説明

基板処理装置およびその方法ならびに基板搬送装置

【課題】基板の搬送時間を十分に短縮できる基板処理装置およびその方法ならびに基板搬送装置を提供する。
【解決手段】インデクサブロックおよび処理ブロックからなる基板処理装置において、インデクサブロックと処理ブロックとの間で、基板WがインデクサロボットIRにより搬送される。インデクサロボットIRは上下に並ぶように設けられた複数のハンド要素260を備える。ハンド要素260間の距離は、インデクサブロックに搬入される基板Wが収納されたキャリアの基板収納溝間の距離と等しい。また、インデクサブロックおよび処理ブロック間に設けられる基板載置部PASS2の上下に隣接する支持板51a間(および支持板52a間)の距離は、ハンド要素260間の距離の2倍である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板を処理する基板処理装置およびその方法ならびに基板を搬送する基板搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。
【0003】
基板処理装置の一例として特許文献1の基板処理装置を説明する。図32は、特許文献1の基板処理装置を示す平面図である。図32に示すように、この基板処理装置900は、インデクサ910および処理モジュール920を備える。
【0004】
インデクサ910は、直線的に延びるインデクサ搬送路911上を往復移動するインデクサロボット912と、インデクサ搬送路911に沿うように複数のキャリアCを載置可能なカセット載置部913とを備える。キャリアCには、複数の基板Wが収容される。
【0005】
処理モジュール920は、インデクサ搬送路911に直交する主搬送路921上を往復移動する主搬送ロボット922と、主搬送路921を挟むように設けられる一対のユニット部930A,930Bとを備える。ユニット部930A,930Bには、基板Wに処理を行うための処理室933,934が設けられている。基板処理装置900において、基板Wは次のように搬送される。
【0006】
まず、カセット載置部913に基板処理装置900の外部からキャリアCが搬入される。そして、キャリアCに収納された未処理の基板Wが、インデクサロボット912により取り出され、主搬送ロボット922に渡される。
【0007】
主搬送ロボット922に渡された基板Wは、処理室933,934に搬入され、洗浄処理が施される。その後、処理済の基板Wは、主搬送ロボット922およびインデクサロボット912により、再びキャリアC内に収納される。
【特許文献1】特開平10−150090号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記の基板処理装置900において、インデクサロボット912は、キャリアCから未処理の基板Wを取り出すための基板取り出しアームと、キャリアCに処理済の基板Wを収納するための基板収納アームとを備える。
【0009】
例えばインデクサロボット912は、キャリアCから1枚の未処理の基板Wを取り出すとともに搬送し、その基板Wを主搬送ロボット922に受け渡す。また、インデクサロボット912は、主搬送ロボット922から1枚の処理済の基板Wを受け取るとともに搬送し、その基板WをキャリアC内に収納する。
【0010】
インデクサロボット912の動作時において、インデクサロボット912が取り出すべき未処理の基板Wが収納されているキャリアCと、インデクサロボット912が処理済の基板Wを収納するためのキャリアCとが異なる場合がある。
【0011】
この場合、インデクサロボット912は、例えば処理済の基板Wを1つのキャリアCに収納した後、未処理の基板Wが収納された他のキャリアCに向かってインデクサ搬送路911を移動しなければならない。これにより、基板処理装置900におけるスループットの向上が妨げられる。
【0012】
そこで、基板処理装置900におけるスループットを向上させるために、インデクサロボット912の動作速度を高くすることが考えられる。しかしながら、インデクサロボット912の動作速度を著しく高くすることはできない。これは以下の理由による。
【0013】
キャリアCにおいて、より多くの基板Wを収容するために基板Wの収納間隔は非常に小さくなっている。これにより、インデクサロボット912の基板取り出しアームおよび基板収納アームはキャリアC内での基板Wの収納間隔に応じて肉厚が小さくなるように作製されている。そのため、基板取り出しアームおよび基板収納アームの剛性はさほど高くない。
【0014】
したがって、インデクサロボット912の動作速度を著しく高くすると、各アームに振動または変形等が発生する。その結果、基板Wの搬送不良が発生する。
【0015】
本発明の目的は、基板の搬送時間を十分に短縮できる基板処理装置およびその方法ならびに基板搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
(1)第1の発明に係る基板処理装置は、基板に処理を行う基板処理装置であって、複数の基板が略水平姿勢で収納される収納容器が載置される容器載置部と、容器載置部と対向するように配置され、少なくとも収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚と、基板載置棚を介して搬送される基板に処理を行う処理部と、複数の基板を一括して保持することができ収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を有し、容器載置部と基板載置棚との間で複数の基板を一括して搬送する第1の基板搬送装置と、基板を一枚ずつ保持することができる複数の基板保持部を有し、基板載置棚と処理部との間で基板を搬送する第2の基板搬送装置とを備えるものである。
【0017】
この基板処理装置において、容器載置部には収納容器が載置される。収納容器には複数の基板が略水平姿勢で収納される。また、基板載置棚は、少なくとも収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する。
【0018】
第1の基板搬送装置は、複数の基板を一括して保持することができ収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を有する。この第1の基板搬送装置は、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間で複数の基板を一括して搬送する。基板載置棚の複数段の収納棚には複数の基板が略水平姿勢で載置される。第2の基板搬送装置は、基板載置棚と処理部との間で基板を搬送する。
【0019】
これにより、収納容器に収納された基板が第1および第2の基板搬送装置により処理部に搬送されて処理される。また、処理部で処理された基板が第2および第1の基板搬送装置により収納容器に搬送されて収納される。
【0020】
このように、収納容器に収納可能な最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置により一括して容器載置部と基板載置棚との間で搬送することができる。したがって、第1の基板搬送装置の動作速度を増加させることなく容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することができる。それにより、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0021】
(2)第1の基板搬送装置の複数の基板保持部は上下方向に並ぶように設けられ、複数の基板を同時に一括して保持してもよい。
【0022】
これにより、容器載置部上の収納容器に収納された複数の基板を同時に取り出して一括して搬送することができるとともに、容器載置部上の収納容器に一括して搬送する複数の基板を同時に収納することができる。
【0023】
(3)収納容器は等間隔に設けられた複数段の収納溝を有し、基板載置棚の複数の収納棚は等間隔に設けられ、収納棚間の距離は収納溝間の距離よりも大きくてもよい。
【0024】
この場合、基板載置棚の収納棚間の距離が収納容器の収納溝間の距離よりも大きいので、第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離を第1の基板搬送装置の基板保持部間の距離よりも大きくすることができる。それにより、第2の基板搬送装置の各基板保持部の剛性を高めるとともに、第2の基板搬送装置の動作速度を増加させることができる。その結果、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0025】
(4)基板載置棚の複数の収納棚は等間隔に設けられ、複数の基板保持部は等間隔に設けられ、収納棚間の距離は基板保持部間の距離の整数倍であってもよい。
【0026】
この場合、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置の複数回の受け渡し動作により基板載置棚の複数の収納棚との間で受け渡すことができる。それにより、第1の基板搬送装置により収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を一括して搬送することができる。
【0027】
(5)収納棚間の距離は基板保持部間の距離の2倍であってもよい。
【0028】
この場合、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置の2回の受け渡し動作により基板載置棚の複数の収納棚との間で受け渡すことができる。それにより、第1の基板搬送装置により収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を一括して搬送することができるとともに、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での複数の基板の受け渡し時間を短縮することができる。その結果、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能となる。
【0029】
(6)複数の基板保持部は、複数の第1および第2の基板保持部を交互に含み、基板収納棚の複数段の収納棚は、複数の第1の収納棚と複数の第2の収納棚とを含み、基板処理装置は、第1の基板搬送装置を制御し、基板載置棚と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、複数の第1の基板保持部により複数の第1の収納棚との間で基板の受け渡しが行われた後に複数の第2の基板保持部により複数の第2の収納棚との間で基板の受け渡しが行われるように複数の基板保持部を移動させる制御部をさらに備えてもよい。
【0030】
この場合、複数の第1の基板保持部により複数の第1の収納棚との間で基板の受け渡しが行われた後に複数の第2の基板保持部により複数の第2の収納棚との間で基板の受け渡しが行われる。したがって、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置の2回の受け渡し動作により基板載置棚との間で受け渡すことができる。それにより、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置により一括して搬送することができるとともに、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での複数の基板の受け渡し時間を短縮することができる。その結果、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能となる。
【0031】
(7)基板載置棚は、収納棚間の距離を調整する調整機構を備えてもよい。
【0032】
この場合、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での基板の受け渡しの際に、調整機構により基板載置棚の収納棚間の距離を第1の基板搬送装置の基板保持部間の距離に調整することができる。それにより、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置の1回の受け渡し動作により基板載置棚との間で受け渡すことができる。したがって、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での複数の基板の受け渡し時間を短縮することができる。
【0033】
また、第2の基板搬送装置と基板載置棚との間での基板の受け渡しの際に、調整機構により基板載置棚の収納棚間の距離を第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離に調整することができる。それにより、第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離を大きくすることができるので、第2の基板搬送装置の各基板保持部の剛性を高めるとともに、第2の基板搬送装置の動作速度を増加させることができる。
【0034】
これらの結果、第1の基板搬送装置による複数の基板の搬送時間および第2の基板搬送装置による複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能となり、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0035】
(8)第1の基板搬送装置は、基板保持部間の距離を調整する調整機構と、調整機構を制御し、基板載置棚と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、基板保持部間の距離を収納棚間の距離に調整する制御部とを含んでもよい。
【0036】
この場合、第1の基板搬送装置の基板保持部間の距離と基板載置棚の収納棚間の距離とが異なる場合に、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での基板の受け渡しの際に、調整機構により第1の基板搬送装置の基板保持部間の距離を基板載置棚の収納棚間の距離に調整することができる。それにより、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板を第1の基板搬送装置の1回の受け渡し動作により基板載置棚との間で受け渡すことができる。したがって、第1の基板搬送装置と基板載置棚との間での複数の基板の受け渡し時間を短縮することができる。その結果、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能となる。
【0037】
(9)第2の発明に係る基板処理装置は、基板に処理を行う基板処理装置であって、基板を処理する処理領域と、処理領域に対して基板を搬入および搬出する搬入搬出領域と、処理領域と搬入搬出領域との間で基板を受け渡す受け渡し部とを備え、搬入搬出領域は、複数の基板が略水平姿勢で収納される複数の収納溝を有する収納容器が載置される容器載置部と、容器載置部に載置された収納容器と受け渡し部との間で基板を搬送する第1の基板搬送装置とを含み、処理領域は、基板に処理を行う処理部と、受け渡し部と処理部との間で基板を搬送する第2の基板搬送装置とを含み、受け渡し部は、基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚を含み、第1の基板搬送装置は、上下方向に並ぶように設けられ基板を略水平姿勢で保持する複数の基板保持部と、収納容器および基板載置棚との間で基板の受け渡しを行うために複数の基板保持部を移動させるとともに略水平方向に進退させる駆動機構と、基板保持部間の距離を調整する調整機構と、調整機構を制御し、収納容器と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、基板保持部間の距離を収納溝間の距離に調整し、基板載置棚と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、基板保持部間の距離を収納棚間の距離に調整する制御部とを備えるものである。
【0038】
この基板処理装置において、搬入搬出領域の容器載置部には収納容器が載置される。収納容器には基板が略水平姿勢で収納される。搬入搬出領域の第1の基板搬送装置は、容器載置部上の収納容器と受け渡し部の基板載置棚との間で基板を搬送する。基板載置棚の複数段の収納棚には基板が略水平姿勢で載置される。
【0039】
処理領域の第2の基板搬送装置は、受け渡し部の基板載置棚と処理部との間で基板を搬送する。これにより、搬入搬出領域において収納容器に収納された基板が、第1および第2の基板搬送装置により処理部に搬送されて処理される。また、処理部で処理された基板が第2および第1の基板搬送装置により搬入搬出領域の収納容器に搬送されて収納される。
【0040】
第1の基板搬送装置は、複数の基板保持部を用いて収納容器と基板載置棚との間で基板を搬送する。収納容器と複数の基板保持部との間で基板の受け渡しが行われる際には、調整機構により基板保持部間の距離が収納容器の収納溝間の距離に調整される。それにより、各基板保持部を収納容器の収納溝間に容易に挿入することができる。したがって、収納容器と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0041】
また、基板載置棚と複数の基板保持部との間で基板の受け渡しが行われる際には、調整機構により基板保持部間の距離が基板載置棚の収納棚間の距離に調整される。それにより、各基板保持部を基板載置棚の収納棚間に容易に挿入することができる。したがって、基板載置棚と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0042】
このように、第1の基板搬送装置の基板保持部間の距離を調整機構により調整することができるので、収納容器の収納溝間の距離と基板載置棚の収納棚間の距離とが異なる場合であっても、収納容器と基板載置棚との間で複数の基板を円滑に搬送することができる。その結果、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能になる。
【0043】
(10)駆動機構は、複数の基板保持部を同時に移動させてもよい。これにより、容器載置部上の収納容器との間で複数の基板を同時に受け渡して一括して搬送することができるとともに、基板載置棚との間で複数の基板を同時に受け渡して一括して搬送することができる。
【0044】
(11)収納容器の複数段の収納溝は等間隔に設けられ、基板載置棚の複数段の収納棚は等間隔に設けられ、収納棚間の距離は収納溝間の距離よりも大きくてもよい。
【0045】
この場合、基板載置棚の収納棚間の距離が収納容器の収納溝間の距離よりも大きいので、第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離を収納容器の収納溝間の距離よりも大きくすることができる。それにより、第2の基板搬送装置の各基板保持部の剛性を高めるとともに、第2の基板搬送装置の動作速度を増加させることができる。その結果、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0046】
(12)基板載置棚の収納棚間の距離は、収納容器の収納溝間の距離の整数倍であってもよい。
【0047】
この場合、第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離を収納容器の収納溝間の距離の整数倍にすることができる。それにより、第2の基板搬送装置の各基板保持部の剛性を十分に高めるとともに、第2の基板搬送装置の動作速度を増加させることができる。その結果、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0048】
(13)基板載置棚の収納棚間の距離は、収納容器の収納溝間の距離の2倍であってもよい。
【0049】
この場合、第2の基板搬送装置の基板保持部間の距離を収納容器の収納溝間の距離の2倍にすることができる。それにより、第2の基板搬送装置の各基板保持部の剛性を十分に高めるとともに、第2の基板搬送装置を大型化することなく第2の基板搬送装置の動作速度を増加させることができる。その結果、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【0050】
(14)処理部は、基板を洗浄する洗浄処理部を含んでもよい。この場合、基板が洗浄処理部により洗浄される。
【0051】
(15)第1の基板搬送装置は、基板を反転させる反転機構を備えてもよい。この場合、第1の基板搬送装置で基板を反転させることができるので、基板処理装置において基板を反転させる必要がある場合でも、基板を反転させるための装置を第1の基板搬送装置とは別に設けなくてよい。それにより、基板処理装置のフットプリントを低減できる。また、この第1の基板搬送装置によれば、基板の搬送と基板の反転とを行うことができるので、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【0052】
(16)第3の発明に係る基板搬送装置は、基板が略水平姿勢で収納される収納部から基板を搬送する基板搬送装置であって、上下方向に並ぶように設けられ基板を略水平姿勢で保持する複数の基板保持部と、収納部に対応した基板の搬送を行うために複数の基板保持部を移動させるとともに略水平方向に進退させる駆動機構と、基板保持部間の距離を調整する調整機構と、調整機構を制御し、基板保持部間の距離を収納部内の基板間の距離に調整する制御部とを備えてもよい。
【0053】
この基板搬送装置は、複数の基板保持部を用いて収納容器と基板載置棚との間で複数の基板を搬送する。収納容器と複数の基板保持部との間で基板の受け渡しが行われる際には、調整機構により基板保持部間の距離が収納容器の収納溝間の距離に調整される。それにより、各基板保持部を収納容器の収納溝間に容易に挿入することができる。したがって、収納容器と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0054】
また、基板載置棚と複数の基板保持部との間で基板の受け渡しが行われる際には、調整機構により基板保持部間の距離が基板載置棚の収納棚間の距離に調整される。それにより、各基板保持部を基板載置棚の収納棚間に容易に挿入することができる。したがって、基板載置棚と複数の基板保持部との間での基板の受け渡しを円滑に行うことができる。
【0055】
このように、基板保持部間の距離を調整機構により調整することができるので、収納容器の収納溝間の距離と基板載置棚の収納棚間の距離とが異なる場合であっても、収納容器と基板載置棚との間で複数の基板を円滑に搬送することができる。その結果、容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することが可能になる。
【0056】
(17)基板搬送装置は、複数の基板保持部により保持された基板を反転させる反転機構をさらに備えてもよい。
【0057】
この場合、基板搬送装置で基板を反転させることができるので、基板処理装置において基板を反転させる必要がある場合でも、基板を反転させるための装置を基板搬送装置とは別に設けなくてよい。それにより、基板処理装置のフットプリントを低減できる。また、この基板搬送装置によれば、基板の搬送と基板の反転とを行うことができるので、基板処理装置のスループットを向上させることができる。
【0058】
(18)第4の発明に係る基板処理方法は、複数の基板が略水平姿勢で収納される収納容器が載置される容器載置部と、少なくとも収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚とを備える基板処理装置により、基板に処理を行う基板処理方法であって、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を有する第1の基板搬送装置により、容器載置部に載置された収納容器から基板載置棚に複数の基板を一括して搬送するステップと、基板を一枚ずつ保持することができる複数の基板保持部を有する第2の基板搬送装置により、基板載置棚から処理部に基板を順次搬送するステップと、第2の基板搬送装置により搬送された基板に処理部により処理を行うステップと、処理部による処理後の基板を第2の基板搬送装置により基板載置棚に順次搬送するステップと、基板載置棚に搬送された処理後の複数の基板を容器載置部に載置された収納容器に第1の基板搬送装置により一括して搬送するステップとを備えるものである。
【0059】
この基板処理方法においては、容器載置部に載置された収納容器から基板載置棚に第1の基板搬送装置により複数の基板が一括して搬送される。この場合、第1の基板搬送装置は、収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を一括して保持することができる。また、基板載置棚の複数段の収納棚には、少なくとも収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板を略水平姿勢で載置することができる。
【0060】
次に、基板載置棚から処理部に第2の基板搬送装置により基板が順次搬送される。この場合、第2の基板搬送装置は、基板を一枚ずつ保持することができる。第2の基板搬送装置により搬送された基板は、処理部により処理される。
【0061】
処理部による処理後の基板は、第2の基板搬送装置により基板載置棚に順次搬送される。さらに、基板載置棚に搬送された処理後の複数の基板は容器載置部に載置された収納容器に第1の基板搬送装置により一括して搬送される。
【0062】
このように、第1の基板搬送装置により収納容器に収納可能な最大数と同数の複数の基板を一括して容器載置部と基板載置棚との間で搬送することができる。したがって、第1の基板搬送装置の動作速度を増加させることなく容器載置部上の収納容器と基板載置棚との間での複数の基板の搬送時間を十分に短縮することができる。それにより、基板処理装置におけるスループットが向上する。
【発明の効果】
【0063】
本発明によれば、複数の基板を一括して搬送することが可能となり、基板の搬送時間が十分に短縮される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0064】
本発明の一実施の形態に係る基板搬送装置および基板処理装置について説明する。以下の説明において、基板とは、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等をいう。
【0065】
[1]第1の実施の形態
(1)基板処理装置の構成
図1(a)は本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図であり、図1(b)は図1(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。また、図2は、図1(a)のA−A線断面を模式的に示す図である。
【0066】
図1(a)に示すように、基板処理装置100は、インデクサブロック10および処理ブロック11を有する。インデクサブロック10および処理ブロック11は、互いに並列に設けられている。
【0067】
インデクサブロック10には、複数のキャリア載置台40、インデクサロボットIRおよび制御部4が設けられている。各キャリア載置台40上には、複数枚の基板Wを多段に収納するキャリアCが載置される。キャリアCの詳細については後述する。
【0068】
インデクサロボットIRは、矢印MV1(図1(a))の方向に移動可能で鉛直軸の周りで回転可能かつ上下方向に昇降可能に構成されている。インデクサロボットIRには、基板Wを受け渡すための複数のハンドが上下方向に並べられたバッチ式のハンドIRHが設けられている。ハンドIRHは、基板Wの下面の周縁部および外周端部を保持する。インデクサロボットIRの詳細については後述する。
【0069】
制御部4は、CPU(中央演算処理装置)を含むコンピュータ等からなり、基板処理装置100内の各部を制御する。
【0070】
図1(b)に示すように、処理ブロック11には、複数の表面洗浄ユニットSSおよびメインロボットMRが設けられている。本例では、4つの表面洗浄ユニットSSが処理ブロック11の一方の側面側に上下に積層配置されており、他の4つの表面洗浄ユニットSSが処理ブロック11の他方の側面側に上下に積層配置されている。表面洗浄ユニットSSにおいては、基板Wの表面がスクラブ洗浄または薬液洗浄される。
【0071】
メインロボットMRは、処理ブロック11の一方の側面側に位置する複数の表面洗浄ユニットSSと、処理ブロック11の他方の側面側に位置する複数の表面洗浄ユニットSSとの間に設けられている。メインロボットMRは、鉛直軸の周りで回転可能でかつ上下方向に昇降可能に構成されている。
【0072】
また、メインロボットMRには、基板Wを受け渡すためのハンドMRH1,MRH2が上下に設けられている。ハンドMRH1,MRH2は基板Wの下面の周縁部および外周端部を保持する。メインロボットMRの詳細については後述する。
【0073】
図2に示すように、インデクサブロック10と処理ブロック11との間には、インデクサロボットIRとメインロボットMRとの間で基板Wの受け渡しを行うための基板載置部PASS1,PASS2が上下に設けられている。
【0074】
基板載置部PASS1,PASS2には、ともに複数枚の基板Wを多段に載置することができる。上側の基板載置部PASS1は、基板Wを処理ブロック11からインデクサブロック10へ搬送する際に用いられ、下側の基板載置部PASS2は、基板Wをインデクサブロック10から処理ブロック11へ搬送する際に用いられる。基板載置部PASS1,PASS2の詳細については後述する。
【0075】
(2)基板処理装置の動作の概要
次に、図1および図2を参照して基板処理装置100の動作の概要について説明する。なお、以下に説明する基板処理装置100の各構成要素の動作は、図1の制御部4により制御される。
【0076】
まず、インデクサロボットIRは、バッチ式のハンドIRHを用いてキャリア載置台40上に載置されたキャリアCから未処理の基板Wを全て取り出す。インデクサロボットIRは、矢印MV1の方向に移動しつつ鉛直軸の周りで回転し、IRH上の複数の基板Wを基板載置部PASS2に載置する。なお、本実施の形態においては、インデクサロボットIRは、バッチ式のハンドIRHに保持される全ての基板Wを2回の載置動作で基板載置部PASS2に載置する。詳細は後述する。
【0077】
メインロボットMRは、鉛直軸の周りで回転しつつ昇降し、下側のハンドMRH2を用いて基板載置部PASS2から基板Wを取り出す。次に、メインロボットMRは、上側のハンドMRH1により表面洗浄ユニットSSのいずれかから表面洗浄処理後の基板Wを搬出し、その表面洗浄ユニットSSにハンドMRH2に保持する基板Wを搬入する。そして、メインロボットMRは、再び鉛直軸の周りで回転しつつ昇降し、上側のハンドMRH1に保持する基板Wを基板載置部PASS1に載置する。
【0078】
インデクサロボットIRは、基板載置部PASS1からハンドIRHを用いて処理済の基板Wを取り出す。なお、本実施の形態においては、インデクサロボットIRは、2回の取り出し動作で基板載置部PASS2に載置される全ての基板Wを取り出す。インデクサロボットIRは、矢印MV1の方向に移動しつつ鉛直軸の周りで回転し、ハンドIRHに保持される全ての基板Wをキャリア載置台40上に載置されたキャリアCの1つに収納する。
【0079】
本実施の形態に係る基板処理装置100においては、このようなインデクサロボットIRおよびメインロボットMRによる基板Wの搬送動作が連続的に繰り返される。
【0080】
(3)キャリアおよび基板載置部の構成
図3は図1のキャリアCおよび基板載置部PASS1,PASS2の構造を説明するための縦断面図である。なお、図3は、図1の矢印Xの方向から見た縦断面図である。
【0081】
図3(a)に図1のキャリアCの縦断面図が示されている。図3(a)に示すように、キャリアCは箱型形状を有している。キャリアCの一面は、ハンドIRHが進入できるように開口している。
【0082】
鉛直方向に延びるキャリアCの内面には、水平方向に沿って延びる複数の基板収納溝C2が等間隔で形成されている。
【0083】
各基板収納溝C2には、基板Wが一枚ずつ収納される。本実施の形態においては、上下に隣接する基板収納溝C2間の間隔H1は、10mmに設定される。この場合、キャリアC内には、基板Wが10mmの間隔で収納される。
【0084】
キャリアC内には、最大m枚の基板Wを収納可能である。ここで、mは2以上の整数である。本実施の形態では、キャリアC内に最大12枚の基板Wを収納可能である。
【0085】
図3(b)に図1の基板載置部PASS1の縦断面図が示されている。なお、本実施の形態においては、基板載置部PASS1と基板載置部PASS2とは同じ形状を有する。図3(b)に示すように、基板載置部PASS1は、互いに対向するように設けられる支持壁51,52を有する。
【0086】
支持壁51には複数の支持板51aが等間隔で設けられ、支持壁52には複数の支持板52aが等間隔で設けられている。同じ高さに設けられる複数組の支持板51a,52aにそれぞれ基板Wが載置される。基板載置部PASS1内には、少なくともキャリアC内に収納可能な基板Wの最大数mと同数の複数の基板Wが載置される。本実施の形態では、12組の支持板51a,52aが設けられている。したがって、基板載置部PASS1内に最大12枚の基板Wが載置される。
【0087】
一組の支持板51a,52aと上下に隣接する他の一組の支持板51a,52aとの間隔H2は、キャリアCの基板収納溝C2間の間隔H1よりも大きい。具体的には、一組の支持板51a,52aと上下に隣接する他の一組の支持板51a,52aとの間隔H2は、キャリアCの基板収納溝C2間の間隔H1の整数倍に設定される。例えば、一組の支持板51a,52aと上下に隣接する他の一組の支持板51a,52aとの間隔H2は、キャリアCの基板収納溝C2間の間隔H1の2倍に設定される。本実施の形態においては、一組の支持板51a,52aと上下に隣接する他の一組の支持板51a,52aとの間隔H2は、20mmに設定される。
【0088】
基板載置部PASS1,PASS2には、支持板51aまたは支持板52aごとに基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示せず)が設けられている。それにより、基板載置部PASS1,PASS2において基板Wが載置されているか否かの判定を行うことが可能となる。
【0089】
(4)インデクサロボットの構成
続いて、インデクサロボットIRの詳細な構成について説明する。図4はインデクサロボットIRの側面図であり、図5はインデクサロボットIRの平面図である。
【0090】
図4および図5に示すように、インデクサロボットIRは搬送レール部210、移動支持柱220、昇降支持部230およびベース部240を備える。
【0091】
搬送レール部210は、インデクサブロック10の床面に取り付けられている。搬送レール部210上に、鉛直方向に延びる移動支持柱220が取り付けられている。移動支持柱220には、水平方向に延びる昇降支持部230の一端が取り付けられている。昇降支持部230の他端にベース部240が取り付けられている。
【0092】
水平方向に延びる搬送レール部210には、例えばボールねじおよびモータ等からなる水平移動機構211が設けられている。水平移動機構211により、移動支持柱220は搬送レール部210に沿って水平方向に移動する(矢印MV1)。
【0093】
移動支持柱220には、例えばボールねじおよびモータ等からなる鉛直移動機構221が設けられている。鉛直移動機構221により、昇降支持部230は移動支持柱220に沿って鉛直方向に移動する(矢印MV2)。これにより、ベース部240は、水平方向および鉛直方向に移動可能となっている。
【0094】
ベース部240上には、回転ステージ250がベース部240に対して回転可能に設けられている。回転ステージ250は、ベース部240の内部に設けられた回転機構241により回転する(矢印MV3)。回転機構241は、例えばモータにより構成される。
【0095】
回転ステージ250には、ハンドIRHが水平方向に進退可能に設けられている。ハンドIRHは、複数のハンド要素260、ハンド支持部270および摺動部280を含む。摺動部280の下端部は、回転ステージ250の両側面に摺動可能に取り付けられている。ハンド支持部270は、回転ステージ250の上方において摺動部280に固定されている。複数のハンド要素260は、鉛直方向において等間隔に配置されるようにハンド支持部270に固定されている。
【0096】
摺動部280は、回転ステージ250の内部に設けられた水平移動機構251により水平方向に進退する。それにより、ハンドIRHが水平方向に進退する(矢印MV4)。水平移動機構251は、例えばモータおよびベルトにより構成される。
【0097】
ハンドIRHは、キャリアC内に収納可能な基板Wの最大数mと同数の複数のハンド要素260を有する。本実施の形態では、12個のハンドRHが設けられる。複数のハンド要素260は等間隔に設けられる。上下に隣接するハンド要素260間の間隔(上下に隣接するハンド要素260の上面と上面との間の距離)は、図3(a)のキャリアCの基板収納溝C2間の間隔H1と等しくなるように設定される。
【0098】
図5に示すように、各ハンド要素260は、ほぼ平行に延びる2本の爪部261を有する。ハンド要素260の爪部261には、複数の支持ピン262が取り付けられている。本実施の形態では、爪部261上に載置される基板Wの外周に沿ってほぼ均等に4個の支持ピン262が取り付けられている。この4個の支持ピン262により基板Wの下面の周縁部および外周端部が保持される。
【0099】
ハンド要素260の爪部261は、例えば4mm程度の厚みを有する。これにより、ハンド要素260は、図3(a)のキャリアCに収納された複数の基板W間に挿入可能となっている。
【0100】
上記の水平移動機構211、鉛直移動機構221、回転機構241および水平移動機構251の動作は図1の制御部4により制御される。
【0101】
(5)メインロボットの構成
次に、メインロボットMRの詳細な構成について説明する。図6(a)は、メインロボットMRの側面図であり、図6(b)はメインロボットMRの平面図である。
【0102】
図6(a)および図6(b)に示すように、メインロボットMRはベース部21を備え、ベース部21に対して昇降可能かつ回転可能に昇降回転部22が設けられている。昇降回転部22には、多関節型アームAM1を介してハンドMRH1が接続され、多関節型アームAM2を介してハンドMRH2が接続されている。
【0103】
昇降回転部22は、ベース部21内に設けられた昇降駆動機構25により上下方向に昇降されるとともに、ベース部21内に設けられた回転駆動機構26により鉛直軸の周りで回転される。
【0104】
多関節型アームAM1,AM2は、それぞれ図示しない駆動機構により独立に駆動され、ハンドMRH1,MRH2をそれぞれ一定姿勢に維持しつつ水平方向に進退させる。
【0105】
ハンドMRH1,MRH2は、それぞれ昇降回転部22に対して一定の高さに設けられており、ハンドMRH1はハンドMRH2よりも上方に位置している。ハンドMRH1とハンドMRH2との高さの差M1(図6(a))は一定に維持される。
【0106】
なお、ハンドMRH1とハンドMRH2との高さの差M1は、例えば図3(b)に示される基板載置部PASS1,PASS2の上下に隣接する支持板51a間(および支持板52a間)の間隔H2とほぼ等しくなるように設定されてもよい。
【0107】
ハンドMRH1,MRH2は互いに同じ形状を有し、それぞれ略U字状に形成されている。ハンドMRH1はほぼ平行に延びる2本の爪部H11を有し、ハンドMRH2はほぼ平行に延びる2本の爪部H12を有する。また、ハンドMRH1,MRH2上には、それぞれ複数の支持ピン23が取り付けられている。
【0108】
本実施の形態では、ハンドMRH1,MRH2の上面に載置される基板Wの外周に沿ってほぼ均等にそれぞれ4個の支持ピン23が取り付けられている。この4個の支持ピン23により基板Wの下面の周縁部および外周端部が保持される。
【0109】
ハンドMRH1,MRH2は、インデクサロボットIR(図5)の爪部261よりも厚く形成され、例えば15mm程度の厚みを有する。これにより、ハンドMRH1,MRH2は、インデクサロボットIRのハンド要素260に比べて高い剛性を有する。
【0110】
(6)インデクサロボットの動作の詳細
次に、インデクサロボットIRの動作の詳細について説明する。
【0111】
図7〜図14は、インデクサロボットIRの動作を説明するための図である。図7〜図14において、(a)はハンドIRHおよび基板載置部PASS2を図1の矢印Yの方向から見た概略図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。なお、図7〜図14の(a)においては、基板載置部PASS2の支持壁52および支持板52aが示されている。また、図7〜図14の例においては、インデクサロボットIRのハンドIRHには12枚のハンド要素260が設けられ、基板載置部PASS2には12組の支持板51a,52aが設けられている。
【0112】
洗浄処理前の基板Wを基板載置部PASS2に載置する際には、まず、インデクサロボットIRは、インデクサブロック10(図1)内において基板載置部PASS2の正面に移動する。
【0113】
そして、図7に示すように、上方から2、4、6、8、10および12段目の爪部261上に載置されている基板Wの鉛直方向における位置が上方から1、2、3、4、5および6段目の支持板51a,52aよりも上方になりかつ上方から3、5、7、9、11段目の爪部261上に載置されている基板Wの鉛直方向における位置が上方から1、2、3、4および5段目の支持板51a,52aよりも下方になるようにハンドIRHの鉛直方向の位置が設定される。
【0114】
次に、図8に示すように、回転ステージ250(図4)上においてハンドIRHが基板載置部PASS2側へ移動する。それにより、爪部261および爪部261上に載置されている全ての基板Wが基板載置部PASS2内に進入する。なお、各基板Wと各支持板51a,52aとは接触していない。
【0115】
次に、図9に示すように、ハンドIRHが下方に移動する。それにより、上方から2、4、6、8、10および12段目の爪部261上に載置されていた基板Wが上方から1、2、3、4、5および6段目の支持板51a,52a上に載置される。すなわち、ハンドIRHに保持されていた12枚の基板Wのうち半数の6枚の基板Wが基板載置部PASS2に載置される。
【0116】
次に、図10に示すように、回転ステージ250(図4)上においてハンドIRHが基板載置部PASS2から離間する方向に移動する。それにより、爪部261および爪部261に載置されている残りの6枚の基板Wが基板載置部PASS2外に後退する。
【0117】
次に、図11に示すように、ハンドIRHが下方に移動する。このとき、上方から1、3、5、7、9および11段目の爪部261上に載置されている基板Wの鉛直方向における位置が上方から6、7、8、9、10および11段目の支持板51a,52aよりも下方になりかつ上方から7、8、9、10、11および12段目の支持板51a,52aよりも上方になるようにハンドIRHの鉛直方向の位置が設定される。
【0118】
次に、図12に示すように、回転ステージ250(図4)上においてハンドIRHが基板載置部PASS2側へ移動する。それにより、爪部261および爪部261上に載置されている基板Wが基板載置部PASS2内に進入する。なお、各基板Wと各支持板51a,52aとは接触していない。
【0119】
次に、図13に示すように、ハンドIRHが下方に移動する。それにより、上方から1、3、5、7、9および11段目の爪部261上に載置されていた基板Wが上方から7、8、9、10、11および12段目の支持板51a,52a上に載置される。これにより、キャリアC(図1)から基板載置部PASS2への基板Wの搬送が完了する。
【0120】
その後、図14に示すように、回転ステージ250(図4)上においてハンドIRHが基板載置部PASS2から離間する方向に移動する。それにより、爪部261が基板載置部PASS2外に後退する。
【0121】
このように、本実施の形態においては、ハンドIRHに保持されている全ての基板Wが、1枚置きに配置されている複数の基板Wごとに2回に分けて基板載置部PASS2に載置される。
【0122】
なお、洗浄処理後の基板Wを基板載置部PASS1(図1)から取り出す際には、インデクサロボットIRは、図7〜図14で示したインデクサロボットIRの動作と逆の動作を行う。それにより、基板載置部PASS1内に載置されている全ての基板Wを2回の取り出し動作で取り出すことができる。
【0123】
(7)制御部4による基板処理装置100の制御動作
ここで、制御部4による基板処理装置100の制御動作を説明する。図15は制御部4による基板処理装置100の制御動作を示すフローチャートである。
【0124】
図15に示すように、制御部4は、キャリア載置台40上のキャリアCから基板載置部PASS2へ複数の基板Wを一括搬送するようにインデクサロボットIRを制御する(ステップS1)。この場合、インデクサロボットIRは、バッチ式のハンドIRHを用いてキャリア載置台40上のキャリアCから未処理の複数の基板Wを全て取り出して基板載置部PASS2に搬送し、バッチ式のハンドIRHに保持される全ての基板Wを2回の載置動作で基板載置部PASS2に載置する。
【0125】
次に、制御部4は、基板載置部PASS2から表面洗浄ユニットSSへ基板Wを1枚ずつ順次搬送するようにメインロボットMRを制御する(ステップS2)。この場合、メインロボットMRは、下側のハンドMRH2を用いて基板載置部PASS2から基板Wを取り出して表面洗浄ユニットSSに搬送する。そして、メインロボットMRは、上側のハンドMRH1により表面洗浄ユニットSSから表面洗浄処理後の基板Wを搬出し、その表面洗浄ユニットSSにハンドMRH2に保持する基板Wを搬入する。
【0126】
また、制御部4は、基板Wに表面洗浄処理を行うように表面洗浄ユニットSSを制御する(ステップS3)。
【0127】
次に、制御部4は、表面洗浄ユニットSSから基板載置部PASS1へ基板Wを1枚ずつ順次搬送するようにメインロボットMRを制御する(ステップS4)。この場合、メインロボットMRは、上側のハンドMRH1に保持する基板Wを基板載置部PASS1へ搬送して載置する。
【0128】
ステップS2〜S4の制御動作を繰り返し行うことにより、基板載置部PASS2に載置された複数の基板Wに対して表面処理が行われ、処理済の複数の基板Wが基板載置部PASS1に載置される。
【0129】
その後、制御部4は、基板載置部PASS1からキャリア載置台40上のキャリアCへ複数の基板Wを一括搬送するようにインデクサロボットIRを制御する(ステップS5)。この場合、インデクサロボットIRは、バッチ式のハンドIRHを用いて2回の取り出し動作で基板載置部PASS1に載置される全ての基板Wを取り出して搬送し、キャリア載置台40上のキャリアCに収納する。
【0130】
(8)効果
本実施の形態においては、インデクサロボットIRにバッチ式のハンドIRHが設けられているので、インデクサロボットIRにより多数の基板Wを搬送することができる。それにより、キャリアCと基板載置部PASS1,PASS2との間での基板Wの搬送時間が短縮される。その結果、基板処理装置100のスループットを向上させることができる。
【0131】
また、基板載置部PASS1,PASS2において、上下に隣接する支持板51a間(および支持板52a間)の間隔H2がキャリアCの上下に隣接する基板収納溝C2間の間隔H1の2倍に設定されている。それにより、メインロボットMRのハンドMRH1およびハンドMRH2の厚さを十分に大きくすることができる。この場合、メインロボットMRに高い剛性のハンドMRH1,MRH2を用いることができるので、メインロボットMRの動作速度を早くすることができる。それにより、基板処理装置100のスループットを向上させることができる。
【0132】
また、基板載置部PASS1,PASS2において、上下に隣接する支持板51a間(および支持板52a間)の間隔H2がインデクサロボットIRの上下に隣接するハンド要素260(爪部261)間の間隔の2倍に設定されている。この場合、図7〜図14で説明したように、各支持板51a(支持板52a)間に2つのハンド要素260を進入させることができる。
【0133】
したがって、未処理の基板Wを基板載置部PASS2に載置する際には、基板載置部PASS2内において複数のハンド要素260のうちの半数のハンド要素260を支持板51a,52aの上方に配置することができる。それにより、インデクサロボットIRの1回の載置動作によりハンドIRHに保持されている複数の基板Wのうち1枚置きに配置された半数の基板Wを支持板51a,52a上に載置することができる。したがって、ハンドIRHに保持されている全ての基板Wを2回の載置動作で基板載置部PASS2に載置することができる。それにより、キャリアCと基板載置部PASS2との間での基板Wの搬送時間を十分に短縮することができる。
【0134】
また、処理後の基板Wを基板載置部PASS1から取り出す際には、基板載置部PASS1内において複数のハンド要素260のうちの半数のハンド要素260を支持板51a,52aの下方に配置することができる。それにより、インデクサロボットIRの1回の搬出動作により支持板51a,52aに載置されている複数の基板Wのうち1枚置きに配置された半数の基板Wをハンド要素260によって取り出すことができる。したがって、支持板51a,52aに載置されている全ての基板Wを2回の取り出し動作で基板載置部PASS1から取り出すことができる。それにより、基板載置部PASS1とキャリアCとの間での基板Wの搬送時間を十分に短縮することができる。
【0135】
(9)変形例
上記では、図7〜図14に示したように、上方から2段目の爪部261上に載置されている基板が最も上方の支持板51a,52aに載置されているが、最も上方の爪部261上に載置されている基板が最も上方の支持板51a,52aに載置されてもよい。この場合、上方から1、3、5、7、9および11段目の爪部261上に載置されている基板Wが上方から1、2、3、4、5および6段目の支持板51a,52a上に載置され、上方から2、4、6、8、10および12段目の爪部261上に載置されている基板Wが上方から7、8、9、10、11および12段目の支持板51a,52a上に載置される。
【0136】
また、上記実施の形態においては、12枚のハンド要素260がハンドIRHに設けられた場合について説明したが、ハンドIRHに設けられるハンド要素260の数は上記の例に限定されない。例えば、ハンドIRHに25枚のハンド要素260が設けられてもよい。
【0137】
この場合、基板載置部PASS1,PASS2にもそれぞれ25組の支持板51a,52aを設けることにより、上記実施の形態と同様の動作で同様の効果を得ることができる。また、この場合、25枚の基板Wを収容することができるキャリアCを用いることができる。そして、キャリアCに25枚の基板Wが収容されている場合には、インデクサロボットIRは、キャリアCからその25枚の全ての基板Wを取り出すことができる。このように、ハンドIRHのハンド要素260の数および基板載置部PASS1,PASS2の支持板51a,52aの数は、表面洗浄ユニットSSの処理速度、インデクサロボットIRの移動速度、およびメインロボットMRの移動速度等の種々の要素に応じて適宜変更することができる。
【0138】
また、メインロボットMRは、未処理の基板Wを保持する際にはハンドMRH2を用い、洗浄処理が施された基板Wを保持する際にはハンドMRH1を用いるが、これとは逆に、未処理の基板Wを保持する際にはハンドMRH1を用い、洗浄処理が施された基板Wを保持する際にはハンドMRH2を用いてもよい。
【0139】
さらに、メインロボットMRとして、関節を動かすことにより直線的にハンドの進退動作を行う多関節型搬送ロボットを用いているが、これに限定されず、基板Wに対して直線的にスライドさせてハンドの進退動作を行う直動型搬送ロボットを用いてもよい。
【0140】
また、上記においては、バッチ式のハンドIRHを有するインデクサロボットIRが用いられているが、複数のハンド要素260を備えたバッチ式のハンドIRHと基板Wを1枚保持するためのハンド要素を1つ備えた枚葉式のハンドとを取り替え可能な構成のインデクサロボットIRを用いてもよい。
【0141】
本実施の形態において、ハンドMRH1とハンドMRH2との高さの差M1(図6(a))が、図3(b)に示される基板載置部PASS1(またはPASS2)の上下に隣接する支持板51a間(および支持板52a間)とほぼ等しくなるように設定されている場合、メインロボットMRは基板載置部PASS1(またはPASS2)に対して2枚の基板Wを受け渡してもよい。
【0142】
この場合、メインロボットMRは、ハンドMRH1およびハンドMRH2を同時に基板載置部PASS1(またはPASS2)の上下に隣接する2組の支持板51a,52aの下方にそれぞれ挿入し、上下に隣接して載置された2枚の基板Wを容易に取り出すことができる。また、ハンドMRH1およびハンドMRH2に保持する2枚の基板Wを、基板載置部PASS1(またはPASS2)の上下に隣接する2組の支持板51a,52a上に載置することができる。
【0143】
これにより、基板載置部PASS1,PASS2と表面洗浄ユニットSSとの間の基板Wの搬送時間を短縮することができる。
【0144】
[2]第2の実施の形態
第2の実施の形態に係る基板処理装置は、以下の点で第1の実施の形態に係る基板処理装置100と構成が異なる。
【0145】
本実施の形態に係る基板処理装置に用いられる基板載置部は、以下の構成を有する。図16は、第2の実施の形態に係る基板処理装置に用いられる基板載置部の構造を説明するための図である。
【0146】
図16に示すように、本実施の形態の基板載置部PASS1,PASS2は、水平面内で対向するように配置される複数組の支持板51Pを備える。各組の支持板51Pは、複数のシリンダ510により多段に積層されている。各組の支持板51P上には基板Wの下面を支持する複数の支持ピンPNが設けられている。
【0147】
各組における2枚の支持板51P間には、インデクサロボットIRのハンドIRHおよびメインロボットMRのハンドMRH1,MRH2が挿入可能となっている。これにより、インデクサロボットIRおよびメインロボットMRにより搬送される基板Wが、各組の支持板51Pに設けられた複数の支持ピンPN上に一時的に載置される。
【0148】
上記のシリンダ510としては、例えばエアシリンダまたはオイルシリンダ等が用いられる。各シリンダ510は、ともにシリンダ同期機構500に接続されている。シリンダ同期機構500は、制御部4により制御され、複数のシリンダ510に同期を取りつつ、流体(例えば、空気またはオイル等)を複数のシリンダ510に供給する。
【0149】
これにより、各シリンダ510は、シリンダ同期機構500からの流体(例えば、空気またはオイル等)の供給量に応じて鉛直方向に伸縮動作する。それにより、本実施の形態の基板載置部PASS1,PASS2においては、上下に隣接する支持板51P間の間隔GCが所定の範囲内で変化する。
【0150】
図17は、図16の基板載置部PASS1,PASS2において、上下に隣接する支持板51P間の間隔GCが変化する場合の一例を示す図である。
【0151】
図17に示すように、上下に隣接する支持板51P間の間隔GCは、例えば点線で示される最大の間隔HG1から実線で示される最小の間隔HG2まで変化する。
【0152】
支持板51P間の最大間隔HG1は、例えば図6(a)のメインロボットMRのハンドMRH1とハンドMRH2との高さの差M1とほぼ等しくなるように設定される。また、支持板51P間の最小間隔HG2は、例えば図3(a)の間隔H1と等しくなるように、例えば10mmに設定される。
【0153】
なお、支持板51P間の最大間隔HG1は、例えば図3(b)の間隔H2と等しくなるように、20mmに設定されてもよい。
【0154】
基板載置部PASS1,PASS2には、各組の支持板51Pに対応して、基板Wの有無を検出する光学式のセンサ(図示せず)が設けられている。
【0155】
本実施の形態においては、インデクサロボットIRによって基板載置部PASS2に基板Wが載置される場合および基板載置部PASS1から基板Wが取り出される場合に支持板51P間が最小間隔HG2に設定される。
【0156】
この場合、各組の支持板51P間に一組の爪部261(図5)をそれぞれ進入させることができる。それにより、インデクサロボットIRのハンドIRHに保持される全ての基板Wを1回の載置動作で基板載置部PASS2に載置することができるとともに、基板載置部PASS1に載置されている全ての基板Wを1回の取り出し動作で取り出すことができる。その結果、キャリアCと基板載置部PASS1,PASS2との間での基板Wの搬送時間が十分に短縮される。
【0157】
また、メインロボットMRによって基板載置部PASS1に基板Wが載置される場合および基板載置部PASS2から基板が取り出される場合には、支持板51P間が最大間隔HG1に設定される。この場合、インデクサロボットIRの爪部261よりも大きい厚みを有するメインロボットMRのハンドMRH1,MRH2を、基板載置部PASS1,PASS2の支持板51P上に載置された複数の基板W間に容易に進入させることができる。それにより、メインロボットMRと基板載置部PASS1,PASS2との間の基板Wの受け渡しが確実に行われる。
【0158】
[3]第3の実施の形態
第3の実施の形態に係る基板処理装置は、以下の点で第1の実施の形態に係る基板処理装置100と構成が異なる。
【0159】
本実施の形態に係る基板処理装置に用いられるインデクサロボットIRのハンドIRHは、以下の構成を有する。図18および図19は、第3の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるハンドIRHの構造を説明するための図である。
【0160】
図18および図19に示すように、本実施の形態のハンドIRHの各組の爪部261は、ハンド支持部270内において図示しない複数のシリンダ(図16のシリンダ510と同様のシリンダ)により多段に積層されている。各シリンダは、図17と同様のシリンダ同期機構500に接続されている。したがって、各シリンダは、シリンダ同期機構500からの流体(例えば、空気またはオイル等)の供給量に応じて鉛直方向に伸縮動作する。それにより、本実施の形態のハンドIRHにおいては、上下に隣接する爪部261間の間隔が最大間隔HG3および最小間隔HG4の間で変化する。
【0161】
最大間隔HG3は、図3(b)の間隔H2と等しくなるように設定される。また、最小間隔HG4は、図3(a)の間隔H1と等しくなるように設定される。
【0162】
本実施の形態においては、インデクサロボットIRによってキャリアCから基板Wが取り出される場合およびキャリアCに基板Wが載置される場合に爪部261間が最小間隔HG4に設定される。この場合、各基板収納溝C2間に一組の爪部261をそれぞれ進入させることができる。それにより、キャリアCに載置されている全ての基板Wを1回の取り出し動作で取り出すことができるとともに、ハンドIRHに保持されている全ての基板Wを1回の載置動作でキャリアCに載置することができる。
【0163】
また、インデクサロボットIRによって基板載置部PASS2に基板Wが載置される場合および基板載置部PASS1から基板Wが取り出される場合には、爪部261間が最大間隔HG3に設定される。この場合、各支持板51a間(支持板52a間)に一組の爪部261をそれぞれ進入させることができる。それにより、ハンドIRHに保持されている全ての基板Wを1回の載置動作で基板載置部PASS2に載置することができるとともに、基板載置部PASS1に載置されている全ての基板Wを1回の取り出し動作で取り出すことができる。
【0164】
以上の結果、キャリアCと基板載置部PASS1,PASS2との間での基板Wの搬送時間が十分に短縮される。
【0165】
[4]第4の実施の形態
第4の実施の形態に係る基板処理装置は、以下の点で第1の実施の形態に係る基板処理装置100と構成が異なる。
【0166】
図20(a)は本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の平面図であり、図20(b)は図20(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。
【0167】
図20に示すように、第4の実施の形態に係る基板処理装置100においては、表面洗浄ユニットSSの代わりに裏面洗浄ユニットRSSが設けられている。メインロボットMRは、基板載置部PASS1,PASS2と裏面洗浄ユニットRSSとの間で基板Wを搬送する。裏面洗浄ユニットRSSにおいては、基板Wの裏面が洗浄される。
【0168】
また、本実施の形態においては、基板WがキャリアCから基板載置部PASS2に搬送される際および基板Wが基板載置部PASS1からキャリアCに搬送される際に、基板WがインデクサロボットIRによって反転される。
【0169】
図21、図22および図23は、本実施の形態に係る基板処理装置100のインデクサロボットIRに用いられるハンドIRHを示す斜視図である。図21〜図23のインデクサロボットIRが図4のインデクサロボットIRと異なるのはハンドIRHの構成である。
【0170】
なお、以下の説明においては、図21のハンドIRHの状態を基準状態とする。また、図22には、後述する回転部320が基準状態から90°回転した状態のハンドIRHが示され、図23には、回転部320が基準状態から180度回転した状態のハンドIRHが示されている。なお、図22においては、ハンドIRHにより複数の基板Wが保持されている。
【0171】
図21に示すように、本実施の形態に係るハンドIRHは、複数のハンド要素300、ハンド支持部310、回転部320および本体部330を含む。また、ハンドIRHの下方に、ベルト410、駆動プーリ411、従動プーリ412および2本のガイドレール413が設けられている。本実施の形態においては、ベルト410、駆動プーリ411、従動プーリ412、ガイドレール413および図示しないモータにより図4の水平移動機構251が構成される。
【0172】
ガイドレール413は、図4の回転ステージ250の上面に取り付けられている。本体部330は、ガイドレール413上に取り付けられている。ベルト410は、駆動プーリ411および従動プーリ412に架け渡されている。ベルト410は、本体部330の一端面の下端部に形成されるベルト保持部331に保持されている。
【0173】
本実施の形態においては、図示しないモータにより駆動プーリ411が回転される。駆動プーリ411の回転力は、ベルト410およびベルト保持部331を介して本体部330に伝達される。それにより、本体部330がガイドレール413に沿って移動する。
【0174】
図21〜図23に示すように、本体部330の両端部には、上方に向かって延びるようにアーム部332,333が形成されている。アーム部332には、支持軸334が回転可能に設けられている。回転部320は、支持軸334に固定され、ハンド支持部310は、回転部320の一面に固定されている。ハンド支持部310の一の面311(以下、ハンド面311と称する。)には、複数のハンド要素300が設けられる。
【0175】
アーム部333には、モータ335が設けられている。モータ335の上部には、ギアボックス336が設けられている。支持軸334の一端は、ギアボックス336内に挿入されている。モータ335の図示しない出力軸は、例えば、ベベルギア等によりギアボックス336内において支持軸334に連結されている。
【0176】
本実施の形態においては、モータ335が駆動されることにより支持軸334が回転する。それにより、回転部320、ハンド支持部310およびハンド要素300が支持軸334を回転軸として回転する。
【0177】
図21に示すように、ハンド支持部310には、ハンド面311上に突出するように基板ガイド部401,402,403が設けられている。基板ガイド部401,402,403には、複数の溝部404が形成されている。基板ガイド部401は、各対のハンド要素300の間の中間位置においてハンド面311に垂直な方向に突出可能に設けられている。基板ガイド部402,403は、複数のハンド要素300の両側方においてハンド面311に垂直な方向に突出可能に設けられている。
【0178】
図24は、ハンド要素300を示す図である。なお、図24には、3つのハンド要素300が示されている。図24に示すように、各ハンド要素300のハンド支持部310側の端部の上面には支持ピン301が設けられ、下面には支持ピン302が設けられている。また、各ハンド要素300の先端部の上面にはガイドピン340が設けられ、下面にはガイドピン341が設けられている。
【0179】
図25は、ハンド支持部310の内部構成を示す斜視図であり、図26は、ハンド支持部310の内部構成を示す側面図である。
【0180】
図25に示すように、ハンド支持部310の内部には、固定板800が設けられている。固定板800にシリンダ801およびモータ802が固定されている。本実施の形態においては、シリンダ801には、例えば油圧により移動するピストン803が設けられている。
【0181】
ピストン803の先端部は、移動板804に固定されている。移動板804は、複数のハンド要素300の整列方向に平行な方向に移動可能に固定板800に設けられている。
【0182】
図26に示すように、移動板804には、ハンド要素300側に突出するように突出部805が設けられている。突出部805は、傾斜面806を有する。突出部805の傾斜面806に当接するように、断面円形の回転部材807が設けられている。回転部材807は、支持軸808の一端に回転可能に支持されている。支持軸808の他端は、移動板809に固定されている。移動板809は、ハンド面311(図21)に垂直な方向に移動可能に設けられている。図21の基板ガイド部401,402,403は、移動板809に設けられている。
【0183】
移動板809には、固定ピン810が設けられている。固定ピン810と固定板800との間には、バネ811が設けられている。移動板809は、バネ811により固定板800側に付勢されている。
【0184】
モータ802には、回転軸812が設けられている。回転軸812の先端部には、移動部材813が複数のハンド要素300の整列方向に平行な方向に移動可能に設けられている。移動部材813は、回転軸812が回転することにより移動する。移動部材813は、複数のハンド要素300に連結されている。
【0185】
本実施の形態においては、図1の制御部4によりシリンダ801が制御されることにより、ピストン803が移動する。それにより、移動板804が移動し、回転部材807が傾斜面806上で回転しつつハンド面311に垂直な方向に移動する。それにより、基板ガイド部401,402,403がハンド面311に垂直な方向に移動する。
【0186】
以下、インデクサロボットIRの動作について図面を用いて説明する。
【0187】
図27および図28は、基板Wとハンド要素300との関係を示す図である。
【0188】
キャリアC(図20)から基板Wを取り出す際には、ハンドIRHは図21に示す基準状態に設定される。この状態で、本体部330が水平方向に移動し、ハンド要素300がキャリアC内に挿入される。そして、図27に示すように、支持ピン301およびガイドピン340によって基板Wの下面が支持されるようにモータ802(図25)を駆動することによりハンド要素300を上昇させる。それにより、複数のハンド要素300により基板Wが保持される。
【0189】
次に、本体部330が水平方向に移動し、ハンド要素300がキャリアC外に後退する。そして、支持ピン301およびガイドピン340上に基板Wが支持された状態でシリンダ801(図25)を駆動することにより、基板ガイド部401,402,403を基板W側に移動させる。それにより、基板Wの外周端部が溝部404内に挿入され、溝部404、支持ピン301およびガイドピン340により基板Wが挟持される。この状態で、図22に示すように、回転部320およびハンド支持部310を支持軸334を回転軸として90°回転させる。それにより、基板Wが鉛直方向に支持される。このとき、上述したように基板Wの外周端部が溝部404内に挿入されているので、基板WをハンドIRHにより確実に保持することができる。
【0190】
次に、図28に示すように、支持ピン302およびガイドピン341が基板Wに当接するようにモータ802(図25)を駆動することによりハンド要素300を水平方向に移動させる。それにより、溝部404、支持ピン302およびガイドピン341により基板Wが挟持される。この状態で、本体部330(図22)をキャリアC(図20)側に水平移動させる。そして、図23に示すように、回転部320およびハンド支持部310を支持軸334を回転軸としてさらに90°回転させる。それにより、基板Wの反転動作が完了する。
【0191】
なお、回転部320およびハンド支持部310が回転する際にも、基板Wが溝部404、支持ピン301(または支持ピン302)およびガイドピン340(またはガイドピン341)により挟持されているので、ハンド要素300により基板Wを確実に保持することができる。
【0192】
その後、シリンダ801(図25)を駆動することにより、基板ガイド部401,402,403(図24)を基板Wから離間する方向に移動させる。それにより、基板Wが支持ピン302およびガイドピン341上に安定して支持される。
【0193】
その後、インデクサロボットIRが基板載置部PASS2に対向する位置に移動するとともに、本体部330が水平方向に移動し、ハンド要素300が基板載置部PASS2内に挿入される。そして、支持ピン302およびガイドピン341が基板Wから離間するようにモータ802(図25)を駆動することによりハンド要素300を下降させる。それにより、基板Wが基板載置部PASS2に載置される。
【0194】
以上のように、本実施の形態においては、インデクサロボットIRにおいて基板Wを反転させることができるので、基板Wを反転させるための別個の装置を設けなくてよい。それにより、基板処理装置100のフットプリントを低減することができる。
【0195】
また、インデクサロボットIRにおいて基板Wを反転させることができるので、基板Wを反転させるために要する時間を短縮することができる。それにより、基板処理装置100のスループットを向上させることができる。
【0196】
(変形例)
上記においては、支持軸334(図21)を回転軸としてハンド支持部310(図21)を180°回転させることにより基板Wを反転させているが、基板Wの反転方法は上記の例に限定されない。
【0197】
例えば、ハンド取り付け面311の中心点から垂直に延びる軸線L1(図21および図22)周りにハンド支持部310を回転させることができる回転機構(例えば、回転部320内に設けられるモータ等)をハンドIRHに設けてもよい。
【0198】
この場合、図28に示す状態すなわち基板Wが鉛直方向に支持されかつ溝部404、支持ピン302およびガイドピン341に挟持される状態になるまでは、インデクサロボットIRは上記と同様の動作を行う。
【0199】
そして、図28に示す状態において、ハンド支持部310を回転部320上において軸線L1周りに180°回転させる。これにより、基板Wの裏面側が基板載置部PASS1,PASS2(図20)側に向けられる。さらに、回転機構241(図4)により回転ステージ250(図4)を180°回転させる。これにより、基板Wの表面側が基板載置部PASS1,PASS2側に向けられる。この状態で、回転部320(図21)およびハンド支持部310(図21)を支持軸334を回転軸として90°回転させることにより、ハンドIRHを図21に示す基準状態に復帰させる。これにより、基板Wの反転動作が完了する。
【0200】
基板Wの反転動作終了後は、インデクサロボットIRは、上記と同様の動作により基板Wを基板載置部PASS2に載置する。
【0201】
以上のように、本例においては、回転部320を180°回転させなくてよいので、モータ335(図22)の負担を軽減することができる。それにより、ハンドIRHの信頼性が向上する。
【0202】
なお、ハンド支持部310の軸線L1周りの回転動作および回転ステージ250の回転動作の順序が逆であってもよい。
【0203】
また、ハンド支持部310の軸線L1周りの回転動作および回転ステージ250の回転動作を同時に行ってもよい。この場合、基板Wを反転させるために要する時間を短縮することができる。それにより、基板処理装置100のスループットを向上させることができる。
【0204】
[5]第5の実施の形態
第5の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるインデクサロボットIRのハンドIRHは、以下の構成を有する。図29は、第5の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるハンドIRHの構造を説明するための図である。図29に示すハンドIRHが図5のハンドIRHと異なるのは以下の点である。
【0205】
図29に示すように、本実施の形態のインデクサロボットIRの各組の爪部261は、図5と同様の位置(以下、通常位置と称する。)および互いに離間する位置(以下、離間位置と称する。)の間で移動可能に設けられている。また、爪部261には、図5の支持ピン262と同様の位置に複数の支持ピン262aが設けられている。また、各支持ピン262aの近傍に支持ピン262bが設けられている。
【0206】
支持ピン262a,262bの位置は、爪部261が通常位置に設定されている場合には支持ピン262aにより基板Wが支持され、爪部261が離間位置に設定されている場合には支持ピン262bにより基板Wが支持されるように設定されている。
【0207】
なお、支持ピン262aの高さは、支持ピン262bよりも高く設定されている。それにより、支持ピン262aによって基板Wが支持される際に、その基板Wが支持ピン262bに接触することを防止することができる。
【0208】
本実施の形態においては、キャリアCから基板載置部PASS2へ基板Wを搬送する際には爪部261が通常位置に設定され、基板載置部PASS1からキャリアCへ基板Wを搬送する際には爪部261が離間位置に設定される。したがって、洗浄処理前の基板Wは支持ピン262aによって支持され、洗浄処理後の基板Wは支持ピン262bによって支持される。
【0209】
この場合、洗浄処理前の基板Wの付着物が支持ピン262aに付着したとしても、その付着物が支持ピン262bに付着することがない。それにより、洗浄処理前の基板Wの付着物が洗浄処理後の基板Wに付着することがない。その結果、洗浄処理後の基板Wの搬送時に、洗浄処理後の基板Wが汚染されることを確実に防止することができる。
【0210】
[6]第6の実施の形態
第6の実施の形態に係る基板処理装置は、以下の点で第1〜第5の実施の形態に係る基板処理装置100と構成が異なる。
【0211】
図30(a)は本発明の第6の実施の形態に係る基板処理装置の平面図であり、図30(b)は図30(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。また、図31は、図31(a)のA−A線断面を模式的に示す図である。
【0212】
図30および図31に示すように、第6の実施の形態に係る基板処理装置100においては、図1の制御部4の代わりに、メイン制御部4a、インデクサロボット用制御部4bおよびメインロボット用制御部4cが設けられている。
【0213】
メイン制御部4aは、処理ユニット用制御部を含む。このメイン制御部4aは、基板搬送装置100の側面に設けられる操作部からの指令信号を受け、インデクサロボット用制御部4b、メインロボット用制御部4cおよび処理ユニット用制御部に指示を与える。
【0214】
インデクサロボット用制御部4bは、メイン制御部4aからの指示に従ってインデクサロボットIRの動作を制御する。メインロボット用制御部4cは、メイン制御部4aからの指示に従ってメインロボットMRの動作を制御する。処理ユニット用制御部は、表面洗浄ユニットSSの動作または図20の裏面洗浄ユニットRSSの動作を制御する。
【0215】
本実施の形態では、インデクサロボット用制御部4bが図15のステップS1,S5の制御動作を行い、メインロボット用制御部4cが図15のステップS2,S4の制御動作を行い、メイン制御部4aの処理ユニット用制御部が図15のステップS3の制御動作を行う。
【0216】
本実施の形態では、インデクサロボット用制御部4bがインデクサロボットIRとは別個に設けられているが、インデクサロボット用制御部4bがインデクサロボットIRに設けられてもよい。また、メインロボット用制御部4cがメインロボットMRとは別個に設けられているが、メインロボット用制御部4cがメインロボットMRに設けられてもよい。
【0217】
なお、本実施の形態のメイン制御部4a、インデクサロボット用制御部4bおよびメインロボット用制御部4cを第2の実施の形態に適用する場合、基板載置部PASS1,PASS2の動作を制御するための基板載置部用制御部がさらに設けられる。
【0218】
[7]請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0219】
上記実施の形態では、キャリア載置台40が容器載置部の例であり、キャリアCが収納容器の例であり、基板収納溝C2が収納溝の例であり、基板載置部PASS1,PASS2が基板載置棚または受け渡し部の例であり、支持板51a,52a,51Pが収納棚の例である。
【0220】
インデクサロボットIRが基板搬送装置または第1の基板搬送装置の例であり、ハンド要素260,300が基板保持部または第1および第2の基板保持部の例である。メインロボットMRが第2の基板搬送装置の例であり、ハンドMRH1,MRH2が基板保持部の例である。表面洗浄ユニットSSまたは裏面洗浄ユニットRSSが処理部または洗浄処理部の例である。処理ブロック11が処理領域の例であり、インデクサブロック10が搬入搬出領域の例である。
【0221】
また、搬送レール部210、水平移動機構211、移動支持柱220、鉛直移動機構221、昇降支持部230、ベース部240、回転機構241、回転ステージ250、水平移動機構251、ベルト410、駆動プーリ411および従動プーリ412が駆動機構の例である。
【0222】
また、ハンド支持部310、回転部320、支持軸334、モータ335およびギアボックス336が反転機構の例であり、シリンダ同期機構500およびシリンダ510が調整機構の例であり、制御部4またはインデクサロボット用制御部4bが制御部の例である。
【0223】
なお、請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0224】
本発明は、半導体ウェハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板等の基板の製造に有効に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0225】
【図1】(a)は本発明の第1の実施の形態に係る基板処理装置の平面図であり、(b)は図1(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。
【図2】図1(a)のA−A線断面を模式的に示す図である。
【図3】図1のキャリアおよび基板載置部の構造を説明するための縦断面図である。
【図4】インデクサロボットの側面図である。
【図5】インデクサロボットの平面図である。
【図6】(a)はメインロボットの側面図であり、(b)はメインロボットの平面図である。
【図7】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図8】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図9】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図10】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図11】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図12】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図13】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図14】インデクサロボットの動作を説明するための図である。
【図15】制御部による基板処理装置の制御を示すフローチャートである。
【図16】第2の実施の形態に係る基板処理装置に用いられる基板載置部の構造を説明するための図である。
【図17】図16の基板載置部において、上下に隣接する支持板間の間隔が変化する場合の一例を示す図である。
【図18】第3の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるハンドの構造を説明するための図である。
【図19】第3の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるハンドの構造を説明するための図である。
【図20】(a)は本発明の第4の実施の形態に係る基板処理装置の平面図であり、(b)は図20(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。
【図21】第4の実施の形態に係る基板処理装置のインデクサロボットに用いられるハンドを示す斜視図である。
【図22】第4の実施の形態に係る基板処理装置のインデクサロボットに用いられるハンドを示す斜視図である。
【図23】第4の実施の形態に係る基板処理装置のインデクサロボットに用いられるハンドを示す斜視図である。
【図24】ハンド要素を示す図である。
【図25】ハンド支持部の内部構成を示す斜視図である。
【図26】ハンド支持部の内部構成を示す側面図である。
【図27】基板とハンド要素との関係を示す図である。
【図28】基板とハンド要素との関係を示す図である。
【図29】第5の実施の形態に係る基板処理装置に用いられるハンドの構造を説明するための図である。
【図30】(a)は本発明の第6の実施の形態に係る基板処理装置の平面図6であり、(b)は図30(a)の基板処理装置を矢印Xの方向から見た模式的側面図である。
【図31】図30(a)のA−A線断面を模式的に示す図である。
【図32】特許文献1の基板処理装置を示す平面図である。
【符号の説明】
【0226】
4 制御部
4a メイン制御部
4b インデクサロボット用制御部
4c メインロボット用制御部
10 インデクサブロック
11 処理ブロック
40 キャリア載置台
51a,52a,51P 支持板
100 基板処理装置
210 搬送レール部
211 水平移動機構
220 移動支持柱
221 鉛直移動機構
230 昇降支持部
240 ベース部
241 回転機構
250 回転ステージ
251 水平移動機構
260,300 ハンド要素
261 爪部
500 シリンダ同期機構
510 シリンダ
C キャリア
C2 基板収納溝
IR インデクサロボット
IAM1,IAM2 多関節型アーム
IRH,MRH1,MRH2 ハンド
MR メインロボット
PASS1,PASS2 基板載置部
PN 支持ピン
SS 表面洗浄ユニット
RSS 裏面洗浄ユニット
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に処理を行う基板処理装置であって、
複数の基板が略水平姿勢で収納される収納容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部と対向するように配置され、少なくとも前記収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚と、
前記基板載置棚を介して搬送される基板に処理を行う処理部と、
複数の基板を一括して保持することができ前記収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を有し、前記容器載置部と前記基板載置棚との間で複数の基板を一括して搬送する第1の基板搬送装置と、
基板を一枚ずつ保持することができる複数の基板保持部を有し、前記基板載置棚と前記処理部との間で基板を搬送する第2の基板搬送装置とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項2】
前記第1の基板搬送装置の前記複数の基板保持部は上下方向に並ぶように設けられ、複数の基板を同時に一括して保持することを特徴とする請求項1記載の基板処理装置。
【請求項3】
前記収納容器は等間隔に設けられた複数段の収納溝を有し、前記基板載置棚の前記複数の収納棚は等間隔に設けられ、前記収納棚間の距離は前記収納溝間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記基板載置棚の前記複数の収納棚は等間隔に設けられ、前記複数の基板保持部は等間隔に設けられ、前記収納棚間の距離は前記基板保持部間の距離の整数倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれに記載の基板処理装置。
【請求項5】
前記収納棚間の距離は前記基板保持部間の距離の2倍であることを特徴とする請求項4記載の基板処理装置。
【請求項6】
前記複数の基板保持部は、複数の第1および第2の基板保持部を交互に含み、
前記基板収納棚の前記複数段の収納棚は、複数の第1の収納棚と複数の第2の収納棚とを含み、
前記第1の基板搬送装置を制御し、前記基板載置棚と前記複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、前記複数の第1の基板保持部により前記複数の第1の収納棚との間で基板の受け渡しが行われた後に前記複数の第2の基板保持部により前記複数の第2の収納棚との間で基板の受け渡しが行われるように前記複数の基板保持部を移動させる制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項7】
前記基板載置棚は、前記収納棚間の距離を調整する調整機構を備えることを特徴とする請求項1または2記載の基板処理装置。
【請求項8】
前記第1の基板搬送装置は、
前記基板保持部間の距離を調整する調整機構と、
前記調整機構を制御し、前記基板載置棚と前記複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、前記基板保持部間の距離を前記収納棚間の距離に調整する制御部とを含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項9】
基板に処理を行う基板処理装置であって、
基板を処理する処理領域と、
前記処理領域に対して基板を搬入および搬出する搬入搬出領域と、
前記処理領域と前記搬入搬出領域との間で基板を受け渡す受け渡し部とを備え、
前記搬入搬出領域は、
複数の基板が略水平姿勢で収納される複数の収納溝を有する収納容器が載置される容器載置部と、
前記容器載置部に載置された収納容器と前記受け渡し部との間で基板を搬送する第1の基板搬送装置とを含み、
前記処理領域は、
基板に処理を行う処理部と、
前記受け渡し部と前記処理部との間で基板を搬送する第2の基板搬送装置とを含み、
前記受け渡し部は、
基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚を含み、
前記第1の基板搬送装置は、
上下方向に並ぶように設けられ基板を略水平姿勢で保持する複数の基板保持部と、
前記収納容器および前記基板載置棚との間で基板の受け渡しを行うために前記複数の基板保持部を移動させるとともに略水平方向に進退させる駆動機構と、
前記基板保持部間の距離を調整する調整機構と、
前記調整機構を制御し、前記収納容器と前記複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、前記基板保持部間の距離を前記収納溝間の距離に調整し、前記基板載置棚と前記複数の基板保持部との間での基板の受け渡しの際に、前記基板保持部間の距離を前記収納棚間の距離に調整する制御部とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項10】
前記駆動機構は、前記複数の基板保持部を同時に移動させることを特徴とする請求項9記載の基板処理装置。
【請求項11】
前記収納容器の前記複数段の収納溝は等間隔に設けられ、前記基板載置棚の前記複数段の収納棚は等間隔に設けられ、前記収納棚間の距離は前記収納溝間の距離よりも大きいことを特徴とする請求項9または10記載の基板処理装置。
【請求項12】
前記基板載置棚の前記収納棚間の距離は、前記収納容器の前記収納溝間の距離の整数倍であることを特徴とする請求項11記載の基板処理装置。
【請求項13】
前記基板載置棚の前記収納棚間の距離は、前記収納容器の前記収納溝間の距離の2倍であることを特徴とする請求項11または12記載の基板処理装置。
【請求項14】
前記処理部は、基板を洗浄する洗浄処理部を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項15】
前記第1の基板搬送装置は、基板を反転させる反転機構を備えることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の基板処理装置。
【請求項16】
基板が略水平姿勢で収納される収納部から基板を搬送する基板搬送装置であって、
上下方向に並ぶように設けられ基板を略水平姿勢で保持する複数の基板保持部と、
前記収納部に対応した基板の搬送を行うために前記複数の基板保持部を移動させるとともに略水平方向に進退させる駆動機構と、
前記基板保持部間の距離を調整する調整機構と、
前記調整機構を制御し、前記基板保持部間の距離を前記収納部内の基板間の距離に調整する制御部とを備えたことを特徴とする基板搬送装置。
【請求項17】
前記複数の基板保持部により保持された基板を反転させる反転機構をさらに備えることを特徴とする請求項16記載の基板搬送装置。
【請求項18】
複数の基板が略水平姿勢で収納される収納容器が載置される容器載置部と、少なくとも前記収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の基板が略水平姿勢で載置される複数段の収納棚を有する基板載置棚とを備える基板処理装置により、基板に処理を行う基板処理方法であって、
前記収納容器に収納可能な基板の最大数と同数の複数の基板保持部を有する第1の基板搬送装置により、前記容器載置部に載置された前記収納容器から前記基板載置棚に複数の基板を一括して搬送するステップと、
基板を一枚ずつ保持することができる複数の基板保持部を有する第2の基板搬送装置により、前記基板載置棚から処理部に基板を順次搬送するステップと、
前記第2の基板搬送装置により搬送された基板に前記処理部により処理を行うステップと、
前記処理部による処理後の基板を前記第2の基板搬送装置により前記基板載置棚に順次搬送するステップと、
前記基板載置棚に搬送された処理後の複数の基板を前記容器載置部に載置された収納容器に前記第1の基板搬送装置により一括して搬送するステップとを備えることを特徴とする基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【公開番号】特開2009−260252(P2009−260252A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−333231(P2008−333231)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000207551)大日本スクリーン製造株式会社 (2,640)
【Fターム(参考)】