供給源となる第1電極101は銅が用いられ、イオン伝導層となる抵抗変化膜103として酸化タンタル等の金属酸化物が用いられ、さらに、第2電極102として反応に寄与しにくい白金が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−319028号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】Shunichi Kaeriyama et al.,“A Nonvolatile Programmable Solid-Electrolyte Nanometer Switch”, IEEE Journal of Solid State Circuits, Vol. 40, No.1, p.168-176, 2005.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
【0007】
ところで、電気化学反応を利用する抵抗変化素子を半導体装置に組み込むに際しては、抵抗変化素子の小型化による高密度化、および作製工程を簡略化する必要がある。また、最先端の半導体装置の配線材料は主に銅で構成されており、銅配線内に抵抗変化素子を効率的に形成する手法が望まれている。抵抗変化素子を効率的に形成する手法としては、工程数を削減し、必要なフォトマスクの数を削減することが挙げられる。フォトマスクの数が少なければ少ないほど、作製コストを下げることに繋がる。さらなるコスト削減のためには、フォトマスク数を極限まで削減することが求められる。
【0008】
また、工程数を削減する以外に、微細化へ対応するための課題がある。半導体装置は、世代が進むにつれて加工ピッチが狭められている。そのため、多層銅配線の配線間の横方向および縦方向の距離が縮小されている。抵抗変化素子を配線間によりコンパクトに配置させることが求められる。
【0009】
しかしながら、従来技術では、ULSI(Ultra-Large Scale Integration)の多層銅配線内部にスイッチング素子を高密度に配置することが実現されていなかった。
【0010】
本発明の主な課題は、抵抗変化素子を半導体装置に組み込む際の必要なフォトマスクを削減しても高密度化が可能な抵抗変化素子を搭載した半導体装置及びその製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の視点においては、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置であって、前記多層配線層は、配線溝を有する第1層間絶縁膜と、前記配線溝に埋め込まれた配線と、前記配線を含む前記第1層間絶縁膜上に形成されるとともに、前記配線に通ずる下穴を有する第2層間絶縁膜と、少なくとも前記下穴が配置された領域における前記配線上に形成されるとともに、抵抗が変化する抵抗変化膜と、前記下穴が配置された領域における前記抵抗変化膜上に形成されたバリアメタルと、前記下穴が配置された領域における前記バリアメタル上に形成されたプラグと、を備え、前記抵抗変化素子は、第1電極と第2電極との間に前記抵抗変化膜が介在した構成となっており、前記配線は、前記第1電極を兼ね、前記バリアメタルは、前記第2電極を兼ねることを特徴とする。
【0012】
本発明の前記半導体装置において、前記配線は、ダマシン法により形成されることが好ましい。
【0013】
本発明の前記半導体装置において、前記抵抗変化膜は、前記配線上、乃至前記下穴の側壁面上に形成され、前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面乃至内側面上に形成されていることが好ましい。
【0014】
本発明の前記半導体装置において、前記第1層間絶縁膜と前記第2層間絶縁膜との間に形成されるとともに、前記下穴と同じ位置に前記配線に通ずる開口部を有するバリア絶縁膜を備え、前記抵抗変化膜は、前記開口部が配置された領域における前記配線上に形成されていることが好ましい。
【0015】
本発明の前記半導体装置において、前記抵抗変化膜は、前記配線を含む前記バリア絶縁膜上に形成され、前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面、乃至前記下穴の側壁面上に形成されていることが好ましい。
【0016】
本発明の前記半導体装置において、前記抵抗変化膜は、前記配線を含む前記第1層間絶縁膜上に形成され、前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面、乃至前記下穴の側壁面上に形成されていることが好ましい。
【0017】
本発明の前記半導体装置において、前記プラグは、シングルダマシン法により形成されることが好ましい。
【0018】
本発明の前記半導体装置において、前記配線は、Cuを含み、前記抵抗変化膜は、Siを含む酸化物、或いは、Ti又はTaを含む酸化物、若しくは、それらの酸化物の積層構造であり、前記バリアメタルは、Ru、Ti、Taのいずれかを含み、前記プラグは、少なくとも、Cu、Al、またはWを含む酸化物、Siを含むことが好ましい。
【0019】
本発明の第2の視点においては、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線が埋め込まれた第1層間絶縁膜上に第2層間絶縁膜を堆積する工程と、前記第2層間絶縁膜において前記配線に通ずる下穴を形成する工程と、前記下穴内に抵抗変化膜及びバリアメタルを介してプラグを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0020】
本発明の第3の視点においては、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線が埋め込まれた第1層間絶縁膜上にバリア絶縁膜を堆積する工程と、フォトマスクを用いて前記バリア絶縁膜において前記配線に通ずる開口部を形成する工程と、前記開口部を含む前記バリア絶縁膜上に抵抗変化膜を堆積する工程と、前記抵抗変化膜上に第2層間絶縁膜を堆積する工程と、前記フォトマスクと同一のフォトマスクを用いて前記第2層間絶縁膜において前記抵抗変化膜に通ずる下穴を形成する工程と、前記下穴内にバリアメタルを介してプラグを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【0021】
本発明の第4の視点においては、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線が埋め込まれた第1層間絶縁膜上に抵抗変化膜を堆積する工程と、前記抵抗変化膜上に第2層間絶縁膜を堆積する工程と、前記第2層間絶縁膜において前記抵抗変化膜に通ずる下穴を形成する工程と、前記下穴内にバリアメタルを介してプラグを形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、抵抗変化素子の第2電極をプラグのバリアメタルと兼ねることで、抵抗変化素子の小型化による高密度化を実現するとともに、抵抗変化素子を作製するために必要なフォトマスクの数を1枚に減らすことができる。工程数を簡略化できることと相まって作製に要するコストを削減することができる。抵抗変化素子の小型化が可能であることから、半導体装置の微細化が進んで、銅配線間のピッチが狭くなった場合においても、抵抗変化素子を半導体装置内に集積化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図2】本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。
【図3】本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。
【図4】本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図5】本発明の実施例2に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【図6】本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図7】本発明の実施例3に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【図8】従来例に係る抵抗変化素子の基本構成を模式的に示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施形態1に係る半導体装置では、半導体基板(図1の11)上の多層配線層の内部に抵抗変化素子(図1の5)を有する半導体装置(図1の1)であって、前記多層配線層は、配線溝を有する第1層間絶縁膜(図1の14)と、前記配線溝に埋め込まれた配線(図1の16a)と、前記配線を含む前記第1層間絶縁膜上に形成されるとともに、前記配線に通ずる下穴を有する第2層間絶縁膜(図1の18)と、少なくとも前記下穴が配置された領域における前記配線上に形成されるとともに、抵抗が変化する抵抗変化膜(図1の19a)と、前記下穴が配置された領域における前記抵抗変化膜上に形成されたバリアメタル(図1の20a)と、前記下穴が配置された領域における前記バリアメタル上に形成されたプラグ(図1の21a)と、を備え、前記抵抗変化素子は、第1電極と第2電極との間に前記抵抗変化膜が介在した構成となっており、前記配線は、前記第1電極を兼ね、前記バリアメタルは、前記第2電極を兼ねる。
【0025】
本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造方法では、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線(図2(A)の16a)が埋め込まれた第1層間絶縁膜(図2(A)の14)上に第2層間絶縁膜(図2(A)の18)を堆積する工程と、前記第2層間絶縁膜(図2(B)の18)において前記配線(図2(B)の16a)に通ずる下穴(図2(B)の18a)を形成する工程と、前記下穴内に抵抗変化膜(図2(D)の19a)及びバリアメタル(図2(D)の20a)を介してプラグ(図2(D)の21a)を形成する工程と、を含む。
【0026】
本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造方法では、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線(図5(A)の16a)が埋め込まれた第1層間絶縁膜(図5(A)の14)上にバリア絶縁膜(図5(A)の17)を堆積する工程と、フォトマスクを用いて前記バリア絶縁膜(図5(A)の17)において前記配線(図5(A)の16a)に通ずる開口部(図5(A)の17a)を形成する工程と、前記開口部(図5(B)の17a)を含む前記バリア絶縁膜(図5(B)の17)上に抵抗変化膜(図5(B)の31)を堆積する工程と、前記抵抗変化膜(図5(C)の31)上に第2層間絶縁膜(図5(C)の18)を堆積する工程と、前記フォトマスクと同一のフォトマスクを用いて前記第2層間絶縁膜(図5(C)の18)において前記抵抗変化膜(図5(C)の31)に通ずる下穴(図5(C)の18a)を形成する工程と、前記下穴内にバリアメタル(図5(D)の20a)を介してプラグ(図5(A)の21a)を形成する工程と、を含む。
【0027】
本発明の実施形態4に係る半導体装置の製造方法では、半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置の製造方法であって、配線溝に配線(図7(B)の16a)が埋め込まれた第1層間絶縁膜(図7(B)の14)上に抵抗変化膜(図7(B)の32)を堆積する工程と、前記抵抗変化膜(図7(C)の32)上に第2層間絶縁膜(図7(C)の18)を堆積する工程と、前記第2層間絶縁膜(図7(C)の18)において前記抵抗変化膜(図7(C)の32)に通ずる下穴(図7(C)の18a)を形成する工程と、前記下穴内にバリアメタル(図7(D)の20a)を介してプラグ(図7(D)の21a)を形成する工程と、を含む。
【0028】
なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の体用に限定することを意図するものではない。
【実施例1】
【0029】
本発明の実施例1に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【0030】
実施例1に係る半導体装置1は、半導体基板11上の多層配線層の内部に抵抗変化素子5を有する装置である。多層配線層は、半導体基板11上にて、層間絶縁膜12、バリア絶縁膜13、層間絶縁膜14、バリア絶縁膜17、層間絶縁膜18、バリア絶縁膜22、層間絶縁膜23、バリア絶縁膜26、層間絶縁膜27の順に積層した絶縁積層体を有する。多層配線層は、層間絶縁膜14及びバリア絶縁膜13に形成された配線溝にバリアメタル15aを介して配線16aが埋め込まれており、層間絶縁膜14及びバリア絶縁膜13の別の位置に形成された他の配線溝にバリアメタル15bを介して配線16bが埋め込まれている。多層配線層は、層間絶縁膜23及びバリア絶縁膜22に形成された配線溝にバリアメタル24aを介して配線25aが埋め込まれており、層間絶縁膜23及びバリア絶縁膜22の別の位置に形成された他の配線溝にバリアメタル24bを介して配線25bが埋め込まれている。多層配線層は、層間絶縁膜18及びバリア絶縁膜17に形成された下穴にバリアメタル24bを介してプラグ25cが埋め込まれており、配線25bとプラグ25cが一体となっており、配線25b及びプラグ25cの側面乃至底面がバリアメタル24bによって覆われており、バリアメタル24bの底面が配線16bの上面と接している。多層配線層は、バリア絶縁膜17及び層間絶縁膜18に形成された下穴に、抵抗変化膜19a及びバリアメタル20aを介してプラグ21aが埋め込まれており、抵抗変化膜19aの底面が配線16aの上面と接し、プラグ21aの上面がバリアメタル24aと接している。
【0031】
抵抗変化素子5は、抵抗変化型不揮発素子であり、例えば、イオン伝導体中における金属イオン移動と電気化学反応とを利用したスイッチング素子とすることができる。抵抗変化素子5は、第1電極となる配線16aと、第2電極となるバリアメタル20aとの間に抵抗変化膜19aが介在した構成となっている。バリアメタル20aおよび配線16aは、抵抗変化素子5を形成しない場合においても必要であるため、抵抗変化素子5を付加することで新たに必要となるのは、抵抗変化膜19aのみである。すなわち、バリアメタル20aが第2電極を兼ねるとともに、配線16aが第1電極を兼ねることで、工程数を削減することができる。通常の配線工程に追加工程として、1枚のマスクを作成するだけで、抵抗変化素子5を搭載することができ、低コスト化を同時に達成することができるようになる。必要となる1枚のマスクは、バリア絶縁膜17及び層間絶縁膜18に下穴を形成するためのものである。抵抗変化素子5は、バリア絶縁膜17に形成された開口部の領域にて抵抗変化膜19aの底面と配線16aの上面が接しており、さらに、抵抗変化膜19aの上面及び内側面とバリアメタル20aの底面及び外側面が接している。抵抗変化素子5は、電圧の印加、あるいは電流を流すことで高抵抗状態と低抵抗状態間のスイッチングを行い、例えば、抵抗変化膜19a中への配線16aに含まれる金属イオンの電界による拡散を利用してスイッチングを行う。
【0032】
半導体基板11は、半導体素子(図示せず)が形成された基板である。半導体基板11には、例えば、シリコン基板、単結晶基板、SOI(Silicon on Insulator)基板、TFT(Thin Film Transistor)基板、液晶製造用基板等の基板を用いることができる。
【0033】
層間絶縁膜12は、半導体基板11上に形成された絶縁膜である。層間絶縁膜12には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸化膜よりも比誘電率の低い低誘電率膜(例えば、SiOCH膜)等を用いることができる。層間絶縁膜12は、複数の絶縁膜を積層したものであってもよい。
【0034】
バリア絶縁膜13は、層間絶縁膜12、14間に介在したバリア性を有する絶縁膜である。バリア絶縁膜13は、配線16a、16b用の配線溝の加工時にエッチングストップ層としての役割を有する。バリア絶縁膜13には、例えば、SiN膜、SiC膜、SiCN膜等を用いることができる。バリア絶縁膜13には、配線16a、16bを埋め込むための配線溝が形成されており、当該配線溝にバリアメタル15a、15bを介して配線16a、16bが埋め込まれている。バリア絶縁膜13は、配線溝のエッチング条件の選択によっては削除することもできる。
【0035】
層間絶縁膜14は、バリア絶縁膜13上に形成された絶縁膜である。層間絶縁膜14には、例えば、シリコン酸化膜、シリコン酸化膜よりも比誘電率の低い低誘電率膜(例えば、SiOCH膜)等を用いることができる。層間絶縁膜14は、複数の絶縁膜を積層したものであってもよい。層間絶縁膜14には、配線16a、16bを埋め込むための配線溝が形成されており、当該配線溝にバリアメタル15a、15bを介して配線16a、16bが埋め込まれている。
【0036】
配線16aは、層間絶縁膜14及びバリア絶縁膜13に形成された配線溝にバリアメタル15aを介して埋め込まれた配線である。配線16aは、抵抗変化素子5の第1電極を兼ね、抵抗変化膜19aと直接接している。なお、配線16aと抵抗変化膜19aの間には、電極層などが挿入されていてもよい。電極層が形成される場合は、電極層と抵抗変化膜19aは連続工程にて堆積され、連続工程にて加工される。また、抵抗変化膜19aの下部がコンタクトプラグを介して下層配線に接続されることはない。配線16aには、抵抗変化膜19aにおいて拡散、イオン伝導可能な金属が用いられ、例えば、Cu等を用いることができる。配線16aは、Alと合金化されていてもよく、シリサイド化、又は窒化されていてもよい。配線16aは、表面がシリサイド化、又は窒化されていてもよい。
【0037】
配線16bは、層間絶縁膜14及びバリア絶縁膜13に形成された配線溝(配線16a用の配線溝とは別の位置に配された配線溝)にバリアメタル15bを介して埋め込まれた配線である。配線16bには、配線16aと同一材料を用いることができ、例えば、Cu等を用いることができる。配線16bは、Alと合金化されていてもよく、シリサイド化、又は窒化されていてもよい。配線16bは、表面がシリサイド化、又は窒化されていてもよい。
【0038】
バリアメタル15a、15bは、配線16a、16bに含まれる成分(金属)が層間絶縁膜14やその下層へ拡散することを抑制(防止)するために、配線16a、16bの側面乃至底面を被覆する、バリア性を有する導電性膜である。バリアメタル15a、15bには、例えば、配線16a、16bがCuを主成分とする金属元素からなる場合には、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、炭窒化タングステン(WCN)のような高融点金属やその窒化物等、またはそれらの積層膜を用いることができる。
【0039】
バリア絶縁膜17は、配線16a、16bを含む層間絶縁膜14上に形成され、配線16a、16bに係る金属(例えば、Cu)の酸化を防いだり、層間絶縁膜14中への配線16a、16bに係る金属の拡散を防いだりする役割を有する。バリア絶縁膜17には、例えば、SiC膜、SiCN膜、SiN膜、及びそれらの積層構造等を用いることができる。バリア絶縁膜17は、配線16a、16b上にて開口部を有する。バリア絶縁膜17の開口部においては配線16aと抵抗変化膜19aが接しており、バリア絶縁膜17の別の位置の開口部においては配線16bとバリアメタル24bが接している。バリア絶縁膜17の開口部は、配線16a、16bの領域内に形成されている。このようにすることで、凹凸の小さい配線16aの表面上に抵抗変化素子5を形成することができるようになる。
【0040】
層間絶縁膜18は、バリア絶縁膜17上に形成された絶縁膜である。層間絶縁膜18には、例えば、シリコン酸化膜、SiOC膜、シリコン酸化膜よりも比誘電率の低い低誘電率膜(例えば、SiOCH膜)などを用いることができる。層間絶縁膜18は、複数の絶縁膜を積層したものであってもよい。層間絶縁膜18は、層間絶縁膜12、14と同一材料としてもよい。層間絶縁膜18には、プラグ21aを埋め込むための下穴が形成されており、当該下穴に抵抗変化膜19aおよび抵抗変化膜19a及びバリアメタル20aを介してプラグ21aが埋め込まれている。層間絶縁膜18には、プラグ25cを埋め込むための他の下穴(プラグ21a用の下穴とは別の位置の下穴)が形成されており、当該下穴にバリアメタル24bを介してプラグ25cが埋め込まれている。
【0041】
抵抗変化膜19aは、抵抗が変化する膜である。抵抗変化膜19aは、配線16a(第1電極)に係る金属の作用(拡散、イオン伝導など)により抵抗が変化する材料を用いることができ、抵抗変化素子5の抵抗変化を金属イオンの析出によって行う場合には、イオン伝導可能な膜が用いられ、例えば、Taを含む酸化物絶縁膜であって、Ta、TaSiO等を用いることができる。また、抵抗変化膜19aは、下からTa、TaSiOの順に積層した積層構造とすることができる。このような積層構造とすることで、抵抗変化膜19aをイオン伝導層として用いた場合には、低抵抗時(ON時)にイオン伝導層内部に形成される金属イオン(例えば、銅イオン)による架橋を、Ta層で分断することで、OFF時に金属イオンを容易に回収することができるようになり、スイッチング特性を向上させることができるようになる。抵抗変化膜19aは、バリア絶縁膜17の開口部における配線16a上に形成されるとともに、バリア絶縁膜17及び層間絶縁膜18の開口部の側壁面上に形成されている。
【0042】
バリアメタル20aは、プラグ21aに含まれる金属が抵抗変化膜19a及び層間絶縁膜18やそれらの下層へ拡散することを防止するために、プラグ21aの側面乃至底面を被覆する、バリア性を有する導電性膜である。バリアメタル20aは、抵抗変化素子5の第2電極の役割を担い、抵抗変化膜19aの上面及至内側面と接している。バリアメタル20aには、プラグ21aに係る金属よりもイオン化しにくく、抵抗変化膜19aにおいて拡散、イオン電導しにくい金属が用いられ、抵抗変化膜19aに係る金属成分(Ta)よりも酸化の自由エネルギーの絶対値が小さい金属材料とすることが好ましい。バリアメタル20aには、例えば、プラチナ(Pt)、ルテニウム(Ru)、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、炭窒化タングステン(WCN)のような高融点金属やその窒化物等、またはそれらの積層膜を用いることができる。また、バリアメタル20aの上面及び側面にPt、Ru等の金属材料を主成分として酸素を添加してもよく、また酸素を添加した層との積層構造にしてもよい。
【0043】
プラグ21aは、バリア絶縁膜17及び層間絶縁膜18に形成された下穴において抵抗変化膜19a及びバリアメタル20aを介して形成されている。プラグ21aは、バリアメタル24aとバリアメタル20aが電気的により低抵抗に接続できるようにする。プラグ21aには、例えば、Al、Cu、W等を用いることができる。CuはAlと合金化されていてもよい。さらに、プラグ21aはシリサイド化、又は窒化されていてもよい。
【0044】
バリア絶縁膜22は、層間絶縁膜18と層間絶縁膜23との間に介在した絶縁膜である。バリア絶縁膜22は、プラグ21aに係る金属(例えば、Cu)の酸化を防いだり、層間絶縁膜18中へのプラグ21aに係る金属の拡散を防ぐ役割を有する。バリア絶縁膜22には、例えば、SiN膜、SiC膜、SiCN膜等を用いることができる。バリア絶縁膜22には、配線25a、25bを埋め込むための配線溝が形成されており、当該配線溝にバリアメタル24a、24bを介して配線25a、25bが埋め込まれている。
【0045】
層間絶縁膜23は、バリア絶縁膜22上に形成された絶縁膜である。層間絶縁膜23には、例えば、シリコン酸化膜、SiOC膜、シリコン酸化膜よりも比誘電率の低い低誘電率膜(例えば、SiOCH膜)などを用いることができる。層間絶縁膜23は、複数の絶縁膜を積層したものであってもよい。層間絶縁膜23は、層間絶縁膜12、14、18と同一材料としてもよい。層間絶縁膜23には、配線25aを埋め込むための配線溝が形成されており、当該配線溝にバリアメタル24aを介して配線25aが埋め込まれている。層間絶縁膜23には、配線25bを埋め込むための他の配線溝(配線25a用の配線溝とは別の位置に形成された配線溝)が形成されており、当該配線溝にバリアメタル24bを介して配線25bが埋め込まれている。
【0046】
配線25aは、層間絶縁膜23及びバリア絶縁膜22に形成された配線溝にバリアメタル24aを介して埋め込まれた配線である。配線25aには、例えば、Cuを用いることができる。
【0047】
配線25bは、層間絶縁膜23及びバリア絶縁膜22に形成された他の配線溝にバリアメタル24bを介して埋め込まれた配線である。配線25bは、プラグ25cと一体になっている。プラグ25cは、層間絶縁膜18、バリア絶縁膜17に形成された下穴にバリアメタル24bを介して埋め込まれている。プラグ25cは、バリアメタル24bを介して配線16bと電気的に接続されている。配線25b及びプラグ25cには、例えば、Cuを用いることができる。
【0048】
バリアメタル24aは、配線25aに係る金属が層間絶縁膜23、層間絶縁膜18やその下層へ拡散することを防止するために、配線25aの側面乃至底面を被覆する、バリア性を有する導電性膜である。バリアメタル24aには、例えば、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、炭窒化タングステン(WCN)のような高融点金属やその窒化物等、またはそれらの積層膜を用いることができる。
【0049】
バリアメタル24bは、配線25b(プラグ25cを含む)に係る金属が層間絶縁膜23、層間絶縁膜18やそれらの下層へ拡散することを防止するために、配線25b及びプラグ25cの側面乃至底面を被覆する、バリア性を有する導電性膜である。バリアメタル24bには、例えば、タンタル(Ta)、窒化タンタル(TaN)、窒化チタン(TiN)、炭窒化タングステン(WCN)のような高融点金属やその窒化物等、またはそれらの積層膜を用いることができる。
【0050】
バリア絶縁膜26は、配線25a、25bを含む層間絶縁膜23上に形成され、配線25a、25bに係る金属(例えば、Cu)の酸化を防いだり、上層への配線25a、25bに係る金属の拡散を防いだりする役割を有する絶縁膜である。バリア絶縁膜26には、例えば、SiC膜、SiCN膜、SiN膜、及びそれらの積層構造等を用いることができる。
【0051】
層間絶縁膜27は、バリア絶縁膜26上に形成された絶縁膜である。層間絶縁膜27には、例えば、シリコン酸化膜、SiOC膜、シリコン酸化膜よりも比誘電率の低い低誘電率膜(例えば、SiOCH膜)などを用いることができる。層間絶縁膜23は、複数の絶縁膜を積層したものであってもよい。
【0052】
次に、本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図2、図3は、本発明の実施例1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【0053】
まず、半導体基板11(例えば、半導体素子が形成された基板)上に層間絶縁膜12(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、層間絶縁膜12上にバリア絶縁膜13(例えば、SiN膜、膜厚50nm)を堆積し、その後、バリア絶縁膜13上に層間絶縁膜14(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、リソグラフィ法(フォトレジスト形成、ドライエッチング、フォトレジスト除去を含む)を用いて、層間絶縁膜14及びバリア絶縁膜13に配線溝を形成し、その後、シングルダマシン法により当該配線溝にバリアメタル15a、15b(例えば、TaN/Ta、膜厚5nm/5nm)を介して配線16a、16b(例えば、銅)を埋め込み、その後、配線16a、16bを含む層間絶縁膜14上にバリア絶縁膜17(例えば、SiN膜、膜厚50nm)及び層間絶縁膜18(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積する(ステップA1;図2(A)参照)。
【0054】
ステップA1において、層間絶縁膜12、14、18、バリア絶縁膜13、17は、プラズマCVD法によって形成することができる。ここで、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法とは、例えば、気体原料、あるいは液体原料を気化させることで減圧下の反応室に連続的に供給し、プラズマエネルギーによって、分子を励起状態にし、気相反応、あるいは基板表面反応などによって基板上に連続膜を形成する手法である。
【0055】
また、ステップA1において、配線16a、16bは、例えば、PVD(Physical Vapor Deposition)法によってバリアメタル15a、15b(例えば、TaN/Taの積層膜)を形成し、PVD法によるCuシードの形成後、電解めっき法によって銅を配線溝内に埋設し、200℃以上の温度で熱処理後、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法によって配線溝内以外の余剰の銅を除去することで形成することができる。このような一連の銅配線の形成方法は、当該技術分野における一般的な手法(例えば、シングルダマシン法)を用いることができる。ここで、CMP法とは、多層配線形成プロセス中に生じるウェハ表面の凹凸を、研磨液をウェハ表面に流しながら回転させた研磨パッドに接触させて研磨することによって平坦化する方法である。溝に埋め込まれた余剰の銅を研磨することによって埋め込み配線(ダマシン配線)を形成したり、層間絶縁膜を研磨したりすることで平坦化を行う。
【0056】
次に、層間絶縁膜18上に下穴18a形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより層間絶縁膜18に下穴18aを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離し、その後、層間絶縁膜18をマスクとして下穴18aから露出するバリア絶縁膜17をエッチバック(ドライエッチング)することにより、バリア絶縁膜17に開口部を形成して、バリア絶縁膜17の開口部から配線16aを露出させ、その後、アミン系の剥離液などで有機剥離処理を行うことで、配線16aの露出面に形成された酸化銅を除去するとともに、エッチバック時に発生したエッチング複生成物などを除去する(ステップA2;図2(B)参照)。
【0057】
ステップA2において、下穴18a形成時のドライエッチングは必ずしもバリア絶縁膜17の上面で停止している必要はなく、バリア絶縁膜17の内部にまで到達していてもよい。下穴18aの形状は円形とし、円の直径は30nmから500nmとすることができる。
【0058】
次に、配線16aを含む層間絶縁膜18上に抵抗変化膜19(例えば、Ta、膜厚15nm)を堆積し、その後、PVD法によって抵抗変化膜19上にバリアメタル20(例えば、Ru膜厚10nm)を堆積し、その後、バリアメタル20上にCuシード(膜厚10nm、図示せず)を形成し、その後、電解めっき法によってバリアメタル20上にプラグ用金属膜21を形成し、200℃以上の温度で熱処理を行う(ステップA3;図2(C)参照)。
【0059】
ステップA3において、抵抗変化膜19は、PVD法やCVD法を用いて形成することができる。また、ステップA3において、下穴18aにはステップA2における有機剥離処理によって水分などが付着しているため、抵抗変化膜19の堆積前に250℃から350℃程度の温度にて、減圧下で熱処理を加えて脱ガスしておくことが好ましい。この際、銅表面を再度酸化させないよう、真空下、あるいは窒素雰囲気などにするなどの注意が必要である。また、ステップA3では、抵抗変化膜19として、イオン伝導層を用いたタイプではなく、遷移金属酸化物(例えば、TiO、NiO等)を用いた抵抗変化膜を用いる場合には、抵抗変化膜19aを堆積する前に電極を成膜してもよい。電極には、例えば、Ti、TiN、W、WN、Ta、TaN、Ru、RuO等を用いることができ、例えばそれらの積層構造(例えば、TaN(下層)/Ru(上層))であっても良い。この時、積層構造の合計膜厚は、抵抗変化膜19を下穴18a内部に形成する都合上、好ましくは10nm以下であると良い。
【0060】
次に、CMP法によって配線溝内以外の余剰のプラグ用金属膜(図2(C)の21)、バリアメタル(図2(C)の20)、及び、抵抗変化膜(図2(C)の19)を除去し、抵抗変化膜19a、バリアメタル20a、プラグ21aを形成し、その後、ステップA1と同様の方法により、層間絶縁膜18及びプラグ21a上に、バリア絶縁膜22(例えば、SiN膜、膜厚50nm)、層間絶縁膜23(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積する(ステップA4;図2(D)参照)。
【0061】
次に、層間絶縁膜23上に下穴23c形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより層間絶縁膜23、バリア絶縁膜22、及び層間絶縁膜18にプラグ用の下穴23cを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離する(ステップA5;図3(A)参照)。
【0062】
ステップA5において、下穴23c形成時のドライエッチングは必ずしもバリア絶縁膜17の上面で停止している必要はなく、バリア絶縁膜17の内部にまで到達していてもよい。
【0063】
次に、層間絶縁膜23上に配線溝23a、23b形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより層間絶縁膜23及びバリア絶縁膜22に配線溝23a、23bを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離する(ステップA6;図3(B)参照)。
【0064】
ステップA6において、配線溝23a、23b形成時のドライエッチングは必ずしもバリア絶縁膜22の上面で停止している必要はなく、バリア絶縁膜22の内部にまで到達していてもよい。
【0065】
次に、層間絶縁膜23をマスクとしてドライエッチングすることにより、露出しているバリア絶縁膜22、17を除去し、それぞれプラグ21aおよび配線16bを露出させ、その後、銅デュアルダマシン配線プロセスを用いて、配線溝(図3(B)の23a、23b)及び下穴(図3(B)の23c)内を含む層間絶縁膜23上にバリアメタル24(例えば、TaN/Ta)を堆積し、その後、バリアメタル24上にCuシード(膜厚10nm、図示せず)を形成し、その後、電解めっき法によってバリアメタル24上にメッキメタル25を形成し、その後、200℃以上の温度で熱処理を行う(ステップA7;図3(C)参照)。
【0066】
その後、CMP法によって配線溝(下穴を含む)内以外の余剰のメッキメタル(図3(C)の25)、バリアメタル(図3(C)の24)を除去することで、配線25a、25b(例えば、Cu)及びプラグ25c(例えば、Cu)を同時に形成し、その後、配線25a、25bを含む層間絶縁膜23上にバリア絶縁膜26(例えば、SiN膜)及び層間絶縁膜27(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積する(ステップA8;図1参照)。
【0067】
実施例1によれば、バリアメタル20aを抵抗変化素子5の第2電極、配線16aを抵抗変化素子5の第1電極とすることで、抵抗変化素子5の小型化による高密度化を実現するとともに、工程数を簡略化することができる。通常のCuダマシン配線プロセスに追加工程として、1枚のマスク(図2(B)の下穴18aのパターニング用のマスク)を作成するだけで、抵抗変化素子5を搭載することができ、装置の低コスト化を同時に達成することができるようになる。
【実施例2】
【0068】
本発明の実施例2に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例2に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【0069】
実施例2は、実施例1の変形例であり、抵抗変化膜31を、層間絶縁膜18の下穴の側壁面上に形成するのをやめ、配線16aが現れる開口部を含むバリア絶縁膜17上に形成したものである。実施例2に係る半導体装置2は、半導体基板11上の多層配線層の内部に抵抗変化素子5を有する装置である。多層配線層は、抵抗変化素子5の構成部である抵抗変化膜31の構造が異なる以外は、実施例1に記載の多層配線層と同じ構造である。
【0070】
抵抗変化素子5は、抵抗変化型不揮発素子であり、例えば、イオン伝導体中における金属イオン移動と電気化学反応とを利用したスイッチング素子とすることができる。抵抗変化素子5は、第1電極となる配線16aと、プラグ21aと電気的に接続されたバリアメタル20aとの間に抵抗変化膜31が介在した構成となっている。抵抗変化素子5は、バリア絶縁膜17に形成された開口部の領域にて抵抗変化膜31の底面と配線16aとが直接接しており、さらに、層間絶縁膜18の開口部領域にて抵抗変化膜31の上面とバリアメタル20aとが接している。抵抗変化膜31は、配線16aが現れる開口部を含むバリア絶縁膜17上に配置されている。抵抗変化膜31上には層間絶縁膜18が配置されている。抵抗変化膜31には、配線16bが配された領域において、バリア絶縁膜17及び層間絶縁膜18とともに下穴が形成されている。配線16bが配された領域におけるバリア絶縁膜17、抵抗変化膜31及び層間絶縁膜18に形成された下穴には、バリアメタル24bを介してプラグ25cが埋め込まれている。配線16aが配された領域における抵抗変化膜31上の層間絶縁膜18に形成された下穴にはバリアメタル21aを介してプラグ20aが埋め込まれている。抵抗変化素子5は、電圧の印加、あるいは電流を流すことで高抵抗状態と低抵抗状態間のスイッチングを行い、例えば、抵抗変化膜31中への配線16aに含まれる金属イオンの電界による拡散を利用してスイッチングを行う。
【0071】
次に、本発明の実施例2に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例2に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【0072】
まず、半導体基板11(例えば、半導体素子が形成された基板)上に層間絶縁膜12(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、層間絶縁膜12上にバリア絶縁膜13(例えば、SiN膜、膜厚50nm)を堆積し、その後、バリア絶縁膜13上に層間絶縁膜14(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、リソグラフィ法(フォトレジスト形成、ドライエッチング、フォトレジスト除去を含む)を用いて、層間絶縁膜14に配線溝を形成し、その後、シングルダマシン法により当該配線溝にバリアメタル15a、15b(例えば、TaN/Ta、膜厚5nm/5nm)を介して配線16a、16b(例えば、銅)を埋め込み、その後、配線16a、16bを含む層間絶縁膜12上にバリア絶縁膜17(例えば、SiN膜、膜厚50nm)を堆積し、その後、開口部17a形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより、バリア絶縁膜17に開口部17aを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離する(ステップB1;図5(A)参照)。
【0073】
なお、ステップB1における成膜、平坦化の条件は、実施例1のステップA1の条件と同様である。
【0074】
次に、配線16a、16bを含むバリア絶縁膜17上に抵抗変化膜31(例えば、Ta、膜厚15nm)を堆積する(ステップB2;図5(B)参照)。
【0075】
ステップB2において、抵抗変化膜31は、PVD法やCVD法を用いて形成することができる。ステップB1では、開口部17aは有機剥離処理によって水分などが付着しているため、抵抗変化膜31の堆積前に250℃から350℃程度の温度にて、減圧下で熱処理を加えて脱ガスしておくことが好ましい。この際、配線16a(例えば、銅)の表面を再度酸化させないよう、真空下、あるいは窒素雰囲気などにするなどの注意が必要である。また、ステップB2では、抵抗変化膜31として、イオン伝導層を用いたタイプではなく、遷移金属酸化物(例えば、TiO、NiO等)を用いた抵抗変化素子膜を用いる場合には、抵抗変化膜31を堆積する前に電極を成膜してもよい。電極には、例えば、Ti、TiN、W、WN、Ta、TaN、Ru、RuO等を用いることができ、例えば、それらの積層構造(例えば、TaN(下層)/Ru(上層))であっても良い。
【0076】
次に、抵抗変化膜31上に層間絶縁膜18(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、層間絶縁膜18上に下穴18a形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより層間絶縁膜18に下穴18aを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離する(ステップB3;図5(C)参照)。
【0077】
ステップB3において、下穴18a形成用のフォトレジストの形成に用いるフォトマスクはステップB1で開口部17a形成用のフォトレジストを形成するときに用いたフォトマスクと同じものを使用することができる。
【0078】
次に、PVD法によって、抵抗変化膜31を含む層間絶縁膜18上にバリアメタル(図2(C)の20と同様;例えば、Ru膜厚10nm)を堆積し、その後、バリアメタル(図2(C)の20と同様)上にCuシード(膜厚10nm、図示せず)を形成し、その後、電解めっき法によってバリアメタル(図2(C)の20と同様)上にプラグ用金属膜(図2(C)の21と同様)を堆積し、その後、200℃以上の温度で熱処理を行い、その後、CMP法によって配線溝内以外の余剰のバリアメタル(図2(C)の20と同様)及びプラグ用金属膜(図2(C)の21と同様)を除去し、バリアメタル20a及びプラグ21aを形成し、その後、プラグ21aを含む層間絶縁膜18上に、バリア絶縁膜22(例えば、SiN膜、膜厚50nm)、層間絶縁膜23(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積する(ステップB4;図5(D)参照)。
【0079】
その後、実施例1のステップA5〜ステップA8(図3参照)と同様な工程を実施することにより、図4に示す半導体装置2が形成される(ステップB5)。
【0080】
実施例2によれば、製造工程においても抵抗変化素子5を形成するための追加マスクは1枚であり、ステップB2及びステップB3に用いられる。実施例2の特長は、抵抗変化膜31が開口部に収容されていないことである。実施例2は、実施例1に比べて、プラグ21aの体積を大きく取れることから、プラグ21a自体の抵抗を小さくすることができるメリットある。さらに、抵抗変化膜31にできる段差が実施例1の抵抗変化膜(図1の19a)よりも小さいので、電界集中や絶縁特性劣化という問題が低減され、プラグ21aの底にボイドが発生しにくく、絶縁特性及び歩留まりの劣化を低減させることができる。
【実施例3】
【0081】
本発明の実施例3に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施例3に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【0082】
実施例3は、実施例2の変形例であり、バリア絶縁膜(図4の17)を設けるのをやめ、抵抗変化膜32を、配線16aを含む層間絶縁膜14上に形成したものである。実施例3に係る半導体装置3は、半導体基板11上の多層配線層の内部に抵抗変化素子5を有する装置である。多層配線層は、実施例2におけるバリア絶縁膜(図4の17に相当)を省略した点以外は、実施例2に記載の多層配線層と同じ構造である。
【0083】
抵抗変化素子5は、抵抗変化型不揮発素子であり、例えば、イオン伝導体中における金属イオン移動と電気化学反応とを利用したスイッチング素子とすることができる。抵抗変化素子5は、第1電極となる配線16aと、プラグ21aと電気的に接続されたバリアメタル20aとの間に抵抗変化膜32が介在した構成となっている。抵抗変化素子5は、抵抗変化膜32の底面と配線16aとが直接接しており、さらに、層間絶縁膜18の開口部領域にて抵抗変化膜32の上面とバリアメタル20aとが接している。抵抗変化膜32は、配線15aを含む層間絶縁膜14上に配置されている。抵抗変化膜32上には層間絶縁膜18が配置されている。抵抗変化膜32には、配線16bが配された領域において、層間絶縁膜18とともに下穴が形成されている。配線16bが配された領域における抵抗変化膜32及び層間絶縁膜18に形成された下穴には、バリアメタル24bを介してプラグ25cが埋め込まれている。配線16aが配された領域における抵抗変化膜32上の層間絶縁膜18に形成された下穴にはバリアメタル21aを介してプラグ20aが埋め込まれている。抵抗変化素子5は、電圧の印加、あるいは電流を流すことで高抵抗状態と低抵抗状態間のスイッチングを行い、例えば、抵抗変化膜32中への配線16aに含まれる金属イオンの電界による拡散を利用してスイッチングを行う。
【0084】
次に、本発明の実施例3に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例3に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【0085】
まず、半導体基板11(例えば、半導体素子が形成された基板)上に層間絶縁膜12(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、層間絶縁膜12上にバリア絶縁膜13(例えば、SiN膜、膜厚50nm)を堆積し、その後、バリア絶縁膜13上に層間絶縁膜14(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、その後、リソグラフィ法(フォトレジスト形成、ドライエッチング、フォトレジスト除去を含む)を用いて、層間絶縁膜14に配線溝を形成し、その後、シングルダマシン法により当該配線溝にバリアメタル15a、15b(例えば、TaN/Ta、膜厚5nm/5nm)を介して配線16a、16b(例えば、銅)を埋め込む(ステップC1;図7(A)参照)。
【0086】
なお、ステップC1における成膜、平坦化の条件は、実施例1のステップA1の条件と同様である。
【0087】
次に、配線16a、16bを含む層間絶縁膜14上に抵抗変化膜32(例えば、Ta、膜厚15nm)を堆積する(ステップC2;図6(B)参照)。
【0088】
ステップC2において、抵抗変化膜32は、PVD法やCVD法を用いて形成することができる。また、ステップB2では、抵抗変化膜32として、イオン伝導層を用いたタイプではなく、遷移金属酸化物(例えば、TiO、NiO等)を用いた抵抗変化素子膜を用いる場合には、抵抗変化膜32を堆積する前に電極を成膜してもよい。電極には、例えば、Ti、TiN、W、WN、Ta、TaN、Ru、RuO等を用いることができ、例えば、それらの積層構造(例えば、TaN(下層)/Ru(上層))であっても良い。
【0089】
次に、抵抗変化膜32上に層間絶縁膜18(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積し、層間絶縁膜18上に下穴18a形成用のフォトレジスト(図示せず)を形成し、当該フォトレジストをマスクとしてドライエッチングすることにより層間絶縁膜18に下穴18aを形成し、その後、酸素プラズマアッシング等によってフォトレジストを剥離する(ステップC3;図7(C)参照)。
【0090】
次に、PVD法によって、抵抗変化膜32を含む層間絶縁膜18上にバリアメタル(図2(C)の20と同様;例えば、Ru膜厚10nm)を堆積し、その後、バリアメタル(図2(C)の20と同様)上にCuシード(膜厚10nm、図示せず)を形成し、その後、電解めっき法によってバリアメタル(図2(C)の20と同様)上にプラグ用金属膜(図2(C)の21と同様)を堆積し、その後、200℃以上の温度で熱処理を行い、その後、CMP法によって配線溝内以外の余剰のバリアメタル(図2(C)の20と同様)及びプラグ用金属膜(図2(C)の21と同様)を除去し、バリアメタル20a及びプラグ21aを形成し、その後、プラグ21aを含む層間絶縁膜18上に、バリア絶縁膜22(例えば、SiN膜、膜厚50nm)、層間絶縁膜23(例えば、シリコン酸化膜、膜厚300nm)を堆積する(ステップC4;図7(D)参照)。
【0091】
その後、実施例1のステップA5〜ステップA8(図3参照)と同様な工程を実施することにより、図6に示す半導体装置3が形成される(ステップC5)。
【0092】
実施例3によれば、実施例2のステップB1のときに使用する開口部(図5の17a)形成用のフォトレジストを削除することができ、製造コストを低減させることができる。また、抵抗変化膜32に段差がないので、電界集中や絶縁特性劣化という問題がなく、また、プラグ21aの底にボイドが発生しないので、絶縁特性及び歩留まりの劣化防止が可能である。
【実施例4】
【0093】
実施例4に係る半導体装置について説明する。
【0094】
実施例4では、抵抗変化膜(図1の19a、図4の31、図6の32)の材料について記載する。実施例1〜3では、抵抗変化膜としてTa(酸化タンタル)とした。抵抗変化膜19aとしては、酸化タンタル以外に、酸化タンタルと酸化シリコンの混合材料(以下、酸化シリコンタンタルと表記)、酸化ジルコニア、酸化タンタルと酸化ジルコニアの混合材料(以下、酸化ジルコニアタンタルと表記)でもよい。これらの酸化膜は、酸化タンタルと同様、抵抗変化を示す材料である。いずれの材料もPVD法により成膜が可能であり、成膜条件は以下の通りである。
【0095】
[成膜条件]
基板温度:室温
ガス流量:酸素10sccm、アルゴン40sccm
RFプラズマパワー:1〜2kW
膜厚:10nm
【0096】
また、抵抗変化膜(図1の19a、図4の31、図6の32)をTiまたはTaと、上記の酸化膜(酸化タンタル、酸化シリコンタンタル、酸化ジルコニア、または酸化ジルコニアタンタル)との積層構造としてよい。TiまたはTaの膜厚は2nm程度で、PVD法により成膜により成膜する。上記の酸化膜の膜厚は8nm程度とする。バリア絶縁膜(図1、図4、図6の17)における配線(図1、図4、図6の16a)に通ずる開口部にまず、TiまたはTaを成膜し、その後、酸化膜を成膜する(図2(C)、図5(B)、図7(B)参照)。抵抗変化素子(図1、図4、図6の5)を形成した後は、TiまたはTaは酸化されて、酸化物へと変化する。
【0097】
実施例4によれば、TiまたはTaが配線(図1、図4、図6の16a)を覆うことで、酸化膜を成長する際に必要な酸素プラズマに暴露されることから防止できる。
【0098】
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【符号の説明】
【0099】
1、2、3 半導体装置
5 抵抗変化素子
11 半導体基板
12 層間絶縁膜
13 バリア絶縁膜
14 層間絶縁膜(第1層間絶縁膜)
15a、15b バリアメタル
16a 配線(第1電極)
16b 配線
17 バリア絶縁膜
17a 開口部
18 層間絶縁膜(第2層間絶縁膜)
18a 下穴
19、19a 抵抗変化膜
20、20a バリアメタル(第2電極)
21 プラグ用金属膜
21a プラグ
22 バリア絶縁膜
23 層間絶縁膜
23a、23b 配線溝
23c 下穴
24、24a、24b バリアメタル
25 メッキメタル
25a、25b 配線
25c プラグ
26 バリア絶縁膜
27 層間絶縁膜
31、32 抵抗変化膜
101 第1電極
102 第2電極
103 抵抗変化膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上の多層配線層の内部に抵抗変化素子を有する半導体装置であって、
前記多層配線層は、
配線溝を有する第1層間絶縁膜と、
前記配線溝に埋め込まれた配線と、
前記配線を含む前記第1層間絶縁膜上に形成されるとともに、前記配線に通ずる下穴を有する第2層間絶縁膜と、
少なくとも前記下穴が配置された領域における前記配線上に形成されるとともに、抵抗が変化する抵抗変化膜と、
前記下穴が配置された領域における前記抵抗変化膜上に形成されたバリアメタルと、
前記下穴が配置された領域における前記バリアメタル上に形成されたプラグと、
を備え、
前記抵抗変化素子は、第1電極と第2電極との間に前記抵抗変化膜が介在した構成となっており、
前記配線は、前記第1電極を兼ね、
前記バリアメタルは、前記第2電極を兼ねることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記配線は、ダマシン法により形成されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記抵抗変化膜は、前記配線上、乃至前記下穴の側壁面上に形成され、
前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面乃至内側面上に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1層間絶縁膜と前記第2層間絶縁膜との間に形成されるとともに、前記下穴と同じ位置に前記配線に通ずる開口部を有するバリア絶縁膜を備え、
前記抵抗変化膜は、前記開口部が配置された領域における前記配線上に形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記抵抗変化膜は、前記配線を含む前記バリア絶縁膜上に形成され、
前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面、乃至前記下穴の側壁面上に形成されていることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記抵抗変化膜は、前記配線を含む前記第1層間絶縁膜上に形成され、
前記バリアメタルは、前記抵抗変化膜の上面、乃至前記下穴の側壁面上に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項7】
前記プラグは、シングルダマシン法により形成されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記配線は、Cuを含み、
前記抵抗変化膜は、Siを含む酸化物、或いは、Ti又はTaを含む酸化物、若しくは、それらの酸化物の積層構造であり、
前記バリアメタルは、Ru、Ti、Taのいずれかを含み、
前記プラグは、少なくとも、Cu、Al、またはWを含む酸化物、Siを含むことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項9】
配線溝に配線が埋め込まれた第1層間絶縁膜上に第2層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記第2層間絶縁膜において前記配線に通ずる下穴を形成する工程と、
前記下穴内に抵抗変化膜及びバリアメタルを介してプラグを形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項10】
配線溝に配線が埋め込まれた第1層間絶縁膜上にバリア絶縁膜を堆積する工程と、
フォトマスクを用いて前記バリア絶縁膜において前記配線に通ずる開口部を形成する工程と、
前記開口部を含む前記バリア絶縁膜上に抵抗変化膜を堆積する工程と、
前記抵抗変化膜上に第2層間絶縁膜を堆積する工程と、
前記フォトマスクと同一のフォトマスクを用いて前記第2層間絶縁膜において前記抵抗変化膜に通ずる下穴を形成する工程と、
前記下穴内にバリアメタルを介してプラグを形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−238828(P2011−238828A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−109980(P2010−109980)
【出願日】平成22年5月12日(2010.5.12)
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成21年度文部科学省「原子スイッチを用いた次世代プログラマブル論理演算デバイスの開発」に関する委託研究、産業技術力強化法第19条の適応を受ける特許出願
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】