説明

導電体用エッチング液及びこれを利用した薄膜トランジスタ表示板の製造方法

【課題】製造工程及び費用を最少化しながらも優れたプロファイルを得ることができる導電体用エッチング液及びこれを利用した薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供する。
【解決手段】 導電体を65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含むエッチング液組成物を利用して写真エッチングする段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は導電体用エッチング液及びこれを利用した薄膜トランジスタ表示板の製造方法に関し、より詳しくは単一層または多層の低抵抗配線を良好なプロファイルでエッチングすることができる導電体用エッチング液及びこれを利用した薄膜トランジスタ表示板の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置は現在最も広く使用されている平板表示装置のうちの一つであって、電極が形成されている二枚の表示板と、その間に挿入されている液晶層からなって、電極に電圧を印加して液晶層の液晶分子を再配列させることによって透過する光の量を調節する表示装置である。
【0003】
液晶表示装置の中でも現在主に使用されているものは電界生成電極が二枚の表示板に各々備えられている構造である。この中でも、一つの表示板には複数の画素電極が行列形態で配列されていて、他の表示板には一つの共通電極が表示板全面を覆っている構造の形態が主流である。このような液晶表示装置における画像の表示は各画素電極に別途の電圧を印加することによって行われる。そのために画素電極に印加される電圧をスイッチングするための三端子素子である薄膜トランジスタを各画素電極に連結し、この薄膜トランジスタを制御するための信号を伝達するゲート線と画素電極に印加される電圧を伝達するデータ線を表示板(以下、‘薄膜トランジスタ表示板’と言う)に形成する。薄膜トランジスタはゲート線を通じて伝達される走査信号によってデータ線を通じて伝達される画像信号を画素電極に伝達または遮断するスイッチング素子としての役割を果たす。このような薄膜トランジスタは、自発光素子である能動型有機発光表示素子(AM-OLED)でも各発光素子を個別的に制御するスイッチング素子として役割を果たす。
【0004】
最近では液晶表示装置または有機発光表示素子などの平板表示装置が次第に大型化していることに起因して、ゲート線及びデータ線の長さが次第に長くなり、それによって低い比抵抗を有する導電材料で配線を形成する必要が生じている。また、接触特性などを向上させるために二つ以上の金属層を積層した多層構造で形成する場合もある。
【0005】
しかし、低い比抵抗を有する金属は一般に耐化学性が弱いためエッチング工程で所望するパターンを形成することが難しく、さらに二重層または三重層のような多層構造の配線を形成する場合には各々の金属ごとに耐化学性が異なるためにアンダーカットまたはオーバーハングのように配線のプロファイルが変形する問題点がある。
【0006】
また、薄膜トランジスタ表示板は一般に導電性物質を積層した後、写真エッチング工程によりパターニングすることによってゲート配線、データ配線及び画素電極を形成するが、この場合、前記各々の導電性物質は膜質の特性が異なるために互いに異なるエッチング液またはエッチング条件を適用しなければならず、この場合、製造工程が複雑で製造費用が増加する問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は前記問題点を解決するためのものであって、製造工程及び費用を最少化しながらも優れたプロファイルを得ることができる導電体用エッチング液及びこれを利用した薄膜トランジスタ表示板の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による導電体用エッチング液組成物は65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含む。
【0009】
また、前記カリウム化合物は硝酸カリウム(KNO)及び酢酸カリウム(KCHO)のうちの少なくとも一つを含むのが好ましい。
また、前記エッチング液組成物に0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物をさらに含むのが好ましい。
【0010】
また、前記塩基性窒素化合物は硫化水素アンモニウム(NHHS)及び2,6-ピリジンジメタノール(CHNO)のうちの少なくとも一つを含むのが好ましい。
また、本発明による薄膜トランジスタ表示板の製造方法は、絶縁基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階、前記ゲート線上にゲート絶縁膜及び半導体層を順次に積層する段階、前記ゲート絶縁膜及び半導体層上にソース電極を含むデータ線及び前記ソース電極と所定間隔で対向しているドレイン電極を形成する段階及び前記ドレイン電極と連結されている画素電極を形成する段階を含み、前記ゲート線を形成する段階、前記データ線と前記ドレイン電極を形成する段階及び前記画素電極を形成する段階のうちの少なくとも一つは65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含むエッチング液組成物を利用して写真エッチングする段階を含む。
【0011】
また、前記エッチング液組成物に0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物をさらに含むのが好ましい。
また、前記ゲート線を形成する段階、前記データ線と前記ドレイン電極を形成する段階及び前記画素電極を形成する段階は同一なエッチング液を利用して写真エッチングするのが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によるエッチング液組成物を利用してゲート配線、データ配線及び画素電極をエッチングする場合、前記配線を同一なエッチング液で同一条件下でエッチングすることができるので製造工程及び費用を最少化することができ、さらにアンダーカット及びオーバーハングが発生せずに優れたプロファイルを有する配線が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例について本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施することができるように詳細に説明する。しかし、本発明は多様で相異なる形態で実現することができ、ここで説明する実施例に限定されない。
【0014】
図面で多様な層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。明細書全体にかけて類似な部分については同一な参照符号を付けた。層、膜、領域、板などの部分が他の部分の“上”にあるとする時、これは他の部分の“すぐ上”にある場合だけでなく、その中間に他の部分がある場合も含む。反対に、ある部分が他の部分の“上”にあるとする時には中間に他の部分がないことを意味する。
【0015】
[実施例1-3]
本実施例では本発明による導電体用エッチング液を利用してゲート線、データ線及び画素電極のプロファイル及びエッチング均一性を評価した。
【0016】
まず、表1に記載された組成比によって混合してエッチング液を製造した。
【0017】
【表1】

【0018】
また、本実施例で使用する基板として、アルミニウム-ネオジム(Al-Nd)からなる第1導電層と窒化モリブデン(MoN)からなる第2導電層が順次に積層されているゲート配線用基板、モリブデン-ニオブ(Mo-Nb)からなる第1導電層、アルミニウム-ネオジム(Al-Nd)からなる第2導電層とモリブデン-ニオブ(Mo-Nb)からなる第3導電層が順次に積層されているデータ配線用基板、IZOが積層されている画素電極用基板を各々6枚ずつ準備し、各基板に対して露光及び現像工程を行った。
【0019】
その後、噴射形エッチングチャンバー(etch chamber)に前記で製造されたエッチング液を各々充填した。この場合、エッチングチャンバー内の温度は約30乃至45℃が好ましく、本実施例では全てのエッチングチャンバーに対して約40℃に同一に調節した。
【0020】
前記条件を揃えた後、各エッチングチャンバー内に露光及び現像工程を経た前記ゲート配線用基板、データ配線用基板及び画素電極用基板一枚に対して各々エッチングを実施した。エッチング時間は約30乃至200秒範囲内で調節することができ、同一な基板に対しては同一時間でエッチングを行った。
【0021】
エッチングが完了した後、エッチングチャンバーから基板を取り出して脱イオン水(deionized water)で十分に洗浄し、回転式乾燥装置を利用して乾燥させた。次いで、フォトレジストを除去(strip)した後、電子走査顕微鏡(SEM)を用いて各配線の断層プロファイルを確認した。
【0022】
その結果、実施例1乃至3によるエッチング液組成物を利用してエッチング工程を行ったゲート配線用基板、データ配線用基板及び画素電極用基板は良好な傾斜角及びCD(限界寸法:critical dimension)特性を示し、アンダーカットまたはオーバーハングのような不良パターンは観察されなかった。また、基板全面にかけて均一なエッチングが行われて染みなどが発生しなかった。特に、実施例2の場合、より優れたプロファイルを示した。これはカリウム化合物のみ存在する実施例1及び3に比べて、実施例2では塩基性窒素化合物をさらに含むことによってより優れた効果が得られることがわかった。
【0023】
これに反し、比較例1及び2によるエッチング液組成物を利用してエッチング工程を行ったゲート配線用基板及びデータ配線用基板は、各層のエッチング速度差によってアルミニウム層にアンダーカットなどの不良なプロファイルが観察され、画素電極用基板は顕著に不良なパターンを示した。さらに、基板全面にかけて均一なエッチングが行われなかったため一部領域で染みが発生した。
【0024】
また、比較例3のよるエッチング液組成物を利用してエッチングを行った場合には、比較例1及び2とは反対にモリブデン層がさらに多くエッチングされたプロファイルが観察された。
【0025】
図27Aは比較例1によるエッチング液組成物を利用して形成したゲート配線の断層写真であり、図27Bは比較例3によるエッチング液組成物を利用して形成したデータ配線の断層写真である。図28Aは本発明の実施例2によるゲート配線の断層写真、図28Bはデータ配線の断層写真、図28Cは画素電極の断層写真である。
【0026】
図27Aに示すように、比較例1によるエッチング液組成物を利用してエッチングしたゲート配線の場合には、アルミニウム-ネオジムからなる第1導電層1と窒化モリブデンからなる第2導電層2のエッチング速度差によってアルミニウム-ネオジムからなる第1導電層1でアンダーカットが発生したことが確認できた。図27Bに示すように、比較例3によるエッチング液組成物を利用してエッチングしたデータ配線の場合には、モリブデン-ニオブからなる第1導電層1及び第3導電層3が第2導電層2よりさらに多くエッチングされてUゲート配線と同様に不良なプロファイルを示すことが確認できた(符号4は除去されなかったフォトレジスト層を示す)。この場合、不良なプロファイルのために各配線の傾斜角及びCD誤差(CD skew)の正確な測定が困難であった。また、各配線ごとに染みが激しく発生したことも確認できた。
【0027】
これに反し、図28に示すように本発明の実施例2によるエッチング液組成物を利用してエッチングした場合、ゲート配線(図28A)、データ配線(図28B)及び画素電極(図27C)全てで良好なプロファイルを示し、アンダーカットまたはオーバーハングのような問題は発生しなかった。特に、二重層または三重層からなるゲート配線(図28A)及びデータ配線(図28B)で上部層と下部層のエッチング速度差によるプロファイルの変形は起こらず、同一なエッチング液で画素電極(図28C)に対しても優れたエッチング特性が示されたことを確認した。具体的にはゲート配線(図28A)及びデータ配線(図28B)で傾斜角は約60乃至80度と測定され、CD誤差値は約1.0乃至1.5μmと測定された。また、画素電極(図28C)の場合、傾斜角は約50度、CD誤差値は0.2乃至0.3μmと測定された。また、各配線に染みがほとんど発生せずに、きれいにパターニングされたことを確認することができた。
【0028】
このように本発明では既存のエッチング液を構成するリン酸、硝酸及び酢酸の他にカリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物をさらに含むことによって、導電体膜のプロファイルを安定的に形成し、大面積基板におけるエッチング均一性を向上させることができる。
【0029】
一般に、二重層または多重層からなる導電体の場合、各導電体のエッチング速度差によってプロファイルが不良になる問題点がある。特に、モリブデン層とアルミニウム層を含む二重層または三重層の場合、ガルバニック効果によってさらに不良なプロファイルパターンが形成されることがある。ガルバニック(galvanic)効果とは、溶解質内の二つの金属の間に電位差が存在する場合、相対的に正(positive)の電位を有する導電体はカソード(cathode)として作用して還元されようとする傾向があり、相対的に負(negative)の電位を有する金属はアノード(anode)として作用して酸化されようとする傾向を有する現象である。この場合、カソードとして作用する金属は単独で存在する場合より遅くエッチング(腐蝕)が進められ、アノードとして作用する金属は単独で存在する場合より急速にエッチング(腐蝕)が起こる。このような現象によって、アルミニウム層とモリブデン層を含む二重層または多重層である場合、アルミニウム層がモリブデン層より非常に急速にエッチングされる問題点が発生する。
【0030】
本発明ではこのようなガルバニック効果を減少させるために、既存のリン酸、硝酸及び酢酸にカリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物をさらに含む。カリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物は導電体間の電子移動を減少させてガルバニック効果を減少させることができる。しかし、カリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物を一定含量以上に含有する場合、反対にガルバニック効果を過度に抑制してエッチング速度の逆転を起こすことがある。したがって、ガルバニック効果を適切に制御することができる含量のカリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物を含有するのが重要である。本発明では、前記カリウム化合物及び塩基性窒素化合物をエッチング液全重量に対して各々0.1乃至8重量%の範囲で含有するのが好ましい。カリウム化合物及び塩基性窒素化合物が0.1重量%未満である場合、比較例1のようにガルバニック効果を減少させる効果を発揮することができず、8重量%を超える場合、比較例3のようにガルバニック効果を過度に抑制して反対にモリブデン層がより速くエッチングされプロファイルの変形を招くためである。
【0031】
また、既存のエッチング液を利用する大面積基板である場合、基板の中心部と端部におけるエッチング速度の差によって配線が不均一にエッチングされる問題点がある。本発明ではリン酸、硝酸及び酢酸にカリウム化合物及び/または塩基性窒素化合物をさらに含むことによって優れた表面改質効果を発揮することができ、そのために基板全面にかけて均一なエッチングを行うことができる。これは図27及び図28で確認することができる。
【0032】
前記のように、本発明によるエッチング液組成物は単一導電層はもちろん複数の導電層からなるゲート配線、データ配線及び画素電極に対して全て適用することができ、プロファイル特性もまた優れていることがわかる。したがって、各々の配線に対して異なるエッチング液を使用する既存の方法において発生する費用及び時間を節約することができ、それにより生産効率を改善することができる利点がある。また、既存の方法において、ゲート配線、デート配線及び画素電極で容易に発見される染みの問題もまた解決することができるので製品の特性を向上させる利点もある。
【0033】
前記実施例ではアルミニウム-ネオジム合金、窒化モリブデン、モリブデン-ニオブ合金及びIZOのみを利用したが、アルミニウム-ネオジム合金の代わりにアルミニウムが含まれた全ての合金、モリブデン-ニオブ合金の代わりにモリブデンが含まれた全ての合金及びIZOの代わりにITOなどを利用することもでき、本発明は前記実施例に限定されない。
【0034】
[実施例4]
本実施例では実施例2で製造したエッチング液組成物を利用して液晶表示装置用薄膜トランジスタ表示板を製造する方法について図面を参照して詳細に説明する。
【0035】
図1は本発明の実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ表示板の構造を示した配置図であり、図2は図1の薄膜トランジスタ表示板をII-II´線に沿って切断した断面図である。
【0036】
絶縁基板110上にゲート信号を伝達する複数のゲート線121が形成されている。ゲート線121は図1において横方向に伸びており、各ゲート線121の一部は複数のゲート電極124を構成する。また、各ゲート線121の他の一部は図1において下方向に突出して複数の拡張部127を形成する。
【0037】
ゲート線121はアルミニウムまたはアルミニウムにネオジムが添加されたアルミニウム合金からなる第1金属層124pと、第1金属層124p上部に積層されたモリブデンまたは窒化モリブデンからなる第2金属層124qで構成されている。
【0038】
第1金属層124pと第2金属層124qの側面は各々傾斜しており、その傾斜角は基板110の表面に対して約40〜80度をなす。
ゲート線121上には窒化ケイ素(SiNx)などからなるゲート絶縁膜140が形成されている。
【0039】
ゲート絶縁膜140上には水素化非晶質シリコンなどからなる複数の線状半導体層151が形成されている。線形半導体層151は図1において縦方向に伸びており、これから複数の突出部154がゲート電極124に向かって伸びている。また、線形半導体層151はゲート線121と会う地点の付近で幅が大きくなってゲート線121の広い面積を覆っている。
【0040】
図2に示すように、半導体層151の上部にはシリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質ケイ素などの物質からなる複数の島形抵抗性接触層163、165が形成されている。抵抗性接触層163、165は対をなして半導体層151の突出部154上に位置する。半導体層151と抵抗性接触層163、165の側面もやはり傾斜しており、傾斜角は基板110に対して40〜80度である。
【0041】
抵抗性接触層163、165及びゲート絶縁膜140上には各々複数のデータ線171と複数のドレイン電極175及び複数の維持蓄電器用導電体177が形成されている。
データ線171は図2において縦方向に伸びてゲート線121と交差してデータ電圧を伝達する。各データ線171からドレイン電極175に向かって伸びた複数の分枝がソース電極173を構成する。一対のソース電極173とドレイン電極175は互いに離隔されており、ゲート電極124に対して互いに反対側に位置する。
【0042】
ソース電極173を含むデータ線171及びドレイン電極175はモリブデンを含む第1金属層171p、173p、175p、アルミニウムを含む第2金属層171q、173q、175q及びモリブデンを含む第3金属層171r、173r、175rからなる複数層で形成されている。このように、比抵抗の低いアルミニウムまたはアルミニウム合金層をモリブデン合金層の間に介在させる構造を有することによって、低い比抵抗の特性をそのまま維持しながらも、中間に介したアルミニウム層によって、下の半導体層及び上の画素電極とが直接接触しないことに起因する接触不良による薄膜トランジスタの特性低下を防止することができる。
【0043】
ゲート電極124、ソース電極173及びドレイン電極175は半導体151の突出部154と共に薄膜トランジスタ(TFT)を構成し、薄膜トランジスタのチャンネルはソース電極173とドレイン電極175との間の突出部154に形成される。維持蓄電器用導電体177はゲート線121の拡張部127と重なっている。
【0044】
データ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177もゲート線121と同様にその側面が基板110に対して約40〜80度の角度で各々傾斜している。
抵抗性接触層163、165はその下の半導体層154とその上のソース電極173及びドレイン電極175の間にのみ存在し、接触抵抗を下げる役割を果たす。線形半導体層151はソース電極173とドレイン電極175との間をはじめとしてデータ線171及びドレイン電極175に覆われずに露出された部分を有しており、大部分の領域で線形半導体層151の幅がデータ線171の幅より狭いが、上述したようにゲート線121と出会う部分で幅が大きくなってゲート線121とデータ線171との間の絶縁を強化する。
【0045】
データ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177と露出された半導体層151部分の上には、平坦化特性が優れていて感光性を有する有機物質、プラズマ化学気相蒸着(PECVD)で形成されるα-Si:C:O、α-Si:O:Fなどの低誘電率絶縁物質、または無機物質である窒化ケイ素などからなる保護膜180が形成されている。また、保護膜180を有機物質で形成する場合には、ソース電極173とドレイン電極175との間の半導体層154が露出された部分に保護膜180の有機物質が接触することを防止するために、有機膜の下に窒化ケイ素または酸化ケイ素(SiO)からなる絶縁膜(図示せず)を追加的に形成することもできる。
【0046】
保護膜180にはゲートパッド領域129、ドレイン電極175、維持蓄電器用導電体177及びデータパッド領域179を各々露出する複数のコンタクトホール181、185、187、182が形成されている。
【0047】
保護膜180上にはITOまたはIZOからなる複数の画素電極190及び複数の接触補助部材82が形成されている。
画素電極190はコンタクトホール185、187を通じてドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177と各々物理的・電気的に連結されてドレイン電極175からデータ電圧の印加を受け、維持蓄電器用導電体177にデータ電圧を伝達する。
【0048】
データ電圧が印加された画素電極190は共通電圧の印加を受ける他の表示板(図示せず)の共通電極(図示せず)と共に電場を生成することによって液晶層の液晶分子を再配列させる。
【0049】
また、前述したように画素電極190と共通電極は液晶蓄電器を構成して薄膜トランジスタが遮断された後にも印加された電圧を維持するが、電圧維持能力を強化するために液晶蓄電器と並列に連結された他の蓄電器をおき、これを“維持蓄電器”と言う。維持蓄電器は画素電極190及びこれと隣接するゲート線121(これを“前段ゲート線(previous gate line)”と言う)の重畳などで形成され、維持蓄電器の静電容量、つまり、保持容量を増やすためにゲート線121を拡張した拡張部127をおいて重畳面積を大きくする一方、画素電極190と連結されて拡張部127と重なる維持蓄電器用導電体177を保護膜180下において二つの間の距離を近くする。
【0050】
接触補助部材81、82はコンタクトホール181、182を通じてゲートパッド領域129及びデータパッド領域179と各々連結される。接触補助部材81、82はゲート線121またはデータ線171の端部と駆動集積回路のような外部装置との接着性を補完し、これらを保護する。
【0051】
以下で図1及び図2に示した前記液晶表示装置用薄膜トランジスタ表示板を本発明の一実施例によって製造する方法について図3A乃至図6Bと図1及び図2を参照して詳細に説明する。
【0052】
まず、図3A及び図3Bに示すように、絶縁基板110上にアルミニウム-ネオジムを含む第1金属層(124p、127p、129p)及びモリブデンを含む第2金属層(124q、127q、129q)を順次に積層した。ここで、第1金属層(124p、127p、129p)及び第2金属層(124q、127q、129q)は同時スパッタリング(Co-sputtering)で形成した。本実施例では同時スパッタリングのターゲットとしてアルミニウムにネオジムが2at%程度添加されたアルミニウム合金と、モリブデンと、を使用した。前記同時スパッタリングは、初期にモリブデンターゲットにはパワーを印加せず、アルミニウム合金ターゲットにのみパワーを印加して基板上にアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第1金属層(124p、127p、129p)を形成した。本実施例では前記第1金属層(124p、127p、129p)を約2,500Åの厚さで形成したが、1000乃至5000Å範囲で任意に選択することができる。その後、アルミニウム合金ターゲットに印加されるパワーをオフした後、モリブデンに印加されるパワーを印加して第2金属層(124q、127q、129q)を形成した。本実施例では第2金属層(124q、127q、129q)を約1000Åの厚さで形成したが、50乃至2000Å範囲で任意に選択することができる。
【0053】
その後、第2金属層(124q、127q、129q)上にスピンコーティング方式でフォトレジストを塗布し、マスクを利用して露光した後、現像した。
次いで、実施例2によるエッチング液を利用して第1金属層(124p、127p、129p)及び第2金属層(124q、127q、129q)を一度にエッチングした。この場合、ゲート線エッチング工程は約35乃至45℃の温度で約30乃至200秒間、金属層が積層されている基板上に噴霧する方式で行った。
【0054】
実施例2によるエッチング液は、リン酸67重量%、硝酸6重量%、酢酸10重量%、硝酸カリウム1重量%、酢酸カリウム1重量%、硫化水素アンモニウム1重量%及び2,6-ピリジンジメタノール1重量%の組成比で製造し、残量の脱イオン水を含むものである。しかし、本発明のエッチング液は、65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含むものであればよく、前記実施例の組成比に限定されない。特に0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物をさらに添加する場合、より優れたプロファイルを有する配線を形成することができる。
【0055】
前記のようなエッチング液を利用してゲート用パターンを形成する場合、前述のようにガルバニック効果を減少させて良好なプロファイルを有するパターンを形成することができるだけでなく、表面改質効果によって基板全面にかけてエッチング均一性を向上させることができる。
【0056】
前記エッチング液を利用して第1金属層(124p、127p、129p)及び第2金属層(124q、127q、129q)を同時にエッチングして、図3A及び図3Bに示すようにゲート電極124、複数の拡張部127及びゲートパッド領域129を含むゲート線121を形成した。
【0057】
その後、図4A及び図4Bに示すように、ゲート線121及びゲート電極124を覆うように窒化ケイ素または酸化ケイ素を蒸着してゲート絶縁膜140を形成した。ゲート絶縁膜140の積層温度は約250乃至500℃、厚さは2,000乃至5,000Å程度とした。
【0058】
また、ゲート絶縁膜140上に真性非晶質シリコン層(intrinsic amorphous silicon)、不純物がドーピングされた非晶質シリコン層を連続して積層し、不純物がドーピングされた非晶質シリコン層と真性非晶質シリコン層を写真エッチングして、複数の突出部154及び複数の不純物半導体パターン164と、線形真性半導体層151及び不純物がドーピングされた非晶質シリコン層161と、を形成した。
【0059】
その後、不純物がドーピングされた非晶質シリコン層(不純物半導体層)161上にスパッタリングなどの方法でモリブデン-ニオブからなる第1金属層171p、アルミニウム-ネオジムからなる第2金属層171q及びモリブデン-ニオブからなる第3金属層171rを順次に蒸着した(図5B)。この場合、第1金属層171pは50乃至2000Å、第2金属層171qは1000乃至5000Å及び第3金属層171rは50乃至2000Åの厚さで形成し、スパッタリング温度は約150℃に調節した。
【0060】
次いで、第3金属層171r上にスピンコーティングなどの方法でフォトレジストを塗布し、マスクを利用して露光した後、現像した。
また、実施例2によるエッチング液組成物を利用してフォトレジストパターンが残っている部分を除いた領域の第1金属層(171p、173p。175p、177p、179p)、第2金属層(171q、173q、175q、177q、179q)及び第3金属層(171r、173r、175r、177r、179r)を一度にエッチングした。エッチング条件はゲート用配線層を形成する場合と同一であり、約35乃至45℃の温度で約30乃至200秒間、金属層が積層されている基板上に噴霧する方式で行った。
【0061】
前記のようなエッチング液を利用してデータ用パターンを形成する場合、前述のようにガルバニック効果を減少させて良好なプロファイルを有する三重層パターンを形成することができるだけでなく、表面改質効果によって基板全面にかけて均一なエッチングを行うことができる。
【0062】
前記エッチングによって、図5A及び図5Bに示すようにソース電極173、ドレイン電極175、維持蓄電器用導電体177及びデータパッド領域179を形成した。
次に、不純物半導体層161及び164のうち、ソース電極173、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177に覆われずに露出された部分を除去することによって、複数の線形抵抗性接触層161と、複数の突出部を各々含む複数の島形抵抗性接触層163及び165を完成する一方、その下の真性半導体154部分を露出させた。この場合、露出された真性半導体154部分の表面を安定化させるために酸素プラズマを実施するのが好ましい。
【0063】
また、図6A及び図6Bに示すように、平坦化特性が優れていて感光性を有する有機物質、プラズマ化学気相蒸着(PECVD)で形成されるα-Si:C:O、α-Si:O:Fなどの低誘電率絶縁物質、または無機物質である窒化ケイ素などを単一層または複数層で形成して保護膜を形成した。
【0064】
その後、保護膜180上に感光膜をコーティングした後、光マスクを通じて感光膜に光を照射した後、現像して複数のコンタクトホール181、185、187、182を形成した。この時、感光性を有する有機膜である場合には写真工程のみでコンタクトホールを形成することができ、ゲート絶縁膜140と保護膜180に対して実質的に同一なエッチング比を有するエッチング条件で実施するのが好ましい。
【0065】
次に、保護膜180上にITOの透明金属層をスパッタリング方法で積層した。この時、透明金属層は約400乃至1500Åの厚さで形成した。次いで、ゲート線及びデータ線エッチング段階と同一な条件、つまり、約35乃至45℃の温度で約30乃至200秒間、金属層が積層されている基板上にリン酸67重量%、硝酸6重量%、酢酸10重量%、硝酸カリウム1重量%、酢酸カリウム1重量%、硫化水素アンモニウム1重量%及び2,6-ピリジンジメタノール1重量%及び残量の脱イオン水で製造されたエッチング液を噴霧する方式で透明金属層をエッチングした。このエッチング液を利用してエッチングした結果、約50度の傾斜角を有して安定なプロファイルを有する画素電極190と複数の接触補助部材81、82が形成された。
【0066】
本実施例ではゲート電極124を含むゲート線121、ソース電極173を含むデータ線171とドレイン電極175、及び画素電極190に対して同一なエッチング液を利用して同一条件下でエッチングした結果、製造費用及び時間を減少させながらも優れたプロファイルを有する配線を形成することができた。
【0067】
本実施例ではアルミニウム-ネオジム合金、モリブデン、モリブデン-ニオブ合金及びITOのみを利用したが、アルミニウム-ネオジム合金の代わりにアルミニウムが含まれた全ての合金、モリブデン-ニオブ合金の代わりにモリブデンが含まれた全ての合金及びITOの代わりにIZOなどを利用してもよく、前記実施例に限定されない。また、本実施例では多層配線についてのみ説明したが、断層配線でも適用することができるのは当然である。
【0068】
[実施例5]
本実施例では上述した薄膜トランジスタ表示板の実施例にカラーフィルターがさらに追加される構成を示す。
【0069】
図7は本実施例による薄膜トランジスタ表示板の配置図であり、図8は図7のVIII-VIII´線に沿って切断した断面図である。
絶縁基板110上にゲート信号を伝達する複数のゲート線121が形成されている。ゲート線121は図7において横方向に伸びており、各ゲート線121の一部は複数のゲート電極124を構成する。
【0070】
ゲート線121は二重層構造で形成されており、アルミニウム-ネオジムからなる第1金属層124p、127p、129pと、第1金属層124p、127p、129p上部にモリブデンからなる第2金属層124q、127q、129qで構成されている。
【0071】
ゲート絶縁膜140上には水素化非晶質シリコンなどからなる複数の線形半導体層151が形成されている。線形半導体層151は図7において縦方向に伸びており、これから複数の突出部154がゲート電極124に向かって伸びている。また、線形半導体層151は、ゲート線121と出会う地点の付近で幅が大きくなってゲート線121の広い面積を覆っている。
【0072】
半導体層151の上にはシリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質シリコンなどの物質で作られた複数の島形抵抗性接触層163、165が形成されている。抵抗性接触層163、165は対をなして半導体層151の突出部154上に位置する。半導体層151と抵抗性接触層163、165の側面もやはり傾斜しており、傾斜角は基板110に対して30〜80度である。
【0073】
抵抗性接触層163、165及びゲート絶縁膜140上には各々複数のデータ線171と複数のドレイン電極175及び複数の維持蓄電器用導電体177が形成されている。
データ線171は主に図7において縦方向に伸びてゲート線121と交差し、データ電圧を伝達する。各データ線171からドレイン電極175に向かって伸びた複数の分枝がソース電極173を構成する。一対のソース電極173とドレイン電極175は互いに離隔されており、ゲート電極124に対して互いに反対側に位置する。
【0074】
ソース電極173を含むデータ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177は、モリブデン-ニオブからなる第1金属層173p、175p、177p、179p、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2金属層173q、175q、177q、179q及びモリブデン-ニオブからなる第3金属層173r、175r、177r、179rからなり、各々50乃至2000Å、1000乃至5000Å及び50乃至2000Åの厚さで形成されている。
【0075】
データ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177もゲート線121と同様に、その側面が基板110に対して約40〜80度の角度で各々傾斜している。
抵抗性接触層163、165は、その下の半導体層154とその上のソース電極173及びドレイン電極175の間にのみ存在し、接触抵抗を下げる役割を果たす。線形半導体層151は、ソース電極173とドレイン電極175との間をはじめとしてデータ線171及びドレイン電極175に覆われずに露出された部分を有しており、大部分の領域で線形半導体層151の幅がデータ線171の幅より狭いが、上述したようにゲート線121と出会う部分で幅が広くなってゲート線121とデータ線171の間の絶縁を強化する。
【0076】
本実施例では実施例4とは異なってデータ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177上部にカラーフィルター230R、230G、230Bが形成されている。カラーフィルター230R、230G、230Bはデータ線171によって区画される画素列に沿ってデータ線171と平行な方向に赤、緑、青色カラーフィルター230R、230G、230Bが長く伸びており、画素列に交互に形成されている。
【0077】
ここで赤、緑、青色カラーフィルター230R、230G、230Bは外部回路と接合されるゲート線121またはデータ線171の端部には形成しない。そして、これらカラーフィルター230R、230G、230Bの周縁はデータ線171上部で重なっている。このようにカラーフィルター230R、230G、230Bの周縁を重ねて形成することによって、画素領域の間で漏洩される光を遮断する機能を有し、データ線171の上部では赤、緑、青色のカラーフィルター230R、230G、230Bを共に重ねて配置することもできる。
【0078】
また、カラーフィルター230R、230G、230Bの下または上には層間絶縁膜801、802がさらに形成されている。層間絶縁膜801、802はカラーフィルター230R、230G、230Bの顔料が半導体層154または画素電極190に流入することを防止する。
【0079】
層間絶縁膜801、802はプラズマ化学気相蒸着で形成されるα-Si:C:O、α-Si:O:Fなどの低誘電率絶縁物質、または無機物質である窒化ケイ素などからなってもよい。
このように、カラーフィルターが薄膜トランジスタ表示板に形成されれば、上部表示板の黒色層を薄膜トランジスタ表示板にのみ形成することができるので、画素の開口率が増加することができる。
【0080】
上部層間絶縁膜802には、ゲートパッド領域129、ドレイン電極175、維持蓄電器用導電体177及びデータパッド領域179を各々露出する複数のコンタクトホール181、185、187、182が形成されている。
【0081】
また、上部層間絶縁膜180上には、ITOまたはIZOからなる複数の画素電極190及び複数の接触補助部材82が形成されてコンタクトホール185、187、182を通じて、ドレイン電極175、維持蓄電器用導電体177及びデータ線171と接触している。
【0082】
画素電極190は、コンタクトホール185、187を通じてドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177と各々物理的・電気的に連結されてドレイン電極175からデータ電圧の印加を受けて維持蓄電器用導電体177にデータ電圧を伝達する。
【0083】
データ電圧が印加された画素電極190は共通電圧の印加を受ける他の表示板(図示せず)の共通電極(図示せず)と共に電場を発生することによって液晶層の液晶分子を再配列させる。
【0084】
以下で本実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法について説明する。
まず、図9A及び図9Bのように、透明ガラスからなる絶縁基板110上にアルミニウム-ネオジム層124p、127p、129p及び窒化モリブデン層124q、127q、129qからなる二重層のゲート線121を形成した。ゲート線121を形成するために、まず、約2500Å厚さのアルミニウム-ネオジム層を積層した後、約1000Å厚さの窒化モリブデン層を順次に積層する。その後、これら金属層上にスピンコーティング方式でフォトレジストを塗布し、マスクを利用して露光した後、現像した。
【0085】
また、実施例2によるエッチング液を利用して第1金属層124p、127p、129p及び第2金属層124q、127q、129qを一度にエッチングした。この場合、ゲート線エッチング工程は約35乃至45℃の温度で約30乃至200秒間、金属層が積層されている基板上に噴霧する方式で行った。
【0086】
エッチング液は、リン酸67重量%、硝酸6重量%、酢酸10重量%、硝酸カリウム1重量%、酢酸カリウム1重量%、硫化水素アンモニウム1重量%及び2,6-ピリジンジメタノール1重量%の組成比で製造し、残量の脱イオン水を含んでいるものであった。しかし、本発明のエッチング液は、65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0%のカリウム化合物及び残量の水を含むものであればよく、前記実施例の組成比に限定されない。特に、0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物を添加する場合、より優れたプロファイルを有する配線を形成することができる。
【0087】
前記エッチング液を利用して第1金属層124p、127p、129p及び第2金属層124q、127q、129qを同時にエッチングして、ゲート電極124、複数の拡張部127及びゲートパッド領域129を含むゲート線121を形成した。
【0088】
前記エッチング液を利用して二重層のゲート線121をエッチングする場合、ガルバニック効果を減少させることによって、エッチング速度差によるアンダーカットまたはオーバーハングが発生しなかった。さらに、二重層のゲート線121は約50〜80度の傾斜角を有し、1.0乃至1.5μm程度のCD誤差値のみを示す良好なプロファイルのゲート配線を形成することができた(図28参照)。また、前記エッチング液を利用する場合、優れた表面改質効果によってエッチング均一性が向上して既存のエッチング液より金属層内の染みが顕著に減少することが確認できた。
【0089】
その後、ゲート線121上にゲート絶縁膜140、半導体層151、154、抵抗性接触層161、163、165を形成した。
次いで、モリブデン層173p、175p、177p、179p、アルミニウム合金層173q、175q、177q、179q及びモリブデン層173r、175r、177r、179rからなるソース電極173を含むデータ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電池用導電体177を形成する。データ線171、ドレイン電極175及び維持蓄電池用導電体177についてもゲート線121と同一なエッチング液及びエッチング条件下で写真エッチング工程を行うことができる。
【0090】
この場合、三重層のデータ線171は40乃至60度程度の良好な傾斜角を示しており、他の金属層とのエッチング速度差によって発生するアンダーカットまたはオーバーハングのような不良なプロファイルは形成されなかった。さらに、金属内に染みはほとんど発見されなかった。
【0091】
また、図9A及び図9Bに示すように、赤、緑、青色顔料を含む感光性有機物質を各々順次に塗布し、各々の写真工程によって赤、緑、青色カラーフィルター230R、230G、230Bを順次に形成した。この時、窒化ケイ素または酸化ケイ素などの無機物質を積層して層間絶縁膜801を形成した後、カラーフィルターを形成することもできる。層間絶縁膜801はカラーフィルターの顔料から半導体層151、154を保護する役割を果たす。
【0092】
マスクを利用した写真工程で赤、緑、青色カラーフィルター230R、230G、230Bを形成する時、ドレイン電極175及び維持蓄電器用導電体177と対応する部分に開口部235、237を形成した。
【0093】
また、図10A及び図10Bに示すように、カラーフィルター230R、230G、230Bの上部に4.0以下の低誘電率を有する有機物質を塗布して層間絶縁膜802を形成した。その後、層間絶縁膜802をマスクを利用した写真エッチング工程でパターニングして開口部235、237を露出するコンタクトホール181、182、185、187を形成した。
【0094】
次に、図7及び図8のように基板110にITOまたはIZOなどの透明な導電物質を蒸着し、写真エッチング工程で開口部235、237及びコンタクトホール181、185、187を通じてドレイン電極175と連結される画素電極190を形成した。画素電極190もゲート線121及びデータ線171と同一なエッチング液及びエッチング条件でパターニングした。
【0095】
この場合、画素電極パターンは約40〜50度程度の良好な傾斜角を有し、CD誤差価格は0.2乃至0.3μm程度の微細な値のみを示した。
本実施例では、ゲート電極124を含むゲート線121、ソース電極173を含むデータ線171とドレイン電極175、及び画素電極190に対して同一なエッチング液を利用して同一条件下でエッチングした結果、製造費用及び時間を減少させながらも優れたプロファイルを有する配線を形成することができた。
【0096】
[実施例6]
本実施例では、本発明によるエッチング液を利用して能動型有機発光表示装置(AM-OLED)用薄膜トランジスタ表示板を製造する方法について説明する。
【0097】
図11は、本実施例による有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の配置図であり、図12A及び図12Bは各々図11のXIIa-XIIa´線及びXIIb-XIIb´線に沿って切断した断面図である。
【0098】
絶縁基板110上にゲート信号を伝達する複数のゲート線121が形成されている。ゲート線121は図11において横方向に伸びており、各ゲート線121の一部は突出して複数の第1ゲート電極124aを構成する。また、ゲート線121と同一層に第2ゲート電極124bが形成されており、第2ゲート電極124bには図11において縦方向に伸びた維持電極133が連結されている。
【0099】
ゲート線121、第1及び第2ゲート電極124a、124b及び維持電極133は物理的性質が異なる二つの膜で形成されている。下部金属層124ap、124bpはゲート信号の遅延や電圧降下を減少させることができる低い比抵抗を有する金属、例えばアルミニウムまたはネオジムのような金属が添加されたアルミニウム合金などアルミニウム系列の金属からなるのが好ましい。上部金属層124aq、124bqは下部金属層124ap、124bpとは異なる物質、特にITOまたはIZOと電気的接触特性が優れていながらも下部金属層124ap、124bpであるアルミニウムとエッチング速度に大きく差がない物質が適しており、このような条件を満足する金属としてモリブデン、窒化モリブデンまたはモリブデン合金などで形成されている。
【0100】
ゲート線121と維持電極133の側面は傾斜しており、傾斜角は基板110に対して30〜80度である。
ゲート線121上には、窒化ケイ素などからなるゲート絶縁膜140が形成されている。
【0101】
ゲート絶縁膜140上には、水素化非晶質シリコンなどからなる複数の線形半導体151と島形半導体154bが形成されている。線形半導体151は縦方向に伸びており、これから複数の突出部が第1ゲート電極124aに向かって伸びて第1ゲート電極124aと重なる第1チャンネル部154aを構成している。また、線形半導体151はゲート線121と出会う地点の付近で幅が拡張されている。島形半導体154bは第2ゲート電極124bと交差する第2チャンネル部を含み、維持電極133と重なる維持電極部157を有する。
【0102】
線形半導体151及び島形半導体154bの上にはシリサイドまたはn型不純物が高濃度でドーピングされているn+水素化非晶質シリコンなどの物質で作られた複数の線形及び島形抵抗性接触層161、165a、163b、165bが形成されている。線形接触層161は複数の突出部163aを有しており、この突出部163aと島形接触層165aは対をなして線形半導体151の突出部154a上に位置する。また、島形接触層163b、165bは第2ゲート電極124bを中心に対向して対をなし、島形半導体154b上に位置する。
【0103】
半導体151、154bと抵抗性接触層161、165a、163b、165bの側面もやはり傾斜しており、傾斜角は30〜80度である。
抵抗性接触層161、165a、163b、165b及びゲート絶縁膜140上には各々複数のデータ線171と複数の第1ドレイン電極175a、複数の電源線172及び第2ドレイン電極175bが形成されている。
【0104】
データ線171及び電源線172は図11において縦方向に伸びてゲート線121と交差し、データ電圧と電源電圧を各々伝達する。各データ線171から第1ドレイン電極175aに向かって伸びた複数の分枝が第1ソース電極173aを構成し、各電源線172から第2ドレイン電極175bに向かって伸びた複数の分枝が第2ソース電極173bを構成する。一対の第1及び第2ソース電極173a、173bと第1及び第2ドレイン電極175a、175bは互いに離隔されており、各々第1及び第2ゲート電極124a、124bに対して互いに反対側に位置している。
【0105】
第1ゲート電極124a、第1ソース電極173a及び第1ドレイン電極175aは線形半導体151の突出部154aと共にスイッチング用薄膜トランジスタを構成し、第2ゲート電極124b、第2ソース電極173b及び第2ドレイン電極175bは島形半導体154bと共に駆動用薄膜トランジスタを構成する。この時、電源線172は島形半導体154bの維持電極部157と重なっている。
【0106】
データ線171、第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び電源線172は三重層で形成されており、本実施例ではモリブデン-ニオブからなる第1金属層171p、173ap、173bp、175ap、175bp、アルミニウム合金からなる第2金属層171q、173aq、173bq、175aq、175bq及びモリブデン-ニオブからなる第3金属層171r、173ar、173br、175ar、175brで形成されている。データ線171、第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び電源線172もゲート線121と同様にその側面が約30〜80度の角度で各々傾斜している。
【0107】
抵抗性接触層161、163b、165a、165bはその下の線形半導体151及び島形半導体154bとその上のデータ線171、第1ドレイン電極175a、175b、電源線172の間にのみ存在し、接触抵抗を下げる役割を果たす。線形半導体151は第1ソース電極173aと第1ドレイン電極175aとの間、データ線171及び第1ドレイン電極175aに覆われずに露出された部分を有しており、大部分の領域では線形半導体151の幅がデータ線171の幅より狭いが、前述したようにゲート線121と出会う部分で幅が広くなってゲート線121による段差部分でデータ線171が断線することを防止する。
【0108】
データ線171、第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び電源線172と露出された半導体151、154b部分の上には、平坦化特性が優れていて感光性を有する有機物質またはプラズマ化学気相蒸着(PECVD)で形成されるα-Si:C:O、α-Si:O:Fなどの低誘電率絶縁物質などからなる保護膜180が形成されている。
【0109】
保護膜180を有機物質で形成する場合には、線形半導体151及び島形半導体154bが露出された部分に有機物質が直接接触することを防止するために有機膜の下に窒化ケイ素または酸化ケイ素からなる無機絶縁膜を追加的に形成することができる。
【0110】
保護膜180には第1ドレイン電極175a、第2ゲート電極124b、第2ドレイン電極175b及びゲート線の拡張部125とデータ線の拡張部179を各々露出する複数のコンタクトホール185、183、181.182、189が形成されている。
【0111】
保護膜180上には、ITOまたはIZOからなる複数の画素電極190、複数の連結部材192及び複数の接触補助部材196、198が形成されている。
画素電極190は、コンタクトホール185を通じて第2ドレイン電極175bと各々物理的・電気的に連結されており、連結部材192はコンタクトホール181、183を通じて第1ドレイン電極175aと第2ゲート電極124bを連結する。接触補助部材196、198はコンタクトホール182、189を通じてゲート線の拡張部125及びデータ線の拡張部179に各々連結されている。
【0112】
保護膜180上には、有機絶縁物質または無機絶縁物質からなっており、有機発光セルを分離させるための隔壁803が形成されている。隔壁803は、画素電極901周縁周辺を囲んで有機発光層70が充填される領域を限定する。
【0113】
隔壁803に囲まれた画素電極901上の領域には、有機発光層70が形成されている。有機発光層70は赤色(R)、緑色(G)、青色(B)のうちのいずれか一つの光を発する有機物質からなり、赤色、緑色及び青色の有機発光層70が順次にかつ反復的に配置されている。
【0114】
隔壁803上には、隔壁803と同一な模様のパターンからなっており、低い比抵抗を有する導電物質からなる補助電極272が形成されている。補助電極272は、その後に形成される共通電極270と接触して共通電極270の抵抗を減少させる役割を果たす。
【0115】
隔壁803、有機発光層70及び補助電極272上には共通電極270が形成されている。共通電極270はアルミニウムなどの低い抵抗性を有する金属からなっている。ここでは背面発光型有機発光表示装置を例示しているが、前面発光型有機発光表示装置または両面発光型有機発光表示装置の場合には共通電極270をITOまたはIZOなどの透明な導電物質で形成することもできる。
【0116】
以下、図11乃至図12Bに示した有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板を製造する方法について図13乃至図26B及び図11乃至図12Bを参照して詳細に説明する。
【0117】
まず、図13乃至図14Bに示すように、透明ガラスなどからなる絶縁基板110上にゲート用金属層124a及び124bを積層する。ゲート用金属層124a及び124bは単一層で形成することもできるが、本実施例ではアルミニウム合金(Al-alloy)からなる第1金属層(124ap、124bp)とモリブデン合金(Mo-alloy)からなる第2金属層(124aq、124bq)を形成した。この時、第1金属層は(124ap、124bp)1000乃至5000Åの厚さで形成し、第2金属層(124aq、124bq)は50乃至2000Åの厚さで形成した。
【0118】
その後、リン酸67重量%、硝酸6重量%、酢酸10重量%、硝酸カリウム1重量%、酢酸カリウム1重量%、硫化水素アンモニウム1重量%、2,6-ピリジンジメタノール1重量%及び残量の脱イオン水を含むエッチング液を第1金属層及び第2金属層上に噴霧方式で適用してエッチングした。エッチングは約30乃至45℃で約30乃至200秒間、行った。
【0119】
前記のようなエッチング液を利用してゲート用パターンを形成する場合、前述のようにガルバニック効果を減少させて良好なプロファイルを有するパターンを形成することができるだけでなく、表面改質効果によって基板全面にかけてエッチング均一性を向上させることができる。
【0120】
したがって、図13乃至14Bのように、オーバーハングまたはアンダーカットが全く発生しない優れたプロファイルを示す複数のゲート電極124aを含むゲート線121と第2ゲート電極124b及び維持電極133を形成した。
【0121】
次に、図15乃至図16Bに示すように、ゲート絶縁膜140、真性非晶質シリコン層154、不純物非晶質シリコン層164の3層膜を連続して積層し、不純物非晶質シリコン層164と真性非晶質シリコン層154を写真エッチングして複数の線形不純物半導体164及び複数の突出部154aを各々含む線形半導体151と、島形半導体154bと、を形成した。ゲート絶縁膜140の材料としては窒化ケイ素が好ましく、積層温度は約250〜500℃、厚さは約2,000乃至5,000Å程度が好ましい。
【0122】
また、図17乃至図18Bに示すように、モリブデン合金からなる第1金属層171p、173ap、173bp、175ap、175bp、アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる第2金属層171q、173aq、173bq、175aq、175bq及びモリブデン合金からなる第3金属層171r、173ar、173br、175ar、175brを順次に積層し、その上に感光膜を形成してこれをエッチングマスクとして導電膜をパターニングして複数の第1ソース電極173aを有する複数のデータ線171、複数の第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び複数の第2ソース電極173bを有する電源線172を形成した。
【0123】
この場合、三重層のデータ線171、複数の第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び複数の第2ソース電極173bを有する電源線172は前記ゲート線121と同一なエッチング液及びエッチング条件下で写真エッチング工程を行った。その結果、三重層のデータ線171、複数の第1及び第2ドレイン電極175a、175b及び複数の第2ソース電極173bを有する電源線172は40乃至60度程度の良好な傾斜角を示しており、他の金属層とのエッチング速度の差によって発生するアンダーカットまたはオーバーハングのような不良なプロファイルは形成しなかった。さらに、金属内に染みがほとんど発見されなかった。
【0124】
次に、データ線171、電源線172及び第1及び第2ドレイン電極175a、175b上の感光膜を除去したりそのまま置いた状態で、露出された不純物半導体164部分を除去することによって、複数の突出部163aを各々含む複数の線形抵抗性接触部材161及び複数の島形抵抗性接触層165a、165b、163bを完成する一方、その下の線形真性半導体151及び島形真性半導体154b一部分を露出させた。
【0125】
次いで、真性半導体151、154bの露出された表面を安定化させるために酸素プラズマを連続して実施するのが好ましい。
また、図19乃至図20Bに示すように、有機絶縁物質または無機絶縁物質を塗布して保護膜180を形成し、写真工程で乾式エッチングして複数のコンタクトホール189、185、183、181、182を形成した。コンタクトホール181、182、185、183、189は第1及び第2ドレイン電極175a、175b、第2ゲート電極124bの一部、ゲート線の拡張部125及びデータ線の拡張部179を露出させた。
【0126】
次に、図21乃至図22Bに示すように、画素電極190、連結部材192及び接触補助部材196、198をITOまたはIZOで形成した。前記画素電極190も前記ゲート線121及びデータ線171と同様に、リン酸67重量%、硝酸6重量%、酢酸10重量%、硝酸カリウム1重量%、酢酸カリウム1重量%、硫化水素アンモニウム1重量%、2,6-ピリジンジメタノール1重量%及び残量の水を含むエッチング液を利用して同一なエッチング条件下で写真エッチング工程を行った。この場合、画素電極190パターンは約40〜50度程度の良好な傾斜角を有し、CD誤差値は0.2乃至0.3μm程度で微細なものであった。
【0127】
また、図23乃至26Bに示すように、一つのマスクを利用した写真エッチング工程で隔壁803と補助電極272を形成し、図11乃至図12Bに示したように有機発光層70と共通電極270を形成した。
【0128】
本実施例ではゲート電極124aを含むゲート線121、ソース電極173a、173bを含むデータ線171とドレイン電極175a、175b及び画素電極190に対して同一なエッチング液を利用して同一条件下でエッチングした結果、製造費用及び時間を減少させながらも優れたプロファイルを有する配線を形成することができた。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】図1は、本発明の第4実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図2】図2は、図1の薄膜トランジスタ表示板をII-II´線に沿って切断した断面図である。
【図3A】図3Aは、本発明の第4実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図3B】図3Bは、図3AのIIIb-IIIb´線に沿って切断した断面図である。
【図4A】図4Aは、本発明の第4実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図4B】図4Bは、図4AのIVb-IVb´線に沿って切断した断面図である。
【図5A】図5Aは、本発明の第4実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図5B】図5Bは、図5AのVb-Vb´線に沿って切断した断面図である。
【図6A】図6Aは、本発明の第4実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図6B】図6Bは、図6AのVIb-VIb´線に沿って切断した断面図である。
【図7】図7は、本発明の第5実施例による液晶表示装置用薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図8】図8は、図7のVIII-VIII´線に沿って切断した断面図である。
【図9A】図9Aは、本発明の第5実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した断面図である。
【図9B】図9Bは、図9AのIXb-IXb´線に沿って切断した断面図である。
【図10A】図10Aは、本発明の第5実施例による薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示した薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図10B】図10Bは、図10AのXb-Xb´線に沿って切断した断面図である。
【図11】図11は、本発明の第6実施例による有機発光表示装置YONG薄膜トランジスタ表示板の配置図である。
【図12A】図12Aは、図11のXIIa-XIIa´線に沿って切断した断面図である。
【図12B】図12Bは、図11のXIIb-XIIb´線に沿って切断した断面図である。
【図13】図13は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図14A】図14Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図14B】図14Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図15】図15は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図16A】図16Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図16B】図16Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図17】図17は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図18A】図18Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図18B】図18Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図19】図19は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図20A】図20Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図20B】図20Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図21】図21は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図22A】図22Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図22B】図22Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図23】図23は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図24A】図24Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図24B】図24Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図25】図25は、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す配置図である。
【図26A】図26Aは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図26B】図26Bは、有機発光表示装置用薄膜トランジスタ表示板の製造方法を順次に示す断面図である。
【図27】図27Aは、比較例1によるエッチング液組成物を利用して形成したゲート配線の断層写真である。図27Bは、比較例3によるエッチング液組成物を利用して形成したデータ配線の断層写真である。
【図28】図28Aは、本発明による実施例2によるエッチング液組成物を利用して形成したゲート配線の断層写真である。図28Bは、本発明による実施例2によるエッチング液組成物を利用して形成したデータ配線の断層写真である。図28Cは、本発明による実施例2によるエッチング液組成物を利用して形成した画素電極の断層写真である。
【符号の説明】
【0130】
1 第1導電層
2 第2導電層
3 第3導電層
70 有機発光層
81、82、196、198 接触補助部材
110 絶縁基板
121 ゲート線
124 ゲート電極
124a 第1ゲート電極
124ap 下部金属層
124b 第2ゲート電極
124p、171p、173p、175p、177p、179p 第1金属層
124q、173q、175q、177q、179q 第2金属層
125 ゲート線の拡張部
127 拡張部
129 ゲートパッド領域
133 維持電極
140 ゲート絶縁膜
151 線形半導体層
154 突出部
154a 第1チャンネル部
154b 線形半導体
157 維持電極部
161 線形抵抗性接触層
163、165 抵抗性接触層
163a 突出部
171 データ線
171r、173r、175r 第3金属層
172 電源線
173 ソース電極
175 ドレイン電極
177 維持蓄電器用導電体
179 データパッド領域
180 保護膜
181、182、185、187、189 コンタクトホール
190、901 画素電極
192 連結部材
270 共通電極
272 補助電極
801、802 層間絶縁膜
803 隔壁

【特許請求の範囲】
【請求項1】
65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含む、導電体用エッチング液組成物。
【請求項2】
前記カリウム化合物は硝酸カリウム及び酢酸カリウムより選択された少なくとも一つを含む、請求項1に記載の導電体用エッチング液組成物。
【請求項3】
前記エッチング液組成物に塩基性窒素化合物をさらに含む、請求項1に記載の導電体用エッチング液組成物。
【請求項4】
前記塩基性窒素化合物は硫化水素アンモニウム及び2,6-ピリジンジメタノールより選択された少なくとも一つを含む、請求項3に記載の導電体用エッチング液組成物。
【請求項5】
前記塩基性窒素化合物を0.1乃至8重量%含む、請求項3に記載の導電体用エッチング液組成物。
【請求項6】
65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、硝酸カリウム及び酢酸カリウムを含む0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物、0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物及び残量の水を含む、導電体用エッチング液組成物。
【請求項7】
前記塩基性窒素化合物は硫化水素アンモニウム及び2,6-ピリジンジメタノールより選択された少なくとも一つを含む、請求項6に記載の導電体用エッチング液組成物。
【請求項8】
絶縁基板上にゲート電極を含むゲート線を形成する段階、
前記ゲート線上にゲート絶縁膜及び半導体層を順次に積層する段階、
前記ゲート絶縁膜及び半導体層上にソース電極を含むデータ線及び前記ソース電極と所定間隔で対向するドレイン電極を形成する段階、及び
前記ドレイン電極と連結されている画素電極を形成する段階を含み、
前記ゲート線を形成する段階、前記データ線と前記ドレイン電極を形成する段階及び前記画素電極を形成する段階のうちの少なくとも一つは65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物及び残量の水を含むエッチング液組成物を利用して写真エッチングする段階を含む、薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項9】
前記カリウム化合物は硝酸カリウム及び酢酸カリウムより選択された少なくとも一つを含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項10】
前記エッチング液組成物は0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物をさらに含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項11】
前記塩基性窒素化合物は硝酸カリウム及び酢酸カリウムより選択された少なくとも一つである、請求項10に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項12】
前記ゲート線を形成する段階はアルミニウムを含む第1金属層及びモリブデンを含む第2金属層を順次に積層し写真エッチングする段階を含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項13】
前記第1金属層はアルミニウム-ネオジム合金からなる、請求項12に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項14】
前記第2金属層は窒化モリブデンまたはモリブデン-ニオブを含むモリブデン合金からなる、請求項12に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項15】
前記データ線及びドレイン電極を形成する段階はモリブデンを含む第1金属層、アルミニウムを含む第2金属層及びモリブデンを含む第3金属層を順次に積層して写真エッチングする段階を含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項16】
前記第1金属層または第3金属層は窒化モリブデンまたはモリブデン-ニオブを含むモリブデン合金からなる、請求項15に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項17】
前記第2金属層はアルミニウム-ネオジムを含むアルミニウム合金からなる、請求項15に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項18】
前記画素電極を形成する段階はITOまたはIZOを積層して写真エッチングする段階を含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項19】
前記ゲート線を形成する段階、前記データ線と前記ドレイン電極を形成する段階及び前記画素電極を形成する段階は65乃至75重量%のリン酸、0.5乃至15重量%の硝酸、2乃至15重量%の酢酸、0.1乃至8.0重量%のカリウム化合物、0.1乃至8.0重量%の塩基性窒素化合物及び残量の水を含むエッチング液組成物を利用して写真エッチングする段階を含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項20】
前記エッチング液組成物を利用して写真エッチングする段階は30乃至45℃で行われる、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項21】
前記写真エッチングする段階は前記ゲート線、前記データ線、前記ドレイン電極及び前記画素電極用導電体に30乃至200秒間前記エッチング液組成物を適用する段階を含む、請求項8に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。
【請求項22】
前記写真エッチングする段階は前記ゲート線、前記データ線、前記ドレイン電極及び前記画素電極用導電体に前記エッチング液組成物を噴霧する段階を含む、請求項21に記載の薄膜トランジスタ表示板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図19】
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【図20A】
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【図20B】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図25】
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【図26A】
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【図26B】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2006−135282(P2006−135282A)
【公開日】平成18年5月25日(2006.5.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−51045(P2005−51045)
【出願日】平成17年2月25日(2005.2.25)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】