半導体装置、および、その製造方法、電子機器
【課題】製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上、小型化を容易に実現させる。
【解決手段】各配線111h,211hにおいて、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の側端部にて露出した側面を、導電層401で被覆される。これにより、導電層401によって両配線111h,211hの間が電気的に接続させる。
【解決手段】各配線111h,211hにおいて、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の側端部にて露出した側面を、導電層401で被覆される。これにより、導電層401によって両配線111h,211hの間が電気的に接続させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置などの半導体装置、および、その製造方法に関する。また、本発明は、固体撮像装置を含むカメラ等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器は、固体撮像装置などの半導体装置を含む。たとえば、固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)型イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサを含む。
【0003】
固体撮像装置は、半導体基板の面に複数の画素がアレイ状に配列されている。各画素においては、光電変換部が設けられている。光電変換部は、たとえば、フォトダイオードであり、外付けの光学系を介して入射する光を受光面で受光し光電変換することによって、信号電荷を生成する。
【0004】
固体撮像装置のうち、CMOS型イメージセンサは、光電変換部のほかに、画素トランジスタを含むように、画素が構成されている。画素トランジスタは、複数のトランジスタで構成されており、光電変換部にて生成された信号電荷を読み出して、信号線へ電気信号として出力する。CMOS型イメージセンサは、消費電力が低いため、カメラ付き携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル機器において多く用いられている。
【0005】
上記のような半導体装置においては、機能が異なる複数の半導体チップを積み重ねて電気的に接続する「3次元積層チップ構造」が提案されている。
【0006】
「3次元積層チップ構造」では、各半導体チップの機能に対応するように、各回路を最適に形成することが可能であるので、装置を高機能化することを容易に実現できる。たとえば、センサ回路を含む半導体チップと、信号を処理する回路が設けられたロジック回路を含む半導体チップとの各機能に対応するように、センサ回路およびロジック回路を最適に形成することで、高機能な固体撮像装置を製造することができる。ここでは、半導体チップの基板に貫通電極を設けることで、これらの複数の半導体チップを電気的に接続している(たとえば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−49361号公報
【特許文献2】特開2007−13089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、「3次元積層チップ構造」の場合には、深い基板に絶縁を確保して貫通した孔を開けるため、製造効率を向上させることが困難である。
【0009】
たとえば、1μm程度の小さな穴を形成するために基板を薄膜化する必要があるが、この場合には、その薄膜化前に、別途、支持基板に貼り付ける等の工程が必要となる。このため、製造効率の向上が困難であって、コストが増加する場合がある。また、高アスペクト比の孔に導電材料を埋めるために、タングステン(W)等の被覆性の良い導電材料を用いる必要があるので、導電材料の選択が制約される場合がある。
【0010】
また、各半導体チップにて回路面を貼り合わせて電気的に接続させる場合にて、基板が厚い場合(たとえば、数100μm厚)には、深い孔の形成、引出し電極の形成、半田ボールの形成などの工程が必要になる。このため、コストが増加する場合がある。
【0011】
また、ボンディングの際に発生する応力が、貼り合わせ面の脆弱な部分に集中する場合があるので、その部分からクラックが生じ、装置の信頼性が低下する場合がある。半導体ウエハをダイシングして複数に分割する際においても、貼り合わせ面からクラックが生じ、装置の信頼性が低下する場合がある。
【0012】
この他に、複数の半導体ウエハの間の電気的な接続を確保するために、電極パッドを小さくすることが困難であるので、チップを小型化することが困難である。
【0013】
このように、「3次元積層チップ構造」においては、製造効率の向上や、コストダウンの実現が困難な場合がある。その他、「3次元積層チップ構造」においては、装置の信頼性の向上や、小型化を実現することが困難な場合がある。
【0014】
したがって、本発明は、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上、小型化の実現が可能な、半導体装置、および、その製造方法、電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の半導体装置は、第1半導体チップと、前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップとを具備しており、前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、前記導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている。
【0016】
好適には、前記第1半導体チップは、前記第2半導体チップよりも薄く、前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップを支持する支持基板として設けられている。
【0017】
好適には、前記第1半導体チップは、光電変換部を含む画素が形成されており、前記光電変換部は、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面から入射する入射光を受光するように設けられている。
【0018】
好適には、前記第1半導体チップは、半導体メモリ素子を含む。
【0019】
好適には、前記第1半導体チップは、SOI(Silicon on Insulator)基板に形成された半導体素子を含む。
【0020】
好適には、前記第2半導体チップは、信号処理回路を含む。
【0021】
好適には、前記第1半導体チップは、第1半導体基板と、前記第1半導体基板に積層され、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層とを有し、前記第2半導体チップは、第2半導体基板と、前記第2半導体基板に積層され、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層とを有し、前記第1配線層と前記第2配線層とが対面しており、当該対面した面において、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが貼り合わされている。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体チップに第2半導体チップを積層するチップ積層工程と、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが積層した積層体の側端部において、前記第1半導体チップに形成された第1配線の側面を露出させると共に、前記第2半導体チップに形成された第2配線の側面を露出させる側面露出工程と、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した前記第1配線および前記第2配線の側面を被覆するように、導電層を設けることによって、前記第1配線と前記第2配線との間を電気的に接続させる導電層形成工程とを有する。
【0023】
好適には、前記第1半導体チップを形成する工程は、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層を、第1半導体基板に積層する第1配線層形成工程を含み、前記第2半導体チップを形成する工程は、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層を、第2半導体基板に積層する第2配線層形成工程を含み、前記チップ積層工程においては、前記第1配線層と前記第2配線層とを対面させ、当該対面した面で、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを貼り合わせる。
【0024】
好適には、前記第1半導体チップを形成する工程は、前記第1半導体基板を薄膜化する薄膜化工程を含み、前記薄膜化工程においては、前記チップ積層工程にて前記第1半導体チップに前記第2半導体チップを積層して支持させた後に、前記第1半導体基板を薄膜化する。
【0025】
好適には、前記第1半導体チップの側端部において、前記第1配線に電気的に接続するように形成された第1パッド電極の表面を露出させる第1のパッド表面露出工程と、前記第1パッド電極を用いて前記第1半導体チップについて検査する第1のチップ検査工程とを有し、前記第1のパッド表面露出工程と前記第1のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第1パッド電極を除去する。
【0026】
好適には、前記第2半導体チップの側端部において、前記第2配線に電気的に接続するように形成された第2パッド電極の表面を露出させる第2のパッド表面露出工程と、前記第2パッド電極を用いて前記第2半導体チップについて検査する第2のチップ検査工程とを有し、前記第2のパッド表面露出工程と前記第2のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第2パッド電極を除去する。
【0027】
好適には、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面に対面するように基板を設置する基板設置工程を有し、前記第1のチップ検査工程と前記第2のパッド表面露出工程との間に、前記基板設置工程を実施する。
【0028】
本発明の電子機器は、第1半導体チップと、前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップとを具備しており、前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記該第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、当該導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上、小型化の実現が可能な、半導体装置、および、その製造方法、電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
【図2】図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の要部を示す図である。
【図5】図5は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【図6】図6は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【図7】図7は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pから信号を読み出す際に、各部へ供給するパルス信号を示すタイミングチャートである。
【図8】図8は、本発明にかかる実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。
【図9】図9は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図10】図10は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図11】図11は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図12】図12は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図13】図13は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図15】図15は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図16】図16は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図17】図17は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図18】図18は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図19】図19は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図20】図20は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図21】図21は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の要部を示す図である。
【図22】図22は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図23】図23は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図24】図24は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図25】図25は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図26】図26は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図27】図27は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図28】図28は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図29】図29は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図30】図30は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置に、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した様子を示す図である。
【図31】図31は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の要部を示す図である。
【図32】図32は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図33】図33は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図34】図34は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図35】図35は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図36】図36は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図37】図37は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図38】図38は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図39】図39は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図40】図40は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図41】図41は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図42】図42は、本発明にかかる実施形態4において、半導体装置の要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0032】
なお、説明は、下記の順序で行う。
1.実施形態1(イメージセンサチップ+ロジック回路チップ)
2.実施形態2(メモリチップ+ロジック回路チップ)
3.実施形態3(SOI高速デバイスチップ+ロジック回路チップ)
4.実施形態4(イメージセンサチップ+メモリチップ+ロジック回路チップ)
5.その他
【0033】
<1.実施形態1>
(A)装置構成
(A−1)カメラの要部構成
図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
【0034】
図1に示すように、カメラ40は、固体撮像装置1と、光学系42と、駆動回路部43と、信号処理部44とを有する。各部について、順次、説明する。
【0035】
固体撮像装置1は、光学系42を介して被写体像として入射する入射光Hを、撮像面PSで受光して光電変換することによって、信号電荷を生成する。ここでは、固体撮像装置1は、駆動回路部43から出力される制御信号に基づいて駆動する。そして、信号電荷を読み出して、ローデータとして出力する。
【0036】
光学系42は、結像レンズや絞りなどの光学部材を含み、入射光Hを、固体撮像装置1の撮像面PSへ集光するように配置されている。
【0037】
駆動回路部43は、各種の制御信号を固体撮像装置1と信号処理部44とに出力し、固体撮像装置1と信号処理部44とを制御して駆動させる。
【0038】
信号処理部44は、固体撮像装置1から出力された電気信号について信号処理を実施することによって、デジタル画像を生成するように構成されている。
【0039】
(A−2)固体撮像装置の要部構成
固体撮像装置1の全体構成について説明する。
【0040】
図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示すブロック図である。
【0041】
図2に示すように、固体撮像装置1は、画素領域PAが設けられている。
【0042】
画素領域PAは、図2に示すように、矩形形状であり、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに、配置されている。つまり、画素Pがマトリクス状に並んでいる。そして、この画素領域PAは、図1に示した撮像面PSに相当する。画素Pの詳細については、後述する。
【0043】
この他に、固体撮像装置1は、図2に示すように、垂直駆動回路3と、カラム回路4と、水平駆動回路5と、外部出力回路7と、タイミングジェネレータ8とが、周辺回路として設けられている。
【0044】
垂直駆動回路3は、図2に示すように、画素領域PAにて水平方向Hに並ぶ複数の画素Pの行ごとに電気的に接続されている。
【0045】
カラム回路4は、図2に示すように、列単位で画素Pから出力される信号について信号処理を実施するように構成されている。ここでは、カラム回路4は、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)回路(図示なし)を含み、固定パターンノイズを除去する信号処理を実施する。
【0046】
水平駆動回路5は、図2に示すように、カラム回路4に電気的に接続されている。水平駆動回路5は、たとえば、シフトレジスタを含み、カラム回路4にて画素Pの列ごとに保持されている信号を、順次、外部出力回路7へ出力させる。
【0047】
外部出力回路7は、図2に示すように、カラム回路4に電気的に接続されており、カラム回路4から出力された信号について信号処理を実施後、外部へ出力する。外部出力回路7は、AGC(Automatic Gain Control)回路7aとADC回路7bとを含む。外部出力回路7においては、AGC回路7aが信号にゲインをかけた後に、ADC回路7bがアナログ信号からデジタル信号へ変換して、外部へ出力する。
【0048】
タイミングジェネレータ8は、図2に示すように、垂直駆動回路3、カラム回路4、水平駆動回路5,外部出力回路7のそれぞれに電気的に接続されている。タイミングジェネレータ8は、各種パルス信号を生成し、垂直駆動回路3、カラム回路4、水平駆動回路5,外部出力回路7に出力することで、各部について駆動制御を行う。
【0049】
図3は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示す斜視図である。
【0050】
図3に示すように、本実施形態においては、固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とを有する。第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とのそれぞれは、対面しており、詳細については後述するが、対面した面で互いに貼り合わされている(図3では説明の都合で離間している)。そして、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とのそれぞれは、電気的に接続されている。
【0051】
ここでは、第1半導体チップ100には、図3に示すように、画素領域PAが設けられている。つまり、上述の図2で示したように、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに配置された画素領域PAが設けられている。
【0052】
これに対して、第2半導体チップ200には、図3に示すように、制御回路領域200Sと、ロジック回路領域200Rとが設けられている。
【0053】
制御回路領域200Sにおいては、たとえば、上述の図2で示した垂直駆動回路3とタイミングジェネレータ8とが設けられている。
【0054】
そして、ロジック回路領域200Rにおいては、たとえば、上述の図2で示したカラム回路4と、水平駆動回路5と、外部出力回路7とが設けられている。
【0055】
このように、本実施形態では、固体撮像装置1は、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積み重なっている。
【0056】
なお、上記の制御回路領域200Sを、第2半導体チップ200ではなく、第1半導体チップ100に設けても良い。また、第2半導体チップ200にISP(イメージ信号処理回路)やDSPを設けても良い。
【0057】
この他に、固体撮像装置1においては、図3に示すように、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200のそれぞれに、スクライブ領域LA1,LA2が設けられている。
【0058】
スクライブ領域LA1,LA2は、図3に示すように、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200が対面する面(xy面)において、周辺部分に位置している。ここでは、スクライブ領域LA1,LA2は、水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに延在する部分を含み、画素領域PA、または、制御回路領域200Sおよびロジック回路領域200Rの周りで矩形を描くように設けられている。
【0059】
詳細については後述するが、ダイシング前のウエハ状態では、画素領域PAなどの領域が複数並んで設けられており、スクライブ領域LA1,LA2は、その間においてライン状に延在している。そして、スクライブ領域LA1,LA2にブレードが当てられてダイシングが行われ、上述した画素領域PAなどの領域を備える固体撮像装置1に分割される。
【0060】
(A−3)固体撮像装置の詳細構成
本実施形態にかかる固体撮像装置の詳細構成について説明する。
【0061】
図4は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図4では、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0062】
図4に示すように、固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200と、ガラス基板300と、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0063】
各部について、順次、説明する。
【0064】
(A−3−1)第1半導体チップ100について
第1半導体チップ100は、図4に示すように、半導体基板101と、配線層111とを含み、半導体基板101の表面に、配線層111が設けられている。
【0065】
第1半導体チップ100は、第2半導体チップ200に対面しており、その対面した面で第2半導体チップ200と貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200も、第1半導体チップ100と同様に、半導体基板201の表面に、配線層211が設けられており、第1半導体チップ100の配線層111が、第2半導体チップ200の配線層211に対面するように配置されている。そして、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とのそれぞれは、各配線層111,211が対面する面で貼り合わされている。
【0066】
また、第1半導体チップ100は、図4に示すように、第1半導体チップ100において第2半導体チップ200に対面した面とは反対側の面にガラス基板300が貼り合わされている。
【0067】
ここでは、図4に示すように、第1半導体チップ100は、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101において、配線層111が積層された面とは反対側の面に、ガラス基板300が接着層301で接着されている。
【0068】
そして、第1半導体チップ100は、図4に示すように、半導体基板101の側端部分が絶縁膜400で被覆されている。また、第1半導体チップ100は、配線層111の側端部分が導電層401で被覆されている。
【0069】
第1半導体チップ100は、第2半導体チップ200よりも薄くなるように形成されている。具体的には、第1半導体チップ100において、半導体基板101は、シリコン基板であって、たとえば、1〜20μm程度の厚みに薄膜化されている。
【0070】
そして、半導体基板101においては、図4に示すように、画素Pが設けられている。
【0071】
図5,図6は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【0072】
ここで、図5は、画素Pの上面図である。また、図6は、画素Pの回路構成を示す図である。
【0073】
図5,図6に示すように、画素Pは、フォトダイオード21と、画素トランジスタTrとを含む。ここでは、画素トランジスタTrは、転送トランジスタ22と、増幅トランジスタ23と、選択トランジスタ24と、リセットトランジスタ25とを含み、フォトダイオード21から信号電荷を読み出す動作を実施するように構成されている。
【0074】
(a)フォトダイオード21
第1半導体チップ100を構成する画素Pにおいて、フォトダイオード21は、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。つまり、撮像面(xy面)において、水平方向xと、この水平方向xに対して直交する垂直方向yとのそれぞれに並んで設けられている。
【0075】
フォトダイオード21は、図4に示すように、半導体基板101の内部に設けられており、入射光Hを受光面JSで受光し光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
【0076】
たとえば、フォトダイオード21は、半導体基板101の内部において、n型の不純物が拡散された電荷蓄積領域(図示なし)を含む。そして、そのn型の電荷蓄積領域の上面側と下面側との各界面において、暗電流が発生することを抑制するように、p型の不純物が拡散されたホール蓄積領域(図示なし)が形成されている。
【0077】
半導体基板101の内部には、図4に示すように、複数の画素Pの間を電気的に分離するようにp型の不純物が拡散された画素分離部PBが設けられており、この画素分離部PBで区画された領域に、フォトダイオード21が設けられている。
【0078】
たとえば、図5に示すように、画素分離部PBが複数の画素Pの間に介在するように形成されている。つまり、平面形状が格子状になるように画素分離部PBが形成されており、フォトダイオード21は、この画素分離部PBで区画された領域内に形成されている。
【0079】
図6に示すように、フォトダイオード21は、アノードが接地されており、蓄積した信号電荷(ここでは、電子)が、画素トランジスタTrによって読み出され、電気信号として垂直信号線27へ出力されるように構成されている。具体的には、フォトダイオード21は、図6に示すように、転送トランジスタ22を介して、増幅トランジスタ23のゲートに接続されている。そして、フォトダイオード21においては、増幅トランジスタ23のゲートに接続されているフローティングディフュージョンFDへ、その蓄積した信号電荷が、転送トランジスタ22によって出力信号として転送される。
【0080】
図4に示すように、半導体基板101にて配線層111が設けられた表面に対して反対側の裏面には、カラーフィルタCF,オンチップレンズMLが設けられており、フォトダイオード21は、裏面側から、これらの部材を介して入射する入射光Hを受光する。つまり、第1半導体チップ100は、「裏面照射型」のイメージセンサチップである。
【0081】
なお、図示を省略しているが、画素領域PAの周辺においては、フォトダイオード21の受光面JS上に遮光膜(図示なし)が設けられたOPB画素が設けられており、黒の基準レベルの信号を得るように構成されている。
【0082】
(b)画素トランジスタTr
第1半導体チップ100を構成するする画素Pにおいて、画素トランジスタTrは、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。
【0083】
画素トランジスタTrは、図5,図6に示したように、転送トランジスタ22と、増幅トランジスタ23と、選択トランジスタ24と、リセットトランジスタ25とを含む。
【0084】
画素トランジスタTrを構成する転送トランジスタ22は、図4に示すように、半導体基板101において配線層111が被覆する表面に設けられている。画素トランジスタTrを構成する他のトランジスタ23〜25については、図4では図示していないが、転送トランジスタ22と同様に、半導体基板101において配線層111が被覆する表面に設けられている。
【0085】
たとえば、各トランジスタ22〜25は、図4,図5に示すように、半導体基板101において画素Pの間を分離する画素分離部PBに形成されている。
【0086】
たとえば、各トランジスタ22〜25は、NチャネルのMOSトランジスタであって、各ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。そして、各トランジスタ22〜25は、配線層111で被覆されている。
【0087】
画素トランジスタTrにおいて、転送トランジスタ22は、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を、増幅トランジスタ23のゲートへ電気信号として出力するように構成されている。具体的には、転送トランジスタ22は、図6に示すように、フォトダイオード21とフローティングディフュージョンFDとの間において介在するように設けられている。そして、転送トランジスタ22は、転送線26からゲートに転送信号が与えられることによって、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を、フローティングディフュージョンFDに出力信号として転送する。
【0088】
画素トランジスタTrにおいて、増幅トランジスタ23は、転送トランジスタ22から出力された電気信号を増幅して出力するように構成されている。具体的には、増幅トランジスタ23は、図6に示すように、ゲートがフローティングディフュージョンFDに接続されている。また、増幅トランジスタ23は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースが選択トランジスタ24に接続されている。増幅トランジスタ23は、選択トランジスタ24がオン状態になるように選択されたときには、定電流源Iから定電流が供給されて、ソースフォロアとして動作する。このため、増幅トランジスタ23では、選択トランジスタ24に選択信号が供給されることによって、フローティングディフュージョンFDから出力された出力信号が増幅される。
【0089】
画素トランジスタTrにおいて、選択トランジスタ24は、選択信号が入力された際に、増幅トランジスタ23によって出力された電気信号を、垂直信号線27へ出力するように構成されている。具体的には、選択トランジスタ24は、図6に示すように、選択信号が供給されるアドレス線28にゲートが接続されている。選択トランジスタ24は、選択信号が供給された際にはオン状態になり、上記のように増幅トランジスタ23によって増幅された出力信号を、垂直信号線27に出力する。
【0090】
画素トランジスタTrにおいて、リセットトランジスタ25は、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットするように構成されている。具体的には、リセットトランジスタ25は、図6に示すように、リセット信号が供給されるリセット線29にゲートが接続されている。また、リセットトランジスタ25は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースがフローティングディフュージョンFDに接続されている。そして、リセットトランジスタ25は、リセット線29からリセット信号がゲートに供給された際に、フローティングディフュージョンFDを介して、増幅トランジスタ23のゲート電位を、電源電位にリセットする。
【0091】
図7は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pから信号を読み出す際に、各部へ供給するパルス信号を示すタイミングチャートである。図7においては、(a)が選択信号を示し、(b)がリセット信号を示し、(c)が転送信号を示している。
【0092】
まず、図7に示すように、第1の時点t1において、選択トランジスタ24を導通状態にする。そして、第2の時点t2において、リセットトランジスタ25を導通状態にする。これにより、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットする。
【0093】
つぎに、第3の時点t3において、リセットトランジスタ25を非導通状態にする。そして、この後、リセットレベルに対応した電圧を、カラム回路4へ読み出す。
【0094】
つぎに、第4の時点t4において、転送トランジスタ22を導通状態にし、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を増幅トランジスタ23のゲートへ転送する。
【0095】
つぎに、第5の時点t5において、転送トランジスタ22を非導通状態にする。そして、この後、蓄積された信号電荷の量に応じた信号レベルの電圧を、カラム回路4へ読み出す。
【0096】
カラム回路4においては、先に読み出したリセットレベルと、後に読み出した信号レベルとを差分処理して、信号を蓄積する。これにより、画素Pごとに設けられた各トランジスタのVthのバラツキ等によって発生する固定的なパターンノイズが、キャンセルされる。
【0097】
上記のように画素を駆動する動作は、各トランジスタ22,24,25の各ゲートが、水平方向xに並ぶ複数の画素Pからなる行単位で接続されていることから、その行単位にて並ぶ複数の画素Pについて同時に行われる。具体的には、上述した垂直駆動回路3によって供給される選択信号によって、水平ライン(画素行)単位で垂直な方向に順次選択される。そして、タイミングジェネレータ8から出力される各種タイミング信号によって各画素のトランジスタが制御される。これにより、各画素Pにおける出力信号が垂直信号線27を通して画素列毎にカラム回路4に読み出される。
【0098】
そして、カラム回路4にて蓄積された信号が、水平駆動回路5によって選択されて、外部出力回路7へ順次出力される。
【0099】
(c)配線層111
第1半導体チップ100において、配線層111は、図4に示すように、半導体基板101において、カラーフィルタCFなどの各部が設けられた裏面(図4では下面)とは反対側の表面(図4では上面)に設けられている。
【0100】
配線層111は、図4に示すように、複数の配線111hと絶縁層111zとを含み、複数の配線111hが絶縁層111zで覆われるように設けられている。
【0101】
この配線層111においては、各配線111hが、適宜、各画素Pに電気的に接続するように形成されている。
【0102】
ここでは、各配線111hは、図6にて示した、転送線26,アドレス線28,垂直信号線27,リセット線29などの各配線として機能するように、絶縁層111z内に積層して形成されている。
【0103】
この他に、配線層111の側端部においては、配線層111の内側から側端部へ延在するように配線111hが形成されている。これらの配線111hは、図4に示すように、配線層111の側壁面において、配線111hの側面が露出するように設けられている。
【0104】
本実施形態では、配線層111の側端部では、複数の配線111hが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線111hのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0105】
(d)カラーフィルタCF
第1半導体チップ100において、カラーフィルタCFは、図4に示すように、半導体基板101の裏面(図4では下面)の側に設けられている。そして、カラーフィルタCFは、オンチップレンズMLが積層されている。
【0106】
カラーフィルタCFは、入射光Hを着色して、半導体基板101の受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、カラーフィルタCFは、着色顔料とフォトレジスト樹脂とを含む塗布液を、スピンコート法などのコーティング方法によって塗布して塗膜を形成後、リソグラフィ技術によって、その塗膜をパターン加工して形成される。
【0107】
図8は、本発明にかかる実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。図8においては、カラーフィルタCFの上面を示している。
【0108】
図8に示すように、カラーフィルタCFは、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとを含む。レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれは、隣接しており、いずれかが、複数の画素Pのそれぞれに対応して設けられている。
【0109】
ここでは、図8に示すように、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれが、ベイヤー配列BHで並ぶように配置されている。すなわち、複数のグリーンフィルタ層CFGが市松状になるように、対角方向へ並んで配置されている。そして、レッドフィルタ層CFRとブルーフィルタ層CFBとが、複数のグリーンフィルタ層CFGにおいて、対角方向に並ぶように配置されている。
【0110】
具体的には、カラーフィルタCFにおいて、レッドフィルタ層CFRは、赤色に対応する波長帯域(たとえば、625〜740nm)において光透過率が高く、入射光が赤色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、レッドフィルタ層CFRは、平面構造が、四角形状で形成されている。
【0111】
また、カラーフィルタCFにおいて、グリーンフィルタ層CFGは、緑色に対応する波長帯域(たとえば、500〜565nm)において光透過率が高く、入射光が緑色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、グリーンフィルタ層CFGは、平面構造が四角形状で形成されている。
【0112】
カラーフィルタCFにおいて、ブルーフィルタ層CFBは、青色に対応する波長帯域(たとえば、450〜485nm)において光透過率が高く、入射光が青色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、ブルーフィルタ層CFBは、平面構造が四角形状で形成されている。
【0113】
(e)オンチップレンズML
第1半導体チップ100において、オンチップレンズMLは、図4に示すように、半導体基板101の裏面(図4では下面)の側に設けられている。
【0114】
ここでは、オンチップレンズMLは、カラーフィルタCFの上面において、各画素Pに対応するように複数が配置されている。
【0115】
このオンチップレンズMLは、受光面JSの上方において、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであり、入射光Hをフォトダイオード21の受光面JSへ集光するように構成されている。
たとえば、オンチップレンズMLは、感光性樹脂膜をフォトリソグラフィ技術でパターン加工した後に、リフロー処理でレンズ形状に変形させることで形成される。この他に、レンズ材膜上にレンズ形状のレジスト膜を形成後、エッチバック処理を実施することで、オンチップレンズMLを形成しても良い。
【0116】
(A−3−2)第2半導体チップ200について
第2半導体チップ200は、図4に示すように、半導体基板201と、配線層211とを含み、半導体基板201の表面に、配線層211が設けられている。
【0117】
第2半導体チップ200は、第1半導体チップ100に対面しており、その対面した面で第1半導体チップ100と貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200においては、第1半導体チップ100の配線層111に、配線層211が対面するように配置されている。そして、各配線層111,211が対面する面で貼り合わされている。第2半導体チップ200は、第1半導体チップ100よりも厚く、薄膜化される第1半導体チップ100を支持する支持基板として機能するように設けられている。
【0118】
そして、第2半導体チップ200は、図4に示すように、半導体基板201の側端部分から上面に渡って絶縁膜400で被覆されている。これと共に、第2半導体チップ200は、配線層211の側端部分から上面に渡って、導電層401が被覆されている。
【0119】
(a)半導体素子220
第2半導体チップ200においては、図4に示すように、シリコン基板である半導体基板201に、半導体素子220が設けられている。
【0120】
半導体素子220は、たとえば、MOSトランジスタであって、ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。
【0121】
図3に示したように、第2半導体チップ200には、制御回路領域200Sと、ロジック回路領域200Rとが設けられており、これらの領域に形成された垂直駆動回路3などの回路(図2参照)を、半導体素子220が構成している。
【0122】
そして、半導体素子220は、図4に示すように、配線層211で被覆されている。
【0123】
(b)配線層211
第2半導体チップ200において、配線層211は、図4に示すように、半導体基板201において、半導体素子220が設けられた面(図4では上面)に設けられている。
【0124】
配線層211は、図4に示すように、配線211hと絶縁層211zとを含み、絶縁層211z内において、半導体素子220などで構成された垂直駆動回路3などの回路(図2参照)に、配線211hが電気的に接続するように形成されている。
【0125】
また、各配線211hは、図4に示すように、配線層211の側壁面において、配線211hの側面が露出するように設けられている。具体的には、配線層211の側部では、複数の配線211hが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線211hのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0126】
(A−3−3)その他について
絶縁膜400は、図4に示すように、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101の側端部分を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201の側端部分から上面を被覆するように、設けられている。
【0127】
導電層401は、図4に示すように、第1半導体チップ100を構成する配線層111の側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分を被覆するように形成されている。
【0128】
具体的には、図4に示すように、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200との各配線層111,211では、側壁面にて配線111h,211hの側面が露出しており、この配線111h,211hの露出した側面を、導電層401が被覆している。ここでは、導電層401は、配線111h,211hの露出した両側面の間で一体になるように形成されており、側壁面にて両配線111h,211hを電気的に接続させている。
【0129】
また、図4に示すように、導電層401は、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して、延在するように形成されている。そして、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201において、配線層211が設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0130】
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置1を製造する製造方法の要部について説明する。
【0131】
図9〜図20は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【0132】
ここで、図9〜図11は、固体撮像装置を製造する各工程を順次示している。
【0133】
図12〜図16は、図9〜図11で示す各工程で形成される固体撮像装置の要部を示す図であって、図4と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0134】
具体的には、図12は、図10(e)に示す図の一部を拡大している。図13は、図10(f)に示す図の一部を拡大している。図14は、図10(g)に示す図の一部を拡大している。図15は、図11(h)に示す図の一部を拡大している。図16は、図11(i)に示す図の一部を拡大して示している。図17は、図11(j)に示す図の一部を拡大して示している。
【0135】
そして、図18〜図20は、図9〜図11に続いて、固体撮像装置を製造する各工程を順次示している。図18〜図20は、図4と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0136】
本実施形態においては、図9〜図20に示すように、(a)〜(m)の各工程を経て、複数の固体撮像装置1が設けられたウエハを分割して、図4などに示す固体撮像装置1を製造する。
【0137】
各工程の詳細について説明する。
【0138】
(a)第1半導体チップ100の配線層111の形成
まず、図9(a)に示すように、第1半導体チップ100の配線層111を形成する。
【0139】
図9(a)では図示を省略しているが、配線層111の形成に先立って、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板101に、第1半導体チップ100を構成する画素Pを形成する(図4などを参照)。
【0140】
ここでは、半導体基板101において、複数の第1半導体チップ100を形成する領域のそれぞれに、フォトダイオード21や、転送トランジスタ22などの画素トランジスタTrなどの各部を形成する。具体的には、半導体基板101に対して不純物のイオン注入等する工程を経て、フォトダイオード21や画素トランジスタTrなどの各部を形成する。
【0141】
そして、図9(a)に示すように、半導体基板101の一方の面を被覆するように、配線層111を形成する。
【0142】
ここでは、図4で示したように、転送トランジスタ22などの画素トランジスタTrを設けた面を被覆するように、配線層111を形成する。具体的には、配線111hと層間絶縁膜とを交互に積層させることで、配線層111を形成する。
【0143】
このようにして、配線111hが絶縁層111z中に形成されている配線層111を、半導体基板101に積層する「第1配線層形成工程」を実施し、イメージングセンサチップである第1半導体チップ100の一部を形成する。
【0144】
(b)第2半導体チップ200の配線層211の形成
つぎに、図9(b)に示すように、第2半導体チップ200の配線層211を形成する。
【0145】
図9(b)では図示を省略しているが、配線層211の形成に先立って、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板201に、第2半導体チップ200を構成する半導体素子220を形成する(図4などを参照)。
【0146】
ここでは、半導体基板201において、複数の第2半導体チップ200を形成する領域のそれぞれに、MOSトランジスタなどの半導体素子220を形成する。具体的には、半導体基板201に対して不純物のイオン注入等する工程を経て、半導体素子220を形成する。
【0147】
そして、図9(b)に示すように、半導体基板201の一方の面を被覆するように、配線層211を形成する。
【0148】
ここでは、図4で示したように、MOSトランジスタなどの半導体素子220を設けた面を被覆するように、配線層211を形成する。具体的には、配線211hと層間絶縁膜とを交互に積層させることで、配線層211を形成する。
【0149】
このようにして、配線211hが絶縁層211z中に形成されている配線層211を、半導体基板201に積層する第2配線層形成工程を実施して、第2半導体チップ200を形成する。
【0150】
(c)半導体基板101,201の貼り合わせ
つぎに、図9(c)に示すように、2つの半導体基板101,201を対面させて貼り合わせる。
【0151】
ここでは、半導体基板101,201の配線層111,211を互いに対面させて、その対面した面において、貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0152】
この他に、プラズマ接合によって、2つの半導体基板101,201を貼り合わせてもよい。
【0153】
このように、第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層させる「チップ積層工程」を実施する。
【0154】
(d)半導体基板101の薄膜化
つぎに、図9(d)に示すように、半導体基板101を薄膜化する。
【0155】
ここでは、半導体基板101において配線層111が設けられた表面とは反対側の裏面を研磨することによって、半導体基板101について薄膜化処理を実施する。この「薄膜化工程」では、上記工程にて第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層して支持された状態で、半導体基板101について薄膜化処理を実施する。この処理については、半導体基板101に設けた絶縁膜や高濃度不純物領域をストッパー層として用いて終了する。
【0156】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101が薄膜化される。
【0157】
その後、図9(d)では図示を省略しているが、図4に示したように、カラーフィルタCF,オンチップレンズMLなどの各部を形成する。
【0158】
(e)溝TR1の形成
つぎに、図10(e)に示すように、半導体基板101および配線層111についてエッチング処理を実施することで、溝TR1を形成する。
【0159】
ここでは、半導体基板101が貫通するように、半導体基板101についてエッチング処理を実施する。
【0160】
そして、配線層111が貫通せずに凹状になるように、配線層111についてエッチング処理を実施する。
【0161】
具体的には、図12に示すように、固体撮像装置1のスクライブ領域LA1,LA2(図3参照)において、配線111hに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1を設ける。
【0162】
このようにして、第1半導体チップ100の側端部において、パッド電極PAD1の表面を露出させる「第1のパッド表面露出工程」を実施する。
【0163】
(f)第1半導体チップ100の検査
つぎに、図10(f)に示すように、第1半導体チップ100について検査を実施する。
【0164】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1に、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100を検査する。つまり、この「第1のチップ検査工程」では、第1半導体チップ100が複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100のそれぞれがイメージセンサとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0165】
具体的には、図13に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100の電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100の検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0166】
(g)ガラス基板300の設置
つぎに、図10(g)に示すように、ガラス基板300を設ける。
【0167】
ここでは、半導体基板101において配線層111が設けられた面とは反対側の面に、ガラス基板300を設ける。
【0168】
具体的には、図14に示すように、ガラス基板300を接着層301で接着する。
【0169】
ガラス基板300の設置によって、ダイシング処理などの後工程で発生する塵が第1半導体チップ100に混入することを防止可能であるので、装置の信頼性や歩留まりを向上させることができる。
【0170】
(h)溝TR2の形成
つぎに、図11(h)に示すように、半導体基板201および配線層211についてエッチング処理を実施することで、溝TR2を形成する。
【0171】
ここでは、半導体基板201が貫通するように、半導体基板101についてエッチング処理を実施する。
【0172】
そして、配線層211の一部を除去するように、配線層211についてエッチング処理を実施する。
【0173】
具体的には、図15に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において、配線211hに接続するように形成されたパッド電極PAD2の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR2を設ける。
【0174】
このようにして、第2半導体チップ200の側端部において、パッド電極PAD2の表面を露出させる「第2のパッド表面露出工程」を実施する。
【0175】
(i)第2半導体チップ200の検査
つぎに、図11(i)に示すように、第2半導体チップ200について検査を実施する。
【0176】
ここでは、上記工程で形成した溝TR2に、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第2半導体チップ200を検査する。つまり、この「第2のチップ検査工程」においては、第2半導体チップ200が複数設けられたウエハの状態で、第2半導体チップ200のそれぞれが信号処理回路としての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0177】
具体的には、図16に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において露出しているパッド電極PAD2の表面に、プローバーPRを接触させることで、第2半導体チップ200の電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第2半導体チップ200の検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0178】
(j)溝TR3の形成
つぎに、図11(j)に示すように、配線層111,211およびガラス基板300についてダイシング加工を実施することで、溝TR3を形成する。
【0179】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100の間に形成した溝TR1と、複数の第2半導体チップ200の間に形成した溝TR2とを貫通させるように、ダイシング加工を実施する。
【0180】
そして、ガラス基板300の一部を除去するように、ガラス基板300についてダイシング加工を実施する。つまり、ガラス基板300の一部が残るようにハーフカットする。
【0181】
具体的には、図17に示すように、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200との各配線層111,211が、側壁面にて配線111h,211hの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR3を形成する。
【0182】
これにより、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが貼り合わされた固体撮像装置1が、ガラス基板300の一部によって結合された状態になる。
【0183】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1,PAD2についても、この配線111h,211hの側面を露出させるダイシング加工の際に、研削して除去する。
【0184】
このようにして、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積層した積層体の側端部において、第1半導体チップ100の配線111h、および、第2半導体チップ200の配線211hの側面を露出させる「側面露出工程」を実施する。
【0185】
(k)絶縁膜400の形成
つぎに、図18に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0186】
ここでは、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101の側端部分、および、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201の側端部分から上面を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0187】
この場合には、各配線層111,211の側壁面にて配線111h,211hの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0188】
(l)導電層401の形成
つぎに、図19に示すように、導電層401を形成する。
【0189】
ここでは、第1半導体チップ100を構成する配線層111の側端部分と、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0190】
つまり、配線層111,211の側端部分において露出した配線111h,211hを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。図示していないが、導電層401は、電源配線や信号配線などの配線111h,211hに対応するように、ストライプ状に形成されており、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とを電気的に接続している。
【0191】
そして、これと共に、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層211の上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0192】
(m)バンプ402の形成
つぎに、図20に示すように、バンプ402を形成する。
【0193】
ここでは、半導体基板201にて配線層211が設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層211の上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0194】
(n)固体撮像装置1への分離
つぎに、図4に示すように、固体撮像装置1に分離する。
【0195】
ここでは、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積層した固体撮像装置1が複数設けられているウエハ状態のものを、一の固体撮像装置1ごとに分割する。
【0196】
具体的には、ガラス基板300を溝TR3において複数の切断することで、固体撮像装置1に分割する。つまり、複数の固体撮像装置1を連結しているガラス基板300を、一の固体撮像装置1のそれぞれに分割するように切断する。
【0197】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置である固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、その第1半導体チップ100に積層された第2半導体チップ200とを有する。第1半導体チップ100は、側端部において側面が露出した配線(第1配線)111hを含む。また、第2半導体チップ200は、側端部において側面が露出した配線(第2配線)211hを含む。そして、各配線111h,211hは、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111h,211hの間が電気的に接続されている(図4参照)。
【0198】
このように、本実施形態では、複数の半導体チップ100,200が側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0199】
また、本実施形態においては、第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層して支持させた後に、半導体基板101の薄膜化を実施する。このため、本実施形態では、均一に薄膜化を実施可能である。よって、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上を容易に実現できる。
【0200】
また、本実施形態においては、第1半導体チップ100のパッド電極PAD1の表面を露出させた後に、そのパッド電極PAD1の表面を用いて第1半導体チップ100について検査する。そして、そのパッド電極PAD1の表面の上方にガラス基板300を設置する。その後、第2半導体チップ200のパッド電極PAD2の表面を露出させた後に、そのパッド電極PAD2の表面を用いて第2半導体チップ200について検査する。このため、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の両者について、検査を実施することができる。よって、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上を容易に実現できる。
【0201】
なお、上記においては、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とのそれぞれを、個別に検査する場合について示したが、これに限定されない。各チップの検査を省略して、最終的な積層チップ状態で装置の検査を実施しても良い。
【0202】
<2.実施形態2>
(A)装置構成
図21は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の要部を示す図である。図21は、図4と同様に、半導体装置の端部における断面を示している。
【0203】
図21に示すように、半導体装置1bは、第1半導体チップ100bと、第2半導体チップ200bと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0204】
図21に示すように、半導体装置1bは、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされている。本実施形態では、実施形態1と同様に、側端部において第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bの各配線111hb,211hbの間が導電層401で電気的に接続されている。しかし、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの各構成が、実施形態1と異なる。このように、本実施形態は、実施形態1と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0205】
(A−1)第1半導体チップ100bについて
第1半導体チップ100bは、図21に示すように、半導体基板101bと、配線層111bとを含み、半導体基板101bの表面に、配線層111bが設けられている。
【0206】
第1半導体チップ100bは、第2半導体チップ200bに対面しており、その対面した面で第2半導体チップ200bと貼り合わされている。ここでは、第1半導体チップ100bの配線層111bが、第2半導体チップ200bの配線層211bに対面するように配置されており、各配線層111b,211bが対面する面で貼り合わされている。
【0207】
そして、第1半導体チップ100bは、図21に示すように、半導体基板101bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400で被覆されている。また、第1半導体チップ100bは、配線層111bの側端部分が導電層401で被覆されている。
【0208】
そして、第1半導体チップ100bにおいては、図21に示すように、半導体基板101bにおいて配線層111bが設けられた面の側に、半導体素子22bが設けられている。
【0209】
半導体素子22bは、MIMキャパシタを含み、DRAMチップ(メモリチップ)を構成するように形成されている。たとえば、キャパシタ絶縁膜として、Ta2O5や、ZrO2を用いて形成されたMIMキャパシタを含む。この他に、フラッシュメモリを構成するように、半導体素子22bを形成しても良い。
【0210】
配線層111bは、図21に示すように、実施形態1と同様に、複数の配線111hbと絶縁層111zbとを含み、複数の配線111hbが絶縁層111zbで覆われるように設けられている。
【0211】
この配線層111bにおいては、各配線111hbが、適宜、半導体素子22bに電気的に接続するように形成されている。
【0212】
この他に、図21に示すように、配線層111bの側端部においては、配線層111bの内側から側端部へ延在するように配線111hbが形成されている。これらの配線111hbは、配線層111bの側壁面において、配線111hbの側面が露出するように設けられている。
【0213】
ここでは、複数の配線111hbが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線111hbのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0214】
(A−2)第2半導体チップ200bについて
第2半導体チップ200bは、図21に示すように、半導体基板201bと、配線層211bとを含み、半導体基板201bの表面に、配線層211bが設けられている。
【0215】
第2半導体チップ200bは、第1半導体チップ100bに対面しており、その対面した面で第1半導体チップ100bと貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200bにおいては、第1半導体チップ100bの配線層111bに、配線層211が対面するように配置されている。そして、各配線層111b,211bが対面する面で貼り合わされている。
【0216】
そして、第2半導体チップ200bは、図21に示すように、半導体基板201bの側端部分に絶縁膜400で被覆されている。これと共に、第2半導体チップ200bは、配線層211bの側端部分において、導電層401が被覆されている。
【0217】
第2半導体チップ200bにおいては、図21に示すように、半導体基板201bに、半導体素子220bが設けられている。半導体素子220bは、たとえば、MOSトランジスタであって、ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。半導体素子220bは、第2半導体チップ200bにおいて演算処理回路を構成するように形成されている。
【0218】
そして、半導体素子220bは、図21に示すように、配線層211bで被覆されている。
【0219】
配線層211bは、図21に示すように、配線211hbと絶縁層211zbとを含み、絶縁層211zb内において、半導体素子220bなどで構成された回路に、配線211hbが電気的に接続するように形成されている。
【0220】
また、各配線211hbは、図21に示すように、配線層211bの側壁面において、配線211hbの側面が露出するように設けられている。具体的には、配線層211bの側部では、複数の配線211hbが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線211hbのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0221】
(A−3)その他について
絶縁膜400は、図21に示すように、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bの側端部分から上面を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分を被覆するように、設けられている。
【0222】
導電層401は、図21に示すように、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分を被覆するように形成されている。
【0223】
具体的には、導電層401は、配線111hb,211hbの露出した両側面の間で一体になるように形成されており、側壁面にて両配線111hb,211hbを電気的に接続させている。
【0224】
また、導電層401は、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して、延在するように形成されている。そして、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bにおいて、配線層111bが設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0225】
(B)製造方法
以下より、上記の半導体装置1bを製造する製造方法の要部について説明する。
【0226】
図22〜図29は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【0227】
ここで、図22,図23は、半導体装置1bを製造する各工程を順次示している。
【0228】
図24〜図26は、図22,図23で示す各工程で形成される半導体装置の要部を示す図であって、図21と同様に、半導体装置1bの端部における断面を示している。
【0229】
具体的には、図24は、図23(e)に示す図の一部を拡大している。図25は、図23(f)に示す図の一部を拡大している。図26は、図23(g)に示す図の一部を拡大している。
【0230】
そして、図27〜図29は、図22,図23に続いて、半導体装置を製造する各工程を順次示している。図27〜図29は、図21と同様に、半導体装置1bの端部における断面を示している。
【0231】
本実施形態においては、図22〜図29に示すように、(a)〜(j)の各工程を経て、複数の半導体装置1bが設けられたウエハを分割して、図21に示す半導体装置1bを製造する。
【0232】
各工程の詳細について説明する。
【0233】
(a)第1半導体チップ100bの配線層111bの形成
まず、図22(a)に示すように、第1半導体チップ100bの配線層111bを形成する。
【0234】
図22(a)では図示を省略しているが、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板101bに、半導体素子22bを形成する(図21などを参照)。そして、半導体基板101bの一方の面を被覆するように、配線層111bを形成する。
【0235】
(b)第2半導体チップ200bの配線層211bの形成
つぎに、図22(b)に示すように、第2半導体チップ200bの配線層211bを形成する。
【0236】
図22(b)では図示を省略しているが、半導体基板201bに半導体素子220bを形成する(図21などを参照)。そして、半導体基板201bの一方の面を被覆するように、配線層211cを形成する。
【0237】
(c)半導体基板101b,201bの貼り合わせ
つぎに、図22(c)に示すように、2つの半導体基板101b,201bを対面させて貼り合わせる。
【0238】
ここでは、半導体基板101b,201bの配線層111b,211bを互いに対面させて、その対面した面において貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0239】
(d)半導体基板101bの薄膜化
つぎに、図22(d)に示すように、半導体基板101bを薄膜化する。
【0240】
ここでは、半導体基板101bにおいて配線層111bが設けられた面とは反対側の面を研磨することによって、半導体基板101bについて薄膜化処理を実施する。
【0241】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101bが薄膜化される。
【0242】
(e)溝TR1bの形成
つぎに、図23(e)に示すように、半導体基板101bおよび配線層111bについてエッチング処理を実施することで、溝TR1bを形成する。
【0243】
ここでは、半導体基板101bが貫通するように、半導体基板101bについてエッチング処理を実施する。
【0244】
そして、配線層111bが貫通せずに凹状になるように、配線層111bについてエッチング処理を実施する。
【0245】
具体的には、図24に示すように、複数の第1半導体チップ100bの間のスクライブ領域において、配線111hbに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1bを設ける。
【0246】
(f)第1半導体チップ100bの検査
つぎに、図23(f)に示すように、第1半導体チップ100bについて検査を実施する。
【0247】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1bに、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100bを検査する。つまり、第1半導体チップ100bが複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100bのそれぞれがメモリとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0248】
具体的には、図25に示すように、スクライブ領域において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100bの電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100bの検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0249】
(g)溝TR2bの形成
つぎに、図23(g)に示すように、半導体基板201bおよび配線層211bについて、ダイシング加工を実施することで、溝TR2bを形成する。
【0250】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100bの間に形成した溝TR1bの部分を更にダイシングし、半導体基板201bの一部を残す。
【0251】
具体的には、図26に示すように、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの各配線層111b,211bについて、側壁面にて配線111hb,211hbの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR2b形成する。
【0252】
これにより、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされた半導体装置1bが、半導体基板201bの一部によって結合された状態になる。
【0253】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1についても、このダイシング加工によって研削して除去する。
【0254】
(h)絶縁膜400の形成
つぎに、図27に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0255】
ここでは、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bの側端部分から上面、および、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0256】
この場合には、各配線層111b,211bの側壁面にて配線111hb,211hbの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0257】
(i)導電層401の形成
つぎに、図28に示すように、導電層401を形成する。
【0258】
ここでは、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分と、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0259】
つまり、配線層111b,211bの側端部分において露出した配線111hb,211hbを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。
【0260】
そして、これと共に、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層111bの上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0261】
(j)バンプ402の形成
つぎに、図29に示すように、バンプ402を形成する。
【0262】
ここでは、半導体基板101bにて配線層111bが設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層111bの上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0263】
(k)半導体装置1bへの分離
つぎに、図21に示したように、半導体装置1bに分離する。
【0264】
ここでは、複数の半導体装置1bを連結している半導体基板201bを、一の半導体装置1bのそれぞれに分割するように切断する。
【0265】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、半導体装置1bは、第1半導体チップ100bと、その第1半導体チップ100bに積層された第2半導体チップ200bとを有する。第1半導体チップ100bは、側端部において側面が露出した配線111hb(第1配線)を含む。また、第2半導体チップ200bは、側端部において側面が露出した配線211hb(第2配線)を含む。そして、各配線111hb,211hbは、第1半導体チップ100bおよび第2半導体チップ200bの側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111hb,211hbの間が電気的に接続されている(図21参照)。
【0266】
このように、本実施形態では、実施形態1と同様に、複数の半導体チップ100b,200bが側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0267】
また、本実施形態では、メモリチップである第1半導体チップ100bについて薄膜化している。このため、記憶データの損傷であるソフトエラーの発生を抑制することができる。
【0268】
図30は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置1bに、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した様子を示す図である。
【0269】
図30に示すように、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した場合には、電子−正孔対が発生して、メモリチップである第1半導体チップ100bにおいて記憶データを損傷し、ソフトエラーが発生する場合がある。
【0270】
しかし、第1半導体チップ100bを薄膜化することで、電子−正孔対の発生を抑制可能である。よって、記憶データの損傷であるソフトエラーの発生を抑制することができるので、装置の信頼性を向上させることができる。
【0271】
たとえば、メモリチップの膜厚を5〜15μmにすることで、通常のメモリチップよりも、1/10〜1/80の膜厚になるので、ソフトエラーの発生確率を、1/10以下に低減させることができる。
【0272】
<3.実施形態3>
(A)装置構成
図31は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の要部を示す図である。図31は、図21と同様に、半導体装置の端部における断面を示している。
【0273】
図31に示すように、半導体装置1cは、第1半導体チップ100cと、第2半導体チップ200cと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0274】
図31に示すように、半導体装置1cは、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとが貼り合わされている。本実施形態では、実施形態2と同様に、側端部において第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cの各配線111hc,211hcの間が導電層401で電気的に接続されている。しかし、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとの各構成が、実施形態2と異なる。このように、本実施形態は、実施形態2と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0275】
(A−1)第1半導体チップ100cについて
第1半導体チップ100cは、図31に示すように、半導体基板101cと、配線層111cとを含み、半導体基板101cの表面に、配線層111cが設けられている。
【0276】
第1半導体チップ100cにおいては、実施形態2と同様に、半導体基板101cにおいて配線層111cが設けられた面の側に、半導体素子22cが設けられている。
【0277】
ここでは、半導体素子22cは、実施形態2と異なり、たとえば、MOSトランジスタを含むように形成されている。本実施形態においては、実施形態2と異なり、半導体素子22cは、第1半導体チップ100cが高速デバイスとして機能するように、SOI(Silicon on Insulator)基板を薄膜化することで形成されている。たとえば、半導体層の膜厚を0.05μm以下にすることで、完全空乏型(FD)のSOIデバイスを形成できる。また、半導体層の膜厚を0.1μm以下にすることで、部分空乏型(PD)のSOIデバイスを形成できる。
【0278】
その他の部分については、第1半導体チップ100cは、実施形態2と同様に形成されている。
【0279】
つまり、図31に示すように、配線層111cの側端部においては、配線層111cの内側から側端部へ延在するように配線111hcが形成されている。そして、これらの配線111hcは、配線層111cの側壁面において、配線111hcの側面が露出するように設けられている。
【0280】
(A−2)第2半導体チップ200cについて
第2半導体チップ200cは、図31に示すように、半導体基板201cと、配線層211cとを含み、半導体基板201cの表面に、配線層211cが設けられている。
【0281】
第2半導体チップ200cにおいては、実施形態2と同様に、半導体基板201cにおいて配線層211cが設けられた面の側に、半導体素子220cが設けられている。
【0282】
半導体素子220cは、実施形態2と同様に、半導体素子220bは、第2半導体チップ200cにおいて演算処理回路を構成するように形成されている。
【0283】
その他の部分についても、第2半導体チップ200cは、実施形態2と同様に形成されている。
【0284】
つまり、図31に示すように、配線層211cの側端部においては、配線層211cの内側から側端部へ延在するように配線211hcが形成されている。そして、これらの配線211hcは、配線層211cの側壁面において、配線211hcの側面が露出するように設けられている。
【0285】
(A−3)その他について
第1半導体チップ100cおよび第2半導体チップ200c以外の部材である絶縁膜400,導電層401,バンプ402については、実施形態2と同様に設けられている。
【0286】
(B)製造方法
以下より、上記の半導体装置1cを製造する製造方法の要部について説明する。
【0287】
図32〜図41は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【0288】
ここで、図32,図33は、半導体装置1cを製造する各工程を順次示している。
【0289】
図34〜図38は、図32,図33で示す各工程で形成される半導体装置の要部を示す図であって、図31と同様に、半導体装置1cの端部における断面を示している。
【0290】
具体的には、図34は、図32(a)に示す図の一部を拡大している。図35は、図32(d)に示す図の一部を拡大している。図36は、図33(e)に示す図の一部を拡大している。図37は、図33(f)に示す図の一部を拡大している。図38は、図33(g)に示す図の一部を拡大している。
【0291】
そして、図39〜図41は、図32,図33に続いて、半導体装置を製造する各工程を順次示している。図39〜図41は、図31と同様に、半導体装置1cの端部における断面を示している。
【0292】
本実施形態においては、図32〜図41に示すように、(a)〜(j)の各工程を経て、複数の半導体装置1cが設けられたウエハを分割して、図31に示す半導体装置1cを製造する。
【0293】
各工程の詳細について説明する。
【0294】
(a)第1半導体チップ100cの配線層111cの形成
まず、図32(a)に示すように、第1半導体チップ100cの配線層111cを形成する。
【0295】
図32(a)では図示を省略しているが、たとえば、半導体基板101cとしてSOI基板を準備する。そして、そのSOI基板である半導体基板101cに半導体素子22cを形成する(図31などを参照)。
【0296】
たとえば、図34に示すように、MOSトランジスタを半導体素子22cとして形成する。
【0297】
具体的には、半導体基板101c(SOI基板のシリコン層の部分)の上層部分に、素子分離部STIを形成する。素子分離部STIは、半導体基板101cの上層部分にトレンチを形成後、そのトレンチ内部に絶縁材料を埋め込むことで形成される。たとえば、SiO2とSi3N4を埋め込むことで形成する。つまり、STI(Shallow Trench Isolation)構造で素子分離部STIを形成する。
【0298】
そして、その素子分離部STIで区画された領域内に、半導体素子22cを設ける。ここでは、半導体基板101cの上面にゲート絶縁膜221zを形成後、そのゲート絶縁膜221z上に、ゲート電極221gを設ける。そして、ゲート電極221gを自己整合マスクとして用いて、半導体基板101cに不純物をイオン注入することで、ソース・ドレイン領域222a,222bを形成する。
【0299】
この後、実施形態2と同様にして、半導体基板101cの一方の面を被覆するように、配線層111cを形成する。
【0300】
(b)第2半導体チップ200cの配線層211cの形成
つぎに、図32(b)に示すように、第2半導体チップ200cの配線層211cを形成する。
【0301】
図32(b)では図示を省略しているが、半導体基板201cに半導体素子220cを形成する(図31などを参照)。そして、半導体基板201cの一方の面を被覆するように、配線層211cを形成する。
【0302】
(c)半導体基板101c,201cの貼り合わせ
つぎに、図32(c)に示すように、2つの半導体基板101c,201cを対面させて貼り合わせる。
【0303】
ここでは、半導体基板101c,201cの配線層111c,211cを互いに対面させて、その対面した面において貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0304】
(d)半導体基板101cの薄膜化
つぎに、図32(d)に示すように、半導体基板101cを薄膜化する。
【0305】
ここでは、半導体基板101cにおいて配線層111cが設けられた面とは反対側の面を研磨することによって、半導体基板101cについて薄膜化処理を実施する。
【0306】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101cが薄膜化される。
【0307】
具体的には、図35に示すように、素子分離部STIを研磨ストッパーとして用いることで、薄膜化処理を終了させる。
【0308】
(e)溝TR1cの形成
つぎに、図33(e)に示すように、半導体基板101cおよび配線層111cについてエッチング処理を実施することで、溝TR1cを形成する。
【0309】
ここでは、半導体基板101cが貫通するように、半導体基板101cについてエッチング処理を実施する。
【0310】
そして、配線層111cが貫通せずに凹状になるように、配線層111cについてエッチング処理を実施する。
【0311】
具体的には、図36に示すように、複数の第1半導体チップ100cの間のスクライブ領域において、配線111hcに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1cを設ける。
【0312】
(f)第1半導体チップ100bの検査
つぎに、図33(f)に示すように、第1半導体チップ100cについて検査を実施する。
【0313】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1cに、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100cを検査する。つまり、第1半導体チップ100cが複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100cのそれぞれが高速デバイスとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0314】
具体的には、図37に示すように、スクライブ領域において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100cの電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100cの検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0315】
(g)溝TR2cの形成
つぎに、図33(g)に示すように、半導体基板201cおよび配線層211cについて、ダイシング加工を実施することで、溝TR2cを形成する。
【0316】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100cの間に形成した溝TR1の部分を更にダイシングし、半導体基板201cの一部を残す。
【0317】
具体的には、図38に示すように、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとの各配線層111c,211cについて、側壁面にて配線111hc,211hcの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR2c形成する。
【0318】
これにより、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとが貼り合わされた半導体装置1cが、半導体基板201cの一部によって結合された状態になる。
【0319】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1についても、このダイシング加工によって研削して除去する。
【0320】
(h)絶縁膜400の形成
つぎに、図39に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0321】
ここでは、第1半導体チップ100cを構成する半導体基板101cの側端部分から上面、および、第2半導体チップ200cを構成する半導体基板201cの側端部分を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0322】
この場合には、各配線層111c,211cの側壁面にて配線111hc,211hcの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0323】
(i)導電層401の形成
つぎに、図40に示すように、導電層401を形成する。
【0324】
ここでは、第1半導体チップ100cを構成する配線層111cの側端部分と、第2半導体チップ200cを構成する配線層211cの側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0325】
つまり、配線層111c,211cの側端部分において露出した配線111hc,211hcを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。
【0326】
そして、これと共に、第1半導体チップ100cを構成する配線層111cの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層111cの上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0327】
(j)バンプ402の形成
つぎに、図41に示すように、バンプ402を形成する。
【0328】
ここでは、半導体基板101cにて配線層111cが設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層111cの上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0329】
(k)半導体装置1bへの分離
つぎに、図31に示したように、半導体装置1cに分離する。
【0330】
ここでは、複数の半導体装置1cを連結している半導体基板201cを、一の半導体装置1cのそれぞれに分割するように切断する。
【0331】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置1cは、第1半導体チップ100cと、その第1半導体チップ100cに積層された第2半導体チップ200cとを有する。第1半導体チップ100cは、側端部において側面が露出した配線111hc(第1配線)を含む。また、第2半導体チップ200cは、側端部において側面が露出した配線211hc(第2配線)を含む。そして、各配線111hc,211hcは、第1半導体チップ100cおよび第2半導体チップ200cの側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111hc,211hcの間が電気的に接続されている(図31参照)。
【0332】
このように、本実施形態では、実施形態1と同様に、複数の半導体チップ100c,200cが側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0333】
<4.実施形態4>
(A)装置構成
図42は、本発明にかかる実施形態4において、半導体装置の要部を示す図である。図42は、図21と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0334】
図42に示すように、半導体装置1dは、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bと、第2半導体チップ200bと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。この他に、半導体装置1dは、実施形態1と異なり、第3半導体チップ100dと、ガラス基板300dとを更に有する。そして、絶縁膜400と導電層401とバンプ402とのそれぞれが設けられた位置が、実施形態2と異なる。このように、本実施形態は、実施形態2と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0335】
図42に示すように、半導体装置1dは、「3次元積層チップ構造」であって、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされている。
【0336】
この他に、第1半導体チップ100bにおいて、第2半導体チップ200bが貼り合わされた面とは反対側の面に、第3半導体チップ100dが貼り合わされている。
【0337】
第3半導体チップ100dは、実施形態1で示した第1半導体チップ100と同様に構成されている。すなわち、第3半導体チップ100dは、「裏面照射型」のイメージセンサチップであって、半導体基板101と、配線層111とを含み、半導体基板101の表面に、配線層111が設けられている。
【0338】
そして、図42に示すように、第3半導体チップ100dにおいて第1半導体チップ100bに対面した面とは反対側の面にガラス基板300が貼り合わされている。
機能する。
【0339】
絶縁膜400は、図42に示すように、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板201の側端部分を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分から下面を被覆するように、設けられている。これと共に、絶縁膜400は、第3半導体チップ100dを構成する半導体基板101の側端部分を被覆するように設けられている。
【0340】
導電層401は、図42に示すように、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分を被覆するように形成されている。さらに、本実施形態では、導電層401は、第3半導体チップ100dを構成する配線層111の側端部分を被覆するように形成されている。
【0341】
具体的には、図42に示すように、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bと第3半導体チップ100dの各配線層111b,211b,111では、側壁面にて配線111hb,211hb,111hの側面が露出している。導電層401は、この配線111h,211h,111の露出した側面を一体で被覆しており、各配線111h,211h,111の間を電気的に接続させている。
【0342】
また、図42に示すように、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分から下面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように形成されている。そして、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bにおいて、配線層211bが設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0343】
なお、本実施形態では、第1半導体チップ100bは、第3半導体チップ100dから出力されるデータ信号を記憶するメモリチップとして機能する。また、第2半導体チップ200bは、実施形態1の第2半導体チップ200と同様に、第3半導体チップ100dから出力されるデータ信号を処理する信号処理ロジックチップ等として機能する。
【0344】
(B)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置1dは、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの他に、第1半導体チップ100bに積層された第3半導体チップ100dを有する。第3半導体チップ100dは、側端部において側面が露出した配線111hdを含む。そして、各半導体チップ100b,200b,100dの各配線111hb,211hb,111hdは、側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって電気的に接続されている(図42参照)。
【0345】
このように、本実施形態では、実施形態2と同様に、複数の半導体チップ100b,200b,100dが側壁部分で電気的に接続されており、各チップ間の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0346】
<5.その他>
本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
【0347】
上記の実施形態においては、半導体装置が固体撮像装置である場合、その固体撮像装置をカメラに適用する場合について説明したが、これに限定されない。スキャナーやコピー機などのように、固体撮像装置を備える他の電子機器に適用しても良い。
【0348】
また、上記の実施形態においては、2つまたは3つの半導体チップを積層する場合について説明したが、これに限定されない。4つ以上の半導体チップを積層する場合において、本発明を適用しても良い。
【0349】
その他、上記の各実施形態を、適宜、組み合わせても良い。
【0350】
なお、上記の実施形態において、固体撮像装置1、半導体装置1b,1c,1dは、本発明の半導体装置に相当する。また、上記の実施形態において、フォトダイオード21は、本発明の光電変換部に相当する。また、上記の実施形態において、第1半導体チップ100,100b,100c、および、第3半導体チップ100dは、本発明の第1半導体チップに相当する。また、上記の実施形態において、第2半導体チップ200,200b,200cは、本発明の第2半導体チップに相当する。また、上記の実施形態において、配線層111,111b,111c,111dは、本発明の第1配線層に相当する。また、上記の実施形態において、配線111h,111hb,111hc,111hdは、本発明の第1配線に相当する。また、上記の実施形態において、配線層211,211b,211cは、本発明の第2配線層に相当する。また、上記の実施形態において、配線211h,211hb,211hcは、本発明の第2配線に相当する。また、上記の実施形態において、導電層401は、本発明の導電層に相当する。また、上記の実施形態において、半導体基板101,101b,101cは、本発明の第1半導体基板に相当する。また、上記の実施形態において、半導体基板201,201b,201cは、本発明の第2半導体基板に相当する。また、上記の実施形態において、パッド電極PAD1は、本発明の第1パッド電極に相当する。また、上記の実施形態において、パッド電極PAD2は、本発明の第2パッド電極に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(a)などで示した工程は、本発明の第1配線層形成工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(b)などで示した工程は、本発明の第2配線層形成工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(c)などで示した工程は、本発明のチップ積層工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(d)などで示した工程は、本発明の薄膜化工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(e)などで示した工程は、本発明の第1のパッド表面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(f)などで示した工程は、本発明の第1のチップ検査工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(g)などで示した工程は、本発明の基板設置工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(h)などで示した工程は、本発明の第2のパッド表面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(i)などで示した工程は、本発明の第2のチップ検査工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(j)などで示した工程は、本発明の側面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図19などで示した工程は、本発明の導電層形成工程に相当する。
【符号の説明】
【0351】
1:固体撮像装置、1b,1c,1d:半導体装置、3:垂直駆動回路、4:カラム回路、5:水平駆動回路、7:外部出力回路、7a:AGC回路、7b:ADC回路、8:タイミングジェネレータ、21:フォトダイオード、22:転送トランジスタ、22b,22c:半導体素子、23:増幅トランジスタ、24:選択トランジスタ、25:リセットトランジスタ、26:転送線、27:垂直信号線、28:アドレス線、29:リセット線、40:カメラ、42:光学系、43:駆動回路部、44:信号処理部、100,100b,100c:第1半導体チップ、100d:第3半導体チップ、101,101b,101c,201,201b,201c:半導体基板、111,111b,111c,211,211b,211c:配線層、配線:111h,111hb,111hc,111hd,211h,211hb,211hc、絶縁層:111z,111zb,111zc,211z,211zb、200R:ロジック回路領域、200S:制御回路領域、200,200b,200c:第2半導体チップ、220,220b,220c:半導体素子、300,300d:ガラス基板、301:接着層、400:絶縁膜、401:導電層、P:画素、PA:画素領域、PAD1,PAD2:パッド電極、PB:画素分離部、PS:撮像面
【技術分野】
【0001】
本発明は、固体撮像装置などの半導体装置、および、その製造方法に関する。また、本発明は、固体撮像装置を含むカメラ等の電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどの電子機器は、固体撮像装置などの半導体装置を含む。たとえば、固体撮像装置として、CMOS(Complementary Metal Oxicide Semiconductor)型イメージセンサ、CCD(Charge Coupled Device)型イメージセンサを含む。
【0003】
固体撮像装置は、半導体基板の面に複数の画素がアレイ状に配列されている。各画素においては、光電変換部が設けられている。光電変換部は、たとえば、フォトダイオードであり、外付けの光学系を介して入射する光を受光面で受光し光電変換することによって、信号電荷を生成する。
【0004】
固体撮像装置のうち、CMOS型イメージセンサは、光電変換部のほかに、画素トランジスタを含むように、画素が構成されている。画素トランジスタは、複数のトランジスタで構成されており、光電変換部にて生成された信号電荷を読み出して、信号線へ電気信号として出力する。CMOS型イメージセンサは、消費電力が低いため、カメラ付き携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などのモバイル機器において多く用いられている。
【0005】
上記のような半導体装置においては、機能が異なる複数の半導体チップを積み重ねて電気的に接続する「3次元積層チップ構造」が提案されている。
【0006】
「3次元積層チップ構造」では、各半導体チップの機能に対応するように、各回路を最適に形成することが可能であるので、装置を高機能化することを容易に実現できる。たとえば、センサ回路を含む半導体チップと、信号を処理する回路が設けられたロジック回路を含む半導体チップとの各機能に対応するように、センサ回路およびロジック回路を最適に形成することで、高機能な固体撮像装置を製造することができる。ここでは、半導体チップの基板に貫通電極を設けることで、これらの複数の半導体チップを電気的に接続している(たとえば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2006−49361号公報
【特許文献2】特開2007−13089号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、「3次元積層チップ構造」の場合には、深い基板に絶縁を確保して貫通した孔を開けるため、製造効率を向上させることが困難である。
【0009】
たとえば、1μm程度の小さな穴を形成するために基板を薄膜化する必要があるが、この場合には、その薄膜化前に、別途、支持基板に貼り付ける等の工程が必要となる。このため、製造効率の向上が困難であって、コストが増加する場合がある。また、高アスペクト比の孔に導電材料を埋めるために、タングステン(W)等の被覆性の良い導電材料を用いる必要があるので、導電材料の選択が制約される場合がある。
【0010】
また、各半導体チップにて回路面を貼り合わせて電気的に接続させる場合にて、基板が厚い場合(たとえば、数100μm厚)には、深い孔の形成、引出し電極の形成、半田ボールの形成などの工程が必要になる。このため、コストが増加する場合がある。
【0011】
また、ボンディングの際に発生する応力が、貼り合わせ面の脆弱な部分に集中する場合があるので、その部分からクラックが生じ、装置の信頼性が低下する場合がある。半導体ウエハをダイシングして複数に分割する際においても、貼り合わせ面からクラックが生じ、装置の信頼性が低下する場合がある。
【0012】
この他に、複数の半導体ウエハの間の電気的な接続を確保するために、電極パッドを小さくすることが困難であるので、チップを小型化することが困難である。
【0013】
このように、「3次元積層チップ構造」においては、製造効率の向上や、コストダウンの実現が困難な場合がある。その他、「3次元積層チップ構造」においては、装置の信頼性の向上や、小型化を実現することが困難な場合がある。
【0014】
したがって、本発明は、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上、小型化の実現が可能な、半導体装置、および、その製造方法、電子機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の半導体装置は、第1半導体チップと、前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップとを具備しており、前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、前記導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている。
【0016】
好適には、前記第1半導体チップは、前記第2半導体チップよりも薄く、前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップを支持する支持基板として設けられている。
【0017】
好適には、前記第1半導体チップは、光電変換部を含む画素が形成されており、前記光電変換部は、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面から入射する入射光を受光するように設けられている。
【0018】
好適には、前記第1半導体チップは、半導体メモリ素子を含む。
【0019】
好適には、前記第1半導体チップは、SOI(Silicon on Insulator)基板に形成された半導体素子を含む。
【0020】
好適には、前記第2半導体チップは、信号処理回路を含む。
【0021】
好適には、前記第1半導体チップは、第1半導体基板と、前記第1半導体基板に積層され、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層とを有し、前記第2半導体チップは、第2半導体基板と、前記第2半導体基板に積層され、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層とを有し、前記第1配線層と前記第2配線層とが対面しており、当該対面した面において、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが貼り合わされている。
【0022】
本発明の半導体装置の製造方法は、第1半導体チップに第2半導体チップを積層するチップ積層工程と、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが積層した積層体の側端部において、前記第1半導体チップに形成された第1配線の側面を露出させると共に、前記第2半導体チップに形成された第2配線の側面を露出させる側面露出工程と、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した前記第1配線および前記第2配線の側面を被覆するように、導電層を設けることによって、前記第1配線と前記第2配線との間を電気的に接続させる導電層形成工程とを有する。
【0023】
好適には、前記第1半導体チップを形成する工程は、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層を、第1半導体基板に積層する第1配線層形成工程を含み、前記第2半導体チップを形成する工程は、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層を、第2半導体基板に積層する第2配線層形成工程を含み、前記チップ積層工程においては、前記第1配線層と前記第2配線層とを対面させ、当該対面した面で、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを貼り合わせる。
【0024】
好適には、前記第1半導体チップを形成する工程は、前記第1半導体基板を薄膜化する薄膜化工程を含み、前記薄膜化工程においては、前記チップ積層工程にて前記第1半導体チップに前記第2半導体チップを積層して支持させた後に、前記第1半導体基板を薄膜化する。
【0025】
好適には、前記第1半導体チップの側端部において、前記第1配線に電気的に接続するように形成された第1パッド電極の表面を露出させる第1のパッド表面露出工程と、前記第1パッド電極を用いて前記第1半導体チップについて検査する第1のチップ検査工程とを有し、前記第1のパッド表面露出工程と前記第1のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第1パッド電極を除去する。
【0026】
好適には、前記第2半導体チップの側端部において、前記第2配線に電気的に接続するように形成された第2パッド電極の表面を露出させる第2のパッド表面露出工程と、前記第2パッド電極を用いて前記第2半導体チップについて検査する第2のチップ検査工程とを有し、前記第2のパッド表面露出工程と前記第2のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第2パッド電極を除去する。
【0027】
好適には、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面に対面するように基板を設置する基板設置工程を有し、前記第1のチップ検査工程と前記第2のパッド表面露出工程との間に、前記基板設置工程を実施する。
【0028】
本発明の電子機器は、第1半導体チップと、前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップとを具備しており、前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記該第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、当該導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上、小型化の実現が可能な、半導体装置、および、その製造方法、電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
【図2】図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示す斜視図である。
【図4】図4は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の要部を示す図である。
【図5】図5は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【図6】図6は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【図7】図7は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pから信号を読み出す際に、各部へ供給するパルス信号を示すタイミングチャートである。
【図8】図8は、本発明にかかる実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。
【図9】図9は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図10】図10は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図11】図11は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図12】図12は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図13】図13は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図14】図14は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図15】図15は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図16】図16は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図17】図17は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図18】図18は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図19】図19は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図20】図20は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【図21】図21は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の要部を示す図である。
【図22】図22は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図23】図23は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図24】図24は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図25】図25は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図26】図26は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図27】図27は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図28】図28は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図29】図29は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図30】図30は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置に、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した様子を示す図である。
【図31】図31は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の要部を示す図である。
【図32】図32は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図33】図33は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図34】図34は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図35】図35は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図36】図36は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図37】図37は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図38】図38は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図39】図39は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図40】図40は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図41】図41は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【図42】図42は、本発明にかかる実施形態4において、半導体装置の要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0032】
なお、説明は、下記の順序で行う。
1.実施形態1(イメージセンサチップ+ロジック回路チップ)
2.実施形態2(メモリチップ+ロジック回路チップ)
3.実施形態3(SOI高速デバイスチップ+ロジック回路チップ)
4.実施形態4(イメージセンサチップ+メモリチップ+ロジック回路チップ)
5.その他
【0033】
<1.実施形態1>
(A)装置構成
(A−1)カメラの要部構成
図1は、本発明にかかる実施形態1において、カメラ40の構成を示す構成図である。
【0034】
図1に示すように、カメラ40は、固体撮像装置1と、光学系42と、駆動回路部43と、信号処理部44とを有する。各部について、順次、説明する。
【0035】
固体撮像装置1は、光学系42を介して被写体像として入射する入射光Hを、撮像面PSで受光して光電変換することによって、信号電荷を生成する。ここでは、固体撮像装置1は、駆動回路部43から出力される制御信号に基づいて駆動する。そして、信号電荷を読み出して、ローデータとして出力する。
【0036】
光学系42は、結像レンズや絞りなどの光学部材を含み、入射光Hを、固体撮像装置1の撮像面PSへ集光するように配置されている。
【0037】
駆動回路部43は、各種の制御信号を固体撮像装置1と信号処理部44とに出力し、固体撮像装置1と信号処理部44とを制御して駆動させる。
【0038】
信号処理部44は、固体撮像装置1から出力された電気信号について信号処理を実施することによって、デジタル画像を生成するように構成されている。
【0039】
(A−2)固体撮像装置の要部構成
固体撮像装置1の全体構成について説明する。
【0040】
図2は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示すブロック図である。
【0041】
図2に示すように、固体撮像装置1は、画素領域PAが設けられている。
【0042】
画素領域PAは、図2に示すように、矩形形状であり、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに、配置されている。つまり、画素Pがマトリクス状に並んでいる。そして、この画素領域PAは、図1に示した撮像面PSに相当する。画素Pの詳細については、後述する。
【0043】
この他に、固体撮像装置1は、図2に示すように、垂直駆動回路3と、カラム回路4と、水平駆動回路5と、外部出力回路7と、タイミングジェネレータ8とが、周辺回路として設けられている。
【0044】
垂直駆動回路3は、図2に示すように、画素領域PAにて水平方向Hに並ぶ複数の画素Pの行ごとに電気的に接続されている。
【0045】
カラム回路4は、図2に示すように、列単位で画素Pから出力される信号について信号処理を実施するように構成されている。ここでは、カラム回路4は、CDS(Correlated Double Sampling;相関二重サンプリング)回路(図示なし)を含み、固定パターンノイズを除去する信号処理を実施する。
【0046】
水平駆動回路5は、図2に示すように、カラム回路4に電気的に接続されている。水平駆動回路5は、たとえば、シフトレジスタを含み、カラム回路4にて画素Pの列ごとに保持されている信号を、順次、外部出力回路7へ出力させる。
【0047】
外部出力回路7は、図2に示すように、カラム回路4に電気的に接続されており、カラム回路4から出力された信号について信号処理を実施後、外部へ出力する。外部出力回路7は、AGC(Automatic Gain Control)回路7aとADC回路7bとを含む。外部出力回路7においては、AGC回路7aが信号にゲインをかけた後に、ADC回路7bがアナログ信号からデジタル信号へ変換して、外部へ出力する。
【0048】
タイミングジェネレータ8は、図2に示すように、垂直駆動回路3、カラム回路4、水平駆動回路5,外部出力回路7のそれぞれに電気的に接続されている。タイミングジェネレータ8は、各種パルス信号を生成し、垂直駆動回路3、カラム回路4、水平駆動回路5,外部出力回路7に出力することで、各部について駆動制御を行う。
【0049】
図3は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置1の全体構成を示す斜視図である。
【0050】
図3に示すように、本実施形態においては、固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とを有する。第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とのそれぞれは、対面しており、詳細については後述するが、対面した面で互いに貼り合わされている(図3では説明の都合で離間している)。そして、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とのそれぞれは、電気的に接続されている。
【0051】
ここでは、第1半導体チップ100には、図3に示すように、画素領域PAが設けられている。つまり、上述の図2で示したように、複数の画素Pが水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに配置された画素領域PAが設けられている。
【0052】
これに対して、第2半導体チップ200には、図3に示すように、制御回路領域200Sと、ロジック回路領域200Rとが設けられている。
【0053】
制御回路領域200Sにおいては、たとえば、上述の図2で示した垂直駆動回路3とタイミングジェネレータ8とが設けられている。
【0054】
そして、ロジック回路領域200Rにおいては、たとえば、上述の図2で示したカラム回路4と、水平駆動回路5と、外部出力回路7とが設けられている。
【0055】
このように、本実施形態では、固体撮像装置1は、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積み重なっている。
【0056】
なお、上記の制御回路領域200Sを、第2半導体チップ200ではなく、第1半導体チップ100に設けても良い。また、第2半導体チップ200にISP(イメージ信号処理回路)やDSPを設けても良い。
【0057】
この他に、固体撮像装置1においては、図3に示すように、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200のそれぞれに、スクライブ領域LA1,LA2が設けられている。
【0058】
スクライブ領域LA1,LA2は、図3に示すように、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200が対面する面(xy面)において、周辺部分に位置している。ここでは、スクライブ領域LA1,LA2は、水平方向xと垂直方向yとのそれぞれに延在する部分を含み、画素領域PA、または、制御回路領域200Sおよびロジック回路領域200Rの周りで矩形を描くように設けられている。
【0059】
詳細については後述するが、ダイシング前のウエハ状態では、画素領域PAなどの領域が複数並んで設けられており、スクライブ領域LA1,LA2は、その間においてライン状に延在している。そして、スクライブ領域LA1,LA2にブレードが当てられてダイシングが行われ、上述した画素領域PAなどの領域を備える固体撮像装置1に分割される。
【0060】
(A−3)固体撮像装置の詳細構成
本実施形態にかかる固体撮像装置の詳細構成について説明する。
【0061】
図4は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の要部を示す図である。図4では、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0062】
図4に示すように、固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200と、ガラス基板300と、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0063】
各部について、順次、説明する。
【0064】
(A−3−1)第1半導体チップ100について
第1半導体チップ100は、図4に示すように、半導体基板101と、配線層111とを含み、半導体基板101の表面に、配線層111が設けられている。
【0065】
第1半導体チップ100は、第2半導体チップ200に対面しており、その対面した面で第2半導体チップ200と貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200も、第1半導体チップ100と同様に、半導体基板201の表面に、配線層211が設けられており、第1半導体チップ100の配線層111が、第2半導体チップ200の配線層211に対面するように配置されている。そして、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とのそれぞれは、各配線層111,211が対面する面で貼り合わされている。
【0066】
また、第1半導体チップ100は、図4に示すように、第1半導体チップ100において第2半導体チップ200に対面した面とは反対側の面にガラス基板300が貼り合わされている。
【0067】
ここでは、図4に示すように、第1半導体チップ100は、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101において、配線層111が積層された面とは反対側の面に、ガラス基板300が接着層301で接着されている。
【0068】
そして、第1半導体チップ100は、図4に示すように、半導体基板101の側端部分が絶縁膜400で被覆されている。また、第1半導体チップ100は、配線層111の側端部分が導電層401で被覆されている。
【0069】
第1半導体チップ100は、第2半導体チップ200よりも薄くなるように形成されている。具体的には、第1半導体チップ100において、半導体基板101は、シリコン基板であって、たとえば、1〜20μm程度の厚みに薄膜化されている。
【0070】
そして、半導体基板101においては、図4に示すように、画素Pが設けられている。
【0071】
図5,図6は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pを示す図である。
【0072】
ここで、図5は、画素Pの上面図である。また、図6は、画素Pの回路構成を示す図である。
【0073】
図5,図6に示すように、画素Pは、フォトダイオード21と、画素トランジスタTrとを含む。ここでは、画素トランジスタTrは、転送トランジスタ22と、増幅トランジスタ23と、選択トランジスタ24と、リセットトランジスタ25とを含み、フォトダイオード21から信号電荷を読み出す動作を実施するように構成されている。
【0074】
(a)フォトダイオード21
第1半導体チップ100を構成する画素Pにおいて、フォトダイオード21は、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。つまり、撮像面(xy面)において、水平方向xと、この水平方向xに対して直交する垂直方向yとのそれぞれに並んで設けられている。
【0075】
フォトダイオード21は、図4に示すように、半導体基板101の内部に設けられており、入射光Hを受光面JSで受光し光電変換することによって信号電荷を生成するように構成されている。
【0076】
たとえば、フォトダイオード21は、半導体基板101の内部において、n型の不純物が拡散された電荷蓄積領域(図示なし)を含む。そして、そのn型の電荷蓄積領域の上面側と下面側との各界面において、暗電流が発生することを抑制するように、p型の不純物が拡散されたホール蓄積領域(図示なし)が形成されている。
【0077】
半導体基板101の内部には、図4に示すように、複数の画素Pの間を電気的に分離するようにp型の不純物が拡散された画素分離部PBが設けられており、この画素分離部PBで区画された領域に、フォトダイオード21が設けられている。
【0078】
たとえば、図5に示すように、画素分離部PBが複数の画素Pの間に介在するように形成されている。つまり、平面形状が格子状になるように画素分離部PBが形成されており、フォトダイオード21は、この画素分離部PBで区画された領域内に形成されている。
【0079】
図6に示すように、フォトダイオード21は、アノードが接地されており、蓄積した信号電荷(ここでは、電子)が、画素トランジスタTrによって読み出され、電気信号として垂直信号線27へ出力されるように構成されている。具体的には、フォトダイオード21は、図6に示すように、転送トランジスタ22を介して、増幅トランジスタ23のゲートに接続されている。そして、フォトダイオード21においては、増幅トランジスタ23のゲートに接続されているフローティングディフュージョンFDへ、その蓄積した信号電荷が、転送トランジスタ22によって出力信号として転送される。
【0080】
図4に示すように、半導体基板101にて配線層111が設けられた表面に対して反対側の裏面には、カラーフィルタCF,オンチップレンズMLが設けられており、フォトダイオード21は、裏面側から、これらの部材を介して入射する入射光Hを受光する。つまり、第1半導体チップ100は、「裏面照射型」のイメージセンサチップである。
【0081】
なお、図示を省略しているが、画素領域PAの周辺においては、フォトダイオード21の受光面JS上に遮光膜(図示なし)が設けられたOPB画素が設けられており、黒の基準レベルの信号を得るように構成されている。
【0082】
(b)画素トランジスタTr
第1半導体チップ100を構成するする画素Pにおいて、画素トランジスタTrは、図2に示した複数の画素Pに対応するように複数が配置されている。
【0083】
画素トランジスタTrは、図5,図6に示したように、転送トランジスタ22と、増幅トランジスタ23と、選択トランジスタ24と、リセットトランジスタ25とを含む。
【0084】
画素トランジスタTrを構成する転送トランジスタ22は、図4に示すように、半導体基板101において配線層111が被覆する表面に設けられている。画素トランジスタTrを構成する他のトランジスタ23〜25については、図4では図示していないが、転送トランジスタ22と同様に、半導体基板101において配線層111が被覆する表面に設けられている。
【0085】
たとえば、各トランジスタ22〜25は、図4,図5に示すように、半導体基板101において画素Pの間を分離する画素分離部PBに形成されている。
【0086】
たとえば、各トランジスタ22〜25は、NチャネルのMOSトランジスタであって、各ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。そして、各トランジスタ22〜25は、配線層111で被覆されている。
【0087】
画素トランジスタTrにおいて、転送トランジスタ22は、フォトダイオード21にて生成された信号電荷を、増幅トランジスタ23のゲートへ電気信号として出力するように構成されている。具体的には、転送トランジスタ22は、図6に示すように、フォトダイオード21とフローティングディフュージョンFDとの間において介在するように設けられている。そして、転送トランジスタ22は、転送線26からゲートに転送信号が与えられることによって、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を、フローティングディフュージョンFDに出力信号として転送する。
【0088】
画素トランジスタTrにおいて、増幅トランジスタ23は、転送トランジスタ22から出力された電気信号を増幅して出力するように構成されている。具体的には、増幅トランジスタ23は、図6に示すように、ゲートがフローティングディフュージョンFDに接続されている。また、増幅トランジスタ23は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースが選択トランジスタ24に接続されている。増幅トランジスタ23は、選択トランジスタ24がオン状態になるように選択されたときには、定電流源Iから定電流が供給されて、ソースフォロアとして動作する。このため、増幅トランジスタ23では、選択トランジスタ24に選択信号が供給されることによって、フローティングディフュージョンFDから出力された出力信号が増幅される。
【0089】
画素トランジスタTrにおいて、選択トランジスタ24は、選択信号が入力された際に、増幅トランジスタ23によって出力された電気信号を、垂直信号線27へ出力するように構成されている。具体的には、選択トランジスタ24は、図6に示すように、選択信号が供給されるアドレス線28にゲートが接続されている。選択トランジスタ24は、選択信号が供給された際にはオン状態になり、上記のように増幅トランジスタ23によって増幅された出力信号を、垂直信号線27に出力する。
【0090】
画素トランジスタTrにおいて、リセットトランジスタ25は、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットするように構成されている。具体的には、リセットトランジスタ25は、図6に示すように、リセット信号が供給されるリセット線29にゲートが接続されている。また、リセットトランジスタ25は、ドレインが電源電位供給線Vddに接続され、ソースがフローティングディフュージョンFDに接続されている。そして、リセットトランジスタ25は、リセット線29からリセット信号がゲートに供給された際に、フローティングディフュージョンFDを介して、増幅トランジスタ23のゲート電位を、電源電位にリセットする。
【0091】
図7は、本発明にかかる実施形態1において、画素Pから信号を読み出す際に、各部へ供給するパルス信号を示すタイミングチャートである。図7においては、(a)が選択信号を示し、(b)がリセット信号を示し、(c)が転送信号を示している。
【0092】
まず、図7に示すように、第1の時点t1において、選択トランジスタ24を導通状態にする。そして、第2の時点t2において、リセットトランジスタ25を導通状態にする。これにより、増幅トランジスタ23のゲート電位をリセットする。
【0093】
つぎに、第3の時点t3において、リセットトランジスタ25を非導通状態にする。そして、この後、リセットレベルに対応した電圧を、カラム回路4へ読み出す。
【0094】
つぎに、第4の時点t4において、転送トランジスタ22を導通状態にし、フォトダイオード21において蓄積された信号電荷を増幅トランジスタ23のゲートへ転送する。
【0095】
つぎに、第5の時点t5において、転送トランジスタ22を非導通状態にする。そして、この後、蓄積された信号電荷の量に応じた信号レベルの電圧を、カラム回路4へ読み出す。
【0096】
カラム回路4においては、先に読み出したリセットレベルと、後に読み出した信号レベルとを差分処理して、信号を蓄積する。これにより、画素Pごとに設けられた各トランジスタのVthのバラツキ等によって発生する固定的なパターンノイズが、キャンセルされる。
【0097】
上記のように画素を駆動する動作は、各トランジスタ22,24,25の各ゲートが、水平方向xに並ぶ複数の画素Pからなる行単位で接続されていることから、その行単位にて並ぶ複数の画素Pについて同時に行われる。具体的には、上述した垂直駆動回路3によって供給される選択信号によって、水平ライン(画素行)単位で垂直な方向に順次選択される。そして、タイミングジェネレータ8から出力される各種タイミング信号によって各画素のトランジスタが制御される。これにより、各画素Pにおける出力信号が垂直信号線27を通して画素列毎にカラム回路4に読み出される。
【0098】
そして、カラム回路4にて蓄積された信号が、水平駆動回路5によって選択されて、外部出力回路7へ順次出力される。
【0099】
(c)配線層111
第1半導体チップ100において、配線層111は、図4に示すように、半導体基板101において、カラーフィルタCFなどの各部が設けられた裏面(図4では下面)とは反対側の表面(図4では上面)に設けられている。
【0100】
配線層111は、図4に示すように、複数の配線111hと絶縁層111zとを含み、複数の配線111hが絶縁層111zで覆われるように設けられている。
【0101】
この配線層111においては、各配線111hが、適宜、各画素Pに電気的に接続するように形成されている。
【0102】
ここでは、各配線111hは、図6にて示した、転送線26,アドレス線28,垂直信号線27,リセット線29などの各配線として機能するように、絶縁層111z内に積層して形成されている。
【0103】
この他に、配線層111の側端部においては、配線層111の内側から側端部へ延在するように配線111hが形成されている。これらの配線111hは、図4に示すように、配線層111の側壁面において、配線111hの側面が露出するように設けられている。
【0104】
本実施形態では、配線層111の側端部では、複数の配線111hが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線111hのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0105】
(d)カラーフィルタCF
第1半導体チップ100において、カラーフィルタCFは、図4に示すように、半導体基板101の裏面(図4では下面)の側に設けられている。そして、カラーフィルタCFは、オンチップレンズMLが積層されている。
【0106】
カラーフィルタCFは、入射光Hを着色して、半導体基板101の受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、カラーフィルタCFは、着色顔料とフォトレジスト樹脂とを含む塗布液を、スピンコート法などのコーティング方法によって塗布して塗膜を形成後、リソグラフィ技術によって、その塗膜をパターン加工して形成される。
【0107】
図8は、本発明にかかる実施形態1において、カラーフィルタCFを示す図である。図8においては、カラーフィルタCFの上面を示している。
【0108】
図8に示すように、カラーフィルタCFは、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとを含む。レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれは、隣接しており、いずれかが、複数の画素Pのそれぞれに対応して設けられている。
【0109】
ここでは、図8に示すように、レッドフィルタ層CFRと、グリーンフィルタ層CFGと、ブルーフィルタ層CFBとのそれぞれが、ベイヤー配列BHで並ぶように配置されている。すなわち、複数のグリーンフィルタ層CFGが市松状になるように、対角方向へ並んで配置されている。そして、レッドフィルタ層CFRとブルーフィルタ層CFBとが、複数のグリーンフィルタ層CFGにおいて、対角方向に並ぶように配置されている。
【0110】
具体的には、カラーフィルタCFにおいて、レッドフィルタ層CFRは、赤色に対応する波長帯域(たとえば、625〜740nm)において光透過率が高く、入射光が赤色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、レッドフィルタ層CFRは、平面構造が、四角形状で形成されている。
【0111】
また、カラーフィルタCFにおいて、グリーンフィルタ層CFGは、緑色に対応する波長帯域(たとえば、500〜565nm)において光透過率が高く、入射光が緑色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、グリーンフィルタ層CFGは、平面構造が四角形状で形成されている。
【0112】
カラーフィルタCFにおいて、ブルーフィルタ層CFBは、青色に対応する波長帯域(たとえば、450〜485nm)において光透過率が高く、入射光が青色に着色されて受光面JSへ透過するように構成されている。たとえば、ブルーフィルタ層CFBは、平面構造が四角形状で形成されている。
【0113】
(e)オンチップレンズML
第1半導体チップ100において、オンチップレンズMLは、図4に示すように、半導体基板101の裏面(図4では下面)の側に設けられている。
【0114】
ここでは、オンチップレンズMLは、カラーフィルタCFの上面において、各画素Pに対応するように複数が配置されている。
【0115】
このオンチップレンズMLは、受光面JSの上方において、中心が縁よりも厚く形成された凸型レンズであり、入射光Hをフォトダイオード21の受光面JSへ集光するように構成されている。
たとえば、オンチップレンズMLは、感光性樹脂膜をフォトリソグラフィ技術でパターン加工した後に、リフロー処理でレンズ形状に変形させることで形成される。この他に、レンズ材膜上にレンズ形状のレジスト膜を形成後、エッチバック処理を実施することで、オンチップレンズMLを形成しても良い。
【0116】
(A−3−2)第2半導体チップ200について
第2半導体チップ200は、図4に示すように、半導体基板201と、配線層211とを含み、半導体基板201の表面に、配線層211が設けられている。
【0117】
第2半導体チップ200は、第1半導体チップ100に対面しており、その対面した面で第1半導体チップ100と貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200においては、第1半導体チップ100の配線層111に、配線層211が対面するように配置されている。そして、各配線層111,211が対面する面で貼り合わされている。第2半導体チップ200は、第1半導体チップ100よりも厚く、薄膜化される第1半導体チップ100を支持する支持基板として機能するように設けられている。
【0118】
そして、第2半導体チップ200は、図4に示すように、半導体基板201の側端部分から上面に渡って絶縁膜400で被覆されている。これと共に、第2半導体チップ200は、配線層211の側端部分から上面に渡って、導電層401が被覆されている。
【0119】
(a)半導体素子220
第2半導体チップ200においては、図4に示すように、シリコン基板である半導体基板201に、半導体素子220が設けられている。
【0120】
半導体素子220は、たとえば、MOSトランジスタであって、ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。
【0121】
図3に示したように、第2半導体チップ200には、制御回路領域200Sと、ロジック回路領域200Rとが設けられており、これらの領域に形成された垂直駆動回路3などの回路(図2参照)を、半導体素子220が構成している。
【0122】
そして、半導体素子220は、図4に示すように、配線層211で被覆されている。
【0123】
(b)配線層211
第2半導体チップ200において、配線層211は、図4に示すように、半導体基板201において、半導体素子220が設けられた面(図4では上面)に設けられている。
【0124】
配線層211は、図4に示すように、配線211hと絶縁層211zとを含み、絶縁層211z内において、半導体素子220などで構成された垂直駆動回路3などの回路(図2参照)に、配線211hが電気的に接続するように形成されている。
【0125】
また、各配線211hは、図4に示すように、配線層211の側壁面において、配線211hの側面が露出するように設けられている。具体的には、配線層211の側部では、複数の配線211hが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線211hのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0126】
(A−3−3)その他について
絶縁膜400は、図4に示すように、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101の側端部分を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201の側端部分から上面を被覆するように、設けられている。
【0127】
導電層401は、図4に示すように、第1半導体チップ100を構成する配線層111の側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分を被覆するように形成されている。
【0128】
具体的には、図4に示すように、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200との各配線層111,211では、側壁面にて配線111h,211hの側面が露出しており、この配線111h,211hの露出した側面を、導電層401が被覆している。ここでは、導電層401は、配線111h,211hの露出した両側面の間で一体になるように形成されており、側壁面にて両配線111h,211hを電気的に接続させている。
【0129】
また、図4に示すように、導電層401は、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して、延在するように形成されている。そして、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201において、配線層211が設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0130】
(B)製造方法
以下より、上記の固体撮像装置1を製造する製造方法の要部について説明する。
【0131】
図9〜図20は、本発明にかかる実施形態1において、固体撮像装置の製造方法を示す図である。
【0132】
ここで、図9〜図11は、固体撮像装置を製造する各工程を順次示している。
【0133】
図12〜図16は、図9〜図11で示す各工程で形成される固体撮像装置の要部を示す図であって、図4と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0134】
具体的には、図12は、図10(e)に示す図の一部を拡大している。図13は、図10(f)に示す図の一部を拡大している。図14は、図10(g)に示す図の一部を拡大している。図15は、図11(h)に示す図の一部を拡大している。図16は、図11(i)に示す図の一部を拡大して示している。図17は、図11(j)に示す図の一部を拡大して示している。
【0135】
そして、図18〜図20は、図9〜図11に続いて、固体撮像装置を製造する各工程を順次示している。図18〜図20は、図4と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0136】
本実施形態においては、図9〜図20に示すように、(a)〜(m)の各工程を経て、複数の固体撮像装置1が設けられたウエハを分割して、図4などに示す固体撮像装置1を製造する。
【0137】
各工程の詳細について説明する。
【0138】
(a)第1半導体チップ100の配線層111の形成
まず、図9(a)に示すように、第1半導体チップ100の配線層111を形成する。
【0139】
図9(a)では図示を省略しているが、配線層111の形成に先立って、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板101に、第1半導体チップ100を構成する画素Pを形成する(図4などを参照)。
【0140】
ここでは、半導体基板101において、複数の第1半導体チップ100を形成する領域のそれぞれに、フォトダイオード21や、転送トランジスタ22などの画素トランジスタTrなどの各部を形成する。具体的には、半導体基板101に対して不純物のイオン注入等する工程を経て、フォトダイオード21や画素トランジスタTrなどの各部を形成する。
【0141】
そして、図9(a)に示すように、半導体基板101の一方の面を被覆するように、配線層111を形成する。
【0142】
ここでは、図4で示したように、転送トランジスタ22などの画素トランジスタTrを設けた面を被覆するように、配線層111を形成する。具体的には、配線111hと層間絶縁膜とを交互に積層させることで、配線層111を形成する。
【0143】
このようにして、配線111hが絶縁層111z中に形成されている配線層111を、半導体基板101に積層する「第1配線層形成工程」を実施し、イメージングセンサチップである第1半導体チップ100の一部を形成する。
【0144】
(b)第2半導体チップ200の配線層211の形成
つぎに、図9(b)に示すように、第2半導体チップ200の配線層211を形成する。
【0145】
図9(b)では図示を省略しているが、配線層211の形成に先立って、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板201に、第2半導体チップ200を構成する半導体素子220を形成する(図4などを参照)。
【0146】
ここでは、半導体基板201において、複数の第2半導体チップ200を形成する領域のそれぞれに、MOSトランジスタなどの半導体素子220を形成する。具体的には、半導体基板201に対して不純物のイオン注入等する工程を経て、半導体素子220を形成する。
【0147】
そして、図9(b)に示すように、半導体基板201の一方の面を被覆するように、配線層211を形成する。
【0148】
ここでは、図4で示したように、MOSトランジスタなどの半導体素子220を設けた面を被覆するように、配線層211を形成する。具体的には、配線211hと層間絶縁膜とを交互に積層させることで、配線層211を形成する。
【0149】
このようにして、配線211hが絶縁層211z中に形成されている配線層211を、半導体基板201に積層する第2配線層形成工程を実施して、第2半導体チップ200を形成する。
【0150】
(c)半導体基板101,201の貼り合わせ
つぎに、図9(c)に示すように、2つの半導体基板101,201を対面させて貼り合わせる。
【0151】
ここでは、半導体基板101,201の配線層111,211を互いに対面させて、その対面した面において、貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0152】
この他に、プラズマ接合によって、2つの半導体基板101,201を貼り合わせてもよい。
【0153】
このように、第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層させる「チップ積層工程」を実施する。
【0154】
(d)半導体基板101の薄膜化
つぎに、図9(d)に示すように、半導体基板101を薄膜化する。
【0155】
ここでは、半導体基板101において配線層111が設けられた表面とは反対側の裏面を研磨することによって、半導体基板101について薄膜化処理を実施する。この「薄膜化工程」では、上記工程にて第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層して支持された状態で、半導体基板101について薄膜化処理を実施する。この処理については、半導体基板101に設けた絶縁膜や高濃度不純物領域をストッパー層として用いて終了する。
【0156】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101が薄膜化される。
【0157】
その後、図9(d)では図示を省略しているが、図4に示したように、カラーフィルタCF,オンチップレンズMLなどの各部を形成する。
【0158】
(e)溝TR1の形成
つぎに、図10(e)に示すように、半導体基板101および配線層111についてエッチング処理を実施することで、溝TR1を形成する。
【0159】
ここでは、半導体基板101が貫通するように、半導体基板101についてエッチング処理を実施する。
【0160】
そして、配線層111が貫通せずに凹状になるように、配線層111についてエッチング処理を実施する。
【0161】
具体的には、図12に示すように、固体撮像装置1のスクライブ領域LA1,LA2(図3参照)において、配線111hに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1を設ける。
【0162】
このようにして、第1半導体チップ100の側端部において、パッド電極PAD1の表面を露出させる「第1のパッド表面露出工程」を実施する。
【0163】
(f)第1半導体チップ100の検査
つぎに、図10(f)に示すように、第1半導体チップ100について検査を実施する。
【0164】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1に、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100を検査する。つまり、この「第1のチップ検査工程」では、第1半導体チップ100が複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100のそれぞれがイメージセンサとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0165】
具体的には、図13に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100の電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100の検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0166】
(g)ガラス基板300の設置
つぎに、図10(g)に示すように、ガラス基板300を設ける。
【0167】
ここでは、半導体基板101において配線層111が設けられた面とは反対側の面に、ガラス基板300を設ける。
【0168】
具体的には、図14に示すように、ガラス基板300を接着層301で接着する。
【0169】
ガラス基板300の設置によって、ダイシング処理などの後工程で発生する塵が第1半導体チップ100に混入することを防止可能であるので、装置の信頼性や歩留まりを向上させることができる。
【0170】
(h)溝TR2の形成
つぎに、図11(h)に示すように、半導体基板201および配線層211についてエッチング処理を実施することで、溝TR2を形成する。
【0171】
ここでは、半導体基板201が貫通するように、半導体基板101についてエッチング処理を実施する。
【0172】
そして、配線層211の一部を除去するように、配線層211についてエッチング処理を実施する。
【0173】
具体的には、図15に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において、配線211hに接続するように形成されたパッド電極PAD2の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR2を設ける。
【0174】
このようにして、第2半導体チップ200の側端部において、パッド電極PAD2の表面を露出させる「第2のパッド表面露出工程」を実施する。
【0175】
(i)第2半導体チップ200の検査
つぎに、図11(i)に示すように、第2半導体チップ200について検査を実施する。
【0176】
ここでは、上記工程で形成した溝TR2に、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第2半導体チップ200を検査する。つまり、この「第2のチップ検査工程」においては、第2半導体チップ200が複数設けられたウエハの状態で、第2半導体チップ200のそれぞれが信号処理回路としての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0177】
具体的には、図16に示すように、スクライブ領域LA1,LA2において露出しているパッド電極PAD2の表面に、プローバーPRを接触させることで、第2半導体チップ200の電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第2半導体チップ200の検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0178】
(j)溝TR3の形成
つぎに、図11(j)に示すように、配線層111,211およびガラス基板300についてダイシング加工を実施することで、溝TR3を形成する。
【0179】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100の間に形成した溝TR1と、複数の第2半導体チップ200の間に形成した溝TR2とを貫通させるように、ダイシング加工を実施する。
【0180】
そして、ガラス基板300の一部を除去するように、ガラス基板300についてダイシング加工を実施する。つまり、ガラス基板300の一部が残るようにハーフカットする。
【0181】
具体的には、図17に示すように、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200との各配線層111,211が、側壁面にて配線111h,211hの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR3を形成する。
【0182】
これにより、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが貼り合わされた固体撮像装置1が、ガラス基板300の一部によって結合された状態になる。
【0183】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1,PAD2についても、この配線111h,211hの側面を露出させるダイシング加工の際に、研削して除去する。
【0184】
このようにして、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積層した積層体の側端部において、第1半導体チップ100の配線111h、および、第2半導体チップ200の配線211hの側面を露出させる「側面露出工程」を実施する。
【0185】
(k)絶縁膜400の形成
つぎに、図18に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0186】
ここでは、第1半導体チップ100を構成する半導体基板101の側端部分、および、第2半導体チップ200を構成する半導体基板201の側端部分から上面を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0187】
この場合には、各配線層111,211の側壁面にて配線111h,211hの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0188】
(l)導電層401の形成
つぎに、図19に示すように、導電層401を形成する。
【0189】
ここでは、第1半導体チップ100を構成する配線層111の側端部分と、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0190】
つまり、配線層111,211の側端部分において露出した配線111h,211hを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。図示していないが、導電層401は、電源配線や信号配線などの配線111h,211hに対応するように、ストライプ状に形成されており、第1半導体チップ100と、第2半導体チップ200とを電気的に接続している。
【0191】
そして、これと共に、第2半導体チップ200を構成する配線層211の側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層211の上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0192】
(m)バンプ402の形成
つぎに、図20に示すように、バンプ402を形成する。
【0193】
ここでは、半導体基板201にて配線層211が設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層211の上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0194】
(n)固体撮像装置1への分離
つぎに、図4に示すように、固体撮像装置1に分離する。
【0195】
ここでは、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とが積層した固体撮像装置1が複数設けられているウエハ状態のものを、一の固体撮像装置1ごとに分割する。
【0196】
具体的には、ガラス基板300を溝TR3において複数の切断することで、固体撮像装置1に分割する。つまり、複数の固体撮像装置1を連結しているガラス基板300を、一の固体撮像装置1のそれぞれに分割するように切断する。
【0197】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置である固体撮像装置1は、第1半導体チップ100と、その第1半導体チップ100に積層された第2半導体チップ200とを有する。第1半導体チップ100は、側端部において側面が露出した配線(第1配線)111hを含む。また、第2半導体チップ200は、側端部において側面が露出した配線(第2配線)211hを含む。そして、各配線111h,211hは、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111h,211hの間が電気的に接続されている(図4参照)。
【0198】
このように、本実施形態では、複数の半導体チップ100,200が側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0199】
また、本実施形態においては、第1半導体チップ100に第2半導体チップ200を積層して支持させた後に、半導体基板101の薄膜化を実施する。このため、本実施形態では、均一に薄膜化を実施可能である。よって、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上を容易に実現できる。
【0200】
また、本実施形態においては、第1半導体チップ100のパッド電極PAD1の表面を露出させた後に、そのパッド電極PAD1の表面を用いて第1半導体チップ100について検査する。そして、そのパッド電極PAD1の表面の上方にガラス基板300を設置する。その後、第2半導体チップ200のパッド電極PAD2の表面を露出させた後に、そのパッド電極PAD2の表面を用いて第2半導体チップ200について検査する。このため、第1半導体チップ100および第2半導体チップ200の両者について、検査を実施することができる。よって、製造効率の向上、コストダウン、信頼性の向上を容易に実現できる。
【0201】
なお、上記においては、第1半導体チップ100と第2半導体チップ200とのそれぞれを、個別に検査する場合について示したが、これに限定されない。各チップの検査を省略して、最終的な積層チップ状態で装置の検査を実施しても良い。
【0202】
<2.実施形態2>
(A)装置構成
図21は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の要部を示す図である。図21は、図4と同様に、半導体装置の端部における断面を示している。
【0203】
図21に示すように、半導体装置1bは、第1半導体チップ100bと、第2半導体チップ200bと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0204】
図21に示すように、半導体装置1bは、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされている。本実施形態では、実施形態1と同様に、側端部において第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bの各配線111hb,211hbの間が導電層401で電気的に接続されている。しかし、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの各構成が、実施形態1と異なる。このように、本実施形態は、実施形態1と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0205】
(A−1)第1半導体チップ100bについて
第1半導体チップ100bは、図21に示すように、半導体基板101bと、配線層111bとを含み、半導体基板101bの表面に、配線層111bが設けられている。
【0206】
第1半導体チップ100bは、第2半導体チップ200bに対面しており、その対面した面で第2半導体チップ200bと貼り合わされている。ここでは、第1半導体チップ100bの配線層111bが、第2半導体チップ200bの配線層211bに対面するように配置されており、各配線層111b,211bが対面する面で貼り合わされている。
【0207】
そして、第1半導体チップ100bは、図21に示すように、半導体基板101bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400で被覆されている。また、第1半導体チップ100bは、配線層111bの側端部分が導電層401で被覆されている。
【0208】
そして、第1半導体チップ100bにおいては、図21に示すように、半導体基板101bにおいて配線層111bが設けられた面の側に、半導体素子22bが設けられている。
【0209】
半導体素子22bは、MIMキャパシタを含み、DRAMチップ(メモリチップ)を構成するように形成されている。たとえば、キャパシタ絶縁膜として、Ta2O5や、ZrO2を用いて形成されたMIMキャパシタを含む。この他に、フラッシュメモリを構成するように、半導体素子22bを形成しても良い。
【0210】
配線層111bは、図21に示すように、実施形態1と同様に、複数の配線111hbと絶縁層111zbとを含み、複数の配線111hbが絶縁層111zbで覆われるように設けられている。
【0211】
この配線層111bにおいては、各配線111hbが、適宜、半導体素子22bに電気的に接続するように形成されている。
【0212】
この他に、図21に示すように、配線層111bの側端部においては、配線層111bの内側から側端部へ延在するように配線111hbが形成されている。これらの配線111hbは、配線層111bの側壁面において、配線111hbの側面が露出するように設けられている。
【0213】
ここでは、複数の配線111hbが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線111hbのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0214】
(A−2)第2半導体チップ200bについて
第2半導体チップ200bは、図21に示すように、半導体基板201bと、配線層211bとを含み、半導体基板201bの表面に、配線層211bが設けられている。
【0215】
第2半導体チップ200bは、第1半導体チップ100bに対面しており、その対面した面で第1半導体チップ100bと貼り合わされている。ここでは、第2半導体チップ200bにおいては、第1半導体チップ100bの配線層111bに、配線層211が対面するように配置されている。そして、各配線層111b,211bが対面する面で貼り合わされている。
【0216】
そして、第2半導体チップ200bは、図21に示すように、半導体基板201bの側端部分に絶縁膜400で被覆されている。これと共に、第2半導体チップ200bは、配線層211bの側端部分において、導電層401が被覆されている。
【0217】
第2半導体チップ200bにおいては、図21に示すように、半導体基板201bに、半導体素子220bが設けられている。半導体素子220bは、たとえば、MOSトランジスタであって、ゲートが、たとえば、ポリシリコンを用いて形成されている。半導体素子220bは、第2半導体チップ200bにおいて演算処理回路を構成するように形成されている。
【0218】
そして、半導体素子220bは、図21に示すように、配線層211bで被覆されている。
【0219】
配線層211bは、図21に示すように、配線211hbと絶縁層211zbとを含み、絶縁層211zb内において、半導体素子220bなどで構成された回路に、配線211hbが電気的に接続するように形成されている。
【0220】
また、各配線211hbは、図21に示すように、配線層211bの側壁面において、配線211hbの側面が露出するように設けられている。具体的には、配線層211bの側部では、複数の配線211hbが深さ方向zにおいて間を隔てて積み重なるように設けられており、この複数の配線211hbのそれぞれの側面が露出するように設けられている。
【0221】
(A−3)その他について
絶縁膜400は、図21に示すように、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bの側端部分から上面を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分を被覆するように、設けられている。
【0222】
導電層401は、図21に示すように、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分を被覆するように形成されている。
【0223】
具体的には、導電層401は、配線111hb,211hbの露出した両側面の間で一体になるように形成されており、側壁面にて両配線111hb,211hbを電気的に接続させている。
【0224】
また、導電層401は、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して、延在するように形成されている。そして、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bにおいて、配線層111bが設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0225】
(B)製造方法
以下より、上記の半導体装置1bを製造する製造方法の要部について説明する。
【0226】
図22〜図29は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【0227】
ここで、図22,図23は、半導体装置1bを製造する各工程を順次示している。
【0228】
図24〜図26は、図22,図23で示す各工程で形成される半導体装置の要部を示す図であって、図21と同様に、半導体装置1bの端部における断面を示している。
【0229】
具体的には、図24は、図23(e)に示す図の一部を拡大している。図25は、図23(f)に示す図の一部を拡大している。図26は、図23(g)に示す図の一部を拡大している。
【0230】
そして、図27〜図29は、図22,図23に続いて、半導体装置を製造する各工程を順次示している。図27〜図29は、図21と同様に、半導体装置1bの端部における断面を示している。
【0231】
本実施形態においては、図22〜図29に示すように、(a)〜(j)の各工程を経て、複数の半導体装置1bが設けられたウエハを分割して、図21に示す半導体装置1bを製造する。
【0232】
各工程の詳細について説明する。
【0233】
(a)第1半導体チップ100bの配線層111bの形成
まず、図22(a)に示すように、第1半導体チップ100bの配線層111bを形成する。
【0234】
図22(a)では図示を省略しているが、たとえば、厚みが数100μmである半導体基板101bに、半導体素子22bを形成する(図21などを参照)。そして、半導体基板101bの一方の面を被覆するように、配線層111bを形成する。
【0235】
(b)第2半導体チップ200bの配線層211bの形成
つぎに、図22(b)に示すように、第2半導体チップ200bの配線層211bを形成する。
【0236】
図22(b)では図示を省略しているが、半導体基板201bに半導体素子220bを形成する(図21などを参照)。そして、半導体基板201bの一方の面を被覆するように、配線層211cを形成する。
【0237】
(c)半導体基板101b,201bの貼り合わせ
つぎに、図22(c)に示すように、2つの半導体基板101b,201bを対面させて貼り合わせる。
【0238】
ここでは、半導体基板101b,201bの配線層111b,211bを互いに対面させて、その対面した面において貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0239】
(d)半導体基板101bの薄膜化
つぎに、図22(d)に示すように、半導体基板101bを薄膜化する。
【0240】
ここでは、半導体基板101bにおいて配線層111bが設けられた面とは反対側の面を研磨することによって、半導体基板101bについて薄膜化処理を実施する。
【0241】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101bが薄膜化される。
【0242】
(e)溝TR1bの形成
つぎに、図23(e)に示すように、半導体基板101bおよび配線層111bについてエッチング処理を実施することで、溝TR1bを形成する。
【0243】
ここでは、半導体基板101bが貫通するように、半導体基板101bについてエッチング処理を実施する。
【0244】
そして、配線層111bが貫通せずに凹状になるように、配線層111bについてエッチング処理を実施する。
【0245】
具体的には、図24に示すように、複数の第1半導体チップ100bの間のスクライブ領域において、配線111hbに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1bを設ける。
【0246】
(f)第1半導体チップ100bの検査
つぎに、図23(f)に示すように、第1半導体チップ100bについて検査を実施する。
【0247】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1bに、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100bを検査する。つまり、第1半導体チップ100bが複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100bのそれぞれがメモリとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0248】
具体的には、図25に示すように、スクライブ領域において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100bの電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100bの検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0249】
(g)溝TR2bの形成
つぎに、図23(g)に示すように、半導体基板201bおよび配線層211bについて、ダイシング加工を実施することで、溝TR2bを形成する。
【0250】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100bの間に形成した溝TR1bの部分を更にダイシングし、半導体基板201bの一部を残す。
【0251】
具体的には、図26に示すように、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの各配線層111b,211bについて、側壁面にて配線111hb,211hbの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR2b形成する。
【0252】
これにより、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされた半導体装置1bが、半導体基板201bの一部によって結合された状態になる。
【0253】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1についても、このダイシング加工によって研削して除去する。
【0254】
(h)絶縁膜400の形成
つぎに、図27に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0255】
ここでは、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板101bの側端部分から上面、および、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0256】
この場合には、各配線層111b,211bの側壁面にて配線111hb,211hbの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0257】
(i)導電層401の形成
つぎに、図28に示すように、導電層401を形成する。
【0258】
ここでは、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分と、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0259】
つまり、配線層111b,211bの側端部分において露出した配線111hb,211hbを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。
【0260】
そして、これと共に、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層111bの上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0261】
(j)バンプ402の形成
つぎに、図29に示すように、バンプ402を形成する。
【0262】
ここでは、半導体基板101bにて配線層111bが設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層111bの上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0263】
(k)半導体装置1bへの分離
つぎに、図21に示したように、半導体装置1bに分離する。
【0264】
ここでは、複数の半導体装置1bを連結している半導体基板201bを、一の半導体装置1bのそれぞれに分割するように切断する。
【0265】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態においては、半導体装置1bは、第1半導体チップ100bと、その第1半導体チップ100bに積層された第2半導体チップ200bとを有する。第1半導体チップ100bは、側端部において側面が露出した配線111hb(第1配線)を含む。また、第2半導体チップ200bは、側端部において側面が露出した配線211hb(第2配線)を含む。そして、各配線111hb,211hbは、第1半導体チップ100bおよび第2半導体チップ200bの側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111hb,211hbの間が電気的に接続されている(図21参照)。
【0266】
このように、本実施形態では、実施形態1と同様に、複数の半導体チップ100b,200bが側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0267】
また、本実施形態では、メモリチップである第1半導体チップ100bについて薄膜化している。このため、記憶データの損傷であるソフトエラーの発生を抑制することができる。
【0268】
図30は、本発明にかかる実施形態2において、半導体装置1bに、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した様子を示す図である。
【0269】
図30に示すように、アルファ線、または、宇宙線の粒子が入射した場合には、電子−正孔対が発生して、メモリチップである第1半導体チップ100bにおいて記憶データを損傷し、ソフトエラーが発生する場合がある。
【0270】
しかし、第1半導体チップ100bを薄膜化することで、電子−正孔対の発生を抑制可能である。よって、記憶データの損傷であるソフトエラーの発生を抑制することができるので、装置の信頼性を向上させることができる。
【0271】
たとえば、メモリチップの膜厚を5〜15μmにすることで、通常のメモリチップよりも、1/10〜1/80の膜厚になるので、ソフトエラーの発生確率を、1/10以下に低減させることができる。
【0272】
<3.実施形態3>
(A)装置構成
図31は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の要部を示す図である。図31は、図21と同様に、半導体装置の端部における断面を示している。
【0273】
図31に示すように、半導体装置1cは、第1半導体チップ100cと、第2半導体チップ200cと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。
【0274】
図31に示すように、半導体装置1cは、「3次元積層チップ構造」であって、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとが貼り合わされている。本実施形態では、実施形態2と同様に、側端部において第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cの各配線111hc,211hcの間が導電層401で電気的に接続されている。しかし、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとの各構成が、実施形態2と異なる。このように、本実施形態は、実施形態2と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0275】
(A−1)第1半導体チップ100cについて
第1半導体チップ100cは、図31に示すように、半導体基板101cと、配線層111cとを含み、半導体基板101cの表面に、配線層111cが設けられている。
【0276】
第1半導体チップ100cにおいては、実施形態2と同様に、半導体基板101cにおいて配線層111cが設けられた面の側に、半導体素子22cが設けられている。
【0277】
ここでは、半導体素子22cは、実施形態2と異なり、たとえば、MOSトランジスタを含むように形成されている。本実施形態においては、実施形態2と異なり、半導体素子22cは、第1半導体チップ100cが高速デバイスとして機能するように、SOI(Silicon on Insulator)基板を薄膜化することで形成されている。たとえば、半導体層の膜厚を0.05μm以下にすることで、完全空乏型(FD)のSOIデバイスを形成できる。また、半導体層の膜厚を0.1μm以下にすることで、部分空乏型(PD)のSOIデバイスを形成できる。
【0278】
その他の部分については、第1半導体チップ100cは、実施形態2と同様に形成されている。
【0279】
つまり、図31に示すように、配線層111cの側端部においては、配線層111cの内側から側端部へ延在するように配線111hcが形成されている。そして、これらの配線111hcは、配線層111cの側壁面において、配線111hcの側面が露出するように設けられている。
【0280】
(A−2)第2半導体チップ200cについて
第2半導体チップ200cは、図31に示すように、半導体基板201cと、配線層211cとを含み、半導体基板201cの表面に、配線層211cが設けられている。
【0281】
第2半導体チップ200cにおいては、実施形態2と同様に、半導体基板201cにおいて配線層211cが設けられた面の側に、半導体素子220cが設けられている。
【0282】
半導体素子220cは、実施形態2と同様に、半導体素子220bは、第2半導体チップ200cにおいて演算処理回路を構成するように形成されている。
【0283】
その他の部分についても、第2半導体チップ200cは、実施形態2と同様に形成されている。
【0284】
つまり、図31に示すように、配線層211cの側端部においては、配線層211cの内側から側端部へ延在するように配線211hcが形成されている。そして、これらの配線211hcは、配線層211cの側壁面において、配線211hcの側面が露出するように設けられている。
【0285】
(A−3)その他について
第1半導体チップ100cおよび第2半導体チップ200c以外の部材である絶縁膜400,導電層401,バンプ402については、実施形態2と同様に設けられている。
【0286】
(B)製造方法
以下より、上記の半導体装置1cを製造する製造方法の要部について説明する。
【0287】
図32〜図41は、本発明にかかる実施形態3において、半導体装置の製造方法を示す図である。
【0288】
ここで、図32,図33は、半導体装置1cを製造する各工程を順次示している。
【0289】
図34〜図38は、図32,図33で示す各工程で形成される半導体装置の要部を示す図であって、図31と同様に、半導体装置1cの端部における断面を示している。
【0290】
具体的には、図34は、図32(a)に示す図の一部を拡大している。図35は、図32(d)に示す図の一部を拡大している。図36は、図33(e)に示す図の一部を拡大している。図37は、図33(f)に示す図の一部を拡大している。図38は、図33(g)に示す図の一部を拡大している。
【0291】
そして、図39〜図41は、図32,図33に続いて、半導体装置を製造する各工程を順次示している。図39〜図41は、図31と同様に、半導体装置1cの端部における断面を示している。
【0292】
本実施形態においては、図32〜図41に示すように、(a)〜(j)の各工程を経て、複数の半導体装置1cが設けられたウエハを分割して、図31に示す半導体装置1cを製造する。
【0293】
各工程の詳細について説明する。
【0294】
(a)第1半導体チップ100cの配線層111cの形成
まず、図32(a)に示すように、第1半導体チップ100cの配線層111cを形成する。
【0295】
図32(a)では図示を省略しているが、たとえば、半導体基板101cとしてSOI基板を準備する。そして、そのSOI基板である半導体基板101cに半導体素子22cを形成する(図31などを参照)。
【0296】
たとえば、図34に示すように、MOSトランジスタを半導体素子22cとして形成する。
【0297】
具体的には、半導体基板101c(SOI基板のシリコン層の部分)の上層部分に、素子分離部STIを形成する。素子分離部STIは、半導体基板101cの上層部分にトレンチを形成後、そのトレンチ内部に絶縁材料を埋め込むことで形成される。たとえば、SiO2とSi3N4を埋め込むことで形成する。つまり、STI(Shallow Trench Isolation)構造で素子分離部STIを形成する。
【0298】
そして、その素子分離部STIで区画された領域内に、半導体素子22cを設ける。ここでは、半導体基板101cの上面にゲート絶縁膜221zを形成後、そのゲート絶縁膜221z上に、ゲート電極221gを設ける。そして、ゲート電極221gを自己整合マスクとして用いて、半導体基板101cに不純物をイオン注入することで、ソース・ドレイン領域222a,222bを形成する。
【0299】
この後、実施形態2と同様にして、半導体基板101cの一方の面を被覆するように、配線層111cを形成する。
【0300】
(b)第2半導体チップ200cの配線層211cの形成
つぎに、図32(b)に示すように、第2半導体チップ200cの配線層211cを形成する。
【0301】
図32(b)では図示を省略しているが、半導体基板201cに半導体素子220cを形成する(図31などを参照)。そして、半導体基板201cの一方の面を被覆するように、配線層211cを形成する。
【0302】
(c)半導体基板101c,201cの貼り合わせ
つぎに、図32(c)に示すように、2つの半導体基板101c,201cを対面させて貼り合わせる。
【0303】
ここでは、半導体基板101c,201cの配線層111c,211cを互いに対面させて、その対面した面において貼り合わせる。たとえば、接着剤を用いて、両者を貼り合わせる。
【0304】
(d)半導体基板101cの薄膜化
つぎに、図32(d)に示すように、半導体基板101cを薄膜化する。
【0305】
ここでは、半導体基板101cにおいて配線層111cが設けられた面とは反対側の面を研磨することによって、半導体基板101cについて薄膜化処理を実施する。
【0306】
これにより、たとえば、厚みが2〜10μmになるように、半導体基板101cが薄膜化される。
【0307】
具体的には、図35に示すように、素子分離部STIを研磨ストッパーとして用いることで、薄膜化処理を終了させる。
【0308】
(e)溝TR1cの形成
つぎに、図33(e)に示すように、半導体基板101cおよび配線層111cについてエッチング処理を実施することで、溝TR1cを形成する。
【0309】
ここでは、半導体基板101cが貫通するように、半導体基板101cについてエッチング処理を実施する。
【0310】
そして、配線層111cが貫通せずに凹状になるように、配線層111cについてエッチング処理を実施する。
【0311】
具体的には、図36に示すように、複数の第1半導体チップ100cの間のスクライブ領域において、配線111hcに接続するパッド電極PAD1の表面が露出するように、エッチング処理を実施して、溝TR1cを設ける。
【0312】
(f)第1半導体チップ100bの検査
つぎに、図33(f)に示すように、第1半導体チップ100cについて検査を実施する。
【0313】
ここでは、上記工程で形成した溝TR1cに、電気測定用の一対のプローバーPRを挿入することで、第1半導体チップ100cを検査する。つまり、第1半導体チップ100cが複数設けられたウエハの状態で、第1半導体チップ100cのそれぞれが高速デバイスとしての所定の特性を発揮可能かどうかを検査する。
【0314】
具体的には、図37に示すように、スクライブ領域において露出しているパッド電極PAD1の表面に、プローバーPRを接触させることで、第1半導体チップ100cの電気的な特性を測定する。そして、この測定結果に基づいて、第1半導体チップ100cの検査について、合否を判定する。合格である場合には、次工程へ進む。これに対して、不合格である場合には、たとえば、製造を停止する。
【0315】
(g)溝TR2cの形成
つぎに、図33(g)に示すように、半導体基板201cおよび配線層211cについて、ダイシング加工を実施することで、溝TR2cを形成する。
【0316】
ここでは、上記の工程で複数の第1半導体チップ100cの間に形成した溝TR1の部分を更にダイシングし、半導体基板201cの一部を残す。
【0317】
具体的には、図38に示すように、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとの各配線層111c,211cについて、側壁面にて配線111hc,211hcの側面が露出した状態になるように、ダイシングして、溝TR2c形成する。
【0318】
これにより、第1半導体チップ100cと第2半導体チップ200cとが貼り合わされた半導体装置1cが、半導体基板201cの一部によって結合された状態になる。
【0319】
なお、検査において用いたパッド電極PAD1についても、このダイシング加工によって研削して除去する。
【0320】
(h)絶縁膜400の形成
つぎに、図39に示すように、絶縁膜400を形成する。
【0321】
ここでは、第1半導体チップ100cを構成する半導体基板101cの側端部分から上面、および、第2半導体チップ200cを構成する半導体基板201cの側端部分を、たとえば、エポキシ樹脂などの樹脂で被覆させることで、絶縁膜400を形成する。
【0322】
この場合には、各配線層111c,211cの側壁面にて配線111hc,211hcの側面が露出した状態を保つように、絶縁膜400を形成する。たとえば、プリント配線基板の印刷技術を用いて、絶縁膜400を形成する。
【0323】
(i)導電層401の形成
つぎに、図40に示すように、導電層401を形成する。
【0324】
ここでは、第1半導体チップ100cを構成する配線層111cの側端部分と、第2半導体チップ200cを構成する配線層211cの側端部分との両者を被覆するように、導電層401を形成する。
【0325】
つまり、配線層111c,211cの側端部分において露出した配線111hc,211hcを、導電層401が電気的に接続するように、導電層401を形成する。
【0326】
そして、これと共に、第1半導体チップ100cを構成する配線層111cの側端部分から上面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように、導電層401を形成する。このように、配線層111cの上面において、接続用のパッドとして機能するように、導電層401を形成する。
【0327】
(j)バンプ402の形成
つぎに、図41に示すように、バンプ402を形成する。
【0328】
ここでは、半導体基板101cにて配線層111cが設けられた面とは反対側の面において、絶縁膜400および導電層401を介在するように、バンプ402を形成する。つまり、配線層111cの上面において、導電層401が接続用のパッドとして機能する部分に、バンプ402を形成する。
【0329】
(k)半導体装置1bへの分離
つぎに、図31に示したように、半導体装置1cに分離する。
【0330】
ここでは、複数の半導体装置1cを連結している半導体基板201cを、一の半導体装置1cのそれぞれに分割するように切断する。
【0331】
(C)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置1cは、第1半導体チップ100cと、その第1半導体チップ100cに積層された第2半導体チップ200cとを有する。第1半導体チップ100cは、側端部において側面が露出した配線111hc(第1配線)を含む。また、第2半導体チップ200cは、側端部において側面が露出した配線211hc(第2配線)を含む。そして、各配線111hc,211hcは、第1半導体チップ100cおよび第2半導体チップ200cの側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって両配線111hc,211hcの間が電気的に接続されている(図31参照)。
【0332】
このように、本実施形態では、実施形態1と同様に、複数の半導体チップ100c,200cが側壁部分で電気的に接続されており、両者の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0333】
<4.実施形態4>
(A)装置構成
図42は、本発明にかかる実施形態4において、半導体装置の要部を示す図である。図42は、図21と同様に、固体撮像装置の端部における断面を示している。
【0334】
図42に示すように、半導体装置1dは、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bと、第2半導体チップ200bと、絶縁膜400と、導電層401と、バンプ402とを含む。この他に、半導体装置1dは、実施形態1と異なり、第3半導体チップ100dと、ガラス基板300dとを更に有する。そして、絶縁膜400と導電層401とバンプ402とのそれぞれが設けられた位置が、実施形態2と異なる。このように、本実施形態は、実施形態2と同様な点および相違する点を含む。このため、重複する部分については、適宜、記載を省略する。
【0335】
図42に示すように、半導体装置1dは、「3次元積層チップ構造」であって、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとが貼り合わされている。
【0336】
この他に、第1半導体チップ100bにおいて、第2半導体チップ200bが貼り合わされた面とは反対側の面に、第3半導体チップ100dが貼り合わされている。
【0337】
第3半導体チップ100dは、実施形態1で示した第1半導体チップ100と同様に構成されている。すなわち、第3半導体チップ100dは、「裏面照射型」のイメージセンサチップであって、半導体基板101と、配線層111とを含み、半導体基板101の表面に、配線層111が設けられている。
【0338】
そして、図42に示すように、第3半導体チップ100dにおいて第1半導体チップ100bに対面した面とは反対側の面にガラス基板300が貼り合わされている。
機能する。
【0339】
絶縁膜400は、図42に示すように、第1半導体チップ100bを構成する半導体基板201の側端部分を被覆するように設けられている。また、絶縁膜400は、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bの側端部分から下面を被覆するように、設けられている。これと共に、絶縁膜400は、第3半導体チップ100dを構成する半導体基板101の側端部分を被覆するように設けられている。
【0340】
導電層401は、図42に示すように、実施形態2と同様に、第1半導体チップ100bを構成する配線層111bの側端部分を被覆するように形成されている。また、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分を被覆するように形成されている。さらに、本実施形態では、導電層401は、第3半導体チップ100dを構成する配線層111の側端部分を被覆するように形成されている。
【0341】
具体的には、図42に示すように、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bと第3半導体チップ100dの各配線層111b,211b,111では、側壁面にて配線111hb,211hb,111hの側面が露出している。導電層401は、この配線111h,211h,111の露出した側面を一体で被覆しており、各配線111h,211h,111の間を電気的に接続させている。
【0342】
また、図42に示すように、導電層401は、第2半導体チップ200bを構成する配線層211bの側端部分から下面に渡って、絶縁膜400を介して延在するように形成されている。そして、第2半導体チップ200bを構成する半導体基板201bにおいて、配線層211bが設けられた面とは反対側の面では、絶縁膜400および導電層401を介して、バンプ402が設けられている。
【0343】
なお、本実施形態では、第1半導体チップ100bは、第3半導体チップ100dから出力されるデータ信号を記憶するメモリチップとして機能する。また、第2半導体チップ200bは、実施形態1の第2半導体チップ200と同様に、第3半導体チップ100dから出力されるデータ信号を処理する信号処理ロジックチップ等として機能する。
【0344】
(B)まとめ
以上のように、本実施形態において、半導体装置1dは、第1半導体チップ100bと第2半導体チップ200bとの他に、第1半導体チップ100bに積層された第3半導体チップ100dを有する。第3半導体チップ100dは、側端部において側面が露出した配線111hdを含む。そして、各半導体チップ100b,200b,100dの各配線111hb,211hb,111hdは、側端部にて露出した側面が、導電層401で被覆されている。つまり、導電層401によって電気的に接続されている(図42参照)。
【0345】
このように、本実施形態では、実施形態2と同様に、複数の半導体チップ100b,200b,100dが側壁部分で電気的に接続されており、各チップ間の電気的な接続のために、半導体基板の面にパッド電極を設ける必要がない。よって、本実施形態は、装置の占有面積を縮小することができ、小型化を容易に実現することができる。
【0346】
<5.その他>
本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形例を採用することができる。
【0347】
上記の実施形態においては、半導体装置が固体撮像装置である場合、その固体撮像装置をカメラに適用する場合について説明したが、これに限定されない。スキャナーやコピー機などのように、固体撮像装置を備える他の電子機器に適用しても良い。
【0348】
また、上記の実施形態においては、2つまたは3つの半導体チップを積層する場合について説明したが、これに限定されない。4つ以上の半導体チップを積層する場合において、本発明を適用しても良い。
【0349】
その他、上記の各実施形態を、適宜、組み合わせても良い。
【0350】
なお、上記の実施形態において、固体撮像装置1、半導体装置1b,1c,1dは、本発明の半導体装置に相当する。また、上記の実施形態において、フォトダイオード21は、本発明の光電変換部に相当する。また、上記の実施形態において、第1半導体チップ100,100b,100c、および、第3半導体チップ100dは、本発明の第1半導体チップに相当する。また、上記の実施形態において、第2半導体チップ200,200b,200cは、本発明の第2半導体チップに相当する。また、上記の実施形態において、配線層111,111b,111c,111dは、本発明の第1配線層に相当する。また、上記の実施形態において、配線111h,111hb,111hc,111hdは、本発明の第1配線に相当する。また、上記の実施形態において、配線層211,211b,211cは、本発明の第2配線層に相当する。また、上記の実施形態において、配線211h,211hb,211hcは、本発明の第2配線に相当する。また、上記の実施形態において、導電層401は、本発明の導電層に相当する。また、上記の実施形態において、半導体基板101,101b,101cは、本発明の第1半導体基板に相当する。また、上記の実施形態において、半導体基板201,201b,201cは、本発明の第2半導体基板に相当する。また、上記の実施形態において、パッド電極PAD1は、本発明の第1パッド電極に相当する。また、上記の実施形態において、パッド電極PAD2は、本発明の第2パッド電極に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(a)などで示した工程は、本発明の第1配線層形成工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(b)などで示した工程は、本発明の第2配線層形成工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(c)などで示した工程は、本発明のチップ積層工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図9の(d)などで示した工程は、本発明の薄膜化工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(e)などで示した工程は、本発明の第1のパッド表面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(f)などで示した工程は、本発明の第1のチップ検査工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(g)などで示した工程は、本発明の基板設置工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(h)などで示した工程は、本発明の第2のパッド表面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(i)などで示した工程は、本発明の第2のチップ検査工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図10の(j)などで示した工程は、本発明の側面露出工程に相当する。また、上記の実施形態1において、図19などで示した工程は、本発明の導電層形成工程に相当する。
【符号の説明】
【0351】
1:固体撮像装置、1b,1c,1d:半導体装置、3:垂直駆動回路、4:カラム回路、5:水平駆動回路、7:外部出力回路、7a:AGC回路、7b:ADC回路、8:タイミングジェネレータ、21:フォトダイオード、22:転送トランジスタ、22b,22c:半導体素子、23:増幅トランジスタ、24:選択トランジスタ、25:リセットトランジスタ、26:転送線、27:垂直信号線、28:アドレス線、29:リセット線、40:カメラ、42:光学系、43:駆動回路部、44:信号処理部、100,100b,100c:第1半導体チップ、100d:第3半導体チップ、101,101b,101c,201,201b,201c:半導体基板、111,111b,111c,211,211b,211c:配線層、配線:111h,111hb,111hc,111hd,211h,211hb,211hc、絶縁層:111z,111zb,111zc,211z,211zb、200R:ロジック回路領域、200S:制御回路領域、200,200b,200c:第2半導体チップ、220,220b,220c:半導体素子、300,300d:ガラス基板、301:接着層、400:絶縁膜、401:導電層、P:画素、PA:画素領域、PAD1,PAD2:パッド電極、PB:画素分離部、PS:撮像面
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1半導体チップと、
前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップと
を具備しており、
前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、
前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、
前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、前記導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている、
半導体装置。
【請求項2】
前記第1半導体チップは、前記第2半導体チップよりも薄く、
前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップを支持する支持基板として設けられている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1半導体チップは、光電変換部を含む画素が形成されており、
前記光電変換部は、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面から入射する入射光を受光するように設けられている、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1半導体チップは、半導体メモリ素子を含む、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1半導体チップは、SOI(Silicon on Insulator)基板に形成された半導体素子を含む、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2半導体チップは、信号処理回路を含む、
請求項3から5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1半導体チップは、
第1半導体基板と、
前記第1半導体基板に積層され、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層と
を有し、
前記第2半導体チップは、
第2半導体基板と、
前記第2半導体基板に積層され、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層と
を有し、
前記第1配線層と前記第2配線層とが対面しており、当該対面した面において、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが貼り合わされている、
請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項8】
第1半導体チップに第2半導体チップを積層するチップ積層工程と、
前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが積層した積層体の側端部において、前記第1半導体チップに形成された第1配線の側面を露出させると共に、前記第2半導体チップに形成された第2配線の側面を露出させる側面露出工程と、
前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した前記第1配線および前記第2配線の側面を被覆するように、導電層を設けることによって、前記第1配線と前記第2配線との間を電気的に接続させる導電層形成工程と
を有する、
半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1半導体チップを形成する工程は、
前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層を、第1半導体基板に積層する第1配線層形成工程
を含み、
前記第2半導体チップを形成する工程は、
前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層を、第2半導体基板に積層する第2配線層形成工程
を含み、
前記チップ積層工程においては、前記第1配線層と前記第2配線層とを対面させ、当該対面した面で、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを貼り合わせる、
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1半導体チップを形成する工程は、
前記第1半導体基板を薄膜化する薄膜化工程
を含み、
前記薄膜化工程においては、前記チップ積層工程にて前記第1半導体チップに前記第2半導体チップを積層して支持させた後に、前記第1半導体基板を薄膜化する、
請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1半導体チップの側端部において、前記第1配線に電気的に接続するように形成された第1パッド電極の表面を露出させる第1のパッド表面露出工程と、
前記第1パッド電極を用いて前記第1半導体チップについて検査する第1のチップ検査工程と
を有し、
前記第1のパッド表面露出工程と前記第1のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、
前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第1パッド電極を除去する、
請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記第2半導体チップの側端部において、前記第2配線に電気的に接続するように形成された第2パッド電極の表面を露出させる第2のパッド表面露出工程と、
前記第2パッド電極を用いて前記第2半導体チップについて検査する第2のチップ検査工程と
を有し、
前記第2のパッド表面露出工程と前記第2のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、
前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第2パッド電極を除去する、
請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面に対面するように基板を設置する基板設置工程
を有し、
前記第1のチップ検査工程と前記第2のパッド表面露出工程との間に、前記基板設置工程を実施する、
請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
第1半導体チップと、
前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップと
を具備しており、
前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、
前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、
前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記該第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、当該導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている、
電子機器。
【請求項1】
第1半導体チップと、
前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップと
を具備しており、
前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、
前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、
前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、前記導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている、
半導体装置。
【請求項2】
前記第1半導体チップは、前記第2半導体チップよりも薄く、
前記第2半導体チップは、前記第1半導体チップを支持する支持基板として設けられている、
請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第1半導体チップは、光電変換部を含む画素が形成されており、
前記光電変換部は、前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面から入射する入射光を受光するように設けられている、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第1半導体チップは、半導体メモリ素子を含む、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1半導体チップは、SOI(Silicon on Insulator)基板に形成された半導体素子を含む、
請求項2に記載の半導体装置。
【請求項6】
前記第2半導体チップは、信号処理回路を含む、
請求項3から5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項7】
前記第1半導体チップは、
第1半導体基板と、
前記第1半導体基板に積層され、前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層と
を有し、
前記第2半導体チップは、
第2半導体基板と、
前記第2半導体基板に積層され、前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層と
を有し、
前記第1配線層と前記第2配線層とが対面しており、当該対面した面において、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが貼り合わされている、
請求項1から5のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項8】
第1半導体チップに第2半導体チップを積層するチップ積層工程と、
前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとが積層した積層体の側端部において、前記第1半導体チップに形成された第1配線の側面を露出させると共に、前記第2半導体チップに形成された第2配線の側面を露出させる側面露出工程と、
前記第1半導体チップおよび前記第2半導体チップの側端部にて露出した前記第1配線および前記第2配線の側面を被覆するように、導電層を設けることによって、前記第1配線と前記第2配線との間を電気的に接続させる導電層形成工程と
を有する、
半導体装置の製造方法。
【請求項9】
前記第1半導体チップを形成する工程は、
前記第1配線が絶縁層中に形成されている第1配線層を、第1半導体基板に積層する第1配線層形成工程
を含み、
前記第2半導体チップを形成する工程は、
前記第2配線が絶縁層中に形成されている第2配線層を、第2半導体基板に積層する第2配線層形成工程
を含み、
前記チップ積層工程においては、前記第1配線層と前記第2配線層とを対面させ、当該対面した面で、前記第1半導体チップと前記第2半導体チップとを貼り合わせる、
請求項8に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項10】
前記第1半導体チップを形成する工程は、
前記第1半導体基板を薄膜化する薄膜化工程
を含み、
前記薄膜化工程においては、前記チップ積層工程にて前記第1半導体チップに前記第2半導体チップを積層して支持させた後に、前記第1半導体基板を薄膜化する、
請求項9に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項11】
前記第1半導体チップの側端部において、前記第1配線に電気的に接続するように形成された第1パッド電極の表面を露出させる第1のパッド表面露出工程と、
前記第1パッド電極を用いて前記第1半導体チップについて検査する第1のチップ検査工程と
を有し、
前記第1のパッド表面露出工程と前記第1のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、
前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第1パッド電極を除去する、
請求項10に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項12】
前記第2半導体チップの側端部において、前記第2配線に電気的に接続するように形成された第2パッド電極の表面を露出させる第2のパッド表面露出工程と、
前記第2パッド電極を用いて前記第2半導体チップについて検査する第2のチップ検査工程と
を有し、
前記第2のパッド表面露出工程と前記第2のチップ検査工程とを、前記側面露出工程の前に実施し、
前記側面露出工程において前記第1配線および前記第2配線の側面を露出させる際に、前記第2パッド電極を除去する、
請求項11に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項13】
前記第1半導体チップにおいて前記第2半導体チップが積層された面とは反対側の面に対面するように基板を設置する基板設置工程
を有し、
前記第1のチップ検査工程と前記第2のパッド表面露出工程との間に、前記基板設置工程を実施する、
請求項12に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項14】
第1半導体チップと、
前記第1半導体チップに積層された第2半導体チップと
を具備しており、
前記第1半導体チップは、当該第1半導体チップの側端部において側面が露出した第1配線を含み、
前記第2半導体チップは、当該第2半導体チップの側端部において側面が露出した第2配線を含み、
前記第1配線と前記第2配線とのそれぞれは、前記第1半導体チップおよび前記該第2半導体チップの側端部にて露出した側面が導電層で被覆されており、当該導電層によって前記第1配線と前記第2配線との間が電気的に接続されている、
電子機器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【公開番号】特開2012−54450(P2012−54450A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−196639(P2010−196639)
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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