説明

結晶化法及びバイオアベイラビリティ

ヒトの薬物送達システムにおける医薬組成物に適した、活性医薬成分の新規の形態の調製及びin vitro及びin vivo特徴付け。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本願は、2010年2月6日出願の米国仮特許出願第61/302,110号、2010年5月10日出願の第61/333,041号、2010年5月10日出願の第61/333,028号、2010年9月3日出願の第61/379,814号、2010年10月26日出願の第61/455,778号、2010年3月11日出願の第61/312,879号、2010年3月29日出願の第61/318,503号、及び2010年6月29日出願の第61,359,544号、2010年7月30日出願の非仮特許出願第12/847,568号、及び2010年7月30日出願のPCT特許出願PCT/US10/43916号及び2010年7月30日出願のPCT/US2010/043892号に対する優先権を主張し、上記各出願は参照により全体を本明細書に組み込むものとする。
【0002】
本開示は、透過性が不良で水溶性が乏しい薬品の新規の結晶形を生成することにより、このような薬品化合物の水溶性及び透水性を改善することに関する。新規の形には、共結晶、塩、水和物、溶媒和物、塩の溶媒和物、及びこれらの混合物が含まれるが、これらに限定されない。これらの新しい形のうち1つ又は複数を含む薬品送達システムに適切な製剤方法及び医薬組成物を開示する。
【背景技術】
【0003】
多くの生物薬剤分類システム(Biopharmaceutics Classification System;BCS)のクラスIII又はIVの薬品には、胃腸(GI)管膜透過性がなく、経口バイオアベイラビリティの不良につながる。このような薬品の透過性及びその後の経口バイオアベイラビリティを改善するために、様々な戦略が実行されてきた。例えば米国特許出願第20060068010号は、薬品と1つ又は複数のアミノ酸、少なくとも1つの粒子間親水性ポリマー、及び追加の即時放出性賦形剤との物理的固形混合物の顆粒化によって、薬品の透過性を改善し、その後にそのバイオアベイラビリティを向上させる製剤化方法について説明している。別の特許出願WO200602009A1号は、透過性不良のビスホスホネート薬品の経口バイオアベイラビリティの向上を開示し、これは例示的ビスホスホネートであるリセドロネートをエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)などのキレート剤及び他の賦形剤と混合して、バイオアベイラビリティが向上した経口投薬形態を作成した。別の出願では、WO2007093226号が薬品と変性アミノ酸(フェニル又はシクロヘキシルでのアミノ基のアシル化又はスルホン化)及び他の賦形剤との物理的混合物を生成することによって、イバンドロネートのバイオアベイラビリティを改善する方法について説明している。別の出願であるWO2003007916A1号は、透過性不良の薬品、すなわちビタミンDと経口的に製剤化され、ビタミンDの即時放出の1時間後に放出されるアレンドロネートのバイオアベイラビリティを改善する胃内滞留システムについて報告している。WO2006080780号は、アレンドロネートを生体適合性カチオンポリマー(すなわち水溶性キトサン)と最大でキトサン対薬品が10:1の重量比で混合することによって、アレンドロネートの透過性及びバイオアベイラビリティを改善しながら、その結果の混合物を固体又は液体の経口投薬形態に製剤化できる、更に別の方法を開示している。薬品材料の透過性を改善する追加の方法が、米国特許出願第2007/014319A1号で検討されており、ビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)と不活性成分(中鎖脂肪酸のエステルか、又は親油性ポリエチレングリコールエステル)との粉末混合物によって、経口投薬形態を製剤化している。同様の方法が米国特許出願第2007/0238707A1号に開示されており、中鎖長脂肪酸又はその誘導体(6〜20個の炭素原子の脂肪酸鎖)を、腸溶コーティングしたカプセル内で透過性が低い薬品(例えばゾレドロン酸)と物理的に混合している。
【0004】
(1−ヒドロキシ−2−イミダゾール−1−イル−1−ホスホノ−エチル)ホスホン酸として知られるゾレドロン酸は、以下の化学構造で示される。
【化1】

【0005】
ゾレドロン酸は、第三世代のビスホスホネートであり、有効性はそれ以前の世代をはるかに上回り、主に骨粗鬆症、パジェット病、高カルシウム血症の適応症、及び骨転移阻止に使用される。これは元々Novartisが開発し、ZOMETA(登録商標)及びReclast(登録商標)という商標名で一水化物として販売していた。ゾレドロン酸は、最初に2000年に高カルシウム血症を治療するためにカナダで認可された。その後、米国では、2001年に高カルシウム血症に、2002年に骨髄腫及び固形腫瘍からの骨転移に、及び2007年に骨粗鬆症及びパジェット病に対して使用するように認可された。癌のネオアジュバント療法又はアジュバント療法におけるゾレドロン酸の使用を調査するために、臨床試験も実行されてきており、現在も進行中である。Coleman他のBritish J Cancer、2010年、102(7):1099−1105、Gnant他のNew England J Medicine、2009年、360(17):679−691及びDavies他のJ Clinical Oncology、2010年、28(7s):Abstract 8021参照。ゾレドロン酸は、悪性の高カルシウム血症、多発性骨髄腫、及び固体腫瘍からの骨転移には、15分間にわたって4mgの静脈内(IV)用量として投与され、骨粗鬆症及びパジェット病には15分間にわたって5mgのIV用量が使用される。
【0006】
ゾレドロン酸は水及び0.1NのHCl溶液には溶けにくいが、0.1NのNaOHには支障なく溶ける。ゾレドロン酸は実際には様々な有機溶媒中で不溶性である。結晶化及び金属塩形成によってゾレドロン酸の新規の経口製剤を生成し、その水溶性、透過性、及びその後の経口バイオアベイラビリティを改善するために、多くの努力がされてきた。結晶性三水和物が米国特許出願第2006/0178439A1号及び国際特許出願WO2007/032808号で開示されている。ゾレドロン酸の水和の程度が様々な7つの水和形、1つの非晶形、3つのモノナトリウム塩、及び11のジナトリウム塩も、特許出願WO2005/005447A2号で開示されている。Na、Mg2+、Zn2+を含むゾレドロン金属塩がDrugs of the Futureという雑誌で報告されている(Sorbera他、Drugs of the Future、2000年、25(3):259〜268)。ゾレンドロネート、ゾレンドロニック、又はゾレドロン塩は、ゾレドロン酸のイオン形を表す。Novartisの特許出願WO2008/064849A1号は、2個のCa2+塩、2個のZn2+塩、1個のMg2+塩、更に一水和物、三水和物、非晶形、及び無水形を含む追加の金属塩を開示している。
【0007】
ゾレドロン酸に関する米国食品医薬品局(FDA)の認可審査概要(SBA)によると、経口バイオアベイラビリティの不良(約1%)は、GI管の透過性不良が一因である。上部腸管では不溶性の金属錯体が形成され、その相手はカルシウムが最も一般的であることも分かった。ゾレドロン酸が重度の胃腸の刺激を引き起こすことも示されている。
【0008】
ゾレドロン酸の経口バイオアベイラビリティを改善しようとする以上の試みはすべて、新規の固体形を生成するか、又はGI管の透過性を向上させた不活性成分に薬品を混合させることによって、水溶性を改善することに集中している。水溶性を改善しても、ゾレドロン酸のバイオアベイラビリティは改善されなかった。何故なら、不溶性ゾレドロンカルシウム錯体の形成を防止する可能性が低かったからである。他方で、透過性不良の薬品と不活性の透過性促進物質との粉末混合物は、薬品のバイオアベイラビリティを改善した。様々な粒子サイズ及びサイズ分布の様々な材料を混合するこの方法は、ブレンド/物理的混合物の均一性が不良になることがある。混合物の成分が、搬送中に又は揺れ及び振動で分離することもあった。また、粉末ブレンドはブレンドバッチの均一性を確保するために厳格なバッチ間の一貫性を必要とする。
【0009】
特に保健医療の全体的費用を削減するという目標の見地から、経口薬の使用が増加する傾向は続いている。あるいは、腫瘍学を含む様々な治療分野で、すべての投薬が更に好まれてきている。水溶性不良及び/又は透過性不良の薬品の経口投薬形態が生成される可能性があることは明白である。このような例の1つが、透過性不良の結果として経口バイオアベイラビリティが低いために、静脈内投与のみが認可されたゾレドロン酸である。医薬的に許容し得る及び/又は認可されたコフォーマーを使用してAPIと水素又はイオン結合することにより、可溶性及び/又は透過性が改善された新規の分子錯体(例えば共結晶、塩、溶媒和物、及びこれらの混合物)を生成することができる。これらの新規の分子錯体は、BCSのクラスIII及びIV薬品の新規の経口投薬形態を開発する際に使用することができた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、2つの方法を使用して低い経口バイオアベイラビリティの問題に対処している。第1の方法は、単結晶構造内に薬品と特定の1つ又は複数の賦形剤(コフォーマー)を含む分子錯体の形態の意図的な分子設計である。このような設計の利点は、往々にして粉末ブレンドが被るバッチ間のブレンドの均一性と粒子の分離の問題を軽減できることである。また、本発明は、(薬品と賦形剤で構成された)固体剤形の製造を簡素化し、したがって一実施形態では、最終的な固体剤形が分子錯体の微粒子又は粉末になる。また、その結果となる分子錯体は、親薬品又はコフォーマー又はその物理的混合物と比較して、非常に異なる物理化学的特性を有する。これらの特性には、融点、熱及び電気伝導性、水溶性、溶解速度及びGI管膜の透過性が含まれるが、これらに限定されない。第2の方法は、BCSクラスIII及びIV薬品の低い透過性の問題に向けられている。この方法は、透過性が低い薬品を、透過性及びその後の経口バイオアベイラビリティを増大させることができるアミノ酸と化合させることを含む。
【0011】
本開示は、溶解性、溶解速度の改善、特にバイオアベイラビリティの向上をもたらす透過性の改善など、物理化学的特性を改善したゾレドロン酸などのAPIの新しい形態を生成することを指向する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様は、共結晶、塩、塩の共結晶及びこれらの溶媒和物(水和物及び混合した溶媒和物を含む)の形態のAPIの新規の分子錯体(例えばゾレドロン酸)を含む。また、開示は、分子錯体の作成プロセス及び使用方法を更に含む。本発明は、分子錯体及び追加又は過剰コフォーマーを含む組成物を更に指向し、その作成プロセス及び使用方法を含む。
【0013】
本発明は、BCSのクラスIII及びIVの薬品及び「追加」又は「過剰」コフォーマーを含む組成物を更に指向する。この態様では、コフォーマーの役割は機能的賦形剤としての役割である。本発明の追加のコフォーマーは特にアミノ酸、更に特段にはリジン又はグリシン、及びより特段にはリジンであり、コフォーマー、特にリジン又はグリシン、より特段にはリジンは、BCSのクラスIII及びIVの薬品の経口バイオアベイラビリティを増大させる。
【0014】
別の態様では、本発明は分子錯体を含む組成物を提供し、分子錯体はAPI及び少なくとも1つのコフォーマーを含む。一実施形態では、分子錯体は塩である。一実施形態では、塩は結晶である。別の実施形態では、分子錯体は共結晶である。別の実施形態では、分子錯体は塩の共結晶である。別の実施形態では、分子錯体はAPIと1つのコフォーマーとの間の結晶質2成分分子錯体である。別の実施形態では、分子錯体はAPI及び少なくとも1つのコフォーマーを含む結晶質3成分分子錯体である。他の実施形態では、結晶質3成分分子錯体はAPI、第1のコフォーマー及び第2の(異なる)コフォーマーで構成される。他の実施形態では、結晶質3成分分子錯体はAPI、コフォーマー及び溶媒で構成される。他の実施形態では、溶媒は水である。
【0015】
一態様では、コフォーマーとAPIのモル比は約1:1である。別の態様では、コフォーマーはAPIに対してモル過剰の状態である。一実施形態では、コフォーマーとAPIのモル比は約2:1と10:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1と約5:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1である。別の実施形態では、比率は約3:1である。別の実施形態では、比率は約4:1である。別の実施形態では、比率は約5:1である。
【0016】
別の実施形態では、APIはコフォーマーに対してモル過剰の状態である。一実施形態では、APIとコフォーマーのモル比は約2:1と約10:1の間である。別の実施形態では、モル比は約2:1と約5:1の間である。別の実施形態では、モル比は約2:1である。別の実施形態では、モル比は約3:1である。別の実施形態では、モル比は約4:1である。別の実施形態ではモル比は約5:1である。
【0017】
別の態様では、本発明の組成物は、APIとの分子錯体の形態ではない「追加のコフォーマー」を更に含む。一実施形態では、追加のコフォーマーと、APIとの分子複合体を形成するコフォーマー(すなわち「分子錯体コフォーマー」)とは同じである。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとは異なる。別の実施形態では、追加のコフォーマーは結晶質である。別の実施形態では、追加のコフォーマーは非晶質である。一実施形態では、組成物中の追加のコフォーマーの量は、分子錯体コフォーマーの量より多い。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約2:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、比率は約2000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約1000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約750:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約200:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約175:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約150:1から約250:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約250:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約200:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約200:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約150:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約5:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約10:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約11:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約25:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約75:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約5:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約10:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約11:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約12:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約13:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約14:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約15:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約25:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約35:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は少なくとも2:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも5:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも10:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも11:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも12:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも13:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも14:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも15:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも25:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも35:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも50:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも65:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも75:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも85:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも100:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも125:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも150:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも175:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも200:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも225:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも250:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも275:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも500:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも750:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも100:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも2000:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも3000:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも4000:1である。
【0018】
別の態様では、本発明はAPI及び追加のコフォーマーを含む組成物を提供し、APIは、遊離酸又は遊離塩基として遊離形で存在するか、又は追加のコフォーマーとは異なる1つ又は複数のコフォーマーとの塩又は共結晶として存在する。一実施形態では、組成物中に存在する追加のコフォーマーの量は、組成物中に存在するAPIの量を超過する。別の実施形態では、追加のコフォーマーとAPIとの質量比は約2:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、比率は約2000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、比率は約1000:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約1000:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約750:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約500:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約200:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約175:1から約275:1の間である。別の実施形態では、比率は約150:1から約250:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約250:1の間である。別の実施形態では、比率は約100:1から約200:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約200:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約150:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約5:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約10:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約11:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約11:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約12:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約13:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約14:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約15:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約25:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約75:1から約100:1の間である。別の実施形態では、比率は約2:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約5:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約10:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約11:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約12:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約13:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約14:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約15:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約25:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は約35:1から約50:1の間である。別の実施形態では、比率は少なくとも2:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも5:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも10:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも11:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも12:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも14:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも14:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも15:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも25:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも35:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも50:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも65:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも75:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも85:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも100:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも125:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも150:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも175:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも200:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも225:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも250:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも275:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも500:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも750:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも1000:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも2000:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも3000:1である。別の実施形態では、比率は少なくとも4000:1である。
【0019】
特定の実施形態では、本発明は表11の組成物を提供する。
【0020】
別の態様では、本発明のコフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのバイオアベイラビリティを少なくとも10%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを少なくとも25%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを少なくとも75%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを少なく2倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを少なくとも3倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの経口バイオアベイラビリティを少なくとも5倍増大させる。
【0021】
別の態様では、コフォーマーはAPIのCmaxを増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも10%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも25%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも75%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも2倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも3倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIのCmaxを少なくとも5倍増大させる。
【0022】
別の態様では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも10%短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも25%短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも75%短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも2分の1短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも3分の1短縮する。一実施形態では、コフォーマーはAPIのTmaxまでの時間を少なくとも5分の1短縮する。
【0023】
別の態様では、コフォーマーは小腸中のAPIの透過性を増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも10%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも25%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも75%増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも2倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも3倍増大させる。一実施形態では、コフォーマーはAPIの透過性を少なくとも5倍増大させる。
【0024】
本発明の別の態様は、本発明の分子錯体を形成するためにAPIをコフォーマーと接触させるステップを含むAPIの透過性を向上させる方法を提供する。
【0025】
本発明の別の態様は、本発明の分子錯体を形成するためにAPIをコフォーマーと接触させるステップを含むAPIの経口バイオアベイラビリティを向上させる方法を提供する。
【0026】
本発明の別の態様は、本発明の医薬組成物を形成するためにAPIをコフォーマーと化合させるステップを含むAPIの透過性を向上させる方法を提供する。
【0027】
本発明の別の態様は、本発明の医薬組成物を形成するためにAPIをコフォーマーと化合させるステップを含むAPIの経口バイオアベイラビリティを向上させる方法を提供する。
【0028】
本発明の特定の実施形態では、APIはアバカビル、アカルボース、アセタゾラミド、アシクロビル、アルブテロール(サルブタモール)、アロプリノール、アミロライド、アミスルプリド、アムロジピン、アモキシシリン、アンフェタミン、アテノロール、アトロピン、アザチオプリン、ベンセラジド、ベンズニダゾール、カモスタット、カプトプリル、セフジニル、塩酸セフォチアムヘキセチル、セフプロジル、セフロキシムアキセチル、クロラムフェニコール、シメチジン、シプロフロキサシン、コデイン、コルヒチン、シクロホスファミド、ダプソン、デキサメタゾン、ジダノシン、ジエチルカルバマジン、メチオニン、ドラセトロン、ドキシフルリジン、ドキシサイクリン、エルゴノビン、エチルコハク酸エリスロマイシン、エタンブトール、エトスクシミド、ファモチジン、フルコナゾール、葉酸、フロセミド、フルスルチアミン、ガバペンチン、グリピジド、グラニセトロン、グリセオフルビン、ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、イミダプリル、イソニアジド、ラミブジン、L−カルボシステイン、レベチラセタム、レボフロキサシン、リネゾリド、リシノプリル、ロサルタン、メトトレキサート、メチルドパ、S−メチルメチオニン、メトクロプラミド、メトロニダゾール、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ニコランジル、ニフルチモックス、ニトロフラントイン、ニザチジン、ナイスタチン、オンダンセトロン、オセルタミビル、オキスカルバゼピン、ペニシラミン、ペリンドプリル、フェノバルビタール、フェノキシメチルペニシリン、プラバスタチンナトリウム、プレドニゾロン、プリマキン、プロカテロール、プロピルチオウラシル、偽エフェドリン、ピラジンアミド、臭化ピリドスチグミン、塩酸ピリドキシン、ラニチジン、リバビリン、リボフラビン、リザトリプタン、スタブジン、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルタミシリン、スマトリプタン、タルチレリン、テガフール、テノホビルジソプロキシル、テオフィリン、チアミン、トリメタジジン、トリメトプリム、ボグリボーズ、ジドブジン、ゾルミトリプタン、アセチルカルニチン、カペシタビン、セファクロール、セフィキシム、セフメタゾール、セフポドキシムプロキセチル、セフロキサジン、アルホスセラート、シラザプリル、臭化シメトロピウム、ジアセレイン、エルドステイン、ファムシクロビル、ゲミフロキサシン、レボスルピリド、ナブメトン、オキシラセタム、フェンジメトラジン、ラベプラゾール、酢酸ロキサチジン、タムスロシン、テラゾシン、チオクト酸、トスフロキサシン、トリフルサル、ザルトプロフェン、エチドロン酸、ゾレドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸又はイバンドロン酸である。
【0029】
本発明の一態様では、コフォーマーは、ナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン、及びグリシンからなる群から選択される。
【0030】
本発明の一態様では、コフォーマーはアミノ酸である。一実施形態では、コフォーマーはL−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはDL−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはD−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはグリシンである。
【0031】
本発明の別の態様は医薬組成物を提供し、医薬組成物は本発明の組成物を含む。一態様では、医薬組成物は少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤を更に含む。別の態様では、医薬組成物は本発明の分子錯体で構成される。別の態様では、医薬組成物は本発明の分子錯体と追加のコフォーマーで構成される。別の態様では、医薬組成物は経口投薬形態である。別の態様では、医薬組成物は単位用量である。
【0032】
本発明の別の態様は、APIを要する疾病の治療又は予防方法を提供し、この方法は、APIを必要とする患者に、治療有効量の本発明の医薬組成物を投与するステップを含む。一態様では、この方法はこのような疾病を治療するためのものである。別の態様では、この方法はこのような疾病を予防するためのものである。
【0033】
本発明の別の態様は、APIを要する疾病の治療又は予防に使用する本発明の医薬組成物を含む薬物を提供する。一態様では、薬物はこのような疾病の治療に使用するためのものである。別の態様では、薬物はこのような疾病の予防に使用するためのものである。
【0034】
図面、表及び実施例で説明される変形を含め、本開示で開示される形態の明白な変形は、本開示の当業者には容易に明白であり、このような変形は本発明の一部と見なされる。
【0035】
本発明の様々な態様及び実施形態は、任意の一貫した方法で化合物を明示的に提供する。何故なら、このような化合物は本明細書を過度に長引かせるからである。例えば、API又はコフォーマーの量に与えられる範囲は、個々のAPIとコフォーマーの組合せのいずれにも当てはまり、したがってその各々を本発明の特定の実施形態と見なされたい。範囲ごとにこのようなAPI又はコフォーマーの組合せを列挙すると、本明細書を不必要に長くすることになる。
【0036】
実施例を含む以下の詳細な説明は、添付図面及び表を参照しながら進められるが、本発明を例示するものであり、これを限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】(A=ゾレドロン酸、ゾレドロンナトリウム塩、及び水の錯体)、(B=NaCl)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図2】ゾレドロン酸、ゾレドロンナトリウム塩、及び水を含む錯体のFTIRスペクトルである。
【図3】(C=ゾレドロンアンモニウム塩と水の錯体)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図4】ゾレドロンアンモニウム塩と水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図5】(D=ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体)、(E=L−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図6】ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図7】(F=ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体)、(G=DL−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図8】ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルを示す。
【図9】(H=ゾレドロン酸、ゾレドロン、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体)、(G=DL−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図10】ゾレドロン酸、ゾレドロン、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図11】(I=ゾレドロン、ニコチンアミド、及び水の錯体)、(J=ニコチンアミド)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図12】ゾレドロン、ニコチンアミド、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図13】(K=ゾレドロン、アデニン、及び水の錯体)、(L=アデニン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図14】ゾレドロン、アデニン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図15】(M=ゾレドロン及びグリシンの錯体)、(N=グリシン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図16】ゾレドロン及びグリシンの錯体のFTIRスペクトルである。
【図17】(O=ゾレドロン2アンモニア水錯体)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図18】ゾレドロン2アンモニア水錯体のFTIRスペクトルである。
【図19】(P=ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体)、(G=DL−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図20】ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図21】(R=ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体)、(G=DL−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図22】ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図23】(R=ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体)、(G=DL−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図24】ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図25】(Q=ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体)、(E=L−リジン)、(Z1=ゾレドロン酸一水和物)、及び(Z3=ゾレドロン酸三水和物)のPXRD回折図を示す。
【図26】ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体のFTIRスペクトルである。
【図27】IV、口腔、及び十二指腸内(ID)経路を介して送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の24時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図28】経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の4時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図29】ID送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の4時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図30】経口胃管栄養法により送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の24時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図31】経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の4時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図32】経口送達される親ゾレドロン酸及び選択されたゾレドロン酸の錯体の4時間ラット血漿PKプロファイルを示す。
【図33】IV及び経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体のイヌ血清PKプロファイルを示す。
【図34】IV及び経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の4時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図35】溶腸性及び非溶腸性被覆カプセルを使用してIV及び経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体のイヌ血清PKプロファイルを示す。
【図36】溶腸性及び非溶腸性被覆カプセルを使用してIV及び経口送達される親ゾレドロン酸及びゾレドロン酸の錯体の6時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図37】溶腸性及び非溶腸性被覆硬ゼラチンカプセルのイヌ血清PKデータを示す。
【図38】IV及び経口送達されるゾレドロン酸錯体の24時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図39】IV及び経口送達されるゾレドロン酸錯体の4時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図40】経口送達されるゾレドロン酸錯体の4時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図41】経口送達されるゾレドロン酸錯体の24時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図42】経口送達されるゾレドロン酸錯体の4時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図43】経口送達されるゾレドロン酸錯体の24時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図44】経口送達される過剰コフォーマーとのゾレドロン酸錯体の4時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【図45】経口送達される過剰コフォーマーとのゾレドロン酸錯体の24時間イヌ血清PKプロファイルを示す。
【発明を実施するための形態】
【0038】
新規のAPI形態及び製剤は、医薬品の性能特徴を改善する機会を提供する。本開示は、水溶性、溶解速度の改善、特に透過性及びバイオアベイラビリティの向上など、物理化学的特性を改善した活性医薬成分(API)の新しい形態を指向する。
【0039】
「活性医薬成分」すなわち「API」とは、生物学的に活性である医薬品中の物質を指す。
【0040】
本明細書では、「治療」という用語は、疾病の1つ又は複数の症状又は特徴を緩和、軽減又は抑止することを意味し、疾病の進行を治癒、待期、予防、又は遅延させることができる。「治療有効量」という用語は、所望の生物学的又は薬理反応を誘発する薬品の量、すなわち上記疾病を治療するのに十分な量を意味するものとする。
【0041】
「患者」という用語は哺乳類、特にヒトを含む。一実施形態では、患者はヒトである。別の実施形態では、患者はヒトのオスである。別の実施形態では、患者はヒトのメスである。
【0042】
「賦形剤」という用語は、医薬的に活性な成分のキャリアとして使用され、医薬的に許容し得る不活性物質を指し、粘着防止剤、結合剤、コーティング、崩壊剤、充填剤、希釈剤、香料、膨張性物質、着色料、滑剤、分散剤、湿潤剤、潤滑剤、保存剤、吸収剤及び甘味料を含む。賦形剤の選択は、特定の投与モード及び剤形の性質のような要素に依存する。「機能的賦形剤」という用語は、例えば吸収性を向上させる、例えば傍細胞及び/又は経細胞透過性を向上させるか、又は水溶性を向上させることによって薬品の経口バイオアベイラビリティを改善する賦形剤を指す。
【0043】
「経口バイオアベイラビリティ」という用語は、AUCoral・用量i.v./AUCi.v.・用量oral・100%と定義される。
【0044】
「有意な」又は「有意に」という用語は、t検定によって有意水準0.05で決定される。
【0045】
「分子錯体」という用語は、相互に結合された2つ以上の固有の分子(共結晶の場合)又はイオン(塩の場合)で構成された材料を指し、分子/イオンの一方はAPIであり、別の分子/イオンはコフォーマーである。APIとコフォーマーは、イオン結合(塩の場合)又は水素結合(共結晶の場合)、又は塩の共結晶の場合はイオン結合と水素結合両方の組合せにより結合される。πスタッキング、ゲスト−ホスト錯体形成及びファンデルワールス相互作用などの他の分子認識モードも存在し得る。この用語は、溶媒和物とその水和物なども含む。
【0046】
「共結晶」という用語は、室温で固体である2つ以上の固有の分子で構成された結晶質材料を指し、分子の1つはAPIであり、分子の1つはコフォーマーであって、APIとコフォーマーは室温で両方とも固体であり、水素結合によって相互に結合される。πスタッキング、ゲスト−ホスト錯体形成及びファンデルワールス相互作用などの他の分子認識モードも存在し得る。この用語は、共結晶の溶媒和物、すなわち溶媒共結晶とその水和物などを含む。
【0047】
「塩」という用語は、酸と塩基の中和反応に由来するイオン化合物を指し、本発明の組成物の場合、イオンの一方はAPIであり、電荷が反対のイオンの一方はコフォーマーであって、それにより生成物は中性になる(正味電荷がない)。
【0048】
「コフォーマー」という用語は、「分子錯体コフォーマー」または「追加のコフォーマー」(「過剰コフォーマー」)のいずれか(又は両方)を指す。「分子錯体コフォーマー」という用語は、APIとの分子錯体の成分であるコフォーマーを指す。「追加のコフォーマー」又は「過剰コフォーマー」という用語は、分子錯体の一部としてAPIに結合されていない、すなわちコフォーマーが「機能的賦形剤」である本発明のコフォーマーを指す。「追加のコフォーマー」又は「過剰コフォーマー」は、「分子錯体コフォーマー」に追加して存在するか、又は「分子錯体コフォーマー」がない状態で(例えばAPIが遊離酸又は遊離塩基である場合に)存在し得る。
【0049】
「単位用量」という用語は、患者に1回の用量で投与されるAPIの量を指す。
【0050】
本発明は、一部は透過性が増大した医薬組成物を指向する。一態様では、透過性の増大は、APIを含む医薬組成物にコフォーマーを添加することによって達成され、ここでコフォーマーはアミノ酸である。
【0051】
一態様では、APIはアミノ酸又は他のコフォーマーとの分子錯体の形態である。別の態様では、アミノ酸の一部は(分子錯体コフォーマーとして)APIとの分子錯体の形態であり、一部は(追加のコフォーマーとして)APIに結合されない。一実施形態では、API−アミノ酸分子錯体は共結晶である。別の実施形態では、APIとアミノ酸の分子錯体は塩である。一実施形態では、塩は結晶質である。別の実施形態では、APIに結合しないアミノ酸は(追加のコフォーマーとしてのみ)結晶質である。
【0052】
別の態様では、本発明はアミノ酸とAPIを含む医薬組成物を提供し、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品である。一実施形態では、APIはアバカビルである。別の実施形態では、APIはアカルボースである。別の実施形態では、APIはアセタゾラミドである。別の実施形態では、APIはアシクロビルである。別の実施形態では、APIはアルブテロール(サルブタモール)である。別の実施形態では、APIはアロプリノールである。別の実施形態では、APIはアミロライドである。別の実施形態では、APIはアミスルプリドである。別の実施形態では、APIはアムロジピンである。別の実施形態では、APIはアモキシシリンである。別の実施形態では、APIはアンフェタミンである。別の実施形態では、APIはアテノロールである。別の実施形態では、APIはアトロピンである。別の実施形態では、APIはアザチオプリンである。別の実施形態では、APIはベンゼラジドである。別の実施形態では、APIはベンズニダゾールである。別の実施形態では、APIはカモスタットである。別の実施形態では、APIはカプトプリルである。別の実施形態では、APIはセフジニルである。別の実施形態では、APIは塩酸セフォチアムヘキセチルである。別の実施形態では、APIはセフプロジルである。別の実施形態では、APIはセフロキシムアキセチルである。別の実施形態では、APIはクロラムフェニコールである。別の実施形態では、APIはシメチジンである。別の実施形態では、APIはシプロフロキサシンである。別の実施形態では、APIはコデインである。別の実施形態では、APIはコルヒチンである。別の実施形態では、APIはシクロホスファミドである。別の実施形態では、APIはダプソンである。別の実施形態では、APIはデキサメタゾンである。別の実施形態では、APIはジダノシンである。別の実施形態では、APIはジエチルカルバマジンである。別の実施形態では、APIはメチオニンである。別の実施形態では、APIはドラセトロンである。別の実施形態では、APIはドキシフルリジンである。別の実施形態では、APIはドキシサイクリンである。別の実施形態では、APIはエルゴノビンである。別の実施形態では、APIはエチルコハク酸エリスロマイシンである。別の実施形態では、APIはエタンブトールである。別の実施形態では、APIはエトスクシミドである。別の実施形態では、APIはファモチジンである。別の実施形態では、APIはフルコナゾールである。別の実施形態では、APIは葉酸である。別の実施形態では、APIはフロセミドである。別の実施形態では、APIはフルスルチアミンである。別の実施形態では、APIはガバペンチンである。別の実施形態では、APIはグリピジドである。別の実施形態では、APIはグラニセトロンである。別の実施形態では、APIはグリセオフルビンである。別の実施形態では、APIはヒドララジンである。別の実施形態では、APIはヒドロクロロチアジドである。別の実施形態では、APIはイミダプリルである。別の実施形態では、APIはイソニアジドである。別の実施形態では、APIはラミブジンである。別の実施形態では、APIはL−カルボシステインである。別の実施形態では、APIはレベチラセタムである。別の実施形態では、APIはレボフロキサシンである。別の実施形態では、APIはリネゾリドである。別の実施形態では、APIはリシノプリルである。別の実施形態では、APIはロサルタンである。別の実施形態では、APIはメトトレキサートである。別の実施形態では、APIはメチルドパである。別の実施形態では、APIはS−メチルメチオニンである。別の実施形態では、APIはメトクロプラミドである。別の実施形態では、APIはメトロニダゾールである。別の実施形態では、APIはモキシフロキサシンである。別の実施形態では、APIはナリジクス酸である。別の実施形態では、APIはニコランジルである。別の実施形態では、APIはニフルチモックスである。別の実施形態では、APIはニトロフラントインである。別の実施形態では、APIはニザチジンである。別の実施形態では、APIはナイスタチンである。別の実施形態では、APIはオンダンセトロンである。別の実施形態では、APIはオセルタミビルである。別の実施形態では、APIはオキスカルバゼピンである。別の実施形態では、APIはペニシラミンである。別の実施形態では、APIはペリンドプリルである。別の実施形態では、APIはフェノバルビタールである。別の実施形態では、APIはフェノキシメチルペニシリンである。別の実施形態では、APIはプラバスタチンナトリウムである。別の実施形態では、APIはプレドニゾロンである。別の実施形態では、APIはプリマキンである。別の実施形態では、APIはプロカテロールである。別の実施形態では、APIはプロピルチオウラシルである。別の実施形態では、APIは偽エフェドリンである。別の実施形態では、APIはピラジンアミドである。別の実施形態では、APIは臭化ピリドスチグミンである。別の実施形態では、APIは塩酸ピリドキシンである。別の実施形態では、APIはラニチジンである。別の実施形態では、APIはリバビリンである。別の実施形態では、APIはリボフラビンである。別の実施形態では、APIはリザトリプタンである。別の実施形態では、APIはスタブジンである。別の実施形態では、APIはスルファジアジンである。別の実施形態では、APIはスルファメトキサゾールである。別の実施形態では、APIはスルタミシリンである。別の実施形態では、APIはスマトリプタンである。別の実施形態では、APIはタルチレリンである。別の実施形態では、APIはテガフールである。別の実施形態では、APIはテノホビルジソプロキシルである。別の実施形態では、APIはテオフィリンである。別の実施形態では、APIはチアミンである。別の実施形態では、APIはトリメタジジンである。別の実施形態では、APIはトリメトプリムである。別の実施形態では、APIはボグリボーズである。別の実施形態では、APIはジドブジンである。別の実施形態では、APIはゾルミトリプタンである。別の実施形態では、APIはアセチルカルニチンである。別の実施形態では、APIはカペシタビンである。別の実施形態では、APIはセファクロールである。別の実施形態では、APIはセフィキシムである。別の実施形態では、APIはセフメタゾールである。別の実施形態では、APIはセフポドキシムプロキセチルである。別の実施形態では、APIはセフロキサジンである。別の実施形態では、APIはアルホスセラートである。別の実施形態では、APIはシラザプリルである。別の実施形態では、APIは臭化シメトロピウムである。別の実施形態では、APIはジアセレインである。別の実施形態では、APIはエルドステインである。別の実施形態では、APIはファムシクロビルである。別の実施形態では、APIはゲミフロキサシンである。別の実施形態では、APIはレボスルピリドである。別の実施形態では、APIはナブメトンである。別の実施形態では、APIはオキシラセタムである。別の実施形態では、APIはフェンジメトラジンである。別の実施形態では、APIはラベプラゾールである。別の実施形態では、APIは酢酸ロキサチジンである。別の実施形態では、APIはタムスロシンである。別の実施形態では、APIはテラゾシンである。別の実施形態では、APIはチオクト酸である。別の実施形態では、APIはトスフロキサシンである。別の実施形態では、APIはトリフルサルである。別の実施形態では、APIはザルトプロフェンである。別の実施形態では、APIはエチドロン酸である。別の実施形態では、APIはゾレドロン酸である。別の実施形態では、APIはクロドロン酸である。別の実施形態では、APIはチルドロン酸である。別の実施形態では、APIはパミドロン酸である。別の実施形態では、APIはアレンドロン酸である。別の実施形態では、APIはリセドロン酸である。別の実施形態では、APIはイバンドロン酸である。以上のAPIの各々で、本発明と矛盾しない場合、名前は遊離形、更に塩、共結晶、及び/又は溶媒和物を含む。
【0053】
一態様では、アミノ酸は標準アミノ酸である。特定の実施形態では、アミノ酸はイソロイシン、アラニン、ロイシン、アスパラギン、リジン、アスパラギン酸、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、グルタミン酸、トレオニン、グルタミン、トリプトファン、グリシン、バリン、プロリン、セリン、チロシンアルギニン又はヒスチジンである。別の実施形態では、アミノ酸はセレノシステイン、オルニチン又はタウリンである。さらなる特定の実施形態では、アミノ酸はL形(例えばL−リジン)である。他の特定の実施形態では、アミノ酸はD形(例えばD−リジン)である。他の特定の実施形態では、アミノ酸はDL形(例えばDL−リジン)である。
【0054】
一実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はリジン又はグリシンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はD−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はDL−リジンである。他の特定の実施形態では、組成物は表11の組成物である。
【0055】
一態様では、アミノ酸を含む本発明の組成物は、(アミノ酸がない対応する組成物と比較して)APIの透過性を増大させている。一実施形態では、アミノ酸を含む組成物はAPIの傍細胞輸送を増大させている。別の実施形態では、アミノ酸を含む組成物はAPIの経細胞輸送を増大させている。透過性が増大する結果、APIのバイオアベイラビリティが増大する。したがって、本発明の組成物は経口投薬形態にとって特に有利である。
【0056】
一態様では、アミノ酸を含む本発明の医薬組成物は、(アミノ酸がない対応する組成物と比較して)APIの経口バイオアベイラビリティを増大させている。一実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも10%である。別の実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも25%である。別の実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも50%である。別の実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも75%である。別の実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも2倍である。別の実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は少なくとも3倍である。
【0057】
一態様では、経口バイオアベイラビリティの増大の大部分は、アミノ酸の存在によるものである。一実施形態では、分子錯体コフォーマーとして、及び/又は追加のコフォーマーとしてのアミノ酸は、APIの経口バイオアベイラビリティを有意に増大させる医薬組成物の唯一の成分である。一実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は、追加の賦形剤、例えば親水性粒内ポリマーを必要とせずに達成される。
【0058】
本発明の別の態様は、APIの透過性を向上させる方法であって、本発明の医薬組成物を形成するためにAPIをアミノ酸と化合させるステップを含む方法を提供する。別の態様では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品である。一実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はDL−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はD−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はグリシンである。
【0059】
一態様では、医薬組成物はAPI及びアミノ酸で構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、医薬組成物はBCSのクラスIII又はIVの薬品及び1つ又は複数のアミノ酸で構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、医薬組成物はBCSのクラスIII又はIVの薬品及びL−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。別の実施形態では、医薬組成物はBCSのクラスIII又はIVの薬品及びDL−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。さらなる態様では、医薬組成物はBCSのクラスIII又はIVの薬品及びD−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。本発明の一実施形態では、コフォーマーはグリシンである。別の実施形態では、医薬組成物は少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤を更に含む。
【0060】
一態様では、医薬組成物は経口投薬形態である。一実施形態では、経口投薬形態は固体の経口投薬形態である。一実施形態では、経口投薬形態は液体の経口投薬形態である。一実施形態では、液体の経口投薬形態は溶液である。別の実施形態では、液体の経口投薬形態は懸濁液である。一実施形態では、経口投薬形態は半固体の経口投薬形態である。
【0061】
別の態様では、医薬組成物は単位用量である。一実施形態では、単位用量は少なくとも100mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも250mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも750mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも100mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1250mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1750mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも2000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも2500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも3000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも3500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも4000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも4500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも5000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも6000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも7000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも8000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも9000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも10gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも11gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも12gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも13gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも14gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも15gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも16gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも17gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも18gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも19gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも20gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約50mgから約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約100mgから約1000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約2000mgから約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約3000mgから約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約3000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約2500mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約5gから約15gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約5gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約7gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約15gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約12.5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約12.5gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約12.5gから約17.5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約15gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約17.5gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。一実施形態では、アミノ酸はリジンである。別の実施形態では、アミノ酸はグリシンである。別の実施形態では、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はDL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はD−リジンである。別の実施形態では、APIはBCSのクラスIII又はIVの薬品である。一実施形態では、薬品はBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はリジン又はグリシンである。一実施形態では、薬品はBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はL−リジンである。一実施形態では、薬品はBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はDL−リジンである。一実施形態では、薬品はBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はD−リジンである。一実施形態では、薬品はBCSのクラスIII又はIVの薬品であり、アミノ酸はグリシンである。特定の個別の実施形態では、BCSのクラスIII又はIVの薬品はアバカビル、アカルボース、アセタゾラミド、アシクロビル、アルブテロール(サルブタモール)、アロプリノール、アミロライド、アミスルプリド、アムロジピン、アモキシシリン、アンフェタミン、アテノロール、アトロピン、アザチオプリン、ベンセラジド、ベンズニダゾール、カモスタット、カプトプリル、セフジニル、塩酸セフォチアムヘキセチル、セフプロジル、セフロキシムアキセチル、クロラムフェニコール、シメチジン、シプロフロキサシン、コデイン、コルヒチン、シクロホスファミド、ダプソン、デキサメタゾン、ジダノシン、ジエチルカルバマジン、メチオニン、ドラセトロン、ドキシフルリジン、ドキシサイクリン、エルゴノビン、エチルコハク酸エリスロマイシン、エタンブトール、エトスクシミド、ファモチジン、フルコナゾール、葉酸、フロセミド、フルスルチアミン、ガバペンチン、グリピジド、グラニセトロン、グリセオフルビン、ヒドララジン、ヒドロクロロチアジド、イミダプリル、イソニアジド、ラミブジン、L−カルボシステイン、レベチラセタム、レボフロキサシン、リネゾリド、リシノプリル、ロサルタン、メトトレキサート、メチルドパ、S−メチルメチオニン、メトクロプラミド、メトロニダゾール、モキシフロキサシン、ナリジクス酸、ニコランジル、ニフルチモックス、ニトロフラントイン、ニザチジン、ナイスタチン、オンダンセトロン、オセルタミビル、オキスカルバゼピン、ペニシラミン、ペリンドプリル、フェノバルビタール、フェノキシメチルペニシリン、プラバスタチンナトリウム、プレドニゾロン、プリマキン、プロカテロール、プロピルチオウラシル、偽エフェドリン、ピラジンアミド、臭化ピリドスチグミン、塩酸ピリドキシン、ラニチジン、リバビリン、リボフラビン、リザトリプタン、スタブジン、スルファジアジン、スルファメトキサゾール、スルタミシリン、スマトリプタン、タルチレリン、テガフール、テノホビルジソプロキシル、テオフィリン、チアミン、トリメタジジン、トリメトプリム、ボグリボーズ、ジドブジン、ゾルミトリプタン、アセチルカルニチン、カペシタビン、セファクロール、セフィキシム、セフメタゾール、セフポドキシムプロキセチル、セフロキサジン、アルホスセラート、シラザプリル、臭化シメトロピウム、ジアセレイン、エルドステイン、ファムシクロビル、ゲミフロキサシン、レボスルピリド、ナブメトン、オキシラセタム、フェンジメトラジン、ラベプラゾール、酢酸ロキサチジン、タムスロシン、テラゾシン、チオクト酸、トスフロキサシン、トリフルサル、ザルトプロフェン、エチドロン酸、ゾレドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸又はイバンドロン酸である。
【0062】
本発明の別の態様は、APIを要する疾病を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、APIを必要とする患者に、APIを含む本発明の医薬組成物を治療有効量投与するステップを含む。一実施形態では、この方法はこのような疾病を治療するためのものである。別の実施形態では、この方法はこのような疾病を予防するためのものである。本発明の別の態様は、APIを要する疾病の治療又は予防に使用する本発明の医薬組成物を含む薬物を提供する。一実施形態では、薬物はこのような疾病の治療に使用するためのものである。別の実施形態では、薬物はこのような疾病の予防に使用するためのものである。
【0063】
ビスホスホン酸
本発明の一態様は、ビスホスホン酸の新しい結晶形及び組成物に関する。本発明のビスホスホン酸は、ゾレドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸又はイバンドロン酸を含むが、これらに限定されない。一態様では、本発明はゾレドロン酸に関する。別の態様では、本発明はクロドロン酸に関する。別の態様では、本発明はチルドロン酸に関する。別の態様では、本発明はパミドロン酸に関する。別の態様では、本発明はアレンドロン酸に関する。別の態様では、本発明はリセドロン酸に関する。別の態様では、本発明はイバンドロン酸に関する。
【0064】
例えば、特性が改善された幾つかの新規のゾレドロン酸の形態及び組成物が、本明細書で合成され、特徴付けられ、開示されている。特に関心を引くのは、ゾレドロン酸の新規の結晶形、及びゾレドロン酸及び透過性が向上した標準アミノ酸を含む組成物である。
【0065】
例えばゾレドロン酸などのビスホスホン酸の結果は、驚きであるとともに予想外である。例えば、ビスホスホン酸はCa2+などの金属イオンと不溶性錯体を形成することが知られている。小腸内のCa2+を減少させる2つの手段は、ビスホスホン酸と結合する前に、この金属イオンをキレート化するか、又は吸収させることである。しかし、リジン及びグリシンは、その構造に基づいてCa2+との配位共有結合を形成することができない。十二指腸では約6〜6.5、空腸及び回腸では約7.5である小腸の生理学的pHでは、リジンは正の正味電荷を有する。10.5以上のpHでさえ、−1の負の正味電荷しか有さない。同様に、グリシンは多くても−1の負の正味電荷しか有することができず、約9.7以上のpHで生じ、したがってCa2+との配位共有結合を形成することができない。生理学的pHで、グリシンは中性である。あるいは、リジン又はグリシンが腸内でCa2+の吸収を増加させる作用をしていた場合、GI管内に存在するCa2+を小腸が吸収するのに十分な時間を提供するために、ビスホスホン酸のはるか前にアミノ酸を小腸内に放出しなければならないと予想される。PCT公開WO03/007916号は、ビスホスホン酸の少なくとも1時間前に、Ca2+吸収活性剤を小腸内に放出する必要があることを教示している。他方で、本発明の組成物には追加の製剤化の要件がない。この組成物では、ビスホスホン酸を遅延放出製剤として製剤化する必要がない。更に、この組成物には特定の粒状化要件がない。例えば、この組成物は、PCT公開WO06/039499号の組成物とは異なり、親水性ポリマーで粒状化する必要がない。
【0066】
更に予想外であり、驚くべきことは、本発明の組成物がビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティを改善する程度である。例えば、ゾレドロン酸で8%を超える経口バイオアベイラビリティが達成された(レッグ(Leg)37参照)。データは、アミノ酸の量の増加とともに経口バイオアベイラビリティがこれよりはるかに上回ることを予測させる。このような高レベルの経口バイオアベイラビリティを達成する能力は、薬品の用量を低下させることができ、それにより患者に対する安全性を増大させるという顕著な利点を有する。ビスホスホン酸の場合、副作用は重度の食道及びGIの刺激及び潰瘍に集中しており、これは厳格な投薬ガイドラインを遵守しない場合に悪化する。ビスホスホン酸の用量が低下すると、食道及びGIの刺激又は潰瘍を低下させ、したがって患者に対する安全性を増大させる。したがって、本発明の一態様は、ビスホスホン酸を含む本発明の医薬組成物の経口投薬形態であり、上記医薬組成物は対応する市販の製剤に対して改善された安全性プロファイルを有し、アレンドロン酸ナトリウムの場合はFOSAMAXとして販売され、エチドロン酸二ナトリウムはDIDRONELとして販売され、イバンドロン酸ナトリウムはBONIVAとして販売され、パミドロン酸二ナトリウムはAREDIAとして販売され、リセドロン酸ナトリウムはACTONELとして販売され、チルドロン酸二ナトリウムはSKELIDとして販売され、ゾレドロン酸は、悪性の高カルシウム血症、転移性骨疾患、骨粗鬆症、及びパジェット病には4mgの用量でZOMETAとして販売され、閉経後骨粗鬆症には年間用量5mgでRECLASTとして販売されている。本発明の別の態様は、ビスホスホン酸を含む本発明の医薬組成物の経口投薬形態であり、上記医薬組成物は、対応するビスホスホン酸又は市販されている製剤に対して食道及びGIの刺激又は腫瘍を軽減している。本発明の別の態様は、ビスホスホン酸を含む本発明の医薬組成物の経口投薬形態であり、上記医薬組成物の透過性は、対応する市販の経口製剤と比較して、食物からの影響が少ない。
【0067】
一態様では、医薬組成物はビスホスホン酸及びアミノ酸を含む。一実施形態では、医薬組成物はゾレドロン酸及びアミノ酸を含む。一実施形態ではアミノ酸はリジン又はグリシンである。別の実施形態では、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はDL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はD−リジンである。一実施形態ではビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0068】
一態様は、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含む医薬組成物を提供する。一実施形態では、アミノ酸はリジン又はグリシンである。別の実施形態では、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はDL−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はD−リジンである。別の実施形態では、アミノ酸はグリシンである。別の実施形態では、医薬組成物は市販の形態に対して改善された安全性プロファイルを有する。別の実施形態では、医薬組成物は市販の形態に対して食道及びGIの刺激又は腫瘍を軽減している。別の実施形態では、医薬組成物は市販の形態に対して食物の影響が低下している。
【0069】
ゾレドロン酸の略図:アミノ酸錯体(ゾレドロン酸:リジン錯体及びゾレドロン酸:グリシン錯体、本発明の2つの実施形態)を以下に示す。図は、錯体の分子構造、及び錯体の成分間に生じ得る成分の物理的混合物とは異なる相互作用を示す。
【化2】


【化3】

【0070】
これらは、薬品と標準アミノ酸コフォーマーとの分子が相互作用して、高い相対湿度(RH)環境で熱応力を加えられても、元の成分がいかなる劣化又は分解の徴候も示していない安定した錯体を形成する構成の1つを表す。このような安定性は、これらの分子錯体の水素結合(ボックス内の点線)又はイオン相互作用に帰することができる。結晶構造内に詰め込まれると、これらの錯体は、粉末X線回折(PXRD)パターンで示されるように、その成分又はその物理的混合物と比較して、非常に異なる空間構成を示し、したがって異なる予測不可能な物理化学的特性を有することになる。
【0071】
本発明は、安全性、安定性、水溶性、溶解速度、透過性の改善、及び/又はバイオアベイラビリティの向上など、物理化学的特性が改善されたゾレドロン酸を含むビスホスホン酸の新しい形態及び製剤を含む。
【0072】
本発明の一態様は、共結晶、塩、共結晶と塩の混合及び溶媒和物(例えば水和物)、更にこのような材料の組合せの形態で、ビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)の新規の分子錯体を含む。また、本開示は、このような分子錯体を調製する方法を更に含む。
【0073】
別の態様では、本発明は分子錯体を含む組成物を提供し、分子錯体はビスホスホン酸又はその塩及び少なくとも1つのコフォーマーを含む。一実施形態では、分子錯体は塩である。別の実施形態では、塩は結晶質である。別の実施形態では、分子錯体は共結晶である。別の実施形態では、分子錯体はビスホスホン酸と1つのコフォーマーとの間の結晶質2成分分子錯体である。別の実施形態では、分子錯体はビスホスホン酸及び少なくとも1つのコフォーマーを含む結晶質3成分分子錯体である。他の実施形態では、結晶質3成分分子錯体はビスホスホン酸、第1のコフォーマー及び第2の(異なる)コフォーマーで構成される。他の実施形態では、結晶質3成分分子錯体はビスホスホン酸、コフォーマー及び溶媒で構成される。他の実施形態では、溶媒は水である。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0074】
一態様では、分子錯体中のコフォーマーとビスホスホン酸とのモル比は約1:1である。別の態様では、コフォーマーはビスホスホン酸に対してモル過剰である。一実施形態では、コフォーマーとビスホスホン酸とのモル比は約2:1と10:1の間である。他の実施形態では、モル比は約2:1と約5:1の間である。他の実施形態では、モル比は約2:1である。別の実施形態では、モル比は約3:1である。別の実施形態では、モル比は約4:1である。別の実施形態では、モル比は約5:1である。別の態様では、ビスホスホン酸はコフォーマーに対してモル比内である。一実施形態では、モル比は約2:1と約10:1の間である。別の実施形態では、モル比は約2:1と約5:1の間である。別の実施形態では、モル比は約2:1である。別の実施形態では、モル比は約3:1である。別の実施形態では、モル比は約4:1である。別の実施形態では、モル比は約5:1である。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0075】
一態様では、本発明の組成物は追加のコフォーマーを更に含む。一実施形態では、追加のコフォーマーと、ビスホスホン酸との分子錯体を形成するコフォーマー、すなわち分子錯体コフォーマーとは同じである。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとは異なる。別の実施形態では、追加のコフォーマーは結晶質である。別の実施形態では、追加のコフォーマーは非晶質である。別の実施形態では、追加のコフォーマーの量は分子錯体コフォーマーの量を超過する。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約2:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約1000:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約1000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約2000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約1000:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約1000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約750:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約500:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約200:1と約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約175:1から約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約150:1から約250:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約250:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約100:1から約200:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約50:1から約200:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約50:1から約150:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約2:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約5:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約10:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約11:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約25:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約75:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約2:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約5:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約10:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約11:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約15:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約25:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は約35:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも2:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも5:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも10:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも11:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも15:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも25:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも35:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも50:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも65:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも75:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも85:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも100:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも125:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも150:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも175:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも200:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも225:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも250:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも275:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも500:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも750:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも100:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも2000:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも3000:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーと分子錯体コフォーマーとの質量比は少なくとも4000:1である。
【0076】
本発明の別の態様は、ビスホスホン酸及びコフォーマーを含む組成物を提供し、ビスホスホン酸とコフォーマーは、分子錯体中で、すなわち追加のコフォーマーを含むが分子錯体コフォーマーを含まない組成物中で会合しない。一実施形態では、組成物中に存在する追加のコフォーマーの量は、組成物中に存在するビスホスホン酸の量を超過する。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約2:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約1000:1から約5000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約1000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約2000:1から約4000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約1000:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約2000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約1000:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約750:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約500:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約200:1から約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約175:1から約275:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約150:1から約250:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約250:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約100:1から約200:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約50:1から約200:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約50:1から約150:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約2:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約5:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約10:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約11:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約25:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約50:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約75:1から約100:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約2:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約5:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約10:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約11:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約15:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約25:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は約35:1から約50:1の間である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも2:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも5:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも10:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも11:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも15:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも25:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも35:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも50:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも65:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも75:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも85:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも100:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも125:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも150:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも175:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも200:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも225:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも250:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも275:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも500:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも750:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも1000:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも2000:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも3000:1である。別の実施形態では、追加のコフォーマーとビスホスホン酸との質量比は少なくとも4000:1である。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0077】
特定の実施形態では、本発明は表12の組成物を提供する。
【0078】
他の特定の実施形態では、本発明は表13の組成物を提供する。
【0079】
他の特定の実施形態では、本発明は表14の組成物を提供する。
【0080】
他の特定の実施形態では、本発明は表15の組成物を提供する。
【0081】
本発明の別の態様は、遊離酸と比較してビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)の水溶性を増大させる方法であって、ビスホスホン酸をコフォーマーと化合させ、本発明の組成物を形成するステップを含む方法を提供する。一実施形態では、この方法は本発明の分子錯体を形成するステップを含む。別の実施形態では、この方法はビスホスホン酸(塩、共結晶、溶媒和物及びプロドラッグを含む)をアミノ酸と化合させるステップを含む。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、アミノ酸はリジン又はグリシンである。別の実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、アミノ酸はL−リジンである。別の実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、アミノ酸はDL−リジンである。別の実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、アミノ酸はD−リジンである。別の実施形態では、ゾレドロン酸を含む組成物の水溶性は少なくとも5mg/mlである。別の実施形態では、ゾレドロン酸を含む組成物の水溶性は少なくとも10mg/mlである。別の実施形態では、ゾレドロン酸を含む組成物の水溶性は少なくとも13mg/mlである。
【0082】
別の態様では、本発明のコフォーマーは、コフォーマーがない対応する市販の形態又は対応する組成物と比較して、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティを有意に増大させる。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、本発明の医薬組成物中のビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも3%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも4%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも5%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも6%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも7%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも8%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも9%である。別の実施形態では、ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは少なくとも10%である。
【0083】
別の態様では、コフォーマーは、コフォーマーがない対応する市販の形態又は対応する組成物と比較して、ビスホスホン酸のCmaxを有意に増大させる。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0084】
別の態様では、コフォーマーは、コフォーマーがない対応する市販の製剤又は対応する組成物と比較して、ビスホスホン酸の胃腸透過性を有意に増大させる。一実施形態では、コフォーマーは腸上皮を越えるビスホスホン酸の傍細胞輸送を有意に増大させる。別の実施形態では、コフォーマーは、腸上皮を通るビスホスホン酸の経細胞輸送を有意に増大させる。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0085】
本発明の別の態様は、ビスホスホン酸のバイオアベイラビリティ又は透過性を有意に向上させる方法であって、本発明の医薬組成物を形成するためにビスホスホン酸をコフォーマーと化合させるステップを含む方法を提供する。一実施形態では、この方法は、本発明の分子錯体を形成するためにビスホスホン酸をコフォーマーと接触させるステップを含む。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0086】
一態様では、コフォーマーはアミノ酸である。一実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、コフォーマーはアミノ酸であり、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。特定の実施形態では、アミノ酸はイソロイシン、アラニン、ロイシン、アスパラギン、リジン、アスパラギン酸、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、グルタミン酸、トレオニン、グルタミン、トリプトファン、グリシン、バリン、プロリン、セリン、チロシンアルギニン、ヒスチジン、セレノシステイン、オルニチン又はタウリンである。本発明の別の実施形態では、コフォーマーはナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン、及びグリシンからなる群から選択される。一実施形態では、コフォーマーはL−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはDL−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはD−リジンである。別の実施形態では、コフォーマーはグリシンである。本発明の1つの特定の実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、コフォーマーはリジンである。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸、リジン及び水で構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸及びリジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸及びL−リジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸及びDL−リジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸及びD−リジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸、水及びL−リジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸、水及びDL−リジンで構成される。別の特定の実施形態では、本発明の分子錯体はゾレドロン酸、水及びD−リジンで構成される。
【0087】
本発明の一態様は、ビスホスホン酸及びリジンを含む分子錯体を提供する。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、ビスホスホン酸及びリジンを含む分子錯体は結晶質である。
【0088】
別の態様は、ビスホスホン酸と、水と、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン又はグリシンから選択された化合物とを含むビスホスホン酸の結晶形である分子錯体を提供する。一実施形態では、化合物はL−リジンである。別の実施形態では、化合物はDL−リジンである。別の実施形態では、化合物はD−リジンである。別の実施形態では、化合物はグリシンである。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。
【0089】
一実施形態では、分子錯体は、約8.1、13.3、21.5、24.6及び25.6±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、ゾレドロン酸ナトリウム及び水の錯体である。
【0090】
別の実施形態では、分子錯体は、約11.0、14.6、15.4、19.9、及び29.4±0.2°2θに強いピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸アンモニウム塩及び水の錯体である。
【0091】
別の実施形態では、分子錯体は、約12.2、13.0、14.1、17.1、及び19.3±0.2°2θに強いピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、ゾレドロン酸2アンモニア水錯体である。
【0092】
別の実施形態では、分子錯体は、約9.0、14.4、18.1、26.0、及び29.6±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、L−リジン、及び水の錯体である。
【0093】
別の実施形態では、分子錯体は、約9.6、10.7、14.3、21.4、23.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、L−リジン、及び水の錯体である。
【0094】
別の実施形態では、分子錯体は、約8.3、11.8、12.3、15.8、及び20.8±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン及び水の錯体である。
【0095】
別の実施形態では、分子錯体は、約9.1、14.7、18.0、21.2、及び26.0±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、及び水の錯体である。
【0096】
別の実施形態では、分子錯体は、約9.7、10.8、14.4、18.9、21.4±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、及び水の錯体である。
【0097】
別の実施形態では、分子錯体は、約8.8、9.7、17.6、23.1、及び26.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体である。
【0098】
別の実施形態では、分子錯体は、約13.6、15.9、19.7、27.9、及び29.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、アデニン、及び水の錯体である。
【0099】
別の実施形態では、分子錯体は、約13.1、15.2、21.0、23.9、及び26.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする、結晶質ゾレドロン酸、ニコチンアミド、及び水の錯体である。
【0100】
別の実施形態は、ゾレドロン酸及びグリシンを含む分子錯体を提供する。一実施形態では、分子錯体は結晶質である。別の特定の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンの結晶形は、約10.2、17.8、19.9、22.9、及び28.1±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする。
【0101】
別の態様は、ゾレドロン酸と、水と、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン又はグリシンから選択された化合物を含み、任意選択でゾレドロン酸塩を更に含む分子錯体を提供する。一実施形態では、分子錯体はゾレドロン、ゾレドロン酸ナトリウム及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸アンモニウム塩及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸2アンモニア水錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸、L−リジン、及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸、DL−リジン及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸、ゾレドロン、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸、アデニン、及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸、ニコチンアミド、及び水の錯体である。別の実施形態では、分子錯体はゾレドロン酸グリシン錯体である。
【0102】
別の態様では、ビスホスホン酸及びコフォーマーを含む本発明の組成物は、医薬組成物である。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、医薬組成物は分子錯体を含む。別の実施形態では、医薬組成物は分子錯体及び追加のコフォーマーを含む。別の実施形態では、医薬組成物は追加のコフォーマーを含む。別の実施形態では、医薬組成物は分子錯体で構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。別の実施形態では、医薬組成物は分子錯体及び追加のコフォーマーで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。別の実施形態では、医薬組成物は追加のコフォーマーで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。別の実施形態では、医薬組成物は固体の剤形である。別の実施形態では、医薬組成物は液体の剤形である。別の実施形態では、医薬組成物は少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤を更に含む。別の実施形態では、医薬組成物は経口投薬形態である。別の実施形態では、医薬組成物は単位用量である。別の実施形態では、単位線量は1つの錠剤又はカプセルである。別の実施形態では、単位用量は2個の錠剤又はカプセルである。別の実施形態では、単位用量は粒子状材料、例えば粒状化した粒子状材料又は粉末の形態である。別の実施形態では、単位用量はサッシェ、すなわち使い捨ての1回使用のパッケージに封入される。別の実施形態では、単位用量は溶液の形態である。別の実施形態では、単位用量は懸濁液の形態である。別の実施形態では、単位用量では発泡性製剤である。ビスホスホン酸及び追加のコフォーマーを含む経口投薬形態の一態様では、ビスホスホン酸と追加のコフォーマーは両方とも、同じ放出プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸と追加のコフォーマーは両方とも、溶腸性放出プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸は溶腸性放出プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸と追加のコフォーマーは両方とも、徐放性プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸は徐放性プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、追加のコフォーマーは両方とも徐放性プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸と追加のコフォーマーは両方とも、遅延+徐放性プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ビスホスホン酸は遅延+徐放性プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、追加のコフォーマーは遅延+徐放性プロファイルを有するように製剤化される。一実施形態では、徐放は1次放出である。別の実施形態では、徐放はゼロ次放出である。別の実施形態では、ビスホスホン酸及び追加のコフォーマーは2相放出で製剤化される。一実施形態では、ビスホスホン酸のTmaxはコフォーマーのTmaxの1時間以内に到達する。別の実施形態では、ビスホスホン酸のTmaxはコフォーマーのTmaxの45分以内に到達する。別の実施形態では、ビスホスホン酸のTmaxはコフォーマーのTmaxの30分以内に到達する。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmaxはコフォーマーのCmaxの1時間以内に到達する。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmaxはコフォーマーのCmaxの45分以内に到達する。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmaxはコフォーマーのCmaxの30分以内に到達する。別の実施形態では、コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは、ビスホスホン酸のCmax及びTmaxより1時間未満だけ前である。別の実施形態では、コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは、ビスホスホン酸のCmax及びTmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは、ビスホスホン酸のCmax及びTmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmax及びTmaxはコフォーマーのCmax及びTmaxより前に生じる。
【0103】
医薬組成物は通常、本発明のビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)の少なくとも1つの新規の分子錯体を重量で約1%から約99%含有し、重量の残りの99%から1%は1つ又は複数のコフォーマー及び1つ又は複数の適切な薬剤賦形剤を含む。過剰コフォーマーを含む医薬組成物は通常、ビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)に対して重量でコフォーマーの0.001から99.999%、特に0.01から99.99%、更に特段には0.1から99.9%の範囲の過剰コフォーマーを含む。
【0104】
一態様では、本発明の医薬組成物は、ビスホスホン酸及びアミノ酸を含む単位用量である。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、アミノ酸はイソロイシン、アラニン、ロイシン、アスパラギン、リジン、アスパラギン酸、メチオニン、システイン、フェニルアラニン、グルタミン酸、トレオニン、グルタミン、トリプトファン、グリシン、バリン、プロリン、セリン、チロシンアルギニン、ヒスチジン、セレノシステイン、オルニチン又はタウリンから選択される。一実施形態では、ビスホスホン酸の単位用量は少なくとも100mgのアミノ酸を含む。一実施形態では、アミノ酸はビスホスホン酸との分子錯体の成分として存在する。別の実施形態では、アミノ酸は、ビスホスホン酸との分子錯体の成分、及び追加のコフォーマーの両方として存在する。別の実施形態では、アミノ酸は追加のコフォーマーとしてのみ存在する。一実施形態では、単位用量は約50から約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約100から約1000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250から約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約2000から約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約3000から約5000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250から約3000mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250から約2500mgの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1250mgから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1500mgから約5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約5gから約15gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約5gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約7gから約10gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約15gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約10gから約12.5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約12.5gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約12.5gから約17.5gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約15gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約17.5gから約20gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は約1gから約2gの間のアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも250mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも750mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1100mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1200mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1250mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1750mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも1900mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも2000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも2500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも3000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも3500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも4000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも4500mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも5000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも6000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも7000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも8000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも9000mgのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも10gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも11gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも12gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも13gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも14gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも15gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも16gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも17gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも18gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも19gのアミノ酸を含む。別の実施形態では、単位用量は少なくとも20gのアミノ酸を含む。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。一実施形態では、アミノ酸はリジン又はグリシンである。一実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約50gから約5000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約100から約1000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約5000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約2000から約5000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約3000から約5000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約3000mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約2500mgの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約10gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約10gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約10gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約5gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約5gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約5gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約5gから約15gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約5gから約10gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約7gから約10gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約15gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約12.5gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約12.5gから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約12.5gから約17.5gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約15gから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約17.5gから約20gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は少なくとも100mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも250mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも500mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも750mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1100mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1200mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1250mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1500mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1750mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1900mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも2000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも2500mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも3000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも3500mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも4000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも4500mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも5000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも6000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも7000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも8000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも9000mgのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも10gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも11gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも12gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも13gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも14gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも15gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも16gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも17gのリジンを含む。別の実施形態
では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも18gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも19gのリジンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも20gのリジンを含む。一実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量中のリジンはL−リジンである。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量中のリジンはDL−リジンである。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量中のリジンはD−リジンである。一実施形態では、ゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は少なくとも100mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも250mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも500mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも750mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1100mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1200mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1250mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1500mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1750mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも1900mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも2000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも2500mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも3000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも3500mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも4000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも4500mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも5000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも6000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも7000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも8000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも9000mgのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも10gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも11gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも12gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも13gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも14gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも15gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも16gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも17gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも18gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも19gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は少なくとも20gのグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約50から約5000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約100から約1000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約5000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約2000から約5000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約3000から約5000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約3000mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250から約2500mgの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約10gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約10gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約10gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約5gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1250mgから約5gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1500mgから約5gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約5gから約15gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約5gから約10gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約7gから約10gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約15gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約10gから約12.5gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約12.5gから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約12.5gから約17.5gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約15gから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約17.5gから約20gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のグリシンを含む。別の実施形態では、ゾレドロン酸の単位用量は約1gから約2gの間のグリシンを含む。
【0105】
一態様では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は、少なくとも3%の経口アベイラビリティを有する。別の実施形態では、組成物は少なくとも5%の経口バイオアベイラビリティを有する。別の実施形態では、組成物は少なくとも8%の経口バイオアベイラビリティを有する。一実施形態では、アミノ酸はL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも3%である。一実施形態では、アミノ酸はL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも5%である。一実施形態では、アミノ酸はL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも8%である。一実施形態では、アミノ酸はDL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも3%である。一実施形態では、アミノ酸はDL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも5%である。一実施形態では、アミノ酸はDL−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも8%である。一実施形態では、アミノ酸はD−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも3%である。一実施形態では、アミノ酸はD−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも5%である。一実施形態では、アミノ酸はD−リジンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも8%である。一実施形態では、アミノ酸はグリシンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも3%である。一実施形態では、アミノ酸はグリシンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも5%である。一実施形態では、アミノ酸はグリシンであり、経口バイオアベイラビリティは少なくとも8%である。
【0106】
一態様では、経口バイオアベイラビリティの増大の大部分は、分子錯体の一部としてか、又は追加のコフォーマーとしてかに関わらず、コフォーマーの存在によるものである。一実施形態では、コフォーマーは、ビスホスホン酸・コフォーマー分子錯体を含む医薬組成物のうち、分子錯体の経口バイオアベイラビリティを有意に増大させる唯一の成分である。一実施形態では、賦形剤として添加されたアミノ酸は、ビスホスホン酸を含む医薬組成物のうち、分子錯体の経口バイオアベイラビリティを増大させる唯一の成分である。一実施形態では、経口バイオアベイラビリティの増大は、追加の賦形剤、例えば粒子間親水性ポリマーを必要とせずに達成される。
【0107】
一態様では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸を含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びリジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。さらなる特定の実施形態では、単位用量はゾレドロン酸及びリジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。さらなる特定の実施形態では、単位用量はゾレドロン酸及びL−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びDL−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。さらなる特定の実施形態では、単位用量はゾレドロン酸及びDL−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びD−リジンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。さらなる特定の実施形態では、単位用量はゾレドロン酸及びD−リジンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。一実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は4.1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。一実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は2.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は1mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.75mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.5mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。別の実施形態では、ゾレドロン酸及びグリシンを含むゾレドロン酸医薬組成物の単位用量は0.3mg/kg以内であり、静脈内投与された市販の形態のZOMETA(又はその等価物)の4mgの単位用量と少なくとも同等の効力である。さらなる特定の実施形態では、単位用量はゾレドロン酸及びグリシンで構成されるか、又は基本的にこれらで構成される。
【0108】
本発明の別の態様は、ビスホスホン酸を要する疾病を治療又は予防する方法を提供し、この方法は、ビスホスホン酸を必要とする患者に、治療有効量の本発明の医薬組成物を投与するステップを含む。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、疾病は骨粗鬆症、高カルシウム血症、癌関連骨転移、パジェット病、アジュバント癌療法又はネオアジュバント癌療法から選択される。1つの特定の実施形態では、この方法はこのような疾病を治療するためのものである。別の特定の実施形態では、この方法はこのような疾病を予防するためのものである。
【0109】
本発明の別の態様は、ビスホスホン酸を要する疾病の治療又は予防に使用する本発明の医薬組成物を含む薬物を提供する。一実施形態では、ビスホスホン酸はゾレドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はクロドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はチルドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はパミドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はアレンドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はリセドロン酸である。別の実施形態では、ビスホスホン酸はイバンドロン酸である。一実施形態では、疾病は骨粗鬆症、高カルシウム血症、癌関連骨転移、パジェット病、アジュバント癌療法又はネオアジュバント癌療法から選択される。一実施形態では、薬物はこのような疾病の治療に使用するためのものである。別の実施形態では、薬物はこのような疾病の予防に使用するためのものである。
【0110】
一態様では、本発明は、ビスホスホン酸(例えばゾレドロン酸)とナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン及びグリシンとの錯体を含み、これは例えば乾式粉砕又は溶媒滴粉砕(solvent-drop grinding)(液体補助粉砕)、単一又は混合溶媒システム内での溶液の加熱又は溶媒蒸発、スラリー懸濁、超臨界流体又は当業者に知られている他の技術により、固体状態で錯化することができる。
【0111】
一実施形態では、本発明は、結晶質材料を形成するために、ゾレドロン酸とニコチンアミドを水:酢酸エチル(1:1v/v)の混合物中に溶解させ、溶媒を蒸発できるようにすることによって作成される両方の化合物の錯体を提供する。
【0112】
別の実施形態では、本発明は、結晶質材料を形成するために、ゾレドロン酸とグリシンを水中に溶解させ、溶媒を蒸発できるようにすることによって作成される両方の化合物の固体錯体を提供する。
【0113】
一態様では、本発明は人体に経口投与することができる医薬製剤に適切で、ナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン又はグリシンから選択されたゾレドロン酸とコフォーマーの分子錯体を提供する。医薬組成物の一態様では、本発明は、本発明による新規の分子錯体のうち少なくとも1つを治療有効量含み、少なくとも1つの追加のコフォーマー及び少なくとも1つの医薬的に許容し得る賦形剤を更に含むことができる。ゾレドロン酸の新規の分子錯体は、ビスホスホン酸を要する疾病状態、例えば骨粗鬆症、高カルシウム血症(TIH)、癌関連骨転移、パジェット病、又はアジュバント又はネオアジュバント療法に関連する疾病状態の治療及び/又は予防に製剤として有用である。
【0114】
医薬組成物
本発明の医薬組成物は、再構成、座薬、局所用、又は経皮的用法のために、例えば錠剤、カプセル、粒子状物質、例えば粒状化した粒子状物質又は粉末、経口懸濁液、経口溶液、注射可能な液体、凍結乾燥物質などの任意の薬剤形態とすることができる。
【0115】
一態様では、本発明は本発明の微粉砕した分子錯体を含む組成物を提供する。一実施形態では、微粉した分子錯体はゾレドロン、DL−リジン及び水の分子錯体である。他の実施形態では、組成物は微粉砕した過剰共結晶フォーマー(例えばDL−リジン)を更に含む。
【0116】
本発明の別の実施形態は、微粉砕した新規のゾレドロン酸錯体(ゾレドロン、DL−リジン及び水)を提供し、粒子の平均サイズの直径は体積で5ミクロンである。
【0117】
本発明の別の態様は、微粉砕した過剰コフォーマー(例えばDL−リジン)を提供し、平均粒子サイズの直径は体積で5ミクロンである。
【0118】
概して、本発明の経口投薬形態は、投与される特定のAPIに応じて、無水重量ベースで約1mgから約500mgのAPI(例えばビスホスホン酸)を含有する。一態様では、経口投薬形態はビスホスホン酸の単位用量である。一実施形態では、単位用量は約10mgから約400mgの間である。別の態様では、単位用量は約10mgから約100mgの間である。別の実施形態では、単位用量は約100mgから約400mgの間である。別の実施形態では、単位用量は約50mgから約100mgの間である。別の実施形態では、単位用量は約10mgから約50mgの間である。別の実施形態では、単位用量は約1mgから約10mgの間である。一実施形態では、ビスホスホン酸は毎日服用する。別の実施形態では、ビスホスホン酸は1週間に2回服用する。一実施形態では、ビスホスホン酸は1週間に1回服用する。一実施形態では、服用は10日間隔である。別の実施形態では、服用間隔は2週間である。別の実施形態では、服用間隔は3週間である。別の実施形態では、服用間隔は4週間である。別の実施形態では、服用間隔は1カ月である。別の実施形態では、服用間隔は6週間である。別の実施形態では、服用間隔は8週間である。別の実施形態では、服用間隔は2カ月である。一実施形態では、ビスホスホン酸は3カ月間の期間に1回より頻繁に服用しない。一実施形態では、ビスホスホン酸は6カ月間の期間に1回より頻繁に服用しない。一実施形態では、ビスホスホン酸は1年に1回より頻繁に服用しない。一実施形態では、治療過程は1カ月と1年の間である。別の実施形態では、治療過程は1カ月と6カ月の間である。一実施形態では、治療過程は1カ月と3カ月の間である。一実施形態では、治療過程は3カ月と6カ月の間である。一実施形態では、治療過程は1カ月である。別の実施形態では、治療過程は2カ月である。別の実施形態では、治療過程は3カ月である。
【0119】
本発明の(分子錯体の形態で、又は遊離酸又は塩基としての)APIと追加のコフォーマーとの化合物(例えばゾレドロン酸、L−リジン、及び水の錯体及び過剰リジン)は、一緒に、又は1回の用量又は複数の用量で順番に投与することができる。
【0120】
一態様では、API及び過剰コフォーマーは、固定用量の化合生成物(例えば分子錯体と過剰コフォーマーの療法を含有する錠剤)として投与される。一実施形態では、固定用量の化合生成物は錠剤又はカプセルである。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は溶液又は懸濁液である。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は粒子状物質、例えば粉末である。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は粒子状物質であり、サッシェに封入される。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は、治療法プログラム又は養生法の一部として1回分の用量で投与される。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は、治療法のプログラム又は養生法の一部として複数回の用量で投与される。
【0121】
別の態様では、API及び過剰コフォーマーは、別個の単位用量(例えば2つの異なる錠剤)として、しかし同じ治療法プログラム又は養生法の一部として投与される。一実施形態では、API及び過剰コフォーマーは同時に投与される。別の実施形態では、API及び過剰コフォーマーは順番に投与される。別の実施形態では、過剰コフォーマーはAPIの前に投与される。別の実施形態では、API及び過剰コフォーマーは同じ治療法プログラム又は養生法の一部として1回の用量で投与される。別の実施形態では、API及び/又は過剰コフォーマーは、同じ治療法プログラム又は養生法の一部として複数の用量で投与される。
【0122】
本明細書で説明する組成物及び剤形は、任意の従来の投与経路を介して投与することができる。一実施形態では、投与経路は口腔である。
【0123】
本発明の適切な経口組成物の例は錠剤、カプセル、トローチ剤、ロゼンジ、懸濁液、溶液、分散性粉末又は顆粒、エマルジョン、シロップ又はエリキシル剤を含む。
【0124】
本発明の充填剤及び希釈剤の例は、例えば炭酸ナトリウム、乳糖、燐酸ナトリウム及び植物セルロース(純粋な植物充填剤)を含む。ある範囲の植物油脂を軟ゼラチンカプセル中で使用することができる。本発明の充填剤の他の例は蔗糖、ブドウ糖、マンニトール、ソルビトール、及びステアリン酸マグネシウムを含む。
【0125】
本発明の顆粒形成及び錠剤分解物質の例は、コーンスターチ及びアルギン酸、架橋ポリビニルピロリドン、デンプングリコール酸ナトリウム又は架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム(クロスカルメロール)を含む。
【0126】
本発明の結合剤の例はデンプン、ゼラチン、アカシア、セルロース、メチルセルロース、微結晶セルロース及びヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体、ポリビニルピロリドン、蔗糖、ポリエチレングリコール、乳糖、又はキシリトール、ソルビトール及びマルチトールなどの糖アルコールを含む。
【0127】
本発明の潤滑剤の例はステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸及び滑石を含む。
【0128】
本発明のコーティングの例はヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)及びゼラチンを含む。
【0129】
本発明の錠剤はコーティングしない、又は既知の技術でコーティングすることができる。このようなコーティングは分解を遅らせ、したがって胃腸管内での吸収を遅らせ、それにより持続作用を更に長期にすることができる。
【0130】
API及び過剰コフォーマーを含む本発明の医薬組成物は、API及び過剰コフォーマーが同じ放出プロファイル又は異なる放出プロファイルを有するように製剤化することができる。一態様では、API及び過剰コフォーマーは同じ放出プロファイルを有する。一実施形態では、ゾレドロン酸及びアミノ酸(例えばリジン)を含む医薬組成物は、ゾレドロン酸とアミノ酸が同じ放出プロファイルを有するように製剤化される。別の実施形態では、ゾレドロン酸がアミノ酸の1時間以内に放出される。別の実施形態では、ゾレドロン酸がアミノ酸の30分以内に放出される。別の実施形態では、ゾレドロン酸がアミノ酸の15分以内に放出される。別の実施形態では、ゾレドロン酸がアミノ酸の前に放出される。別の態様では、APIが過剰コフォーマーの前に放出される。別の態様では、過剰コフォーマーがAPIの前に放出される。別の態様では、アミノ酸がAPIの前に放出される。
【0131】
本発明の医薬組成物は、API又は過剰コフォーマーが即時放出性製剤として製剤化されるよりも長期間にわたって放出されるように、徐放性製剤として製剤化することができる。一実施形態では、過剰コフォーマーは徐放性製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIは徐放性製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIと過剰コフォーマーは両方とも徐放性製剤として製剤化される。
【0132】
本発明の医薬組成物は、即時放出性製剤として製剤化することもできる。一実施形態では、過剰コフォーマーは即時放出性製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIは即時放出性製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIと過剰コフォーマーは両方とも即時放出性製剤として製剤化される。
【0133】
本発明の医薬組成物は更に、「遅延+徐放性」製剤化、すなわち剤形が胃を通過するまで薬品の放出を遅延し、その後に小腸内で薬品が徐々に放出されるように意図された製剤として製剤化することができる。このような放出プロファイルは、例えば多粒子又は親水性基質の錠剤をpH依存コーティングポリマーでコーティングするか、又はpH依存コーティングポリマーと長期放出バリア膜システムとの組合せでコーティングすることによって達成することができる。一実施形態では、過剰コフォーマーは遅延+徐放性製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIは遅延+徐放性製剤として製剤化される。
【0134】
本発明の医薬組成物は更に、「腸溶放出」製剤、すなわち剤形が胃を通過するまで薬品の放出を遅延し、その後に近位小腸内で薬品が即座に放出されるように意図された製剤として製剤化することができる。このような放出プロファイルは、粒子又は顆粒を錠剤又はカプセル内でコーティングするか、又はpH依存ポリマーコーティングシステムで錠剤をコーティングすることによって達成することができる。一実施形態では、過剰コフォーマーは腸溶製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIは腸溶製剤として製剤化される。別の実施形態では、医薬組成物は腸溶性物質でコーティングした剤形である。一実施形態では、腸溶性コーティングを施した剤形は腸溶性コーティングを施した硬ゼラチンカプセルである。別の実施形態では、腸溶性コーティングを施した剤形は腸溶性コーティングを施した軟又は硬ゼラチンカプセルである。別の実施形態では、腸溶性コーティングを施した剤形は腸溶性コーティング錠剤である。
【0135】
「改変腸溶放出」という用語は、剤形の小さい部分を胃内に放出することができ、放出の残りは剤形が通過して小腸に入ると迅速に生じる製剤を指す。このような放出プロファイルは、pH依存腸溶性コーティング内で親水性増孔剤を使用することによって達成することができる。一実施形態では、過剰コフォーマーは改変腸溶製剤として製剤化される。別の実施形態では、APIは改変腸溶製剤として製剤化される。別の実施形態では、過剰コフォーマーとAPIが両方とも改変腸溶製剤として製剤化される。
【0136】
「2相放出」という用語は、薬品が単相ではなく2相で放出される製剤を指す。これは、2つの異なる成分、例えば本発明の過剰コフォーマーとAPIが単相ではなく2相で放出される製剤も指す。例えば、第1の用量を即時放出用量部分として放出することができる一方、第2の用量を徐放相として放出する。このようなシステムの例は、2相錠剤、薬品が層状である基質、又は放出プロファイルが異なる多粒子の組合せに見られる。一実施形態では、過剰コフォーマーは2相放出製剤として製剤化される。別の実施形態では、分子錯体は2相放出製薬として製剤化される。
【0137】
別の実施形態では、過剰コフォーマー及び分子錯体は2相製剤として製剤化され、上記過剰コフォーマー及び上記APIは、異なる相で放出され、それにより2相放出プロファイルを形成するように製剤化される。別の実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは2相放出製剤として製剤化され、上記過剰コフォーマーが第1の相として放出されるように製剤化され、上記APIが第2の相として放出されるように製剤化される。別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、第1の層及び第2の層を含む2層錠剤として製剤化され、上記第1の層は過剰コフォーマー及び賦形剤を含み、上記第2の層はAPI及び賦形剤を含む。
【0138】
別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、多粒子状製剤、すなわち複数の粒子を含む製剤として製剤化される。一実施形態では、APIと過剰コフォーマーは同じ粒子内にある。
【0139】
別の実施形態では、本発明の医薬組成物は、多粒子化合物を含む錠剤又はカプセルとして製剤化され、上記多粒子化合物は第1の多粒子状製剤及び第2の多粒子状製剤を含み、上記第1の多粒子状製剤は過剰コフォーマー及び任意選択で1つ又は複数の賦形剤を含み、上記第2の多粒子状製剤はAPI及び任意選択で1つ又は複数の賦形剤を含む。
【0140】
一実施形態では、API、過剰コフォーマー、又はAPIと過剰コフォーマーの両方を含む粒子は、体積で約1ミクロンと約1000ミクロンの間の平均サイズ直径を有する。一実施形態では、粒子は約1ミクロンと約100ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約1ミクロンと約10ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約1ミクロンと約5ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約100ミクロンと約1000ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約100ミクロンと約500ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約200ミクロンと約400ミクロンの間の平均サイズを有する。一実施形態では、粒子は約300ミクロンと約500ミクロンの間の平均サイズを有する。
【0141】
「Cmax」という用語は、投与後の薬品の最大血漿濃度を指す。
【0142】
一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは2相放出製剤として製剤化され、上記過剰コフォーマーは第1の相として放出されるように製剤化されて、上記APIは第2の相として放出されるように製剤化され、上記過剰コフォーマーのCmaxが生じるのは上記APIのCmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmaxが生じるのは上記APIのCmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmaxが生じるのは上記APIのCmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmaxが生じるのは上記APIのCmaxより前である。別の実施形態では、上記APIのCmaxが生じるのは上記過剰コフォーマーのCmaxより前である。医薬組成物がビスホスホン酸、例えばゾレドロン酸及びアミノ酸、例えばリジンを含む特定の実施形態では、上記アミノ酸のCmaxが生じるのは上記ビスホスホン酸のCmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のCmaxが生じるのはビスホスホン酸のCmaxの45分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のCmaxが生じるのは、ビスホスホン酸のCmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmaxが生じるのはアミノ酸のCmaxより前である。一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは2相放出製薬として製剤化され、上記過剰コフォーマーは第1の相として放出されるように製剤化されて、上記APIは第2の相として放出されるように製剤化され、上記過剰コフォーマーのTmaxが生じるのは上記APIのTmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのTmaxが生じるのは上記APIのTmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのTmaxが生じるのは上記APIのTmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのTmaxが生じるのは上記APIのTmaxより前である。別の実施形態では、上記APIのTmaxが生じるのは上記過剰コフォーマーのTmaxより前である。医薬組成物がビスホスホン酸、例えばゾレドロン酸及びアミノ酸、例えばリジンを含む特定の実施形態では、上記アミノ酸のTmaxが生じるのは上記ビスホスホン酸のTmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のTmaxが生じるのはビスホスホン酸のTmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のTmaxが生じるのはビスホスホン酸のTmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、ビスホスホン酸のTmaxが生じるのはアミノ酸のTmaxより前である。
【0143】
一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは2相放出製剤として製剤化され、上記過剰コフォーマーは第1の相として放出されるように製剤化されて、上記APIは第2の相として放出されるように製剤化され、上記過剰コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは上記APIのCmax及びTmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは上記APIのCmax及びTmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは上記APIのCmax及びTmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、上記過剰コフォーマーのCmax及びTmaxが生じるのは上記APIのCmax及びTmaxより前である。別の実施形態では、上記APIのCmax及びTmaxが生じるのは上記過剰コフォーマーのCmax及びTmaxより前である。医薬組成物がビスホスホン酸、例えばゾレドロン酸及びアミノ酸、例えばリジンを含む特定の実施形態では、上記アミノ酸のCmax及びTmaxが生じるのは上記ビスホスホン酸のCmax及びTmaxより60分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のCmax及びTmaxはビスホスホン酸のCmax及びTmaxより45分未満だけ前である。別の実施形態では、アミノ酸のCmax及びTmaxが生じるのはビスホスホン酸のCmax及びTmaxより30分未満だけ前である。別の実施形態では、ビスホスホン酸のCmax及びTmaxが生じるのはアミノ酸のCmax及びTmaxより前である。
【0144】
一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは、固定用量の化合生成物(例えば1つの錠剤)の2相放出製剤として製剤化される。一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIはそれぞれ、多粒子状製剤として製剤化され、固定用量の化合生成物を形成するように化合される。一実施形態では、剤形は、固定用量の化合生成物として上記過剰コフォーマーの第1の多粒子状製剤及び上記APIの第2の多粒子状製剤を含むカプセルである。別の実施形態では、固定用量の化合生成物は、第1の層及び第2の層を含む2層錠剤であり、上記第1の層は過剰コフォーマーを含み、上記第2の層はAPIを含む。
【0145】
別の実施形態では、API及び過剰コフォーマーは2層になるように製剤化され、それによりAPIと基質形成材料が組み合わされて圧縮され、徐放層を形成し、過剰コフォーマーは1つ又は複数の作用物質と混合されて、第2の層を形成する。一実施形態では、過剰コフォーマー層は即時放出製剤である。別の実施形態では、2層剤形は腸溶性コーティングを有する。別の実施形態では、過剰コフォーマー層及び/又はAPI層は腸溶放出製剤である。
【0146】
「1次放出」という用語は、血漿から薬品が排出される速度が薬品の血漿濃度に比例する場合を指す。一実施形態では、過剰コフォーマーは1次放出として医薬組成物から放出される。一実施形態では、APIは1次放出として医薬組成物から放出される。一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは両方とも1次放出として医薬組成物から放出される。
【0147】
「ゼロ次放出」という用語は、薬剤剤形内の薬品の濃度及び時間に依存しない速度で薬品を送達する能力を指す。ゼロ次のメカニズムは、時間をかけて安定した量の薬品が放出されて、潜在的なピーク/谷の変動及び副作用を最小化させながら、薬品濃度が治療の窓(効力)内に留まる時間を確実に最大化するようにする。例えば浸透圧錠剤製剤、コーティングした錠剤基質、及び親水性基質内でのポリマー化合物の使用などを利用して、ゼロ次薬品放出プロファイルを提供することができる。一実施形態では、過剰コフォーマーはゼロ次放出として医薬組成物から放出される。一実施形態では、APIはゼロ次放出として医薬組成物から放出される。一実施形態では、過剰コフォーマー及びAPIは両方とも、ゼロ次放出として医薬組成物から放出される。
【0148】
薬品の放出プロファイルの改変に有用な化合物が、当技術分野でよく知られている。例えばモノステアリン酸グリセリル又はジステアリン酸グリセリルなどの遅延材料を採用することができる。剤形を(例えばそれぞれ参照により全体を本明細書に組み込むものとする、米国特許第4,256,108号、第4,166,452号及び第4,265,874号に記載されている)技術でコーティングし、制御放出の浸透圧治療錠剤を形成することもできる。他の制御放出技術も利用可能であり、本明細書に含まれる。徐放錠剤中の薬品の放出を遅らせるのに有用である典型的な成分は、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、微結晶質セルロース、デンプンなどのような様々なセルロース化合物を含む。様々な天然及び合成材料も、徐放性製剤に使用される。その例は、アルギン酸及び様々なアルギン酸塩、ポリビニルピロリドン、トラガカント、イナゴマメガム、ガーゴム、ゼラチン、セチルアルコールなどの様々な長鎖アルコール、及び蜜蝋を含む。
【0149】
本発明の一実施形態は、上述したセルロース化合物のうち1つ又は複数と組み合わせたAPIを含み、徐放性錠剤に圧縮されてポリマー基質を形成する徐放性錠剤を含む。別の実施形態では、APIと基質形成材料が組み合わされて圧縮され、徐放性芯を形成し、過剰コフォーマーが1つ又は複数のコーティング剤と混合され、芯の外面にコーティングされる。
【0150】
一実施形態では、過剰コフォーマーは、化合した第1の即時放出性用量と第2の徐放性用量として提供される。徐放性用量は、例えばゼロ次又は1次とすることができる。特定の実施形態では、第2の用量は遅れ時間を有し、薬品は、投与後に第2の用量から約30分で、別の実施形態では1時間で、別の実施形態では1.5時間で、別の実施形態では2時間で、別の実施形態では2.5時間で、別の実施形態では3時間で、別の実施形態では3.5時間で、別の実施形態では4時間で放出される。初期用量は、第2の用量と同じ量であっても又は異なる量であってもよい。
【0151】
一態様では、APIは、化合した第1の即時放出性用量と第2の徐放性用量として提供される。徐放性用量は、例えばゼロ次又は1次とすることができる。特定の実施形態では、第2の用量は遅れ時間を有し、薬品は、投与後に第2の用量から約30分で、別の実施形態では1時間で、別の実施形態では1.5時間で、別の実施形態では2時間で、別の実施形態では2.5時間で、別の実施形態では3時間で、別の実施形態では3.5時間で、別の実施形態では4時間で放出される。初期用量は、第2の用量と同じ量であっても又は異なる量であってもよい。
【0152】
一態様では、過剰コフォーマー及びAPIは化合した1回の単位用量で提供され、それにより過剰コフォーマーは即時放出性用量として提供され、APIは徐放性用量として提供される。APIの徐放性用量は、例えばゼロ次又は1次とすることができる。一実施形態では、APIの第2の用量は遅れ時間を有し、薬品は、投与後に約30分で、別の実施形態では1時間で、別の実施形態では1.5時間で、別の実施形態では2時間で、別の実施形態では2.5時間で、別の実施形態では3時間で、別の実施形態では3.5時間で、別の実施形態では4時間で放出される。
【0153】
本発明による徐放性錠剤の典型的な放出時間フレームは、約1時間から約48時間という長い時間まで、好ましくは約4時間から約24時間、更に好ましくは約8時間から約16時間の範囲である。
【0154】
硬ゼラチンカプセルは、経口使用のための別の固体剤形を構成する。このようなカプセルも同様に、上述したようなキャリア材料と混合した活性成分を含む。軟ゼラチンカプセルは、プロピレングリコール、PEG及びエタノールなどの水溶性溶媒、又はピーナツ油、液体パラフィン又はオリーブ油などの油と混合した活性成分を含む。水性懸濁液も、水性懸濁液の製造に適切な賦形剤と混合した活性材料を含むものと想定される。このような賦形剤は、例えばカルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカント及びアカシアなどの懸濁剤、例えばレシチンなどの分散又は湿潤剤、例えばエチル又はρ−ヒドロキシ安息香酸n−プロピルなどの保存剤、着色剤、香料、甘味料などを含む。
【0155】
水を添加することによって水性懸濁液を調製するのに適切な分散性粉末及び顆粒は、分散剤又は湿潤剤、懸濁剤、及び1つ又は複数の保存剤と混合した活性成分を提供する。適切な分散剤又は湿潤剤及び懸濁剤は、既に上述したもので例示されている。水溶液、懸濁液、シロップ及びエリキシルも製剤化することができる。
【0156】
本開示に記載する技術及び方法は、その変形を調製するために当業者が更に使用することができ、上記変形は本開示の一部と見なされる。
【0157】
実施例
以下の実施例は、本発明の範囲を限定することなく本発明を例示するものである。
【0158】
ゾレドロン酸とナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン、及びグリシンの分子錯体を作成し、本明細書で開示したそのPXRDパターン及びFTIRスペクトルで特徴付けた。更に、経口、静脈内、及び十二指腸内投与されたゾレドロン酸の経口バイオアベイラビリティに関するラットのin vivoデータを、更に親化合物のPKプロファイルを生成した。
【0159】
本開示の全実験で使用した開始剤としてのゾレドロン酸は、中国のFarmkemi Limited(Wuhan Pharma Chemical Co.)から約98%の純度で供給されたものであり、水からの再結晶化により更に精製した。他の純粋な化学物質(分析用)はすべてSigma-Aldrichから供給され、更に精製せずに使用した。
【0160】
ゼラチンカプセルの腸溶性コーティングは、米国フロリダ州ハリウッドのAzoPharmaに外注した。純水及びアセトン中にEudragit L100−55の10%w/wコーティング溶液と、それぞれ9.09w/w%及び0.91w/w%の酢酸トリエチルをベクトルLDCSパンコータ内で使用し、カプセル上に均一なコーティング層を獲得した。十二指腸送達のためのコーティングの均一性及び機能性を、75rpm及び37℃で攪拌した模擬胃液中の2時間溶解で検査した。すべてのカプセルが、この検査の継続時間だけ閉じたままであった。
【0161】
微粉砕は、直径3インチのミルを使用してJet Pulverizer Company(米国ニュージャージー州)で実行した。
【0162】
固相の特徴付け
結晶質形態の観察に使用した分析技術は、粉末X線回折(PXRD)及びフーリエ変換赤外分光法(FTIR)を含む。このような分析技術に使用する特定の方法は、例示としてのものと見なされ、データ収集の状況では限定的でない。例えばデータ収集に使用する特定の計器が変更されることがあり、日常的なオペレータエラー又は較正基準が変更されることがあり、サンプル調製法が変更されることがある(例えば、FTIR分析にKBrディスク又はNujolムル技術を使用する)。
【0163】
フーリエ変換FTIR分光法(FTIR):FTIR分析は、固体状態ATRアクセサリを装備したPerkin Elmer Spectrum 100 FTIR分光計で実行した。粉末X線回折(PXRD):ゾレドロン酸分子錯体の全生成物を、CuKα(λ=1.540562Å)、40kV、40mAを使用してD-8 BrukerX線粉末回折計で観察した。データは、0.05°2θのステップサイズ及び6.17°/分のスキャン速度を使用して、室温で連続スキャンモードにて3°から40°2θの角度範囲にわたって収集した。
【0164】
レーザ散乱粒子サイズ分析:Horiba LA950レーザ散乱粒子サイズ分析器と、レーザビームの路内に流れる前に微粉砕したサンプルを流動化させるために0.3MPAの圧力の空気を使用する乾燥法とを使用して、微粉砕した全サンプルを検査した。微粉砕したサンプルは、Horibaの結果を検証するために光学顕微鏡を使用して更に検査した。
【0165】
実施例1:ゾレドロン酸、ゾレドロンナトリウム塩、及び水の錯体の調製。
1mLの1:1のエタノール:水の中で200mgのゾレドロン酸を180mgの塩化ナトリウムと一緒に一晩スラリー化した。材料を濾過し、すすぎ洗いした。粒子状材料を採集し、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図1に対応するPXRD及び図2に対応するFTIRを特徴とした。
【0166】
実施例2:ゾレドロン塩アンモニウムと水の錯体の調製。
300mgのゾレドロン酸をメタノール中の7Nのアンモニアで一晩スラリー化した。材料を濾過し、すすぎ洗いした。粒子状材料を水中に溶解させ、周囲条件で蒸発させて、1週間後に無色の板を獲得した。材料は図3に対応するPXRD及び図4に対応するFTIRを特徴とした。
【0167】
実施例3:ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体の調製。
200mgのゾレドロン酸と54mgのL−リジンを2mLのテトラヒドロフランと200μLの水の中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図5に対応するPXRD及び図6に対応するFTIRを特徴とした。
【0168】
実施例4:ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体の調製。
204mgのゾレドロン酸と59mgのDL−リジンを、2mLのテトラヒドロフランと200μLの水の中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにねじ蓋倍バイアル中で保管した。材料は図7に対応するPXRD及び図8に対応するFTIRを特徴とした。
【0169】
実施例5:ゾレドロン酸、ゾレドロン、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体の調製。
103mgのゾレドロン酸と54mgのL−リジンを400μLの水に溶解させ、蓋をして、一晩攪拌した。翌日、0.25mLのエタノールを1滴ずつ添加した。バイアルにねじ蓋をして、1日後に結晶が出現し、濾過して除去した。材料はその後の分析のために保管した。材料は図9に対応するPXRD及び図10に対応するFTIRを特徴とした。
【0170】
実施例6:溶媒滴粉砕によるゾレドロン、ニコチンアミド、及び水の錯体の調製。
99mgのゾレドロン酸を44mgのニコチンアミドとともに粉砕し、固体混合物に40μLの水を添加した。粉砕後に採集した固体は、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図11に対応するPXRD及び図12に対応するFTIRを特徴とした。
【0171】
実施例7:溶液結晶化によるゾレドロン、ニコチンアミド、及び水の錯体の調製。
25mgのゾレドロン酸と138mgのニコチンアミドを、2mLの水:酢酸エチルの混合物(1:1v/v)に溶解させた。次に、溶液を数時間放置して、溶媒をゆっくり蒸発させた。採集した固体を特徴付けると、実施例6の生成物と非常に類似したPXRD及びFTIRパターンを生成した。
【0172】
実施例8:溶媒滴粉砕によるゾレドロン、アデニン、及び水の錯体の調製。
96mgのゾレドロン酸を65mgのアデニンと一緒に粉砕し、固体混合物に60μLの水を添加した。粉砕後に採集した固体は、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図13に対応するPXRD及び図14に対応するFTIRを特徴とした。
【0173】
実施例9:溶液スラリーからのゾレドロン、アデニン、及び水の錯体の調製。
99mgのゾレドロン酸と54mgのアデニンを2mLの水:エタノールの混合物(1:1v/v)中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を特徴付けると、図8の生成物と非常に類似したPXRD及びFTIRパターンを生成した。
【0174】
実施例10:ゾレドロン及びグリシンの錯体の調製。
178mgのゾレドロン酸と45mgのグリシンを2mLの水中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図15に対応するPXRD及び図16に対応するFTIRを特徴とした。
【0175】
実施例11:ゾレドロン2アンモニア水錯体の調製。
1.5gのゾレドロン酸をメタノール中の7Nのアンモニア中で一晩スラリー化した。材料を濾過し、すすぎ洗いした。粒子状材料を中程度の熱で水中に溶解させ、周囲条件で蒸発させ、1日後に無色のブロックを獲得した。材料は図17に対応するPXRD及び図18に対応するFTIRを特徴とした。
【0176】
実施例12:ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体の調製。
200mgのゾレドロン酸と102mgのDL−リジンを、2mLのテトラヒドロフランと400μLの水中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにふたねじバイアル中で保管した。材料は図19に対応するPXRD及び図20に対応するFTIRを特徴とした。
【0177】
実施例13:ゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体の調製。
1gのゾレドロン酸と283mgのDL−リジンを、80mLのテトラヒドロフランと8mLの水中で一晩スラリー化した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図21に対応するPXRD及び図22に対応するFTIRを特徴とした。
【0178】
実施例14:アンチソルベント法によるゾレドロン、DL−リジン、及び水の錯体の調製。
この錯体は、1gのゾレドロン酸及び283mgのDL−リジンを5mLの温水に溶解させ、一晩攪拌したアンチソルベントとして40mLのエタノールを添加することにより、アンチソルベント法で調製することもできる。図23及び図24でそれぞれ示すように、同様のPXRD及びFTIRのプロファイルが得られた。
【0179】
実施例15:ゾレドロン、L−リジン、及び水の錯体の調製。
1gのゾレドロン酸及び255mgのL−リジンを60mLの温水に溶解させた。次に、100mLのエタノールをアンチソルベントとして添加した。濾過後に採集した固体を乾燥させ、その後の分析のためにねじ蓋バイアル中で保管した。材料は図25に対応するPXRD及び図26に対応するFTIRを特徴とした。
【0180】
実施例16:動物のPKの研究
これらの研究は、ゾレドロン酸の適切な動物モデルであったので、ラットとイヌで実施した。このことは、この動物が両方とも歴史的に安全評価及びPKスクリーニング研究に使用されており、適切な規制当局に推奨されている事実に帰することができる。また、ラット及びイヌは、ゾレドロン酸を含むビスホスホネート薬品の吸収を評価するために適切な種として立証されている。本発明の方法により調製された純粋なゾレドロン酸及びゾレドロン酸錯体を、IV又は経口経路でラット及びイヌに送達した。追加の検査には、ラットのID投与及びイヌの腸溶性コーティングカプセルの投与が含まれた。送達された全化合物に対して、動物には十分耐性があり、有害事象又は身体異常は認められなかった。
【0181】
検査対象:米国ペンシルベニア州ScottdaleのHilltop Lab Animalsから8週目のオスのSprague-Dawley Rats(217〜259グラム)を取得した。研究前に一部の動物に外科用カテーテル(頚静脈及び十二指腸内)が埋め込まれた。本明細書で提示する研究には、米国ニューヨーク州のMarshall Farmsからの体重9〜12kgのビーグル犬を使用した。研究前に外科用カテーテル(頚静脈)を埋め込んだ。
【0182】
ハウジング:ラットは、カテーテルの体外露出を防止するために、ラットは個々にステンレス鋼のケージに収容した。順化(投与前相)は1日であった。イヌは既に検査施設(米国Absorption Systems Inc.)内におり、順化は不要であった。
【0183】
環境:動物の部屋の環境制御は、18から26℃、30から70%の相対湿度、10回/時以上の換気回数、及び12時間/12時間の明暗サイクルになるように設定した。明暗サイクルは、研究関連の活動のために中断することができた。
【0184】
食餌:ラットには、水及び認可されたRodent Diet #8728C(Harlan Teklad)を提供した。イヌには、水及び標準的なイヌ用固形飼料を1日2回(12時間毎に)与えた。
【0185】
絶食:検査動物はすべて、ゾレドロン酸及びゾレドロン酸錯体をIV、経口、又はID投与する前に一晩絶食させた。
【0186】
ラットの投薬経路:ゾレドロン酸及びその錯体製剤をIV、経口及びIDにより投与した。これらの研究で全ラットに投与した用量は、懸濁液に含まれる錯体形態ではなく、ゾレドロン酸として測定した。
i.IV投与:IV投与用のゾレドロン酸の用量は0.5mg/kgであった。各ラットの用量は(ロット中の全ラットの平均体重ではなく)ラット毎に計算した。
ii.経口胃管投与:固体懸濁物を投与した。各ラットの用量は(ロット中の全ラットの平均体重ではなく)ラット毎に計算した。固体懸濁物については、5mg/kgのゾレドロン酸、又はPEG 400の懸濁液に含まれるゾレドロン酸錯体中の5mg/kgのゾレドロン酸を動物に投与した。
iii.十二指腸内カニューレ投与:固体懸濁物を投与した。各ラットの用量は(ロット中の全ラットの平均体重ではなく)ラット毎に計算した。固体懸濁物については、5mg/kgのゾレドロン酸、又はPEG 400の懸濁液に含まれるゾレドロン酸錯体中の5mg/kgのゾレドロン酸を動物に投与した。
【0187】
イヌの投薬経路:ゾレドロン酸及びその錯体製剤をIV及び経口投与した。これらの研究で全イヌに投与した用量は、ゼラチンカプセル内の粉末又はIV用の溶液に含有される錯体の形態ではなく、各錯体中のゾレドロン酸として測定した。
i.IV投与:各イヌの用量はイヌの平均体重に基づいて調節した。
ii.経口投与:ゾレドロン酸及びゾレドロン酸錯体製剤のその当量を、イヌの平均体重に基づいてサイズ0又は00ゼラチンカプセルにより投与した。
iii.腸溶性コーティングカプセルでの経口投与:ゾレドロン酸及びゾレドロン酸錯体製剤のその当量を、イヌの平均体重に基づいてサイズ0の腸溶性コーティングゼラチンカプセルにより投与した。
iv.追加のコフォーマーを含む分子錯体の経口投与:ゾレドロン酸錯体と追加のコフォーマーとの物理的混合物を、イヌの平均体重に基づいてサイズ0又は00又は000又は13のゼラチンカプセルにより投与した。
【0188】
:研究用に2つの主要動物群を選択した。
1群はラット研究対象で構成される。ラット研究対象は4つの亜群(I〜IV)に分割され、PKプロファイル上の各データ点の結果は、ラット3匹の平均薬品血漿濃度であった。
2群はイヌ研究対象で構成される。イヌ研究対象は亜群(A、B、C、D、E、F、G、H、J、K、L、M)を含む5つの群に分割され、PKプロファイル上の各データ点の結果は、主にイヌ5匹の平均薬品血漿濃度であった。亜群NのPKプロファイルは、イヌ4匹の平均プロファイルであった。
【0189】
1群のラット投薬の詳細

I群(IV投与)。群の構成要素、指定されたIV用量を以下に列挙する。
【表1】


経口群のMAT(平均吸収時間)及びka(吸収速度定数)を計算するために、IV比較群を実施した。

II群(経口胃管栄養法):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表2】


III群(ID投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表3】


IV群(経口胃管栄養法):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表4】

【0190】
ラットの血液サンプル採集、取り扱い及び分析:血液(サンプル毎に約300μL)サンプルを、ゾレドロン酸又はその錯体をEDTA血漿管に最初に投与してから8時点、すなわち5分、15分、30分、1時間、2時間、4時間、8時間、及び24時間後にI群(IV投与)の動物3匹それぞれから抜き取った。4℃で5分間、13,000rpmで遠心分離した後、血漿を採集し、即座に凍結して、分析するまで−60〜−80℃で保管した。
分析日にサンプルを解凍し、LC/MS/MS法で分析することにより、サンプル中のゾレドロン酸の量を定量化した。
【0191】
2群イヌの投薬の詳細:投薬前に、イヌはすべて、胃のpHを低下させるために20mL用量のクエン酸(水中に24mg/mL)を受けた。カプセル又はIV投薬後、洗浄液として追加の6.25mLのクエン酸溶液(水中に24mg/mL)を受けた。

A群(IV投与):群の構成要素、指定されたIV用量を以下に列挙する:
【表5】


経口分のMAT(平均吸収時間)及びka(吸収速度定数)を計算するために、IV比較群を実施した。

B群(経口投与);群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表6】


C群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表7】


D群(15分IV注射):群の構成要素、指定されたIV用量を以下に列挙する:
【表8】


E群(経口投与):群の構成要素、指定されたIV用量を以下に列挙する:
【表9】


F群(15分IV注射):群の構成要素、指定されたIV用量を以下に列挙する:
【表10】


G群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表11】


H群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表12】


J群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表13】


K群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表14】


L群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表15】


M群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表16】


N群(経口投与):群の名称及び経口用量を以下に列挙する:
【表17】

【0192】
最初にゾレドロン酸又はその錯体を投与した後、A群(IV投与)では15時点、すなわち投薬前(0)分、2分、5分、10分、15分、30分、45分、1時間、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間、24時間及び48時間で、B群(経口投与)では13時点、すなわち投薬前(0)分、5分、10分、15分、30分、45分、1時間、1.5時間、2時間、4時間、6時間、8時間、及び24時間で5匹それぞれから血液(サンプル毎に約2.5mL)を抜き取った。血液サンプルは抗凝血剤を使用せずにおき、室温で約30分間放置した。次にサンプルを4℃の温度、13,000rpmの速度で5分間、遠心分離した。血清を採集して、2つのアリコットに分割し、分析するまで凍結保存した(−80℃)。サンプルを分析日に解凍し、LC/MS/MS分析法などのゾレドロン酸の分析手順を使用して処理した。
【0193】
動物のPK研究結果
ラットの研究:第1のラット研究の結果を表1に要約し、その血漿サンプル中のゾレドロン酸の濃度(ng/mL)は、ラット3匹の分析結果の平均値である。また、IV、経口及びID群のPKプロファイルを図27に示す。経口及びID群のプロファイルを図28及び図29に示す。これは、一部のゾレドロン酸錯体が親ゾレドロン酸と比較して経口バイオアベイラビリティを改善したことを示唆する。バイオアベイラビリティが改善した錯体は、過剰コフォーマーをゾレドロン酸錯体に添加して経口胃管栄養法でラットに投与した第2のラットPK研究で、更に検査した。この第2の研究の結果を表2に要約し、そのPKプロファイルを図30、図31及び図32に示す。これらの図は、過剰コフォーマーを含む幾つかのゾレドロン酸錯体のバイオアベイラビリティが改善されたことを示す。バイオアベイラビリティを改善する上で過剰コフォーマーとゾレドロン酸錯体との効果は、十分には分かっていない。
【0194】
イヌの研究:第1のイヌ研究の結果(レッグ1〜6)を表3に要約する。ゾレドロン酸の濃度(ng/mL)は、イヌ5匹の分析結果の平均値である。IV及び経口群のPKプロファイルを図33及び図34を示し、これは48時間のPKプロファイルのうち最初の4時間を表す。これらの結果及び図34は、全部ではないまでも大部分のゾレドロン酸錯体が、経口投与された親ゾレドロン酸と比較して経口バイオアベイラビリティを改善したことを示唆する。
【0195】
別のイヌの研究の結果(レッグ7〜13)を表4に要約し、そこで示したゾレドロン酸の濃度(ng/mL)はイヌ5匹の分析結果の平均値である。IV及び経口群のPKプロファイルを図35及び図36に示す。図36は、24時間のPKプロファイルのうち最初の6時間を表す。これらの結果及び図35は、全部ではないまでも大部分のゾレドロン酸錯体が、経口投与された親ゾレドロン酸と比較して経口バイオアベイラビリティの改善を達成したことを示唆する。特に、新規のゾレドロン酸錯体と過剰アミノ酸コフォーマー(レッグ11、図37)は親薬品と比較してゾレドロン酸のバイオアベイラビリティが有意に改善されている。その結果は、腸溶性コーティングカプセルが腸溶性コーティングのないカプセルと比較してバイオアベイラビリティが改善している(図37、レッグ7及び2、レッグ8及び3、レッグ12及び4)が、腸溶性コーティングカプセル内で物理的混合物を形成するために過剰アミノ酸コフォーマーを添加した場合、バイオアベイラビリティが有意に変化していること(図37、レッグ9及び10)も示している。その理由は十分には分かっていない。
【0196】
その結果は、ニートの(すなわち過剰コフォーマーがない)ゾレドロン酸とアミノ酸のコフォーマーが充填された腸溶性コーティングカプセルに対するゾレドロン酸の経口アベイラビリティの改善はわずかであることを示している。したがって、過剰コフォーマーと新規のゾレドロン酸錯体も、腸溶性コーティングカプセルで送達するとバイオアベイラビリティの増大につながることが予想される。驚くべきことに、過剰コフォーマーをゾレドロン酸に添加した場合、腸溶性コーティングカプセルのバイオアベイラビリティが非腸溶性コーティングカプセルより低かった。このことは、分子錯体と過剰コフォーマーとの物理的粉末混合物は、十二指腸内に送達される場合にバイオアベイラビリティを低下させることがあることを示唆する。この驚くべき知見のメカニズムは未だ分かっていない。
【0197】
更に別のイヌの研究の分析結果(レッグ14〜18)を表5に示し、これはイヌ5匹の平均的データを含む。IV及び経口群のPKプロファイルを図38及び図39に示す。図39は、24時間のPKプロファイルのうち最初の4時間を表す。
【0198】
別のイヌの研究の分析結果(レッグ19〜26)を表6に示し、これはイヌ5匹の平均的データを含む。IV及び経口群のPKプロファイルを図40及び図41に示す。図40は、24時間のPKプロファイルのうち最初の4時間を表す。
【0199】
別のイヌの研究の分析結果(レッグ27〜32)を表7に示し、これはイヌ5匹の平均的データを含むが、ただしレッグ31はイヌ4匹の平均である。この研究では、サイズ平均直径が体積で5ミクロンの微粉砕した材料(ゾレドロン:DL−リジン:水の錯体及び純粋なDL−リジン)を、一部のレッグで使用した。研究に微粉砕した材料を採用したのは、表面積を増大させることにより薬品のCmaxを増大させ、その後に溶解速度を改善する可能性を調査するためであり、それによりGI管を通る吸収に使用可能な薬品の濃度が上昇するはずである。結果を表7のレッグ30及び32に要約する。両レッグの微粉砕材料の結果は、薬品のバイオアベイラビリティのわずかな増加を示した。経口群のPKプロファイルを図42及び図43に示す。図43は、24時間のPKプロファイルのうち最初の4時間を表す。
【0200】
更に別のイヌの研究の分析結果(レッグ33〜38)を表8及び表9に示し、これはイヌ4匹の平均データを含む。この研究では、粒子状材料(ゾレドロン:DL−リジン:水の錯体及び過剰の純粋なDL−リジン)のカプセルを使用した。投薬前に、イヌはすべて、胃のpHを低下させるために20mL用量のクエン酸(水中に24mg/mL)を受けた。カプセル又はIV投薬後、イヌはすべて、洗浄液として追加の6.25mLのクエン酸溶液(水中に24mg/mL)を受けた。
【0201】
研究中に、血清と尿のサンプル両方を動物から採集した。尿サンプルは、5つの間隔、すなわち0〜4時間、4〜8時間、8〜12時間、12〜24時間及び24〜96時間の間隔で採集した(N=4)。投薬後の尿排泄物サンプルの生物学的分析を実行した。実証されているLC/MS/MS法を使用し、ゾレドロン酸についてサンプルを検定した。
【0202】
レッグ33〜38の結果を表8(血清)及び表9(尿)に要約する。結果は、特に高レベルのリジンがある場合に、ビスホスホン酸のバイオアベイラビリティの有意な増加を示す。PKプロファイルを図44及び図45に示す。図44は、24時間のPKプロファイルのうち最初の4時間を表す。
【表18−1】


【表18−2】


【表19−1】


【表19−2】


【表20−1】


【表20−2】


【表21−1】

【表21−2】


【表21−3】


【表22−1】


【表22−2】


【表23−1】


【表23−2】


【表23−3】


【表24−1】


【表24−2】


【表25−1】


【表25−2】


【表26−1】


【表26−2】


【表27】


【表28−1】


【表28−2】


【表28−3】


【表28−4】


【表28−5】


【表28−6】


【表28−7】


【表28−8】


【表28−9】


【表28−10】


【表28−11】


【表28−12】


【表28−13】


【表28−14】


【表28−15】


【表28−16】


【表28−17】


【表28−18】


【表28−19】


【表28−20】


【表28−21】


【表28−22】


【表28−23】


【表28−24】


【表28−25】


【表28−26】


【表28−27】


【表28−28】


【表28−29】


【表28−30】


【表28−31】


【表28−32】


【表28−33】


【表28−34】


【表28−35】


【表28−36】


【表28−37】


【表28−38】


【表28−39】


【表28−40】


【表28−41】


【表28−42】


【表28−43】


【表28−44】


【表28−45】


【表28−46】


【表28−47】


【表28−48】


【表28−49】


【表28−50】


【表28−51】


【表28−52】


【表28−53】


【表28−54】


【表28−55】


【表28−56】


【表28−57】


【表28−58】


【表28−59】


【表28−60】


【表29−1】


【表29−2】


【表29−3】


【表29−4】


【表29−5】


【表30−1】


【表30−2】


【表30−3】


【表30−4】


【表30−5】


【表31−1】


【表31−2】


【表31−3】


【表31−4】


【表31−5】


【表31−6】


【表31−7】


【表31−8】


【表31−9】


【表31−10】


【表31−11】


【表31−12】


【表31−13】


【表31−14】


【表31−15】


【表31−16】


【表31−17】


【表31−18】


【表31−19】


【表31−20】


【表31−21】


【表31−22】


【数32−1】


【数32−2】


【数32−3】


【数32−4】


【数32−5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのAPI及び少なくとも1つのコフォーマーを含む組成物。
【請求項2】
前記少なくとも1つのコフォーマーの少なくとも1つは分子錯体コフォーマーであり、前記API及び前記分子錯体コフォーマーは分子錯体を形成する、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記分子錯体は塩である、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記塩は結晶質である、請求項3に記載の組成物。
【請求項5】
前記塩は非晶質である、請求項3に記載の組成物。
【請求項6】
前記分子錯体は共結晶である、請求項2に記載の組成物。
【請求項7】
前記分子錯体は、前記APIと1つの分子錯体コフォーマーとの間の結晶質2成分分子錯体である、請求項2から4及び6のいずれか1項に記載の分子錯体。
【請求項8】
前記分子錯体は、前記API及び少なくとも1つの分子錯体コフォーマーを含む結晶質3成分分子錯体である、請求項2〜4及び6のいずれか1項に記載の分子錯体。
【請求項9】
前記結晶質3成分分子錯体は、前記API、第1の分子錯体コフォーマー及び第2の分子錯体コフォーマーで構成され、前記第1の分子錯体コフォーマーと前記第2の分子錯体コフォーマーは異なる、請求項8に記載の分子錯体。
【請求項10】
前記結晶質3成分分子錯体は、前記API、分子錯体コフォーマー及び溶媒で構成される、請求項8に記載の分子錯体。
【請求項11】
前記溶媒は水又はアルコールである、請求項10に記載の分子錯体。
【請求項12】
前記溶媒は水である、請求項11に記載の分子錯体。
【請求項13】
前記溶媒はエタノールである、請求項11に記載の分子錯体。
【請求項14】
前記少なくとも1つのコフォーマーのうち1つは、追加のコフォーマーである、請求項1から13のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項15】
前記追加のコフォーマーは結晶質である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
前記追加のコフォーマーは非晶質である、請求項14に記載の組成物。
【請求項17】
分子錯体コフォーマーと追加のコフォーマーとの両方を含む、請求項1から16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項18】
前記少なくとも1つのコフォーマーは、1つ又は複数の分子錯体コフォーマーのみである、請求項1から16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項19】
前記少なくとも1つのコフォーマーは、1つ又は複数の追加のコフォーマーのみである、請求項1から16のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項20】
複数のコフォーマーを含む、請求項1から20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項21】
少なくとも2つの異なるコフォーマーを含む、請求項1から20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項22】
1つのコフォーマーのみを含む、請求項1から20のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項23】
前記分子錯体コフォーマーと前記追加のコフォーマーは同じである、請求項17に記載の組成物。
【請求項24】
前記分子錯体コフォーマーと前記追加のコフォーマーは異なる、請求項17に記載の組成物。
【請求項25】
前記APIは、BCSのクラスIII又はIVの薬品である、請求項1から24のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項26】
前記コフォーマーはアミノ酸である、請求項1から25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項27】
前記コフォーマーは、ナトリウム、アンモニウム、アンモニア、L−リジン、DL−リジン、D−リジン、ニコチンアミド、アデニン及びグリシンからなる群から選択される、請求項1から25のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項28】
前記コフォーマーはリジン又はグリシンである、請求項26に記載の組成物。
【請求項29】
前記コフォーマーはリジンである、請求項28に記載の組成物。
【請求項30】
前記コフォーマーはL−リジンである、請求項29に記載の組成物。
【請求項31】
前記コフォーマーはDL−リジンである、請求項29に記載の組成物。
【請求項32】
前記コフォーマーはD−リジンである、請求項29に記載の組成物。
【請求項33】
前記コフォーマーはグリシンである、請求項28に記載の組成物。
【請求項34】
前記APIはビスホスホン酸である、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項35】
前記ビスホスホン酸は、ゾレドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸及びイバンドロン酸からなる群から選択される、請求項34に記載の組成物。
【請求項36】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項37】
前記ビスホスホン酸はクロドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項38】
前記ビスホスホン酸はチルドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項39】
前記ビスホスホン酸はパミドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項40】
前記ビスホスホン酸はアレンドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項41】
前記ビスホスホン酸はリセドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項42】
前記ビスホスホン酸はイバンドロン酸である、請求項35に記載の組成物。
【請求項43】
前記APIはアバカビルのものである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項44】
前記APIはアカルボースである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項45】
前記APIはアセタゾラミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項46】
前記APIはアシクロビルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項47】
前記APIはアルブテロール(サルブタモール)である、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項48】
前記APIはアルプリノールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項49】
前記APIはアミロライドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項50】
前記APIはアミスルプリドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項51】
前記APIはアムロジピンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項52】
前記APIはアモキシシリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項53】
前記APIはアンフェタミンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項54】
前記APIはアテノロールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項55】
前記APIはアトロピンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項56】
前記APIはアザチオプリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項57】
前記APIはベンセラジドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項58】
前記APIはベンズニダゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項59】
前記APIはカモスタットである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項60】
前記APIはカプトプリルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項61】
前記APIはセフジニルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項62】
前記APIは塩酸セフォチアムヘキセチルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項63】
前記APIはセフプロジルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項64】
前記APIはセフロキシムアキセチルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項65】
前記APIはクロラムフェニコールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項66】
前記APIはシメチジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項67】
前記APIはシプロフロキサシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項68】
前記APIはコデインである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項69】
前記APIはコルヒチンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項70】
前記APIはシクロホスファミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項71】
前記APIはダプソンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項72】
前記APIはデキサメタゾンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項73】
前記APIはジダノシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項74】
前記APIはジエチルカルバマジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項75】
前記APIはメチオニンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項76】
前記APIはドラセトロンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項77】
前記APIはドキシフルリジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項78】
前記APIはドキシサイクリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項79】
前記APIはエルゴノビンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項80】
前記APIはエチルコハク酸エリスロマイシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項81】
前記APIはエタンブトールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項82】
前記APIはエトスクシミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項83】
前記APIはファモチジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項84】
前記APIはフルコナゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項85】
前記APIは葉酸である、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項86】
前記APIはフロセミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項87】
前記APIはフルスルチアミンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項88】
前記APIはガバペンチンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項89】
前記APIはグリピジドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項90】
前記APIはグラニセトロンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項91】
前記APIはグリセオフルビンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項92】
前記APIはヒドララジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項93】
前記APIはヒドロクロロチアジドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項94】
前記APIはイミダプリルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項95】
前記APIはイソニアジドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項96】
前記APIはラミブジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項97】
前記APIはL−カルボシステインである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項98】
前記APIはレベチラセタムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項99】
前記APIはレボフロキサシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項100】
前記APIはリネゾリドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項101】
前記APIはリシノプリルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項102】
前記APIはロサルタンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項103】
前記APIはメトトレキサートである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項104】
前記APIはメチルドパである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項105】
前記APIはS−メチルメチオニンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項106】
前記APIはメトクロプラミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項107】
前記APIはメトロニダゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項108】
前記APIはモキシフロキサシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項109】
前記APIはナリジクス酸である、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項110】
前記APIはニコランジルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項111】
前記APIはニフルチモックスである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項112】
前記APIはニトロフラントインである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項113】
前記APIはニザチジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項114】
前記APIはナイスタチンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項115】
前記APIはオンダンセトロンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項116】
前記APIはオセルタミビルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項117】
前記APIはオキスカルバゼピンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項118】
前記APIはペニシラミンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項119】
前記APIはペリンドプリルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項120】
前記APIはフェノバルビタールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項121】
前記APIはフェノキシメチルペニシリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項122】
前記APIはプラバスタチンナトリウムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項123】
前記APIはプレドニゾロンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項124】
前記APIはプリマキンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項125】
前記APIはプロカテロールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項126】
前記APIはプロピルチオウラシルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項127】
前記APIは偽エフェドリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項128】
前記APIはピラジンアミドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項129】
前記APIは臭化ピリドスチグミンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項130】
前記APIは塩酸ピリドキシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項131】
前記APIはラニチジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項132】
前記APIはリバビリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項133】
前記APIはリボフラビンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項134】
前記APIはリザトリプタンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項135】
前記APIはスタブジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項136】
前記APIはスルファジアジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項137】
前記APIはスルファメトキサゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項138】
前記APIはスルタミシリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項139】
前記APIはスマトリプタンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項140】
前記APIはタルチレリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項141】
前記APIはテガフールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項142】
前記APIはテノホビルジソプロキシルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項143】
前記APIはテオフィリンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項144】
前記APIはチアミンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項145】
前記APIはトリメタジジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項146】
前記APIはトリメトプリムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項147】
前記APIはボグリボーズである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項148】
前記APIはジドブジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項149】
前記APIはゾルミトリプタンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項150】
前記APIはアセチルカルニチンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項151】
前記APIはカペシタビンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項152】
前記APIはセファクロールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項153】
前記APIはセフィキシムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項154】
前記APIはセフメタゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項155】
前記APIはセフポドキシムプロキセチルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項156】
前記APIはセフロキサジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項157】
前記APIはアルホスセラートである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項158】
前記APIはシラザプリルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項159】
前記APIは臭化シメトロピウムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項160】
前記APIはジアセレインである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項161】
前記APIはエルドステインである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項162】
前記APIはファムシクロビルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項163】
前記APIはゲミフロキサシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項164】
前記APIはレボスルピリドである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項165】
前記APIはナブメトンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項166】
前記APIはオキシラセタムである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項167】
前記APIはフェンジメトラジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項168】
前記APIはラベプラゾールである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項169】
前記APIは酢酸ロキサチジンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項170】
前記APIはタムスロシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項171】
前記APIはテラゾシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項172】
前記APIはチオクト酸である、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項173】
前記APIはトスフロキサシンである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項174】
前記APIはトリフルサルである、請求項1から33のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項175】
コフォーマー対APIのモル比は、約1:1である、請求項1から174のいずれか1項に記載の分子錯体。
【請求項176】
前記コフォーマーは、前記APIに対してモル過剰である、請求項1から174のいずれか1項に記載の分子錯体。
【請求項177】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約2:1と10:1の間である、請求項176に記載の分子錯体。
【請求項178】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約2:1と約5:1の間である、請求項176に記載の分子錯体。
【請求項179】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約2:1である、請求項178に記載の分子錯体。
【請求項180】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約3:1である、請求項178に記載の分子錯体。
【請求項181】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約4:1である、請求項178に記載の分子錯体。
【請求項182】
コフォーマー対APIの前記モル比は、約5:1である、請求項178に記載の分子錯体。
【請求項183】
前記APIは、前記コフォーマーに対してモル過剰である、請求項174のいずれか1項に記載の分子錯体。
【請求項184】
API対コフォーマーの前記モル比は、約2:1と約10:1の間である、請求項183に記載の分子錯体。
【請求項185】
API対コフォーマーの前記モル比は、約2:1と約5:1の間である、請求項183に記載の分子錯体。
【請求項186】
API対コフォーマーの前記モル比は、約2:1である、請求項185に記載の分子錯体。
【請求項187】
API対コフォーマーの前記モル比は、約3:1である、請求項185に記載の分子錯体。
【請求項188】
API対コフォーマーの前記モル比は、約4:1である、請求項185に記載の分子錯体。
【請求項189】
API対コフォーマーの前記モル比は、約5:1である、請求項185に記載の分子錯体。
【請求項190】
前記追加のコフォーマーは、前記分子錯体コフォーマーに対してモル過剰である、請求項1から17及び20から176のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項191】
追加のコフォーマー対分子錯体コフォーマーの前記比率は、約2:1から約1000:1の間である、請求項190に記載の組成物。
【請求項192】
前記比率は、約500:1から約1000:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項193】
前記比率は、約100:1から約500:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項194】
前記比率は、約50:1から約100:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項195】
前記比率は、約10:1から約100:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項196】
前記比率は、約10:1から約50:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項197】
前記比率は、約2:1から約25:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項198】
前記比率は、約2:1から約10:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項199】
前記比率は、約5:1から約11:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項200】
前記比率は、約2:1から約5:1の間である、請求項191に記載の組成物。
【請求項201】
前記比率は、約5:1である、請求項191に記載の組成物。
【請求項202】
前記比率は、約4:1である、請求項191に記載の組成物。
【請求項203】
前記比率は、約3:1である、請求項191に記載の組成物。
【請求項204】
前記比率は、約2:1である、請求項191に記載の組成物。
【請求項205】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、リジン及び水を含む、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項206】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、リジン及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項207】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、L−リジン及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項208】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、DL−リジン及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項209】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸及びリジンで構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項210】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸及びL−リジンで構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項211】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸及びDL−リジンで構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項212】
ゾレドロン酸の結晶質形態を含み、前記結晶質形態は、ゾレドロン酸、水、及びL−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン、又はゾレドロン酸塩から選択された化合物を含む、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項213】
前記分子錯体は、約8.1、13.3、21.5、24.6、及び25.6±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、ゾレドロン酸ナトリウム及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項214】
前記分子錯体は、約11.0、14.6、15.4、19.9、及び29.4±0.2°2θに強いピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸アンモニウム塩と水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項215】
前記分子錯体は、約12.2、13.0、14.1、17.1、及び19.3±0.2°2θに強いピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン2アンモニア水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項216】
前記分子錯体は、約9.0、14.4、18.1、26.0及び29.6±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、L−リジン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項217】
前記分子錯体は、約9.6、10.7、14.3、21.4、23.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、L−リジン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項218】
前記分子錯体は、約8.3、11.8、12.3、15.8、及び20.8±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項219】
前記分子錯体は、約9.1、14.7、18.0、21.2、及び26.0±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項220】
前記分子錯体は、約9.7、10.8、14.4、18.9、21.4±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、DL−リジン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項221】
前記分子錯体は、約8.8、9.7、17.6、23.1、及び26.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、ゾレドロン、DL−リジン、エタノール、及び水の錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項222】
前記分子錯体は、約13.6、15.9、19.7、27.9、及び29.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、アデニン、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項223】
前記分子錯体は、約13.1、15.2、21.0、23.9、及び26.5±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質ゾレドロン酸、ニコチンアミド、及び水の分子錯体である、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項224】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、グリシン及び水を含む、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項225】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸及びグリシンで構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項226】
前記ゾレドロン酸及びグリシンの分子錯体は、約10.2、17.8、19.9、22.9、及び28.1±0.2°2θにピークを有するX線粉末回折パターンを特徴とする結晶質形態である、請求項225に記載の組成物。
【請求項227】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸と、水と、L−リジン、DL−リジン、ニコチンアミド、アデニン又はグリシンから選択された化合物と、任意選択でエタノール及びゾレドロン酸塩のいずれか又は両方とで構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項228】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、ゾレドロン酸ナトリウム及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項229】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、2アンモニア及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項230】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸アンモニウム塩及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項231】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、L−リジン及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項232】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、DL−リジン及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項233】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、DL−リジン、エタノール及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項234】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、アデニン、及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項235】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、ニコチンアミド、及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項236】
前記分子錯体は、ゾレドロン酸、2アンモニア及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項237】
前記分子錯体は、アンモニウム、ゾレドロン酸塩及び水で構成される、請求項1〜18、20〜36及び175〜205のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項238】
前記組成物は、前記API及び前記少なくとも1つのコフォーマーで構成される、請求項1から237のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項239】
請求項1から238のいずれか1項に記載の前記組成物で構成されるか、又は基本的にこれらで構成される医薬組成物。
【請求項240】
請求項1から238のいずれか1項に記載の前記組成物と、コフォーマーではない医薬的に許容し得る賦形剤とを含む医薬組成物。
【請求項241】
前記コフォーマーは、前記APIの腸管透過性を増大させる、請求項239から241のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項242】
前記透過性は、傍細胞透過性である、請求項239から241のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項243】
前記透過性は、経細胞透過性である、請求項239から241のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項244】
前記コフォーマーは、前記APIのCmaxを増大させる、請求項239から243のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項245】
前記コフォーマーは、前記APIの水溶性を増大させる、請求項239から244のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項246】
前記コフォーマーは、周囲条件で前記APIの安定性を増大させる、請求項239から245のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項247】
前記コフォーマーは、前記APIの経口バイオアベイラビリティを増大させる、請求項239から246のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項248】
ビスホスホン酸を含む、請求項239から247のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項249】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約3%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項250】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約4%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項251】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約5%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項252】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約6%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項253】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約7%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項254】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約8%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項255】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約9%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項256】
前記ビスホスホン酸の経口バイオアベイラビリティは、少なくとも約10%である、請求項248に記載の医薬組成物。
【請求項257】
前記医薬組成物は経口投薬形態である、請求項239から256に記載の医薬組成物。
【請求項258】
前記経口投薬形態は固体である、請求項257に記載の医薬組成物。
【請求項259】
前記経口投薬形態は半固体である、請求項257に記載の医薬組成物。
【請求項260】
前記経口投薬形態は液体である、請求項257に記載の医薬組成物。
【請求項261】
前記経口投薬形態は溶液である、請求項257に記載の医薬組成物。
【請求項262】
前記経口投薬形態は懸濁液である、請求項257に記載の医薬組成物。
【請求項263】
請求項239から262のいずれか1項に記載の前記医薬組成物の単位用量。
【請求項264】
少なくとも約250mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項265】
少なくとも約500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項266】
少なくとも約750mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項267】
少なくとも約1000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項268】
少なくとも約1100mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項269】
少なくとも約1200mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項270】
少なくとも約1250mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項271】
少なくとも約1500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項272】
少なくとも約1750mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項273】
少なくとも約1900mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項274】
少なくとも約2000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項275】
少なくとも約2500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項276】
少なくとも約3000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項277】
少なくとも約3500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項278】
少なくとも約4000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項279】
少なくとも約4500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項280】
少なくとも約5000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項281】
少なくとも約6000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項282】
少なくとも約7000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項283】
少なくとも約8000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項284】
少なくとも約9000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項285】
少なくとも約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項286】
少なくとも約11gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項287】
少なくとも約12gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項288】
少なくとも約13gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項289】
少なくとも約14gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項290】
少なくとも約15gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項291】
少なくとも約16gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項292】
少なくとも約17gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項293】
少なくとも約18gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項294】
少なくとも約19gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項295】
少なくとも約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項296】
約50mgから約5000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項297】
約100mgから約1000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項298】
約1250mgから約5000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項299】
約1500mgから約5000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項300】
約2000mgから約5000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項301】
約3000mgから約5000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項302】
約1250mgから約3000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項303】
約1500mgから約3000mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項304】
約1250mgから約2500mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項305】
約1500mgから約2500mgのコフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項306】
約50mgから約5000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項307】
約100mgから約1000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項308】
約1250mgから約5000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項309】
約2000mgから約5000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項310】
約3000mgから約5000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項311】
約1250mgから約3000mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項312】
約1250mgから約2500mgの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項313】
約1gから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項314】
約1250mgから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項315】
約1500mgから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項316】
約1gから約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項317】
約1250mgから約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項318】
約1500mgから約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項319】
約1gから約5gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項320】
約1250mgから約5gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項321】
約1500mgから約5gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項322】
約5gから約15gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項323】
約5gから約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項324】
約7gから約10gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項325】
約10gから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項326】
約10gから約15gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項327】
約10gから約12.5gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項328】
約12.5gから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項329】
約12.5gから約17.5gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項330】
約15gから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項331】
約17.5gから約20gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項332】
約1gから約2gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項333】
約1gから約2gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項334】
約1gから約2gの前記コフォーマーを含む、請求項263に記載の単位用量。
【請求項335】
前記APIはビスホスホン酸であり、前記コフォーマーはリジン又はグリシンである、請求項263から334のいずれか1項に記載の単位用量。
【請求項336】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、前記コフォーマーはL−リジンである、請求項335に記載の単位用量。
【請求項337】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、前記コフォーマーはDL−リジンである、請求項335に記載の単位用量。
【請求項338】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、前記コフォーマーはD−リジンである、請求項335に記載の単位用量。
【請求項339】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸であり、前記コフォーマーはグリシンである、請求項335に記載の単位用量。
【請求項340】
請求項239から339のいずれか1項に記載の前記医薬組成物を形成するために前記APIをコフォーマーと化合させるステップを含む、APIの経口バイオアベイラビリティ又は透過性を向上させる方法。
【請求項341】
請求項239から339のいずれか1項に記載の医薬組成物を要する疾病の治療方法であって、必要とする患者に治療有効量の前記薬剤組成を投与するステップを含む方法。
【請求項342】
ビスホスホン酸を要する疾病の治療又は予防方法であって、前記ビスホスホン酸を必要とする患者に、請求項239から339のいずれか1項に記載の治療有効量の医薬組成物を投与するステップを含む方法。
【請求項343】
前記疾病は、骨粗鬆症、高カルシウム血症、癌関連骨転移、パジェット病、又はアジュバント癌療法及びネオアジュバント癌療法からなる群から選択される、請求項342に記載の方法。
【請求項344】
前記疾病は、腫瘍関連高カルシウム血症(TIH)、癌関連骨転移及びパジェット病からなる群から選択される、請求項342に記載の方法。
【請求項345】
前記組成物は、1つのAPIのみを含む、請求項1から339のいずれか1項に記載の組成物。
【請求項346】
前記組成物は、1つのAPIのみを含む、請求項340から344のいずれか1項に記載の方法。
【請求項347】
前記API、コフォーマー、又は前記APIとコフォーマーの両方は、徐放性として配合される、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項348】
前記徐放性は、遅延+徐放性製剤である、請求項347に記載の医薬組成物。
【請求項349】
前記徐放性は、1次放出である、請求項347又は348に記載の医薬組成物。
【請求項350】
前記徐放性は、ゼロ次放出である、請求項347又は348に記載の医薬組成物。
【請求項351】
前記APIは、徐放性であるように配合される、請求項347から350のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項352】
前記コフォーマーは、徐放性であるように配合される、請求項347から350のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項353】
前記APIとコフォーマーの両方は、徐放性になるように配合される、請求項303から345及び347から350のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項354】
前記API及びコフォーマーは、2相放出するように配合される、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項355】
前記コフォーマーの前記Cmaxは、前記APIの前記Cmaxの60分以内に生じる、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項356】
前記コフォーマーの前記Cmaxは、前記APIの前記Cmaxより前に生じる、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項357】
前記コフォーマーの前記Tmaxは、前記APIの前記Tmaxの60分以内に生じる、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項358】
前記コフォーマーの前記Tmaxは、前記APIの前記Tmaxより前に生じる、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項359】
前記API、コフォーマー、又はAPIとコフォーマーの両方は、放出を改変する腸溶性コーティングとともに配合される、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項360】
前記APIは、放出を改変する腸溶性コーティングとともに配合される、請求項239から339及び345のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項361】
前記APIはビスホスホン酸であり、前記コフォーマーはL−リジン、DL−リジン、D−リジン又はグリシンである、請求項345、347から360のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項362】
前記ビスホスホン酸は、ゾレドロン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、リセドロン酸及びイバンドロン酸からなる群から選択される、請求項361に記載の医薬組成物。
【請求項363】
前記コフォーマーは、L−リジン又はDL−リジンである、請求項362に記載の医薬組成物。
【請求項364】
前記ビスホスホン酸はゾレドロン酸である、請求項363に記載の医薬組成物。
【請求項365】
表11のいずれか1つの組成物を含む医薬組成物。
【請求項366】
表12のいずれか1つの組成物を含む医薬組成物。
【請求項367】
表13のいずれか1つの組成物を含む医薬組成物。
【請求項368】
表14のいずれか1つの組成物を含む医薬組成物。
【請求項369】
表15のいずれか1つの組成物を含む医薬組成物。

【図2】
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【図4】
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【図6】
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【図8】
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【図10】
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【図12】
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【図14】
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【図16】
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【図18】
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【図20】
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【図22】
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【図24】
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【図26】
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【図45】
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【図1】
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【図3】
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【図5】
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【図7】
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【図9】
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【図11】
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【図13】
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【図15】
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【図17】
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【図19】
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【図21】
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【図23】
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【図25】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【公表番号】特表2013−519632(P2013−519632A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−552048(P2012−552048)
【出願日】平成23年2月2日(2011.2.2)
【国際出願番号】PCT/US2011/023427
【国際公開番号】WO2011/097269
【国際公開日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(511206515)タール ファーマシューティカルズ,インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】