説明

半導体装置及びその製造方法

【課題】高出力を得やすい半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】半導体装置は、基板100と、基板100上に形成された化合物半導体層110と、化合物半導体層110を用いて作製されたトランジスタ120と、基板100の裏面から化合物半導体層110の厚さ方向の途中まで除去された除去領域130と、除去領域130に埋め込まれ、前記基板より高い熱伝導度を有する高熱伝導性絶縁体131とを備えるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)や窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)等の窒化物半導体を用いて電界効果型トランジスタ(FET)のような電子デバイスを作製すると高出力化に有効な、高電圧動作が可能となる。これは、窒化物半導体が砒化物半導体(例えば砒化ガリウム(GaAs))や燐化物半導体(例えば燐化インジウム(InP))に比べエネルギーバンドギャップが広く絶縁破壊電圧が高いためである。このような理由で近年窒化物半導体を用いたFETの開発が盛んである。
【0003】
GaN−FET等の窒化物半導体FET(Field effect transistor)は、これまで主にサファイア基板やSiC基板上に成長されたものが多く作製されてきた。これら基板上のGaN−FETの構造や特性に関して非特許文献1など多くの報告がされている。実際にはトランジスタを横方向に並べた、マルチフィンガー構造にすることで、大きな出力を得ている。このような、マルチフィンガー構造のレイアウトに関しては例えば非特許文献2に記載されている。その結果、SiCを用いたGaN−FETでは、2GHz帯において数百Wを超える大きな出力を有するGaN−FETが報告されるまでになった。SiC基板は熱伝導度が高く、絶縁性に優れているという利点がある。しかし、実用化という点で、SiC基板は一般に高価であり、さらに品質の良い大口径SiC基板の入手が困難である。このため、SiC基板を用いた場合、製造コストを如何に低くすることができるかが課題である。
【0004】
そのような中、Si基板上の窒化物半導体デバイスが注目されている。その理由として、Si基板は安価であり、さらに大口径化が容易であるが故の製造コストの低減が見込まれることが挙げられる。さらに、Si上に作製したデバイス(例えばCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor))と化合物半導体で作製したデバイス(例えばレーザーダイオードや電界効果型トランジスタ)の一体化による高機能化が可能となることが挙げられる。
【0005】
これまでにも、Si基板上に形成した窒化物以外の化合物半導体を用いたデバイスを作製する研究開発が多く行われてきた。しかしながら、格子定数差から生じる結晶成長の制御の困難さや結晶欠陥による特性劣化、熱膨張係数差からもたらされる基板の反りの問題等で、実用化には至っていなかった。その点、窒化物半導体は、GaAsに比べ比較的容易に結晶性の良好な窒化物半導体層を形成することが可能であることがわかり、近年Si基板上の窒化物半導体を用いたデバイスに関する報告が増えてきている。このようなSi基板上のGaN−FETに関する構造や特性は、非特許文献3や非特許文献4に示されている。
【0006】
ここで、非特許文献3に記載された、Si基板上に形成されたGaN−FETを説明する。図7は、Si基板上に形成されたGaN−FETの構成を示す断面模式図である。導電性Si基板10上には、AlN層、AlGaN層、及びGaN/AlN超格子構造がこの順序で成長されたバッファ層11が形成される。そして、その上には、GaN層12とAlGaN層13がこの順序で成長されている。AlGaN層13表面には、SiN膜23によって覆われる。SiN膜23には、部分的に開口を有する。
【0007】
SiN膜23上には、ソース電極20、ドレイン電極22、及びゲート電極21が形成される。これらの電極は、SiN膜23の開口に埋設され、AlGaN層13に接する。オーミック電極であるソース電極20及びドレイン電極22は、Ti/Au系金属材料を用いて形成される。ショットキー電極であるゲート電極21は、ソース電極20及びドレイン電極22間に、Pd/Siを用いて形成される。SiN膜23とゲート電極21は、SiN膜24で覆われている。ソース電極20は、ソース配線25を通して導電性Si基板10と接続されている。ドレイン電極22は、ドレイン配線26と接続される。また、導電性Si基板10の裏面には、裏面金属30が形成される。詳細なデバイス作製方法は非特許文献3に記載されているので省略する。このような構造によって、Si基板上のGaN−FETにおいても100Wを超える出力を有するという報告がされている。
【特許文献1】特開2007−273649号公報
【特許文献2】特開平5−144764号公報
【特許文献3】特開平9−266215号公報
【特許文献4】特表2004−532513号公報
【特許文献5】特開2006−40932号公報
【非特許文献1】Y. Ando, Y. Okamoto, H. Miyamoto, T. Nakayama, T. Inoue, and M. Kuzuhara, "10-W/mm AlGaN-GaN HFET With a Field Modulating Plate", IEEE Electron Device Letters, vol. 24, No. 5, May 2003, pp. 289-291.
【非特許文献2】Takashi Inoue, Yuji Ando, Hironobu Miyamoto, Tatsuo Nakayama, Yasuhiro Okamoto, Kohji Hataya, and Masaaki Kuzuhara, "30-GHz-Band Over 5-W Power Performance of Short-Channel AlGaN/GaN Heterojunction FETs", IEEE Transaction on Microwave Theory And Techniques, vol. 53, No. 1, January 2005, pp. 74-80.
【非特許文献3】Masahiro Hikita, Manabu Yanagihara, Kazushi Nakazawa, Hiroaki Ueno, Yutaka Hirose, Tetsuzo Ueda, Yasuhiro Uemoto, Tsuyoshi Tanaka, Daisuke Ueda, and Takashi Egawa, "AlGaN/GaN Power HFETs on Silicon substrate With Source-Via Grounding(SVG) Structure", IEEE Transaction On Electron Devices, Vol. 52, No. 9, September 2005, pp.1963-1968.
【非特許文献4】R. Therrien, S. Singhal, A. Chaudhari, W. Nagy, J. Marquart, J. W. Johnson, A. W. Hanson, J. Riddle, P. Rajagopal, B. Preskenis, O. Zhitova, J. Willamson, I. C. Kizilyalli, K. J. Linthicum, "AlGaNGaN HFETs on Si Substrates for WiMAX Applications", 2006 IEEE MTT-S International Microwave Symposium Digest, June 2006, pp. 710-713.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このように、Si基板上に作製されたGaN−FETで高い出力が実現されてきたが、まだ課題が残っている。以下にその課題について説明する。
Si基板と窒化物半導体の界面付近に導電層が形成されるという問題がある。特許文献1では、Si基板上に成長した窒化物半導体において、Si基板と窒化物半導体界面においてGaやAlが拡散することによってp型の拡散層が形成されるとしている。このような導電層が存在する窒化物半導体層構造上にFETやマイクロストリップ線路等の配線を形成すると、FETの耐圧特性が劣化し高電圧動作が阻害される。また、線路の通過損失や利得等の高周波特性が劣化する要因になる。
【0009】
特許文献1では、p型拡散層を補償するように、Si基板にイオン注入をすることで導電層を介した電流を抑え、結果高耐圧特性を得るとしている。しかしながら、この方法では、拡散層を補償するためのSiへのイオン注入のドーズ量に細心の注意を払う必要があり、GaやAlの拡散の制御等に課題が残される。
【0010】
また、特許文献2には、III−V族化合物半導体であるGaAsをSi基板上に成長させた半導体装置について記載されている。このような半導体装置では、Si基板上への成長初期に結晶欠陥が導入されるとともに、Si基板中のSiがGaAs層へ拡散する。これにより、Si基板と化合物半導体界面の抵抗率が低下することが特許文献2において指摘されている。窒化物半導体もIV族のSi基板やSiC基板に成長している。このため、基板上への窒化物半導体によるバッファ層の成長初期に生じる結晶欠陥や、Si基板から窒化物半導体層へのSiの拡散等がある。これにより、窒化物半導体の場合も、基板と半導体界面にやはり意図しない導電層が生じることは容易に推測できる。
【0011】
このような結晶欠陥やSiの拡散は、バッファ層の成長条件によって変わる。従って、成長には細心の注意を払う必要がある。また、一般に良好な絶縁性を持つSi基板の入手は困難であり、Si基板自体の導電性も高周波特性の劣化を起こし得る。高周波特性の劣化は、トランジスタ部のみに限られたことではなく、モノリシックマイクロ波集積回路(Monolithic Microwave Integrated Circuit:MMIC)を作製した際の配線等の損失としても現れ、所望の特性が得られないことがある。
【0012】
また、Si基板は従来用いられてきたSiC基板に比べ熱伝導度が低く、放熱性に劣るという問題がある。そのため、高い出力密度を持つGaN−FETをSi基板上に形成すると、温度による高周波利得や出力特性等のデバイス特性の劣化が生じやすい。前にも述べたように、実際のデバイスでは、マルチフィンガー構造にしている。このため、各ゲートフィンガー部での発熱に加え、隣接するフィンガー同士による熱干渉の影響が現れる。従って、マルチフィンガー構造では、単独のフィンガー構造と比べ、さらに特性が劣化する。このため、いかにFET部で生じた熱を効率的に逃がし、かつ隣のデバイスとの熱干渉を防ぐかが重要である。
【0013】
放熱性を向上するという目的で、特許文献3では発熱部(トランジスタが形成されている部分)の直下の基板を半導体層に達するまで除去する。そして、その部分に金属による熱伝導体を設けている。この構造によると、放熱性は向上する。しかし、化合物半導体層と金属熱伝導層が接触しているため、高電圧を印加した場合、発熱部直下の基板があるときに比べ耐圧特性が劣化して、高電圧動作が困難になる。
【0014】
また、一般にFETに用いる化合物半導体層の厚さは数ミクロン程度で非常に脆い。従って、このような薄いところに金属熱伝導層を設ける特許文献3のような構造では、作成中に割れる等により歩留まりが低下することが考えられる。このため、その作製には、細心の注意を払う必要がある。さらに、発熱部下の基板を取り除いて金属による熱伝導体を設けているため、発熱部の電極間に生じる寄生容量の増大を招く。そして、高周波特性の劣化を引き起こす。また、この構造の場合、基板のみを除去しているため、前述したSi基板と窒化物半導体層界面付近の導電層はそのまま残っている。このため、耐圧特性と高周波特性が劣化する恐れがある。
【0015】
また、放熱性を改善するとして、特許文献4では熱発散層を導入し、広い面積に熱を分散するという手法をとっている。しかしながら、複数のゲートフィンガーを有するマルチフィンガー構造では、選択する材料により、熱が隣接する他のフィンガー部へも伝播し、その結果熱干渉による特性の劣化が引き起こされる。さらに、この構造の場合、前述したSi基板と窒化物半導体層界面付近の導電層はそのまま残っており、耐圧特性と高周波特性が劣化する恐れがある。
【0016】
また、放熱性を改善するとして、特許文献5では、Si基板に高熱伝導性絶縁体層を設けている。しかしながら、この構造の場合、前述したSi基板と窒化物半導体層界面付近の導電層はそのまま残っており、耐圧特性と高周波特性が劣化する恐れがある。また、Si基板全面に絶縁体を設けているため、複数のトランジスタを配置した際の熱干渉は避けられない。さらに、マイクロストリップ線路を用いたMMICを作製する際に必要な裏面金属と表面のトランジスタ等の接地性を確保するための貫通電極の作製が困難となってしまう。
【0017】
本発明は、上記の問題を鑑みるためになされたものであり、高出力を得やすい半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本実施の形態にかかる半導体装置は、基板と、前記基板上に形成された化合物半導体層と、前記化合物半導体層を用いて作製されたトランジスタと、前記基板の裏面から前記化合物半導体層の厚さ方向の途中まで除去された除去領域と、前記除去領域に埋め込まれ、前記基板より高い熱伝導度を有する高熱伝導性絶縁体とを備えるものである。
【0019】
本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法は、基板上に化合物半導体層を形成する工程と、前記化合物半導体層を有するトランジスタを作製する工程と、前記基板の裏面から前記化合物半導体層の厚さ方向の途中まで除去された除去領域を形成する工程と、前記除去領域に、前記基板より高い熱伝導度を有する高熱伝導性絶縁体を埋め込む工程とを備える方法である。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、高出力を得やすい半導体装置及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
実施の形態1.
まず、図1を参照して、本実施の形態にかかる半導体装置について説明する。図1は、半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。半導体装置は、トランジスタを有する。ここでは、トランジスタとして電界効果型トランジスタ(FET)を用いて説明する。
【0022】
半導体装置は、基板100上に化合物半導体層110が形成された構成を有する。基板100としては、例えばSi基板を用いることができる。化合物半導体層110としては、窒化物半導体層を用いることができる。化合物半導体層110は、基板100側から、バッファ層111、チャネル層112、電子供給層113が順次形成された構成を有する。バッファ層111は、化合物半導体層110の成長初期層であり、格子不整合を緩和するために形成される。また、バッファ層111には、p型またはn型の導電性を示す領域が含まれる。チャネル層112は、電子供給層113との界面付近に2次元電子ガスが誘起され、電子が当該界面付近を走行する。ここでは、チャネル層112として、窒化ガリウム(GaN)を用いる。電子供給層113は、チャネル層112より電子親和力が小さく、チャネル層112に電子を供給する。ここでは、電子供給層113として、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)を用いる。
【0023】
トランジスタ120は、化合物半導体層110を用いて作製される。すなわち、化合物半導体層110を一部に有するトランジスタ120が基板100上に形成される。また、トランジスタ120は、化合物半導体層110に加えて、ソース電極121、ゲート電極122、ドレイン電極123、第1表面保護膜124、及び第2表面保護膜125を有する。また、図には示していないが、ゲート電極122を挟んで、ソース電極121からドレイン電極123までの領域以外の領域に、アイソレーション化がなされていてもよい。例えば、電子供給層113、及びチャネル層112の電子供給層113との界面付近に酸化処理等を行う。これにより、チャネル層112の電子供給層113との界面付近に2次元電子ガスが発生せず、アイソレーション化がなされる。
【0024】
ソース電極121及びドレイン電極123は、化合物半導体層110の電子供給層113上に形成される。ソース電極121及びドレイン電極123は、電子供給層113とオーム性接触(オーミック接触)がとられる。また、ソース電極121及びドレイン電極123が形成された領域以外の電子供給層113表面は、第1表面保護膜124によって覆われる。ここでは、第1表面保護膜124として、絶縁膜である窒化シリコン(SiN)膜を用いる。
【0025】
第1表面保護膜124上には、ゲート電極122が形成される。ゲート電極122に印加される電圧によって、チャネル層112内の電子供給層113界面付近を走行するキャリアを制御することができる。また、第1表面保護膜124には開口が形成されており、ゲート電極122は、この開口に埋設される。これにより、ゲート電極122と電子供給層113とがショットキー性接触する。ゲート電極122は、ソース電極121及びドレイン電極123によって挟まれる。ここでは、ゲート電極122のドレイン端における電界集中による耐圧特性の劣化を防ぐため、ゲート電極122をフィールドプレート構造にしている。具体的には、第1表面保護膜124上のゲート電極122をドレイン電極123側に伸ばしている。すなわち、ゲート電極122は、ソース電極121側よりドレイン電極123側に突出した形状を有する。
【0026】
そして、ゲート電極122を覆うように、第1表面保護膜124上には、第2表面保護膜125が形成される。ここでは、第2表面保護膜125として、絶縁膜である窒化シリコン(SiN)膜を用いる。また、ソース電極121及びドレイン電極123は、第1表面保護膜124及び第2表面保護膜125によって覆われず、露出している。
【0027】
トランジスタ120の下において、基板100の裏面から化合物半導体層110の厚さ方向の途中までが除去されている。そして、少なくとも、トランジスタ120の直下の基板100とバッファ層111の界面を含んだ領域が除去されている。これにより、基板100と化合物半導体層110界面付近の導電層が除去される。そして、トランジスタ120の耐圧特性が向上し、高電圧動作が可能となる。図1においては、トランジスタ120の下において、チャネル層112に達するまで基板100及び化合物半導体層110が除去されている。具体的には、バッファ層111の少し上層まで化合物半導体層110が除去されている。除去する範囲としては、少なくともバッファ層111まで除去することが好ましい。また、二次元電子ガスが減少しない程度に除去することが好ましい。
【0028】
この基板100及び化合物半導体層110が除去された領域を除去領域130とする。除去領域130は、トランジスタ120の直下全域に亘って形成しなくてもよい。すなわち、トランジスタ120の直下全域において、基板100とバッファ層111の界面を含んだ領域が除去されていなくてもよい。例えば、ゲート電極122を挟む、ソース電極121及びドレイン電極123より内側において、ゲート電極122を中心としたある程度の範囲内で、この界面を含んだ領域を除去してもよい。図1においては、ソース電極121のゲート電極122側近傍から、ドレイン電極123のゲート電極122側近傍までにおいて、上記界面を含んだ領域が除去される。また、図1において、除去領域130は、等脚台形状に形成される。すなわち、除去領域130は、基板100の裏面側に向けて末広がりの形状を有する。これにより、基板100裏面から放熱しやすくなる。本実施の形態では除去領域130を等脚台形状に形成したが、この形状に限るものでもなく、基板100の裏面から化合物半導体層110の厚さ方向の途中まで除去されていれば、放熱効果が得られる。
【0029】
除去領域130には、高熱伝導性絶縁体131が埋め込まれている。高熱伝導性絶縁体131としては、基板100よりも高い熱伝導度を有し、かつ良好な絶縁性を示す材料が用いられる。これにより、トランジスタ120で発生した熱は、基板100より熱伝導度の高い高熱伝導性絶縁体131を通って放熱される。例えば、基板100としてSiを用いた場合、高熱伝導性絶縁体131としては、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、ダイアモンド、SiC等を用いることができる。ここでは、高熱伝導性絶縁体131として、窒化アルミニウム(AlN)を用いる。また、高熱伝導性絶縁体131は、除去領域130の内側において、基板100の全表面に接するように形成することが好ましい。これにより、放熱効率を高めることができる。本実施の形態にかかる半導体装置は、以上のような構成を有する。
【0030】
このように、基板100と共に化合物半導体層110を除去している。このため、トランジスタ120の下の基板100中にある拡散層や、半導体層にある意図せず形成された導電層がなくなり、耐圧特性が向上する。そして、高電圧動作が可能となり、これまで以上に高出力の半導体装置が実現される。
【0031】
また、除去領域130に、金属のような導電性材料ではなく、高熱伝導性絶縁体131が埋め込まれている。このため、寄生容量が減少し、高周波特性の劣化がなく、より高い周波数で動作する半導体が実現される。また、基板100と一部の化合物半導体層110を除去し、その領域に高熱伝導性絶縁体131を埋め込んでいる。すなわち、トランジスタ120の近くに高熱伝導性絶縁体131を埋め込んでいることにより、トランジスタ120で発生した熱を効率よく逃がすことが可能となる。このため、温度による高周波利得や出力特性等のデバイス特性の劣化が生じにくくなる。また、トランジスタ120で発生した熱は高熱伝導性絶縁体131を通って放熱されるため、半導体装置が複数の素子を有する場合でも、他の素子との熱干渉の影響を抑制することができる。
【0032】
なお、図1においては、バッファ層111の少し上まで化合物半導体層110を除去したがこれに限らない。トランジスタ120として用いる二次元電子ガスが減少しない程度まで化合物半導体層110を除去してもよい。また、少なくとも、成長初期層であるバッファ層111の中で抵抗率の低い領域が取り除かれていることが好ましい。すなわち、基板100裏面から少なくともバッファ層111の厚さ方向の途中まで除去されていることが好ましい。
【0033】
次に、図2、3を参照して、本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法を説明する。図2、3は、半導体装置の製造方法を示す断面模式図である。
【0034】
まず、基板100上に、有機金属気相エピタキシ(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy:MOVPE)成長法によって、窒化物半導体材料を用い、化合物半導体層110を成長させる。具体的には、基板100上に、バッファ層111、チャネル層112、電子供給層113を順次成長させる。ここでは、基板100としてSi基板、チャネル層112としてGaN層、電子供給層113としてAlGaN層を用いる。以上の工程により、図2(a)に示す構成となる。
【0035】
次に、電子供給層113上に、ソース電極121及びドレイン電極123を形成する。ソース電極121及びドレイン電極123としては、Ti/Al等の金属を用いる。そして、プラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により、ソース電極121からドレイン電極123までの間において、電子供給層113上に第1表面保護膜124を堆積させる。すなわち、ソース電極121及びドレイン電極123は、第1表面保護膜124によって覆われず、露出している。ここでは、第1表面保護膜124としてSiN膜を用いる。そして、SiN膜を100nm程度堆積させる。以上の工程により、図2(b)に示す構成となる。
【0036】
そして、フッ素系ガスを用いドライエッチングにより、ソース電極121とドレイン電極123との間の一部の第1表面保護膜124を除去する。すなわち、後にゲート電極122が形成される領域に相当する一部の第1表面保護膜124を開口する。これにより、電子供給層113の一部が露出する。そして、電子線蒸着法により、第1表面保護膜124上にゲート電極122を形成する。また、ゲート電極122は、第1表面保護膜124の開口に埋設される。これにより、ゲート電極122と電子供給層113とが接する。ゲート電極122としては、Ni/Au等の金属を用いることができる。
【0037】
次に、プラズマCVD法により、ソース電極121からドレイン電極123までの間において、第1表面保護膜124上に第2表面保護膜125を成膜する。すなわち、ソース電極121及びドレイン電極123は、第2表面保護膜125によって覆われず、露出している。また、ソース電極121とゲート電極122の間、及びゲート電極122とドレイン電極123の間では、第1表面保護膜124は、第2表面保護膜125によって覆われる。そして、ゲート電極122は、第2表面保護膜125によって覆われる。ここでは、第2表面保護膜125としてSiN膜を用いる。そして、SiN膜を100nm程度成膜させる。これにより、トランジスタ120が形成され、図2(c)に示す構成となる。
【0038】
そして、基板100の裏面側を研削や研磨によって、100μm程度まで薄層化する。その後、基板100の裏面において、トランジスタ120の直下にあたる領域以外をフォトレジストによって覆う。すなわち、トランジスタ120の直下にあたる領域のみ、基板100の裏面が露出している。そして、塩素系ガスを用いたドライエッチングにより、基板100裏面から化合物半導体層110のチャネル層112に達するまで、基板100及び化合物半導体層110を除去する。これにより、化合物半導体層110において、バッファ層111が除去される。また、化合物半導体層110のチャネル層112の厚さ方向の一部も除去される。以上の工程により、除去領域130が形成され、図3(d)に示す構成となる。
【0039】
その後、スパッタ法により、除去領域130に高熱伝導性絶縁体131を堆積させる。また、基板100裏面側が平面状になるように、除去領域130には、高熱伝導性絶縁体131が埋設される。ここでは、高熱伝導性絶縁体131としてAlNを用いる。以上の工程により、図3(e)に示す構成となり、半導体装置が作製される。
【0040】
このように、トランジスタ120と対応する領域において、基板100及びバッファ層111を除去する。これにより、拡散層や意図せず形成された導電層が取り除かれる。従って、高耐圧化を実現でき、より高周波での動作が可能となる。そして、除去領域130に高熱伝導性絶縁体131を埋め込む。これにより、高熱伝導性絶縁体131を通して、トランジスタ120で生じた熱を効果的に放熱することができる。このように、本実施の形態にかかる半導体装置によれば、放熱性が向上し、さらに高耐圧特性と高周波特性に優れ高出力を得やすい半導体装置が実現できる。
【0041】
実施の形態2.
本実施の形態にかかる半導体装置は、実施の形態1にかかる半導体装置に低熱伝導性絶縁体を付加した構成を有する。ここで、図4を参照して、本実施の形態にかかる半導体装置について説明する。図4は、半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。なお、基本的な構成、製造方法等は、実施の形態1と同様なので、適宜、説明を簡略又は省略する。
【0042】
半導体装置の除去領域130には、高熱伝導性絶縁体131及び低熱伝導性絶縁体132が埋め込まれている。低熱伝導性絶縁体132としては、高熱伝導性絶縁体131よりも低い熱伝導度を有し、かつ良好な絶縁性を示す材料が用いられる。また、低熱伝導性絶縁体132として、基板100よりも低い熱伝導度を有する材料を用いることが好ましい。これにより、基板100への熱の伝導をさらに抑制することができる。低熱伝導性絶縁体132としては、酸化ケイ素、窒化ケイ素、樹脂材料等を用いることができる。ここでは、高熱伝導性絶縁体131としてAlN、低熱伝導性絶縁体132としてSiOを用いる。
【0043】
低熱伝導性絶縁体132は、除去領域130において、基板100と接する面に形成される。すなわち、除去領域130の側面に低熱伝導性絶縁体132が形成される。また、低熱伝導性絶縁体132は、基板100への熱の伝導を抑制することができれば、薄く形成することが好ましい。これにより、除去領域130を大きくすることなく、放熱を十分に行うことができる。そして、低熱伝導性絶縁体132の内側に、高熱伝導性絶縁体131が形成される。すなわち、高熱伝導性絶縁体131の側面は、低熱伝導性絶縁体132によって完全に取り囲まれる。換言すると、高熱伝導性絶縁体131と基板100の間に、低熱伝導性絶縁体132が設けられる。高熱伝導性絶縁体131は、チャネル層112と低熱伝導性絶縁体132に接する。また、高熱伝導性絶縁体131は、基板100とは接しない。
【0044】
トランジスタ120からの熱は、高熱伝導性絶縁体131を通って放熱される。本実施の形態では、低熱伝導性絶縁体132が基板100と高熱伝導性絶縁体131の間に設けられる。このため、高熱伝導性絶縁体131に伝導した熱が、高熱伝導性絶縁体131から基板100に伝導することを抑制することができる。すなわち、半導体装置が複数の素子を有する場合でも、他の素子との熱干渉の影響を抑制することができる。また、低熱伝導性絶縁体132は、トランジスタ120から高熱伝導性絶縁体131への放熱を妨げることがないように形成される。これにより、放熱効率を十分に保つことができる。
【0045】
次に、本実施の形態にかかる半導体装置の製造方法について説明する。まず、除去領域130の形成まで実施の形態1と同様に行う。すなわち、図2(a)〜図3(d)に示される工程を順次行う。その後、基板100の裏面側からプラズマCVD法により、低熱伝導性絶縁体132を成膜する。低熱伝導性絶縁体132としては、酸化膜を用いることができる。ここでは、低熱伝導性絶縁体132としてSiOを用いる。そして、パターニングされたレジストを用いて、チャネル層112と接する低熱伝導性絶縁体132、及び除去領域130以外の基板100と接する低熱伝導性絶縁体132を除去する。これにより、除去領域130の側面上に、低熱伝導性絶縁体132が残る。最後に、スパッタ法により、除去領域130に高熱伝導性絶縁体131を堆積させる。これにより、本実施の形態にかかる半導体装置が作製される。
【0046】
このように、高熱伝導性絶縁体131あるいは基板100より熱伝導度の低い低熱伝導性絶縁体132を高熱伝導性絶縁体131と基板100との間に配置する。ここでは、基板100として用いたSiより熱伝導度の低い酸化ケイ素を、Siと高熱伝導絶縁体131との間に配置する。これにより、熱干渉の影響が少なく、また、効果的に発熱を逃がすことのできる半導体装置が実現される。
【0047】
実施の形態3.
本実施の形態では、複数のトランジスタ120を横方向に並べた、マルチフィンガー構造にしている。これにより、大きな出力を得ることができる。すなわち、実施の形態1の半導体装置のユニットを複数隣接して並べた構成としている。ここで、図5を参照して、本実施の形態にかかる半導体装置について説明する。図5は、半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。ここでは、2つのユニットを並べた半導体装置について説明するが、3つ以上のユニットが並べられてもよい。なお、各ユニットの構成等は、実施の形態1と同様なので、適宜、説明を簡略又は省略する。
【0048】
半導体装置には、ソース電極121、ゲート電極122、ドレイン電極123、ゲート電極122、ソース電極121が順番に並んで形成される。すなわち、2つのゲート電極122は、それぞれ、ソース電極121及びドレイン電極123によって挟まれる。また、ドレイン電極123は、2つのゲート電極122によって挟まれる。また、第2表面保護膜125は、ソース電極121、ゲート電極122、及びドレイン電極123を覆うように形成される。そして、ソース電極121及びドレイン電極123上の第2表面保護膜125には、開口が形成される。
【0049】
それぞれのトランジスタ120に対応して、除去領域130が形成される。すなわち、1つのゲート電極122を挟む、ソース電極121とドレイン電極123との間に相当する領域に除去領域130がそれぞれ形成される。そして、それぞれの除去領域130に高熱伝導性絶縁体131が埋め込まれている。これにより、それぞれのトランジスタ120で発生した熱は、対応する高熱伝導性絶縁体131を通って放熱される。
【0050】
隣接するトランジスタ120に対応する高熱伝導性絶縁体131の間には、少なくとも一部に基板100が残っていることが好ましい。換言すると、隣接するトランジスタ120に対応する高熱伝導性絶縁体131は、一部で接していてもよい。また、隣接するトランジスタ120に対応する高熱伝導性絶縁体131は、それぞれ基板100によって完全に囲まれることがより好ましい。すなわち、隣接するトランジスタ120に対応する高熱伝導性絶縁体131は、互いに離間して設けられることがより好ましい。このように、各高熱伝導性絶縁体131の間に基板100が残っていることにより、隣接するトランジスタ120間の熱干渉をさらに効果的に防ぐことができる。
【0051】
このように、マルチフィンガー構造の半導体装置を構成して高い出力を得る場合に、横方向への熱干渉が防がれて、より放熱性に優れる。このため、複数のトランジスタ120を平面的に配置してマルチフィンガー構造として、高出力を得ることが可能となる。
【0052】
上記では、図5を参照して、半導体装置の要部のみについて説明した。次に、図5に示された要部を含む、半導体装置の全体の構成について図6を参照して説明する。図6は、半導体装置の全体の構成を示す断面模式図である。
【0053】
基板100及び高熱伝導性絶縁体131のうち、少なくともいずれか一方の裏面は、裏面金属140によって覆われる。ここでは、基板100及び高熱伝導性絶縁体131の裏面に、裏面金属140が形成される。裏面金属140は、接地されている。トランジスタ120の外側において、裏面金属140まで通じる貫通部が形成される。すなわち、貫通部では、第2表面保護膜125、第1表面保護膜124、化合物半導体層110、及び基板100が除去される。また、上記のように、高熱伝導性絶縁体131はトランジスタ120ごとに形成されるため、高熱伝導性絶縁体131と接触しないように、貫通部を形成することが容易になる。貫通部は、ゲート電極122とは反対側のソース電極121の近傍に形成される。貫通部において、化合物半導体層110及び基板100を貫通する部分には、貫通電極141が埋設される。貫通電極141は、高熱伝導性絶縁体131以外の領域にある基板100及び化合物半導体層110を貫通するように形成される。すなわち、貫通電極141と裏面金属140とは、互いに接する。
【0054】
第2表面保護膜125上には、ソース配線126が形成される。ソース配線126は、ソース電極121上の第2表面保護膜125の開口に埋設される。また、貫通部によって、ソース配線126と貫通電極141とが接続される。これにより、ソース電極121は、裏面金属140と電気的に接続されて接地される。また、化合物半導体層110には、アイソレーション領域142が設けられ、実施の形態1で説明したように、アイソレーション化がなされている。アイソレーション領域142は、トランジスタ120とは反対側の貫通電極141近傍に、それぞれ設けられる。アイソレーション領域142は、電子供給層113、及びチャネル層112の電子供給層113との界面付近に設けられる。
【0055】
このような構造にすることによって、半導体装置を小片化してパッケージ等に搭載する際に良好な接続性を得ることが可能となる。すなわち、裏面を接地面とするパッケージへの実装が可能となり、組立の自由度が向上する。また、裏面金属140を介して放熱することが可能となり、放熱効率がさらに向上する。そして、半導体装置の出力特性等が向上する。また、貫通電極141を設けることにより、接地を基板100側から得られる。このため、マイクロストリップ線路を用いたモノリシックマイクロ波集積回路(MMIC)の作製が可能となり、小型の半導体装置が実現される。
【0056】
また、裏面金属140を介して、基板100に冷却装置を接続してもよい。これにより、放熱効率がさらに向上し、出力特性等も向上する。なお、本実施の形態では、除去領域130に高熱伝導性絶縁体131のみを形成したが、実施の形態2と同様、低熱伝導性絶縁体132をさらに形成してもよい。これにより、トランジスタ120間の熱干渉をさらに効果的に防ぐことができ、より多くのトランジスタ120を用いて高出力を得ることができる。
【0057】
以上、発明の好ましい実施形態について記述したが、本発明は係る特性の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0058】
【図1】実施の形態1にかかる半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。
【図2】実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を示す断面模式図である。
【図3】実施の形態1にかかる半導体装置の製造方法を示す断面模式図である。
【図4】実施の形態2にかかる半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。
【図5】実施の形態3にかかる半導体装置の要部の構成を示す断面模式図である。
【図6】実施の形態3にかかる半導体装置の全体の構成を示す断面模式図である。
【図7】Si基板上に形成されたGaN−FETの構成を示す断面模式図である。
【符号の説明】
【0059】
10 導電性Si基板、11 バッファ層、12 GaN層、13 AlGaN層、
20 ソース電極、21 ゲート電極、22 ドレイン電極、23 SiN膜、
24 SiN膜、25 ソース配線、26 ドレイン配線、30 裏面金属、
100 基板、110 化合物半導体層、111 バッファ層、112 チャネル層、
113 電子供給層、120 トランジスタ、121 ソース電極、
122 ゲート電極、123 ドレイン電極、124 第1表面保護膜、
125 第2表面保護膜、126 ソース配線、130 除去領域、
131 高熱伝導性絶縁体、132 低熱伝導性絶縁体、140 裏面金属、
141 貫通電極、142 アイソレーション領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に形成された化合物半導体層と、
前記化合物半導体層を用いて作製されたトランジスタと、
前記基板の裏面から前記化合物半導体層の厚さ方向の途中まで除去された除去領域と、
前記除去領域に埋め込まれ、前記基板より高い熱伝導度を有する高熱伝導性絶縁体とを備える半導体装置。
【請求項2】
前記化合物半導体層は、前記基板との成長初期層を有し、
前記除去領域では、前記基板の裏面から少なくとも前記成長初期層の厚さ方向の途中まで除去されたことを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記成長初期層には、p型またはn型の導電性を示す領域が含まれていることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記基板がSi基板であり、
前記高熱伝導性絶縁体が前記Si基板より高い熱伝導度を有する材料であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記高熱伝導性絶縁体と前記基板との間に、前記高熱伝導性絶縁体より低い熱伝導度を有する低熱伝導性絶縁体が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項6】
複数の前記トランジスタを平面に配置し、各前記高熱伝導性絶縁体の間の少なくとも一部に前記基板が残っていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記基板及び前記高熱伝導性絶縁体のうち、少なくともいずれか一方が金属で覆われていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記高熱伝導性絶縁体以外の領域にある前記基板と前記化合物半導体層に貫通電極が設けられていることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項9】
前記化合物半導体層が窒化物半導体層であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置。
【請求項10】
基板上に化合物半導体層を形成する工程と、
前記化合物半導体層を有するトランジスタを作製する工程と、
前記基板の裏面から前記化合物半導体層の厚さ方向の途中まで除去された除去領域を形成する工程と、
前記除去領域に、前記基板より高い熱伝導度を有する高熱伝導性絶縁体を埋め込む工程とを備える半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−67662(P2010−67662A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−230573(P2008−230573)
【出願日】平成20年9月9日(2008.9.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】