説明

支持体から物質を除去する方法

【課題】物質、そして好ましくはホトレジスト、を支持体から除去する。
【解決手段】3つのオリフィスノズルからの液体のスプレーの方向を変える。a)i)十分な圧力下で液体源から液体を供給され、そこから液体の流れを噴出する第1オリフィス124;ii)ガス源からガスを制御された圧力で供給されてガスの流れを噴出し、少なくとも部分的に液体の流れを偏向させる、第1ガスオリフィス130;iii)第2ガス源から第2ガスを制御された圧力で供給されてガスの流れを噴出し、少なくとも部分的に液体の流れを偏向させる、第2ガスオリフィス140、を有するノズルを装備し;そしてb)中央オリフィス124からの液体の流れに方向を付与するように第1ガスオリフィス130及び第2ガスオリフィス140の少なくとも1つのガス流の流れを修正することにより、ノズル122からの液体のスプレー方向を調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は支持体から物質を除去する方法に関する。特に、本発明は物質、そして好ましくはホトレジスト物質、の硫酸と水蒸気を用いた支持体からの除去に関する。
【背景技術】
【0002】
エレクトロニクス技術の進歩は、活性成分の常に増加する充填密度を有する、シリコンウエハーのような支持体上に形成された集積回路をもたらす。
回路の形成は連続した適用、加工、及び支持体からの様々な成分の選択的な除去、によって成される。様々な組成物が半導体ウエハー技術において、支持体からの特定の種類の成分の除去を目的に開発されて来た。例えば、普通SC-1と表示される組成物、それはNH4OH(29重量%)/(H2O2(30重量%)/水の容量比約1:1:5(又はそれより少し高い希釈比)の混合物を含む、は、典型的に、粒子を除去しそして疎水性のシリコン表面を再酸化するために用いられる。同様に、普通SC-2と表示される組成物、それはHCl(37重量%)/H2O2(30重量%)/水の容量比1:1:5(又はそれより少し高い希釈比)の混合物を含む、は、典型的に、金属を除去するために用いられる。更なる組成物、普通ピランハ(Piranha)組成物と呼ばれる、は、H2SO4(98重量%)/H2O2(30重量%)を容量比2:1から20:1で含み、そして典型的に有機汚染物質又はある種の金属層を除去するために用いられる。
【0003】
ホトレジスト物質は、連続する層の形成を助けるために多くの回路製造プロセスで使用される。製造プロセスの段階において、これらのホトレジスト物質は、好ましくは支持体及びその上に形成された構造に実質的な損害を与えずに、しばしば除去される。ホトレジストは、伝統的にはn-メチル−ピロリドン("NMP")、グリコールエーテル、アミン、又はヂメチルスルホキシド("DMSO")のような有機溶媒を用いて除去される。別法として、ホトレジスト物質は、硫酸と過酸化水素のような化学エッチング剤による熱化学的除去法、又はホトレジストプラズマ灰化(ashing)として一般に知られている乾式反応除去法、を用いて除去されて来た。米国特許第5,785,875号は、ウエハーを含水酸に完全に沈めて湿式酸エッチングを行い、そして加熱した溶媒蒸気を送入しながらエッチング剤を処理室から抜き出すことによるホトレジスト物質除去法を開示している。該溶媒は、例えばアセトン、アルコール、又は他の溶媒で、好ましくはイソプロピルアルコールを含んでおり、そして約50℃超、約100℃未満の範囲に加熱される。伝統的な湿式化学プロセスは、濃硫酸と過酸化水素との混合物(Piranha又は"Sulfuric-Peroxide Mix"即ちSPM)又はオゾンとの混合物(sulfuric-ozone mix即ち"SOM")によってホトレジストを除去していた。別法として、ホトレジストは、脱イオン水に溶解したオゾンを用いて、又は高めた温度下でのオゾンガスと水蒸気との混合によって、ある種の条件下で除去することが出来る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
物質、特に有機物質、そして最も特には半導体ウエハーのような支持体からのホトレジスト物質、を除去する処理のための他の技術及び組成物を明らかにすることが望まれるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0005】
浸漬浴環境中におけるホトレジスト被覆支持体への硫酸及び/又はその脱水種及び前躯体(例えば、三酸化硫黄(SO3)、チオ硫酸(H2S2O3)、ペルオキソ一硫酸(H2S2O3)、ペルオキソ二硫酸(H2S2O8)、フルオロ硫酸(HSO3F)、及びクロロ硫酸(HSO3Cl))の適用は、高められた温度においてさえも、堅牢に処理されたホトレジストの除去には効果的でないことが分かっていた。この事からすると、水/硫酸モル比が約5:1未満である液状硫酸組成物を、その温度が水蒸気への暴露前の液状硫酸組成物の温度より高くなるのに有効であるような量の水蒸気に暴露する場合に、硫酸及び脱水硫酸種及び前駆体が物質、特に有機物質及び最も特には支持体表面からのホトレジスト物質の除去に効果的であり得るということは、驚くべきものとして発見された。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】液体の水又は過酸化水素(30重量%)が硫酸(98重量%)に添加されたときの温度上昇を示すグラフである。
【図2】液体の水が硫酸(98重量%)/水の混合物に添加されたときの温度上昇を、該溶液中の硫酸(98重量%)の分画の関数として示すグラフである。
【図3A】本発明のプロセスを実施するのに用い得る回分スプレー加工機の概観を示す。
【図3B】図1Aに示される加工機の使用の実際の一つの代表的な様式を示す。
【図4】比較プロセスと本発明のプロセスの稼働中における該加工室の側壁上に流延される該硫酸/過酸化水素の液状組成物の温度を示すグラフである。
【図5】比較プロセスの稼働中における、及び本発明のプロセスにおいて水蒸気への暴露後における、該硫酸/過酸化水素組成物の測定された最大のウエハー上温度を示すグラフである。
【図6】比較プロセス、及び本発明のプロセスの稼働中における、水蒸気への暴露後の該硫酸/過酸化水素組成物の測定された最大のウエハー上温度と、混合されたときの該硫酸/過酸化水素組成物の温度との間の相異を示すグラフである。混合され、投与される前の該硫酸/過酸化水素組成物の平均化された温度もまた示される。
【図7】本発明のプロセスを実施するのに使用し得る、単一ウエハー加工機の概観を示す。
【図8】3重オリフィスノズルを使用するスプレーを指示するための1つの系を示す。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明の実施態様において、該液状硫酸組成物は、その温度が、(i)水蒸気に暴露する前の液状硫酸組成物の温度と(ii)水蒸気の温度、の両方よりも高くなるのに有効な量の水蒸気に暴露される。好ましい実施態様において、水/硫酸モル比が約5:1未満である液状硫酸組成物が、支持体表面上の液状硫酸組成物の温度が、(i)水蒸気に暴露する前の液状硫酸組成物の支持体上温度と(ii)水蒸気の温度、の両方よりも高くなるのに有効な量の水蒸気に暴露される。本発明の方法は、ホトレジストが支持体上に焼付けられている、又はホトレジストがある種の加工条件下で強固にイオンインプラントされている場合であっても、ホトレジスト物質の除去の場合に殊に意義深い。
【0008】
簡潔さのため、本明細書中で議論される液状硫酸組成物は、硫酸及び/又はその脱水硫酸種及び前駆体を含むものと解され、そしてこれらの液状組成物に含まれる硫酸に関する議論は、同様に、硫酸及び/又はその脱水硫酸種及び前駆体を含む対応する組成物について記載しているものと解される。脱水硫酸種及び硫酸の前駆体の例は、三酸化硫黄(SO3)、チオ硫酸(H2S2O3)、ペルオキソ一硫酸(H2SO5)、ペルオキソ二硫酸(H2S2O8)、フルオロ硫酸(HSO3F)、及びクロロ硫酸(HSO3Cl)、を含む。本発明の1実施態様において、硫酸の脱水種は硫酸と酸化剤との錯体である。
【0009】
物質、好ましくは有機物質そしてより好ましくはホトレジストの、本明細書中で提供される支持体からの除去方法において、その表面に物質を有する支持体は処理室中に置かれる。液状硫酸組成物は、該支持体表面を実質的に均一被覆するのに有効である量と仕方で該支持体上に投与される。本発明の目的のため、該水/硫酸モル比は、脱水硫酸種及び前駆体を含む組成物の場合は、該最終混合物における水に対する該脱水硫酸種及び前駆体の存在モル数におけるモル比に基づいて計算される。
【0010】
本発明の1つの実施態様において、該支持体は、水/硫酸モル比が約5:1未満である液状硫酸組成物が、表面に適用されたときに、表面に実質的均一に被覆するような表面を提供するのを促進するように、前処理液体によって前処理される。本発明の目的のために、もし十分な量の液状硫酸組成物が該表面を完全に被覆するように該表面に適用された場合に該液状硫酸組成物の突起形成が実質的に観察されなければ(即ち表面での液体の不連続性が無ければ)、液状硫酸組成物は実質的均一に表面を被覆していると考えられる。一つの実施態様における該前処理組成物は、支持体の表面特性を改質するための水/硫酸モル比が約5:1未満の液状硫酸組成物の適用を含み、それにより引き続く(又は連続した)水/硫酸モル比が約5:1未満の液状硫酸組成物の適用が該支持体を実質的均一に被覆するであろう。所望により、望むように該支持体の表面特性を改質するように作用する界面活性剤又は溶媒のような他の表面改質成分を該前処理液体に用いることが出来る。
【0011】
本発明のもう1つの態様において、支持体表面からの物質除去の有効性及び効率は該液状硫酸組成物の水/硫酸モル比が約3:1未満、又は約2:1未満である場合に特に増加することが見出された。本発明の好ましい実施態様において、支持体表面からの物質除去の有効性及び効率は該液状硫酸組成物の水/硫酸モル比が約1:2未満である場合に特に増加することが見出された。本発明の1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は水を含まない。しかし、物質を容易に得るために、本発明の実施態様は、該液状硫酸組成物が、少なくとも通常原料物質中に存在する程度の水を含むであろうことが期待されている。本発明のもう1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は約1:2から約1:4の水/硫酸モル比を有する。
【0012】
換言すれば、該液状硫酸は、好ましくは約50容量%超、より好ましくは80容量%超、そして最も好ましくは90容量%の容量濃度を持つ。本発明の目的のためには、硫酸の容量比が議論される場合は、硫酸の含有量は98重量%の硫酸源に基づいて計算される。かくて、50容量%の含有量で硫酸を含む硫酸/水組成物は、50容量%の98重量%硫酸と、50容量%の水を含む。
【0013】
好ましくは、該支持体は、該液状硫酸組成物投与の前、投与中又は投与後に、少なくとも約90℃の温度まで加熱される。該液状硫酸組成物は、該支持体上の該液状硫酸組成物の温度が、水蒸気に暴露される前の該液状硫酸組成物の温度より高くなるのに有効な量の水蒸気に暴露される。本発明の1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は、該支持体表面の該液状硫酸組成物の温度が(i)水蒸気に暴露する前の該支持体上液状硫酸組成物の温度及び(ii)該水蒸気の温度、の両方より高くなるのに有効な量の水蒸気に暴露される。上記処理の後又は処理中に、該支持体は好ましくは洗浄される。
【0014】
該支持体への適用前又は適用時における該液状硫酸組成物中に存在する水の量が望ましくない物質の除去の有効性にとって重要であることが見出された。殊に、始めに余りに多量の水を含む硫酸組成物は水蒸気に暴露された場合レジストを剥がす能力がより低いことが見出された。理論的に確認されてはいないが、これらの希釈された硫酸組成物は、該液状硫酸組成物の温度を水蒸気への暴露前の該液状硫酸組成物の温度より高くするのに有効な量の水蒸気を取り込む能力がより低いか、又は該組成物の化学的活性が水によって減少するか、または両方であると信じられる。
【0015】
該支持体の温度が水の沸点より低い周囲加工温度(特には約20から60℃の範囲の温度)である実施態様においては、該液状硫酸組成物の温度は水蒸気の添加により実質的に上昇する。驚くべきことには、該支持体及び/又は該硫酸組成物の温度が高い(例えば90℃超)、特に100℃又はより高い、場合であっても、該液状硫酸組成物の温度が水の沸点の近く又はそれより上であるにも拘わらず、水蒸気が該液状硫酸組成物によって取り込まれることが、更に見出された。理論的に確認されてはいないが、該液状硫酸は脱水効果を有し、それにより水蒸気からの水が該液状硫酸組成物中に凝縮され、水蒸気中に蓄積されている蒸発熱に凡そ対応するエネルギーを放出すると信じられる。
【0016】
詳細な記載
本発明の上記の及び他の利点、及びそれらを得るための方法、及び本発明自体は、以下の本発明の実施態様の記載と伴う図を参照することにより、よりよく理解されるであろう。
【0017】
本発明の目的のためには、水蒸気は気体状の水と定義され、普通「霧」と呼ばれる水の小さい液滴とは区別される。何故なら、霧は小さな液滴状に凝縮した水であり、霧がある表面に静置された時蒸発熱に対応する正味の暖め効果は本質的に無い。本発明の目的のためには、水蒸気は水の沸点又はより高い温度で蒸発した水であり、沸点は圧力に依存し、例えば圧力が1気圧なら100℃である。水蒸気が水の沸点より高い温度で供給される場合、それは過熱水蒸気と呼ばれる。水蒸気は、所望により、オゾン、又は窒素のような不活性ガスのような溶解されたガスとして水に添加された成分を含む組成物から供給される。水蒸気は任意の方法で該硫酸組成物に供給することが出来ることが期待され、純粋でも組成物でもよく、100℃でも、より高くても又は低くてもよく、水蒸気の圧力又は分圧は1気圧でも、より高くても又は低くてもよい。本発明の方法は、1群のウエハーが、FSI International, Inc., Chaska, MNから商業的に入手できるMERCURY(TM)又はZETA(TM)スプレー加工機、FSI International, Chaska, Minnesotaから商業的に入手できるMagellan(TM)systemのようなスプレー加工装置中で加工される場合のように、多数のウエハー様物体を同時に加工するために使用できる。本発明はまた、ウエハーが動くか又は固定されている単一ウエハー加工用途、又はウエハーが実質的に静置されている回分用途にも使用できる。
【0018】
図に関し、幾つかの図を通して、同じ数字が同じ成分に符号をつけるために用いられた。
図1は、20℃の硫酸(98重量%)が20℃の液状の水又は過酸化水素(30重量%)と、急速撹拌ビーカー中で混合されたときの得られた温度を示す。硫酸の容量画分が約100%〜約57%である領域Aにおいて、該硫酸/水混合物の温度は水含有量の増加と共に高くなる。画分が約56%〜約36%である領域Bにおいて、該硫酸/水混合物の温度は水含有量の増加と共に徐々に低下する。画分が約35%〜約10%である領域Cにおいて、混合物の温度は水含有量の増加と共に急速に低下する。過酸化水素と混合された硫酸の温度分布は同一の傾向となるが、最大温度は僅かにより低い。約110度(最終温度130℃)の最大温度上昇が約57容量%の硫酸と約43容量%の水の混合である硫酸/水混合物により得られた。また、最上の軸には、水:硫酸混合物の水対硫酸モル比が示される。領域AとBの境界は約2:1 水:硫酸であり、BとCのそれは約5:1である。
【0019】
図2は、図1からの水添加曲線の導関数を示す。これは、溶液中の硫酸画分の関数としての水含有量のパーセント毎の増加に対する温度上昇を示す。差分温度/差分添加水(dT/dWater)は、硫酸画分100%〜37%においてほぼ直線的に減少する。理論的に確認されてはいないが、溶液の温度上昇(混合の熱)は水分子が夫々の硫酸分子と協調する(coordinate around)ことによる水和熱によって生じると信じられる。本発明において、この水と硫酸との間の強い親和力は、該硫酸組成物の温度が水の沸点より高い場合であっても雰囲気からの水蒸気を該硫酸組成物中に引き込む脱水作用を駆り立てる。約55容量%の硫酸のときに、水和熱は添加水の熱容量とバランスし、そして付加的な添加水は混合物にたいして正味の冷却効果を持つ。約37容量%の硫酸のときに硫酸の水和は完全であると思われる。図1及び2の上の軸には、溶液中の水:硫酸のモル比を示す。水和は硫酸1モルあたり約5モルの水が存在するときに完全であると思われる。
【0020】
図1に対照して、本発明は、水蒸気の該硫酸組成物中への凝縮によって該硫酸組成物に水を添加する。これは、硫酸と水との混合の熱によるだけでなく、該水が該硫酸組成物中に凝縮するときに取り戻される該水の蒸発熱による該組成物の加熱をもたらす。液状の水を硫酸に添加するのに比べて、水蒸気の蒸発熱からの熱的寄与は予定の希釈量に対して、より大きな温度上昇を与える。
【0021】
図3A及び3Bは本発明のプロセスを実施するのに有用な装置の1例を示す。図3Aは化学混合多重管(manifold)90、再循環タンク50、及び加工容器12を含む主要システム構成部分を示す、回分スプレー加工装置10の概観を示す。該装置10は、FSI International, Inc., Chaska, MNから商業的に入手できるMERCURY(TM)又はZETA(TM)スプレー加工機中に含まれるようなスプレー加工装置の概観的な描写である。装置10は一般に容器12及び加工室16の境界とする蓋14を含む。ウエハー様物体18は運搬装置(carrier)20(例えばTEFRON(登録商標)(TM)カセット)中に置かれ、該支持体は回転台支柱(図示せず)により回転台22を回転させて順次保持される。回転台22はモーターで動く軸24に結合している。水又は窒素は供給経路(群)32から供給出来、回転台支持体(図示せず)を通って加工室16中に投与される。1種又は多種の化学薬品がまた供給経路(群)34から供給されそして加工室16中に投与され、それらは直接ウエハー18上に及び/又は中央スプレー支柱を通って直接回転台22に、又は経路(群)38から側部スプレー支柱40を通ってウエハー上に至る。
【0022】
例えば、供給経路34は化学薬品再循環システム49に流体的に(fluidly)結合し得る。該再循環システムは化学薬品供給経路67及び68を含むことが出来る。化学品供給経路67は濾過装置64及び66、ポンプ62を含むことが出来、流体的に再循環供給タンク50に結合される。該再循環供給タンクは、再循環排水路54及び新たに調製した化学薬品(経路)52からの加工用化学薬品が供給され得る。窒素シール56はタンク50の上部空間に使用できる。タンク50中の加工用化学薬品の温度を調節するため、タンク50は加熱コイル58、冷却コイル60、及び温度検出器41を含み得る。化学薬品供給経路68は例えば窒素及び脱イオン洗浄水を供給し得る。化学薬品の加工室16への供給後、未使用の化学薬品は全て排水路70に入り、排水用多重管71に流れる。排水多重管から、該化学薬品は再循環排水路54、排気路72、脱イオン水排水路74、補助路76、補助路78、補助路80及び補助路82のような様々の出口に向けられる。
【0023】
供給路34はまた新たな化学薬品を混合する多重管90と流体的に結合し得る。該多重管中で、経路91-94からの新しい化学薬品の調整された流れが混合されて望みの混合物となり、それは経路(群)98及び34から中央スプレー支柱36へ、又は経路98及び38から側部スプレー支柱40へ、送られる。所望により、該化学薬品混合物は経路98中のライン内赤外線加熱器(加熱器は示さず)によって加熱され得る。別法として、1種又は多種の供給される化学薬品は経路91-94の一つ又は多数の中で赤外線加熱器により加熱され得る。
【0024】
装置10の構成と用途は、被譲渡人の同時係属中の米国特許出願 ベンソン(Benson)等、名称「回転ユニオン継手、液体配送システム、及び関連方法(ROTARY UNIONS, FLUID DELIVERY SYSTEMS, AND RELATED METHODS)、出願2004年3月12日、米国出願番号Serial No.10/799,250、この同時係属出願は全文が引例として本明細書に含まれる、のみならず、米国特許第5971368;6235641;及び6648307中にも更に記述されている。
【0025】
図3Bは、本発明に従って装置10を用いる実際の代表的な形態の1つを示す。液状硫酸組成物42は、有機物質被覆支持体を実質的均一に被覆するのに有効な量で、中央スプレー支柱36及び/又は側部スプレー支柱40(示されず)からウエハー18上に投与される。この実質的に均一な被覆は、例えば、同じ装置を用い、水/硫酸モル比が約5:1未満である液状硫酸組成物が表面に適用された場合該表面に実質的均一に被覆するような表面を提供する前処理液体を用いる前処理によって容易化することができる。前記したように、該前処理用組成物は、例えば支持体の表面特性を改質するための液状硫酸組成物の前適用であり得、それにより、水/硫酸モル比が約5:1未満である液状硫酸組成物の引き続く(又は連続的な)適用は該支持体を実質的均一に被覆するであろう。所望により、支持体の表面特性を望まれるように改質する作用をもつ界面活性剤又は溶媒のような他の表面改質成分を用いることが出来る。付加的成分を、前処理溶液の化学的改質を提供するために添加することが出来る。例えば、少量の酸を水性前処理溶液に添加し得る。
【0026】
該液状硫酸組成物42の投与後(又は投与中、又は投与前)、熱水44が回転台22上に投与される。一部の熱水44の蒸発は室の雰囲気中の水蒸気量(湿度)を増す。ウエハー18は、除去されるべき有機物質で被覆されていた。好ましい実施態様において、該有機物質はホトレジスト物質である。除去するのに手強い有機物質は前段のウエハー加工工程で熱に曝して焼付けられたホトレジストを含む。特に除去するのに手強い有機物質は前段のウエハー加工工程で強くイオン注入されたものである。本発明の方法は強くイオン注入されたホトレジスト物質の除去に特別に且つ驚くほど有効である。
【0027】
該液状硫酸組成物42はその水/硫酸モル比が約5:1未満である。かくて、該液状硫酸組成物の水含有量は限られている。1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は、ここでより詳細に議論されるように、続いて添加される水蒸気の硫酸との協働を実質的に阻害しない溶媒を含むことが出来る。好ましいそのような溶媒は、フッ素を基材とする液体のような、処理される支持体(例えばウエハー)に不活性なものである。そのような不活性な溶媒の例は、3M, St. Paul, MNから商業的に入手可能なFluorinertTM溶媒を含む。上記のモル比は水/硫酸モル比であって、溶媒/硫酸モル比であることに注意すべきである。これは、続いて添加される水蒸気の硫酸との協働を実質的に阻害しない溶媒は本発明の実施態様のこの比率の要因ではないことを強調するものである。
【0028】
より好ましくは、該液状硫酸組成物は高度に濃縮されている。好ましくは、該液状硫酸組成物は、少なくとも約80容量%、より好ましくは少なくとも約90容量%、そして最も好ましくは少なくとも約94容量%の硫酸濃度で投与される。図1および2に示されるように、これらの高い硫酸濃度は、該硫酸組成物中に凝縮する水蒸気単位当り最大の温度上昇をもたらす。
【0029】
本発明の実施態様において、該液状硫酸組成物42は過酸化水素を含む。該過酸化水素は有機種の炭酸ガスと水への分解を助ける酸化剤として働く。過酸化水素は、通常水含有溶液として提供され、濃硫酸と混合されて水/硫酸モル比が約5:1未満の液状硫酸組成物を提供する。有利には、濃硫酸と水含有過酸化水素溶液との混合は発熱反応による熱を発生し、そのため、得られる過酸化水素を含む液状硫酸組成物は、該組成物を加熱するための外部(dedicated)熱源からのより少ないエネルギーを使用しつつ、高められた温度で提供され得る。
【0030】
該発熱反応は、通常は該組成物のための重要な熱源である。しかし、本発明においては硫酸組成物と水蒸気との反応が望ましい熱を提供する、そして水を基材とする過酸化水素の過剰添加はこの硫酸-蒸気反応を阻害する。それ故、ここに記述するような濃硫酸組成物への蒸気の効果についての知識により、熟練技術者は有機物を酸化するのに十分な反応種を供給しつつ、同時に硫酸-蒸気反応によって発生する熱を最適化するように過酸化水素濃度を調整することが出来る。
【0031】
本発明の態様において、酸化剤が、液状硫酸組成物の投与の前、投与中又は投与後に、処理室中に導入され得る。例えば、過酸化水素は該液状硫酸組成物の処理室への導入前に、又は別法として該硫酸組成物の処理室への適用中又は適用後に、該液状濃硫酸と混合し得る。過酸化水素と液状濃硫酸との混合は静止混合機又は能動的混合技術の使用により達成でき、又は単に1つの液体を他の液体と接触させ、単なる拡散によって達成される混合により達成できる。オゾンのような他の剤は、望まれるように、該液状硫酸組成物中に同様にして混合されることがあろう。オゾンのような水を含まない酸化剤はそれらが硫酸組成物を希釈しないので、過酸化水素より優れていることがあろう。例えば、過酸化水素以外の酸化剤はこの独創的な硫酸-蒸気プロセスに使用されることがあろう。例えば、オゾン、硝酸、クロメートイオン(Cr+6)、又はセリックイオン(Ce+4)はここに記述されるプロセスにおいて混合されることがあろう。特に、これらの種は硫酸中に無水物として添加され、それにより該硫酸は比較上希釈されないままとなる。他の酸化剤もまた使用され得よう。
【0032】
好ましくは、該液状硫酸組成物は少なくとも約90℃、そしてより好ましくは約90℃〜約150℃の温度で投与される。もう1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は、水蒸気への暴露の前に、少なくとも約130℃、そしてより好ましくは約130℃〜約200℃の温度で投与される。該液状硫酸組成物42の導入は硫酸の化学的性質により該ウエハー表面を濡らす。好ましくは液状硫酸組成物42は、ウエハー18上に被覆された有機物質を除去するのに十分な硫酸の機能性を提供する量でウエハーに適用される。好ましくは、該液状硫酸組成物は有機物質被覆支持体上に、少なくとも約5μ、より好ましくは少なくとも約10μの厚さで投与される。本発明の実施態様において、該液状硫酸組成物は、有機物質被覆支持体上に、約10μ〜約140μ、そして好ましくは約10μ〜約60μの厚さで投与される。
【0033】
1つの実施態様において、ウエハー18は、約20℃〜約60℃の温度のような水の沸点より低い温度で供給される。ウエハー18は、該液状硫酸組成物の投与前、投与中又は溶予後のいずれかにおいて、好ましくは少なくとも約90℃の温度に加熱される。より好ましくは、ウエハー18は、約90℃〜約150℃に加熱される。もう1つの実施態様において、該ウエハーは約95℃〜約120℃の温度に加熱される。この加熱は、例えば、輻射熱による該室の加熱、ウエハーへの加熱した水又は他の液状溶液の導入(但し該加熱液体は該濃硫酸組成物の適用前に実質的に除去される)、該室への加熱ガスの導入、のような方法により行うことが出来る。もし液体がウエハーとの直接接触によりウエハーを加熱するのに使用される場合は、十分な量の該液体が該濃硫酸組成物の導入前にウエハーから除去され、それにより該濃硫酸組成物は該液状硫酸組成物の水蒸気への暴露の前に望ましいレベルの硫酸濃度に保持される。
【0034】
本発明の1つの実施態様において、該ウエハーは、1個又はより多くのウエハーを加熱した液体浴中に沈め、素早く該浴の内容物を排出し(例えば「クイックダンプ(quickdump)」法)、そして下記のような残りの処理工程を行うことにより予備加熱することが出来る。該浴用液体は、例えば脱イオン水、硫酸含有脱イオン水、硫酸/過酸化水素混合物、不活性流体(フルオロカーボンのような)、硫酸/オゾン混合物、のようなものであり得る。この実施態様は、より効果的にウエハーを加熱することにより、該処理プロセスの能力を高める点で実質的な利益を提供することが出来る。この実施態様を採用するのに使用できる特に適当なプロセスシステムは、FSI International, Chaska, Minnesotaから商業的に入手可能なMagellan(TM)システムである。
【0035】
水蒸気は任意の適切な方法で該室に導入される。図3Bに示されるように、加熱された脱イオン水44は、中央スプレー支柱36の底46から回転する回転台22上に飛び散る(splash down)。この「飛び散り」手法において水蒸気が発生する。代替法として、水蒸気は、該処理室中での水の加熱及び/又は撹拌によるような、任意の適切な代わりの水蒸気発生技術によって該処理室内に発生させ得る。
【0036】
更にもう1つの代替法において、該水蒸気は該処理室の外で発生させ望みの水蒸気形状で該処理室中に導入され得る。例えば、外部で生産した水蒸気はガスとして、又は混合ガスの成分として、該室に導入され得るであろう。1つの実施態様において、蒸気は水(好ましくは熱水)の管を通してガス(例えば窒素)を泡立てることにより生産できるであろう。もう1つの実施態様において、該ガスは一定量の水の表面上を通過させることが出来よう。もう1つの実施態様において、該ガスは化学工学技術において普通に使用されているような注水(irrigated)充填塔を通過させることが出来る。もう1つの実施態様において、実質的に純粋な水蒸気が液状の水を沸騰させて生産できるであろう。これらの任意の代替法からの該ガス状生産物は更に加熱することが出来るであろう。他の実施態様もまた可能である。
【0037】
好ましくは、該水蒸気は、約70℃〜約150℃の水蒸気温度でウエハーに暴露されるように導入される。より好ましくは、該水蒸気は約80℃〜約110℃の水蒸気温度でウエハーに暴露されるように導入される。特に有利な実施態様において、該水蒸気は、約85℃〜約98℃の水蒸気温度でウエハーに暴露されるように導入される。この実施態様は水蒸気が上記した「飛び散り」手法により水蒸気が容易に発生するので有利である。該水は沸点にはないので、不適当な跳ね飛び(spattering)の無い水流流入の制御をより容易行ない得る。別の有利な実施態様において、該水蒸気は約100℃の水蒸気温度でウエハーに暴露されるように導入される。この実施態様は、常用の蒸気形成装置により該処理槽の中又は外で常用の条件下で水を沸騰させて蒸気を形成させることを比較的容易にする。
【0038】
もう1つの実施態様において、該水蒸気は、水蒸気への暴露前の該液状硫酸組成物の温度よりも高い温度で供給される。この実施態様は上に議論されたような該液状硫酸中への該水蒸気の凝縮に基づくエネルギーの移転のみならず、直接の熱移転による該液状硫酸組成物の直接加熱という利益を提供する。1つの実施態様において、該水蒸気は、この目的のため、約150℃より高い温度で供給される。
【0039】
所望により、該水蒸気は更に、望まれる過酸化水素又はオゾンのような他の剤を含み得る。
【0040】
該水蒸気は、該液状硫酸組成物の温度を該水蒸気への暴露前の該液上硫酸組成物の温度よりも高く、そして好ましくは更に該水蒸気の温度よりも高く、するのに有効な量で該処理室中に導入される。本発明の1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は、該支持体上の該液上硫酸組成物の温度が(i)該水蒸気への暴露前の該支持体上の液状硫酸組成物の温度及び(ii)該水蒸気の温度、の両方よりも高くなるのに有効な量の水蒸気に暴露される。驚くべきことに、該液状硫酸組成物の温度が水の沸点近く又はより高くても、水蒸気は該液状硫酸組成物の温度を高めるように該液状硫酸組成物と協同し、それにより該液状硫酸組成物の温度上昇の有機物質除去効果を高める。
【0041】
好ましくは、該液状硫酸組成物の温度を少なくとも約20℃、より好ましくは約40℃、そしてより好ましくは少なくとも約60℃高めるのに十分な液状硫酸組成物と水が存在しそして混合される。これは、該液状硫酸組成物がウエハー上に置かれ、ウエハー自体が放熱器として働きそして該液状硫酸組成物の温度に近い温度を保つように実質的なエネルギーを吸収するので、極めて重要である。該支持体上の該液硫酸組成物の温度は、任意の適切な計測技術で測定できる。本発明の目的のため、適切な温度近似が温度プローブ41を用いてなされ、該回転台22上の該ウエハー運搬装置の回転の間、処理槽の壁に流延(cast)された液体の温度を測定することが出来る。この測定を行なうため、温度プローブは該処理槽中に置かれることがある。1つの実施態様において、色が変化する温度指示物質が該処理槽中で到達する最大温度を指示するのに用いられることがある。
【0042】
該液状硫酸組成物の水蒸気への暴露は、該有機物質被覆支持体上に置かれた場合の該液状硫酸組成物の温度を上昇させるのに有効な随意のときに行なうことが出来る。1つの実施態様において、水蒸気は該液状硫酸組成物の投与中に該処理室に導入される。この実施態様において、該液状硫酸組成物の温度は該組成物の該支持体との接触の前に上昇し始めることがある。この実施態様において、上に議論されたような水蒸気への暴露に基づく該液状硫酸組成物の温度上昇は、投与されたときの該液状硫酸組成物の温度と水蒸気への暴露後の該液状硫酸組成物の最大温度との差として捉えられる。
【0043】
本発明のもう1つの実施態様において、該液状硫酸組成物は連続的な流れではなく、むしろ複数回の不連続なパルスで供給される。これらのパルスは、好ましくは短く(即ち約3〜10秒の長さ)、そして急速な流れ(即ち流速約2〜8リットル/分)である。好ましくは、パルスと液体流れの無い状態との間に約5〜20秒の時間間隔がある。パルス液体による操作の場合、水蒸気は所望によりパルスの間だけ導入され、本発明の加工の間該室から噴出される水蒸気の量を削減する。同様に、水蒸気は所望によりパルスの間だけ導入されて支持体との接触前の該硫酸組成物温度上昇を高め、又はパルスとパルスの間に導入されて支持体上にある該組成物の加熱を強める。
【0044】
もう1つの実施態様において、該液状硫酸組成物の投与は、水蒸気の導入前に停止される。この実施態様の1態様において、該支持体は比較的流れの無い該液状硫酸組成物の被覆とともに供給される。所望により、該支持体の回転は、該液状硫酸組成物の投与中及び/又は投与後、そして該液状硫酸組成物の水蒸気への暴露中、約20rpm未満の速度に低下され又は停止される。このプロセスはこの被覆の支持体上での保持(又は「溜り(pooling)」を促進するために行なわれる。理論的に確認されてはいないが、該液状硫酸組成物は特に該液状硫酸組成物の水蒸気への暴露中塊としての動きが殆んど無いため、該液体は、該支持体上の全ての点に渡って同等の速度で、支持体表面の望ましくない物質を溶解及び/又はそうでなければ除去、する傾向があると信じられる。この高められた均一性は、該液状硫酸組成物の水蒸気への均一な暴露によるのであろう。更に又は別に、望ましくない物質の除去(特にSiO2の除去)についての該高められた均一性は、該被覆に渡る溶解した該望ましくない物質による該液状硫酸組成物の均一な飽和速度によるのであろう。該液状硫酸組成物の投与は、該流速、投与時間、及び遠心力による該液状硫酸組成物の除去速度を変えることにより該液状硫酸組成物の厚さを変えることによって更にへんこうされるであろう。更に、望ましくない物質の除去の積極性は、蒸気工程後の該使用済み硫酸溶液のランピング(ramping off)、硫酸溶液混合物の新しい層の適用、及び該室への蒸気の再導入、によって増す。
【0045】
上に注釈したように、該液状硫酸組成物42はスプレー支柱36及び/又は40からウエハー18上に投与される。ウエハー処理装置のある構成において、スプレー支柱の位置決め及び該支柱からの流体の流れの方向が本発明のプロセスの性能に影響することが見出された。固定されたスプレー支柱構成を持つあるウエハー処理装置において、投与される液体は、液体の高い濃度を導く仕方において、ウエハーに部分的に付着し易い。例えば、中央スプレー支柱36から投与された液体は該中央スプレー支柱の近くに高い濃度で支持体上に付着され易い。また、該回転台22のある配置において、該中央支柱からの該液体の大きな画分がウエハー群の間を通り抜け、そして無駄になる可能性がある。
有利に、極めて優れた付着効率と均一性が、側部容器スプレー支柱40(SBSP)を用いて達成できる。しかし、SBSPにより、該室の面に垂直に、該回転台の回転軸の方向真直ぐに投与されたスプレーもまた、該中央スプレー支柱の近くに過剰に液体を付着し易い。該垂直スプレーは、更に該回転台のある配置においてウエハー群の間を通り抜ける液体を無駄にする。極めて優れた付着パターンは、スプレー支柱(そして特に該SBSP)からの液体のスプレーに、該室の主表面から垂直でないように及び/又は該回転台の中心から離れるように、角度をつけることにより観察される。角度をつけたスプレーにより該CSP近くの付着はより少なく集中するが、個々の角度が均一な被覆に十分な訳ではない。本発明の1つの実施態様において、スプレーの角度は一定である。本発明のもう1つの実施態様において、支持体(群)を保持する該回転台は該支持体表面への該液状硫酸組成物の投与中回転しており、そして該液状硫酸組成物は、該液体を該回転台との関係においてスイーピングにより角度を変えてスプレーすることにより投与される。この実施態様の1態様において、スプレーの角度は該液状硫酸組成物の1回の投与中に変化する。この実施態様のもう1つの態様において、処理サイクル中で複数回の液体投与が行われる場合、スプレーの角度は該液状硫酸組成物のある回の投与から次の回の投与において変化する。
【0046】
該液状硫酸組成物のスプレーの角度を変えること(即ち「スイーピング」)は、スプレーの焦点の位置の変化をもたらし、より均一な液体付着に導く。ウエハー運搬系においてスプレーの入射角を変えることは、また、該カセット及び回転台の構造部材による遮蔽効果を減じる。スプレーの角度を変えることは、例えば該スプレー機構を回転させる又は多数のスプレー機構を通して角度を変えてスプレーする、ことを含む多くの方法で可能である。
【0047】
該SBSPの40スプレーの方向を変えるのに好ましい方法及び装置は図8に示され、それは3つのオリフィスノズル122を用いるスプレーを方向付けるための系120を示す。このノズルにおいて、中央オリフィス124には、十分な圧力下で液体源(示されない)からの液体が供給され、その液体からの蒸気126を噴出する。ガスオリフィス130には、調節弁136を通ったガス源134からのガスが供給される。該ガスは、調節された圧力で供給され、オリフィス130からガス138の蒸気を噴出させ、オリフィス130は同時に該スプレーの偏向及び噴霧化を行なう。同様に、ガスオリフィス140には、調節弁146を通ったガス源144からのガスが供給される。該ガスは、調節された圧力で供給され、オリフィス140からガス148の蒸気を噴出させ、オリフィス140は同時に該スプレーの偏向及び噴霧化を行なう。該スプレーの方向は、該液体スプレーの流れの方向に影響を与えるようにガス流138及び148の流れを修正することにより調節できる。ガス流れの細かい段階的変化は該スプレー方向のより細かい調節を可能にする。該2つのガス源からの等しい流れは該スプレー機構表面に直角に集中したスプレーパターンをもたらす。該スプレーは、不連続的に偏向(例えば+20度で10秒、次いで+30度で10秒、等)、又は連続的に左右方向に振り分け、することができる。該ガス流は、マスフローコントローラーによる等で連続的な範囲で、又は多重オリフィスによる等で不連続的に調節できる。この系120は、半導体ウエハーの処理において、極めて優れた方向性がよく且つ力強い液体スプレーの調節を提供するので、特に有利である。処理室中の可動部品の量を最小限にすることが望ましい、何故なら可動部品は可動成分の摩擦による磨耗により該室中への小粒子の導入の可能性を増すからである。更に、もし該装置が該処理室中に位置していなければ、装置の働きは極めて単純化される。
【0048】
該処理室中への液状硫酸組成物の導入を固定した又はスイーピングスプレーにより行なうどちらの場合も、該スプレーの方向は好ましくは該室中の該支持体の回転と協働される。本発明の1つの実施態様において、スプレーは、ウエハーが回転台上において該室中で回転するので、近付いて来るウエハー中に角度をつけてなされる。即ち、側部容器スプレー支柱40からのスプレーは該回転台の時計方向への回転中は右に偏向され、それと逆方向への回転中は左に偏向される。
【0049】
本発明のもう1つの実施態様において、該カセット及び回転台の構成部材及び/又は該室中のある配置における液体の過剰濃縮による遮蔽効果は、該スプレーの流れをある方向に邪魔する又は妨げるように該室中の偏向を起す部材を配置することで改善できる。これらの構成部材は、容器12又は蓋14によって支持されて実質的に固定され、又は回転台22によって支持されて該回転するウエハーに関して実質的に決まった配置とすることが出来る。
【0050】
本発明の実施態様において、該支持体はそれからの該有機物質の除去を助けるため前処理されることがあると期待される。例えば、そのある部分に被覆された有機物質を有する支持体は、その上への該液状硫酸組成物の投与前に、界面活性剤含有組成物で処理することが出来る。
【0051】
該支持体の、該液状硫酸組成物による処理前、処理中又は処理後における超音波(megasonic)エネルギーへの暴露、のような更なる処理工程もまた記載された方法の間で期待される。
【0052】
本発明の方法に使用する装置は、FSI International, Chaska, Minnesotaから1つ又はそれより多い商品名MERCURY(TM)又はZETA(TM)のもとに入手可能なタイプの遠心スプレー加工機のような公知のプログラム可能なスプレー加工機を改造し、該必要溶液を持つ化学品貯蔵器を提供し、個々に指示されたようなプログラムで該機械の制御器を構成することにより調製できる。他の公知の回分スプレー及び単一(single)ウエハースプレー機もまた、本発明を実施するため、同様に改造し得ることが理解されるであろう。もう1つの実施態様において、本発明のプロセスは、「単一ウエハー(single wafer)」様式において、ある時間1つのウエハーに適用できる。図7は、そのような単一ウエハー加工装置100の1実施態様を示し、そこでは、該うえはーが、モーター104の軸上に装着された保持チャック(示さず)に保持されている間に、輸送管101からウエハー103上に硫酸組成物102が投与される。水蒸気105は輸送管106を通って導入される。該装置は、望ましいレベルの蒸気がウエハー表面に保持され得るよう十分に密閉された室中にある。
【0053】
1つの実施態様において、装置100は、輸送管101からの硫酸組成物の連続的投与で操作され、その場合、輸送管101はウエハー103に対して固定されていても動いてもよい。蒸気は該投与の前、投与中、又は投与後のいずれかで該装置中に導入され得る。
【0054】
もう1つの実施態様において、ウエハー全体は該硫酸組成物で濡らされそして該投与は停止され、該組成物が比較的均一な厚さでウエハー上に皮膜を形成させる。この実施態様において、該ウエハーには、上記したように比較的流れにくい該液状硫酸組成物の被覆が供給され得る。所望により、該支持体の回転は、該支持体上への液状硫酸組成物の被覆の保持を促進するため低速とし又は停止される。蒸気は該投与開始の前、投与中、又は投与後に該装置中に導入し得る。所望により、該投与は、該ウエハー表面への反応物質の真新しい供給を提供するため繰り返すことが出来る。所望により、該ウエハーは、ウエハー上にある殆どの該硫酸組成物を放棄するため投与の間急速に回転させることが出来る。所望により、該ウエハーは、レジストの薄膜を産生するため半導体産業で使用される方法で投与管101を動かすことにより硫酸組成物の薄膜で被覆され得る。
【0055】
本発明の1つの実施態様において、該硫酸組成物は、それが投与管101を離れたときの温度と実質的に同じ温度で該ウエハーに到達する。1つの実施態様において、該組成物を、該ウエハーとの接触以前に蒸気を吸収し加温し得るように、小さな液滴に分解するのが有利であり得る。そのような液滴は、例えば該硫酸組成物を蒸気組成物又は他のガスで霧化する、又は該硫酸組成物をスプレーノズルに通過させる、又は他の方法、により産生できる。この加熱硫酸組成物の霧を水の上で動かすことも有利であり得る。
【0056】
本発明の1つの実施態様において、該硫酸組成物はそれが該投与管101を離れる前に、該組成物を水蒸気を含むガスと接触させて予熱することができる。例えば、水蒸気を含むガスは、耐熱性管中(例えば水晶)で、T型で該硫酸組成物と混合され得るであろう。この実施態様は得られる該硫酸組成物の温度が、混合調製された硫酸組成物又は該蒸気の温度よりもかなり高くなり得るという有利を提供する。
【0057】
ここに記載されたような方法の様々な実施態様は図面の特定の装置の使用に限定されるのではなく、むしろ本明細書中に記載された方法を実施する場合の使用に適切な処理機械の全ての構成における使用に適用されるものである。本発明の原理は、次に続く説明例との関連において、今ここで記載されるであろう。
【実施例】
【0058】
実験手法
A.試料調製
水試料がイオン注入ホトレジスト除去の有効性を評価するため次のように調製された:
直径200mmのシリコンウエハーがShipley UV6248 nm ホトレジストで被覆された。
ウエハーの幾つかにはレジストパターンがつくられ、その他は全面にレジスト層を設けた(夫々、パターンウエハー及びブランケット(blanket)ウエハー)。
パターン及びブランケットウエハーの両方に、40keV、5×1014又は1×1015 原子/cm(5E14又は1E15)の投与量で砒素を注入した。
レジスト被覆されたウエハーの凡そ2×2cmの断片群が完全パターンウエハー及びブランケットウエハーの群から切り取られ、そして高温エポキシを持つキャリヤーウエハーの中心部近くに取付けられた。5個のレジスト試料が典型的に各々のキャリヤーウエハーに取付けられた:ブランケットレジスト(注入ナシ)、ブランケット5E14、パターン5E14、ブランケット1E15、及びパターン1E15。
【0059】
B.剥がし効率の評価
加工後、該試料は明視野及び暗視野光学顕微鏡で試験された。表1は、ブランケット及びパターンレジスト試料の評価基準を示す。該パターン試料は様々なリソグラフィーのテストパターンからなる。該パターン試料上の細線配列及びブランケット膜の剥がしは、処理の剥がし効率の尺度を提供した。
【0060】
【表1】

【0061】
C.室の温度測定
該加工室の側壁上に流延された該硫酸/過酸化水素の液状組成物の温度は温度検知器41により測定された。この温度は1秒間隔で記録され該加工を通しての該室の温度の経過を提供した。
【0062】
D.ウエハー上の温度測定
ウエハー上の最大温度の測定は、該ウエハー群に取付けた、特定の上昇温度で可逆的に色が変わるラベル(Omega Engineering, Stamford, CTからのTL-10 シリーズ)によりなされた。該ラベルは該剥れる化学品から保護するため高温エポキシを付けた0.7mmのガラス板で覆われた。
【0063】
E.処理プロセス
上記の方法で調製した該ウエハーは、FSI International, Inc., Chaska, MNから商業的に入手可能なZETA(TM)スプレー加工機中で、次の条件で処理された:
1.該試料ウエハーは、27個のウエハー運搬カセット20の溝13中に載せられそして他の溝は裸ウエハーで満たされた。このカセットと第2のバランスカセットは該回転台22上に載せられた。第2の試料ウエハーは必要な場合溝15中に乗せられた。
2.該回転台22は、120rpmで回転し、再循環浴50からの加熱した硫酸(110℃)が、中央36及び側部40スプレー支柱の両方から凡そ5l/分の速度で3分間、該ウエハー上に投与された。50cc/分の過酸化水素が該投与の最後の凡そ1分間、該流れに添加された。この工程は該ウエハーを予熱し且つ完全に濡らすことを提供した。
3.該回転台は120rpmで回転し、該混合多重管90からの新規な硫酸組成物(硫酸及び過酸化水素-SPM)の混合物の900cc/分の流れが、該中央スプレー支柱36から30秒間投与された。該硫酸は、過酸化水素添加前に、ライン内赤外線加熱器により95℃に予熱された。SPM組成物の混合比は、夫々の処理において表2に挙げたように変化した。
4.該加工は、本発明の処理において凡そ8l/分の95℃脱イオン水44が回転台22上に投与され水蒸気を発生した以外は上記3のようにして、6分間継続した。
5.6分間の脱イオン水洗浄の後、該試料は、80℃のSC-1溶液(1:1:15容量比のアンモニア:過酸化水素:水)で75秒処理された。
6.該試料は脱イオン水中で洗浄され窒素ガス中で乾燥された。
【0064】
【表2】

【0065】
実施例
実施例1:上記からの処理プロセスEが、SPMの10:1混合物を使用し、水蒸気添加のあり、なし、により2回行なわれた(表2のプロトコール3及び4)。該室の壁に対して流延した(cast off against)該液体の温度は該側部容器温度検出器41により測定された。図4は、2つの処理の温度分布を示す。両方の場合において、硫酸の該5l/分の再循環流れは、最初の3分間の処理において、側部容器検出器を凡そ65℃に加熱した。3〜9分で"SPM"比較例の温度は凡そ7℃低下し58℃近くになった。対照的に、該"SPM+水蒸気"の本発明の実施例は、同じ時間で60℃上昇し125℃になった。該室への水蒸気の添加は、該流延した液体の温度を著しく上昇させた。
【0066】
実施例2:上記からの処理プロセスEは、表2からの該8つのプロトコールを使用して8回行なわれた。各々の処理についての流延液体の最大温度は該SPM投与工程の終り(例えば図4から読める540秒)に該側部容器温度検出器41により測定された。最大ウエハー上温度は、温度検出ラベルにより測定された。図5は、各々の処理における、ライン内赤外線加熱器により95℃に予備加熱された硫酸を使用したSPMの混合時温度(図1から計算された)、最大ウエハー上温度、及び最大側部容器温度を示す。SPMの混合時温度は過酸化水素濃度の上昇(硫酸の減少)により上昇した。比較例における最大ウエハー上温度及び側部容器温度もまた過酸化水素濃度の増加により上昇したが、該SPMの混合時温度よりも明らかに低かった。
【0067】
対照的に、本発明の水蒸気による処理は、該比較例の処理よりも50〜100℃高いウエハー上温度を達成した。これらの本発明の温度はまた、該水蒸気温度又は該比較例におけるウエハー上SPM温度(該比較例の処理は蒸気への暴露前の支持体上のSPMの温度を表す)の何れよりも実質的に高い。
【0068】
更に、比較例及び本発明の処理の間の該温度上昇は、過酸化水素濃度の上昇により低下した。図6は、混合時SPMと最大ウエハー上温度との間の該温度の差異を示す。本発明の蒸気プロセスの利点は硫酸濃度の低下により低下する。最大ウエハー上温度を達成するためには高濃度の硫酸が望まれる。
【0069】
硫酸、過酸化水素又は両方の混合前温度を上昇させて該混合時液体の温度を上昇させることもまた望まれる。1つの実施態様は95℃より高い温度で操作する再循環タンクからの硫酸を利用するであろう。
【0070】
実施例3:上記からの処理プロセスEは、表2の8つのプロトコールを使用して8回行なわれた。パターン及びブランケット、5E14及び1E15注入レジスト、の試料を搭載したキャリヤーウエハーが該カセットの溝13中で加工された。表3は、表1中の指針による該試料の評価結果を示す。全てに場合で、該比較例の処理(プロトコール2,4,6及び8)は該注入レジストの完全な除去に失敗し、全ての評価でスコアは"1"であった。対照的に、本発明の処理(プロトコール1,3,5及び9)は該パターン及びブランケット5E14レジストを完全に除去し、全ての評価でスコアは"5"であった。
【0071】
該比較例の処理よりも遥かに良かったものの、これらの本発明の特定のプロトコールは1E15注入レジストを完全に除去することは出来なかった。プロトコール1,3及び5は同様に働き、該パターンレジストを殆んど除去した。プロトコール7は該ブランケットレジストには僅かによりよく働いたが、該パターンレジストへの働きはずっと悪かった。最大の剥がし性能を達成するには高濃度の硫酸が望ましい。
【0072】
【表3】

【0073】
実施例4:上記からの処理プロセスEの改訂版が1E15ブランケット及びパターンウエハー試料に対して行なわれた。該プロセスは次の通りである:
該再循環タンクからの硫酸の5l/分の流れが4区分において該中央及び側部スプレー支柱から投与された:20rpmの時計方向回転台回転で45秒間、300rpmの時計方向で45秒間、20rpmの逆時計方向で45秒間、及び300rpm逆時計方向で45秒間。
10:1SPMの1600cc/分の流れ(該再循環タンクからの110℃硫酸の1500cc/分及び新規な20℃の過酸化水素の150cc/分)が2区分において該中央及び側部スプレー支柱から投与された:120rpm時計方向で120秒、120rpm逆時計方向で120秒。8l/分の95℃の水が該回転台上に投与され水蒸気を発生した。増加した化学品暴露時間、上昇した温度、及び回転の方向転換の組合せが該パターン及びブランケット1E15インプラントレジストの完全な除去(全てスコア"5")をもたらした。
【0074】
実施例5:ある場合には、注入されていない又は軽度に注入されたレジストはしばしば硫酸だけで除去できるように、酸化剤を該硫酸に添加する必要は無い。1つの実施例において、該再循環タンクからの95℃の硫酸の5l/分の流れが該中央及び側部スプレー支柱から120rpmで3分間投与された。この処理は注入されていないブランケットレジストを完全に除去した。
【0075】
ここで用いる全ての%及び比率は、他の指示がなければ容量%と容量比である。全ての云われた温度は1気圧の大気圧を仮定している。もし該処理プロセスが異なる圧力で行われるならば、該プロセスに含まれる様々な成分の温度はそれに従って調整され得ると理解されるであろう。引用された全ての刊行物、特許及び特許資料は、仮令個々に引例により含まれていても、全文がここにおいて引例により含まれる。この資料により記載されているつもりの本発明の数多い特性と利点は前述の記載中で明らかにされた。しかし、本発明の特別な形または態様は説明されたが、形の改変、部分の配置、のような改変を含む様々な改変は、本発明の本質及び範囲から離れることなく成され得ると理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の工程を含む、3つのオリフィスノズルからの液体のスプレーの方向を変えるための方法:
a)i)十分な圧力下で液体源から液体を供給され、そこから液体の流れを噴出する第1オリフィス;
ii)ガス源からガスを供給される第1ガスオリフィスであって、該ガスは制御された圧力で供給されて該第1ガスオリフィスからガスの流れを噴出し、少なくとも部分的に液体の流れを偏向させる、第1ガスオリフィス;
iii )第2ガス源から第2ガスを供給される第2ガスオリフィスであって、該ガスは制御された圧力で供給されて該第2ガスオリフィスからガスの流れを噴出し、少なくとも部分的に液体の流れを偏向させる、第2ガスオリフィス、
を有するノズルを装備し;そして
b)該中央オリフィスからの液体の流れに方向を付与するように第1ガスオリフィス及び第2ガスオリフィスの少なくとも1つのガス流の流れを修正することにより、該ノズルからの液体のスプレー方向を調節する。
【請求項2】
該ノズルからの液体のスプレー方向が、第1ガスオリフィス及び第2ガスオリフィスからのガスの流れを調節することにより処理プロセスの間に変えられる、請求項1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−157749(P2010−157749A)
【公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20903(P2010−20903)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【分割の表示】特願2008−542435(P2008−542435)の分割
【原出願日】平成18年11月22日(2006.11.22)
【出願人】(508151552)エフエスアイ インターナショナル インコーポレーテッド (13)
【Fターム(参考)】