説明

液晶表示装置及びその製造方法

【課題】表示品質と開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を得る。
【解決手段】基板上に位置し、相互に交差して画素領域を定義するゲート配線204及びデータ配線と、ゲート配線に接続されるゲート電極202と、ゲート電極上に位置するゲート絶縁膜と、ゲート絶縁膜上に位置するアクティブ層220と、アクティブ層上に位置し、相互に離間されたソース電極234及びドレイン電極236と、アクティブ層及びソース電極間、並びにアクティブ層及びドレイン電極間に位置するオーミックコンタクト層と、アクティブ層上に位置し、ソース電極及びドレイン電極の内側に向かう二つの側面を有し、二つの側面のうち、少なくとも一つは、ソース電極及びドレイン電極の内側間に位置するシールドパターン222と、画素領域に位置し、ドレイン電極に接続される画素電極とを設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に係り、特に、液晶表示装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的な液晶表示装置の駆動原理は、液晶の光学的異方性と分極性質を利用する。液晶は、構造が細く長いために、分子の配列において方向性を有しており、任意に液晶に電界を加えると、分子配列の配列方向が制御できる。従って、液晶の分子配列方向を任意に調節すると、光学的異方性によって液晶の分子配列方向に光が屈折して画像情報を表示する。
【0003】
液晶表示装置は、共通電極が形成されたカラーフィルター基板(上部基板)と画素電極が形成されたアレイ基板(下部基板)と、両基板間に充填された液晶とで構成されるが、このような液晶表示装置は、共通電極と画素電極に印加される電圧により生じる垂直方向の電界によって液晶を駆動する方式であり、透過率と開口率等の特性が優れる。現在は、薄膜トランジスタとこの薄膜トランジスタに接続された画素電極がマトリックス状に配列されたアクティブマトリックス型液晶表示装置(AM−LCD、以下、液晶表示装置と称する)が解像度及び動画像の表示能力が優れていて最も注目を浴びている。
【0004】
図1を参照して、従来の液晶表示装置の構成を説明する。図1は、従来の液晶表示装置の一部を拡大して概略的に示した斜視図である(例えば、特許文献1参照)。図1に示したように、液晶パネル51は、液晶層(図示せず)を間に相互に離間して配置された第1基板5と第2基板10で構成され、第2基板10と向かい合う第1基板5の一面には、ブラックマトリックス6と、赤色、緑色、青色のカラーフィルター7a、7b、7cと、カラーフィルター上に透明な共通電極9が形成される。
【0005】
第1基板5と向かい合う第2基板10には、複数の画素領域Pが定義され、画素領域Pの一側に沿って伸延して形成されたゲート配線14と、このゲート配線14が形成される画素領域Pの一側に垂直な他側に沿って伸延して形成されたデータ配線26とが設けられる。
【0006】
このような構成によって、画素領域Pは、ゲート配線14とデータ配線26が交差して定義され、両配線の交差地点には、薄膜トランジスタTが形成される。画素領域Pには、薄膜トランジスタTに接続する透明な画素電極32が形成され、この画素電極32は、インジウム−スズ−オキサイドITOのように光の透過率が比較的優れる透明導電性金属で形成する。
【0007】
上述したように構成された液晶表示装置用アレイ基板は、5〜6つのマスク工程によって製作され、これを簡単に紹介する。後述する工程は、例えば5つのマスク工程を説明しており、マスク工程のみを並べている。
第1マスク工程:ゲート電極とゲート配線(及びゲートパッド)の形成工程。
第2マスク工程:ゲート電極の上部のアクティブ層及びオーミックコンタクト層の形成工程。
第3マスク工程:データ配線(及びデータパッド)とソース電極及びドレイン電極の形成工程。
第4マスク工程:基板全面に保護膜を形成して、ドレイン電極を露出するコンタクトホールを形成する工程。
第5マスク工程:コンタクトホールを通じてドレイン電極に接触する画素電極を形成する工程。
以上のような5つのマスク工程によって液晶表示装置用アレイ基板を製作することができる。
【0008】
このように複数の工程によってアレイ基板が製作されるために、工程が多いほど不良が発生する確率が大きくなって、生産歩留まりが低下し、工程時間の増加と工程費用の上昇によって製品の競争力が低下するという問題がある。このような問題を解決するために、4つのマスク工程が提案された。
【0009】
図2は、従来の4つのマスク工程によって製作した液晶表示装置用アレイ基板の一部を拡大した平面図である。図2に示したように、アレイ基板は、絶縁基板60上に、一方向に伸延されたゲート配線62と、これと交差して画素領域Pを定義するデータ配線98が形成される。ゲート配線62の一端にゲートパッド電極66が形成され、データ配線98の一端にはデータパッド電極100が形成される。ゲートパッド電極66とデータパッド電極100の上部には、各々これと接触する透明なゲートパッド電極端子114と、データパッド電極端子116が形成される。ゲート配線62とデータ配線98の交差地点には、ゲート配線62と接続するゲート電極64と、ゲート電極64の上部に位置した第1半導体層90aと、第1半導体層90aの上部に離間して位置するソース電極94及びドレイン電極96とを含む薄膜トランジスタTが形成される。画素領域Pには、ドレイン電極96と接続する透明な画素電極112が形成される。
【0010】
この時、ゲート配線62の一部の上部に画素電極112と接続するアイランド状のストレージ電極86を形成する。ゲート配線62の一部を第1電極とし、ストレージ電極86を第2電極として、両電極間に位置したゲート絶縁膜(図示せず)を誘電体としたストレージキャパシターCstが形成される。
【0011】
ここで、データ配線98の下部には、第1半導体層90aから伸延された第2半導体層90bが形成され、ストレージ電極86の下部には、第3半導体層90cが形成される。このような形状でパターニングされる理由は、ソース電極94及びドレイン電極96と半導体層90aを形成するための各々の先行層を順に積層した後、これを同じマスク工程によってパターニングするからである。
【0012】
特に、ソース電極94及びドレイン電極96と第1半導体層90aが平面的に同じ形態であるために、第1半導体層90aは、ゲート電極64の外側に拡張された領域が発生し、このような領域は、下部の光源(バックライト)によって露出され活性化される。
【0013】
図3は、図2に示した薄膜トランジスタの断面図である。図3に示したように、従来の4つのマスク工程は、薄膜トランジスタTの第1半導体層90a、すなわち、アクティブ層92a及びオーミックコンタクト層92bとソース電極94及びドレイン電極96を同時にパターニングする工程を行うために、第1半導体層90aは、ソース電極94とドレイン電極96の下部に、これらとは実質的に同じ面積で位置する。
【0014】
この時、ゲート配線62の外部に拡張された第1半導体層90aの領域は、下部のバックライト(図示せず)から照射された光に露出される。この場合、非晶質シリコンで製作された第1半導体層90aには、光によって活性化され光漏洩電流が生じる。この光漏洩電流は、薄膜トランジスタを動作するに不必要な電流であり、このような光漏洩電流によって薄膜トランジスタTの性能を低下する原因となる。
【0015】
また、一般に非晶質シリコンを半導体層として使用する場合は、ゲート電極62、アクティブ層92a及びオーミックコンタクト層92b、ソース電極94及びドレイン電極96の順にパターニングされた逆スタッガード型(inverted staggered type)で製作する。このような形態は、保護膜102が形成される以前、ソース電極94及びドレイン電極96の間CH(channel)のアクティブ層92aが外部に露出される形状になる。この場合、露出されたアクティブ層92aの表面には、工程の際に欠陥が発生したり、汚染されたりする。これも、薄膜トランジスタTに漏洩電流が発生する原因となる。
【0016】
上述した原因等によって発生する漏洩電流は、薄膜トランジスタの動作に影響を与えて液晶パネルの表示品質を低下させる。ところが、上述したように漏洩電流が発生する薄膜トランジスタの構造は、従来の4つのマスク工程によって製作される。以下、従来の4つのマスク工程を説明する。
【0017】
従来の4つのマスク工程によってアレイ基板を製作する方法を説明する。
【0018】
図4Aないし図4F、図5Aないし図5F及び図6Aないし図6Fは、それぞれ図2のII−II線、III−III線及びIV−IV線に沿って切断したもので、従来の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【0019】
図4Aと図5Aと図6Aは、第1マスク工程を示した図である。図4Aと図5Aと図6Aに示したように、基板60上に、スイッチング領域Sを含む画素領域P、ゲート領域G、データ領域D、ストレージ領域Cを定義する。この時、ストレージ領域Cは、ゲート領域Gの一部に定義される。複数の領域(S、P、G、D、C)が定義された基板60上に、アルミニウムAl、アルミニウム合金AlNd、タングステンW、クロムCr、モリブデンMo、チタンTi、銅Cu等を含む導電性金属グループのうちから選択された一つまたは二つ以上の金属を蒸着して第1マスク工程によってパターニングし、一端にゲートパッド電極66を含むゲート配線62と、ゲート配線62から突出されスイッチング領域Sに位置するゲート電極64を形成する。
【0020】
図4Bないし図4Dと図5Bないし図5Dと図6Bないし図6Dは、第2マスク工程を示した図である。図4Bと図5Bと図6Bに示したように、ゲート電極64とゲートパッド電極66を含むゲート配線62が形成された基板60全面に、ゲート絶縁膜68と、純粋非晶質シリコン層(a−Si:H)70と、不純物を含む非晶質シリコン層(n+またはp+a−Si:H)72と、導電性金属層74とを形成する。
【0021】
この時、ゲート絶縁膜68は、窒化シリコンSiNXと酸化シリコンSiO2等を含む無機絶縁物質または、場合によって、ベンゾシクロブテンBCBとアクリル系樹脂等を含む有機絶縁物質のうちから一つを蒸着して形成し、金属層74は、上述した導電性金属グループのうちから選択された一つまたは二つ以上の物質を蒸着して形成する。
【0022】
導電性金属層74が形成された基板60全面に、フォトレジストを塗布して感光層(図示せず)を形成して、スイッチング領域Sとデータ領域Dとストレージ領域Cの上部にパターニングされた第1ないし第3感光パターン78a、78b、78cを形成する。この時、スイッチング領域Sにパターニングされた第1感光パターン78aは、ゲート電極64の中心領域に対応する部分が低くパターニングされ段差を有し、このために、光の強度を低くしたり、光の透過量を少なくしたりするハーフトーンマスク(図示せず)を使用する。
【0023】
第1ないし第3感光パターン78a、78b、78cの周辺に露出された金属層74とその下部の不純物非晶質シリコン層72と、純粋非晶質シリコン層70を除去する工程を行う。この時、金属層74の種類によって金属層74とその下部層70、72を同時に除去する工程を行ったり、金属層74を先にエッチングした後、乾式エッチング工程によって下部層70、72を除去する工程を行ったりする。
【0024】
図4Cと図5Cと図6Cに示したように、上述した除去工程を完了すると、第1ないし第3感光パターン78a、78b、78cの下部に第1金属パターン80と、第1金属パターン80から画素領域Pの一側に沿って伸延された第2金属パターン82と、ストレージ領域に対応してアイランド状の第3金属パターン86が形成される。
【0025】
この時、第1ないし第3金属パターン80、82、86の下部に、純粋非晶質シリコン層70と不純物を含む非晶質シリコン層72が存在し、便宜上、第1金属パターン80の下部に構成されたのは第1半導体層90a、第2金属パターン82の下部に構成されたのは第2半導体層90b、第3金属パターン86の下部に構成されたのは第3半導体層90cとする。第1感光パターン78aのうち、ゲート電極64の中心に対応して高さが低い部分を除去するアッシング工程を行う。
【0026】
結果的に、ゲート電極64の中心に対応する第1金属パターン80の一部が露出され、この時、第1ないし第3感光パターン78a、78b、78cの周辺に第1ないし第3金属パターン80、82、86の周辺が同時に露出される。アッシング工程の後、第1金属パターン80の露出された部分とその下部の不純物非晶質シリコン層72を除去する工程を行う。
【0027】
図4Dと図5Dと図6Dに示したように、除去工程を完了すると、ゲート電極64の上部に位置した第1半導体層90aのうち、下部層(純粋非晶質シリコン層70)は、アクティブ層92aとして機能し、アクティブ層92aの上部で、一部が除去され離間された上部層(不純物非晶質シリコン層72)は、オーミックコンタクト層92bとして機能する。また、オーミックコンタクト層92bの上部に位置して離間された金属パターンは、各々ソース電極94とドレイン電極96になる。
【0028】
この時、ソース電極94に接続する第2金属パターン(図6Cの82)は、データ配線98であり、データ配線98の一端は、データパッド電極100である。また、ストレージ領域Cに対応して形成されたアイランド状の第3金属パターン86は、ストレージ電極になる。
【0029】
すなわち、ゲート配線62は、第1ストレージ電極として機能し、上部のストレージ電極86は、第2ストレージ電極として機能する。従って、ゲート配線62、その上部のゲート絶縁膜68、第3半導体層90c、その上部のストレージ電極86は、補助容量部であるストレージキャパシターCstを構成する。残留した感光パターン78a、78b、78cを除去する工程を行うことによって第2マスク工程を完了する。
【0030】
図4Eと図5Eと図6Eは、第3マスク工程を示した図である。図4Eと図5Eと図6Eに示したように、ソース電極94及びドレイン電極96と、データパッド100を含むデータ配線98と、ストレージキャパシターCstが形成された基板60の全面に、窒化シリコンSiNXまたは酸化シリコンSiO2を含む無機絶縁物質グループのうちから選択された一つを蒸着したり、場合によって、ベンゾシクロブテンBCBとアクリル系樹脂を含む有機絶縁物質グループのうちから選択された一つを塗布したりして保護膜102を形成する。この保護膜102をパターニングして、ドレイン電極96の一部を露出するドレインコンタクトホール104、ストレージ電極86を露出するストレージコンタクトホール106、ゲートパッド電極66の一部を露出するゲートパッドコンタクトホール108、データパッド電極100の一部を露出するデータパッドコンタクトホール110を形成する。
【0031】
図4Fと図5Fと図6Fは、第4マスク工程を示した図である。図4Fと図5Fと図6Fに示したように、保護膜102が形成された基板60の全面に、インジウム−スズ−オキサイドITOとインジウム−亜鉛−オキサイドIZOを含む透明な導電性金属グループのうちから選択された一つを蒸着してパターニングし、ドレイン電極96とストレージ電極86の両方に接続して画素領域Pに位置する画素電極112を形成すると同時に、ゲートパッド電極66に接続するゲートパッド電極端子114と、データパッド電極100に接続するデータパッド電極端子116を形成する。
【0032】
このように、従来は、4つのマスク工程によって液晶表示装置用アレイ基板を製作する。従来の4つのマスク工程は、既存の5つのマスク工程に比べて、画期的なほど生産費用を安くする効果及び工程時間を短縮する効果があり、工程が短縮されることによってその分、不良発生率も減少する。
【特許文献1】韓国公開特許第10−2002−12649号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
ところが、上述したように、従来の4つのマスク工程によって製作された薄膜トランジスタの構造は、アクティブ層を形成した後、保護膜を形成する工程を行うために、露出されたアクティブ層の表面(アクティブチャンネル)が汚染する確率が非常に高い。また、アクティブ層とソース電極及びドレイン電極が同じ第2マスク工程で形成されるために、必然的にドレイン電極またはソース電極の下部に形成されたアクティブ層を下部のゲート電極が完全に遮る形態ではない。
【0034】
結果的に、従来の4つのマスク工程によって製作された薄膜トランジスタの構造は、漏洩電流の発生確率が非常に高くて、液晶パネルの表示品質が低いという問題点があった。
【0035】
また、従来の構造は、薄膜トランジスタが画素領域の一部を占める構造で設計されているため、これは、開口領域を侵食する構造であり、輝度特性が悪いという問題点があった。
【0036】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、表示品質と開口率を向上することができる液晶表示装置及びその製造方法を得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0037】
本発明に係る液晶表示装置は、基板上に位置し、相互に交差して画素領域を定義するゲート配線及びデータ配線と、前記ゲート配線に接続されるゲート電極と、前記ゲート電極上に位置するゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に位置するアクティブ層と、前記アクティブ層上に位置し、相互に離間されたソース電極及びドレイン電極と、前記アクティブ層及び前記ソース電極間、並びに前記アクティブ層及びドレイン電極間に位置するオーミックコンタクト層と、前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと離隔されるシールドパターンと、前記画素領域に位置し、前記ドレイン電極に接続される画素電極とを備え、前記アクティブ層は、前記ゲート電極により遮られることを特徴とする。
【0038】
また、本発明に係る液晶表示装置の製造方法は、基板上にゲート配線及びゲート電極を形成する工程と、前記ゲート配線及びゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する工程と、前記ゲート絶縁膜上にアクティブ層を形成し、前記アクティブ層上にシールドパターンを形成する工程と、前記ゲート配線と交差して画素領域を定義するデータ配線、並びに相互に離間されたソース電極及びドレイン電極を形成し、前記アクティブ層及び前記ソース電極間、並びに前記アクティブ層及びドレイン電極間に位置するオーミックコンタクト層を形成する工程と、前記画素領域に、前記ドレイン電極に接続される画素電極を形成する工程とを含み、前記シールドパターンは、前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと離隔され、前記アクティブ層は、前記ゲート電極により遮られることを特徴とする。
【発明の効果】
【0039】
本発明によれば、アクティブ層がゲート電極によって完全に遮られる。従って、光による漏洩電流が発生しなくなり薄膜トランジスタの動作が安定するので、高画質を実現することができる。また、ソース電極及びドレイン電極間に露出されたアクティブチャンネルの一部領域に汚染を防ぐシールドパターンを形成する。このシールドパターンによって漏洩電流パスを遮断して、高画質を実現することができる。さらに、ゲート配線の一部領域をゲート電極として兼用してゲート配線に薄膜トランジスタを形成するために、開口領域が拡張され輝度を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】従来の液晶パネルの構成を概略的に示した斜視図である。
【図2】従来の液晶表示装置用アレイ基板の一部を拡大した平面図である。
【図3】図2の薄膜トランジスタの断面図である。
【図4A】図2のII−II線に沿って切断したもので、従来の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図4B】図4Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図4C】図4Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図4D】図4Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図4E】図4Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図4F】図4Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図5A】図2のIII−III線に沿って切断したもので、従来の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図5B】図5Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図5C】図5Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図5D】図5Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図5E】図5Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図5F】図5Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図6A】図2のIV−IV線に沿って切断したもので、従来の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図6B】図6Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図6C】図6Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図6D】図6Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図6E】図6Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図6F】図6Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置用アレイ基板の一部を拡大した平面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の薄膜トランジスタを拡大した平面図である。
【図9】図8のVIII−VIII線に沿って切断した薄膜トランジスタの断面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の薄膜トランジスタの別の構成を示した断面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の薄膜トランジスタの別の構成を示した断面図である。
【図12A】図7のV−V線に沿って切断したもので、本発明の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図12B】図12Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図12C】図12Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図12D】図12Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図12E】図12Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図12F】図12Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図12G】図12Fに続く製造工程を示す断面図である。
【図12H】図12Gに続く製造工程を示す断面図である。
【図12I】図12Hに続く製造工程を示す断面図である。
【図12J】図12Iに続く製造工程を示す断面図である。
【図12K】図12Jに続く製造工程を示す断面図である。
【図12L】図12Kに続く製造工程を示す断面図である。
【図13A】図7のVI−VI線に沿って切断したもので、本発明の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図13B】図13Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図13C】図13Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図13D】図13Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図13E】図13Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図13F】図13Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図13G】図13Fに続く製造工程を示す断面図である。
【図13H】図13Gに続く製造工程を示す断面図である。
【図13I】図13Hに続く製造工程を示す断面図である。
【図13J】図13Iに続く製造工程を示す断面図である。
【図13K】図13Jに続く製造工程を示す断面図である。
【図13L】図13Kに続く製造工程を示す断面図である。
【図14A】図7のVII−VII線に沿って切断したもので、本発明の液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。
【図14B】図14Aに続く製造工程を示す断面図である。
【図14C】図14Bに続く製造工程を示す断面図である。
【図14D】図14Cに続く製造工程を示す断面図である。
【図14E】図14Dに続く製造工程を示す断面図である。
【図14F】図14Eに続く製造工程を示す断面図である。
【図14G】図14Fに続く製造工程を示す断面図である。
【図14H】図14Gに続く製造工程を示す断面図である。
【図14I】図14Hに続く製造工程を示す断面図である。
【図14J】図14Iに続く製造工程を示す断面図である。
【図14K】図14Jに続く製造工程を示す断面図である。
【図14L】図14Kに続く製造工程を示す断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
本発明の実施の形態は、一部領域にシールドパターンが形成されるとともに、ゲート電極に完全に遮られる形態のアクティブ層を含む薄膜トランジスタと、このような薄膜トランジスタを含み、開口領域がさらに拡張された形態で設計されたアレイ基板を4つのマスク工程によって製作する。
【0042】
図7は、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置用アレイ基板の一部を拡大した平面図である。図7に示したように、絶縁基板200上に、一方向に伸延され一端にゲートパッド電極206が設けられたゲート配線204と、このゲート配線204と交差して画素領域を定義し、一端にデータパッド電極240が設けられたデータ配線238を形成する。ゲートパッド電極206とデータパッド電極240の上部には、これらにそれぞれ接続するゲートパッド電極端子248とデータパッド電極端子250を形成する。
【0043】
また、データ配線238と交差するゲート配線204の一部を除去して、ゲート配線204とデータ配線238の重なる領域を最小にする。両配線204、238の重なる面積が大きいほど寄生容量が大きくなり、これは、信号遅延の原因となるために、上述した構造は、このような信号遅延を最小にするという長所がある。ゲート配線204とデータ配線238の交差地点に、ゲート電極202と、アクティブ層220及びオーミックコンタクト層(図示せず)を含む半導体層と、シールドパターン222と、ソース電極234及びドレイン電極236とを含む薄膜トランジスタTを形成する。
【0044】
この時、薄膜トランジスタTをゲート配線204の上部に形成することによって従来に比べて、画素領域に薄膜トランジスタTが占める割合が著しく減少され、開口領域をさらに広く確保することができる。
【0045】
一方、画素領域には、ドレイン電極236に接続する透明な画素電極246を形成する。画素領域を定義する部分のゲート配線204の上部には、これを第1ストレージ電極として、ゲート配線204の上部であって、画素電極246に接続するアイランド状のストレージ電極244を第2ストレージ電極とするストレージキャパシターCstを形成する。
【0046】
上述した構成で、薄膜トランジスタTを画素領域ではないゲート配線204の上部に形成すると同時に、薄膜トランジスタTのアクティブ層220をゲート電極202の面積より小さくパターニングすることによって開口領域が広く確保でき、光漏洩電流の発生が防げる。また、ソース電極234及びドレイン電極236間に露出されたアクティブ層220の表面(アクティブチャンネル)の一部領域にシールドパターン222を形成する。
【0047】
露出されたアクティブ層220の表面の一部領域にシールドパターン222を形成した理由は、露出されたアクティブ層220の表面の欠陥または汚染によって発生する漏洩電流パス(leakage current path)を部分的に遮断するためである。
【0048】
図8は、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の薄膜トランジスタを拡大した平面図であり、図9は、図8のVIII−VIII線に沿って切断した断面図である。
【0049】
図8と図9に示したように、本実施の形態に係る薄膜トランジスタTは、ゲート配線204の一部を電極として使用したゲート電極202と、ゲート電極202の上部にアイランド状に形成されたアクティブ層220と、アクティブ層220の上部に形成され、離間されたソース電極234及びドレイン電極236を含む。
【0050】
また、アクティブ層220とソース電極234及びドレイン電極236の間には、オーミックコンタクト層242を含む。
【0051】
この時、アクティブ層220をゲート電極202の面積と同じか、または小さく形成して、下部の光源(バックライト)から照射された光によってアクティブ層220が露出されないようにする。
【0052】
また、ソース電極234及びドレイン電極236間に露出されたアクティブ層220の表面(アクティブチャンネル)の一部領域にシールドパターン222を形成する。特に、シールドパターン222は、ソース電極234及びドレイン電極236間に位置する。すなわち、ソース電極234及びドレイン電極236で挟まれた領域側をソース電極234の内側と呼ぶとともに、ドレイン電極236の内側と呼ぶとすると、シールドパターン222の一側は、図9に示すように、ソース電極234の内側に向かって離間されており、シールドパターン222の他側は、ドレイン電極236の内側に向かって離間されている。シールドパターン222は、露出されたアクティブ層220の表面(アクティブチャンネル)に欠陥が発生したり、露出されたアクティブ層220の表面が汚染されたりするのを防ぐためである。
【0053】
この時、シールドパターン222の幅は、ソース電極234とドレイン電極236の離間距離(チャンネルの幅CH)と同一である必要はない。シールドパターン222の長さは、チャンネルの長さと同じか、または大きくパターニングする。チャンネルの長さは、ソース電極234とドレイン電極236間のU字状に沿った方向の距離であり、チャンネルの幅CHは、VIII−VIII線においてチャンネルの長さ方向(長手方向)に垂直な方向の距離である。
【0054】
このように構成すると、シールドパターン222とソース電極234及びドレイン電極236間に一部露出されたアクティブ層220の表面が汚染されたとしても、シールドパターン222によって両電極234、236間の汚染及び欠陥の連続性を遮断するために、漏洩電流パスが形成されなくなる。
【0055】
この時、ソース電極234及びドレイン電極236間のアクティブチャンネルの長さを短くして、幅を大きく設計することによって薄膜トランジスタの動作を改善する方法として、ソース電極234を英文字のアルファベットのU字状(図面上では、逆U字状に描いている)に形成し、ドレイン電極236を、U字状の内部にこれと一定に離間される棒状に形成する。この場合、チャンネルは、U字状になり、これによって、シールドパターン222もU字状に構成する。このようなシールドパターン222は、ソース電極234及びドレイン電極236間の漏洩電流パスを遮断する役割を果たすので、ソース電極234とドレイン電極236間で、その位置は、多様になる。
【0056】
図10と図11は、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の薄膜トランジスタのそれぞれ別の構成を示した断面図である。
【0057】
図10に示したように、シールドパターン222は、ソース電極234またはドレイン電極236のいずれかに偏って形成することもできる。例えば、シールドパターン222は、ドレイン電極236に近接して形成する。この時、ソース電極234の内側に向かうシールドパターン222の一側は、ソース電極234及びドレイン電極236間に位置する。
【0058】
一方、図11に示したように、シールドパターン222は、二つ以上で形成され、例えば、ソース電極234及びドレイン電極236の下部に各々形成する。この時、ドレイン電極236の下部に位置してソース電極234に向かうシールドパターン222の一側と、ソース電極234の下部に位置してドレイン電極236に向かうシールドパターン222の一側は、ソース電極234及びドレイン電極236間に位置する。
【0059】
図10と図11のように、ソース電極234及び/またはドレイン電極236の下部にシールドパターン222を形成する場合、ソース電極234及びドレイン電極236とその下部のオーミックコンタクト層242は、シールドパターン222を完全に覆う形態ではなく、シールドパターン222の一部を覆う形態で形成すると漏洩電流パスを完全に遮断することができる。
【0060】
上述した構造の薄膜トランジスタとこれを含むアレイ基板を本実施の形態に係る4つのマスク工程によって製作する方法を説明する。
【0061】
図12Aないし図12L、図13Aないし図13L及び図14Aないし図14Lは、それぞれ図7のV−V線、VI−VI線及びVII−VII線に沿って切断したもので、本発明の実施の形態に係る液晶表示装置の製造方法を示した断面図である。(なお、図7のV−V線は、薄膜トランジスタ及び画素領域の切断線であり、VI−VI線は、ゲートパッドの切断線であり、VII−VII線は、データパッドの切断線である。)
【0062】
図12Aと図13Aと図14Aは、第1マスク工程を示した図である。図12Aと図13Aと図14Aに示したように、基板200上に、スイッチング領域Sを含む画素領域P、ゲート領域G、データ領域D、ストレージ領域Cを定義する。この時、ストレージ領域Cとスイッチング領域Sをゲート領域Gの一部に定義する。
【0063】
複数の領域(S、P、G、D、C)を定義した基板200上に、アルミニウムAl、アルミニウム合金AlNd、タングステンW、クロムCr、モリブデンMo等の単一金属やアルミニウムAl/クロムCr(またはモリブデンMo)等を含む導電性金属グループのうちから選択された一つまたは二つ以上の金属を蒸着してパターニングし、ゲート領域Gに対応して一端にゲートパッド電極206を含むゲート配線204を形成する。この時、スイッチング領域Sに対応するゲート配線204の一部をゲート電極202として使用する。
【0064】
また、後の工程で形成されるデータ配線(図示せず)と交差される領域Fに対応するゲート配線202の一部をエッチングしてエッチングホール208を形成する。これは、両配線の交差部分でゲート配線204とデータ配線(図示せず)が重なる領域を減少させることによって両配線の重なった面積で発生する寄生容量を減少させるための設計である。
【0065】
図12Bないし図12F、図13Bないし図13F及び図14Bないし図14Fは、第2マスク工程を示した図である。(ハーフトーンマスク工程であり、これを詳しく説明する。)
【0066】
図12Bと図13Bと図14Bに示したように、ゲート電極202とゲートパッド電極206を含むゲート配線204が形成された基板200の全面に、ゲート絶縁膜210と、非晶質シリコン層212と、シールド層(絶縁層)214を積層する。
【0067】
この時、ゲート絶縁膜210は、窒化シリコンSiNXと酸化シリコンSiO2等を含む無機絶縁物質グループのうちから選択された一つを蒸着して形成する。非晶質シリコン層212は、非晶質シリコンa−Si:Hを蒸着して形成する。シールド層214は、ゲート絶縁膜210のような無機絶縁物質グループのうちから選択された一つを蒸着して形成する。シールド層214の上部に、フォトレジストを塗布して感光層216を形成する。
【0068】
感光層216から離れた上部に、透過部B1と半透過部B2と遮断部B3で構成されたマスクMを位置させた後、マスクMの上部から光を照射して下部の感光層216を露光する工程を行う。半透過部B2は、マスクMにスリットまたは半透明膜を形成したものであり、これは、光の強度を低めたり、光の透過量を低めたりする。これによって、下部の感光層216は、完全露光ではなく、不完全露光が可能になる。この時、スイッチング領域Sに、遮断部B3と、遮断部B3の両側の半透過部B2が対応するように配置する。それ以外の領域は、透過部B1が対応するように配置する。部分的に露光が行われた感光層216を現像する工程を行う。
【0069】
図12Cと図13Cと図14Cに示したように、現像工程が完了すると、スイッチング領域Sに対応して段差を有する感光パターン218が形成される。この時、感光パターン218の段差の形状は、ゲート電極202に対応する中心部が高くて、その周辺部は、低い形態で形成される。感光パターン218の周辺に露出されたシールド層214とその下部の非晶質シリコン層212を除去するエッチング工程を行う。
【0070】
図12Dと図13Dと図14Dに示したように、エッチング工程が完了すると、感光パターン218の下部のみがパターニングされた非晶質シリコン層212とシールド層214が残る。この時、パターニングされた非晶質シリコン層212は、ゲート電極202内でパターニングされるので、ゲート電極202の面積を超過しない大きさでパターニングされる。感光パターン218の低い部分を除去するアッシング工程を行う。
【0071】
図12Eと図13Eと図14Eに示したように、ゲート電極202の中心に対応する感光パターン218だけが最終的に残るが、これは、上部の一部が除去された状態である。アッシングされた感光パターン218の周辺に、パターニングされたシールド層214に対してエッチングを行った後、アッシングされた感光パターン218を除去する工程を行う。
【0072】
図12Fと図13Fと図14Fに示したように、ゲート電極202に対応するゲート絶縁膜210の上部に、先ほどパターニングされた非晶質シリコン層であるアイランド状のアクティブ層220と、アクティブ層220の中心に対応してシールドパターン222が形成される。この時、シールドパターン222は、後の工程で形成されるソース電極及びドレイン電極(図示せず)の形状によって異なり、ソース電極(図示せず)をU字状に設計する場合は、シールドパターン(図示せず)もU字状に設計する。また、シールドパターンの位置及び個数は、図9ないし図11に示したように、多様に変化する。シールドパターン222は、アクティブ層220の表面に欠陥が発生したり、表面が汚染したりすることを防ぐ機能を果たす。シールドパターン222の上部に残された感光パターン218を除去する工程を行う。
【0073】
図12Gと図13Gと図14Gに示したように、シールドパターン222が形成された基板200の全面に、不純物を含む非晶質シリコンn+a−Si:Hを蒸着して不純物非晶質シリコン層224を形成する。この不純物非晶質シリコン層224が形成された基板200の全面に、導電性金属グループのうちから選択された一つまたは二つ以上の金属を蒸着して導電性金属層226を形成する。この時、シールドパターン222によってアクティブ層220の一部表面には、不純物非晶質シリコン層224が直接蒸着されなくなる。導電性金属層226が形成された基板200の全面に、フォトレジストを塗布して感光層228を形成する。この感光層228から離れた上部に、透過部B1と半透過部B2と遮断部B3で構成されたマスクMを位置させる。
【0074】
この時、マスクMの透過部B1は、ゲートパッド電極206の一部に対応して位置し、スイッチング領域Sには、シールドパターン222に対応して、これより大きい面積で半透過部B2が位置し、半透過部B2の両側に遮断部B3が位置する。また、ゲートパッド電極206の一部の側部には、半透過部B2が位置する。さらに、データ領域Dとストレージ領域Cに対応して遮断部B3が位置し、画素領域Pには、半透過部B2が位置する。マスクMの上部から光を照射して下部の感光層228を露光する工程を行う。この時、感光層228は、マスクMの透過部B1に対応して完全露光し、半透過部B2に対応して不完全露光し、遮断部B3に対応して露光されない。上述したような露光が行われた感光層を現像する工程を行う。
【0075】
図12Hと図13Hと図14Hに示したように、スイッチング領域Sのシールドパターン222に対応する部分と、画素領域Pと、ゲートパッド電極206の側部は、上部の一部が除去された形態になり、シールドパターン222を除いたスイッチング領域Sの他の領域と、ストレージ領域Cと、データ領域Dは、元々の高さで残り、ゲートパッド電極206に対応した一部は除去され、下部の導電性金属層226が露出されるように除去された感光パターン230が残る。
【0076】
図12Iと図13Iと図14Iに示したように、ゲートパッド電極206に対応して露出された導電性金属層226、その下部の非晶質シリコン層224、その下部のゲート絶縁膜210を除去して、ゲートパッド電極206の一部を露出するゲートパッドコンタクトホール232を形成する。
【0077】
図12Jと図13Jと図14Jに示したように、感光パターン230をアッシングする工程を行い、スイッチング領域Sと画素領域Pに対応して低い高さで現像された部分を完全に除去して、下部の導電性金属層226を露出する工程を行う。このようにすると、スイッチング領域Sに対応してシールドパターン222の両側と、ストレージ領域Cと、データ領域Dだけに感光パターン230が残る。アッシングされた感光パターン230の周辺に露出された導電性金属層226とその下部の不純物非晶質シリコン層224を除去する工程を行う。
【0078】
図12Kと図13Kと図14Kに示したように、スイッチング領域Sに対応してシールドパターン222の両側に位置した感光パターン230の下部には、各々ソース電極234とドレイン電極236が形成され、ストレージ領域Cに対応する感光パターン230の下部には、アイランド状のストレージ電極244が形成され、データ領域Dに対応する感光パターン230の下部には、一端にデータパッド電極240を含み、ソース電極234と接触するデータ配線238が形成される。
【0079】
ソース電極234及びドレイン電極236の下部に、パターニングされた不純物非晶質シリコン層は、抵抗性接触を有するために、オーミックコンタクト層242と称する。一方、データ配線238及びデータパッド電極240下部には、パターニングされた不純物非晶質シリコン層である第1半導体層パターン243が形成され、ストレージ電極244の下部には、パターニングされた不純物非晶質シリコン層である第2半導体層パターン245が形成される。
【0080】
シールドパターン222が位置する部分のアクティブ層220の表面には、オーミックコンタクト層242を形成するためのパターニング工程で残った残留粒子のような汚染物質が存在しない。これによって、シールドパターン222以外の露出されたアクティブ層220の表面Gが一部汚染されたとしても、このような汚染状態の連続性がシールドパターン222によって遮断される。従って、漏洩電流のパスが発生せずに、漏洩電流による影響を遮断する。ソース電極234及びドレイン電極236と、ストレージ電極244と、データ配線238と、データパッド電極240の上部に位置した感光パターン230を除去する工程を行う。
【0081】
以上、図12Gないし図12K、図13Gないし図13K及び図14Gないし図14Kによって本実施の形態に係る第3マスク工程を説明した。
【0082】
図12Lと図13Lと図14Lは、第4マスク工程を示した図である。図12Lと図13Lと図14Lに示したように、ソース電極234及びドレイン電極236と、ストレージ電極244と、データ配線238及びデータパッド電極240が形成された基板200の全面に、インジウム−スズ−オキサイドITOとインジウム−亜鉛−オキサイドIZOを含む透明な導電性金属グループのうちから選択された一つを蒸着して第4マスク工程によってパターニングし、ドレイン電極236とストレージ電極244に同時に接続しながら画素領域Pに位置する画素電極246を形成する。また、ゲートパッド電極206に接続するゲートパッド電極端子248と、データパッド電極240に接続するデータパッド電極端子250を形成する。
【0083】
上述したように、本発明の実施の形態に係る4つのマスク工程によって液晶表示装置用アレイ基板を製作することができる。本実施の形態の工程を簡単に整理すると次のようになる。
第1マスク工程:ゲート配線(及びゲート電極)とゲートパッド電極の形成工程。
第2マスク工程:アクティブ層と、アクティブ層の一部領域にシールドパターンを形成する工程。
第3マスク工程:ゲートパッドコンタクトホールと、ソース電極及びドレイン電極と、データパッド電極及びデータ配線と、ソース電極及びドレイン電極の下部にオーミックコンタクト層を形成する工程。
第4マスク工程:画素電極とゲートパッド電極端子とデータパッド電極端子の形成工程。
【0084】
上述したように形成されたアレイ基板と、これに向かい合う対応基板、例えば、カラーフィルター基板を合着して(貼り合わせて)、両基板間に液晶を注入して液晶表示装置を形成する。
【符号の説明】
【0085】
200 基板、202 ゲート電極、204 ゲート配線、206 ゲートパッド電極、220 アクティブ層、222 シールドパターン、234 ソース電極、236 ドレイン電極、238 データ配線、240 データパッド電極、248 ゲートパッド電極端子、250 データパッド電極端子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に位置し、相互に交差して画素領域を定義するゲート配線及びデータ配線と、
前記ゲート配線に接続されるゲート電極と、
前記ゲート電極上に位置するゲート絶縁膜と、
前記ゲート絶縁膜上に位置するアクティブ層と、
前記アクティブ層上に位置し、相互に離間されたソース電極及びドレイン電極と、
前記アクティブ層及び前記ソース電極間、並びに前記アクティブ層及びドレイン電極間に位置するオーミックコンタクト層と、
前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと離隔されるシールドパターンと、
前記画素領域に位置し、前記ドレイン電極に接続される画素電極と
を備え、
前記アクティブ層は、前記ゲート電極により遮られる
ことを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
前記ソース電極は、英文字のアルファベットのU字状であり、前記ドレイン電極は、バー状であり、かつ前記シールドパターンは、U字状である
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
他のシールドパターンをさらに備え、
前記他のシールドパターンは、前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと離隔される
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記シールドパターンは、前記ゲート電極によって遮られる
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記ゲート電極は、前記ゲート配線の一部である
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記ゲート配線は、前記データ配線と交差する部分にホールを有する
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項7】
前記ソース電極の下部のオーミックコンタクト層から伸延され、前記データ配線の下部に位置する第1半導体パターンをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項8】
前記ゲート配線と重なり、前記画素電極に接続するストレージ電極と、
前記ストレージ電極の下部に位置し、前記オーミックコンタクト層と同一な物質で形成された第2半導体パターンをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項9】
前記画素電極は、画素領域で前記ゲート絶縁膜と接触する
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項10】
前記ゲート配線の一端に位置するゲートパッド電極と、
前記データ配線の一端に位置するデータパッド電極とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項11】
前記ゲート絶縁膜に形成されたゲートパッドコンタクトホールを通じて、前記ゲートパッド電極に接続するゲートパッド電極端子と、
前記データパッド電極に接続するデータパッド電極端子とをさらに備えた
ことを特徴とする請求項10記載の液晶表示装置。
【請求項12】
前記アクティブ層は、純粋非晶質シリコンを含み、前記オーミックコンタクト層は、不純物非晶質シリコンを含み、かつ前記シールドパターンは、無機絶縁物質を含む
ことを特徴とする請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項13】
基板上にゲート配線及びゲート電極を形成する工程と、
前記ゲート配線及びゲート電極上にゲート絶縁膜を形成する工程と、
前記ゲート絶縁膜上にアクティブ層を形成し、前記アクティブ層上にシールドパターンを形成する工程と、
前記ゲート配線と交差して画素領域を定義するデータ配線、並びに相互に離間されたソース電極及びドレイン電極を形成し、前記アクティブ層及び前記ソース電極間、並びに前記アクティブ層及びドレイン電極間に位置するオーミックコンタクト層を形成する工程と、
前記画素領域に、前記ドレイン電極に接続される画素電極を形成する工程とを含み、
前記シールドパターンは、前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと離隔され、
前記アクティブ層は、前記ゲート電極により遮られる
ことを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
【請求項14】
前記ソース電極は、英文字のアルファベットのU字状であり、前記ドレイン電極は、バー状であり、かつ前記シールドパターンは、U字状である
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項15】
他のシールドパターンをさらに備え、
前記他のシールドパターンは、前記アクティブ層と前記オーミックコンタクト層との間に位置し、前記ソース電極及びドレイン電極中他の一つと重畳され、前記ソース電極及びドレイン電極中一つと離隔される
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置。
【請求項16】
前記シールドパターンは、前記ゲート電極によって遮られる
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項17】
前記ゲート電極は、前記ゲート配線の一部である
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項18】
前記ゲート配線及びゲート電極を形成する工程は、
前記データ配線と交差する前記ゲート配線の部分にホールを形成する工程を含む
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項19】
前記アクティブ層を形成し、前記シールドパターンを形成する工程は、
前記ゲート絶縁膜上に純粋非晶質シリコン及びシールド層を順に形成する工程と、
マスクを使用して、前記ゲート電極の一部に対応する第1部分、及び前記第1部分の両側に対応して前記第1部分より薄い厚さの第2部分を有する感光パターンを形成する工程と、
前記感光パターンを使用して、前記純粋非晶質シリコン層及び前記遮断層をパターニングすることによって前記アクティブ層を形成する工程と、
前記第2部分を除去するように前記感光パターンをアッシングする工程と、
前記アッシングされた感光パターンを使用して、前記パターニングされたシールド層をパターニングすることによって前記シールドパターンを形成する工程とを含む
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項20】
前記感光パターンを形成する工程は、
前記シールド層上に感光層を形成する工程と、
前記ゲート電極の一部に対応する遮断部及び前記遮断部の両側に位置する半透過部を有する前記マスクを利用して、前記感光層を露光する工程とを含む
ことを特徴とする請求項19記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項21】
前記ゲート配線の一端にゲートパッド電極を形成するとともに、前記データ配線の一端にデータパッド電極を形成する工程をさらに含む
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項22】
前記データ配線及びデータパッド電極の下部に前記オーミックコンタクト層から伸延された第1半導体パターンを形成する工程をさらに含む
ことを特徴とする請求項21記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項23】
前記データ配線、データパッド電極、ソース電極及びドレイン電極、オーミックコンタクト層、並びに第1半導体パターンを形成する工程は、
前記シールドパターンを有する基板上に不純物非晶質シリコン層及び導電層を順に形成する工程と、
マスクを使用して、前記ゲート電極の一部、前記画素領域、前記ゲートパッド電極の一部の側部、及びデータ領域の側部に対応した第1部分と、前記ゲート電極の一部の両側及び前記データ領域に対応した前記第1部分より厚い厚さの第2部分とを有するとともに、前記ゲートパッド電極の一部を露出する感光パターンを形成する工程と、
前記感光パターンを使用して前記導電層及び前記不純物非晶質シリコン層をパターニングすることによって前記ゲートパッド電極の一部を露出するゲートパッドコンタクトホールを形成する工程と、
前記第1部分を除去するように前記感光パターンをアッシングする工程と、
前記アッシングされた感光パターンを使用して前記パターニングされた導電層及び不純物非晶質シリコン層をパターニングすることによって前記ソース電極及びドレイン電極、前記オーミックコンタクト層、並びに前記第1半導体パターンを形成するとともに、前記データ領域に前記データ配線及びデータパッド電極を形成する工程とを含む
ことを特徴とする請求項22記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項24】
前記感光パターンを形成する工程は、
前記導電層上に感光層を形成する工程と、
前記ゲートパッド電極の一部に対応する透過部と、前記ゲート電極の一部、前記画素領域、前記ゲートパッド電極の一部の側部及び前記データ領域の側部に対応する半透過部と、前記ゲート電極の一部の両側及び前記データ領域に対応する遮断部とを有する前記マスクを利用して、前記感光層を露光する工程とを含む
ことを特徴とする請求項23記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項25】
前記ゲート配線と重なり、前記画素電極に接続するストレージ電極を形成し、前記ストレージ電極の下部に第2半導体パターンを形成する工程をさらに含み、
前記ストレージ電極及び前記第2半導体パターンは、前記ソース電極及びドレイン電極、並びに前記オーミックコンタクト層を形成する工程と同じ工程で形成される
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項26】
前記ゲートパッドコンタクトホールを通じて前記ゲートパッド電極に接続するゲートパッド電極端子、及び前記データパッド電極と接触するデータパッド電極端子を形成する工程をさらに含み、
前記ゲートパッド電極端子及び前記データパッド電極端子は、前記画素電極と同じ工程で形成される
ことを特徴とする請求項23記載の液晶表示装置の製造方法。
【請求項27】
前記アクティブ層は、純粋非晶質シリコンを含み、前記オーミックコンタクト層は、不純物非晶質シリコンを含み、かつ前記シールドパターンは、無機絶縁物質を含む
ことを特徴とする請求項13記載の液晶表示装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図5E】
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【図5F】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図6D】
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【図6E】
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【図6F】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図12G】
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【図12H】
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【図12I】
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【図12J】
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【図12K】
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【図12L】
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【図13A】
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【図13B】
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【図13C】
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【図13D】
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【図13E】
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【図13F】
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【図13G】
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【図13H】
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【図13I】
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【図13J】
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【図13K】
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【図13L】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図14E】
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【図14F】
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【図14G】
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【図14H】
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【図14I】
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【図14J】
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【図14K】
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【図14L】
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【公開番号】特開2011−107713(P2011−107713A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−274728(P2010−274728)
【出願日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【分割の表示】特願2006−347998(P2006−347998)の分割
【原出願日】平成18年12月25日(2006.12.25)
【出願人】(501426046)エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド (732)
【Fターム(参考)】