説明

基板処理装置

【課題】基板ロボットを用いることなく第1チャンバから第2チャンバに基板を搬送させることができ、かつその搬送中の基板に処理流体を用いた処理を施すことができる基板処理装置を提供すること。
【解決手段】第1チャンバ1内には、ウエハWの周縁部を支持して、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数の第1支持部材10が収容されている。第2チャンバ2内には、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数の第2支持部材20が収容されている。第1支持部材10A〜10Dおよび/または第2支持部材20A〜20Dが、ウエハWを支持しつつX方向に移動されることにより、ならびに第1支持部材10A〜10Dおよび第2支持部材20A〜20Dが開閉されることにより、4つの第1支持部材10A〜10Dから4つの第2支持部材20A〜20DにウエハWが受け渡される。搬送中のウエハWに対して処理部3による処理が施される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板に処理流体を用いた処理を施すための基板処理装置に関する。処理の対象となる基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用基板、FED(Field Emission Display)用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などの基板が含まれる。
【背景技術】
【0002】
基板を一枚ずつ処理する枚葉型の基板処理装置は、たとえば、基板を水平姿勢で保持して回転させるスピンチャックと、スピンチャックに保持された基板に対して処理液(薬液またはリンス液)を供給する処理液ノズルとを備えている。このような基板処理装置を用いた基板処理工程は、たとえば、薬液処理工程、リンス工程および乾燥工程を含む。薬液処理工程では、スピンチャックに保持された基板に薬液が供給される。この薬液は、回転する基板上で遠心力を受けて基板表面の全域に広がる。リンス処理工程では、スピンチャックに保持された基板にリンス液が供給される。このリンス液は回転する基板上で遠心力を受けて基板表面の全域に広がる。これにより、基板表面の薬液がリンス液に置換される。乾燥工程では、スピンチャックが高速回転されることにより、回転する基板表面のリンス液が遠心力によって振り切られる。
【0003】
スピンチャックとして、複数のチャックピンで基板を挟持するメカニカルチャックが知られている。メカニカルチャックは、基板の周端面にチャックピンが点接触する構成である。チャックピンは、基板の回転による遠心力を、基板の周端面とチャックピンとの接触点で受ける構成であるので、その接触点に大きな応力が集中する。そのため、基板の高速回転に耐えることができるような強度を有する素材がチャックピンの材料として用いられている。そのため、チャックピンがコスト高となる難点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−6618号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本願発明者らは、基板を高速回転させることなく、基板に対して処理液(処理流体)を用いた処理を施すことを検討している。そして、基板処理装置が複数のチャンバ(第1チャンバおよび第2チャンバ)を含む構成である場合、第1チャンバから第2チャンバに搬送中の基板に対して処理液を用いた処理を施すことを検討している。第1チャンバから第2チャンバへの基板の搬送は、たとえば搬送ロボットを用いて行われる。搬送ロボットは、アームと、アームの先端に取り付けられたハンドとを備えている。基板は、ハンドに保持された状態で搬送される。
【0006】
しかしながら、ハンドで基板を保持した状態で処理液供給ノズルから基板に処理液を供給しようとする場合、処理液供給ノズルとハンドとの干渉を避ける必要があるため、基板に処理液供給ノズルを近接して配置することが困難であり、基板面内における処理液の供給および温度にばらつきが生じ、均一に処理ができないおそれがある。そのため、複数のチャンバ間における基板の搬送を、搬送ロボットを用いることなく行うことが望まれている。
【0007】
そこで、この発明の目的は、搬送ロボットを用いることなく第1チャンバから第2チャンバに基板を搬送させることができ、かつその搬送中の基板に処理流体を用いた処理を施すことができる基板処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、基板(W)の周縁部(4,5,6)を支持するための複数の第1支持部材(10;310)を収容し、前記複数の第1支持部材に支持された基板に対して所定の処理を施す第1チャンバ(1;101)と、前記第1支持部材を、前記基板の表面に沿う基板移動方向(X方向)に移動させる第1移動手段(55,57)と、前記第1支持部材を、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉する第1開閉手段(55,56,57,58)と、所定の基板受渡路(7)を介して前記第1チャンバと隣り合わせに配置されて、基板の周縁部を支持するための複数の第2支持部材(20;320)を収容し、前記複数の第2支持部材に支持された基板に対して所定の処理を施す第2チャンバ(2;102)と、前記基板移動方向に前記第2支持部材を移動させる第2移動手段(65,67)と、前記第2支持部材を、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉する第2開閉手段(65,66,67,68)と、前記第1支持部材に支持された基板が前記基板受渡路を通って前記第2支持部材に受け渡されるように、前記第1移動手段、前記第2移動手段、前記第1開閉手段および前記第2開閉手段を制御する制御手段(70;120)と、前記基板受渡路を通過中の前記基板に対して処理流体を用いた処理を施す処理部(3;103,104,105;403;503)とを含む、基板処理装置(100;200;300;400;500)である。
【0009】
なお、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素等を表すが、特許請求の範囲を実施形態に限定する趣旨ではない。以下、この項において同じ。
この構成によれば、第1支持部材が、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉される。また、この第1支持部材は、基板移動方向に移動される。
【0010】
また、複数の第2支持部材が、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉される。また、この第2支持部材は、基板移動方向に移動される。
そして、第1支持部材および/または第2支持部材がそれぞれ基板を支持しつつ基板移動方向に移動する動作と、第1支持部材および第2支持部材がそれぞれ当接状態と退避状態との間で開閉する動作との組合わせにより、複数の第1支持部材から複数の第2支持部材に基板が受け渡される。
【0011】
この基板の受渡しでは、第1チャンバと第2チャンバとの間に設けられた基板受渡路を基板が通過する。そして、基板受渡路を通過中の基板に対し、処理部によって、処理流体を用いた処理が施される。そのため、基板ロボットを別に用いることなく、第1チャンバから第2チャンバに基板を搬送することができる。そして、搬送されている基板に処理流体を用いた処理を施すことができる。
【0012】
請求項2記載の発明は、前記複数の第1支持部材は、それぞれ複数の第1支持部材からなる第1組(10A,10B)と第2組(10C,10D)とを含み、前記複数の第2支持部材は、それぞれ複数の第2支持部材からなる第3組(20A,20B)と第4組(20C,20D)とを含み、前記第1移動手段が、前記第1組の第1支持部材と、前記第2組の第1支持部材とを独立して前記基板移動方向に移動させるものであり、前記第1開閉手段が、前記第1組の第1支持部材と、前記第2組の第1支持部材とを独立して開閉させるものであり、前記制御手段が、前記第1組の第1支持部材と前記第2組の第1支持部材とで基板を支持させつつ前記第1および第2組の第1支持部材を移動させる工程、前記第1組の第1支持部材、前記第2組の第1支持部材および前記第3組の第2支持部材で基板を支持させた後、前記第2組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる工程、前記第1組の第1支持部材と前記第3組の第2支持部材とで基板を支持させつつ前記第1の第1支持部材および第3組の第2支持部材を移動させる工程、ならびに前記第1組の第1支持部材、前記第3組の第2支持部材および前記第4組の第2支持部材で基板を支持させた後、前記第1組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる工程を実行する、請求項1記載の基板処理装置である。
【0013】
この構成によれば、第1組の第1支持部材と第2組の第1支持部材とで基板を支持させつつ、第1および第2組の第1支持部材を移動させる。これにより、基板を基板移動方向に移動させることができる。
次いで、第2組の第1支持部材を基板の周縁部に当接させ、第1組の第1支持部材、第2組の第1支持部材および第3組の第2支持部材で基板を支持させた後、第2組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる。そのため、第1組の第1支持部材と第3組の第2支持部材とで基板が支持されるようになる。
【0014】
次いで、第1組の第1支持部材と第3組の第2支持部材とで基板を支持させつつ第1組の第1支持部材および第3組の第2支持部材を移動させる。これにより、基板を基板移動方向に移動させることができる。
次いで、第4組の第2支持部材を基板の周縁部に当接させ、第1組の第1支持部材、第3組の第2支持部材および第4組の第2支持部材で基板を支持させた後、第1組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる。これにより、基板が複数の第2支持部材に受け渡される。
【0015】
それゆえ、第1支持部材から第2支持部材への受渡しを、比較的簡単な構成で実現することができる。
請求項3記載の発明は、前記処理部が、前記基板移動方向に直交する方向に沿って直線状に開口し、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出するスリット吐出口(33,35;1033,1034,1043,1044,1053,1054;4033;5033)を含む、請求項1または2記載の基板処理装置である。
【0016】
この構成によれば、スリット吐出口から吐出された処理流体が、基板受渡路を通過中の基板の主面に供給される。この基板の主面における処理流体の供給位置は、基板移動方向に直交する方向に延びる直線状である。そのため、基板移動方向に移動する基板が、直線状に吐出される処理流体によって走査される。これにより、基板の広範囲に、処理流体による処理を施すことができる。
【0017】
請求項4記載の発明は、前記処理部が、前記基板受渡路を挟んで設けられた第1処理部(31,1031,1041,1051;4031;5031)および第2処理部(32,1032,1042,1052)を含み、前記第1処理部が、前記基板の一方の主面に対向するように配置され、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出する吐出口(33,1033,1043,1053;4033;5033)を有し、前記第2処理部が、前記基板の他方の主面に対向するように配置され、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出する吐出口(34,1034,1044,1054)を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置である。
【0018】
この構成によれば、基板受渡路を通過中の基板の一方の主面に、第1処理部の吐出口からの処理流体が吐出され、また、基板の他方の主面に、第2処理部の吐出口からの処理流体が吐出される。これにより、基板の両方の主面に対して、基板受渡路を通過中に、処理流体による処理を施すことができる。
請求項5記載の発明は、前記処理部は、前記基板受渡路に沿って並べられた複数の吐出口(1033,1043,1053,1034,1044,1054)を有しており、前記複数の吐出口は、それぞれ、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて、互いに異なる種類の処理流体を吐出する、請求項1〜4のいずれか一項記載の基板処理装置である。
【0019】
この構成によれば、基板受渡路に沿って並べられた複数の吐出口から吐出された複数種類の処理流体が、基板受渡路を通過中の基板の主面に供給される。たとえば、基板の主面上における前記複数の処理流体の供給位置は、基板移動方向に沿って間隔を開けて設定される。この場合、基板の移動に伴って、基板の各部は、各種類の処理流体によって順次走査される。そのため、基板の各部において、複数の処理流体が所定の順序で供給される。これにより、種類種の複数の処理流体を用いた一連の処理を、順に行わせることができる。
【0020】
請求項6に記載のように、前記第1支持部材が、基板を鉛直方向に沿う姿勢に支持する第1鉛直姿勢支持部材を含み、前記第2支持部材が、基板を鉛直方向に沿う姿勢に支持する第2鉛直姿勢支持部材を含むものであってもよい。
請求項7に記載のように、前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板に対して処理流体を用いた処理を施すものであってもよい。
【0021】
また、請求項8に記載のように、前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板に関連して所定の計測処理を施すものであってもよい。
この場合、前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板の表面(一方の主面)に付着する異物(パーティクル)の状態(大きさおよび/または量(個数))を計測するための処理を施すものであってもよい。この場合、処理部が処理流体を用いて基板に洗浄処理を施すものであれば、第1チャンバでは、その洗浄前に係る基板の表面に付着する異物の状態を計測し、また、第2チャンバでは、その洗浄後に係る基板の表面に付着する異物の状態を計測することもできる。これにより、洗浄処理の前後における異物の状態を比較して、洗浄処理の効果を確認することができる。
【0022】
また、前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板の厚み(基板自体の厚みまたは基板の表面に形成された薄膜の厚み)を計測するための処理を施すものであってもよい。この場合、処理部がエッチング液を用いて基板にエッチング処理を施すものであれば、第1チャンバでは、そのエッチング処理前に係る基板の厚みを計測し、また、第2チャンバでは、そのエッチング処理後に係る基板の厚みを計測することもできる。これにより、エッチング処理の前後における基板の厚みを比較して、エッチング処理の効果を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の第1実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。
【図2】図1に示す処理部の構成を図解的に示す図である。
【図3】図1に示す第1支持部材の構成を説明する側面図である。
【図4】図1に示す第1支持部材を駆動させるための機構を図解的に示す平面図である。
【図5】図1に示す第2支持部材を駆動させるための機構を図解的に示す平面図である。
【図6】図1に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】図1に示す基板処理装置における処理の一例を示す工程図である。
【図8A】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その1)。
【図8B】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その2)。
【図8C】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その3)。
【図8D】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その4)。
【図8E】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その5)。
【図8F】第1支持部材から第2支持部材への基板受渡し動作を説明するための横断面図である(その6)。
【図9】本発明の第2実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。
【図10】図9に示す基板処理装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図11】図9に示す基板処理装置における処理の一例を示す工程図である。
【図12】本発明の第3実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。
【図13】本発明の第4実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係る基板処理装置の構成を図解的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態(第1実施形態)に係る基板処理装置100の構成を模式的に示す断面図である。
基板処理装置100は、基板の一例としての半導体ウエハW(以下、単に「ウエハW」という。)に対して処理流体(薬液、DIW(deionized water:脱イオン化された純水)および乾燥ガスなど)を用いた洗浄処理(たとえば、パーティクル除去処理)を施すための枚葉型の装置である。基板処理装置100は、側壁1Aにより取り囲まれた第1チャンバ1と、この第1チャンバ1に対して所定のX方向(後述する)側に隣り合わせに配置され、側壁2Aにより取り囲まれた第2チャンバ2と、第1チャンバ1と第2チャンバ2との間に設けられた処理部3とを備えている。第1チャンバ1では、ウエハWに対して薬液を用いた薬液処理が施される。処理部3では、第1チャンバ1における薬液処理によってウエハWに付着した薬液を、DIWによって洗い流すリンス処理が施される。第2チャンバ2では、リンス処理後のウエハWに対して乾燥ガスを用いた乾燥処理が施される。
【0025】
第1チャンバ1内には、ウエハWの周縁部を支持して、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第1支持部材10(図1では、第1支持部材10を3つのみ図示)と、複数の第1支持部材10に支持されるウエハWの上面に薬液を供給するための第1スリットノズル11とが収容されている。
なお、ウエハWの周縁部とは、ウエハWの表面の周縁領域4(図3参照)、ウエハWの裏面の周縁領域5(図3参照)および周端面6(図3参照)を含む部分をいう。また、周縁領域4,5とは、たとえば、ウエハWの周端縁から幅1〜4mmの環状領域をいう。
【0026】
第1スリットノズル11には、複数の第1支持部材10に支持されるウエハWの上面に対向し、所定の一方向(たとえば、図1に示す紙面に直交する方向)に沿う直線状に開口する第1吐出口12が形成されている。第1吐出口12の長手方向の長さは、ウエハWの直径よりも大きく設定されている。第1スリットノズル11には、第1吐出口12に連通する薬液供給管13が接続されている。薬液供給管13には、薬液供給源からの薬液が供給されるようになっており、その途中部には、第1スリットノズル11への薬液の供給および供給停止を切り換えるための薬液バルブ14が介装されている。薬液バルブ14が開かれると、第1吐出口12は、その長手方向に沿うカーテン状(帯状)に薬液を吐出する。
【0027】
第1スリットノズル11は、保持レール(図示しない)によって、第1吐出口12に直交する水平方向に沿って(ウエハWの表面に沿って)往復移動可能に保持されている。すなわち、第1スリットノズル11には、第1ノズル移動機構15が結合されている。この第1ノズル移動機構15の駆動力によって、第1スリットノズル11を、第1吐出口12に直交する水平方向に沿って往復移動させることができるようになっている。
【0028】
第1チャンバ1の側壁1Aにおける第2チャンバ2と対向する部分には、搬入および搬出するための第1開口16が形成されている。第1開口16に関連して、第1チャンバ1には、第1開口16を開閉するための第1シャッタ17が設けられている。
ウエハWに対して処理を施す際は、ウエハWは所定の処理位置(図1に示すウエハWの位置)に配置される。第1支持部材10には、X方向駆動機構55,57(後述する。図4参照)が結合されている。このX方向駆動機構55,57の駆動力により、ウエハWは、処理位置から所定の基板移動方向(以下、「X方向」という)に移動される。
【0029】
第2チャンバ2内には、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第2支持部材20(図1では、第2支持部材20を3つのみ図示)と、複数の第2支持部材20に支持されるウエハWの上面に乾燥ガスを供給するための第2スリットノズル21とが収容されている。
第2スリットノズル21には、複数の第2支持部材20に支持されるウエハWの上面に対向し、所定の一方向(たとえば、図1に示す紙面に直交する方向)に沿う直線状に開口する第2吐出口22が形成されている。第2吐出口22の長手方向の長さは、ウエハWの直径よりも大きく設定されている。第2スリットノズル21には、第2吐出口22に連通する乾燥ガス供給管23が接続されている。乾燥ガス供給管23には、乾燥ガス供給源からの乾燥ガスが供給されるようになっており、その途中部には、第2スリットノズル21への乾燥ガスの供給および供給停止を切り換えるための乾燥ガスバルブ24が介装されている。乾燥ガスバルブ24が開かれると、第2吐出口22は、その長手方向に沿うカーテン状(帯状)に乾燥ガスを吐出する。
【0030】
第2スリットノズル21は、保持レール(図示しない)によって、第2吐出口22に直交する水平方向に沿って(ウエハWの表面に沿って)往復移動可能に保持されている。すなわち、第2スリットノズル21には、第2ノズル移動機構25が結合されている。この第2ノズル移動機構25の駆動力によって、第2スリットノズル21を、第2吐出口22に直交する水平方向に沿って往復移動させることができるようになっている。
【0031】
第2チャンバ2の側壁2Aにおける第1チャンバ1と対向する部分には、搬入および搬出するための第2開口26が形成されている。第2開口26に関連して、第2チャンバ2には、第2開口26を開閉するための第2シャッタ27が設けられている。
ウエハWに対して処理を施す際は、ウエハWは所定の処理位置(図1に示すウエハWの位置)に配置される。第2支持部材20には、X方向移動部材65,67(後述する。図5参照)が結合されている。このX方向駆動機構65,67の駆動力により、ウエハWは処理位置までX方向に移動される。
【0032】
複数の第1支持部材10と複数の第2支持部材20との間で、基板受渡路7を介してウエハWを受け渡すことができる。ウエハWの受渡しは、ウエハWを水平姿勢に保ちながら行われる。基板受渡路7は、X方向に沿う水平方向に沿って延びており、第1チャンバ1と第2チャンバ2との間、具体的には第1チャンバ1の第1開口16と第2チャンバ2の第2開口26との間に形成されている。基板受渡路7のX方向の長さはウエハWの直径の1/2程度である。
【0033】
図2は、処理部3の構成を図解的に示す図である。
処理部3は、基板受渡路7を通過中のウエハWの上面(表面)に対してリンス処理を施すための第1処理部31と、基板受渡路7を通過中のウエハWの下面(裏面)に対してリンス処理を施すための第2処理部32とを備えている。第1処理部31および第2処理部32は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0034】
第1処理部31は、基板受渡路7の上方に配置されている。この第1処理部31は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向(X方向に直交する水平方向の一方)に沿う直線状に開口する第1スリット吐出口33を有している。第1処理部31は、Y方向に長い直方体状の外形を有した第1本体34を備えている。第1本体34は、水平な下面を有している。第1スリット吐出口33は、第1本体34の下面に形成されている。第1スリット吐出口33の長手方向(Y方向)の長さは、ウエハWの直径よりも大きく設定されている。
【0035】
第2処理部32は、基板受渡路7の下方に配置されている。この第2処理部32は、第1本体34の下面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第2スリット吐出口35を有している。そのため、第2スリット吐出口35は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの下面に対向する。第2処理部32は、Y方向に長い直方体状の外形を有した第2本体36を備えている。第2本体36は、水平な上面を有している。第2スリット吐出口35は、第2本体36の上面に形成されている。第2スリット吐出口35の長手方向(Y方向)の長さは、ウエハWの直径よりも大きく設定されている。
【0036】
第1処理部31の下面(第1スリット吐出口33)と第2処理部32の上面(第2スリット吐出口35)との間の間隔は、たとえば3mm程度に設定されている。そして、基板受渡路7を通過中のウエハWの上面と第1処理部31の下面(第1スリット吐出口33)との間の間隔は、たとえば1mm程度に設定されている。また、基板受渡路7を通過中のウエハWの下面と第2処理部32の上面(第2スリット吐出口35)との間の間隔は、たとえば1mm程度に設定されている。
【0037】
第1処理部31には、第1スリット吐出口33に連通する第1DIW供給管37が接続されている。第2処理部32には、第2スリット吐出口35に連通する第2DIW供給管38が接続されている。第1DIW供給管37および第2DIW供給管38には、DIWバルブ39を介して、DIW供給源からのDIWが供給されるようになっている。ウエハWが基板受渡路7を通過中にDIWバルブ39が開かれると、第1スリット吐出口33からY方向に沿うカーテン状(帯状)のDIWが下方に向けて吐出される。ウエハWの上面(表面)に、Y方向に沿うDIWの直線状の供給位置が設定される。
【0038】
また、第2スリット吐出口35からY方向に沿うカーテン状(帯状)のDIWが上方に向けて吐出され、ウエハWの下面(裏面)にY方向に沿う直線状のDIWの供給位置が設定される。
図3は、第1支持部材10の構成を説明する側面図である。
複数の第1支持部材10は、互いに共通な構成を備えている。各第1支持部材10は、ベース44と、ベース44上に配置された支持部40とを備えている。
【0039】
支持部40は、たとえば、PCTFE(Poly Chloro Tri Furuoro Ethylene)などの材料を用いて形成されている。この支持部40は、ウエハWの上面(表面)の周縁領域4および周端面6と当接可能な第1部分41と、ウエハWの周端面6と当接可能な第2部分42と、ウエハWの下面(裏面)の周縁領域5および周端面6と当接可能な第3部分43とを上下方向(Z方向に沿う方向)に一体的に備え、略鼓状に形成されている。
【0040】
第1部分41は、下方に向かうに従って狭まる円錐台状をなしている。第1部分41の側面は、その中心軸線に対してたとえば45°の傾斜角度を有して、下方ほどその中心軸線に近づくように傾斜している。この第1部分41において、側面がウエハWの表面の周縁領域4および周端面6に当接可能である。
第2部分42は、鉛直軸線からなる中心軸線を有する円柱状をなしている。第2部分42の周面は、上端縁が第1部分41の側面の下端縁に連続している。この第2部分42の側面がウエハWの周端面6に当接可能である。
【0041】
第3部分43は、下方に向かうに従って広がる円錐台状をなしている。第3部分43の側面は、その中心軸線に対してたとえば45°の傾斜角度を有して、上方ほどその中心軸線に近づくように傾斜している。第3部分43の側面は、上端縁が第2部分42の周面の下端縁に連続している。この第3部分43において、側面がウエハWの裏面の周縁領域5および周端面6に当接可能である。
【0042】
ベース44は、所定高さを有する角柱によって構成されている。このベース44は、支持部40の第3部分43の下面に固定されており、支持部40を下方から支持している。各第1支持部材10のべース44には、第1スライド部材53または第2スライド部材54に軸支されたロッド19A,19B,19C,19Dが連結されている。
ウエハWの支持状態では、第1部分41の側面、第2部分42の周面および第3部分43の側面のいずれかが、ウエハWの周縁部に当接している(図3に示す状態では、第2部分42の周面がウエハWの周端面6に当接している)。
【0043】
第2支持部材20は、第1支持部材10と共通の構成である。そのため、第2支持部材10の各部の説明は省略する。第2支持部材10のべース44には、第3スライド部材63または第4スライド部材64に軸支されたロッド29A,29B,29C,29Dが連結されている。
図4は、第1支持部材10を駆動させるための機構を図解的に示す平面図である。以下、複数の第1支持部材10として、2つの第1支持部材からなる第1組の第1支持部材10A,10Bと、2つの第1支持部材からなる第2組の第1支持部材10C,10Dとが設けられている場合を例に挙げて説明する。また、第1支持部材10A,10B,10C,10Dを総称するときは第1支持部材10という。
【0044】
第1チャンバ1内には、X方向に沿って延びる2本のレール(第1レール51,第2レール52)が配設されている。この2本のレール51,52は、ほぼ同じ高さ位置で、かつ互いに近接して配置されている。第1レール51には、第1スライド部材53が、X方向に沿って移動可能に取り付けられている。第1スライド部材53は、第1組の第1支持部材10A,10Bを支持している。第2レール52には、第2スライド部材54が、X方向に沿って移動可能に取り付けられている。第2スライド部材54は、第2組の第2支持部材10C,10Dを支持している。第1組の第1支持部材10A,10Bを支持する/駆動させるための構成を、図4に実線で示し、第2組の第1支持部材10C,10Dを支持する/駆動させるための構成を、図4に太線で示す。
【0045】
第1スライド部材53は、Y方向に長尺な筒状のハウジングを備えている。この第1スライド部材53には、第1スライド部材53をX方向に沿って移動させるためのモータ等の第1X方向駆動機構55が結合されている。
第1スライド部材53のハウジング内には、第1支持部材10Aのロッド19Aおよび第1支持部材10Bのロッド19Bが挿入されている。第1スライド部材53のハウジングの一端部(図4で示す上端部)には、第1支持部材10Aのロッド19Aがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。第1スライド部材53のハウジングの他端部(図4で示す下端部)には、第1支持部材10Bのロッド19Bがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。
【0046】
第1スライド部材53のハウジング内には、第1シリンダ56が収容されている(なお、図4では、図示の関係上、第1シリンダ56をハウジング外に示している)。第1シリンダ56は、シリンダ本体(図示しない)と、このシリンダ本体に対して進出/没入可能なシリンダロッド(図示しない)とを備えている。第1シリンダ56のシリンダロッドは、それぞれ、リンク機構(図示しない)を介して第1支持部材10Aのロッド19Aおよび第1支持部材10Bのロッド19Bの双方に接続されている。
【0047】
そして、第1シリンダ56のシリンダロッドがシリンダ本体に対して進出すると、これに伴って、第1支持部材10Aのロッド19Aおよび第1支持部材10Bのロッド19Bが、それぞれ第1スライド部材53のハウジングに対して進出し、第1組の第1支持部材10A,10Bは、互いに離反する方向(Y方向)に移動する。
また、第1シリンダ56のシリンダロッドがシリンダ本体に対して没入すると、これに伴って、第1支持部材10Aのロッド19Aおよび第1支持部材10Bのロッド19Bが、それぞれ第1スライド部材53のハウジングに対して没入し、第1組の第1支持部材10A,10Bは、互いに接近する方向(Y方向)に移動する。
【0048】
第1組の第1支持部材10A,10Bは、第1X方向駆動機構55の駆動により、X方向に沿って一括して移動される。また、第1組の第1支持部材10A,10Bは、第1シリンダ56の駆動により、互いに接近する方向/互いに離反する方向にY方向に沿って一括して移動される。
そして、第1X方向駆動機構55および/または第1シリンダ56の駆動により、第1組の第1支持部材10A,10Bを、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉することができる。
【0049】
第2スライド部材54は、Y方向に長尺な筒状のハウジングを備えている。この第2スライド部材54には、第2スライド部材54をX方向に沿って移動させるためのモータ等の第2X方向駆動機構57が結合されている。
第2スライド部材54のハウジング内には、第1支持部材10Cのロッド19Cおよび第1支持部材10Dのロッド19Dが挿入されている。第2スライド部材54のハウジングの一端部(図4で示す上端部)には、第1支持部材10Cのロッド19Cがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。第2スライド部材54のハウジングの他端部(図4で示す下端部)には、第1支持部材10Dのロッド19Dがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。
【0050】
第2スライド部材54のハウジング内には、第2シリンダ58が収容されている(なお、図4では、図示の関係上、第2シリンダ58をハウジング外に示している)。第2シリンダ58は、シリンダ本体(図示しない)と、このシリンダ本体に対して進出/没入可能なシリンダロッド(図示しない)とを備えている。第2シリンダ58のシリンダロッドは、それぞれ、リンク機構(図示しない)を介して第1支持部材10Cのロッド19Cおよび第1支持部材10Dのロッド19Dの双方に接続されている。
【0051】
そして、第2シリンダ58のシリンダロッドがシリンダ本体に対して進出すると、これに伴って、第1支持部材10Cのロッド19Cおよび第1支持部材10Dのロッド19Dが、それぞれ第2スライド部材54のハウジングに対して進出し、第2組の第1支持部材10C,10Dは、互いに離反する方向(Y方向)に移動する。
また、第2シリンダ58のシリンダロッドがシリンダ本体に対して没入すると、これに伴って、第1支持部材10Cのロッド19Cおよび第1支持部材10Dのロッド19Dが、それぞれ第2スライド部材54のハウジングに対して没入し、第2組の第1支持部材10C,10Dは、互いに接近する方向(Y方向)に移動する。
【0052】
第2組の第1支持部材10C,10Dは、第2X方向駆動機構57の駆動により、X方向に沿って一括して移動され、また、第2組の第1支持部材10C,10Dは、第2シリンダ58の駆動により、互いに接近する方向/互いに離反する方向にY方向に沿って一括して移動される。
そして、第2X方向駆動機構57および/または第2シリンダ58の駆動により、第2組の第1支持部材10C,10Dを、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉することができる。
【0053】
これにより、第1組の第1支持部材10A,10Bと第2組の第1支持部材10C,10Dとを独立して、X方向に沿って移動させることができ、また、第1組の第1支持部材10A,10Bと第2組の第1支持部材10C,10Dとを独立して開閉させることができる。
図5は、第2支持部材20を駆動させるための機構を図解的に示す平面図である。以下、複数の第2支持部材20として、2つの第2支持部材からなる第3組の第2支持部材20A,20Bと、2つの第2支持部材からなる第2組の第2支持部材20C,20Dとが設けられている場合を例に挙げて説明する。また、第2支持部材20A,20B,20C,20Dを総称するときは第2支持部材20という。
【0054】
第2チャンバ2内には、X方向に沿って延びる2本のレール(第3レール61,第4レール62)が配設されている。この2本のレール61,62は、ほぼ同じ高さ位置で、かつ互いに近接して配置されている。第3レール61には、第3スライド部材63が、X方向に沿って移動可能に取り付けられている。第3スライド部材63は、第3組の第2支持部材20A,20Bを支持している。第4レール62には、第4スライド部材64が、X方向に沿って移動可能に取り付けられている。第4スライド部材64は、第4組の第2支持部材20C,20Dを支持している。第3組の第2支持部材20A,20Bを支持する/駆動させるための構成を、図5に実線で示し、第4組の第2支持部材20C,20Dを支持する/駆動させるための構成を、図5に太線で示す。
【0055】
第3スライド部材63は、Y方向に長尺な筒状のハウジングを備えている。この第3スライド部材63には、第3スライド部材63をX方向に沿って移動させるためのモータ等の第3X方向駆動機構65が結合されている。
第3スライド部材63のハウジング内には、第2支持部材20Aのロッド29Aおよび第2支持部材20Bのロッド29Bが挿入されている。第3スライド部材63のハウジングの一端部(図5で示す上端部)には、第2支持部材20Aのロッド29Aがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。第3スライド部材63のハウジングの他端部(図5で示す下端部)には、第2支持部材20Bのロッド29Bがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。
【0056】
第3スライド部材63のハウジング内には、第3シリンダ66が収容されている(なお、図5では、図示の関係上、第3シリンダ66をハウジング外に示している)。第3シリンダ66は、シリンダ本体(図示しない)と、このシリンダ本体に対して進出/没入可能なシリンダロッド(図示しない)とを備えている。第3シリンダ66のシリンダロッドは、それぞれ、リンク機構(図示しない)を介して第2支持部材20Aのロッド29Aおよび第2支持部材20Bのロッド29Bの双方に接続されている。
【0057】
そして、第3シリンダ66のシリンダロッドがシリンダ本体に対して進出すると、これに伴って、第2支持部材20Aのロッド29Aおよび第2支持部材20Bのロッド29Bが、それぞれ第3スライド部材63のハウジングに対して進出し、第3組の第2支持部材20A,20Bは、互いに離反する方向(Y方向)に移動する。
また、第3シリンダ66のシリンダロッドがシリンダ本体に対して没入すると、これに伴って、第2支持部材20Aのロッド29Aおよび第2支持部材20Bのロッド29Bが、それぞれ第3スライド部材63のハウジングに対して没入し、第3組の第2支持部材20A,20Bは、互いに接近する方向(Y方向)に移動する。
【0058】
第3組の第2支持部材20A,20Bは、第3X方向駆動機構65の駆動により、X方向に沿って一括して移動され、また、第3組の第2支持部材20A,20Bは、第3シリンダ66の駆動により、互いに接近する方向/互いに離反する方向にY方向に沿って一括して移動される。
そして、第3X方向駆動機構65および/または第3シリンダ66の駆動により、第3組の第2支持部材20A,20Bを、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉することができる。
【0059】
第4スライド部材64は、Y方向に長尺な筒状のハウジングを備えている。この第4スライド部材64には、第4スライド部材64をX方向に沿って移動させるためのモータ等の第4X方向駆動機構67が結合されている。
第4スライド部材64のハウジング内には、第2支持部材20Cのロッド29Cおよび第2支持部材20Dのロッド29Dが挿入されている。第4スライド部材64のハウジングの一端部(図5で示す上端部)には、第2支持部材20Cのロッド29Cがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。第4スライド部材64のハウジングの他端部(図5で示す下端部)には、第2支持部材20Dのロッド29Dがハウジングに対してY方向に進出/没入可能に設けられている。
【0060】
第4スライド部材64のハウジング内には、第4シリンダ68が収容されている(なお、図5では、図示の関係上、第4シリンダ68をハウジング外に示している)。第4シリンダ68は、シリンダ本体(図示しない)と、このシリンダ本体に対して進出/没入可能なシリンダロッド(図示しない)とを備えている。第4シリンダ68のシリンダロッドは、それぞれ、リンク機構(図示しない)を介して第2支持部材20Cのロッド29Cおよび第2支持部材20Dのロッド29Dの双方に接続されている。
【0061】
そして、第4シリンダ68のシリンダロッドがシリンダ本体に対して進出すると、これに伴って、第2支持部材20Cのロッド29Cおよび第2支持部材20Dのロッド29Dが、それぞれ第4スライド部材64のハウジングに対して進出し、第4組の第2支持部材20C,20Dは、互いに離反する方向(Y方向)に移動する。
また、第4シリンダ68のシリンダロッドがシリンダ本体に対して没入すると、これに伴って、第2支持部材20Cのロッド29Cおよび第2支持部材20Dのロッド29Dが、それぞれ第4スライド部材64のハウジングに対して没入し、第4組の第2支持部材20C,20Dは、互いに接近する方向(Y方向)に移動する。
【0062】
第4組の第2支持部20C,20Dは、第4X方向駆動機構67の駆動により、X方向に沿って一括して移動され、また、第4シリンダ68の駆動により、互いに接近する方向/互いに離反する方向にY方向に沿って一括して移動される。
そして、第4X方向駆動機構67および/または第4シリンダ68の駆動により、第4組の第2支持部材20C,20Dを、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉することができる。
【0063】
これにより、第3組の第2支持部材20A,20Bと第4組の第2支持部材20C,20Dとを独立して、X方向に沿って移動させることができ、また、第3組の第2支持部材20A,20Bと第4組の第2支持部材20C,20Dとを独立して開閉させることができる。
図6は、基板処理装置100の電気的構成を示すブロック図である。
【0064】
基板処理装置100は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置70を備えている。この制御装置70には、第1X方向駆動機構55、第2X方向駆動機構57、第1シリンダ56、第2シリンダ58、薬液バルブ14、第1ノズル移動機構15、DIWバルブ39、第3X方向駆動機構65、第4X方向駆動機構67、第3シリンダ66、第4シリンダ68、乾燥ガスバルブ24および第2ノズル移動機構25などが制御対象として接続されている。
【0065】
図7は、基板処理装置100における処理の一例を示す工程図である。
処理対象のウエハWは、搬送ロボット(図示しない)によって第1チャンバ1内に搬入され(ステップS1)、4つの第1支持部材10にウエハWの表面を上方に向けて保持される。
ウエハWが第1支持部材10に保持された後、制御装置70は、第1ノズル移動機構15を駆動して、第1スリットノズル11をウエハWの上方へと導く。第1スリットノズル11がウエハWの上方に到達すると、制御装置70は、薬液バルブ14を開き、スリット状の第1吐出口12から、第1吐出口12に直交する水平方向に幅を有するカーテン状(帯状)のプロファイルで薬液を吐出する(S2:薬液処理)。
【0066】
この薬液処理では、制御装置70は、第1ノズル移動機構15を制御して、第1スリットノズル11を、その第1吐出口12の長手方向と直交する水平方向に沿って、所定の移動範囲内で直線移動させる。これによって、第1スリットノズル11からのカーテン状(帯状)の薬液の供給位置が、ウエハWの表面上を移動し、ウエハWにおける第1吐出口12の長手方向と直交する方向の一端部から他端部に至る範囲内を往復移動する。
【0067】
薬液吐出位置の往復移動が所定回数行われると、制御装置70は、薬液バルブ14を閉じて、ウエハWの表面への薬液の供給が停止される。また、制御装置70は、第1ノズル移動機構15を制御して、第1スリットノズル11をウエハWの側方の退避位置に戻す。
薬液処理後には、ウエハWの表面に対してステップS3のリンス処理が施され、また、リンス処理の終了後は、ステップS4の乾燥処理が施される。しかし、これらリンス処理および乾燥処理は、第1チャンバ1では行われない。ステップS3のリンス処理は、第1チャンバ1と第2チャンバ2との間に設けられた基板受渡路7で行われ、ステップS4の乾燥処理は第2チャンバ2で行われる。
【0068】
この基板処理装置100では、第1チャンバ1から第2チャンバ2へのウエハWの搬送は、4つの第1支持部材10および4つの第2支持部材20を用いて行われる。つまり、4つの第1支持部材10および4つの第2支持部材20が駆動されて、4つの第1支持部材10から4つの第2支持部材20に、基板受渡路7を通してウエハWが受け渡され、このウエハWの受渡し動作によって、ウエハWがX方向に移動されつつ、第1チャンバ1から第2チャンバ2へと搬送される。そして、ステップS3のリンス処理では、基板受渡路7を通過するウエハWに対し、その上面(主面の一方面)および下面(主面の他方面)にリンス処理が施される。
【0069】
図8A〜図8Fは、第1支持部材10から第2支持部材20へのウエハWの受渡し動作を説明するための横断面図である。
図8Aに示すように、第1チャンバ1におけるウエハWの処理位置では、第1組の第1支持部材10A,10Bが、ウエハWの周縁部におけるX方向の反対方向端部付近の2箇所を支持し、第2組の第1支持部材10C,10Dが、ウエハWの周縁部におけるY方向に沿う方向の両端部付近をそれぞれ支持している。すなわち、この処理位置では、第2組の第1支持部材10C,10Dが第1組の第1支持部材10A,10Bよりも、X方向側に配置されている。
【0070】
ステップS2の薬液処理の終了後(第1スリットノズル11が退避位置に戻った後)、制御装置70は、第1支持部材10A〜10DをX方向に移動させる。制御装置70は、第1X方向駆動機構55および第2X方向駆動機構57を制御して、第1組の第1支持部材10A,10Bと第2組の第1支持部材10C,10Dとを等速でX方向に移動させる。これにより、ウエハWが第1チャンバ1の処理位置(図1および図8Aに示す位置)からX方向に移動される。
【0071】
また、4つの第2支持部材20A〜20Dは、ウエハWを受け取るために、第2チャンバ2内の第2開口26付近に位置している必要がある。そのため、制御装置70は、第3X方向駆動機構65および第4X方向駆動機構67を制御して、第3組の第2支持部材20A,20Bおよび第4組の第2支持部材20C,20Dを、第2チャンバ2における第2開口26の近傍位置まで、X方向の反対方向に移動させる。
【0072】
また、制御装置70は、DIWバルブ39を開き、第1処理部31の第1スリット吐出口33(図2参照)および第2処理部32の第2スリット吐出口35(図2参照)からDIWを吐出する。また、第1シャッタ17を駆動する駆動機構が制御されて、第1シャッタ17が開かれるとともに、第2シャッタ27を駆動する駆動機構が制御されて、第2シャッタ27が開かれる。
【0073】
そして、ウエハWにおけるX方向の端部が、第1開口16を通過し基板受渡路7を移動する。この基板受渡路7を通過中のウエハWの上面および下面に対し、第1処理部31の第1スリット吐出口33および第2処理部32の第2スリット吐出口35からDIWが吐出される。そして、ウエハWの上面(表面)には、Y方向に沿う直線状のDIWの供給位置が設定される。また、ウエハWの下面(裏面)にも、Y方向に沿う直線状のDIWの供給位置が設定される。ウエハWの移動中は、ウエハWの上面および下面におけるDIWの供給位置は、それぞれ基板移動方向であるX方向に直交してウエハWの全幅(Y方向の最大幅)に及ぶ洗浄の形態を有している。そして、ウエハWのX方向の端部が、第2開口26を通過して第2チャンバ2内に進入する。
【0074】
第1チャンバ1における薬液処理では、ウエハWの裏面にも薬液が回り込むことが考えられる。そのため、リンス処理は、ウエハWの両面に施すことが望ましい。このステップS3のリンス処理では、ウエハWの両面にDIWが供給されるので、ウエハWの裏面に付着した薬液を洗い流すこともできる。
また、ウエハWのX方向の端部が、第3組の第2支持部材20A,20Bに接近すると、図8Bに示すように、第3組の第2支持部材20A,20Bが、ウエハWの周縁部におけるX方向端部付近の2箇所に当接し、ウエハWの周縁部を支持する。
【0075】
その後、制御装置70は、第2シリンダ58を制御して、ウエハWの周縁部を支持している第2組の第1支持部材10C,10Dを互いに離反する方向に移動させる。これにより、第2組の第1支持部材10C,10DがウエハWの周縁部から退避(ウエハWから離脱)し、第1組の第1支持部材10A,10Bと第3組の第2支持部材20A,20BとによってウエハWが支持される。なお、第2組の第1支持部材10C,10Dの退避動作中は、第1組の第1支持部材10A,10Bおよび第3組の第2支持部材20A,20BのX方向の移動を継続させてもよいし、中断させてもよい。また、制御装置70は、第2X方向駆動機構57を制御して、ウエハWの周縁部から退避した第2組の第1支持部材10C,10Dを、元の位置に戻す。
【0076】
次いで、制御装置70は、第1X方向駆動機構55および第3X方向駆動機構65を制御して、第1組の第1支持部材10A,10Bと第3組の第2支持部材20A,20Bとを等速でX方向に移動させる。この状態では、図8Cに示すように、第4組の第2支持部材20C,20Dは、ウエハWの周縁部におけるY方向に沿う方向の両端部よりも、ウエハWの中心から離反する方向に位置している。
【0077】
そして、図8Dに示すように、ウエハWの周縁部を支持する第1組の第1支持部材10A,10Bが、第1チャンバ1内におけるX方向の端部付近に到達すると、制御装置70は、第4シリンダ68を制御して、第4組の第2支持部材20C,20Dを、互いに近接する方向に移動させる。これにより、第4組の第2支持部材20C,20Dが、それぞれウエハWの周縁部におけるY方向に沿う方向の両端部付近に当接し、ウエハWの周縁部を支持する(図8E参照)。
【0078】
その後、制御装置70は、第3X方向駆動機構65および第4X方向駆動機構67を制御し、第3組の第2支持部材20A,20Bおよび第4組の第2支持部材20C,20Dの移動を継続しつつ、第1X方向駆動機構55を制御して、第1組の第1支持部材10A,10Bを停止させる。これにより、図8Eに示すように、第1組の第1支持部材10A,10BがウエハWの周縁部から退避(ウエハWから離脱)し、第3組の第2支持部材20A,20Bと第4組の第2支持部材20C,20DとによってウエハWが支持される。これにより、第1支持部材10A〜10Dから第2支持部材10A〜10DにウエハWを受け渡すことができる。
【0079】
さらに、制御装置70は、第1X方向駆動機構55を制御して、ウエハWから離脱した第1組の第1支持部材10A,10Bを元の位置に戻す。
その後、制御装置70は、第3X方向駆動機構65および第4X方向駆動機構67を制御して、第3組の第2支持部材20A,20Bと第4組の第2支持部材20C,20Dとを等速でX方向に移動させる。これにより、ウエハWが第2チャンバ2に搬入される。そして、ウエハWは、第2チャンバ2の処理位置(図1および図8Fに示す位置)まで移動される。
【0080】
ウエハWが第2チャンバ2の処理位置まで移動されると、制御装置70は、DIWバルブ39を閉じて、第1スリット吐出口33(図2参照)および第2スリット吐出口35(図2参照)からのDIWの吐出を停止する。また、第1シャッタ17を駆動する駆動機構が制御されて、第1シャッタ17が閉じられるとともに、第2シャッタ27を駆動する駆動機構が制御されて、第2シャッタ27が閉じられる。
【0081】
その後、制御装置70は、第2ノズル移動機構25を駆動して、第2スリットノズル21をウエハWの上方へと導く。第2スリットノズル21がウエハWの上方に到達すると、制御装置70は、乾燥ガスバルブ24を開き、スリット状の第2吐出口22から、第2吐出口22の長手方向に直交する水平方向に幅を有するカーテン状(帯状)のプロファイルで乾燥ガスを吐出する(S4:乾燥処理)。
【0082】
この乾燥処理では、制御装置70は第2ノズル移動機構25を制御して、第2スリットノズル21が、その第2吐出口22の長手方向と直交する水平方向に沿って、所定の移動範囲内で直線移動される。これによって、第2スリットノズル21からのカーテン状(帯状)の乾燥ガスの供給位置がウエハWの表面上を移動し、ウエハWの一端部からウエハWの周縁部に至る範囲内を往復移動する。
【0083】
乾燥ガスの往復移動が所定回数行われると、制御装置70は、乾燥ガスバルブ24を閉じて、ウエハWの表面への乾燥ガスの供給が停止される。また、制御装置70は、第2ノズル移動機構25を制御して、第2スリットノズル21をウエハWの側方の退避位置に戻す。その後、搬送ロボット(図示しない)によってウエハWが第2チャンバ2から搬出される(ステップS5)。
【0084】
以上により、この実施形態によれば、4つの第1支持部材10A〜10Dが、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉される。この第1支持部材10A〜10Dは、X方向に移動される。
また、4つの第2支持部材20A〜20Dが、ウエハWの周縁部に当接する当接状態と、ウエハWの周縁部から退避する退避状態との間で開閉される。この第2支持部材20A〜20Dは、X方向に移動される。
【0085】
そして、第1支持部材10A〜10Dおよび/または第2支持部材20A〜20Dが、ウエハWを支持しつつX方向に移動されることにより、ならびに第1支持部材10A〜10Dおよび第2支持部材20A〜20Dが、当接状態と退避状態との間で開閉されることにより、4つの第1支持部材10A〜10Dから4つの第2支持部材20A〜20DにウエハWが受け渡される。
【0086】
このウエハWの受渡しでは、第1チャンバ1と第2チャンバ2との間に設けられた基板受渡路7をウエハWが通過する。そして、基板受渡路7を通過中のウエハWに対し、第1処理部31および第2処理部32によってDIWを用いた処理(リンス処理)が施される。そのため、搬送ロボットを用いることなく、第1チャンバ1から第2チャンバ2にウエハWを搬送することができる。そして、搬送されているウエハWにリンス処理を施すことができる。
【0087】
また、第1スリット吐出口33から吐出されたDIWがウエハWの上面に供給される。また、第2スリット吐出口35から吐出されたDIWがウエハWの下面に供給される。この基板のウエハWの上面および下面におけるDIWの供給位置は、それぞれ、X方向に直交する水平方向に延びる直線状である。そのため、ウエハWの受渡しの際にX方向に移動するウエハWが、直線状に吐出されるDIWによって走査される。これにより、ウエハWの全域に、リンス処理を施すことができる。
【0088】
図9は、本発明の第2実施形態に係る基板処理装置200の構成を図解的に示す断面図である。この第2実施形態において、図1〜図8に示す実施形態(第1実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この図9に示す基板処理装置200は、ウエハWに対して処理流体(薬液、DIWおよび乾燥ガスなど)を用いた洗浄処理(たとえば、異物除去処理)を施すとともに、その洗浄処理の効果を確認するための計測処理を行う枚葉型の装置である。この基板処理装置200が、第1実施形態に係る基板処理装置100と相違する点は、ウエハWに対して薬液処理または乾燥処理を施す第1および第2チャンバ1,2に代えて、ウエハWに対して、ウエハWの表面に付着する異物(パーティクル)の量を計測するための第1および第2チャンバ101,102を設けた点にある。また、処理部3に代えて、薬液処理部103、リンス処理部104および乾燥処理部105が設けられる。この基板処理装置200では、この薬液処理部103、リンス処理部104および乾燥処理部105を用いて、ウエハWに対して一連の洗浄処理が施される。
【0089】
この基板処理装置200では、第1チャンバ101において洗浄処理前のウエハWの表面に付着するパーティクルの量を計測し、また、第2チャンバ101において洗浄処理後のウエハWの表面に付着するパーティクルの量を計測する。これにより、洗浄処理の効果を確認することができる。
第1チャンバ101と第2チャンバ102とは、互いに隣り合わせに配置されている。第1チャンバ101と第2チャンバ102との間には、薬液処理部103、リンス処理部104および乾燥処理部105が、基板受渡路7に沿って、第1チャンバ101側からこの順で並べられている。
【0090】
第1チャンバ101内には、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第1支持部材10と、複数の第1支持部材10に支持されるウエハWの表面(上面)に付着しているパーティクルの量を計測するための第1パーティクル計測装置106とが収容されている。
第2チャンバ102内には、ウエハWをほぼ水平姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第2支持部材20と、複数の第2支持部材20に支持されるウエハWの表面(上面)に付着しているパーティクルの量を計測するための第2パーティクル計測装置107とが収容されている。
【0091】
第1および第2パーティクル計測装置106,107は、ウエハWの表面に存在する粒子状の異物であるパーティクルの大きさおよび個数を計測するための装置であり、ウエハW表面の所定領域におけるパーティクルの状態を、レーザ光の反射光に基づいて計測するものである。
パーティクル計測装置106,107として、他の種類のパーティクル計測装置(パーティクルカウンタ)を採用することもできる。この場合、ウエハWの表面の全域におけるパーティクルを検出対象とすることにより、パーティクルの位置をも計測することもできる。
【0092】
薬液処理部103は、基板受渡路7を通過中のウエハWの上面(表面)に対して薬液処理を施すための第1薬液処理部1031と、基板受渡路7を通過中のウエハWの下面(裏面)に対して薬液処理を施すための第2薬液処理部1032とを備え、図1および図2に示す処理部3と同様の構成を採用している。第1薬液処理部1031および第2薬液処理部1032は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0093】
第1薬液処理部1031は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第1スリット吐出口1033を有している。第2薬液処理部1032は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第2スリット吐出口1034を有している。第1スリット吐出口1033および第1薬液処理部1031の構成は、第1スリット吐出口33(図3参照)および第1処理部31と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。また、第2スリット吐出口1034および第2薬液処理部1032の構成は、第2スリット吐出口35(図3参照)および第2処理部32と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。
【0094】
第1薬液処理部1031および第2薬液処理部1032には、薬液バルブ113を介して薬液供給源からの薬液が供給されるようになっている。ウエハWが基板受渡路7を通過中に薬液バルブ113が開かれると、第1スリット吐出口1033からY方向に沿うカーテン状(帯状)の薬液が下方に向けて吐出され、ウエハWの上面(表面)にY方向に沿う直線状の薬液の供給位置が設定される。また、第2スリット吐出口1034からY方向に沿うカーテン状(帯状)の薬液が上方に向けて吐出され、ウエハWの下面(裏面)にY方向に沿う直線状の薬液の供給位置が設定される。
【0095】
リンス処理部104は、基板受渡路7を通過中のウエハWの上面(表面)に対してリンス処理を施すための第1リンス処理部1041と、基板受渡路7を通過中のウエハWの下面(裏面)に対してリンス処理を施すための第2リンス処理部1042とを備え、図1および図2に示す処理部3と同様の構成を採用している。第1リンス処理部1041および第2リンス処理部1042は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0096】
第1リンス処理部1041は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第1スリット吐出口1043を有している。第2リンス処理部1042は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第2スリット吐出口1044を有している。第1スリット吐出口1043および第1リンス処理部1041の構成は、第1スリット吐出口33(図3参照)および第1処理部31と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。また、第2スリット吐出口1044および第2リンス処理部1042の構成は、第2スリット吐出口35(図3参照)および第2処理部32と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。
【0097】
第1リンス処理部1041および第2リンス処理部1042には、DIWバルブ114を介してDIW供給源からのDIWが供給されるようになっている。ウエハWが基板受渡路7を通過中にDIWバルブ114が開かれると、第1スリット吐出口1043からY方向に沿うカーテン状(帯状)のDIWが下方に向けて吐出され、ウエハWの上面(表面)にY方向に沿う直線状のDIWの供給位置が設定される。また、第2スリット吐出口1044からY方向に沿うカーテン状(帯状)のDIWが上方に向けて吐出され、ウエハWの下面(裏面)にY方向に沿う直線状のDIWの供給位置が設定される。
【0098】
乾燥処理部105は、基板受渡路7を通過中のウエハWの上面(表面)に対して乾燥処理を施すための第1乾燥処理部1051と、基板受渡路7を通過中のウエハWの下面(裏面)に対して乾燥処理を施すための第2乾燥処理部1052とを備え、図1および図2に示す処理部3と同様の構成を採用している。第1乾燥処理部1051および第2乾燥処理部1052は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0099】
第1乾燥処理部1051は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第1スリット吐出口1053を有している。第2乾燥処理部1052は、基板受渡路7を受け渡されるウエハWの上面に対向し、Y方向に沿う直線状に開口する第2スリット吐出口1054を有している。第1スリット吐出口1053および第1乾燥処理部1051の構成は、第1スリット吐出口33(図3参照)および第1処理部31と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。また、第2スリット吐出口1054および第2乾燥処理部1052の構成は、第2スリット吐出口35(図3参照)および第2処理部32と共通の構成であるので、その部分の説明は省略する。
【0100】
第1乾燥処理部1051および第2乾燥処理部1052には、乾燥ガスバルブ115を介して乾燥ガス供給源からの乾燥ガスが供給されるようになっている。ウエハWが基板受渡路7を通過中に乾燥ガスバルブ115が開かれると、第1スリット吐出口1053からY方向に沿うカーテン状(帯状)の乾燥ガスが下方に向けて吐出され、ウエハWの上面(表面)にY方向に沿う直線状の乾燥ガスの供給位置が設定される。また、第2スリット吐出口1054からY方向に沿うカーテン状(帯状)の乾燥ガスが上方に向けて吐出され、ウエハWの下面(裏面)にY方向に沿う直線状の乾燥ガスの供給位置が設定される。
【0101】
図10は、基板処理装置200の電気的構成を示すブロック図である。
基板処理装置200は、マイクロコンピュータを含む構成の制御装置120を備えている。この制御装置120には、第1X方向駆動機構55、第2X方向駆動機構57、第1シリンダ56、第2シリンダ58、第1パーティクル計測装置106、薬液バルブ113、DIWバルブ114、乾燥ガスバルブ115、第3X方向駆動機構65、第4X方向駆動機構57、第3シリンダ66、第4シリンダ68および第2パーティクル計測装置107などが制御対象として接続されている。
【0102】
図11は、基板処理装置200における処理の一例を示す工程図である。
処理対象のウエハWは、搬送ロボット(図示しない)によって第1チャンバ101内に搬入され(ステップS11)、4つの第1支持部材10にウエハWの表面を上方に向けて保持される。
ウエハWが4つの第1支持部材10に保持された後、制御装置120は、第1パーティクル計測装置106を制御して、第1パーティクル計測装置106がウエハWの表面に付着しているパーティクルの大きさおよび個数を計測する。そして、計測されたパーティクルの大きさおよび個数が、第1パーティクル計測装置106の記憶部(図示しない)に記憶される。
【0103】
第1パーティクル計測装置106による計測後は、ウエハWの表面に対して、一連の洗浄処理、すなわち薬液処理、リンス処理および乾燥処理が施される。ステップS12のパーティクル計測後は、ウエハWが第1チャンバ101から第2チャンバ102へと搬送される。この基板処理装置200では、基板処理装置100と同様、4つの第1支持部材10から4つの第2支持部材20にウエハWが受け渡され(ステップS13)、このウエハWの受渡し動作によってウエハWが第1チャンバ101から第2チャンバ102へと搬送される。そして、受渡し途中のウエハWに対して一連の洗浄処理が施される。第1支持部材10から第2支持部材20へのウエハWの受渡し動作は、図8A〜図8Fの内容と共通しているので、説明を省略する。
【0104】
また、ウエハWの受渡し動作に先立って、制御装置120は、薬液バルブ113、DIWバルブ114および乾燥ガスバルブ115を開く。これにより、第1スリット吐出口1033および第2スリット吐出口1034から薬液が吐出され、第1スリット吐出口1043および第2スリット吐出口1044からDIWが吐出され、第1スリット吐出口1053および第2スリット吐出口1054から乾燥ガスが吐出される。また、第1シャッタ17を駆動する駆動機構が制御されて、第1シャッタ17が開かれるとともに、第2シャッタ27を駆動する駆動機構が制御されて、第2シャッタ27が開かれる。
【0105】
第1支持部材10から第2支持部材20へのウエハWの受渡し動作時には、ウエハWが基板受渡路7を移動する。そして、ウエハWの上面(表面)には、第1チャンバ101側から順に、Y方向に沿う直線状の薬液の供給位置、Y方向に沿う直線状のDIWの供給位置、Y方向に沿う直線状の乾燥ガスの供給位置が、それぞれ間隔を開けて形成される。
また、ウエハWの下面(裏面)にも、第1チャンバ101側から順に、Y方向に沿う直線状の薬液の供給位置、Y方向に沿う直線状のDIWの供給位置、Y方向に沿う直線状の乾燥ガスの供給位置が、それぞれ間隔を開けて形成される。直線状の薬液の供給位置と直線状のDIWの供給位置との間の間隔は、たとえば15mmの大きさに設定されており、直線状のDIWの供給位置と直線状の乾燥ガスの供給位置との間の間隔は、たとえば15mmの大きさに設定されている。
【0106】
ウエハWの移動中は、ウエハWの上面および下面における薬液の供給位置は、それぞれ基板移動方向であるX方向に直交してウエハWの全幅(X方向に直交する水平な方向の最大幅)に及ぶ洗浄の形態を有している。また、ウエハWの移動中は、ウエハWの上面および下面における薬液の供給位置は、それぞれ基板移動方向であるX方向に直交してウエハWの全幅(X方向に直交する水平な方向の最大幅)に及ぶ洗浄の形態を有している。さらに、ウエハWの移動中は、ウエハWの上面および下面における薬液の供給位置は、それぞれ基板移動方向であるX方向に直交してウエハWの全幅(X方向に直交する水平な方向の最大幅)に及ぶ乾燥の形態を有している。
【0107】
したがって、ウエハWがX方向に所定の速度で移動することにより、ウエハWの上面および下面の全域は、直線状に吐出される薬液、直線状に吐出される供給位置、および直線状に吐出される乾燥ガスによって順次走査される。これにより、ウエハWの各部において、薬液がまず供給され、その後所定の時間だけ遅れてDIWが供給され、さらに所定の時間だけ遅れて乾燥ガスが供給されることになる。これにより、一連の処理を所期の順序で行わせることができる。
【0108】
そして、ウエハWが第2チャンバ102に搬入され、ウエハWが処理位置(図9に示す位置)まで移動すると、制御装置120は、薬液バルブ113、DIWバルブ114および乾燥ガスバルブ115を閉じる。これにより、第1スリット吐出口1033および第2スリット吐出口1034からの薬液の吐出が停止され、第1スリット吐出口1043および第2スリット吐出口1044からのDIWの吐出が停止され、第1スリット吐出口1053および第2スリット吐出口1054からの乾燥ガスの吐出が停止される。また、第1シャッタ17を駆動する駆動機構が制御されて、第1シャッタ17が閉じられるとともに、第2シャッタ27を駆動する駆動機構が制御されて、第2シャッタ27が閉じられる。
【0109】
ウエハWが4つの第2支持部材20に保持された後、制御装置120は、第2パーティクル計測装置107を制御して、第2パーティクル計測装置107がウエハWの表面に付着しているパーティクルの大きさおよび個数を計測する(ステップS14)。そして、計測されたパーティクルの大きさおよび個数が、第2パーティクル計測装置107の記憶部(図示しない)に記憶される。
【0110】
第1パーティクル計測装置106による計測後は、搬送ロボット(図示しない)によってウエハWが第2チャンバ102から搬出される(ステップS15)。
図12は、本発明の第3実施形態に係る基板処理装置300の構成を図解的に示す断面図である。この第3実施形態において、図9〜図11に示す実施形態(第2実施形態)に示された各部に対応する部分には、第2実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
【0111】
この図12に示す基板処理装置300は、ウエハWに対して処理流体(薬液としてのエッチング液、DIWおよび乾燥ガスなど)を用いたエッチング処理を施すとともに、そのエッチング処理の効果を確認するための計測処理を行う枚葉型の装置である。
この基板処理装置300が、第1実施形態に係る基板処理装置100と相違する点は、第1および第2チャンバ101,102内に、パーティクル計測装置106,107に代えて、基板厚計測装置201,202を収容した点である。基板厚計測装置201,202は、ウエハWの厚みを計測するものである。この基板厚計測装置201,202では、たとえば、非接触のレーザーセンサにより検出されたウエハWの上下面の表面高さに基づいて、ウエハWの厚みが算出されるようになっている。
【0112】
また、薬液処理部103の第1スリット吐出口1033および第2スリット吐出口1034からは、薬液としてエッチング液が吐出される。エッチング液としては、たとえばふっ酸硝酸混合液やふっ酸を例示することができる。
この基板処理装置300では、第1チャンバ101においてエッチング処理前のウエハWの厚みを計測し、また、第2チャンバ101においてエッチング処理後のウエハWの厚みを計測する。これにより、エッチング処理の効果を確認することができる。
【0113】
図13は、本発明の第4実施形態に係る基板処理装置400の構成を図解的に示す断面図である。この第4実施形態において、図1〜図8に示す実施形態(第1実施形態)に示された各部に対応する部分には、第1実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この図13に示す基板処理装置400が、第1実施形態に係る基板処理装置100と相違する点は、第1チャンバ1および第2チャンバ2内で、ウエハWが鉛直姿勢に支持されることである。第1チャンバ1には、第1支持部材10に代えて、ウエハWの周縁部を支持してウエハWをほぼ鉛直姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第1支持部材310が収容されている。また、第2チャンバ2には、第2支持部材20に代えて、ウエハWの周縁部を支持してウエハWをほぼ鉛直姿勢に支持するための複数(たとえば、4つ)の第2支持部材320が収容されている。
【0114】
第1支持部材310は、図3に示す第1支持部材10を、その中心軸線がY方向に沿う姿勢に配置した構成である。この第1支持部材310は、対応するシリンダ56,58の進出/没入動作により、鉛直方向(Z方向)に沿って移動されるようになっている。
第2支持部材320は、第2支持部材20を、その中心軸線がY方向に沿う姿勢に配置した構成である。この第2支持部材320は、対応するシリンダ66,68の進出/没入動作により、鉛直方向(Z方向)に沿って移動されるようになっている。
【0115】
また、4つの第1支持部材310と4つの第2支持部材320とをX方向に移動させることにより、4つの第1支持部材310と4つの第2支持部材320との間で、基板受渡路7を介して、ウエハWを縦向きの状態(鉛直姿勢)で受け渡すことができる。基板受渡路7は、鉛直方向(Z方向に沿う方向)に沿って延びており、第1チャンバ1と第2チャンバ1との間、具体的には第1チャンバ1の第1開口16と第2チャンバ2の第2開口26との間に形成されている。
【0116】
また、この実施形態に係る処理部403が、第1実施形態の処理部3と相違する点は、基板受渡路7を縦向きの状態(鉛直姿勢)で通過中のウエハWに対して、リンス処理を施す点である。具体的には、処理部403は、基板受渡路7を通過中のウエハWの表面に対してリンス処理を施すための第1処理部4031と、基板受渡路7を通過中のウエハWの裏面に対してリンス処理を施すための第2処理部(図示しない)とを備えている。第1処理部4031および第2処理部は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0117】
この第2処理部は、第1処理部4031と基板受渡路7を挟んで反対側に配置されており、この点で図2に示す第2処理部32と共通する。そのため、第2処理部の構成は省略する。
第1処理部4031は、基板受渡路7を縦向きの状態(鉛直姿勢)で受け渡されるウエハWの表面に対向し、鉛直方向(Z方向に沿う方向)に対して、鉛直上方(Z方向)に向かうに従ってX方向と反対側に向かうように傾斜するスリット吐出口4033を有している。スリット吐出口4033の鉛直方向に対する傾斜角度は、たとえば、0°〜30°である。
【0118】
縦向きで搬送されるウエハWに対してDIWが供給されると、ウエハWの表面および/または裏面でDIWが下向きに液垂れするおそれがある。そして、液垂れしたDIWが、スリット吐出口4033から吐出されるDIWよりも先に、処理前のウエハWの表面および/または裏面に供給されると、ウエハWにリンス処理の処理ムラが生じるおそれがある。
【0119】
これに対し、本実施形態では、スリット吐出口4033が、鉛直方向に対し、鉛直上方に向かうに従って基板移動方向であるX方向と反対側に向かうように傾斜しているので、ウエハWの表面および裏面における各領域では、その鉛直方向に関連して下から順にDIWが供給される。そのため、ウエハWの各位置には、液垂れしたDIWよりも先に、スリット吐出口4033からのDIWが供給される。そのため、ウエハWに対して所期の処理を施すことができる。
【0120】
図14は、本発明の第5実施形態に係る基板処理装置500の構成を図解的に示す断面図である。この第5実施形態において、図13に示す実施形態(第4実施形態)に示された各部に対応する部分には、第4実施形態と同一の参照符号を付して示し、説明を省略する。
この図14に示す基板処理装置500が、第4実施形態の基板処理装置400と相違する点は、処理部403に代えて、乾燥処理をウエハWに施すための処理部503を設けたことにある。具体的には、処理部503は、基板受渡路7を通過中のウエハWの表面に対して乾燥処理を施すための第1処理部5031と、基板受渡路7を通過中のウエハWの裏面に対して乾燥処理を施すための第2処理部(図示しない)とを備えている。第1処理部5031および第2処理部は、基板受渡路7を挟んで配置されている。
【0121】
この第2処理部は、第1処理部5031と基板受渡路7を挟んで反対側に配置されており、この点で図2に示す第2処理部32と共通する。そのため、第2処理部の構成は省略する。
第1処理部5031は、基板受渡路7を縦向きの状態(鉛直姿勢)で受け渡されるウエハWの表面に対向し、鉛直方向(Z方向に沿う方向)に対して、鉛直上方(Z方向)に向かうに従ってX方向に向かうように傾斜するスリット吐出口5033を有している。スリット吐出口5033の鉛直方向に対する傾斜角度は、たとえば、0°〜30°である。
【0122】
スリット吐出口5033が鉛直上方に向かうに従って、基板移動方向であるX方向に向かうように傾斜しているので、ウエハWの表面および裏面における各領域では、鉛直方向に関連して上から順に乾燥ガスが供給される。また、ウエハWの表面および/または裏面に処理液がある場合、その処理液は上方から下方に向けて流れる(液垂れ)。そのため、ウエハWの表面および/または裏面の各位置で、液垂れの方向と乾燥ガスの供給方向とが同じ方向になる。そのため、乾燥ガスの供給により液垂れを抑制することができ、これにより、乾燥ムラを抑制することができる。
【0123】
以上、この発明の5つの実施形態について説明したが、この発明は、他の形態で実施することもできる。
たとえば、第4実施形態では、DIWを吐出する処理部403を例に挙げて説明したが、処理部が、処理液として薬液を吐出するものであってもよい。
また、前述の各実施形態では、処理部として2つの処理部を設ける構成を例に挙げて説明したが、ウエハWの一方の主面だけに、処理液または処理ガスを供給する構成であってもよい。
【0124】
また、第1組の第1支持部材および第2組の第1支持部材として、それぞれ3つ以上の支持部材を設ける構成であってもよく、また、第3組の第2支持部材および第4組の第2支持部材として、それぞれ3つ以上の支持部材を設ける構成であってもよい。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0125】
1 第1チャンバ
2 第2チャンバ
3 処理部
4 周縁領域(周縁部)
5 周縁領域(周縁部)
6 周端面(周縁部)
7 基板受渡路
10 第1支持部材
10A,10B 第1組の第1基板支持部材
10C,10D 第2組の第1基板支持部材
20 第2支持部材
20A,20B 第3組の第2基板支持部材
20C,20D 第4組の第2基板支持部材
31 第1処理部
32 第2処理部
33 第1スリット吐出口
35 第2スリット吐出口
55 第1X方向駆動機構(第1移動手段,第1開閉手段)
56 第1シリンダ(第1開閉手段)
57 第2X方向駆動機構(第1移動手段,第1開閉手段)
58 第2シリンダ(第1開閉手段)
65 第3X方向駆動機構(第2移動手段、第2開閉手段)
66 第3シリンダ(第1開閉手段)
67 第4X方向駆動機構(第2移動手段、第2開閉手段)
68 第4シリンダ(第1開閉手段)
70 制御装置(制御手段)
100 基板処理装置
101 第1チャンバ
102 第2チャンバ
103 薬液処理部(処理部)
104 リンス処理部(処理部)
105 乾燥処理部(処理部)
120 制御装置(制御手段)
200 基板処理装置
300 基板処理装置
310 第1支持部材
320 第2支持部材
400 基板処理装置
403 処理部
500 基板処理装置
503 処理部
1031 第1薬液処理部(第1処理部)
1032 第2薬液処理部(第2処理部)
1033 第1スリット吐出口
1034 第2スリット吐出口
1041 第1リンス処理部(第1処理部)
1042 第2リンス処理部(第2処理部)
1043 第1スリット吐出口
1044 第2スリット吐出口
1051 第1乾燥処理部(第1処理部)
1052 第2乾燥処理部(第2処理部)
1053 第1スリット吐出口
1054 第2スリット吐出口
4031 第1処理部
4033 スリット吐出口
5031 第1処理部
5033 スリット吐出口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の周縁部を支持するための複数の第1支持部材を収容し、前記複数の第1支持部材に支持された基板に対して所定の処理を施す第1チャンバと、
前記第1支持部材を前記基板の表面に沿う基板移動方向に移動させる第1移動手段と、
前記第1支持部材を、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉する第1開閉手段と、
所定の基板受渡路を介して前記第1チャンバと隣り合わせに配置され、基板の周縁部を支持するための複数の第2支持部材を収容し、前記複数の第2支持部材に支持された基板に対して所定の処理を施す第2チャンバと、
前記基板移動方向に前記第2支持部材を移動させる第2移動手段と、
前記第2支持部材を、基板の周縁部に当接する当接状態と、基板の周縁部から退避する退避状態との間で開閉する第2開閉手段と、
前記第1支持部材に支持された基板が前記基板受渡路を通って前記第2支持部材に受け渡されるように、前記第1移動手段、前記第2移動手段、前記第1開閉手段および前記第2開閉手段を制御する制御手段と、
前記基板受渡路を通過中の前記基板に対して処理流体を用いた処理を施す処理部とを含む、基板処理装置。
【請求項2】
前記複数の第1支持部材は、それぞれ複数の第1支持部材からなる第1組と第2組とを含み、
前記複数の第2支持部材は、それぞれ複数の第2支持部材からなる第3組と第4組とを含み、
前記第1移動手段が、前記第1組の第1支持部材と、前記第2組の第1支持部材とを独立して前記基板移動方向に移動させるものであり、
前記第1開閉手段が、前記第1組の第1支持部材と、前記第2組の第1支持部材とを独立して開閉させるものであり、
前記制御手段が、前記第1組の第1支持部材と前記第2組の第1支持部材とで基板を支持させつつ前記第1および第2組の第1支持部材を移動させる工程、前記第1組の第1支持部材、前記第2組の第1支持部材および前記第3組の第2支持部材で基板を支持させた後、前記第2組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる工程、前記第1組の第1支持部材と前記第3組の第2支持部材とで基板を支持させつつ前記第1の第1支持部材および第3組の第2支持部材を移動させる工程、ならびに前記第1組の第1支持部材、前記第3組の第2支持部材および前記第4組の第2支持部材で基板を支持させた後、前記第1組の第1支持部材を移動させて基板から離脱させる工程を実行する、請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記処理部が、前記基板移動方向に直交する方向に沿って直線状に開口し、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出するスリット吐出口を含む、請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記処理部が、前記基板受渡路を挟んで設けられた第1処理部および第2処理部を含み、
前記第1処理部が、前記基板の一方の主面に対向するように配置され、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出する吐出口を有し、
前記第2処理部が、前記基板の他方の主面に対向するように配置され、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて処理流体を吐出する吐出口を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記処理部は、前記基板受渡路に沿って並べられた複数の吐出口を有しており、
前記複数の吐出口は、それぞれ、前記基板受渡路を通って前記第1チャンバから前記第2チャンバに受け渡される前記基板に向けて、互いに異なる種類の処理流体を吐出する、請求項1〜4のいずれか一項記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記第1支持部材が、基板を鉛直方向に沿う姿勢に支持する第1鉛直姿勢支持部材を含み、
前記第2支持部材が、基板を鉛直方向に沿う姿勢に支持する第2鉛直姿勢支持部材を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板に対して処理流体を用いた処理を施すものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1チャンバおよび前記第2チャンバが、基板に関連して所定の計測処理を施すものである、請求項1〜6のいずれか一項に記載の基板処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図8D】
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【図8E】
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【図8F】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−77152(P2011−77152A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−224818(P2009−224818)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】