説明

静電気放電保護素子

【課題】本発明は、静電気放電保護素子に関し、静電気放電保護素子を大型化することなく、静電気放電特性を向上させることを課題とする。
【解決手段】半導体基板11に形成されたPウェル領域12に、ドレイン領域21と同じ導電型の不純物よりなり、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域30をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、静電気放電保護素子に係り、特に、外部からの静電気から内部回路を保護する静電気放電保護素子に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、半導体装置には、外部からの静電気により内部回路が破壊されることを防止するための静電気放電保護素子が設けられている。
【0003】
図29は、従来の静電気放電保護素子の断面図である。図29において、X1,X1方向はゲート電極104の延在方向と直交する方向を示しており、Y1,Y1方向はゲート電極104の延在方向を示している。また、図29に示すW2は、N型不純物領域108のX1,X1方向の幅(以下、「幅W2」とする)を示している。
【0004】
図29を参照するに、従来の静電気放電保護素子100は、半導体基板101と、フィールド酸化膜102と、ゲート酸化膜103と、ゲート電極104と、ソース領域106と、ドレイン領域107と、N型不純物領域108とを有する。
【0005】
フィールド酸化膜102は、ゲート酸化膜103、ゲート電極104、ソース領域106、ドレイン領域107、及びN型不純物領域108が形成された半導体基板101のアクティブ領域を囲むように半導体基板101に配設されている。ゲート酸化膜103は、ゲート電極104の形成領域に対応する半導体基板101上に設けられている。ゲート電極104は、ゲート酸化膜103上に設けられている。ゲート電極104は、Y1,Y1方向に延在する帯状の電極である。
【0006】
ソース領域106は、ゲート電極104とフィールド酸化膜102との間に位置する半導体基板101(図29に示すゲート電極104の右側に位置する半導体基板101)に設けられている。ソース領域106は、ソース用電極(図示せず)が接続される接続領域109を複数有する。複数の接続領域109は、Y1,Y1方向に対して所定の間隔で配置されている。
【0007】
ドレイン領域107は、ゲート電極104とフィールド酸化膜102との間に位置する半導体基板101(図29に示すゲート電極104の左側に位置する半導体基板101)に設けられている。ドレイン領域107は、第1のドレイン領域111と、第2のドレイン領域112とから構成されている。第1のドレイン領域111は、ゲート電極104の近傍に位置する半導体基板101に設けられている。第1のドレイン領域111は、Y1,Y1方向に延在する領域である。
【0008】
第2のドレイン領域112は、第1のドレイン領域111よりもゲート電極104から離間した位置の半導体基板101に設けられている。第2のドレイン領域112は、第1のドレイン領域111と分離されている。第2のドレイン領域112は、Y1,Y1方向に延在する領域である。第2のドレイン領域112は、ドレイン用電極(図示せず)が接続される接続領域114を複数有する。複数の接続領域114は、接続領域109と対向するように、Y1,Y1方向に所定の間隔で配置されている。ドレイン領域107は、高濃度のN型不純物を拡散することで形成する。
【0009】
N型不純物領域108は、第1のドレイン領域111と第2のドレイン領域112との間に位置する半導体基板101に設けられている。N型不純物領域108は、第1及び第2のドレイン領域111,112と接触している。N型不純物領域108は、Y1,Y1方向に延在するように設けられている。N型不純物領域108は、低濃度のN型不純物を拡散することで形成する。N型不純物領域108は、高抵抗領域であり、バラスト抵抗体として機能する領域である。N型不純物領域108の不純物濃度は、ドレイン領域107の不純物濃度よりも低くなるように設定されている。
【0010】
このように、ドレイン領域107にN型不純物濃度の低いN型不純物領域108を設けることにより、局所的な電流の集中を抑制することが可能となるため、内部回路の破損を防止することができる(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開平7−153945号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、従来の静電気放電保護素子100ではバラスト抵抗体の抵抗値を大きくして、静電気放電特性を向上させる場合、N型不純物領域108の幅W2を大きくする必要があったため、静電気放電保護素子100のサイズが大型化してしまうという問題があった。
【0012】
そこで、本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、静電気放電保護素子の大型化させることなく、静電気放電特性を向上することのできる静電気放電保護素子を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一観点によれば、半導体基板(11)上に形成され、第1の電極が接続される第1の接続領域(27)を複数備えたソース領域(19)と、前記半導体基板(11)上に形成され、第2の電極が接続される第2の接続領域(28)を複数備えたドレイン領域(21)と、ゲート電極(15)の下方に位置する前記半導体基板(11)に設けられたチャネル領域(H)と、前記チャネル領域(H)の前記ドレイン領域(21)側に位置する前記半導体基板(11)に設けられたLDD領域(17−2)とを備え、前記複数の第1の接続領域(27)がそれぞれ前記第2の接続領域(28)と対向するように配置された静電気放電保護素子(10)であって、前記ドレイン領域(21)と前記LDD領域(17−2)との間に位置する前記半導体基板(11)に、前記ドレイン領域(21)及びLDD領域(17−2)と接触するように複数の低濃度不純物領域(30)を設け、前記複数の低濃度不純物領域(30)は、前記ドレイン領域(21)と同じ導電型の不純物よりなり、前記ドレイン領域(21)よりも不純物濃度が低いことを特徴とする静電気放電保護素子(10)が提供される。
【0014】
本発明によれば、ドレイン領域(21)と同じ導電型の不純物よりなり、ドレイン領域(21)よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域(30)をドレイン領域(21)及びLDD領域(17−2)と接触するように複数設けることにより、ドレイン領域(21)とLDD領域(17−2)との間に複数のバラスト抵抗体を形成することが可能となる。これにより、従来の静電気放電保護素子(100)のようにN型不純物領域(108)の幅(W2)を大きくすることなく、バラスト抵抗体の抵抗値を大きくすることが可能となるため、静電気放電保護素子(10)を大型化させることなく、静電気放電保護素子(10)の静電気放電特性を向上することができる。
【0015】
なお、上記参照符号は、あくまでも参考であり、これによって、本願発明が図示の態様に限定されるものではない。
【発明の効果】
【0016】
本発明は、静電気放電保護素子の大型化させることなく、静電気放電特性を向上することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図であり、図2は、図1に示す静電気放電保護素子の平面図である。図1及び図2において、X,X方向はゲート電極15の延在方向と直交する方向を示しており、Y,Y方向はゲート電極15の延在方向を示している。また、図1及び図2に示すD1は第1の接続領域27の配設間隔(以下、「間隔D1」とする)、D2は第2の接続領域28の配設間隔(以下、「間隔D2」とする)、W1はサイドウォール形成用電極23のY,Y方向の幅(以下、「幅W1」とする)をそれぞれ示している。
【0019】
図1及び図2を参照して、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10について説明する。なお、本実施の形態では、Nチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子10を例に挙げて以下の説明を行う。
【0020】
静電気放電保護素子10は、半導体基板11と、Pウェル領域12と、フィールド酸化膜13と、ゲート酸化膜14,22と、ゲート電極15と、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,24と、LDD領域17−1,17−2と、ソース領域19と、ドレイン領域21と、サイドウォール形成用電極23と、N型拡散領域26とを有する。
【0021】
半導体基板11は、MOSFETが形成されるアクティブ領域を有する。半導体基板11としては、例えば、P型半導体基板を用いることができる。Pウェル領域12は、半導体基板11に設けられている。Pウェル領域12には、LDD領域17−1,17−2、ソース領域19、ドレイン領域21、及びN型拡散領域26等が形成される。
【0022】
フィールド酸化膜13は、Pウェル領域12を囲むように半導体基板11上に設けられている。ゲート酸化膜14は、ゲート電極15の形成位置に対応するPウェル領域12上に設けられている。また、ゲート酸化膜14の下方に位置し、かつLDD領域17−1,17−2間に位置するPウェル領域12には、チャネル領域Hが形成されている。
【0023】
ゲート電極15は、ゲート酸化膜14上に設けられている。ゲート電極15は、Y,Y方向に延在する帯状の電極である。ゲート電極15の材料としては、例えば、ポリシリコンを用いることができる。
【0024】
サイドウォールスペーサー16−1は、ゲート電極15の側壁15Aを覆うように、LDD層17−1及びフィールド酸化膜13上に設けられている。サイドウォールスペーサー16−1は、LDD層17−1にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。
【0025】
サイドウォールスペーサー16−2は、ゲート電極15の側壁15Bを覆うように、LDD層17−2及びフィールド酸化膜13上に設けられている。サイドウォールスペーサー16−2は、LDD層17−2にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。サイドウォールスペーサー16−1,16−2としては、例えば、酸化膜や窒化膜等を用いることができる。
【0026】
LDD領域17−1は、サイドウォールスペーサー16−1の下方に位置するPウェル領域12に設けられている。LDD領域17−1は、サイドウォールスペーサー16−1及びソース領域19と接触している。LDD領域17−1は、Pウェル領域12にソース領域19と同じ導電型の不純物(この場合、N型不純物)をドーピングすることで形成する。LDD領域17−1は、ソース領域19よりも不純物濃度が低く、かつソース領域19よりも深さの浅い領域である。
【0027】
LDD領域17−2は、サイドウォールスペーサー16−2の下方に位置するPウェル領域12に設けられている。LDD領域17−2は、サイドウォールスペーサー16−2及びN型拡散領域26と接触している。LDD領域17−2は、N型拡散領域26を介して、ドレイン領域21と接続されている。LDD領域17−2は、Pウェル領域12にドレイン領域21と同じ導電型の不純物(この場合、N型不純物)をドーピングすることで形成する。LDD領域17−2は、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低く、かつドレイン領域21よりも深さの浅い領域である。LDD領域17−2の不純物濃度及び深さは、LDD領域17−1の不純物濃度及び深さと略等しくなるように構成されている。
【0028】
ソース領域19は、フィールド酸化膜13とLDD領域17−1とで囲まれたPウェル領域12に設けられている。ソース領域19は、フィールド酸化膜13及びLDD領域17−1と接触している。ソース領域19は、高濃度のN型不純物をPウェル領域12にドーピングすることで形成する。ソース領域19は、LDD領域17−1よりも不純物濃度が高く、かつLDD領域17−1よりも深さの深い領域である。ソース領域19は、その上面に第1の電極(図示せず)が接続される第1の接続領域27を複数有する。複数の第1の接続領域27は、所定の間隔D1でY,Y方向に配置されている。複数の第1の接続領域27は、X,X方向において、それぞれ1つの第2の接続領域28と対向している。
【0029】
ドレイン領域21は、フィールド酸化膜13とN型拡散領域26とで囲まれたPウェル領域12に設けられている。ドレイン領域21は、フィールド酸化膜13及びN型拡散領域26と接触している。ドレイン領域21は、高濃度のN型不純物をPウェル領域12にドーピングすることで形成する。ドレイン領域21は、LDD領域17−2よりも不純物濃度が高く、かつLDD領域17−2よりも深さの深い領域である。ドレイン領域21は、その上面に第2の電極(図示せず)が接続される第2の接続領域28を複数有する。複数の第2の接続領域28は、所定の間隔D2でY,Y方向に配置されている。所定の間隔D2は、所定の間隔D1と略等しくなるように構成されている。複数の第2の接続領域28は、X,X方向において、それぞれ1つの第1の接続領域27と対向している。
【0030】
図3は、図2に示す静電気放電保護素子のA−A線方向の断面図である。図3に示すIはゲート電極15の高さ(以下、「高さI」とする)、Jはサイドウォール形成用電極23の高さ(以下、「高さJ」とする)、Kはゲート電極15とサイドウォール形成用電極23との間の距離(以下、「距離K」とする)をそれぞれ示している。
【0031】
図2及び図3を参照して、ゲート酸化膜22、サイドウォール形成用電極23、サイドウォールスペーサー24の順に説明する。
【0032】
ゲート酸化膜22は、LDD層17−2とドレイン領域21との間に位置するPウェル領域12のうち、サイドウォール形成用電極23の形成位置に対応するPウェル領域12に設けられている。
【0033】
サイドウォール形成用電極23は、ゲート酸化膜22上に設けられている。サイドウォール形成用電極23は、第1の接続部分27間に位置するソース領域部分E、及び第2の接続部分28間に位置するドレイン領域部分Fと対向するように、Y,Y方向に複数配置されている。サイドウォール形成用電極23の幅W1は、間隔D1,D2の値と略等しくなるように構成されている。サイドウォール形成用電極23の高さJは、ゲート電極の高さIと略等しくすることができる。
【0034】
複数のサイドウォール形成用電極23は、LDD領域17−2とドレイン領域21との間に位置するPウェル領域12のうち、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に位置する領域Gにサイドウォールスペーサー24を形成するためのものである。
【0035】
サイドウォールスペーサー24は、複数のサイドウォール形成用電極23の側壁を覆うように、N型拡散領域26上に設けられている。サイドウォールスペーサー24は、サイドウォールスペーサー16−2と接触するように構成されている。ゲート電極15の高さIとサイドウォール形成用電極23の高さJとが略等しい場合、サイドウォールスペーサー24とサイドウォールスペーサー16−2とを接触させるためには、ゲート電極15とサイドウォール形成用電極23との間の距離KをI/2よりも小さくするとよい。サイドウォールスペーサー24は、N型拡散領域26にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。
【0036】
図4は、図2に示す静電気放電保護素子のB−B線方向の断面図であり、図5は、低濃度不純物領域を説明するための図である。図5に示す静電気放電保護素子10では、説明の便宜上、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,24の図示を省略する。
【0037】
図4及び図5を参照して、N型拡散領域26について説明する。N型拡散領域26は、サイドウォールスペーサー24の下方に位置するPウェル領域12に設けられている。N型拡散領域26は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。N型拡散領域26は、ドレイン領域21と同じ導電型の不純物をPウェル領域12にドーピングすることで形成されている。N型拡散領域26は、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低く、かつドレイン領域21よりも深さの浅い領域である。N型拡散領域26は、複数の低濃度不純物領域30を有する。低濃度不純物領域30とは、領域Gに対応するPウェル領域12に形成されたN型拡散領域26のことである。低濃度不純物領域30は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。低濃度不純物領域30は、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に配置されている。低濃度不純物領域30は、静電放電から内部回路を保護するバラスト抵抗体として機能する。低濃度不純物領域30の不純物濃度は、LDD層17−1,17−2の不純物濃度と略等しくなるように構成することができる。
【0038】
このように、ドレイン領域21と同じ導電型の不純物よりなり、ドレイン領域21よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域30をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、ドレイン領域21とLDD領域17−2との間に複数のバラスト抵抗体を形成することが可能となる。これにより、従来の静電気放電保護素子100のようにN型不純物領域108の幅W2を大きくすることなく、バラスト抵抗体全体の抵抗値を大きくすることが可能となるため、静電気放電保護素子10の大型化させることなく、静電気放電特性を向上させることができる。
【0039】
また、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に低濃度不純物領域30を配置することにより、サージ電流が低濃度不純物領域30に流れやすくなるため、低濃度不純物領域30をバラスト抵抗体として有効に機能させることができる。
【0040】
本実施の形態の静電気放電保護素子によれば、ドレイン領域21よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域30をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、静電気放電保護素子10を大型化させることなく、バラスト抵抗値を大きくして、静電気放電特性を向上させることができる。
【0041】
なお、本実施の形態では、領域Gに対応するPウェル領域12にバラスト抵抗として機能する低濃度不純物領域30を複数設けた場合を例に挙げて説明したが、複数の低濃度不純物領域30はドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように設けられておればよく、低濃度不純物領域30の形成位置は本実施の形態で説明した形成位置に限定されない。
【0042】
また、本実施の形態では、Nチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子10を例に挙げて説明したが、本発明は、Pチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子にも適用可能である。
【0043】
図6〜図17は、本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図である。図6〜図17において、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10と同一構成部分には同一符号を付す。
【0044】
図6〜図17を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造方法について説明する。
【0045】
始めに、図6に示す工程では、半導体基板11上に開口部35Aを有したレジスト膜35を形成し、開口部35Aに露出された半導体基板11にP型不純物をドーピングし、その後、レジスト膜35を除去した後、P型不純物を熱拡散させてPウェル領域12を形成する。
【0046】
次いで、図7に示す工程では、Pウェル領域12が形成された半導体基板11の上面を覆うように酸化膜37を形成し、続いて、酸化膜37上にフィールド酸化膜13の形成領域に対応する酸化膜37を露出するように窒化膜38を形成する。酸化膜37は、後述する図11に示す工程においてパターニングされてゲート酸化膜14,22となる膜である。
【0047】
次いで、図8に示す工程では、図7に示す構造体を熱酸化して、フィールド酸化膜13を形成する。続く、図9に示す工程では、窒化膜38を除去する。窒化膜38の除去は、例えば、ウエットエッチング法を用いて行う。
【0048】
次いで、図10に示す工程では、図9に示す構造体上を覆うようにポリシリコン膜39を形成し、続いて、ポリシリコン膜39上にパターニングされたレジスト膜41を形成する。レジスト膜41は、ゲート電極15の形成位置に対応するレジストパターン41Aと、サイドウォール形成用電極23の形成位置に対応するレジストパターン41Bとから構成されている。レジストパターン41A,41Bは、ドライエッチングにより酸化膜37及びポリシリコン膜39をパターニングする際のマスクとなる。
【0049】
次いで、図11に示す工程では、レジスト膜41をマスクとするドライエッチングにより、ポリシリコン膜39、酸化膜37を順次エッチングして、ゲート酸化膜14,22、ゲート電極15、及びサイドウォール形成用電極23を形成する。また、このエッチングにより、Pウェル領域12上の不要な酸化膜37が除去されて、Pウェル領域12が露出される。
【0050】
このように、ゲート電極15とサイドウォール形成用電極23とを同時に形成することにより、別途サイドウォール形成用電極23を形成する工程を設けることなく、サイドウォール形成用電極23を形成することができる。
【0051】
また、ゲート電極15の高さIとサイドウォール形成用電極23の高さJとが略等しい場合、ゲート電極15とサイドウォール形成用電極23との間の距離Kは、I/2以下にするとよい。
【0052】
このように、ゲート電極15とサイドウォール形成用電極23との間の距離KをI/2以下とすることにより、後述する図15に示す工程において、サイドウォールスペーサー16−2,24を形成する際、サイドウォールスペーサー16−2とサイドウォールスペーサー24とを接触させることができる。
【0053】
次いで、図12に示す工程では、レジスト膜41を除去する。次いで、図13に示す工程では、アクティブ領域を露出する開口部43Aを有したレジスト膜43を形成し、その後、Pウェル領域12に低濃度のN型不純物をドーピングして、Pウェル領域12に深さの浅い第1のN型不純物領域44を形成する。レジスト膜43は、第1のN型不純物領域44を形成後に除去する。
【0054】
次いで、図14に示す工程では、図13に示す構造体上を覆うように酸化膜45を形成する。続く、図15に示す工程では、酸化膜45を全面エッチバックして、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,24を形成する。
【0055】
このように、サイドウォールスペーサー16−1,16−2とサイドウォールスペーサー24とを同時に形成することにより、別途サイドウォールスペーサー24を形成する工程を設けることなく、サイドウォールスペーサー24を形成することができる。
【0056】
次いで、図16に示す工程では、アクティブ領域を露出する開口部47Aを有したレジスト膜47を形成し、続いて、開口部47Aに露出された第1のN型不純物領域44にN型不純物をドーピングして、第2のN型不純物領域48を形成する。このとき、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,24の下方に位置する第1のN型不純物領域44には、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,24がマスクとなるため、N型不純物はドーピングされない。レジスト膜47は、第2のN型不純物領域48を形成後に除去する。
【0057】
次いで、図17に示す工程では、第1及び第2のN型不純物領域44,48が形成された半導体基板11を加熱して、第1及び第2のN型不純物領域44,48を熱拡散させて、LDD領域17−1,17−2、ソース領域19、ドレイン領域21、及びN型拡散領域26(複数の低濃度不純物領域30も含む)を形成する。これにより、静電気放電保護素子10が製造される。
【0058】
このように、LDD領域17−1,17−2の形成工程において、N型拡散領域26も同時に形成することで、別途N型拡散領域26を形成する工程を設けることなく、N型拡散領域26(複数の低濃度不純物領域30も含む)を形成することができる。
【0059】
本実施の形態の静電気放電保護素子の製造方法によれば、LDD領域17−1,17−2とN型拡散領域26とを同時に形成することにより、別途N型拡散領域26を形成する工程を設けることなく、複数の低濃度不純物領域30を形成することが可能となるので、静電気放電保護素子10の製造工程の増加を抑制することができる。
【0060】
なお、本実施の形態の静電気放電保護素子10の製造方法は、あくまで一例であり、静電気放電保護素子10の製造方法は上記製造方法に限定されない。
【0061】
(第2の実施の形態)
図18は、本発明の第2の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図であり、図19は、図18に示す静電気放電保護素子を平面視した図である。図18において、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図18及び図19に示すMは、LDD領域17−2とドレイン領域21との間に位置するPウェル領域12のうち、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に位置するPウェル領域12部分(以下、「領域M」とする)を示している。なお、図19に示す静電気放電保護素子50では、説明の便宜上、サイドウォールスペーサー16−1,16−2,51の図示を省略する。
【0062】
図18及び図19を参照するに、第2の実施の形態の静電気放電保護素子50は、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10に設けられたサイドウォールスペーサー16−2の一部、サイドウォールスペーサー24、及びN型拡散層26の代わりに、サイドウォールスペーサー51及びN型拡散層52を設け、サイドウォール形成用電極23の一方の側壁23AがLDD領域17−2とN型拡散層52との境界位置に対応するように配置した以外は静電気放電保護素子10と同様に構成される。
【0063】
サイドウォールスペーサー51は、サイドウォール形成用電極23の側壁を囲むと共に、ゲート電極15の側壁15Bを覆うように、LDD領域17−2及びN型拡散層52上に設けられている。サイドウォールスペーサー51は、LDD層17−2及びN型拡散層52にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。サイドウォールスペーサー51としては、例えば、酸化膜や窒化膜等を用いることができる。
【0064】
N型拡散層52は、サイドウォールスペーサー51の下方に位置するPウェル領域12に設けられている。N型拡散領域52は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。N型拡散領域52は、ドレイン領域21と同じ導電型の不純物をPウェル領域12にドーパントすることで形成する。N型拡散領域52は、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低く、かつドレイン領域21よりも深さの浅い領域である。N型拡散領域52は、複数の低濃度不純物領域53を有する。低濃度不純物領域53とは、領域Mに対応するPウェル領域12に形成されたN型拡散領域52のことである。低濃度不純物領域53は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。低濃度不純物領域53は、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に配置されている。低濃度不純物領域53は、静電放電から内部回路を保護するバラスト抵抗体として機能する。低濃度不純物領域53の不純物濃度は、例えば、LDD層17−1,17−2の不純物濃度と略等しくなるように構成することができる。
【0065】
このように、ドレイン領域21と同じ導電型の不純物よりなり、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域53をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、ドレイン領域21とLDD領域17−2との間に複数のバラスト抵抗体を形成することが可能となる。これにより、従来の静電気放電保護素子100のようにN型不純物領域108の幅W2を大きくすることなく、バラスト抵抗体全体の抵抗値を大きくすることが可能となるため、静電気放電保護素子50の大型化させることなく、静電気放電特性を向上させることができる。
【0066】
また、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に低濃度不純物領域53を配置することにより、サージ電流が低濃度不純物領域53に流れやすくなるため、低濃度不純物領域53をバラスト抵抗体として有効に機能させることができる。
【0067】
本実施の形態の静電気放電保護素子によれば、ドレイン領域21よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域53をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、静電気放電保護素子50を大型化させることなく、バラスト抵抗値を大きくして、静電気放電特性を向上させることができる。
【0068】
なお、本実施の形態では、領域Mに対応するPウェル領域12にバラスト抵抗として機能する低濃度不純物領域53を複数設けた場合を例に挙げて説明したが、複数の低濃度不純物領域53はドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように設けられておればよく、低濃度不純物領域53の形成位置は本実施の形態で説明した形成位置に限定されない。
【0069】
また、本実施の形態では、Nチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子50を例に挙げて説明したが、本発明は、Pチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子にも適用可能である。
【0070】
本実施の形態の静電気放電保護素子50は、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10と同様な手法により製造することができる。
【0071】
(第3の実施の形態)
図20は、本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図であり、図21は、図20に示す静電気放電保護素子を平面視した図である。図20において、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10と同一構成部分には同一符号を付す。また、図20及び図21に示すNは、LDD領域17−2とドレイン領域21との間に位置するPウェル領域12のうち、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に位置するPウェル領域12部分(以下、「領域N」とする)を示している。なお、図21に示す静電気放電保護素子60では、説明の便宜上、サイドウォールスペーサー61,62の図示を省略する。
【0072】
図20及び図21を参照するに、第3の実施の形態の静電気放電保護素子60は、第1の実施の形態の静電気放電保護素子10に設けられたサイドウォールスペーサー16−1,16−2,24、ゲート酸化膜22、サイドウォール形成用電極23、及びN型拡散層26の代わりに、サイドウォールスペーサー61,62及びN型拡散層63を設けた以外は静電気放電保護素子10と同様に構成される。
【0073】
サイドウォールスペーサー61は、ゲート電極15の側壁15Aを覆うように、LDD領域17−1上に設けられている。サイドウォールスペーサー61は、LDD層17−1にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。
【0074】
サイドウォールスペーサー62は、ゲート電極15の側壁15Bを覆うように、LDD領域17−2及びN型拡散層63上に設けられている。サイドウォールスペーサー62は、LDD層17−2及びN型拡散層63にN型不純物がドーピングされることを防止するためのマスクである。サイドウォールスペーサー61,62としては、例えば、酸化膜や窒化膜等を用いることができる。
【0075】
N型拡散層63は、サイドウォールスペーサー62の下方に位置するPウェル領域12に設けられている。N型拡散領域63は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。N型拡散領域63は、ドレイン領域21と同じ導電型のN型不純物をPウェル領域12にドーピングすることで形成されている。N型拡散領域63は、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低く、かつドレイン領域21よりも深さの浅い領域である。N型拡散領域63は、複数の低濃度不純物領域64を有する。低濃度不純物領域64とは、領域Nに対応するPウェル領域12に形成されたN型拡散領域63のことである。低濃度不純物領域64は、LDD領域17−2及びドレイン領域21と接触している。低濃度不純物領域64は、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に配置されている。低濃度不純物領域64は、静電放電から内部回路を保護するバラスト抵抗体として機能する。低濃度不純物領域64の不純物濃度は、例えば、LDD層17−1,17−2の不純物濃度と略等しくなるように構成することができる。
【0076】
このように、ドレイン領域21と同じ導電型のN型不純物よりなり、ドレイン領域21よりも不純物濃度が低い低濃度不純物領域64をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、ドレイン領域21とLDD領域17−2との間に複数のバラスト抵抗体を形成することが可能となる。これにより、従来の静電気放電保護素子100のようにN型不純物領域108の幅W2を大きくすることなく、バラスト抵抗体全体の抵抗値を大きくすることが可能となるため、静電気放電保護素子60の大型化させることなく、静電気放電特性を向上させることができる。
【0077】
また、第1の接続領域27と第2の接続領域28とを結ぶ線上に低濃度不純物領域64を配置することにより、サージ電流が低濃度不純物領域64に流れやすくなるため、低濃度不純物領域64をバラスト抵抗体として有効に機能させることができる。
【0078】
本実施の形態の静電気放電保護素子によれば、ドレイン領域21よりも不純物濃度の低い低濃度不純物領域64をドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように複数設けることにより、静電気放電保護素子60を大型化させることなく、バラスト抵抗値を大きくして、静電気放電特性を向上させることができる。
【0079】
なお、本実施の形態では、領域Nに対応するPウェル領域12にバラスト抵抗として機能する低濃度不純物領域64を複数設けた場合を例に挙げて説明したが、複数の低濃度不純物領域64はドレイン領域21及びLDD領域17−2と接触するように設けられておればよく、低濃度不純物領域64の形成位置は本実施の形態で説明した形成位置に限定されない。
【0080】
また、本実施の形態では、Nチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子60を例に挙げて説明したが、本発明は、Pチャネル型MOSFET構造を有する静電気放電保護素子にも適用可能である。
【0081】
図22〜図27は、本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図である。図28は、図23に示す構造体を平面視した図である。図22〜図28において、第3の実施の形態の静電気放電保護素子60と同一構成部分には同一符号を付す。
【0082】
図22〜図28を参照して、第3の実施の形態の静電気放電保護素子60の製造方法について説明する。
【0083】
始めに、第1の実施の形態で説明した図6〜図12に示す工程と同様な処理を行って、図22に示す構造体を形成する。
【0084】
次いで、図23に示す工程では、図22に示す構造体上にレジストパターン66A,66Bを有するレジスト膜66を形成する(図28参照)。レジストパターン66Aは、フィールド酸化膜13上に設けられたレジストパターンである。レジストパターン66Bは、低濃度不純物領域64の形成領域間に位置するPウェル領域12上に設けられたレジストパターンである。
【0085】
次いで、図24に示す工程では、レジスト膜66から露出されたPウェル領域12に低濃度のN型不純物をドーピングして、Pウェル領域12に深さの浅い第1のN型不純物領域44を形成する。続く、図25に示す工程では、レジスト膜66を除去する。
【0086】
次いで、図26に示す工程では、図25に示す構造体上を覆うように酸化膜68を形成し、その後、酸化膜68上にレジストパターン69A,69Bを有するレジスト膜69を形成する。レジストパターン69Aは、サイドウォールスペーサー61の形成位置に対応する酸化膜68上に設けられたレジストパターンである。レジストパターン69Bは、サイドウォールスペーサー62の形成位置に対応する酸化膜68上に設けられたレジストパターンである。
【0087】
次いで、図27に示す工程では、レジスト膜69をマスクとするドライエッチングにより、酸化膜68をエッチングして、サイドウォールスペーサー61,62を形成する。また、このエッチングにより、Pウェル領域12上の不要な酸化膜68が除去されて、Pウェル領域12が露出される。レジスト膜69は、サイドウォールスペーサー61,62を形成後に除去する。その後、第1の実施の形態で説明した図16及び図17に示す工程と同様な処理を行うことにより、静電気放電保護素子60を製造することができる。
【0088】
以上、本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲内に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0089】
本発明は、静電気放電保護素子に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図である。
【図2】図1に示す静電気放電保護素子の平面図である。
【図3】図2に示す静電気放電保護素子のA−A線方向の断面図である。
【図4】図2に示す静電気放電保護素子のB−B線方向の断面図である。
【図5】低濃度不純物領域を説明するための図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その1)である。
【図7】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その2)である。
【図8】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その3)である。
【図9】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その4)である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その5)である。
【図11】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その6)である。
【図12】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その7)である。
【図13】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その8)である。
【図14】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その9)である。
【図15】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その10)である。
【図16】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その11)である。
【図17】本発明の第1の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その12)である。
【図18】本発明の第2の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図である。
【図19】図18に示す静電気放電保護素子を平面視した図である。
【図20】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の斜視図である。
【図21】図20に示す静電気放電保護素子を平面視した図である。
【図22】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その1)である。
【図23】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その2)である。
【図24】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その3)である。
【図25】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その4)である。
【図26】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その5)である。
【図27】本発明の第3の実施の形態に係る静電気放電保護素子の製造工程を示す図(その6)である。
【図28】図28は、図23に示す構造体を平面視した図である。
【図29】従来の静電気放電保護素子の断面図である。
【符号の説明】
【0091】
10,50,60 静電気放電保護素子
11 半導体基板
12 Pウェル領域
13 フィールド酸化膜
14,22 ゲート酸化膜
15 ゲート電極
15A,15B,23A 側壁
16−1,16−2,24,51,61,62 サイドウォールスペーサー
17−1,17−2 LDD領域
19 ソース領域
21 ドレイン領域
23 サイドウォール形成用電極
26,52,63 N型拡散領域
27 第1の接続領域
28 第2の接続領域
30,53,64 低濃度不純物領域
35,41,43,47,66,69 レジスト膜
35A,43A,47A 開口部
37,45,68 酸化膜
38 窒化膜
39 ポリシリコン膜
41A,41B,66A,66B,69A,69B レジストパターン
44 第1のN型不純物領域
48 第2のN型不純物領域
D1,D2 間隔
E ソース領域部分
F ドレイン領域部分
G,M,N 領域
H チャネル領域
I,J 高さ
K 距離
W1 幅

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板上に形成され、第1の電極が接続される第1の接続領域を複数備えたソース領域と、
前記半導体基板上に形成され、第2の電極が接続される第2の接続領域を複数備えたドレイン領域と、
ゲート電極の下方に位置する前記半導体基板に設けられたチャネル領域と、
前記チャネル領域の前記ドレイン領域側に位置する前記半導体基板に設けられたLDD領域とを備え、
前記複数の第1の接続領域がそれぞれ前記第2の接続領域と対向するように配置された静電気放電保護素子であって、
前記ドレイン領域と前記LDD領域との間に位置する前記半導体基板に、前記ドレイン領域及びLDD領域と接触するように複数の低濃度不純物領域を設け、
前記複数の低濃度不純物領域は、前記ドレイン領域と同じ導電型の不純物よりなり、前記ドレイン領域よりも不純物濃度が低いことを特徴とする静電気放電保護素子。
【請求項2】
前記複数の低濃度不純物領域は、前記複数の第1の接続領域と該複数の第1の接続領域と対向する前記第2の接続領域とを結ぶ線上に配置したことを特徴とする請求項1記載の静電気放電保護素子。
【請求項3】
前記複数の低濃度不純物領域は、前記LDD領域の不純物濃度と略等しいことを特徴とする請求項1記載の静電気放電保護素子。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2007−234642(P2007−234642A)
【公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−50750(P2006−50750)
【出願日】平成18年2月27日(2006.2.27)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】