説明

半導体装置

【課題】内部回路の動作パラメータなどの設定を行うデータを長期にわたって安定に供給する。
【解決手段】第1の動作モード(PROM)時には、不揮発性メモリセルに対し非破壊的に書換え可能な態様でデータを書込み、第2の動作モード(OTP)時には不揮発性メモリセルに対し、破壊的に書換え不可能な態様でデータを書込む。この不揮発性メモリセルは、記憶素子として、可変磁気抵抗素子を有し、可変磁気抵抗素子の抵抗値に応じて情報を不揮発的に記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、半導体装置に関し、特に、トリミングデータおよび救済データなどの内部動作環境設定データを不揮発的に格納する記憶部の構成に関する。より特定的には、この発明は、可変磁気抵抗素子をデータ記憶素子として利用する半導体装置内の磁気半導体メモリ部に関する。
【背景技術】
【0002】
データを不揮発的に記憶する不揮発性半導体メモリの1つに、磁気半導体メモリ(MRAM)がある。このMRAMは、MTJ素子(磁気トンネル接合素子)またはTMR(トンネル磁気抵抗素子)などの可変磁気抵抗素子をデータ記憶素子として利用する。この可変磁気抵抗素子は、磁化方向が記憶データにかからず一定に保持される固定層と、磁化方向が記憶データに応じて設定される自由層と、これらの固定層および自由層の間の絶縁膜(バリア膜)とで構成される。固定層および自由層の磁化方向が同一(平行)の場合、この可変磁気抵抗素子を貫通する経路の電気的抵抗値が小さくなる。一方、自由層と固定層の磁化方向が反対方向(反平行)の場合、この可変磁気抵抗素子を通過する経路の電気的抵抗が大きくなる。この抵抗値の大小をデータ“0”および“1”に対応付ける。
【0003】
MRAMに限らず、一般に半導体装置および半導体記憶装置においては、内部の基準電圧レベルの調節、動作タイミングの調整、および不良メモリセルの冗長セルによる置換、救済などを行なう必要があり、このため、内部にトリミングデータおよび冗長置換のための救済データを格納する。このような内部動作調整/設定用データをヒューズ素子で記憶する場合、ヒューズ素子の占有面積が大きく、また、ヒューズ素子に一旦プログラムされたデータの書換えは行なうことができない。
【0004】
そこで、このようなトリミングデータおよび救済データなどの内部動作環境設定データは、不揮発性メモリセルに保持されることが多い。このような内部動作環境設定データを格納するメモリとして、1度だけデータの書込を行なうことのできるOTPROM(ワンタイムプログラマブルROM)および、繰返しデータの書換を行なうことのできるPROM(プログラマブル・リード・オンリ・メモリ)がある。OTPROMを利用する場合、ウェハテストで得られた評価結果を書込んだ場合、その後のチップレベルでの最終テストで得られた新しいデータを書込むことができなくなる。また、PROMを利用する場合、MRAMにおいては、正規メモリセルへのデータ書込に、電流誘起磁場を利用するため、長期的にデータを保持する場合に、この誘起磁場によりデータ破壊が生じる可能性がある。また、OTPROMとPROMとを同一チップ上に搭載し、PROMを書換専用メモリとして利用することが考えられる。しかしながら、この場合、2つのメモリ領域が必要となり、面積が増大し、面積ペナルティが増大する。
【0005】
マイクロコンピュータにおいて、PROMとOTPROMとを切換える構成が、特許文献1(特開平11−45233号公報)に示されている。この特許文献1に示される構成においては、フラッシュメモリセルアレイが設けられ、このフラッシュメモリセルアレイの特定の領域にフラッシュ/OTP制御レジスタ領域が配置される。このフラッシュ/OTP制御レジスタ領域に格納されるビット値に従って、フラッシュメモリセルアレイをフラッシュメモリとして利用するかまたはOTPROMとして利用する。
【0006】
特許文献1は、共通のフラッシュメモリセルアレイを、PROMまたはOTPROMとして動作させることにより、OTPROMとPROMとでプロセスおよびチップレイアウトを異ならせる必要性をなくす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−45233号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
特許文献1に示される構成においては、マイクロコンピュータ内のCPU(中央演算処理装置)本体外部に、フラッシュメモリセルアレイが配置される。このフラッシュメモリセルアレイには、アプリケーションプログラムなどの情報が格納される。特許文献1においては、このフラッシュメモリセルアレイの内部構成として、フラッシュメモリセルアレイの動作特性を調整するためのタイミングデータおよび不良セル救済用の冗長置換用のデータを記憶するメモリ領域については考慮していない。特に、メモリセルアレイとしてMRAMセルアレイを利用する場合、データの書込に電流誘起磁場が利用される。したがって、通常のデータを記憶するMRAMセルアレイに近接して、PROM領域を配置し、そこに各種動作状態(動作環境)設定用のデータを格納した場合、メモリセルアレイの通常のデータの書込時に誘起される磁場のリーク磁界により、PROM領域のデータにディスターブが生じ、長期にわたってリーク磁界の影響を受けると保持データが破壊されるという問題が生じる。
【0009】
また、特許文献1において、フラッシュメモリセルアレイの動作特性調整用/動作環境設定用のデータをOTPメモリ領域に格納した場合、フラッシュメモリセルのフローティングゲートに蓄積される電荷がリークし、保持データを長期にわたって保持するのが困難となり、動作特性を保障することができなくなるという問題が生じる。特許文献1はこのような長期にわたるデータ保持の特性については何ら考慮していない。
【0010】
また、フラッシュメモリセルにおいては、その記憶データは、フローティングゲートに蓄積される電荷量に応じて設定され、メモリセルトランジスタは、記憶データに応じて低しきい値電圧状態および高しきい値電圧状態のいずれかの状態に設定される。このフラッシュメモリセルを、たとえばOTPROMセルとして利用する場合、低しきい値電圧のメモリセルを、高しきい値電圧状態のメモリセルへ移行させることができる。したがって、例えば、このフラッシュメモリセルアレイを、OTPROMとして利用するモードを指定するデータを記憶するモード指定ビット格納セルの電荷がリークにより低下し、PROMモード指示ビットに変化した場合、誤って、このフラッシュメモリセルアレイのデータの書換が生じる可能性がある。逆の場合、PROMモードがOTPROMモードに指定され、書換え可能なビットを書き換えることができなくなるという問題が生じる。
【0011】
それゆえ、この発明の目的は、チップレイアウト面積を増大させることなく、確実に、内部動作状態設定データを正確に、内部動作状況に応じて設定して、確実に長期にわたって保持することのできるメモリ部を備える半導体装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
この発明に係る半導体装置は、一実施の形態において、行列状に配列され、各々が不揮発的に情報を記憶する複数の不揮発性メモリセルを有するメモリアレイと、このメモリアレイの不揮発性メモリセルに対し、データの書込を行なう書込制御回路を備える。この書込制御回路は、第1の動作モード時には、不揮発性メモリセルに対し非破壊的に書換え可能な態様でデータを書込み、第2の動作モード時には不揮発性メモリセルに対し、破壊的に書換え不可能な態様でデータを書込む。この不揮発性メモリセルは、記憶素子として、可変磁気抵抗素子を有し、可変磁気抵抗素子の抵抗値に応じて情報を不揮発的に記憶する。
【発明の効果】
【0013】
メモリアレイに対し第1および第2の動作モードで書込可能としている。したがって、書込データ修正の可能性のある場合には、第1の動作モードでデータの書込を行なう。データの書換えの必要性がなくなった場合に第2の動作モードに設定して、データの書込を行なう。これにより、通常動作時において、可変磁気抵抗素子を有するメモリセルに対し、通常メモリセルアレイのメモリセルにデータの書込を行なう場合においても、第2の動作モード時には、メモリセルは、破壊的な書換え不可能な態様でデータが書込まれており、長期にわたって安定にデータを保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のメモリ部の全体の構成を概略的に示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のメモリ部の変更例の構成を概略的に示す図である。
【図3】この発明に従う半導体装置のメモリセルの電気的等価回路を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1に従う半導体装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図5】図4に示すPROM/OTPマージ回路の構成を概略的に示す図である。
【図6】図5に示すPROM/OTPマージ回路の構成をより具体的に示す図である。
【図7】この発明の実施の形態1に従うPROM/OTPマージ回路のデータ書込/読出経路を概略的に示す図である。
【図8】図4に示すモード設定回路の構成の一例を概略的に示す図である。
【図9】図8に示すモード設定回路の動作を示すタイミング図である。
【図10】この発明の実施の形態1に従うPROM/OTPマージ回路のデータ書込/読出経路を具体的に示す図である。
【図11】図10に示すメモリセルのPROMモードでのデータ読出時の電流波形を概略的に示す図である。
【図12】図10に示すメモリセルのOTPモード時のデータ読出時の電流波形を概略的に示す図である。
【図13】図6に示すトップロウドライバおよびバトムロウデコーダの構成を概略的に示す図である。
【図14】この発明の実施の形態1に従うPROM/OTPコントロール回路の構成を概略的に示す図である。
【図15】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のPROMモードのデータ読出時の動作を示すフロー図である。
【図16】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のPROMモード時の書込時の動作を示すフロー図である。
【図17】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のOTPモードでのデータ書込動作を示すフロー図である。
【図18】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のPROM/OTPモードのデータ書込の動作を示すフロー図である。
【図19】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のPROMモード時のデータ書込およびデータ読出時のメモリセルの記憶データと読出データとの対応を概略的に示す図である。
【図20】図14に示すPROM/OTPモード書込制御部の構成を示す図である。
【図21】図20に示す(コラムデコーダ/書込制御回路)の書込制御部の構成を概略的に示す図である。
【図22】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のローカルPROM/OTP書込列制御回路の構成を概略的に示す図である。
【図23】この発明の実施の形態1に従う半導体装置の配置を概略的に示す図である。
【図24】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のローカル書込制御回路のPROMモード書込に関連する部分の構成を概略的に示す図である。
【図25】この発明の実施の形態1に従う半導体装置の書込ドライバの構成を概略的に示す図である。
【図26】この発明の実施の形態1に従う半導体装置のアドレス生成部の構成を概略的に示す図である。
【図27】図26に示すアドレス生成部の動作を示すタイミング図である。
【図28】図6に示す多数決回路の構成の一例を概略的に示す図である。
【図29】図28に示す多数決回路の真理値を一覧にして示す図である。
【図30】この発明の実施の形態2に従う半導体装置の要部の構成を概略的に示す図である。
【図31】この発明の実施の形態2に従うMRAMセルの不純物領域およびゲートワード線の平面レイアウトを概略的に示す図である。
【図32】図31に示す平面レイアウトの上層の第1メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図33】図32に示す平面レイアウトの上層の第2メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。
【図34】図33に示す平面レイアウトの上層の第3メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。
【図35】図34に示す平面レイアウトの上層の第4メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。
【図36】図35に示す平面レイアウトの上層の可変磁気抵抗素子のレイアウトを概略的に示す図である。
【図37】図36に示す平面レイアウトの上層の第5メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図38】図37に示す線L38−L38に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図39】この発明の実施の形態2に従うMRAMセルの平面レイアウトの変更例を概略的に示す図である。
【図40】図39に示す線L40−L40に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図41】この発明の実施の形態2に従うPROM/OTPセルの活性領域およびゲートワード線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図42】図41に示す線L42−L42に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図43】図41に示す線L43−L43に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図44】図41に示す線L44−L44に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図45】図41に示す平面レイアウトの上層の第1メタル配線および第2メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図46】図45に示す線L46−L46に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図47】図45に示す線L47−L47に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図48】図45に示す線L48−L48に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図49】図45に示す平面レイアウトの上層の第3メタル配線および第4メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図50】図49に示す線L50−L50に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図51】図49に示す線L51−L51に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図52】図49に示す線L52−L52に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図53】図49に示す線L53−L53に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図54】図49に示す平面レイアウトの上層の第5メタル配線およびローカル配線のレイアウトを概略的に示す図である。
【図55】図54に示す線L55−L55に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図56】図54に示す線L56−L56に沿った断面構造を概略的に示す図である。
【図57】この発明の実施の形態2のPROM/OTPアレイのメモリセルの配置を概略的に示す図である。
【図58】この発明の実施の形態3に従う半導体装置の動作を示すフロー図である。
【図59】図58に示すフロー図における記憶データの完全不揮発化ステップの詳細動作を示すフロー図である。
【図60】この発明の実施の形態3に従う半導体装置の全体の構成を概略的に示す図である。
【図61】図60に示すモード設定回路の構成の一例を概略的に示す図である。
【図62】図62に示す入力選択回路およびヒューズレジスタの構成の一例を概略的に示す図である。
【図63】図61に示すモード設定回路およびヒューズレジスタおよび入力選択回路の動作を示すタイミング図である。
【図64】この発明の実施の形態3の変更例のモード設定回路の構成を概略的に示す図である。
【図65】図64に示すモード設定回路の動作を示すタイミング図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[実施の形態1]
図1は、この発明に従う半導体装置の不揮発性メモリ部のチップレイアウトを概略的に示す図である。図1において、半導体装置の不揮発性メモリ部は、可変磁気抵抗素子をデータ記憶素子として利用するMRAMセルを含むMRAMである。
【0016】
図1において、矩形形状の半導体チップ領域1上に、ノーマルアレイ2が配置される。このノーマルアレイ2においては、MRAMセルが行列状に配列され、外部からアクセス可能なデータを保持する。この半導体チップ領域1は、チップ単体であってもよく、半導体チップ上の一部の領域であり、システムLSIの一部を構成するマクロ領域であってもよい。
【0017】
ノーマルアレイ2に隣接して、PROM/OTPマージ回路ブロック4およびメインコントロール回路ブロック6がそれぞれ矩形形状の領域に配置される。PROM/OTPマージ回路ブロック4は、共通のMRAMセルアレイを含み、動作モードに応じて、PROMおよびOTPROM(以下、単にOTPと称す)のいずれかで動作する。このPROM/OTPマージ回路ブロック4においては、メインコントロール回路ブロック6における基準電圧レベル、動作タイミングを調整するトリミングデータおよびメモリアレイ2における不良セルを冗長セルで置換するための救済データなどの内部動作状態を設定するデータ(内部動作環境設定データと称す)が格納される。
【0018】
PROM/OTPマージ回路ブロック4においては、ウェハレベルでのテスト時においては、内部動作環境設定データのチップごとのばらつきにより後に書換える必要が生じるため、PROMモードでデータの書込が行なわれる。一方、出荷前の最終テスト後においては、チップ単体(パッケージ収納状態)でテストが行われて良品が出荷されるため、OTPモードでデータの書込が行なわれる。
【0019】
メインコントロール回路ブロック6は、ノーマルアレイ2に対するデータのアクセスおよびPROM/OTPマージ回路ブロック4に対する動作モードの制御を行なう。
【0020】
図1に示すように、半導体チップ領域1において、PROM/OTPマージ回路ブロック4を配置することにより、メインコントロール回路ブロック6下部に、空き領域8を確保することができる。したがって、MRAMのチップレイアウト面積を低減することができ、また、空き領域8に他の周辺回路を配置して、このMRAMの機能を追加させることができる。
【0021】
図2は、この発明に従うMRAMのチップレイアウトの変更例を概略的に示す図である。図2に示すMRAMにおいては、矩形形状の半導体チップ領域10上に、図1に示す構成と同様、矩形形状にノーマルアレイ(MRAMセルアレイ)2が配置される。チップ領域10の長辺方向に沿ってノーマルアレイ2に順次隣接して、PROM/OTPマージ回路ブロック14およびメインコントロール回路16ブロックが配置される。
【0022】
この図2に示すチップレイアウトの場合、図1に示すPROM/OTPマージ回路ブロック4およびメインコントロール回路ブロック6を、チップ領域の長辺方向に沿って配置することにより、図1に示す空き領域8のチップ占有面積を低減することができ、半導体チップ領域1に比べて半導体チップ領域10の面積を低減することができる。
【0023】
図3は、この発明に従う半導体装置の不揮発性メモリ部であるMRAMにおいて利用されるMRAMセルMCの電気的等価回路を示す図である。図3において、MRAMセルMCは、抵抗値によりデータを記憶する可変磁気抵抗素子VRと、データ読出時、可変磁気抵抗素子VRに対する電流経路を形成する選択トランジスタSTとを含む。可変磁気抵抗素子VRは、MTJ素子およびTMR素子のいずれであってもよい。
【0024】
また、図3においては、電流誘起磁場により、可変磁気抵抗素子VRの抵抗状態を設定する構成を示すものの、このMRAMセルは、スピン注入トルクにより、自由層の磁化方向が設定されるMTJ素子であってもよい。したがって、ここでは、種々の構成の素子を含むように、記憶素子として「可変磁気抵抗素子」の用語を利用する。この可変磁気抵抗素子VRは、自由層および固定層およびこれらの間のバリア層を含み、自由層および固定層の磁化方向の平行/反平行により抵抗値が設定される。その断面構造は、一般に広く知られており、ここでは、その断面構造の記載は省略する。
【0025】
可変磁気抵抗素子VRの一方の電極(上部電極)はビット線BLに接続され、可変磁気抵抗素子VRの他方電極(下部電極)とソース線SLとの間に選択トランジスタSTが設けられる。選択トランジスタSTのゲート(制御電極)は、ワード線WLに電気的に接続される。可変磁気抵抗素子VRに対向してかつワード線WLと平行に、デジット線DLが配置される。
【0026】
データ書込時においては、デジット線DLおよびビット線BLに流れる電流が誘起する磁界の合成磁界により、可変磁気抵抗素子VRの自由層の磁化方向を設定する。この書込時において、ワード線WLは非選択状態であり、ビット線BLからソース線SLへの電流経路は遮断される。通常、データ書込時においては、デジット線DLには固定方向に電流が流され、ビット線BLに、書込データに応じた方向に電流が流れる。
【0027】
データ読出時においては、デジット線DLは非選択状態に維持され、ワード線WLが選択状態へ駆動される。このとき、ビット線BLからソース線SLへ流れる電流量は、可変磁気抵抗素子VRの抵抗値に応じて異なる。ビット線BLを流れる電流量(またはソース線SLを流れる電流量)を、図示しないセンスアンプで検知することにより、データの読出を行なう。
【0028】
なお、この図3に示すMRAMセルMCが、スピン注入型セルの場合、ビット線BLとソース線SLの間に流れる電流の方向が書込データに応じて設定される。このとき、デジット線DLには、この書込アシスト磁場を生成するために一定の方向に電流が流される。
【0029】
図4は、図1および図2に示すPROM/OTPマージ回路ブロック4,14およびメインコントロール回路ブロック6,16の構成をより詳細に示す図である。図4においては、メインコントロール回路ブロック6および16に含まれるPROM/OTPマージ回路に関連する制御部の構成を示し、ノーマルアレイ2に対するアクセス制御を行なうコントロール回路の部分は示していない。
【0030】
図4において、PROM/OTPマージ回路ブロック20(4または14)は、共通のMRAMセルアレイを含みPROMモードおよびOTPモードで動作するPROM/OTPマージ回路22と、PROM/OTPマージ回路22から読出されたデータRDの多数決判定を行って、最終読出データを生成する多数決回路24と、多数決回路24の出力データを格納するヒューズレジスタ26を含む。
【0031】
PROM/OTPマージ回路22は、PROMモード時においては、内部のMRAMセルに書換え可能な態様でデータの書込を行なう。OTPモード時においては、PROM/OTPマージ回路22は、書換え不可能な態様で、すなわち、MRAMセルの可変磁気抵抗素子に絶縁破壊を生じさせるようにデータの書込を行なう。読出動作は、PROMモードおよびOTPモードいずれにおいても、同じ態様で行なわれる。
【0032】
多数決回路24は、PROM/OTPマージ回路22において、同一データビットが複数のメモリセルに書込まれ、この同一データビットが書込まれた複数(本実施例においては後に説明するように3個)のメモリセルの記憶データの論理値を多数決判定基準に従って判定して最終読出データを生成する。多数決判定を行なうことにより、誤動作によりビット誤り読出の影響を最小にして、正確に設定されたデータの読出を行って内部環境を設定することができる。
【0033】
ヒューズレジスタ26は、ノーマルアレイ35に関連する回路35の動作状態を設定するためのデータを格納し、内部基準電圧、内部動作タイミングなどのトリミングを行うためのデータおよびノーマルアレイ35における不良セルの救済アドレス(RRAD)等を格納する。ヒューズレジスタ26に格納されるデータに従って、ヒューズ素子に代えて配置されるスイッチングトランジスタのオン/オフ状態を設定する。このスイッチングトランジスタは、トリミング設定の場合には、抵抗素子と並列に配置され、不良アドレス救済時においては、不良アドレスビット設定用のヒューズに代えてスイッチングトランジスタが用いられる。
【0034】
PROM/OTP関連制御部30は、図1または2に示すメインコントロール回路ブロック6または16に含まれ、外部からの電源投入検出信号PORおよびクロック信号CLKに従って内部アドレス信号を生成するアドレスカウンタ34と、外部からのモード指示信号MODEに従って、入力データ選択信号DTSELおよび内部モード指示信号MDINを生成するモード設定回路32と、モード設定回路32からの入力データ選択信号DTSELに従ってアドレスカウンタ34からの内部アドレスおよび外部からの入力データおよび信号EXINの一つを選択する入力選択回路36と、モード設定回路32からの内部モード指示信号MDINに従って指定された動作モードを行なうための制御信号CTLを生成するPROM/OTPコントロール回路38を含む。
【0035】
モード設定回路32は、モード指示信号MODEが、OTPモード、PROMモード、データの書込モードおよびデータの読出モードのいずれを指定するかに従って入力データ選択信号DTSELおよび内部モード指示信号MDINを生成する。アドレスカウンタ34は、電源投入検出信号PORが活性化されると、すなわち、MRAMの電源投入時、内部アドレスを生成し、PROM/OTPマージ回路22に格納されるデータを読出すためのアドレスを生成する。入力選択回路36は、データの書込時においては、外部から与えられるアドレスおよびデータを選択し、たとえばOTPモードに設定されて固定データ記憶メモリとして利用されるとき、データ選択信号DTSELに従ってアドレスカウンタ34からの内部アドレスを選択する。
【0036】
PROM/OTPコントロール回路38は、内部動作モード指示信号MDINに従って、PROM/OTPマージ回路22をPROMモード、OTPモードおよびデータ読出モードのいずれかで動作させる。
【0037】
このPROM/OTPコントロール回路38は、PROM/OTPマージ回路22に対しPROMモードおよびOTPモード両モードを制御するように設けられており、PROM/OTPマージ回路22のPROMモード回路およびOTPモード回路に対応してコントロール回路をマージすることができ、このメインコントロール回路ブロックに含まれるPROM/OTP関連制御部30のレイアウト面積を低減することができる。
【0038】
図5は、図4に示すPROM/OTPマージ回路22の構成をより詳細に示す図である。図5においては、また、PROM/OTPコントロール回路38、多数決回路24およびヒューズレジスタ26を、信号/データの伝搬経路を明確にするために併せて示す。
【0039】
図5において、PROM/OTPマージ回路22は、MRAMセルが行列状に配列されるPROM/OTPアレイ40を含む。このPROM/OTPアレイ40においては、MRAMセルが行列状に配列され、各メモリセル列に対応してビット線BLが配置され、MRAMセル行に対応してデジット線DLおよびワード線WLが配置される。
【0040】
PROM/OTPマージ回路22は、PROM/OTPアレイ40のメモリセル行を選択するために、ロウデコーダ42と、トップロウドライバ44tおよびボトムロウドライバ44bとを含む。ロウデコーダ42は、PROM/OTPコントロール回路38からのロウ系制御信号RCTLおよびロウアドレス信号RADに従って、PROM/OTPアレイ40のメモリセル行を選択する信号を生成する。すなわち、ロウデコーダ42は、データ書込時においては、デジット線DLを選択する信号を生成し、データ読出時には、ワード線WLを選択する信号を生成する。
【0041】
トップロウドライバ44tおよびボトムロウドライバ44bは、PROM/OTPアレイ40のデジット線/ワード線DL/WLの延在方向に関して対向して配置される。これらのトップロウドライバ44tおよびボトムロウドライバ44bは、それぞれ、デジット線DLおよびワード線WLに対応して配置されるドライバ/トランジスタを含み、ロウデコーダ42からの行選択信号に従って、指定された行に対応するデジット線DLまたはワード線WLを選択状態へ駆動する。
【0042】
PROM/OTPマージ回路22は、さらに、PROM/OTPアレイ40のメモリセル列の選択およびデータの書込/読出を行なうための回路として、コラムデコーダ46rおよび46lと、コラムドライバ48rおよび48lと、センスアンプ49とを含む。コラムデコーダ46rおよび46lは、PROM/OTPアレイ40のビット線BLの両側に対向して配置され、PROM/OTPコントロール回路38からのコラムアドレス信号CADおよび列系制御信号CCTLに従って列選択信号を生成する。
【0043】
右コラムドラバ48rおよび左コラムドライバ48lは、ビット線各々の両端に配置されるデータ書込用のビット線書込ドライバを含む。左右コラムドライバ48rおよび48lは、PROMモードでのデータの書込を行なうためのビット線書込ドライバと、OTPモードでのデータ書込を行なうためのビット線書込ドライバとを含む。
【0044】
コラムドライバ48rおよび48l内において、PROMモードでの書込用のドライバおよびOTPモードでの書込用のドライバを各ビット線に対して設けることにより、PROMモードでの書込およびOTPモードでの書込を選択的に実行する。
【0045】
また、右コラムドライバ48rに対しては、さらに、データ読出時において読出列のビット線を選択する読出列選択ゲートが設けられる。センスアンプ49は、データ読出時、PROM/OTPコントロール回路38からのセンス制御信号SACTLに従って選択的に活性化され、読出列選択ゲートにより選択されたメモリセルのデータを検知して内部読出データを生成する。このセンスアンプ49により読出された内部読出データが多数決回路24へ与えられる。
【0046】
なお、PROM/OTPコントロール回路38、多数決回路24およびヒューズレジスタ26は、図4に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付して、その詳細説明は省略する。
【0047】
図6は、図5に示すPROM/OTPマージ回路22の構成をより詳細に示す図である。図6において、PROM/OTPアレイ40において、ビット線BL<n:0>およびBL_B<n:0>が配置され、また、デジット線DL<x:0>およびワード線WL<x:0>が配置される。
【0048】
デジット線DLは、トップロウドライバ44tおよびボトムロウドライバ44bにより駆動され、ワード線WLは、ボトムロウドライバ44bにより駆動される。トップロウドライバ44tへは、パッドPAD0を介してに外部のたとえばテスタから基準電圧VREFDLが与えられ、デジット線を流れる電流量を調整する。ボトムロウドラバ44bによりロウアドレス信号にしたがって選択行に対応するデジット線が選択される。従って、デジット線DLの選択時には、トップロウドライバ44tからボトムロウドライバ44bへ向かって電流が流れる。
【0049】
ビット線BL<n:0>およびBL_B<n:0>は、対をなして配置され、4対のビット線において1つのビット線対が選択される4対1選択が行なわれる。また、ビット線BL<n:0>およびBL_B<n:0>においては、12対のビット線が1つの書込/読出データビットに対応するように分割される。図6においては、ビット線BL<11:0>およびBL_B<11:0>が、IOブロックIO0に含まれ、ビット線BL<n−8:n−11>およびBL_B<n−8:n−11>が、IOブロックIOkに対応するように配置される。この組をなす4対のビット線において1つのデータの書込が行なわれ、(k+1)IOブロックそれぞれにおいて、同一データ(ビット)が3つのメモリセルに書込まれる(実際には相補データの書込が行なわれる)。
【0050】
また、同様、読出時においても、1つのIOブロックにおいて3ビットのデータの読出が並行して行なわれる。ここで、IOブロックは、外部データの1ビットに対応する(1入力/出力ピンに対応する)。
【0051】
右コラムドライバ48rおよび左コラムドライバ48lそれぞれに対応して、(コラムデコーダ+書込制御回路ブロック)50rおよび50lが設けられる。この回路ブロック50rおよび50lにおけるコラムデコーダは、それぞれ、図5に示すコラムデコーダ46rおよび46lにそれぞれ対応する。書込制御回路は、図5に示すPROM/OTPコントロール回路38に含まれる書込制御部に対応する。
【0052】
この(コラムデコーダ+書込制御回路)ブロック50rおよび50lは、それぞれ、図4に示すモード設定回路32からのPROMモード指示信号PROMENおよびOTPモード指示信号OTPENを内部動作モード指示信号MDINとして受け、書込列選択信号CSLW_OTP/PROM<3:0>を生成するとともに、書込データZWDP<m:0>およびWDN<m:0>を生成する。書込データZWDP<m:0>およびWDN<m:0>は、外部からの書込データに対応する(m+1)ビットの書込データである。書込データZWDP<i>およびWDN<i>の組が、1つのコラムドライバに与えられ、対応のビット線の充電または放電が設定される。
【0053】
書込列選択信号CSLW_OTP/PROM<3:0>に従って、コラムドライバ48rおよび48lにおいて、OTPモードおよびRPOMモードに応じた書込ドライバを選択する。したがって、4対のビット線BL<i+3:i>およびBL_B<i+3:i>において1対のビット線がデータ書込時選択されて、この選択された相補ビット線対に対し相補書込データが格納される。
【0054】
(コラムデコーダ+書込制御回路ブロック)50rは、さらに、データ読出モード時、読出列選択信号CSR<3:0>を生成する。この読出列選択信号CSR<3:0>は、4対のビット線BL<i+3:i>、BL_B<i+3:i>から1対のビット線を指定する。
【0055】
4対のビット線それぞれに対応して読出ゲートRCG0−RCGmが設けられる。この読出ゲートRCG0−RCGmが、読出列選択信号CSR<3:0>に従って対応の4対のビット線のうち1対のビット線を選択する。したがって、読出ゲート<3:0>は、4つの読出列選択ゲートを含む。
【0056】
読出ゲートRCG0−RCGmからの読出データは、それぞれ、ローカルIO線LIO<0>,LIOB<0>−LIO<m>,LIO_B<m>に伝達される。
【0057】
読出ゲートRCG0−RCGmそれぞれに対応してセンスアンプ49に含まれるセンスアンプ回路SA0−SAmが設けられる。センスアンプ回路SA0−SAmについては、IOブロックIO0−IOk各々において3つのセンスアンプ回路が配置され、各IOブロックにおいて、対応の読出ゲートRCG(i+3)−RCGiから読出された3ビットデータを増幅して内部読出データDATAを生成する。図6において、センスアンプ回路SA0−SAmが、内部読出データDATA<0>−DATA<m>を生成する。
【0058】
1IOブロックに含まれる3つのセンスアンプ回路の組それぞれに対応して多数決回路MJK0−MJKkが設けられる。これらの多数決回路MJK0−MJKkは、それぞれ多数決処理、すなわち、2/3多数決判定基準に従って、内部読出データの論理値を判定し、最終読出データMDATA<0>−MDATA<k>を生成する。ここで、kは、(m−2)のmod.3の演算結果に等しく、(m−2)を3で除算した場合の余りに相当する。
【0059】
図6に示すように、PROM/OTPアレイ40において、ビット線に対して4:1選択を行ない、この選択結果を3ビットずつ組に分割し、3ビットデータに対し多数決判定を行なって最終読出データを生成する。また、データ書込時においては、相補データの書込が行なわれる。これにより、正確にデータの書込および読出を行なうことができ、確実に、内部記憶データの読出を行なうことができる。
【0060】
データ書込時においては、各IOブロックそれぞれにおいて、4対のビット線それぞれにおぴて1対のビット線が選択され、これらのビット線対に対し同一データの書込が書込列選択信号CSLW_OTP/PROM<3:0>に従って実行される。
【0061】
なお、左コラムドライバおよび右コラムドライバ48lおよび48rに対して、パッドPAD1を介して書込時の基準電圧VREFBLが外部から与えられる。このビット線基準電圧VREFBLは、OTPモードでのデータ書込時にパッドPAD1を介して外部のテスタから与えられ、正確に、トリミングされたレベルのビット線書込電圧を供給して非破壊的にデータの書込を実行する。
【0062】
図7は、図6に示すPROM/OTPマージ回路におけるデータアクセス態様を1つのIOブロックについて模式的に示す図である。図7において、ビット線BL0−BL11およびBLB0−BLB11が設けられる。ビット線BLi,BLBiは対をなして配置される。データ読出経路においては、4対のビット線の組それぞれに対し4:1選択読出パスRPT2−RPT0がそれぞれ配置される。4:1選択読出パスRPT2−RPT0は、図6に示す読出ゲートRCG<j:j−2>およびセンスアンプSAj−SA(j−2)に対応する。これらの4:1選択読出パスRPT2−RPT0は、読出列選択信号CSR<3:0>に従って対応の4対のビット線から1対のビット線を選択する。図7において、4:1選択読出パスRPT2−RPT0は、それぞれ、ビット線BL10,BLB10、BL6,BLB6、およびBL2,BLB2の対をそれぞれ選択する。
【0063】
したがって、4:1選択読出パスRPT2−RPT0からローカル読出データ線LIO2,LIOB2−LIO0,LIOB0へは、それぞれ、メモリセルMC21,MC20の相補データ、メモリセルMC11,MC10の相補データ、MRAMセルMC01,MC00の相補データがそれぞれ伝達される。多数決回路MJKj−MJKj−2により形成される多数決判定パスMJDTPにより、多数決判定基準に従って読出データの論理値の決定が行なわれ、1ビットの内部読出データMDATAが生成される。
【0064】
一方、書込経路においても、4対のビット線の組それぞれに対し、4:1選択書込パスWPT2−WPT0が設けられる。これらの4:1選択書込パスWPT2−WPT0は、図6に示すコラムドライバ48lおよび48rに対応する。この4:1選択書込パスWPT2−WPT0は、書込列選択信号CSLW_OTP/PROM<3:0>に従って対応の4対のビット線の組から1つのビット線対を選択し、内部書込データWDから相補データを生成して選択MRAMセルMC21,MC20の組,MRAMセルMC11,MC10の組,MRAMセルMC01,MC00の組各々へ相補データの書込を行なう。したがって、1つのIOブロックにおいて、6個のMRAMセル(MC21,MC20,MC11,MC10,MC01,MC00)が選択され、各ビット線対に対して配置されるメモリセルの対各々に対して同一の相補データの書込が行なわれ、この同一のデータが書込まれた6つのMRAMセルからのデータの読出および多数決判定が行なわれる。
【0065】
図8は、図4に示すモード設定回路32の構成の一例を示す図である。図8において、モード設定回路32は、モード選択信号MODESELを受ける2段の縦続接続されるインバータ60および61と、ヒューズ活性化信号FUSENとインバータ61の出力信号を受けるNANDゲート62と、NANDゲート62の出力信号を反転してPROMモードイネーブル信号PROMENを生成するインバータ63と、インバータ60の出力信号とヒューズ活性化信号FUSENとを受けるNANDゲート64と、NANDゲート64の出力信号を受け、OTPモードイネーブル信号OTPENを生成するインバータ65を含む。
【0066】
ヒューズ活性化信号FUSENは、PROM/OTPマージ回路に対してデータアクセスを行なうとき、すなわちテストモード時に活性化される(Hレベルに設定される)。このヒューズ活性化信号FUSENの活性化時、ノーマルアレイを制御するノーマルアレイ制御系は非活性状態に維持され、ノーマルアレイへのデータアクセスは禁止される。
【0067】
図9は、図8に示すモード設定回路32の動作を示すタイミング図である。以下、図9を参照して、図8に示すモード設定回路32の動作について説明する。
【0068】
ヒューズ活性化信号FUSENがLレベルのとき、NANDゲート62および64の出力信号はHレベルであり、インバータ63および65からのモードイネーブル信号PROMENおよびOTPENはともにLレベルの非活性状態に維持される。この状態では、PROMモードおよびOTPモードは、ともに非選択状態に設定され、PROM/OTPメモリアレイ40へのアクセスは禁止される。
【0069】
テストモードに入ると、ヒューズ活性化信号FUSENがHレベルに設定される。いま、モード選択信号MODESELがHレベルに設定されるとする。応じて、NANDゲート62および64がインバータとして動作し、インバータ63からのPROMモードイネーブル信号PROMENがHレベルとなり、PROMモードが指定される。このとき、インバータ65からのOTPモードイネーブル信号OTPENはLレベルである。この状態で、PROMモードでのデータの書込/読出が実行される。
【0070】
一方、このテストモード時において、モード選択信号MODESELをLレベルに維持すると、インバータ60および61の出力信号がそれぞれHレベルおよびLレベルとなり、PROMモードイネーブル信号PROMENがLレベル、OTPモードイネーブル信号OTPENがHレベルとなり、OTPモードが指定される。この状態において、OTPモードでのデータの書込が実行される。データの読出は、PROMモードおよびOTPモードいずれにおいても同じ態様で実行される(データの書込/読出は、外部信号(EXIN)に従ってPROM/OTP制御回路からの制御信号に従って指定される)。
【0071】
図10は、PROM/OTPアレイ40の1対のビット線BLおよびBLBに関連する部分の構成を概略的に示す図である。ビット線BLにメモリセルMCCが接続され、ビット線BLBにメモリセルMCRが接続される。これらのメモリセルMCCおよびMCRに共通にデジット線DLおよびワード線WLが配置される。メモリセルMCCには、書込データに応じた論理値のデータが、その可変磁気抵抗素子VRの抵抗値により書込まれ、一方、メモリセルMCRには、メモリセルMCCの書込データと相補なデータが格納される。メモリセルMCRは、データ読出時の参照セルとして利用される。
【0072】
ビット線BLの両側にビット線書込ドライブ回路70R0および70L0が配置され、ビット線BLBの両側に、それぞれ、ビット線書込ドライブ回路70R1および70L1が配置される。ビット線書込ドライブ回路70L0および70L1は、図4に示す左コラムドライバ48lに含まれ、ビット線書込ドライブ回路70R0および70R1は、図6に示す右コラムドライバ48rに含まれる。
【0073】
ビット線書込ドライブ回路70R0は、ビット線充電用のPチャネルMOSトランジスタ80Rと、ビット線放電用のNチャネルMOSトランジスタ84Rと、MOSトランジスタ84Rを非導通状態に維持するNチャネルMOSトランジスタ83Rと、MOSトランジスタ84Rのゲートに基準電圧VREFBLを伝達するCMOSトランスミッションゲート82Rとを含む。
【0074】
PチャネルMOSトランジスタ80Rは、セル書込データに従って生成されるセル書込制御信号ZWDP_CELRに従って電源ノードをビット線BLに結合する。CMOSトランスミッションゲート82Rは、インバータ81Rからの反転されたセル書込制御信号WDN_CELRと補のセル書込制御信号WDN_CELRに従ってビット線書込電圧VREFBLをMOSトランジスタ84Rのゲートに伝達する。これらのセル書込制御信号は、後に詳細に説明するように、セル書込データに従って生成される。
【0075】
NチャネルMOSトランジスタ84Rは、CMOSトランスミッションゲート82Rを介して伝達されるビット線書込電圧VREFBLに従ってビット線BLを接地ノードに結合する。NチャネルMOSトランジスタ83Rは、インバータ81Rの出力信号に従ってNチャネルMOSトランジスタ84Rのゲートを接地ノードに結合する。
【0076】
ビット線書込ドライブ回路70R1は、参照セル書込制御信号ZWDP_REFRに従ってビット線BLBを電源ノードに結合するPチャネルMOSトランジスタ85Rと、参照セル書込制御信号WDN_REFRを反転するインバータ86Rと、書込制御信号WDN_REFRとインバータ86Rの出力信号に従ってビット線書込電圧VREFBLを伝達するCMOSトランスミッションゲート87Rと、CMOSトランスミッションゲート87Rを介して伝達されるビット線書込電圧VREFBLに従ってビット線BLBを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタ89Rと、インバータ86Rの出力信号に従ってMOSトランジスタ89Rのゲートを接地ノードに結合するNチャネルMOSトランジスタ88Rとを含む。
【0077】
このビット線書込ドライブ回路70R0および70R1は、PROMモードでの書込を行なうPROMライトドライバを構成し、書込基準電圧(ビット線書込電圧)VREFBLを外部からパッドを介してテスタから供給することにより、正確に、ビット線BLおよびBLBを介して流れる電流量を調整することができる。書込制御信号ZWDP_CELR、WDN_CELR、ZWDP_REFR、およびWDN_REFRは、書込データ、書込モードおよび書込列選択信号に従って生成される。
【0078】
左側ビット線書込ドライブ回路70L0は、この右側ビット線書込ドライブ回路70R0と同様に、ビット線BLを充電するPチャネルMOSトランジスタ80Lと、ビット線BLを放電するNチャネルMOSトランジスタ84Lと、ビット線書込電圧VREFBLを伝達するCMOSトランスミッションゲート82Lと、このMOSトランジスタ84Lのゲート電位を調整するNチャネルMOSトランジスタ83Lと、CMOSトランスミッションゲート82Lの導通を制御する信号を生成するインバータ81Lを含む。
【0079】
PチャネルMOSトランジスタ80Lのゲートには、セル書込制御信号ZWDP_CELLが与えられ、CMOSトランスミッションゲート82Lは、セル書込制御信号WDN_CELLに従って選択的に導通する。データデータ書込時、セル書込制御信号ZWDP_CELLおよびZWDP_CELRは互いに相補な信号となり、また、セル書込制御信号WDN_CELLおよびWDN_CELRが、互いに相補な信号となる。
【0080】
左側ビット線書込ドライブ回路70L0は、さらに、OTPモードセル書込制御信号TGEN_CELLおよびZTGEN_CELLに従ってビット線書込電圧VREFBLを伝達するCMOSトランスミッションゲート90と、OTPモード列書込選択信号CSLW_OTPに従って、CMOSトランスミッションゲート90からのビット線書込電圧VREFBLをビット線BLに伝達するNチャネルMOSトランジスタ91を含む。これらのCMOSトランスミッションゲート90およびMOSトランジスタ91により、OTPモードでのデータ書込を行なうOTP書込ドライバが形成される。
【0081】
左側ビット線書込ドライブ回路70L1は、右側のビット線書込ドライブ回路70R1と同様に、ビット線BLBを充電するPチャネルMOSトランジスタ85L、ビット線BLBを放電するNチャネルMOSトランジスタ89L、MOSトランジスタ89Lのゲートを接地電位に結合するNチャネルMOSトランジスタ88L、OTPモード書込制御信号WDN_REFLを反転するインバータ86L、および書込制御信号WDN_REFLに従って、ビット線書込電圧VREFBLをMOSトランジスタ80Lのゲートに与えるCMOSトランスミッションゲート87Lを含む。MOSトランジスタ85Lは、セル書込制御信号ZWDP_REFLに従って選択的に導通する。これらの書込制御信号ZWDP_REFLおよびZWDP_REFRはデータ書込時、互いに相補信号であり、また、書込制御信号WDN_REFLおよびWDN_REFRは、データ書込時、互いに相補な信号となる。これらの書込制御信号も、書込データ、書込列選択信号および書込モードに従って生成される。
【0082】
この左側ビット線書込ドライブ回路70L1はさらに、OTPモード書込制御信号TGEN_REFおよびZTGEN_REFに従ってビット線書込電圧VREFBLを伝達するCMOSトランスミッションゲート92と、OTPモード書込列選択信号CSLW_OTPに従ってCMOSトランスミッションゲート92からのビット線書込電圧VREFBLをビット線BLBに伝達するNチャネルMOSトランジスタ93を含む。OTPモードでのデータ書込時、OTPモード書込制御信号OTPW_REFは、書込制御信号OTPW_CELLと、互いに相補な信号となり、ビット線BLおよびBLBの一方に対してビット線書込電圧VREFBLが伝達される。
【0083】
ビット線BLおよびBLBそれぞれに対し、読出列選択ゲート72R0および72R1が設けられる。これらの読出列選択ゲート72R0および72R1は、読出列選択信号CSLRに従って選択的に導通するNチャネルMOSトランジスタ95および96をそれぞれ備える。読出列選択ゲートトランジスタ95および96の導通時、ビット線BLおよびBLBがセンスアンプ回路SAに結合され、センスアンプ回路SAが差動増幅動作を行なって内部読出データを生成して、ローカルデータ線LIOおよびLIOB上に相補内部読出データを伝達する。
【0084】
メモリセルMCCおよびMCRへのデータ書込時、PROMモードでのデータ書込は、ノーマルアレイのMRAMセルへのデータ書込と同様の態様で行なわれる。すなわち、ビット線書込ドライブ回路70R0および70L0により、ビット線BLに対し書込データに応じた方向に電流を流し、また、ロウドライバによりデジット線DLに電流を流し、可変磁気抵抗素子VRの抵抗値を設定する。このとき、また、並行して、ビット線書込ドライブ回路70R1および70L1により、ビット線BLBにおいても、ビット線BLと逆方向に電流を流し、メモリセルMCRの可変磁気抵抗素子VRの抵抗値を設定する。
【0085】
具体的に、ビット線BLに右側から左側に向かって電流を流す場合、書込制御信号ZWDP_CELRおよびWDN_CELRがともにLレベルに設定される。この状態において、PチャネルMOSトランジスタ80Rがオン状態となり、電源ノードからビット線BLに電流を供給する。一方、インバータ81Rの出力信号がHレベルとなり、MOSトランジスタ83Rがオン状態となり、MOSトランジスタ84Rのゲート電位を接地電位に維持し、MOSトランジスタ84Rをオフ状態に維持する。
【0086】
左側ビット線書込ドライブ回路70L0においては、セル書込制御信号ZWDP_CELLおよびWDN_CELLがともにHレベルに設定される。応じて、MOSトランジスタ80Lがオフ状態となり、一方、CMOSトランスミッションゲート82Lにより、ビット線書込電圧VREFBLがMOSトランジスタ84Lのゲートに供給される。このとき、MOSトランジスタ83Lはインバータ81Lの出力信号に従ってオフ状態である。したがって、ビット線BLの両側のMOSトランジスタ80Rおよび84Lにより、電源ノードから接地ノードへ電流が流れる。ビット線書込電圧VREFBLの電圧レベルを外部から調整することにより、確実に、ビット線BLを流れる書込電流量を調整することができる。
【0087】
ビット線BLBについてのデータ書込も同様にして行なわれ、ビット線BLに右側から左側へ電流が流れる場合には、ビット線BLBには左側から右側へ電流が流れる。この場合、書込制御信号が、メモリセルMCCおよびMCRに対して互いに相補な状態に設定される。
【0088】
一方、OTPモードでのデータ書込時においては、左側のビット線書込ドライブ回路70L0および70L1においてトランスミッションゲート90および92の一方がオン状態となり、ビット線BLおよびBLBの一方にビット線書込電圧VREFBLが伝達される。このときワード線WLを選択状態へ駆動し、選択トランジスタSTをオン状態に設定する。このビット線書込電圧VREFBLを、たとえば電源電圧VDDの2倍程度の電圧レベルに設定することにより、メモリセルMCCおよびMCRの一方の可変磁気抵抗素子VRに高電圧が印加され、可変磁気抵抗素子のバリア膜が破壊され、可変磁気抵抗素子VRが短絡状態、すなわち、超低抵抗状態LLレベルとなる。OTPモードにおいては、破壊的にデータの書込を行ない、データ書込が行なわれたメモリセルの記憶データの書換は、行なうことができない。
【0089】
このOTPモードにおいては、対をなすメモリセルについては、対応のビット線に対しては、ビット線書込電圧VREFBLは伝達されない。従って、選択トランジスタがオン状態となっても、可変磁気抵抗素子には高電圧は印加されないため、対をなすメモリセルに対するデータの書込は行なわれず、先の状態を維持する。
【0090】
図11(A)は、PROMモードで可変磁気抵抗素子の書込を行った際の磁化状態の一例を示す図である。図11(A)において、可変磁気抵抗素子は、固定層FXL、自由層FRLおよびこれらの層の間のバリア層BRLを有する。自由層FRLの磁化方向が、記憶データに応じて設定され、固定層FXLの磁化方向は固定され、図においては右向きである。データ読出時においては、この可変磁気抵抗素子を通過するように電流Icが流れる。
【0091】
図11(B)は、ノーマルアレイのセル読出電流の波形を示す図である。図11(B)において、縦軸に電流値を示し、横軸に時間を示す。曲線IおよびIIIは、それぞれLデータおよびHデータを記憶するメモリセル選択時の読出電流波形を示し、曲線IIは、LデータおよびHデータの中間の参照データを与える参照電流波形を示す。図示の例においては、LデータおよびHデータをそれぞれ、低抵抗状態および高抵抗状態に対応付けている。
【0092】
データ読出時においては、ノーマルアレイにおいては、選択メモリセルの記憶データに応じて曲線IまたはIIIの読出電流が得られ、これを曲線IIで示す参照電流と大小比較してデータの読出を行なう。したがって、この場合、ノーマルアレイにおけるビット線読出電流のセンスアンプにおけるマージンは、それぞれ“a”および“b”となる。
【0093】
PROMモードで書き込まれたセルについては、相補データが読出される。従って、電流波形として曲線IおよびIIIがセンスアンプに伝達される。この場合、センスアンプにおける読出マージンは、”c”となる。したがって、PROMモードにおいて、相補データを読出すことにより、ノーマルアレイにおける1つのメモリセルのデータを読出して参照電流と比較する構成に比べて、センスアンプの読出マージンを大きくすることができ、正確にデータの読出を行なうことができる。
【0094】
図12(A)は、OTPモードで書込を行ったメモリセルの構成を概略的に示す図である。図12(A)において、OTPモードで書込を行った場合、高電圧によりバリア層が破壊され、上部電極UELと下部電極LELとが短絡される。この状態においては、固定層FXLおよび自由層FXLの磁化方向は、読出電流に対しては影響を及ぼさない。
【0095】
図12(B)は、OTPモードで書込まれたメモリセルの読出電流波形を示す図である。この図12(B)において、曲線I、IIおよびIIIは、図11(B)に示す曲線I、IIおよびIIIに対応する。曲線IVは、OTPモードでの書込セルを流れる電流を示す。OTPモードでのデータ書込により、可変磁気抵抗素子のバリア膜破壊が行なわれ、超低抵抗状態となり、データ“0”を格納する低抵抗状態よりもさらに低い抵抗状態となる。したがって、この場合、センスアンプに対して供給される電流は、曲線Iまたは曲線IIIで示される電流と曲線IVで示される電流であり、センス電流マージンは、“d”または“e”となり、ノーマルアレイのMRAMセル読出電流のマージン“a”または“b”よりも十分大きくすることができる。したがって、OTPモード時において、参照セルが非破壊状態であり、LデータまたはHデータを格納している場合でも、確実に、メモリセルのデータを読出すことができる。
【0096】
図13は、図6に示すトップロウドライバ44tおよびボトムロウドライバ44bの構成の一例を概略的に示す図である。トップロウドライバ44tにおいては、デジット線DL0−DLxそれぞれに対応してPチャネルMOSトランジスタTRT0−TRTxが設けられる。これらのMOSトランジスタTRT0−TRTxのゲートに、外部からのデジット線基準電圧VREFDLが与えられる。このデジット線基準電圧VREFDLの電圧レベルを外部でトリミングし、これらのMOSトランジスタTRT0−TRTxを介して電源ノードVDDから対応のデジット線に流れる電流量を調整する。
【0097】
ボトムロウドライバ44bにおいては、デジット線DL0−DLxそれぞれに対応してNチャネルMOSトランジスタTRB0−TRBxが設けられる。これらのMOSトランジスタTRB0−TRBxのゲートへは、図6に示すロウデコーダ(42)からのデジット線選択信号DLG0−DLGxが与えられる。したがって、デジット線DL0−DLxにおいて、デジット線選択信号DLGiが指定したデジット線DLiにおいて電源ノードから接地ノードに電流が流れ、書込磁界を生成する。
【0098】
ボトムロウドライバ44bにおいては、また、ワード線WL0−WLxそれぞれに対応してワード線ドライブ回路WLDV0−WLDVxが設けられる。これらのワード線ドライブ回路WLDV0−WLDVxは、それぞれ、図示しないロウデコーダ(42)からのワード線選択信号WLG0−WLGxに従って対応のワード線を選択状態へ駆動する。
【0099】
これらのワード線WL0−WLxは、読出モード時およびOTPモードでの書込時に選択状態へ駆動される。一方、デジット線DL0−DLxは、PROMモードでのデータ書込時に選択状態へ駆動される。従って、デジット線選択信号DLG0−DLGxは、PROMモードイネーブル信号PROMENと書込モード指示信号とロウアドレス信号とに従って生成され、ワード線選択信号WLG0−WLGxは、OTPモードイネーブル信号OTPENと書込指示信号の組または読出指示信号とロウアドレス信号とに従って生成される。
【0100】
図14は、図6に示す(コラムデコーダ+書込制御回路)ブロック50rおよび50lの書込制御に関連する制御信号をより具体的に示す図である。図14においては、図面を簡略化するために、これらのブロック50rおよび50lの書込制御回路は、書込制御回路104で表わされるように同一構成であるように示す。しかしながら、実際には、これらのブロック50rおよび50lは、PROMモードでの書込制御においては、生成する制御信号が相補的になるだけであり、ブロック50rおよ50lのPROMモードでの書込を制御する回路を代表的に書込制御回路104内のPROMモード書込制御部105で示す。OTPモードでの書込制御は、左コラムドライバにおいて行われるだけであり、右コラムドライバにおいては実行されない。図14のPROMモード書込制御部105の出力信号から相補信号を生成して、右および左コラムドライバに供給する。従って、OTPモード書込制御部107は、ブロック50lにおいて配置される。
【0101】
図14において、書込制御回路104(50r,50l)に対し内部アドレス発生回路100および内部制御信号発生回路102が設けられる。内部アドレス発生回路100は、たとえば電源投入検出信号であるリセット信号POR_RSTと外部クロック信号EXCLKに従って内部アドレスINADを生成する。内部制御信号発生回路102は、リセット信号POR_RSTと外部クロック信号EXCLKとに従って、各内部アドレス信号INADに対応して、内部制御信号(ロウ系およびコラム系制御信号)INCTLを生成する。
【0102】
書込制御回路104に対しては、内部アドレス信号INAD、内部制御信号INCTL、外部制御信号EXCTL、外部アドレス信号EXADおよび外部書込データWD、PROMモードイネーブル信号PROMEN、OTPモードイネーブル信号OTPENおよび書込/読出モード指示信号W/Rが与えられる。
【0103】
書込制御回路104において、PROMモード書込制御部105は、書込制御信号ZWDP_CEL、WDN_CEL、ZWDP_REF、およびWDN_REFを書込データWDおよび列アドレス信号に従って生成する。OTPモード書込制御信部107は、OTPモードでの書込時に、書込データに従ってOTP書込制御信号TGEN_CELおよびTGEN_REFを生成し、また、OTPモード書込列選択信号CSLW_OTPを生成する。PROMモード書込制御部105は、図6に示すコラムデコーダ+書込制御回路ブロック50rおよび50lにそれぞれ設けられ、一方、OTPモード書込制御部107は、図6に示すコラムデコーダ+書込制御回路ブロック50lに対して設けられる。書込制御回路104の詳細構成については、後に説明するが、各IOブロックに対応して設けられるローカル書込制御回路を含み、ローカル書込制御回路において、これらの最終の書込制御信号が生成される。
【0104】
図15は、この発明の実施の形態1に従う半導体装置の不揮発性半導体メモリ部のデータ読出時の動作を示すフロー図である。以下、図15を参照して、図6から図13に示すPROM/OTPアレイのデータ読出動作について説明する。
【0105】
まず、データ読出モードが設定される(ステップS1)、このデータ読出を行うリードモード時においては、PROMモードおよびOTPモードのいずれが設定されてもよいが、図15においては、PROMモードが指定された場合を一例として示す。このリードモードは、外部制御信号の書込/読出モード指示信号W/Rに従って設定されるかまた、電源投入に従って指定される。ここでは、電源投入に従ってリードモードが指定される場合の動作を一例として説明する。
【0106】
このリードモードがオン状態とされると(設定されると)、図14に示す内部アドレス発生回路100および内部制御信号発生回路100が、リセット信号POR_RSTの活性化に従って内部アドレスINADおよび内部制御信号INCTLを生成する。この内部アドレス発生回路100は、内部にアドレスカウンタを含んでおり、活性化時外部クロック信号EXCLKに従ってカウント動作を行ない内部アドレスを生成する(ステップS2)。
【0107】
次いで、書込制御回路104は、書込/読出モード指示信号W/Rが読出モードを指定していると非活性状態となり、各書込制御信号は初期状態(非活性状態)に維持される。コラムデコーダが、内部アドレスINADに従って読出列選択信号CSLRを生成し、また、ボトムロウデコーダが、内部アドレス信号INADのロウアドレスに従って、選択行のワード線WLを選択状態へ駆動する。選択メモリセルのデータがセンスアンプ回路に与えられ、データの内部読出を実行する(ステップS3)。
【0108】
このセンスアンプ回路からの内部読出データは、多数決回路へ与えられ、多数決判定基準に従って内部読出データの論理値の決定が行われ、多数決判定結果がヒューズレジスタ26(図5参照)の対応のレジスタへ格納される(ステップS4、S5、S6)。
【0109】
次いで、アドレスカウンタから生成されるアドレス信号のカウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルに設定されているかの判定が行なわれる(ステップS7)。このアドレスカウンタからのアドレス(カウンタアドレス)の最上位ビットMSBがHレベルのときには、すべての読出対象のメモリセルの記憶データが読出されてヒューズレジスタに格納されたことが示されるため、PROMモードをオフ状態に設定し、データ読出動作が完了する(ステップS8)。
【0110】
一方、ステップS7において、カウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルでないと判定されると、再びアドレスカウンタが動作し、アドレスのカウントアップが行なわれ、以降、ステップS4からS7の動作が行なわれる。このステップS2−S7の動作が、カウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルに到達するまで繰返し実行され、必要なデータの内部読出、多数決判定およびヒューズレジスタへの格納が行なわれる。
【0111】
この一連の動作により、電源投入に従って内部で自動的に、メモリセルの記憶データの読出を行なうことができる。なお、この読出時においては、外部制御信号EXCTLおよび外部アドレス信号EXADと書込/読出モード指示信号W/Rに従って内部読出およびヒューズレジスタへの格納が行われてもよい。すなわち、モード設定回路によるモード選択信号MDSELおよびヒューズ活性化信号FUSENを用いてPROMモードを設定し、PROMモードイネーブル信号PROMENを活性化する。このときまた、書込/読出モード指示信号W/Rを、読出モードを示す状態に設定する。この状態においては、テストモード時において内部データ読出を行ってヒューズレジスタにデータを格納する。このモードは、内部状態が正確にプログラムされたかを検証する際に用いられればよい。
【0112】
図16は、PROMモードでデータ書込が行なわれるライトモード時の動作を示すフロー図である。以下、図16を参照して、図6から図13に示すPROM/OTPマージ回路のPROMモード時のデータ書込動作について説明する。
【0113】
まず、モード設定回路によるモード選択信号MDSELおよびヒューズ活性化信号FUSENを用いてPROMモードを設定し、PROMモードイネーブル信号PROMENを活性化する。このときまた、書込/読出モード指示信号W/Rを、書込モードを示す状態に設定する(ステップS10)。
【0114】
このPROMライトモードが指定されると、図14に示す書込制御回路104においては、外部からの制御信号EXCTLおよび外部からのアドレス信号EXADを選択する状態に設定される(ステップS11)。この外部動作モードの設定により、外部から与えられる信号EXCTL、EXADおよび書込データWDに従って、書込制御信号ZWDP_CEL、WDN_CEL、ZWDP_REF、WDN_REFを生成し、外部アドレスEXADが指定するメモリセルに対しデータの書込を行なう(ステップS12)。この場合、先に図10を参照して説明したように、ビット線書込ドライブ回路70R0、70R1、70L0および70L1においてPROMライトドライブ回路は、列アドレスおよび書込データに従って選択状態へ駆動され、対をなす選択ビット線BLおよびBLBに逆方向に電流を流す。一方、ロウアドレス信号とPROMモード書込指示信号とに従ってデジット線DLも選択状態へ駆動され、これらのビット線BL,BLBおよびデジット線DLを流れる電流が誘起する磁界により、メモリセルMCCおよびMCRに相補データの書込が行なわれる。このデータ書込時においては、先に説明したように、内部で1IO当たり3組のメモリセルに対し同一データの書込が行なわれる。
【0115】
このデータ書込完了後、アドレスが、最終アドレスに到達したかの判定が行なわれる(ステップS13)。この判定としては、外部のテスタにおいて最終アドレスに到達したかの判定が行なわれればよい。または、これに代えて、メインコントロール回路において最終アドレスを図示しないレジスタに格納し、このレジスタに格納された最終アドレスと現時点で与えられたアドレスの比較が行なわれるように構成されてもよい。一致時に外部テスタにフラグを送出する。
【0116】
最終アドレスに到達していない場合には、再度ステップS12に戻り、次のアドレスおよびデータが外部から与えられ、新たなアドレスに対するデータの書込が行なわれる。
【0117】
一方、ステップS13において最終アドレスに対するデータ書込が完了したと判定されると、外部動作モードがリセットされる(ステップS14)。これは、たとえば書込モード指示信号を非活性化することにより設定される。
【0118】
次いで、PROMモードイネーブル信号PROMENを非活性化しPROMモードをリセットする(ステップS15)。これらの一連の処理により、書込対象のメモリセルに対し、PROMモードでデータの書込を行なうことができる。
【0119】
図17は、OTPモードでのデータ書込動作を示すフロー図である。以下、図17を参照して、図6から図13に示すPROM/OTPマージ回路のOTPモードでのデータ書込動作について説明する。
【0120】
まず、モード設定回路32において外部からのモード選択信号MODESELおよびヒューズ活性化信号FUSENにより、OTPモードが指定され、OTPモードイネーブル信号OTPENが活性化される。このときまた、書込/読出モード指示信号W/Rがデータの書込を指定する状態に設定される。
【0121】
このデータ書込を示す状態に、書込/読出モード指示信号W/Rが設定されると、書込制御回路104において内部動作モードがセットされる(ステップS21)。
【0122】
次いで、ビット線書込電圧VREFBLが高電圧レベルに設定される(ステップS22)。この外部からビット線書込電圧VREFBLを与えることにより、PROM/OTPマージ回路内部において書込高電圧を発生する必要性をなくし、内部高電圧発生回路のレイアウト面積を削減する。
【0123】
次いで、外部制御信号EXCTLおよび外部アドレス信号EXADが書込データWDとともに与えられる(ステップS23)。外部制御信号EXCTLおよび外部アドレス信号EXADおよび書込データWDに従って、図12に示す書込制御回路104におけるOTPモード書込制御部107において、書込制御信号OTPW_CELおよびOTPW_REFが生成される。また、OTPモードでのデータ書込指示に従って、ロウデコーダが、アドレス信号に従って選択行のワード線を選択状態に駆動する。アドレス指定された3ビットのメモリセルに対し、ビット線書込高電圧VREFBLを印加し、可変磁気抵抗素子のバリア膜を破壊し、可変磁気抵抗素子の上部電極および下部電極を短絡して、破壊書込を行なう(ステップS24)。
【0124】
この書込完了後、次いで、アドレスが最終アドレスに到達したかの判定が行なわれる(ステップS25)。アドレスが最終アドレスに到達していない場合には、再びステップS23に戻り、次に与えられる外部からのアドレス信号ADおよび制御信号EXCTLおよび書込データWDに従ってデータの破壊書込が行なわれる。
【0125】
ステップS25において、最終アドレスに到達していると判定されると、書込/読出モード指示信号W/Rが非活性状態に設定され、外部動作モードがリセットされる(ステップS26)。この後、モード選択信号MODESELおよびヒューズ活性化信号FUSENを非活性化し、OTPモードをリセットする(ステップS27)。これにより、必要なメモリセルに対するOTPモードでのデータの書込が完了する。
【0126】
図18は、OTPモードライトデータをチェックするOTPライトベリファイモードを示すフロー図である。以下、図18を参照して、図6から図13に示すPROM/OTPマージ回路のOTPライトベリファイ動作について説明する。
【0127】
まず、図17に示すステップST20からST27を実行し、OTPモードでのデータ書込を行ない(ステップST30)、すべての書込対象アドレスにデータの書込が終了すると、OTPモードでの書込を終了させる(ステップST31)。
【0128】
次いで、書込/読出モード指示信号W/Rを読出モードを指定する状態に設定し、データの読出を行なう(ステップST32)。この場合、リード動作は、PROMおよびOTPモードいずれにおいても同じ態様で行なわれるため、OTPモードのリセットは行なわれず、OTPモードを指定した状態でデータリード動作が行なわれてもよい。
【0129】
次いで、ステップST32において読出されたデータを格納する(ステップST33)。このステップST33におけるリードデータの格納領域としては、専用のデータ格納領域(レジスタ)が設けられてもよく、また、図5に示すヒューズレジスタ26が用いられてもよい。
【0130】
このリードデータを全て格納した後、次いでPROMモードをセットし、また、データの書込を行なうライトモードをセットする(ステップST34)。この場合、ライトモードであり、外部からのアドレス信号に従って外部テスタの制御の下に、データの書込が行なわれる。このPROMモードでのデータ書込時において、OTPモードでのデータ書込を行なった際の書込データの反転データをPROMモードで書込を行なう(ステップST35)。この反転データのPROMモードでの書込は、以下の理由による。
【0131】
すなわち、OTPモードでのデータ書込時、一方のメモリセルにおいて、可変磁気抵抗素子が短絡状態に設定され、他方のメモリセルは、不定状態(先の状態)を維持する。したがって、OTPモード書込が行なわれていないメモリセルはノーマルセルと同じ高抵抗状態または低抵抗状態である。このOTPモードで非書込状態のメモリセルに、反転データを書込むことにより、OTPモードでの書込が行なわれていないメモリセルを、不定状態から抵抗確定状態に設定する。
【0132】
すべての書込対象のメモリセルに反転データを書込んだ後、書込を完了し、書込/読出モード指示信号W/Rを非活性化した後、読出モードを指定する状態に設定する(ステップST36)。このリード動作時においては、外部からの制御信号および外部からのアドレス信号に従ってデータの読出が行なわれてもよく、また、先に説明したように、内部のアドレスおよび内部制御信号に従ってデータの読出が行なわれてもよい。
【0133】
このリードモード時において、アドレスに従ってメモリセルを選択し、センス動作および多数決判定により、データの内部読出しを行い(ステップS36)、この読出したデータを格納する(ステップST37)。このステップST37における読出データは、一例として、専用のテストデータレジスタなどに格納する。
【0134】
このステップST33およびST37において読み出して格納されたデータの比較を行なう(ステップST38)。OTPライトが行なわれた低抵抗状態のメモリセルは、先の図12に示すように、低抵抗状態のメモリセルよりもさらに抵抗値の低い状態である。比較対象のメモリセルは低抵抗状態であり、確実に、絶縁膜破壊が生じる破壊書込が行なわれたかの判定を行なうことができる。この比較時においては、したがって、正確にOTPモードでのデータ書込が行なわれている場合には、PROMライトモードおよびOTPライトモードでの書込データの論理値は一致する。従って、この比較判定においては、不一致のデータが存在するかの判定を行なう(ステップST39)。1ビットでも書込ミス(破壊書込不良)がある場合、ステップST30に戻り、OTPモードでライトミスのメモリセルに対するデータの書込が行なわれ、以下、再び同じステップS30以降の処理が実行される。この場合、ライトミスが発生したアドレスを外部のテスタにおいて記憶し、その書込ミスの生じたメモリセルに対するデータの書込が行なわれる。
【0135】
ステップST39において、ライトミスビットが存在しないと判定されると、OTPライトチェックが終了し、OTPライトベリファイモードが終了する(ステップST40)。これにより、外部のテスタからのアドレスおよび書込データの供給が終了し、また、モード選択信号MODESELに従ってOTPモードがリセットされる(ステップST41)。これにより、OTPモードでの書込期間が完了する。
【0136】
図19は、OTPライトベリファイモードのステップST38の動作を具体的に図解する図である。図19(A)において、OTPモードでの書込がステップST30において行なわれる。今、データ“1”の書込が行なわれる状態を考える。ここで、データ“1”を低抵抗状態(Lデータ)に対応付ける。この場合、メモリセルMCCにおいては、可変磁気抵抗素子VRが短絡状態となり、超低抵抗状態となり、データ“LL”を格納する。一方、参照メモリセルMCRへは、書込高電圧は伝達されないため、先のPROMモードでの書込状態に維持され、ノーマルな低抵抗状態または高低抵抗状態であり、LデータまたはHデータを格納する状態である。この場合、データ読出を行なった場合、メモリセルMCCは参照セルMCRよりも抵抗値が低く、データ“1”の読出が行なわれる。
【0137】
一方、図19(B)において示すように、ステップST35において、PROMモードで反転データ“0”の書込が行なわれる。この場合、メモリセルMCCは、その可変磁気抵抗素子が短絡状態であり、PROMモードでのデータの書込が行なわれてもその抵抗状態は変化せず、超低抵抗状態であり“LL”データを格納する状態である。一方、参照セルMCRには、データ“1”が格納され、低抵抗状態に設定され、Lデータの格納が行なわれる。データの読出を行なった場合、この場合でも、メモリセルMCCは、その抵抗値が参照セルMCRの低抵抗状態の抵抗値よりも低く、データ“1”が読出される。
【0138】
逆に、データ“0”をOTPモードで書込んだときには、参照セルMCRが超低抵抗状態(LLデータ)となり、メモリセルMCCは、不定状態である。反転データ“1”をPROMモードで書込むと、メモリセルMCCが低抵抗状態、参照セルMCRが超低抵抗状態である。従って、データ読出時においては、メモリセルMCCが擬制的に高抵抗状態となり、データ“0”が読出される。
【0139】
したがって、OTPモードでデータを書込んだ後、その反転データをPROMモードで書込むことにより、外部で、書込対象のメモリセルが確実に短絡状態に設定されたかを識別することができ、OTPモードで正確にデータの書込が行なわれたかを識別することができる。次に、各書込制御回路等の周辺回路の内部構成について説明する。
【0140】
図20は、図14に示す書込制御回路104の一部を構成するコラムデコーダ50の構成を概略的に示す図である。この図20に示すコラムデコーダ50は、図6に示す(コラムデコーダ+書込制御回路)ブロック50rおよび50lのコラムデコーダの部分を示す。これらのブロック50rおよび50lのコラムデコーダの構成は、読出列選択信号を発生する部分の構成を除いては同一であるため、図20においては、コラムデコーダ50により、右側コラムドライバおよび左コラムドライバに対する列選択制御信号を発生する部分の構成を示す。
【0141】
図20において、コラムデコーダ50は、書込/読出モード指示信号W/Rに従って内部からのアドレスINADおよび内部制御信号INCTLの組と外部アドレスEXADおよび外部制御信号EXCTLの組のいずれかを選択するマルチプレクサ(MUX)110と、マルチプレクサ110からの列アドレス信号CADおよび列系制御信号CCTLに従ってデコード動作を行なうコラムデコード回路112と、各々がコラムデコード回路112からの列選択信号CSL<3:0>を受けるPROM書込列制御回路114、OTP書込列制御回路116および読出列制御回路118を含む。
【0142】
マルチプレクサ110は、書込/読出モード指示信号W/Rが書込モードを示すときには、外部からのアドレス信号EXADおよび外部からの制御信号EXCTLを選択し、列アドレス信号CADおよび列系制御信号CCTLを生成する。一方、書込/読出モード指示信号W/Rが読出モードを示すときには、マルチプレクサ110は、内部から生成されるアドレスINADおよび制御信号INCTLを選択して列アドレス信号CADおよび列系制御信号CCTLを生成する。
【0143】
コラムデコード回路112は、列系制御信号CCTLに従ってデコードタイミングが規定され、列アドレス信号CADをデコードし、4ビットの列選択信号CSL<3:0>を生成する。
【0144】
PROM書込列制御回路114は、PROMモードイネーブル信号PROMENと書込/読出モード指示信号W/Rとを受け、PROMモードでのデータ書込が示されるとき活性化され、コラムデコード回路112からの列選択信号CSL<3:0>に従ってPROM書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>を生成する。
【0145】
OTP書込列制御回路116は、OTPモードイネーブル信号OTPENと書込/読出モード指示信号W/Rとを受け、これらの信号がOTPモードでのデータ書込を示すとき活性化され、列選択信号CSL<3:0>に従ってOTPモード書込列選択信号CSLW_OTP<3:0>を生成する。
【0146】
読出列制御回路118は、図6に示すコラムデコーダ+書込制御回路ブロック50r内のみに配置され、OTPイネーブル信号OTPENおよびPROMイネーブル信号PROMENのいずれかが活性状態にありかつ書込/読出モード指示信号W/Rがデータ読出を指示するときに活性化され、列選択信号CSL<3:0>に従って読出列選択信号CSLR<3:0>を生成する。
【0147】
したがって、PROMモードおよびOTPモードでのデータ書込を行なうときには、外部からのアドレス信号EXADおよび制御信号EXCTLに従って列選択動作が制御され、データ読出モード時においては、内部で発生されるアドレス信号INADおよび制御信号INCTLに従って読出動作が制御される。
【0148】
なお、図20において書込列選択信号下部に(L/R)として示しているのは、左書込列選択信号および右側書込列選択信号がそれぞれ別々に生成される状態を示しており、書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>およびCSLW_OTP<3:0>については、右側コラムデコーダおよび左側コラムデコーダにおいて同じ論理値の列選択信号が生成される。
【0149】
図21は、図14に示す書込制御回路104の書込制御信号を発生する部分の構成を概略的に示す図であり、図21においては、図6に示す(コラムデコーダ+書込制御回路)ブロック50lに相当する部分の構成を概略的に示す。
【0150】
図21において、(コラムデコーダ+書込制御回路)ブロック50lは、書込/読出モード指示信号W/Rとマスク指示信号MASKとを受ける書込判定回路120と、書込判定回路120の出力信号WENとPROMモードイネーブル信号PROMENとOTPモードイネーブル信号OTPENとを受けて書込モードを選択するモード選択回路122と、モード選択回路122の出力するOTPモード指示信号OENと書込データDATA<m:0>とを受けるCEL/REF制御回路124と、モード選択回路122からのPROMモード指示信号PENと書込データDATA<m:0>と受けるZWDP/WDN制御回路126とを含む。
【0151】
マスク指示信号MASKは、PROM/OTPセルアレイに対するデータ書込のマスクを指示する信号であり、このデータ書込マスクは、1ビット単位でマスクがかけられてもよく、また複数ビット単位でデータ書込にマスクがかけられてもよい。
【0152】
書込判定回路120は、書込/読出モード指示信号W/Rがデータ書込を示し、かつマスク指示信号MASKがデータ書込に対するノンマスクを示すときに、書込指示信号WENを活性状態へ駆動する。
【0153】
モード選択回路122は、書込判定回路120からの書込指示信号WENの活性化時、PROMモードイネーブル信号PROMENおよびOTPモードイネーブル信号OTPENの活性/非活性状態に従って、OTPモード書込指示信号OENおよびPROMモード書込指示信号PENの一方を活性化する。
【0154】
CEL/REF制御回路124は、IOブロック<m:0>に対し共通に設けられ、OTPモード書込指示信号OENの活性化時、書込データDATA<m:0>に従ってOTPモード書込データ指示信号OTPW_CEL<m:0>およびOTPW_REF<m:0>を生成する。CEL/REF制御回路124は、書込データビットDATA<i>がHデータビットのとき、OTPモード書込データ指示信号OTPW_CEL<i>をHレベルに設定し、メモリセルMCCに外部からの書込電圧VREFBLを伝達する。一方、書込データビットDATA<i>がLデータビットの場合、CEL/REF制御回路124は、参照セルに対するOTPモード書込データ指示信号OTPW_REF<i>をHレベルに設定し、ビット線書込電圧VREFBLを参照セルMCRに伝達する。
【0155】
CEL/REF制御回路124は、OTPモード書込指示信号OENの非活性化時、OTPモード書込データ指示信号OTPW_CEL<m:0>およびOTPW_REF<m:0>をすべてLレベルに設定し、外部からのビット線書込電圧供給経路を遮断する。
【0156】
ZWDP/WDN制御回路126は、IOブロック<m:0>に共通に設けられ、モード選択回路122からのPROMモード書込指示信号PENの活性化時活性化され、書込データDATA<m:0>に従ってビット線書込データ指示信号ZWDP<m:0>およびWDN<m:0>を生成する。ZWDP/WDN制御回路126は、書込データビットDATA<i>がHデータビットのときに、書込データ指示信号ZWDP<i>をHレベルに設定し、また、書込データ指示信号WDN<i>をHレベルに設定する。これにより、ビット線に対する放電用のトランジスタが導通する。一方、書込データビットDATA<i>がLデータビットのときには、書込データ指示信号ZWDP<i>およびWDN<i>がともにLレベルに設定され、ビット線に対する充電トランジスタがオン状態に設定される。PROMモード書込指示信号PENの非活性化時、ZWDP/WDN制御回路126は、書込データ指示信号ZWDP<m:0>をHレベルに設定し、書込データ指示信号WDN<m:0>をLレベルに設定する。これにより、ビット線書込ドライバにおいてビット線の充電および放電を行なうトランジスタがともにオフ状態に設定され、PROMビット線書込ドライバは出力ハイインピーダンス状態に設定される。
【0157】
図22は、書込制御回路のローカル書込制御部の構成を概略的に示す図である。図22に示すローカル書込制御回路130は、各IOブロックごとに設けられ、図6に示す左コラムドライバ48lおよび右コラムドライバ48r内において、各IOブロックIO0−IOmそれぞれに対応して配置される。
【0158】
ローカル書込制御回路130は、PROMモードでのデータ書込を制御するローカルPROM書込列制御回路132と、OTPモードでのデータ書込を制御するローカルOPT書込列制御回路134を含む。
【0159】
ローカルPROM書込列制御回路132は、4ビットのPROMモード書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>、書込データ指示信号ZWDP<i>およびWDN<i>を受け、対応のPROMビット線ライトドライバへ与えられる書込制御信号ZWDP_CEL<3:0>、WDN_CEL<3:0>、ZWDP_REF<3:0>およびWDN_REF<3:0>を生成する。ローカルPROM書込列制御回路132は、左コラムドライバおよび右コラムドライバそれぞれに配置され、図22においては(L/R)に示すように、左コラムライトドライバおよび右コラムライトドライバそれぞれにおいてこれらの書込制御信号が生成される。書込データ指示信号ZWDP<i>およびWDN<i>は、IOブロックIOiに与えられる書込データに従って、図21に示すZWDP/WDN制御回路126から生成される書込データ指示信号ZWDP<m:0>およびWDN<m:0>のうちの1ビットの信号である。
【0160】
書込制御信号ZWDP_CEL<3:0>、WDN_CEL<3:0>、ZWDP_REF<3:0>およびWDN_REF<3:0>は、対応のIOブロックの各々が4対のビット線を含む3組のビット線対の各組に対して与えられ、書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>に基づいて各組において1対のビット線が選択され、選択ビット線対に対して書込データ指示信号ZWDP<i>およびWDN<i>に従って選択ビット線対に対する書込制御信号が生成され、ビット線電流の方向が決定される。書込制御信号ZWDP_CEL<3:0>およびWDN_CEL<3:0>は、メモリセルMCCに対する書込を制御する信号であり、書込制御信号ZWDP_REF<3:0>およびWDN_<3:0>は、参照セルMCRに対するデータ書込を制御する信号である。
【0161】
したがって、書込制御信号ZWDP_CEL<3:0>の活性化時、書込制御信号ZWDP_REF<3:0>は非活性状態とされ、また、書込制御信号WDN_CEL<3:0>の活性化時、書込制御信号WDN_REF<3:0>は非活性状態とされる。これにより、メモリセルMCCおよび参照セルMCRに対し相補データの書込を行なうことができる。
【0162】
ローカルOTP書込列制御回路134は、IOブロック選択信号IOSEL<i>の活性化時活性化され、OTPモード書込列選択信号CSLW_OTP<3:0>とOTPモード書込データ指示信号OTPW_CEL<i>およびOTPW_REF<i>を受けて、OTPビット線ライトドライバとトランスミッションゲートの導通を制御する書込制御信号TGEN_CEL<3:0>、ZTGEN_CEL<3:0>、TGEN_REF<3:0>およびZTGEN_REF<3:0>を生成する。OTPモードでのデータ書込時、外部からのビット線書込電圧を選択IOブロックに伝達して、データの書込を行なう。したがって、OTPモードでのデータ書込時においては、IOブロックごとに順次データの書込を行なう。これにより、外部からのビット線書込電圧VREFBLを用いて、十分な高さの電圧を供給して、低消費電流で破壊書込を行なうことができる。
【0163】
OTPモード書込制御信号TGEN_CELL<3:0>、ZTGEN_CEL<3:0>は、メモリセルMCCへの書込を行なうときに活性化され、書込制御信号TGEN_REF<3:0>およびZTGEN_REF<3:0>は、参照セルMCRへのデータ書込時に活性化される。これにより、対を成すビット線BLおよびBLBの一方に、書込高電圧を伝達する。
【0164】
書込データ指示信号OTPW_CEL<i>の活性化時、メモリセルに対する書込制御信号TGEN_CEL<3:0>およびZTGEN_CEL<3:0>が、書込列選択信号CSLW_OTP<3:0>に従って選択的に活性化される。一方、書込データ指示信号OTPW_REF<i>の活性化時、参照セル書込制御信号TGEN_REF<3:0>およびZTGEN_REF<3:0>が、OTP書込列選択信号CSLW_OTP<3:0>に従って選択的に活性化される。
【0165】
なお、読出列選択信号CSLR<3:0>は、このローカル書込制御回路130を素通りし、対応の読出列選択ゲートへ与えられる。
【0166】
OTPビット線ライトドライバが左コラムドライバ48lに設けられており、ローカルOTP書込列制御回路134は、左側のコラムドライバに対して設けられる。
【0167】
図23は、OTPモードでのデータ書込時のローカル書込制御回路に対する制御信号の印加態様を概略的に示す図である。
【0168】
図23において、IOブロックIO0−IOkそれぞれに対応して、ローカル書込制御回路130(0)−130(k)が設けられる。これらのローカル書込制御回路130(0)−130(k)に対し共通に、OTPモード書込列選択信号CSLW_OTP<3:0>が与えられる。一方、これらのローカル書込制御回路130(0)−130(k)に対し、個々にIOブロック選択信号およびOTPモード書込データ指示信号が与えられる。すなわち、ローカル書込制御回路130(0)に対し、IOブロック選択信号IOSEL<0>、OTPモード書込データ指示信号OTPW_CEL<0>およびOTPW_REF<0>が与えられる。ローカル書込制御回路130(k−1)に対し、IOブロック選択信号IOSEL<k−1>、書込データ指示信号OTPW_CEL<k−1>およびOTPW_REF<k−1>が与えられ、ローカル書込制御回路130(k)に対し、IOブロック選択信号IOSEL<k>および書込データ指示信号OTPW_CEL<k>およびOTPW_REF<k>が与えられる。
【0169】
IOブロックIO0−IOkの各々は、メモリセルブロックMBおよびローカルOTPライトドライバOTVを含む。ローカルOTPライトドライバOTVは、図7に示す左コラムドライバ48lに含まれる。IOブロックIO0−IOkそれぞれに対応するローカルOTPライトドライバOTVに対し共通に、パッドPAD1からのビット線書込電圧VREFBLが与えられる。ローカル書込制御回路130(0)−130(k)は、対応のローカルOTPライトドライバのビット線書込電圧VREFBLの伝達を制御する。これにより、OTPモードでのデータ書込時、各IOブロック単位で、データの書込が行なわれる。
【0170】
図24は、PROMモードでのデータ書込時の制御信号の印加態様を概略的に示す図である。図24において、IOブロック0−IOkの左側に、ローカル書込制御回路130(k)l−130(0)lが設けられ、このIOブロック0−IOkの右側に、ローカル書込制御回路130(k)r−130(0)rが設けられる。このローカル書込制御回路130(k)l−130(0)lに対し共通に、PROMモード書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>が与えられ、ローカル書込制御回路130(k)r−130(0)rに対し共通に、PROMモード書込列選択信号CSLW_PROM<3:0>が与えられる。
【0171】
ローカル書込制御回路130(0)l−130(k)l対し、それぞれ個別に、書込データ指示信号WDNL<0>,ZWDPL<0>−WDNL<k>,ZWDPL<k>が与えられ、ローカル書込制御回路130(0)r−130(k)rに対し、個々に、書込データ指示信号の組WDNR<0>,ZWDPR<0>−WDNR<k>,ZWDPR<k>が与えられる。したがって、このPROMモードでのデータ書込時においては、IOブロックIO0−IOkに対し並行して、データの書込が行なわれる(マスク信号MASKが非活性状態でデータ書込に対しノンマスク状態のとき)。
【0172】
図25は、図5および図6に示すロウデコーダ42の構成の一例を概略的に示す図である。図25において、ロウデコーダ42は、内部アドレス信号INADおよび外部アドレス信号EXADの一方および内部制御信号INCTLおよび外部制御信号EXCTLの一方を選択するマルチプレクサ(MUX)140と、マルチプレクサ140からのロウアドレス信号RADおよびロウ系制御信号RCTLに従ってデコード動作を行ない、行選択信号RSEL<x:0>を生成するロウデコード回路142と、この行選択信号RSEL<x:0>に従ってワード線選択信号WLG<x:0>を生成するワード線制御回路144と、行選択信号RSEL<x:0>に従ってデジット選択信号DLG<x:0>を生成するデジット線制御回路146とを含む。
【0173】
マルチプレクサ140は、PROMモードイネーブル信号PROMENおよびOTPモードイネーブル信号OTPENの活性化時、書込/読出モード指示信号W/Rが書込モードを示すときには、外部アドレス信号EXADおよび外部制御信号EXCTLを選択する。一方、マルチプレクサ140は、イネーブル信号PROMENおよびOTPENのいずれかの活性化時、書込/読出モード指示信号W/Rがデータ読出を指示するときには、また、読出活性化信号READの活性状態のとき、内部アドレス信号INADおよび内部制御信号INCTLを選択する。この読出活性化信号READは内部で電源投入時などにおいて活性化されてデータの読出および初期状態の設定を起動する。
【0174】
ロウデコード回路142は、ロウ系制御信号RCTLに従ってデコードタイミングが設定され、内部ロウアドレス信号RADをデコードして行選択信号RSEL<x:0>の1つを選択状態へ駆動する。
【0175】
ワード線制御回路144は、イネーブル信号PROMEN、OTPENおよびENのいずれかの活性化時、書込/読出モード指示信号W/Rがデータ読出を指示するときに、行選択信号RSEL<x:0>に従ってワード線選択信号WLG<x:0>を生成する。イネーブル信号ENは、内部でのセルデータ読出モード時に活性化され、ワード線制御回路144を活性化する。また、このワード線制御回路144は、書込/読出モード指示信号W/Rがデータ書込を指示しかつOTPモードイネーブル信号OTPENが活性状態のときにまた、行選択信号RSEL<x:0>に従ってワード線選択信号WLG<x:0>を生成する。
【0176】
デジット線制御回路146は、PROMモードイネーブル信号PROMENの活性化時、書込/読出モード指示信号W/Rがデータ書込を指示するときに活性化され、行選択信号RSEL<x:0>に従ってデジット線選択信号DLG<x:0>を生成する。また、デジット線制御回路146は、OTPモードイネーブル信号OTPENが活性状態の時には、書込/読出モード指示信号W/Rが書込状態を示していても、非活性状態に維持され、デジット線選択信号DLG<x:0>を非選択状態に維持する。
【0177】
このロウデコーダ42は、IOブロックIO0−IOkに対し共通に設けられ、トップロウドライバ(44t)およびボトムロウドライバ(44b)に含まれるワード線ドライブ回路およびデジット線ドライブ回路にそれぞれ、ワード線選択信号WLG<x:0>およびデジット線選択信号DLG<x:0>を伝達する。
【0178】
図26は、図14に示す内部アドレス発生回路(100)および内部制御信号発生回路(102)の構成の一例を概略的に示す図である。図26において、内部アドレス発生回路は、活性化時、外部クロック信号EXCLKを分周して内部クロック信号INTCLKを生成する分周回路150と、内部クロック信号INTCLKに従ってカウント動作を行ない、(n+1)ビットのカウント値PA<n:0>を生成するアドレスカウンタ152と、リセット信号CNTRSTに従ってセットされ、かつ最上位カウントビットP<n>に従ってリセットされるセット/リセットフリップフロップ154と、この活性化時、内部クロック信号CINTCLKに同期して内部制御信号INCTLを生成する内部制御信号生成回路156を含む。
【0179】
分周回路150は、カウントリセット信号CNTRSTの活性化に従ってその内部状態が初期状態に設定され、セット/リセットフリップフロップ154の出力Qからのカウントイネーブル信号CNTENの活性状態の間分周動作を行ない、外部クロック信号ENCLKをたとえば2分周して内部クロック信号INTCLKを生成する。カウントリセット信号CNTRSTは、リセット信号POR_RSTと書込/読出モード指示信号W/Rとの論理和により生成され、電源投入時またはシステムリセット時またはテストモード時のデータ読出モード時に活性化される。
【0180】
アドレスカウンタ152は、カウントリセット信号CNTRSTの活性化に従って初期値にそのカウント値がリセットされ、内部クロック信号INTCLKのカウントを行ない、カウント値PA<n:0>を生成する。このカウント値PA<n:0>のうちのnビットカウントPA<n−1:0>が内部アドレスINADとしてコラムデコーダおよびロウデコーダへ与えられる。
【0181】
セット/リセットフリップフロップ154は、カウントリセット信号CNTRSTの活性化時セットされ、かつ最上位カウントビットPA<n>が、Hレベルとなるとリセットされる。
【0182】
内部制御信号生成回路156は、カウントイネーブル信号CNTENが活性状態の間、内部クロック信号INTCLKに従って所定のシーケンスで内部制御信号INCTLを生成する。内部制御信号INCTLは、制御信号INCTLA(コラム系制御信号CCTL、ロウ系制御信号RCTL)、読出活性化信号READ、および読出イネーブル信号ENを含む。読出活性化信号READは、システムリセット時等においてPROM/OTPマジ回路に格納されたデータを読出すモードを活性化し、この信号に従ってセンスアンプが活性化され、内部データの読出およびヒューズレジスタへのデータの格納が行われる。また、マルチプレクサ140が、内部信号INCLTおよびINADを選択する状態に設定される。
【0183】
この内部制御信号生成回路156からの内部制御信号INCTLが利用されるのはデータ読出モード時であるため、ワード線選択タイミングおよびビット線選択タイミングおよびセンスアンプ活性化タイミングが、それぞれ制御信号RCTL、CCTLおよびREADに従って設定される。ヒューズレジスタには、内部クロック信号INTCLKに同期して、与えられたデータが順次たとえばファーストイン・ファーストアウト態様で格納されればよい。
【0184】
この図26に示す構成において、分周回路150およびセット/リセットフリップフロップ154が、図14に示す内部アドレス発生回路100および内部制御信号発生回路102により共有され、アドレスカウンタ152および内部制御信号生成回路156は、それぞれ、内部アドレス発生回路100および内部制御信号発生回路102に含まれる。
【0185】
図27は、図26に示す内部アドレス発生回路の動作を示すタイミング図である。以下、図27を参照して、図26に示す回路の内部アドレス発生動作について説明する。
【0186】
まず、カウントリセット信号CNTRSTが与えられる。このカウントリセット信号CNTRSTは、たとえば電源投入検出信号PORによるリセット信号または外部からのデータ読出開始時に与えられるリセット信号である。カウントリセット信号CNTRSTの活性化に従ってセット/リセットフリップフロップ154がセットされ、その出力するカウントイネーブル信号CNTENがHレベルとなる。
【0187】
分周回路150が、カウントイネーブル信号CNTENの活性化(Hレベルへの駆動)に従って外部クロック信号EXCLKを分周し、内部クロック信号INTCLKを生成する。図27においては、分周回路150は、外部クロック信号EXCLKを2分周して、内部クロック信号INTCLKを生成する動作を一例として示す。アドレスカウンタ152は、この内部クロック信号INTCLKに同期してカウント初期値からカウントし、そのカウント値を内部クロック信号INTCLKに従って増分する。
【0188】
アドレスカウンタ152からのカウントビットPA<n−1:0>が0から…(M−1)まで増大されると、PROM/OTPマージ回路に含まれるメモリセルに対するアクセスが完了する。次のクロックサイクルにおいて、アドレスカウンタ152のカウント値が増分されると、最上位カウントビットPA<n>がHレベルに立上がり、セット/リセットフリップフロップ154がリセットされ、カウントイネーブル信号CNTENが非活性化される。カウントビットPA<n−1:0>はすべてのビットが“0”の状態にある。したがって、カウントリセット信号CNTRSTと最上位カウントビットPA<n>を利用することにより、たとえばMRAMの電源投入時、内部に格納されたデータを読出してヒューズレジスタにデータを格納して内部回路を所定の状態に設定することができる。
【0189】
また、内部制御信号生成回路156は、カウントイネーブル信号CNTENが活性状態の間、読出指示信号READおよびイネーブル信号ENを生成し、図25に示すワード線制御回路144にイネーブル信号ENを与え、またマルチプレクサ140に読出活性化信号READを与える。
【0190】
また、この読出イネーブル信号ENは、図20に示す読出列制御回路118へ与えられ、読出イネーブル信号ENの活性化時、内部で読出列選択信号CSLR<3:0>を、コラムでコード回路からの列選択信号に従って生成する。
【0191】
電源投入検出信号PORをカウントリセット信号CNTRSTとして利用する場合、ノーマルアレイの動作を制御するメインコントロール回路内に電源投入検出回路が設けられていればよく、PROM/OTPアレイの動作を制御する回路に対し共通に電源投入検出回路が設けられていればよい。PROMモードでのデータ読出時、カウントリセット信号CNTRSTが、外部からの読出モード指示信号(R)に従って活性化される構成が利用されればよい。また、OTPモードでのデータ読出時(OTPライトベリファイ動作時)においても同様、外部からの読出モード指示信号(W/R)に従って強制的にカウントリセット信号CNTRSTが活性化される構成が利用されれば、ベリファイ動作時内部でアドレスを生成することができる。
【0192】
図28は、図6に示す多数決回路MJK0−MJKkの構成の一例を示す図である。これらの多数決回路MJK0−MLKkは、すべて同一構成を有するため、図28においては、多数決回路MJKiを代表的に示す。
【0193】
図28において、多数決回路MJKiは、電源ノードと出力ノード160aの間に互いに直列に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ1およびPQ2と、電源ノードと出力ノード160bの間に互いに直列接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ4,PQ5と、MOSトランジスタPQ4と並列に接続されるPチャネルMOSトランジスタPQ3を含む。出力ノード160aおよび160bは出力信号線162により相互接続される。
【0194】
MOSトランジスタPQ1およびPQ4のゲートへ、入力信号INCが与えられ、MOSトランジスタPQ2およびPQ3のゲートへ入力信号INBが与えられる。MOSトランジスタPQ5のゲートに入力信号INAが与えられる。
【0195】
この多数決回路MJKiは、さらに、出力ノード160aと接地ノードの間に互いに直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ2およびNQ1と、MOSトランジスタNQ1と並列に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ3と、出力ノード160bと接地ノードの間に互いに直列に接続されるNチャネルMOSトランジスタNQ4およびNQ5を含む。MOSトランジスタNQ1およびNQ5のゲートへ、入力信号INCが与えられ、MOSトランジスタNQ3およびNQ4のゲートへ入力信号INBが与えられる。MOSトランジスタNQ2のゲートに入力信号INAが与えられる。
【0196】
この出力信号線162上の信号がインバータINVにより反転され、多数決判定結果信号OUTが生成される。
【0197】
図29は、この図28に示す多数決回路MJKiの入出力論理を一覧にして示す図である。この図29に示すように、図28に示す多数決回路MJKiは、入力信号INAが論理値“0”(Lレベル)のときに、入力信号INBおよびINCの論理積演算結果を出力信号OUTとして生成する。一方、入力信号INAが論理値“1”(Hレベル)のとき、入力信号INBおよびINCの論理和演算結果が出力信号OUTとして生成される。
【0198】
すなわち、図28の多数決回路MJKiにおいて、入力信号INAがLレベルのときには、MOSトランジスタNQ2がオフ状態、MOSトランジスタPQ5がオン状態となる。この状態においては、入力信号INBおよびINCがともにHレベルのときには、MOSトランジスタPQ1−PQ4がオフ状態、MOSトランジスタNQ4およびNQ5がオン状態となり、出力ノード160bがLレベルとなる。したがって、インバータINVからの出力信号OUTは、Hレベル(論理値“1”)となる。
【0199】
また、入力信号INAがLレベルのとき、入力信号INBおよびINCの少なくとも一方がLレベルのときには、MOSトランジスタNQ4およびNQ5の少なくとも一方がオフ状態となり、出力ノード160aおよび160bの放電経路は遮断される。このとき、MOSトランジスタPQ3およびPQ4の少なくとも一方とMOSトランジスタPQ5がオン状態となり、出力信号線162は電源電圧VDDレベルに充電され、インバータINVからの出力信号OUTは、Lレベル(論理値“0”)となる。
【0200】
入力信号INAがHレベルのときには、MOSトランジスタPQ5がオフ状態、MOSトランジスタNQ2がオン状態となる。入力信号INBおよびINCがともにLレベルのときには、MOSトランジスタPQ1およびPQ2がオン状態、MOSトランジスタNQ1およびNQ3、NQ4およびNQ5がすべてオフ状態であり、出力信号線162が電源電圧VDDレベルに充電され、インバータINVからの出力信号OUTはLレベルとなる。
【0201】
また、入力信号INAがHレベルでありかつ入力信号INBおよびINCの少なくとも一方がHレベルのとき、MOSトランジスタPQ5がオフ状態、MOSトランジスタPQ1およびPQ2の少なくとも一方がオフ状態となり、出力信号線162両端の出力ノード160aおよび160bを充電する経路は遮断される。一方、MOSトランジスタNQ2がオン状態であり、入力信号INBおよびINCに従ってMOSトランジスタNQ1およびNQ3の少なくとも一方がオン状態となると、出力信号線162が接地電圧VSSレベルに放電される。したがって、インバータINVからの出力信号OUTがHレベルとなる。これにより、図28に示す多数決回路MJKiは、図29に示す真理値表を満たし、多数決処理を入力信号に対して行っている。
【0202】
図28に示す多数決回路MJKiを利用することにより、通常のAND/NOR複合ゲートを利用する構成に比べて、トランジスタ素子数を低減することができ、応じて、多数決回路のレイアウト面積を低減することができる。
【0203】
通常のMRAMにおいては、PROMモードでのデータの書込を行なった後、最終テスト工程で設定されたデータをOTPモードで書込む。したがって、チップ単体で出荷されるときには、このPROM/OTPマージ回路は、OTPモードで動作し、データの読出のみが実行される。従って、書込時に用いられる電圧VREFDLおよびVREFBLは、出荷後においては使用されない。従って、これらの電圧VREFDLおよびVREFBLを伝達するパッド(PAD0,PAD1)は、出荷時において例えば接地電圧レベルに固定されればよい。この構成は、これらの電圧を供給するパッドに対してスイッチングトランジスタを設けて、内部で制御信号により、スイッチングトランジスタをオン状態に設定することにより実現される。
【0204】
以上のように、この発明の実施の形態1に従えば、共通のメモリアレイを、PROMおよびOTPOMで動作させ、特にOTPモードでのデータ書込時には、メモリセルに破壊書込を行なっている。したがって、レイアウト面積を、PROMおよびOTPROMを別々に設ける構成に比べて低減することができ、また、PROMモードでのデータ書換を行なうことができる。またOTPモードでデータ書込を行なうことにより、MRAMの実使用時においてノーマルアレイの生成する磁界リークにより、その記憶データが破壊されることがなく、長期にわたって安定にデータを保持することができる。
【0205】
[実施の形態2]
図30は、この発明の実施の形態2に従うPROM/OTPマージ回路の要部の構成をノーマルアレイのセル構造とともに示す図である。図30においては、PROM/OTPアレイ40において、メモリセルMCが、可変磁気抵抗素子VRと選択トランジスタSTの直列体で構成される。この選択トランジスタSTのゲート絶縁膜の膜厚はTox1である。
【0206】
一方、ビット線書込ドライブ回路70において、OTPモードでデータの書込を行なうOTPライトドライブ回路が示される。このOTPライトドライブ回路において、ビット線BLとビット線書込高電圧VREFBLを供給するノードとの間にCMOSトランスミッションゲート170および書込列選択ゲート172が直列に接続される。CMOSトランスミッションゲート170はPチャネルMOSトランジスタPTおよびNチャネルMOSトランジスタNT1の並列体を含み、それぞれのゲートに、書込制御信号TGEN_CELおよびZTGEN_CELが与えられる。
【0207】
書込列選択ゲート172は、NチャネルMOSトランジスタNT2を含み、そのゲートに書込列選択信号CSLW_OTPが与えられる。これらのMOSトランジスタPT、NT1およびNT2のゲート絶縁膜の膜厚は、選択トランジスタSTと同様、Tox1である。
【0208】
なお、このCMOSトランスミッションゲート170および書込列選択ゲート172は、図10に示すCMOSトランスミッションゲート90,92、書込列線選択ゲート91,93にそれぞれ対応する。
【0209】
ノーマルアレイ2においてノーマルMRAMセルMCMが、ビット線BLとワード線WLおよびデジット線DLとの交差部に対応して配置される。MRAMセルMCMは、可変磁気抵抗素子VRMおよび選択トランジスタSTMを含む。この可変磁気抵抗素子VRMは、メモリセルMCの可変磁気抵抗素子VRと同一構造である。MRAMセルMCMの選択トランジスタSTMは、そのゲート絶縁膜が膜圧Tox2である。ゲート絶縁膜膜厚Tox1およびTox2の関係としては、PROM/OTPアレイ40に含まれるメモリセルMCの選択トランジスタSTのゲート絶縁膜膜厚Tox1が、MRAMセルMCMの選択トランジスタSTMのゲート絶縁膜膜厚Tox2よりも大きくされる。
【0210】
OTPモードでのデータ書込時においては、ビット線書込電圧VREFBLは、電源電圧の2倍程度の電圧レベルに設定される。また、書込列選択信号CSLW_OTPも、このビット線書込電圧VREFBLを伝達するため、昇圧され電源電圧よりも高い電圧レベルに設定され、また、書込制御信号ZTGEN_CELも高い電圧レベルに設定される。また、選択トランジスタSTにおいては、可変磁気抵抗素子VRへの書込時、高電圧が印加され、大きな電流が流れる。また、可変磁気抵抗素子VRの破壊後、超低抵抗状態となり、高電圧が選択トランジスタSTに伝達される。特に選択列非選択行のメモリセルMCにおいて、このメモリセルが書込完了後の超低抵抗状態の可変磁気抵抗素子を有している場合、高電圧が選択トランジスタSTのゲート絶縁膜に印加される。したがって、これらのトランジスタPT、NT1、NT2およびSTのゲート絶縁膜膜厚を十分厚くし、その絶縁耐圧を保証し、OTPモードでのデータ書込時に絶縁破壊が発生するのを防止する。
【0211】
ノーマルアレイ2においてMRAMセルMCMにおいては、選択トランジスタSTMのゲート絶縁膜には高電圧は印加されないため、できるだけ薄くし、高速で選択トランジスタSTMを動作させる。この選択トランジスタのゲート絶縁膜をPROM/OTPアレイにおいて厚くするために、選択トランジスタのピッチをMRAMアレイの選択トランジスタのピッチよりも大きくする。以下、PROM/OTPアレイおよびノーマルMRAMアレイのメモリセルの配置について説明する。
【0212】
[ノーマルアレイの構成]
図31は、ノーマルアレイ2のメモリセルの平面レイアウトを概略的に示す図である。図31においては、4行4列に配置されるメモリセルの平面レイアウトを概略的に示す。1つのメモリセルの領域は、図31において破線の矩形領域200で示す。この破線で示すブロック、すなわち基本単位領域200に対して1つのノーマルメモリセル(MRAMセル)の形成領域が割当てられる。
【0213】
図31において、X方向に連続的に延在して活性領域(不純物領域)230aおよび230bがそれぞれ形成される。この活性領域230aおよび230bはソース拡散配線(不純物領域)を構成し、2列のメモリセルに共通に設けられる。この活性領域230aおよび230bと同一工程で、矩形形状のドレイン不純物領域231a、231b、231cおよび231dがメモリセル形成領域20のX方向に関して中央位置からずれて配置される。ドレイン不純物領域231aおよび231bは、X方向において各基本単位領域200の境界領域に関して鏡映対称に配置される。同様、ドレイン不純物領域231cおよび231dも、X方向に関して基本単位領域200の境界領域に関して鏡映対称に配置される。Y方向においても、同様、基本単位領域200の境界領域に関してドレイン不純物領域231aおよび231cが鏡映対称に配置され、また不純物領域231bおよび231dも鏡映対称に配置される。
【0214】
ソース不純物領域230aとドレイン不純物領域231aおよび231bとの間の領域に、X方向に連続的に延在して、たとえばポリシリコンで構成されるゲートワード線232aが配置され、また、ソース不純物領域230aとドレイン不純物領域231cおよび231dとの間に、ゲートワード線232bがX方向に延びるように配置される。同様、ソース不純物領域230bについても、その両側にX方向に連続的に延在するゲートワード線232cおよび232dが設けられる。
【0215】
これらのゲートワード線232a、232b、232cおよび232dは、それぞれX方向において所定の間隔で、Y方向に基本単位領域200の境界まで延在する突出部233a、233b、233cおよび233dを有する。これらの突出部233a、233b、233cおよび233dは、X方向において4ビットのメモリセルごとに配置され、Y方向に隣接するゲートワード線(たとえばゲートワード線232aおよび232b)においては、2ビットのメモリセル分ずれて配置される。
【0216】
同じソース不純物領域230aに対して設けられるゲートワード線232aおよび232bの突出部233aおよび233bは、互いに逆方向に配置され、またソース不純物領域230bに対して配置されるゲートワード線232cおよび232dに対して設けられる突出部233cおよび233dも、Y方向において反対方向に突出するように配置される。ゲートワード線の1本おきのゲートワード線232aおよび232cの突出部233aおよび233cは同じ位置に設けられ、また、突出部233bおよび233dは、X方向における同じ位置に設けられる。隣接ゲートワード線において、X方向において異なる位置に突出部233bおよび233cを配置することにより、十分余裕をもってワード線突出部を配置することができる。このワード線突出部を用いて、階層ワード線構造を実現する。
【0217】
ソース不純物領域230aおよび230bに対して、ソースコンタクト236aおよび236bがノーマルセル境界領域に対応して配置される。これらのソースコンタクト236aおよび236bは、それぞれX方向において、一例として、2ビットのノーマルメモリセルごとに配置される。
【0218】
ドレイン不純物領域231a−231dに対しても、ドレインコンタクト235a、235b、235cおよび235dがそれぞれ設けられる。これらのドレインコンタクト235a−235dは、基本単位領域200の境界領域についてX方向およびY方向に関して鏡映対称に配置される。突出部233a−233dに対しては、それぞれ、シャント用コンタクト34が設けられる。このシャント用コンタクト234を介して、後に説明する上層メタル配線との電気的接続を形成する。ドレイン不純物領域に対するコンタクト235a−235dは、それらの上層に形成される可変抵抗素子にプラグを介して電気的に結合される。
【0219】
このドレイン不純物領域間の距離が長い領域に、ゲートワード線突出部233a−233dを配置することにより、余裕をもってこれらの突出部を配置することができる。また、これらの突出部233a−233dは、基本単位領域200のY方向についての境界領域にまで延在させることにより、ドレインコンタクト235a−235d各々とシャント用コンタクト234の距離を十分に大きくとることができる。したがって、突出部のパターニング時の位置ずれまたはパターンずれ(パターニング不良)が生じても、ドレイン不純物領域と突出部との重なり、突出部とドレインコンタクトの接触などの不良の発生を回避することができる。また、シャント用コンタクト234およびドレインコンタクト235a−235dを、メモリセル微細化時においても十分に余裕をもって配置することができる。
【0220】
また、メモリセル形成領域においてワード線シャント領域を設けることができ、メモリアレイ(ノーマルアレイ)の面積増大を抑制することができる。
【0221】
また、ドレインコンタクト235a−235dは、X方向に沿ってメモリセル形成領域境界に関して鏡映対称に配置される。したがってこれらのドレインコンタクト235bおよび235aのX方向における距離を、ソースコンタクト236aおよび236b形成領域に対応する領域において広くすることができる。これにより、この領域においてメタルソース線をY方向に沿って連続的に延在して配置することができる。メタルソース線の幅を十分広くすることができ、ソース線抵抗を十分に低減することができる。
【0222】
図32は、図31に示す平面レイアウトの上層の第1メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。図32においては、ゲートワード線232a−232dと、ドレインコンタクト235a−235d、およびシャント用コンタクト234を併せて示す。
【0223】
図32において、ドレインコンタクト235a−235dそれぞれに対応して第1メタル配線で形成される第1中間配線240a−240dが配置される。第1中間配線240aおよび240bが、X方向に沿って交互に配置され、第1中間配線240cおよび240dが、X方向に沿って交互に配置される。Y方向において、第1中間配線240aおよび240cが交互に配置され、また、第1中間配線240bおよび240dがY方向において交互に配置される。
【0224】
これらの第1中間配線240a−240dは、Y方向に長い矩形形状を有し、基本単位領域200の境界から対応のゲートワード線232aおよび232bを横切るように配置される。これらの第1中間配線240a−240dは、上層に形成される可変磁気抵抗素子との電気的に接続をとるための中間プラグの一部を構成し、アクセストランジスタのドレイン不純物領域231a−231d(図32には示さず)が、対応のドレインコンタクト235a−235dを介して上方の可変磁気抵抗素子と電気的に接続される。
【0225】
第1中間配線240a−240dは、X方向およびY方向に沿って同一パターンで繰返し配置される。基本単位領域200において、これらの第1中間配線240a−240dは、各々ほぼ中央領域に配置される。
【0226】
第1中間配線240a−240dに対して第1ビア242a−242dが、上層配線との接続のために、それぞれ、ドレインコンタクト235a−235dに対応して設けられる。これらの第1ビア242a−242dは、X方向およびY方向に沿ってほぼ整列して配置される。第1ビア242aおよび242bは、X方向において交互に配置され、第1ビア242cおよび242dがX方向において交互に配置される。第1ビア242aおよび242cはY方向において交互に配置され、第1ビア242bおよび242dがY方向において交互に配置される。
【0227】
第1中間配線240aおよび240bの間に、ゲートワード線232aおよび232cそれぞれに対応して第1中間配線244aおよび244cが、Y方向に沿って整列して配置され、また、ゲートワード線232bおよび232dに対応してかつシャント用コンタクト234に対応して第1中間配線244bおよび244dがY方向に整列して配置される。これらの第1中間配線244a−244dは、ワード線シャント構造実現のための中間配線であり、対応のシャント用コンタクト234から対応のゲートワード線232a−232d上にまで延在して配置される。隣接列においては、シャント用コンタクト234は2メモリセルのピッチをおいて配置され、同一行においては、シャント用コンタクト234は、2行のメモリセルごとに配置される。したがって、中間配線244a−244dも、シャント用コンタクト234と同様のピッチをもって配置される。
【0228】
シャント用の第1中間配線244aおよび244cに対し対応のゲートワード線232aおよび232cの上層において第1ビア246aおよび246cが設けられ、また、第1中間配線244bおよび244dに対してもそれぞれ対応のゲートワード線232cおよび232d上層において第1ビア246bおよび246dが設けられる。このシャント用の第1中間配線244a−244dは、Y方向に関して並進対称に配置される。
【0229】
ソースコンタクト236aおよび236bに対応して中央部にY方向に連続的に延在する第1メタル配線で形成されるメタルソース線248が配設される。このメタルソース線248は、ソースコンタクト236aおよび236bを介して下層のソース不純物領域(図32には示さず)に電気的に接続される。
【0230】
ワード線シャント用の第1ビア246aは、ドレイン接続用の第1ビア242aおよび242bとジグザグ状に配置され、また、他のワード線コンタクト用の第1中間配線244b−244dに対する第1ビア246b−246dも、ドレイン接続用の第1ビア242a−242dとジグザグ状に配置される。これにより、第1ビア間の距離を十分にとることができる。また、ドレイン不純物領域間の距離が狭くても、ドレインコンタクト235a−235dのX方向の隣接ドレインコンタクト間の距離が十分大きいため、十分な幅をもってメタルソース線248を配置することができ、応じて、低抵抗のメタルソース線248を配置することができる。
【0231】
また、X方向において、ソースコンタクト236aの両側に位置するドレインコンタクト235aおよび235bを、ドレイン不純物領域231aおよび231bの中心に対してソースコンタクト236aから離れる方向にずらして配置させることにより、第1中間配線240aおよび240bと同層に形成されるメタルソース線248の線幅を広くして抵抗を低減することができる。
【0232】
図33は、図32に示す平面レイアウトの上層の第2メタル配線の平面レイアウトを第2ビアの配置とともに示す図である。図33においては、下層の第1メタル配線の配置も併せて示す。
【0233】
図33において、第1中間配線240a−240dそれぞれに交差するようにX方向に長い矩形形状に第2メタル配線で構成される第2中間配線250a−250dがそれぞれ対応して配置される。これらの第2中間配線250a−250dにおいて、X方向に沿って第2中間配線250aおよび250bが交互に配置され、また、X方向に沿って第2中間配線250cおよび250dが交互に配置される。
【0234】
図32に示すシャント用の第1中間配線244a−244dに対応して設けられた第1ビア246a−246d上に、X方向に連続的に延在して図示しないゲートワード線に対応して第2メタル配線(メタルワード線)252a−252dが配置される。これらの第2メタル配線252a−252dは、それぞれ第1ビア246a−246dを介して下部の第1中間配線244a−244dに接続される。第1中間配線244a−244dは、それぞれ、図32に示すシャント用コンタクト234を介して対応のゲートワード線に電気的に接続される。したがって、これらの第2メタル配線252a−252dは、それぞれその下層に配置されるゲートワード線に電気的に接続される。これにより、ワード線がゲートワード線およびメタルワード線で構成されるワード線階層構造が実現され、低抵抗のワード線が実現される。
【0235】
これらの第2メタル配線252a−252dは、第1中間配線244a−244dの上層のメタル配線である。したがって、シャント用の第1中間配線244a−244dが、Y方向についての基本単位領域200の境界部にまで延在する場合においても、これらのシャント用の第1中間配線244a−244dは、第2メタル配線252a−252dの配置には何ら悪影響を及ぼさない。
【0236】
図34は、図33に示す平面レイアウトの上層の第3メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。この図34においては、第2メタル配線の配置も併せて示す。
【0237】
図34において、第2中間配線250a−250dそれぞれに対応して第3メタル配線で構成される第3中間配線260a−260dが、それぞれ対応の第2中間配線と重なり合うように配置される。これらの第3中間配線260a−260dは、それぞれ第2ビアVa−Vdを介してそれぞれ対応の第2中間配線250a−250dに電気的に接続される。
【0238】
第2メタル配線252a−252dそれぞれに対応して重なり合うように第3メタル配線262a−262dが配置される。これらの第3メタル配線262a−262dは、下層の第2メタル配線252a−252dとは非接触である。所定の間隔で、ワード線コンタクト用の第2ビア246a−246dがそれぞれ配置されるが、これらの第2メタル配線252a−252dと下層の第1中間配線(250a−250d)との間の電気的接続をとるためのものである。
【0239】
これらの第2メタル配線252a−252dに重なり合うように第3メタル配線262a−262dを配置することにより、上層の可変磁気抵抗素子および書込ワード線(デジット線)の配置の段差を均一にする。また、図示しないプロセッサと同一製造工程で、このMRAMセルを形成することを可能とする。
【0240】
図35は、図34に示す平面レイアウトの上層の第4メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。図35においては、図34に示す第3メタル配線260a−260dおよび262a−262dの配置を併せて示す。
【0241】
図35において、第4メタル配線で構成される第4中間配線265a−265dが、それぞれ、第3中間配線260a−260dと重なり合うように配置される。これらの第4中間配線265a−265dは、それぞれ、対応の第3中間配線260a−260dと第3ビアVVa−VVdを介して電気的に接続される。
【0242】
一方、第3メタル配線262a−262dと重なり合うように、第4メタル配線267a−267dが配設される。これらの第4メタル配線267a−267dは、書込ワード線(デジット線)を構成する。
【0243】
図36は、図35に示す平面レイアウト上に配置される可変磁気抵抗素子の平面レイアウトを概略的に示す図である。図36において、基本単位領域200各々において、同一形状のパターンが配置される。すなわち、第4中間配線265a−265dの各々の中央部に第3ビア269が配置される。この第3ビア269上に、ほぼ正方形形状の局所配線270が配置される。この局所配線270は、第3ビア269を介して下層の第4中間配線265a−265dに電気的に接続される。この局所配線270および第3ビア269の配置は、図36に示す4行4列に配置される基本単位領域200において同じであるため、これらの構成要素に対する参照符号は、4行4列の外周に沿って配置される基本単位領域に対してのみ付す。
【0244】
局所配線270上の第4メタル配線267a−267dと対応する位置に可変磁気抵抗素子272が配置される。この可変磁気抵抗素子272は、一例としてトラック状の楕円形状を有する。この可変磁気抵抗素子は、その周辺領域における磁化反転を抑制して誤書込が生じるのを抑制するような形状に形成されても良い。
【0245】
可変磁気抵抗素子272の中央部に、上部電極274が配置される。この上部電極274は、その上層に配置されるビット線に対する電気的コンタクトを形成する機能を併せて有する。
【0246】
この図36に示すように、可変磁気抵抗素子に関連する部分のレイアウトは、すべてX方向およびY方向において同じパターンが繰返し配置される。これにより、可変磁気抵抗素子のパターンレイアウトを簡略化し、正確なパターニングを実現し、可変磁気抵抗素子の抵抗値のばらつきを抑制する。
【0247】
図37は、図36に示す平面レイアウトの上層の第5メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。図37においては、MRAMセルの構成について、1つのMRAMセルの平面レイアウトに対してのみ参照番号を付す。1つの基本単位領域200における局所配線270、可変磁気抵抗素子272および上部電極274の配置は、各基本単位領域200において同じであり、同一パターンが各基本単位領域200に対しX方向およびY方向において繰返し配置される。
【0248】
Y方向に連続的に延在して第5メタル配線280a−280dがそれぞれ互いに間をおいて各メモリセル列に対応して配置される。これらの第5メタル配線280a−280dは、それぞれビット線を構成し、対応の列のメモリセル(可変磁気抵抗素子)の上部電極274と電気的に接続される。これにより、可変磁気抵抗素子272が対応のビット線(第5メタル配線280a−280d)と電気的に結合される。この配置により、基本単位領域200各々において、選択トランジスタおよび可変磁気抵抗素子が配置され、メモリセルが各基本単位領域に配置される。
【0249】
図38は、図37に示す線L38−L38に沿った断面構造を概略的に示す図である。図38において、アクセストランジスタは、半導体基板領域201表面に形成される。この半導体基板領域201表面に、ソース不純物領域230aの両側それぞれに対向してドレイン不純物領域231bおよび231dが配設される。ドレイン不純物領域231bおよび231dそれぞれに隣接して素子分離領域STI(STI膜)が配置される。この素子分離領域STIは、いわゆるシャロー・トレンチ・アイソレーション膜で形成される。
【0250】
ソース不純物領域230aおよびドレイン不純物領域231bの間の基板領域上にゲートワード線232aがゲート絶縁膜GIを介して形成される。また、ソース不純物領域230aとドレイン不純物領域231dの間の基板領域上にゲート絶縁膜GIを介してゲートワード線232bが配置される。ドレイン不純物領域231bおよび231dには、それぞれドレインコンタクト235bおよび235dが設けられる。ゲート絶縁膜GIは、膜圧Tox2を有し、高速動作可能なように、その膜圧Tox2は、比較的薄くされる。
【0251】
通常、アクセストランジスタの導通時、ゲートワード線232aおよび232b下部にはチャネルが形成される。ゲートワード線232aおよび232b下部には、しきい値電圧調整などのために不純物注入が行なわれる。以下の説明において、「活性領域」という用語は、このソース不純物領域230a、ドレイン不純物領域231bおよび231dと、チャネル形成領域(ゲートワード線下部の領域)を含む、不純物が注入される領域を示すものとして用いる。
【0252】
ドレイン不純物領域231bおよび231dは、それぞれ、ドレインコンタクト235bおよび235dを介して第1中間配線240bおよび240dに電気的に接続される。これらの第1中間配線240bおよび240dは、それぞれ、第2ビア242bおよび242dを介してそれぞれ第2中間配線250bおよび250dに電気的に接続される。これらの第2中間配線250bおよび250dに隣接して、第2メタル配線252aおよび252bが配設される。第2中間配線250bおよび第3中間配線260bが整列して配置され、この第3中間配線260bに整列して第4メタル配線で構成される第4中間配線265bが配置される。第3中間配線260bと第2中間配線250bとは第1ビアVbにより電気的に接続される。第3中間配線260bと第4中間配線265bは、第2ビアVVbにより電気的に接続される。
【0253】
第2メタル配線252a上に整列して第3メタル配線262aおよび第4メタル配線267aが配置される。この第4メタル配線267aは、デジット線(書込ワード線)を構成する。
【0254】
同様、第2中間配線250d上に整列して、第3中間配線260dおよび第4中間配線265dが配設され、また、第2メタル配線252b上に整列して第3メタル配線262bおよび第4メタル配線267bが配置される。第2中間配線252dおよび第3中間配線260dは第1ビアVdを介して互いに電気的に接続され、第3中間配線260dと第4中間配線265bは、第2ビアVVdを介して電気的に接続される。
【0255】
中間配線252b、262b、および267bは、互いに分離される。第4中間配線26aおよび267dは、それぞれ、デジット線を構成する。
【0256】
第1メタル配線を第1中間配線から第4メタル配線で構成される第4中間配線までビアを介して電気的に接続することにより、上層に形成される可変磁気抵抗素子に対する電気的コンタクト/プラグのアスペクト比が高くなる場合においても、確実に、電気的コンタクトを形成することができる。
【0257】
第4中間配線265bおよび265d上に第3ビア269がそれぞれ配置される。これらの第3ビア269は、それぞれ対応の局所配線270に電気的に接続される。この局所配線270上において、第4メタル配線267aおよび267bそれぞれと整列するように可変磁気抵抗素子272が配置される。これらの可変磁気抵抗素子272は、その上部電極274を介して上層の第5メタル配線280dに電気的に結合される。この第5メタル配線280dがビット線を構成する。
【0258】
これらの図31から図38に示すように、アクセストランジスタの上層に配置される配線を、X方向およびY方向に沿って同一パターンで繰返し配置して、配線が並進対称性を有するように配置しており、配線を高密度に配置することができる。
【0259】
[MRAMセルの平面レイアウトの変更例]
図39は、ノーマルメモリアレイのメモリセルのレイアウトの変更例を概略的に示す図である。図39においては、2行2列に配列される4つのMRAMセルMCA−MCDのレイアウトを代表的に示す。図39において、破線ブロックで示す1つの基本単位領域200に1つのノーマルセル(MRAMセル)が配置される。図39において、ワード線WL0−WL3をそれぞれ形成するポリゲート線232A−232Dが、各々X方向に延在して、かつ互いに間をおいて配置される。ポリゲート線232Aおよび232Bの間にソース線SL0を構成する第1メタル配線252Aが配置され、ワード線WL2およびWL3を構成するポリゲート線232Cおよび232Dの間にソース線SL1を構成する第1メタル配線252Bが配置される。
【0260】
メモリセルMCAにおいて、ポリゲート線232Aおよび第1メタル配線252A上にY方向に長い矩形形状の局所配線270Aが配置され、メモリセルMCCにおいても、ポリゲート線232Cおよびソース線SL1を構成する第1メタル配線252Bと重なり合うように局所配線270Cが配置される。メモリセルMCBにおいては、ソース線SL0を構成する第1メタル配線252Aとワード線WL1を構成するポリゲート線232Bと重なり合うように矩形形状の局所配線270Bが配置される。メモリセルMCBにおいては、第1メタル配線252Bおよびポリゲート線232Dと重なり合うように矩形形状の局所配線270Dが配置される。
【0261】
局所配線270A−270D各々において、下層のデジット線DL0およびDL1をそれぞれ構成する第3メタル配線267Aおよび267Bと重なり合うように可変磁気抵抗素子272A−272Dがそれぞれ配置される。これらの局所配線270A−270Dは、それぞれ、可変磁気抵抗素子272A−272Dと対応のワード線を構成するポリゲート線に関して対向する位置に配置されるプラグ269A−269Dにより、下層に配置されるアクセストランジスタのドレイン不純物領域に結合される。メモリセルMCAおよびMCCに対応して、Y方向に連続的に延在する第5メタル配線280Aが配設され、また、メモリセルMCBおよびMCDに対しY方向に連続的に延在する第5メタル配線280Bが配設される。これらの第5メタル配線280Aおよび280Bが、それぞれ、ビット線BL0およびBL1を構成し、対応の可変磁気抵抗素子と上部電極を介して電気的に接続される。
【0262】
この図39に示すメモリセルの配置においては、X方向においてメモリセル(可変磁気抵抗素子および局所配線)が鏡映対称に配置され、Y方向においては同一のレイアウトで繰返し可変磁気抵抗素子が配設される。この場合、ソース線SL0およびSL1は、各メモリセル行に対応して配置され、隣接行のメモリセルでは共有されない。
【0263】
なお、図39に示す可変磁気抵抗素子272A−272Dは、トラック形状に形成されているが、例えば曲率の異なる2つの円弧で囲まれる弓張り月形状に形成されても良い。周辺部における磁化反転が抑制される形状であれば、可変磁気抵抗素子の形状は任意である。
【0264】
図40は、図39に示す線L40−L40に沿った断面構造を概略的に示す図である。図40において、基板領域表面に、不純物領域231A−231Dが形成される。不純物領域231Aおよび231Bの間に、ゲート絶縁膜(参照符号は示さず)を介してゲートワード線232Aが配置され、不純物領域231Cおよび231Dの間にゲート絶縁膜(参照符号は示さず)を介してゲートワード線232Cが配設される。不純物領域231Bおよび231Cの間に、素子分離領域STIが配置され、また、不純物領域231Aおよび231Bの外側領域においても、素子分離領域STIが配置される。
【0265】
不純物領域231Aおよび231Cは、それぞれコンタクトCA1およびCA2を介して第1メタル配線で形成される第1中間配線240Aおよび240Cに電気的に結合される。この第1メタル配線層において、また、ゲートワード線232Aおよび232B上に第1メタル配線252Aが配置され、またゲートワード線232Cおよび232D上に第1メタル配線252Bが配置される。これらの第1メタル配線252Aおよび252Bは、図示しない領域において、それぞれソース不純物領域231Bおよび231Dと電気的に接続されて、メタルソース線SL0およびSL1をそれぞれ構成する。
【0266】
第1中間配線240Aおよび240Cは、第1ビアVA1およびVA2を介して第2メタル配線層の第2中間配線250Aおよび250Cにそれぞれ電気的に接続される。これらの第2中間配線250Aおよび250Cは、それぞれ、第2ビアVB1およびVB2を介して第3メタル配線層の第3中間配線260Aおよび260Cに電気的に接続される。これらの第3中間配線260Aおよび260Cが、それぞれ、第3ビアVC1およびVC2を介して局所配線270Aおよび270Cに電気的に接続される。
【0267】
第4メタル配線で形成される局所配線270Aおよび270Cは、図39に示すように矩形形状に形成され、それぞれ上に可変磁気抵抗素子272Aおよび272Cが配設される。これらの可変磁気抵抗素子272Aおよび272Cは、それぞれ、ビット線を構成する第5メタル配線280Aに上部電極を介してそれぞれ電気的に接続される。これらの可変磁気抵抗素子272Aおよび272C下部にそれぞれ整列して、第3メタル配線267Aおよび267Cが配設される。これらの第3メタル配線267Aおよび267Cは、それぞれデジット線(書込ワード線)を構成する。
【0268】
図39に示すプラグ269Aおよび269Bは、それぞれ、第3ビアVC1からコンタクトCA1で構成される配線構造および第3ビアVC2からコンタクトCA2により構成される配線構造に対応する。
【0269】
この図40に示すメモリセルの断面構造においては、可変磁気抵抗素子272Aおよび272Cを配置する局所配線270Aおよび270Cにそれぞれドレイン不純物領域231Aおよび231Cに電気的に接続するプラグ部分(中間配線およびコンタクト/ビアで構成される)269Aおよび269Bが柱状に配設される。先の図38に示す並進対称のメモリセル構造と異なるため、またソース不純物領域を隣接メモリセルで共有する必要がないため、局所配線に対するプラグ部分を小レイアウト面積で配置することができる。また、図40に示す構成においては、ポリゲート線のみで、ワード線を構成しており、階層ワード線構成が用いられておらず、配線層数を1つ低減することができる。
【0270】
これらの図39および図40に示すMRAMセルのレイアウトを用いてノーマルアレイ2内においてMRAMセルが配置されてもよい。
【0271】
[PROM/OTPアレイの構成]
図41は、この発明の実施の形態2に従うPROM/OTPアレイ40の平面レイアウトを概略的に示す図である。図41において、4行2列に配列される基本単位領域200に対するおける配置を代表的に示す。メモリセルは、4つの基本単位領域200に1つ形成される。この基本単位領域200は、先の図31から図37において示したノーマルアレイ2におけるメモリセル(MRAMセル)の形成領域と同じである。従って、PROM/OTPアレイにおいては、メモリセルおよび参照セルは、ノーマルセルのX方向およびY方向において2倍のピッチで配置され、図41においては、PROM/OTPアレイのセルが1行2列に配置される。
【0272】
図41において、Y方向についてのメモリセル境界領域に沿ってX方向に連続的に延在してワード線を構成するポリゲート線304が配置される。このポリゲート線304の両側に、不純物領域302aおよび302bがX方向の2つの基本単位領域200に対応して配置され、また不純物領域302cおよび302dが、2つの基本単位領域200に対応して配置される。X方向において整列する不純物領域302aおよび302cは互いに分離され、また、不純物領域302bおよび302dは、互いに分離される。
【0273】
不純物領域302aおよび302cは、それぞれ、ドレイン不純物領域を構成し、基本単位領域200内において、それぞれに対して、ドレインコンタクトCAが配設される。不純物領域302bおよび302dは、ソース不純物領域を構成し、それぞれ、各メ基本単位領域内において所定の間隔で、ソースコンタクトCSが配置される。このソースコンタクトCSは、図41に示す線L43−L43に関して鏡映対称に配置され、また、ドレインコンタクトCAが、X方向についてのメモリセル形成領域の境界領域に関して鏡映対称に配置される。
【0274】
ポリゲート線304に対しては、基本単位領域200の境界部において、ワード線コンタクトCWが配置される。このワード線コンタクトCWは、上層のメインワード線との電気的接続を形成し、階層ワード線を実現するためのコンタクトであり、所定の間隔で配置される。
【0275】
この図41に示す構成の場合、XおよびY方向に沿って隣接する4つの基本単位領域200により1つのメモリセルが形成される。ソース不純物領域およびドレイン不純物領域のX方向の長さ、すなわち、選択トランジスタのチャネル幅を、ノーマルセルのそれよりも大きくして、大電流を流すとともに、OTPモードでの書込時のドレイン高電界によりゲート絶縁膜が破壊されるのを防止する。この場合、MOSトランジスタのスケーリング側に従ってゲートワード線304下部のゲート絶縁膜の膜圧が大きくされる。
【0276】
図42は、図41に示す線L42−L42に沿った断面構造を概略的に示す図である。図42において、メモリセル境界領域においては、メモリセル列が形成されないため、不純物領域は設けられない。この領域においては、下層に素子分離領域305が基板領域全面に配置される。この素子分離領域305は、STI(シャロー・トレンチ・アイソレーション)膜で構成される。この素子分離領域305上に、ゲートワード線304が形成され、このゲートワード線304と接触するように、ワード線コンタクトCWが配置される。なお、図42においても、破線ブロックは、基本単位領域を示す。以下の図においても、特に断らない限り、矩形形状の破線ブロックは、基本単位領域200を示す。
【0277】
図43は、図41に示す線L43−L43に沿った断面構造を概略的に示す図である。図43に示す領域においても、メモリセル境界領域であり、不純物領域は形成されない。単に、ワード線を構成するポリゲート線304が、下層の素子分離領域(STI膜)305上に配置されるだけである。
【0278】
図44は、図41に示す線L44−L44に沿った断面構造を概略的に示す図である。図44において、不純物領域302cおよび302dが、両側の素子分離領域305の間に配置される。これらの不純物領域302cおよび302dの間の基板領域表面上にゲートワード線304がゲート絶縁膜307を介して形成される。不純物領域302cおよび302dには、それぞれ、ドレインコンタクトCAおよびソース線コンタクトCSが配置される。ゲートワード線下部の領域は、チャネル形成領域である。ゲート絶縁膜307は、膜圧Tox1を有し、ノーマルセルの選択トランジスタのゲート絶縁膜膜圧Tox2よりも厚い膜厚を有する。
【0279】
図45は、図41に示す平面レイアウトの上層の第1メタル配線および第2メタル配線の平面レイアウトを概略的に示す図である。図45においては、下層に形成されるドレインコンタクトCA、ソース線コンタクトCS、およびワード線コンタクトCWを併せて示す。
【0280】
図45において、ワード線コンタクトCWに対応してY方向に基本単位領域内部に延在するメタル配線310aおよび310bが配置される。また、ドレインコンタクトCAに対応して、X方向に整列する2つのメモリセルに対応して第1メタル配線で形成される矩形形状の第1中間配線312aおよび312bが配設される。第1中間配線312aおよび312bそれぞれに対応して、第2メタル配線で形成される第2中間配線316aおよび316bが配設される。これらの第2中間配線316aおよび316bは、それぞれ、第1ビアVA1を介して下層の第1中間配線312aおよび312bに電気的に接続される。第1中間配線312aおよび312bは、それぞれドレインコンタクトCAを介して対応のドレイン不純物領域302aおよび302cにそれぞれ電気的に接続される。
【0281】
第2中間配線312aおよび312bの間に、Y方向に連続的に延在して第1層メタル配線314が配設される。この第1層メタル配線314は、ソース線コンタクトCSが形成される領域に対応して、X方向に延在して配置される突出部314aおよび314bを含む。第1メタル配線314、314aおよび314bは、下層のソース線コンタクトCSを介して下層に配置されるソース不純物領域302bおよび302dに電気的に接続される。
【0282】
ワード線コンタクトCWに対応してX方向に連続的に延在して第2メタル配線318が配設される。この第2メタル配線318は、ワード線コンタクトCWを介して下層に形成されるゲートワード線(304)に電気的に接続され、メタルワード線を構成する。この第2メタル配線318およびゲートワード線304により、階層ワード線構成が実現され、ワード線の低抵抗化が図られる。
【0283】
また、このソース線コンタクトCSに対応して、X方向に連続的に延在して第2メタル配線319が配置される。この第2メタル配線319は、第1ビアVS1を介して下層の第1メタル配線314に電気的に接続される。この第2メタル配線319が、メタルソース線を構成する。第1メタル配線314および第2メタル配線319を用いてソース線をメッシュ状に配設することにより、ソース線の低抵抗化およびソース線電圧の安定化を図る。
【0284】
図46は、図45に示す線L46−L46に沿った断面構造を概略的に示す図である。図46に示す断面構造は、図42に示す断面構造に加えて、さらに、第1メタル配線および第2メタル配線が配置される。したがって、図46において、図42に示す部分と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0285】
図46において、基本単位領域内において、第1メタル配線で形成される第1中間配線310aが配置され、ワード線コンタクトCWを介してゲートワード線304に電気的に接続される。この第1中間配線310aは、ワード線ビアVWを介して第2メタル配線318に電気的に接続される。第2メタル配線318と同一配線層にかつ平行に第2メタル配線319が配置される。第2メタル配線319はソース線を構成し、第1中間配線310aとは電気的に分離される。
【0286】
図47は、図45に示す線L47−L47に沿った断面構造を概略的に示す図である。この図47に示す断面構造は、図43に示す断面構造の上層の配線の配置を示し、図47において、図43に示す部分と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0287】
図47において、ゲートワード線304と交差する方向に、第1メタル配線314が配設される。この第1メタル配線314上に、第2メタル配線319が、第1メタル配線314と交差するように配置される。第1メタル配線314および第2メタル配線319は、別の領域において、図45に示すように、ソース線ビアVS1により電気的に接続される。
【0288】
図48は、図45に示す線L48−L48に沿った断面構造を概略的に示す図である。この図48に示す断面構造は、図44に示す断面構造の上層の配線の配置を示しており、図48において、図44に示す部分と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0289】
図48に示す構成においては、第1メタル配線で形成される第1中間配線312bが、コンタクトCAを介してドレイン不純物領域302cに電気的に接続される。第1中間配線312bは、第1ビアVA1を介して第2メタル配線で形成される第2中間配線316bに電気的に接続される。ゲートワード線304と整列して、第2メタル配線318が配置される。一方、ソース線コンタクトCSに、第1メタル配線314の突出部314bが電気的に接続され、ソース不純物領域302bと第1メタル配線314(314b)とが電気的に接続される。このソースメタル配線314の突出部314bは、さらに、ソース線ビアVS1を介して第2メタル配線319に電気的に接続される。これにより、ソース線の第1メタル配線314(314b)と第2メタル配線319との階層構造が実現され、ソース線の抵抗値が低減される。
【0290】
図49は、図45に示す配線レイアウトの上層の第3および第4メタル配線のレイアウトを概略的に示す図である。図49において、第2メタル中間配線316aおよび316bそれぞれに対応して第3メタル配線でそれぞれ構成される第3中間配線320aおよび320bが配置される。第2メタル中間配線316aおよび316bは、それぞれ、第2ビアVA2を介して第3メタル中間配線320aおよび320bにそれぞれ電気的に接続される。また、ソース線を構成する第2メタル配線が配置される領域上方に、同様、第3メタル配線で構成される矩形形状の第3中間配線320cおよび320dがそれぞれX方向において互いに間をおいて配置される。第3メタル中間配線320cおよび320dは、下層の配線とは分離される。
【0291】
第3メタル中間配線320a上に、第4メタル配線で形成される矩形形状の第4中間配線322aおよび322bがX方向に互いに間をおいて配置される。同様、第3メタル配線320bに対しても、X方向において互いに間をおいて第4メタル配線で形成される矩形形状の第4中間配線322cおよび322dが配置される。
【0292】
同様、第3メタル中間配線320cおよび320dに対応して、X方向に互いに間をおいて第4メタル配線で形成される第4中間配線322eおよび322fが配置され、また、第3メタル中間配線320dに対応して、第4メタル配線で形成される第4中間配線322gおよび322hが配置される。
【0293】
第4中間配線322aは、第3ビアVA3を介して第3メタル配線320aに電気的に接続される。第4中間配線322bは、第3中間配線320aとは電気的に分離される。同様、第4中間配線322dが、第3ビアVA3を介して第3メタル中間配線320bに電気的に接続され、一方、第4中間配線322cは、第4メタル配線で構成される第4中間配線320bとは分離される。
【0294】
第4中間配線322eが第3ビアVA3により第3メタル中間配線320cに電気的に接続され、また、第4中間配線322hが第3ビアVA3を介して第3メタル配線320dに電気的に接続される。第4中間配線322fおよび322gは、この第3メタル中間配線320cおよび320dと電気的に分離される。従って、4つのノーマルセル領域において、1つの第4メタル中間配線が下層の第3メタル中間配線と電気的に接続され、応じて下層のドレイン不純物領域に電気的に接続される。
【0295】
図50は、図49に示す線L50−L50に沿った断面構造を概略的に示す図である。メモリセルのX方向についての境界領域においては、不純物領域は形成されず、また、上層配線との接続のための第3および第4メタル配線(中間配線)も配置されない。したがって、この部分の断面構造は、図46に示す断面構造と同じであり、図50において図46に示す構成要素と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0296】
図51は、図49に示す線L51−L51に沿った断面構造を概略的に示す図である。この領域も、メモリセル境界領域であり、不純物領域は形成されず、第3および第4メタル配線も配置されない。したがって、図51に示す断面構造も、図47に示す断面構造と同じであり、図51において図47に示す構成要素と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0297】
図52は、図49に示す線L52−L52に沿った断面構造を概略的に示す図である。この図52に示す断面構造は、図48に示す断面構造の上層の配線の配置を含む。したがって、図52に示す構成要素において、図48に示す構成要素と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0298】
図52において、第2メタル中間配線316bは、第2ビアVA2を介して上層の第2メタル配線で形成される第2中間配線320bに電気的に接続される。この第2中間配線320bは、第3ビアVA3を介して第3メタル配線で構成される第3中間配線322dに電気的に接続される。
【0299】
第2メタル配線318および319の上層に、その一部が第2メタル配線318と重なり合うように第3メタル配線で構成される第3中間配線320dが配置される。この第3中間配線320dは、下層の配線とは分離される。第3中間配線320dは、第3ビアVA3を介して第4メタル配線で形成される第4中間配線322hに電気的に接続される。
【0300】
図53は、図49に示す線L53−L53に沿った断面構造を概略的に示す図である。図53において、第1から第3メタル配線で形成される部分の配置は、図52に示す断面構造の配置と同じであり、したがって、対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0301】
図53において、第2メタル配線で形成される第2中間配線320b上層に、第3メタル配線で形成される第3中間配線322cが配設される。この第3中間配線322cに対しては、第3ビアは設けられておらず、これらの中間配線322bおよび322cは分離される。
【0302】
同様、第3メタル配線で形成される第3中間配線320dと第4メタル配線で形成される第4中間配線322gの間にも、第3ビアは設けられない。したがって、第4中間配線322gも、第3中間配線322dと電気的に分離される。
【0303】
図49と図53に示すように、第3メタル配線および第4メタル配線もX方向についてのメモリセル境界領域について鏡映対称に配置され、また、ビアも同様X方向のメモリセル境界領域に関して鏡映対称に配置される。この場合、破線ブロックで示す単位領域(基本単位領域)に、ノーマルMRAセルアレイと同様、可変磁気抵抗素子を配置すると、4つの単位領域(基本単位領域)のうち1つの領域においてのみ、第3中間配線および第4中間配線が電気的に接続され、選択トランジスタの数を、PROM/OTPアレイにおいてノーマルMRAセルアレイにおける選択トランジスタの1/4倍の数に低減し、選択トランジスタのサイズを十分に大きくする。また、第2ビアVA2および第3ビアVA3は、それぞれ、各不純物領域に対して数が同一となるように配置され、配線の配置の並進対称性を維持する。
【0304】
図54は、図49に示す平面レイアウトの上層に配置される可変磁気抵抗素子のレイアウトを概略的に示す図である。図54において、基本単位領域(単位領域)200a−200h各々において局所配線340が設けられる。図54においては、図面を簡単化するため、領域200aに配置される可変磁気抵抗素子に対してのみ参照番号を付す。これらの可変磁気抵抗素子の構成はすべて、基本単位領域200a−200hにおいて同じである。
【0305】
局所配線340の一方側に、可変磁気抵抗素子342が配置される。可変磁気抵抗素子342の構成は、MRAMセル(ノーマルセル)の構造と同じであり、上部電極344が設けられる。これらの可変磁気抵抗素子(340,342,344)の各列に対応して、第5メタル配線350a−350dがそれぞれY方向に連続的に延在して配置される。これらの第5メタル配線350a−350dが、それぞれビット線を構成する。
【0306】
この構成の場合、可変磁気抵抗素子の上部電極344は、それぞれ、対応の第5メタル配線350a−350dに接続される。しかしながら、局所配線340について、この単位領域(基本単位領域)200a、200b、200gおよび200hにおいて、第4ビアVA4が設けられ、下層の第4メタル配線で構成される第4中間配線(322a,322e、322d、322h)にそれぞれ電気的に接続される。一方、基本単位領域200c−200fにおける局所配線340に対しては、第4ビアVA4は設けられておらず、これらの局所配線340は、下層配線から分離された状態となる。
【0307】
基本単位領域各々において可変磁気抵抗素子を配置することにより、可変磁気抵抗素子のパターンの規則性を維持することができ、ノーマルセルアレイの可変磁気抵抗素子の特性と同一の特性の可変磁気抵抗素子を、PROM/OTPアレイにおいては位置することができる。
【0308】
図55は、図50に示すL55−L55に沿った断面構造を概略的に示す図である。この図55に示す断面構造は、図52に示す断面構造およびその上層の可変磁気抵抗素子の配置の構成を含む。したがって、図55に示す部分において、図52に示す構成と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0309】
図55を参照して、基本単位領域200gにおいて、第4中間配線322dは、第4ビアVA4を介して局所配線340に電気的に結合される。同様、基本単位領域200hにおいて、第4中間配線322hも第4ビアVA4を介して局所配線340に電気的に接続される。基本単位領域200gおよび200hいずれにおいても、局所配線340に搭載される可変磁気抵抗素子342が、上部電極344を介して第5メタル配線350dで形成されるビット線に電気的に接続される。
【0310】
この図55に示す構成の場合、基本単位領域200gにおいては、第5メタル配線350dから不純物領域302cまでの経路は、可変磁気抵抗素子342および中間配線とビアで構成されるプラグを介して電気的に接続される。一方、基本単位領域200hにおいて、第5メタル配線350dは、可変磁気抵抗素子342を介して第3メタル配線で形成される第3中間配線320dにまで電気的に接続されているだけであり、選択トランジスタには接続されない。したがって、Y方向について、2つの可変磁気抵抗素子形成領域(基本単位領域)において1つの選択トランジスタを配置する構成が実現され、選択トランジスタのサイズを十分に大きくすることができる。
【0311】
図56は、図54に示す線L56−L56に沿った断面構造を概略的に示す図である。図56に示す構造は、図53に示す断面構造に加えて、その上部の可変磁気抵抗素子の配置を含む。したがって、図56に示す部分において図53に示す構成要素と対応する部分には同一参照番号を付し、その詳細説明は省略する。
【0312】
図56に示す構成において、基本単位領域200eおよび200f各々において、可変磁気抵抗素子342は、上部電極344を介して第5メタル配線350cに電気的に結合され、また、下部電極(図示せず)を介して局所配線304に接続される。しかしながら、第4中間配線322cおよび322gに対しては、上下に第3ビアおよび第4ビアは設けられていないため、この基本単位領域200eおよび200fの可変磁気抵抗素子342は、選択トランジスタと電気的に分離される。
【0313】
したがって、この部分においても、X方向およびY方向それぞれに隣接する合計4つの可変磁気抵抗素子342のうち1つの可変磁気抵抗素子が、1つの選択トランジスタに接続される。1つの選択トランジスタのソース不純物領域およびドレイン領域は、X方向において2つの可変磁気抵抗素子の配置領域(基本単位領域200)に対応する領域であり、選択トランジスタのサイズを十分大きくすることができる。
【0314】
この構成において、可変磁気抵抗素子342は、ノーマルMRAMセルアレイの可変磁気抵抗素子のピッチと同じピッチで配置され、また、サイズも同じである。したがって、この可変磁気抵抗素子の特性のばらつきを抑制し、MRAMセルアレイの可変磁気抵抗素子と同じ特性の可変磁気抵抗素子を、PROM/OTPアレイ内に配置することができ、正確なプログラムを実現することができる。
【0315】
この図54に示すレイアウトがX方向およびY方向に沿って繰返し配置され、隣接列のメモリセルにおいては、セル境界に関して鏡映対称な位置の可変磁気抵抗素子が対応のビット線に接続される。図54に示す構成においては、ビット線としては、第54メタル配線350aおよび350dが利用されるだけであり、以下に示すように、ビット線が2:1の割合で間引かれている。
【0316】
図57は、この発明の実施の形態2におけるPROM/OTPアレイのワード線およびビット線の配置を概略的に示す図である。図57において、基本単位領域200が、列CO1−CO4の4列に配置され、かつ行RO1−RO6の6行に配置される場合を一例として考える。2行2列に配置される4つの基本単位領域200において、1つの選択トランジスタが配置され、1つの可変磁気抵抗素子が対応のビット線と選択トランジスタとに接続され、応じて、1つのメモリセルが配置される。この場合、ワード線については、2つの基本単位領域行の境界領域に1本配置される。すなわち、行RO1およびRO2の間の領域、行RO3およびRO4の間の領域、および行RO5およびRO6の間の領域にそれぞれワード線WLa−WLc(ゲートワード線304と第2メタル配線318)が配置される。
【0317】
ノーマルMRAMセルアレイにおいては、各基本単位領域の行RO1−RO6それぞれに対応してワード線が配置される。したがって、このPROM/OTPアレイにおいては、ノーマルセルアレイの配置に対してワード線WXa−WXdが間引かれた構成と等価となる。すなわち、ワード線について、2つの行に対してワード線が配置されるため、ノーマルのMRAMセルアレイのワード線配置に比べてワード線の数は1/2倍となる。
【0318】
一方、基本単位領域200の列CO0−CO4において、X方向において2基本単位領域ごとにビット線が配置される。すなわち、図57において、ビット線BLaおよびBLdに対し、列CO1およびCO4に配置される基本単位領域が2つの基本領域ごとに接続される。この場合、間の列CO2およびCO3に対しては、対応のビット線に対する接続が設けられない(選択トランジスタと対応のビット線との接続は遮断されている)。したがって、ノーマルMRAMセルアレイの場合、各基本単位領域列ごとにビット線が配置されるため、PROM/OTPアレイにおいては、等価的にビット線BYaおよびBYbが間引かれ、したがって、ビット線の数も、ノーマルMRAMセルアレイのビット線数に比べて1/2倍となる。また、PROM/OTPアレイにおいては、メモリセルが2個の基本単位領域のピッチで配置され、ノーマルセルアレイ(MRAMアレイ)でのメモリセルのピッチに比べてそのピッチが大きくされる。
【0319】
したがって、図57において斜線で示す4つの基本単位領域200に1つのメモリセル(参照セル)が配置される。PROM/OTPアレイにおいて、基本単位領域の数に比べて選択トランジスタの数を列方向に1/2倍、および行方向に1/2倍に設定して、選択トランジスタのチャネル幅を大きくすることができ、十分なゲート絶縁膜膜厚および十分なチャネル幅を有する選択トランジスタを配置することができる。
【0320】
以上のように、この発明の実施の形態2に従えば、ノーマルセルアレイの配置においてワード線およびビット線を間引いて、選択トランジスタのレイアウト面積を増大させており、十分なゲート絶縁膜膜厚および電流駆動力を有する選択トランジスタを配置することができ、OTPモードでの書込時に高電圧印加による破壊書込を行っても、選択トランジスタの耐圧を十分に保障することができ、正確にOTPモードで安定にデータ書込を行なうことができる。
【0321】
[実施の形態3]
図58は、この発明の実施の形態3に従う半導体装置の動作を示すフロー図である。以下、図58を参照して、この発明の実施の形態3に従う半導体装置の動作について説明する。
【0322】
半導体集積回路装置の製造工程完了後、ウェハレベルでのテストが行われる(ステップSS1)。このウェハレベルのテストにおいては、チップ上のパッドは露出しており、テストプローブをパッドに接触させて種々の特性テストが行われ、また、メモリセルの不良セルの検出などがテストデータを印加して行われる。最初のテスト時においては、動作環境設定データのデフォルト値に従ってテストが実行される。
【0323】
このテストにおいて各テスト項目についてテスト結果データが収集される(ステップSS2)。ウェハレベルでのテストが終了し、各テスト項目のテスト結果データに従って、半導体装置が、仕様値等を満たす良品であるのかの判定が行なわれる(ステップSS3)。次いで、ステップSS3において、不良と判定された場合、その不良が救済可能であるのかの判定が行われる(SS3、SS4)。例えば、不良メモリセルが存在する場合において、スペアセルの冗長置換により不良セルが救済されない場合、および電気的特性において、仕様値に対する修正可能範囲から大きくずれている場合などにおいては、救済不能と判定される。この場合、不良品として処理される(ステップSS6)。
【0324】
なお、救済可能と判定されても、それまでに所定回数修正している場合、その半導体装置は救済不可能と判定して不良品として処理してもよい。
【0325】
ステップSS4において、救済可能と判定されると、テスト結果データの解析に基づいて修正データが、外部のテスタ等において生成され、修正データ(不良救済/トリミングデータ)が、PROMモードでPROM/OTPアレイ40に書き込まれる(ステップSS5)。
【0326】
再度、ステップSS1に戻り、修正データに従って(PROMリードモードで修正データを読み出して内部状態を設定した後)電気的特性等のテストを実行する。以後のこの操作が必要回数実行される。
【0327】
ステップSS3において、良品と判定されると、このウェハレベルでのテストが完了する(SS7)。
【0328】
ウェハレベルでのテストが完了すると、スライス工程に移行し、ウェハがダイシングされてチップに分離される。このチップのうち良品のチップが選別され、良品のチップがパッケージに実装される(SS8)。このパッケージ実装後の半導体装置に対しては、外部からはピン端子を介してテストデータおよび電圧が印加することができるだけである。
【0329】
このパッケージ実装後のチップ、すなわち、半導体装置に対して製品出荷前の最終テスト(チップレベルでのテスト)が実行される(SS9)。このチップレベルのテスト時において、デフォルト値としてウェハレベルでのテスト結果に基づくデータが、PROM/OTPアレイに格納されており、この格納データに基づいて内部状態(動作環境)が設定されてテストが実行される(格納データの内部読出およびヒューズレジスタへの格納)。
【0330】
このチップレベルでのテストにおいても、そのテスト内容は、ピン端子からの電圧/データの印加との制限から、ウェハレベルでのテスト項目と異なるものの、同様の操作で指定されたテスト項目が実行され、テスト結果データが収集される(SS10)。
【0331】
このテスト結果収集データに従って、ウェハレベルのテストと同様、良品であるかの判定が行なわれる(ステップSS11)。次いで、不良である場合において、検出された不良が救済可能であるかの判定が行われる(ステップSS12)。不良の度合いおよびテスト回数などに基いて、救済不可能であると判定されると、その半導体装置は、不良品として処理される(ステップSS14)。
【0332】
一方、ステップSS12において救済可能と判定されると、テスト結果データに従って不良救済/トリミングデータがPROMモードでPROM/OTPアレイに書き込まれる(ステップSS13)。再度、ステップSS9へ戻り修正データに従ってチップレベルでのテストが実行される。
【0333】
ステップSS11において、良品と判定されると、PROM/OTPアレイに格納された修正データ(PROM修正不揮発性データ)が、完全不揮発性データ(OTPデータ)に変換される(ステップSS15)。この不揮発性データの完全不揮発化においては、PROM/OTPアレイにPROMモードで書き込まれたデータが、内部で読出された後OTPモードで再度格納される。この内部状態設定データ(動作環境設定データ)の完全不揮発化(OTPモードでの書込み)が完了すると、チップレベルでのテスト工程が完了する。
【0334】
この後、良品の半導体装置が、出荷に必要な処理を行う出荷工程に移送され、出荷される。
【0335】
図59は、図58に示すステップSS15のチップレベルでのテスト完了時の内部状態設定データの完全不揮発化の処理を、より詳細に示すフロー図である。以下、図59を参照して、このPROM不揮発性データのOTP完全不揮発性データへの変換操作について説明する。なお、半導体装置の全体構成および制御回路の構成は、実施の形態1において説明したものと同じであり、以下の説明においては、適宜、実施の形態1に関連する部分の図を参照して説明する。
【0336】
PROM/OTPアレイ(40)においては、チップレベルテスト工程におけるテスト結果に従ってトリミングデータなどの動作環境設定データが生成されてPROMモードで格納されている。
【0337】
まず、外部からの完全不揮発化指定コマンドに従ってデータ読出モードが設定される(ステップSP1)。このデータ読出を行うリードモード時においては、PROMモードおよびOTPモードのいずれが設定されてもよいが、図59においては、実施の形態1の場合と同様、PROMモードが指定された場合を一例として示す。このリードモードは、外部制御信号(完全不揮発化指定コマンド)の書込/読出モード指示信号W/Rに従って設定される。外部制御信号に従って動作モードを指定することにより、PROMモードで書込まれて格納されたデータを、OTPモードで破壊的に書込む動作モードが実現される。
【0338】
このリードモードがオン状態とされると(設定されると)、図14に示す内部アドレス発生回路100および内部制御信号発生回路100が、外部から与えられるモード指示信号に従って内部アドレスINADおよび内部制御信号INCTLを生成する。内部アドレス発生回路100は、内部にアドレスカウンタを含んでおり、モード指示信号に従って活性化されると、外部クロック信号EXCLKに従ってカウント動作を行なって内部アドレスを生成する(ステップSP2)。
【0339】
書込/読出モード指示信号W/Rが、読出モードを指定する状態に設定され、書込制御信号は初期状態(非活性状態)に維持される。図6に示すコラムデコーダ(50l、50r)が、内部アドレスINADに従って読出列選択信号CSLRを生成し、また、ボトムロウデコーダ(42,44b)が、内部アドレス信号INADのロウアドレスに従って、選択行のワード線WLを選択状態へ駆動する。選択メモリセルのデータがセンスアンプ回路(SA0−SAm)に与えられ、データの内部読出を実行する(ステップSP3)。
【0340】
このセンスアンプ回路からの内部読出データは、図6に示す多数決回路(24:MJK0−MJKk)へ与えられ、多数決判定基準に従って内部読出データの論理値の決定が行われ、多数決判定結果がヒューズレジスタ26(図5参照)の対応のレジスタへ格納される(ステップSP4、SP5、SP6)。この読出データを格納するレジスタとしては、ヒューズレジスタではなく、別のレジスタが用いられてもよい。
【0341】
次いで、アドレスカウンタから生成されるアドレス信号のカウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルに設定されているかの判定が行なわれる(ステップSP7)。このアドレスカウンタからのアドレス(カウンタアドレス)の最上位ビットMSBがHレベルのときには、すべての読出対象のメモリセルの記憶データが読出されてヒューズレジスタに格納されたことが示されるため、PROMモードをオフ状態に設定し、データ読出動作が完了する(ステップSP8)。
【0342】
一方、ステップSP7において、カウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルでないと判定されると、再びアドレスカウンタが動作し、アドレスのカウントアップが行なわれ、以降、ステップSP4からSP7の動作が行なわれる。このステップSP2−SP7の動作が、カウンタアドレスの最上位ビットMSBがHレベルに到達するまで繰返し実行され、必要なデータの内部読出、多数決判定およびヒューズレジスタなどのレジスタへの格納が行なわれる。
【0343】
これらの一連の動作により、チップ最終工程におけるテスト結果データのレジスタへの格納が行われる。製品出荷時においては、この動作環境設定データをOTPモードで書込んで永久的に保存する必要がある。OTPモードでのデータ書込時に、データを内部読出して内部書込することにより、OTPモードでのデータ書込時に、外部からデータを印加する必要がなく、各半導体装置毎に異なるデータ書込を外部書込する必要がなく、データ書込の制御が簡略化される。
【0344】
ステップSP8において、PROMモードでのデータの内部読出が完了すると(PROMモードオフ)、内部でOTPモードおよびデータ書込を示すライトモードが設定される。この内部でのライトモードの設定は、内部でアドレスカウンタのカウントアップを検知して、OTPライトモードに移行するように制御回路が構成されてもよい(この構成については、後に説明する)。この場合、外部に対して、PROMモードでのデータ読出を完了することを示す信号を出力する必要がある。OTPモードでのデータ書込時、十分な書込時間を確保する必要があり、ロウ/コラム選択を外部制御する必要があるためである。
【0345】
また、このOTPライトモードの設定は、実施の形態1の場合と同様、図4に示すモード設定回路(32)において、外部テスタからモード選択信号MODESELおよびヒューズ活性化信号FUSENおよび書込/読出モード指示信号W/Rにより設定されてもよい。この場合においても、PROMモードでのデータ読出完了時にカウンタアドレスの最上位ビットMSBをレディ信号として外部へ出力して、外部装置(テスタ)に対してPROMリードモードの完了を報知する。
【0346】
このOTPモードでのデータ書込を示す状態に内部制御信号が設定されると、図14に示す書込制御回路104において内部動作モードがセットされる(ステップSP10)。
【0347】
次いで、ビット線書込電圧(VREFBL)が高電圧レベルに設定される(ステップSP12)。この外部からビット線書込電圧VREFBLを与えることにより、実施の形態1と同様、PROM/OTPマージ回路内部において書込高電圧を発生する必要性をなくし、内部高電圧発生回路のレイアウト面積を削減する。
【0348】
次いで、修正後の動作環境設定データを格納先のヒューズレジスタから読出すとともに、外部からアドレスおよび制御信号を印加する(ステップSP13)。この書込時においては、内部において書込データとしてヒューズレジスタから内部読出されたデータが、外部データに代えて与えられる。アドレスを外部制御することにより、OTP書込に必要な時間を確保する。
【0349】
この場合、外部アドレスに代えてアドレスカウンタからの内部アドレスが用いられてもよい。但し、アドレスカウンタのカウント動作周期をOTPモードでの書込に必要な期間に設定する必要があり、内部でのPROM読出モード時よりもアドレスカウンタのカウント周期を長くする必要がある。
【0350】
OTPモードでの外部動作時においては、ビット線書込電圧およびデジット線書込電圧が外部から印加される。
【0351】
外部動作時において、外部制御信号EXCTLおよび外部アドレス信号EXADが与えられる。外部制御信号EXCTLおよび外部アドレス信号EXADおよびレジスタからの内部書込データWDに従って、図12に示す書込制御回路104におけるOTPモード書込制御部107において、書込制御信号OTPW_CELおよびOTPW_REFが生成される。また、OTPモードでのデータ書込指示に従って、ロウデコーダが、アドレス信号に従って選択行のワード線を選択状態に駆動する。アドレス指定された3ビットのメモリセルに対し、ビット線書込高電圧VREFBLを印加し、可変磁気抵抗素子のバリア膜を破壊し、可変磁気抵抗素子の上部電極および下部電極を短絡して、破壊書込を行なう(ステップSP14)。
【0352】
この書込完了後、書込アドレスが、最終アドレスに到達したかの判定が行なわれる(ステップSP15)。この判定は、外部装置(テスタ)において、アドレスカウンタの最上位ビットに対応するビットがHレベルとなったかにより判定されればよい。
【0353】
アドレスが最終アドレスに到達していない場合には、再びステップSP13に戻り、次に与えられる外部からのアドレス信号ADおよび制御信号EXCTLおよび書込データWDに従ってデータの破壊書込が行なわれる。
【0354】
なお、アドレスカウンタからの内部アドレスがOTPモード書込において利用される場合、外部装置において内部アドレスの最上位ビットMSBがHレベルとなっているかの判定が行なわれて、全アドレスに対するOTPモード書込が実行されたかの判定が行なわれてもよい。また、これに代えて、アドレスカウンタ利用時においては、カウンタアドレスの最上位ビットを書込完了フラグとして利用されてもよい。
【0355】
ステップSP15において、最終アドレスに到達していると判定されると、書込/読出モード指示信号W/Rが非活性状態に設定され、外部動作モードがリセットされる(ステップSP16)。この後、モード選択信号MODESELおよびヒューズ活性化信号FUSENが非活性化され、OTPモードをリセットする(ステップSP17)。これにより、必要なメモリセルに対するOTPモードでのデータの内部書込が完了する。
【0356】
このステップSP17により、内部でのOTPモードデータ書込が完了すると、図18に示すOTPライトベリファイモードが実行され、OTPモードライトデータがチェックされる。
【0357】
図60は、この発明の実施の形態3に従う半導体装置の全体構成を概略的に示す図である。この図60に示す半導体装置は、以下の点において、図4に示す半導体装置とその構成が異なる。すなわち、図60に示す半導体装置においては、ヒューズレジスタ426が、シフトレジスタで構成され、そのFIFO態様で読出されたデータが入力選択回路410へ与えられる。多数決回路24からの内部読出データは、FIFO態様でこのヒューズレジスタ426に格納される。また、ヒューズレジスタ426は、格納データを並列にノーマルアレイ回路35へ与え、ノーマルアレイ回路35の動作環境(内部状態)を設定する。
【0358】
入力選択回路410は、OTPモードでのデータ書込時において、外部信号EXINに含まれるデータに代えてこのヒューズレジスタ426から読出されたデータを選択してPROM/OTPコントロール回路38へ与える。
【0359】
この入力選択回路410の経路選択およびヒューズレジスタのデータ格納動作がモード設定回路400により制御される。このモード設定回路400は、動作モード指示信号MODEが、記憶データの完全不揮発化を指定するときには、アドレスカウンタ34を起動し、所定のシーケンスで内部アドレスを生成させる。この場合、アドレスカウンタ34は、電源投入検出信号PORとモード設定回路400からの完全不揮発化モード指示信号との論理和の信号に従ってアドレスインクリメントを実行する。
【0360】
また、アドレスカウンタ34に生成する内部アドレス(カウンタアドレス)の最上位ビットPA<n>が、外部装置に対する全アドレスアクセス完了指示フラグとして外部出力される。
【0361】
この図60に示す半導体装置の他の構成は、図4に示す半導体装置の構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付して、その詳細説明は省略する。
【0362】
この図60に示す構成においては、モード設定回路400に対して外部から動作モード指示信号MODEを、完全不揮発化指示コマンドとして印加することにより、内部でPROMリードモードを設定して、ヒューズレジスタ426に対して順次読出したデータを格納する。カウンタアドレスの最上位ビットPA<n>に従って、外部装置(テスタ)が、PROMリードモードが完了したと判定すると、外部からOTPライトモードに必要な電圧を印加するとともに、ロウおよびコラム選択に必要なアドレスおよび制御信号を印加する。このとき入力選択回路210は、ヒューズレジスタ426から読出されたデータを選択して内部書込データとしてPROM/OTPコントロール回路38へ供給する。
【0363】
図61は、図60に示すモード設定回路200の構成の一例を概略的に示す図である。この図61においては、外部からの動作モード指示信号MODEが、データ完全不揮発化モードを指定するときに、内部でPROMリードモードおよびOTPライトモードを設定する。
【0364】
図61において、モード設定回路400は、動作モードを指定する内部動作モード指定信号を生成するモードデコーダ430と、モードデコーダ430の出力信号に従って内部動作モード指示信号を生成するモード設定信号発生回路432を含む。
【0365】
モードデコーダ430は、外部からの制御信号(コマンド)MODEをデコードし、指定された動作モードに対応する内部動作モード指示信号RGSEL、MODESELおよびFUSENを生成する。制御信号RGSELは、レジスタ選択信号であり、ヒューズレジスタ226のデータ入力経路を設定する。制御信号MODESELおよびFUSENは、図8に示すモード選択信号およびヒューズ活性化信号にそれぞれ対応する。すなわち、モード選択信号MODESELは、PROMモードおよびOTPモードのいずれかを指定する。ヒューズ活性化信号FUSENは、PROM/OTPマージ回路に対してデータアクセスを行うときに活性化される(Hレベルに設定される)。このヒューズ活性化信号FUSENの活性化時、ノーマルアレイへのアクセスは禁止される。
【0366】
外部装置(テスタ)は、カウンタアドレスの最上位ビットPA<n>がHレベルとなると、OTPライトモードに設定する。すなわち、外部装置(テスタ)が、このカウンタアドレスの最上位ビットPA<n>をモニタし、動作モードをPROMリードモードからOTPライトモードへ変更する。
【0367】
モード設定信号発生回路432は、図8に示すモード設定回路と同様の構成を有し、ヒューズ活性化信号FUSENの活性化時モード選択信号MODESELに従って、PROMモードイネーブル信号PROMENおよびOTPモードイネーブル信号OTPENを選択的に活性化する。このモード設定信号発生回路232からのイネーブル信号PROMENおよびOTPENが、PROM/OTPコントロール回路38へ与えられる。
【0368】
従って、この発明の実施の形態3における内部データの読出および書込においては、実施の形態1と同様にして内部制御が行われてデータの内部読出および内部書込が実行される。
【0369】
図62は、図60に示すヒューズレジスタ426および入力選択回路410の構成の一例を概略的に示す図である。図62において、ヒューズレジスタ426は、レジスタ選択信号RGSELに従って多数決回路からの内部読出データRDINおよびヒューズレジスタからの内部読出データの一方を選択するマルチプレクサ440と、マルチプレクサ440からのデータを内部クロック信号INTCLKに従ってシフト動作により順次格納するヒューズシフトレジスタ回路442を含む。
【0370】
マルチプレクサ440は、デアサート(ネゲート)状態の時には、ヒューズレジスタ226から読出されたデータを選択し、レジスタ選択信号RGSELがアサートされると(“1”のHレベルに設定されると)、多数決回路からの内部読出データを選択する。
【0371】
ヒューズシフトレジスタ回路442は、図20に示すマルチプレクサ110からの列系制御信号CCTLに従ってシフト動作を行ってマルチプレクサ440からのデータを順次格納する。
【0372】
入力選択回路416は、レジスタ選択信号RGSELに従って外部からのデータDATAEX(EXIN)およびヒューズレジスタ426から読出されたデータの一方を選択するデータマルチプレクサ245を含む。
【0373】
データマルチプレクサ445は、レジスタ選択信号RGSELが、ネゲート状態の時には外部からのデータを選択し、レジスタ選択信号RGSELがアサート状態の時にはヒューズレジスタ426からの読出データを選択し、この選択データに従って相補内部書込データDATA<k:0>およびZDATA<k:0>を生成して、図21に示す制御124および126へ与える。
【0374】
図63は、図60から図62に示す回路の動作を示すタイミング図である。以下、図63を参照して、図60から図62に示す回路の動作について説明する。
【0375】
モード制御信号(モード指定コマンド)MODEが、先ずPROMリードモードに設定される。応じて、図61に示すモード設定回路400のモードデコーダ430からのヒューズ活性化信号FUSENが活性化され、また、モード選択信号MODESELがHレベルに設定され、応じてPROMイネーブル信号PROMENがアサートされ、PROMモードが指定される。OTPモードイネーブル信号OTPENはネゲート状態に維持される。図示しない書込/読出指示信号W/Rが読出氏を示す状態に設定される。
【0376】
このとき、レジスタ選択信号RGSELは、Lレベルのネゲート状態であり、図62に示すヒューズレジスタ226においてマルチプレクサ440が、多数決回路からの内部読出データを選択する状態に設定される。このとき、また、入力選択回路416においてデータマルチプレクサ445は、外部データDATAEXを選択する状態に設定される。
【0377】
図20に示すように、このときPROMリードモードが設定されており、外部書込データが選択されても書込に関連する回路は非活性状態であり、何ら誤動作は生じない。
【0378】
アドレスカウンタが起動され、内部でアドレスおよび内部制御信号を生成する。内部で生成されるアドレスおよび制御信号に従ってPROMモードデデータの読出が行われ、列選択制御信号に従って、各列サイクル毎にヒューズシフトレジスタ442がシフト動作を行って内部読出データを順次格納する。
【0379】
カウンタからのアドレスの最上位ビットPA<n>がHレベルに到達すると、必要データの読出が完了する。この最上位ビットPA<n>のHレベルへの移行に応答して、外部のテスタが、モード指定コマンドを再び発行し、OTPモードを指定する。このとき、ヒューズ活性化信号FUSENおよびOTPモードイネーブル信号OTPENがアサートされ、OTPモードでのデータ書込が行われる。レジスタ選択信号RGSELが、Hレベルに設定され、マルチプレクサ440および445がヒューズシフトレジスタ回路442の出力信号を選択する。また、図示しない書込/読出指示信号W/Rがデータ書込を示す状態に設定される。
【0380】
ヒューズシフトレジスタ回路242は、列系制御信号CCTLに従ってシフトする。このときアドレスおよび制御信号は外部信号が選択され、外部制御の元にOTPモードでのデータの書込が行われ、また、ヒューズレジスタのシフト動作が行われる(図20に示すように書込モード時には外部制御信号および外部アドレス信号が選択される)。アドレスカウンタは、このときには非活性状態に維持される。
【0381】
従って、PROMモードで格納されたデータが、OTPモードで書込まれて、記憶データの完全不揮発化が行われる。ヒューズレジスタ426においてマルチプレクサ440によりヒューズシフトレジスタ回路442の読出データを再書き込みしているのは、不定データがヒューズシフトレジスタ回路442に書き込まれて、ヒューズシフトレジスタ回路の動作が不安定となるのを防止するためである。
【0382】
ヒューズレジスタ226の格納データが全てPROM/OTPアレイに書き込まれると、次に図18に示すようなベリファイ動作が実行される。このOTPモードでのデータ書込の完了は、外部装置(テスタ)においてカウンタアドレスの最上位ビットに対応するビット(例えばカウントアップ信号)がHレベルとなるのを検出することにより行なうことができる。これにより、PROMモードでの非破壊データの内部読出およびOTPモードでのデータ内部破壊書込を実行することができる。
【0383】
[変更例]
図64は、この発明の実施の形態3の変更例の半導体装置の変更例のモード設定回路の構成を概略的に示す図である。この図64に示すモード設定回路400は、以下の点で図61に示すモード設定回路400とその構成が異なる。すなわち、図64に示すモード設定回路においては、モードデコーダラッチ450に対して動作モード指示コマンドMODEと内部からのカウンタアドレスの最上位ビットPA<n>が与えられる。
【0384】
このモードデコーダラッチ450は、動作モード指定信号MODEがデータ完全不揮発化を示すとき、ヒューズ活性化信号FUSENをHレベルに維持する。アドレスカウンタからのアドレス(カウンタアドレス)の最上位ビットPA<n>がLレベルのときには、モード選択信号MODESELをHレベルに設定してその状態を維持し、最上位アドレスビットPA<n>がHレベルに立ち上がると、モード選択信号MODESELをLレベルに立ち下げ、最上位ビットPA<n>が、Lレベルに立ち下がっても、その状態を維持する。
【0385】
この図64に示すモード設定回路200の他の構成および半導体装置の他の構成は、図61に示す構成と同じであり、対応する部分には同一参照番号を付して、その詳細説明は省略する。また、半導体装置の他の構成は、図60および図62に示す構成と同じであり、その詳細説明は省略する。
【0386】
図65は、図64に示すモード設定回路の動作を示すタイミング図である。以下、図65を参照して、図64に示すモード設定回路の動作について説明する。
【0387】
時刻T1において、外部からの動作モード指示コマンドMODEが、データの完全不揮発化を指定する状態に設定される。このとき内部のカウンタアドレスの最上位ビットPA<n>がLレベルであり、モードデコーダラッチ450は、モード選択信号MODESELをHレベルに設定し、また、ヒューズ活性化信号FUSENをHレベルに設定される。これにより、PROMモードが指定される。内部で、アドレスカウンタが動作し、内部制御信号生成回路により、データ読出モードが指定される。レジスタ選択信号RGSELは、Lレベルであり、ヒューズレジスタに多数決回路からのデータが順次格納される。これにより、非破壊的に書込まれたデータが内部でPROMモードで読出されて、ヒューズレジスタに格納される。
【0388】
時刻T2において、カウンタアドレスの最上位ビットPA<n>がHレベルに立ち上がると、モードデコーダ250は、ヒューズ活性化信号FUSENをHレベルに維持したまま、モード選択信号MODESELをLレベルに立ち下げる。時刻T3において、OTPモードイネーブル信号OTPENがHレベルとなる。これにより、非破壊的に書込まれたデータの破壊書込を行うOTPライトモードが設定される。内部のアドレスカウンタがリセットされ、また、非活性状態に維持される。カウンタアドレスの最上位ビットPA<n>がLレベルにリセットされても、モードデコーダラッチ450は、モード選択信号MODESELおよびヒューズ活性化信号FUSENをそれぞれLレベルおよびHレベルに維持する。
【0389】
また、このカウンタアドレスの最上位ビットPA<n>のHレベルへの立ち上がりに応答して、外部装置(テスタ)が、アドレス信号および制御信号を生成してメモリセルの行および列選択動作を実行する。このとき、入力選択回路は、書込モード指示に従って外部からの制御信号およびアドレス信号を選択する状態に設定される。書込データとしては、レジスタ選択信号RGSELに従ってヒューズレジスタからの読出データが選択される。これにより、ヒューズレジスタからのデータが破壊的にPROM/OTPアレイに破壊的に書き込まれ、データの完全不揮発化が行われる。
【0390】
時刻T4において必要アドレスに対してデータの破壊書込が完了すると、外部装置がモード指示コマンドMODEを破壊書込完了状態に設定し、半導体装置のチップレベルのテスト最終工程が完了する。
【0391】
データの内部読出および内部書込は、図60から図63を参照して説明した態様と同様の動作に従って実行される。従って、この図64に示す変更例の構成においても、実施の形態1と同様にしてデータの内部読出およびヒューズレジスタへの格納およびヒューズレジスタの格納データのアレイへの破壊書込を実行することができる。
【0392】
なお、時刻T1において、非破壊記憶データの破壊記憶データを行うモードを指定するコマンドがワンショットの形態で与えられ、内部でデータの読出および書込を行った後、外部装置が時刻T4においてワンショットのパルスの形態で、書込モード完了コマンドを印加してもよい。外部装置は、OTPモードでのデータ書込時にアドレスを外部印加しており、最終アドレス発行時点は識別することができる。
【0393】
以上のように、この発明の実施の形態3に従えば、チップレベルでのテストデータを非破壊的に記憶した後に破壊的に書込んで記憶データの完全不揮発化を行っている。これにより、チップレベルでのテスト完了後動作環境設定データを完全不揮発化することができ、長期にわたって安定に半導体装置の内部動作状態を所定の状態に維持することができる。
【0394】
なお、実施の形態1、2および3においては、MRAMセルとして電流誘起磁界により可変磁気抵抗素子の自由層の磁化方向を設定するセルを示している。しかしながら、可変磁気抵抗素子に対するスピン注入によるデータ書込が行われるスピントルクトランスファー型MRAMであっても、本発明は適用可能である。このスピン注入方式のスピントルクトランスファー型MRAMにおいては、書込データの論理値に応じて決定される方向にビット線とソース線との間に電流を流し、可変磁気抵抗素子へのスピントルク伝達により自由層磁化方向を設定する。PROMモードでのデータ書込時においてスピン注入を行い、OTPモードでの書込時にはビット線とソース線との間に高電圧を印加する。
【産業上の利用可能性】
【0395】
この発明に係る半導体装置の不揮発性メモリ部は、一般に、内部でプログラム動作により内部動作を設定する回路構成であれば適用可能であり、プロセッサ内に組込まれるメモリであってもよく、またメモリ単体で用いられてもよい。この場合、テストモード時においてPROMモードでデータの書込を行ない、テスト完了後、製品化時の最終テスト時において、OTPROMモードで動作して最終データを修正不可能な態様でプログラムする。これにより、十分にデータ保持特性を保持して、正確なデータ/パラメータを保持することができる。
【符号の説明】
【0396】
1 半導体チップ領域、2 ノーマルアレイ、4,14 PROM/OTPマージ回路、6,16 面コントロール回路ブロック、MC MRAMセル、20 PROM/OTPマージ回路、22 PROM/OTPマージ回路、24 多数決回路、26 ヒューズレジスタ、30 メインコントロール回路、32 モード設定回路、34 アドレスカウンタ、36 入力選択回路、38 PROM/OTPコントロール回路、35 ノーマルアレイ関連回路、42 ロウデコーダ、44a トップロウドライバ、44b ボトムロウドライバ、40 PROM/OTPメモリアレイ、46l,46r コラムデコーダ、48l,48r コラムドライバ、50l,50r コラムデコーダ+書込制御回路、IO0−IOk IOブロック、MJK0−MJKk 多数決回路、POD0,POD1 パッド、MCC,MCR PROM/OTPセル、VR 可変磁気抵抗素子、ST アク
セストランジスタ(選択トランジスタ)、SA センスアンプ、70L1,70R1 PROMモード書込制御回路、72R0,72R1 読出ゲート、70L0,70R0 ローカル書込ドライバ回路、104 メイン書込制御回路、130 ローカル書込制御回路、150 分周回路、152 アドレスカウンタ、154 セットリセットフリップフロップ、156 内部制御信号生成回路、170 トランスミッションゲート、172 OTP列選択ゲート、VRAM 可変磁気抵抗素子、STM 選択トランジスタ(アクセストランジスタ)、200 基本単位領域、230a,230b,231a,213b 不純物領域、232a−232d ゲートワード線、248 メタルソース線、302a,302b 不純物領域、304 ゲートワード線、318 第2メタル配線(メインワード線)、314 第1メタル配線(メタルソース線)、319 第2メタル配線(メタルソース線)、400 モード設定回路、410 入力選択回路、426 ヒューズレジスタ、430 モードデコーダ、432 モード設定信号発生回路、440 マルチプレクサ、442 ヒューズシフトレジスタ回路、445 データマルチプレクサ、450 モードデコーダラッチ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
行列状に配列され、各々が情報を不揮発的に記憶する複数の不揮発性メモリセルを有するメモリアレイ、および
第1の動作モード時には前記不揮発性メモリセルに対して非破壊的に書換え可能な態様でデータを書込み、第2の動作モード時には前記不揮発性メモリセルに対し破壊的に書換え不可能な態様でデータを書込む書込制御回路を備える、半導体装置。
【請求項2】
前記半導体装置は、さらに、前記第1および第2の動作モード時、与えられたアドレス信号に従って、不揮発性メモリセルの対を選択する選択回路を備え、
前記書込制御回路は、前記第1および第2の動作モード時に、与えられたデータから相補データを生成し、該相補データを選択された不揮発性メモリセルの対に対して書込を行なう、請求項1記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体装置は、さらに、前記第1および第2の動作モード時、与えられたアドレス信号に従って、不揮発性メモリセルの奇数個の組を並行して選択する選択回路を備え、
前記書込制御回路は、選択された奇数個の組の不揮発性メモリセルに対し同一データを書込み、
前記半導体装置は、
データ読出時、前記奇数個の組の不揮発性メモリセルからデータを並行して読出し、内部読出データを生成する読出回路と、
前記内部読出データに対する多数決判定基準に従って読出データを生成する多数決回路とをさらに備える、請求項1記載の半導体装置。
【請求項4】
前記書込制御回路は、前記第1の動作モード時には、内部で書込電流を生成し該書込電流にしたがって選択メモリセルに対してデータ書込を行ない、前記第2の動作モード時には、外部からの電圧を選択メモリセルに印加してデータの書込を行なう、請求項1記載の半導体装置。
【請求項5】
行列状に配列され、各々が通常データを記憶する複数の不揮発性メモリセルを有する正規アレイをさらに備え、
前記メモリアレイおよび前記正規アレイの各前記不揮発性メモリセルは、可変磁気抵抗素子と選択トランジスタの直列体を備え、前記メモリアレイの選択トランジスタのゲート絶縁膜は、前記正規アレイのメモリセルのそれよりも厚い、請求項1記載の半導体装置。
【請求項6】
行列状に配列され、各々が通常データを記憶する複数の不揮発性メモリセルを有する正規アレイをさらに備え、
前記メモリアレイにおけるメモリセルの配置間隔は、前記正規アレイにおけるメモリセルの配置間隔よりも大きくされる、請求項1記載の半導体装置。
【請求項7】
行列状に配列され、各々が情報を不揮発的に記憶する複数の不揮発性メモリセルを有するメモリアレイ、
前記メモリアレイから読出されたデータを格納するレジスタ回路、
第1の動作モード時には前記不揮発性メモリセルに対して非破壊的に書換え可能な態様でデータを書込み、第2の動作モード時には前記レジスタ回路に格納されたデータを前記不揮発性メモリセルに対し破壊的に書換え不可能な態様でデータを書込む書込制御回路、および
前記第2の動作モード時、前記メモリアレイに非破壊的に書込まれたデータを前記レジスタ回路へ読出して格納する読出制御回路を備える、半導体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【公開番号】特開2010−225259(P2010−225259A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−208331(P2009−208331)
【出願日】平成21年9月9日(2009.9.9)
【出願人】(302062931)ルネサスエレクトロニクス株式会社 (8,021)
【Fターム(参考)】