説明

スイッチアレイ

【課題】 スイッチアレイの占有面積の縮小を図る。
【解決手段】本実施形態のスイッチアレイは、基板上に設けられる2つのスイッチと、第1の方向に延在する第1及び第2の制御線と、を具備し、スイッチのそれぞれは、メモリセルトランジスタが設けられる第1のアクティブ領域と、パストランジスタが設けられる第2のアクティブ領域と、を含み、アクティブ領域内でトランジスタのチャネル長方向に隣接するメモリセルトランジスタはソース又はドレインを共有し、第1及び第2のアクティブ領域は、トランジスタのチャネル幅方向に互いに隣接している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、スイッチアレイに関する。
【背景技術】
【0002】
FPGAは、チップの製造/出荷の後に、ユーザーが所望の回路に書き換えることができるため、LSIチップの開発期間を短縮できる。
【0003】
FPGAは、例えば、ルックアップテーブル(LUT:Look Up Table)ベースの複数のロジックゲートと、ロジックゲート間の接続を切り替えるスイッチとから形成される回路である。
【0004】
FPGAは、LUTとスイッチとの接続関係を制御するためのコンフィギュレーションメモリを含んでいる。そのメモリが記憶する情報を書き換えることによって、FPGAは、任意の回路の構築を可能としている。
【0005】
コンフィギュレーションメモリは、一般にSRAM(Static Random Access Memory)が用いられている。
【0006】
SRAMは、揮発性メモリであるため、電源電圧の供給が停止されると、記憶していたデータが消失する。そのため、電源の再投入後に、SRAMを用いたコンフィギュレーションメモリは、メモリ情報の再取得、再書き込みが必要である。また、SRAMにおける1ビットのメモリセルは、6個の電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor)によって形成される。そのため、SRAMのメモリセルは、セルサイズが大きい。
【0007】
そのため、不揮発性メモリ素子を用いたコンフィギュレーションメモリによって、回路規模(セルサイズ)の小さいプログラマブルスイッチの開発が、推進されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許第5,812,450号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
スイッチアレイの占有面積の縮小を図る。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本実施形態のスイッチアレイは、基板上に設けられる少なくとも1つのスイッチユニットと、前記スイッチユニットに含まれる第1及び第2のスイッチと、第1の方向に延在する第1及び第2の制御線と、を具備し、前記第1のスイッチは、前記基板内の第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1の制御線に接続される第1のソースと、第1のドレインと、第1のゲートとを有する第1のメモリセルトランジスタと、トランジスタのチャネル長方向において前記第1のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1のメモリセルトランジスタと共有される前記第1のドレインと、前記第2の制御線に接続される第2のソースと、第2のゲートとを有する第2のメモリセルトランジスタと、前記基板内の第2のアクティブ領域内に設けられ、第2のドレインと、第3のソースと、前記第1のドレインに接続される第3のゲートと、を含む第1のパストランジスタと、を含み、前記第2のスイッチは、前記トランジスタのチャネル長方向において前記第2のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第2のメモリセルトランジスタと共有される前記第2のソースと、第3のドレインと、第4のゲートを有する第3のメモリセルトランジスタと、前記トランジスタのチャネル長方向において前記第4のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第3のメモリセルトランジスタと共有される前記第3のドレインと、前記第1の制御線に接続される第4のソースと、第5のゲートを有する第4のメモリセルトランジスタと、前記チャネル長方向において前記第1のパストランジスタに隣接して前記第2のアクティブ領域内に設けられ、第4のドレインと、第5のソースと、前記第3のドレインに接続される第6のゲートと、を含む第2のパストランジスタと、を含み、前記第1及び第2のアクティブ領域は、トランジスタのチャネル幅方向に互いに隣接している。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】第1の実施形態のスイッチアレイの等価回路図。
【図2】第1の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図3】第1の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図4】第1の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図5】第1の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図6】第1の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【図7】第1の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【図8】第1の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【図9】第1の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【図10】第2の実施形態のスイッチアレイの等価回路図。
【図11】第2の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図12】第2の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図13】第2の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図14】第2の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図15】第2の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【図16】第3の実施形態のスイッチアレイの等価回路図。
【図17】第3の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図18】第3の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図19】第3の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図20】第3の実施形態のスイッチアレイの平面図。
【図21】第3の実施形態のスイッチアレイの断面図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、実施形態のスイッチアレイについて詳細に説明する。
【0013】
(1) 第1の実施形態
図1乃至図9を用いて、第1の実施形態に係るスイッチアレイ1について、説明する。
例えば、本実施形態のスイッチアレイ1は、データの書き換え可能な不揮発性メモリ素子を用いたスイッチ(例えば、不揮発性プログラマブルスイッチとよばれる)を含む不揮発性プログラマブルスイッチアレイである。
【0014】
(a) 回路構成
図1を用いて、本実施形態のスイッチアレイ1の回路構成について、説明する。
【0015】
図1は、本実施形態のスイッチアレイ1及びスイッチPS1A,PS2Aを示す等価回路図である。
【0016】
スイッチアレイ1は、FPGAのスイッチブロックとして、用いられる。
【0017】
図1のスイッチアレイ1は、3個のスイッチユニット10AがX方向に配列された回路構成を有している。尚、スイッチアレイ1は、2個以下、或いは、4個以上のスイッチユニットを用いて形成されてもよい。また、スイッチアレイ1は、X方向に交差するY方向に配列された複数のスイッチユニットを含んでいてもよい。X方向(第1の方向)は、例えば、ビット線(制御線)の延在方向であり、Y方向(第2の方向)は、ビット線の延在方向と交差する方向である。
【0018】
1つのスイッチユニット10Aは、2個のスイッチPS1A,PS2Aを含んでいる。
【0019】
スイッチユニット10A内の2つのスイッチ(第1及び第2のスイッチ)PS1A,PS2Aは、X方向に互いに隣接する。
【0020】
本実施形態のスイッチPS1A,PS2Aのそれぞれは、コンフィギュレーションメモリとしての1つの不揮発性メモリ素子と、スイッチとしての1つの電界効果トランジスタとを含んでいる。
【0021】
コンフィギュレーションメモリとしての不揮発性メモリ素子は、電荷蓄積層を有するスタックゲート構造の電界効果トランジスタMT1,MT2である。スタックゲート構造は、制御ゲートが、ゲート絶縁膜上の電荷蓄積層上に積層された構造を有する。その電界効果トランジスタのしきい値電圧(オン電圧)は、電荷蓄積層内の電荷量に応じて、変動する。即ち、所定の大きさの電圧がメモリセルトランジスタのゲートに印加された場合、電荷蓄積層の電荷量に応じて、電界効果トランジスタがオン又はオフする。ある印加電圧に対するトランジスタのオン/オフと記憶するデータとが、対応づけられている。電荷蓄積層は浮遊ゲート電極でもよいし、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-Oxide-Semiconductor)またはSONOS(Silicon-Oxide-Nitride-Oxide-Semiconductor)構造のように、トラップ準位を含む絶縁体(例えば、窒化シリコン)でもよい。
【0022】
以下では、コンフィギュレーションメモリとしてのスタックゲート構造の電界効果トランジスタのことを、メモリセルトランジスタとよぶ。また、スイッチPS1A,PS2Aのスイッチ素子としての電界効果トランジスタのことを、パストランジスタとよぶ。
【0023】
スイッチPS1Aのそれぞれにおいて、メモリセルトランジスタMT1のドレインが、パストランジスタTr1のゲートに接続される。
【0024】
1つのスイッチユニット10A内において、2つのスイッチPS1A,PS2Aの接続関係は、以下のとおりである。
【0025】
スイッチPS1Aのメモリセルトランジスタ(第1のメモリセルトランジスタ)MT1のソース(第1のソース)SSは、スイッチPS2Aのメモリセルトランジスタ(第2のメモリセルトランジスタ)MT2のソースに接続される。1つのスイッチユニット10A内の2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2は、ソースSSを共有する。以下では、2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2によって共有されるソースSSのことを、共有ソースSSとよぶ。
【0026】
メモリセルトランジスタMT1のドレイン(第1のドレイン)は、スイッチPS1Aのパストランジスタ(第1のパストランジスタ)Tr1のゲート(第2のゲート)に、接続される。メモリセルトランジスタMT2のドレイン(第3のドレイン)は、スイッチPS2AのパストランジスタTr2のゲート(第4のゲート)に、接続される。
【0027】
メモリセルトランジスタMT1のゲート(第1のゲート)は、ワード線(第1のワード線)WL1に接続される。メモリセルトランジスタMT2のゲート(第3のゲート)は、ワード線(第2のワード線)WL2に接続される。
2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2の共有ソースは、ビット線(第1の制御線)BLに接続される。ビット線は、X方向(第1の方向)に延在する。
【0028】
パストランジスタTr1のソース(第2のソース)には、Y方向(第2の方向)に延在する配線(以下、Y−配線とよぶ)YL1が接続される。パストランジスタTr2のソースには、Y−配線YL2が接続される。
【0029】
パストランジスタTr1のドレイン(第2のドレイン)及びパストランジスタTr2のドレイン(第2のドレイン)は、X方向に延在する配線(以下、X−配線とよぶ)に、共通に接続される。
【0030】
メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2は、同じ半導体基板(P型ウェル領域)上に形成され、共通の基板配線(例えば、導電性の半導体領域)Pwellによって、チャネル領域に電位が供給される。
【0031】
図1において、ダイオード90は、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインとしてのn型拡散層とP型ウェル領域との間に形成されるpn接合(寄生ダイオード)を示している。
【0032】
尚、スイッチアレイ1内の複数のスイッチユニット10Aにおいて、2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2及び2つのパストランジスタTr1,Tr2は、上述と同じ接続関係を有している。但し、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲートに接続されるワード線WL1,WL2は、メモリセルトランジスタMT1,MT2ごとに異なるワード線に接続され、パストランジスタTr1,Tr2のソースに接続されるY−配線YL1,YL2は、パストランジスタTr1,Tr2ごとにそれぞれ異なるY−配線に接続されている。
【0033】
ここで、スイッチアレイ1の動作について、説明する。
【0034】
スイッチアレイ1の動作モードは、メモリセルトランジスタMT1,MT2に対するデータの消去(以下、消去動作とよぶ)、メモリセルトランジスタMT1,MT2に対するデータの書き込み(以下、書き込み動作とよぶ)、そして、スイッチとしての動作(以下、FPGA動作とよぶ)がある。
【0035】
本実施形態において、消去動作として、スイッチアレイ1は、スイッチアレイ1内の複数のメモリセルトランジスタMT1,MT2のデータ保持状態(電荷蓄積状態)を、一括で過消去状態にする。それから、書き込み動作として、スイッチアレイ1内のメモリセルトランジスタMT1,MT2ごとに書き込み動作が実行され、それぞれのメモリセルトランジスタMT1,MT2のオン状態またはオフ状態が決定される。メモリセルトランジスタMT1,MT2がオンするか又はオフするかによって、メモリセルトランジスタMT1,MT2に接続されているパストランジスタTr1,Tr2のオン状態又はオフ状態が、決まる。
これによって、パストランジスタTr1,Tr2のソース/ドレインにそれぞれ接続されている配線YL,XLの導通又は非導通を、制御できる。
【0036】
以下では、主に、スイッチPS1Aの動作を例示して、図1のスイッチアレイ1の動作について説明する。
【0037】
スイッチPS1A,PS2A及びスイッチアレイ1の消去動作は、以下のように実行される。
【0038】
消去動作の対象のスイッチアレイ1において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲートに接続されたワード線WL1,WL2に、0Vの電圧が印加され、メモリセルトランジスタMT1,MT2の共有ソースSSに接続されたビット線BLが浮遊状態にされる。そして、メモリセルトランジスタMT1,MT2に接続された基板配線Pwellに、消去電圧が印加される。消去電圧は、例えば、15Vから20V程度である。
【0039】
すると、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲートと基板(P型ウェル領域)との間のトンネル絶縁膜に印加される電界が強くなり、電荷蓄積層内の電子が、トンネル効果によって、半導体基板(P型ウェル領域)に放出される。
【0040】
上述のように、スイッチアレイ1において、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2は同一の基板(P型ウェル領域)に設けられている。そして、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインはパストランジスタTr1,Tr2のゲートに接続されている。それゆえ、メモリセルトランジスタMT1,MT2に対する消去動作おいて、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインとパストランジスタのゲートとの間のカップリングにより、消去電圧がウェル領域(基板配線Pwell)に印加されても、パストランジスタTr1,Tr2のゲート絶縁膜に印加される電圧を、小さく抑えることができる。
【0041】
消去動作を行ったメモリセルトランジスタMT1,MT2は、しきい値電圧が負の値(0V以下)になる。本実施形態において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のしきい値電圧が負の状態であることを、オン状態とよぶ。オン状態のメモリセルトランジスタMT1,MT2は、例えば、“1”データを保持する。
【0042】
スイッチPS1A,PS2A及びスイッチアレイ1の書き込み動作は、以下のように実行される。ここでは、メモリセルトランジスタMT1にデータを書き込む場合について述べる。
【0043】
書き込み動作時、基板配線Pwellに、0Vが印加される。そして、書き込み対象のメモリセルトランジスタMT1に接続されたワード線WL1が選択される。選択されたワード線WL1に正の電圧(書き込み電圧)が印加され、書き込み対象のメモリセルトランジスタMT1のゲートに、書き込み電圧が印加される。書き込み電圧は、17Vから20V程度である。
【0044】
これによって、Fowler−Nordheimトンネル効果(FNトンネル効果)が生じ、基板と電荷蓄積層との間に、FNトンネル電流が流れる。それゆえ、電子がメモリセルトランジスタMT1の電荷蓄積層(例えば、浮遊ゲート)に注入される。
【0045】
このとき、書き込みを行わないメモリセルトランジスタ(例えば、メモリセルトランジスタMT2)に対して、保護電圧(非選択電位ともよばれる)Vpassが、そのメモリセルトランジスタMT2のゲートに接続されたワード線WL2に、印加される。保護電圧Vpassは、非選択のメモリセルトランジスタMT2のゲート絶縁膜に、書き込み電圧に相当する電圧が印加されないようにするための電圧である。保護電圧Vpassの大きさは、書き込み電圧より小さく、メモリセルトランジスタMT1,MT2の書き込み特性に応じて設定される。
【0046】
書き込み動作を行ったメモリセルトランジスタMT1は、正のしきい値電圧(>0)を有する。本実施形態において、メモリセルトランジスタのしきい値電圧が正の状態であることを、オフ状態とよぶ。データが書き込まれたメモリセルトランジスタは、例えば、“0”データを保持する。
【0047】
スイッチPS1A,PS2A及びスイッチアレイ1のFPGA動作は、以下のように実行される。
【0048】
FPGA動作は、スイッチアレイ1のメモリセルトランジスタ(ここでは、メモリセルトランジスタMT1)へデータの書き込みを行った後、スイッチPS1Aを、FPGAのスイッチブロックとして機能させる時に、実行される。
【0049】
本実施形態のスイッチアレイ1のFPGA動作時、図1に示されるスイッチ10Aを含むスイッチアレイ1は、複数のY−配線YLの中からいずれか1つのY−配線を、動作の対象として選択する。そして、スイッチアレイ1は、メモリセルトランジスタMT1,MT2の記憶するデータ(オン/オフ状態)に基づいて、パストランジスタTr1,Tr2がオン又はオフすることによって、X−配線XLと選択されたY−配線YL1,YL2との接続を制御する。このような機能を、本実施形態のスイッチアレイ1は有する。
【0050】
FPGA動作時において、複数のY−配線の中から、動作対象となる1つのY−配線が選択される。そして、スイッチアレイ1内の全てのワード線WL1,WL2に0Vが印加され、ビット線BLに、例えば、ロジック回路の電源電圧VDDが印加される。
【0051】
すると、それぞれのメモリセルトランジスタMT1,MT2が記憶している情報(メモリセルのしきい値電圧)に応じて、メモリセルトランジスタMT1,MT2がオンまたはオフする。
【0052】
上述の書き込み動作及び消去動作によって、例えば、メモリセルトランジスタMT1は、“0”データ(正のしきい値)を保持し、メモリセルトランジスタMT2は、“1”データ(負のしきい値)を保持している。それゆえ、ゲートがワード線WL1,WL2に0Vが印加された場合、メモリセルトランジスタMT1はオフし、メモリセルトランジスタMT2はオンする。
【0053】
メモリセルトランジスタMT1のように、メモリセルトランジスタMT1がオフしている場合、ビット線BLからの電圧VDDはオフ状態のメモリセルトランジスタMT1によって遮断されるため、ビット線BLからの電圧VDDはパストランジスタTr1のゲートに印加されない。それゆえ、パストランジスタTr1はオンしない。
【0054】
したがって、配線YL1が選択されている場合、オフしているパストランジスタTr1において、そのソースに接続されたY−配線YL1は、ドレインに接続されるX−配線XLと非導通になる。メモリセルトランジスタMT1がオフ状態である場合、パストランジスタTr1に印加される電圧は、実質的に0Vであることが好ましい。
【0055】
メモリセルトランジスタMT2のように、メモリセルトランジスタMT2がオンしている場合、オン状態のメモリセルトランジスタMT2に接続されたパストランジスタTr2のゲートには、電圧VDDが印加される。電源電圧VDDは、例えば、パストランジスタTr2のしきい値電圧以上である。
【0056】
電圧VDDが印加されたパストランジスタTr2は、オンする。それゆえ、配線YL2が選択されている場合、電源電圧VDDが印加されたパストランジスタTr2において、そのソースに接続されているY−配線YL2は、ドレインに接続されているX−配線XLと導通する。
【0057】
尚、ビット線BLに印加される電圧を大きくすることによって、パストランジスタTr1,Tr2のゲートに印加される電圧を電源電圧VDDより大きくできる。これによって、パストランジスタTr1,Tr2の電流特性を向上できる。
【0058】
以上のように、コンフィグレーションメモリとしてのメモリセルトランジスタMT1,MT2のオン/オフによって、配線YL,XLの接続関係を制御できる。したがって、スイッチPS1A,PS2A及びそれを用いたスイッチアレイ1を、FPGAのプログラマブルスイッチに適用できる。
【0059】
尚、図1に示されるスイッチアレイ1、スイッチユニット10A及びスイッチPS1A,PS2Aにおいて、パストランジスタTr1,Tr2のソース/ドレインと配線YL,XLとの接続関係は一例であって、パストランジスタTr1,Tr2と配線XL,YLとの接続関係を変更することによって、図1の例とは異なるスイッチ機能を実現できるのは、もちろんである。
【0060】
本実施形態のスイッチアレイ1において、スイッチPS1A,PS2Aを形成するメモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2は、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2のチャネル幅方向に沿って互いに隣接するように、基板(チップ)上に配置される。
【0061】
また、2つのスイッチPS1A,PS2Aにおいて、ビット線BLに接続されるメモリセルトランジスタMT1,MT2のソースSSが、2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2によって共有される。
【0062】
これによって、本実施形態のスイッチアレイ1は、その占有面積の縮小及び配線の簡素が実現される。
【0063】
(b) 構造
図2乃至図9を用いて、図1に示される本実施形態のスイッチアレイ1の構造について説明する。尚、ここでは、図1も適宜用いて、スイッチアレイ1及びそれに含まれるスイッチの構造について、説明する。
【0064】
図2は、第1の実施形態のスイッチ及びスイッチアレイ1の平面レイアウトを示している。
【0065】
図3乃至図5は、スイッチアレイ1の平面レイアウトを、配線レベルに応じて、適宜示している。尚、本実施形態において、配線レベルとは、基板表面に対して垂直方向における位置(高さ)を示している。図3は、主に、半導体基板内に設けられたアクティブ領域、各トランジスタのゲート電極、アクティブ領域及びゲート電極に接続されたコンタクトプラグのレイアウトを示しいている。図4は、主に、基板側から数えて第1番目の配線レベル(第1の配線レベル)に設けられた配線のレイアウトを示している。図5は、基板側から数えて第2及び第3番目の配線レベル(第2及び第3の配線レベル)に設けられた配線のレイアウトを示している。
【0066】
図6は、図2のVI−VI線に沿う断面構造を示している。図8は、図2のVIII−VIII線に沿う断面構図を示している。図9は、図2のIX−IX線に沿う断面構造を示している。図9において、IX−IX線の手前方向又は奥行き方向の部材に関して、破線で示している。図6乃至図9において、図示の明確化のため、各部材を覆う層間絶縁膜の図示は省略している。尚、図2乃至図9は模式図であり、図2乃至図5(平面図)と図6乃至図9(断面図)との間において、X方向の寸法及びY方向の寸法が互いに一致しない部分があるが、これは図示の明確化のためであって、実際のデバイスにおいてこの限りではないのはもちろんである。
【0067】
図2に示されるように、スイッチアレイ1は、複数(ここでは、3個)のスイッチユニット10Aを含んでいる。スイッチ10Aは、X方向に沿って配列される。図1を用いて説明したように、1つのスイッチユニット10Aは、X方向に互いに隣り合う2つのスイッチPS1A,PS2Aによって形成される。
【0068】
スイッチPS1A,PS2Aのそれぞれは、1つのメモリセルトランジスタMT1,MT2と1つのパストランジスタTr1,Tr2とを含む。
【0069】
スイッチPS1A,PS2Aを形成するメモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2は、同一の半導体基板100のP型ウェル領域(P型半導体領域)101上に形成される。
【0070】
例えば、半導体基板(チップ)100内に、メモリセルトランジスタMT1,MT2が設けられる領域71及びパストランジスタTr1,Tr2が設けられる領域72が、それぞれ設定される。メモリセルトランジスタMT1,MT2が設けられる領域71のことを、メモリセルトランジスタエリア71とよび、パストランジスタが設けられる領域72のことを、パストランジスタエリア72とよぶ。
【0071】
チップ(基板)100上において、メモリセルトランジスタエリア71は、パストランジスタエリア72に対して、X方向に交差するY方向に隣接している。
【0072】
メモリセルトランジスタエリア71内には、複数のアクティブ領域(第1の半導体領域)AA1が設けられる。このアクティブ領域AA1内に、メモリセルトランジスタMT1,MT2が形成される。アクティブ領域AA1は、矩形状の平面形状を有し、X方向及びY方向におけるアクティブ領域AA1の四方は、素子分離領域(素子分離絶縁膜)に取り囲まれている。以下では、メモリセルトランジスタエリア71内のアクティブ領域AA1のことを、メモリセルトランジスタ形成領域AA1ともよぶ。
【0073】
パストランジスタエリア72内には、アクティブ領域(第2の半導体領域)AA2が設けられる。アクティブ領域AA2は、X方向におけるパストランジスタエリアの一端側から他端側まで延在する。つまり、アクティブ領域AA2は、X方向に延在する長方形状(直線状)の平面形状を有する。以下では、パストランジスタエリア72内のアクティブ領域AA2のことを、パストランジスタ形成領域AA2ともよぶ。アクティブ領域AA2は、素子分離領域によって、半導体基板100内に定義されている。
【0074】
アクティブ領域AA1,AA2は、半導体基板100内のP型ウェル領域101から形成される。
【0075】
尚、半導体基板100におけるX方向は、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタのチャネル長方向に対応し、チップにおけるY方向は、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタのチャネル幅方向に対応する。
【0076】
図2乃至図9において、コンタクトプラグCS,CS1〜CS5,CPY1,CP,CPY2は、半導体基板100上のアクティブ領域(半導体領域)AA1,AA2及びトランジスタのゲートGC1,GC2,GT1,GT2上に設けられる。コンタクトプラグCS,CS1〜CS5,CPY1,CP,CPY2は、ゲート電極/アクティブ領域と基板側から数えて1番目の配線レベル内の配線M1とを接続する。ビアプラグV1は、配線M1と、基板側から数えて2番目の配線レベル内の配線M2とを接続する。また、ビアプラグV2は配線M2と基板側から数えて3番目の配線レベルの配線M3とを接続する。
【0077】
図2、図3、図6及び図9に示されるように、素子分離絶縁膜120に囲まれた1つのアクティブ領域AA1内には、2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2が設けられる。共通のアクティブ領域AA1内に設けられる2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2は、1つのスイッチユニット10Aに含まれるメモリセルトランジスタMT1,MT2である。
【0078】
1つのアクティブ領域AA1内には、2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2のゲートパターン(ゲート電極)GC1,GC2が、X方向に互いに隣接して設けられる。
【0079】
アクティブ領域AA1内には、各メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインとなる拡散層(ドレイン拡散層)25,27及びソースとなる拡散層26が、設けられている。これらの2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2は、アクティブ領域AA1内の1つの拡散層(ソース拡散層)26(SS)を共有する。この拡散層26のことを、共有ソース拡散層26とよぶ。1つのアクティブ領域(メモリセルトランジスタ形成領域)AA1内において、共有ソース拡散層26は、2つのドレイン拡散層25,27の間に設けられている。
【0080】
メモリセルトランジスタMT1のゲート電極GC1は、共有ソース拡散層26とトランジスタMT1のドレイン拡散層25との間のチャネル領域上に設けられる。
【0081】
メモリセルトランジスタMT2のゲート電極GC2は、共有ソース拡散層26とトランジスタMT2のドレイン拡散層27との間のチャネル領域上に設けられる。
【0082】
拡散層25,26,27は、n型の半導体領域である。
【0083】
ゲート電極GC1,GC2は、アクティブ領域AA1上から素子分離領域(素子分離絶縁膜120)上に引き出される。
【0084】
上述のように、メモリセルトランジスタMT1,MT2は、電荷蓄積層を有したスタックゲート構造の電界効果トランジスタである。
【0085】
メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2は、半導体基板100(P型ウェル領域101)上のゲート絶縁膜21上に設けられる。ゲート絶縁膜21は、トンネル絶縁膜として用いられる。
【0086】
ゲート絶縁膜21上に、電荷蓄積層22が設けられる。制御ゲート電極24は、絶縁体23を介して、電荷蓄積層22上に設けられる。制御ゲート電極24上に、コンタクトプラグCS4,CS5が設けられる。
【0087】
電荷蓄積層22は、例えば、シリコンからなる浮遊ゲート電極22である。
【0088】
浮遊ゲート電極22を用いたスタックゲート構造の場合、浮遊ゲート電極22と制御ゲート電極24との間の絶縁体23は、ゲート間絶縁膜23とよばれる。
【0089】
但し、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2は、MONOS(Metal-Oxide-Nitride-oxide-semiconductor)構造でもよい。すなわち、図7に示されるように、MONOS構造のメモリセルトランジスタMT1,MT2において、電荷蓄積層29には、例えば、窒化シリコンのように、トラップ準位を含む絶縁膜が用いられる。MONOS構造を用いたスタックゲート構造の場合、電荷蓄積層29と制御ゲート電極24との間の絶縁体23は、ブロック絶縁膜23とよばれる。
【0090】
スイッチユニット1において、共有ソース拡散層26は、ビット線BL1に接続される。ビット線BL1は、半導体基板100側から数えて第3番目の配線レベルに設けられている。ビット線BL1は、X方向(第1の方向に)に延在する。
【0091】
共有ソース拡散層26は、コンタクトプラグCS2を介して、半導体基板100側から数えて第1番目の配線レベルの配線M1に接続される。さらに、その配線M1は、ビアプラグV1、基板側から数えて2番目の配線レベルの配線M2及びビアプラグV2を経由して、ビット線BL1に接続される。
【0092】
ワード線WLは、コンタクトプラグCS4,CS5、配線M1及びビアプラグV1を経由して、各メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極(制御ゲート電極)に、接続される。ワード線WLは、第2の配線レベルに設けられる。
【0093】
同じスイッチユニット10A内の2つのワード線WL1,WL2は、それぞれ、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2とY方向において同一直線上に並ばないように、配置されている。例えば、2つのワード線WL1,WL2が2つのゲート電極GC1,GC2をX方向に挟むように、スイッチユニット10A内に、配置されている。例えば、ゲート電極GC上方からX方向に引き出された配線M1を用いて、基板表面に対して垂直方向において上下に重ならないようにレイアウトされたワード線WLとゲート電極GCとが、接続される。共通のスイッチユニット10A内において、ワード線WLにそれぞれ接続される2つの配線M1は、X方向において互いに反対方向に引き出されている。
【0094】
尚、図1のダイオード90は、P型ウェル領域101とn型の拡散層25とから形成されるPN接合に相当する。
【0095】
アクティブ形成領域AA2は、Y方向においてアクティブ領域AA1に隣接する。つまり、メモリセルトランジスタMT1,MT2とパストランジスタTr1,Tr2とは、Y方向(チャネル幅方向)に隣接する。
【0096】
パストランジスタ形成領域AA2は、トランジスタTr1,Tr2ごと及びスイッチユニット10Aごとに分離されること無しに、X方向に連続している。1つのアクティブ領域AA2は、スイッチアレイ1内の複数のパストランジスタによって、共有される。
【0097】
上述の動作のように、スイッチアレイ1の動作時、複数のY−配線YLのうち1本のY−配線が選択される。つまり、1つのパストランジスタのみが、スイッチアレイ1のFPGA動作に用いられる。そして、複数のパストランジスタはX−配線XLを共有するので、非選択のY配線YLに接続されたパストランジスタTr1,Tr2がオン又はオフしていても、スイッチアレイ1のFPGA動作に悪影響は生じない。それゆえ、パストランジスタTr1,Tr2のアクティブ領域AA2を絶縁膜によって分離しなくとも、複数のパストランジスタTr1,Tr2を共通のアクティブ領域AA2内に設けることができる。
【0098】
図2乃至図4及び図8に示されるように、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2は、2つのゲートパターン(ゲート電極)31,31,32,32を基板側から数えて第1番目の配線MGを用いて直列に接続することによって、形成される。
【0099】
これによって、パストランジスタTr1,Tr2の実効的なチャネル幅(ゲート幅)が増加し、パストランジスタTr1,Tr2の電流駆動力が向上する。ゲート電極部31,31のそれぞれは、ゲート電極部31,31上のコンタクトプラグCSを介して、配線(ゲート配線とよぶ)MGに接続される。これによって、パストランジスタのゲート電極が、2つのゲートパターン(ゲート電極部)によって、形成される。
【0100】
各ゲート電極部31,31のチャネル長方向の寸法は、例えば、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2のチャネル長方法の寸法と同じになっている。各ゲート電極部31,31のチャネル幅方向の寸法は、例えば、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2のチャネル幅方法の寸法と同じになっている。尚、アクティブ領域AA1及びアクティブ領域AA2のX方向の寸法は、同じ大きさでもよいし、異なるおおきさでもよい。
【0101】
ゲート電極GTを形成する2つゲート電極部31,31間の半導体基板100(P型ウェル領域101)内に設けられた拡散層36は、コンタクトプラグCPY1、配線M1及びビアプラグV1を介して、Y−配線YLに接続される。Y−配線YLに接続された拡散層36は、パストランジスタTr1,Tr2のソース拡散層36として用いられている。Y−配線YLは、基板側から数えて第2番目の配線レベルに位置し、その配線レベルに設けられた配線M2を用いて形成される。Y−配線YLは、Y方向に延在する。
【0102】
アクティブ領域AA2の延在方向(X方向)において、2つのゲート電極部31,31と1つのソース拡散層36を挟むように、2つの拡散層35,37がアクティブ領域AA2内に配置される。
【0103】
2つの拡散層35,37は、コンタクトプラグCP、2つの配線M1,M2及び2つのビアプラグV1,V2を介して、X−配線XLに接続される。X−配線XLは、基板側から数えて第3番目の配線レベルに位置している。X−配線XLは、X方向に延在している。
【0104】
X−配線XLに接続された拡散層35,37は、パストランジスタTr1,Tr2のドレイン拡散層36として用いられている。パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極が2つのゲートパターン(ゲート電極部)を接続した構成になっていることに伴って、1つのパストランジスタTr1,Tr2のドレイン拡散層35,37は、アクティブ領域AA2内で2つの拡散層に分割された構成になっている。
【0105】
また、図1に示されるように、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインは、パストランジスタTr1,Tr2のゲートに接続される。
それゆえ、図2及び図9に示されるように、メモリセルトランジスタMT1のドレイン拡散層25は、第2の配線レベルに設けられた配線MDGを介して、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GTに接続される。メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレイン拡散層25と配線MDGとの間には、コンタクトプラグCS1、第1の配線レベルの配線M1及びビアプラグV1が設けられている。メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレイン拡散層25とパストランジスタのゲート電極GT1とを接続する配線のことを、ドレイン−ゲート配線MDGともよぶ。
Y方向において、ドレイン拡散層25は、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1と同一直線状に並んでいない。それゆえ、パストランジスタTr1,Tr2の2つのゲート電極部31,31を接続するためのゲート配線MGに、ゲート−ドレイン配線MDGが接続される。パストランジスタTr1のゲート配線MGとメモリセルトランジスタMT1のドレイン拡散層25は、Y方向において同一直線状に並ぶように、レイアウトされる。これによって、ゲート−ドレイン配線MDGの平面形状を、実質的に直線状にすることができ、複雑なパターニング及ぶ加工が不要になる。
【0106】
例えば、ゲート−ドレイン配線MDGは、ワード線WLと同じ配線レベル内に設けられている。ゲート−ドレイン配線MDGは、Y方向においてワード線WLと同一直線上に並ぶようにレイアウトされている。
【0107】
ビット線BL及びX−配線XLは、基板側から数えて第3番目の配線レベル内に設けられ、その配線レベルに位置する配線を用いて形成されている。
【0108】
パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極(ゲート電極部)31,31は、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2とY方向において同一直線上に配列するように、基板100上に設けられる。また、1つのアクティブ領域AA2内において、複数のパストランジスタTr1,Tr2のゲート電極(ゲート電極部)はX方向において所定の間隔を有して、半導体基板(アクティブ領域)上に設けられる。
【0109】
ここでは、平面形状が矩形のみのパターンで配列されるレイアウトのことを、ラインアンドスペースとよぶ。尚、ラインアンドスペースのレイアウトは、ゲートパターンに限定されず、配線パターンにも適用される。配線パターンにおけるラインアンドスペースのレイアウトは、ある方向(X又はY方向)に延在した実質的に直線状の配線パターン(ライン)が、その延在方向と交差する方向に間隔(スペース)を有して、配列される。
【0110】
本実施形態において、基板上に設けられる複数のゲートパターンは、ラインアンドスペースのレイアウトを有する。これによって、複数のゲート電極及び配線の加工が、比較的容易にされる。
【0111】
本実施形態のスイッチアレイ1において、1つのスイッチPS1A,PS2A内のメモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2が設けられるアクティブ領域AA1,AA2はトランジスタのチャネル幅方向(ここでは、Y方向)に、素子分離絶縁膜を挟んで隣接するように、基板内に設けられる。メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2は、チャネル幅方向に隣接して基板上に配置される。そして、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2は、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極(ゲート電極部)と同一直線上に配列される。
【0112】
共通のスイッチユニット10A内の2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2は、1つのアクティブ領域AA1において、チャネル長方向に互いに隣接する。このようなレイアウトを用いることによって、隣接するメモリセルトランジスタMT1,MT2のソース拡散層26(SS)を共通することができ、ビット線BLに接続されるコンタクトCS2を共有できる。1つ当たりのメモリセルトランジスタMT1,MT2のサイズ(セルサイズ)を縮小でき、スイッチアレイ1に含まれる複数のメモリセルトランジスタMT1,MT2の占有面積(メモリセルトランジスタエリア71の面積)を小さくすることができる。
【0113】
本実施形態のように、1つのスイッチ内のメモリセルトランジスタMT1,MT2とパストランジスタTr1,Tr2とがチャネル幅方向に隣接することによって、メモリセルトランジスタMT1,MT2とパストランジスタとがチャネル長方向に隣接する場合と比較して、トランジスタ間を接続する配線の形状及びレイアウトを簡素化できる。例えば、本実施形態によれば、配線レベルの数を、1つ削減できる。
【0114】
本実施形態のスイッチアレイ1は、ラインアンドスペースのレイアウトを有して、トランジスタのゲート電極が基板上に配置される。
【0115】
一般に、先端LSIプロセスは、高集積化のため、最小寸法の加工や複雑な形状の加工を行うため、膨大なプロセスコストがかかる。
一方、本実施形態のように、ラインアンドスペースのレイアウトは、プロセスコストを大幅に下げられる。そのため、半導体集積回路を形成するためのトータルコストを考慮すると、ラインアンドスペースでのレイアウトが有利になる。
【0116】
以上のように、第1の実施形態のスイッチアレイ1及びスイッチPS1A,PS2Aは、占有面積の小さいスイッチアレイ1を提供できる。
【0117】
したがって、上記の回路及びレイアウトを有することによって、第1の実施形態のスイッチアレイ1及びスイッチPS1A,PS2Aは、その占有面積を小さくできる。
【0118】
(2)第2の実施形態
図10乃至図15を用いて、第2の実施形態のスイッチアレイ2について、説明する。尚、本実施形態において、第1の実施形態と同一の部材に関しては、同一の符号を付し、第1の実施形態のスイッチアレイ2と同一の部材に関する説明は、必要に応じて行う。また、第1の実施形態と同様の効果についても、ここでの説明は省略する。
【0119】
(a) 回路構成
図10を用いて、第2の実施形態のスイッチアレイ2の回路構成について説明する。
【0120】
図10は、第2の実施形態のスイッチアレイ2の回路構成を示す等価回路図である。
【0121】
第1の実施形態と同様に、スイッチアレイ2内の1つのスイッチユニット10Bは、2つのスイッチ(第1及び第2のスイッチ)PS1B,PS2Bを含んでいる。
【0122】
図10に示されるように、本実施形態において、スイッチPS1B,PS2Bは、インバータIV1,IV2をさらに含んでいる。インバータIV1,IV2は、CMOSインバータである。つまり、1つのインバータIV1,IV2は、1つのpチャネルMOSトランジスタPT1,PT2と1つのnチャネルMOSトランジスタNT1,NT2とから形成される。
【0123】
本実施形態において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインが、インバータIV1,IV2の入力ノードに接続される。そして、インバータIV1,IV2の出力ノードがパストランジスタTr1,Tr2のゲートに接続される。
【0124】
このように、本実施形態のスイッチPS1B,PS2Bは、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインが、インバータIV1,IV2の入出力ノードを経由して、パストランジスタTr1,Tr2のゲートに接続されている点が、第1の実施形態と異なる。
【0125】
本実施形態において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のオン状態時、ビット線BLからの供給電位が、インバータIV1,IV2を経由して、パストランジスタTr1,Tr2のゲートに印加される。
【0126】
各スイッチPS1B,PS2Bにおいて、メモリセルトランジスタMT1,MT2とパストランジスタTr1,Tr2との間に、インバータIV1,IV2が挿入されることによって、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレインに印加される電圧が、High側(VDD側)またはLow側(Vss側)にフルスイングしていない場合であっても、インバータIV1,IV2の増幅作用によって、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極に印加される電圧を、High側又はLow側にフルスイングした値にできる。
【0127】
電流特性の向上など、パストランジスタTr1,Tr2の特性向上のため、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極の印加電圧を電源電圧VDDより大きくする場合、インバータIV1,IV2のpチャネルMOSトランジスタのソースに印加される電源電圧を大きくすればよい。
【0128】
第2の実施形態のスイッチアレイ2の動作について、説明する。スイッチアレイ2の動作モードは、第1の実施形態と同様に、メモリセルトランジスタMT1,MT2の消去動作、メモリセルトランジスタMT1,MT2の書き込み動作、そして、スイッチとしてのFPGA動作がある。
【0129】
メモリセルトランジスタMT1,MT2の消去動作及び書き込み動作は、第1の実施形態と同様であるため、省略する。
【0130】
FPGA動作は、スイッチアレイ2内のメモリセルトランジスタMT1,MT2にデータの書き込みを行った後、スイッチアレイ2をFPGAのスイッチブロックとして機能させる時に実行される。
【0131】
FPGA動作時において、全てのワード線に0Vが印加され、ビット線BLに、電源電圧VDDが印加される。すると、それぞれのメモリセルトランジスタMT1,MT2に書き込まれた情報に応じて、メモリセルトランジスタMT1,MT2は、オンまたはオフする。
【0132】
メモリセルトランジスタMT1,MT2がオンした場合、インバータIV1,IV2の入力ノード(トランジスタのゲート)には、電源電圧VDDが印加される。パストランジスタTr1,Tr2のゲートに印加される電圧は、インバータIV1,IV2の駆動電圧が、ロジック回路の電源電圧VDDと同じ大きさに設定されていると、0Vになる。
【0133】
メモリセルトランジスタMT1,MT2がオフした場合、インバータIV1,IV2の入力ノードには実質的に0Vが印加される。パストランジスタTr1,Tr2のゲートに印加される電圧は、インバータIV1,IV2の駆動電圧がロジック回路の電源電圧VDDと同じ大きさに設定されていると、電圧VDDになる。
【0134】
このように、インバータIV1,IV2を経由して、パストランジスタTr1,Tr2のオン及びオフが制御される。
【0135】
(b) 構造
図11乃至図15を用いて、第2の実施形態のスイッチアレイ2の構造について説明する。
【0136】
図11は、第2の実施形態のスイッチアレイ2及びスイッチPS1B,PS2Bの平面レイアウトを示している。図12乃至図14は、スイッチアレイ2の平面レイアウトを、配線レベルに応じて、適宜示している。
【0137】
図12は、主に、半導体基板内に設けられたアクティブ領域、各トランジスタのゲート電極、アクティブ領域及びゲート電極に接続されたコンタクトプラグのレイアウトを示しいている。図13は、主に、第1の配線レベルに設けられた配線のレイアウトを示している。図14は、第2及び第3の配線レベルに設けられた配線のレイアウトを示している。
【0138】
図15は、図11のXV−XV線に沿う断面構造を示している。図15においてXV−XV線の手前又は奥行き方向の部材については、破線で示している。尚、図15において、図示の明確化のため、各部材を覆う層間絶縁膜の図示は省略している。図11乃至図15は模式図であり、図11(平面図)と図15(断面図)との間において、X方向の寸法及びY方向の寸法が互いに一致しないが、これは図示の明確化のためであって、実際のデバイスにおいてこの限りではないのはもちろんである。
【0139】
上述のように、スイッチアレイ2において、スイッチPS1B,PS2Bのそれぞれは、1つの不揮発性コンフィギュレーションメモリ(メモリセルトランジスタ)MT1,MT2と、1つのインバータIV1,IV2と、1つのパストランジスタTr1,Tr2とを、含む。X方向に隣接する2つのスイッチPS1B,PS2Bが、1つのスイッチユニット10Bを形成する。図11乃至図15に示されるスイッチアレイ2は、3つのスイッチユニット10Bを含んでいる。
【0140】
本実施形態において、Y方向においてメモリセルトランジスタエリア71に隣接して、インバータIV1,IV2が設けられる領域(インバータエリアとよぶ)73が設けられている。さらに、インバータエリア73において、pチャネルMOSトランジスタが設けられる領域(pチャネルトランジスタエリアとよぶ)73pとnチャネルMOSトランジスタが設けられる領域(nチャネルトランジスタエリアとよぶ)73nとが、それぞれ設定されている。
【0141】
pチャネルトランジスタエリア73p及びnチャネルトランジスタエリア73nは、Y方向において互いに隣接している。
【0142】
pチャネルトランジスタエリア73pは、X方向に配列された複数のアクティブ領域(pチャネルトランジスタ形成領域ともよぶ)AA4を含む。nチャネルトランジスタエリア73nは、X方向に配列された複数のアクティブ領域(nチャネルトランジスタ形成領域ともよぶ)AA3を含む。図15に示されるように、pチャネルトランジスタエリア73pのアクティブ領域AA4は、N型ウェル領域から形成され、nチャネルトランジスタエリア73nのアクティブ領域AA3は、P型ウェル領域から形成される。
【0143】
チップ100内において、メモリセルトランジスタエリア71が、パストランジスタエリア72とインバータエリア73とによって、Y方向に挟まれたレイアウトとなる。
【0144】
メモリセルトランジスタエリア71とインバータエリア73とにおいて、メモリセルトランジスタエリア71はP型ウェル領域をアクティブ領域として用いているため、P型ウェル領域からなるnチャネルトランジスタエリア73nに隣接していることが、回路の動作の安定化及びプロセス的な観点から好ましい。
【0145】
アクティブ領域AA3には、2つのnチャネルMOSトランジスタNT1が設けられる。共通のアクティブ領域AA3に設けられる2つのnチャネルトランジスタNT1は、互いに異なるスイッチユニット10Bにそれぞれ用いられる。
【0146】
アクティブ領域AA4には、2つのpチャネルMOSトランジスタPT1が設けられる。共通のアクティブ領域AA4に設けられる2つのpチャネルトランジスタPT1は、互いに異なるスイッチユニット10Bにそれぞれ用いられる。
【0147】
本実施形態において、ある1つのスイッチユニット10B内の2つのインバータIV1,IV2は、それらが共通のアクティブ領域内に形成されるのではなく、互いに異なる方向に隣接する2つのスイッチユニット10B内のインバータIV1,IV2と、アクティブ領域AA3,AA4を共有する。
【0148】
このように、両側に隣接する2つのスイッチユニット10Bが、インバータIV1,IV2のnチャネル/pチャネルトランジスタを配置するためのアクティブ領域AA3,AA4を、共有する。これによって、スイッチアレイ2の面積を縮小できる。
【0149】
インバータIV1,IV2を形成するnチャネル/pチャネルトランジスタNT1,NT2,PT1,PT2のチャネル長方向の断面構造は、配線のレイアウトが異なるのみで、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2のチャネル長方向の断面構造と実質的に同じである。そのため、インバータIV1,IV2を形成するnチャネル/pチャネルトランジスタNT1,NT2,PT1,PT2のチャネル長方向の断面構造に関して、ここでの説明は省略する。
【0150】
1つのインバータIV1,IV2を形成するnチャネルトランジスタNT1,NT2及びpチャネルトランジスタPT1,PT2は、ゲート電極(共通ゲート電極とよぶ)GI1,GT2を共有する。それゆえ、インバータIV1,IV2を形成する2つのトランジスタのゲート電極GT1,GT2は、Y方向に延在し、Y方向に隣接する2つのアクティブ領域AA3,AA4にまたがるように、半導体基板100上に配置される。
【0151】
それゆえ、nチャネルトランジスタが設けられるアクティブ領域AA3は、Y方向においてpチャネルトランジスタが設けられるアクティブ領域AA4に隣接するように、半導体基板100上に配置されることが好ましい。これによって、インバータIV1,IV2のそれぞれにおいて、nチャネルトランジスタNT1,NT2とpチャネルトランジスタPT1,PT2とで共有される共通ゲート電極GI1,GI2を、直線状のパターン(ラインパターン)で形成できる。
【0152】
共通ゲート電極GI1,GI2は、インバータIV1,IV2の入力ノードとして用いられる。
【0153】
本実施形態のように、インバータIV1,IV2の入力ノードとしてのゲート電極GI1,GI2が、nチャネルトランジスタNT1,NT2とpチャネルトランジスタPT1,PT2とで共有される場合、nチャネルトランジスタNT1,NT2とpチャネルトランジスタPT1,PT2とで電流駆動力を調整するために、Y方向(トランジスタのチャネル幅方向)におけるアクティブ領域AA3及びアクティブ領域AA4の寸法が、互いに異なっていてもよい。
【0154】
インバータIV1,IV2の入力ノードとしての共通ゲート電極GI1,GI2は、コンタクトプラグCS1,CS3及び第1の配線レベル内の配線M1を経由して、メモリセルトランジスタMT1,MT2のドレイン拡散層25,27に接続される。
【0155】
これによって、FPGA動作時において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のオン/オフ状態に応じて、ビット線BLからの電圧が、共通ゲート電極GI1,GI2に供給される。
【0156】
図15に示されるように、インバータIV1,IV2の出力ノードとしてのnチャネルトランジスタNT1及びpチャネルトランジスタPT1のドレイン拡散層55,45は、コンタクトプラグCS、配線M1及びビアプラグV1を経由して、第2番目の配線レベル内の配線(ノード配線とよぶ)NLに接続される。ノード配線NLは、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2を形成するためのゲート配線MGに、中間配線M1及びプラグV1を経由して接続される。
【0157】
ノード配線NLは、基板表面に対して垂直方向から見て、インバータIV1,IV2の共有ゲート電極GI1,GI2とメモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC1との間に配置される。そして、ノード配線NLは、メモリセルトランジスタエリア71を経由して、インバータエリア73からパストランジスタエリア72までY方向に延在している。ノード配線NLは、直線状の平面形状を有する。第2の配線レベル(M2)内で、ノード線NLは、Y−配線YLとY方向において同一直線上に並んでいる。
【0158】
図11に示されるように、1つのパストランジスタTr1,Tr2のゲート電極は、第1の実施形態と同様に、ゲート配線MGを介して接続された2本のゲート電極部31,31,32,32を用いて、形成される。2本のゲート電極部31,31,32,32はY方向に隣接する。一方のゲート電極部31,32は、Y方向において、メモリセルトランジスタMT1,MT2のゲート電極GC1,GC2と同一直線状に配列される。他方のゲート電極部31,32は、X方向において、インバータIV1,IV2を形成するpチャネル/nチャネルトランジスタの共有ゲート電極GI1,GI2と同一直線状に配列される。
【0159】
同じアクティブ領域AA3,AA4内に設けられたインバータIV1,IV2の共有ソース拡散層SSp,SSnは、電源線VDL及びグランド線VSLにそれぞれ接続される。
【0160】
共有ソース拡散層SSpは、アクティブ領域AA4内に設けられ、同じアクティブ領域AA4内の2つのPチャネルトランジスタPT1によって共有される。共有ソース拡散層SSpは、プラグ及び配線を介して、電源線VDLに接続される。
【0161】
共有ソース拡散層SSnは、アクティブ領域AA3内に設けられ、同じアクティブ領域AA3内のnチャネルトランジスタによって共有される。共有ソース拡散層SSnは、プラグ及び配線を介して、グランド線VSLに接続される。
【0162】
電源線VDLは、インバータIV1,IV2に電源電圧VDDを印加するための配線である。グランド線VSLは、インバータIV1,IV2にグランド電圧VSSを印加するための配線である。
【0163】
グランド線VSLは、インバータIV1,IV2のnチャネルトランジスタを形成するアクティブ領域AA3上方を、X方向に延在する。
【0164】
電源線VDL、グランド線VSL、ビット線及びX−配線XLは、例えば、同じ配線レベル内に設けられ、その配線レベルにおいて、Y方向に所定の間隔を有したラインアンドスペースのレイアウトで、配置される。
【0165】
また、2本のワード線WLは、アクティブ領域AA3,AA4を共有しない2つのインバータIV1,IV2のゲート間に配置される。ワード線WL1,WL2は、第2の配線レベルに設けられる。それゆえ、ワード線WLは、層間絶縁膜を挟んで、電源線VDL及びグランド線VSLと立体交差する。
【0166】
尚、本実施形態において、スイッチアレイ2の製造方法は、第1の実施形態と実質的に同じであるため、ここでの説明は省略する。
【0167】
以上のように、本実施形態のスイッチアレイ2は、メモリセルトランジスタMT1,MT2及びパストランジスタTr1,Tr2に加え、インバータIV1,IV2をさらに含む。
【0168】
互いに隣接する異なるスイッチユニット10Bにおいて、インバータIV1,IV2をそれぞれ形成する2つのnチャネルトランジスタNT1は1つのアクティブ領域AA3を共有し、インバータIV1,IV2をそれぞれ形成する2つのpチャネルトランジスタPT1は1つのアクティブ領域AA4を共有する。
【0169】
インバータIV1,IV2を形成するトランジスタNT1,PT1,NT2,PT2の共有ソース拡散層SSn,SSp及びその拡散層に接続される各プラグCS,V1,V2は、互いに隣接する2つのスイッチユニット10BのインバータIV1,IV2によって、共有される。このように、インバータIV1,IV2を形成するトランジスタNT1,PT1,NT2,PT2の拡散層SSn,SSp及びコンタクトCSを共有できるため、配線のレイアウトを複雑にせずに、スイッチアレイ2及びスイッチPS1B,PS2Bの占有面積を小さくすることができる。
【0170】
さらに、メモリセルトランジスタMT1,MT2の共有ソース拡散層26(SS)及びインバータIV1,IV2の共有ソース拡散層SSp,SSnは、ゲート電極を挟んで互いに反対側にレイアウトされている。これによって、スイッチアレイ2内の配線の密集を避けることができ、スイッチアレイ2を形成するための配線及び配線レベルの使用数を抑制できる。
【0171】
第1の実施形態と同様に、隣接するメモリセルトランジスタMT1,MT2のソース26(SS)を共有でき、ビット線BLとメモリセルトランジスタMT1,MT2とを接続するコンタクトCS2を共有できる。そのため、メモリセルトランジスタエリア71の占有面積を小さくできる。
【0172】
スイッチアレイ2において、メモリセルトランジスタMT1のゲート電極GC1と、パストランジスタTr1のゲート電極GT1(31)は、トランジスタのチャネル幅方向(Y方向)に沿って、配列される。また、インバータIV1,IV2の入力ノードとしてのnチャネル/pチャネルトランジスタの共通ゲート電極GIは、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極(ゲート電極部)とチャネル幅方向に沿って、配列される。それゆえ、本実施形態のように、インバータIV1,IV2がスイッチPS1B,PS2Bに含まれる場合においても、各トランジスタのゲートパターンは、ラインアンドスペースのレイアウトで、基板上に形成される。したがって、スイッチアレイ2の製造コストを低減できる。
【0173】
以上のように、第2の実施形態のスイッチアレイ2によれば、第1の実施形態と同様に、スイッチアレイ2の面積を小さくできる。
【0174】
(3) 第3の実施形態
図16乃至図21を用いて、第3の実施形態のスイッチアレイ3について、説明する。尚、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と同一の部材に関しては、同一の符号を付し、第1及び第2の実施形態のスイッチアレイ3と同一の部材に関する説明は、必要に応じて行う。また、第1及び第2の実施形態と同様の効果についても、ここでの説明は省略する。
【0175】
(a) 回路構成
図16を用いて、第3の実施形態のスイッチアレイ3の回路構成について説明する。図16は、第3の実施形態のスイッチアレイ3の回路構成を示す等価回路図である。
【0176】
図16に示されるように、本実施形態において、スイッチPS1C,PS2Cのそれぞれは、2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bと1つのパストランジスタとを含んでいる。
【0177】
図16のスイッチアレイ3は、第1及び第2の実施形態と同様に、3つのスイッチユニット10Cが、X方向に配列されている。
【0178】
1つのスイッチユニット10Cは、2つのスイッチ(第1及び第2のスイッチ)PS1C,PS2Cを含んでいる。1つのスイッチユニット10C内において、2つのスイッチPS1C,PS2Cは、X方向において互いに隣接する。
【0179】
本実施形態のスイッチアレイ3において、1つのスイッチPS1Cは、コンフィギュレーションメモリとしての2つのメモリセルトランジスタMT1,MT2と1つのパストランジスタTr1と、によって形成される。
【0180】
つまり、1つのスイッチユニット10Cは、4つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bと2つのパストランジスタTr1,Tr2とを含んでいる。
【0181】
スイッチユニット10Cの一方のスイッチPS1Cにおいて、メモリセルトランジスタ(第1のメモリセルトランジスタ)MT1Aのゲート(第1のゲート)は、ワード線WL1に接続され、メモリセルトランジスタM1Aのソース(第1のソース)はビット線BL1に接続される。また、スイッチPS1Cにおいて、メモリセルトランジスタMT1Aと対をなすメモリセルトランジスタ(第2のメモリセルトランジスタ)MT1Bは、そのトランジスタMT1Bのゲート(第2のゲート)がワード線WL2に接続され、トランジスタMT1Bのソース(第2のソース)が第1のビット線BL1とは異なる第2のビット線BL2に接続される。このように、本実施形態において、2本のビット線がスイッチアレイ3内に設けられる。第1及び第2のビット線(第1及び第2の制御線)BL1,BL2は、X方向(第1の方向)に延在する。
【0182】
1つのスイッチの2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bは、それらのドレインが互いに接続され、共有ドレイン(第1のドレイン)DD1を形成している。
【0183】
スイッチユニット10Cの他方のスイッチPS2Cにおいて、メモリセルトランジスタ(第3のメモリセルトランジスタ)MT2Aのゲート(第4のゲート)は、ワード線WL4に接続され、メモリセルトランジスタM2Aのソース(第4のソース)はビット線BL1に接続される。また、スイッチPS2Cにおいて、メモリセルトランジスタMT2Aと対をなすメモリセルトランジスタ(第4のメモリセルトランジスタ)MT2Bは、そのメモリセルトランジスタMT2Bのゲート(第5のゲート)がワード線WL3に接続され、メモリセルトランジスタMT2Bのソースが第1のビット線BL1とは異なる第2のビット線BL2に接続される。
【0184】
ビット線BL1とビット線BL2とは、ビット線対を形成し、スイッチアレイ3の動作時、互いに相補の関係となる電圧(例えば、VDD,VSS)が印加される。
【0185】
1つのスイッチPS2Cの2つのメモリセルトランジスタMT2A,MT2Bは、それらのドレインが互いに接続され、共有ドレイン(第3のドレイン)DD2を形成している。
【0186】
1つのスイッチユニット10C内で互いに隣接する2つのスイッチPS1C,PS2Cにおいて、互いに隣接する2つのメモリセルトランジスタMT1B,MT2Bは、そのソースを共有することによって、ビット線BL2に接続されている。2つのメモリセルトランジスタMT1B,MT2Bのソースが互いに接続され、共有ソースSSが形成される。
【0187】
また、X方向に互いに隣接する2つのスイッチユニット10Cにおいて、互いに隣接する2つのメモリセルトランジスタは、それらのソースが互いに接続され、共有ソースSS’を形成している。
【0188】
同じスイッチユニット内のトランジスタによって共有されるソースSSはビット線BL2に接続され、異なるスイッチユニットのトランジスタによって共有されるソースSS’はビット線BL1に接続される。
【0189】
スイッチユニット10Cの一方のスイッチPS1Cにおいて、2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bの共有ドレインDD1に、パストランジスタ(第1のパストランジスタ)Tr1のゲート(第3のゲート)が接続される。
スイッチユニット10Cの他方のスイッチPS2Cにおいて、2つのメモリセルトランジスタのMT2A,MT2Bの共有ドレインDD2に、パストランジスタ(第2のパストランジスタ)Tr2のゲート(第6のゲート)GT1が接続される。
【0190】
そして、スイッチアレイ3内において、各パストランジスタTr1,Tr2のソース(第3及び第5のソース)には、それぞれ異なるY−配線YL1,YL2が接続され、各パストランジスタTr1,Tr2のドレイン(第2及び第4のドレイン)には、共通のX−配線XLが接続される。
【0191】
スイッチアレイ3において、メモリセルトランジスタMT及びパストランジスタTr1,Tr2に基板バイアスを印加するための基板配線Pwellが、各トランジスタMT,Tr1,Tr2に共通に接続されている。
【0192】
メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bは、第1及び第2の実施形態のメモリセルトランジスタと同様に、電荷蓄積層を有するスタックゲート構造の電界効果トランジスタである。メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bの電荷蓄積層は、浮遊ゲート(ポリシリコン)でもよいし、トラップ準位を含む絶縁膜(SiN)でもよい。
【0193】
第3の実施形態におけるスイッチPS1C,PS2C及びスイッチアレイ3の動作について、説明する。本実施形態において、1個のパストランジスタのオン/オフを制御するために、ドレインを互いに共有する2個のメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bが用いられる。
【0194】
スイッチアレイ3は、第1の実施形態と同様に、パストランジスタTr1,Tr2のソースにそれぞれに接続されるY−配線YLのうち、いずれかを1つのY−配線YLを選択し、パストランジスタのオン/オフに応じて、選択されたY−配線YLとX−配線XLとを接続する機能を持っている。
【0195】
本実施形態のスイッチアレイ3の動作モードは、第1の実施形態と同様に、メモリセルトランジスタに対する消去動作、メモリセルトランジスタに対する書き込み動作、そして、スイッチとしてのFPGA動作がある。
【0196】
メモリセルトランジスタに対する消去動作については、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
【0197】
1つのスイッチPS1C,PS2C内の2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bにおいて、各メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bに対する書き込み動作は、第1の実施形態と同様であるため、省略する。
但し、本実施形態において、ドレインを共有する2つのメモリセルトランジスタには、互いに異なるデータが書き込まれる。例えば、一方のメモリセルトランジスタをオン状態にするとき、他方のメモリセルトランジスタはオフ状態にされる。即ち、消去動作後に、スイッチPS1C,PS2C内の2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bのうち、いずれか一方のメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bに、書き込み動作が実行されればよい。
【0198】
本実施形態において、FPGA動作は、以下のように実行される。
FPGA動作は、スイッチアレイ3の各メモリセルトランジスタMT1A,MT1Bに書き込み動作が実行された後、各スイッチPS1C,PS2CをFPGAのスイッチブロックとして機能させる時に実行される。
【0199】
FPGA動作において、全てのワード線に0Vが印加され、メモリセルトランジスタのゲートに0Vが印加される。それぞれのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bに書き込まれた情報(プログラム状態又は消去状態)に応じて、メモリセルトランジスタがオン状態またはオフ状態になる。
【0200】
例えば、一方のビット線BL1に、電源電圧VDDが印加され、他方のビット線BL2に0Vが印加される。
【0201】
例えば、1つのスイッチPS1Cにおいて、メモリセルトランジスタMT1Aがオンし、メモリセルトランジスタMT1Bがオフした場合、これらのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bの共有ドレインDD1には、メモリセルトランジスタMT1AのソースSS’に接続されたビット線BL1の電圧VDDが、転送される。
すると、パストランジスタTr1のゲートに電圧VDDが印加され、パストランジスタTr1のソースとドレインとそれぞれ接続された配線YL,XLは、互いに導通状態となる。
【0202】
メモリセルトランジスタMT1Aがオフし、第2のメモリセルトランジスタMT1Bがオンした場合、ビット線BL2の電圧が、メモリセルトランジスタMT1A,MT1Bの共有ドレインDD1に転送される。それゆえ、パストランジスタTr1のゲートには、0Vが印加される。パストランジスタTr1のソースとドレインに接続する配線は互いに非導通状態となる。
【0203】
ビット線BL1に印加される電圧を大きくすることによって、パストランジスタTr1,Tr2のゲートに印加される電圧を電源電圧VDDより大きくできる。これによって、パストランジスタTr1,Tr2の電流特性を向上できる。
【0204】
(b) 構造
図17乃至図20を用いて、第3の実施形態のスイッチアレイ3及びスイッチPS1C,PS2Cの構造について説明する。
【0205】
図17は、第3の実施形態のスイッチアレイ3及びスイッチPS1C,PS2Cの平面レイアウトを示している。図18乃至図20は、スイッチアレイ3の平面レイアウトを、配線レベルに応じて、適宜示している。図18は、主に、半導体基板内に設けられたアクティブ領域、各トランジスタのゲート電極、アクティブ領域及びゲート電極に接続されたコンタクトプラグのレイアウトを示しいている。図19は、主に、第1の配線レベルに設けられた配線のレイアウトを示している。図20は、第2及び第3の配線レベルに設けられた配線のレイアウトを示している。図21は、図20のXXI−XXI線に沿う断面構造を示している。
【0206】
第1及び第2の実施形態と同様に、複数のメモリセルトランジスタMT及び複数のパストランジスタTr1,Tr2は、同一の半導体基板100のP型ウェル領域101上に形成される。
【0207】
そして、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bは、素子分離領域によって定義されたアクティブ領域AA1X内に設けられ、パストランジスタTr1,Tr2は、素子分離領域によって定義されたアクティブ領域AA2内に設けられる。
【0208】
パストランジスタ形成領域としてのアクティブ領域AA2は、第1及び第2の実施形態と同様に、X方向においてスイッチアレイ3の一端から他端まで延在する。
【0209】
また、本実施形態において、メモリセルトランジスタ形成領域としてのアクティブ領域AA1Xは、アクティブ領域AA2と同様に、X方向においてスイッチアレイ3の一端から他端まで延在する。
【0210】
2つのアクティブ領域AA1X,AA2は、互いに平行にX方向に延在している。
【0211】
本実施形態において、アクティブ領域AA1Xも、スイッチPS1C,PS2C及びスイッチユニット10Cごとに、素子分離絶縁膜によってアクティブ領域を電気的分離する必要がない。それゆえ、アクティブ領域AA1Xに対する素子分離領域の占有面積を削減できる。アクティブ領域AA1Xは、X方向に延在した直線状のパターンとなるため、アクティブ領域AA1Xの形成が容易になる。また、アクティブ領域毎の形状ばらつきの影響が抑制されるので、スイッチアレイ3内の複数のメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bの特性ばらつきを低減できる。
【0212】
図17及び図18に示されるように、本実施形態において、第1及び第2の実施形態と同様に、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bのゲート電極GC1,GC2,GC3,GC4及びパストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2は、ラインアンドスペースパターンで、スイッチアレイ3内にレイアウトされる。
【0213】
1つのスイッチユニット10Cは、2つのスイッチPS1C,PS2Cを含んでいる。
【0214】
一方のスイッチPS1Cは、2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1BとパストランジスタTr1とを含む。
図21に示されるように、2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bは、アクティブ領域AA1内に形成されたドレイン拡散層26を共有する。
これと同様に、他方のスイッチPS2Cは、2つのメモリセルトランジスタMT2A,MT2BとパストランジスタTr2とを含む。2つのメモリセルトランジスタMT2A,MT2Bは、アクティブ領域AA1X内に形成されたドレイン拡散層26を共有する。
【0215】
さらに、アクティブ領域AA1X内で互いに隣接するスイッチPS1C,PS2Cにおいて、互いに隣接するメモリセルトランジスタMT1B,MT2Bは、アクティブ領域AA1X内に形成されたソース拡散層27(SS)を共有する。
【0216】
1つのスイッチユニット10C内のメモリセルトランジスタMT1B,MT2Bによって共有されるソース拡散層27は、配線M1,M2及びプラグを介して、第2のビット線BL2に接続される。
異なる2つのスイッチユニット10Cにおいて、X方向に互いに隣接するメモリセルトランジスタMT1A,MT2Aは、ソース拡散層25,25(SS’)を共有する。その共有ソース拡散層25,25(SS’)は、配線M1,M2及びプラグCP,V1を介して、第1のビット線BL1に接続される。このように、ビット線BL1に接続されるソース拡散層25,25が、互いに異なるスイッチユニット10CのメモリセルトランジスタMT1A,MT2Aに共有されることによって、配線の密集を避けることができる。そのため、スイッチアレイ3を形成するための配線及び配線レベルの使用数を、抑えることができる。
【0217】
第1のビット線BL1及び第2のビット線BL2は、同じ配線レベルに設けられる。例えば、第1のビット線BL1は、基板側から数えて第3番目の配線M3を用いて成され、第2のビット線BL2は、基板側から数えて第3番目の配線M3を用いて、形成される。
【0218】
第1及び第2のビット線BL1,BL2は、第3の配線レベルでY方向に互いに隣接する。
【0219】
また、共有ドレイン拡散層26,26は、配線M1,M2及びプラグCS,V1を経由して、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2に接続される。
【0220】
このように、互いに隣接するメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bが、アクティブ領域AA1Xに形成されたソース/ドレイン拡散層25,25,26,26,27及びプラグCS及び配線M1,M2を共有することによって、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bのサイズ及びそれを含むスイッチの面積を縮小できる。
【0221】
第1及び第2の実施形態と同様に、パストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2は、アクティブ領域AA2上で互いに隣接する2つのゲート電極部31,31,32,32を、配線(ゲート配線)MGによって接続することによって、形成される。
【0222】
ゲート配線MGは、図9に示される構成と実質的に同様に、中間配線M2及びプラグV1を介して、対応する共通ドレイン拡散層26,26にそれぞれ接続される。それゆえ、配線のレイアウトの簡素化のために、ゲート配線MGは、Y方向において共通ドレイン拡散層26,26と同一直線上に配置されていることが好ましい。
【0223】
第3の実施形態のスイッチアレイ3及びスイッチPS1C,PS2Cにおいて、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2BとパストランジスタTr1,Tr2とが、トランジスタのチャネル幅方向(Y方向)に隣接して、チップ100上に配置される。そして、4以上のメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bは、共通のアクティブ領域AA1X上に、トランジスタのチャネル長方向(X方向)に沿って配列される。複数のパストランジスタTr1,Tr2は、トランジスタのチャネル長方向(X方向)に沿って配列される。
【0224】
複数のメモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bが配置されるアクティブ領域AA1Xは、トランジスタのチャネル幅方向において、複数のパストランジスタTr1,Tr2が配置されるアクティブ領域AA2に隣接する。アクティブ領域AA1Xとアクティブ領域AA2は、互いに平行に配置されている。
【0225】
これによって、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2Bのゲート電極GC1,GC2,GC3,GC4及びパストランジスタTr1,Tr2のゲート電極GT1,GT2は、チップ上で、ラインアンドスペースのレイアウトを有する。そして、メモリセルトランジスタMT1A,MT1B,MT2A,MT2B及びパストランジスタTr1,Tr2のそれぞれにおいて、チャネル長方向に隣接するトランジスタ間で、ソース/ドレイン拡散層25,25,26,26,27、それらの拡散層25,25,26,26,27に接続されるコンタクト/配線を共有できる。
【0226】
これによって、スイッチPS1C,PS2C及びスイッチアレイ3の占有面積を縮小できる。さらに、複雑な配線パターンやレイアウトを用いずともよく、スイッチPS1C,PS2C及びそれを用いたスイッチアレイ3の製造コストを削減できる。
【0227】
また、本実施形態によれば、1つのパストランジスタTr1に対して2つのメモリセルトランジスタMT1A,MT1Bが設けられている。スイッチを構成する素子数としては増加するが、FPGA動作時において、パストランジスタTr1をオフする場合、パストランジスタTr1のゲートに対して、より0Vに近い電圧を与えることが可能になる。そのため、第3の実施形態のスイッチアレイは、第1の実施形態のスイッチアレイに比較して、電気的特性で有利である。
【0228】
以上のように、第3の実施形態のスイッチアレイ3によれば、第1及び第2の実施形態と同様に、スイッチアレイ3の面積を小さくできる。
【0229】
(4) その他
第1乃至第3の実施形態によれば、スイッチアレイの占有面積を小さくできる。
【0230】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0231】
1,2,3:スイッチアレイ、10A,10B,10C:スイッチユニット、PS1A,PS2A,PS1B,PS2B,PS1C,PS2C:スイッチ、MT1,MT2,MT1A,MT1B,MT2A,MT2B:メモリセルトランジスタ、Tr1,Tr2:パストランジスタ、IV1,IV2:インバータ、AA1,AA1X,AA2,AA3,AA4:アクティブ領域、GC1,GC2:ゲート、GT1,GT2:ゲート、GI1,GI2:ゲート電極(共有ゲート)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に設けられる少なくとも1つのスイッチユニットと、
前記スイッチユニットに含まれる第1及び第2のスイッチと、
第1の方向に延在する第1及び第2の制御線と、を具備し、
前記第1のスイッチは、
前記基板内の第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1の制御線に接続される第1のソースと、第1のドレインと、第1のゲートとを有する第1のメモリセルトランジスタと、
トランジスタのチャネル長方向において前記第1のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1のメモリセルトランジスタと共有される前記第1のドレインと、前記第2の制御線に接続される第2のソースと、第2のゲートとを有する第2のメモリセルトランジスタと、
前記基板内の第2のアクティブ領域内に設けられ、第2のドレインと、第3のソースと、前記第1のドレインに接続される第3のゲートと、を含む第1のパストランジスタと、
を含み、
前記第2のスイッチは、
前記トランジスタのチャネル長方向において前記第2のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第2のメモリセルトランジスタと共有される前記第2のソースと、第3のドレインと、第4のゲートを有する第3のメモリセルトランジスタと、
前記トランジスタのチャネル長方向において前記第4のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第3のメモリセルトランジスタと共有される前記第3のドレインと、前記第1の制御線に接続される第4のソースと、第5のゲートを有する第4のメモリセルトランジスタと、
前記チャネル長方向において前記第1のパストランジスタに隣接して前記第2のアクティブ領域内に設けられ、第4のドレインと、第5のソースと、前記第3のドレインに接続される第6のゲートと、を含む第2のパストランジスタと、
を含み、
前記第1及び第2のアクティブ領域は、トランジスタのチャネル幅方向に互いに隣接している、ことを特徴とするスイッチアレイ。
【請求項2】
前記第1のメモリセルトランジスタの前記第1のソース、及び、前記第4のメモリセルトランジスタの前記第4のソースは、前記トランジスタのチャネル長方向に隣接する2つのスイッチユニットによって共有される、ことを特徴とする請求項1に記載のスイッチアレイ。
【請求項3】
前記第3のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向に互いに隣接する第1及び第2のゲート電極部を含み、
前記第6のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向に互いに隣接する第3及び第4のゲート電極部を含み、
前記第1乃至第4のゲート電極部は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第1、第2、第4及び第5のゲートとそれぞれ同一直線上に並んでいる、ことを特徴とする請求項1又は2に記載のスイッチアレイ。
【請求項4】
前記第3のゲートは、前記第1及び第2のゲート電極部を接続するゲート配線を含み、
前記ゲート配線は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第1のドレインと同一直線上に、配置されている、ことを特徴とする請求項3に記載のスイッチアレイ。
【請求項5】
前記第1、第2、第4及び第5のゲートのそれぞれは、ゲート絶縁膜を介して前記第1のアクティブ領域内のチャネル領域上に設けられる電荷蓄積層と、電荷蓄積層上に設けられる絶縁体と、前記絶縁体上に設けられる制御ゲート電極と、を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスイッチアレイ。
【請求項6】
基板上に設けられる少なくとも1つのスイッチユニットと、
前記スイッチユニットのそれぞれに含まれる第1及び第2のスイッチと、
第1の制御線と、
を具備し、
前記第1のスイッチは、
前記基板内の第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1の制御線に接続される第1のソースと、第1のドレインと、第1のゲートとを有する第1のメモリセルトランジスタと、
前記基板内の第2のアクティブ領域内に設けられ、第2のソースと、第2のドレインと、前記第1のドレインに接続される第2のゲートとを有する第1のパストランジスタと、
前記第2のスイッチは、
トランジスタのチャネル長方向において前記第1のメモリセルトランジスタに隣接して前記第1のアクティブ領域内に設けられ、前記第1のメモリセルトランジスタと共有される前記第1のソースと、第3のドレインと、第3のゲートとを有する第2のメモリセルトランジスタと、
前記第2のアクティブ領域内に設けられ、第3のソースと、前記第1のパストランジスタと共有される前記第2のドレインと、前記第3のドレインに接続される第4のゲートとを有する第2のパストランジスタと、を含み、
前記第1及び第2のアクティブ領域は、トランジスタのチャネル幅方向に隣接して基板内に設けられている、ことを特徴とするスイッチアレイ。
【請求項7】
前記第1のスイッチは、前記第1のドレインに接続される第1の入力ノードと、前記第2のゲートに接続される第1の出力ノードを有する第1のインバータを含み、
前記第2のスイッチは、前記第3のドレインに接続される第1の入力ノードと、前記第4のゲートに接続される第2の出力ノードを有する第2のインバータを含む、ことを特徴とする請求項6に記載のスイッチアレイ。
【請求項8】
前記第2のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向に互いに隣接する第1及び第2のゲート電極部を含み、
前記第4のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向に互いに隣接する第3及び第4のゲート電極部を含み、
前記トランジスタのチャネル幅方向において、前記第1及び第3のゲート電極部は、前記第1及び第3のゲートと同一直線上にそれぞれ並んでいる、ことを特徴とする請求項6に記載のスイッチアレイ。
【請求項9】
前記第2のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向に互いに隣接する第1及び第2のゲート電極部を含み、
前記第4のゲートは、前記トランジスタのチャネル長方向において前記第1のゲート電極部に隣接する第3のゲート電極部と、前記トランジスタのチャネル長方向において前記第3のゲート電極部に隣接する前記第4のゲート電極部と、を含み、
前記第1のゲート電極部は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第1のゲートと同一直線上に並び、
前記第2のゲート電極部は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第1の入力ノードと同一直線上に並び、
前記第3のゲート電極部は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第3のゲートと同一直線上に並び、
前記第4のゲート電極部は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第2の入力ノードと同一直線上に並ぶ、ことを特徴とする請求項7に記載のスイッチアレイ。
【請求項10】
前記第2のゲートは、前記第1及び第2のゲート電極部を接続する第1のゲート配線を含み、
前記第4のゲートは、前記第3及び第4のゲート電極部を接続する第2のゲート配線を含み、
前記第1のゲート配線は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第1の出力ノードと同一直線上に配置され、
前記第2のゲート配線は、前記トランジスタのチャネル幅方向において前記第2の出力ノードと同一直線上に配置されている、ことを特徴とする請求項9に記載のスイッチアレイ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate


【公開番号】特開2012−74410(P2012−74410A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−215836(P2010−215836)
【出願日】平成22年9月27日(2010.9.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】