説明

車両用走行装置

【課題】車両の最適な走行経路を設定すること。
【解決手段】車両用走行装置10は、車両に搭載され、車両が進行する路面状態を検出する路面状態検出手段1、2と、目標とする目標位置までの走行経路を設定する経路設定手段3と、車両の特性を記憶する車両特性記憶手段4と、を備えている。経路設定手段3は、路面状態検出手段1、2により検出された路面状態と、車両特性記憶手段4により記憶された車両の特性と、に基づいて、走行経路S1、S2を設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両が進行する路面状態と、車両の特性と、に基づいて、車両の走行経路を設定する車両用走行装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、道路の存在しない河原や山岳地帯等のオフロード地帯において、地図データを用いないで算出された経路に基づいて、車両の案内を実行する経路案内装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。当該装置は、情報センタや情報発信装置等の外部から通過障害の情報を受信すると、この通過障害の要因を回避した経路を再設定する。
【特許文献1】特開2005−345152号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記従来の経路案内装置においては、情報センタや情報発信装置等の外部から受信する通過障害の情報は、予め情報発信装置が設置された場所や情報発信装置を搭載した車両が通過障害を場所等の、特定の場所の情報に限定される為、車両の経路上に認識されていない通過障害が存在する虞がある。この場合、車両が最適な経路を走行できない虞がある。
【0004】
本発明はこのような課題を解決するためのものであり、車両の最適な走行経路を設定することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するための本発明の一態様は、
車両に搭載され、車両が進行する路面状態を検出する路面状態検出手段と、
目標とする目標位置までの走行経路を設定する経路設定手段と、
車両の特性を記憶する車両特性記憶手段と、を備える車両用走行装置であって、
前記経路設定手段は、前記路面状態検出手段により検出された前記路面状態と、前記車両特性記憶手段により記憶された前記車両の特性と、に基づいて、前記走行経路を設定する、ことを特徴とする車両用走行装置である。
【0006】
この一態様において、路面状態とは、例えば、凹状、凸状等の路面の形状、路面上の障害物、路面に存在する水溜まり、及び泥濘を含む。また、車両の特性とは、例えば、車高の制御、サスペンション制御、デフロック制御、トラクション制御、及びスタビライザ制御を含む。
【0007】
この一態様によれば、経路設定手段は、路面状態検出手段により検出された路面状態と、車両特性記憶手段により記憶された車両の特性と、に基づいて、走行経路を設定する。これにより、車両に搭載された路面状態検出手段により、車両が進行する路面状態を正確に認識し、当該路面状態に応じた、車両の最適な走行経路を設定することができる。また、車両の特性に基づいて走行経路が設定されることから、車両の特性に応じたより最適な走行経路を設定することができる。
【0008】
なお、この一態様において、経路設定手段は、例えば、路面状態検出手段により検出された路面状態に基づいて、路面上で回避が必要な回避対象(凹状、凸状等の路面の形状、路面上の障害物、路面に存在する水溜まり、及び泥濘等)を回避して、走行経路を設定し、さらに、車両特性記憶手段により記憶された車両の特性により、回避対象を回避せずに走行可能と判断したとき、回避対象を回避しない走行経路を再設定してもよい。
【0009】
この一態様において、前記経路設定手段により設定された前記走行経路を表示する経路表示手段を更に備えていてもよい。これにより、例えば、表示手段に表示された経路設定手段により設定された走行経路に従って車両を走行させることで、最適な走行経路で車両を容易に走行させることができる。
【0010】
この一態様において、前記車両の特性は、車両の駆動輪を制御するトラクション制御を含み、
前記トラクション制御を実行するか否かを判定するトラクション制御判定手段と、
前記トラクション制御判定手段により、前記トラクション制御を実行すると判定されたとき、該トラクション制御を実行するトラクション制御手段と、更に備えていてもよい。これにより、トラクション制御を考慮して最適な走行経路を設定することができる。
【0011】
この一態様において、前記車両の特性は、車両のデフロックをオン状態又はオフ状態に制御するデフロック制御を含み、
前記デフロックを前記オン状態又はオフ状態にするかを判断するデフロック判断手段と、
前記デフロック判断手段により、前記デフロックを前記オン状態すると判断されたとき、該デフロックを前記オン状態し、前記デフロックを前記オフ状態にすると判断されたとき、前記デフロックを前記オフ状態にするデフロック制御手段と、を更に備えていてもよい。これにより、デフロック制御を考慮して、最適な走行経路を設定することができる。
【0012】
この一態様において、車両の駆動力、車両の制動力、及び、車両の操舵のうち少なくとも1つを制御する走行制御手段を更に備え、
前記走行制御手段は、前記経路設定手段により設定された前記走行経路に従って前記車両が走行するように、前記車両の駆動力、車両の制動力、及び、車両の操舵のうち少なくとも1つを制御してもよい。これにより、経路設定手段により設定された最適な走行経路に従って、車両を自動的に走行させ、目標位置に到達させることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、車両の最適な走行経路を設定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら実施例を挙げて説明する。
【0015】
図1は、本発明の一実施例に係る車両用走行装置のシステム構成を示すブロック図である。本実施例に係る車両用走行装置10は、車両の進行方向の路面に対してレーザ光を照射するレーザセンサ(路面状態検出手段)1と、車両の進行方向の路面を撮影するカメラ(路面状態検出手段)2と、車両が進行する目標位置までの走行経路を設定する経路設定ECU(経路設定手段)3と、車両の特性を記憶する車両特性記憶部(車両特性記憶手段)4と、を備えている。なお、車両が進行する目標位置は、例えば、通常の道路から外れた、いわゆるオフロード上に設定される。
【0016】
レーザセンサ1は、車両の進行方向の路面に対してレーザ光が照射可能な位置、例えば、車両前方のルーフに配設されている(図2)。レーザセンサ1は、車両の進行方向の路面に対し、レーザ光を照射して、路面を垂直方向又は水平方向に走査を行い、路面の形状及び路面上の障害物等の路面の状態を検出する。
【0017】
レーザセンサ1は、例えば、進行方向の路面に対してレーザ光を照射し、その反射光に基づいて、3次元座標系(3D)による路面の形状(路面の凹凸、勾配等)及び路面上の障害物(岩石、倒木等)を検出する。
【0018】
カメラ2は、例えば、CCDカメラ、CMOSカメラ、赤外線カメラ等の任意のカメラが用いられ、車両の進行方向が撮影可能なように車両のルーフ部に配設されている。カメラ2は、車両の進行方向の路面に存在する水溜まり、泥濘(低路面抵抗部)等の路面の状態を撮影し、検出する。
【0019】
経路設定ECU3は、上述の如く、車両の現在位置から車両の進行する目標位置までの最適な走行経路を算出し、設定する。
【0020】
なお、経路設定ECU(Electronic Control Unit、電子制御装置)3及び後述の自動制御ECU6は、マイクロコンピュータから構成されており、制御、演算プログラムに従って各種処理を実行するとともに、当該装置10の各部を制御するCPU(Central Processing Unit)、CPUの実行プログラムを格納するROM(Read Only Memory)、演算結果等を格納する読書き可能なRAM(Random Access Memory)、タイマ、カウンタ、入力インターフェイス、及び出力インターフェイス等を有している。
【0021】
経路設定ECU3は、例えば、レーザセンサ1により検出された路面の形状及び路面上の障害物と、カメラ2により撮影された路面の状態の撮影画像と、に基づいて、車両の進行する目標位置までの走行経路を算出し、設定する。経路設定ECU3は、例えば、車両の現在位置から目標位置までの最短ルート(最短時間又は最短距離)となる走行経路S1(図2の実線)を算出する。なお、最短ルートとなる走行経路S1の算出方法は、周知であることから詳細な説明は省略する。
【0022】
経路設定ECU3は、レーザセンサ1により検出された路面の形状に基づいて、最短ルートの走行経路S1上の路面が起伏して凸状Xになっている又は路面に窪み(穴)が形成されて凹状Xになっていると判断した場合には、当該路面の凸状X又は凹状Xを回避するような、最適な走行経路S2(図2の点線)を再計算し、設定してもよい。さらに、経路設定ECU3は、レーザセンサ1により検出された倒木、岩石等の路面上の障害物Xに基づいて、最短ルートの走行経路S1上に障害物Xが存在すると判断した場合、走行経路S1上の障害物Xを回避するような、最適な走行経路S2を再計算し、設定してもよい。経路設定ECU3は、カメラ2により撮影された路面の状態の撮影画像に基づいて、最短ルートの走行経路S1上に水溜まり、泥濘X等が存在すると判断した場合、この走行経路S1上の水溜まり、泥濘X等を回避するような、最適な走行経路S2を再計算し、設定してもよい。
【0023】
車両特性記憶部4は、車両の特性を、例えば、ハードディスク(HDD)等の記憶装置を用いて記憶している。車両の特性として、例えば、車高の制御、サスペンション制御(ショックアブソーバの減衰力又はバネ定数の制御、サスペンションのストローク制御等)、デフロック制御(デフロックのオン/オフ制御)、トラクション制御(トラクション制御のモード)、スタビライザ制御(スタビライザのバネ定数を制御するアクティブスタビライザのオン/オフ制御)等を含む。
【0024】
なお、車両の特性を記憶するとは、例えば、上述した各制御の有無、各制御における制御性能(制御量等)を記憶することを指す。より具体的には、車両特性記憶部4は、車高の制御の有無、当該車高制御による車高の制御範囲等の車高の制御に関する情報を記憶している。また、車両特性記憶部4は、サスペンション制御の有無(ショックアブソーバの減衰制御、バネ定数制御、サスペンションのストローク制御等の有無)、サスペンションの制御範囲等のサスペンション制御に関する情報を記憶している。さらに、車両特性記憶部4は、デフロック制御の有無、及び、トラクション制御の有無を記憶している。
【0025】
また、経路設定ECU3は、車両特性記憶部4に記憶された車両の特性と、レーザセンサ1により検出された路面の形状及び路面上の障害物と、カメラ2により撮影された路面の状態の撮影画像と、に基づいて、車両が進行する目標位置までの走行経路S1、S2を算出し、設定してもよい。
【0026】
例えば、経路設定ECU3は、レーザセンサ1により検出された路面の形状に基づいて、最短ルートの走行経路S1上の路面が起伏して凸状Xになっていると判断する場合がある(図2)。この場合、さらに、経路設定ECU3は、車両特性記憶部4に記憶された車両の特性に基づいて、車高の制御、サスペンション制御、デフロック制御、及び/又はトラクション制御を実行させて、走行経路の路面の凸状Xを回避すること無く、当該走行経路S1を適切に走行可能と判断したとき、最短ルートの走行経路S1を設定するようにしてもよい。このようにして、当該車両の特性に応じた、最適な走行経路S1、S2が設定される。
【0027】
経路設定ECU3には、各種の情報を表示する表示装置(経路表示手段)5が接続されていてもよい。表示装置5は、経路設定ECU3により設定された走行経路S1、S2を表示する。ユーザは、表示装置5に表示された走行経路S1、S2に従って車両を走行させることで、車両を最適な走行経路S1、S2で目標位置に到達させることができる。なお、表示装置5としては、例えば、ナビゲーション装置又はHUD(Head Up Display)を用いてもよい。
【0028】
次に、本実施例に係る車両用走行装置10の制御処理フローの一例について、説明する。図3は、本実施例に係る車両用走行装置10の制御処理フローの一例を示すフローチャートである。なお、図3に示す制御処理は、所定時間毎に繰り返し実行される。
【0029】
例えば、経路設定ECU3には、表示装置5のタッチパネル又はスイッチを介して、車両が進行する目標位置が設定される(S100)。なお、このとき、経路設定ECU3に接続される経路設定スイッチがオン状態となったときに、後述の(S110)以降の処理が実行される構成であってもよい。
【0030】
レーザセンサ1は、車両の進行方向の路面に対し、レーザ光を照射して、凸状、凹状X等の路面の形状及び路面上の障害物Xを検出する。また、カメラ2は車両の進行方向にある路面の水溜まり、泥濘X等の路面の状態を撮影する(S110)。
【0031】
経路設定ECU3は、車両特性記憶部4から車両の特性を取得する(S120)。
【0032】
経路設定ECU3は、車両特性記憶部4に記憶された車両の特性と、レーザセンサ1により検出された凸状、凹状X等の路面の形状及び路面上の障害物Xと、カメラ2により撮影された水溜まり、泥濘X等の路面の状態の撮影画像と、に基づいて、車両の進行する目標位置までの走行経路S1、S2を算出し、設定する(S130)。
【0033】
表示装置5は、経路設定ECU3により設定された目標位置までの走行経路S1、S1を画面に表示させる(S140)。また、表示装置5は、上記走行経路S1、S2を表示させるのと同時に、例えば、デフロックの選択(オン又はオフ)、トラクション制御のモード選択(低μモード、オフロードモード、又は登坂モード)、アクティブスタビライザの選択(オン又はオフ)等に関して、いずれを選択すべきか、適切な選択を表示させてもよく、自動的に設定されてもよい。これにより、ユーザは車両の状態を最適に設定することができ、さらに、最適な走行経路S1、S2を通り目標位置に到達することができる。
【0034】
本実施例に係る車両用走行装置10において、経路設定ECU3は、車両特性記憶部4に記憶された車両の特性と、レーザセンサ1により検出された凹状、凸状X等の路面の形状及び路面上の障害物Xと、カメラ2により撮影された水溜まり、泥濘X等の路面の状態の撮影画像と、に基づいて、車両の進行する目標位置までの走行経路S1、S2を算出し、設定する。これにより、車両に搭載されたレーザセンサ1及びカメラ2により、走行経路S1、S2の凹状、凸状X等の路面の形状、路面上の障害物X、及び、水溜まり、泥濘X等の路面の状態を正確に認識し、これらを適切に回避して、車両の最適な走行経路S1、S2を設定することができる。
【0035】
また、車両の特性が考慮されて走行経路S1、S2が設定されることから、車両の特性により、回避することなく走行可能な凹状、凸状X等の路面形状、路面上の障害物X、水溜まり、泥濘X等を一部に含むような走行経路S1が設定され得る。すなわち、走行経路上の凹状、凸状X等の路面の形状、路面上の障害物X、及び、水溜まり、泥濘X等を、画一的に回避するような走行経路S2が設定されるだけでなく、車両の特性に応じたより最適な走行経路S1、S2を設定することができる。
【0036】
なお、車両がモーグル、岩石、段差等が存在するオフロードを走行する場合に、最適な走行経路S1、S2を選択し、さらに、適切な車両の特性(上記デフロックのオン/オフ等)を選択するには、一般的に、多くの走行経験を有する。しかしながら、本実施例に係る車両走行装置10の経路設定ECU3により設定された走行経路S1、S2に従って車両を走行させれば、あまり走行経験のないユーザでも、最適な走行経路S1、S2及び車両の特性を選択して、車両を走行させることができる。
【0037】
以上、本発明を実施するための最良の形態について一実施例を用いて説明したが、本発明はこうした一実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、上述した一実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
【0038】
上記一実施例において、経路設定ECU3により算出され、設定された走行経路S1、S2に基づいて、車両を目標位置まで自動制御する構成であってもよい。例えば、経路設定ECU3には、車両LAN(Local Area Network)100を介して、車両の駆動力、制動力、及び、操舵(操舵力、操舵方向等)を制御する自動制御ECU(走行制御手段)6が接続されている。
【0039】
自動制御ECU6は、経路設定ECU3により設定された目標位置までの走行経路S1、S2を最適に走行するように、例えば、車両のエンジン7の出力を制御することで車両の駆動力を制御し、車両の各車輪に配設されたブレーキ装置8を制御することで車両の制動力を制御し、又は、車両のステアリング装置9を制御することで車両の操舵を制御する。また、自動制御ECU6は、経路設定ECU3により設定された走行経路S1、S2を走行する上で最適となる、上述の車両の特性(車高の制御、サスペンション制御、デフロック制御、トラクション制御、及び/又はスタビライザ制御)を設定する。この構成により、設定された車両の最適な走行経路S1、S2に従って車両を自動的に走行させ、目標位置に到達させることができる。なお、自動制御ECU6は、エンジン7、ブレーキ装置8、及び、ステアリング装置9のうち少なくとも1つを制御する構成であってもよい。
【0040】
上記一実施例において、レーザセンサ1により、凹状、凸状X等の路面の形状及び路面上の障害物Xの路面の状態を検出しているが、ステレオカメラにより、路面の形状及び路面上の障害物の路面の状態を検出してもよい。この場合、このステレオカメラにより、車両の進行方向の路面に存在する水溜まり、泥濘X等の路面の状態を撮影してもよい。
【0041】
上記一実施例において、経路設定ECU3は走行経路として、最短ルートを算出し、設定しているが、最も乗り心地を最優先したルート、ユーザの好みに応じたルート(スポーツモード等)を算出し、設定してもよい。
【0042】
上記一実施例において、経路設定ECU3は、人工衛星により撮影された高精度衛星画像、又は上空からのレーザ照射による地形計測に基づいて、走行経路S1、S2を設定してもよい。この場合、車両から見えない範囲までの走行経路を設定することができる。また、通常の道路と、オフロードとを組み合わせた走行経路を設定することが可能となる。
【0043】
上記一実施例において、車両特性記憶部4は、経路設定ECU3のROMであってもよい。
【0044】
上記一実施例において、車両が前進する場合の走行経路S1、S2に適用されているが、車両が後進する場合の走行経路に適用されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0045】
本発明は、例えば、オフロードにおける目標位置までの走行経路を設定する車両用走行装置に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の一実施例に係る車両用走行装置のシステム構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に係る車両用走行装置の経路設定ECUにより設定された走行経路の一例を示す図である。
【図3】本発明の一実施例に係る車両用走行装置の制御処理フローの一例を示すフローチャートである。
【図4】経路設定ECUにより設定された走行経路に基づいて車両を目標位置まで自動制御する構成の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
1 レーザセンサ
2 カメラ
3 経路設定ECU
4 車両特性記憶部
5 表示装置
6 自動制御ECU
10 車両用走行装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両に搭載され、車両が進行する路面状態を検出する路面状態検出手段と、
目標とする目標位置までの走行経路を設定する経路設定手段と、
車両の特性を記憶する車両特性記憶手段と、を備える車両用走行装置であって、
前記経路設定手段は、前記路面状態検出手段により検出された前記路面状態と、前記車両特性記憶手段により記憶された前記車両の特性と、に基づいて、前記走行経路を設定する、ことを特徴とする車両用走行装置。
【請求項2】
請求項1記載の車両用走行装置であって、
前記経路設定手段により設定された前記走行経路を表示する経路表示手段を更に備える、ことを特徴とする車両用走行装置。
【請求項3】
請求項1記載の車両用走行装置であって、
前記車両の特性は、車両の駆動輪を制御するトラクション制御を含み、
前記トラクション制御を実行するか否かを判定するトラクション制御判定手段と、
前記トラクション制御判定手段により、前記トラクション制御を実行すると判定されたとき、該トラクション制御を実行するトラクション制御手段と、更に備えることを特徴とする車両用走行装置。
【請求項4】
請求項1記載の車両用走行装置であって、
前記車両の特性は、車両のデフロックをオン状態又はオフ状態に制御するデフロック制御を含み、
前記デフロックを前記オン状態又はオフ状態にするかを判断するデフロック判断手段と、
前記デフロック判断手段により、前記デフロックを前記オン状態すると判断されたとき、該デフロックを前記オン状態し、前記デフロックを前記オフ状態にすると判断されたとき、前記デフロックを前記オフ状態にするデフロック制御手段と、更に備えることを特徴とする車両用走行装置。
【請求項5】
請求項1記載の車両用走行装置であって、
車両の駆動力、車両の制動力、及び、車両の操舵のうち少なくとも1つを制御する走行制御手段を更に備え、
前記走行制御手段は、前記経路設定手段により設定された前記走行経路に従って前記車両が走行するように、前記車両の駆動力、車両の制動力、及び、車両の操舵のうち少なくとも1つを制御する、ことを特徴とする車両用走行装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−6995(P2008−6995A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−180175(P2006−180175)
【出願日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】