説明

光断層画像化装置

【課題】 光断層画像化装置において、光プローブの揺れによる干渉信号レベルの揺らぎを防止する。
【解決手段】 測定対象内に挿入される光ファイバ12を収容した光プローブ10を、光断層画像化装置本体1Aに接続してなる光断層画像化装置1において、光プローブ10の測定対象H外に延びる部分の少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する固定手段5Aを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、OCT(Optical Coherence Tomography)計測により光断層画像を生成する光断層画像化装置、特にその光プローブの固定手段に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、生体組織の光断層画像を取得する際に、OCT計測を利用した光断層画像取得装置が用いられることがある。眼底や前眼部、皮膚をはじめ、ファイバプローブを用いる動脈血管壁の観察、内視鏡の鉗子チャンネルからファイバプローブを挿入する消化器管の観察など、様々な部位に応用されている。この光断層画像取得装置は、光源から射出された低コヒーレント光を測定光と参照光とに分割した後、測定光が測定対象に照射されたときの測定対象からの反射光、もしくは後方散乱光と参照光とを合波し、反射光と参照光との干渉光の強度に基づいて光断層画像を取得するものである。
【0003】
上記のOCT計測には、大きくわけてTD−OCT(Time domain OCT)計測とFD(Fourier Domain)−OCT計測の2種類がある。特許文献1に示すTD−OCT(Time domain OCT)計測は、参照光の光路長を変更しながら干渉光強度を測定することにより、測定対象の深さ方向の位置(以下、深さ位置という)に対応した反射光強度分布を取得する方法である。
【0004】
一方、FD(Fourier Domain)−OCT計測は、参照光と信号光の光路長は変えることなく、光のスペクトル成分毎に干渉光強度を測定し、ここで得られたスペクトル干渉強度信号を計算機にてフーリエ変換に代表される周波数解析を行うことで、深さ位置に対応した反射光強度分布を取得する方法である。TD−OCTに存在する機械的な走査が不要となることで、高速な測定が可能となる手法として、近年注目されている。
【0005】
FD(Fourier Domain)−OCT計測を行う装置構成で代表的な物としては、SD−OCT(Spectral Domain OCT)装置とSS−OCT(Swept source OCT)の2種類が挙げられる。このうち、SS−OCT装置は、光源ユニットから波長を時間的に掃引させたレーザ光を射出させ、反射光と参照光とを各波長において干渉させ、光周波数の時間変化に対応した信号の時間波形を測定し、これにより得られたスペクトル干渉強度信号を計算機でフーリエ変換することにより光断層画像を構成するようにしたものである(特許文献2参照)。
【0006】
以上説明したような各方式の光断層画像化装置は、一般的に、図33に示すように、先端に回転ミラーを内蔵し、内部に光ファイバを収容した、可撓性を有する細長い光プローブを、連結光ファイバを介して光断層画像化装置本体に接続した構成を有しており、この光プローブは、例えば、内視鏡スコープの鉗子口等のガイドを介して測定対象内に挿入され、光断層画像化装置本体から連結光ファイバを介して入力された測定光を測定対象に照射し、その測定光の測定対象からの反射光を、連結光ファイバを介して光断層画像化装置本体へ出力する。これにより、測定対象の光断層画像を取得するようになっている。
【0007】
上記光プローブは、測定対象内に挿入される部分と、測定対象外に延びる所定の余長部分を有し、多様な測定環境、たとえば測定対象内に挿入される光プローブの挿入量の変化に対応した光断層画像の測定を可能としている。
【特許文献1】特開2001−264246号公報
【特許文献2】特開2006−132996号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、このような光プローブの測定対象外に延びる部分は、図33に示すように、垂下されたあるいは空間に浮いた状態で使用されており、光断層画像の取得時に、術者が光プローブの測定対象内に挿入された部分を所望の方向に動かすときや、不意に光プローブに他の機器等が接触したとき等小さな外力が加えられただけで、不安定に揺れ動いてしまう。
【0009】
この光プローブに収容された光ファイバ(シングルモードファイバ)は、導波する光の偏光方向の保存ができないため、このような揺れによりファイバの複屈折性が不規則に変化する場合がある。
【0010】
一方、OCT計測においては測定対象からの反射光と参照光とを合波して干渉光を生ぜしめているが、これら反射光と参照光の偏光方向に応じて干渉光の強度は変化し、両者の偏光方向が一致したとき、干渉光の強度は最大になる。しかし、上記のように、ファイバの複屈折性が変化すると、反射光または参照光の偏光方向が変化し、干渉光の強度が変化することになる。このような干渉光の強度変化は、干渉光を検出したときの干渉信号レベルの揺らぎとなり、断層画像に濃淡のムラを発生させ、画質を低下させる。画質低下の程度によっては、本来ならば識別できるものができなくなるという不具合が生じる。
【0011】
そこで、本発明は、光プローブの揺れによる干渉信号レベルの揺らぎを防止し、良好な画質の断層画像を取得可能な光断層画像化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の光断層画像化装置は、測定対象内に挿入される光ファイバを収容した光プローブを、光断層画像化装置本体に接続してなる光断層画像化装置において、光プローブの測定対象外に延びる部分の少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する第1の固定手段を備えたことを特徴とするものである。
【0013】
この第1の固定手段は、光プローブの測定対象外に延びる部分の全体を、すくなくとも光断層画像取得時に固定するものであってもよい。
【0014】
光プローブが、連結光ファイバを介して光断層画像化装置本体に接続されるものである場合、上記光断層画像化装置は、連結光ファイバの少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する第2の固定手段を備えたものであってもよい。
【0015】
この第2の固定手段は、連結光ファイバの全体を、すくなくとも光断層画像取得時に固定するものであってもよい。
【0016】
また、上記光断層画像化装置は、光プローブに接続された、光ファイバを回転させる回転駆動ユニットと、この回転駆動ユニットを、すくなくとも光断層画像取得時に固定する第3の固定手段とを備えたものであってもよい。
【0017】
第1の固定手段は、光プローブに沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものであってもよい。
【0018】
第2の固定手段は、連結光ファイバに沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものであってもよい。
【0019】
第1の固定手段は、光プローブの一部を露出する露出部を有するものであってもよい。
【0020】
なお、光プローブの測定対象外に延びる部分とは、光プローブが内視鏡スコープ等のガイド手段に導入され、測定対象内に挿入される場合、ガイド手段外に延びる部分を意味するものである。
【発明の効果】
【0021】
本発明の光断層画像化装置によれば、光プローブの測定対象外に延びる部分の少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する固定手段を備えたことにより、光断層画像を取得するときに、光プローブの測定対象外に延びる部分に意図しない外力が生じた場合でも、その外力による光プローブの揺れを抑制し、光プローブの光ファイバの複屈折性の変動を減少させることができ、良好な画質の断層画像を取得できる。
【0022】
この第1の固定手段が、光プローブの測定対象外に延びる部分の全体を、すくなくとも光断層画像取得時に固定するものであれば、光断層画像を取得するときに、光プローブの測定対象外に延びる部分に意図しない外力が生じた場合でも、この部分が固定されていることから、光プローブの光ファイバの複屈折性を一定に維持でき、さらに良好な画質の断層画像を取得できる。
【0023】
光プローブが連結光ファイバを介して光断層画像化装置本体に接続されるものであり、上記光断層画像化装置が、この連結光ファイバの少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する固定手段を備えたものであれば、光断層画像を取得するときに、連結光ファイバに意図しない外力が生じた場合でも、その外力による連結光ファイバの揺れを抑制し、連結光ファイバの複屈折性の変動を減少させることができ、良好な画質の断層画像を取得できる。
【0024】
この第2の固定手段が、連結光ファイバの全体を、すくなくとも光断層画像取得時に固定するものであれば、光断層画像を取得するときに、連結光ファイバに意図しない外力が生じた場合でも、この部分が固定されていることから、連結光ファイバの複屈折性を一定に維持でき、さらに良好な画質の断層画像を取得できる。
【0025】
また、上記光断層画像化装置が、光プローブに接続された、光ファイバを回転させる回転駆動ユニットと、この回転駆動ユニットを、すくなくとも光断層画像取得時に固定する固定手段とを備えたものである場合、その回転駆動ユニットに意図しない外力が生じた場合でも、この回転駆動ユニットおよびこの回転駆動ユニットに接続する光プローブの揺れを防止し、良好な画質の断層画像を取得可能な光断層画像化装置を実現することができる。
【0026】
第1の固定手段と第2の固定手段のいずれも、内部の光プローブあるいは連結光ファイバに沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものである場合、異なる長さの光プローブあるいは連結光ファイバにも幅広く使用することができる。
【0027】
第1の固定手段が、光プローブの一部を露出する露出部を有するものであれば、この露出部から光プローブをその光プローブの軸方向に操作することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
以下、図面を参照して本発明の光断層画像化装置の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明の光断層画像化装置の一実施形態の外観斜視図であり、図2は図1の実施形態の全体構成を示す概略構成図である。本実施の形態においては、本発明の光断層画像化装置1を内視鏡装置2に組み合わせて、光断層画像化装置1の光プローブ10を、内視鏡スコープ110の鉗子口をガイド手段として体腔内に挿入されるように構成したものとして説明する。
【0029】
光断層画像化装置1は、光断層画像化装置本体1A、内視鏡スコープ110の鉗子口から鉗子チャンネルを挿通して体腔内に挿入される光プローブ10、両端がそれぞれ光断層画像化装置本体1Aと光プローブ10に接続され、光断層画像化装置本体1Aと光プローブ10を光学的に接続させる連結光ファイバFB20、光プローブ10の基端側に接続され、光プローブ10に内蔵された光ファイバ12および光学レンズ15を回転させる回転駆動ユニット10A、および光プローブ10の測定対象H外に延びる部分と連結光ファイバFB20の全体をそれぞれ固定する第1の固定手段5Aと第2の固定手段5Bを備えたものである。
【0030】
図3は光プローブ10の先端部分の一例を示す模式図である。光プローブ10は、先端に光学レンズ15を内蔵し、内部に光ファイバ12を収容した、プローブ外筒(シース)11を有している。プローブ外筒(シース)11は、可撓性を有するとともに、測定光L1および反射光L3が透過する材料からなっている。なお、プローブ外筒11は先端がキャップ11aにより閉塞された構造を有している。また、光プローブ10には、光断層画像P1の取得時にこの光プローブ10における測定対象Hとの接触方向Eを検出するため、プローブ外筒11の先端側の側面に、後述する接触位置検出手段が形成されている。
【0031】
光ファイバ12は、光断層画像化装置本体1Aの干渉計20から連結光ファイバFB20を介して入力された測定光L1を測定対象Hまで導波するとともに、測定光L1が測定対象Hに照射されたときの測定対象Hからの反射光(後方散乱光)L3を、連結光ファイバFB20を介して光断層画像化装置本体1Aの干渉計20まで導波するものであって、プローブ外筒11内に収容されている。また、光ファイバ12の外周側にはフレキシブルシャフト13が固定されており、光ファイバ12およびフレキシブルシャフト13は回転駆動ユニット10Aに機械的に接続されている。そして、光ファイバ12およびフレキシブルシャフト13は回転駆動ユニット10Aによりプローブ外筒11に対し矢印R1方向に回転するようになっている。なお、回転駆動ユニット10Aは図示しない回転エンコーダを具備しており、回転制御手段10Bは回転エンコーダからの信号に基づいて測定光L1の照射位置を認識するようになっている。
【0032】
光学レンズ15は、光ファイバ12から射出した測定光L1を測定対象Hに対し集光するために略球状の形状を有しており、測定対象Hからの反射光L3を集光し光ファイバ12に入射する。ここで、光学レンズ15の焦点距離は、たとえば光ファイバ12の光軸LPからプローブ外筒11の径方向に向かって距離D=3mmの位置に形成されている。光学レンズ15は光ファイバ12の光出射端部に固定部材14を用いて固定されており、光ファイバ12が矢印R1方向に回転したとき、光学レンズ15も一体的に矢印R1方向に回転する。よって、光プローブ10は、測定対象Hに対し光学レンズ15から射出される測定光L1を矢印R1方向(プローブ外筒11の円周方向)に走査しながら照射することになる。
【0033】
回転駆動ユニット10Aは、光プローブ10が着脱可能に取り付けられる挿入部16a、光ファイバFB20が挿入される挿入部16b、および光断層画像化装置本体1Aの回転制御手段10Bからの電気信号を伝える電気信号ケーブルが挿入される図示しないケーブル挿入部を有する筐体を備える。また、その筐体の内部には、光ファイバ12と同軸上に配置され、該光ファイバ12を回動させるロータリコネクタ、該ロータリコネクタを駆動する駆動モータ、ロータリコネクタの回転位置を検出するロータリエンコーダ等が設けられている。
【0034】
駆動モータは電気信号ケーブルを介して光断層画像化装置本体1Aの回転制御手段10Bにより制御されており、光ファイバ12および光学レンズ15をたとえば約20Hzでプローブ外筒11に対し矢印R1方向に回転するように制御される。回転制御手段10Bは、ロータリエンコーダにより検知されたロータリコネクタの回転角度に基づき、光ファイバ12が1回転したと判断したとき、回転クロック信号RCLKを断層画像処理手段100に出力するようになっている。
【0035】
この回転駆動ユニット10Aは、その筐体の内部に駆動モータ、ロータリエンコーダ等を内蔵した重量物であることから、例えば、内視鏡スコープ110の操作部、内視鏡スコープ110から内視鏡装置本体2Aまで延在されたユニバーサルコード、あるいは光断層画像化装置本体1Aが載置されているラック19または手術台等にその基端部が固定された自在アーム等に取り付けて固定することにより、すくなくとも光断層画像取得時に固定保持することが望ましい。
【0036】
また、回転駆動ユニット10Aの挿入部16a、16bには、光プローブ10または連結光ファイバFB20を固定する第1の固定手段5Aおよび第2の固定手段5Bが、それぞれの内部空間を挿入部16aと挿入部16bに連続させて設けられている。
【0037】
第1の固定手段5Aは、複数のひだを有する薄膜により形成された略円筒形のベローズからなる長さ調整部205Aと、長さ調整部205Aの両側に内部空間を長さ調整部205Aの内部空間に連続させて延びた蛇腹管部と、その蛇腹管部の側面の一部が切断されて光プローブ10の一部を本第1の固定手段5Aから露出する露出部307とを備え、光プローブ10の鉗子口外に延びる部分をその全体に亘って覆うように形成されている。
【0038】
図4および図5はそれぞれ図1に示す長さ調整部205Aの伸縮の様子を示す拡大断面図であり、この長さ調整部205Aは、両側から円筒形の長手方向(中心軸方向)に引っ張ることにより、所定の長さ範囲で延長させることが可能であり、逆に、円筒形の長手方向(中心軸方向)に圧力を加えることにより長手方向の長さを縮小させることができる。図12は図1に示す露出部307の拡大斜面図である。
【0039】
第1の固定手段5Aは、この第1の固定手段5Aの光プローブ10に沿って延びる長さを可変とする長さ調整部205Aおよび屈曲変形自在でかつ形状自己保持性を有する蛇腹管部を有することにより、第1の固定手段5Aを所望の形状に屈曲変形および伸縮し、この第1の固定手段5Aの内部に収容された光プローブ10の長さに合せて光断層画像の取得に最も好ましい状態に自由に調節できるとともに、光断層画像を取得するときには、その形状で固定することができる。また、上記露出部307から、手動または光プローブを軸方向に操作する操作手段により、露出された光プローブをその光プローブ10の軸方向に操作し、光プローブ10の先端の位置を調整することができる。
【0040】
また、第2の固定手段5Bは、本固定手段5Bの連結光ファイバFB20に沿って延びる長さを可変とするベローズからなる長さ調整部205Bおよびその両側に延びる屈曲変形自在でかつ形状自己保持性を有する蛇腹管部を備え、光断層画像装置本体1Aにおける連結光ファイバFB20が取り付けられる取付部から回転駆動ユニット10Aの挿入部16bまで延在する連結光ファイバFB20の全体に亘って形成されている。
【0041】
これにより、この第2の固定手段5Bを所望の形状に屈曲変形および伸縮し、その第2の固定手段5Bの内部に収容された連結光ファイバFB20の長さに合せて光断層画像の取得に最も好ましい状態に自由に調節できるとともに、光断層画像を取得するときには、その形状で固定することができる。
【0042】
なお、第1の固定手段5Aおよび第2の固定手段5Bが、それぞれベローズからなる長さ調整部205A、205Bを備えた場合について説明したが、これに限らずいかなる方法により第1の固定手段5Aおよび第2の固定手段5Bのいずれかの長さを調整するようにしてもよい。以下、図6から図11を参照して、第1の固定手段5Aまたは第2の固定手段5Bの長さを調整する幾つかの方法を例示として説明する。
【0043】
例えば、図6及び図7に示すように、略円管状の第1の固定手段5Aを、所定の長さの空間を挟んで配置された2つの円管部およびそれらの円管部に接続された長穴固定部216を備えた構成とし、長穴固定部216に、第1の固定手段5Aの軸方向に平行する方向に延出する長穴状の接続ボルト通し穴を形成する。この長穴固定部216を一方の円管部に固定し、他方の円管部には、接続ボルト通し穴を通る接続ボルト217により固定されるようにする。これにより、第1の固定手段5Aの長さを変更する場合には、上記他方の円管部を長穴固定部の固定用穴の長さの範囲で第1の固定手段5Aの軸方向に移動させることにより、第1の固定手段5Aの長さを調整することができる。
【0044】
また、図8及び図9に示すように、略円管状の第1の固定手段5Aを、2つの不連続する円管部から構成されるようにし、一方の円管部の端部には、周壁に雄ねじ部が設けられた送りねじ部226を形成する。また、他方の円管部の端部には、内周面に送りねじ部226の雄ねじ部と噛み合う雌ねじ部が設けられた回転摺動部227を回転可能に接続する。これにより、この回転摺動部227を送りねじ部226に沿って回転させることにより、回転摺動部227およびその回転摺動部227に接続された円管部を、送りねじ部226に対して第1の固定手段5Aの軸方向にスライドして移動させ、第1の固定手段5Aの長さを調整することができる。
【0045】
また、図10及び図11に示すように、略円管状の第1の固定手段5Aの一部領域に、伸縮ロッド235Aを形成する。具体的には、第1のロッド236、この第1のロッド236の内部に軸方向摺動可能に挿入された第2のロッド237、および第2のロッド237の内部に軸方向摺動可能に挿入された第3のロッド238を備え、さらに、第2のロッド237を第1のロッド236に対する所望の伸出状態でロックすることができる図示しない第1のロック機構と、第3のロッド238を第2のロッド237に対する所望の伸出状態でロックすることができる図示しない第2のロック機構とを設ける。これにより、該伸縮ロッド235Aを第1の固定手段5Aの軸方向に向けて任意の長さに引き出し可能にすると共に、該伸縮ロッド235Aを縮小して第1の固定手段5Aに沿った方向に収納できるように配置することにより、第1の固定手段5Aの長さを所望の長さに調整することができる。
【0046】
なお、上述した全ての長さ調整方法は、第1の固定手段5Aの長さを調整する場合に限らず第2の固定手段5Bの長さを調整する場合にも適用して用いることができる。また、上述した実施の形態では、第1の固定手段5Aまたは第2の固定手段5Bの一部の領域に、長さ調整部を設けることにより、それらの固定手段5A、5Bの長さを調整可能とする方法について説明したが、第1の固定手段5Aまたは第2の固定手段5Bが、それらの固定手段5A、5Bの全体亘ってその軸方向に伸縮可能なもので形成されたものであり、別途に長さ調整部を設けることなく、その長さを可変とするものであってもよい。
【0047】
また、露出部307は、上記実施の形態において説明した第1の固定手段5Aの側面の一部を切断し、光プローブ10の一部を本第1の固定手段5Aから露出するものに限らず、例えば図13に示すように、略円管状の第1の固定手段5Aを、所定の長さの空間317を挟んで配置された2つの円管部およびそれらの円管部に接続されたアーム部318を備えた構成とし、一方の円管部の内部空間および他方の円管部の内部空間にかけて収容されている光プローブ10を、その所定の長さの空間部317において、両方の円管部に両端が接続されたアーム部318を除くほぼ全方位で露出するようにし、この露出部317から光プローブ10をその光プローブ10の軸方向に操作可能にしてもよい。
【0048】
なお、各固定手段5A、5Bは、上述した蛇腹管に限らず、いかなる方法により、すくなくとも光断層画像取得時にそれぞれ光プローブ10の測定対象外に延びる部分または連結光ファイバFB20を固定するものであってもよい。
【0049】
たとえば、図14に示すように、アルミニウムの内筒にポリエチレンの外筒を外装したチューブや、形状保持ウレタンチューブ等、屈曲変形自在でかつ形状自己保持性を有する材料により形成された、連結光ファイバFB20または光プローブ10が貫通可能な内部空間を有する略円管状の固定手段15A、15Bを用いることができる。この固定手段15Aまたは15Bを所望の形状に屈曲変形し、その第1の固定手段5Aまたは第2の固定手段5Bの内部に収容された光プローブ10または連結光ファイバFB20を光断層画像の取得に最も好ましい状態に自由に調節できるとともに、すくなくとも光断層画像を取得するときには、その形状で固定することができる。
【0050】
また、第1の固定手段5Aおよび第2の固定手段5Bとして、図15に示すように自在アーム25等の固定具に光プローブ10または連結光ファイバFB20を部分的に固定し、光プローブ10の測定対象外に延びる部分の一部または、および連結光ファイバFB20の一部または全体を所望の形状で固定するものであってもよい。この固定手段25は、第1の固定手段5Aおよび第2の固定手段5Bを兼ねるものであり、複数のアームが関節部を介してそれぞれ回動可能に連結された多関節アーム構造であり、その多間接アームの基端部は、光断層画像化装置本体が載置されているラック19に固定されている。この固定手段25の多関節アームの角度(形状)を調節することにより、それに取り付けられた光プローブ10または連結光ファイバFB20を光断層画像の取得に最も好ましい状態に固定することができる。さらに、この固定手段25には、光プローブ10に接続された、光ファイバ10を回転させる回転駆動ユニット10Aが取り付けられて、固定保持されており、回転駆動ユニット10Aに意図しない外力が生じた場合でも、この回転駆動ユニット10Aおよびこの回転駆動ユニット10Aに接続する光プローブ10の揺れを防止することができる。
【0051】
以下、光断層画像化装置本体1Aについて説明する。光断層画像化装置本体1Aは、干渉計20、光源ユニット30、周期クロック生成手段80、A/D変換ユニット90、断層画像処理手段100等を有している。
【0052】
図16は光源ユニット30の一例を示す模式図である。光源ユニット30は、波長を一定の周期Tで掃引させながらレーザ光Lを射出するものである。具体的には、光源ユニット30は、半導体光増幅器(半導体利得媒質)311と光ファイバFB30とを有しており、光ファイバFB30が半導体光増幅器311の両端に接続された構造を有している。半導体光増幅器311は駆動電流の注入により微弱な放出光を光ファイバFB30の一端側に射出するとともに、光ファイバFB30の他端側から入射された光を増幅する機能を有している。そして、半導体光増幅器311に駆動電流が供給されたとき、半導体光増幅器311および光ファイバFB30により形成される光共振器によりレーザ光Lが光ファイバFB30へ射出されるようになっている。
【0053】
さらに、光ファイバFB30には光分岐器312が結合されており、光ファイバFB30内を導波する光の一部が光分岐器312から光ファイバFB31側へ射出されるようになっている。光ファイバFB31から射出した光はコリメータレンズ313、回折格子素子314、光学系315を介して回転多面鏡(ポリゴンミラー)316において反射される。そして反射された光は光学系315、回折格子素子314、コリメータレンズ313を介して再び光ファイバFB31に入射される。
【0054】
ここで、この回転多面鏡316は矢印R30方向に回転するものであって、各反射面の角度が光学系315の光軸に対して変化するようになっている。これにより、回折格子素子314において分光された光のうち、特定の波長帯域の光だけが再び光ファイバFB31に戻るようになる。この光ファイバFB31に戻る光の波長は光学系315の光軸と反射面との角度によって決まる。そして光ファイバFB31に入射した特定の波長の光が光分岐器312から光ファイバFB30に入射され、特定の波長のレーザ光Lが光ファイバFB1a側に射出されるようになっている。
【0055】
したがって、回転多面鏡316が矢印R30方向に等速で回転したとき、再び光ファイバFB1aに入射される光の波長λは、時間の経過に伴って一定の周期で変化することになる。具体的には、図17に示すように、光源ユニット30は最小掃引波長λminから最大掃引波長λmaxまで波長を一定の周期T(たとえば約50μsec)で掃引した光Lを射出する。そして、光源ユニット30から射出された光Lは、光ファイバカプラ等からなる光分岐手段2により、光ファイバFB1b、FB1cにそれぞれ分岐され、干渉計20および周期クロック生成手段80にそれぞれ入射される。
【0056】
なお、光源ユニット30としてポリゴンミラーを回転させることにより波長を掃引させる場合について例示しているが、たとえばASE光源ユニット等のような公知の技術により一定の周期で波長を掃引させながら射出するようにしても良い。
【0057】
図18は干渉計20の一例を示す模式図である。干渉計20はマッハツェンダー型の干渉計であって、筐体20Aに各種光学部品を収容することにより構成されている。干渉計20は、光源ユニット30から射出された光Lを測定光L1と参照光L2とに分割する光分割手段3と、光分割手段3により分割された測定光L1が測定対象Hに照射されたときの測定対象Hからの反射光L3と参照光L2とを合波する合波手段4と、合波手段4により合波された反射光L3と参照光L2との干渉光L4を検出する干渉光検出手段70とを備えている。なお、干渉計20と光源ユニット30とはAPC(Angled physical contact)コネクタを用いて接続されている。APCコネクタを用いることにより光コネクタ(光ファイバ)の接続端面からの反射戻り光を極限にまで低減し、光断層画像P1の画質劣化を防止することができる。
【0058】
光分割手段3は、たとえば2×2の光ファイバカプラからなっており、光源ユニット30から光ファイバFB1bを導波した光Lをそれぞれ測定光L1と参照光L2とに分割する。このとき、光分割手段3は、たとえば測定光L1:参照光L2=99:1の割合で分割する。光分割手段3は、2つの光ファイバFB2、FB3にそれぞれ光学的に接続されており、分割された測定光L1は光ファイバFB2側に入射され、参照光L2は光ファイバFB3側に入射されるようになっている。
光ファイバFB2には光サーキュレータ21が接続されており、光サーキュレータ21には光ファイバFB4、FB5がそれぞれ接続されている。光ファイバFB4には測定光L1を光プローブ10まで導波する連結光ファイバFB20が接続されており、この連結光ファイバFB20を介して光プローブ10へ導波された測定光L1は測定対象Hに照射される。また、光プローブ10により検出された測定光L1の測定対象からの反射光L3は連結光ファイバFB20を介して光ファイバFB4に導波され、光サーキュレータ21に入射され、光サーキュレータ21から光ファイバFB5側に射出されるようになっている。なお、光ファイバFB4と連結光ファイバFB20とはAPC(Angled physical contact)コネクタを用いて接続されており、光コネクタ(光ファイバ)の接続端面からの反射戻り光を極限にまで低減し、光断層画像P1の画質劣化を防止するようになっている。
【0059】
一方、光ファイバFB3には光サーキュレータ22が接続されており、光サーキュレータ22には光ファイバFB6、FB7がそれぞれ接続されている。光ファイバFB6には、断層画像の取得領域を調整するために参照光L2の光路長を変更する光路長調整手段40が接続されている。光路長調整手段40は、光路長を粗調整する光路長粗調整用光ファイバ40Aと、光路長を微調整する光路長微調整手段40Bとを有している。
【0060】
光路長粗調整用光ファイバ40Aは、一端側が光ファイバFB2に対し着脱可能に接続されており、他端側が光路長微調整手段40Bに着脱可能に接続されている。光路長粗調整用光ファイバ40Aは予め異なる長さのものが複数用意されており、必要に応じて適切な長さの光路長粗調整用光ファイバ40Aが適宜取り付けられる。なお、この光路長粗調整用光ファイバ40Aは、光ファイバFB6および光路長微調整手段40BとAPC(Angled physical contact)コネクタを用いて接続されており、光コネクタ(光ファイバ)の接続端面からの反射戻り光を極限にまで低減し、断層画像Pの画質劣化を防止するようになっている。
【0061】
光路長微調整手段40Bは、反射ミラー43、光ターミネータ44等を有している。反射ミラー43は、光路長粗調整用光ファイバ40Aから射出された参照光L2を光ターミネータ44側に反射するとともに、光ターミネータ44から反射した参照光L2を再び光路長粗調整用光ファイバ40A側に反射するものである。この反射ミラー43は可動ステージ(図示せず)上に固定されており、ミラー移動手段により参照光L2の光軸方向(矢印A方向)に移動することにより、参照光L2の光路長が変更する。この可動ステージは医師等により、光路長調整操作部46が操作されることにより反射ミラー43を矢印A方向に移動させるようになっている。
【0062】
さらに、光ファイバFB7には偏波コントローラ50が光学的に接続されている。この偏波コントローラ50は参照光L2の偏波方向を回転させる機能を有している。なお偏波コントローラ50としてたとえば特開2001−264246号公報等の公知の技術を用いることができる。偏波コントローラ50は、医師等により偏波調整操作部51が操作されることにより偏波方向を調整するようになっており、たとえば反射光L3と参照光L2とが合波手段4において合波されるときのそれぞれの偏波方向が一致するように偏波調整操作部51を操作することにより、断層画像が鮮明になるように調整することができる。
【0063】
合波手段4は、2×2の光ファイバカプラからなり、光ファイバFB5を導波した反射光L3と光ファイバFB7を導波した参照光L2とを合波するものである。具体的には合波手段4は、光ファイバFB5を導波した反射光L3を2つの光ファイバFB8、FB9に分岐するとともに、光ファイバFB7を導波した参照光L2を2つの光ファイバFB8、FB9に分岐する。したがって、各光ファイバFB8、FB9においてそれぞれ反射光L3と参照光L2とが合波され、光ファイバFB8内を第1干渉光L4aが導波し、光ファイバFB9内を第2干渉光L4bが導波することになる。つまり、合波手段4は、反射光L3と参照光L2との干渉光L4を2つに干渉光L4a、L4bに分岐する光分岐手段5としても機能している。
【0064】
干渉光検出手段70は、第1干渉光L4aを検出する第1光検出部71と、第2干渉光L4bを検出する第2光検出部72と、第1光検出部71により検出された第1干渉光L4aと第2光検出部72により検出された第2干渉光L4bとの差分を干渉信号ISとして出力する差分アンプ73とを有している。各光検出部71、72は、たとえばフォトダイオード等からなっており、可変光アッテネータ60A、60Bを介して入射される各干渉光L4a、L4bを光電変換し差分アンプ73に入力するものである。差分アンプ73は各干渉光L4a、L4bの差分を増幅し干渉信号ISとして出力するものである。このように、各干渉光L4a、L4bを差分アンプ73によりバランス検波することにより、干渉信号ISを増幅して出力しながら干渉信号IS以外の同相光雑音が除去することができる。
【0065】
光分岐手段5(合波手段4)と干渉光検出手段70との間に、第1干渉光L4aおよび第2干渉光L4b毎にそれぞれ可変光アッテネータ60A、60Bが設けられている。この可変光アッテネータ60A、60Bは各光検出部71、72において検出される各干渉光L4a、L4bの光強度レベルを各波長帯域において略均等になるように波長帯域毎に異なる減衰率で減衰し、干渉光検出手段70側に射出する。
【0066】
なお、各光検出部71、72において検出される各干渉光L4a、L4bの光強度レベルの特性が全波長帯域において一定である場合、減衰率を可変にする必要はなく、その特性に合わせた一定の減衰率のアッテネータを用いればよい。
【0067】
また、各可変光アッテネータ60A、60Bを設けなくても各光検出部71、72における光強度バランスが全波長帯域において略均等である場合には、各可変光アッテネータ60A、60Bは不要である。
【0068】
干渉光検出手段70から出力された干渉信号ISは、増幅器74により増幅された後、信号帯域フィルタ75を介してA/D変換ユニット90に出力される。この信号帯域フィルタ75を設けることにより、干渉信号ISからノイズを除去し、S/N比の向上を図ることができる。
【0069】
図19はA/D変換ユニット90の一例を示すブロック図である。A/D変換ユニット90は、干渉光検出手段70により検出された干渉信号ISをデジタル信号に変換し出力するものであって、A/D変換器91、サンプリングクロック発生回路92、制御コントローラ93、干渉信号記憶手段94を有している。A/D変換器91は、干渉計20からアナログ信号として出力される干渉信号ISをデジタル信号にするものである。A/D変換器91は、サンプリングクロック発生回路92から出力されるサンプリングクロックに基づいて干渉信号ISのA/D変換を行うものである。干渉信号記憶手段94はたとえばRAM(ランダムアクセスメモリ)等からなり、デジタル信号化された干渉信号ISを記憶するものである。このA/D変換器91、サンプリングクロック発生回路92、干渉信号記憶手段94の動作は制御コントローラ93により制御されている。
ここで、干渉信号記憶手段94により記憶された干渉信号ISは、周期クロック信号TCLKが出力されたときに、この周期クロック信号TCLKが出力されたタイミングを基準として1周期分だけ後述する干渉信号取得手段101により取得されるようになっている。なお、周期クロック信号TCLKの出力タイミングは掃引される波長帯域内であれば波長の掃引開始直後の波長に設定して1周期分の干渉信号ISを取得するようにしてもよいし、あるいは波長の掃引終了直前に設定して1周期分の干渉信号ISを取得するようにしてもよい。
【0070】
図20は上述した周期クロック信号TCLKを生成する周期クロック生成手段80の一例を示す模式図である。周期クロック生成手段80は、光源ユニット30から射出される光Lが波長が1周期掃引される毎に1つの周期クロック信号TCLKを出力するものであって、光学レンズ81、83、光学フィルタ82、光検出部84を備えている。そして、光ファイバFB1cから射出された光Lが光学レンズ81を介して光学フィルタ82に入射される。光学フィルタ82を透過した光Lが光学レンズ83を介して光検出部84により検出され、周期クロック信号TCLKをA/D変換ユニット90に出力するようになっている。
【0071】
光学フィルタ82はたとえばエタロン等からなり、複数の透過波長のうち波長帯域λmin〜λmax内においては一の透過波長が設定されるような光透過周期FSR(フリースペクトルレンジ)を有している。したがって、図21に示すように、光源ユニット30から一定の周期で波長が掃引された光Lが射出され、光Lの波長が設定波長λrefになったとき、周期クロック信号TCLKが出力されることになる。なお、図11に示すように、光学フィルタ(エタロン)82の特性によっては、透過帯幅(FWHM:Full Width at Half Maximum)が広くなってしまい、周期クロック信号TCLKの発生タイミングが透過帯幅内の範囲でずれてしまう場合がある。この場合には、後述する干渉信号取得手段101がたとえば透過帯幅の中間等を周期クロック信号TCLKの発生タイミングとすれば正確であり好ましい。このように、実際に光源ユニット30から射出される光Lを用いて周期クロック信号TCLKを生成し出力することにより、光源ユニット30から射出される光Lが波長の掃引開始から所定の光強度になるまでの時間が各周期毎に変わってしまう場合であっても、設定波長λrefから所定の期間T(図7参照)の波長帯域の干渉信号ISを取得することができる。よって、断層画像処理手段100において想定されている波長帯域の干渉信号ISを取得するタイミングで周期クロック信号TCLKを出力することができ、分解能の劣化を抑えることができる。
【0072】
図22は断層画像処理手段100の一例を示すブロック図である。なお、図22のような断層画像処理手段100の構成は、補助記憶装置に読み込まれた断層画像処理プログラムをコンピュータ(たとえばパーソナルコンピュータ等)上で実行することにより実現される。この断層画像処理手段100は、断層画像処理手段100は、干渉信号取得手段101、干渉信号変換手段102、干渉信号解析手段103、断層画像生成手段105等を有している。を有している。
【0073】
干渉信号取得手段101は、上述したように、周期クロック生成手段80から出力される周期クロック信号TCLKに基づいて、干渉光検出手段70により検出された1周期分の干渉信号ISを干渉信号記憶手段94から取得するものである。具体的には、たとえば干渉信号取得手段101は、図21(B)に示すような、周期クロック信号TCLKの出力タイミングの前後の波長帯域DTの干渉信号ISを取得する。なお、干渉信号ISの取得方法はこれに限られず、干渉信号取得手段101は周期クロック信号TCLKの出力タイミングを基準として1周期分の干渉信号ISを取得するものであればよい。
【0074】
信号変換手段102は、図23に示すようなA/D変換ユニット90において時間経過とともに取得される干渉信号ISを、図24に示すような波数k(=2π/λ)軸において等間隔になるように再配列する機能を有している。具体的には、信号変換手段102は、光源ユニット30の時間−波長掃引特性データもしくは関数を予め有しており、この時間−波長掃引特性データテーブル等を用いて波数k軸において等間隔になるように、干渉信号ISを再配列する。これにより、干渉信号ISから断層情報を算出するときに、フーリエ変換処理、最大エントロピー法による処理等の周波数空間において等間隔であることを前提とするスペクトル解析法により精度の高い各深さ位置における断層情報を得ることができる。なお、この信号変換手法の詳細はUS5956355号明細書に開示されている。
【0075】
干渉信号解析手段103は、干渉信号取得手段102により取得されたたとえばフーリエ変換処理、最大エントロピー法(MEM)、Yule−Walker法等の公知のスペクトル解析技術を用いて解析し、各深さ位置における断層情報r(z)を算出する。
【0076】
断層画像生成手段105は、断層情報取得手段104により取得された1周期分の断層情報r(z)を測定対象Hの各深さ位置から取得された1ライン分の断層情報として、光プローブ10のラジアル方向(矢印R1方向)について複数ライン分の断層情報r(z)を取得することにより、1枚の断層画像P1を生成するものである。
【0077】
ここで、断層画像生成手段105は、順次取得される1ライン分の断層情報r(z)を断層情報蓄積手段105aに記憶しておき、回転制御手段10Bから回転クロック信号RCLKが出力されたとき、記憶していたnライン分の断層情報r(z)を用いて断層画像P1を生成する。たとえば、光源ユニット30から周期クロック信号TCLKが20kHzであって、光プローブ10が20Hzで測定光L1を矢印R1方向に走査するものであるとき、断層画像生成手段105は、n=1024ライン分の断層情報r(z)を用いて1枚の断層画像P1を生成する。
【0078】
なお、画質を上げるために、複数枚の断層画像を取得し取得して平均化する方法を用いても良い。すなわち、光プローブ10が測定対象Hの同一部位に対し複数回測定光L1を走査しながら照射することにより、断層画像生成手段105は同一部位から複数の断層画像を取得する。そして、断層画像生成手段105は、この複数の断層画像を用いて光プローブ10の長さ方向に対する位置xにおける各深さ位置zの断層情報r(x,z)の平均値を算出する。これにより、各断層画像に含まれているノイズ成分が相殺され、画質の良い断層画像を取得することができる。
【0079】
また、断層画像生成手段105は走査方向(矢印R1方向)に対して複数ライン分の断層情報r(z)を用いて断層画像を生成するとき、隣接する複数のラインの断層情報を平均化したものを用いて断層画像を生成するようにしても良い。断層画像生成手段105は、たとえば隣接する3ライン分の断層情報を平均値を断層画像の生成に用いる断層情報として用いる。これにより、各ラインの断層情報に含まれているノイズ成分が相殺され、画質の良い断層画像を生成することができる。
【0080】
画質補正手段106は、断層画像生成手段105により生成された断層画像Pに対し、鮮鋭化処理、平滑化処理等を施すことにより画質を補正する。そして、画質補正が施された断層画像P1はデータ合成手段140に出力される。
【0081】
データ合成手段140は、光断層画像化装置1および内視鏡画像装置2により略同時に取得した内視鏡画像P1と光断層画像P2画像データを1つの画面の操作信号となるように合成し、合成したデータを表示装置110に出力するようになっている。また、このデータ合成手段140は、後述する位置検出手段4により取得した内視鏡スコープ110の先端部の位置情報Iおよび接触位置検出手段により取得した光プローブ10における測定(観察)対象Hとの接触方向Eを、対応する光断層画像P1、内視鏡画像P2に付帯情報として記録し、その付帯情報を対応する画像とともに表示可能とするとともに、分類や検索に使用できるようにする。さらに、接触方向Eに基づいて光断層画像P1の全体領域のうち注目領域Reを決定し、決定した注目領域Reを拡大表示する等、表示装置110に表示する画像の構成を、測定対象の観察により適したものにすることもできる。
【0082】
例えば、略同時に取得した内視鏡画像P1と光断層画像P2を同一の表示装置150の表示画面上にリアルタイム画像として表示している場合、両画像の夫々のオリエンテーションの違いに起因して、図30の(a)に示す内視鏡画像の略右下方向に観察される測定(観察)対象部が図30の(b)に示す光断層画像では略左上方向に表示される等、光断層画像P1と内視鏡画像P2が互いに異なる向きで表示され、診断時に混乱を招く恐れがある。そこで、光断層画像化装置1は光プローブ10の軸を中心として全方位において断層画像を取得しているが、光プローブ10はその焦点距離が非常に短いことから、プローブ外筒11に測定(観察)対象Hが接する方向Eを接触位置検出手段により検出し、図30の(b)に示光断層画像P1中のその方向Eを中心とする所定幅の断層画像を注目領域Reとして判断し、図31の(b)に示すようにその注目領域Reのみを常に表示装置110の表示画面に対して一定方向向きに、例えば、表示画面の下方がその接触方向Eとなるように回転して表示することがきる。
【0083】
具体的には、各深さ位置において、光プローブ10の光ファイバ12および光学レンズ15が一体的にプローブ外筒11の円周方向(矢印R1方向)に回転し、測定対象Hに対し光学レンズ15から射出される測定光L1をプローブ外筒11の円周方向(矢印R1方向)に走査しながら照射し、光プローブ10の全方位において断層情報を取得するようになっている。そこで、図25および図26に示すように、光プローブの先端側のプローブ外筒11上の所定の方向に黒色等の塗料を塗布してなるOCTマーカーMを配置し、その方向の測定光を遮光もしくは反射させるようにする。これにより、OCTマーカーMが図28に示すように取得した光断層画像P1中で黒筋もしくは輝線として表示されるので、走査方向におけるOCTマーカーMが形成されている方向を特定することが可能となり、光断層画像P1中の、照射光のスキャン開始点の方向Spが画面上方向である場合、そのスキャン開始点の方向Spを基準とするOCTマーカー像mの方向を、たとえば、時計回りの角度(φ)等で容易に特定できる。
【0084】
また、光プローブ10には、光断層画像P1の取得時にこの光プローブ10における測定対象Hとの接触方向Eを検出するため、プローブ外筒11の先端側の側面の複数の方位に形成された接触センサS0、、S15からなる接触位置検出手段を形成しており、これらの接触センサからの出力信号により光プローブ10の測定対象Hに対する接触方向Eを取得することができる。
【0085】
具体的には、図25から図27に示すように、OCTマーカーMが形成されている方向と一致する方向に接触センサS0を形成し、その接触センサS0を基準として、複数の接触センサS1、、、S15を所定の間隔で配置する。これにより、各接触センサにおける接触センサS0からの位置、すなわち、OCTマーカーMが形成された方向からの位置が既知であり、例えば図27に示すように接触センサS10が測定対象Hと接触してONになった場合、この接触センサS10がOCTマーカーMが形成された方向から時計回りの方向に角度(θ)の方向に位置するものであることが容易に算出できる。さらに、上述したスキャン開始点の方向Spを基準とするOCTマーカー像mの位置情報(時計回りの角度(φ))から、照射光のスキャン開始点を基準とする接触センサS10の方向を、時計回りに角度(φ+θ)の方向として算出でき、測定対象Hと接触している接触センサS10方向、すなわち光プローブ10における測定対象Hとの接触方向Eと特定することができる。
【0086】
図28および図29は、この光プローブ10を用いて得られた光断層画像P1を示す。図28に示すように、照射光のスキャン開始点Spが画面上方向である場合、照射光のスキャン開始点Spから時計方向に180°の方向である表示画面の下方が測定対象Hとの接触方向Eとなるようにするために、照射光のスキャン開始点Spをα(=180°−(φ+θ))だけ半時計方向に回転させ、図29に示すような表示画面の下方がその接触方向Eとなる画像を得ることができる。例えば、OCTマーカー像mの方向が、そのスキャン開始点の方向から時計回りの方向に角度φ=30°の方向であり、測定対象Hと接触してONになった接触センサS10の方向が、OCTマーカーMが形成された方向から時計回りの方向に角度θ=225°の方向である場合、照射光のスキャン開始点Spをα=180−(30+225)=−75°だけ時計方向に、すなわち75°だけ反時計方向回転させることにより、表示画面の下方がその接触方向Eとなる光断層画像を得ることができる。
【0087】
なお、照射光のスキャン開始点が画面上方向であり、接触方向Eを照射光のスキャン開始点Spから時計方向に180°の方向である表示画面の下方となるようにする場合について説明したが、照射光のスキャン開始点Spの方向と接触方向Eの所望の修正方向との角度差がδである場合、照射光のスキャン開始点Spをα(=δ−(φ+θ))だけ半時計方向に回転させることにより、表示画面の所望の修正方向に接触方向Eとなる光断層画像を得ることができる。
【0088】
なお、本実施の形態では、データ合成手段140を光断層画像化装置1内に内蔵した場合について説明したが、データ合成手段140は、後述する内視鏡装置2内に内蔵されたものであってもよいし、光断層画像化装置1または内視鏡装置2とは別途のユニットとして設けられたものであってもよい。
【0089】
以下、内視鏡装置2について説明する。内視鏡装置2は、内視鏡装置本体2A、内視鏡スコープ110等を有している。内視鏡スコープ110は、操作部に体腔内に挿入される挿入部が連設されたものであり、内視鏡装置本体2Aに着脱可能に接続されたユニバーサルコードを延在している。操作部には、鉗子や光プローブ等の処理具を導入する鉗子口を有し、この鉗子口から挿入部の全長に亘って形成された鉗子チャンネルを介して、挿入部の先端部に開口している。そして、操作部は、挿入部の先端部が所定の角度範囲内で上下方向及び左右方向に湾曲するように動作を指令するためのボタン等の各種ボタンを含む。
【0090】
また、内視鏡スコープ110は、その内部に先端まで延びる光伝送用のライトガイドおよび映像信号伝送用の信号線(同軸ケーブル)を有し、これらのライトガイド及び信号線がユニバーサルコードの接続ピンを介して内視鏡装置本体2Aに接続されている。さらに、ライトガイドのスコープ先端側に光学的に接続される照明レンズと、信号線のスコープ先端側に電気的に接続されたCCD(固体撮像素子)と、このCCDの受光面に測定(観察)対象からの反射光を結像させる撮像レンズ(撮像光学系)等とを備えている。
【0091】
内視鏡装置本体2Aは、白色光を発する光源を備える照明光ユニット120、および撮像された像に基づく画像信号をカラー画像として表示するための画像処理を行う画像処理手段130を備えている。
【0092】
照明光ユニット120は、照明光を射出する光源および光源から射出される光を集光する集光レンズを備え、光源で生成された光を、光学系を介してスコープのライトガイドに供給するようになっている。ライトガイドからの光は、照明レンズを介して測定(観察)対象に照射され、この測定(観察)対象からの反射光が、撮像レンズを介してCCDの受光面上に結像され、その結像信号が時系列の映像信号として画像処理手段130に供給されるようになっている。
【0093】
画像処理手段130は、内視鏡スコープ110で撮像された画像信号をデジタル信号である画像データに変換するA/D変換回路及びデジタル化された画像データを保存する画像メモリ、該画像メモリから出力された画像データをビデオ信号に変換するビデオ信号処理回路等を備え、内視鏡スコープ110で撮像された画像信号から生成した内視鏡画像P2を光断層画像化装置本体1Aのデータ合成手段140に出力するようになっている。
【0094】
また、光断層画像化装置1および内視鏡装置2のそれぞれの装置において得られた光断層画像P1および内視鏡画像P2は、後述する位置検出手段4により検出して得られた、それらの画像P1、P2が取得時のされたときの測定(観察)対象内における内視鏡スコープ110の先端部の位置情報Iを、データ合成手段140により付帯情報として記録することができる。
【0095】
位置検出手段4としては、例えば、検査中、患者の歯の間で挟むようにされた咬合ガード(マウスピース)に取り付けられたフォトインタラプタ等の計測装置により、内視鏡スコープ110の挿入管の表面に形成された目盛りまたは指標からの反射光を計測し、内視鏡スコープ110の先端部の位置を検出し、得られた先端部の位置情報Iを分類や検索に使用できるデータとしてデータ合成手段140に供給するものである。
【0096】
なお、この位置検出手段4は、患者の体腔内に挿入される挿入管に複数個内蔵された送信コイルを駆動すると共に、これらの送信コイルの磁気を検出することにより内視鏡スコープ110の先端部の位置を検出するものであってもよい。
【0097】
表示装置110は、データ合成手段140により内視鏡画像P1と光断層画像P2画像データが1つの画面データに合成された合成データを表示画面150Pに出力するようになっている。表示画面150Pには、リアルタイム画像として光断層画像P1および内視鏡画像P2が分割表示される。例えば、図32に示すように画面表示形式を主画面151の一部に、その主画面151よりも面積の小さい副画面152を設定するものとし、主画面151に光断層画像P1(または内視鏡画像P2)を表示し、副画面152に内視鏡画像P2(または光断層画像P1)を表示することができる。また、副画面152および主画面151の位置、サイズを適宜に変更し、例えば、図32(b)に示すように、両方の画像151,152を略同等の大きさで表示させることもできる。そして、図32の(a)または(b)に示すような予め設定された複数の画面表示形式の画面を図示しない切替ボタンで切り替えることもできる。
【0098】
なお、光断層画像化装置1および内視鏡画像装置2により、それぞれの装置毎に異なる撮影間隔で取得された光断層画像P1または内視鏡画像P2のうち、略同時に撮影された画像同士を同一の表示画面に表示する場合について説明したが、光断層画像化装置1および内視鏡画像装置2の撮影間隔を同期化し、両装置1、2において同時に撮影された画像同士を関連付けて記録し、表示画面に表示するようにしてもよい。
【0099】
上記実施の形態によれば、光プローブ10の測定対象H外に延びる部分の一部または全体をすくなくとも光断層画像取得時に固定する第1の固定手段5A、および連結光ファイバFB20の一部または全体をすくなくとも光断層画像取得時に固定する第2の固定手段5Bを備えたことにより、光断層画像P1を取得するときに、光プローブ10の測定対象H外に延びる部分または連結光ファイバに意図しない外力が生じた場合でも、その外力による光プローブ10または連結光ファイバFB20の揺れを抑制し、光プローブの光ファイバの複屈折性の変動を減少させることができ、良好な画質の光断層画像P1を取得できる。
【0100】
また、光プローブ10に収容された光ファイバ12を回転させる回転駆動ユニット10Aを、すくなくとも光断層画像取得時に固定する固定手段を備えたことにより、回転駆動ユニットに意図しない外力が生じた場合でも、この回転駆動ユニットおよびこの回転駆動ユニットに接続する光プローブの揺れを防止し、良好な画質の光断層画像P1を取得可能な光断層画像化装置1を実現することができる。
【0101】
上記第1の固定手段5Aと第2の固定手段5Bのいずれも、内部の光プローブ10あるいは連結光ファイバFB20に沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものであるため、異なる長さの光プローブ10あるいは連結光ファイバFB20にも幅広く使用することができる。また、第1の固定手段5Aが、光プローブ10の一部を露出する露出部を有しており、この露出部から光プローブ10をその光プローブ10の軸方向に操作することができる。
【0102】
なお、上記実施の形態では、光プローブ10が、連結光ファイバFB20を介して光断層画像化装置本体1Aに接続されるものである場合について説明したが、光プローブ10を直接光断層画像化装置本体に接続してなる光断層画像化装置の場合には、連結光ファイバFB20を固定する第2の固定手段5Bは不要である。
【0103】
なお、上記実施形態の光断層画像装置においては、いわゆるSS−OCT(Swept source OCT)装置を用いるようにしたが、他のFD−OCT(Fourier Domain OCT))計測方式の断層画像装置、TD−OCT(Time domain OCT)計測方式の断層画像装置等いかなるタイプの光断層画像装置を用いるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0104】
【図1】本発明の光断層画像化装置の一実施形態の外観斜視図
【図2】図1の実施形態の全体構成を示す概略構成図
【図3】図2の光断層画像化装置における光プローブの先端部分の一例を示す模式図
【図4】図1に示す長さ調整部の第1の実施形態を示す拡大断面図
【図5】図1に示す長さ調整部の第1の実施形態を示す拡大断面図
【図6】(a)は長さ調整部の第2の実施形態を示す側面断面図、(b)は長さ調整部の第2の実施例を示す上面図
【図7】(a)は長さ調整部の第2の実施形態を示す側面断面図、(b)は長さ調整部の第2の実施形態を示す上面図
【図8】(a)は長さ調整部の第3の実施形態を示す側面図、(b)は長さ調整部の第3の実施形態を示す側面断面図
【図9】(a)は長さ調整部の第3の実施形態を示す側面図、(b)は長さ調整部の第3の実施形態を示す側面断面図
【図10】長さ調整部の第4の実施形態を示す側面図
【図11】長さ調整部の第4の実施形態を示す側面図
【図12】図1に示す露出部の拡大斜視図
【図13】露出部の第2の実施形態を示す斜視図
【図14】本発明の光断層画像化装置における固定手段の第2の実施形態を示す外観斜視図
【図15】本発明の光断層画像化装置における固定手段の第3の実施形態を示す外観斜視図
【図16】図2の光断層画像化装置における光源ユニットの一例を示す模式図
【図17】図16の光源ユニットから射出される光の波長が掃引される様子を示すグラフ
【図18】図2の光断層画像化装置における干渉計の一例を示す模式図
【図19】図2の光断層画像化装置におけるA/D変換ユニットの一例を示すブロック図
【図20】図2の光断層画像化装置における周期クロック信号生成手段の一例を示す模式図
【図21】図20の周期クロック信号生成手段により生成される周期クロック信号の一例を示すグラフ
【図22】図2の断層画像処理手段の一例を示すブロック図
【図23】図22の信号変換手段に入力される干渉信号の一例を示すグラフ
【図24】図22の信号変換手段により信号変換された干渉信号の一例を示すグラフフ
【図25】OCTマーカーと接触センサを設けてある光プローブの先端側を示す上面図
【図26】OCTマーカーと接触センサを設けてある光プローブの先端側を示す側面図
【図27】光断層画像取得時に、光プローブが測定対象に接する方向を示す図
【図28】図27の光プローブにより得られた光断層画像を示す図
【図29】図2データ合成手段により図28の光断層画像を回転させて得られた画像の一例を示す図
【図30】(a)は内視鏡画像の説明図、(b)は光断層画像の説明図
【図31】(a)は内視鏡画像の説明図、(b)は光断層画像の説明図
【図32】図2の表示装置に内視鏡画像と光断層画像を表示する画面表示形式の一例を示す図
【図33】本発明の従来例に係る光断層画像化装置を説明するための図
【符号の説明】
【0105】
1 光断層画像化装置
1A 光断層画像化装置本体
5A、15A、25 固定手段(第1の固定手段)
5B、15B、25 固定手段(第2の固定手段)
25 固定手段(第3の固定手段)
10 光プローブ
10A 回転駆動手段
12 光ファイバ
20 干渉計
110 内視鏡スコープ
205A 長さ調整部
307 露出部
P1 光断層画像
P2 内視鏡画像
H 測定対象
FB20 連結光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象内に挿入される光ファイバを収容した光プローブを、光断層画像化装置本体に接続してなる光断層画像化装置において、
前記光プローブの前記測定対象外に延びる部分の少なくとも一部を、すくなくとも光断層画像取得時に固定する第1の固定手段を備えたことを特徴とする光断層画像化装置。
【請求項2】
前記第1の固定手段が、前記光プローブの前記測定対象外に延びる部分の全体を、すくなくとも前記画像取得時に固定するものであることを特徴とする請求項1項記載の光断層画像化装置。
【請求項3】
前記光プローブが、連結光ファイバを介して前記光断層画像化装置本体に接続されるものであり、
前記連結光ファイバの少なくとも一部を、すくなくとも前記画像取得時に固定する第2の固定手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光断層画像化装置。
【請求項4】
前記第2の固定手段が、前記連結光ファイバの全体を、すくなくとも前記画像取得時に固定するものであることを特徴とする請求項3項記載の光断層画像化装置。
【請求項5】
前記光プローブに接続された、前記光ファイバを回転させる回転駆動ユニットと、該回転駆動ユニットを、すくなくとも前記画像取得時に固定する第3の固定手段とを備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の光断層画像化装置。
【請求項6】
前記第1の固定手段が、前記光プローブに沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものであることを特徴とする請求項2または請求項5記載の光断層画像化装置。
【請求項7】
前記第2の固定手段が、前記連結光ファイバに沿って延びる長さ可変の筒状部を含むものであることを特徴とする請求項4または5記載の光断層画像化装置。
【請求項8】
前記第1の固定手段が、前記光プローブの一部を露出する露出部を有するものであることを特徴とする請求項2,5または6に記載の光断層画像化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【公開番号】特開2008−142443(P2008−142443A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−335517(P2006−335517)
【出願日】平成18年12月13日(2006.12.13)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【出願人】(000005430)フジノン株式会社 (2,231)
【Fターム(参考)】