説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】製造工程数を減少しつつ、2つの配線層間を電気的に接続すること。
【解決手段】2つの配線11C、11D間の下層部にて、数珠繋ぎ形状に形成されるとともに、2つの配線11C、11Dを電気的に接続するコンタクトプラグ9cを備える。2つの配線11C、11Dは、互いに離間して同一の層に形成されている。コンタクトプラグ9cは、配線4bに接続されるコンタクトプラグ9bと、ソース/ドレイン領域6に接続されるコンタクトプラグ9aと同時に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線層およびコンタクトプラグを有する半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置において、上層の2つの配線層間が下層の配線層、及びコンタクトプラグを介して接続されたものがある(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1では、コンタクトプラグと繋がった下部電極130cが、開口127cを通して、ポリシリコン膜からなる配線123c、コンタクトプラグ130dを介して、配線133cと電気的に接続されている(図20参照)。特許文献2では、配線206aがコンタクトプラグ204a、ポリシリコンからなる高抵抗素子層211、コンタクトプラグ204bを介して配線206bと電気的に接続されている(図21照)。
【0003】
【特許文献1】特開2000−164812号公報
【特許文献2】特開2003−243522号公報
【特許文献3】特開平8−181205号公報
【特許文献4】特開2002−353328号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の配線構造では、下部電極130cと、配線133cと、コンタクトプラグ130dと、配線123cとが必要であるため、これらの配線要素を形成するために製造工程数が多いという問題がある。
【0005】
また、2つのコンタクトプラグ間を接続する下層の配線に、特許文献1のようなポリシリコン膜からなる配線123cや、特許文献2のようなポリシリコンからなる高抵抗素子層211を用いると配線抵抗が大きくなるという欠点が生じる。
【0006】
本発明の主な課題は、製造工程数を減少しつつ、2つの配線層間を電気的に接続することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の視点においては、半導体装置において、2つの配線のそれぞれの下層部にて、数珠繋ぎ形状ないしスリット形状に形成されるとともに、前記2つの配線を電気的に接続するコンタクトプラグを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の第2の視点においては、半導体装置において、基板上にSRAMセルが形成される第1の領域と、所定の前記SRAMセル数に対して設けられる電源吊り部と、前記第1の領域と前記電源吊り部との間の第2の領域と、前記第1の領域から前記電源吊り部まで連続する埋め込み配線と、を有し、前記第1の領域と前記第2の領域と前記電源吊り部とは前記基板に水平方向で連続していることを特徴とする。
【0009】
本発明の第3の視点においては、層間絶縁膜上にレジストを塗布した後、円形のコンタクトホールの径より狭いピッチ幅で3個以上並べたコンタクトパターンを有するレチクルで露光および現像することにより、前記レジストに数珠繋ぎ形状ないしスリット形状のパターン部を形成する工程と、前記レジストをマスクとして少なくとも前記層間絶縁膜に数珠繋ぎ形状ないしスリット形状の開口部を形成する工程と、前記開口部に数珠繋ぎ形状ないしスリット形状のコンタクトプラグを形成する工程と、前記コンタクトプラグを含む前記層間絶縁膜上に互いに離間した2つの配線を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、2つの配線間を電気的に接続するために、配線要素のうち2つの配線とコンタクトプラグの2つの構造を形成するだけでよく、従来の製造方法よりも製造工程が少なく、コンタクトプラグの上層からの最適な配線構造のレイアウトが実現できる。また、他の配線や素子に接続されるコンタクトプラグと同時に、数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグを形成するため、従来技術に比べて低抵抗で配線間を電気的に接続することができるという利点がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
(実施形態1)
本発明の実施形態1に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施形態1に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0012】
この半導体装置は、配線11Cと配線11Dの間の下層部に数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9cで電気的に接続したものである。
【0013】
半導体装置は、シリコン基板等よりなる半導体基板1上の素子形成領域において、チャネルとなる半導体基板1上にシリコン酸化膜等よりなるゲート絶縁膜3を介してポリシリコン等よりなるゲート電極4aが形成されており、ゲート電極4aの両側にはサードウォール状に形成されたシリコン酸化膜等よりなる側壁絶縁膜5が形成されており、チャネルの両側には半導体基板1に不純物が導入されたソース/ドレイン領域6が形成されている。ソース/ドレイン領域6の片側は、シリコン酸化膜等よりなる層間絶縁膜8に形成された開口部8aを通じて、タングステン等よりなるコンタクトプラグ9aを介して、対応する配線11A(メタルバリア層12a、配線層13a)と電気的に接続されている。ソース/ドレイン領域6とコンタクトプラグ9aの接点において、コンタクト用の不純物(例えば、ボロン)をソース/ドレイン領域6に導入しておいてもよい。コンタクトプラグ9aの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。
【0014】
半導体装置は、素子形成領域と隣接する素子分離領域において、半導体基板1上にシリコン酸化膜等よりなる素子分離絶縁膜2が形成されている。素子分離絶縁膜2上の所定の位置には、ゲート電極4aと同一の材料(ポリシリコン等)よりなる配線4bが形成されており、配線4bの両側にはサードウォール状に形成されたシリコン酸化膜等よりなる側壁絶縁膜5が形成されている。配線4bを含む素子分離絶縁膜2上には、シリコン窒化膜等よりなるエッチングストッパ絶縁膜7が形成されている。エッチングストッパ絶縁膜7は、層間絶縁膜8に対してエッチングストッパとなる。配線4bは、層間絶縁膜8およびエッチングストッパ絶縁膜7に形成された開口部8bを通じて、タングステン等よりなるコンタクトプラグ9bを介して、対応する配線11B(メタルバリア層12b、配線層13b)と電気的に接続されている。配線4bとコンタクトプラグ9bの接点において、コンタクト用の不純物(例えば、ボロン)を配線4bに導入しておいてもよい。コンタクトプラグ9bの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。
【0015】
半導体装置は、素子分離領域における配線4b、コンタクトプラグ9b、及び配線11Bと抵触しない領域において、配線11C(メタルバリア層12c、配線層13c)と配線11D(メタルバリア層12d、配線層13d)を電気的に接続するコンタクトプラグ9cが形成されている。コンタクトプラグ9cは、タングステン等よりなり、素子分離絶縁膜2上の層間絶縁膜8に形成された開口部8cに形成されている。コンタクトプラグ9cと素子分離絶縁膜2の間にはエッチングストッパ絶縁膜7が介在していてもよい。コンタクトプラグ9cは、基板の主面に対して法線方向から見たときの断面形状が、複数(3個以上)の珠を繋ぎ合わせた数珠繋ぎ形状に形成されている(図1(B)参照)。コンタクトプラグ9cの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。
【0016】
配線11A〜11Dは、互いに離間した同一層において、シリコン酸化膜等よりなる層間絶縁膜10に形成された開口部(図示せず)に形成されている。配線11Aは、ソース/ドレイン領域6の片側の上の層間絶縁膜10の開口部にて、窒化チタン等よりなるメタルバリア層12aを介してタングステン等よりなる配線層13aが埋め込まれた構成となっており、コンタクトプラグ9aを介してソース/ドレイン領域6の片側と電気的に接続されている。配線11Bは、配線4bの上の層間絶縁膜10の開口部にて、窒化チタン等よりなるメタルバリア層12bを介してタングステン等よりなる配線層13bが埋め込まれた構成となっており、コンタクトプラグ9bを介して配線4bと電気的に接続されている。配線11Cは、コンタクトプラグ9cを含むエッチングストッパ絶縁膜7の上の層間絶縁膜10の開口部にて、窒化チタン等よりなるメタルバリア層12cを介してタングステン等よりなる配線層13cが埋め込まれた構成となっている。配線11Dは、コンタクトプラグ9cを含むエッチングストッパ絶縁膜7の上の層間絶縁膜10の開口部にて、窒化チタン等よりなるメタルバリア層12dを介してタングステン等よりなる配線層13dが埋め込まれた構成となっている。配線11Cと配線11Dは、コンタクトプラグ9cと電気的に接続されている。なお、配線11A〜11Dは、配線層の下側ないし側壁にメタルバリア層を有する構成となっているが、メタルバリア層を有さない構成であってもよい。
【0017】
次に、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図2〜4は、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。図5は、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法において用いられるレチクルの構成を模式的に示した部分平面図である。図6は、本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法において用いられる数珠繋ぎ形状の開口部を形成するためのレジストの構成を模式的に示した部分平面図である。
【0018】
まず、素子分離領域において、半導体基板1上に素子分離絶縁膜2を形成する(ステップA1;図2(A)参照)。ここで、素子分離絶縁膜2は、シリコン窒化膜(図示せず)を用いた選択酸化法等により形成することができる。
【0019】
次に、半導体基板1上の素子形成領域に熱酸化法等によりゲート絶縁膜3を形成した後、ゲート絶縁膜3上にゲート電極4aを形成し、かつ、素子分離絶縁膜2上に配線4bを形成する(ステップA2;図2(B)参照)。ここで、ゲート絶縁膜3は、熱酸化法などにより形成することができる。また、ゲート電極4a及び配線4bは、ゲート絶縁膜3を形成した基板の全面にポリシリコン(図示せず)を成膜し、当該ポリシリコン(図示せず)上にレジスト(図示せず)を塗布し、所定のレチクルで露光および現像し、ゲート電極4aおよび配線4bのパターン部を形成し、当該パターン部から露出するポリシリコンを、エッチング技術を用いて選択的に除去することで同時に形成することができる。
【0020】
次に、ゲート電極4aの両側に側壁絶縁膜5を形成した後、チャネルの両側の半導体基板1に不純物を導入してソース/ドレイン領域6を形成する(ステップA3;図2(C)参照)。ここで、側壁絶縁膜5は、CVD法等によりシリコン酸化膜(図示せず)を成膜してエッチバックを行うことにより形成することができ、配線4bの両側にも形成される。
【0021】
次に、配線4bを含む素子分離絶縁膜2上にエッチングストッパ絶縁膜7を形成した後、基板全面にCVD法等により層間絶縁膜8を成膜する(ステップA4;図3(A)参照)。ここで、エッチングストッパ絶縁膜7は、基板全面にシリコン窒化膜を成膜し、当該シリコン窒化膜上にレジスト(図示せず)を塗布し、所定のレチクルで露光および現像し、エッチングストッパ絶縁膜7のパターン部を形成し、当該パターン部から露出するシリコン窒化膜をエッチング技術を用いて選択的に除去することで形成することができる。なお、ステップA7でCMP(Chemical and Mechanical Polishing)法を用いたり、ステップA8で開口部10a、10b、10c、10dを形成することを考慮して、層間絶縁膜8を成膜した後にストッパ膜(図示せず;例えば、シリコン窒化膜)を成膜しておいてもよい。
【0022】
次に、層間絶縁膜8上にレジスト21を塗布し、レチクル(図5の20)で露光および現像し、開口部(図3(C)の8a〜8c)用のパターン部21a、21b、21cを形成する(ステップA5;図3(B)参照)。このとき、レジスト21のパターン部21cは、円形のコンタクトホールの径Rより狭いピッチ幅Lで3個以上並べたコンタクトパターン(図5の20a)を有するレチクル(図5の20)を用いて露光および現像することで、円形の各コンタクトホールが数珠繋ぎになった数珠繋ぎ形状にパターニングされる(図6参照)。
【0023】
次に、レジスト21のパターン部21a、21b、21cから露出する層間絶縁膜8、ゲート絶縁膜3、及びエッチングストッパ絶縁膜7を、エッチング技術を用いて選択的に除去する(ステップA6;図3(C)参照)。これにより、ソース/ドレイン領域6に通ずる開口部8aと、配線4bに通ずる開口部8bと、素子分離絶縁膜2に通ずる開口部8cとが形成される。その後、レジスト21を除去する。
【0024】
次に、開口部8a、8b、8cにコンタクトプラグ9a、9b、9cを形成する(ステップA7;図4(A)参照)。ここで、コンタクトプラグ9a、9b、9cは、基板全面にCVD法等によりコンタクトプラグ9a、9b、9cとなる金属層(例えば、タングステン)を、開口部8a、8b、8cが完全に埋め込まれるまで所定の厚さ堆積し、CMP法により層間絶縁膜8の表面が表れるまで金属層を除去かつ平坦化することで形成することができる。
【0025】
次に、基板全面にCVD法等により層間絶縁膜10を成膜し、その後、層間絶縁膜10に開口部10a、10b、10c、10dを形成する(ステップA8;図4(B)参照)。ここで、開口部10a、10b、10c、10dは、層間絶縁膜10上にレジスト(図示せず)を塗布し、所定のレチクルで露光および現像し、開口部10a、10b、10c、10dのパターン部を形成し、当該パターン部から露出する層間絶縁膜10を、エッチング技術を用いて、コンタクトプラグ9a、9b、9cの表面が表れるまで選択的に除去することで形成することができる。なお、ステップA9でCMP法を用いることを考慮して、層間絶縁膜10を成膜した後であって開口部10a、10b、10c、10dを形成する前にストッパ膜(図示せず;例えば、シリコン窒化膜)を成膜しておいてもよい。
【0026】
最後に、開口部10a、10b、10c、10dに配線11A〜11Dを形成する(ステップA9;図4(C)参照)。ここで、配線11A〜11Dは、基板全面にメタルバリア層12a、12b、12c、12dとなる窒化チタンを成膜し、その後、基板全面に配線層13a、13b、13c、13dとなるタングステンを、開口部10a、10b、10c、10dに完全に埋め込まれるまで所定の厚さ堆積し、その後、CMP法により層間絶縁膜10の表面が表れるまでタングステン及び窒化チタンを除去かつ平坦化して形成することができる。以上により、配線11Cと配線11Dの間の下層部に数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9cで電気的に接続した半導体装置ができる。
【0027】
実施形態1によれば、配線11Cと配線11Dとを電気的に接続するために、配線要素のうち配線11C、11Dとコンタクトプラグ9cの2つの構造を形成するだけでよく、従来の製造方法よりも製造工程が少なく、コンタクトプラグの上層からの最適な配線構造のレイアウトが実現できる。また、単体のコンタクトプラグ9a、9bと同時に、数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成するため、従来技術に比べて低抵抗で配線間を電気的に接続することができるという利点がある。
【0028】
なお、実施形態1に係る半導体装置は、配線11Cと配線11Dの間の下層部に数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9cで電気的に接続している点で、特許文献3(図22参照)に示すように第1コンタクトホール313内の第1埋込層315によってゲート電極304と第1活性領域302aを接続した半導体装置とは明らかに異なる。
【0029】
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施形態2に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0030】
実施形態2に係る半導体装置は、配線11Cと配線11Dの間の下層部にスリット形状をしたコンタクトプラグ9dを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9dで電気的に接続したものである。実施形態2に係る半導体装置は、開口部8d及びコンタクトプラグ9dを除く構成について、実施形態1と同様である。
【0031】
半導体装置は、素子分離領域における配線4b、コンタクトプラグ9b、及び配線11Bと抵触しない領域において、配線11C(メタルバリア層12c、配線層13c)と配線11D(メタルバリア層12d、配線層13d)を電気的に接続するコンタクトプラグ9dが形成されている。コンタクトプラグ9dは、タングステン等よりなり、素子分離絶縁膜2上の層間絶縁膜8に形成された開口部8dに形成されている。コンタクトプラグ9dと素子分離絶縁膜2の間にはエッチングストッパ絶縁膜7が介在していてもよい。コンタクトプラグ9dは、基板の主面に対して法線方向から見たときの断面形状が、細長いスリット形状に形成されている(図7(B)参照)。コンタクトプラグ9dの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。なお、コンタクトプラグ9dのスリット形状とは、コンタクトプラグ9dが直方体形状であり、2つの配線11C、11Dの双方の下層をトンネルし、基板の垂直方向の上方からその開口部を見るとスリット形状になっていることをいう。
【0032】
次に、本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造方法において用いられるスリット形状の開口部を形成するためのレジストの構成を模式的に示した部分平面図である。
【0033】
実施形態2に係る半導体装置の製造方法では、実施形態1のステップA5(図3(B)参照)におけるレジスト(図3(B)の21)の数珠繋ぎ形状のパターン部(図3(B)の21c)を図8のようにスリット形状のパターン部21dにし、実施形態1のステップA6(図3(C)参照)における数珠繋ぎ形状の開口部(図3(C)の8c)を図7(B)のようにスリット形状の開口部8dにし、実施形態1のステップA7(図4(A)参照)における数珠繋ぎ形状のコンタクトプラグ(図4(A)の9c)を図7(B)のようにスリット形状のコンタクトプラグ9dにしたものである。実施形態2に係る半導体装置の製造方法の他の工程については、実施形態1と同様である。
【0034】
なお、実施形態2に係る半導体装置の製造方法において、スリット形状のパターン部21dを形成するためのレチクルは、実施形態1のステップA5(図3(B)参照)において用いるレチクル(図5参照)と同様なものであり、露光時間の最適化によってレジスト21にスリット形状のパターン部21dを形成することができる。
【0035】
実施形態2によれば、配線11Cと配線11Dと電気的に接続するために、配線要素のうち配線11C、11Dとコンタクトプラグ9dの2つの構造を形成するだけでよく、従来の製造方法よりも製造工程が少なく、コンタクトプラグの上層からの最適な配線構造のレイアウトが実現できる。また、単体のコンタクトプラグ9a、9bと同時に、スリット形状をしたコンタクトプラグ9dを形成するため、従来技術に比べて低抵抗で配線間を電気的に接続することができるという利点がある。
【0036】
(実施形態3)
本発明の実施形態3に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施形態3に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0037】
実施形態3に係る半導体装置は、配線11Cと配線11Dの間の下層部に数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9cで電気的に接続したものである。実施形態3に係る半導体装置では、実施形態1のエッチングストッパ絶縁膜(図1(A)の7)の代わりに、コンタクトプラグ9cの下側及びその近傍にのみ金属層14を形成したものである。実施形態3に係る半導体装置の他の構成は、実施形態1と同様である。
【0038】
半導体装置は、素子分離領域における配線4b、コンタクトプラグ9b、及び配線11Bと抵触しない領域において、配線11C(メタルバリア層12c、配線層13c)と配線11D(メタルバリア層12d、配線層13d)を電気的に接続するコンタクトプラグ9cが形成されている。コンタクトプラグ9cと素子分離絶縁膜2の間には、金属層14が介在している。コンタクトプラグ9cは、タングステン等よりなり、エッチングストッパを兼ねる金属層14上の層間絶縁膜8に形成された開口部8cに形成されている。コンタクトプラグ9cは、基板の主面に対して法線方向から見たときの断面形状が、複数(3個以上)の珠を繋ぎ合わせた数珠繋ぎ形状に形成されている(図9(B)参照)。コンタクトプラグ9cの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。
【0039】
次に、本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造方法について図面を用いて説明する。図10〜11は、本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した工程断面図である。
【0040】
まず、実施形態1のステップA1〜A3(図2(A)〜(C)参照)と同様に、素子分離領域において、半導体基板1上に素子分離絶縁膜2を形成し、その後、半導体基板1上の素子形成領域にゲート絶縁膜3を形成した後、ゲート絶縁膜3上にゲート電極4aを形成し、かつ、素子分離絶縁膜2上に配線4bを形成し、その後、ゲート電極4aの両側に側壁絶縁膜5を形成した後、チャネルの両側の半導体基板1に不純物を導入してソース/ドレイン領域6を形成する(ステップB1;図10(A)参照)。
【0041】
次に、素子分離絶縁膜2上に金属層14を形成する(ステップB2;図10(B)参照)。ここで、金属層14は、基板全面に金属膜を成膜し、当該金属膜上にレジスト(図示せず)を塗布し、所定のレチクルで露光および現像し、金属膜14のパターン部を形成し、当該パターン部から露出する金属膜をエッチング技術を用いて選択的に除去することで形成することができる。
【0042】
次に、基板全面にCVD法等により層間絶縁膜8を成膜した後、層間絶縁膜8上にレジスト21を塗布し、レチクル(図5の20)で露光および現像し、開口部(図11(A)の8a〜8c)用のパターン部21a、21b、21cを形成する(ステップB3;図10(C)参照)。なお、ステップB5でCMP(Chemical and Mechanical Polishing)法を用いたり、ステップB6で層間絶縁膜10に開口部を形成することを考慮して、層間絶縁膜8を成膜した後であってレジスト21を形成する前にストッパ膜(図示せず;例えば、シリコン窒化膜)を成膜しておいてもよい。また、レジスト21のパターン部21cは、円形のコンタクトホールの径Rより狭いピッチ幅Lで3個以上並べたコンタクトパターン(図5の20a)を有するレチクル(図5の20)を用いて露光および現像することで、円形の各コンタクトホールが数珠繋ぎになった数珠繋ぎ形状にパターニングされる(図6参照)。
【0043】
次に、レジスト21のパターン部21a、21b、21cから露出する層間絶縁膜8、及びゲート絶縁膜3を、エッチング技術を用いて選択的に除去する(ステップB4;図11(A)参照)。これにより、ソース/ドレイン領域6に通ずる開口部8aと、配線4bに通ずる開口部8bと、金属層14に通ずる開口部8cとが形成される。その後、レジスト21を除去する。
【0044】
次に、開口部8a、8b、8cにコンタクトプラグ9a、9b、9cを形成する(ステップB5;図11(B)参照)。ここで、コンタクトプラグ9a、9b、9cは、基板全面にCVD法等によりコンタクトプラグ9a、9b、9cとなる金属層(例えば、タングステン)を、開口部8a、8b、8cが完全に埋め込まれるまで所定の厚さ堆積し、CMP法により層間絶縁膜8の表面が表れるまで金属層を除去かつ平坦化することで形成することができる。
【0045】
最後に、実施形態1のステップA8〜A9(図4(B)〜(C)参照)と同様に、基板全面に層間絶縁膜10を成膜し、その後、層間絶縁膜10に開口部を形成し、その後、層間絶縁膜10の開口部に配線11A〜11Dを形成する(ステップB6;図11(C)参照)。以上により、配線11Cと配線11Dの間の下層部に数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9cで電気的に接続した半導体装置ができる。
【0046】
実施形態3によれば、実施形態1と同様の効果を奏する。
【0047】
(実施形態4)
本発明の実施形態4に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図12は、本発明の実施形態4に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0048】
実施形態4に係る半導体装置は、配線11Cと配線11Dの間の下層部にスリット形状をしたコンタクトプラグ9dを形成し、配線11Cと配線11Dとをコンタクトプラグ9dで電気的に接続したものである。実施形態4に係る半導体装置では、実施形態2のエッチングストッパ絶縁膜(図7(A)の7)の代わりに、コンタクトプラグ9cの下側及びその近傍にのみ金属層14を形成したものである。実施形態4に係る半導体装置の他の構成は、実施形態2と同様である。
【0049】
半導体装置は、素子分離領域における配線4b、コンタクトプラグ9b、及び配線11Bと抵触しない領域において、配線11C(メタルバリア層12c、配線層13c)と配線11D(メタルバリア層12d、配線層13d)を電気的に接続するコンタクトプラグ9dが形成されている。コンタクトプラグ9dと素子分離絶縁膜2の間には金属膜14が介在している。コンタクトプラグ9dは、タングステン等よりなり、金属膜14上の層間絶縁膜8に形成された開口部8dに形成されている。コンタクトプラグ9dは、基板の主面に対して法線方向から見たときの断面形状が、細長いスリット形状に形成されている(図12(B)参照)。コンタクトプラグ9dの下側ないし側壁において、窒化チタン等のバリアメタル膜(図示せず)を所定の厚さで形成しておいてもよい。
【0050】
次に、本発明の実施形態4に係る半導体装置の製造方法について説明する。
【0051】
実施形態4に係る半導体装置の製造方法では、実施形態3のステップB4(図11(A)参照)におけるレジスト(図11(A)の21)の数珠繋ぎ形状のパターン部(図11(A)の21c)を図8のようにスリット形状のパターン部21dにし、実施形態3のステップB4(図11(A)参照)における数珠繋ぎ形状の開口部(図9(B)の8c)を図12(B)のようにスリット形状の開口部8dにし、実施形態3のステップB5(図11(B)参照)における数珠繋ぎ形状のコンタクトプラグ(図9(B)の9c)を図7(B)のようにスリット形状のコンタクトプラグ9dにしたものである(図12参照)。実施形態4に係る半導体装置の製造方法の他の工程については、実施形態3と同様である。
【0052】
実施形態4によれば、実施形態2と同様の効果を奏する。
【0053】
(実施形態5)
本発明の実施形態5に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図13は、本発明の実施形態5に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0054】
実施形態5に係る半導体装置は、実施形態1に係る半導体装置に、配線11D、誘電膜16、及び電極17よりなるMIM容量素子を形成したものである。MIM容量素子は、電極となる配線11D上に酸化タンタル等よりなる誘電膜16が形成され、かつ、誘電膜16上に電極17(メタルバリア層18、金属層19)が形成された構成となっている。誘電膜16及び電極17の端部は、層間絶縁膜10上であって配線11Cと配線11Dの間のスペースの中央近傍まで延在している。電極17は、窒化チタン等よりなるメタルバリア層18上にタングステン等よりなる金属層19が積層した構成となっている。MIM容量素子領域、配線11A、11B、11Cを含む層間絶縁膜10上には、絶縁膜15が形成されている。なお、電極17は、金属層19の下側にメタルバリア層18を有する構成となっているが、メタルバリア層18を有さない構成であってもよい。
【0055】
実施形態5に係る半導体装置の製造方法では、実施形態1のステップA9(図4(C)参照)の後、さらに誘電膜16、メタルバリア層18、金属層19をこの順で積層し、その後、金属層19上の所定の位置にレジスト(図示せず)を形成し、その後、レジスト(図示せず)をマスクとして金属層19、メタルバリア層18、誘電膜16をエッチング除去し、レジストを除去した後、絶縁膜15を成膜する。
【0056】
ここで、特許文献4(図23参照)のように下層金属層402、誘電体層403A、及び上層金属層404からなるMIM容量素子を形成する場合、誘電体層403Aを挟んだ上層金属層404の端部と下層金属層402の端部に沿った界面にて電界集中が生じ、耐圧劣化が発生するおそれがある。これを防止するため、上層金属層404と誘電体層403Aの側面にサイドウォール410aを形成したり、あるいは、誘電体層403Aの端部と上層金属層404又は下層金属層402の端部の間に局所的に絶縁膜を設ける必要があり、製造工程数が増加するという問題がある。また、従来技術を利用して下層金属層402を別の配線に接続しようとすれば、拡散層又はゲート電極を使用することになり、接続のための配線抵抗が増大する。一方、低抵抗の配線体を追加すれば、そのための製造工程数が増すことになる。この点、実施形態5では、MIM容量素子を形成する場合においても、サイドウォールや局所的な絶縁膜を形成する必要がないので、製造工程数を減少させることができる。
【0057】
(実施形態6)
本発明の実施形態6に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施形態6に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0058】
実施形態6に係る半導体装置は、実施形態2に係る半導体装置に、配線11D、誘電膜16、及び電極17よりなるMIM容量素子を形成したものである。MIM容量素子は、電極となる配線11D上に酸化タンタル等よりなる誘電膜16が形成され、かつ、誘電膜16上に電極17(メタルバリア層18、金属層19)が形成された構成となっている。誘電膜16及び電極17の端部は、層間絶縁膜10上であって配線11Cと配線11Dの間のスペースの中央近傍まで延在している。電極17は、窒化チタン等よりなるメタルバリア層18上にタングステン等よりなる金属層19が積層した構成となっている。MIM容量素子領域、配線11A、11B、11Cを含む層間絶縁膜10上には、絶縁膜15が形成されている。なお、電極17は、金属層19の下側にメタルバリア層18を有する構成となっているが、メタルバリア層18を有さない構成であってもよい。なお、実施形態6に係る半導体装置の製造方法において、MIM容量素子を形成する工程については、実施形態5と同様である。
【0059】
実施形態6によれば、実施形態5と同様の効果を奏する。
【0060】
(実施形態7)
本発明の実施形態7に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図15は、本発明の実施形態7に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0061】
実施形態7に係る半導体装置は、実施形態3に係る半導体装置に、配線11D、誘電膜16、及び電極17よりなるMIM容量素子を形成したものである。MIM容量素子は、電極となる配線11D上に酸化タンタル等よりなる誘電膜16が形成され、かつ、誘電膜16上に電極17(メタルバリア層18、金属層19)が形成された構成となっている。誘電膜16及び電極17の端部は、層間絶縁膜10上であって配線11Cと配線11Dの間のスペースの中央近傍まで延在している。電極17は、窒化チタン等よりなるメタルバリア層18上にタングステン等よりなる金属層19が積層した構成となっている。MIM容量素子領域、配線11A、11B、11Cを含む層間絶縁膜10上には、絶縁膜15が形成されている。なお、電極17は、金属層19の下側にメタルバリア層18を有する構成となっているが、メタルバリア層18を有さない構成であってもよい。なお、実施形態7に係る半導体装置の製造方法において、MIM容量素子を形成する工程については、実施形態5と同様である。
【0062】
実施形態7によれば、実施形態5と同様の効果を奏する。
【0063】
(実施形態8)
本発明の実施形態8に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図16は、本発明の実施形態8に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【0064】
実施形態8に係る半導体装置は、実施形態4に係る半導体装置に、配線11D、誘電膜16、及び電極17よりなるMIM容量素子を形成したものである。MIM容量素子は、電極となる配線11D上に酸化タンタル等よりなる誘電膜16が形成され、かつ、誘電膜16上に電極17(メタルバリア層18、金属層19)が形成された構成となっている。誘電膜16及び電極17の端部は、層間絶縁膜10上であって配線11Cと配線11Dの間のスペースの中央近傍まで延在している。電極17は、窒化チタン等よりなるメタルバリア層18上にタングステン等よりなる金属層19が積層した構成となっている。MIM容量素子領域、配線11A、11B、11Cを含む層間絶縁膜10上には、絶縁膜15が形成されている。なお、電極17は、金属層19の下側にメタルバリア層18を有する構成となっているが、メタルバリア層18を有さない構成であってもよい。なお、実施形態8に係る半導体装置の製造方法において、MIM容量素子を形成する工程については、実施形態5と同様である。
【0065】
実施形態8によれば、実施形態5と同様の効果を奏する。
【0066】
(実施形態9)
本発明の実施形態9に係る半導体装置について図面を用いて説明する。図17は、本発明の実施形態9に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分平面図である。図18は、本発明の実施形態9に係る半導体装置の構成を模式的に示した図17のY−Y´間の部分断面図である。図19は、本発明の実施形態9に係る半導体装置の1つのセルの等価回路図である。
【0067】
実施形態9は、実施形態1係る半導体装置の数珠繋ぎ形状のコンタクトプラグ(図1の9c)をSRAMセルの電源吊り部への接続に応用したものである。SRAMセルでは、ソフトエラー率(SER)対策のため、セルのフリップフロップ入出力の配線間に容量(MIM容量素子)を有する。容量のばらつきを考慮すると、MIM容量素子では、極力、容量プレートとなる電極を平坦に形成することが好ましい。そのため、SRAMセルでは、セルトランジスタへの電源配線の引き込みをトンネル下に通されている。
【0068】
図17、図18を参照すると、この半導体装置では、複数のセルCが行方向および列方向に配設されている。各セルCでは、チャネル上にゲート絶縁膜(図示せず)を介してゲート電極となるポリシリコン4aが形成され、かつ、前記チャネルの両側にソース/ドレイン領域となる不純物拡散領域6が形成された複数のMOSトランジスタT1〜T6が配設されている。MOSトランジスタT1のゲート電極となるポリシリコン4aは、MOSトランジスタT3のゲート電極と一体に構成され、コンタクトプラグ9a及び配線11A(メタルバリア層12a、配線層13a)を通じて、MOSトランジスタT4とMOSトランジスタT6の共通の不純物拡散領域6と、MOSトランジスタT2の非共通の不純物拡散領域6と、電気的に接続されている。MOSトランジスタT2のゲート電極となるポリシリコン4aは、MOSトランジスタT4のゲート電極と一体に構成され、コンタクトプラグ9a及び配線11Aを通じて、MOSトランジスタT3とMOSトランジスタT5の共通の不純物拡散領域6と、MOSトランジスタT1の非共通の不純物拡散領域6と、電気的に接続されている。MOSトランジスタT1とMOSトランジスタT2の共通の不純物拡散領域6は、コンタクトプラグ9a、配線11D(メタルバリア層12d、配線層13d)、コンタクトプラグ9c、及び配線11C(メタルバリア層12c、配線層13c)を通じて電源VCCと電気的に接続される。MOSトランジスタT3とMOSトランジスタT4の共通の不純物拡散領域6は、コンタクトプラグ9a及び配線11Aを通じて接地GNDと電気的に接続される。MOSトランジスタT5のゲート電極となるポリシリコン4aは、MOSトランジスタT6のゲート電極と一体に構成され、ワード線Wとなる。MOSトランジスタT5の非共通の不純物拡散領域6は、デジット線D1と電気的に接続される。MOSトランジスタT6の非共通の不純物拡散領域6は、デジット線D2と電気的に接続される。配線11A、11C、11Dは、ポリシリコン4a及び不純物拡散領域6よりも上層部に配設されている。配線11A、11D上には誘電膜16を介して電極17(メタルバリア層18、金属層19)が配設されている。誘電膜16及び電極17は、配線11Cが配された領域に、誘電膜16及び電極17が配されていない開口部17aを有する。配線11A、誘電膜16、及び電極17はMIM容量素子を構成し、配線11D、誘電膜16、及び電極17はMIM容量素子を構成する。誘電膜16及び電極17の開口部17aの側面は、配線11C側から配線11Cと配線11Dの間のスペースの中央近傍まで延在している。配線11Cと配線11Dの間の下層部には、誘電膜16及び電極17が配された第1の領域から配線11Cが配された電源吊り部にかけて、埋め込み配線となる数珠繋ぎ形状をしたコンタクトプラグ9cが形成されている。コンタクトプラグ9cは、配線11Cと配線11Dとを電気的に接続する。なお、図17の半導体装置の1つのセルの等価回路は、図19のようになる。
【0069】
実施形態9によれば、実施形態5と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の実施形態1に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。
【図3】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第3の工程断面図である。
【図5】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法において用いられるレチクルの構成を模式的に示した部分平面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る半導体装置の製造方法において用いられる数珠繋ぎ形状の開口部を形成するためのレジストの構成を模式的に示した部分平面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図8】本発明の実施形態2に係る半導体装置の製造方法において用いられるスリット形状の開口部を形成するためのレジストの構成を模式的に示した部分平面図である。
【図9】本発明の実施形態3に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図10】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第1の工程断面図である。
【図11】本発明の実施形態3に係る半導体装置の製造方法を模式的に示した第2の工程断面図である。
【図12】本発明の実施形態4に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図13】本発明の実施形態5に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図14】本発明の実施形態6に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図15】本発明の実施形態7に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図16】本発明の実施形態8に係る半導体装置の構成を模式的に示した(A)部分断面図、及び(B)X−X´間の断面図である。
【図17】本発明の実施形態9に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分平面図である。
【図18】本発明の実施形態9に係る半導体装置の構成を模式的に示した図17のY−Y´間の部分断面図である。
【図19】本発明の実施形態9に係る半導体装置の1つのセルの等価回路図である。
【図20】従来例1に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図21】従来例2に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図22】従来例3に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【図23】従来例4に係る半導体装置の構成を模式的に示した部分断面図である。
【符号の説明】
【0071】
1 半導体基板(シリコン基板)
2 素子分離絶縁膜(シリコン酸化膜)
3 ゲート絶縁膜(シリコン酸化膜)
4a ゲート電極(ポリシリコン)
4b 配線(ポリシリコン)
5 側壁絶縁膜(シリコン酸化膜)
6 ソース/ドレイン領域(不純物拡散領域)
7 エッチングストッパ絶縁膜(シリコン窒化膜)
8 層間絶縁膜(シリコン酸化膜)
8a、8b、8c、8d 開口部
9a、9b、9c、9d コンタクトプラグ(タングステン)
10 層間絶縁膜(シリコン絶縁膜)
10a、10b、10c、10d 開口部
11A、11B、11C、11D 配線
12a、12b、12c、12d メタルバリア層(窒化チタン)
13a、13b、13c、13d 配線層(タングステン)
14 金属層(タングステン)
15 絶縁膜(シリコン酸化膜)
16 誘電膜(酸化タンタル)
17 電極
17a 開口部
18 メタルバリア層(窒化チタン)
19 金属層(タングステン)
20 レチクル
20a コンタクトパターン
21 レジスト
21a、21b、21c、21d パターン部
121 シリコン基板
122 素子分離膜
123a ゲート電極
123b、123c 配線
124 ソース/ドレイン領域
125 絶縁膜
127c、127d 開口
130a、130d コンタクトプラグ
130c 下部電極
131 共通容量絶縁膜
133a、133c 金属配線
133b 共通上部電極
135、136 2層構造配線
137、138 容量素子
204a、204b コンタクトプラグ
205 層間絶縁膜
206a、206b 配線層
207 層間絶縁膜
208 上層配線層
210 層間絶縁膜
211 高抵抗素子層
301 シリコン基板
302a、302b 第1活性領域
303a、303b シリサイド層
304 ゲート電極
305 シリサイド膜
306 側壁酸化膜
309 第1層間酸化膜
313 第1コンタクトホール
315 第1埋込層
316 第2層間酸化膜
401 下層層間絶縁膜
402 下層金属層
402a TiN層
402b AlCu層
402c TiN(上側)/Ti(下側)層
403A 誘電体層
404 上層金属層
404a AlCu層
404b TiN(上側)/Ti(下側)層
410a サイドウォール
411 配線ライン
411a ビアホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの配線のそれぞれの下層部にて、数珠繋ぎ形状ないしスリット形状に形成されるとともに、前記2つの配線を電気的に接続するコンタクトプラグを備えることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記2つの配線は、互いに離間して同一の層に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記コンタクトプラグ下に金属層を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
【請求項4】
前記2つの配線のうち片側の配線と、前記片側の配線上に配された誘電膜と、前記誘電膜上に配された電極と、よりなるMIM容量素子を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記誘電膜及び前記電極の端部は、前記2つの配線間のスペースの中央近傍まで延在していることを特徴とする請求項4記載の半導体装置。
【請求項6】
前記MIM容量は、SRAMセルを形成するフリップフロップ回路の入出力配線間の容量であることを特徴とする請求項4又は5記載の半導体装置。
【請求項7】
基板上にSRAMセルが形成される第1の領域と、
所定の前記SRAMセル数に対して設けられる電源吊り部と、
前記第1の領域と前記電源吊り部との間の第2の領域と、
前記第1の領域から前記電源吊り部まで連続する埋め込み配線と、
を有し、
前記第1の領域と前記第2の領域と前記電源吊り部とは前記基板に水平方向で連続していることを特徴とする半導体装置。
【請求項8】
層間絶縁膜上にレジストを塗布した後、円形のコンタクトホールの径より狭いピッチ幅で3個以上並べたコンタクトパターンを有するレチクルで露光および現像することにより、前記レジストに数珠繋ぎ形状ないしスリット形状のパターン部を形成する工程と、
前記レジストをマスクとして少なくとも前記層間絶縁膜に数珠繋ぎ形状ないしスリット形状の開口部を形成する工程と、
前記開口部に数珠繋ぎ形状ないしスリット形状のコンタクトプラグを形成する工程と、
前記コンタクトプラグを含む前記層間絶縁膜上に互いに離間した2つの配線を形成する工程と、
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項9】
絶縁膜上の所定の領域に金属層を形成する工程と、
前記金属層を含む絶縁膜上に層間絶縁膜を成膜する工程と、
を含み、
前記層間絶縁膜を成膜した後、前記レジストを塗布することを特徴とする請求項8記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記コンタクトプラグを形成した後、第2層間絶縁膜を形成する工程と、
前記第2層間絶縁膜にて互いに離間するとともに前記コンタクトプラグに通ずる2つの開口部を形成する工程と、
を含み、
前記2つの開口部を形成した後、前記2つの開口部にて前記配線を形成することを特徴とする請求項8又は9記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記2つの配線のうち片側の配線上に誘電膜、電極の順に形成したMIM容量素子を形成する工程を含むことを特徴とする請求項8乃至10のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記パターン部を形成する際、他の配線及び素子の一方又は両方の上にも第2パターン部も形成し、
前記開口部を形成する際、前記他の配線及び素子の一方又は両方に通ずる第2開口部も形成し、
前記コンタクトプラグを形成する際、前記第2開口部にて前記他の配線及び素子の一方又は両方に接続される第2コンタクトプラグも形成し、
前記配線を形成する際、前記第2コンタクトプラグ上に第2配線も形成することを特徴とする請求項8乃至11のいずれか一に記載の半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2007−324332(P2007−324332A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−152104(P2006−152104)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【出願人】(302062931)NECエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】