説明

半導体メモリ

【課題】ビット線間の寄生容量による影響を低減することにより、高精度のデータの読出しを可能にする半導体メモリを提供する。
【解決手段】1つの主ビット線に互いに異なるタイミングでオン駆動するセレクタ素子及び当該セレクタ素子のそれぞれに接続された副ビット線を介して当該副ビット線のそれぞれにメモリセルが接続され、当該主ビット線に並置されるとともに固定電位に接続された固定電位線が設けられていること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のメモリセルを有する半導体メモリに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル情報を取り扱う各種の電子装置に使用されるメモリを大別すると、ハードディスクドライブ、DVD、CDのような物理的な動作を必要とする記録装置と、物理的な動作を必要としない半導体メモリを用いた記録装置とに分類することができる。更に、記録保持方法により、半導体メモリを2種類に分けることができる。具体的には、電源を切ると記録情報が失われる揮発性半導体メモリと、電源を切っても記録情報が保存される不揮発性メモリと、に分類することができる。
【0003】
EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)のような不揮発性メモリは、1つのメモリセルに1つの電荷蓄積部を有し、当該電荷蓄積部に電荷が蓄積された状態(未書込み状態)を“1”、当該電荷蓄積部に電荷が蓄積され、メモリセルの閾値電圧が上昇した状態(書込み状態)を“0”とすることによって記録情報を保存する。このようなメモリセルは、例えば、n型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)構造を有し、MOSFETのゲート酸化膜中に、他の部分から電気的に絶縁された多結晶シリコンからなる浮遊ゲート(FG:Floating Gate)が埋め込まれている。当該浮遊ゲートが電荷蓄積部に該当する。かかるメモリセルへのデータ書込み、読出し、及び消去は、例えば以下のような方法によって行なわれる。
【0004】
浮遊ゲートにデータ“0”を書込む場合には、ドレイン及び制御ゲートに正電圧を印加し、ソースを接地電圧とする。これにより、チャンネル中をソースからドレインに向かって移動する電子がドレイン近傍で高い運動エネルギーを獲得してホットエレクトロンになり、その一部がゲート酸化膜を飛び越えて浮遊ゲートに注入され、当該ホットエレクトロンが保持されてデータ“0”が書込まれる。
【0005】
電荷注入にともなって浮遊ゲートは負電位になるため、制御ゲートに対してメモリセルにおける書き込み後の閾値電圧は、書込み前の閾値電圧よりも高くなる。このため、読出しを行う場合には、書き込み後の閾値電圧と書込み前の閾値電圧との中間の電圧を制御ゲートに印加し、ドレインに正電圧を印加し、更にソースを接地電圧としてメモリセルを駆動する。書き込みがなされている場合には、メモリセルの閾値電圧より低い電圧が制御ゲートに印加されるため、メモリセルに電流が流れない。一方、書込みがなされていない場合には、メモリセルの閾値電圧より高い電圧が制御ゲートに印加されるため、メモリセルに電流が流れる。このように読出し動作を行った場合に、メモリセルに電流が流れか又は流れないかを判別することにより、メモリセルに書込まれたデータを読出すことができる。
【0006】
浮遊ゲートに記録されたデータの消去を行う場合には、例えば、メモリセルに紫外線を照射し、浮遊ゲート内の電子を高エネルギー状態にする。これにより、電子はゲート酸化膜を飛び越えて基板及びゲートに放出されるため、浮遊ゲート内に電子が存在しなくなり、データが消去された状態になる。
【0007】
上述したようなメモリセルをマトリックス状に配列して、1つのメモリアレイを形成し、メモリアレイ内の複数のメモリセルのそれぞれにビット線を介してアンプが接続された構造を有するEPROMが、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−47224号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上述したようなEPROM等の不揮発性半導体メモリ又は揮発性半導体メモリにおいては、ビット線同士が絶縁体を介して対向しているため、ビット線間に寄生容量が生じていた。かかる寄生容量が生じると、以下のような問題が生じえる。例えば、複数あるビット線のなかから1つが選択されると、当該選択されたビット線の電位が変化し、カップリングが生じることによって当該選択されたビット線に隣り合うビット線の電位も変化する。このようなビット線の電位が変化した状態で、電位が変化したビット線に接続されたメモリセルのデータを読み出すと、ビット線の電位に起因してメモリセルに電流が流れしまい、メモリセルの状態(閾値電圧)のみに応じた電流を検出することが困難になる。すなわち、上述したようなEPROM等の不揮発性半導体メモリ又は揮発性半導体メモリにおいては、ビット線間の寄生容量によって正確にデータ読出しを行えないことがある。
【0010】
このような問題を解決する方法として、隣り合うビット線の間に接地された配線又は所定の一定電圧が印加された配線を新たに設けることが考えられるが、かかる配線を新たに設けると、不揮発性半導体メモリ又は揮発性半導体メモリの小型化を図ることが困難になる。特に、近年のような小型化された不揮発性半導体メモリ及び揮発性半導体メモリにおいては、ビット線間に新たな配線を挿入することは極めて困難である。
【0011】
本発明は、以上の如き事情に鑑みてなされたものであり、ビット線間の寄生容量による影響を低減することにより、高精度のデータの読出しを可能とした半導体メモリを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した課題を解決するために、本発明の半導体メモリは、 複数のメモリセルと、前記複数のメモリセルに接続された少なくとも1本のワード線と、前記ワード線と交差し且つ前記複数のメモリセルに接続された複数の第1副ビット線及び複数の第2副ビット線と、前記第1副ビット線のそれぞれに一端が接続された複数のセレクタ素子と、前記セレクタ素子の互いに隣接する2つ毎に設けられ且つこれらの2つのセレクタ素子の他端に共通して接続された少なくとも1本の主ビット線と、前記主ビット線に並置せしめられるとともに固定電位に接続された少なくとも1本の固定電位線と、前記第2副ビット線に接続された電圧生成回路と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明の半導体メモリによれば、1つの主ビット線に互いに異なるタイミングでオン駆動するセレクタ素子及び当該セレクタ素子のそれぞれに接続された副ビット線を介して当該副ビット線のそれぞれにメモリセルが接続され、当該主ビット線に並置されるとともに固定電位に接続された固定電位線が設けられている。このような構成により、本発明の半導体メモリにおいては、ビット線間の寄生容量による影響が低減され、高精度のデータの読出しが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施例に係る半導体メモリの概略構成ブロック図である。
【図2】本実施例に係る半導体メモリの各メモリブロックを説明するための概略構成図である。
【図3】本実施例に係る半導体メモリを構成するメモリセルの断面図である。
【図4】本実施例に係る半導体メモリのメモリブロックの部分拡大断面図である。
【図5】本実施例に係る半導体メモリを構成する主ビット線とメモリセルとの位置関係を説明するための概略構成図である。
【図6】本実施例に係る半導体メモリの動作を説明するための半導体メモリの部分的な概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例について添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【実施例】
【0016】
先ず、図1乃至5を参照しつつ本実施例に係る半導体メモリの構造について説明する。図1は、本実施例に係る半導体メモリの概略構成ブロック図である。
【0017】
図1に示されているように、半導体メモリ10は、3つのメモリブロック11a、11b、11cと、各メモリブロックに共通の所定電圧を供給する電圧生成回路12と、各メモリブロックに接続されたロウデコーダ13、第1カラムデコーダ14、第2カラムデコーダ15及びマルチプレクサ16と、マルチプレクサ16に接続された第3カラムデコーダ17及びアンプ18と、から構成されている。なお、ロウデコーダ13、第1カラムデコーダ14、第2カラムデコーダ15及び第3カラムデコーダ17は、駆動回路として機能する。
【0018】
メモリブロック11a、11b、11cは、各ブロックに対してp(p>1の整数)本の共通の主ビット線MBL、MBL2、・・・、MBLを介してマルチプレクサ16に接続されている。以下、いずれかの主ビット線MBL、MBL2、・・・、MBLを指定しない場合においては、単に主ビット線MBLとも称する。例えば、メモリブロック11aは、接続点T11を介して主ビット線MBLに接続され、接続点T1pを介して主ビット線MBLに接続されている。また、メモリブロック11bは、接続点T21を介して主ビット線MBLに接続され、接続点T2pを介して主ビット線MBLに接続されている。更に、メモリブロック11cは、接続点T31を介して主ビット線MBLに接続され、接続点T3pを介して主ビット線MBLに接続されている。
【0019】
また、主ビット線MBL同士の間には、q本(q>1の整数)の固定電位線である接地電位線GL、GL、・・・、GLが設けられている。以下、いずれかの接地電位線GL、GL、・・・、GLを指定しない場合においては、単に接地電位線GLとも称する。接地電位線GLのそれぞれは、接地電位Vssに接続されている。具体的な主ビット線MBLと接地電位線GLとの配置関係は、例えば、主ビット線MBLと主ビット線MBLとの間に接地電位線GLが設けられ、主ビット線MBL(p−1と主ビット線MBLとの間に接地電位線GLが設けられている。すなわち、主ビット線MBLと接地電位線GLとは、互いを挟むように交互に設けられている。
【0020】
更に、メモリブロック11a、11b、11cは、各ブロックに対して1本の共通の電圧供給ラインVLを介して電圧生成回路12に接続されている。具体的には、メモリブロック11aは接続点T10、メモリブロック11bは接続点T20、メモリブロック11cは接続点T30を介して電圧供給ラインVLに接続されている。
【0021】
ロウデコーダ13は、ワード線WL11、WL12、・・・WL1n(n>1の整数)のそれぞれを介してメモリブロック11aに、ワード線WL21、WL22、・・・WL2nのそれぞれを介してメモリブロック11bに、ワード線WL31、WL32、・・・WL3nのそれぞれを介してメモリブロック11cに接続されている。以下、いずれかのワード線WL11、WL12、・・・WL1n、WL21、WL22、・・・WL2n、ワード線WL31、WL32、・・・WL3nを指定しない場合には、単にワード線WLとも称する。
【0022】
第1カラムデコーダ14は、ドレインセレクタ線DSL11、DSL12のそれぞれを介してメモリブロック11aに、ドレインセレクタ線DSL21、DSL22のそれぞれを介してメモリブロック11bに、ドレインセレクタ線DSL31、DSL32のそれぞれを介してメモリブロック11cに接続されている。以下、いずれかのドレインセレクタ線DSL11、DSL12、DSL21、DSL22、DSL31、DSL32を指定しない場合には単にドレインセレクタ線DSLとも称する。
【0023】
第2カラムデコーダ15は、ソースセレクタ線SSL11、SSL12のそれぞれを介してメモリブロック11aに、ソースセレクタ線SSL21、SSL22のそれぞれを介してメモリブロック11bに、ソースセレクタ線SSL31、SSL32のそれぞれを介してメモリブロック11cに接続されている。以下、いずれかのドレインセレクタ線SSL11、SSL12、SSL21、SSL22、SSL31、SSL32を指定しない場合には単にソースセレクタ線SSLとも称する。
【0024】
第3カラムデコーダ17は、マルチプレクサ素子選択線ML、ML、・・・、ML(r>1の整数)のそれぞれを介してマルチプレクサ16に接続されている。以下、いずれかのマルチプレクサ素子選択線ML、ML、・・・、MLを指定しない場合には単にマルチプレクサ素子選択線MLとも称する。
【0025】
なお、上述した半導体メモリ10においては、メモリブロック11a、11b、11cの数量が3つであるが、その数量は限定されず、半導体メモリ10の容量に応じて適宜変更することができる。
【0026】
次に、図2を参照しつつメモリブロック11a、11b、11c及びマルチプレクサ16の構成、及びメモリブロック11a、11b、11cに対する各装置の接続関係を詳細に説明する。図2は、本実施例に係る半導体メモリの各メモリブロックを説明するための概略構成図である。なお、図2にはメモリブロック11aを代表として記載し、メモリブロック11aのみの接続関係を説明するが、他のメモリブロックについても同様の構成である。
【0027】
メモリブロック11aは、メモリアレイ20と、電圧生成回路12とメモリアレイ20との間に設けられた選択回路であるドレインセレクタ群21と、マルチプレクサ16とメモリアレイ20との間に設けられた選択回路であるソースセレクタ群22とから構成されている。
【0028】
メモリアレイ20には、副ビット線SBL、SBL、・・・、SBLと、副ビット線SBL、SBL、・・・、SBLと直交するように配置されたワード線WL11、WL12、・・・WL1nが設けられている。ここで、副ビット線SBL、SBL、・・・、SBLが列方向、ワード線WL11、WL12、・・・WL1nが行方向に設けられていると定義する。以下、いずれかの副ビット線SBL、BL、・・・、BLを指定しない場合には単に副ビット線SBLとも称する。
【0029】
また、副ビット線SBLと、ワード線WLとの各交差部には、n型のMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)構造を有する((s−1)×n)個のメモリセル30(1−1)、・・・、30(1−(s−1))、30(2−1)、・・・、30(2−(s−1))、・・・、30(n−1)、・・・、30(n−(s−1))が配置されている。以下、いずれかのメモリセルを指定しない場合においては、単にメモリセル30とも称する。例えば、メモリアレイ20は、9本(s=9)の副ビット線SBL、8本(n=8)のワード線WL、64個((s−1)×n=128)のメモリセル30から構成されている。各数量は、半導体メモリ10のメモリ容量、同時にデータを書込むメモリセル30の数量によって適宜調整される。
【0030】
各メモリセル30のゲートはワード線WL、・・・WLに、各メモリセル30のソース及びドレインは副ビット線SBLに接続されている。本実施例においては、例えば、メモリセル30(1−1)のゲートはワード線WLに接続され、ドレインは副ビット線SBL1−1に接続され、ソースは副ビット線SBL1−2に接続されている。また、メモリセル30(1−2)のゲートはワード線WLに接続され、ドレインは副ビット線SBL1−3に接続され、ソースは副ビット線SBL1−2に接続されている。すなわち、本実施例のおいては、列方向において隣り合うメモリセル30はソース及びドレインの向きが反転している。これにより、ドレインセレクタ群21にはメモリセル30のドレインが副ビット線SBLを介して接続され、ソースセレクタ群22にはメモリセル30のソースが副ビット線SBLを介して接続される。
【0031】
ロウデコーダ13は、ワード線WL11、・・・WL1n、ワード線WL21、・・・WL2n、ワード線WL31、・・・WL3nのいずれかを選択し、選択した1つのワード線にゲート信号を供給する。すなわち、ワード線WL11、・・・WL1nのいずれかを選択する場合に、メモリブロック11a内のメモリセル30を選択することができる。例えば、ワード線WL11を選択した場合には、メモリセル30(1−1)、・・・、30(1−(s−1))のゲートにゲート信号(所定の電圧)が供給される。なお、ワード線WL11を選択した場合には、他のメモリブロック(メモリブロック11b、11c)のワード線は選択されることはない。
【0032】
ドレインセレクタ群21は、n型のMOSFET構造を有するx個(x>1の整数)のドレインセレクタ21a、21a、・・・、21aから構成されている。以下、いずれかのドレインセレクタ21a、21a、・・・、21aを指定しない場合には、単にドレインセレクタ21aとも称する。ドレインセレクタ21aは、副ビット線SBLを介してメモリセル30のドレインに接続されている。例えば、ドレインセレクタ21aのドレインは副ビット線SBLを介してメモリセル30(1−1)、30(2−1)、・・・、30(n−1)のそれぞれのドレインに接続されている。また、ドレインセレクタ21aのドレインは副ビット線SBLを介してメモリセル30(1−2)、30(2−2)、・・・、30(n−2)のそれぞれのドレイン、及びメモリセル30(1−3)、30(2−3)、・・・、30(n−3)のそれぞれのドレインに接続されている。また、ドレインセレクタ21aは、電圧供給ラインVLを介して電圧生成回路12に接続されている。例えば、ドレインセレクタ21aのソースは、接続点T41介して電圧供給ラインVLに接続され、更には電源ラインVLを介して電圧生成回路12に接続されている。更に、ドレインセレクタ21a、21a、・・・、21a(x−1)は共通のドレインセレクタ線DSL11によって第1カラムデコーダ14に接続され、ドレインセレクタ21a、21a、・・・、21aは共通のドレインセレクタ線DSL12によって第1カラムデコーダ14に接続されている。
【0033】
第1カラムデコーダ14は、ドレインセレクタ線DSL11又はドレインセレクタ線DSL12のいずれかを選択し、選択された1つのドレインセレクタ線にゲート信号を供給する。選択した1つのドレインセレクタ線にゲート信号が供給されることにより、電圧生成回路12から供給される電圧がメモリセル30のドレイン又はソースに供給される。例えば、ドレインセレクタ線DSL11が選択されると、ドレインセレクタ21a、21a、・・・、21a(x−1)がオン状態に移行し、副ビット線SBL、SBL、・・・、SBL(s−2)を介し、副ビット線SBL、SBL、・・・、SBL(s−2)に接続したメモリセル30のドレイン又はソースに所定の電圧が供給される。なお、ドレインセレクタ線DSL11を選択した場合には、他のメモリブロック(メモリブロック11b、11c)のドレインセレクタ線は選択されることはない。
【0034】
ソースセレクタ群22は、n型のMOSFET構造を有するy個(y>1の整数)のソースセレクタ22a、22a、・・・、22aから構成されている。以下、いずれかのソースセレクタ22a、22a、・・・、22aを指定しない場合には、単にソースセレクタ22aとも称する。ソースセレクタ22aは、副ビット線SBLを介してメモリセル30のソースに接続されている。例えば、ソースセレクタ22aのソースは副ビット線SBLを介してメモリセル30(1−1)、30(2−1)、・・・、30(n−1)のそれぞれのソースに接続され、更にはメモリセル30(1−2)、30(2−2)、・・・、30(n−2)のそれぞれのソースにも接続されている。また、ソースセレクタ22aのドレインは、主ビット線MBLに接続されている。より詳細には、2つのソースセレクタ22aのドレインが共通の主ビット線MBLに接続されている。例えば、ソースセレクタ22a、22aのドレインが接続点T11を介して主ビット線MBLに接続され、ソースセレクタ22a、22aのドレインが接続点T12を介して主ビット線MBLに接続され、ソースセレクタ22a(1−y)、22aのドレインが接続点T1pを介して主ビット線MBLに接続されている。更に、ソースセレクタ22a、22a、・・・、22a(y−1)は共通のソースセレクタ線SSL11によって第2カラムデコーダ15に接続され、ソースセレクタ22a、22a、・・・、22aは共通のソースセレクタ線SSL12によって第2カラムデコーダ15に接続されている。
【0035】
第2カラムデコーダ15は、ソースセレクタ線SSL11又はソースセレクタ線SSL12のいずれかを選択し、選択した1つのソースセレクタ線にゲート信号を供給する。選択された1つのソースセレクタ線にゲート信号が供給されることにより、メモリセル30の状態に応じて流れる電流が主ビット線MBLを介してマルチプレクサ16に供給される。例えば、ソースセレクタ線SSL11が選択されると、ソースセレクタ22a、21a、・・・、21a(y−1)がオン状態に移行し、主ビット線MBLを介し、ロウデコーダ13及び第1カラムデコーダ14によって選択されたメモリセル30の状態に応じて生じた電流が主ビット線MBL、MBL、・・・MBLを介してマルチプレクサ16に供給される。なお、ソースセレクタ線SSL11を選択した場合には、他のメモリブロック(メモリブロック11b、11c)のソースセレクタ線は選択されることはない。
【0036】
マルチプレクサ16は、n型のMOSFET構造を有するz個(z>1の整数)のマルチプレクサ素子16a、16a、・・・、16aから構成される。以下、いずれかのマルチプレクサ素子16a、16a、・・・、16aを指定しない場合には単にマルチプレクサ素子16aとも称する。マルチプレクサ素子16aのそれぞれは、主ビット線MBLを介してソースセレクタ22aに接続されている。例えば、マルチプレクサ素子16aのソースは主ビット線MBL及び接続点T11を介してソースセレクタ22a、21aのドレインに接続され、マルチプレクサ素子16aのソースは主ビット線MBL及び接続点T12を介してソースセレクタ22a、21aのドレインに接続されている。また、マルチプレクサ素子16aのそれぞれは、接続点T50を介してアンプ18に接続されている。更に、マルチプレクサ素子16aのそれぞれは、マルチプレクサ素子選択線ML、ML、・・・、MLを介して第3カラムでコーダ17に接続されている。
【0037】
第3カラムデコーダ16は、マルチプレクサ素子選択線ML、ML、・・・、MLのいずれかを選択し、選択した1つのマルチプレクサ素子選択線MLにゲート信号を供給する。選択された1つのマルチプレクサ素子選択線MLにゲート信号が供給されることにより、マルチプレクサ素子16a、16a、・・・、16aのいずれか1つが選択されてオン駆動し、主ビット線MBL〜MBLを介して供給された電流のいずれか1つがアンプに供給される。例えば、マルチプレクサ素子選択線MLが選択されるとマルチプレクサ素子16aがオン状態に移行し、ロウデコーダ13、第1カラムデコーダ14、第2カラムデコーダ15によって選択されたメモリセル30の状態に応じて生じた電流が主ビット線MBLを介してマルチプレクサ16に供給される。
【0038】
アンプ18は、マルチプレクサ素子16aのドレインに接続されている。ロウデコーダ13、第1カラムデコーダ14、第2カラムデコーダ15によって選択されたメモリセル30の状態に応じて生じた電流がマルチプレクサ16を介してアンプ16に供給されると、アンプ16は当該供給された電流の量に応じてメモリセル30に記録されたデータを判別する。具体的には、アンプ16は、供給される電流値が所定値未満の場合はメモリセル30に記録されたデータを“0”と判定し、供給される電流値が所定値以上の場合はメモリセル30に記録されたデータを“1”と判定する。
【0039】
図1及び図2に示されているように、主ビット線MBL及び接地電位線GLが交互に配置されている。また、主ビット線MBL及び接地電位線GLは、絶縁層内に埋め込まれているため、主ビット線MBLと接地電位線GLとの間には寄生容量が発生する。例えば、主ビット線MBLと接地電位線GLとの間には寄生容量C1が発生し、主ビット線MBLと接地電位線GLとの間には寄生容量C2が発生している。
【0040】
なお、ソースセレクタ22aに接続された副ビット線SBL、SBL、・・・、SBL(s−1)のそれぞれを第1副ビット線とも定義し、ドレインセレクタ21aに接続された副ビット線SBL、SBL、・・・、SBLのそれぞれを第2副ビット線とも定義する。
【0041】
次に、図3を参照しつつ半導体メモリ10を構成するメモリセル30の構造、及びメモリセル30へのデータの書込み、読出し、消去の原理について説明する。図3は、本実施例に係る半導体メモリを構成するメモリセルの断面図である。
【0042】
図3に示されているように、メモリセル30は、p型のシリコン基板41の上面に、SiOからなる第1ゲート酸化膜42、ポリシリコンからなる浮遊ゲート43、SiOからなる第1ゲート酸化膜44、及びポリシリコンからなる制御ゲート45を積層した構造を有している。シリコン基板41の表面上の第1ゲート酸化膜42を挟む位置に、n型不純物を高濃度に含有するソース領域46及びドレイン領域47が形成されている。第1ゲート酸化膜42直下のシリコン基板41の表面領域は、n型のMOSFETの動作時において電流路が形成されるチャンネル領域48である。ソース領域46、ドレイン領域47及びチャンネル領域48を囲むように素子分離酸化層49がシリコン基板41の内部に設けられている。
【0043】
次に、かかる構造のメモリセル30へのデータの書込み、読出し、消去の動作について説明する。先ず、メモリセル30にデータを書込む場合には、制御ゲート電極45に正電圧(例えば、+12V)を印加し、ドレイン領域46にも正電圧(例えば、+6V)を印加し、ソース領域46及びシリコン基板41を接地電位(0V)にする。これにより、チャネル領域48中をソース領域46からドレイン領域47に向かって移動する電子は、ドレイン領域47の近傍で高い運動エネルギーを獲得し、ホットエレクトロンになる。そして、当該ホットエレクトロンの一部が第1ゲート酸化膜42を飛び越えて浮遊ゲート43に注入される。かかるデータの書込みがなされると、注入電子の負電荷によって浮遊ゲート43は負電位になるため、制御ゲート45に対してメモリセル30のデータ書込み後の閾値電圧VTM1は、メモリセル30の初期の閾値電圧VTM0よりも高くなる。このような閾値電圧VTM1が閾値電圧VTM0より高い状態が、データがメモリセル30に記録された状態となる。
【0044】
次に、メモリセル30に記録されたデータを読出す場合には、上述した閾値電圧VTM1と閾値電圧VTM0と間の電圧を制御ゲートに印加し、メモリセル30のオン状態又はオフ状態により、メモリセル30にデータが記録されているか否かを判定する。すなわち、データが書き込まれたメモリセル30においては閾値電圧VTM1が閾値電圧VTM0よりも高いため(VTM1>VTM0)、閾値電圧VTM1と閾値電圧VTM0と間の電圧を制御ゲート45に印加してもメモリセル30はオフ状態のままであり、メモリセル30には電流が流れない。一方、データが書き込まれていないメモリセル30においては閾値電圧VTM1が閾値電圧VTM0と等しいため(VTM1=VTM0)、閾値電圧VTM1と閾値電圧VTM0と間の電圧を制御ゲートに印加するとメモリセル30はオン状態に移行し、メモリセル30に電流が流れる。このような読出し動作により、メモリセル30にデータが記録されているか否かを読出すことができる。例えば、ゲート電極53に正電圧(+5V)を印加し、ドレイン領域47にも正電圧(+1.5V)を印加し、ソース領域46及びシリコン基板41を接地電位(0V)にして読出しを行う。
【0045】
次に、メモリセル30に記録されたデータを消去する場合には、メモリセル30に紫外線を当てることにより、浮遊ゲート43内の電子を高エネルギー状態にする。これにより、浮遊ゲート43内の電子は第1ゲート酸化膜42又は第2ゲート酸化膜44を飛び越えてシリコン基板41と制御ゲート45に放出され、閾値電圧VTM1が初期の状態に戻る、すなわち、閾値電圧VTM1が閾値電圧VTM0と等しくなる(VTM1=VTM0)。この場合には、全てのメモリセル30のデータが一括して消去される。
【0046】
なお、本実施例においては、メモリセル30が浮遊ゲート43を有し、浮遊ゲート43に電荷を蓄積することによってメモリセル30の閾値電圧を変化させたが、上述したような構造に限定されることはなく、閾値電圧を変化させることができる種々のメモリセルを用いることができる。
【0047】
次に、主ビット線MBL、副ビット線SBL、及びメモリセル30の位置関係について図4及び図5を参照しつつ詳細に説明する。図4は本実施例に係る半導体メモリのメモリブロックの部分拡大断面図であり、図5は本実施例に係る半導体メモリを構成する主ビット線とメモリセルとの位置関係を説明するための概略構成図である。
【0048】
図4に示されているように、メモリセル30のそれぞれのソース領域46及びドレイン領域47は、第1層間絶縁層51を貫通するコンタクト配線52を介し、第1層間絶縁層51上に形成された副ビット線SBLに接続されている。副ビット線SBLは、第2層間絶縁層53によって覆われている。第2層間絶縁層53上には主ビット線MBL及び接地電位線GLが設けられ、主ビット線MBL及び接地電位線GLは第3層間絶縁層54によって覆われている。なお、制御ゲート45は、第1層間絶縁層51を貫通するゲート用のコンタクト配線(図示せず)を介し、第1層間絶縁層51上に形成されたワード線WLに接続されている。
【0049】
図4及び図5から判るように、主ビット線MBL及び接地電位線GLは、2本の副ビット線SBL及び当該2本の副ビット線SBLに囲まれたメモリセル30の直上に形成されている。具体的な例としては、主ビット線MBLがメモリセル30(1−1)及びメモリセル30(1−1)を挟むように設けられた副ビット線SBL、SBLの直上に形成されている。また、接地電位線GLがメモリセル30(1−3)及びメモリセル30(1−3)を挟むように設けられた副ビット線SBL、SBLの直上に形成されている。すなわち、メモリセル10を第3絶縁層54からシリコン基板41に向けて目視した場合に、主ビット線MBLはメモリセル30(1−1)及び副ビット線SBL、SBLと重なり(オーバラップし)、接地電位線GLはメモリセル30(1−3)及び副ビット線SBL、SBLと重なっている(オーバラップしている)。また、主ビット線MBLは、第1絶縁層51及び第2絶縁層53を介してメモリセル30(1−1)に対向し、第2絶縁層53を介して副ビット線SBL、SBLに対向している。更に、また、接地電位線GLは、第1絶縁層51及び第2絶縁層53を介してメモリセル30(1−3)に対向し、第2絶縁層53を介して副ビット線SBL、SBLに対向している。ここで、主ビット線MBLと接地電位線GLの幅は等しく、いずれも幅W1である。また、主ビット線MBL及び接地電位線GLの幅W1は、副ビット線SBLの幅W2よりも広く、例えば幅W2の約3倍の長さである。更に、主ビット線MBL及び接地電位線GLの幅W1は、メモリセル30の形成領域の幅W3よりも広く、例えば幅W3の約2倍の長さである。すなわち、主ビット線MBL及び接地電位線GLは、半導体メモリ10を構成する配線及び素子の中で特に寸法が大きく、半導体メモリ10中の占有面積が大きい。
【0050】
また、図5に示されているように、副ビット線SBL、SBLはソースセレクタ22a、22a及び接続点T11を介して共通の主ビット線MBLに接続されている。このような構成から、主ビット線MBLには、メモリセル30(1−1)、30(1−2)、30(1−3)、30(1−4)のいずれかがオン駆動した際に電流が流れる。すなわち、主ビット線MBLは、4つのメモリセル30(1−1)、30(1−2)、30(1−3)、30(1−4)の共通の主ビット線として機能する。また、主ビット線MBLは、互いに異なるタイミングでオン駆動するソースセレクタ22a、21aを介して副ビット線SL、SLに接続されているため、副ビット線SL、SLに流れる電流が同一のタイミングで主ビット線MBLに供給されることはない。
【0051】
このように、2本の副ビット線SBLを1本の共通の主ビット線MBLに接続することにより、従来のような1本の副ビット線SBLに1本の主ビット線MBLを接続した場合と比較して、主ビット線MBLを半数にすることができる。そして、本実施例においては、主ビット線MBLとして使用されなくなった配線を接地電位Vssに接続し、接地電位線GLとして使用している。これにより、主ビット線MBLと主ビット線MBLの直下に位置するメモリセル30(1−1)との配置関係は、接地電位線GLと接地電位線GLの直下に位置するメモリセル30(1−3)との配置関係と同一になる。ここで、配置関係とはメモリセル30が設けられた位置に対する主ビット線MBLが設けられた位置の関係、メモリセル30が設けられた位置に対する接地電位線GLが設けられた位置の関係をいう。なお、他の主ビット線MBL及びメモリセル30の配置関係と、他の主ビット線MBL及び接地電位線GLとの配置関係も同様である。また、隣り合う主ビット線MBL同士の間には接地電位Vssに接続された接地電位線GLが位置している。このような構成により、主ビット線MBLと接地電位線GLとの間に寄生容量が生じても接地電位線GLの電位は常に一定であるため、接地電位線GLにはカップリングによる電位変動が生じない。また、接地電位線GLにはカップリングによる電位変動は生じないため、1つの主ビット線MBLに電流が流れた場合においても、他の主ビット線MBLには電位変動が生じない。これにより、主ビット線MBL間の寄生容量による影響を低減し、高精度のデータの読出しを行うことができる。
【0052】
なお、本実施例においては、主ビット線MBL間に位置する配線を固定電位として接地電位に接続したが、固定電位は接地電位に限定されない。かかる場合にも、主ビット線MBL間に位置する配線にはカップリングによる電位変動が生じないため、主ビット線MBL間の寄生容量による影響を低減し、高精度のデータの読出しを行うことができる。また、主ビット線MBL間に位置する配線を全て同じ電位にする必要なく、各配線が別々の固定電位に接続されてもよい。
【0053】
次に、本実施例の半導体メモリ10におけるデータの読出し動作を図2及び図6を参照しつつ説明する。図6は、本実施例に係る半導体メモリ10におけるデータの読出し動作を説明するための半導体メモリ10の部分的な概略構成図である。なお、以下の動作説明においては、ワード線WLを選択し、メモリセル30(1−1)、30(1−3)に記録されたデータを読出す場合が想定されている。更に、メモリセル30(1−1)にはデータ“1”が記録され、メモリセル30(1−3)にはデータ“0”が記録されているものとする。
【0054】
メモリセル30(1−1)に記録されたデータを読出す場合には、ワード線WLを介してメモリセル30(1−1)の制御ゲート45に所定のゲート電圧を印加する。ここで、所定のゲート電圧は、メモリセル30の初期状態(非書込み状態)における閾値電圧VTM0と、メモリセル30にデータ“0”が書込まれた状態における閾値電圧VTM1と間の電圧値を有する。次に、ドレインセレクタ線DSL11を介してドレインセレクタ21aのゲートにゲート電圧を供給してドレインセレクタ21aをオン駆動させ、メモリセル30(1−1)のドレイン領域47に電圧生成回路12において生成された所定電圧を印加する。続いて、ソースセレクタ線SSL11を介してソースセレクタ22aのゲートにゲート電圧を供給し、ソースセレクタ22aをオン駆動させる。更に、マルチプレクサ素子選択線MLを介してマルチプレクサ素子16aのゲートにゲート電圧を供給し、マルチプレクサ素子16aオン駆動させる。ここで、メモリセル30(1−1)にはデータ“1”が記録されているため、制御ゲート45に印加される電圧は、メモリセル30(1−1)の閾値電圧よりも高くなり、マルチプレッサ16を介してアンプ18に電流が流れる。アンプ18は、当該電流を検出することにより、メモリセル30(1−1)に記録されたデータが“1”であることを判別することができる。
【0055】
ここで、主ビット線MBLに電流が流れることによって主ビット線MBLの電位が変動しても、接地電位線GLは接地電位Vssに接続されているため、カップリングによって接地電位線GLの電位が変動することはない。
【0056】
メモリセル30(1−3)に記録されたデータを読出す場合には、ワード線WLを介してメモリセル30(1−3)の制御ゲート45に所定のゲート電圧を印加する。ここで、所定のゲート電圧は、メモリセル30の初期状態(非書込み状態)における閾値電圧VTM0と、メモリセル30にデータ“0”が書込まれた状態における閾値電圧VTM1と間の電圧値を有する。次に、ドレインセレクタ線DSL12を介してドレインセレクタ21aのゲートにゲート電圧を供給してドレインセレクタ21aをオン駆動させ、メモリセル30(1−3)のドレイン領域47に電圧生成回路12において生成された所定電圧を印加する。続いて、ソースセレクタ線SSL12を介してソースセレクタ22aのゲートにゲート電圧を供給し、ソースセレクタ22aをオン駆動させる。更に、マルチプレクサ素子選択線MLを介してマルチプレクサ素子16aのゲートにゲート電圧を供給し、マルチプレクサ素子16aオン駆動させる。ここで、メモリセル30(1−3)にはデータ“0”が記録されているため、制御ゲート45に印加される電圧は、メモリセル30(1−3)の閾値電圧よりも低くなり、マルチプレッサ16に向けて電流が流れない。このため、アンプ18は、電流を検出することができず、メモリセル30(1−3)に記録されたデータが“0”であることを判別することができる。
【0057】
なお、上述した実施例においては、半導体メモリ10は不揮発性半導体メモリであったが、不揮発性半導体メモリに限定されることなく、揮発性半導体メモリであってもよい。
【0058】
以上のように、本発明の半導体メモリ10によれば、主ビット線MBLのそれぞれに互いに異なるタイミングでオン駆動するソースセレクタ22a及びソースセレクタ22aのそれぞれに接続された副ビット線SBLを介して副ビット線SBLのそれぞれにメモリセル30が接続され、主ビット線MBLに並置されるとともに接地電位に接続された接地電位線GLが設けられている。このような構成により、本発明の半導体メモリ10においては、ビット線間の寄生容量による影響が低減され、高精度のデータの読出しを可能にする。
【符号の説明】
【0059】
10 半導体メモリ
11a、11b、11c メモリブロック
12 電圧生成回路
13 ロウデコーダ
14 第1カラムデコーダ
15 第2カラムデコーダ
16 マルチプレクサ
17 第3カラムデコーダ
18 アンプ
20 メモリアレイ
21 ドレインセレクタ群
22 ソースセレクタ群
30(1−1)、・・・、30(n(s−1)) メモリセル
MBL1、MBL2、・・・、MBL 主ビット線
SBL、SBL、・・・、SBL 副ビット線
GL、GL、・・・、GL 接地電位線(固定電位線)



【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のメモリセルと、
前記複数のメモリセルに接続された少なくとも1本のワード線と、
前記ワード線と交差し且つ前記複数のメモリセルに接続された複数の第1副ビット線及び複数の第2副ビット線と、
前記第1副ビット線のそれぞれに一端が接続された複数のセレクタ素子と、
前記セレクタ素子の互いに隣接する2つ毎に設けられ且つこれらの2つのセレクタ素子の他端に共通して接続された少なくとも1本の主ビット線と、
前記主ビット線に並置せしめられるとともに固定電位に接続された少なくとも1本の固定電位線と、
前記第2副ビット線に接続された電圧生成回路と、を有することを特徴とする半導体メモリ。
【請求項2】
前記複数のセレクタ素子の互いに隣接する2つを異なるタイミングでオン駆動させる駆動回路を更に有することを特徴とする請求項1に記載の半導体メモリ。
【請求項3】
前記第1副ビット線及び前記第2副ビット線は第1層間絶縁層上に設けられ、
前記主ビット線及び前記固定電位線は前記第1副ビット線及び前記第2副ビット線を覆う第2絶縁層上に設けられ、
前記セレクタ素子の互いに隣接する2つに接続された前記第1副ビット線の一方は、前記第2層間絶縁層を介して前記主ビット線に対向していることを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体メモリ。
【請求項4】
複数のメモリセルのそれぞれに接続された前記第1副ビット線及び第2副ビット線は、前記第2層間絶縁層を介して前記主ビット線に対向していることを特徴とする請求項3に記載の半導体メモリ。
【請求項5】
前記セレクタ素子の互いに隣接する2つに接続された前記第1副ビット線の他方は、前記第2層間絶縁層を介して前記固定電位線に対向していることを特徴とする請求項3又は4に記載の半導体メモリ。
【請求項6】
前記主ビット線及び前記固定電位線は、交互に配置されていることを特徴とする請求項2乃至5のいずれか1に記載の半導体メモリ。
【請求項7】
前記固定電位線は、接地電位に接続されていることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか1に記載の半導体メモリ。
【請求項8】
前記複数のセレクタ素子の互いに隣接する2つの一方に接続された前記メモリセルの設置位置に対する前記主ビット線の設置位置の配置関係は、前記複数のセレクタ素子の互いに隣接する2つの他方に接続された前記メモリセルの設置位置に対する前記固定電位線の設置位置の配置関係と同一であることを特徴とする請求項2乃至7のいずれか1に記載の半導体メモリ。





【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−89206(P2012−89206A)
【公開日】平成24年5月10日(2012.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−235532(P2010−235532)
【出願日】平成22年10月20日(2010.10.20)
【出願人】(308033711)ラピスセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】