説明

はんだ接合判定方法,はんだ検査方法,はんだ検査装置およびはんだ検査用プログラムならびに記録媒体

【課題】電極部とはんだ付け部分における接合部の検査,接合状態の良否判定の確度および信頼性を高める。
【解決手段】レーザ光Loによるスキャニングが電極部21先端からはんだ22に切り替わる第1のスキャナライン(電極部先端の測定,検知データの1ドット目)の高さ画像によって、電極部21近傍のはんだ高さhを計測する。電極部21の回路基板15からの高さをT、電極部21の厚さをtとすると、(T−t)によって電極部21下面の回路基板15からの高さ(電極下面高さ)Δtが得られる。そして、電極下面高さΔtとはんだ高さhとを比較して、h>Δtであれば電極部21の下面とはんだ22の上面とが接合していることになる。よって、h>Δtであればはんだ接合が良であり、h<Δtであれば不良と判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板にはんだ付けされた電子部品の電極におけるはんだ接合状態を判定,検査するためのはんだ接合判定方法,はんだ検査方法,はんだ検査装置およびはんだ検査用プログラムならびに記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来一般的に、基板に実装された電子部品の電極ははんだ付けされており、はんだ付け後の検査工程にて、はんだと電極との接合が適正になされているか否かの判定を含む検査が行われている。その検査の中にははんだ無し,不濡れなどのはんだ状態の不良の判定も含まれている。
【0003】
検査装置としては、レーザなどの光ビームを検査対象箇所に照射して、光学的にスキャニングし、検査対象箇所からの反射ビームの光学的変化を捉え、データ処理などを行うことにより、検査対象各部の形状,位置判定、さらにはんだ部位に対してははんだ長,はんだ高さなどを演算して、部品位置,はんだ濡れ性などを判定している(例えば、特許文献1,2参照)。
【0004】
ところで、近年の環境問題に対する製造サイドの対応の1つとして、実装技術においては、鉛を含まないはんだ、いわゆる、鉛フリーはんだを使用するようになっている。しかし、鉛フリーはんだは、従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性において課題がある(例えば、特許文献3参照)。
【0005】
図11は従来のはんだ検査方法を説明するための検査対象部分を示す説明図であり、1は回路基板、2は回路基板1に実装された電子部品、3は回路基板1と電子部品2の電極部2aとを接合しているはんだ付け部分、4は検査装置のレーザ光Loを出射するレーザ光源、5はレーザ光Loを偏向してはんだ付け部分3を横切るようにスキャニングさせる偏向ミラー、6,6は電極部2aからの反射ビームLrを受光する受光素子である。
【0006】
図11において、偏向ミラー5を駆動して、はんだ付け部分3を横切るようにレーザ光Loを照射し(X方向)、かつ移動させ(Y方向)、このはんだ付け部分3からの反射ビームLrを受光素子6,6にて受光するように光学系を構成しており、受光素子6,6では光電変換が行われ、データ処理,画像処理などによってはんだ付け部分3の形状を検知,計測し、あらかじめ設定されている条件と計測結果との比較演算によって、はんだ付けの良否を判定している。
【特許文献1】特許第3055161号公報
【特許文献2】特開平5−332745号公報
【特許文献3】特開2003−101216号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
図12(a)〜(c)ははんだ付け状態と図11に示すはんだ検査方法による判断結果の説明図であって、(a)〜(c)において、上の図ははんだ付け部分の正面状態、下の図は同部分の平面状態をそれぞれ示すものである。
【0008】
前記従来のはんだ検査方法では、はんだ付け部分3を、2箇所(円弧部分)において横切るように、レーザ光Loにてスキャニングし、図12(a)に示すように、はんだ付け部分3の先端に斜面部(A部)があり、かつはんだ付け部分3の中央部分に平坦部(B部)があることによって、良品と判定している。
【0009】
このため、図12(a)のはんだ付け状態であれば、目視検査および従来のはんだ検査装置において良品であると判定することができる。また、図12(c)のはんだ付け状態であると、目視検査および従来のはんだ検査装置において不良であると判定される。
【0010】
しかし、図12(b)のはんだ付け状態であると、電極部2にはんだ付け部分3が接合しているため、目視検査では良品と判定できるが、従来のはんだ検査装置では、前記良品判定条件に合致していないため不良と判断されてしまう。
【0011】
このように、従来のはんだ検査装置では、目視検査に比べて判定の精度,確度に課題があった。
【0012】
また、はんだ付けに鉛フリーはんだを使用すると、既述したように従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性が低下する傾向にあるため、電極部2とはんだ付け部分3との接合箇所の検査装置による検査,接合の良否の判定を、より精度よく行うことが望まれる。
【0013】
本発明の目的は、前記従来の課題を解決し、電極部とはんだ付け部分との接合(不濡れ)の検査,接合状態の良否の判定が高確度で精度よく行われることを可能にしたはんだ接合判定方法,はんだ検査方法,はんだ検査装置、それらに係るはんだ検査用プログラム,記録媒体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を判定するはんだ接合判定方法において、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知し、かつ前記電極近傍におけるはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知し、検知された電極とはんだとの基板からの高さに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定することを特徴とし、この方法によって、電極の基板からの高さと、電極近傍のはんだの基板からの高さを測定して、電極とはんだの接合状態を判定することにより、はんだの良否判定の確度を向上させることができる。
【0015】
請求項2に記載の発明は、請求項1記載のはんだ接合判定方法において、電極の基板からの高さに基づいて電極下面の基板からの距離を算出し、電極下面の基板からの高さがはんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定することを特徴とし、この方法によって、電極下面がはんだより離れているか否かにより、はんだ接合の良否が確実に判定されることになる。
【0016】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2記載のはんだ接合判定方法において、電極下面の基板からの距離を、電極の厚さと電極の基板からの高さの差から求めることを特徴とし、この方法によって、容易に電極下面の基板からの距離を得ることができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、請求項1または2記載のはんだ接合判定方法において、はんだを横切るように光ビームをスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいてはんだの基板からの高さを検知することを特徴とし、この方法によって、光学的に容易にはんだの基板からの高さを検知することが可能になる。
【0018】
請求項5に記載の発明は、請求項1または4記載のはんだ接合判定方法において、電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだの基板からの高さを検知することを特徴とし、この方法によって、電極とはんだとが最も近接した部位において、両者の接合状態の判断データが得られることになる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5いずれか1項記載のはんだ接合判定方法において、使用されるはんだが、鉛を含まないはんだであることを特徴とし、前記のように電極とはんだとの接合状態が確実に判定されるため、従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性が低下する、いわゆる鉛フリーはんだのはんだ接合判定に有効である。
【0020】
請求項7に記載の発明は、電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査方法において、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する工程と、前記電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知する工程と、検知された電極とはんだとの基板からの高さに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する工程とを含むことを特徴とし、この方法によって、電極の基板からの高さと、電極近傍のはんだの基板からの高さを測定して、電極とはんだの接合状態を検査することにより、はんだの良否判定の確度を向上させることができる。
【0021】
請求項8に記載の発明は、請求項7記載のはんだ検査方法において、電極の基板からの高さに基づいて電極下面の基板との距離を算出する工程と、電極下面の基板からの高さが前記はんだの前板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定する工程を含むことを特徴とし、この方法によって、電極下面がはんだより離れているか否かにより、はんだ接合の良否を確実に検査することできる。
【0022】
請求項9に記載の発明は、請求項7または8記載のはんだ検査方法において、電極下面の基板からの距離を算出する工程にて、電極の厚さと電極の基板からの高さの差を求める工程を含むことを特徴とし、この方法によって、容易に電極下面の基板からの距離を得ることができる。
【0023】
請求項10に記載の発明は、請求項7または8記載のはんだ検査方法において、はんだの基板からの高さを検知する工程にて、はんだを横切るように光ビームをスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいてはんだの基板からの高さを検知する工程を含むことを特徴とし、この方法によって、光学的に容易にはんだの基板からの高さを検知することが可能になる。
【0024】
請求項11に記載の発明は、請求項7または10記載のはんだ検査方法において、はんだの基板からの高さを検知する工程にて、電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだの基板からの高さを検知する工程を含むことを特徴とし、この方法によって、電極とはんだとが最も近接した部位において、両者の接合状態の検査データが得られることになる。
【0025】
請求項12に記載の発明は、請求項7〜11いずれか1項記載のはんだ検査方法において、使用されるはんだが、鉛を含まないはんだであることを特徴とし、前記のように電極とはんだとの接合状態が確実に判定されるため、従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性が低下する、いわゆる鉛フリーはんだのはんだ接合検査に有効である。
【0026】
請求項13に記載の発明は、電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置において、前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段と、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段と、検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段とを備えたことを特徴とし、この構成によって、電極の基板からの高さと、電極近傍のはんだの基板からの高さを測定して、電極とはんだの接合状態を検査,判定することにより、検査装置によるはんだの良否判定の確度を向上させることができる。
【0027】
請求項14に記載の発明は、請求項13記載のはんだ検査装置において、判定手段において、電極下面の基板からの距離とはんだの基板からの高さとを比較し、電極下面の基板からの距離がはんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定することを特徴とし、この構成によって、電極下面がはんだより離れているか否かにより、はんだ接合の良否が確実に判定される。
【0028】
請求項15に記載の発明は、請求項13または14記載のはんだ検査装置において、判定手段において、電極下面の基板からの距離を、電極の厚さのデータと、電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算して求めることを特徴とし、この構成によって、容易に電極下面の基板からの距離を得ることができる。
【0029】
請求項16に記載の発明は、請求項13記載のはんだ検査装置において、はんだ高さ検知手段が、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせる光出射部と、該光出射部からの反射光を受光する受光部と、該受光部からのスキャンデータに基づいてスキャンされた前記はんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいてはんだの高さを求める演算処理部とを備えたことを特徴とし、この構成によって、光学的に容易にはんだの基板からの高さを検知することが可能になる。
【0030】
請求項17に記載の発明は、請求項16記載のはんだ検査装置において、演算処理部において、電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだの高さを求めることを特徴とし、この構成によって、電極とはんだとが最も近接した部位において、両者の接合状態の判断データが得られることになる。
【0031】
請求項18に記載の発明は、請求項13〜17いずれか1項記載のはんだ検査装置において、はんだとして、鉛を含まないはんだを用いたことを特徴とし、前記のように電極とはんだとの接合状態が確実に判定されるため、従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性が低下する、いわゆる鉛フリーはんだのはんだ接合判定に有効である。
【0032】
請求項19に記載の発明に係るはんだ検査用プログラムは、電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置に搭載させるコンピュータを、前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段、検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段として機能させることを特徴とし、このプログラムによって、請求項13記載のはんだ検査装置の自動化が実現する。
【0033】
請求項20に記載の発明は、請求項19記載のはんだ検査用プログラムにおいて、コンピュータを判定手段として、電極の基板からの高さを、電極の厚さのデータと、電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算するように機能させることを特徴とし、このプログラムによって、請求項14記載のはんだ検査装置の自動化が実現する。
【0034】
請求項21に記載の発明は、請求項19または20記載のはんだ検査用プログラムにおいて、コンピュータを判定手段として、電極の基板からの高さとはんだの基板からの高さとを比較し、電極の基板からの高さがはんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定するように機能させることを特徴とし、このプログラムによって、請求項15記載のはんだ検査装置の自動化が実現する。
【0035】
請求項22に記載の発明は、請求項19記載のはんだ検査用プログラムにおいて、コンピュータをはんだ高さ検知手段として、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を検知し、該断面形状に基づいてはんだの高さを検知するように機能させることを特徴とし、このプログラムによって、請求項16記載のはんだ検査装置の自動化が実現する。
【0036】
請求項23に記載の発明は、請求項19または22記載のはんだ検査用プログラムにおいて、コンピュータをはんだ高さ検知手段として、電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだの高さを検知するように機能させることを特徴とし、このプログラムによって、請求項17記載のはんだ検査装置の自動化が実現する。
【0037】
請求項24に記載の発明に係る記録媒体は、電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置に搭載させるコンピュータを、前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段、検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段として機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
【0038】
請求項25に記載の発明は、請求項24記載の記録媒体において、コンピュータを判定手段として、電極の基板からの高さを、電極の厚さのデータと、電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする。
【0039】
請求項26に記載の発明は、請求項24または25記載の記録媒体において、コンピュータを判定手段として、電極の基板からの高さとはんだの基板からの高さとを比較し、電極の基板からの高さがはんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする。
【0040】
請求項27に記載の発明は、請求項24記載の記録媒体において、コンピュータをはんだ高さ検知手段として、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を検知し、該断面形状に基づいてはんだの高さを検知するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする。
【0041】
請求項28に記載の発明は、請求項24または27記載の記録媒体において、コンピュータをはんだ高さ検知手段として、電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだの高さを検知するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0042】
本発明によれば、電極の基板からの高さと、電極近傍のはんだの基板からの高さを測定して、例えば電極下面がはんだより離れているか否かにより、電極とはんだの接合状態を判定することにより、はんだの良否判定の確度を向上させることができ、はんだ自動検査装置における不濡れ検査の信頼性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0044】
図1は本発明の実施形態を説明するためのはんだ検査装置の検査光学系の概略構成を示す平面図、図2は図1の検査光学系の概略構成を示す側面図である。
【0045】
図1,図2において、11は光源である半導体レーザ、12は、駆動モータにより回転駆動され、半導体レーザ11から出射されたレーザ光(光ビーム)Loを偏向(X方向)させる回転多面鏡体であるポリゴンミラー、13は、ポリゴンミラー12の出射側に設置されて、ポリゴンミラー12の回転によりレーザ光Loをスキャニングさせるための走査レンズ、14は走査レンズ13から出射されたレーザ光Loを回路基板15に垂直に入射するように偏向させる偏向ミラーである。
【0046】
16a〜16dはレーザ光Loにおける回路基板15からの4方向の反射光Lrを受光する受光素子であるPSD(Position Sensitive Device)、17a〜17dは反射光Lrを受光素子16a〜16dに集光させるための素子前レンズであって4組が設置されている。
【0047】
図3は本実施形態の計測,検査原理の説明図であり、18は回路基板15に実装された電子部品(電子部品の電極としての概念も含む)、19は図1,図2には図示しなかったピンフォトダイオード、20はハーフミラーであって、図3では説明上、4組のうちの2つの受光素子16a,16bを図示している。
【0048】
図1〜図3にて本実施形態の計測方法について説明する。
【0049】
半導体レーザ11から出射したレーザ光Loは、ポリゴンミラー12,走査レンズ13,偏向ミラー14を経て回路基板15に対して垂直入射する。レーザ光Loは、回路基板15にて、基板面、あるいは実装されている電子部品18、あるいは電子部品18の電極およびはんだ付け部分を横方向(X方向)にスキャンする。このスキャンによって拡散反射する反射光Lrを受光素子16a〜16dにて4箇所で受光する。
【0050】
また、図3に示すように、レーザ光Loの一部をハーフミラー20を通って回路基板15方向に垂直に入射させ、その反射光をハーフミラー20にて反射させてピンフォトダイオード19にて受光する。
【0051】
受光素子16a〜16dにおける受光量は、反射部位の高さによって変化する。例えば図3において、反射部位の高さがA,Bのように変化すると、第1の受光素子16aにおける受光位置はA’,B’のように変化する。そして、前記横方向のスキャニングにより前記高さ変化を検知することにより、高さを表すデータとしての高さ画像(高さデータ)が得られる。
【0052】
また、4箇所の受光素子16a〜16dにて検知する明るさの程度により、明るさを表すデータとして輝度最大画像,輝度中間画像,輝度最小画像(輝度Maxデータ,輝度Midデータ,輝度Minデータ)が得られる。
【0053】
さらに、ピンフォトダイオード19にて検知する明るさにより、傾斜の度合いと明るさを表すデータとして落射画像(落射データ)が得られる。
【0054】
レーザ光Loによるスキャンは、一方向(X方向)がポリゴンミラー12の回転により、他方向(Y方向)が回路基板15を載置するテーブル(図示せず)の移動によって行われ、対象部位の全面をスキャンする。
【0055】
前記各データを演算処理することによって、例えば高さデータを参照して図4(a)に示すように、電子部品18の回路基板15からの高さmが計測される。また、図4(b)に示すように、4箇所の高さデータを参照して、電子部品18などの形状、あるいは装着位置が計測される。また、図4(c)に示すように、輝度Minデータ,落射データを参照して、はんだ付け部分におけるはんだ長さnが計測される。同様にして、電子部品18の電極の高さ,長さ,位置、およびはんだ付け部分の高さ,長さ,位置などが計測される。
【0056】
これらの各データ処理には、公知の画像処理およびデータ処理が行われる。
【0057】
次に本実施形態のはんだ工程およびはんだ接合検査について説明する。
【0058】
図5は本実施形態におけるリフローはんだ工程の説明図であり、準備工程にて、回路基板にマスキングテープなどを用いてマスキングを行い、リフローはんだ対象部位に手はんだ部品などのはんだ槽ではんだが付かないように処理し(S1)、印刷工程にて、対象部位にクリームはんだのはんだパターンを印刷する(S2)。CHP工程(電子部品載置工程)にて、電子部品を対応するはんだパターン上に載置し(S3)、異型工程にて、電子部品のリード電極などを所定形状にする(S4)。
【0059】
その後、リフロー工程にて、クリームはんだを溶解、固化して、電子部品18の電極部と回路基板15の配線とを接続、固定し(S5)、リフロー外観検査工程にて、図1〜図4にて説明したようなはんだ状態の計測,検査が行われ(S6)、この結果に応じて、修正工程にて必要な修正が施される(S7)。
【0060】
本実施形態では、前記リフロー外観検査工程において、はんだ接合状態の検査が行われる。具体的計測,検査方法について説明する。
【0061】
図6(a)は電子部品におけるはんだ付け部分の説明図、図6(b)はレーザ光Loによるスキャンラインを1ドット単位(大きさは解像度,データ処理能力などによって変わる)で説明する斜視図であり、21は電子部品18のリード端子などの電極部、22は回路基板15にリフローはんだ付けされたはんだである。
【0062】
本実施形態では、電極部21近傍のはんだ22の高さを計測している。すなわち、図6(b)に示すように、レーザ光Loによるスキャニングが電極部21先端からはんだ22に切り替わる第1のスキャナライン(電極部先端の測定,検知データの1ドット目)の高さ画像によって、当該部位におけるはんだ高さデータを得る。このはんだ高さデータにより、既述した方法によって電極部21近傍のはんだ高さhが計測される。
【0063】
図7は本実施形態におけるはんだ接合状態の良否の判定方法を説明するための説明図であり、前記はんだ高さデータにより得られた電極部21近傍の回路基板15からのはんだ高さをh、既述した方法によって計測された電極部21の回路基板15からの高さをT、電極部21の厚さをtとすると、(T−t)によって電極部21下面の回路基板15からの高さ(電極下面高さ)Δtが得られる。
【0064】
前記電極下面高さΔtと前記はんだ高さhとを比較して、h>Δtであれば電極部21の下面とはんだ22の上面とが接合していることになる。したがって、h>Δtであればはんだ接合が良であり、h<Δtであれば不良と判断することができる。なお、h=Δtははんだ上面に電極下面が載っている状態であって、固定状態にあるか否かの問題があるが、これを良品とするか不良とするかは、はんだ,電極部の材質などの仕様によって適宜判定を変えるようにする。
【0065】
前記はんだ接合の検査ははんだ検査装置にて自動的に行われる。
【0066】
図8は本実施形態におけるはんだ検査装置の全体構成を示すブロック図であり、25は既述した各種計測,検査のための演算処理が行われるCPU(中央演算処理部)、26は、本実施形態を実行するために必要な計測,検査手順、およびデータの演算処理、および装置における各部の動作/駆動制御などをCPU25に行わせるためのプログラム(はんだ検査用プログラム)、および測定データ,設定データなどの各種データを格納するための記録媒体としてのROM,RAM,EEPROMなどのCPU25によりデータが読み取り可能な各種メモリ、27は外部装置とのインターフェース(I/F)、28は電子部品,回路基板などの厚さ,仕様データなどの既定データを入力するための第1外部装置、29は計測結果,検査結果を受けて後工程処理などを行う第2外部装置である。
【0067】
30は図1〜図3にて説明した検査光学系などからなる計測部、31は装置本体に設けられたキーボード,マウスなどのデータ入力部、32は装置本体のメインスイッチあるいは非常停止用スイッチなどの各種スイッチ、33は動作状況,設定状態,検査結果などを表示するディスプレイからなる表示部、34は動作状況などをシグナル表示する状態表示部である。
【0068】
本実施形態におけるはんだ検査装置の検査動作を図9のフローチャートを参照して説明する。
【0069】
CPU25は、検査前に、第1外部装置28から使用される電子部品,回路基板などの厚さ,仕様データなどの既定データをインターフェース27を介して受けて、メモリ26に格納しておき、検査開始時に必要なデータを読み込む(S11)。そして、検査光学系を始動して計測部30により、図4にて説明した各部の高さデータ,長さデータ,位置データなどの各種データを検知,計測する(S12)。
【0070】
CPU25では、前記データを受けて、電子部品18の電極部21の先端位置データなどから、電極部21の認識判定(有無検査)を行い(S13)、電極部21が所定の位置にあるか否かの判定(S14)、電極部21の高さが規定範囲内にあるか否かの判定(S15)、はんだ22の長さが規定範囲内にあるか否かの判定(S16)を行い、いずれかかが不良となった場合に、表示部33によりエラー表示を行わせる(S17)。
【0071】
次に、はんだ付けされた電極部21とはんだ22との接合状態(不濡れ)の判定(S18)などを行い、この判定にて不良と判定された場合(S18のNO)に、本実施形態では図7にて説明したはんだ接合良否判定のステップ(S19)に入る。
【0072】
ステップ(S19)において、CPU25では、図6にて説明したように、レーザ光Loによるスキャニングが、電極部21先端からはんだ22に切り替わる第1のスキャナラインの高さ画像によって、電極部21近傍の回路基板15からのはんだ高さhを演算して求め、さらに電極部21の高さ画像によって、電極部21の回路基板15からの高さTを演算して求める。また、メモリ26において既に入力されているデータから電極部21の厚さtを読み取り、電極下面高さ(=Δt=T−t)を算出し、電極下面高さΔtとはんだ高さhとを比較し、h−Δt>0であるか否かを判断する。h−Δt>0であればはんだ接合が良であり、h−Δt<0であれば不良と判定し、不良の場合には表示部33によりエラー表示を行わせる(S17)。
【0073】
前記のように本実施形態では、電極部21近傍の回路基板15からのはんだ高さhに基づき、すなわち、図10(a)〜(c)に円弧にて囲んだ部分の接合状態を正確かつ確実に判断することができることになり、(a)と(b)との接合状態は確実に接合良と判断され、図10(c)であっても、電極部21下面とはんだ22上面とが接触しているか否かを判断して、接合の良否を判定するため、従来のはんだ検査装置に比べてはんだ接合良否の確度,信頼性が向上する。
【0074】
また、本実施形態におけるメモリ26に格納される本発明に係るはんだ検査用プログラムは、コンピュータとしてのCPU25を、電子部品18の電極部21近傍のはんだ22表面をレーザ光Loにてスキャンさせ、該スキャンデータからはんだ22の回路基板15からの高さを検知するはんだ高さ検知手段、および電極部21表面をレーザ光Loにてスキャンさせ、該スキャンデータから電極部21の回路基板15からの高さを検知する電極高さ検知手段、および検知された電極部1とはんだ22との回路基板15からの高さのデータに基づいて、図9に示すフローにて電極部21とはんだ22との接合状態を判定する判定手段として機能させるように構成されている。
【0075】
さらに、はんだ検査用プログラムは、CPU25を、はんだ高さ検知手段としてスキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を検知し、該断面形状に基づいてはんだの高さを検知するように機能させる構成になっている。
【0076】
なお、本実施形態におけるはんだ検査用プログラムを記録したCPU(コンピュータ)で読み取り可能な記録媒体としては、本実施形態のようなメモリ26のほか、ハードディスク,光ディスク、あるいはLAN(Local Area Network)を介して送受信してデータの読み取りを可能にする記録媒体を含む。
【0077】
このように、本実施形態では、電極部21下面の回路基板15からの高さと、電極部21近傍のはんだ22上面の回路基板15からの高さを測定して、電極部21とはんだ22の接合状態を判定することにより、はんだ接合状態の良否判定の確度を向上させることができ、したがって、はんだ検査装置における不濡れの判定精度が高まり、装置による自動検査の信頼性を高めることできる。
【0078】
しかも、前記各部の測定は、光学的に容易にはんだの基板からの高さを検知することができる。特に、電極部21近傍のはんだ22上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、はんだ22の回路基板15からの高さを検知することにより、電極部21とはんだ22とが最も近接した部位において、両者の接合状態の判断データが得られることになる。
【産業上の利用可能性】
【0079】
本発明は、電子部品の電極部とはんだ付け部分とにおける接合検査のためのはんだ接合判定方法,はんだ検査方法,はんだ検査装置として適用され、特に、従来の鉛を含むはんだに比べて濡れ性が低下する、いわゆる鉛フリーはんだのはんだ接合判定に用いて有効である。
【図面の簡単な説明】
【0080】
【図1】本発明の実施形態を説明するためのはんだ検査装置の検査光学系の概略構成を示す平面図
【図2】本実施形態における検査光学系の概略構成を示す側面図
【図3】本実施形態における計測,検査原理の説明図
【図4】本実施形態における検査光学系のスキャンによる高さ,位置,長さの具体的計測例を示す説明図
【図5】本実施形態におけるリフローはんだ工程の説明図
【図6】本実施形態におけるはんだ接合状態の検査の説明図であり、(a)は電子部品におけるはんだ付け部分の説明図、(b)はレーザ光Loによるスキャンラインを1ドット単位(大きさは解像度,データ処理能力などによって変わる)で説明する斜視図
【図7】本実施形態におけるはんだ接合状態の良否の判定方法を説明するための説明図
【図8】本実施形態におけるはんだ検査装置の全体構成を示すブロック図
【図9】本実施形態におけるはんだ検査装置の検査動作に係るフローチャート
【図10】(a)〜(c)は本実施形態におけるはんだ接合良否と具体的接合状態との説明図
【図11】従来のはんだ検査方法を説明するための検査対象部分を示す説明図
【図12】(a)〜(c)ははんだ付け状態と図11に示すはんだ検査方法による判断結果の説明図
【符号の説明】
【0081】
11 半導体レーザ
12 ポリゴンミラー
15 回路基板
16a〜16d 受光素子(PSD)
18 電子部品
19 ピンフォトダイオード
21 電子部品の電極部
22 はんだ
25 CPU(中央演算処理部)
26 メモリ(ROM,RAM,EEPROM)
28 第1外部装置
29 第2外部装置
30 計測部
31 データ入力部
33 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を判定するはんだ接合判定方法において、
前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知し、かつ前記電極近傍におけるはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知し、検知された電極とはんだとの基板からの高さに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定することを特徴とするはんだ接合判定方法。
【請求項2】
前記電極の基板からの高さに基づいて前記電極下面の基板からの距離を算出し、前記電極下面の基板からの高さが前記はんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定することを特徴とする請求項1記載のはんだ接合判定方法。
【請求項3】
前記電極下面の基板からの距離を、前記電極の厚さと前記電極の基板からの高さの差から求めることを特徴とする請求項1または2記載のはんだ接合判定方法。
【請求項4】
前記はんだを横切るように光ビームをスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいて前記はんだの基板からの高さを検知することを特徴とする請求項1または2記載のはんだ接合判定方法。
【請求項5】
前記電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、前記はんだの基板からの高さを検知することを特徴とする請求項1または4記載のはんだ接合判定方法。
【請求項6】
使用されるはんだが、鉛を含まないはんだであることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載のはんだ接合判定方法。
【請求項7】
電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査方法において、
前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する工程と、前記電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知する工程と、検知された電極とはんだとの基板からの高さに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する工程とを含むことを特徴とするはんだ検査方法。
【請求項8】
前記電極の基板からの高さに基づいて前記電極下面の基板との距離を算出する工程と、前記電極下面の基板からの高さが前記はんだの前板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定する工程を含むことを特徴とする請求項7記載のはんだ検査方法。
【請求項9】
前記電極下面の基板からの距離を算出する工程において、前記電極の厚さと前記電極の基板からの高さの差を求める工程を含むことを特徴とする請求項7または8記載のはんだ検査方法。
【請求項10】
前記はんだの基板からの高さを検知する工程において、はんだを横切るように光ビームをスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされたはんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいてはんだの基板からの高さを検知する工程を含むことを特徴とする請求項7または8記載のはんだ検査方法。
【請求項11】
前記はんだの基板からの高さを検知する工程において、前記電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、前記はんだの基板からの高さを検知する工程を含むことを特徴とする請求項7または10記載のはんだ検査方法。
【請求項12】
使用されるはんだが、鉛を含まないはんだであることを特徴とする請求項7〜11いずれか1項記載のはんだ検査方法。
【請求項13】
電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置において、
前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段と、前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段と、検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段とを備えたことを特徴とするはんだ検査装置。
【請求項14】
前記判定手段において、前記電極の基板からの高さを、前記電極の厚さのデータと、前記電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算して求めることを特徴とする請求項13記載のはんだ検査装置。
【請求項15】
前記判定手段において、前記電極の基板からの高さと前記はんだの基板からの高さとを比較し、前記電極の基板からの高さが前記はんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定することを特徴とする請求項13または14記載のはんだ検査装置。
【請求項16】
前記はんだ高さ検知手段が、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせる光出射部と、該光出射部からの反射光を受光する受光部と、該受光部からのスキャンデータに基づいてスキャンされた前記はんだ部分の断面形状を得て、該断面形状に基づいて前記はんだの高さを求める演算処理部とを備えたことを特徴とする請求項13記載のはんだ検査装置。
【請求項17】
前記演算処理部において、前記電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、前記はんだの高さを求めることを特徴とする請求項16記載のはんだ検査装置。
【請求項18】
前記はんだとして、鉛を含まないはんだを用いたことを特徴とする請求項13〜17いずれか1項記載のはんだ検査装置。
【請求項19】
電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置に搭載させるコンピュータを、
前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段、
前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段、
検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段、
として機能させることを特徴とするはんだ検査用プログラム。
【請求項20】
前記コンピュータを前記判定手段として、前記電極の基板からの高さを、前記電極の厚さのデータと、前記電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算するように機能させることを特徴とする請求項19記載のはんだ検査用プログラム。
【請求項21】
前記コンピュータを前記判定手段として、前記電極の基板からの高さと前記はんだの基板からの高さとを比較し、前記電極の基板からの高さが前記はんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定するように機能させることを特徴とする請求項19または20記載のはんだ検査用プログラム。
【請求項22】
前記コンピュータを前記はんだ高さ検知手段として、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされた前記はんだ部分の断面形状を検知し、該断面形状に基づいて前記はんだの高さを検知するように機能させることを特徴とする請求項19記載のはんだ検査用プログラム。
【請求項23】
前記コンピュータを前記はんだ高さ検知手段として、前記電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、前記はんだの高さを検知するように機能させることを特徴とする請求項19または22記載のはんだ検査用プログラム。
【請求項24】
電極が基板にはんだ付けされた電子部品に対して光ビームを照射して、電子部品とはんだとの接合状態を検査するはんだ検査装置に搭載させるコンピュータを、
前記電子部品の電極近傍のはんだ表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記はんだの前記基板からの高さを検知するはんだ高さ検知手段、
前記電極表面を光ビームにてスキャンさせ、該スキャンデータから前記電極の前記基板からの高さを検知する電極高さ検知手段、
検知された電極とはんだとの基板からの高さのデータに基づいて、前記電極と前記はんだとの接合状態を判定する判定手段、
として機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項25】
前記コンピュータを前記判定手段として、前記電極の基板からの高さを、前記電極の厚さのデータと、前記電極高さ検知手段から得た電極高さのデータとに基づいて演算するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする請求項24記載の記録媒体。
【請求項26】
前記コンピュータを前記判定手段として、前記電極の基板からの高さと前記はんだの基板からの高さとを比較し、前記電極の基板からの高さが前記はんだの基板からの高さよりも大である場合にはんだ接合不良であると判定するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする請求項24または25記載の記録媒体。
【請求項27】
前記コンピュータを前記はんだ高さ検知手段として、光ビームをはんだを横切るようにスキャンさせ、該スキャンデータからスキャンされた前記はんだ部分の断面形状を検知し、該断面形状に基づいて前記はんだの高さを検知するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする請求項24記載の記録媒体。
【請求項28】
前記コンピュータを前記はんだ高さ検知手段として、前記電極近傍のはんだ上面に対する最初のスキャンラインにおけるスキャンデータに基づいて、前記はんだの高さを検知するように機能させるためのはんだ検査用プログラムを記録したことを特徴とする請求項24または27記載の記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−33048(P2007−33048A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−212448(P2005−212448)
【出願日】平成17年7月22日(2005.7.22)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】