説明

熱およびプラズマ増強蒸着のための装置および操作方法

【課題】 熱およびプラズマ増強蒸着のための装置および操作方法を提供することである。
【解決手段】 第1の温度で蒸着システムの第1のアセンブリを維持し、第1の温度より低く低下された温度で蒸着システムの第2のアセンブリを維持し、基板を第2のアセンブリの移送空間から真空アイソレートされる第1のアセンブリの処理空間に配置し、基板上に材料を堆積させる、基板上の蒸着のための方法、コンピュータ読み取り可能なメディア、および、システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、米国特許出願シリアル番号11/090,255号、代理人整理番号267366US、クライアント参照番号TTCA19、「プラズマ増強原子層堆積システム」の名称で、現在、米特許出願公報番号2004VVVVVVVVVV号に関連し、参照によってその全体の内容はここに引用されるものである。本出願は、米国シリアル番号11/084,176号、代理人整理番号265595US、クライアント参照番号TTCA24、「堆積システムおよび方法」の名称で、現在米国特許出願公報2004VVVVVVVVVV号に関連し、参照によってその全体の内容はここに引用されるものである。本出願は、米国特許出願シリアル番号XX/XXX,XXX号、「コンタミネーションの減少を有するプラズマ増強原子層堆積システム」の名称で、クライアント参照番号TTCA27、現在米国特許出願公報番号2004VVVVVVVVVV号に関連し、参照によってその全体の内容はここに引用されるものである。本出願は、米国シリアル番号XX/XXX,XXX号、「熱およびプラズマ増強蒸着を実行する方法およびシステム」の名称で、代理人整理番号2274017US、クライアント参照番号TTCA54で、現在米国特許出願公開番号2006VVVVVVVVVV号に関連し、参照によってその全体の内容は、ここに引用したものとする。本出願は、米国シリアル番号XX/XXX,XXX号、代理人整理番号2274020US、クライアント参照番号TTCA55で、「プラズマ増強原子層堆積のための堆積システムおよび方法」の名称で、現在米国特許出願公報番号2006VVVVVVVVVVに関連し、参照によってその全体の内容はここに引用されるものである。本出願は、米国シリアル番号XX/XXX,XXX号、「処理システムの第2の室部分に第1のチャンバ部分を密封するための方法とシステム」の名称で、代理人整理番号2274016US、クライアント参照番号TTCA63、現在米国特許出願公開番号2006VVVVVVVVVV号に関連し、その全体の内容は、参照によって、ここに引用したものとする。
【0002】
本発明は、堆積システムおよびその操作方法に関し、より詳しくは、本発明は、材料堆積および移送のための別個の領域を有する堆積システムに関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、材料プロセスの間、複合材料構造を製造するときに、プラズマは、材料膜の追加および除去を容易にするようにしばしば使用される。例えば、半導体プロセスにおいて、ドライプラズマエッチングプロセスは、シリコン基板上の微細線に沿ってまたはビアまたはコンタクト内で材料を除去またはエッチングするために、多くの場合、利用される。別の形態として、例えば、蒸着プロセスは、シリコン基板上の微細線に沿ってまたはビアまたはコンタクト内に材料を堆積させるために利用される。後者において、蒸着プロセスは、化学気相成長(CVD)およびプラズマ増強化学的気相成長(PECVD)を含む。
【0004】
PECVDにおいて、プラズマは、膜堆積メカニズムを変更するかまたは増強するために利用される。例えば、プラズマ励起は、一般的に、熱励起CVDプロセスによって同様の膜を生成することを必要とするそれらより非常に低い温度で進行する膜形成反応を一般に許容する。加えて、プラズマ励起は、熱CVDにおいてエネルギー的にまたは動力学的に充足されていない膜形成化学反応をアクティブにすることができる。PECVD膜の化学および物理的な特性は、それにより、プロセスパラメータを調整することによって、相対的に広い範囲を通して変化されることができる。
【0005】
近年、原子層堆積(atomic layer deposition:ALD)およびプラズマ増強されたALD(PEALD)は、前工程(FEOL)オペレーションの超極薄ゲート膜形成に対する候補として、同じく後工程(BEOL)オペレーションのメタライゼーションに対する超極薄バリア層およびシード層形成に対する候補として現れた。ALDにおいて、2つまたはより多くのプロセスガス、例えば膜プリカーサおよび還元ガスは、基板が同時に材料膜の単分子層を形成するために加熱されている間に、交互におよびシーケンシャルに導入される。PEALDにおいて、プラズマは、還元プラズマを形成するために、還元ガスの導入の間、形成される。今日まで、ALDおよびPEALDプロセスは、これらのプロセスがそれらCVDおよびPECVDの対照物より遅いにもかかわらず、層が堆積する形態への改良された層厚さの均一性および一様性(conformality)を提供すると証明された。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の1つの目的は、これまでの縮小を続けるライン寸法での半導体プロセスに関し、一様性、密着性、および純度がその結果として半導体デバイスに影響を及ぼすますます重要な問題になっているさまざまな課題を対象にすることに向けられる。
【0007】
本発明の別の目的は、その後の堆積され、または処理される層のインターフェース間のコンタミネーション問題を減らすことである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の別の目的は、同じシステム内で、蒸着(vapor deposition)プロセスおよびサンプル移送に対する互換性がある構成を提供することである。
【0009】
本発明のこれらおよび/または他の目的のバリエーションは、本発明の特定の実施形態によって提供される。
【0010】
本発明の一実施態様において、蒸着システムの基板上に材料を堆積させるための方法は、基板を処理するために提供され、それは、第1の温度で蒸着システムの第1のアセンブリを維持し、第1の温度より低く低下された温度で蒸着システムの第2のアセンブリを維持し、第2のアセンブリの移送空間から真空絶縁(アイソレート)された第1のアセンブリの処理空間に基板を配置し、基板上に材料を堆積させるものである。
【0011】
本発明の他の実施例において、材料堆積を容易にするように構成された処理空間を有する第1のアセンブリと、第1のアセンブリに組み合わせられ、堆積システムとの間で基板の移送を容易にするための移送空間を有している第2のアセンブリと、第2のアセンブリに接続され、基板を支持しように構成された基板ステージと、移送空間から処理空間を分離するように構成されたシーリングアセンブリとを具備する、基板に堆積物を形成するための堆積システムは、提供される。第1のアセンブリは、第1の温度で維持されるように構成され、第2のアセンブリは、第1の温度より低く低下された温度で維持されるように構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下の説明では、完全な本発明の理解を容易にするために、並びに説明およびそれ以外の目的のために、堆積システムおよび各種コンポーネントの内容の特定の幾何配置のような具体的な詳細は、記載される。しかしながら、本発明がこれらの具体的な詳細から逸脱する他の実施形態において実施されることができると理解されるべきである。
【0013】
図面を参照すると、参照番号がいくつかの図の全体にわたって同一であるか対応する部品を示すようになされ、図1Aは、例えばプラズマ増強原子層堆積(PEALD)プロセスを使用して、基板上に例えばバリア膜のような薄膜を堆積させるための堆積システム101を示す。配線工程(BEOL)オペレーションにおける半導体デバイスに対する相互接続(inter−connection)および内部接続(intra―connect)構造のメタライゼーションにおいて、薄い一様な(conformal)バリア層は、層間または同層間誘電体内の金属のマイグレーションを最小にするためにトレンチまたはビアを配線する上に堆積されることができ、薄い一様なシード層は、バルク金属の埋め込みに対する許容できる密着性を有する膜を提供するためにトレンチまたはビアを配線する上に堆積されることができ、および/または、薄い一様な密着層は、金属シード堆積に対する許容できる密着性を有する膜を提供するためにトレンチまたはビアを配線する上に堆積されることができる。これらのプロセスに加えて、銅のようなバルク金属は、トレンチまたはビアを配線する内部に堆積されなければならない。
【0014】
ライン寸法が縮小するとき、PEALDは、このような薄膜の主要な候補として現れた。例えば、薄いバリア層は、自己制限的(self−limiting)ALDプロセス、例えばPEALDを使用して、好ましくは実行される。その理由は、それは、複雑な高いアスペクト比形態に対し良好な一様性を提供するからである。自己制限的蒸着特性を達成するために、PEALDプロセスは、異なるプロセスガス(例えば、膜プリカーサおよび還元ガス)交互にすることを含み、それによって、膜プリカーサは、第1のステップで基板表面に吸着され、そして、それで第2のステップで所望の膜を形成するように還元された。
【0015】
真空チャンバの2つのプロセスガスの交替のために、堆積は、相対的に遅い堆積速度でなされる。
【0016】
本発明の発明者は、PEALDプロセスにおける第1の(プラズマ無し)ステップ、すなわち膜プリカーサ吸着が、スループットを増加させ、および/またはプロセスガスを維持するために小さい処理空間ボリュームからの利益を得ることができると認識し、一方でより大きい処理空間ボリュームは、PEALDプロセスにおける第2の(プラズマアシストされた還元)ステップの間、均一なプラズマを維持するのに必要とされると認識した。
【0017】
したがって、それは、関連する出願として「熱およびプラズマ増強蒸着を実行するための方法およびシステム(METHOD AND SYSTEM FOR PERFORMING THERMAL AND PLASMA ENHANCED VAPOR DEPOSITION)」および「プラズマ増強原子層堆積のための堆積システムおよび方法(A DEPOSITION SYSTEM AND METHOD FOR PLASMA ENHANCED ATOMIC LAYER DEPOSITION)」に異なるプロセスまたはステップに適応する処理空間のサイズを変化することが記載されている。
【0018】
加えて、本発明も、望ましく、PEALDプロセスが、基板が処理チャンバとの間で移送される移送空間から実行される処理空間を分離する。処理空間および移送空間の物理的なアイソレーションは、被処理基板のコンタミネーションを減少する。CVDおよびALDプロセスが、他の堆積技術、例えば物理蒸着(PVD)より「汚い(dirtier)」と知られているので、処理空間および移送空間の物理的なアイソレーションは、処理チャンバから、中心の移送システムに組み合わせられる他の処理チャンバまで、コンタミネーションの移送を更に減少することができる。したがって、本発明の一態様は、移送空間からの処理空間のアイソレーションを提供し、維持する。したがって、本発明の別の態様は、処理空間のサイズを変化している間、移送空間からの処理空間のアイソレーションを提供し、維持する。
【0019】
更に、CVDおよびALDプロセスのために使用される材料は、ますますより複雑になる。例えば、金属含有膜を堆積させるときに、金属ハロゲン化物の膜プリカーサ、または有機金属の膜プリカーサは利用される。このように、処理チャンバは、堆積システムの壁上に、プリカーサ残渣、若しくは部分的に分解されたプリカーサ残渣、またはその両方によって多くの場合汚染される。その結果、真空バッファチャンバは、他の処理チャンバにプロセスウェハを移送する真空の(in vacuo)移送システムから堆積システムをアイソレートするように使用された。しかしながら、バッファチャンバは、全体の製造プロセスに対し、より多くの費用および時間を追加する。
【0020】
チャンバ表面上の膜プリカーサ残渣を減少する1つの方法は、プリカーサの累積が生じ得ないポイントまで、処理チャンバの表面の温度を増加させることである。しかしながら、本発明の発明者は、このような高温チャンバ(特にエラストマシールが使用されるときに)によって(真空)処理チャンバの外側からの空気および水蒸気、つまりは汚染物質が封止(seal)を通って浸透することが起こることがあり得ると認識した。例えば、より低い温度の別のチャンバコンポーネントを有し、昇温された温度に1つのチャンバコンポーネントを維持する間、発明者は、シール部材が従来のシーリングスキームによって使用されるエラストマシールを含むとき、チャンバの外部から処理チャンバコンタミネーションが増加することを観測した。
【0021】
それ故、本発明の別の態様は、プロセスの間、処理チャンバの移送空間から処理空間を物理的に分離させることであり、このことにより、移送空間領域内のコンタミネーションを減少するようにより低い温度で移送空間表面を維持する一方、膜プリカーサ累積を減少するために相対的に高い温度で処理空間表面を維持することである。
【0022】
図1Aに示すように、本発明の1つの実施形態で、堆積システム101は、薄膜のような材料堆積物が形成される基板125を支持するように構成された基板ステージ120を有する処理チャンバ110を含む。処理チャンバ110は、アセンブリ130が基板ステージ120に組み合わせられるときに、処理空間180を規定するように構成された上部チャンバと、移送空間182を規定するように構成された下部チャンバアセンブリ132とを更に含む。オプションとして、図1Bに示すように、中間のセクション131(すなわち中間チャンバ(mid―chamber)アセンブリ)は、上部チャンバアセンブリ130を下部チャンバアセンブリ132に接続するために、堆積システム101’で使われることができる。加えて、堆積システム101は、第1のプロセス材料、第2のプロセス材料、またはパージガスを処理チャンバ110に導入するように構成されたプロセス材料供給システム140を含む。加えて、堆積システム101は、処理チャンバ110に組み合わせられ、処理チャンバ110のプラズマを生成するように構成された第1の電源150と、基板ステージ120に組み合わせられ、基板125の温度を上昇し、制御するように構成された基板温度コントロールシステム160とを含む。加えて、堆積システム101は、処理チャンバ110および基板ホルダ120に組み合わせられ、基板125に隣接する処理空間180のボリュームを調整するように構成されたプロセスボリューム調整システム122を含む。例えば、プロセスボリューム調整システム180は、基板125を処理するための第1の位置(図1Aおよび図1Bを参照)と、処理チャンバ110との間で基板125を移送するための第2の位置(図2Aおよび図2Bを参照)との間で基板ホルダ120を垂直に移動するように構成されることができる。
【0023】
さらにまた、堆積システム101は、処理空間180に組み合わせられる第1の真空ポンプ190を含み、そこにおいて、第1の真空バルブ194は、処理空間180に供給される排気速度を制御するのに利用される。堆積システム101は、移送空間182に組み合わせられた第2の真空ポンプ192を含み、そこにおいて、第2の真空バルブ196は、必要に応じて、移送空間182から第2の真空ポンプ192をアイソレートするために利用される。
【0024】
更にその上、堆積システム101は、処理チャンバ110、基板ホルダ120、上部アセンブリ130、下部アセンブリ132、プロセス材料供給システム140、第1の電源150、基板温度コントロールシステム160、プロセスボリューム調整システム122、第1の真空ポンプ190、第1の真空バルブ194、第2の真空ポンプ192、および第2の真空バルブ196に組み合わせられることができるコントローラ170を含む。
【0025】
堆積システム101は、200mm基板、300mmの基板、またはより大きいサイズの基板を処理するように構成されることができる。事実、当業者によって理解されるように、堆積システムがそれらのサイズを問わず基板、ウェハ、またはLCDを処理するように構成されることができることは、意図される。基板は、処理チャンバ110に導入されることができ、基板リフトシステム(図示せず)を介して基板ホルダ120の上面に、および上面からリフトされることができる。
【0026】
プロセス材料供給システム140は、処理チャンバ110に第1のプロセス材料を、および処理チャンバ110に第2のプロセス材料を交互に導入するように構成された第1のプロセス材料供給システム、および第2のプロセス材料供給システムを含むことができる。第1のプロセス材料の導入と、第2のプロセス材料の導入との交替は、周期的であり得て、または、それは、第1および第2のプロセス材料の導入の間の可変的な時間によって周期的であり得る。第1のプロセス材料は、例えば、膜プリカーサ、例えば基板125の上に形成される膜内に見つかる主要な原子、または分子種を有する組成を含むことができる。例えば、膜プリカーサは、固相、液相、または気相として始まることができ、そして、気相で処理チャンバ110に供給されることができる。第2のプロセス材料は、例えば、還元剤を含むことができる。例えば、還元剤は、固相、液相、または気相として始まることができ、そして、それは、気相で処理チャンバ110に供給されることができる。ガス状の膜プリカーサおよび還元ガスの実施例は、下で挙げられる。
【0027】
加えて、プロセス材料供給システム140は、処理チャンバ110に、第1のプロセス材料および第2のプロセス材料の、それぞれの導入の間、処理チャンバ110にパージガスを導入するように構成されることができるパージガス供給システムを更に含むことができる。パージガスは、不活性ガス、例えば希ガス(すなわちヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン、クリプトン)または窒素(および、窒素含有ガス)または水素(および水素含有ガス)を含むことができる。
【0028】
プロセスガス供給システム140は、1つ以上の材料ソース、1つ以上の圧力制御装置、1つ以上の流量制御装置、1つ以上のフィルタ、1つ以上のバルブ、または1つ以上のフローセンサを含むことができる。プロセスガス供給システム140は、プレナム142に1つ以上のプロセスガスを供給することができ、そして、それを介して、ガスは、注入プレート144の複数のオリフィス146に分散される。注入プレート144の複数のオリフィス146は、処理空間180の中でプロセスガスの分布を容易にする。シャワーヘッドデザインは、周知のように、処理空間180に均等に第1および第2のプロセスガス材料を分配するために用いられることができる。典型的なシャワーヘッドは、係属中の米国特許出願公開番号20040123803号において更に詳細に記載されている。そして、それの全体の内容は、参照によって、ここに取り入れられ、先の、米国シリアル番号11/090,255号を参照することよって、取り入れられる。
【0029】
図1Aに戻って参照して、堆積システム101は、熱堆積プロセス(すなわちプラズマを利用していない堆積プロセス)、例えば熱原子層堆積(ALD)プロセス、または熱化学気相成長(CVD)プロセスを実行するように構成されることができる。別の形態として、堆積システム101は、第1のプロセス材料または第2のプロセス材料のどちらかでプラズマがアクティブにされ得るプラズマ増強堆積プロセスに対して構成されることができる。プラズマ増強堆積プロセスは、プラズマ増強ALD(PEALD)プロセス、または、それは、プラズマ増強CVD(PECVD)プロセスを含むことができる。
【0030】
PEALDプロセスで、第1のプロセス材料、例えば膜プリカーサと、第2のプロセス材料、例えば還元ガスとは、シーケンシャルに、および、交互に、基板上に薄膜を形成するように導入される。例えば、PEALDプロセスを使用してタンタル含有膜を作成するときに、膜プリカーサは、金属ハロゲン化物(例えば五塩化タンタル)、または有機金属(例えば、Ta(NC(CH)(N(CH;以下ではTAIMATA(登録商標)と称する;さらに詳細は、米国特許番号6,593,484号に示す)を含むことができる。この例では、還元ガスは、水素、アンモニア(NH)、NおよびH、N、NH(CH、若しくはNCH、またはそれらのいずれかの組合せを含むことができる。
【0031】
膜プリカーサは、基板125の露出表面上に膜プリカーサの吸着が生じるために、第1の期間の間、処理チャンバ110に導入される。望ましくは、材料の単分子層吸着は、起こる。その後、処理チャンバ110は、第2の時間の間、パージガスによってパージされる。基板125上に膜プリカーサを吸着した後に、還元ガスは、第3の時間の間、処理チャンバ110に導入され、一方で、例えば、パワーが第1の電源150から還元ガスまで上部アセンブリ130を介して結合される。例えば、所望のTa含有膜を形成するために吸着されたTa膜プリカーサを還元するように吸着されたTa膜プリカーサと反応することができる原子状水素のような解離された種を形成するために、還元ガスへのパワーの結合が還元ガスを加熱し、したがって、還元ガスのイオン化および解離が生じる。十分な厚さの層を含むTaが発生されるまで、このサイクルは繰り返されることができる。
【0032】
更に、第2のプロセス材料は、並行に、または処理空間180のボリュームがV1からV2まで増加される時間に殆ど直ちに導入される。パワーは、第1の電源150から第2のプロセス材料まで基板ステージ120を介して結合されることができる。第2のプロセス材料へのパワーの結合は、第2のプロセス材料を加熱し、したがって、第1のプロセス材料の吸着された構成要素を還元するために第2のプロセス材料のイオン化および解離(すなわちプラズマ形成)が起こされる。処理チャンバは、別の期間の間、パージガスによってパージされることができる。第2のプロセス材料がある間、第1のプロセスガス材料の導入、第2のプロセス材料の導入、およびプラズマの形成は、所望の厚さの膜を生成するように多くの回数繰り返すことができる。
【0033】
さらに、第1のプロセスガス材料が処理空間を通過し、基板の表面上に第1のプロセス材料のある割合いが吸着するように、第1のボリューム(V1)は十分に小さくなり得る。処理空間の第1のボリュームが減少されるように、基板表面上の吸着のために必要な第1のプロセス材料の量は減少され、第1の処理空間の中で第1のプロセス材料を交換するのに必要とする時間は、短縮される。例えば、処理空間の第1のボリュームが減少されるとき、したがって、滞留時間は、短縮される。そして、第1の期間の短縮を可能にする。
【0034】
図1に示すように、処理空間180は、基板ステージ120、基板ステージ120上のフランジ302、および上部チャンバアセンブリ130からの延長304によって移送空間182から分離される。このように、処理空間と、移送空間と(後で詳しく議論される)の間のガス流れを密封するかまたは少なくとも妨げるために、延長304のベースにシール機構があることができる。したがって、移送空間の表面が下部アセンブリ132(側壁を含む)および中間のセクション131、並びに上部アセンブリ132のコンタミネーションを減少するために低下された温度で維持されることができる一方、処理空間180の表面は、その空間を囲んでいる表面上のプロセス残渣の累積を予防するために昇温状態で維持されることができる。
【0035】
移送空間から処理空間の分離に関しては、本発明の1つの実施形態において、低下された温度の下部チャンバアセンブリ132から、上昇された上部チャンバアセンブリ130の熱分離を含む。熱分離のために、延長304は、放射シールドとして機能することができる。さらに、内側のチャネル312を含む延長304は、延長304を囲む移送空間182に延長部材を横切る熱流を制限している熱インピーダンスとして機能することができる。
【0036】
熱分離の別の実施例において、冷却チャンネルは、図1Aに示すように、下部チャンバアセンブリ132の近くの、若しくは図1Bで示すように中間のセクション131の近くの上部チャンバアセンブリ130に提供されることができ、または中間のセクション131に提供されることができる。更に、上部チャンバアセンブリ130および中間のセクション131に対する材料の熱伝導率は、異なることがあり得る。例えば、上部チャンバアセンブリ130は、アルミニウムまたはアルミニウム合金でできていることがあり得て、中間のセクション131は、ステンレス鋼でできていることがあり得る。下部チャンバアセンブリ132は、、アルミニウムまたはアルミニウム合金でできていることがあり得る。
【0037】
一つの実施例において、蒸着プロセスは、Ta膜プリカーサ、例えばTaF、TaCl、TaBr、Tal、Ta(CO)、Ta[N(CCH)](PEMAT)、Ta[N(CH(PDMAT)、Ta[N(C(PDEAT)、Ta(NC(CH)(N(C(TBTDET)、Ta(NC)(N(C、Ta(NC(CH)(N(CH、若しくはTa(NC(CH)(N(CHを基板表面に吸着し、次にH、NH、NおよびH、N、NH(CH、またはNCHのような還元ガス若しくはプラズマにさらすことによって、タンタル(Ta),タンタル炭化物、タンタル窒化物、またはタンタル炭窒化物を堆積させるのに用いられることができる。
【0038】
別の実施例において、チタン(Ti)、窒化チタン、またはチタン炭窒化物は、Tiプリカーサ、例えばTiF、TiCl、TiBr、Til、Ti[N(CCH)](TEMAT)、Ti[N(CH(TDMAT)、またはTi[N(C(TDEAT)、並びに、H、NH、NおよびH、N、NH(CHまたはNCHを含む還元ガスまたはプラズマを使用して堆積されることができる。
【0039】
別の例として、タングステン(W)、タングステン窒化物、またはタングステン炭窒化物は、Wプリカーサ、例えばWF、またはW(CO)、並びに、H、NH、NおよびH、N、NH(CHまたはNCHを含んでいる還元ガスおよびプラズマを使用して堆積させることができる。
【0040】
他の例では、モリブデン(Mo)は、Moプリカーサ、例えばモリブデン六フッ化物(MoF)、および、Hを含む還元ガスまたはプラズマを使用して堆積されることができる。
【0041】
他の例では、Cuは、Cuを含有する有機金属化合物を有するCuプリカーサ、例えば商品名CupraSelect(登録商標)によって知られたシューマッハー、エアプロダクツアンドケミカルズのユニット会社(1969 パロマーオークウェイ、カールズバッド、カリフォルニア 92009)から入手可能なCu(TMV)(hfac)、または無機化合物、例えばCuClを使用して堆積されることができる。還元ガスまたはプラズマは、H,O、N、NHまたはHOのうちの少なくとも1つを含むことができる。ここで使用しているように、用語「A,B、C、…またはXのうちの少なくとも1つ」は、記載された素子または記載された素子の1つより多くのもののいずれかの組合せを称する。
【0042】
蒸着プロセスの別の実施例において、酸化ジルコニウムを堆積させるときに、Zrプリカーサは、Zr(NOまたはZrC1を含むことができ、還元ガスは、HOを含むことができる。
【0043】
酸化ハフニウムを堆積させるときに、Hfプリカーサは、Hf(OBu、Hf(NO、またはHfC1を含むことができ、還元ガスは、HOを含むことができる。他の例では、ハフニウム(Hf)を堆積させるときに、Hfプリカーサは、HfC1を含むことができ、第2のプロセス材料は、Hを含むことができる。
【0044】
ニオブ(Nb)を堆積させるときに、Nbプリカーサは、五塩化ニオブ(NbC1)を含むことができ、還元ガスは、Hを含むことができる。
【0045】
亜鉛(Zn)を堆積させるときに、Znプリカーサは、二塩化亜鉛(ZnC1)を含むことができ、還元ガスは、Hを含むことができる。
【0046】
酸化シリコンを堆積させるときに、Siプリカーサは、Si(OC、SiHCl、SiC1、またはSi(NOを含むことができ、還元ガスは、HOまたはO含むことができる。他の例では、窒化シリコンを堆積させるときに、Siプリカーサは、SiC1またはSiHClを含むことができ、還元ガスは、NH、またはNおよびHを含むことができる。他の例では、TiNを堆積させるときに、Tiプリカーサは、硝酸チタン(Ti(NO))を含むことができ、還元ガスは、NHを含むことができる。
【0047】
蒸着プロセスの別の実施例において、アルミニウムを堆積させるときに、Alプリカーサは、塩化アルミニウム(A1C1)またはトリメチルアルミニウム(Al(CH)を含むことができ、還元ガスは、Hを含むことができる。窒化アルミニウムを堆積させるときに、Alプリカーサは、アルミニウム三塩化物またはトリメチルアルミニウムを含むことができ、還元ガスは、NH、またはNおよびHを含むことができる。他の例では、酸化アルミニウムを堆積させるときに、Alプリカーサは、塩化アルミニウムまたはトリメチルアルミニウムを含むことができ、還元ガスは、HO、またはOおよびHを含むことができる。
【0048】
蒸着プロセスの別の実施例において、GaNを堆積させるときに、Gaプリカーサは、硝酸ガリウム(Ga(NO)またはトリメチルガリウム(Ga(CH)を含むことができ、還元ガスは、NHを含むことができる。
【0049】
さまざまな材料層を形成するための上記実施例において、堆積されるプロセス材料は、金属膜、金属窒化膜、金属炭窒化物膜、金属酸化膜、または金属ケイ酸塩膜のうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、堆積されるプロセス材料は、タンタル膜、タンタル窒化膜、またはタンタル炭窒化物膜のうちの少なくとも1つを含むことができる。別の形態として、例えば、堆積されるプロセス材料は、例えば、1つの金属ラインを別の金属ラインに接続するためのまたは金属ラインを半導体デバイスのソース/ドレイン接点に接続するためのビアを金属被覆するために堆積するAl膜、またはCu膜を含むことができる。AlまたはCu膜は、上記の通りにAlおよびCuのためのプリカーサを使用してプラズマプロセスの有無にかかわらず形成されることができる。別の形態として、例えば、堆積されるプロセス材料は、半導体デバイスの金属ラインまたはゲート構造に対する例えば上記のような絶縁被膜を形成するために、堆積させるジルコニウム酸化膜、ハフニウム酸化膜、ハフニウムケイ酸塩膜、シリコン酸化膜、窒化シリコン膜、チタン窒化膜、および/またはGaN膜を含むことができる。
【0050】
更に、シランおよびジシランは、シリコンベースまたはシリコン含有膜の堆積のためのシリコンプリカーサとして使われることがあり得る。Germaneは、ゲルマニウムベースまたはガルマニウム含有膜の堆積のためのゲルマニウムプリカーサとして使用されることがあり得る。このように、堆積されるプロセス材料は、半導体デバイスの導電性ゲート構造を形成するために、例えば堆積される金属シリサイド膜、および/またはゲルマニウム含有膜を含むことができる。
【0051】
なお図1Aを参照して、堆積システム101は、処理チャンバ110に第1のプロセス材料および第2のプロセス材料の導入を交替している少なくとも一部の間、プラズマを生成するように構成されたプラズマ発生システムを含む。プラズマ発生システムは、処理チャンバ110に組み合わせられ、処理チャンバ110の第1のプロセス材料、若しくは第2のプロセス材料、または両方に対してパワーを結合させるよう構成されている第1の電源150を含むことができる。第1の電源150は、ラジオ周波数(RF)発生器およびインピーダンス整合ネットワーク(図示せず)を含むことができ、および、RF電力が処理チャンバ110のプラズマに結合される電極(図示せず)を更に含むことができる。電極は、基板ステージ120内に形成されることができ、または上部アセンブリ130に形成されることができ、および基板ステージ120に向かい合わせるように構成されることができる。基板ステージ120は、直流電圧、または、RF発振器(図示せず)からインピーダンス整合ネットワーク(図示せず)を通して基板ステージ120にRF電力の伝達を介するRF電圧によって、電気的にバイアスをかけられることができる。
【0052】
インピーダンスマッチングネットワークは、電極およびプラズマを含む処理チャンバの入力インピーダンスにマッチングネットワークの出力インピーダンスを適合させることによってRF発振器からプラズマまでのRF電力の移送を最適化するように構成されることができる。例えば、インピーダンスマッチングネットワークは、反射されたパワーを減少することによってプラズマ処理チャンバ110のプラズマへのRF電力の移送を改良するのに役立つ。マッチングネットワークトポロジ(例えばL−タイプ、π−タイプ、T―タイプなど)および自動制御法は、当業者にとって周知である。RF電力に対する典型的な周波数は、約0.1MHzから約100MHzまでの範囲である。別の形態として、RF周波数は、例えば、ほぼ400kHzからほぼ60MHzまでの範囲とすることができる。例えば更なる実施例として、RF周波数は、ほぼ13.56または27.12MHzであり得る。
【0053】
なお、図1Aを参照し、堆積システム101は、基板ステージ120に組み合わせられ、基板125の温度を上昇し、制御させるように構成された基板温度コントロールシステム160を含む。基板温度コントロールシステム160は、温度コントロール素子、例えば基板ステージ120から熱を受け、熱交換器システム(図示せず)へ熱を移送し、加熱するときには、熱交換器システムから熱を移送する再循環クーラントフローを含む冷却システムを含む。加えて、温度コントロール素子は、加熱/冷却素子、例えば抵抗加熱部材を含むことができ、または、熱電式ヒータ/冷却器は、基板ホルダ120内に、同じく処理チャンバ110のチャンバ壁、および堆積システム101内の他のいかなるコンポーネントにも含まれることができる。
【0054】
基板125と、基板ステージ120との間の熱移送を改良するために、基板ステージ120は、基板ステージ120の上面に基板125を固定するために、機械的なクランピングシステムまたは電気的なクランピングシステム、例えば静電クランピングシステムを含むことができる。さらにまた、基板ホルダ120は、基板125と、基板ステージ120との間のガスギャップ熱伝導を改良するために基板125の裏面にガスを導入するように構成された基板裏面ガス給送システムを更に含むことができる。このようなシステムは、基板の温度コントロールが上昇したか低下された温度で必要とされるときに、利用されることができる。例えば、基板裏面ガスシステムは、2−ゾーンガス分配システムを含むことができ、そこにおいて、ヘリウムガスギャップ圧力は、基板125のセンターおよびエッジの間で独立して変化されることがあり得る。
【0055】
さらにまた、処理チャンバ110は、第1の真空ポンプ190と、第2の真空ポンプ192とに更に組み合わせられる。第1の真空ポンプ190は、ターボ分子ポンプを含むことができ、第2の真空ポンプ192は、クライオポンプ(cryogenic pump)を含むことができる。
【0056】
第1の真空ポンプ190は、1秒あたり約5000リットル(および、より高い)までの排気速度が可能なターボ分子真空ポンプ(TMP)を含むことができ、バルブ194は、チャンバ圧力をスロットル制御するためのゲートバルブを含むことができる。ドライプラズマエッチングのために利用される従来のプラズマ処理装置において、1秒あたり1000〜3000リットルのTMPは、通常、使用される。さらに、チャンバ圧力をモニタリングするためのデバイス(図示せず)は、処理チャンバ110に組み合わせられることができる。圧力を測定するデバイスは、例えば、MKS Instruments社(アンドーバー、MA)から市販されているタイプ628B Baratron絶対キャパシタンスマノメータであり得る。
【0057】
図1A、図1B、図2Aおよび図2Bに示すように、第1の真空ポンプ190は、基板125の平面より上に位置づけられるように、処理空間180に組み合わせられることができる。しかしながら、第1の真空ポンプ190は、例えば、粒子汚染を減少するために、基板125の平面の下の位置から処理空間180を排気するように、処理空間180にアクセスするように構成されることができる。処理空間180からの排気の位置と、第1の真空ポンプ190に対する注入口との間に組み合わせられる流体は、最大限の流れのコンダクタンスのために設計されることができる。代わりとして、処理空間180からの排気位置と、第1の真空ポンプ190に対する注入口との間の流体は、実質的に一定の断面積に対して設計されることができる。
【0058】
1つの実施形態において、第1の真空ポンプ190は、上部チャンバアセンブリ130より上に位置づけられ、それの上面に組み合わせられる(図1Aを参照)。第1の真空ポンプ190の注入口191は、少なくとも1つの環状のボリューム、例えばポンピング流路312に組み合わせられ、それは、1つ以上の開口305に延長304を介して組み合わせられ、基板125の平面の下の位置で処理空間180にアクセスする。1つ以上の開口305は、1つ以上のスロット、1つ以上のオリフィス、またはそれらのいずれかの組合せを含むことができる。
【0059】
別の実施形態において、第1の真空ポンプ190は、上部チャンバアセンブリ130より上に位置づけられ、それの上面に組み合わせられる(図1Aを参照)。
【0060】
第1の真空ポンプ190の注入口191は、第2の環状のボリュームに順番に組み合わせられる第1の環状のボリュームに組み合わせられ、それによって第1の環状のボリュームおよび第2の環状のボリュームは、1つ以上の排気ポートを介して組み合わせられる。第2の環状のボリュームは、ポンピング流路312に組み合わせられることができ、それは、1つ以上の開口305に延長304を介して組み合わせられ、基板125の平面の下の位置で処理空間180にアクセスする。例えば、1つ以上の排気ポートは、第1の環状のボリュームと、第2の環状のボリュームとの間の直径方向に互いに(すなわち、180度別々の)向かい合わせている2つのスルーホールを含むことができる。しかしながら、排気ポートの数は、より多くまたは少なくでき、それらの位置は変化することができる。加えて、例えば、1つ以上の開口305は、直径方向に互いに(すなわち、180度別々の)向かい合わせている2つのスロットを含むことができる。さらにまた、各々のスロットは、方位方向(azimuthal direction)でほぼ120度延びることができる。しかしながら、開口305の数は、より多くまたは少なくでき、それらの位置およびサイズは、変化することができる。
【0061】
上記の如く、上部チャンバアセンブリ130と、下部チャンバアセンブリ132との間の密封を失うことなく処理空間180のボリュームを調整することが可能なことは、望ましい。図3,図4、図5、および図6は、堆積システム101がプロセスする構成にあるときに、上部チャンバアセンブリ130で基板ステージ120を密封(シーリング)する(および、可動に密封する)ためのいくつかの実施形態を示す。このように、システムは、処理空間と、移送空間との間のガスの流れを妨げるシール部材を含む。実際、実施例において、シール部材の封止は、処理空間の真空環境を移送空間の真空環境から分離する。処理空間を移送空間から分離する真空によって、密封は、処理空間と、移送空間との間のリークを10−3Torr−l/s未満に減少することが可能で、好ましくは10−4Torr−l/s未満である。
【0062】
図3は、基板ステージ120のフランジ302と、上部チャンバアセンブリ130からの延長304との間の封止を生じるための封止構成を示す概略図である。図3に示すように、封止306は、基板ステージ120のフランジ302の溝308に位置づけされる。封止306の詳細は、後述する。図3にて図示したように、封止306は、延長304の下部プレート310(すなわちシールプレート)に接触させる。ポンピング流路312は、プロセス領域180からポンプ190までのガスを排気するために、延長304に提供される。図3に示される構成は、十分な封止を提供するが、封止の損失なしでかなりの縦型移動に適応するものではない。例えば、封止が下部プレート310との接触を離れるに先だって、封止306の厚さのほぼ半分と同等の距離未満の上下運動だけは許容される。
【0063】
あるアプリケーションにおいて、図3において可能にされるより大きい移動は、望ましい。そのような構成は、図4に示される。図4は、基板ステージ120のフランジ302と、上部チャンバアセンブリ130からの延長304と間の封止を生ずるための封止構成を示している概略図である。図4に示すように、封止314は、たて方向において延びている。図4の実施形態において、封止314は三角形断面を有する。そして、それの頂点は、下部プレート310に接触する。
【0064】
更に、本発明の1つの実施形態で、下部プレート310は、封止314を不注意による材料堆積、または上記の還元剤を生成するプラズマのようなプラズマ種にさらされることから保護するために、フランジ302の方へ延びる保護ガード316を含む。テーパー付きの封止314で接触する点の上方への基板ステージ120の運動に適応するために、凹部318は、基板ステージ120のフランジ302に提供される。このように、図4に示される構成は、図3に示される封止構成より大きい移動を可能にする。ガード316の利用によって、封止316は、保護されていることができ、材料堆積物またはプラズマ変質により影響されにくくなることができる。
【0065】
図5は、基板ステージ120のフランジ302と、上部チャンバアセンブリ130からの延長304との間の封止を生ずるための封止構成を示す概略図である。図5において記載される封止構成は、図3および図4に示される封止構成より高い縦方向の基板ステージ120の移動さえ可能にする。本発明の一実施態様において、下部プレート310は、接点プレート322(すなわちシールプレート)を有するベローズユニット320に接続する。
【0066】
この構成において、初期の封止をするように、封止306を介して縦型移動の基板ステージ120は、接点プレート322に接触する。基板ステージ120が垂直に更に移動するときに、ベローズユニット320は封止の損失なしに更なる縦型移動を可能にするように圧縮している。図4の封止構成に同様である図5に示すように、ガード324は、ベローズユニット320を不注意による材料堆積から保護するために、本発明の1つの実施形態において提供されることができる。ステンレス鋼のような金属材料であるベローズユニット320は、プラズマ曝露から劣化をうけやすくない。更に、図4において、凹部326は、基板ステージ120のフランジ302に提供されることができる。ガード324の利用によって、ベローズユニット320は、保護されていることができ、材料堆積物により影響されにくくできる。
【0067】
図6は、基板ステージ120のフランジ302と、上部チャンバアセンブリ130からの延長304との間の封止を生ずる封止構成を示す概略図である。図6に記載される封止構成は、図3および図4に示される封止構成より大きい基板ステージ120の移動さえ可能にする。本発明の一実施態様において、下部プレート310は、スライダ−ユニット328に接続する。スライダユニット328は、基板ステージ120のフランジ302上に対応したレセプタプレート332を係合する縦方向に延びている少なくとも1つの長手方向のプレート330を有する。
【0068】
図6に示すように、本発明の一実施態様において、封止を提供するために、長手方向のプレート330またはレセプタプレート332のいずれかの側壁に配置されている封止334が存在する。本発明の1つの実施形態において、レセプタプレート332は、封止334を不注意による材料堆積またはプラズマ劣化から保護するために、フランジの凹部336に配置されている。更に、封止334は、標準のOリングまたは好ましくは図6で示す先細エラストマシールであり得て、そこにおいて、封止は、例えば、頂点がポイントである三角形断面を有し、基板ステージ120のフランジ302と、上部チャンバアセンブリ130との間を密封する。図6において記載される封止構成は、図3および図4に示される封止構成より、封止の損失のない基板ステージのより高い移動さえ可能にする。長手方向のプレート330は、材料堆積物またはプラズマ劣化から封止334の保護を提供する。
【0069】
図4〜図6に示される封止構成において、例えば、処理空間180の第2のボリューム(V2)が、第2のプロセス材料からのプラズマの形成が、処理空間180と、下部アセンブリ132との真空の間の封止の損失なしに、基板より上に均一なプラズマの形成に至るボリュームにセットされることである。プロセスジオメトリに相当する均一性のプラズマプロセスジオメトリを提供することが可能な本発明に係る能力は、異なる処理システムの間に基板を移送することを必要とすることなしに、同じシステムの連続的なプロセスまたはプロセスステップ、言い換えればプラズマ無しおよびプラズマあり、を実行するように本発明を可能にする。そして、このことによりプロセス時間を節約し、プロセス膜の間のインターフェースでの表面汚染を減少する。そして、その結果として、膜に対して改良された材料特性に至る。
【0070】
図7は、本発明の1つの実施形態に係るプロセスのプロセスフロー図を示す。図7のプロセスは、図1〜図2または他のいかなる適切な処理システムの処理システムによっても実行されることができる。図7に示すように、ステップ710で、プロセスは、基板を処理システムの移送空間から絶縁された真空である処理システムの処理空間に配置することを含む。ステップ720において、移送空間から真空アイソレーションを維持する一方、基板は、処理空間の第1の位置、または第2の位置のどちらかで処理される。ステップ730において、材料は、第1の位置か第2の位置で基板に堆積される。
【0071】
図7は、本発明の1つの実施形態に係る、プロセスのプロセスフロー図を示す。図7のプロセスは、図1〜図2または他のいかなる適切な処理システムの処理システムによっても実行されることができる。図7に示すように、ステップ710で、プロセスは、第1の温度で蒸着システムの第1のアセンブリを維持することを含む。ステップ720において、蒸着システムの第2のアセンブリは、第1の温度より低い、低下された温度で維持される。ステップ730において、基板は、第2のアセンブリの移送空間から真空アイソレートされる第1のアセンブリの処理空間に配置されている。ステップ740において、材料は、基板に堆積される。ステップ750において、基板は、蒸着システムの移送位置に移動される。
【0072】
ステップ710および720において、第2のアセンブリが100℃以下で維持される間、第1のアセンブリは、100℃以上で維持されることができる。ステップ710および720において、第2のアセンブリが50℃以下に維持され、第1のアセンブリは、50℃以上で維持されることができる。
【0073】
ステップ740において、材料を堆積させるために、プロセスガス組成は、材料の蒸着のためのプロセスに導入されることができる。更に、プラズマは、蒸着速度を増強するために、プロセスガス組成から形成されることができる。
【0074】
ステップ740において、堆積する材料は、金属、金属酸化物、金属窒化、金属炭窒化物、または金属シリサイドのうちの少なくとも1つであり得る。例えば、堆積する材料は、タンタル膜、タンタル窒化膜、またはタンタル炭窒化物膜のうちの少なくとも1つであり得る。
【0075】
蒸着システムは、原子層堆積(ALD)プロセス、プラズマ増強ALDプロセス、化学気相成長(CVD)プロセス、またはプラズマ増強CVD(PECVD)プロセスのうちの少なくとも1つのために構成されることができる。
【0076】
ステップ740において、プラズマは、処理空間のプロセスガスに0.1から100MHzまでの周波数でラジオ周波数(RF)エネルギを印加することによって形成されることができる。ステップ740の間、電極は、RF電力電源に接続されることができ、処理空間にRFエネルギを結合させるように構成されることができる。本発明の一態様において、プラズマを形成する前に、処理空間のボリュームは、プラズマ均一性のためにより貢献する条件を容易にするために広げられる。このように、ステップ740の前に、基板ステージは、蒸着プロセスのプラズマ均一性を改良する位置に移動されることができる。例えば、基板ステージは、プラズマ均一性が200mmの直径の基板に渡って2%より十分に良く、または200mmの直径の基板に渡って1%より十分に良い位置にセットされることができる。別の形態として、例えば、基板ステージがプラズマ均一性が300mmの直径の基板に渡って2%より十分に良く、または300mmの直径の基板に渡って1%より十分に良い位置にセットされることができる。
【0077】
さらにまた、パージガスは、材料を堆積させた後に導入されることができる。さらに、パージガスの有無にかかわらず、電磁気のパワーは、前記蒸着システムまたは基板のうちの少なくとも1つからの汚染物質を解放するために、蒸着システムに組み合わせられることができる。電磁気のパワーは、プラズマ、紫外光、またはレーザーの形で蒸着システムに組み合わせられることができる。
【0078】
さらに図1を参照して、コントローラ170は、マイクロプロセッサ、メモリ、および、堆積システム101と通信し、堆積システム101への入力をアクティブにするのに、および同じく堆積システム101から出力をモニタするのに十分な制御電圧を生成することが可能なデジタルI/Oポートを含むことができる。さらに、コントローラ170は、処理チャンバ110、基板ステージ120、上部アセンブリ130、下部チャンバアセンブリ132、プロセス材料供給システム140、第1の電源150、基板温度コントロールシステム160、第1の真空ポンプ190、第1の真空バルブ194、第2の真空ポンプ192、第2の真空バルブ196、およびプロセスボリューム調整システム122と情報を交換することができる。例えば、メモリに格納されたプログラムは、エッチングプロセスまたは堆積プロセスを実行するためにプロセスレシピに係る堆積システム101の上述したコンポーネントへの入力をアクティブにするために利用されることができる。
【0079】
コントローラ170は、上記で議論された材料堆積のプロセスを制御しモニタするために、マイクロプロセッサ、メモリ、および、堆積システム101(101’)と通信して、堆積システム101(101’)への入力をアクティブにするのに、同じく堆積システム101(101’)からの出力をモニタするに十分な制御電圧を生成することが可能なデジタルI/Oポートとを含むことができる。例えば、コントローラ170は、図6に関して上で記載されているステップを達成するように実行のためのプログラム命令を含むコンピュータ読み取り可能なメディアを含んでいることができる。さらに、コントローラ170は、処理チャンバ110、基板ステージ120、上部アセンブリ130、プロセス材料ガス供給システム140、電源150、基板温度コントローラ160、第1の真空排気システム190、および/または第2の真空排気システム192と組み合わせられることができ、および、情報を交換することができる。例えば、メモリに格納されたプログラムは、上記のプラズマ無し、またはプラズマ増強堆積プロセスのうちの少なくとも1つを実行するために、プロセスレシピに係る堆積システム101(101’)の上述したコンポーネントへの入力をアクティブにするために利用されることができる。
【0080】
コントローラ170の1つの実施例は、オースティン、テキサスのデル社から入手可能な、610(登録商標)、デルプレシジョンワークステーションである。しかしながら、コントローラ170は、メモリに含まれる1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行しているプロセッサに応答して本発明の処理ステップに基づいてマイクロプロセッサの一部または全てを実行する汎用コンピューターシステムとして実行されることができる。このような命令は、別のコンピュータ読み取り可能なメディア(例えばハードディスクまたはリムーバブルメディアドライブ)から、コントローラメモリに読み込まれることができる。マルチプロセッシング装置の1つ以上のプロセッサは、また、主メモリに含まれる命令のシーケンスを実行するために、コントローラマイクロプロセッサとして使用されることができる。代わりの実施例では、配線による回路が、ソフトウェア命令の代わりにまたはそれと結合して用いられることができる。したがって、実施形態は、ハードウェア回路、および、ソフトウェアの何らかの特定の組合せに限定されない。
【0081】
コントローラ170は、本発明の教示に係りプログラムされた命令を保持するために、およびデータ構造、表、レコード、若しくは本発明を実施するのに必要であり得る他のデータを包含するために、少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能なメディア、またはメモリ、例えばコントローラメモリを有する。コンピュータ読み取り可能なメディアの実施例は、コンパクトディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、テープ、光磁気ディスク、PROMs(EPROM、EEPROM、フラッシュEPROM)、DRAM、SRAM、SDRAM、または、他のいかなる磁気媒体、コンパクトディスク(例えばCD―ROM)、または他のいかなる光学的メディア、パンチカード、紙テープまたは孔パターンを有する他の物理メディア、キャリアウェーブ(以下に記載する)、またはコンピュータが読むことができる他のいかなるメディアでもある。
【0082】
コンピュータ読み取り可能なメディアのどれかひとつ、または組合せたものに保存されて、本発明は、コントローラ170を制御するための、本発明を実施するためのデバイスまたはデバイスを駆動するための、および/またはコントローラが人間のユーザと対話することを可能にするためのソフトウェアを含む。このようなソフトウェアは、デバイスドライバ、オペレーティングシステム、開発ツール、およびアプリケーションソフトを含むことができるが、これに限定されるものではない。このようなコンピュータ読み取り可能なメディアは、本発明を実施する際に実行されるプロセスの全てまたは部分(もしプロセスが分散さえるならば)を実行するための本発明のコンピュータプログラム製品を更に含む。
【0083】
本発明のコンピューターコードデバイスは、スクリプト、解釈可能なプログラム、ダイナミックリンクライブラリ(DLL)、Java(登録商標)クラス、および、完成した実行可能プログラムを含むがこれに限らない何らかの解釈可能なまたは実行可能コード機構であることができる。さらに、本発明のプロセスの部分は、より十分な性能、信頼性、および/または費用に対して分散されることができる。
【0084】
ここで使用する用語「コンピュータ読み取り可能なメディア」は、実行のためコントローラ170のプロセッサに対する命令を提供する際に関係する何らかのメディアを称する。コンピュータ読み取り可能なメディアは、多くの形態をとることができ、不揮発性のメディア、揮発性のメディア、および、伝送メディアを含み、しかし、それらに限定されるものではない。不揮発性のメディアは、例えば、光学的、磁気ディスク、および光磁気ディスク、例えばハードディスクまたはリムーバブルメディアドライブを含む。揮発性のメディアは、ダイナミックメモリ、例えば主メモリを含む。さらに、コンピュータ読み取り可能なメディアの多様な形態は、実行のためのコントローラのプロセッサに対する1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスを実行することを含まれることができる。例えば、命令は、まず最初にリモートコンピュータの磁気ディスクに移動されることができる。リモートコンピュータは、遠隔でダイナミックメモリへ、本発明の全てまたは部分を実施するための命令をロードすることができ、および、コントローラ170にネットワーク上で命令を送ることができる。
【0085】
コントローラ170は、堆積システム101(101’)に対して近くで位置づけられることができ、または、それは堆積システム101に対して遠く離れて位置づけられることができる。例えば、コントローラ170は、直接接続、イントラネット、インターネット、および、ワイヤレス接続のうちの少なくとも1つを用いて、データを堆積システム101と交換することができる。コントローラ170は、例えば、顧客サイト(すなわちデバイスメーカーなど)でイントラネットに接続させられることができ、または、それは、例えば、ベンダーサイト(すなわち装置製造業者)でイントラネットに接続させられることができる。加えて、例えば、コントローラ170は、インターネットに組み合わせられることができる。さらにまた、別のコンピュータ(すなわちコントローラ、サーバなど)は、例えば、直接接続、イントラネット、およびインターネットのうちの少なくとも1つを介してデータを交換するコントローラ170にアクセスできる。また、当業者によって理解されるように、コントローラ170は、ワイヤレス接続を介してデータを堆積システム101(101’)と交換することができる。
【0086】
発明の特定の典型的な実施形態だけが上で詳述されたが、当業者は、発明の新規進歩の事項から逸脱することなく典型的な実施形態において多数の変更態様が可能であることが容易に理解することができる。
【0087】
添付の図面において、上記詳細な説明を参照することでより十分に理解されるのと同様に、添付の図面ととともに考えられることによって、本発明のより完全な理解およびそれの多くの効果は容易に得られる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1A】本発明の1つの実施形態に係る堆積システムの概略図を記載する図である。
【図1B】本発明の1つの実施形態に係る堆積システムの概略図を記載する図である。
【図2A】サンプル移送が下部サンプルステージ位置で容易にされる本発明の1つの実施形態に係る図1Aの堆積システムの概略図を記載する図である。
【図2B】サンプル移送が下部サンプルステージ位置で容易にされる本発明の1つの実施形態に係る図1Bの堆積システムの概略図を記載する図である。
【図3】本発明の一実施例に係るシール機構の概略図を記載する図である。
【図4】本発明の1つの実施形態に係る別のシール機構の概略図を記載する図である。
【図5】本発明の1つの実施形態に係る別のシール機構の概略図を記載する図である。
【図6】本発明の1つの実施形態に係る、別のシール機構の概略図を記載する図である。
【図7】本発明の1つの実施形態に係る、プロセスのプロセスフロー図を示す図である。
【符号の説明】
【0089】
101…堆積システム、101’…堆積システム、110…処理チャンバ、120…基板ステージ、122…プロセスボリューム調整システム、125…基板、130…上部アセンブリ、132…下部アセンブリ、140…プロセス材料ガス供給システム、142…プレナム、144…注入プレート、146…オリフィス、150…電源、160…基板温度コントロールシステム、170…コントローラ、180…プロセスボリューム調整システム、180…処理空間、182…移送空間、190…真空ポンプ、191…注入口、192…真空ポンプ、194…バルブ、194…真空バルブ、196…真空バルブ、302…フランジ、304…延長、305…開口、306…封止、308…溝、310…下部プレート、314…封止、316…ガード、318…凹部、320…ベローズユニット、322…接点プレート、326…凹部、332…レセプタプレート、334…封止、336…凹部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板に堆積物を形成するための堆積システムであって:
材料堆積を容易にするように構成された処理空間を有する第1のアセンブリと;
前記第1のアセンブリに組み合わせられ、前記堆積システムとの間で前記基板の移送を容易にするための移送空間を有する第2のアセンブリと;
前記第2のアセンブリに接続し、前記基板を支持するように構成された基板ステージと;
前記移送空間から前記処理空間を分離するように構成されたシール部材と;を具備し、
前記第1のアセンブリは、第1の温度で維持されるように構成され、前記第2のアセンブリは、第1の温度より低く低下された温度で維持されるように構成されている堆積システム。
【請求項2】
前記第1のアセンブリは、プロセスの間、100℃以上の前記第1の温度で維持されるように構成され、前記第2のアセンブリは100℃未満の前記第2の温度で維持されるように構成されている請求項1の堆積システム。
【請求項3】
前記第1のアセンブリは、プロセスの間、50℃以上の前記第1の温度で維持されるように構成され、前記第2のアセンブリは、50℃未満の前記第2の温度で維持されるように構成されている請求項1の堆積システム。
【請求項4】
前記第1のアセンブリと、前記第2のアセンブリとの間の接合の近くの第1のアセンブリのボディ内部にクーラントチャンネルを更に具備する請求項1の堆積システム。
【請求項5】
前記第1のアセンブリと、前記第2のアセンブリとの間の接合の近くの第2のアセンブリのボディ内部にクーラントチャンネルを更に具備する請求項1の堆積システム。
【請求項6】
前記第1のアセンブリは、アルミニウムまたはアルミニウム合金材料を備え;
前記第2のアセンブリは、アルミニウムまたはアルミニウム合金材料を備え;
前記第2のアセンブリは、ステンレス鋼コンポーネントによって前記第1のアセンブリに取り付けられる請求項1の堆積システム。
【請求項7】
前記シーリングアセンブリは、前記移送空間から前記処理空間を真空アイソレートする封止を備えている請求項1の堆積システム。
【請求項8】
前記封止は、処理空間から移送空間までのガスリークを10−3Torr−l/s未満に減少するように構成されている請求項7のシステム。
【請求項9】
前記封止は、処理空間から移送空間までのガスリークを10−4Torr−l/s未満に減少するように構成されている請求項7のシステム。
【請求項10】
前記第1のアセンブリに組み合わせられ、プロセスの間、前記処理空間を排気するように構成された第1の圧力制御システムと;
前記第2のアセンブリに組み合わせられ、前記移送空間の減じられた汚染物質環境を提供するように構成されている第2の圧力制御システムと;
前記第1のアセンブリに接続し、前記材料堆積の間、前記処理空間にプロセス組成を導入するように構成されているガス注入システムと;
前記基板ステージに組み合わせられ、前記基板の温度を制御するように構成された温度制御システムと;を更に具備する請求項1の堆積システム。
【請求項11】
前記第1のアセンブリは、前記堆積システムの上部部分を備え、
前記第2のアセンブリは、前記堆積システムの下部部分を備え、
前記基板ステージは、前記基板を縦方向に移動するように構成されている請求項1の堆積システム。
【請求項12】
プラズマ形成を容易にするために前記処理空間のプロセスガス組成にパワーを結合させるように構成されている電源を更に具備する請求項1の堆積システム。
【請求項13】
前記電源は、0.1から100MHzまでの周波数でRFエネルギを出力するように構成されているRF電力電源であり;
前記基板ステージは、前記RF電力電源に接続され、前記処理空間に前記RFエネルギを結合させるように構成されている電極を含んでいる請求項1の堆積システム。
【請求項14】
前記第1のアセンブリは、前記移送空間から前記処理空間を分離するための、第1のアセンブリから延びている延長を備えている請求項1の堆積システム。
【請求項15】
前記延長は、前記第1のアセンブリと、前記第2のアセンブリとの間の放射シールドとして構成されている請求項14の堆積システム。
【請求項16】
前記延長は、前記基板ステージの近くの延長の第1の側部から、前記第1の側部に対向する延長の端部に長手方向に置かれる第2側部までガスコンダクタンスを提供している内側のチャネルを含んでいる請求項14の堆積システム。
【請求項17】
前記延長は、前記処理空間から前記移送空間への熱流に対する熱インピーダンスを備えている請求項16の堆積システム。
【請求項18】
前記処理空間は、原子層堆積(ALD)または化学気相成長(CVD)のうちの少なくとも1つのために構成されている請求項1の堆積システム。
【請求項19】
前記処理チャンバのプロセスを制御するように構成されたコントローラを更に具備する請求項1の堆積システム。
【請求項20】
前記コントローラは、第1の温度で前記蒸着システムの第1のアセンブリを維持し;
前記第1の温度より低く低下された温度で、前記蒸着システムの第2のアセンブリを維持し;
前記基板を前記処理空間に配置し;
前記基板上に材料を堆積させるようにプログラムされる請求項19の堆積システム。
【請求項21】
蒸着システムの基板上に材料を堆積させる方法であって、
第1の温度で蒸着システムの第1のアセンブリを維持することと;
前記第1の温度より低く低下された温度で前記蒸着システムの第2のアセンブリを維持することと;
前記第2のアセンブリの移送空間から真空アイソレートされた前記第1のアセンブリの処理空間に前記基板を配置することと;
前記基板上に材料を堆積させることとを具備した方法。
【請求項22】
前記第1のアセンブリを100℃以上で維持することと、
前記第2のアセンブリを100℃未満に維持することとを更に具備する請求項21の方法。
【請求項23】
前記第1のアセンブリを50℃以上で維持することと、
前記第2のアセンブリを50℃未満に維持することとを更に具備する請求項21の方法。
【請求項24】
前記材料を堆積させることは、蒸着のための前記処理空間にプロセスガス組成を導入することを備えている請求項21の方法。
【請求項25】
前記材料を堆積させることは、プラズマ増強蒸着のための前記処理空間にプロセスガス組成を導入することと、
前記プロセスガス組成からプラズマを形成することとを備えている請求項21の方法。
【請求項26】
前記材料を堆積させることは、タンタル膜、タンタル炭化物膜、タンタル窒化膜、またはタンタル炭窒化物膜のうちの少なくとも1つを堆積させることを備えている請求項21の方法。
【請求項27】
前記材料を堆積させることは、金属、金属炭化物膜、金属酸化物、金属窒化、金属炭窒化物、若しくは金属シリサイド、またはこれらの膜のいずれかの組合せのうちの少なくとも1つを堆積させることを備えている請求項21の方法。
【請求項28】
前記配置することは、原子層堆積(ALD)プロセス、プラズマ増強ALD(PEALD)プロセス、化学気相成長(CVD)プロセス、またはプラズマ増強CVDプロセスのうちの少なくとも1つを実行するように構成されているチャンバに前記基板を配置していることを備えている請求項21の方法。
【請求項29】
前記材料を堆積させることは、前記ALDプロセスを使用して第1の膜を堆積させることと;
前記PECVDまたは前記PEALDプロセスを使用して第2の膜を堆積させることとを備えている請求項28の方法。
【請求項30】
前記材料を堆積させることは、前記CVDプロセスを使用して第1の膜を堆積させることと;
前記PECVDまたは前記PEALDプロセスを使用して第2の膜を堆積させることとを備えている請求項28の方法。
【請求項31】
前記材料を堆積させることは、
前記ALDプロセスを使用して第1の膜を堆積させることと;
前記CVDプロセスを使用して第2の膜を堆積させることとを備えている請求項28の方法。
【請求項32】
前記材料を堆積させることは、前記処理空間のプロセスガスに0.1から100MHzまでの周波数でRFエネルギを印加することである請求項21の方法。
【請求項33】
前記材料を堆積させた後にパージガスを導入することを更に具備する請求項21の方法。
【請求項34】
堆積される材料の均一性を改良する位置に、基板ステージを移動することを更に具備する請求項21の方法。
【請求項35】
前記材料を堆積させることは、前記処理空間のプラズマ均一性が前記基板ステージの300mm直径に渡って2%より良くなるような位置に、前記基板を保持している基板ステージの位置をセットすることと;
前記基板の上に材料堆積のためのプラズマを形成することとを備えている請求項21の方法。
【請求項36】
前記セットすることは、前記基板ステージをプラズマ均一性が前記基板ステージの300mm直径に渡って1%より良くなるような位置にセットすることを備えている請求項35の方法。
【請求項37】
前記基板を配置することは、前記処理空間から前記移送空間までのガスリークが10−3Torr−l/s未満を有する処理チャンバに前記基板を配置することを備えている請求項21の方法。
【請求項38】
前記基板を配置することは、前記処理空間から前記移送空間までのガスリークが10−4Torr−l/s未満を有する処理チャンバに前記基板を配置することを備えている請求項21の方法。
【請求項39】
基板処理システムプロセッサ上の実行のためのプログラム命令を含んでいるコンピュータ読み取り可能なメディアであって、
請求項21−38において詳述されるステップのいずれかを実行するように前記基板処理システムを起動するメディア。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−177323(P2007−177323A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−311499(P2006−311499)
【出願日】平成18年11月17日(2006.11.17)
【出願人】(000219967)東京エレクトロン株式会社 (5,184)
【Fターム(参考)】