説明

位置決め制御装置

【課題】エンコーダのプリセットに要する時間を大幅に短縮することができ、位置決めデータの記憶容量が制限されることが無い位置決め制御装置を提供する。
【解決手段】本発明にかかる位置決め制御装置20は、移動体を駆動するサーボモータ13と、サーボモータ13の回転量を検出するインクリメンタル型のエンコーダ21と、位置決め制御信号とエンコーダ21からの検出信号を受けてサーボモータ13を駆動制御するサーボドライバ22と、直線軌道における移動体の位置を計測するレーザ距離計23と、移動体の位置決めデータを記憶していてサーボドライバ22に位置決め制御信号を出力する制御装置16と、を備え、制御装置16は、電源投入後、移動体の位置決め制御動作に先立って、レーザ距離計23からの計測データを用いてエンコーダ21をプリセットする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、直線軌道を移動する移動体(例えば、スタッカクレーンやそのキャリッジなど)を所望の位置に位置決めする位置決め制御装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、自動倉庫には、物品を収納する収納枠を多数備えた収納棚との間で物品を出し入れする搬送作業を行なうためのスタッカクレーン30が装備されている。従来のスタッカクレーン30は、図3に示すように、走行ローラ32を有する台車33を有し、自動倉庫内に敷設された走行レール34上に移動可能に載置されている。収納棚は図示していないが、紙面の奥側と手前側に相当する位置に間隔を置いて配置され、その間をスタッカクレーン30が走行するようになっている。走行ローラ32は、台車33上に設置された走行モータ35により駆動され、これにより台車33が走行レール34上を図の矢印X方向に移動するようになっている。台車33には1対のマスト36,36が立設されており、マスト36の上部には上部フレーム37が取り付けられている。物品を載置するためのキャリッジ38がマスト36に沿って昇降可能に取り付けられている。上部フレーム37にはシーブ39,39が取り付けられ、各シーブ39にはウインチ41から延びたワイヤ42が掛け渡され、そのワイヤ42の先端部にキャリッジ38が吊下状態で支持されている。台車33にはウインチ41を正逆回転駆動する昇降モータ43が設置されており、昇降モータ43の駆動により、キャリッジ38がマスト36に沿って昇降するようになっている。
【0003】
キャリッジ38には、収納棚の収納枠に対して物品を入出庫するためのフォーク44が装備されている。フォーク44は、スタッカクレーン30の両側に配置された収納棚のいずれの側にも水平方向(図3の紙面垂直方向)に進退可能なように構成されており、入出庫作業を行なうべき収納枠に対してキャリッジ38を対向配置させた状態でフォーク44が進退されることにより、収納部との間で物品の出し入れが行なわれるようになっている。なお、フォーク44は図示しないフォークモータにより駆動される。
スタッカクレーン30の上方には、ガイドレール45が配設されており、スタッカクレーン30が走行するときに、ガイドレール45に沿って上部フレーム37が案内されるようになっている。
また、スタッカクレーン30は、走行モータ35、昇降モータ43、フォークモータを制御する制御装置(PLC)46を備えている。
【0004】
このようなスタッカクレーンの位置決め制御に関連する先行技術が、下記特許文献1,2に開示されている。
特許文献1には、スタッカクレーンの走行モータ及び昇降モータとして誘導モータを使用し、これらをインバータ制御することにより、クレーンの走行と、キャリッジの昇降を制御するものが開示されている。
引用文献2には、スタッカクレーンの走行モータとしてACサーボモータを使用することにより、ブレーキを用いずにACサーボモータを停止するまで減速制御してスタッカクレーンをスムーズに所定位置に停止できるようにしたものが開示されている。
【0005】
【特許文献1】特開平8−202446号公報
【特許文献2】特開平7−187320号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、自動倉庫の運転のサイクルタイムの短縮が重要な課題となっており、そのためには台車の停止位置決め、キャリッジの停止位置決めを早く正確に行なうことが不可欠である。上記の特許文献1などにも記載されているように、従来の一般的なスタッカクレーンでは誘導モータをインバータ制御することにより走行及び昇降の位置決め制御を行う。一方、上記の特許文献2のように、走行モータ、昇降モータとして位置決め制御用サーボモータ(以下、サーボモータという)を使用すれば、位置決め制御を早く正確に行うことができる。
サーボモータでは、正確な位置決め制御を行うために、回転量を検出するエンコーダが取り付けられている。エンコーダには絶対位置をカウントにより検出するアブソリュート型エンコーダと、相対位置をカウントにより検出するインクリメンタル型エンコーダがあるが、サーボモータでは主にインクリメンタル型エンコーダが採用されている。
【0007】
しかしながら、インクリメンタル型エンコーダを採用したサーボモータでは、電源投入時に絶対的な位置を判別できないために、電源投入後、予め基準位置として設定した原点位置に移動体(スタッカクレーン本体、キャリッジなど)を一旦復帰させる原点復帰動作を行ない、エンコーダをプリセットする必要がある。このため、スタッカクレーンのように移動体の移動距離が長いものでは、エンコーダのプリセットに長時間を要するという問題があった。また、移動体に取り付ける検出片、検出片を検出する原点センサを配置する必要があるという問題があった。
【0008】
また、サーボモータには、サーボモータを駆動制御するためのサーボドライバが接続されるが、このサーボドライバに位置決めデータを記憶させる必要があるため、サーボドライバの記憶容量に制限されていた。この位置決めデータを記憶させるときは、直接サーボドライバに位置決め位置をティーチングする必要があり、また、この位置決めデータを制御装置側で監視することが困難であった。また、位置決めデータの補正を簡単に行うことができなった。
【0009】
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、エンコーダのプリセットに要する時間を大幅に短縮することができ、原点センサを配置する必要が無く、位置決めデータの記憶容量が制限されることが無く、位置決めデータを制御装置側で監視することができ、位置決めデータの補正を容易に行うことができる位置決め制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、本発明にかかる位置決め制御装置は、以下の手段を採用する。
(1)すなわち、本発明にかかる位置決め制御装置は、直線軌道を移動する移動体を所望の位置に位置決めする位置決め制御装置において、移動体を駆動するサーボモータと、前記サーボモータの回転量を検出するインクリメンタル型のエンコーダと、位置決め制御信号と前記エンコーダからの検出信号を受けて前記サーボモータを駆動制御するサーボドライバと、前記直線軌道における前記移動体の位置を計測するレーザ距離計と、前記移動体の位置決めデータを記憶していて前記サーボドライバに位置決め制御信号を出力する制御装置と、を備え、前記制御装置は、電源投入後、前記移動体の位置決め制御動作に先立って、前記レーザ距離計からの計測データを用いてエンコーダをプリセットする、ことを特徴とする。
【0011】
このように、フィードバック制御により移動体の位置決めを行なう位置決め制御用サーボモータを採用しているので、位置決め制御を早く正確に行うことができる。
また、電源投入後、移動体の位置決め制御動作に先立って、レーザ距離計からの計測データを用いてエンコーダをプリセットするので、従来行なっていた原点復帰動作が不要である。したがって、電源投入後、エンコーダのプリセットを短時間に行なうことができる。また、原点センサを設置する必要が無い。
また、従来、サーボドライバに記憶していた位置決めデータを、記憶容量の大きい制御装置に記憶するようにしたので、記憶容量の制限を解消することができ、位置決めデータを格段に多く記憶することができる。
【0012】
(2)また、上記の位置決め制御装置において、前記制御装置は、サーボモータの駆動によって移動した移動体の停止位置をレーザ距離計により取得し、該レーザ距離計の計測データに基づく停止位置が目標停止位置と一致しない場合は、レーザ距離計からの計測データに基づいて前記移動体が目標停止位置に移動するように前記サーボドライバに制御信号を出力する、ことを特徴とする。
【0013】
このように、サーボモータのフィードバック制御による停止位置の監視に加え、レーザ距離計においても停止位置の監視を行うので、2重の停止位置監視が可能である。そして、レーザ距離計の計測データに基づく停止位置が目標停止位置と一致しない場合は、レーザ距離計の計測データに基づいて移動体の位置を修正するので、精度の高い位置決めを行なうことができる。
【0014】
(3)また、上記の位置決め制御装置において、前記制御装置は、前記移動体の停止位置が目標停止位置と一致しない場合に、そのずれ量に基づいて位置決めデータを補正する、ことを特徴とする。
【0015】
位置決めデータは制御装置に記憶されているので、その補正も容易に行なうことができる。また、移動体の停止位置が目標停止位置と一致しない場合に、そのずれ量に基づいて位置決めデータを補正するので、次回の同じ位置への位置決めの際には、再度の位置修正を行なうことなく迅速かつ正確に目標停止位置に移動体を位置決めできる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、エンコーダのプリセットに要する時間を大幅に短縮することができ、原点センサを配置する必要が無く、位置決めデータの記憶容量が制限されることが無く、位置決めデータを制御装置側で監視することができ、位置決めデータの補正を容易に行うことができるという優れた効果が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明を省略する。
【0018】
図1は、本発明の位置決め制御装置をスタッカクレーンのキャリッジに適用した実施形態を示す図である。
このスタッカクレーン1は、走行ローラ2を有する台車3を有し、自動倉庫内に敷設された走行レール4上に移動可能に載置されている。ここでは収納棚は図示していないが、紙面の奥側と手前側に相当する位置に間隔を置いて配置され、その間をスタッカクレーン1が走行するようになっている。
【0019】
走行ローラ2は、台車3上に設置された走行モータ5により駆動され、これにより台車3が走行レール4上を図の矢印X方向に移動するようになっている。台車3には1対のマスト6,6が立設されており、マスト6の上部には上部フレーム7が取り付けられている。物品を載置するためのキャリッジ8がマスト6に沿って昇降可能に取り付けられている。上部フレーム7にはシーブ9,9が取り付けられ、各シーブ9にはウインチ11から延びたワイヤ12が掛け渡され、そのワイヤ12の先端部にキャリッジ8が吊下状態で支持されている。台車3にはウインチ11を正逆回転駆動する昇降モータ13が設置されており、昇降モータ13の駆動により、キャリッジ8がマスト6に沿って昇降するようになっている。
【0020】
キャリッジ8には、収納棚を構成する収納枠に対して物品を入出庫するためのフォーク14が装備されている。フォーク14は、スタッカクレーン1の両側に配置された収納棚のいずれの側にも水平方向(図1の紙面垂直方向)に進退可能なように構成されており、入出庫作業を行なうべき収納枠に対してキャリッジ8を対向配置させた状態でフォーク14が進退されることにより、収納部との間で物品の出し入れが行なわれるようになっている。なお、フォーク14は図示しないフォーク14モータにより駆動される。
スタッカクレーン1の上方には、ガイドレール15が配設されており、スタッカクレーン1が走行するときに、ガイドレール15に沿って上部フレーム7が案内されるようになっている。
また、スタッカクレーン1は、走行モータ5、昇降モータ13、フォークモータを制御する制御装置16を備えている。
【0021】
図2は、本実施形態にかかる位置決め制御装置20のブロック図である。この位置決め制御装置20は、直線軌道を移動する移動体を所望の位置に位置決めするためのものである。本実施形態では、上述したキャリッジ8が移動体に該当する。
図2に示すように、位置決め制御装置20は、移動体であるキャリッジ8を駆動するためのサーボモータ(昇降モータ)13と、サーボモータ13の回転量を検出するインクリメンタル型のエンコーダ21と、位置決め制御信号とエンコーダ21からの検出信号を受けてサーボモータ13を駆動制御するサーボドライバ22と、直線軌道(ここではキャリッジ8の昇降軌道)におけるキャリッジ8の位置を計測するレーザ距離計23と、キャリッジ8の位置決めデータを記憶していてサーボドライバ22に位置決め制御信号を出力する制御装置16とを備えている。
【0022】
サーボモータ13は、同期形ACサーボモータ13などが好適である。エンコーダ21は、サーボモータ13の回転軸に連結されその回転量に応じたパルス信号を出力する。
サーボドライバ22は、制御装置16からの位置決め制御信号(移動量)を受信するとともに、エンコーダ21からのフィードバックパルス信号を受信し、必要な演算を実行してサーボモータ13をフィードバック制御により駆動制御する。このように、サーボモータ13、エンコーダ21及びサーボドライバ22により、キャリッジ8を所望の位置に位置決めするサーボ機構が構成されている。
【0023】
本実施形態におけるレーザ距離計23は、スタッカクレーン1の適宜の位置に設置され、その設置位置からキャリッジ8までの距離を計測することにより、キャリッジ8の位置を正確に計測できるようになっている。本実施形態ではレーザ距離計23はスタッカクレーン1の台車3にレーザ照射方向が真上を向くように設置されており、キャリッジ8の下面に取り付けた反射板24からの反射光を受光部で受けるようになっている。レーザ距離計23の計測データは、制御装置16に送信される。なお、レーザ距離計23は、上部フレーム7側に設置されてもよい。
【0024】
制御装置16は、例えばPLCであり、キャリッジ8の位置決めデータを記憶している。この位置決めデータの制御装置16へのティーチングは、自動倉庫におけるスタッカクレーン1の設置後、記憶させるべき各停止位置に、キャリッジ8を順次移動して停止させ、各位置においてレーザ距離計23によりキャリッジ8の位置を計測し、その計測値を制御装置16に記憶させることにより行なうことができる。従来、位置決めデータはサーボドライバ22に記憶していたが、本発明では記憶容量の大きい制御装置16に記憶するようにしたので、記憶容量の制限を解消することができ、位置決めデータを格段に多く記憶することができる。
制御装置16は、キャリッジ8を所望の位置に位置決めするときに、サーボドライバ22に位置決め制御信号(移動量)を送信する。なお、サーボドライバ22の電子ギヤの機能を使用し、レーザ距離計23とサーボドライバ22側の値を合わせることができる。
【0025】
次に、本実施形態にかかる位置決め制御装置20の動作、作用、効果について説明する。
上述したように、エンコーダ21はインクリメンタル型であるので、電源投入後、キャリッジ8の位置決め制御動作に先立ってエンコーダ21をプリセットする必要がある。このプリセットは、次のように行なわれる。
制御装置16は、電源投入後、キャリッジ8の位置決め制御動作に先立ってレーザ距離計23によりキャリッジ8の位置を計測し、この計測データを用いてエンコーダ21をプリセットする。
このように、本発明によれば、従来行なっていた原点復帰動作が不要であるので、電源投入後、エンコーダ21のプリセットを短時間に行なうことができる。また、原点センサを設置する必要が無い。
【0026】
次に、キャリッジ8を昇降させて、所望の位置に位置決めする。なお、スタッカクレーン1の台車3走行方向の位置決めは、キャリッジ8の昇降の位置決めと同時に、あるいは、時間的に前後して、制御装置16による走行モータ5の駆動制御により行われる。
制御装置16は、図示しない上位コンピュータからの入出庫指令を受けて、サーボドライバ22にキャリッジ8の位置決め制御信号(移動量)を送信する。サーボドライバ22は、制御装置16からの信号を受信するとともに、エンコーダ21からのフィードバックパルス信号を受信し、必要な演算を実行してサーボモータ13をフィードバック制御により駆動制御する。
【0027】
続いて、制御装置16は、サーボモータ13の駆動によって移動したキャリッジ8の停止位置をレーザ距離計23により取得し、レーザ距離計23の計測データに基づく停止位置が目標停止位置と一致しない場合は、レーザ距離計23からの計測データに基づいてキャリッジ8が目標停止位置に移動するようにサーボドライバ22に制御信号を出力する。
このように、サーボ機構のフィードバック制御による停止位置の監視に加え、レーザ距離計23においても停止位置の監視を行うので、2重の停止位置監視が可能である。そして、レーザ距離計23の計測データに基づく停止位置が目標停止位置と一致しない場合は、レーザ距離計23の計測データに基づいてキャリッジ8の位置を修正するので、精度の高い位置決めを行なうことができる。
【0028】
また、制御装置16は、上記のようにキャリッジ8の停止位置が目標停止位置と一致しない場合に、そのずれ量に基づいて位置決めデータを補正する。
このように、位置決めデータは制御装置16に記憶されているので、その補正も容易に行なうことができる。また、上記のように位置決めデータを補正するので、次回の同じ位置への位置決めの際には、再度の位置修正を行なうことなく迅速かつ正確に目標停止位置にキャリッジ8を位置決めできる。
【0029】
また、サーボドライバ22の側において何らかの原因により制御不能な状態に陥った場合でも、レーザ距離計23によりキャリッジ8を監視することにより、キャリッジ8を安全に停止させることができる。
【0030】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、エンコーダのプリセットに要する時間を大幅に短縮することができ、原点センサを配置する必要が無く、位置決めデータの記憶容量が制限されることが無く、位置決めデータを制御装置側で監視することができ、位置決めデータの補正を容易に行うことができるという優れた効果が得られる。
【0031】
なお、上述した実施形態では、スタッカクレーンのキャリッジの位置決め制御に本発明を適用したが、位置決めすべき移動体を上記の台車とし、台車の位置決め制御にも適用できる。また、その他、天井クレーンの直線運動式台車など、直線軌道を移動する移動体の位置決め制御に広く適用できる。
【0032】
上記において、本発明の実施形態について説明を行ったが、上記に開示された本発明の実施の形態は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれら発明の実施の形態に限定されない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の位置決め制御装置を適用したスタッカクレーンを示す図である。
【図2】本発明の実施形態にかかる位置決め制御装置のブロック図である。
【図3】従来のスタッカクレーンを示す図である。
【符号の説明】
【0034】
1 スタッカクレーン
2 走行ローラ
3 台車
4 走行レール
5 走行モータ
6 マスト
7 上部フレーム
8 キャリッジ
9 シーブ
11 ウインチ
12 ワイヤ
13 サーボモータ(昇降モータ)
14 フォーク
15 ガイドレール
16 制御装置
20 位置決め制御装置
21 エンコーダ
22 サーボドライバ
23 レーザ距離計
24 反射板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
直線軌道を移動する移動体を所望の位置に位置決めする位置決め制御装置において、
移動体を駆動するサーボモータと、
前記サーボモータの回転量を検出するインクリメンタル型のエンコーダと、
位置決め制御信号と前記エンコーダからの検出信号を受けて前記サーボモータを駆動制御するサーボドライバと、
前記直線軌道における前記移動体の位置を計測するレーザ距離計と、
前記移動体の位置決めデータを記憶していて前記サーボドライバに位置決め制御信号を出力する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、電源投入後、前記移動体の位置決め制御動作に先立って、前記レーザ距離計からの計測データを用いてエンコーダをプリセットする、ことを特徴とする位置決め制御装置。
【請求項2】
前記制御装置は、サーボモータの駆動によって移動した移動体の停止位置をレーザ距離計により取得し、該レーザ距離計の計測データに基づく停止位置が目標停止位置と一致しない場合は、レーザ距離計からの計測データに基づいて前記移動体が目標停止位置に移動するように前記サーボドライバに制御信号を出力する、ことを特徴とする請求項1に記載の位置決め制御装置。
【請求項3】
前記制御装置は、前記移動体の停止位置が目標停止位置と一致しない場合に、そのずれ量に基づいて位置決めデータを補正する、ことを特徴とする請求項2に記載の位置決め制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−323111(P2007−323111A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−149303(P2006−149303)
【出願日】平成18年5月30日(2006.5.30)
【出願人】(000198363)石川島運搬機械株式会社 (292)
【Fターム(参考)】