説明

半導体スイッチ

【課題】端子切替時の応答特性を改善した半導体スイッチを提供する。
【解決手段】電源回路部は、正の電源電位よりも高い第1の電位と、負の第2の電位と、を生成する。駆動回路部は、前記電源回路部に接続され、端子切替信号に応じて前記第1の電位をハイレベルとし前記第2の電位をローレベルとする制御信号を出力する。スイッチ部は、制御信号を入力して端子間の接続を切り替える。前記駆動回路部は、第1と、第2のレベルシフタと、第1の回路と、を有する。前記第2のレベルシフタは、前記第1のレベルシフタの出力電位に応じて互いに排他的にオンする第2のハイサイドスイッチと第2のローサイドスイッチとを有し、前記制御信号を出力する。前記第1の回路は、前記端子切替信号に応じて、前記制御信号の電位の変化よりも前に前記第2のローサイドスイッチに前記電源電位を供給し、または前記ハイサイドスイッチに前記接地電位を供給する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、半導体スイッチに関する。
【背景技術】
【0002】
回路の開閉を実行する半導体スイッチは、各種の電子機器に用いることができる。例えば、携帯電話機の高周波回路部においては、送信回路及び受信回路が高周波スイッチ回路を介して共通のアンテナに選択的に接続されるようになっている。このような高周波信号用スイッチ回路のスイッチ素子には、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)が用いられる。例えば携帯電話機で要求されるような高周波特性を実現するためには、各FETに、適正なゲート電位を供給する必要がある。そのため、各FETにゲート電位を供給する駆動回路部の応答特性は、端子切替時の特性やスイッチ時間に影響を与える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−103971号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、端子切替時の応答特性を改善した半導体スイッチを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、電源回路部と駆動回路部とスイッチ部とを備えた半導体スイッチが提供される。前記電源回路部は、正の電源電位よりも高い第1の電位と、負の第2の電位と、を生成する。前記駆動回路部は、前記電源回路部に接続され、端子切替信号に応じて前記第1の電位をハイレベルとし前記第2の電位をローレベルとする制御信号を出力する。前記スイッチ部は、前記制御信号を入力して端子間の接続を切り替える。前記駆動回路部は、第1のレベルシフタと、第2のレベルシフタと、第1の回路と、を有する。前記第1のレベルシフタは、前記第1の電位または前記電源電位が供給される第1の高電位電源線と、接地電位または前記第2の電位が供給される第1の低電位電源線と、の間に直列に接続され、前記端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする第1のハイサイドスイッチと第1のローサイドスイッチとを有する。前記第2のレベルシフタは、前記第1の電位が供給される第2の高電位電源線と、前記第2の電位が供給される第2の低電位電源線と、の間に直列に接続され、前記第1のレベルシフタの出力電位に応じて互いに排他的にオンする第2のハイサイドスイッチと第2のローサイドスイッチとを有し、前記制御信号を出力する。前記第1の回路は、前記端子切替信号に応じて、前記制御信号の電位の変化よりも前に前記第2のローサイドスイッチに前記電源電位を供給しまたは前記ハイサイドスイッチに前記接地電位を供給して、前記第2のローサイドスイッチをオンさせる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】第1の実施形態に係る半導体スイッチの構成を例示するブロック図。
【図2】図1に表した駆動回路部のレベルシフタの構成を例示する回路図。
【図3】比較例のレベルシフタの主要な信号の波形図であり、(a)は第2の出力トランジスタのドレイン電位N22A、N22B、(b)は制御信号Con1a、Con1bの電位を示す。
【図4】図2に表したレベルシフタの主要な信号の波形図であり、(a)は第2の出力トランジスタのドレイン電位N22A、N22B、(b)は制御信号Con1a、Con1bの電位を示す。
【図5】第1の実施形態に係る半導体スイッチの主要な信号の波形図であり、(a)は第1の電位Vp、第2の電位Vn、(b)は電源電流Iddを示す。
【図6】第2の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図。
【図7】第3の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図。
【図8】第4の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る半導体スイッチの構成を例示するブロック図である。
図1に表したように、半導体スイッチ1においては、共通端子ANTと各高周波端子RF1〜RF4との端子間の接続を切り替えるスイッチ部2が設けられている。スイッチ部2は、駆動回路部3から出力される制御信号Con1a〜Con4bに応じて端子間の接続を切り替える。
【0009】
駆動回路部3は、切替信号端子IN1〜IN4に入力された端子切替信号をレベルシフトして、制御信号Con1a〜Con4bとして出力する。駆動回路部3には、正の電源電位Vddよりも高い第1の電位Vp及び負の第2の電位Vnが供給される。
【0010】
ここで、第1の電位Vpは、制御信号Con1a〜Con4bのハイレベルの電位であり、スイッチ部2の各FETのゲートに印加して各FETをオンさせる電位である。第2の電位Vnは、制御信号Con1a〜Con4bのローレベルの電位であり、スイッチ部2の各FETのゲートに印加して各FETをオフさせる電位である。
【0011】
第1の電位Vp及び第2の電位Vnは、電源回路部4から供給される。電源回路部4は、正の電源電位Vddを入力して、電源電位Vddよりも高い第1の電位Vpと負の第2の電位Vnとを生成する。電源回路部4は、例えば発振回路とチャージポンプなどにより構成される。
【0012】
半導体スイッチ1は、共通端子ANTと高周波端子RF1〜RF4との間の接続を切り替えるSP4T(Single-Pole 4-Throw)のスイッチである。
なお、図1においては、スイッチ部2の構成として、SP4Tスイッチを例示したが、他の構成のスイッチに対しても同様に適用でき、kPlT(k、lは自然数)スイッチを構成することもできる。
【0013】
また、図1においては、4ビットの端子切替信号を切替信号端子IN1〜IN4に入力する構成を例示しているが、駆動回路部3にデコーダを設けてもよい。例えば、2ビットにエンコードした端子切替信号を入力し、デコーダで4ビットにデコードしてから、制御信号Con1a〜Con4bを出力する構成としてもよい。
【0014】
次に各部について説明する。
スイッチ部2においては、共通端子ANTと各高周波端子RF1〜RF4との間には、それぞれ第1のスイッチ素子11a〜11dが接続されている。第1のスイッチ素子11a〜11dをそれぞれオンさせることにより、共通端子ANTと各高周波端子RF1〜RF4との間に伝送路が形成される。
【0015】
第1のスイッチ素子11aにおいては、n段(nは自然数)のスルーFETが直列に接続されている。スルーFETの各ゲートには、高周波漏洩防止用の抵抗を介して、制御信号Con1aが入力される。また、各スルーFETのドレイン・ソース間には抵抗が接続され、各スルーFETにかかる電圧を均等化している。第1のスイッチ素子11b、11c、11dは、それぞれ第1のスイッチ素子11aと同一構成である。第1のスイッチ素子11b、11c、11dには、それぞれ制御信号Con2a、Con3a、Con4aが入力される。
【0016】
各高周波端子RF1〜RF4と接地GNDとの間には、それぞれ第2のスイッチ素子12a〜12dが接続されている。第2のスイッチ素子12a〜12dは、第1のスイッチ素子11a〜11dがオフのときに各高周波端子RF1〜RF4に流れる漏洩電流を接地に逃がして、各高周波端子RF1〜RF4間のアイソレーションを改善する。
【0017】
第2のスイッチ素子12aにおいては、m段(mは自然数)のシャントFETが直列に接続されている。シャントFETの各ゲートには、高周波漏洩防止用の抵抗を介して、制御信号Con1bが入力される。また、各シャントFETのドレイン・ソース間には抵抗が接続され、各シャントFETにかかる電圧を均等化している。第2のスイッチ素子12b、12c、12dは、それぞれ第2のスイッチ素子12aと同一構成である。第2のスイッチ素子12b、12c、12dには、それぞれ制御信号Con2b、Con3b、Con4bが入力される。
【0018】
例えば、高周波端子RF1と共通端子ANTとの間を導通するためには、高周波端子RF1と共通端子ANTとの間の第1のスイッチ素子11aをオンとし、高周波端子RF1と接地との間の第2のスイッチ素子12aをオフとする。すなわち、第1のスイッチ素子11aの各スルーFETをすべてオンとし、第2のスイッチ素子12aの各シャントFETをすべてオフとする。
【0019】
同時に、他の各高周波端子RF2、RF3、RF4と共通端子ANTとの間の第1のスイッチ素子11b、11c、11dをすべてオフとし、他の各高周波端子RF2、RF3、RF4と接地GNDとの間の第2のスイッチ素子12b、12c、12dをすべてオンとする。すなわち、第1のスイッチ素子11b、11c、11dの各スルーFETをすべてオフとし、第2のスイッチ素子12b、12c、12dの各シャントFETをすべてオンとすればよい。
【0020】
上記の場合、制御信号Con1aはオン電位Von、制御信号Con2b、Con3b、Con4bはオン電位Von、制御信号Con1bはオフ電位Voff、制御信号Con2a、Con3a、Con4aはオフ電位Voffに設定される。
【0021】
ここで、オン電位Vonは、各FETが導通状態となり、かつ、そのオン抵抗が十分小さい値になる電位であり、例えば3.5Vに設定される。オフ電位Voffは、各FETが遮断状態となり、かつ、RF信号が重畳しても遮断状態を十分維持できる電位であり、例えば−1.5Vに設定される。
【0022】
電源回路部4は、上記のオン電位Vonを定常値とする第1の電位Vp、及びオフ電位Voffを定常値とする第2の電位Vnを出力する。なお、図5において説明するように、端子切替信号に応じてスイッチ部2の端子間の接続が切り替わったとき、第1の電位Vp及び第2の電位Vnは変動する。
【0023】
駆動回路部3は、各高周波端子RF1〜RF4に接続された第1のスイッチ素子11a〜11d及び第2のスイッチ素子12a〜12dを、それぞれ駆動するレベルシフタ5a〜5dを有する。スイッチ部2は4つの高周波端子RF1〜RF4を有するため、駆動回路部3には、同一構成の4つのレベルシフタ5a〜5dが設けられている。
【0024】
レベルシフタ5aにおいては、第1のレベルシフタ6aは、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号をレベルシフトして第1の出力線9に出力する。第2のレベルシフタ7aは、第1の出力線9に接続され、第1のレベルシフタ6aの出力電位をレベルシフトして第2の出力線10a、10bにそれぞれ制御信号Con1a、Con1bとして出力する。第2の出力線10a、10bの電位、すなわち制御信号Con1a、Co1bの電位は、第1のレベルシフタ6aの出力電位に応じて、ハイレベルが第1の電位Vpに、ローレベルが第2の電位Vnにレベルシフトされる。
【0025】
第1の回路8aは、制御信号Con1a、Con1bの電位が変化するよりも前に、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて第2のレベルシフタ7aに電源電位Vddまたは接地電位を供給する。
図4において説明するように、レベルシフタ5aにおいては、この第1の回路8aにより伝搬遅延時間が短くなり、スイッチ部2の端子切替時の応答特性が改善される。
【0026】
上記のとおり、レベルシフタ5b、5c、5dは、それぞれレベルシフタ5aと同一構成である。
レベルシフタ5aは、切替信号端子IN1から1ビットの端子切替信号を入力して、ハイレベルが第1の電位Vpにローレベルが第2の電位Vnにレベルシフトされた制御信号Con1a、Con1bを出力する。レベルシフタ5bは、切替信号端子IN2から1ビットの端子切替信号を入力して、制御信号Con2a、Con2bを出力する。レベルシフタ5cは、切替信号端子IN3から1ビットの端子切替信号を入力して、制御信号Con3a、Con3bを出力する。レベルシフタ5dは、切替信号端子IN4から1ビットの端子切替信号を入力して、制御信号Con4a、Con4bを出力する。
【0027】
このように、駆動回路部3は、端子切替信号に応じて、第1の電位Vpをハイレベルとし第2の電位Vnをローレベルとする制御信号Con1a〜Con4bを出力する。
駆動回路部3のレベルシフタ5a〜5dは同一構成であるため、1つのレベルシフタ5aについて詳細に説明する。
【0028】
図2は、図1に表した駆動回路部のレベルシフタの構成を例示する回路図である。なお、図1と共通する要素には同一の符号を付している。
第1のレベルシフタ6aにおいては、第1の高電位電源線13と第1の低電位電源線14との間に、第1のハイサイドスイッチ15と第1のローサイドスイッチ16とが直列に接続されている。第1の高電位電源線13には、第1の電位Vpが供給される。第1の低電位電源線14は、接地GNDに接続され、第1の低電位電源線14には、接地電位が供給される。
【0029】
第1のローサイドスイッチ16には、一対の第1の入力トランジスタN1、N2が設けられている。第1の入力トランジスタN1、N2は、Nチャネル形MOSFET(以下、NMOS)で構成されている。第1の入力トランジスタN1、N2の各ソースは、第1の低電位電源線14に接続されている。
【0030】
第1の入力トランジスタN2のゲートには、切替信号端子IN1から否定回路(INV)21を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタN1のゲートには、切替信号端子IN1からINV21、22を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタN1、N2には、互いに反転した信号が入力される。
【0031】
なお、INV21、22の各電源端子には、電源電位Vddが供給され、INV21、22の各接地端子は、接地GNDに接続されている。
第1のローサイドスイッチ16は、一対の第1の入力トランジスタN1、N2による、差動回路で構成されている。
【0032】
第1のハイサイドスイッチ15には、一対の第1の出力トランジスタP1、P2が設けられている。第1の出力トランジスタP1、P2は、Pチャネル形MOSFET(以下、PMOS)で構成されている。
【0033】
第1の出力トランジスタP1は、第1の高電位電源線13と第1の出力線9aとの間に接続されている。第1の出力トランジスタP2は、第1の高電位電源線13と第1の出力線9bとの間に接続されている。第1の出力トランジスタP1、P2は、クロスカップル接続されている。なお、図1に表した出力線9は、図2においては、一対の第1の出力線9a、9bにより構成されている。
【0034】
さらに詳細に説明すると、第1の出力トランジスタP1、P2の各ソースは、第1の高電位電源線13に接続されている。第1の出力トランジスタP1のゲートは、第1の出力トランジスタP2のドレインに接続され、第1の出力トランジスタP2のゲートは、第1の出力トランジスタP1のドレインに接続されている。第1の出力トランジスタP1のドレインは、第1の出力線9aに接続されている。第1の出力トランジスタP2のドレインは、第1の出力線9bに接続されている。
【0035】
また、第1のハイサイドスイッチ15においては、第1の出力線9a、9bと第1のローサイドスイッチ16との間に、一対の第1の直列トランジスタP3、P4が接続されている。第1の直列トランジスタP3、P4は、PMOSで構成されている。第1の直列トランジスタP3、P4の各ゲートには、第1のバイアス電位Vb1が供給される。
【0036】
さらに詳細に説明すると、第1の出力線9aと第1のローサイドスイッチ16の第1の入力トランジスタN1との間に、第1の直列トランジスタP3が接続されている。第1の出力線9bと第1のローサイドスイッチ16の第1の入力トランジスタN2との間に、第1の直列トランジスタP4が接続されている。
【0037】
第1のハイサイドスイッチ15は、一対の第1の出力トランジスタP1、P2及び一対の第1の直列トランジスタP3、P4による差動回路で構成されている。第1の出力線9a、9bには、差動信号が出力される。
【0038】
第2のレベルシフタ7aにおいては、第2の高電位電源線17と第2の低電位電源線18との間に、第2のハイサイドスイッチ19と第2のローサイドスイッチ20とが直列に接続されている。第2の高電位電源線17には、第1の電位Vpが供給される。第2の低電位電源線18には、第2の電位Vnが供給される。
【0039】
第2のハイサイドスイッチ19には、一対の第2の入力トランジスタP5、P6が設けられている。第2の入力トランジスタP5、P6は、PMOSで構成されている。第2の入力トランジスタP5、P6の各ソースは、第2の高電位電源線17に接続されている。
【0040】
第2の入力トランジスタP5、P6の各ゲートは、それぞれ第1の出力線9a、9bに接続されている。第2の入力トランジスタP5、P6には、第1のレベルシフタ6aから互いに反転した信号が入力される。
【0041】
一対の第2の入力トランジスタP5、P6と第2の出力線10a、10bとの間には、一対の第2の直列トランジスタP7、P8が接続されている。第2の直列トランジスタP7、P8は、PMOSで構成されている。第2の直列トランジスタP7、P8の各ゲートには、第1のバイアス電位Vb1が供給されている。
【0042】
さらに詳細に説明すると、第2の直列トランジスタP7のソースは、第2の入力トランジスタP5のドレインに接続され、第2の直列トランジスタP7のドレインは、第2の出力線10aに接続されている。第2の直列トランジスタP8のソースは、第2の入力トランジスタP6のドレインに接続され、第2の直列トランジスタP8のドレインは、第2の出力線10bに接続されている。
【0043】
第2のハイサイドスイッチ19は、一対の第2の入力トランジスタP5、P6及び一対の第2の直列トランジスタP7、P8による差動回路で構成されている。
第2のローサイドスイッチ20には、一対の第3の直列トランジスタN3、N4、及び一対の第2の出力トランジスタN5、N6が設けられている。第3の直列トランジスタN3、N4、及び第2の出力トランジスタN5、N6は、NMOSで構成されている。
【0044】
一対の第3の直列トランジスタN3、N4、及び一対の第2の出力トランジスタN5、N6は、第2の出力線10a、10bと第2の低電位電源線18との間に、直列に接続されている。また、第2の出力トランジスタN5、N6は、クロスカップル接続されている。
【0045】
さらに詳細に説明すると、第2の出力トランジスタN5、N6の各ソースは、第2の低電位電源線18に接続されている。第2の出力トランジスタN5のゲートは、第2の出力トランジスタN6のドレインに接続され、第2の出力トランジスタN6のゲートは、第2の出力トランジスタN5のドレインに接続されている。
【0046】
第3の直列トランジスタN3は、第2の出力線10aと第2の出力トランジスタN5との間に接続されている。第3の直列トランジスタN4は、第2の出力線10bと第2の出力トランジスタN6との間に接続されている。第3の直列トランジスタN3、N4の各ゲートには、第2のバイアス電位として電源電位Vddが供給される。
第2のローサイドスイッチ20は、一対の第3の直列トランジスタN3、N4及び一対の第2の出力トランジスタN5、N6による差動回路で構成されている。
【0047】
第1の回路8aには、一対の第1のトランジスタP9、P10が設けられている。第1のトランジスタP9、P10は、PMOSで構成されている。第1のトランジスタP9、P10は、第2のローサイドスイッチ20に接続され、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2のローサイドスイッチ20に電源電位Vddを供給する。そして、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力トランジスタN5、N6をオンさせる。
【0048】
さらに詳細に説明すると、第1のトランジスタP9、P10の各ソースには、電源電位Vddが供給されている。第1のトランジスタP9のドレインは、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力トランジスタN6のドレインに接続されている。第1のトランジスタP9のゲートには、INV21、22を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。第1のトランジスタP10のドレインは、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力トランジスタN5のドレインに接続されている。第1のトランジスタP10のゲートには、INV21を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。
【0049】
第1の回路8aは、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2のローサイドスイッチ20に電源電位Vddを供給して、第2のローサイドスイッチ20をオンさせる。これにより、第1の出力線9a、9bの電位の変化に応じて制御信号Con1a、Con1bの電位が変化するよりも前に制御信号Con1a、Con1bの電位をハイレベルからローレベルに切り替える。
【0050】
次に、レベルシフタ5aの動作について詳細に説明する。
第1のレベルシフタ6aにおいては、第1のハイサイドスイッチ15及び第1のローサイドスイッチ16は、第1の出力線9a側(第1の出力トランジスタP1、第1の直列トランジスタP3、第1の入力トランジスタN1)についてみると、端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする。
【0051】
また、第1のハイサイドスイッチ15及び第1のローサイドスイッチ16は、第1の出力線9b側(第1の出力トランジスタP2、第1の直列トランジスタP4、第1の入力トランジスタN2)についてみると、端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする。第1の出力線9a、9bは、それぞれ端子切替信号に応じて、第1の高電位電源線13または第1の低電位電源線14に電気的に接続される。
【0052】
ここで、第1の出力線9a側を基準にして、第1のハイサイドスイッチ15の第1の出力トランジスタP1及び第1の直列トランジスタP3がオンの状態を第1のハイサイドスイッチ15がオンの状態とする。また、第1のローサイドスイッチ16の第1の入力トランジスタN1がオンの状態を第1のローサイドスイッチ16がオンの状態とする。なお、以下に説明する他の実施形態についても同様とする。
【0053】
例えば、NMOSのしきい値電圧を0.6V程度、PMOSのしきい値電圧を−0.6V程度とする。また、電源電位Vdd=1.8V、第1の電位Vp=3.5V、第2の電位Vn=−1.5Vとして、端子切替端子IN1にローレベル(0V)が入力されたとする。
【0054】
第1の入力トランジスタN1はオフ、第1の入力トランジスタN2はオンする。従って、第1のローサイドスイッチ16はオフする。
第1の入力トランジスタN2のオンにより、第1のハイサイドスイッチ15の第1の出力線9b側の電位が低下する。また、第1の入力トランジスタN1のオフにより、第1のハイサイドスイッチ15の第1の出力線9a側は、第1の出力線9b側に対して高電位になる。
【0055】
そのため、第1のハイサイドスイッチ15の第1の出力線9a側はオンし、第1の出力線9b側はオフする。従って、第1のハイサイドスイッチ15は、オンする。第1の出力線9aの電位、すなわち第1のレベルシフタ6aの出力電位は、ハイレベルの第1の電位Vpになる。
第1の出力線9bの電位は、第1の電位Vpと接地GNDとの電位差を、第1の出力線9b側の第1の出力トランジスタP2と第1の直列トランジスタP4とで分圧した電位になる。
【0056】
第1の直列トランジスタP4のゲートには、第1のバイアス電位Vb1が供給されているため、第1の出力線9bの電位は、ほぼ第1のバイアス電位Vb1に保持される。トランジスタのサイズ比などにもよるが、例えば第1のバイアス電位Vb1が1.0Vのとき、第1の出力線9bの電位は1.2Vになる。
【0057】
このように、第1のハイサイドスイッチ15は、第1のローサイドスイッチ16のオンまたはオフの状態に応じてオフまたはオンする。
なお、第1の直列トランジスタP3、P4は、PMOSのオフ時のゲート・ソース間電圧及びドレイン・ソース間電圧を低減するために第1の出力トランジスタP1、P2と直列に接続されている。例えば、上記の数値例の場合、オフ時の第1の出力トランジスタP2及び第1の直列トランジスタP4の各ゲート・ソース間電圧及び各ドレイン・ソース間電圧は、2.8Vを超えない。
【0058】
第2のレベルシフタ7aにおいては、第2のハイサイドスイッチ19及び第2のローサイドスイッチ20は、第2の出力線10a側(第2の入力トランジスタP5、第2の直列トランジスタP7、第2の出力トランジスタN5、第3の直列トランジスタN3)についてみると、端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする。
【0059】
また、第2のハイサイドスイッチ19及び第2のローサイドスイッチ20は、第2の出力線10b側(第2の入力トランジスタP6、第2の直列トランジスタP8、第2の出力トランジスタN6、第3の直列トランジスタN4)についてみると、端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする。第2の出力線10a、10bは、それぞれ第1のレベルシフタ6aの出力電位に応じて、第2の高電位電源線17または第2の低電位電源線18に電気的に接続される。
【0060】
ここで、第2の出力線10a側を基準にして、第2のハイサイドスイッチ19の第2の入力トランジスタP5及び第2の直列トランジスタP7がオンの状態を第2のハイサイドスイッチ19がオンの状態とする。また、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力トランジスタN5及び第3の直列トランジスタN3がオンの状態を第2のローサイドスイッチ20がオンの状態とする。なお、以下に説明する他の実施形態についても同様とする。
【0061】
例えば、上記のとおり、端子切替端子IN1にローレベル(0V)が入力されたとすると、第1の出力線9aの電位がハイレベルの3.5V、第1の出力線9bの電位がローレベルの1.2Vになる。第2の入力トランジスタP5及び第2の直列トランジスタP7はオフする。第2の入力トランジスタP6及び第2の直列トランジスタP8はオンする。従って、第2のハイサイドスイッチ19はオフする。
【0062】
第2の入力トランジスタP6及び第2の直列トランジスタP8のオンにより、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力線10b側の電位(制御信号Con1bの電位)が上昇する。また、第2の入力トランジスタP5及び第2の直列トランジスタP7のオフにより、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力線10a側の電位(制御信号Con1aの電位)は、低下する。
【0063】
第2の出力線10aの電位の低下に伴い、第2の出力トランジスタN5のドレイン電位N2Aも低下する。また、第2の出力線10bの電位の上昇に伴い、第2の出力トランジスタN6のドレイン電位N2Bも上昇する。
【0064】
一方、第1の回路8aの第1のトランジスタP9がオンして、第2のローサイドスイッチ20の第2の出力トランジスタN6のドレインに電源電位Vddを供給する。
第2の出力トランジスタN6のドレイン電位N2Bは、電源電位Vddになり、第2の出力トランジスタN5がオンする。第2の出力トランジスタN5のドレイン電位N2Aは、接地電位になり、第2の出力トランジスタN6はオフする。第3の直列トランジスタN3はオンし、第3の直列トランジスタN4はオフする。第2のローサイドスイッチ20はオンする。
【0065】
従って、第2の出力線10aの電位はローレベルの第2の電位Vnになり、第2の出力線10bの電位はハイレベルの第1の電位Vpになる。
このように、第2のローサイドスイッチ20は、第2のハイサイドスイッチ19のオンまたはオフの状態に応じてオフまたはオンする前に、第1の回路8aによりオンする。
【0066】
なお、第3の直列トランジスタN3、N4は、NMOSのゲート・ソース間電圧及びドレイン・ソース間電圧を低減するために第2の出力トランジスタN5、N6と直列に接続されている。例えば、上記の数値例の場合、オフ時の第2の出力トランジスタN6及び第3の直列トランジスタN4の各ゲート・ソース間電圧及びドレイン・ソース間電圧は、3.5Vを超えない。
【0067】
上記のとおり、第1〜第3の直列トランジスタP3、P4、P7、P8、N3、N4は、PMOS及びNMOSのオフ時の各ゲート・ソース間電圧及びドレイン・ソース間電圧を低減するために用いられている。低耐圧、例えば耐圧2.8VのPMOSと耐圧3.5VのNMOSを用いてハイレベルが3.5V、ローレベルが−1.5Vの電位差5.0Vの制御信号Con1a、Con1bを出力することができる。
【0068】
しかし、第2の入力トランジスタP5、P6と第2の出力トランジスタN5、N6との間に第2及び第3の直列トランジスタP7、P8、N3、N4が直列に接続された構成になっている。そのため、第2の入力トランジスタP5、P6のオンまたはオフに応じて第2の出力トランジスタN5、N6がオフまたはオンする応答速度が低下する。
【0069】
従って、第1の回路8aがない場合、第2のレベルシフタ7aの伝搬遅延時間が長くなる。また、応答速度が低下しているため、第2のハイサイドスイッチ19と第2のローサイドスイッチ20とに同時に電流が流れ、第2の高電位電源線17と第2の低電位電源線18との間の貫通電流が増加する。
【0070】
例えば、第1の回路8aがない比較例のレベルシフタについて考える。
図3は、比較例のレベルシフタの主要な信号の波形図であり、(a)は第2の出力トランジスタのドレイン電位N22A、N22B、(b)は制御信号Con1a、Con1bの電位を示す。なお、図3においては、時間time=20μsで、切替信号端子IN1に入力される端子切替信号がハイレベルからローレベルに変化した場合の信号の波形を表している。
【0071】
図3(a)に表したように時間time=20μs〜21μsまでは、第2の出力トランジスタN5のドレイン電位N22Aは1.0V程度あり、第2の出力トランジスタN6はオンのままである。第2の出力トランジスタN6のドレイン電位N22Bは−0.8V程度で、第3の直列トランジスタN4はオンのままである。
【0072】
そのため、図3(b)に表したように、制御信号Con1bの電位は、時間time=20μs〜21μs程度まで緩やかに上昇している。第2の出力トランジスタN5及び第3の直列トランジスタN3はまだオンしていないため、制御信号Con1aの電位は、緩やかに低下している。
【0073】
時間time=21μs程度で、第2の出力トランジスタN5及び第3の直列トランジスタN3がオンして、第2の出力トランジスタN5のドレイン電位N22Aはローレベルの−1.5Vになる。また、第2の出力トランジスタN6及び第3の直列トランジスタN4がオフして、第2の出力トランジスタN6のドレイン電位N22Bはハイレベルに変化している。
【0074】
制御信号Con1aの電位の変化は、第2の出力線10a、10bに接続された負荷容量、すなわち、スイッチ部2の各FETのゲート容量が大きいほど緩やかになる。
従って、スイッチ部2のオン抵抗を小さくするほどゲート容量は大きくなり、レベルシフタ5aの伝搬遅延時間が長くなる。また、スイッチ部2のスイッチ切替時間が長くなる。
【0075】
これに対して、第1の実施形態に係る半導体スイッチ1においては、第1の回路8aの第1のトランジスタP9がオンして、第2の出力トランジスタN6のドレインに電源電位Vddを供給する。
図4は、図2に表したレベルシフタの主要な信号の波形図であり、(a)は第2の出力トランジスタのドレイン電位N22A、N22B、(b)は制御信号Con1a、Con1bの電位を示す。
【0076】
図4(a)に表したように、時間(time)=20μsで、第2の出力トランジスタN6のドレイン電位N2Bは電源電位Vddになり、第2の出力トランジスタN5がオンする。第2の出力トランジスタN5のドレイン電位N2Aは接地電位になり、第2の出力トランジスタN6はオフし、第3の直列トランジスタN3はオンする。また、第3の直列トランジスタN4はオフする。
【0077】
そのため、図4(b)に表したように、時間(time)=20μsで、制御信号Con1aの電位はハイレベルの3.5Vに向け上昇する。また、制御信号Con1bの電位は、ローレベルの−1.5Vに向け低下する。
このように、第1の回路8aにより、第2及び第3の直列トランジスタP7、P8、N3、N4による伝搬遅延時間の増加を抑制することができる。
【0078】
図5は、第1の実施形態に係る半導体スイッチの主要な信号の波形図であり、(a)は第1の電位Vp、第2の電位Vn、(b)は電源電流Iddを示す。なお、図5においては、半導体スイッチ1の信号波形を実線で、第1の回路8aのない比較例のレベルシフタを用いた場合の信号波形を一点鎖線でそれぞれ模式的に表している。
【0079】
図5(a)に表したように、半導体スイッチ1においては、レベルシフタの伝搬遅延時間が比較例よりも短いため、第1の電位Vp及び第2の電位Vnの変動が抑制されている。また、半導体スイッチ1においては、第2のローサイドスイッチ20の応答速度が速くなっている。そのため、第2のハイサイドスイッチ19と第2のローサイドスイッチ20とに同時に電流が流れる時間も短くなっている。従って、第2の高電位電源線17と第2の低電位電源線18との間に流れる貫通電流も比較例に対して減少する。また、図5(b)に表したように、端子切替時の電源電流Iddの増加が抑制される。
このように、半導体スイッチ1においては、端子切替時の応答特性を改善することができる。
【0080】
(第2の実施形態)
図6は、第2の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図である。なお、図2に表したレベルシフタ5aと共通する要素には同一の符号を付している。
図6に表したように、レベルシフタ5aaにおいては、図2に表したレベルシフタ5aに第2の回路23aが追加されている。
【0081】
第2の回路23aにおいては、一対の第2の出力線10a、10bと接地GNDとの間に、一対のダイオードD1、D2と一対の第2のトランジスタN7、N8とが直列に接続されている。詳細に説明すると、ダイオードD1のアノードは出力線10aに接続され、カソードは第2のトランジスタN7のドレインに接続されている。第2のトランジスタN7のソースは接地GNDに接続されている。ダイオードD2のアノードは出力線10bに接続され、カソードは第2のトランジスタN8のドレインに接続されている。第2のトランジスタN8のソースは接地GNDに接続されている。
【0082】
第2のトランジスタN7のゲートには、INV21を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。第2のトランジスタN8のゲートには、INV21、22を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。第2のトランジスタN7、N8には、互いに反転した信号が入力される。
【0083】
第2の回路23aは、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2の出力線10a、10bを接地GNDと電気的に接続して、第2の出力線10a、10b(第2のレベルシフタの出力)に接地電位を供給する。制御信号Con1aまたはCon1bの電位がハイレベルからローレベルに変化するよりも前に、第2のトランジスタN7またはN8はオフからオンの状態に切り替わる。
【0084】
例えば、上記と同様に端子切替信号がハイレベルからローレベルに切り替わる場合を考える。第2のトランジスタN8のゲートには、INV21、22を介してローレベルが入力される。第2のトランジスタN8はオフになり、第2の出力線10bに接続されたダイオードD2は、レベルシフタ5aaの動作に影響を与えない。
【0085】
第2のトランジスタN7のゲートには、INV21を介してハイレベルが入力される。制御信号Con1aがハイレベルの3.5Vからローレベルの−1.5Vに切り替わるよりも前に、第2の回路23aの第2のトランジスタN7がオンして第2の出力線10aは、接地GNDに電気的に接続される。制御信号Con1aは、ハイレベルの3.5Vから接地電位に低下する。
【0086】
そして、第2の出力トランジスタN5、第3の直列トランジスタN3がオンすると、制御信号Con1aは、ローレベルの−1.5Vまで低下する。制御信号Con1aの電位が、ダイオードD1の順方向電圧分よりも低下すると、ダイオードD1は逆バイアスになる。そのため、オンの状態の第2のトランジスタN7は、レベルシフタ5aaの動作に影響を与えない。
【0087】
上記のように、第2の出力トランジスタN5及び第3の直列トランジスタN3がオンする前に、第2の回路23aを介して第2の出力線10aに接地電位が供給される。第2の出力線10aに接続されたスイッチ部2の各FETのゲート容量に蓄積された電荷は、ダイオードD1、第2のトランジスタN7を介して、接地GNDに流れる。
【0088】
そのため、第2の出力線10aから第2のローサイドスイッチ20、第2の低電位電源線18を介して、電源回路部4に流れる電荷の量が減少し、第2の電位Vnの変動が抑制される。
従って、レベルシフタ5aaを駆動回路部3に用いることにより、端子切替時の応答特性をさらに改善することができる。
【0089】
ところで、第1のレベルシフタ6aにおいても、第1の入力トランジスタN1、N2と第1の出力トランジスタP1、P2との間に、第1の直列トランジスタP3、P4が直列に接続されている。そのため、第1の入力トランジスタN1、N2のオンまたはオフに応じて、第1の出力トランジスタP1、P2がオフまたはオンする応答速度が低下する。
【0090】
(第3の実施形態)
図7は、第3の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図である。なお、図6に表したレベルシフタ5aaと共通する要素には同一の符号を付している。
図7に表したように、レベルシフタ5abは、図6に表したレベルシフタ5aaの第1のレベルシフタ6aを第1のレベルシフタ6aaに置き換えた構成である。他の要素については、図6に表したレベルシフタ5aaと同様である。
【0091】
また、第1のレベルシフタ6aaにおいては、図6に表した第1のレベルシフタ6aのハイサイドスイッチ15がハイサイドスイッチ15aに置き換えられている。他の要素については、図6に表したレベルシフタ5aaと同様である。
第1のローサイドスイッチ16は、NMOSの一対の第1の入力トランジスタN1、N2による、差動回路で構成されている。
【0092】
第1の入力トランジスタN2のゲートには、切替信号端子IN1からINV21を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタN1のゲートには、切替信号端子IN1からINV21、22を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタN1、N2には、互いに反転した信号が入力される。
【0093】
第1のハイサイドスイッチ15aには、一対の第1の出力トランジスタP1、P2及び一対の第1の直列トランジスタP11、P12が設けられている。第1の出力トランジスタP1、P2及び第1の直列トランジスタP11、P12は、PMOSで構成されている。
【0094】
第1の出力トランジスタP1及び第1の直列トランジスタP11は、第1の高電位電源線13と第1の出力線9aとの間に直列に接続されている。第1の出力トランジスタP2及び第1の直列トランジスタP12は、第1の高電位電源線13と第1の出力線9bとの間に直列に接続されている。第1の出力トランジスタP1、P2は、第1の直列トランジスタP11、P12を介して、クロスカップル接続されている。第1の直列トランジスタP11、P12の各ゲートは、第1の入力トランジスタN1、N2の各ゲートにそれぞれ接続されている。
【0095】
さらに詳細に説明すると、第1の出力トランジスタP1、P2の各ソースは、第1の高電位電源線13に接続されている。第1の出力トランジスタP1のドレインは、第1の直列トランジスタP11のソースに接続される。第1の直列トランジスタP11のドレインは、第1の出力線9a及び第1の入力トランジスタN1のドレインに接続されている。
【0096】
第1の出力トランジスタP2のドレインは第1の直列トランジスタP12のソースに接続されている。第1の直列トランジスタP12のドレインは、第1の出力線9b及び第1の入力トランジスタN2のドレインに接続されている。第1の出力トランジスタP1のゲートは、第1の直列トランジスタP12のドレイン及び第1の出力線9bに接続されている。第1の出力トランジスタP2のゲートは、第1の直列トランジスタP11のドレイン及び第1の出力線9aに接続されている。
【0097】
第1のハイサイドスイッチ15aは、一対の第1の出力トランジスタP1、P2及び一対の第1の直列トランジスタP11、P12による差動回路で構成されている。第1の出力線9a、9bには、差動信号が出力される。
第1のハイサイドスイッチ15aにおいては、第1の直列トランジスタP11、P12の各ゲートにも第1の入力トランジスタN1、N2の各ゲートと同じ端子切替信号が入力される。
【0098】
第1の直列トランジスタP11、P12は、第1の入力トランジスタN1、N2と同時にオンまたはオフする。そのため、第1の出力トランジスタP1、P2のオンまたはオフする応答速度を速くすることができる。また、応答速度を速くすることにより、第1のハイサイドスイッチ15aと第1のローサイドスイッチ16とに同時に電流が流れる時間が短くなる。そのため、第1の高電位電源線13と第1の低電位電源線14との間の貫通電流を減少することができる。
【0099】
このように、レベルシフタ5abを駆動回路部3に用いることにより、端子切替時の応答特性をさらに改善することができる。
なお、レベルシフタ5abにおいては、第1の直列トランジスタP11、P12の各ゲートは、第1の入力トランジスタN1、N2の各ゲートにそれぞれ接続されている。そのため、PMOSの各ゲート・ソース間には、第1の電位Vpと接地電位との電位差がかかる。
【0100】
しかし、PMOSのオフ時のドレイン・ソース間の電圧は、第1の出力トランジスタP1、P2と第1の直列トランジスタP11、P12とで分圧される。従って、レベルシフタ5a、5aaと同様にPMOSのドレイン・ソース間の耐圧は、第1の電位Vpよりも低く、例えば、2.8Vにすることができる。
【0101】
上記のレベルシフタ5a、5aa、5abにおいては、第1の高電位電源線13に第1の電位Vp、第1の低電位電源線14に接地電位が供給される第1のレベルシフタの構成を例示した。しかし、第1の高電位電源線13に電源電位Vdd、第1の低電位電源線14に第2の電位Vnを供給して第1のレベルシフタを構成することもできる。
【0102】
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る半導体スイッチのレベルシフタの構成を例示する回路図である。
図8に表したように、レベルシフタ5acは、第1のレベルシフタ6ab、第2のレベルシフタ7aa、第1の回路8aa、第2の回路23aを有する。
【0103】
第1のレベルシフタ6abにおいては、第1の高電位電源線13と第1の低電位電源線14との間に、第1のハイサイドスイッチ15bと第1のローサイドスイッチ16aとが直列に接続されている。第1の高電位電源線13には、電源電位Vddが供給される。第1の低電位電源線14には、第2の電位Vnが供給される。
【0104】
第1のハイサイドスイッチ15bには、一対の第1の入力トランジスタP13、P14が設けられている。第1の入力トランジスタP13、P14は、PMOSで構成されている。第1の入力トランジスタP13、P14の各ソースは、第1の高電位電源線13に接続されている。
【0105】
第1の入力トランジスタP14のゲートには、切替信号端子IN1からINV21を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタP13のゲートには、切替信号端子IN1からINV21、22を介して、1ビットの端子切替信号が入力される。第1の入力トランジスタP13、P14には、互いに反転した信号が入力される。
【0106】
なお、INV21、22の各電源端子には、電源電位Vddが供給され、INV21、22の各接地端子は、接地GNDに接続されている。
第1のハイサイドスイッチ15bは、一対の第1の入力トランジスタP13、P14による、差動回路で構成されている。
【0107】
第1のローサイドスイッチ16aには、一対の第1の出力トランジスタN9、N10が設けられている。第1の出力トランジスタN9、N10は、NMOSで構成されている。
第1の出力トランジスタN9は、第1の出力線9aと第1の低電位電源線14との間に接続されている。第1の出力トランジスタN10は、第1の出力線9bと第1の低電位電源線14との間に接続されている。第1の出力トランジスタN9、N10は、クロスカップル接続されている。なお、図8においては、第1の出力線9は一対の第1の出力線9a、9bにより構成されている。
【0108】
さらに詳細に説明すると、第1の出力トランジスタN9、N10の各ソースは、第1の低電位電源線14に接続されている。第1の出力トランジスタN9のゲートは、第1の出力トランジスタN10のドレインに接続され、第1の出力トランジスタN10のゲートは、第1の出力トランジスタN9のドレインに接続されている。第1の出力トランジスタN9のドレインは、第1の出力線9aに接続されている。第1の出力トランジスタN10のドレインは、第1の出力線9bに接続されている。
【0109】
また、第1のローサイドスイッチ16aにおいては、第1のハイサイドスイッチ15bと第1の出力線9a、9bとの間に、一対の第1の直列トランジスタN11、N12が接続されている。第1の直列トランジスタN11、N12は、NMOSで構成されている。第1の直列トランジスタN11、N12の各ゲートには、第1のバイアス電位Vb1が供給される。
【0110】
さらに詳細に説明すると、第1のハイサイドスイッチ15bの第1の入力トランジスタP13と第1の出力線9aとの間に、第1の直列トランジスタN11が接続されている。第1のハイサイドスイッチ15bの第1の入力トランジスタP14と第1の出力線9bとの間に、第1の直列トランジスタN12が接続されている。
【0111】
第1のローサイドスイッチ16aは、一対の第1の出力トランジスタN9、N10及び一対の第1の直列トランジスタN11、N12による差動回路で構成されている。第1の出力線9a、9bには、差動信号が出力される。
【0112】
第2のレベルシフタ7aaにおいては、第2の高電位電源線17と第2の低電位電源線18との間に、第2のハイサイドスイッチ19aと第2のローサイドスイッチ20aとが直列に接続されている。第2の高電位電源線17には、第1の電位Vpが供給される。第2の低電位電源線20には、第2の電位Vnが供給される。
【0113】
第2のローサイドスイッチ20aには、一対の第2の入力トランジスタN13、N14が設けられている。第2の入力トランジスタN13、N14は、NMOSで構成されている。第2の入力トランジスタN13、N14の各ソースは、第2の低電位電源線18に接続されている。
【0114】
第2の入力トランジスタN13、N14の各ゲートは、それぞれ第1の出力線9a、9bに接続されている。第2の入力トランジスタN13、N14には、第1のレベルシフタ6abから互いに反転した信号が入力される。
【0115】
一対の第2の出力線10a、10bと一対の第2の入力トランジスタN13、N14との間には、一対の第2の直列トランジスタN15、N16が接続されている。第2の直列トランジスタN15、N16は、NMOSで構成されている。第2の直列トランジスタN15、N16の各ゲートには、第1のバイアス電位Vb1が供給されている。
【0116】
さらに詳細に説明すると、第2の直列トランジスタN15のソースは、第2の入力トランジスタN13のドレインに接続され、第2の直列トランジスタN15のドレインは、第2の出力線10aに接続されている。第2の直列トランジスタN16のソースは、第2の入力トランジスタN14のドレインに接続され、第2の直列トランジスタN16のドレインは、第2の出力線10bに接続されている。
【0117】
第2のローサイドスイッチ20aは、一対の第2の入力トランジスタN13、N14及び一対の第2の直列トランジスタN15、N16による差動回路で構成されている。
第2のハイサイドスイッチ19aには、一対の第3の直列トランジスタP17、P18、及び一対の第2の出力トランジスタP15、P16が設けられている。第3の直列トランジスタP17、P18、及び第2の出力トランジスタP15、P16は、PMOSで構成されている。
【0118】
一対の第3の直列トランジスタP17、P18、及び一対の第2の出力トランジスタP15、P16は、第2の高電位電源線17と第2の出力線10a、10bとの間に、直列に接続されている。また、第2の出力トランジスタP15、P16は、クロスカップル接続されている。
【0119】
さらに詳細に説明すると、第2の出力トランジスタP15、P16の各ソースは、第2の高電位電源線17に接続されている。第2の出力トランジスタP15のゲートは、第2の出力トランジスタP16のドレインに接続され、第2の出力トランジスタP16のゲートは、第2の出力トランジスタP15のドレインに接続されている。
【0120】
第3の直列トランジスタP17は、第2の出力トランジスタP15と第2の出力線10aとの間に接続されている。第3の直列トランジスタP18は、第2の出力トランジスタP16と第2の出力線10bとの間に接続されている。第3の直列トランジスタP17、P18の各ゲートには、第2のバイアス電位として接地電位が供給される。
第2のハイサイドスイッチ19aは、一対の第2の出力トランジスタP15、P16及び一対の第3の直列トランジスタP17、P18による差動回路で構成されている。
【0121】
第1の回路8aaには、一対の第1のトランジスタN17、N18が設けられている。第1のトランジスタN17、N18は、NMOSで構成されている。第1のトランジスタN17、N18は、第2のハイサイドスイッチ19aに接続され、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2のハイサイドスイッチ19aに接地電位を供給する。
【0122】
さらに詳細に説明すると、第1のトランジスタN17、N18の各ソースは、接地GNDに接続されている。第1のトランジスタN17のドレインは、第2のハイサイドスイッチ19aの第2の出力トランジスタP16のドレインに接続されている。第1のトランジスタN17のゲートには、INV21、22を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。第1のトランジスタN18のドレインは、第2のハイサイドスイッチ19aの第2の出力トランジスタP15のドレインに接続されている。第1のトランジスタN18のゲートには、INV21を介して、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号が入力される。
【0123】
第1の回路8aaは、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2のハイサイドスイッチ19aに接地電位を供給する。これにより、第1の出力線9a、9bの電位の変化に応じて制御信号Con1a、Con1bの電位が変化するよりも前に、制御信号Con1a、Con1bの電位をハイレベルからローレベルに切り替える。
【0124】
次に、レベルシフタ5acの動作について説明する。
第1のレベルシフタ6abにおいては、端子切替信号が第1のハイサイドスイッチ15bの第1の入力トランジスタP13、P14に入力される。第1のローサイドスイッチ16aは、第1のハイサイドスイッチ15bのオンまたはオフに応じて、オンまたはオフする。第1の出力線9a、9bには、ハイレベルがほぼ第1のバイアス電位Vb1、ローレベルが第2の電位Vnにレベルシフトされた信号が出力される。
【0125】
第2のレベルシフタ7aaにおいては、第1の出力線9a、9bが第2のローサイドスイッチ20aの第2の入力トランジスタN13、N14に接続される。第2のハイサイドスイッチ19aは、第2のローサイドスイッチ20aのオンまたはオフに応じて、オンまたはオフする。第2の出力線10a、10bには、第1の電位Vpをハイレベル、第2の電位Vnをローレベルとする制御信号Con1a、Con1bが出力される。第1及び第2のレベルシフタ6ab,7aaの動作は、図2に表したレベルシフタ5aとほぼ同様である。
【0126】
例えば、端子切替端子IN1にローレベル(0V)が入力されたとすると、第1の出力線9aの電位がハイレベルのほぼ第1のバイアス電位Vb1に保持され、第1の出力線9bの電位がローレベルの第2の電位Vn(−1.5V)になる。第2の入力トランジスタN13及び第2の直列トランジスタN15はオンする。第2の入力トランジスタN14及び第2の直列トランジスタN16はオフする。従って、第2のローサイドスイッチ20aはオンする。
【0127】
第1の回路8aaの第1のトランジスタN18はオンして、第2のハイサイドスイッチ19aの第2の出力トランジスタP15のドレインに接地電位を供給する。
第2の出力トランジスタP15のドレインは、接地電位になり、第2の出力トランジスタP16がオンする。第2の出力トランジスタP15はオフし、第3の直列トランジスタP18はオンする。また、第3の直列トランジスタP17はオフする。従って、第2のハイサイドスイッチ19aはオフする。
【0128】
第2の出力線10aの電位はローレベルの第2の電位Vnになり、第2の出力線10bの電位はハイレベルの第1の電位Vpになる。
レベルシフタ5acにおいても、第1の回路8aaにより、第3の直列トランジスタP17、P18による伝搬遅延時間の増加を抑制することができる。
【0129】
第2の回路23aについては、図6に表したレベルシフタ5aaと同様である。
第2の回路23aは、切替信号端子IN1に入力された1ビットの端子切替信号に応じて、第2の出力線10a、10bを接地GNDと電気的に接続して、第2の出力線10a、10b(第2のレベルシフタの出力)に接地電位を供給する。
第2の出力線10a、10bから第2のローサイドスイッチ20、第2の低電位電源線18を介して、電源回路部4に流れる電荷の量が減少し、第2の電位Vnの変動が抑制される。
【0130】
従って、レベルシフタ5acを駆動回路部3に用いることにより、図6に表したレベルシフタ5aaを用いた場合と同様に端子切替時の応答特性を改善することができる。なお、図8においては、第2の回路23aを有する構成を例示しているが、第2の回路23aがない場合でも、図2に表したレベルシフタ5aと用いた場合と同様に端子切替時の応答特性を改善することができる。
【0131】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0132】
1…半導体スイッチ、 2…スイッチ部、 3…駆動回路部、 4…電源回路部、 5a〜5d、5aa〜5ac…レベルシフタ、 6a、6aa、6ab…第1のレベルシフタ、 7a、7aa…第2のレベルシフタ、 8a、8aa…第1の回路、 9、9a、9b…第1の出力線、 10a、10b…第2の出力線、 11a〜11d…第1のスイッチ素子、 12a〜12d…第2のスイッチ素子、 13…第1の高電位電源線、 14…第1の低電位電源線、 15、15a…第1のハイサイドスイッチ、 16、16a…第1のローサイドスイッチ、 17…第2の高電位電源線、 18…第2の低電位電源線、 19、19a…第2のハイサイドスイッチ、 20、20a…第2のローサイドスイッチ、 21、22…否定回路(INV)、 23a…第2の回路、 ANT…共通端子、 N1、N2、P13、P14…第1の入力トランジスタ、 N3、N4、P17、P18…第3の直列トランジスタ、 N4、N5、P15、P16…第2の出力トランジスタ、 N9、N10、P1、P2…第1の出力トランジスタ、 N11、N12、P1、P3、P11、P12…第1の直列トランジスタ、 N13、N14、P5、P6…第2の入力トランジスタ、 N15、N16、P7、P8…第2の直列トランジスタ、 N17、N18、P9、P10…第1のトランジスタ、 N7、N8…第2のトランジスタ、 RF1〜RF4…高周波端子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正の電源電位よりも高い第1の電位と、負の第2の電位と、を生成する電源回路部と、
前記電源回路部に接続され、端子切替信号に応じて前記第1の電位をハイレベルとし前記第2の電位をローレベルとする制御信号を出力する駆動回路部と、
前記制御信号を入力して端子間の接続を切り替えるスイッチ部と、
を備え、
前記駆動回路部は、
前記第1の電位または前記電源電位が供給される第1の高電位電源線と、接地電位または前記第2の電位が供給される第1の低電位電源線と、の間に直列に接続され、前記端子切替信号に応じて互いに排他的にオンする第1のハイサイドスイッチと第1のローサイドスイッチとを有する第1のレベルシフタと、
前記第1の電位が供給される第2の高電位電源線と、前記第2の電位が供給される第2の低電位電源線と、の間に直列に接続され、前記第1のレベルシフタの出力電位に応じて互いに排他的にオンする第2のハイサイドスイッチと第2のローサイドスイッチとを有し、前記制御信号を出力する第2のレベルシフタと、
前記端子切替信号に応じて、前記制御信号の電位の変化よりも前に前記第2のローサイドスイッチに前記電源電位を供給しまたは前記ハイサイドスイッチに前記接地電位を供給して、前記第2のローサイドスイッチをオンさせる第1の回路と、
を有することを特徴とする半導体スイッチ。
【請求項2】
前記駆動回路部は、前記制御信号の電位がハイレベルからローレベルに切り替わるよりも前に前記第2のレベルシフタの出力に前記接地電位を供給する第2の回路をさらに有することを特徴とする請求項1記載の半導体スイッチ。
【請求項3】
前記端子切替信号は、前記第1のローサイドスイッチに入力され、
前記第1の高電位電源線には、前記第1の電位が供給され、
前記第1の低電位電源線には、前記接地電位が供給され、
前記第1の回路は、前記端子切替信号に応じて前記第2のローサイドスイッチに前記電源電位を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体スイッチ。
【請求項4】
前記端子切替信号は、前記第1のローサイドスイッチ及び前記第1のハイサイドスイッチに入力され、
前記第1の高電位電源線には、前記第1の電位が供給され、
前記第1の低電位電源線には、前記接地電位が供給され、
前記第1の回路は、前記端子切替信号に応じて前記ローサイドスイッチに前記電源電位を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体スイッチ。
【請求項5】
前記端子切替信号は、前記第1のハイサイドスイッチに入力され、
前記第1の高電位電源線には、前記電源電位が供給され、
前記第1の低電位電源線には、前記第2の電位が供給され、
前記第1の回路は、前記端子切替信号に応じて前記第2のハイサイドスイッチに前記接地電位を供給することを特徴とする請求項1または2に記載の半導体スイッチ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−114608(P2012−114608A)
【公開日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−260804(P2010−260804)
【出願日】平成22年11月24日(2010.11.24)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】