説明

熱硬化性光反射用樹脂組成物、ならびにこれを用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法

【課題】硬化後の、可視光から近紫外光の反射率が高く、耐熱劣化性やタブレット成形性に優れ、なおかつトランスファー成形時にバリが生じ難い熱硬化性光反射用樹脂組成物、ならびに当該樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)白色顔料および(F)カップリング剤を含む熱硬化性光反射用樹脂組成物であって、成形温度が100℃〜200℃、成型圧力20MPa以下、60〜120秒の条件でトランスファー成形した時に生じるバリ長さが5mm以下であり、かつ熱硬化後の、波長350nm〜800nmにおける光反射率が80%以上であることを特徴とする熱硬化性光反射用樹脂組成物、ならびに当該樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光半導体素子と蛍光体などの波長変換手段とを組み合わせた光半導体装置に用いる熱硬化性光反射用樹脂組成物、ならびに当該樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)などの光半導体素子と蛍光体を組み合わせた光半導体装置は、高エネルギー効率、長寿命などの利点を有することから、屋外用ディスプレイ、携帯液晶バックライト、車載用途などその需要を拡大しつつある。これに伴いLEDデバイスの高輝度化が進み、素子の発熱量増大によるジャンクション温度の上昇、あるいは直接的な光エネルギーの増大による材料の耐熱劣化・耐光劣化が課題となっている。特許文献1には、耐熱試験後の光反射特性に優れる光半導体素子搭載用基板が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−140207号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に開示された熱硬化性光反射用樹脂組成物を用いて光半導体素子搭載用基板をトランスファー成形により製造する場合、当該組成物が成形型の上型と下型の隙間に染み出し、樹脂バリが生じ易いという課題があった。バリが発生すると光半導体素子搭載領域の開口部(凹部)にバリが張り出して、光半導体素子を搭載する際の障害になる。さらに、光半導体素子を搭載できたとしても、光半導体素子と金属配線とをボンディングワイヤなどの公知の方法により電気的に接続する際の障害になる。このような障害が発生すると、光半導体素子搭載用基板の製造工程においてバリを除去する工程が必須となりコストや製造時間のロスとなる。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、硬化後の、可視光から近紫外光の反射率が高く、耐熱劣化性やタブレット成形性に優れ、なおかつトランスファー成形時にバリが生じ難い熱硬化性光反射用樹脂組成物ならびに当該樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明は、以下(1)〜(16)に記載の事項をその特徴とするものである。
【0007】
(1)(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)白色顔料および(F)カップリング剤を含む熱硬化性光反射用樹脂組成物であって、成形温度が100℃〜200℃、成型圧力20MPa以下、60〜120秒の条件でトランスファー成形した時に生じるバリ長さが5mm以下であり、かつ熱硬化後の、波長350nm〜800nmにおける光反射率が80%以上であることを特徴とする熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0008】
(2)前記(A)エポキシ樹脂として、少なくとも(A’)エポキシ樹脂と(B’)硬化剤を混練してなり、かつ100〜150℃における粘度が100〜2500mPa・sの範囲である(G)オリゴマーを用いることを特徴とする上記(1)に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0009】
(3)前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)硬化剤の配合比が、前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、該エポキシ基と反応可能な前記(B)硬化剤中の活性基が0.5〜0.7当量となるような比であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0010】
(4)中心粒径が1nm〜1000nmのナノ粒子フィラーを(H)増粘剤としてさらに含むことを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0011】
(5)前記(D)無機充填剤が、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0012】
(6)前記(E)白色顔料が、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、無機中空粒子からなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0013】
(7)前記(E)白色顔料の中心粒径が0.1〜50μmの範囲にあることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0014】
(8)(D)無機充填剤と(E)白色顔料を合計した配合量が、樹脂組成物全体に対して、10体積%〜85体積%の範囲であることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0015】
(9)前記樹脂組成物を0〜30℃で1〜72時間にわたってエージングしてなることを特徴とする上記(1)〜(8)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0016】
(10)前記(A)〜(F)成分を、混練温度20〜100℃、混練時間10〜30分の条件で混練してなることを特徴とする上記(1)〜(9)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【0017】
(11)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物を製造する方法であって、前記(A)〜(F)成分を混練した後、0〜30℃で1〜72時間にわたって熱エージングする工程を有することを特徴とする熱硬化性光反射用樹脂組成物の製造方法。
【0018】
(12)前記混練を、混練温度20〜100℃、混練時間10〜30分の条件で行うことを特徴とする上記(11)に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物の製造方法。
【0019】
(13)上記(1)〜(10)のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物を用いてなることを特徴とする光半導体素子搭載用基板。
(14)光半導体素子搭載領域となる凹部が1つ以上形成されている光半導体素子搭載用基板であって、少なくとも前記凹部の内周側面が上記(1)〜(10)のいずれかに記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする光半導体素子搭載用基板。
【0020】
(15)光半導体素子搭載領域となる凹部が1つ以上形成されている光半導体素子搭載用基板の製造方法であって、少なくとも前記凹部を上記(1)〜(10)のいずれか1項記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いたトランスファー成形により形成することを特徴とする光半導体搭載用基板の製造方法。
【0021】
(16)上記(13)または(14)に記載の光半導体素子搭載用基板または上記(15)に記載の製造方法により製造された光半導体素子搭載用基板と、前記光半導体素子搭載用基板の凹部底面に搭載された光半導体素子と、前記光半導体素子を覆うように前記凹部内に形成された蛍光体含有透明封止樹脂層と、を少なくとも備える光半導体装置。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、硬化後の、可視光から近紫外光の反射率が高く、耐熱劣化性やタブレット成型性に優れ、なおかつトランスファー成形時にバリが生じ難い熱硬化性光反射用樹脂組成物ならびに当該樹脂組成物を用いた光半導体素子搭載用基板、光半導体装置およびこれらの製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の光半導体素子搭載用基板の一実施形態を示す斜視図と断面図である。
【図2】本発明の光半導体素子搭載用基板を製造する工程の一実施形態を示す概略図である。
【図3】本発明の光半導体装置の一実施形態を示す断面図である。
【図4】実施例で用いたバリ測定用金型と樹脂バリの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物は、(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)白色顔料および(F)カップリング剤を含むものである。
【0025】
上記(A)エポキシ樹脂としては、電子部品封止用エポキシ樹脂成形材料で一般に使用されているものを用いることができ、特に限定されないが、例えば、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、オルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂をはじめとするフェノール類とアルデヒド類のノボラック樹脂をエポキシ化したもの、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、アルキル置換ビフェノール等のジグリシジエーテル、ジアミノジフェニルメタン、イソシアヌル酸等のポリアミンとエピクロルヒドリンの反応により得られるグリシジルアミン型エポキシ樹脂、オレフィン結合を過酢酸等の過酸で酸化して得られる線状脂肪族エポキシ樹脂、及び脂環族エポキシ樹脂等があり、これらは単独でも、2種以上併用してもよい。また、使用するエポキシ樹脂は比較的着色のないものであることが好ましく、そのようなエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ジグリシジルイソシアヌレート、トリグリシジルイソシアヌレートを挙げることができる。
【0026】
また、上記(A)エポキシ樹脂として、少なくとも(A’)エポキシ樹脂および(B’)硬化剤、必要に応じてさらに(C’)硬化促進剤を配合してなり、なおかつ100〜150℃における粘度が100〜2500mPa・sの範囲である(G)オリゴマーを用いることが好ましい。なお、上記(A’)エポキシ樹脂、上記(B’)硬化剤、上記(C’)硬化促進剤は、本発明における(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤と同様のものを用いることができる。
【0027】
上記(G)オリゴマーは、例えば、(A’)エポキシ樹脂および(B’)硬化剤を、当該(A’)エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、当該エポキシ基と反応可能な当該(B’)硬化剤中の活性基(酸無水物基や水酸基)が0.3当量以下となるように配合し、粘土状になるまで混練することで得ることができ、好ましくは、さらに、粘土状組成物を温度25〜60℃の範囲で1〜6時間にわたってエージングする。また、(C’)硬化促進剤を配合する場合には、(A’)エポキシ樹脂と(B’)硬化剤の総和100重量部に対し、0.005〜0.05重量部となるように配合する。このように作製された(G)オリゴマーは、本発明の樹脂組成物のバリ発生を抑制する観点から、100〜150℃における粘度が100〜2500mPa・sの範囲にあることが好ましく、100℃における粘度が100〜2500mPa・sの範囲にあることがより好ましい。(G)オリゴマーの粘度が100mPa・s未満であるとトランスファー成形時にバリが発生しやすくなり、2500mPa・sを越えると成形時の流動性が低下し、成形性に乏しくなる。また、(G)オリゴマーは、その粒径が1mm以下になるまで粉砕し、温度0℃以下の環境で保存すると粘度の上昇を抑制または停止させることができる。なお、粉砕方法については陶器製乳鉢等を用いるなど公知のいかなる手法を用いても良い。
【0028】
上記(B)硬化剤としては、エポキシ樹脂と反応するものであれば、特に制限なく用いることができるが、比較的着色のないものが好ましい。具体的には、酸無水物硬化剤、イソシアヌル酸誘導体、フェノール系硬化剤などを用いることができる。酸無水物系硬化剤としては、例えば、無水フタル酸、無水マレイン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、無水ナジック酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、無水コハク酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸などが挙げられ、イソシアヌル酸誘導体としては、1,3,5−トリス(1−カルボキシメチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレート、1,3−ビス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートなどが挙げられ、これらは、単独で用いても二種以上併用しても良い。これらの硬化剤の中では、無水フタル酸、無水トリメリット酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水グルタル酸、無水ジメチルグルタル酸、無水ジエチルグルタル酸、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレートを用いることが好ましい。また、(B)硬化剤は、その分子量が100〜400程度のものが好ましく、また、無色ないし淡黄色のものが好ましい。
【0029】
また、(A)エポキシ樹脂(もしくは(G)オリゴマー)と(B)硬化剤の配合比は、(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、当該エポキシ基と反応可能な(B)硬化剤中の活性基(酸無水物基や水酸基)が0.5〜0.7当量となるような割合であることが好ましく、0.6〜0.7当量となるような割合であることがより好ましい。上記活性基が0.5当量未満の場合には、エポキシ樹脂組成物の硬化速度が遅くなるとともに、得られる硬化体のガラス転移温度が低くなり、充分な弾性率が得られない場合があり、一方、上記活性基が0.7当量を超える場合には、硬化後の強度が減少する場合がある((G)オリゴマー単独を用いる、または(G)オリゴマーと(A)エポキシ樹脂を併用する場合の(B)硬化剤の当量数の換算は、(G)オリゴマーに含まれる(A’)エポキシ樹脂と(A)エポキシ樹脂のそれぞれに含まれるエポキシ基の総量を1当量とし、それに対して(B’)硬化剤と(B)硬化剤中に含まれる上記エポキシ基と反応可能な活性基の総和を当量数とする。)。
【0030】
上記(C)硬化促進剤としては、特に限定されるものではなく、例えば、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、トリエチレンジアミン、トリ−2,4,6−ジメチルアミノメチルフェノールなどの3級アミン類、2−エチル−4メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾールなどのイミダゾール類、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−o,o−ジエチルホスホロジチオエート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフルオロボレート、テトラ−n−ブチルホスホニウム−テトラフェニルボレートなどのリン化合物、4級アンモニウム塩、有機金属塩類、およびこれらの誘導体などが挙げられる。これらは単独で使用してもよく、あるいは、併用してもよい。これらの硬化促進剤の中では、3級アミン類、イミダゾール類、リン化合物を用いることが好ましい。
【0031】
上記(C)硬化促進剤の含有率は、(A)エポキシ樹脂に対して、0.01〜8.0重量%であることが好ましく、より好ましくは、0.1〜3.0重量%である。硬化促進剤の含有率が、0.01重量%未満では、十分な硬化促進効果を得られない場合があり、また、8.0重量%を超えると、得られる成形体に変色が見られる場合がある。
【0032】
上記(D)無機充填剤としては、特に限定されないが、例えば、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができるが、熱伝導性、光反射特性、成型性、難燃性の点からシリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムのうち2種以上の混合物が好ましい。また、(D)無機充填剤の中心粒径は、特に限定されるものではないが、白色顔料とのパッキングが効率良くなるように1〜100μmの範囲のものを用いることが好ましい。
【0033】
上記(E)白色顔料としては、公知のものを使用することができ、特に限定されないが、例えば、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、無機中空粒子などを用いることができ、これらは単独でも併用しても構わない。無機中空粒子は、例えば、珪酸ソーダガラス、アルミ珪酸ガラス、硼珪酸ソーダガラス、シラス等が挙げられる。(E)白色顔料の粒径は、中心粒径が0.1〜50μmの範囲にあることが好ましい。この中心粒径が0.1μm未満であると粒子が凝集しやすく分散性が悪くなる傾向にあり、50μmを超えると硬化物の光反射特性が十分に得られない恐れがある。
【0034】
上記(D)無機充填剤と上記(E)白色顔料の合計配合量は、特に限定されないが、樹脂組成物全体に対して、10体積%〜85体積%の範囲であることが好ましい。この合計配合量が、10体積%未満であると硬化物の光反射特性が十分に得られない恐れがあり、85体積%を超えると樹脂組成物の成型性が悪くなり、光半導体搭載用基板の作製が困難となる。
【0035】
上記(F)カップリング剤としては、特に限定されないが、例えば、シラン系カップリング剤やチタネート系カップリング剤等を用いることができ、シランカップリング剤としては、例えば、エポキシシラン系、アミノシラン系、カチオニックシラン系、ビニルシラン系、アクリルシラン系、メルカプトシラン系及びこれらの複合系等を用いることができる。(F)カップリング剤の種類や処理条件は特に限定しないが、(F)カップリング剤の配合量は樹脂組成物に対して5重量%以下が好ましい。
【0036】
また、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物には、溶融粘度調整を目的として(H)増粘剤を添加しても良い。(H)増粘剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、トクヤマ(株)で販売されているレオロシールCP−102を用いることができる。(H)増粘剤の添加量としては、樹脂組成物の総体積の0.15体積%以下であることが好ましい。(H)増粘剤を0.15体積%よりも多く添加すると樹脂組成物の溶融時の流動性が損なわれるとともに硬化後に充分な材料強度が得られない恐れがある。また、(H)増粘剤は、中心粒径が1nm〜1000nmであるようなナノ粒子フィラーであることが好ましく、中心粒径が10nm〜1000nmであるようなナノ粒子フィラーであることがより好ましい。中心粒径1nmよりも小さいフィラーは、粒子が凝集しやすく分散性が低下する傾向にあり特性上好ましくない。一方、1000nmよりも大きなフィラーを添加するとバリが低減しない傾向にあり特性上好ましくない。
【0037】
また、本発明の樹脂組成物には、必要に応じて、酸化防止剤、離型剤、イオン補足剤等の添加剤を添加してもよい。
【0038】
以上のような成分を含有する本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物は、熱硬化前、室温(0〜30℃)において加圧成形可能であることが望ましく、また、熱硬化後の、波長350nm〜800nmにおける光反射率が80%以上であることが望まれる。上記加圧成形は、例えば、室温において、5〜50MPa、1〜5秒程度の条件下で成形を行うことができればよい。また、上記光反射率が80%未満であると、光半導体装置の輝度向上に十分寄与できない傾向がある。より好ましい光反射率は90%以上である。
【0039】
また、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物は、上記した各種成分を均一に分散混合することで得ることができ、その手段や条件等は特に限定されないが、一般的な手法として、所定配合量の成分をミキサー等によって十分均一に撹拌、混合した後、ミキシングロール、押出機、ニーダー、ロール、エクストルーダー等によって(溶融)混練し、さらに、冷却、粉砕する方法を挙げることができる。(溶融)混練の条件は、成分の種類や配合量により適宜決定すればよく、特に限定されないが、15〜100℃の範囲で5〜40分間(溶融)混練することが好ましく、20〜100℃の範囲で10〜30分間(溶融)混練することがより好ましい。(溶融)混練温度が15℃未満であると、各成分を(溶融)混練させることが困難であり、分散性も低下する傾向にあり、100℃よりも高温であると、樹脂組成物の高分子量化が進行し、樹脂組成物が硬化してしまう恐れがある。また、(溶融)混練時間が5分未満であると、バリの発生を効果的に抑制することができない傾向にあり、40分よりも長いと、樹脂組成物の高分子量化が進行し、樹脂組成物が硬化してしまう恐れがある。
【0040】
また、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物は、上記各成分を配合、混練した後、成形時の溶融粘度を上昇させることを目的として熟成放置(エージング)することが好ましく、0℃〜30℃で1〜72時間にわたってエージングすることがより好ましく、15℃〜30℃で12〜72時間にわたって熱エージングすることがさらに好ましく、25℃〜30℃で24〜72時間にわたって熱エージングすることが特に好ましい。1時間よりの短時間のエージングでは、バリの発生を効果的に抑制できない傾向にあり、72時間より長くエージングすると、トランスファー成形時に充分な流動性を確保できない恐れがある。また、0℃未満の温度でエージングした場合には、(C)硬化促進剤が不活性化されて、樹脂組成物の三次元架橋反応が十分に進行せず、溶融時の粘度が上昇しない恐れがあり、30℃よりも高温でエージングした場合には、樹脂組成物が水分を吸収してしまい、硬化物の強度や弾性率などの機械的物性が悪くなる傾向にある。
【0041】
また、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物は、成形温度100℃〜200℃、成形圧力20MPa以下、60〜120秒の条件でトランスファー成形した時のバリ長さが5mm以下になることが好ましい。更に好ましくは3mm以下であり、特に好ましくは1mm以下である。バリ長さが5mmよりも多いと、光半導体素子搭載領域の開口部(凹部)にバリが張り出して光半導体素子を搭載する際の障害になる可能性や光半導体素子と金属配線とをボンディングワイヤなど公知の方法により電気的に接続する際の障害になる可能性がある。
【0042】
本発明の光半導体素子搭載用基板は、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物を用いてなるものであり、例えば、光半導体素子搭載領域となる凹部が1つ以上形成されており、少なくとも前記凹部の内周側面が本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物からなるものである。本発明の光半導体素子搭載用基板の一実施形態を図1に示す。
【0043】
本発明の光半導体素子搭載用基板の製造方法は、特に限定されないが、例えば、本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物をトランスファー成形により成型し、製造することができる。より具体的には、例えば、図2(a)に示すように、金属箔から打ち抜きやエッチング等の公知の方法により金属配線105を形成し、ついで、該金属配線105を所定形状の金型301に配置し(図2(b))、金型301の樹脂注入口300から本発明の熱硬化性光反射用樹脂組成物を注入し、これを好ましくは金型温度170〜200℃、成形圧力0.5〜20MPaで60〜120秒、アフターキュア温度120℃〜180℃で1〜3時間の条件で熱硬化させた後、金型301を外し、硬化した熱硬化性光反射用樹脂組成物からなるリフレクター103に周囲を囲まれてなる光半導体素子搭載領域(凹部)200の所定位置に、電気めっきによりNi/銀めっき104を施すことで製造することができる(図2(c))。
【0044】
また、本発明の光半導体装置は、本発明の光半導体素子搭載用基板と、光半導体素子搭載用基板の凹部底面に搭載される光半導体素子と、光半導体素子を覆うように凹部内に形成される蛍光体含有透明封止樹脂層と、を少なくとも備えることを特徴とするものである。図3には、本発明の光半導体素子搭載用基板110の光半導体素子搭載領域(凹部)200の底部所定位置に光半導体素子100が搭載され、該光半導体素子100と金属配線105とがボンディングワイヤ102やはんだバンプ107などの公知の方法により電気的に接続され、該光半導体素子100が公知の蛍光体106を含む透明封止樹脂101により覆われている、本発明の光半導体装置の一実施形態を示す。
【実施例】
【0045】
以下、本発明を実施例により詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0046】
<熱硬化性光反射用樹脂組成物の作製>
(実施例1〜11、比較例1〜8)
表1および表2に示した配合表に従って各材料を配合し、ミキサーによって十分混練した後、ミキシングロールにより所定条件で溶融混練し、必要に応じて熱エージングを行い、冷却、粉砕を行い、実施例1〜11および比較例1〜8の熱硬化性光反射用樹脂組成物を作製した。なお、表中の各成分の配合量の単位は重量部であり、空欄は配合無しまたは工程無しを表す。また、実施例1〜5はそれぞれ、特定の(G)オリゴマーを使用する手法;(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対する硬化剤中の活性基を0.5〜0.7当量の範囲とする手法;(H)増粘剤としてナノフィラーを追加する手法;組成物を所定条件で熱エージングする手法;および溶融混練条件を調整する手法(混練時間を15分から30分);を適用した場合であり、実施例6〜11は、上記手法のうちいずれか2つの手法を併用した場合である。また、実施例1、6、7および9において用いたオリゴマーは、下記のようにして作製したものであり、100℃における粘度が1000mPa・sのものである。
【0047】
(オリゴマーの作製方法)
表1で示した配合表に従って各材料を配合(エポキシ基1当量に対し酸無水物基0.1当量)し、ミキシングロールにより25℃で10分間溶融混練を行った後、得られた粘土状組成物を温度55℃で4時間にわたって熱エージングした。ついで、口径300mmの陶器製乳鉢を用いて、粒径が1mm以下になるまで粉砕し、温度0℃以下の環境で保存した。
【0048】
<熱硬化性光反射用樹脂組成物の評価>
各実施例及び各比較例の樹脂組成物を下記の各種特性試験によりそれぞれ評価した。結果を表1および表2に示す。
【0049】
(光反射率)
各実施例及び各比較例の樹脂組成物を、成形型温度180℃、成形圧力6.9MPa、キュア時間90秒の条件でトランスファー成形した後、150℃で2時間ポストキュアすることにより、厚み1.0mmのテストピースを作製した。ついで、積分球型分光光度計V−750型(日本分光株式会社製)にて波長400nmにおける光反射率を測定し、下記の評価基準により各テストピースの光反射率を評価した。
・評価基準
○:光波長400nmにおいて光反射率80%以上
△:光波長400nmにおいて光反射率70%以上80%未満
×:光波長400nmにおいて光反射率70%未満
【0050】
(バリ評価)
各実施例及び各比較例の光反射樹脂組成物を、ポットより、深さがそれぞれ75、50、30、20、10、2μmのスリットを設けた成形型に流し込み成形した。その後、成形型の上型と下型の隙間内を流れて生じた樹脂バリの長さの最大値をノギスで求めた。バリ測定用金型と生じた樹脂バリの模式図を図4に示す。なお、バリ長さの最大値が5mm未満である場合を良好とし、5mm以上である場合をNGとした。評価結果を表1に示す。また、評価基準は下記のとおりである。
・評価基準
◎:バリ長さ3mm未満
○:バリ長さ5mm未満
×:バリ長さの最大値が5mm以上
【0051】
(ワイヤボンディング性)
各実施例及び各比較例の樹脂組成物を用い、光反射率評価のために作製したテストピースと同様の成形、硬化条件で、図2の手順に従い光半導体素子搭載用基板を作製した。ついで、当該基板の光半導体素子搭載領域(凹部)に半導体素子を搭載した後、当該光半導体素子と基板の配線を、ワイヤボンダ(HW22U−H、九州松下電器株式会社製、商品名)と直径28μmのボンディングワイヤを用い、ワイヤボンディングし、電気的に接続した。ワイヤボンディング時の基板加熱温度は180℃とした。ついで、ワイヤボンディングした金線の引っ張り強度をプルテスターPTR−01(株式会社レスカ製、商品名)を用いて測定し、下記の評価基準によりワイヤボンディング性を評価した。
・評価基準
◎:10g以上
○:4g以上10g未満
△:4g未満
×:ボンディング不可
【0052】
【表1】

【0053】
【表2】

*1:トリグリシジルイソシアヌレート
(エポキシ当量100、日産化学社製、商品名TEPIC-S)
*2:ヘキサヒドロ無水フタル酸(和光純薬社製)
*3:テトラヒドロ無水フタル酸(アルドリッチ社製)
*4:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸(日立化成工業社製、商品名HN5500)
*5:日本化学工業社製、商品名PX-4ET)
*6:トリメトキシエポキシシラン(東レダウコーニング社製、商品名A-187)
*7:脂肪酸エステル(クラリアント社製、商品名 ヘキストワックスE)
*8:脂肪族エーテル(東洋ペトロライト社製、商品名 ユニトックス420)
*9:溶融シリカ(電気化学工業社製、商品名FB-301)
*10:溶融シリカ(電気化学工業社製、商品名FB-950)
*11:溶融シリカ(アドマテックス社製、商品名SO-25R)
*12:中空粒子(住友3M社製、商品名S60-HS)
*13:アルミナ(アドマテックス社製、商品名AO-25R)
*14:ナノシリカ(トクヤマ社製、商品名 レオロシールCP-102)
【0054】
表1と表2に示したように、実施例の硬化性光反射用樹脂組成物は、光反射特性に優れ、また、トランスファー成形によるバリの発生を抑制し、ワイヤボンディング性を向上させることが可能である。結果として、本発明の硬化性光反射用樹脂組成物を用いて光半導体素子搭載用基板や光半導体装置の製造する場合、バリを除去する工程が不要となるめ、コストや製造時間など生産性の面で非常に有利となる。
【符号の説明】
【0055】
100・・・・・光半導体素子(LED素子)
101・・・・・透明封止樹脂
102・・・・・ボンディングワイヤ
103・・・・・リフレクター
104・・・・・Ni/Agめっき
105・・・・・金属配線
106・・・・・蛍光体
107・・・・・はんだバンプ
110・・・・・光半導体素子搭載用基板
200・・・・・光半導体素子搭載領域(凹部)
300・・・・・樹脂注入口
301・・・・・金型
400・・・・・バリ測定用金型(上型)
401・・・・・バリ測定用金型(下型)
402・・・・・樹脂注入口
403・・・・・キャビティー
404・・・・・スリット(75μm)
405・・・・・スリット(50μm)
406・・・・・スリット(30μm)
407・・・・・スリット(20μm)
408・・・・・スリット(10μm)
409・・・・・スリット(2μm)
410・・・・・樹脂バリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)エポキシ樹脂、(B)硬化剤、(C)硬化促進剤、(D)無機充填剤、(E)白色顔料および(F)カップリング剤を含む熱硬化性光反射用樹脂組成物であって、成形温度が100℃〜200℃、成型圧力20MPa以下、60〜120秒の条件でトランスファー成形した時に生じるバリ長さが5mm以下であり、かつ熱硬化後の、波長350nm〜800nmにおける光反射率が80%以上であることを特徴とする熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項2】
前記(A)エポキシ樹脂として、少なくとも(A’)エポキシ樹脂と(B’)硬化剤を混練してなり、かつ100〜150℃における粘度が100〜2500mPa・sの範囲である(G)オリゴマーを用いることを特徴とする請求項1に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項3】
前記(A)エポキシ樹脂と前記(B)硬化剤の配合比が、前記(A)エポキシ樹脂中のエポキシ基1当量に対して、該エポキシ基と反応可能な前記(B)硬化剤中の活性基が0.5〜0.7当量となるような比であることを特徴とする請求項1または2に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項4】
中心粒径が1nm〜1000nmのナノ粒子フィラーを(H)増粘剤としてさらに含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項5】
前記(D)無機充填剤が、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、硫酸バリウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウムからなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項6】
前記(E)白色顔料が、アルミナ、酸化マグネシウム、酸化アンチモン、酸化チタン、酸化ジルコニウム、無機中空粒子からなる群の中から選ばれる少なくとも1種以上であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項7】
前記(E)白色顔料の中心粒径が0.1〜50μmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項8】
(D)無機充填剤と(E)白色顔料を合計した配合量が、樹脂組成物全体に対して、10体積%〜85体積%の範囲であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項9】
前記樹脂組成物を0〜30℃で1〜72時間にわたってエージングしてなることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項10】
前記(A)〜(F)成分を、混練温度20〜100℃、混練時間10〜30分の条件で混練してなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物を製造する方法であって、前記(A)〜(F)成分を混練した後、0〜30℃で1〜72時間にわたって熱エージングする工程を有することを特徴とする熱硬化性光反射用樹脂組成物の製造方法。
【請求項12】
前記混練を、混練温度20〜100℃、混練時間10〜30分の条件で行うことを特徴とする請求項11に記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物の製造方法。
【請求項13】
請求項1〜10のいずれかに記載の熱硬化性光反射用樹脂組成物を用いてなることを特徴とする光半導体素子搭載用基板。
【請求項14】
光半導体素子搭載領域となる凹部が1つ以上形成されている光半導体素子搭載用基板であって、少なくとも前記凹部の内周側面が請求項1〜10のいずれかに記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物からなることを特徴とする光半導体素子搭載用基板。
【請求項15】
光半導体素子搭載領域となる凹部が1つ以上形成されている光半導体素子搭載用基板の製造方法であって、少なくとも前記凹部を請求項1〜10のいずれか1項記載の光反射用熱硬化性樹脂組成物を用いたトランスファー成形により形成することを特徴とする光半導体搭載用基板の製造方法。
【請求項16】
請求項13または14に記載の光半導体素子搭載用基板または請求項15に記載の製造方法により製造された光半導体素子搭載用基板と、
前記光半導体素子搭載用基板の凹部底面に搭載された光半導体素子と、
前記光半導体素子を覆うように前記凹部内に形成された蛍光体含有透明封止樹脂層と、
を少なくとも備える光半導体装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−138610(P2012−138610A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−60714(P2012−60714)
【出願日】平成24年3月16日(2012.3.16)
【分割の表示】特願2007−114227(P2007−114227)の分割
【原出願日】平成19年4月24日(2007.4.24)
【出願人】(000004455)日立化成工業株式会社 (4,649)
【Fターム(参考)】