説明

レーザ照射装置およびレーザ照射方法、並びに半導体装置の作製方法

【課題】従来よりも簡易な光学系を用い、均一なレーザ照射を行うことのできるレーザ照射装置を提供することを課題とする。また、このようなレーザ照射装置を用いたレーザ照射方法を提供し、レーザ照射方法を工程に含む半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。
【解決手段】レーザと、レーザから射出されたレーザ光を偏向させ、ステージにおいて移動させる手段と、ステージを固定し、偏向されたレーザ光をステージに対して一定の角度で入射させる手段とを有し、レーザ光をステージにおいて形状を一定に保ちつつ移動させることを特徴としている。そして、このようなレーザ照射装置を用いて、半導体膜に対してレーザ光の照射を行い、半導体膜の結晶化や活性化を行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はレーザ光を用いた被処理体の照射(以下、レーザアニールという)の方法およびそれを行うためのレーザ照射装置(レーザと該レーザから出力されるレーザ光を被処理体まで導くための光学系を含む装置)に関する。また、前記レーザ光の照射を工程に含んで作製された半導体装置の作製方法に関する。なお、ここでいう半導体装置とは、半導体特性を利用することで機能しうる装置全般を指し、液晶表示装置や発光装置等の電気光学装置及び該電気光学装置を部品として含む電子装置も含まれるものとする。
【背景技術】
【0002】
近年、ガラス等の絶縁基板上に形成された半導体膜に対し、レーザアニールを施して、結晶化させたり、結晶性を向上させる技術が広く研究されている。上記半導体膜には珪素がよく用いられる。本明細書中では、半導体膜をレーザ光で結晶化し、結晶性半導体膜を得る手段をレーザ結晶化という。
【0003】
ガラス基板は、従来よく使用されてきた合成石英ガラス基板と比較し、安価で加工性に富んでおり、大面積基板を容易に作製できる利点を持っている。これが上記研究の行われる理由である。また、結晶化に好んでレーザが使用されるのは、ガラス基板の融点が低いからである。レーザは基板の温度を余り上昇させずに、半導体膜のみ高いエネルギーを与えることが出来る。また、電熱炉を用いた加熱手段に比べて格段にスループットが高い。
【0004】
レーザ光の照射により形成された結晶性半導体膜は、高い移動度を有するため、この結晶性半導体膜を用いて薄膜トランジスタ(TFT)を形成し、例えば、1枚のガラス基板上に、画素部用、または画素部用と駆動回路用のTFTを作製するアクティブマトリクス型の液晶表示装置等に利用されている。
【0005】
前記レーザ光として、Arレーザやエキシマレーザ等から発振されたレーザ光が用いられることが多い。Arレーザを用いてレーザ結晶化が行われている(例えば、特許文献1または特許文献2参照。)。また、エキシマレーザは出力が大きく、高周波数での繰り返し照射が可能であるという利点を有する。これらのレーザから発振されるレーザ光は半導体膜としてよく用いられる珪素膜に対しての吸収係数が高いという利点を有する。
【0006】
そして、レーザ光の照射には、レーザ光を照射面またはその近傍における形状が楕円状、矩形状や線状となるように光学系にて成形し、レーザ光を移動させて(あるいはレーザ光の照射位置を照射面に対し相対的に移動させて)、照射する方法が生産性が高く、工業的に優れている。また、ここでいう「線状」は、厳密な意味で「線」を意味しているのではなく、アスペクト比の大きい長方形(もしくは長楕円形)を意味する。例えば、アスペクト比が10以上(好ましくは100〜10000)のもの指す。また、本明細書中において、照射面におけるレーザ光の形状が楕円状であるものを楕円状ビーム、矩形状であるものを矩形状ビーム、線状であるものを線状ビームとする。
【特許文献1】特開平6−163401号公報
【特許文献2】特開平7−326769号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一般に、ビームホモジナイザを用いない光学系により照射面またはその近傍において形成される楕円状、矩形状や線状のレーザ光の端部は、レンズの収差などにより、中央部分をピークとし、端部においてはエネルギー密度が徐々に減衰している。(図8)このようなレーザ光において、被照射体に対して照射するために十分なエネルギー密度を有する領域は、前記レーザ光の中央部分を含む1/5〜1/3程度と非常に狭い。このようにレーザ光の端部において、被照射体に対して照射するためのエネルギー密度が不足している領域を減衰領域とする。
【0008】
また、基板の大面積化、レーザの大出力化に伴って、より長い楕円状ビーム、線状ビームや矩形状ビームが形成されている。このようなレーザ光により照射する方が効率が良いためである。しかしながら、レーザから発振されるレーザ光の端部のエネルギー密度は中心付近と比較して小さいため、光学系によってこれまで以上に拡大すると、減衰領域がますます顕著化する傾向にある。
【0009】
減衰領域はレーザ光の中央部分に比べてエネルギー密度が十分でなく、前記減衰領域を有するレーザ光を用いて照射しても、被処理体に対して十分な照射を行うことはできない。
【0010】
例えば、被照射体が半導体膜である場合には、減衰領域により照射された領域と中央部分を含むエネルギー密度の高い領域によって照射された領域とでは結晶性が異なる。そのため、このような半導体膜によりTFTを作製しても、減衰領域により照射された領域で作製されるTFTの電気的特性が低下し、同一基板内におけるばらつきの要因となる。
【0011】
そこで本発明は、減衰領域を有するレーザ光を用いて効率良く、均一な照射を行うことのできるレーザ照射装置を提供することを課題とする。また、このようなレーザ照射装置を用いたレーザ照射方法を提供し、前記レーザ照射方法を工程に含む半導体装置の作製方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、照射面またはその近傍において、複数のレーザ光をそれぞれのレーザ光の少なくとも減衰領域を含む領域を互いに合成するものである。このようにすることで、減衰領域を有する複数のレーザ光から、被処理体に対して十分に照射することのできるエネルギー密度を有するレーザ光を形成することができる。(図1)また、照射面の近傍にスリットを設けてレーザ光の両端部を遮断し、端部を急峻なものとしたり、レーザ光の長さを調節することもできる。このスリットの幅を自動制御のものとすれば、所望の領域に所望の長さのレーザ光を照射することができるので好ましい。
【0013】
さらに、被処理体に対して均一なレーザ光の照射を行うために、被処理体におけるレーザ光の形状を一定のものとする必要がある。そのため、本発明において、レーザ光を偏向するガルバノミラー、ポリゴンミラー、音響光学偏向器(AOD)、電気光学偏向器(EOD)、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナと、ステージを固定するゴニオステージやfθレンズとを組み合わせ、それらを同期させる手段によって、連動して振動(回転)させることを特徴とする。
【0014】
また、それぞれのレーザ光の照射面における形状は、中央をピークとし、端部においてはエネルギー密度が徐々に減衰しているとは限らず、レーザのモードによってはエネルギーのピークが複数形成されるものもある。いずれのモードであっても、レーザ光のエネルギー密度が被照射体の照射するのに十分でない領域を有するのであれば、本発明を適用することができる。
【0015】
また、レーザ光の形状は、レーザの種類によって異なり、例えば、固体レーザは、ロッド形状が円筒形であればレーザ光の形状は円状や楕円状となり、スラブ型であればレーザ光の形状は矩形状となり、このようなレーザ光においても本発明を適用することは可能である。
【0016】
レーザ照射装置に関する発明の構成は、複数のレーザと、前記複数のレーザから射出された複数のレーザ光を、ステージ上で1つのレーザ光に合成する手段と、前記合成されたレーザ光を、前記ステージ上において形状を一定に保ちつつ、移動させる手段とを有することを特徴としている。
【0017】
また、レーザ照射装置に関する発明の他の構成は、 複数のレーザと、前記複数のレーザから射出された複数のレーザ光を、ステージ上で1つのレーザ光に合成する手段と、前記合成されたレーザ光を、前記ステージにおいて形状を一定に保ちつつ、移動させる手段とを有し、前記合成されたレーザ光は前記ステージに対して一定の角度で入射することを特徴としている。一定の入射角度とすることで、被処理体上でレーザ光の形状を保ったまま照射でき、さらに被処理体表面からの反射を一定にすることができるので、均一にアニールすることができる。
【0018】
レーザ照射装置に関する発明の他の構成は、複数のレーザと、前記複数のレーザから射出された複数のレーザ光のスポットを長尺方向に拡大する手段と、前記拡大された複数のレーザ光を、ステージ上で1つのレーザ光に合成する手段と、前記合成されたレーザ光を、前記ステージにおいて形状を一定に保ちつつ、移動させる手段とを有することを特徴としている。
【0019】
レーザ照射装置に関する発明の他の構成は 複数のレーザと、前記複数のレーザから射出された複数のレーザ光のスポットを長尺方向に拡大する手段と、前記拡大された複数のレーザ光を、ステージ上で1つのレーザ光に合成する手段と、前記合成されたレーザ光を、前記ステージにおいて形状を一定に保ちつつ、移動させる手段とを有し、前記合成された前記レーザ光は前記ステージに対して一定の角度で入射することを特徴としている。一定の入射角度とすることで、被処理体上でレーザ光の形状を保ったまま照射でき、さらに被処理体表面からの反射を一定にすることができるので、均一にアニールすることができる。
【0020】
上記構成において、前記レーザは、固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザなどを用いることができる。なお、前記固体レーザとしてはYAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしてはエキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。また前記レーザは連続発振でもパルス発振でもよい。
【0021】
また、上記構成において、前記複数のレーザ光は、非線形光学素子により、高調波に変換されていることが望ましい。例えば、YAGレーザは、基本波として、波長1065nmのレーザ光を出すことで知られている。このレーザ光の珪素膜に対する吸収係数は非常に低く、このままでは半導体膜の1つである非晶質珪素膜の結晶化を行うことは技術的に困難である。ところが、このレーザ光は非線形光学素子を用いることにより、より短波長に変換することができ、高調波として、第2高調波(532nm)、第3高調波(355nm)、第4高調波(266nm)、第5高調波(213nm)が挙げられる。これらの高調波は非晶質珪素膜に対し吸収係数が高いので、非晶質珪素膜の結晶化に用いる事ができる。前記高調波のレーザには、一般にNd、Yb、Crなどがドープされており、これが励起しレーザが発振する。
【0022】
また、上記構成において、前記スポットはシリンドリカルレンズによって長尺方向に拡大されていることが望ましい。
【0023】
また、レーザ照射方法に関する発明の構成は、被処理体上またはその近傍において複数のレーザ光を1つのレーザ光に合成し、かつ、前記被照射体上において形状を一定に保ちつつ、移動させ、前記被照射体を照射することを特徴としている。
【0024】
また、レーザ照射方法に関する発明の他の構成は、複数のレーザから複数のレーザ光を射出し、前記複数のレーザ光を被照射体上で1つのレーザ光に合成し、かつ、前記被照射体上において形状を一定に保ちつつ、移動させ、前記被照射体を照射するレーザ照射方法であって、前記レーザ光は前記被照射体に対して一定の角度で入射することを特徴としている。一定の入射角度とすることで、被処理体上でレーザ光の形状を保ったまま照射でき、さらに被処理体表面からの反射を一定にすることができるので、均一にアニールすることができる。
【0025】
上記構成において、前記レーザは、固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザなどを用いることができる。なお、前記固体レーザとしてはYAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしてはエキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。また前記レーザは連続発振でもパルス発振でもよい。
【0026】
また、上記構成において、前記複数のレーザ光は、非線形光学素子により、高調波に変換されていることが望ましい。前記高調波のレーザには、一般にNd、Yb、Crなどがドープされており、これが励起しレーザが発振する。
【0027】
また、上記構成において、前記スポットはシリンドリカルレンズによって長尺方向に拡大されていることが望ましい。
【0028】
また、半導体装置の作製方法に関する発明の構成は、半導体膜上またはその近傍において複数のレーザ光を1つのレーザ光に合成し、前記1つのレーザ光を一定の入射角度で第1方向へ移動しながら前記半導体膜を照射し、前記半導体膜を第2方向へ移動することにより、前記半導体膜の結晶化または結晶性の向上を行うことを特徴としている。
【0029】
また、本明細書で開示する半導体装置の作製方法に関する発明の他の構成は、不純物元素の導入されている半導体膜上またはその近傍において複数のレーザ光を1つのレーザ光に合成し、前記1つのレーザ光を一定の入射角度で第1方向へ移動しながら前記半導体膜を照射し、前記半導体膜を第2方向へ移動することにより、前記不純物元素の活性化を行うことを特徴としている。
【0030】
上記構成において、前記レーザは、固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザなどを用いることができる。なお、前記固体レーザとしてはYAGレーザ、YVO4レーザ、YLFレーザ、YAlO3レーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライドレーザ、Ti:サファイアレーザ等があり、前記気体レーザとしてはエキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、CO2レーザ等があり、前記金属レーザとしてはヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、金蒸気レーザが挙げられる。また前記レーザは連続発振でもパルス発振でもよい。
【0031】
また、上記構成において、前記複数のレーザ光は、非線形光学素子により、高調波に変換されていることが望ましい。前記高調波のレーザには、一般にNd、Yb、Crなどがドープされており、これが励起しレーザが発振する。
【0032】
また、上記構成において、前記半導体膜が形成されている基板として、ガラス基板、石英基板、プラスチック基板、金属基板、可撓性基板などを用いることができる。前記ガラス基板として、バリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板が挙げられる。また、可撓性基板とは、PET、PES、PEN、アクリルなどからなるフィルム状の基板のことであり、可撓性基板を用いて半導体装置を作製すれば、軽量化が見込まれる。可撓性基板の表面、または表面および裏面にアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、炭素膜(DLC(ダイヤモンドライクカーボン)など)、SiNなどのバリア層を単層または多層にして形成すれば、耐久性などが向上するので望ましい。
【0033】
本発明の構成を適用することで、照射面またはその近傍においてエネルギー密度の分布の優れたレーザ光を形成することを可能とする。またこのようなレーザ光を形成するための光学系は簡易なものとなっている。そして、このようなレーザ光を用いて被処理体に対してアニールを行なうと、均一なアニールを行うことができる。さらに、減衰領域を含む領域をオーバーラップさせてレーザ光を形成しているため、アニールに適したエネルギー密度を有する領域が大きくなり、非常に効率良くアニールを行うことができる。例えば、半導体膜に対してこのようなレーザ光によりアニールを行うと、均一な物性を有する半導体膜を得ることができ、このような半導体膜を用いてTFTを作製すると電気的特性のばらつきが低減される。さらにこのようなTFTを用いて作製される半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明の構成を採用することにより、以下に示すような基本的有意性を得ることが出来る。
(a)照射面またはその近傍においてエネルギー密度の分布の優れたレーザ光を形成することを可能とする。
(b)被照射体に対して均一にアニールすることを可能とする。特に半導体膜の結晶化や結晶性の向上、不純物元素の活性化を行うのに適している。
(c)スループットを向上させることを可能とする。
(d)以上の利点を満たした上で、アクティブマトリクス型の液晶表示装置に代表される半導体装置において、半導体装置の動作特性および信頼性の向上を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
[実施形態1]
本実施形態では図1におけるレーザ光の距離とエネルギー密度の関係について図1および図2および図7を用いて説明する。
【0036】
図1(A)で示すように複数のレーザ光の減衰領域を含む領域を互いに合成して、均一な照射を効率良く行なうことができる。また図1(B)で示すようにアニールに適したエネルギー密度には上限(線α)と下限(線β)があり、エネルギー密度の差がこの範囲内ならば均一なアニールをすることができる。しかしこの例はエネルギー密度の差が最大の例を示しており、実際はもう少しエネルギー密度の差を狭めた条件で実施した方がよい。ここで、エネルギー密度の分布がガウシアン分布であるレーザ光のビーム幅(1/e2における幅)を1、2つのレーザ光を合成してできるレーザ光のエネルギー密度のピーク値とその間に形成される極小値との平均値を100%とし、2つのレーザ光の中心間の距離を変化させて、前記平均値と前記ピーク値あるいは前記極小値のエネルギー密度の差を求めた。その結果を図2に示す。
【0037】
図2より、被処理体の照射におけるエネルギー密度の差の許容の程度が分かれば、2つのレーザ光の距離を変化させてオーバーラップ領域を狭くし、長いレーザ光を形成することができる。また、レーザから発振される突発的なエネルギー密度の変動をも考慮して、2つのレーザ光の距離を変化させることができる。
【0038】
また、図7はレーザの出力を変化させ、膜厚150nmの非晶質珪素膜に照射したときの結晶化する領域を求めたものである。図7から結晶化に適したレーザの出力は3.5〜6.0Wであることが分かる。つまり、この範囲内での変動であれば、均一な照射が行うことができることがわかる。
【0039】
そこで、図2および図7から、被処理体に対する照射におけるエネルギー密度の差は10%以内が望ましい。そのため、2つのレーザ光の中心間の距離を0.525〜0.625にするのが望ましい。
【0040】
このようにして形成されるレーザ光はエネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な被処理体に対する照射を行うことができ、一方向に長いレーザ光を形成することができる。
【0041】
例えば、このようなレーザ光を用いて、半導体膜の結晶化や活性化を行えば、均一な照射を効率良く行うことができる。そして、本発明を用いて形成される半導体膜を用いて作製されたTFTの電気的特性は向上し、さらには半導体装置の動作特性および信頼性をも向上し得る。
【0042】
なお、本実施形態において、2つのレーザ光を合成しているが、本発明は複数であるなら数の限定はない。
【0043】
[実施形態2]
本発明の実施形態について図3〜図4を用いて説明する。
【0044】
レーザ10a〜10dから射出されるそれぞれのレーザ光は凸シリンドリカルレンズ11a〜11dにより長尺方向に拡大される。図示しないが、レーザ10a〜10dと凸シリンドリカルレンズ11a〜11dの間に、レーザ10a〜10dから射出されるレーザ光を平行光とするためのビームコリメーターや、レーザ光を広げるためもしくは狭めるためのビームエキスパンダーを入れてもよい。そして、それぞれのレーザ光はガルバノミラー12によって反射され、基板13に到達する。
【0045】
このようにして、基板13上において、長尺方向における減衰領域を互いに合成して、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な照射を被処理体に対して行うことができ、長尺方向に長いレーザ光17を形成することができる。
【0046】
続いて、基板13に対するレーザ光17の移動について説明する。ガルバノミラー12が18で示す矢印の方向へ振動することにより、ガルバノミラー12の角度が変化し、基板13上でのレーザ光17の位置が20で示した矢印の方向へ偏向され移動する。ガルバノミラー12が振動すると、基板13の端から端までレーザ光17が移動するように調整されている。このとき、ガルバノミラーとゴニオステージを同期させる制御装置によって、基板13上でのレーザ光17の位置が移動しても、ガルバノミラー12から基板13に達するまでの光路長が常に一定となるように、ゴニオステージ15が連動して19で示す矢印の方向へ振動するように調整されている。その様子を図4に示す。
【0047】
図4(A)〜(C)において、ガルバノミラー12が振動することにより、ガルバノミラー12に対するレーザ光の入射角度が変化するが、それに伴ってゴニオステージ15が振動している。そのため、ガルバノミラー12から基板13に達するまでの光路長が常に一定に保つことができる。レーザ光はコヒーレント性の優れた光ではあるが拡がり角を有するため、それぞれのレーザから照射面までの光路長は等しいことが望ましいためである。また、光路長が一定であれば、ピントも一定となり、基板13上におけるレーザ光の形状が一定となるので、基板13に対する照射を均一なものにすることができる。なお、ゴニオステージ15により基板13の角度が変化するため、吸着ステージ14により吸着させておくことが望ましい。
【0048】
ガルバノミラー12が振動すると、基板の幅の端から端までレーザ光17が移動する。これにより、レーザ光17の照射された部分がレーザアニールされる。なお、レーザとしてパルス発振のレーザを用いるのであれば、レーザ光17の照射領域が断続的にならないように、ガルバノミラー12およびゴニオステージ15の振動の速度を調整する。そして、基板の幅の端から端までレーザ光17が移動した後、ボールネジ16を回転させることにより基板13を22で示す矢印の方向に移動して、再び基板13上で20で示した方向へのレーザ光17の移動を開始する。これらの動作を繰り返させることにより、基板の全面または所望の領域を効率良くレーザアニールすることができる。なお、ガルバノミラーを用いると、レーザ光を基板13に対して往復しながら照射することになるが、プロセスの都合でレーザ光の移動方向を一定としたいのであれば、ガルバノミラーを振動させた後、レーザ光を遮断し、ガルバノミラーが振動した後、再度レーザ光を照射すればよい。
【0049】
例えば、このような照射方法を用いて、半導体膜の結晶化や活性化を行えば、均一な照射を効率良く行うことができる。そして、本発明を用いて形成される半導体膜を用いて作製されたTFTの電気的特性は向上し、さらには半導体装置の動作特性および信頼性をも向上し得る。
【0050】
なお、光学系の母材は高い透過率を得るために、例えばBK7や石英とするのが好ましい。また、光学系のコーティングは、使用するレーザ光の波長に対する透過率が99%以上得られるものを使用するのが好ましい。
【0051】
また、本実施形態では、レーザ光の長尺方向における減衰領域を互いに合成しているが、短尺方向における減衰領域を合成することもできるし、長尺方向および短尺方向における減衰領域を合成することもできる。ただし、最も簡易な構成で、効率良くレーザアニールを行うためには、レーザ光の長尺方向における減衰領域を合成することが望ましい。また、合成には減衰領域を含んでいればよい。
【0052】
また、ガルバノミラーはレーザ光を所望の速度に達するまでの加速に要する加速距離が短いので加速時間も短い。一方、レーザ光を所望の速度で移動させるのに、ステージを用いる場合には所望の速度に達するまでの加速に時間が掛かる。そのため、ガルバノミラー12を用いると、走査時間も短くなり、効率良くレーザ光を照射することが可能である。
【0053】
また、本実施形態において、レーザを4台用いているが、本発明は複数であるなら台数の限定はない。また、ガルバノミラー12の代わりにAOD、EOD、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナを用いてもよい。
【0054】
なお、本実施形態は、実施形態1と組み合わせることが可能である。
【0055】
[実施形態3]
本実施形態では、実施形態2におけるガルバノミラー12の代わりにポリゴンミラー23を用いる光学系について図5を用いて説明する。
【0056】
レーザ10a〜10dから射出されるそれぞれのレーザ光は凸シリンドリカルレンズ11a〜11dにより長尺方向に拡大される。図示しないが、レーザ10a〜10dと凸シリンドリカルレンズ11a〜11dの間に、レーザ10a〜10dから射出されるレーザ光を平行光とするためのビームコリメーターや、レーザ光を広げるためもしくは狭めるためのビームエキスパンダーを入れてもよい。そして、それぞれのレーザ光はポリゴンミラー23によって反射され、基板13に到達する。
【0057】
このようにして、基板13上において、長尺方向における減衰領域を互いに合成して、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な照射を被処理体に対して行うことができ、長尺方向に長いレーザ光17を形成することができる。
【0058】
続いて、基板13に対するレーザ光17の移動について説明する。ポリゴンミラー23は複数のミラーからなり、ポリゴンミラー23が24で示す矢印の方向へ回転することにより、ミラーの角度が変化し、基板13上でのレーザ光17の位置が25で示した矢印の方向へ移動する。ポリゴンミラーが回転する間、レーザ光は所定の位置で振動するが、基板の幅の端から端までレーザ光が移動するように調整されている。このとき、ポリゴンミラーとゴニオステージを同期させる制御装置によって、基板13上でのレーザ光17の位置が移動しても、ポリゴンミラー23から基板13に達するまでの光路長が常に一定になるように、ゴニオステージ15が連動して19で示す矢印の方向へ振動するように調整されている。なお、ゴニオステージ15により基板13の角度が変化するため、吸着ステージ14により吸着させておくことが望ましい。また、レーザ光はコヒーレント性の優れた光ではあるが拡がり角を有するため、それぞれのレーザから照射面までの光路長は等しいことが望ましい。図5で示す光学系においてはポリゴンミラー23とゴニオステージ15が連動して振動することにより光路長が一定となる。つまり、ピントも一定となり、基板13に対する照射を均一なものにすることができる。
【0059】
ポリゴンミラー23が回転すると、基板の幅の端から端までレーザ光17が移動する。これにより、レーザ光17の照射された部分がレーザアニールされる。レーザ光17がパルス光である場合は、照射領域が断続的にならないように、ポリゴンミラー23およびゴニオステージ15の振動の速度を調整する。その後、ボールネジ16を回転させることにより基板13を22で示す矢印の方向に移動して、再び基板13上で25で示した方向へのレーザ光17の移動を開始する。これらの動作を繰り返させることにより、基板の全面または所望の領域を効率良くレーザアニールすることができる。
【0060】
例えば、このような照射方法を用いて、半導体膜の結晶化や活性化を行えば、均一な照射を効率良く行うことができる。そして、本発明を用いて形成される半導体膜を用いて作製されたTFTの電気的特性は向上し、さらには半導体装置の動作特性および信頼性をも向上し得る。
【0061】
なお、光学系の母材は高い透過率を得るために、例えばBK7や石英とするのが好ましい。また、光学系のコーティングは、使用するレーザ光の波長に対する透過率が99%以上得られるものを使用するのが好ましい。
【0062】
また、本実施形態では、レーザ光の長尺方向における減衰領域を互いに合成しているが、短尺方向における減衰領域を合成することもできるし、長尺方向および短尺方向における減衰領域を合成することもできる。ただし、最も簡易な構成で、効率良くレーザアニールを行うためには、レーザ光の長尺方向における減衰領域を合成することが望ましい。また、合成には減衰領域を含んでいればよい。
【0063】
また、本実施形態において、レーザを4台用いているが、本発明は複数であるなら台数の限定はない。また、ポリゴンミラー23の代わりにAOD、EOD、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナを用いてもよい。
【0064】
なお、本実施形態は、実施形態1と組み合わせることが可能である。
【0065】
[実施形態4]
本実施形態では、実施形態2におけるゴニオステージの代わりにfθレンズを用いる光学系について図6を用いて説明する。
【0066】
レーザ10a〜10dから射出されるそれぞれのレーザ光は凸シリンドリカルレンズ11a〜11dにより長尺方向に拡大される。図示しないが、レーザ10a〜10dと凸シリンドリカルレンズ11a〜11dの間に、レーザ10a〜10dから射出されるレーザ光を平行光とするためのビームコリメーターや、レーザ光を広げるためもしくは狭めるためのビームエキスパンダーを入れてもよい。そして、それぞれのレーザ光はガルバノミラー12によって反射され、fθレンズ26を経て基板13に到達する。
【0067】
このようにして、基板13上において、長尺方向における減衰領域を互いに合成して、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な照射を被処理体に対して行うことができ、長尺方向に長いレーザ光17を形成することができる。
【0068】
続いて、基板13に対するレーザ光17の移動について説明する。ガルバノミラー12が18で示す矢印の方向へ振動することにより、ガルバノミラー12の角度が変化し、基板13上でのレーザ光17の位置が20で示した矢印の方向へ移動する。ガルバノミラーが振動すると、基板13の端から端までレーザ光17が移動するように調整されている。このとき、基板13上でのレーザ光17の位置が移動しても、ガルバノミラー12から基板13に達するまでの光路長が常に一定になるように、fθレンズ26は調整されている。ここで、fθレンズはトリプレットを用いているが、1枚のレンズでもよいし、ダブレットでもよい。
【0069】
ガルバノミラー12が振動すると、基板の幅の端から端までレーザ光17が移動する。これにより、レーザ光17の照射された部分がレーザアニールされる。レーザ光17がパルス光である場合は、照射領域が断続的にならないように、ガルバノミラー12の振動の速度を調整する。その後、ボールネジ16を回転させることによりステージ27を28で示す方向へ移動させることにより基板13も28で示す矢印の方向に移動して、再び基板13上で20で示した方向へのレーザ光17の移動を開始する。これらの動作を繰り返させることにより、基板の全面または所望の領域を効率良くレーザアニールすることができる。
【0070】
例えば、このような照射方法を用いて、半導体膜の結晶化や活性化を行えば、均一な照射を効率良く行うことができる。そして、本発明を用いて形成される半導体膜を用いて作製されたTFTの電気的特性は向上し、さらには半導体装置の動作特性および信頼性をも向上し得る。
【0071】
なお、光学系の母材は高い透過率を得るために、例えばBK7や石英とするのが好ましい。また、光学系のコーティングは、使用するレーザ光の波長に対する透過率が99%以上得られるものを使用するのが好ましい。
【0072】
また、本実施形態では、レーザ光の長尺方向における減衰領域を互いに合成しているが、短尺方向における減衰領域を合成することもできるし、長尺方向および短尺方向における減衰領域を合成することもできる。ただし、最も簡易な構成で、効率良くレーザアニールを行うためには、レーザ光の長尺方向における減衰領域を合成することが望ましい。また、合成には減衰領域を含んでいればよい。
【0073】
また、本実施形態において、レーザを4台用いているが、本発明は複数であるなら台数の限定はない。また、ガルバノミラー12の代わりにAOD、EOD、レゾナントスキャナ、ホログラムスキャナ、コニカルスキャナを用いてもよい。
【0074】
なお、本実施形態は、実施形態1および実施形態3と組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0075】
本実施例ではアクティブマトリクス基板の作製方法について図9〜図12を用いて説明する。本明細書ではCMOS回路、及び駆動回路と、画素TFT、保持容量とを有する画素部を同一基板上に形成された基板を、便宜上アクティブマトリクス基板と呼ぶ。
【0076】
まず、本実施例ではバリウムホウケイ酸ガラス、またはアルミノホウケイ酸ガラスなどのガラスからなる基板400を用いる。なお、基板400としては、石英基板やシリコン基板、金属基板またはステンレス基板の表面に絶縁膜を形成したものを用いても良い。また、本実施例の処理温度に耐えうる耐熱性が有するプラスチック基板を用いてもよいし、可撓性基板を用いても良い。なお、本発明はエネルギー分布が同一である線状ビームを容易に形成できるので、複数の線状ビームにより大面積基板を効率良く照射することが可能である。
【0077】
次いで、基板400上に酸化珪素膜、窒化珪素膜または酸化窒化珪素膜などの絶縁膜から成る下地膜401を公知の手段により形成する。本実施例では下地膜401として2層構造を用いるが、前記絶縁膜の単層膜または2層以上積層させた構造を用いても良い。
【0078】
次いで、下地膜上に半導体膜を形成する。半導体膜は公知の手段(スパッタ法、LPCVD法、またはプラズマCVD法等)により25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで半導体膜を成膜し、レーザ結晶化法により結晶化させる。レーザ結晶化法は、実施形態1乃至実施形態4のいずれか一、またはこれらの実施形態を自由に組み合わせて、レーザ光を半導体膜に照射する。用いるレーザは、連続発振またはパルス発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザが望ましい。もちろん、レーザ結晶化法だけでなく、他の公知の結晶化法(RTAやファーネスアニール炉を用いた熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法等)と組み合わせて行ってもよい。前記半導体膜としては、非晶質半導体膜や微結晶半導体膜、結晶性半導体膜などがあり、非晶質珪素ゲルマニウム膜、非晶質シリコンカーバイト膜などの非晶質構造を有する化合物半導体膜を適用しても良い。
【0079】
本実施例では、半導体膜としてプラズマCVD法を用い、50nmの非晶質珪素膜を成膜し、この非晶質珪素膜に結晶化を助長する金属元素を用いた熱結晶化法およびレーザ結晶化法を行う。あるいは、非晶質珪素膜に金属元素を導入せず、窒素雰囲気下500℃で1時間加熱することによって非晶質珪素膜の含有水素濃度を1×1020atoms/cm3以下にまで放出させ、レーザ結晶化を行ってもよい。これは水素を多く含んだ非晶質珪素膜にレーザ光を照射すると膜が破壊されてしまうからである。金属元素としてニッケルを用い、溶液塗布法により非晶質珪素膜上に導入した後、550℃で4時間の熱処理を行って第1の結晶性珪素膜を得る。そして、出力10Wの連続発振のYVO4レーザから射出されたレーザ光を非線形光学素子により第2高調波に変換したのち、実施形態1乃至4にしたがって第2の結晶性珪素膜を得る。前期第1の結晶性珪素膜にレーザ光を照射して第2の結晶性珪素膜とすることで、結晶性が向上する。このときのエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.1〜10MW/cm2)が必要である。そして、0.5〜2000cm/s程度の速度でレーザ光に対して相対的にステージを動かして照射し、結晶性珪素膜を形成する。また、パルス発振のレーザを用いる場合には、レーザーエネルギー密度を100〜150mJ/cm2(代表的には200〜800mJ/cm2)とするのが望ましい。このとき、レーザ光を50〜98%オーバーラップさせても良い。
【0080】
もちろん、第1の結晶性珪素膜を用いてTFTを作製することもできるが、第2の結晶性珪素膜は結晶性が向上しているため、TFTの電気的特性が向上するので望ましい。例えば、第2の結晶性珪素膜を用いてTFTを作製すると、移動度は500〜600cm2/Vs程度と著しく高い値が得られる。
【0081】
このようにして得られた結晶性半導体膜をフォトリソグラフィ法を用いたパターニング処理により、半導体層402〜406を形成する。
【0082】
また、半導体層402〜406を形成した後、TFTのしきい値を制御するために微量な不純物元素(ボロンまたはリン)のドーピングを行ってもよい。
【0083】
次いで、半導体層402〜406を覆うゲート絶縁膜407を形成する。ゲート絶縁膜407はプラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを40〜150nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により110nmの厚さで酸化窒化珪素膜を形成する。勿論、ゲート絶縁膜は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0084】
また、酸化珪素膜を用いる場合には、プラズマCVD法でTEOS(Tetraethyl Orthosilicate)とO2とを混合し、反応圧力40Pa、基板温度300〜400℃とし、高周波(13.56MHz)電力密度0.5〜0.8W/cm2で放電させて形成することができる。このようにして作製される酸化珪素膜は、その後400〜500℃の熱アニールによりゲート絶縁膜として良好な特性を得ることができる。
【0085】
次いで、ゲート絶縁膜407上に膜厚20〜100nmの第1の導電膜408と、膜厚100〜400nmの第2の導電膜409とを積層形成する。本実施例では、膜厚30nmのTaN膜からなる第1の導電膜408と、膜厚370nmのW膜からなる第2の導電膜409を積層形成する。TaN膜はスパッタ法で形成し、Taのターゲットを用い、窒素を含む雰囲気内でスパッタする。また、W膜は、Wのターゲットを用いたスパッタ法で形成した。その他に6フッ化タングステン(WF6)を用いる熱CVD法で形成することもできる。いずれにしてもゲート電極として使用するためには低抵抗化を図る必要があり、W膜の抵抗率は20μΩcm以下にすることが望ましい。
【0086】
なお、本実施例では、第1の導電膜408をTaN、第2の導電膜409をWとしているが、特に限定されず、いずれもTa、W、Ti、Mo、Al、Cu、Cr、Ndから選ばれた元素、または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成してもよい。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素膜に代表される半導体膜を用いてもよい。また、AgPdCu合金を用いてもよい。
【0087】
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスク410〜415を形成し、電極及び配線を形成するための第1のエッチング処理を行う。第1のエッチング処理では第1及び第2のエッチング条件で行う。(図9(B))本実施例では第1のエッチング条件として、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合型プラズマ)エッチング法を用い、エッチング用ガスにCF4とCl2とO2とを用い、それぞれのガス流量比を25:25:10(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成してエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも150WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。この第1のエッチング条件によりW膜をエッチングして第1の導電層の端部をテーパー形状とする。
【0088】
この後、レジストからなるマスク410〜415を除去せずに第2のエッチング条件に変え、エッチング用ガスにCF4とCl2とを用い、それぞれのガス流量比を30:30(sccm)とし、1Paの圧力でコイル型の電極に500WのRF(13.56MHz)電力を投入してプラズマを生成して約30秒程度のエッチングを行う。基板側(試料ステージ)にも20WのRF(13.56MHz)電力を投入し、実質的に負の自己バイアス電圧を印加する。CF4とCl2を混合した第2のエッチング条件ではW膜及びTaN膜とも同程度にエッチングされる。なお、ゲート絶縁膜上に残渣を残すことなくエッチングするためには、10〜20%程度の割合でエッチング時間を増加させると良い。
【0089】
上記第1のエッチング処理では、レジストからなるマスクの形状を適したものとすることにより、基板側に印加するバイアス電圧の効果により第1の導電層及び第2の導電層の端部がテーパー形状となる。このテーパー部の角度は15〜45°となる。こうして、第1のエッチング処理により第1の導電層と第2の導電層から成る第1の形状の導電層417〜422(第1の導電層417a〜422aと第2の導電層417b〜422b)を形成する。416はゲート絶縁膜であり、第1の形状の導電層417〜422で覆われない領域は20〜50nm程度エッチングされ薄くなった領域が形成される。
【0090】
次いで、レジストからなるマスクを除去せずに第2のエッチング処理を行う。(図9(C))ここでは、エッチングガスにCF4とCl2とO2とを用い、W膜を選択的にエッチングする。この時、第2のエッチング処理により第2の導電層428b〜433bを形成する。一方、第1の導電層417a〜422aは、ほとんどエッチングされず、第2の形状の導電層428〜433を形成する。
【0091】
そして、レジストからなるマスクを除去せずに第1のドーピング処理を行い、半導体層にn型を付与する不純物元素を低濃度に添加する。ドーピング処理はイオンドープ法、若しくはイオン注入法で行えば良い。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜5×1014atoms/cm2とし、加速電圧を40〜80kVとして行う。本実施例ではドーズ量を1.5×1013atoms/cm2とし、加速電圧を60kVとして行う。n型を付与する不純物元素として15族に属する元素、典型的にはリン(P)または砒素(As)を用いるが、ここではリン(P)を用いる。この場合、導電層428〜433がn型を付与する不純物元素に対するマスクとなり、自己整合的に不純物領域423〜427が形成される。不純物領域423〜427には1×1018〜1×1020atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加する。
【0092】
レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスク434a〜434cを形成して第1のドーピング処理よりも高い加速電圧で第2のドーピング処理を行う。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1013〜1×1015atoms/cm2とし、加速電圧を60〜120kVとして行う。ドーピング処理は第2の導電層428b〜432bを不純物元素に対するマスクとして用い、第1の導電層のテーパー部の下方の半導体層に不純物元素が添加されるようにドーピングする。続いて、第2のドーピング処理より加速電圧を下げて第3のドーピング処理を行って図10(A)の状態を得る。イオンドープ法の条件はドーズ量を1×1015〜1×1017atoms/cm2とし、加速電圧を50〜100kVとして行う。第2のドーピング処理および第3のドーピング処理により、第1の導電層と重なる低濃度不純物領域436、442、448には1×1018〜5×1019atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加され、高濃度不純物領域435、438、441、444、447には1×1019〜5×1021atoms/cm3の濃度範囲でn型を付与する不純物元素を添加される。
【0093】
もちろん、適当な加速電圧にすることで、第2のドーピング処理および第3のドーピング処理は1回のドーピング処理で、低濃度不純物領域および高濃度不純物領域を形成することも可能である。
【0094】
次いで、レジストからなるマスクを除去した後、新たにレジストからなるマスク450a〜450cを形成して第4のドーピング処理を行う。この第4のドーピング処理により、pチャネル型TFTの活性層となる半導体層に前記一導電型とは逆の導電型を付与する不純物元素が添加された不純物領域453〜456、459、460を形成する。第2の導電層428a〜432aを不純物元素に対するマスクとして用い、p型を付与する不純物元素を添加して自己整合的に不純物領域を形成する。本実施例では、不純物領域453〜456、459、460はジボラン(B26)を用いたイオンドープ法で形成する。(図10(B))この第4のドーピング処理の際には、nチャネル型TFTを形成する半導体層はレジストからなるマスク450a〜450cで覆われている。第1乃至3のドーピング処理によって、不純物領域438、439にはそれぞれ異なる濃度でリンが添加されているが、そのいずれの領域においてもp型を付与する不純物元素の濃度を1×1019〜5×1021atoms/cm3となるようにドーピング処理することにより、pチャネル型TFTのソース領域およびドレイン領域として機能するために何ら問題は生じない。
【0095】
以上までの工程で、それぞれの半導体層に不純物領域が形成される。
【0096】
次いで、レジストからなるマスク450a〜450cを除去して第1の層間絶縁膜461を形成する。この第1の層間絶縁膜461としては、プラズマCVD法またはスパッタ法を用い、厚さを100〜200nmとして珪素を含む絶縁膜で形成する。本実施例では、プラズマCVD法により膜厚150nmの酸化窒化珪素膜を形成した。勿論、第1の層間絶縁膜461は酸化窒化珪素膜に限定されるものでなく、他の珪素を含む絶縁膜を単層または積層構造として用いても良い。
【0097】
次いで、レーザ光を照射して、半導体層の結晶性の回復、それぞれの半導体層に添加された不純物元素の活性化を行う。レーザ活性化は、実施形態1乃至実施形態4のいずれか一、またはこれらの実施形態を自由に組み合わせて、レーザ光を半導体膜に照射する。用いるレーザは、連続発振またはパルス発振の固体レーザまたは気体レーザまたは金属レーザが望ましい。このとき、連続発振のレーザを用いるのであれば、レーザ光のエネルギー密度は0.01〜100MW/cm2程度(好ましくは0.01〜10MW/cm2)が必要であり、レーザ光に対して相対的に基板を0.5〜2000cm/sの速度で移動させる。また、パルス発振のレーザを用いるのであれば、レーザーエネルギー密度を50〜900mJ/cm2(代表的には50〜500mJ/cm2)とするのが望ましい。このとき、レーザ光を50〜98%オーバーラップさせても良い。なお、上記のレーザアニール法の他に、熱アニール法、またはラピッドサーマルアニール法(RTA法)などを適用することができる。あるいは、従来のレーザアニール法を用いても良い。
【0098】
また、第1の層間絶縁膜を形成する前に活性化を行っても良い。ただし、用いた配線材料が熱に弱い場合には、本実施例のように配線等を保護するため層間絶縁膜(珪素を主成分とする絶縁膜、例えば窒化珪素膜)を形成した後で活性化処理を行うことが好ましい。
【0099】
そして、熱処理(300〜550℃で1〜12時間の熱処理)を行うと水素化を行うことができる。この工程は第1の層間絶縁膜461に含まれる水素により半導体層のダングリングボンドを終端する工程である。第1の層間絶縁膜の存在に関係なく半導体層を水素化することができる。水素化の他の手段として、プラズマ水素化(プラズマにより励起された水素を用いる)や、3〜100%の水素を含む雰囲気中で300〜450℃で1〜12時間の熱処理を行っても良い。
【0100】
次いで、第1の層間絶縁膜461上に無機絶縁膜材料または有機絶縁物材料から成る第2の層間絶縁膜462を形成する。本実施例では、膜厚1.6μmのアクリル樹脂膜を形成したが、粘度が10〜1000cp、好ましくは40〜200cpのものを用い、表面に凸凹が形成されるものを用いる。
【0101】
本実施例では、鏡面反射を防ぐため、表面に凸凹が形成される第2の層間絶縁膜を形成することによって画素電極の表面に凸凹を形成した。また、画素電極の表面に凹凸を持たせて光散乱性を図るため、画素電極の下方の領域に凸部を形成してもよい。その場合、凸部の形成は、TFTの形成と同じフォトマスクで行うことができるため、工程数の増加なく形成することができる。なお、この凸部は配線及びTFT部以外の画素部領域の基板上に適宜設ければよい。こうして、凸部を覆う絶縁膜の表面に形成された凸凹に沿って画素電極の表面に凸凹が形成される。
【0102】
また、第2の層間絶縁膜462として表面が平坦化する膜を用いてもよい。その場合は、画素電極を形成した後、公知のサンドブラスト法やエッチング法等の工程を追加して表面を凹凸化させて、鏡面反射を防ぎ、反射光を散乱させることによって白色度を増加させることが好ましい。
【0103】
そして、駆動回路506において、各不純物領域とそれぞれ電気的に接続する配線464〜468を形成する。なお、これらの配線は、膜厚50nmのTi膜と、膜厚500nmの合金膜(AlとTiとの合金膜)との積層膜をパターニングして形成する。もちろん、二層構造に限らず、単層構造でもよいし、三層以上の積層構造にしてもよい。また、配線の材料としては、AlとTiに限らない。例えば、TaN膜上にAlやCuを形成し、さらにTi膜を形成した積層膜をパターニングして配線を形成してもよい。(図11)
【0104】
また、画素部507においては、画素電極470、ゲート配線469、接続電極468を形成する。この接続電極468によりソース配線(443aと443bの積層)は、画素TFTと電気的な接続が形成される。また、ゲート配線469は、画素TFTのゲート電極と電気的な接続が形成される。また、画素電極470は、画素TFTのドレイン領域442と電気的な接続が形成され、さらに保持容量を形成する一方の電極として機能する半導体層458と電気的な接続が形成される。また、画素電極471としては、AlまたはAgを主成分とする膜、またはそれらの積層膜等の反射性の優れた材料を用いることが望ましい。
【0105】
以上の様にして、nチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502からなるCMOS回路、及びnチャネル型TFT503を有する駆動回路506と、画素TFT504、保持容量505とを有する画素部507を同一基板上に形成することができる。こうして、アクティブマトリクス基板が完成する。
【0106】
駆動回路506のnチャネル型TFT501はチャネル形成領域437、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層428aと重なる低濃度不純物領域436(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域452と、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物領域451を有している。このnチャネル型TFT501と電極466で接続してCMOS回路を形成するpチャネル型TFT502にはチャネル形成領域440、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域454と、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物領域453を有している。また、nチャネル型TFT503にはチャネル形成領域443、ゲート電極の一部を構成する第1の導電層430aと重なる低濃度不純物領域442(GOLD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域456と、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物領域455を有している。
【0107】
画素部の画素TFT504にはチャネル形成領域446、ゲート電極の外側に形成される低濃度不純物領域445(LDD領域)、ソース領域またはドレイン領域として機能する高濃度不純物領域458と、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が導入された不純物領域457を有している。また、保持容量505の一方の電極として機能する半導体層には、n型を付与する不純物元素およびp型を付与する不純物元素が添加されている。保持容量505は、絶縁膜416を誘電体として、電極(432aと432bの積層)と、半導体層とで形成している。
【0108】
本実施例の画素構造は、ブラックマトリクスを用いることなく、画素電極間の隙間が遮光されるように、画素電極の端部をソース配線と重なるように配置形成する。
【0109】
また、本実施例で作製するアクティブマトリクス基板の画素部の上面図を図12に示す。なお、図9〜図12に対応する部分には同じ符号を用いている。図11中の鎖線A−A’は図12中の鎖線A―A’で切断した断面図に対応している。また、図11中の鎖線B−B’は図12中の鎖線B―B’で切断した断面図に対応している。
【0110】
以上のようにして作製されるアクティブマトリクス基板は、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な被処理体に対する照射を行うことができるレーザ光により均一に照射された半導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、前記TFTの電気的特性は十分なものとなる。そして、このようなTFTを用いて、動作特性や信頼性が十分な半導体装置を作製することができる。
【実施例2】
【0111】
本実施例では、実施例1で作製したアクティブマトリクス基板から、反射型液晶表示装置を作製する工程を以下に説明する。説明には図13を用いる。
【0112】
まず、実施例1に従い、図11の状態のアクティブマトリクス基板を得た後、図11のアクティブマトリクス基板上、少なくとも画素電極470上に配向膜567を形成しラビング処理を行う。なお、本実施例では配向膜567を形成する前に、アクリル樹脂膜等の有機樹脂膜をパターニングすることによって基板間隔を保持するための柱状のスペーサ572を所望の位置に形成した。また、柱状のスペーサに代えて、球状のスペーサを基板全面に散布してもよい。
【0113】
次いで、対向基板569を用意する。次いで、対向基板569上に着色層570、571、平坦化膜573を形成する。赤色の着色層570と青色の着色層571とを重ねて、遮光部を形成する。また、赤色の着色層と緑色の着色層とを一部重ねて、遮光部を形成してもよい。
【0114】
本実施例では、実施例1に示す基板を用いている。従って、実施例1の画素部の上面図を示す図12では、少なくともゲート配線469と画素電極470の間隙と、ゲート配線469と接続電極468の間隙と、接続電極468と画素電極470の間隙を遮光する必要がある。本実施例では、それらの遮光すべき位置に着色層の積層からなる遮光部が重なるように各着色層を配置して、対向基板を貼り合わせた。
【0115】
このように、ブラックマスク等の遮光層を形成することなく、各画素間の隙間を着色層の積層からなる遮光部で遮光することによって工程数の低減を可能とした。
【0116】
次いで、平坦化膜573上に透明導電膜からなる対向電極576を少なくとも画素部に形成し、対向基板の全面に配向膜574を形成し、ラビング処理を施した。
【0117】
そして、画素部と駆動回路が形成されたアクティブマトリクス基板と対向基板とをシール材568で貼り合わせる。シール材568にはフィラーが混入されていて、このフィラーと柱状スペーサによって均一な間隔を持って2枚の基板が貼り合わせられる。その後、両基板の間に液晶材料575を注入し、封止剤(図示せず)によって完全に封止する。液晶材料575には公知の液晶材料を用いれば良い。このようにして図13に示す反射型液晶表示装置が完成する。そして、必要があれば、アクティブマトリクス基板または対向基板を所望の形状に分断する。さらに、対向基板のみに偏光板(図示しない)を貼りつけた。そして、公知の技術を用いてFPCを貼りつけた。
【0118】
以上のようにして作製される液晶表示装置は、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な被処理体に対する照射を行うことができるレーザ光により均一に照射された半導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、前記液晶表示装置の動作特性や信頼性を十分なものとなり得る。そして、このような液晶表示装置は各種電子機器の表示部として用いることができる。
【実施例3】
【0119】
本実施例では、実施例1で示したアクティブマトリクス基板を作製するときのTFTの作製方法を用いて、発光装置を作製した例について説明する。本明細書において、発光装置とは、基板上に形成された発光素子を該基板とカバー材の間に封入した表示用パネルおよび該表示用パネルにTFTを備えた表示用モジュールを総称したものである。なお、発光素子は、電場を加えることで発生するルミネッセンス(Electro Luminescence)が得られる有機化合物を含む層(発光層)と陽極層と、陰極層とを有する。また、有機化合物におけるルミネッセンスには、一重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(蛍光)と三重項励起状態から基底状態に戻る際の発光(リン光)があり、これらのうちどちらか、あるいは両方の発光を含む。
【0120】
なお、本明細書中では、発光素子において陽極と陰極の間に形成された全ての層を有機発光層と定義する。有機発光層には具体的に、発光層、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等が含まれる。基本的に発光素子は、陽極層、発光層、陰極層が順に積層された構造を有しており、この構造に加えて、陽極層、正孔注入層、発光層、陰極層や、陽極層、正孔注入層、発光層、電子輸送層、陰極層等の順に積層した構造を有していることもある。
【0121】
図14は本実施例の発光装置の断面図である。図14において、基板700上に設けられたスイッチングTFT603は図11のnチャネル型TFT503を用いて形成される。したがって、構造の説明はnチャネル型TFT503の説明を参照すれば良い。
【0122】
なお、本実施例ではチャネル形成領域が二つ形成されるダブルゲート構造としているが、チャネル形成領域が一つ形成されるシングルゲート構造もしくは三つ形成されるトリプルゲート構造であっても良い。
【0123】
基板700上に設けられた駆動回路は図11のCMOS回路を用いて形成される。従って、構造の説明はnチャネル型TFT501とpチャネル型TFT502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0124】
また、配線701、703はCMOS回路のソース配線、702はドレイン配線として機能する。また、配線704はソース配線708とスイッチングTFTのソース領域とを電気的に接続する配線として機能し、配線705はドレイン配線709とスイッチングTFTのドレイン領域とを電気的に接続する配線として機能する。
【0125】
なお、電流制御TFT604は図11のpチャネル型TFT502を用いて形成される。従って、構造の説明はpチャネル型TFT502の説明を参照すれば良い。なお、本実施例ではシングルゲート構造としているが、ダブルゲート構造もしくはトリプルゲート構造であっても良い。
【0126】
また、配線706は電流制御TFTのソース配線(電流供給線に相当する)であり、707は電流制御TFTの画素電極711上に重ねることで画素電極711と電気的に接続する電極である。
【0127】
なお、711は、透明導電膜からなる画素電極(発光素子の陽極)である。透明導電膜としては、酸化インジウムと酸化スズとの化合物、酸化インジウムと酸化亜鉛との化合物、酸化亜鉛、酸化スズまたは酸化インジウムを用いることができる。また、前記透明導電膜にガリウムを添加したものを用いても良い。画素電極711は、上記配線を形成する前に平坦な層間絶縁膜710上に形成する。本実施例においては、樹脂からなる平坦化膜710を用いてTFTによる段差を平坦化することは非常に重要である。後に形成される発光層は非常に薄いため、段差が存在することによって発光不良を起こす場合がある。従って、発光層をできるだけ平坦面に形成しうるように画素電極を形成する前に平坦化しておくことが望ましい。
【0128】
配線701〜707を形成後、図14に示すようにバンク712を形成する。バンク712は100〜400nmの珪素を含む絶縁膜もしくは有機樹脂膜をパターニングして形成すれば良い。
【0129】
なお、バンク712は絶縁膜であるため、成膜時における素子の静電破壊には注意が必要である。本実施例ではバンク712の材料となる絶縁膜中にカーボン粒子や金属粒子を添加して抵抗率を下げ、静電気の発生を抑制する。この際、抵抗率は1×106〜1×1012Ωm(好ましくは1×108〜1×1010Ωm)となるようにカーボン粒子や金属粒子の添加量を調節すれば良い。
【0130】
画素電極711の上には発光層713が形成される。なお、図14では一画素しか図示していないが、本実施例ではR(赤)、G(緑)、B(青)の各色に対応した発光層を作り分けている。また、本実施例では蒸着法により低分子系有機発光材料を形成している。具体的には、正孔注入層として20nm厚の銅フタロシアニン(CuPc)膜を設け、その上に発光層として70nm厚のトリス−8−キノリノラトアルミニウム錯体(Alq3)膜を設けた積層構造としている。Alq3にキナクリドン、ペリレンもしくはDCM1といった蛍光色素を添加することで発光色を制御することができる。
【0131】
但し、以上の例は発光層として用いることのできる有機発光材料の一例であって、これに限定する必要はまったくない。発光層、電荷輸送層または電荷注入層を自由に組み合わせて発光層(発光及びそのためのキャリアの移動を行わせるための層)を形成すれば良い。例えば、本実施例では低分子系有機発光材料を発光層として用いる例を示したが、中分子系有機発光材料や高分子系有機発光材料を用いても良い。なお、本明細書中において、昇華性を有さず、かつ、分子数が20以下または連鎖する分子の長さが10μm以下の有機発光材料を中分子系有機発光材料とする。また、高分子系有機発光材料を用いる例として、正孔注入層として20nmのポリチオフェン(PEDOT)膜をスピン塗布法により設け、その上に発光層として100nm程度のパラフェニレンビニレン(PPV)膜を設けた積層構造としても良い。なお、PPVのπ共役系高分子を用いると、赤色から青色まで発光波長を選択できる。また、電荷輸送層や電荷注入層として炭化珪素等の無機材料を用いることも可能である。これらの有機発光材料や無機材料は公知の材料を用いることができる。
【0132】
次に、発光層713の上には導電膜からなる陰極714が設けられる。本実施例の場合、導電膜としてアルミニウムとリチウムとの合金膜を用いる。勿論、公知のMgAg膜(マグネシウムと銀との合金膜)を用いても良い。陰極材料としては、周期表の1族もしくは2族に属する元素からなる導電膜もしくはそれらの元素を添加した導電膜を用いれば良い。
【0133】
この陰極714まで形成された時点で発光素子715が完成する。なお、ここでいう発光素子715は、画素電極(陽極)711、発光層713及び陰極714で形成されたダイオードを指す。
【0134】
発光素子715を完全に覆うようにしてパッシベーション膜716を設けることは有効である。パッシベーション膜716としては、炭素膜、窒化珪素膜もしくは窒化酸化珪素膜を含む絶縁膜からなり、該絶縁膜を単層もしくは組み合わせた積層で用いる。
【0135】
この際、カバレッジの良い膜をパッシベーション膜として用いることが好ましく、炭素膜、特にDLC膜を用いることは有効である。DLC膜は室温から100℃以下の温度範囲で成膜可能であるため、耐熱性の低い発光層713の上方にも容易に成膜することができる。また、DLC膜は酸素に対するブロッキング効果が高く、発光層713の酸化を抑制することが可能である。そのため、この後に続く封止工程を行う間に発光層713が酸化するといった問題を防止できる。
【0136】
さらに、パッシベーション膜716上に封止材717を設け、カバー材718を貼り合わせる。封止材717としては紫外線硬化樹脂を用いれば良く、内部に吸湿効果を有する物質もしくは酸化防止効果を有する物質を設けることは有効である。また、本実施例においてカバー材718はガラス基板や石英基板やプラスチック基板(プラスチックフィルムも含む)や可撓性基板の両面に炭素膜(好ましくはDLC膜)を形成したものを用いる。炭素膜以外にもアルミ膜(AlON、AlN、AlOなど)、SiNなどを用いることができる。
【0137】
こうして図14に示すような構造の発光装置が完成する。なお、バンク712を形成した後、パッシベーション膜716を形成するまでの工程をマルチチャンバー方式(またはインライン方式)の成膜装置を用いて、大気解放せずに連続的に処理することは有効である。また、さらに発展させてカバー材718を貼り合わせる工程までを大気解放せずに連続的に処理することも可能である。
【0138】
こうして、基板700上にnチャネル型TFT601、602、スイッチングTFT(nチャネル型TFT)603および電流制御TFT(nチャネル型TFT)604が形成される。
【0139】
さらに、図14を用いて説明したように、ゲート電極に絶縁膜を介して重なる不純物領域を設けることによりホットキャリア効果に起因する劣化に強いnチャネル型TFTを形成することができる。そのため、信頼性の高い発光装置を実現できる。
【0140】
また、本実施例では画素部と駆動回路の構成のみ示しているが、本実施例の製造工程に従えば、その他にも信号分割回路、D/Aコンバータ、オペアンプ、γ補正回路などの論理回路を同一の絶縁体上に形成可能であり、さらにはメモリやマイクロプロセッサをも形成しうる。
【0141】
以上のようにして作製される発光装置は、エネルギー密度の極大値においても極小値においても同様な被処理体に対する照射を行うことができるレーザ光により均一に照射された半導体膜を用いて作製されたTFTを有しており、前記発光装置の動作特性や信頼性を十分なものとなり得る。そして、このような発光装置は各種電子機器の表示部として用いることができる。
【実施例4】
【0142】
本発明を適用して、様々な半導体装置(アクティブマトリクス型液晶表示装置、アクティブマトリクス型発光装置、アクティブマトリクス型EC表示装置)を作製することができる。即ち、それら電気光学装置を表示部に組み込んだ様々な電子機器に本発明を適用できる。
【0143】
その様な電子機器としては、ビデオカメラ、デジタルカメラ、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、カーナビゲーション、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)などが挙げられる。それらの例を図15、図16及び図17に示す。
【0144】
図15(A)はパーソナルコンピュータであり、本体3001、画像入力部3002、表示部3003、キーボード3004等を含む。本発明により作製される半導体装置を表示部3003に適用することで、本発明のパーソナルコンピュータが完成する。
【0145】
図15(B)はビデオカメラであり、本体3101、表示部3102、音声入力部3103、操作スイッチ3104、バッテリー3105、受像部3106等を含む。本発明により作製される半導体装置を表示部3102に適用することで、本発明のビデオカメラが完成する。
【0146】
図15(C)はモバイルコンピュータ(モービルコンピュータ)であり、本体3201、カメラ部3202、受像部3203、操作スイッチ3204、表示部3205等を含む。本発明により作製される半導体装置を表示部3205に適用することで、本発明のモバイルコンピュータが完成する。
【0147】
図15(D)はゴーグル型ディスプレイであり、本体3301、表示部3302、アーム部3303等を含む。表示部3302は基板として可撓性基板を用いており、表示部3302を湾曲させてゴーグル型ディスプレイを作製している。
また軽量で薄いゴーグル型ディスプレイを実現している。本発明により作製される半導体装置を表示部3302に適用することで、本発明のゴーグル型ディスプレイが完成する。
【0148】
図15(E)はプログラムを記録した記録媒体(以下、記録媒体と呼ぶ)を用いるプレーヤーであり、本体3401、表示部3402、スピーカ部3403、記録媒体3404、操作スイッチ3405等を含む。なお、このプレーヤーは記録媒体としてDVD(Digtial Versatile Disc)、CD等を用い、音楽鑑賞や映画鑑賞やゲームやインターネットを行うことができる。
本発明により作製される半導体装置を表示部3402に適用することで、本発明の記録媒体が完成する。
【0149】
図15(F)はデジタルカメラであり、本体3501、表示部3502、接眼部3503、操作スイッチ3504、受像部(図示しない)等を含む。本発明により作製される半導体装置を表示部3502に適用することで、本発明のデジタルカメラが完成する。
【0150】
図16(A)はフロント型プロジェクターであり、投射装置3601、スクリーン3602等を含む。本発明により作製される半導体装置を投射装置3601の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用することで、本発明のフロント型プロジェクターが完成する。
【0151】
図16(B)はリア型プロジェクターであり、本体3701、投射装置3702、ミラー3703、スクリーン3704等を含む。本発明により作製される半導体装置を投射装置3702の一部を構成する液晶表示装置3808やその他の駆動回路に適用することで、本発明のリア型プロジェクターが完成する。
【0152】
なお、図16(C)は、図16(A)及び図16(B)中における投射装置3601、3702の構造の一例を示した図である。投射装置3601、3702は、光源光学系3801、ミラー3802、3804〜3806、ダイクロイックミラー3803、プリズム3807、液晶表示装置3808、位相差板3809、投射光学系3810で構成される。投射光学系3810は、投射レンズを含む光学系で構成される。本実施例は三板式の例を示したが、特に限定されず、例えば単板式であってもよい。また、図16(C)中において矢印で示した光路に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するためのフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0153】
また、図16(D)は、図16(C)中における光源光学系3801の構造の一例を示した図である。本実施例では、光源光学系3801は、リフレクター3811、光源3812、レンズアレイ3813、3814、偏光変換素子3815、集光レンズ3816で構成される。なお、図16(D)に示した光源光学系は一例であって特に限定されない。例えば、光源光学系に実施者が適宜、光学レンズや、偏光機能を有するフィルムや、位相差を調節するフィルム、IRフィルム等の光学系を設けてもよい。
【0154】
ただし、図16に示したプロジェクターにおいては、透過型の電気光学装置を用いた場合を示しており、反射型の電気光学装置及び発光装置での適用例は図示していない。
【0155】
図17(A)は携帯電話であり、本体3901、音声出力部3902、音声入力部3903、表示部3904、操作スイッチ3905、アンテナ3906等を含む。本発明により作製される半導体装置を表示部3904に適用することで、本発明の携帯電話が完成する。
【0156】
図17(B)は携帯書籍(電子書籍)であり、本体4001、表示部4002、4003、記憶媒体4004、操作スイッチ4005、アンテナ4006等を含む。本発明により作製される半導体装置は表示部4002、4003に適用することで、本発明の携帯書籍が完成する。
【0157】
図17(C)はディスプレイであり、本体4101、支持台4102、表示部4103等を含む。表示部4103は可撓性基板を用いて作製されており、軽量で薄いディスプレイを実現できる。また、表示部4103を湾曲させることも可能である。本発明により作製される半導体装置を表示部4103に適用することで、本発明のディスプレイが完成する。本発明のディスプレイは特に大画面化した場合において有利であり、対角10インチ以上(特に30インチ以上)のディスプレイには有利である。
【0158】
以上の様に、本発明の適用範囲は極めて広く、さまざまな分野の電子機器に適用することが可能である。また、本実施例の電子機器は実施例1〜2または3の組み合わせからなる構成を用いても実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0159】
【図1】本発明が開示する照射面に形成されるレーザ光の例を示す図。
【図2】2つのレーザ光の中心間の距離とエネルギー密度の差との関係を示す図。
【図3】本発明が開示するレーザ照射装置の例を示す図。
【図4】ガルバノミラーとゴニオステージとの連動の様子の例を示す図。
【図5】本発明が開示するレーザ照射装置の例を示す図。
【図6】本発明が開示するレーザ照射装置の例を示す図。
【図7】レーザの出力と結晶化領域の関係の例を示す図。
【図8】照射面に形成される従来のレーザ光の例を示す図。
【図9】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図10】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図11】画素TFT、駆動回路のTFTの作製工程を示す断面図。
【図12】画素TFTの構成を示す上面図。
【図13】アクティブマトリクス型液晶表示装置の作製工程を示す断面図。
【図14】発光装置の駆動回路及び画素部の断面構造図。
【図15】半導体装置の例を示す図。
【図16】半導体装置の例を示す図。
【図17】半導体装置の例を示す図。
【符号の説明】
【0160】
10a〜10b レーザ
11a〜11b 凸シリンドリカルレンズ
12 ガルバノミラー
13 基板
14 吸着ステージ
15 ゴニオステージ
16 ボールネジ
17 レーザ光
18 ガルバノミラーの振動方向
19 ゴニオステージの振動方向
20 レーザ光の移動方向
21 ボールネジの回転方向
22 基板の移動方向
23 ポリゴンミラー
24 ポリゴンミラーの回転方向
25 レーザ光の移動方向
26 fθレンズ
27 ステージ
28 ステージの移動方向



【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザと、
前記レーザから射出されたレーザ光を線状に加工する光学系と、
前記線状のレーザ光を偏向させるガルバノミラーと、
前記偏向されたレーザ光が入射されるステージを固定するゴニオステージとを有することを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記ガルバノミラーと前記ゴニオステージを同期させる手段を有することを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項3】
レーザと、
前記レーザから射出されたレーザ光を線状に加工する光学系と、
前記線状のレーザ光を偏向させるポリゴンミラーと、
前記偏向されたレーザ光が入射されるステージを固定するゴニオステージとを有することを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記ポリゴンミラーと前記ゴニオステージを同期させる手段を有することを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれか一項において、
前記レーザ光を前記ステージにおいて形状を一定に保ちつつ移動させることを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれか一項において、
前記偏向させたレーザ光は、前記ステージに対して一定の角度で入射されることを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれか一項において、
前記レーザ光の両端を遮断するスリットを有することを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれか一項において、
前記レーザは、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、または金蒸気レーザであることを特徴とするレーザ照射装置。
【請求項9】
レーザから射出されるレーザ光を線状に加工し、
前記線状のレーザ光をガルバノミラーで偏向させ、
前記偏向されたレーザ光をゴニオステージに固定された被照射体に入射させ、
前記レーザ光を前記被照射体上において形状を一定に保ちつつ、移動させることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項10】
請求項9において、
前記ガルバノミラーと前記ゴニオステージを連動して振動させることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項11】
レーザから射出されるレーザ光を線状に加工し、
前記線状のレーザ光をポリゴンミラーで偏向させ、
前記偏向されたレーザ光をゴニオステージに固定された被照射体に入射させ、
前記レーザ光を前記被照射体上において形状を一定に保ちつつ、移動させることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項12】
請求項11において、
前記ポリゴンミラーと前記ゴニオステージを連動して振動させることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項13】
請求項9乃至請求項12のいずれか一項において、
前記偏向されたレーザ光を、前記被照射体に対して一定の角度で入射させることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項14】
請求項9乃至請求項13のいずれか一項において、
前記レーザ光の端部を遮断することによって、前記レーザ光の長さを調節することを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項15】
請求項9乃至請求項14のいずれか一項において、
前記レーザとして、YAGレーザ、YVOレーザ、YLFレーザ、YAlOレーザ、ガラスレーザ、ルビーレーザ、アレキサンドライトレーザ、Ti:サファイアレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ、Krレーザ、COレーザ、ヘリウムカドミウムレーザ、銅蒸気レーザ、または金蒸気レーザを用いることを特徴とするレーザ照射方法。
【請求項16】
請求項9乃至請求項15に記載のレーザ照射方法を用いて半導体膜を加熱することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項17】
請求項9乃至請求項15に記載のレーザ照射方法を用いて半導体膜を結晶化することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項18】
請求項9乃至請求項15に記載のレーザ照射方法を用いて半導体膜を活性化することを特徴とする半導体装置の作製方法。
【請求項19】
請求項9乃至請求項15に記載のレーザ照射方法を用いて半導体膜を結晶化し、前記結晶化された半導体膜を活性化することを特徴とする半導体装置の作製方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2007−129257(P2007−129257A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−878(P2007−878)
【出願日】平成19年1月6日(2007.1.6)
【分割の表示】特願2002−343520(P2002−343520)の分割
【原出願日】平成14年11月27日(2002.11.27)
【出願人】(000153878)株式会社半導体エネルギー研究所 (5,264)
【Fターム(参考)】