説明

半導体装置および半導体装置の製造方法

【課題】 異なるゲート長またはゲート幅を有し、フルシリサイド化されたゲート電極を備えた半導体装置を提供する。
【解決手段】 半導体装置100は、半導体基板5と、半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜51と、半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜52と、第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極11と、第2のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第2のゲート電極12であって、半導体基板の表面を占める面積が第1のゲート電極よりも大きく、なおかつ、第1のゲート電極よりも厚みが薄い第2のゲート電極12とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置および半導体装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
CMISデバイスを高性能化するために、素子の微細化が進んでいる。素子の微細化に伴い、ゲート酸化膜が薄膜化されている。ゲート電極がポリシリコンからなる場合、ゲート酸化膜の薄膜化により、ゲート電極がスイッチング時に空乏化する問題が生じる。ゲート酸化膜が1nmを下回ると、ゲート酸化膜の容量に対してゲート電極の空乏化容量は30%に達してしまう。
【0003】
この問題に対処するために、ポリシリコンからなるゲート電極に代えて、金属からなるゲート電極を用いる技術が提案されている。例えば、ゲート電極を完全にシリサイド化するFUSI(Fully-Silicide Gate)技術がある(非特許文献1)。
【0004】
しかし、様々なゲート長またはゲート幅を有するゲート電極が同一の半導体基板上に設けられている場合、総てのゲート電極をフルシリサイド化することは困難であることが知られている(非特許文献2)。ゲート長またはゲート幅の小さいゲート電極は、逆細線効果によりフルシリサイド化しやすいが、逆に、ゲート長またはゲート幅の大きいゲート電極は、フルシリサイド化し難いという傾向がある。特に、ニッケルは、ゲート電極とサイドウォールとの界面での拡散係数が速いので、ニッケルシリサイドを形成する際に、逆細線効果が顕著に生じる。フルシリサイド化されたゲート電極およびフルシリサイド化されていないゲート電極が同一チップ上にあると、半導体装置の動作がばらつくという問題が生じる。
【0005】
各ゲート電極に適合したシリサイド工程を繰り返すことによって、ゲート長またはゲート幅の異なるゲート電極をフルシリサイド化することは可能である。しかし、このような手法は、製造プロセスを煩雑化し、製造期間を長期化させる。その結果、半導体装置がコスト高になる。
【非特許文献1】M. Kakumu et al., VLSI Tech. Dig. (1984), p. 30
【非特許文献2】J. Kedzierski et al., IEDM Tech. Dig. (2003))
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、異なるゲート長またはゲート幅を有するゲート電極をフルシリサイド化した半導体装置を提供する。さらに、ゲート長またはゲート幅に依存することなく、ゲート電極を簡単にフルシリサイド化する半導体装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る実施形態に従った半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第2のゲート電極であって、ゲート長またはゲート幅が前記第1のゲート電極よりも大きく、なおかつ、厚みが前記第1のゲート電極よりも薄い第2のゲート電極とを備えている。
【0008】
本発明に係る他の実施形態に従った半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成された複数のサブゲート電極を含み、ゲート長またはゲート幅が前記第1のゲート電極よりも大きい第2のゲート電極とを備え、前記複数のサブゲート電極がフルシリサイド化されている。
【0009】
本発明に係るさらに他の実施形態に従った半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、前記第2のゲート絶縁膜上に形成され、前記半導体基板の表面を占める面積が前記第1のゲート電極よりも大きく、フルシリサイド化された第2のゲート電極と、前記第2のゲート電極内に含まれた粒子とを備えている。
【0010】
本発明に係る実施形態に従った半導体装置の製造方法は、第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第2の表面領域上に半導体領域をエピタキシャル成長させ、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と高さが等しく前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備する。
【0011】
本発明に係る他の実施形態に従った半導体装置の製造方法は、第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域をエッチングし、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と高さが等しく前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極の両側に形成されたソース・ドレイン拡散層またはシリサイド電極を層間絶縁膜で被覆し、
前記層間絶縁膜を研磨することによって前記第1のゲート電極の上面および前記第2のゲート電極の上面を露出させ、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備している。
【0012】
本発明に係る他の実施形態に従った半導体装置の製造方法は、第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1および第2のゲート絶縁膜上にゲート電極材料を堆積し、
前記第1のゲート絶縁膜上のゲート電極材料をエッチングして第1のゲート電極を形成するとともに、前記第2のゲート絶縁膜上のゲート電極材料をエッチングして、前記第2のゲート絶縁膜上に並列する複数のサブゲート電極を含み、前記半導体基板の表面を占める面積が前記第1のゲート電極よりも大きい第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備する。
【0013】
本発明に係るさらに他の実施形態に従った半導体装置の製造方法は、第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1および第2のゲート絶縁膜上にゲート電極材料を堆積し、
前記第2のゲート絶縁膜上の前記ゲート電極材料に酸素を注入し、
前記ゲート電極材料を熱処理することによって、前記第2のゲート絶縁膜上の前記ゲート電極材料内に粒子を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備する。
【発明の効果】
【0014】
本発明による半導体装置は、異なるゲート長またはゲート幅を有しかつフルシリサイド化されたゲート電極を備えている。
【0015】
本発明による半導体装置の製造方法は、ゲート長またはゲート幅に依存することなく、ゲート電極を簡単にフルシリサイド化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。以下の実施形態において、p型半導体の構成要素をn型半導体に代え、かつ、n型半導体の構成要素をp型半導体に代えてもよい。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本発明に係る第1の実施形態に従った半導体装置100の断面図である。図では、互いにゲート長の異なる2つのMISトランジスタ101および102が示されている。MISトランジスタ101および102のゲート幅は等しいものとする。また、MISトランジスタ101および102は、p型トランジスタまたはn型トランジスタのいずれでもよい。第1の実施形態では、ゲート電極の厚みを制御することによって、ゲート長の異なる複数のゲート電極をフルシリサイド化する。
【0018】
半導体装置100は、半導体基板5と、ソース・ドレインシリサイド層10と、STI(Shallow Trench Isolation)20と、サイドウォール30と、ソース・ドレイン拡散層40と、第1のゲート絶縁膜51と、第2のゲート絶縁膜52と、第1のゲート電極11と、第2のゲート電極12とを備えている。
【0019】
STI20は、トランジスタ101とトランジスタ102との間を素子分離している。第1のゲート絶縁膜51および第2のゲート絶縁膜52は、半導体基板5の表面上に形成されている。第1のゲート電極11は、第1のゲート絶縁膜51上に形成されている。第2のゲート電極12は、第2のゲート絶縁膜52上に形成されている。
【0020】
第2のゲート電極12のゲート長は第1のゲート電極11のゲート長よりも長く、かつ、第2のゲート電極12のゲート幅は第1のゲート電極11のゲート幅と等しい。従って、半導体基板5の表面上方から見た場合に、第2のゲート電極12の表面積は、第1のゲート電極11の表面積よりも大きい。換言すると、第2のゲート電極12が半導体基板5の表面を占める面積は、第1のゲート電極11のそれよりも大きい。また、第1のゲート電極11の厚みは、第2のゲート電極12の厚みよりも厚い。これは、第1のゲート電極11の抵抗が第2のゲート電極12の抵抗よりも著しく高くなることを防止するためである。
【0021】
半導体基板5は、例えば、p型シリコン基板である。第1および第2のゲート絶縁膜51および52の膜厚は、例えば、2nm以下であることが好ましい。第1および第2のゲート絶縁膜51および52は、例えば、シリコン酸化膜でよい。第1および第2のゲート絶縁膜51および52は、シリコン酸化膜よりも誘電率が高い高誘電体絶縁膜でもよい。第1および第2のゲート絶縁膜51および52は、例えば、Si,Al,Ta,TiO,La,CeO,ZrO,HfO,SrTiO,Pr等のいずれかでもよい。第1および第2のゲート絶縁膜51および52は、ZrシリケートやHfシリケートのようにシリコン酸化物に金属イオンを混合させた材料でもよく、これらの材料を組み合わせたものでもよい。第1および第2のゲート絶縁膜51および52は、HfSiONのように高誘電体絶縁膜に窒素を混合させた材料でもよい。高誘電体絶縁膜に窒素を混合させることにより、ゲート絶縁膜の耐熱性が向上するので、ゲート電極構造の製造が容易となる。
【0022】
ゲート電極11および12は、例えば、ニッケルシリサイドからなる。第1のゲート電極11のゲート長は約30nmであり、第2のゲート電極12のゲート長は約100nmである。第1のゲート電極11の膜厚(高さ)は、約50nmであり、第2のゲート電極12の膜厚(高さ)は、約20nmである。
【0023】
逆細線効果は、ゲート長が50nm以下の場合に生じることが報告されている。従って、第1のゲート電極のゲート長は50nmよりも短く、第2のゲート電極のゲート長は50nmよりも長ければよい。
【0024】
ソース・ドレイン層40は、第1および第2のゲート電極11および12を挟むように形成されている。ソース・ドレイン層40は、例えば、高濃度のn型半導体である。ニッケルシリサイド層10は、ソース・ドレイン層40の上部に形成されている。ニッケルシリサイド層10は、ニッケルシリサイドからなり、ソース・ドレイン層40とソース・ドレイン電極(図示せず)とを低抵抗で接続する。
【0025】
サイドウォール30は、第1のゲート電極11および第2のゲート電極12のそれぞれの側壁に隣接して形成されている。サイドウォール30は、例えば、シリコン酸化膜またはシリコン窒化膜からなる。
【0026】
このように、本実施形態による半導体装置100は、互いに異なるゲート長を有しており、尚且つ、フルシリサイド化された複数のゲート電極を備えている。
【0027】
図2から図5は、第1の実施形態に従った半導体装置100の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図2から図5を参照して、半導体装置100の製造方法を説明する。
【0028】
図2に示すように、第1の表面領域R1および第2の表面領域R2を有する半導体基板5を準備する。次に、素子分離領域にトレンチを形成し、そのトレンチにシリコン酸化膜を充填する。これによりSTI20が形成される。次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1の表面領域R1を、例えば窒化珪素からなるハードマスク材72で被覆し、第2の表面領域R2のみを露出させる。次に、シリコン熱酸化膜およびポリシリコン膜を連続的に形成する。このとき、ポリシリコン膜の堆積膜厚は、約20nmである。続いて、フォトリソグラフィ技術およびRIE(Reactive Ion Etching)法を用いて、第2のゲート絶縁膜52および第2のゲート電極62が形成される。このとき、スリミング技術を用いて第2のゲート電極62を微細加工し、第2のゲート電極62のゲート長を約100nmにする。その後、ハードマスク材72を例えば熱燐酸などで除去する。
【0029】
図3に示すように、次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第2の表面領域R2を、例えば窒化珪素からなるハードマスク材71で被覆し、第1の表面領域R1のみを露出させる。続いて、第1のゲート絶縁膜51および第1のゲート電極61が、第2のゲート絶縁膜52および第2のゲート電極62と同様の工程を経て形成される。但し、第1のゲート電極61を形成する際のポリシリコン膜の堆積膜厚は、約50nmである。また、第1のゲート電極61のゲート長は約30nmにする。尚、この時点で、第1および第2のゲート電極は、シリサイドではなく、ポリシリコンからなる。よって、第1および第2のゲート電極の参照番号をそれぞれ61および62としている。その後、ハードマスク材71を例えば熱燐酸を用いて除去する。
【0030】
次に、図4に示すように、第1および第2のゲート電極61および62のそれぞれの側壁にサイドウォール30を形成する。次に、ソース・ドレイン拡散層40を形成する。ソース・ドレイン拡散層40を形成するために、イオン注入またはプラズマドーピングを用いてよい。続いて、半導体基板5の全面にニッケルを堆積する。このとき、ニッケル膜の膜厚は、約12nmである。
【0031】
第2のゲート電極62のゲート長が逆細線効果を得られないほどに長い場合、第2のゲート電極62をフルシリサイド化するために必要なニッケル膜の膜厚は、第2のゲート電極62のポリシリコンの厚みの約0.55倍以下である。即ち、ニッケル膜の膜厚は、第2のゲート電極62のポリシリコンの厚みのほぼ半分以下でよい。従って、本実施形態では、ニッケル膜の膜厚は、約12nmでよい。
【0032】
次に、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。このとき、図5に示すように、第1のゲート電極61は、逆細線効果によってフルシリサイド化される。第2のゲート電極62は、膜厚が十分に薄いのでフルシリサイド化される。このように、フルシリサイド化された第1および第2のゲート電極11および12が形成される。これと同時に、ソース・ドレインシリサイド層10を形成してもよい。
【0033】
アニール工程において、ニッケルは、第1のゲート電極61とサイドウォール30との界面を速やかに拡散する。それによって、第1のゲート電極61は、その底部までフルシリサイド化される。この現象を“逆細線効果”という。
【0034】
第1の実施形態は、同一半導体基板5上において、ゲート長の異なる複数のゲート電極を同一工程でフルシリサイド化することができる。
【0035】
(第2の実施形態)
図6は、本発明に係る第2の実施形態に従った半導体装置200の断面図である。第2の実施形態において、MISトランジスタ102は、半導体基板5上に形成された半導体領域90に形成されている。従って、第2のゲート電極12の底面は、第1のゲート電極11の底面よりも半導体基板5の表面7から高い位置にある。これにより、第2のゲート電極12の上面を第1のゲート電極11の上面と同じ高さにし、尚且つ、第2のゲート電極12の厚みを第1のゲート電極11の厚みよりも薄くすることができる。第2の実施形態におけるその他の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
【0036】
半導体領域90は、例えば、シリコン単結晶からなる。半導体領域90の厚みは、第1のゲート電極11の厚みと第2のゲート電極12の厚みとの差でよい。例えば、第1のゲート電極11の厚みが100nmであり、第2のゲート電極12の厚みが40nmであるとすると、半導体領域90の厚みは60nmである。
【0037】
第2のゲート電極12の上面と第1のゲート電極11の上面とを同じ高さにすることによって、半導体装置200の製造においてCMP(Chemical-Mechanical Polishing)を容易に実行することができる。
【0038】
図7から図10は、第2の実施形態に従った半導体装置200の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図7から図10を参照して、半導体装置200の製造方法を説明する。
【0039】
まず、フォトリソグラフィ技術およびシリコン単結晶の選択エピタキシャル成長法を用いて、図7に示すように、半導体基板5の第2の表面領域R2に半導体領域90を形成する。半導体領域90の厚みは、例えば、約60nmである。
【0040】
次に、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52およびポリシリコン膜60を連続的に形成する。続いて、CMPを用いて、ポリシリコン膜60の表面を平坦化する。これにより、第1および第2のゲート電極61および62の上面の高さを等しくすることができる。
【0041】
図8に示すように、次に、RIE法およびスリミング技術を用いて、第1のゲート電極61および第2のゲート電極62を形成する。第1のゲート電極61のゲート長は約30nmでよい。第2のゲート電極62のゲート長は約100nmでよい。第1のゲート電極11の厚みは、例えば、100nmであり、第2のゲート電極12の厚みは、例えば、40nmである。
【0042】
図9に示すように、次に、第1の実施形態と同様に、サイドウォール30およびソース・ドレイン拡散層40を形成する。半導体基板5の全面にニッケルを堆積する。このとき、ニッケル膜の膜厚は、約8nmである。続いて、ランプアニールによって、ソース・ドレイン層40の上部にソース・ドレインシリサイド層10を形成する。このとき、第1および第2のゲート電極の上部もシリサイド化される。
【0043】
次に、層間絶縁膜92を半導体基板5の全面に堆積する。層間絶縁膜92は、例えば、BPSGである。続いて、CMPを用いて、層間絶縁膜92を平坦化し、第1および第2のゲート電極の上面を露出させる。
【0044】
次に、半導体基板5の全面にニッケル膜80を堆積する。上述のとおり、第1および第2のゲート電極61および62の上部は或る程度シリサイド化されるので、ニッケル膜80の厚みは、第1の実施形態におけるニッケル膜よりも薄くてよい。よって、ニッケル膜の膜厚は、約20nmでよい。続いて、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。このとき、図10に示すように、第1のゲート電極61は、逆細線効果によってフルシリサイド化される。第2のゲート電極62は、膜厚が十分に薄いのでフルシリサイド化される。
【0045】
第2の実施形態では、層間絶縁膜92でソース・ドレイン層40を被覆したまま、第1および第2のゲート電極61および62の上面を露出させることができる。よって、ソース・ドレインシリサイド層10のシリサイド化工程と、第1および第2のゲート電極11および12のシリサイド化工程とを別工程で実行することができる。
【0046】
第2の実施形態では、半導体領域90によって第2のゲート電極12の底面の位置を嵩上げし、これにより、第1および第2のゲート電極11および12の各上面の高さを等しくした。代替的に、第1の表面領域R1の半導体基板5をエッチングすることによって、第1のゲート電極11の底面の位置を低下させてもよい。この手法を用いても、第1および第2のゲート電極11および12の各上面の高さを等しくすることができる。
【0047】
さらに、これら手法を組合せて、半導体領域90によって第2のゲート電極12の底面を嵩上げし、尚且つ、第1のゲート電極11の高さの位置を低下させてもよい。
【0048】
(第3の実施形態)
図11は、本発明に係る第3の実施形態に従った半導体装置300の断面図である。第3の実施形態において、第2のゲート電極12は、複数のサブゲート電極301と、電極間絶縁膜302とを含む。複数のサブゲート電極301は、第2のゲート絶縁膜上に並列に形成されている。電極間絶縁膜302は、隣り合うサブゲート電極301の間に設けられている。よって、サブゲート電極301および電極間絶縁膜302は、交互に設けられており、それによって、断面または上面においてストライプ状に見える。
【0049】
第1のゲート電極11のゲート長は、例えば、20nmである。第2のゲート電極12のゲート長は、例えば、120nmである。サブゲート電極301の幅は、例えば、20nmである。電極間絶縁膜302の幅は、例えば、5nmである。第3の実施形態では、サブゲート電極301は5つ設けられており、電極間絶縁膜302はこれらのサブゲート電極301の間に4つ設けられている。第1のゲート電極11および第2のゲート電極12の高さは、両方とも、例えば、50nmである。
【0050】
第3の実施形態の他の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
【0051】
第3の実施形態では、第1および第2のゲート電極11および12の両方において逆細線効果が生じる。従って、第2のゲート電極12の厚みが第1のゲート電極11の厚みと等しい場合であっても、第1および第2のゲート電極11および12の両方をフルシリサイド化することができる。
【0052】
図12から図15は、第3の実施形態に従った半導体装置300の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図12から図15を参照して、半導体装置300の製造方法を説明する。
【0053】
図12に示すように、まず、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52およびポリシリコン膜60を連続的に形成する。このとき、ポリシリコン膜の堆積膜厚は、約50nmである。
【0054】
図13に示すように、次に、フォトリソグラフィ技術およびRIE法を用いて、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351が形成される。このとき、スリミング技術を用いて第1のゲート電極61およびサブゲート電極351を微細加工し、これらの幅を約20nmにする。隣り合うサブゲート電極351の間隔は、5nmである。このように、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351のそれぞれのチャネル長方向の幅を等しくすることによって、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351のエッチングが容易になる。
【0055】
次に、絶縁材料31を半導体基板5の全面に堆積する。絶縁材料31は、例えば、シリコン酸化膜である。次に、RIE法を用いて、絶縁材料31をエッチングする。このとき、図14に示すように、サイドウォール30が形成されるとともに、電極間絶縁膜302がサブゲート電極351間に形成される。
【0056】
次に、ソース・ドレイン層40が第1の実施形態と同様に形成される。次に、図14に示すように、ニッケル膜80を半導体基板5の全面に堆積する。ニッケル膜80の厚みは、約12nmでよい。
【0057】
続いて、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。このとき、図15に示すように、第1のゲート電極61および複数のサブゲート電極351は、逆細線効果によってフルシリサイド化される。これにより、フルシリサイド化された第1のゲート電極11およびサブゲート電極301を得ることができる。
【0058】
このように、第3の実施形態では、第1および第2のゲート電極11および12はともに逆細線効果によってフルシリサイド化される。これにより、第1および第2のゲート電極11および12のそれぞれの厚みを等しくすることができる。その結果、第1および第2のゲート電極11および12の形成工程を共通化することができる。
【0059】
尚、複数のサブゲート電極301は、パッド等によって電気的に接続されている。また、隣り合うサブゲート電極301の間隔は、約5nmと非常に狭いので、MISトランジスタ102の動作時にチャネルが途切れることは無い。
【0060】
(第4の実施形態)
図16は、本発明に係る第4の実施形態に従った半導体装置400の断面図である。第4の実施形態において、第2のゲート電極12は、隣り合うサブゲート電極301の間の第2のゲート絶縁膜上にシリサイド層401を有する。シリサイド層401は、例えば、ニッケルシリサイドである。シリサイド層401の厚みは、例えば、5nmである。第4の実施形態の他の構成は、第3の実施形態の構成と同様でよい。
【0061】
第4の実施形態において、シリサイド層401が第2のゲート絶縁膜52の近傍に均一に形成されている。これにより、第2のゲート電極12の仕事関数の制御性が向上する。さらに第4の実施形態は、第3の実施形態と同様の効果を有する。
【0062】
第4の実施形態の第1の製造方法は、第3の実施形態の製造方法とほぼ同様でよい。図12から図13において、ポリシリコン膜60をエッチングすると、第1のゲート電極61が形成された時点においては、サブゲート電極351間にポリシリコンがまだ残存する。第3の実施形態では、さらにエッチングを続行することによって、サブゲート電極351間のポリシリコンを除去する。しかし、第4の実施形態では、サブゲート電極351間にポリシリコンを残存させた状態でエッチングを停止する。さらに、この残存したポリシリコンをサブゲート電極351と同時にシリサイド化することによって、シリサイド層401を得ることができる。
【0063】
図17から図20は、半導体装置400の第2の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図17から図20を参照して、半導体装置400の第2の製造方法を説明する。
【0064】
図17に示すように、まず、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52を形成する。次に、フォトリソグラフィ技術およびRIE法を用いて、第1の表面領域をマスクし、第2の表面領域を露出させる。続いて、CVDによりシリサイド層401を約5nm堆積する。次に、LPCVDによりポリシリコン膜60を堆積する。このとき、ポリシリコン膜の堆積膜厚は、約50nmである。その後、ポリシリコン膜60の表面をCMPで平坦化してもよい。
【0065】
図18に示すように、次に、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351を形成する。このとき、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351は、それぞれ個別の工程で形成される必要がある。これは、第1のゲート電極61の厚みとサブゲート電極351の厚みが異なるため、それぞれのエッチング量が異なるからである。
【0066】
例えば、まず、フォトリソグラフィ技術を用いて、第2の表面領域R2をマスクし、第1の表面領域R1を露出させる。第1のゲート絶縁膜51をエンドポイントとしてRIEを実行し、第1の表面領域R1のポリシリコン膜60をエッチングする。これにより、第1のゲート電極61が形成される。次に、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1の表面領域R1をマスクし、第2の表面領域R2を露出させる。次に、シリサイド層401をエンドポイントとしてRIEを実行し、第2の表面領域R2のポリシリコン膜60をエッチングする。これにより、サブゲート電極351が形成される。
【0067】
次に、絶縁材料31を半導体基板5の全面に堆積する。絶縁材料31は、例えば、シリコン酸化膜である。次に、RIE法を用いて、絶縁材料31をエッチングする。このとき、図19に示すように、サイドウォール30が形成されるとともに、電極間絶縁膜302がサブゲート電極351間に形成される。
【0068】
次に、ソース・ドレイン層40が第1の実施形態と同様に形成される。さらに、ニッケル膜80を半導体基板5の全面に堆積する。ニッケル膜80の厚みは、約12nmでよい。
【0069】
続いて、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。このとき、図20に示すように、第1のゲート電極61および複数のサブゲート電極351は、逆細線効果によってフルシリサイド化される。これにより、フルシリサイド化された第1のゲート電極11およびサブゲート電極301を得ることができる。
【0070】
このように、第3の実施形態では、第1および第2のゲート電極11および12はともに逆細線効果によってフルシリサイド化される。さらに、複数のサブゲート電極301は、シリサイド層401によって電気的に接続されている。
【0071】
第2の製造方法によれば、第2のゲート電極12内の複数のサブゲート電極301を第2のゲート絶縁膜52上で確実に電気的に接続することができる。これにより、第2のゲート電極12の仕事関数の制御性が向上する。
【0072】
(第5の実施形態)
図21は、本発明に係る第5の実施形態に従った半導体装置500の断面図である。第5の実施形態では、第2のゲート電極12が2層構造を有し、さらに、第1のゲート電極11の底面の位置が半導体領域502によって嵩上げされている。
【0073】
第2のゲート電極12の下部には、シリサイド層501が第2のゲート絶縁膜52上に設けられている。第2のゲート電極12の上部には、サブゲート電極301および電極間絶縁膜302が設けられている。サブゲート電極301がシリサイド層501上に設けられているので、サブゲート電極301および第1のゲート電極11の各上面の高さを等しくするために、第1の表面領域R1の半導体基板5上に半導体領域502が設けられている。
【0074】
半導体領域502の厚みは、シリサイド層501の厚みとほぼ等しい。これにより、第1のゲート電極11の厚みはサブゲート電極301の厚みと等しくすることができる。その結果、第1のゲート電極11およびサブゲート電極301は、同一工程において同時に形成することができる。
【0075】
第5の実施形態の他の構成は、第4の実施形態の構成と同様でよい。第5の実施形態は、第4の実施形態と同様の効果を有する。
【0076】
図22から図25は、半導体装置500の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図22から図25を参照して、半導体装置500の製造方法を説明する。
【0077】
図22に示すように、まず、フォトリソグラフィ技術およびRIE法を用いて、第1の表面領域をマスクし、第2の表面領域を露出させる。続いて、CVDによりシリサイド層401を約5nm堆積する。次に、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52およびポリシリコン膜60を連続的に形成する。ポリシリコン膜60の表面が平坦でない場合には、ポリシリコン膜60の表面をCMPで平坦化する。
【0078】
図23に示すように、次に、フォトリソグラフィ技術およびRIE法を用いて、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351が形成される。このとき、第1のゲート絶縁膜51が露出し、かつ、第2のゲート絶縁膜52上にポリシリコンが残存しているときに、エッチングを停止する。これにより、第2のゲート絶縁膜52上にポリシリコン層63を残存させることができる。本実施形態の方法によれば、半導体基板5の表面からの高さが等しい第1のゲート電極61およびサブゲート電極351を同時に形成することができる。
【0079】
次に、絶縁材料31を半導体基板5の表面全体に堆積する。絶縁材料31は、例えば、シリコン酸化膜である。次に、RIE法を用いて、絶縁材料31をエッチングする。このとき、図24に示すように、サイドウォール30が形成されるとともに、電極間絶縁膜302がサブゲート電極351間に形成される。
【0080】
次に、ソース・ドレイン層40が第1の実施形態と同様に形成される。さらに、ニッケル膜80を半導体基板5の全面に堆積する。
【0081】
続いて、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。このとき、図25に示すように、第1のゲート電極61、複数のサブゲート電極351およびポリシリコン層63は、逆細線効果によってフルシリサイド化される。これにより、フルシリサイド化された第1のゲート電極11、サブゲート電極301およびシリサイド層401を得ることができる。
【0082】
第5の実施形態は、第1のゲート電極61およびサブゲート電極351を同時に形成することができるとともに、第2のゲート電極12内の複数のサブゲート電極301を第2のゲート絶縁膜52上で確実に電気的に接続させることができる。これにより、第2のゲート電極12の仕事関数の制御性が向上する。
【0083】
(第6の実施形態)
図26は、本発明に係る第6の実施形態に従った半導体装置600の断面図である。第6の実施形態では、絶縁粒子601が第2のゲート電極12内に設けられている。また、第2のゲート電極12の厚み(高さ)は、第1のゲート電極11のそれと同じでよい。例えば、第1および第2のゲート電極11および12の厚みは、50nmである。第6の実施形態の他の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
【0084】
第2のゲート電極12のゲート長が100nmであり、第2のゲート電極12の厚みが50nmであるとすると、絶縁粒子601の直径は、5nm〜10nmである。絶縁粒子601は、例えば、シリコン酸化物からなる。
【0085】
第2のゲート電極12内に絶縁粒子601を設けることによって、第2のゲート電極12の実質的な体積が小さくなる。これにより、第2のゲート電極12において逆細線効果が促進される。従って、第1および第2のゲート電極11および12は、同時にフルシリサイド化することができる。さらに、第2のゲート電極12の厚みは、第1のゲート電極11の厚みと等しく比較的厚いので、ゲートとソース・ドレイン間の短絡現象に耐性がある。
【0086】
図27から図30は、半導体装置600の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図27から図30を参照して、半導体装置600の製造方法を説明する。
【0087】
図27に示すように、まず、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52およびポリシリコン膜60を連続的に形成する。続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1の表面領域R1をフォトレジスト120で被覆し、第2の表面領域R2のみを露出させる。次に、第2の表面領域R2のポリシリコン膜60に酸素をイオン注入する。このとき、第2のゲート絶縁膜52にダメージを与えないように、酸素の注入エネルギーを比較的低くする必要がある。また、酸素イオンの加速電圧を制御して、第2のゲート絶縁膜52に酸素イオンが均一に注入されるようにする。次に、約1000℃で熱処理を行うことによって、絶縁粒子601が第2の表面領域R2のポリシリコン膜60内に均一に形成される。
【0088】
フォトレジスト120を除去した後に、RIE法を用いて、ポリシリコン膜60をエッチングする。これにより、図28に示すように、第1のゲート電極61および第2のゲート電極62が同時に形成される。
【0089】
図29に示すように、次に、サイドウォール30およびソース・ドレイン層40が第1の実施形態と同様に形成される。さらに、ニッケル膜80を半導体基板5の全面に堆積する。ニッケル膜80の厚みは、約12nmである。続いて、450℃で60秒間ランプアニールを実行する。第2のゲート電極62は絶縁粒子601を含むので、第2のゲート電極62の実質的な体積は小さくなる。これにより、図30に示すように、第1のゲート電極61だけでなく、第2のゲート電極62も、逆細線効果によって同時にフルシリサイド化され得る。その結果、フルシリサイド化された第1および第2のゲート電極11および12を得ることができる。
【0090】
(第7の実施形態)
図31は、本発明に係る第7の実施形態に従った半導体装置700の断面図である。第7の実施形態では、絶縁粒子601に代えて、空洞701が第2のゲート電極12内に設けられている点で第6の実施形態と異なる。第7の実施形態の他の構成は、第6の実施形態の構成と同様でよい。
【0091】
第2のゲート電極12の密度は、空洞701を含むので、第1のゲート電極11の密度の約半分である。第1のゲート電極11の密度は、ニッケルシリサイドのバルクと等しく、例えば、4.55×1020cm−3である。
【0092】
図32および図33は、半導体装置700の製造方法の流れを示す断面フロー図である。図32および図33を参照して、半導体装置700の製造方法を説明する。
【0093】
図32に示すように、まず、第1の実施形態と同様にSTI20を形成する。次に、シリコン熱酸化膜51、52およびポリシリコン膜60を連続的に形成する。続いて、フォトリソグラフィ技術を用いて、第1の表面領域R1をフォトレジスト120で被覆し、第2の表面領域R2のみを露出させる。次に、ポリシリコン膜60に対してポーラス・シリコン化プロセスを用いる。例えば、ポリシリコン膜60をフッ化水素・過酸化水素混合液中に浸す。これにより、ポリシリコン膜60がポーラス化され、空洞702が形成される。即ち、第2の表面領域R2のポリシリコン膜60が多孔質化される。第2の表面領域R2のポリシリコン膜60の密度は、第1の表面領域R1のポリシリコン膜60の密度の半分程度にする。
【0094】
フォトレジスト120を除去した後に、RIE法を用いて、ポリシリコン膜60をエッチングする。これにより、図33に示すように、第1のゲート電極61および第2のゲート電極62が同時に形成される。
【0095】
その後、第6の実施形態と同様に、サイドウォール30およびソース・ドレイン層40が形成される。さらに、ニッケル膜80を半導体基板5の全面に堆積し、ランプアニールを実行する。第2のゲート電極62は空洞701を含むので、第2のゲート電極62の実質的な体積は小さくなる。これにより、第1のゲート電極61だけでなく、第2のゲート電極62も、逆細線効果によって同時にフルシリサイド化され得る。その結果、図31に示すように、フルシリサイド化された第1および第2のゲート電極11および12を得ることができる。
【0096】
一般に、ポリシリコンがシリサイド化されると膨張する。従って、シリサイド化後の第2のゲート電極12内の空洞701は、実際には、シリサイド化前の第2のゲート電極62内の空洞701よりも小さい。第7の実施形態は、第6の実施形態と同様の効果を有する。
【0097】
(第8の実施形態)
図34は、本発明に係る第8の実施形態に従った半導体装置800の断面図である。第8の実施形態では、金属ソース・ドレイン層45がソース・ドレイン拡散層の機能を兼ねている点で第1の実施形態と異なる。よって、半導体装置800は、ソース・ドレイン拡散層40を有しない。第8の実施形態の他の構成は、第1の実施形態の構成と同様でよい。
【0098】
第8の実施形態は、第1の実施形態をショットキーMISトランジスタに適用した形態である。n型ショットキーMISトランジスタにおいて、金属ソース・ドレイン層45は、例えば、エルビウム(Er)を代表とする希土類金属、あるいは、それらの金属を含むシリサイドからなる。エルビウム(Er)を代表とする希土類金属は、電子に対してショットキー障壁の高さが低いからである。これにより、ソース−ドレイン間の抵抗が低くなる。
【0099】
p型ショットキーMISトランジスタにおいて、金属ソース・ドレイン層45は、例えば、プラチナ(Pt)を代表とする貴金属、あるいは、それらの金属を含むシリサイドからなる。貴金属シリサイドは、正孔に対してショットキー障壁の高さが低いからである。
【0100】
また、第1および第2のゲート電極11および12を、金属ソース・ドレイン層45と同じ希土類金属を含むシリサイドで形成する。これにより、第1および第2のゲート電極11および12の仕事関数は、現在広くゲート電極として採用されているn型ポリシリコンの仕事関数と同程度になる。その結果、現在の回路設計を大きく変更する必要が無くなる。
【0101】
(第9の実施形態)
図35は、本発明に係る第9の実施形態に従った半導体装置900の断面図である。第9の実施形態では、金属ソース・ドレイン層45の周辺に高濃度層47が設けられている点で第8の実施形態と異なる。高濃度層47は、半導体装置900が形成されているウェル拡散層または半導体基板5よりも不純物濃度が高い。また、高濃度層47は、金属ソース・ドレイン層45よりも薄い。高濃度層47は、例えば、燐(P)、砒素(As)またはボロン(B)を不純物として含む。本実施形態における望ましい形態としては、高濃度層47は、不純物濃度が1020cm−3程度以上で、厚みが10nm程度以下であることが望ましい。もしくは、高濃度層47の不純物濃度が1020cm−3程度以上で、ゲート側壁30の膜厚が10nm程度以下であるようにしてもよい。また、第9の実施形態のその他の構成は、第8の実施形態の構成と同様でよいが、金属ソース−ドレイン層45としてはコバルトシリサイド又はニッケルシリサイド等のミッドギャップメタルを用いることもできる。これは、高濃度層47が、金属ソース・ドレイン層45の周辺に設けられていることによって、ソース・ドレイン層と半導体基板5との間のショットキー障壁が小さくなるためである。
【0102】
金属ソース・ドレイン層45を形成するには、あらかじめ不純物をイオンインプランテーションなどで浅く打ち込み、金属をスパッタしてシリサイド化する。これにより、金属ソース・ドレイン層45の部分に存在していた不純物がシリサイド化の間に金属ソース・ドレイン層45の周辺に偏析する。例えばこの不純物の偏析によって、高濃度層47を形成することができる。
【0103】
第8および第9の実施形態は、第1から第7の実施形態のいずれにも適用することができる。
【0104】
以上の実施形態は、SOIを用いた完全空乏型トランジスタや、FiNFETに代表される3次元デバイスに適用することができる。特に、FiNFETなどの3次元デバイスでは、ゲート電極構造がさらに複雑になるので、これらの実施形態は有効である。
【0105】
(第10の実施形態)
図36は、本発明に係る第10の実施形態に従った半導体装置1000の断面図である。第10の実施形態では、第1のゲート電極11がNiSiからなる。また、第2のゲート電極12の厚み(高さ)が第1のゲート電極11と等しい。第2のゲート電極12の厚みは、例えば、50nmである。第10の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同様でよい。
【0106】
ゲート長の長い第2のゲート電極12をフルシリサイド化すると、ゲート長の短い第1のゲート電極11は逆細線効果によりNiSiになる。
【0107】
仕事関数は、ニッケル成分が大きくなるのに従い大きくなる。よって、シリサイド化の工程において、ニッケル膜の膜厚を調節することによって仕事関数の制御が可能になる。例えば、50nmの第1および第2のゲート電極61、62上に50nm以上のニッケル膜80を堆積する。ニッケル膜80の膜厚は、第1および第2のゲート電極61、62の厚み(高さ)と同等かそれ以上であることが好ましい。これにより、第2のゲート電極62をNiSiにすることができ、第1のゲート電極61をNiSiまたはNiSiにすることができるからである。
【0108】
(第11の実施形態)
図37は、本発明に係る第11の実施形態に従った半導体装置1100の断面図である。第11の実施形態では、第1のゲート電極11は、NiSi層15およびNi(SiGe)層16の2層構造を有する。また、第2のゲート電極12の厚み(高さ)は第1のゲート電極11と等しい。第2のゲート電極12の厚みは、例えば、50nmである。第11の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同様でよい。
【0109】
第11の実施形態では、第1のゲート電極11のみに、ゲルマニウムを添加している。ゲルマニウムは、ポリシリコン層31の代わりに多結晶SiGeを用いるか、あるいは、ポリシリコン層31にゲルマニウムをイオン注入すればよい。
【0110】
第11の実施形態によれば、シリサイド形成工程でゲルマニウムが、第1のゲート電極11内において、第1のゲート絶縁膜51へ向かって濃縮される。これにより、Ni(SiGe)層16が第1のゲート絶縁膜51上に形成される。これにより、逆細線効果を抑制することができる。
【0111】
さらに、第1のゲート絶縁膜51近傍におけるNi(SiGe)層16のゲルマニウム成分が60%以上である場合、仕事関数は、NiSi(4.7eV)からNiGe(5.2eV)の間で連続的に変化する。即ち、ゲルマニウム成分によるゲート電極の仕事関数が制御可能となる。
【0112】
以上の実施形態において、チャネル領域にシリコンを用いているが、SiGe、Geおよび歪Si等のシリコンよりもキャリア移動度の大きい材料を用いてもよい。
【0113】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0114】
【図1】本発明に係る第1の実施形態に従った半導体装置100の断面図。
【図2】半導体装置100の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図3】図2に続く断面フロー図。
【図4】図3に続く断面フロー図。
【図5】図4に続く断面フロー図。
【図6】本発明に係る第2の実施形態に従った半導体装置200の断面図。
【図7】第2の実施形態に従った半導体装置200の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図8】図7に続く断面フロー図。
【図9】図8に続く断面フロー図。
【図10】図9に続く断面フロー図。
【図11】本発明に係る第3の実施形態に従った半導体装置300の断面図。
【図12】第3の実施形態に従った半導体装置300の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図13】図12に続く断面フロー図。
【図14】図13に続く断面フロー図。
【図15】図14に続く断面フロー図。
【図16】本発明に係る第4の実施形態に従った半導体装置400の断面図。
【図17】半導体装置400の第2の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図18】図17に続く断面フロー図。
【図19】図18に続く断面フロー図。
【図20】図19に続く断面フロー図。
【図21】本発明に係る第5の実施形態に従った半導体装置500の断面図。
【図22】半導体装置500の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図23】図22に続く断面フロー図。
【図24】図23に続く断面フロー図。
【図25】図24に続く断面フロー図。
【図26】本発明に係る第6の実施形態に従った半導体装置600の断面図。
【図27】半導体装置600の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図28】図27に続く断面フロー図。
【図29】図28に続く断面フロー図。
【図30】図28に続く断面フロー図。
【図31】本発明に係る第7の実施形態に従った半導体装置700の断面図。
【図32】半導体装置700の製造方法の流れを示す断面フロー図。
【図33】図32に続く断面フロー図。
【図34】本発明に係る第8の実施形態に従った半導体装置800の断面図。
【図35】本発明に係る第9の実施形態に従った半導体装置900の断面図。
【図36】本発明に係る第10の実施形態に従った半導体装置1000の断面図。
【図37】本発明に係る第11の実施形態に従った半導体装置1100の断面図。
【符号の説明】
【0115】
100 半導体装置
101、102 MISトランジスタ
5 半導体基板
10 ソース・ドレインシリサイド層
11 第1のゲート電極
12 第2のゲート電極
20 STI
30 サイドウォール
40 ソース・ドレイン拡散層
51 第1のゲート絶縁膜
52 第2のゲート絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第2のゲート電極であって、ゲート長またはゲート幅が前記第1のゲート電極よりも大きく、なおかつ、厚みが前記第1のゲート電極よりも薄い第2のゲート電極とを備えた半導体装置。
【請求項2】
前記半導体基板の表面を基準として、前記第2のゲート電極の底面は、前記第1のゲート電極の底面よりも高い位置にあることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記半導体基板の表面を基準として、前記第2のゲート電極の上面は、前記第1のゲート電極の上面と等しい高さにあることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記第2のゲート電極の底面から上面までの厚みは、前記第1のゲート電極の底面から上面までの厚みの半分以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項5】
前記第1のゲート電極のゲート長またはゲート幅は、50nm以下であり、前記第2のゲート電極のゲート長またはゲート幅は、50nm以上であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項6】
ソースまたはドレイン層として作用する金属層をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記金属層の周囲に設けられ、前記半導体基板または前記半導体基板に形成されたウェル層よりも不純物濃度の高い高濃度層をさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の半導体装置。
【請求項8】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成された複数のサブゲート電極を含み、ゲート長またはゲート幅が前記第1のゲート電極よりも大きい第2のゲート電極とを備え、
前記複数のサブゲート電極がフルシリサイド化されていることを特徴とする半導体装置。
【請求項9】
前記第1のゲート電極の底面から上面までの厚みは、前記サブゲート電極の底面から上面までの厚みと等しいことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項10】
前記第1のゲート電極のゲート長またはゲート幅は、前記サブゲート電極のゲート長またはゲート幅と等しいことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項11】
前記第2のゲート電極は、隣り合う前記サブゲート電極の間の前記第2のゲート絶縁膜上に設けられたシリサイド層をさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の半導体装置。
【請求項12】
半導体基板と、
前記半導体基板上に形成された第1のゲート絶縁膜と、
前記半導体基板上に形成された第2のゲート絶縁膜と、
前記第1のゲート絶縁膜上に形成され、フルシリサイド化された第1のゲート電極と、
前記第2のゲート絶縁膜上に形成され、前記半導体基板の表面を占める面積が前記第1のゲート電極よりも大きく、フルシリサイド化された第2のゲート電極と、
前記第2のゲート電極内に含まれた粒子とを備えた半導体装置。
【請求項13】
前記粒子は、絶縁材料または空洞からなることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項14】
前記第2のゲート電極のうちシリサイドの体積は、前記第1のゲート電極のシリサイドの体積と等しいことを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項15】
前記第1のゲート電極は、NiSiからなり、
前記第2のゲート電極は、NiSiからなることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項16】
前記第1のゲート電極はNiSiおよびNi(SiGe)の二層構造を有し、
前記第2のゲート電極はNiSiからなることを特徴とする請求項12に記載の半導体装置。
【請求項17】
第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第2の表面領域上に半導体領域をエピタキシャル成長させ、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と高さが等しく前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備した半導体装置の製造方法。
【請求項18】
第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域をエッチングし、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に、前記第1のゲート電極と高さが等しく前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極の両側に形成されたソース・ドレイン拡散層またはシリサイド電極を層間絶縁膜で被覆し、
前記層間絶縁膜を研磨することによって前記第1のゲート電極の上面および前記第2のゲート電極の上面を露出させ、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備した半導体装置の製造方法。
【請求項19】
第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1および第2のゲート絶縁膜上にゲート電極材料を堆積し、
前記第1のゲート絶縁膜上のゲート電極材料をエッチングして第1のゲート電極を形成するとともに、前記第2のゲート絶縁膜上のゲート電極材料をエッチングして、前記第2のゲート絶縁膜上に並列する複数のサブゲート電極を含み、前記半導体基板の表面を占める面積が前記第1のゲート電極よりも大きい第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備した半導体装置の製造方法。
【請求項20】
第1の表面領域および第2の表面領域を有する半導体基板を準備し、
前記第1の表面領域上に第1のゲート絶縁膜、および、前記半導体領域上に第2のゲート絶縁膜を形成し、
前記第1および第2のゲート絶縁膜上にゲート電極材料を堆積し、
前記第2のゲート絶縁膜上の前記ゲート電極材料に酸素を注入し、
前記ゲート電極材料を熱処理することによって、前記第2のゲート絶縁膜上の前記ゲート電極材料内に粒子を形成し、
前記第1のゲート絶縁膜上に第1のゲート電極を形成し、並びに、前記第2のゲート絶縁膜上に前記第1のゲート電極よりも幅が広い第2のゲート電極を形成し、
前記第1のゲート電極および前記第2のゲート電極上に金属膜を堆積し、
前記第1のゲート電極の全部および前記第2のゲート電極の全部をシリサイド化することを具備した半導体装置の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【公開番号】特開2006−210555(P2006−210555A)
【公開日】平成18年8月10日(2006.8.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−19293(P2005−19293)
【出願日】平成17年1月27日(2005.1.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】