説明

配線基板の製造方法、半導体装置及びめっき装置

【課題】 導体層の研磨中に導体層の剥がれを防止できる配線基板の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 基板10の一方の面10aに少なくとも孔10bを形成する工程と、基板10の一方の面10a上、他方の面10e上及び側面10f上と、孔10bの内面上とに、めっき給電層14を形成する工程と、電解めっきにより、めっき給電層14を介して、基板10の一方の面10a上、他方の面10e上及び側面10f上に形成され、かつ孔10bを埋め込む金属層18を形成する工程と、金属層18を研磨することにより、孔10bに金属層18が埋め込まれた金属層のパターン17a,17bを形成する工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は配線基板の製造方法、半導体装置及びめっき装置に係り、さらに詳しくは、半導体素子などを搭載するための配線基板の製造方法、この配線基板に半導体素子などが搭載された半導体装置及びその製造方法で用いられるめっき装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複数の半導体素子を上下に積層する三次元実装構造が提案されている。これは、例えば、配線基板上に半導体素子をフリップチップ接合などで実装して単位部品とし、これを複数積層して三次元モジュールとしたものである。この配線基板は、ガラス基板やシリコン基板に銅などからなる配線を形成することにより製造される。
【0003】配線基板の配線にフリップチップで実装される半導体素子のバンプのピッチが例えば10μm以下になると、配線基板の表面の平坦性が重要になる。このような観点から、配線基板の配線は、基板に孔や溝を形成して銅層などを埋め込んで形成する、いわゆる、ダマシン法が用いられるようになってきている。このダマシン法で基板に配線を形成するには、まず、一方の面に孔や溝が形成された基板にスパッタや無電解めっきなどによりめっき給電層を形成し、その後、このめっき給電層を介して電解めっきで銅などからなる導体層を孔や溝に埋めこみ、次いで、この導体層を研磨することで、孔や溝のみに導体層を埋め込んで配線を形成する。
【0004】従来、導体層は、電解めっきにより基板の片面のみに形成されていた。また、電解めっきの場合、めっき液内に設けられた陽極電極になる給電電極と、陰極電極となる基板のめっき給電層との間にめっき電流を供給する必要があるので、給電電極がめっき給電層の所定の位置に固定された状態でめっきを施していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の配線基板の製造方法では、導体層が基板の片面のみに形成されるので、基板の周縁部に導体層と下地のめっき給電層との界面が露出するおそれがある。しかも、基板のめっき給電層の周縁部の一部分にはめっき装置の給電電極が固定されるので、この給電電極が接触する部分には導体層が形成されないばかりではなく、その近傍でもめっき電流の電流密度が変化するなどして導体層が形成されないおそれがある。すなわち、基板の給電電極と接触する部分及びその近傍ではめっき給電層が露出し、その結果、導体層とめっき給電層との界面が露出していることになる。
【0006】このように、従来の配線基板の製造方法では、基板の周縁部や給電電極が接触する部分及びその近傍では、導体層と下地のめっき給電層との界面が露出するおそれがある。この状態で、例えば、化学機械研磨(CMP:ChemicalMechanical Polishing)により導体層の研磨を行うと、研磨中に、導体層とめっき給電層との界面にCMPの研磨材が染み込むことにより、導体層が剥がれてしまい、埋め込み配線を上手く形成できないという問題がある。
【0007】本発明は以上の問題点を鑑みて創作されたものであり、導体層の研磨中に導体層の剥がれを防止できる配線基板の製造方法、めっき装置及びこの製造方法で製造された配線基板に半導体素子が実装された半導体装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため、本発明は配線基板の製造方法に係り、基板の一方の面に少なくとも孔を形成する工程と、前記基板の一方の面上、他方の面上及び側面上と、前記孔の内面上とに、めっき給電層を形成する工程と、電解めっきにより、前記めっき給電層を介して、前記基板の一方の面上、他方の面上及び側面上に形成され、かつ前記孔を埋め込む金属層を形成する工程と、前記金属層を研磨することにより、前記孔に前記金属層が埋め込まれた金属層のパターンを形成する工程とを有することを特徴とする。
【0009】本発明によれば、基板の一方の面に孔を形成し、基板の一方の面上、他方の面上及び側面上と、前記孔の内面上、すなわち基板の全ての面上にわたって連続膜となる金属層をめっき給電層を介して電解めっきにより形成し、該金属層を研磨することにより、孔内に金属層を埋め込んで金属層のパターンを形成している。このように、基板の全ての面にわたって連続膜となる金属層を形成することで、下地のめっき給電層が露出している部分、すなわち、金属層とめっき給電層との界面が露出する部分がなくなる。従って、金属層を、例えば、CMPで研磨する際、CMPで使用する研磨材がこの界面に染み込むことに起因する金属層の剥がれを防止することができる。
【0010】上記した配線基板の製造方法において、前記金属層を形成する工程で、前記基板のめっき給電層に電流を供給する給電電極が接続され、めっき中に前記給電電極が接続される位置を変えることが好ましい。電解めっきによって金属層を形成する場合、めっき液内に設けられた陽極電極になる給電電極と、陰極電極になる被めっき物のめっき給電層との間にめっき電流を供給しながらめっきを施す必要がある。このため、従来、被めっき物のめっき給電層の例えば周縁部にこの給電電極が固定される。
【0011】このとき、基板の給電電極が接触している部分はめっきが施されず、またその近傍においも電流密度が所定の値からずれるなどして上手くめっきが施されなくなる。その結果、前述したように、金属層を研磨する工程で金属層が剥がれてしまうおそれがある。しかしながら、本発明によれば、めっき中に給電電極がめっき給電層に接触する位置を変えながらめっきを施すので、給電電極の接触に起因する金属層が形成されない部分がなくなり、基板の一方の面、他方の面及び側面にわたって断線部がない連続膜となる。これにより、給電電極が基板に接触することに起因する金属層の剥がれをも防止できるようになる。
【0012】また、上記した配線基板の製造方法において、前記基板に孔を形成する工程の前に、前記基板の一方の面を粗面化する工程をさらに有することが好ましい。さらに、上記した配線基板の製造方法において、前記基板に孔を形成する工程が、前記基板の少なくとも周縁部にダミー孔を形成する工程を含むことが好ましい。基板の孔を埋めこむ金属層は、基板の平坦性やその形成方法の基板内分布により、ある程度の膜厚分布のばらつきをもって形成されるので、基板の全ての面上に連続した金属層を形成したとしても、金属層の膜厚が薄い部分が速く研磨されることで、研磨中にこの部分の基板が先に露出することになる。このとき、基板上にめっき給電層及び金属層の断面が露出することになり、これらの層の界面に研磨材が染み込むことで、めっき給電層や金属層が基板から剥がれる場合が想定される。
【0013】しかしながら、本発明によれば、基板に孔を形成する前に、孔が形成される基板の面を微細な凹凸を形成するなどして粗面化することで、これにめっき給電層が食いこまれるようにして形成され、いわゆるアンカー効果により、基板とめっき給電層との密着性を向上させることができる。または、孔を形成する工程又はその前後の工程で、正規の孔を形成しない領域、例えば、基板の周縁部などに正規の孔よりその深さが浅いダミー(擬似)の孔を形成することにより、上記と同様なアンカー効果により基板とめっき給電層との密着性を向上させることができる。
【0014】上記問題を解決するため、本発明は、めっき装置に係り、めっき液を入れる容器と、前記容器の中に配置され、被めっき物の一方の面及び他方の面に電気的に接続される回転可能な給電電極とを有し、めっき処理中に、前記給電電極の回転により前記被めっき物を移動させて前記被めっき物の給電電極が接触する部分を変えることを特徴とする。
【0015】本発明のめっき装置は、被めっき物の表面及び裏面にそれぞれめっき電流を供給できるような配置で、例えば、2列の複数の棒状の給電電極を有し、この給電電極が回転するようになっている。そして、被めっき物がこの2列の複数の棒状の給電電極の間に設置され、給電電極が回転することにより、めっき給電層と給電電極とが接触した状態で被めっき物が移動できるようになっている。
【0016】これにより、金属層をめっきする間、給電電極は、被めっき物上の違った部分に接触しながらめっき電流を供給するので、給電電極の接触に基づく金属層が形成されない部分がなくなり、基板の全ての面にわたって、金属層が連続して形成されるようになる。このようなめっき装置を用いることにより、上記した配線基板の製造方法を容易に実施できるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について、図を参照しながら説明する。
(第1の実施の形態)図1(a)〜(d)は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その1)、図2(a)〜(c)は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その2)、図3は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その3)である。
【0018】本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を説明する。
(第1の工程)まず、図1(a)に示すように、基板の一実施例であるシリコン基板10を用意する。
(第2の工程)その後、図1(b)に示すように、シリコン基板10の一方の面10aを粗面化処理する。この粗面化処理は、例えば、フッ素系などのガスを用いたプラズマエッチング、苛性ソーダ(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)などの強アルカリによる処理、又は、高圧力で砂粒をあてるサンドブラスト法により行うことができる。この処理を行うことにより、シリコン基板10の一方の面10aに細かい凹凸が形成されるので、いわゆるアンカー効果により、シリコン基板10と後工程で形成される層との密着性を向上させることができる。
【0019】(第3の工程)次いで、図1(c)に示すように、シリコン基板10の一方の面10aに、フッ素系などのガスを用いたプラズマエッチング、薬液を用いたケミカルエッチング又はサンドブラスト法によって、シリコン基板10を貫通しない孔10bを形成する。孔10bの径は、例えば、5〜100μm程度であり、その深さは5〜500μm程度である。
【0020】次いで、図1(d)に示すように、シリコン基板10の一方の面10aに配線溝10cを形成する。この配線溝10cの中には、孔10bと連通するものもあれば、孔10bから孤立しているものもある。配線溝10cは、孔10bと同様に、プラズマエッチング、ケミカルエッチング又はサンドブラスト法によって形成される。配線溝10cの幅は、例えば、1〜100μm程度、その深さは5〜200μm程度である。なお、配線溝10cを形成しない形態としてもよい。
【0021】孔10bを形成する工程、配線溝10cを形成する工程、又はこれらの前後の工程で、孔10bや配線溝10cを形成しない領域、例えば、図1(d)に示すシリコン基板10の周縁部Aに孔10bや配線溝10dよりその幅が細く、その深さが浅いダミー孔10dを形成する。なお、本実施の形態では、孔10bを形成する工程でダミー孔10dを形成する例を示しており、例えばサンドブラスト法により形成すればよい。また、周縁部A以外の孔10bや配線溝10cが形成されていない領域にダミー孔10dを形成してもよい。
【0022】(第4の工程)次いで、シリコン基板10を熱酸化して膜厚が例えば5〜15nmのシリコン酸化膜12を形成する。このとき、図2(a)に示すように、シリコン基板10の一方の面10aと、孔10b、配線溝10c及びダミー孔10dの内面と、シリコン基板10の他方の面10eと、シリコン基板10の側面10fとに、シリコン酸化膜12が形成される。なお、熱酸化に代えてCVD(ChemicalVaper Deposition)によりシリコン酸化膜12を形成してもよい。また、このシリコン酸化膜12をできるだけ厚く形成する方が好ましい。
【0023】次いで、図2(b)に示すように、シリコン基板10の一方の面10a、他方の面10e及び側面10fに形成されたシリコン酸化膜12上、すなわち、シリコン基板10の全ての面に、無電解めっきで膜厚が例えば1〜5μmのNi(ニッケル)層14aを形成する。このとき、シリコン基板10の孔10bや配線溝10cが形成されていない領域が粗面化され、これに加えて、ダミー孔10dが形成されているので、アンカー効果によりシリコン酸化膜12とNi層14aとの密着性、すなわち、シリコン基板10とNi層14aとの密着性を向上させることができる。
【0024】(第5の工程)次いで、シリコン基板10の全ての面上に形成されたNi層14aに、無電解めっき又は電解めっきで膜厚が例えば1μmのAu(金)層14bを形成する。以上の工程で、シリコン基板10に孔10bや配線溝10cが形成され、この上にシリコン酸化膜12を介してNi層14aとAu層14bとからなるめっき給電層14が形成される。これらの層は、シリコン基板10の一方の面10aばかりではなく、他方の面10e及び側面10fにも形成される。
【0025】(めっき装置の説明)次に、後の工程でめっき給電層14上に電解めっきで金属層を形成するためのめっき装置について説明する。図4は、本発明の実施の形態のめっき装置を示す概略断面図である。本実施の形態のめっき装置は、図4に示すように、めっき液が入る容器32の中に給電電極である例えば7つの陰極電極(30a〜30g)が、被めっき物(基板)34を挟むようにして配置されている。この陰極電極(30a〜30g)はそれぞれ導電性の棒状のローラー、ホイール又はボールなどからなり、所定の方向に回転することができる。この陰極電極(30a〜30g)が回転することにより、被めっき物34の一方の面及び他方の面が陰極電極(30a〜30g)と接触しながら左右(図4を参照)に移動できるような仕組みになっている。
【0026】また、容器32内にはメッシュ状の陽極電極36が配置され、定電流電源35のプラス側と接続されている。一方、陰極電極(30a〜30g)は定電流電源35のマイナス側と接続されている。本実施の形態のめっき装置40はこのようにして構成され、陽極電極36と陰極電極(30a〜30g)との間に定電流電源35からめっき電流が供給され、被めっき物34が陰極電極(30a〜30g)に絶えず接触して左右に移動しながら被めっき物34にめっき層が形成される。
【0027】本実施の形態のめっき装置40は、被めっき物34の一方の面、他方の面及び側面、すなわち被めっき物34の全ての面上にめっき層が形成されるばかりではなく、被めっき物34に接触する給電電極の影響によりめっき層が形成されない部分が発生しないように工夫されたものである。すなわち、被めっき物34の一方の面、他方の面及び側面に連続膜としてめっき給電層を形成して本実施の形態のめっき装置40でめっきを施すと、被めっき物34と給電電極である陰極電極(30a〜30g)とが接触する部分が、めっき中において変化するので、給電電極が一定の部分に固定されている場合のように給電電極の影響によりめっき層が形成されない部分が発生しなくなる。
【0028】次に、このめっき装置40を用いて図2(b)のめっき給電層14上に金属層の一実施例であるCu(銅)層を形成する方法を説明する。まず、図2(c)に示すように、シリコン基板10の全ての面上に形成されたAu層14b上に、上記しためっき装置40を用いて、例えば、めっき液としてメルテックス社製の商品名(メルブレートCu390)を用いた電解めっきにより膜厚が例えば0.5〜5μmの第1のCu層16を形成する。
【0029】なお、この工程は、めっき液としてリーロナール社製の商品名(カパーグリーム125)を用いた電解めっきで第1のCu層16を形成してもよい。また、無電解めっきにより第1のCu層16を形成してもよい。このようなめっき液を使用することにより、第1のCu層16をシリコン基板10内で膜厚が均一で、かつ孔10bや溝10c内に良好なステップカバレジで形成することができる。
【0030】次いで、シリコン基板10の全ての面上に形成された第1のCu層16上に、上記しためっき装置40を用いて、例えば、めっき液として荏原ユージライト社製の商品名(Cu−BriteVF)を用いた電解めっきにて膜厚が例えば10〜150μmの第2のCu層18を形成する。これにより、シリコン基板10の孔10b及び配線溝10cが、第1のCu層16と第2のCu層18とで埋めこまれる。
【0031】第2のCu層18の形成工程で、このようなめっき液を使用することにより、第2のCu層18がシリコン基板10の孔10bや配線溝10cのような凹部の底部には比較的厚く形成され、孔10bや配線溝10cが形成されていないシリコン基板10の平坦部上には比較的薄く形成される。これにより、孔10bや配線溝10cが、「す」などの発生なしに第2のCu層18により安定して埋め込まれる。
【0032】この第1のCu層16及び第2のCu層18を形成する工程が、上記しためっき装置40を用いて形成される場合、給電電極がめっき給電層14に固定されて接触することに起因するCu層が形成されない部分が発生することはなく、シリコン基板10の一方の面10a、他方の面10e及び側面10fにわたって連続したCu層が形成されることになる。
【0033】(第6の工程)次に、研磨やエッチングなどにより第2のCu層18や第1のCu層16などを除去する工程の説明を行う。図2(c)に示すように、シリコン基板10上の全ての面上に形成された第2のCu層18のうち、一方の面10a側に形成された第2のCu層18は、下地の孔10bや配線溝10cのような凹部の影響を受ける。すなわち,シリコン基板10の孔10bや配線溝10c上の第2のCu層18は、シリコン基板10の平坦な部分上のそれより多少沈み込んだ凹部18aが形成されている。
【0034】この凹部18aを平坦化するため、まず、図3(a)に示すように、第2のCu層18の凹部18aがなくなるまで、機械研磨などを用いて第2のCu層18を研磨する。
(第7の工程)その後、第2のCu層18の残りの部分と第1のCu層16とAu層14bとNi層14aとをシリコン酸化膜12をストッパーにしてCMPにより研磨する。なお、第2のCu層18の残りの部分と第1のCu層16とを塩化銅水溶液でエッチングし、続いて、Au層14bとその下地のNi層14aとをフェリシアン化カリウム水溶液でエッチングしてもよい。
【0035】上記した第2のCu層18及び第1のCu層16などをCMPで研磨する工程において、第2のCu層18及び第1のCu層16はシリコン基板10のすべての面を被覆する連続膜として形成されることで、CMPで用いる研磨材が染み込むような層と層との界面が存在しないので、第2のCu層18及び第1のCu層16が剥がれることがなくなる。
【0036】これにより、図3(b)に示すように、シリコン基板10の孔10b及び配線溝10cに、下から順に、Ni層14a、Au層14bを介して形成された第1のCu層16及び第2のCu層18が安定して埋め込まれる。次いで、図3(b)のシリコン基板10をB側からバックグラインド加工により孔10b内のNi層14aが露出するまで研磨する。これにより、図3(c)に示すように、金属層のパターンの一実施例である接続プラグ17a及び配線17bが形成された配線基板20が製造される。このとき、配線基板20の厚みtが30〜500μmになるように研磨することが好ましい。
【0037】接続プラグ17a及び配線17bは、Ni層14a及びAu層14bからなるめっき給電層14と、このめっき給電層14を介して電解めっきにより形成された第1のCu層16及び第2のCu層18とからなる。すなわち、接続プラグ17a及び配線17bが抵抗の低いAu層14bを含むので、その抵抗を低くすることができる。
【0038】(配線基板への半導体素子の第1の実装方法)図5は本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板へ半導体素子の第1の実装方法を示す概略断面図(その1)、図6は本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第1の実装方法を示す概略断面図(その2)である。
【0039】まず、図5(a)に示すように、図3(c)の配線基板20の一方の面10a及び他方の面10e上にプラズマCVDにより膜厚が例えば5nm〜5μmのSiO2膜50,50aをそれぞれ成膜する。なお、この工程は、SiO2膜50,50aに限定されることはなく、この代わりとして、ポリイミドやエポキシ樹脂などの塗膜を塗布、加熱することによりポリイミド膜やエポキシ樹脂などの絶縁膜を形成してもよい。
【0040】次いで、図5(b)に示すように、配線基板20の一方の面10aのSiO2膜50上をパターニングして第1の開口部50bを形成する。また、配線基板20の他方の面10eのSiO2膜50aにも同様な方法で第2の開口部50cを形成する。次いで、図5(c)に示すように、配線基板20の一方の面10aの接続プラグ17a、配線17b及びSiO2膜50上に蒸着法によりAl(アルミニウム)などの金属層を形成する。続いて、この金属層をパターニングして上部電極パッド52aを形成する。また、配線基板20の他方の面10eにも同様な方法で下部電極パッド52bを形成する。なお、金属層をパターニングする際に、エッチングしたい所定の金属層の領域にレーザーをあててトリミングすることで、上部電極パッド52a及び下部電極パッド52bを形成してもよい。なお、金属層としてCu層をめっきにより形成し、このCu層をパターニングして上部電極パッド52a及び下部電極パッド52bを形成してもよい。
【0041】次いで、図6(a)に示すように、例えば金などからなるスタッドバンプ56を備えた半導体素子54を用意し、このスタッドバンプ56と配線基板20の上部電極パッド52aとを異方性導電膜57を介して電気的に接続する。なお、スタッドバンプ56を備えた半導体素子54の代わりに、はんだバンプを備えた半導体素子(図示せず)を用意し、フリップチップ実装技術により、このはんだバンプと上部電極パッド52aとを電気的に接続する形態にしてもよい。
【0042】次いで、図6(b)に示すように、配線基板20の他方の面10eの下部電極パッド52bの一部が露出するようにしてスクリーン印刷などでソルダレジスト膜58をパターニングして第3の開口部58aを形成する。次いで、開口部58aを介して下部電極パッド52bと電気的に接続されるはんだバンプ60を搭載する。
【0043】以上により、配線基板20に半導体素子54が実装された半導体装置62が完成する。
(配線基板への半導体素子の第2の実装方法)図7は本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第2の実装方法を示す概略断面図(その1)、図8は本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第2の実装方法を示す概略断面図(その2)である。
【0044】まず、図7(a)に示すように、図3(c)の配線基板20の接続プラグ17a及び配線17bが露出した面上に、例えば、スパッタリングで膜厚が50〜500nmのタンタルや酸化タンタルなどからなるバリアメタル層を成膜する。続いて、バリアメタル層を接続プラグ17a及び配線17bをそれぞれ覆うようにしてパターニングしてバリアメタル層パターン70を形成する。
【0045】その後、シリコン酸化膜12上及びバリアメタル層パターン70上に塗布ガラス膜72を形成する。このとき、塗布ガラス膜72は図7(a)の破線で示すような凹凸をもった形状で形成される。続いて、図7(a)に示すように、塗布ガラス72の表面を機械研磨やCMPにより研磨して塗布ガラスの表面を平坦化する。
【0046】次いで、図7(b)に示すように、両面にSiO2からなる中間絶縁膜78,76がそれぞれ形成された素子側シリコン基板74を用意する。この中間絶縁膜78,76は素子側シリコン基板74を熱酸化することにより形成され、その膜厚はそれぞれ50〜400nmである。次いで、同じく図7(b)に示すように、配線基板20の塗布ガラス膜72が形成された面と素子側シリコン基板74の中間絶縁膜76側の面とを対向させて配置し、接続プラグ17aや配線17bなどに用いる金属の融点より低い温度でアニールすることにより、配線基板20と素子側シリコン基板74とを接着する。
【0047】次いで、図7(c)に示すように、CMPにより中間絶縁膜78と素子側シリコン基板74の一部とを研磨し、その厚みを例えば0.5〜50μm程度にまで薄くする。続いて、研磨された素子側シリコン基板の表面側に所定の素子を形成することにより、シリコン層74a上に素子形成層74bが形成される。続いて、配線基板20の接続プラグ17aが露出した他方の面10e上にSiO2からなる表面絶縁膜80を成膜し、これを接続プラグ17aが露出するようにパターニングすることにより第1の開口部80aを形成する。
【0048】次いで、図8(a)に示すように、素子形成層74b上にレジスト膜(図示せず)をパターニングし、このレジスト膜をマクスにして、素子形成層74b、シリコン層74a、中間絶縁膜76及び塗布ガラス72をバリアメタル層パターン70の表面が露出するようにしてプラズマエッチングなどによりパターニングして第2の開口部90を形成する。続いて、素子形成層74bの第2の開口部90部の近傍をエッチングして第2の開口部90に連通する凹部90aを形成する。
【0049】次いで、第2の開口部90及び凹部90aに銅層などを充填し副接続プラグ92を形成する。この工程は公知のダマシン法を用いて形成すればよい。このとき、素子形成層74bの凹部90aの側壁及び底面には、素子形成層74b内に形成された各素子に接続された配線層が露出するようになっているので、素子形成層74b内の素子が、副接続プラグ92と電気的に接続される。
【0050】次いで、図8(b)に示すように、配線基板の他方の面の露出した接続プラグ17aに接続される銅層などからなる下部電極パッド94を形成する。次いで、表面絶縁膜80及び下部電極パッド94上にソルダレジスト膜96を下部電極パッド94の一部が露出するようにパターニングして第3の開口部96aを形成する。続いて、第3の開口部96aを介して下部電極パッド94に接続されるはんだバンプ98を搭載する。
【0051】この工程が終了した段階では、特に明示しないが、1枚の配線基板上20上に素子形成層74b、すなわち1つの半導体素子が複数形成された状態となっている。すなわち、この後、複数の素子形成層74bが形成された配線基板20をダイシングにより個片化することにより、半導体装置62aが製造される。そして、図8(c)に示すように、はんだバンプ98と副接続プラグ92とを接合して複数の半導体装置を上下に複数、積層して3次元実装構造としてもよいし、これらをそれぞれ単体で用いてもよい。
【0052】(第2の実施の形態)図9(a)〜(d)は本発明の第2の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図である。第2の実施の形態の配線基板の製造方法が第1の実施の形態と異なる点は、基板として、シリコン基板ではなくガラス基板を使用することにあるので、図9において図1〜3と同一物には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。また、第1の実施の形態の配線基板の製造方法で説明した第1〜第7の工程を参照しながら説明する。
【0053】(第1の工程)まず、図9(a)に示すように、基板の一実施例として、石英ガラス、高珪酸ガラス又はサファイアガラスなどのガラス基板10gを用意する。(第2の工程)その後、ガラス基板10gの一方の面10aを例えばHF(フッ酸)処理するなどして粗面化する。この処理は第1の実施の形態と同様に、アンカー効果によるガラス基板とその上に形成される層との密着性を向上させるために行われる。
【0054】(第3の工程)次いで、図9(b)に示すように、第1の実施の形態と同様に、ガラス基板10gの一方の面10aにガラス基板10gを貫通しない孔10bを形成し、続いて、配線溝10cを形成する。本実施の形態では、孔10b及び配線溝10cをプラズマエッチング、CO2レーザ又はYAGレーザにより形成することができる。なお、この工程は、苛性ソーダ(NaOH)や水酸化カリウム(KOH)などの強アルカリによる処理、又は、高圧力で砂粒をあてるサンドブラスト法などを使用してもよい。このとき、第1の実施の形態と同様に、ガラス基板の孔10b及び配線溝10cが形成されない領域、例えば周縁部(図1(d)のA部に相当)に、ダミー孔〈図示せず〉を形成する。
【0055】(第4の工程)本実施の形態ではガラス基板を用いるので、シリコン酸化膜を形成する工程を省略する。
(第5の工程)次いで、第1の実施の形態と同様な方法で、孔10bと溝10cとが形成されたガラス基板10gの上にNi層14aとAu層14bとからなるめっき給電層14を形成する。続いて、このめっき給電層14上に第1の実施の形態で説明しためっき装置40を用いた電解めっきにより、第1の実施の形態と同様な第1のCu層16及び第2のCu層18を孔10bや溝10cを埋め込むようにして形成する。このとき、第1の実施の形態と同様に、ガラス基板の一方の面、他方の面及び側面、すなわちガラス基板の全ての面上にこれらの層が形成される。
【0056】(第6及び第7の工程)次いで、図9(c)に示すように、第1の実施の形態の製造方法と同様な方法で、第1のCu層16、第2のCu層18、Au層14b及びNi層14aをCMPでガラス基板が露出するまで研磨することで、孔10bや溝10cにNi層14a及びAu層14bを介して第1のCu層16及び第2のCu層18が埋め込まれ、接続プラグ17a及び配線17bが形成される。このとき、第1の実施の形態と同様に、第1のCu層16及び第2のCu層18がガラス基板10gの全ての面に連続膜として形成されているので、CMP中にこれらの層の剥がれが発生しないことはいうまでもない。
【0057】次いで、ガラス基板10gの接続プラグ17a及び配線17bが露出していない他方の面10eを第1の実施の形態と同様に、バックグラインド加工により接続プラグ17aのNi層14aが露出するまで研磨する。これにより、図9(d)に示すように、ガラス基板10gに接続プラグ17a及び配線17bが形成された配線基板20aが製造される。このとき、配線基板20aの厚みtaが30〜500μmになるように研磨することが好ましい。
【0058】(配線基板への半導体素子の実装方法)図10は本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の実装方法を示す概略断面図である。第1の実施の形態で説明した実装方法(その1及びその2)と同様な方法で、第2の実施の形態の製造方法で製造された配線基板20aに半導体素子などを実装することができる。以下に、その変形例を説明する。
【0059】図10(a)〜(d)は第2の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の実装方法を示す概略断面図である。まず、図10(a)に示すように、本実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板20bを用意する。なお、図10(a)に示す配線基板20bの断面は、図9(d)に示す配線基板20aとは異なった部分の断面を示している。
【0060】その後、配線基板20bの一方の面10aをプラズマ処理により活性化する。これによって、配線基板20bのプラズマ処理されたガラス表面近くの部分(図10のハッチングで示すCの部分)が、反応性のあるラジカルが発生している状態となる。次いで、図10(b)に示すように、膜厚が5〜10μmの所定の素子が形成された半導体素子100を用意し、真空中で、配線基板20bの活性化された表面とこの半導体素子100の裏面100a(素子が形成されていない面)とを接着させる。これは、配線基板20bのガラスの表面近くの部分Cに発生しているラジカル(負電荷)と半導体素子100を構成する例えばSi原子との間に働くクーロン力を利用した接着によるものである。
【0061】次いで、配線基板20b及び半導体素子100上にスパッタリングによりCu、Al、Au又はCrなどからなる金属層を形成し、この金属層を配線基板20bの接続プラグ17aと半導体素子100の電極パッドとが接続されるようにして、パターニングすることにより配線パターン110を形成する。次いで、半導体素子100及び配線パターン110を覆うようにして保護膜(絶縁膜)112を形成する。この保護膜112として、CVDで成膜されたPSG(リンガラス)膜やSiO2膜の他に、ポリイミド樹脂又はエポキシ樹脂などを使用することができる。
【0062】次いで、配線基板20bの他方の面10eに露出した接続プラグ17aにAu又はAgなどからなる金属バンプ114を搭載する。この工程が終了した段階では、特に明示しないが、1枚の配線基板20b上に半導体素子100が複数形成された状態となっている。すなわち、この後、複数の半導体素子100が搭載された配線基板20bをダイシングにより個片化することにより、複数の半導体装置(120,・・・)が製造される。
【0063】なお、図10(d)に示すように、一方の半導体装置120上に他方の半導体装置120aが電気的に接続されて積層されるので、一方の半導体装置120の所定の配線パターン110が露出するようにして、配線基板を20bをダイシングする前に、予め、保護膜112の所定の領域をパターニングして開口部112aを形成しておく。そして、同じく図10(d)に示すように、一方の半導体装置120の配線パターン110と他方の半導体装置120aの金属バンプ114とを接合することにより複数の半導体装置を上下に複数積層して3次元実装構造としてもよいし、これらの半導体装置(120,・・・)をそれぞれ単体で用いてもよい。
【0064】以上、第1及び第2の実施の形態により、この発明の詳細を説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に具体的に示した例に限られるものではなく、この発明を逸脱しない要旨の範囲の上記実施の形態の変更はこの発明の範囲に含まれる。例えば、めっき給電層として、Ni層14a及びAu層14bを両者とも基板の全ての面にわたって形成する形態を例示したが、Ni層14a及びAu層14bのうち、少なくともいずれかが基板の全ての面上に形成されていればよい。すなわち、第1のCu層16及び第2のCu層18が電解めっきで基板の全ての面にわたって形成できるような形態であればよい。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、基板の一方の面に孔を形成し、基板の一方の面上、他方の面上及び側面上と、前記孔の内面上、すなわち基板の全ての面上にわたって連続膜となる金属層をめっき給電層を介して電解めっきにより形成し、該金属層を研磨することにより、孔内に金属層を埋め込んで配線を形成している。
【0066】このように、基板の全ての面にわたって連続膜となる金属層を形成することで、下地のめっき給電層が露出している部分、すなわち、金属層とめっき給電層との界面が露出する部分がなくなる。従って、金属層を、例えば、CMPで研磨する際、CMPで使用する研磨材がこの界面に染み込むことに起因する金属層の剥がれを防止することができる。
【0067】また、好ましい形態では、前記金属層を形成する工程で、前記基板のめっき給電層に電流を供給する電極チャックが接続され、めっき中に前記電極チャックが接続される位置を変えている。本発明によれば、めっき中に給電電極がめっき給電層に接触する位置を変えながらめっきを施すので、給電電極の接触に起因する金属層が形成されない部分がなくなり、基板の一方の面、他方の面及び側面にわたって断線がない連続膜となる。これにより、給電電極が基板に接触することに起因する金属層の剥がれをも防止できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(d)は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その1)である。
【図2】図2(a)〜(c)は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その2)である。
【図3】図3は本発明の本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図(その3)である。
【図4】図4は本発明の実施の形態のめっき装置を示す概略断面図である。
【図5】図5は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第1の実装方法を示す概略断面図(その1)である。
【図6】図6は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第1の実装方法を示す概略断面図(その2)である。
【図7】図7は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第2の実装方法を示す概略断面図(その1)である。
【図8】図8は本発明の第1の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の第2の実装方法を示す概略断面図(その2)である。
【図9】図9(a)〜(d)は本発明の第2の実施の形態の配線基板の製造方法を示す概略断面図である。
【図10】図10は本発明の第2の実施の形態の配線基板の製造方法で製造された配線基板への半導体素子の実装方法を示す概略断面図である。
【符号の説明】
10:シリコン基板(基板)
10a:一方の面
10b:孔
10c:配線溝
10d:ダミー孔
10e:他方の面
10f:側面
10g:ガラス基板(基板)
12:シリコン酸化膜
14a:Ni層
14b:Au層
14:めっき給電層
16:第1のCu層(金属層)
18:第2のCu層(金属層)
17a:接続プラグ(金属層のパターン)
17b:配線(金属層のパターン)
18d、90a:凹部
20,20a:配線基板
30a〜30g:陰極電極(給電電極)
32:容器
34:被めっき物
35:定電流電源
36:陽極電極
40:めっき装置
50b,80a,:第1の開口部
50c,90:第2の開口部
52a:上部電極パッド
52b,94:下部電極パッド
54,100:半導体素子
56:スタッドバンプ
57:異方性導電膜層
58,96:ソルダレジスト膜
58a:第3の開口部
60:はんだバンプ
62,62a,120,120a:半導体装置
76,78:中間絶縁膜
74:素子側シリコン基板
74a:シリコン層
74b:素子形成層
80:表面絶縁膜
92:副接続プラグ
112:保護膜
112a:保護膜の開口部
114:金属バンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 基板の一方の面に少なくとも孔を形成する工程と、前記基板の一方の面上、他方の面上及び側面上と、前記孔の内面上とに、めっき給電層を形成する工程と、電解めっきにより、前記めっき給電層を介して、前記基板の一方の面上、他方の面上及び側面上に形成され、かつ前記孔を埋め込む金属層を形成する工程と、前記金属層を研磨することにより、前記孔に前記金属層が埋め込まれた金属層のパターンを形成する工程とを有することを特徴とする配線基板の製造方法。
【請求項2】 前記金属層を形成する工程において、前記めっき給電層に電流を供給する給電電極が接続され、前記めっき給電層に接続される前記給電電極の位置を変えながら前記金属層を形成することを特徴とする請求項1に記載の配線基板の製造方法。
【請求項3】 前記基板に孔を形成する工程の前に、前記基板の一方の面を粗面化する工程をさらに有することを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板の製造方法。
【請求項4】 前記基板に孔を形成する工程が、前記基板の少なくとも周縁部にダミー孔を形成する工程を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項5】 前記基板がシリコン基板からなり、前記基板に孔を形成する工程の後であって、前記めっき給電層を形成する工程の前に、前記シリコン基板の少なくとも一方の面上と前記孔の内面上にシリコン酸化膜を形成する工程をさらに有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項6】 前記基板が、ガラス基板からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項7】 前記めっき給電層は、下から順に、ニッケル(Ni)層と金(Au)層とからなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法。
【請求項8】 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の配線基板の製造方法によって製造された配線基板と、電極端子が前記配線基板の配線と電気的に接続された半導体素子とを有することを特徴とする半導体装置。
【請求項9】 前記半導体装置が、複数個、電気的に接続されて積層されていることを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】 めっき液を入れる容器と、前記容器の中に配置され、被めっき物の一方の面及び他方の面に電気的に接続される回転可能な給電電極とを有し、めっき処理中に、前記給電電極の回転により前記被めっき物を移動させて前記被めっき物の給電電極が接触する部分を変えることを特徴とするめっき装置。
【請求項11】 前記容器内には、陽極電極がさらに設けられ、前記給電電極が陰極電極となり、前記陽極電極と前記陰極電極との間にめっき電流が供給されることを特徴とする請求項10に記載のめっき装置。

【図1】
image rotate


【図2】
image rotate


【図4】
image rotate


【図6】
image rotate


【図3】
image rotate


【図5】
image rotate


【図7】
image rotate


【図8】
image rotate


【図9】
image rotate


【図10】
image rotate


【公開番号】特開2002−348697(P2002−348697A)
【公開日】平成14年12月4日(2002.12.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−151027(P2001−151027)
【出願日】平成13年5月21日(2001.5.21)
【出願人】(000190688)新光電気工業株式会社 (1,516)
【Fターム(参考)】