説明

半導体装置およびその製造方法

【課題】 1.5以上の高アスペクト比である微細ホールに対しても、金属配線膜を埋め込むことができるように、ホールへの金属配線膜の埋め込み性を従来よりも向上させる。
【解決手段】 TiN膜の成膜工程63で、スパッタにより、ホールの内壁に沿ってTiN膜を成膜する。このとき、成膜温度を、従来よりも低温の150℃とすることで、アモルファス構造のTiN膜を形成する。その後、スパッタ工程64、65で、アモルファス構造のTiN膜の表面上にAl合金膜を形成することで、TiN膜を下地とした状態で、Al合金膜をコンタクトホールの内部に埋め込む。このように、Al合金膜の下地となるTiN膜をアモルファス構造にすることで、TiN膜の表面エネルギーを大きくし、TiN膜のAl合金膜に対する濡れ性を従来よりも向上させることができ、ホールへのAl合金膜の埋め込み性を従来よりも向上させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置およびその製造方法に関するものであり、特に、半導体装置の電極構造およびその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体装置の電極は、例えば、半導体基板上の層間絶縁膜にホールを形成し、層間絶縁膜上からホール内に至って、バリアメタルとしてのTiN/Ti層(Ti膜とTiN膜の積層膜)を形成した後、バリアメタル上に、PVD法によってAl合金膜を成膜することで、製造される。このようにAl合金膜は、バリアメタルを下地として、ホール内に埋め込まれる。
【0003】
ここで、バリアメタルは、通常、アロイスパイクを防止するため、結晶性の高い緻密な膜となるように形成される。例えば、TiN膜は、PVD法の1つであるスパッタリング法により、270℃、DCパワー密度を8.7W/cm2(87kw/m2)の成膜条件で形成される(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、半導体装置の電極形成においては、素子の高集積化に伴いホールの微細化が図られており、Al合金膜の微細ホールへの埋め込み性の向上が要求されている。そして、微細ホールへの埋め込み性を向上させる方法としては、Al合金膜に対してリフロー処理を施したり、いわゆる高温スパッタ法によりAl合金膜を成膜したりすることで、Al合金膜を高温流動化させる方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平10−106972号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した方法は、アスペクト比が1.5未満のホールへのAl合金膜の埋め込みに対しては有効であるが、アスペクト比が1.5以上のホールへのAl合金膜の埋め込みには効果が小さかった。
【0006】
なお、上記した問題は、Al合金膜を電極として用いる場合に限らず、他の金属配線膜を用いる場合においても同様に発生する。
【0007】
本発明は、上記点に鑑み、ホールへの金属配線膜の埋め込み性を従来よりも向上可能とする半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。また、1.5以上の高アスペクト比である微細ホールに対して、十分に金属配線膜が埋め込まれた電極構造を有する半導体装置を提供することを他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明者は、金属配線膜の下地となる下地金属膜の金属配線膜に対する濡れ性に大きく影響する物性指標である表面エネルギーに着目した。一般に、ホールへの金属配線膜の埋め込み性は、下地金属膜の金属配線膜に対する濡れ性によって決まり、濡れ性が高いほど埋め込み性が高いからである。
【0009】
ここで、図8に、濡れ性を説明するための一般的な概念図を示す。なお、この図8では、固体の液体に対する濡れ性を例としている。固体表面上に液体が付着している際の固体と液体との界面がなす角度(濡れ角)θが小さいほど、濡れ性が高いという。
【0010】
そして、液体表面エネルギー(σl)、固体表面エネルギー(σs)、固体と液体との界面エネルギー(σsl)および濡れ角θの関係は、次の一般式によって表される。
cosθ=(σs−σsl)/σ1
この一般式より、濡れ角θを小さくするためには、cosθを大きくすれば良く、右辺の固体表面エネルギー(σs)を大きくすれば良いことがわかる。したがって、濡れ性を向上させるためには、固体表面のエネルギー(σs)を大きくすれば良い。このことは、下地金属膜の金属配線膜に対する濡れ性にも言えることである。
【0011】
そこで、本発明では、下地金属膜(22、23、35)を形成する工程で、少なくとも金属配線膜(24、36)に接する部分がアモルファス構造である下地金属膜(22、23、35)を形成することを特徴としている。
【0012】
このように、下地金属膜をアモルファス構造にすることで、非晶質の膜になるため、膜中に欠陥を多く含む膜となり、膜全体のエネルギーが増加する。そのため、下地金属膜の表面エネルギーを大きくすることができる。これにより、下地金属膜が結晶質構造の場合と比較して、下地金属膜の濡れ性を向上させることができる。
【0013】
この結果、ホールへの金属配線膜の埋め込み性を従来よりも向上させることができ、1.5以上の高アスペクト比である微細ホールに対しても、十分に金属配線膜を埋め込むことができる。
【0014】
具体的には、本発明のように、下地金属膜(22、23、35)を形成する工程で、成膜温度を200℃以下としたスパッタリング法により、下地金属膜(22、23、35)を成膜することで、下地金属膜(22、23、35)をアモルファス構造とすることができる。
【0015】
なお、下地金属膜を成膜するときの他の成膜条件であるターゲットパワー密度の大きさについては、下地金属膜をアモルファス構造とするために、成膜温度に応じて、任意に設定すればよい。例えば、成膜温度を200℃とした場合では、ターゲットパワー密度を30kw/m2以下とすれば、下地金属膜をアモルファス構造とすることができる。
【0016】
なお、特許請求の範囲に記載の金属配線膜に接する部分とは、下地金属膜が単層構造の場合では、表面側部分を意味し、下地金属膜がTiN/Tiのように多層構造の場合では、金属配線膜に接する側の層の全部もしくはその表面側部分を意味する。
【0017】
また、特許請求の範囲に記載の「金属配線膜に接する部分の全体がアモルファス構造となるように、下地金属膜を形成する」とは、積極的に、アモルファス構造となるように形成する(金属配線膜に接する部分の全体が主としてアモルファス構造となるように形成する)ことを意味する。
【0018】
また、本発明では、半導体素子が形成された半導体基板(1)の表面上にホールを有する絶縁膜(21、30)を形成する工程と、ホール(21a、30a)の内壁に沿って、結晶質構造の下地金属膜(22、23、35)を形成する工程と、下地金属膜(22、23、35)の形成後に、下地金属膜(22、23、35)の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施す工程と、下地金属膜(22、23、35)を下地とした状態で、ホール(21a、30a)内に埋め込まれ、半導体素子と電気的に接続された金属配線膜(24、36)を形成する工程とを備えることを特徴としている。
【0019】
このように、結晶質構造の下地金属膜(22、23、35)を形成する場合では、下地金属膜の形成後に、下地金属膜の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施すことで、金属膜表面に結晶欠陥を発生させることができ、金属膜表面の固体表面エネルギーを増加させることができる。これにより、下地金属膜が単に結晶質構造とされた場合と比較して、下地金属膜の濡れ性を向上させることができる。
【0020】
この結果、本発明によれば、ホールへの金属配線膜の埋め込み性を従来よりも向上させることができ、1.5以上の高アスペクト比である微細ホールに対しても、十分に金属配線膜を埋め込むことができる。
【0021】
また、下地金属膜(22、23、35)の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施す工程では、本発明のように、ホール(21a、30a)の側面および底面に位置する部分のうち、前記ホール(21a、30a)の側面に位置する部分に対してのみ、物理的衝撃を与えるように制御することが好ましい。
【0022】
なお、下地金属膜(22、23、35)を形成する工程では、例えば、Ti、Ta、Cr、Zr、Mo、Mg、Mn、Fe、Ni、Wのうちのいずれか1つの金属、または、これらの金属のうちのいずれか1つの金属の窒化物もしくはケイ素化合物を用いて、下地金属膜(22、23、35)を形成することができる。
【0023】
また、物理的衝撃を与える処理としては、例えば、イオン注入処理、逆スパッタエッチング処理、アッシング処理等を採用することができる。
【0024】
また、本発明の半導体装置は、下地金属膜(22、23、35)は、少なくとも金属配線膜(24、36)に接する部分がアモルファス構造となっていることを特徴としている。この半導体装置は、上記した本発明の製造方法のうち、前者の製造方法により製造されるものである。
【0025】
また、下地金属膜(22、23、35)は、Ti、Ta、Cr、Zr、Mo、Mg、Mn、Fe、Ni、Wのうちのいずれか1つの金属、または、これらの金属のうちのいずれか1つの金属の窒化物もしくはケイ素化合物で構成されていることを特徴としている。
【0026】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における半導体装置の断面図を示す。図1は、半導体基板1の表面側の一部および基板表面上の電極構造を示している。
【0028】
図1に示すように、この半導体装置は、半導体素子としてのnMOSトランジスタが形成されている半導体基板1と、この半導体基板1上に形成された2層のAl合金配線(1stAl合金配線2、2ndAl合金配線3)とを備えている。
【0029】
半導体基板1は、その表層に形成されたP型ウェル層11を有している。また、半導体基板1の主表面上には、LOCOS法により形成されたフィールド絶縁膜12が配置されている。
【0030】
半導体基板1のうち、フィールド絶縁膜12が配置されていないアクティブ領域の表面上には、ゲート絶縁膜13を介して、ゲート電極14が形成されている。P型ウェル層11の表層のうち、ゲート電極14の両側に位置する部位に、それぞれ、N型層とN+型層からなるソース領域15と、N型層とN+型層からなるドレイン領域16とが形成されている。一方、フィールド絶縁膜上には、PolySiからなるキャパシタ電極17が形成されている。
【0031】
1stAl合金配線2は、半導体基板1のゲート電極14やキャパシタ電極17の上に形成された絶縁膜21の表面上およびコンタクトホール21aの内部に至って、形成されている。このため、1stAl合金配線2は、コンタクトホール21aを介して、ソース領域15、ドレイン領域16と電気的に接続されている。
【0032】
ここで、絶縁膜21は、例えばBPSGで構成されている。また、コンタクトホール21aは、絶縁膜21のうち、ソース領域15、ドレイン領域16の上側に位置する部位に設けられており、図1では、半導体装置の構造を容易に理解できるように簡略化しているが、アスペクト比は1.5以上となっている。このコンタクトホール21aが特許請求の範囲に記載のホールに相当する。
【0033】
また、1stAl合金配線2は、下地金属膜としてのTi膜22およびTiN膜23と、金属配線膜としてのAl合金膜24と、Ti膜25およびTiN膜26とが順に積層された構成となっている。
【0034】
これらのうち、Ti膜22およびTiN膜23は、絶縁膜21の表面上およびコンタクトホール21aの内壁(側面および底面)に沿って形成されている。Ti膜22は全体が結晶質構造となっており、TiN膜23は全体がアモルファス構造となっている。
【0035】
Al合金膜24は、TiN膜23の表面上に接して形成されており、Ti膜22およびTiN膜23を下地とした状態で、コンタクトホール21aの内部に埋め込まれている。Al合金膜24は、例えば、AlSiCuで構成されている。なお、Al合金膜24の表面上に形成されているTi膜25およびTiN膜26は、結晶質構造となっている。
【0036】
また、2ndAl合金配線3は、1stAl合金配線2の上に位置する層間絶縁膜30の表面上および層間絶縁膜30に設けられたビアホール30a内に至って形成されている。このため、2ndAl合金配線3は、ビアホール30aを介して、1stAl合金配線2およびソース領域15、ドレイン領域16と電気的に接続されている。
【0037】
ここで、層間絶縁膜30は、例えば、P−SiN膜31、TEOS膜32、SOG膜33、TEOS膜34により構成されている。ビアホール30aのアスペクト比は、コンタクトホール21aと同様に、1.5以上となっている。このビアホール30aが特許請求の範囲に記載のホールに相当する。
【0038】
また、2ndAl合金配線3は、下地金属膜としてのTi膜35と、金属配線膜としてのAl合金膜36と、TiN膜37とが順に積層された構成となっている。Ti膜35は、層間絶縁膜30の表面上および層間絶縁膜30に設けられたビアホール30aの内壁(側面および底面)に沿って形成されており、TiN膜23と同様に、アモルファス構造となっている。
【0039】
Al合金膜36は、Ti膜35の表面上に接して形成されており、Ti膜35を下地とした状態で、ビアホール30aの内部に埋め込まれている。Al合金膜36は、例えば、AlSiCuで構成されている。また、TiN膜37は、結晶質構造となっている。
【0040】
そして、2ndAl合金配線3の表面上および2ndAl合金配線3が配置されていない層間絶縁膜30の表面上に、パッシベーション膜40が形成されている。
【0041】
次に、上記した構造の半導体装置の製造方法について、図1、2を参照しながら説明する。図2に、上記した構造の半導体装置の製造工程を示す。
【0042】
まず、デバイス形成工程41で、半導体基板1に、P型ウェル層11、ゲート絶縁膜13、ゲート電極14、ソース領域15、ドレイン領域16を有するNMOSトランジスタと、フィールド絶縁膜12上のキャパシタ17とを形成する。
【0043】
続いて、絶縁膜形成工程42で、NMOSトランジスタが形成された半導体基板1の上に、絶縁膜21を形成する。そして、コンタクトホール加工工程43で、絶縁膜21のうち、ソース領域15、ドレイン領域16の上方に位置する部位に、コンタクトホール21aを形成する。このとき、コンタクトホール21aのアスペクト比を1.5以上とする。
【0044】
その後、1stAl合金配線2の成膜工程44を行う。この工程では、例えば、スパッタリング法(以下、単にスパッタと呼ぶ)により、1stAl合金配線2を形成する。また、本実施形態では、Al合金膜24の成膜段階を2ステップに分けて行う場合(2ステップスパッタ法)を例として説明する。
【0045】
ここで、図3に、この成膜工程44の詳細な内容を示す。また、図4に、この成膜工程で形成される1stAl合金配線2を示す。なお、図4は、図1中の破線で囲まれた領域に対応している。
【0046】
図3、4に示すように、1stAl合金配線2の成膜工程44では、順に、デガス処理工程61、Ti膜22の成膜工程62、TiN膜23の成膜工程63、下側Al合金膜24aの成膜(1stステップスパッタ)工程64、上側Al合金膜24bの成膜(2ndステップスパッタ)工程65、Ti膜25の成膜工程66およびTiN膜26の成膜工程67を行う。
【0047】
具体的には、デガス処理工程61では、例えば、350℃で2分間デガス処理を行う。
【0048】
Ti膜22の成膜工程62では、絶縁膜21の上およびコンタクトホール21aの内壁に沿って、Ti膜22を成膜する。このとき、成膜条件を、例えば、膜厚:20nm、温度:270℃、ターゲットパワー(以下、単にパワーと呼ぶ):1〜3kw、Ar圧:0.93Paとする。この場合、形成されたTi膜22は結晶質構造となる。
【0049】
なお、パワーの値は、直径が12インチである円形状のターゲットを用いた場合の設定値であり、パワーが1kwのとき、ターゲットパワー密度は13.7kw/m2となる。後述する各成膜工程も同様である。
【0050】
TiN膜23の成膜工程63では、Ti膜22の表面上にTiN膜23を形成する。このとき、成膜条件を、膜厚:100nm、温度:150℃、パワー:0.1〜3kw、Ar/N2ガス比を1:1とする。なお、パワー3kwのとき、ターゲットパワー密度は41kw/m2である。
【0051】
このように、成膜温度を270℃よりも低い温度(150℃)とすることで、TiN膜23をアモルファス構造とすることができる。本実施形態では、このように、TiN膜23の成膜条件を、積極的に、TiN膜23がアモルファス構造となる条件としている。
【0052】
また、下側Al合金膜24aの成膜工程64では、200℃以下の温度で、Al合金、例えば、AlSiCuの1stステップスパッタを行う。これにより、TiN膜23の表面上に、直接、下側Al合金膜24aを成膜する。このとき、成膜条件を、例えば、膜厚:150〜200nm、温度:150℃、パワー:7〜8kw、Ar圧:0.93Paとする。
【0053】
また、上側Al合金膜24bの成膜工程65では、下側Al合金膜23の成膜工程63よりも高温の350℃以上の温度で、Al合金、例えば、AlSiCuの2ndステップスパッタを行う。このとき、成膜条件を、例えば、膜厚:250〜300nm、温度:350℃以上℃、パワー:7〜8kw、Ar圧:0.93Paとする。
【0054】
このようにして、図4に示すように、下側Al合金膜24aの表面上に、直接、上側Al合金膜24bを成膜することで、Ti膜22およびTiN膜23を下地とした状態で、コンタクトホール21aの内部に埋め込まれたAl合金膜24を形成する。
【0055】
また、Ti膜25の成膜工程66では、上側Al合金膜25の上に、直接、Ti膜25を成膜する。このとき、成膜条件を、例えば、膜厚:15nm、温度:270℃、パワー:1〜3kw、Ar圧:0.93Paとする。この場合、形成されたTi膜25は結晶質構造となる。
【0056】
また、TiN膜26の成膜工程67では、Ti膜25の表面上に、TiN膜26を成膜する。このとき、成膜条件を、例えば、膜厚:30nm、温度:270℃、パワー:3〜7kw、Ar/N2ガス比を1:1とする。この場合、形成されたTiN膜26は、結晶構造となる。
【0057】
このようにして、1stAl合金配線2の成膜工程44では、コンタクトホール21aの内部から絶縁膜21の表面上に至って、1stAl合金配線2が形成される。
【0058】
続いて、図2に示すように、1stAl合金配線2のパターン形成工程45が行われる。この工程では、ホトリソグラフィおよびエッチング工程により、1stAl合金配線2を所望のパターンとする。
【0059】
続いて、層間絶縁膜30の形成工程46が行われる。この工程では、1stAl合金配線2の表面上および1stAl合金配線2が配置されていない絶縁膜21の表面上に、層間絶縁膜30を形成する。その後、ビアホール加工工程47を行い、層間絶縁膜30にビアホール30aを形成する。
【0060】
続いて、2ndAl合金配線3の成膜工程48を行う。この工程では、1stAl合金配線2の成膜工程44と同様に、2ステップスパッタ法により、Al合金膜36を成膜する。
【0061】
ここで、図5に、この成膜工程48の詳細な内容を示す。図5に示すように、2ndAl合金配線3の成膜工程48では、順に、デガス処理工程71、Ti膜35の成膜工程72、1stステップスパッタ工程73、2ndステップスパッタ工程74、TiN膜37の成膜工程75を行う。
【0062】
具体的には、デガス処理工程61では、例えば、350℃で2分間デガス処理を行う。
【0063】
また、Ti膜35の成膜工程72では、層間絶縁膜30の表面上およびビアホール30aの内壁に沿って、Ti膜35を成膜する。このとき、成膜条件を、膜厚:20nm、温度:150℃、パワー:0.1〜3kw、Ar圧:0.93Paとする。このように、成膜温度を270℃よりも低い温度(150℃)とすることで、Ti膜35をアモルファス構造とすることができる。
【0064】
1stステップスパッタ工程73では、Ti膜35の表面上に、直接、下側Al合金膜を成膜する。このときの成膜条件は、下側Al合金膜24aの成膜工程64での成膜条件に対して、膜厚を200〜400nmに変更したものであり、その他の成膜条件は同じである。
【0065】
また、2ndステップスパッタ工程74での成膜条件は、上側Al合金膜24bの成膜工程65での成膜条件に対して、膜厚を500〜700nmに変更したものであり、その他の成膜条件は同じである。
【0066】
また、TiN膜37の成膜工程75では、Al合金膜36の表面上に、TiN膜37を成膜する。このときの成膜条件は、TiN膜26の成膜工程67と同じである。
【0067】
このようにして、2ndAl合金配線3の成膜工程48が行われる。
【0068】
続いて、図2に示すように、2ndAl合金配線3のパターン形成工程49が行われる。この工程では、ホトリソグラフィおよびエッチング工程により、2ndAl合金配線3を所望のパターンとする。
【0069】
その後、パッシベーション膜40の形成工程50を行い、2ndAl合金配線3および2ndAl合金配線3が配置されていない層間絶縁膜30の上に、パッシベーション膜40を形成する。続いて、アニール工程51を行い、パッシベーション膜40に対してアニール処理を行う。このときの条件を、例えば、450℃、30分とする。
【0070】
以上のようにして、図1に示す構造の半導体装置を製造することができる。
【0071】
次に、本実施形態の主な効果について説明する。
【0072】
上記したように、本実施形態では、1stAl合金配線2の成膜工程44のうち、TiN膜23の成膜工程63において、スパッタにより、コンタクトホール21aの内壁に沿ってTiN膜23を成膜しているが、このときの成膜温度を、従来よりも低い温度の150℃とし、パワーを0.1〜3kwとすることで、アモルファス構造のTiN膜23を形成するようにしている。
【0073】
そして、1stステップスパッタ工程64および2ndステップスパッタ工程65により、アモルファス構造のTiN23の表面上にAl合金膜24を形成することで、TiN23を下地とした状態で、Al合金膜24をコンタクトホール21aの内部に埋め込んでいる。
【0074】
同様に、2ndAl合金配線3の成膜工程48のうち、Ti膜35の成膜工程72において、スパッタにより、ビアホール30aの内壁に沿ってTi膜35を成膜しているが、このときの成膜温度を従来よりも低い温度の150℃とし、パワーを0.1〜3kwとすることで、アモルファス構造のTi膜35を形成するようにしている。
【0075】
そして、1stステップスパッタ工程73および2ndステップスパッタ工程74により、アモルファス構造のTi膜35の表面上にAl合金膜36を形成することで、Ti膜35を下地とした状態で、Al合金膜36をビアホール30aの内部に埋め込んでいる。
【0076】
このように、Al合金膜24、Al合金膜36のそれぞれの下地となるTiN膜23およびTi膜35をアモルファス構造にすることで、エネルギー的に高い粒界の密度を増やすことができ、TiN膜23およびTi膜35の表面エネルギーを大きくすることができる。これにより、TiN膜23およびTi膜35のAl合金膜に対する濡れ性を、結晶質構造の場合と比較して、向上させることができる。
【0077】
この結果、本実施形態によれば、Al合金膜24およびAl合金膜36のコンタクトホール21aおよびビアホール30aへの埋め込み性を従来よりも向上させることができる。したがって、例えば、1.5以上の高アスペクト比である微細なコンタクトホール21aおよびビアホール30aに対しても、それぞれ、Al合金膜24およびAl合金膜36を十分に埋め込むことができる。
【0078】
(第2実施形態)
第1実施形態では、Al合金膜24およびAl合金膜36の下地となるTiN膜23およびTi膜35をアモルファス構造とすることで、TiN膜23およびTi膜35の表面エネルギーを大きくする場合を説明したが、本実施形態では、TiN膜23およびTi膜35の表面に物理的衝撃を与えることで、TiN膜23およびTi膜35の表面エネルギーを大きくする場合を例として説明する。なお、以下では、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0079】
本実施形態の半導体装置は、図1中の1stAl合金配線2のTiN膜23および2ndAl合金配線3のTi膜35が結晶質構造となっている点が第1実施形態と異なっている。
【0080】
図6に、本実施形態における半導体装置の製造工程の一部を示す。図6は、図4に対応する図である。本実施形態では、第1実施形態で説明した製造方法を、以下のように、変更する。
【0081】
図2に示す1stAl合金配線の成膜工程44のうち、図3に示すTiN膜23の成膜工程63において、成膜温度を270℃、パワーを3〜7kwに変更する。これにより、結晶質構造のTiN膜23を形成する。
【0082】
そして、TiN膜23の成膜工程63と、1stステップスパッタ工程64との間に、イオン注入処理工程を追加する。このとき、図6に示すように、イオン注入方向を半導体基板の表面に対して垂直(図中上下方向)でなく、斜め方向とする。また、コンタクトホール21a内では、TiN膜23のホールの側面および底面に位置する部分のうち、ホールの側壁に位置する部分のみに対してイオン注入する。なお、イオンは種々のものを用いることができる。
【0083】
このようにして、結晶質構造のTiN膜23の表面に対して、物理的衝撃を与えることで、コンタクトホール21aの底面に位置する部分を除く、TiN膜23の表面側部分23aに結晶欠陥を生じさせる。
【0084】
また、同様に、図2に示す2ndAl合金配線の成膜工程48のうち、図5に示すTi膜35の成膜工程72において、成膜温度を270℃、パワーを1〜3kwに変更する。これにより、結晶質構造のTi膜35を形成する。
【0085】
そして、図5に示すTi膜35の成膜工程72と1stステップスパッタ工程73との間に、上記と同様に、イオン注入処理工程を追加する。このようにして、結晶質構造のTi膜35の表面に対して、物理的衝撃を与えることで、ビアホールの底面に位置する部分を除く、Ti膜35の表面側部分に結晶欠陥を生じさせる。
【0086】
次に、本実施形態の主な効果について説明する。
【0087】
(1)上記したように、Al合金膜24およびAl合金膜36の下地となるTiN膜23およびTi膜35を結晶質構造とした場合では、本実施形態のように、イオン注入処理を施すことで、表面に結晶欠陥を生じさせることができる。
【0088】
このため、TiN膜23およびTi膜35が単に結晶構造となっている場合、すなわち、正常な結晶質構造となっている場合と比較して、TiN膜23およびTi膜35の固体表面エネルギーを増加させることができ、TiN膜23およびTi膜35の濡れ性を、正常な結晶質構造となっている場合と比較して、向上させることができる。この結果、本実施形態においても、第1実施形態と同様の効果を有する。
【0089】
(2)また、本実施形態では、イオン注入処理工程において、TiN膜23のうちのコンタクトホール21aの側面に位置する部分と、Ti膜35のうちのビアホールの側面に位置する部分に対してのみ、イオン注入するように、制御するようにしている。
【0090】
これにより、TiN膜23のうちのコンタクトホール21aの底面に位置する部分と、Ti膜35のうちのビアホールの底面に位置する部分については、イオン注入による物理的ダメージが与えられないようにすることができる。この結果、ホール内にAl合金膜を形成したとき、Al合金膜24、36におけるAlの(111)結晶面方位の結晶性を高く維持することができる。
【0091】
(他の実施形態)
(1)第1実施形態では、TiN膜23の成膜工程63と、Ti膜35の成膜工程72のそれぞれにおいて、スパッタの成膜温度を150℃とする場合を例として説明したが、200℃以下であれば、他の温度とすることもできる。このように、成膜温度を200℃以下とすることで、Al合金膜の下地となるTiN膜23、Ti膜35をアモルファス構造とすることができることが本発明者の実験結果よりわかっている。
【0092】
なお、TiN膜23、Ti膜35をスパッタにより成膜するときの他の成膜条件であるターゲットパワー密度の大きさも、TiN膜23、Ti膜35をアモルファス構造とするために必要な条件であるが、成膜温度によって、TiN膜23、Ti膜35をアモルファス構造とすることができるターゲットパワー密度の設定範囲は異なる。したがって、ターゲットパワー密度については、成膜温度に応じて、TiN膜23、Ti膜35をアモルファス構造とすることができるように、任意に設定する。
【0093】
ここで、図7に、TiN膜23の成膜工程63において、スパッタの成膜温度を200℃とした場合におけるターゲットパワー密度と、TiNの結晶性およびAl合金膜のカバレッジとの関係を示す。図7中のXRD(X線回折)測定結果は、測定用に形成した単層膜を評価した結果である。また、図7中のカバレッジは、実際に製造した半導体装置について測定した結果であり、測定したホール内のAl合金膜の薄い部分の膜厚についての正規の膜厚に対する割合を示したものである。
【0094】
図7より、ターゲットパワー密度が30kw/m2以下であれば、XRDピーク値は102cps以下、すなわち、TiN膜はアモルファス構造であり、カバレッジがほぼ100%となることがわかる。
【0095】
これに対して、ターゲットパワー密度が50kw/m2以上のとき、XRDピーク値は105cps以上、すなわち、TiN膜が結晶質構造であり、カバレッジが40%以下となることがわかる。
【0096】
また、ターゲットパワー密度が30〜50kw/m2の間(40kw/m2)にXRDピーク値およびカバレッジの変曲点が存在する。
【0097】
この結果より、成膜温度を200℃とする場合では、TiN膜をアモルファス構造とし、Al合金膜のカバレッジを100%とするためには、ターゲットパワー密度を30kw/m2以下に設定すれば良いことがわかる。なお、カバレッジが100%でなく、例えば80%のときでも、Al合金膜の埋め込み性は良好であり、製品に対して要求される品質等に応じて、ターゲットパワー密度の最大許容値が決定する。
【0098】
また、成膜温度が低いほど、TiN膜をアモルファス構造とするために設定するターゲットパワー密度の許容範囲は広くなる傾向がある。すなわち、成膜温度を150℃とした場合では、上記したTiN膜23の成膜工程63のように、ターゲットパワー密度を41kw/m2以下とすれば、TiN膜をアモルファス構造とすることができる。
【0099】
なお、TiN膜23だけでなく、Ti膜35についても、上記と同様のことが言える。
【0100】
(2)第1実施形態では、1stAl合金配線2において、下地金属膜としてのTi膜22およびTiN膜23のうち、TiN膜23のみをアモルファス構造とする場合を例として説明したが、Ti膜22もアモルファス構造とすることもできる。
【0101】
この場合、Ti膜22の成膜工程62における成膜条件を、例えば、温度:150℃、パワー:0.1〜3kwに変更する。
【0102】
(3)第1実施形態では、1stAl合金配線2のTiN膜23と、2ndAl合金配線3のTi膜35の全体をアモルファス構造とする場合を例として説明したが、TiN膜23およびTi膜35のAl合金膜に接する表面側部分の全体をアモルファス構造とすることもできる。
【0103】
この場合、例えば、成膜条件を、初め、温度:270℃、パワー:3〜7kwとし、途中から、温度:150℃、パワー:0.1〜3kwに変更する。
【0104】
(4)第2実施形態では、イオン注入処理工程において、TiN膜23、Ti膜35のうち、ホールの側壁に位置する部分のみに対してイオン注入処理を施す場合を例として説明したが、ホール内のTiN膜23、Ti膜35の全面に対して、イオン注入処理を施すこともできる。
【0105】
(5)第2実施形態では、イオン注入処理により、TiN膜23、Ti膜35の表面に、物理的衝撃を与える場合を例として説明したが、他の方法を採用することもできる。例えば、逆スパッタエッチ処理や、アッシング処理を採用することもできる。なお、これらの場合、イオン種やガス種は問わず、適宜、最適なものを選択すればよい。
【0106】
(6)上記した各実施形態では、下地金属膜として、1stAl合金配線2では、Ti膜22およびTiN膜23を用い、2ndAl合金配線3では、Ti膜35を用いる場合を例として説明したが、下地金属膜として、TiN膜のみを用いることもできる。また、下地金属膜をTi膜22およびTiN膜23の2層だけでなく、3以上の多層とすることもできる。
【0107】
また、下地金属膜を多層、単層のどちらの構造とした場合においても、多層の各層もしくは単層をTiもしくはTiN以外の金属単体もしくは金属化合物で構成することもできる。例えば、Ta、Cr、Zr、Mo、Mg、Mn、Fe、Ni、Wのうちのいずれか1つの金属、または、これらの金属のうちのいずれか1つの金属の窒化物もしくはケイ素化合物で構成することもできる。
【0108】
なお、下地金属膜を多層構造とした場合、第1実施形態では、少なくとも、Al合金膜に接する層の全部もしくはその層のAl合金膜側の部分をアモルファス構造とし、第2実施形態ではAl合金膜に接する層の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施すことで、それぞれ、上記した第1、第2実施形態と同様の効果が得られる。
【0109】
(7)上記した各実施形態では、Al合金膜24、36の形成方法として、2ステップスパッタ法を用いる場合を例として説明したが、この方法に限らず、他のスパッタ法を用いて、Al合金膜を形成することもできる。例えば、2ステップに分けていない通常のスパッタ法や、さらにステップ数を増やしたスパッタ法等によりAl合金膜24、36を形成することもできる。また、スパッタ法に限らず、他のPVD法を用いることもできる。
【0110】
(8)上記した各実施形態では、Al合金膜24、36を、AlSiCuで構成する場合を例として説明したが、他のAl合金で構成することもできる。例えば、AlCu、AlSi等により構成することもできる。
【0111】
また、金属配線膜として、Al合金膜24、36の代わりに、Al膜、Cu膜もしくはCu合金膜を用いることもできる。なお、これらの金属配線膜は、スパッタ等のPVD法により形成される。
【0112】
(9)上記した実施形態では、半導体基板1に、半導体素子として、NMOSトランジスタが形成されている場合を例として説明したが、PMOSトランジスタ、バイポーラトランジスタ等の他の半導体素子が形成されている半導体装置に対しても、本発明を適用することができる。
【0113】
(10)上記した各実施形態では、コンタクトホール21a、ビアホール30aのアスペクト比を1.5以上とした場合を例として説明したが、これらのアスペクト比を1.4以下とする場合においても、本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明の第1実施形態における半導体装置の断面図である。
【図2】図1の半導体装置の製造工程を示すフローチャートである。
【図3】図2中の1stAl合金配線の成膜工程44の内容を説明するためのフローチャートである。
【図4】図2中の1stAl合金配線の成膜工程44の段階における半導体装置の部分断面図である。
【図5】図2中の2ndAl合金配線の成膜工程48の内容を説明するためのフローチャートである。
【図6】第2実施形態における1stAl合金配線の成膜工程44の段階における半導体装置の部分断面図である。
【図7】スパッタの成膜温度を200℃とした場合におけるターゲットパワー密度と、TiNの結晶性およびAl合金膜のカバレッジとの関係を示す図である。
【図8】濡れ性を説明するための概念図である。
【符号の説明】
【0115】
1…半導体基板、2…1stAl合金配線、3…2ndAl合金配線、
21…絶縁膜、21a…コンタクトホール、
22、25、35…Ti膜、23、26、37…TiN膜、
30…層間絶縁膜、30a…ビアホール。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体素子が形成された半導体基板(1)の表面上に、ホール(21a、30a)を有する絶縁膜(21、30)を形成する工程と、
前記ホール(21a、30a)の内壁に沿って、下地金属膜(22、23、35)を形成する工程と、
前記下地金属膜(22、23、35)を下地とした状態で、前記ホール(21a、30a)内に埋め込まれ、前記半導体素子と電気的に接続された金属配線膜(24、36)を形成する工程とを備え、
前記下地金属膜(22、23、35)を形成する工程では、少なくとも前記金属配線膜(24、36)に接する部分の全体がアモルファス構造となるように、前記下地金属膜(22、23、35)を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項2】
前記下地金属膜(22、23、35)を形成する工程では、成膜温度を200℃以下としたスパッタリング法により、前記下地金属膜(22、23、35)を成膜することを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項3】
半導体素子が形成された半導体基板(1)の表面上にホール(21a、30a)を有する絶縁膜(21、30)を形成する工程と、
前記ホール(21a、30a)の内壁に沿って、結晶質構造の下地金属膜(22、23、35)を形成する工程と、
前記下地金属膜(22、23、35)の形成後に、前記下地金属膜(22、23、35)の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施す工程と、
前記下地金属膜(22、23、35)を下地とした状態で、前記ホール(21a、30a)内に埋め込まれ、前記半導体素子と電気的に接続された金属配線膜(24、36)を形成する工程とを備えることを特徴とする半導体装置の製造方法。
【請求項4】
前記下地金属膜(22、23、35)の表面に対して物理的衝撃を与える処理を施す工程では、前記下地金属膜(22、23、35)の前記ホール(21a、30a)の側面および底面に位置する部分のうち、前記ホール(21a、30a)の側面に位置する部分に対してのみ、物理的衝撃を与えるように制御することを特徴とする請求項3に記載の半導体装置の製造方法。
【請求項5】
前記下地金属膜(22、23、35)を形成する工程では、Ti、Ta、Cr、Zr、Mo、Mg、Mn、Fe、Ni、Wのうちのいずれか1つの金属、または、これらの金属のうちのいずれか1つの金属の窒化物もしくはケイ素化合物を用いて、前記下地金属膜(22、23、35)を形成することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
【請求項6】
半導体素子が形成された半導体基板(1)の表面上に形成され、ホール(21a、30a)を有する絶縁膜(21、30)と、
前記絶縁膜(21、30)の前記ホール(21a、30a)の内壁に沿って形成された下地金属膜(22、23、35)と、
前記下地金属膜(22、23、35)を下地として、前記ホール(21a、30a)内に埋め込まれ、前記半導体素子と電気的に接続された金属配線膜(24、36)とを備える半導体装置において、
前記下地金属膜(22、23、35)は、少なくとも前記金属配線膜(24、36)に接する部分がアモルファス構造となっていることを特徴とする半導体装置。
【請求項7】
前記下地金属膜(22、23、35)は、Ti、Ta、Cr、Zr、Mo、Mg、Mn、Fe、Ni、Wのうちのいずれか1つの金属、または、これらの金属のうちのいずれか1つの金属の窒化物もしくはケイ素化合物で構成されていることを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−27392(P2007−27392A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−207085(P2005−207085)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】