説明

車両制御装置

【課題】フューエルカットから復帰するときのトルク変動を抑制することができる車両制御装置を提供すること。
【解決手段】圧縮比を可変に制御可能なエンジンと、エンジンと動力を伝達する発電機と、を備え、車両の走行中にエンジンに対する燃料の供給を停止するフューエルカットの実行中に、圧縮比をエンジンの負荷に応じた圧縮比よりも低圧縮側の所定圧縮比とし、かつ発電機による発電を停止し、フューエルカットから復帰してエンジンに対する燃料の供給を再開するとき(S21肯定)に、圧縮比の高圧縮側への変化を規制(S22)し、かつ発電機に発電を行わせる(S23)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、走行中にエンジンに対する燃料の供給を停止するフューエルカットを実行する技術が公知である。例えば、特許文献1には、燃料カット条件が成立中と判定されたときに、燃料カット中の目標圧縮比を低圧縮比tεFCUTに設定し、該低圧縮比tεFCUTに収束させて燃料リカバー時の圧縮比が低圧縮比に制御されるようにする内燃機関の圧縮比制御装置の技術が開示されている。特許文献1によれば、燃料リカバー時のトルクショックが軽減されるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−239147号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
フューエルカットから復帰するときのトルクの変動を抑制することについて、従来十分な検討がなされていない。例えば、アクセルオンによってフューエルカットから復帰するときのトルク変動を抑制できることが好ましい。
【0005】
本発明の目的は、フューエルカットから復帰するときのトルク変動を抑制することができる車両制御装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の車両制御装置は、圧縮比を可変に制御可能なエンジンと、前記エンジンと動力を伝達する発電機と、を備え、車両の走行中に前記エンジンに対する燃料の供給を停止するフューエルカットの実行中に、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比よりも低圧縮側の所定圧縮比とし、かつ前記発電機による発電を停止し、前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開するときに、前記圧縮比の高圧縮側への変化を規制し、かつ前記発電機に発電を行わせることを特徴とする。
【0007】
上記車両制御装置において、前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開した後の前記エンジンの圧縮比を、前記所定圧縮比に維持することが好ましい。
【0008】
上記車両制御装置において、前記フューエルカットの実行中に前記エンジンのスロットルバルブの開度をアクセル開度に基づく開度よりも大きな開度とし、かつアクセルオンがなされると前記スロットルバルブの開度をアクセル開度に基づく開度とすることが好ましい。
【0009】
上記車両制御装置において、前記アクセルオン後の前記スロットルバルブの開度が、前記アクセルオン前の前記スロットルバルブの開度よりも小さな開度である場合、前記アクセルオンがなされてから、前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下するまで、前記圧縮比の高圧縮側への変化を規制することが好ましい。
【0010】
上記車両制御装置において、前記アクセルオン後の前記スロットルバルブの開度が、前記アクセルオン前の前記スロットルバルブの開度よりも小さな開度である場合、前記アクセルオンがなされてから、前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下するまで、前記発電機に発電を行わせることが好ましい。
【0011】
上記車両制御装置において、前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下すると、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比まで高圧縮側へ変化させ、かつ、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比まで変化させる間に前記スロットルバルブの開度を増加させる制御を行うことが好ましい。
【0012】
上記車両制御装置において、更に、変速機を備え、前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開するときに、前記変速機をダウンシフトさせることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明に係る車両制御装置は、圧縮比を可変に制御可能なエンジンと、エンジンと動力を伝達する発電機と、を備え、車両の走行中にエンジンに対する燃料の供給を停止するフューエルカットの実行中に、圧縮比をエンジンの負荷に応じた圧縮比よりも低圧縮側の所定圧縮比とし、かつ発電機による発電を停止する。また、車両制御装置は、フューエルカットから復帰してエンジンに対する燃料の供給を再開するときに、圧縮比の高圧縮側への変化を規制し、かつ発電機に発電を行わせる。よって、本発明に係る車両制御装置によれば、フューエルカットから復帰するときのトルク変動を抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、実施形態の車両制御装置による制御に係るタイムチャートである。
【図2】図2は、実施形態に係る車両の概略構成図である。
【図3】図3は、実施形態に係る車両のエンジンを示す図である。
【図4】図4は、実施形態のアクセルON復帰フラグの操作に係るフローチャートである。
【図5】図5は、実施形態の空気量大時間の判定に係るフローチャートである。
【図6】図6は、実施形態のアクセルオン復帰制御に係るフローチャートである。
【図7】図7は、空気量大時間の算出方法の一例を示す図である。
【図8】図8は、フューエルカットからの復帰時に発生するショックを説明するタイムチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に、本発明の実施形態に係る車両制御装置につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0016】
[実施形態]
図1から図7を参照して、実施形態について説明する。本実施形態は、車両制御装置に関する。図1は、実施形態の車両制御装置による制御に係るタイムチャート、図2は、実施形態に係る車両の概略構成図、図3は、実施形態に係る車両のエンジンを示す図、図4は、実施形態のアクセルON復帰フラグの操作に係るフローチャート、図5は、実施形態の空気量大時間の判定に係るフローチャート、図6は、実施形態のアクセルオン復帰制御に係るフローチャート、図7は、空気量大時間の算出方法の一例を示す図である。
【0017】
本実施形態に係る車両は、可変圧縮比のエンジン(図2の符号11参照)と変速機(図2の符号15参照)とを備えている。車両制御装置(図2の符号1−1参照)は、アクセルオフ時にスロットルを開いてエンジンブレーキ力を弱め、フューエルカット時間を稼ぐ制御を行う。ここで、スロットルを開く制御を行うと、アクセルオンにてフューエルカットから復帰する際に大トルクによってショックが発生したり、運転者に違和感を与えたりする虞がある。
【0018】
本実施形態の車両制御装置1−1は、フューエルカット制御実行中からアクセルオンがなされた直後、エンジン11の圧縮比εを低に設定、オルタネータ(図2の符号21参照)による充電をONに設定、あるいは無段変速機15の変速比をHIに設定の少なくともいずれか一つを行う。これにより、フューエルカットからの復帰時にドライブシャフトトルクの増減が生じることが抑制される。その結果、フューエルカットからの復帰時にエンジン11に対する吸気量が大となったとしても、ショックが発生したり、運転者に違和感を与えたりすることが抑制される。
【0019】
図2に示すように、車両100は、エンジン11、トルクコンバータ12、無段変速機15およびECU30を備える。また、本実施形態の車両制御装置1−1は、エンジン11、オルタネータ21およびECU30を備える。なお、車両制御装置1−1は、更に無段変速機15を備えてもよい。
【0020】
エンジン11は、車両100の動力源である。エンジン11の回転軸には、トルクコンバータ12が連結されている。トルクコンバータ12の駆動軸13は、前後進切替機構14を介して無段変速機15と連結されている。無段変速機15は、プロペラシャフト16、デファレンシャルギア17およびドライブシャフト18を介して駆動輪19と接続されている。
【0021】
図3に示すように、エンジン11は、気筒1を有する。気筒1には、吸気管2および排気管3が接続されている。また、気筒1内には、ピストン4が配置されている。気筒1内におけるピストン4よりも吸気管2および排気管3側には燃焼室5が形成されている。燃焼室5と吸気管2との接続部には、吸気バルブ6が配置され、燃焼室5と排気管3との接続部には、排気バルブ7が配置されている。また、吸気管2は、サージタンク8を有する。吸気管2におけるサージタンク8よりも吸気の流れ方向の上流側には、スロットルバルブ9が配置されている。
【0022】
図2に戻り、エンジン11が駆動すると、その動力が回転軸から出力され、トルクコンバータ12から前後進切替機構14を介して無段変速機15の入力軸に入力される。無段変速機15に入力された動力は、無段変速機15において設定された変速比で減速されて出力軸からプロペラシャフト16に出力される。プロペラシャフト16に入力された動力は、デファレンシャルギア17を介して左右のドライブシャフト18に伝達され、左右の駆動輪19を駆動して回転させることができる。
【0023】
エンジン11は、燃焼室5における圧縮比εを変更することができる圧縮比可変機構20を有する。圧縮比可変機構20は、電磁力等によって作動して圧縮比εを変更するアクチュエータ、例えば電動モータを有している。圧縮比可変機構20のアクチュエータは、例えば、エンジン11のシリンダブロックをクランクケースに対して気筒1の軸方向、すなわちピストン4が往復動する方向に相対移動させて燃焼室5の容積を変更することで圧縮比を変更する。なお、圧縮比可変機構20が圧縮比を変更する方法はこれに限定されるものではない。圧縮比可変機構20は、例えば、アクチュエータによって吸気バルブ6の閉じタイミングを変更したりすることによって圧縮比を変更するようにしてもよい。圧縮比可変機構20は、エンジン11の圧縮比εを予め定められた範囲の任意の圧縮比に変更することができる。
【0024】
エンジン11には、オルタネータ21が設けられている。オルタネータ21は、エンジン11と動力を伝達する発電機である。オルタネータ21は、例えば、エンジン11の回転軸とベルトを介して接続されており、エンジン11の回転と連動して回転する。オルタネータ21は、エンジン11の出力する動力、あるいはエンジン11を介して駆動輪19から伝達される動力などの動力によって回転駆動されることで発電を行う。オルタネータ21は、発電量を制御可能である。オルタネータ21は、図示しないバッテリと接続されており、発電した電力をバッテリに充電することができる。
【0025】
無段変速機15は、自動変速機であり、変速比を無段階に変化させることができる。無段変速機15は、例えば、ベルト式無段変速機である。無段変速機15の入力側部材(例えば、プライマリプーリ)と出力側部材(例えば、セカンダリプーリ)とは、ベルトを介して接続されている。無段変速機15は、エンジン11からの駆動力をベルトを介して入力側部材から出力側部材に伝達できると共に、入力側部材と出力側部材との回転数比である変速比を無段階(連続的)に変化させることができる。無段変速機15は、変速機油圧制御部28から供給される油圧によって制御される。
【0026】
ECU30は、コンピュータを有する電子制御ユニットである。ECU30は、エンジン11、無段変速機15、圧縮比可変機構20およびオルタネータ21を制御する機能を有する。ECU30には、アクセルポジションセンサ23、スロットルポジションセンサ24、エンジン回転数センサ25および車速センサ26が接続されており、各センサ23,24,25および26の検出結果を示す信号がECU30に出力される。アクセルポジションセンサ23は、アクセルペダルに対する踏込み量(アクセル開度)を検出する。スロットルポジションセンサ24は、電子スロットル装置におけるスロットルバルブ9の開度であるスロットル開度を検出する。エンジン回転数センサ25は、エンジン11の回転数を検出する。車速センサ26は、車両100の走行速度を検出する。
【0027】
ECU30は、取得した各センサの検出結果に基づいてエンジン11を制御する。ECU30は、例えば、エンジン11のインジェクタによる燃料噴射量、燃料噴射タイミング、点火プラグによる点火時期などを制御することができる。
【0028】
また、ECU30は、車両100の運転状態に応じてエンジン11の圧縮比εを変更することができる。ECU30は、例えば、エンジン11の負荷に応じて圧縮比を可変に制御する。エンジン11の負荷は、例えば、吸入空気量、アクセル開度、スロットル開度、エンジン回転数、燃料噴射量などである。ECU30は、例えば、アクセル開度と車速とに基づいてエンジン負荷を算出するようにしてもよい。本実施形態では、エンジン負荷が大きい場合のエンジン11の圧縮比εは、エンジン負荷が小さい場合の圧縮比εよりも低い圧縮比とされる。
【0029】
ECU30は、変速機油圧制御部28を制御して無段変速機15を油圧制御することによって、変速制御を実行することができる。ECU30は、車両100の運転状態(例えば、車速、アクセル開度、ブレーキペダルストロークなど)と、制御マップ(例えば、機関回転数、スロットル開度に基づく最適燃費曲線、等出力線など)とに基づいて、エンジン11の運転状態が最適となるように無段変速機15の変速比を制御する。
【0030】
また、ECU30は、車両100の走行中にエンジン11に対する燃料の供給を停止するフューエルカット制御を実行することができる。ECU30は、予め定められたフューエルカット実行条件が成立した場合にフューエルカット制御を実行する。フューエルカット実行条件は、例えば、アクセル開度が所定の開度以下(一例として、開度0)であるアクセルオフの状態であり、かつ車速が所定の車速以上であることを含むものである。
【0031】
本実施形態では、フューエルカット時に、スロットルバルブ9を開く制御が行われる。ECU30は、フューエルカットの実行中に、アクセル開度に基づくスロットル開度やエンジン負荷に対応するスロットル開度よりもスロットルバルブ9の開度を大きな開度とする。これにより、ポンピングロスが抑制され、エンジンブレーキ力が低減することで、フューエルカットの継続時間の延長を図ることができる。
【0032】
また、ECU30は、フューエルカットの実行中に、エンジン11の圧縮比εをエンジン負荷に応じた圧縮比ε1よりも低圧縮側の所定圧縮比ε2とする。エンジン11の圧縮比εが低圧縮比化されてエンジン11のフリクションロスが抑制され、エンジンブレーキ力が低減することで、フューエルカットの継続時間の延長を図ることができる。
【0033】
また、ECU30は、フューエルカットの実行中に、オルタネータ21の発電をOFFとする。これにより、オルタネータ21による負荷が軽減し、エンジン11のフリクションロスが低減することで、フューエルカットの継続時間の延長を図ることができる。
【0034】
ECU30は、フューエルカット中に予め定められたフューエルカット終了条件が成立すると、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給を再開する。フューエルカット終了条件は、例えば、アクセルオン等の運転者による加速操作、エンジン回転数の低下や車速の低下などの車両100の走行状態の変化を含むことができる。本実施形態では、アクセルオンの操作がなされた場合、フューエルカットから復帰する。また、エンジン回転数が予め定められたフューエルカット終了回転数以下となると、フューエルカットから復帰する。
【0035】
ここで、フューエルカット時にスロットルバルブ9を開く制御を行っていると、図8を参照して説明するように、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給が再開されるときにショックが発生することがある。図8は、フューエルカットからの復帰時に発生するショックを説明するタイムチャートである。
【0036】
図8において、(a)はアクセル開度、(b)はスロットル開度、(c)はフューエルカット(FC)実行フラグ、(d)はエンジントルク、(e)はドライブシャフトトルクを示す。図8には、フューエルカット実行中の時刻T11にアクセルオンとされたときの動作が示されている。
【0037】
ECU30は、時刻T11以前のフューエルカット実行中には、スロットルバルブ9を開く制御を行う。スロットルバルブ9を開く制御とは、例えば、スロットル開度をアクセル開度に基づく開度よりも大きな所定開度θ1とする制御である。所定開度θ1は、一定値であっても、走行状態等に応じて可変とされてもよい。ECU30は、時刻T11においてアクセルが踏み込まれてアクセルオンがなされると、スロットル開度をアクセル開度に基づく開度θ2に変更する。
【0038】
ここで、フューエルカット時にスロットルバルブ9を開く制御を行っていると、吸気管2内の負圧が小さく、吸気バルブ6とスロットルバルブ9との間(図3の矢印Y1参照)に多量の空気が存在する状態になる。この状態から、アクセルオンがなされると、吸気バルブ6とスロットルバルブ9との間にある多量の空気がまずシリンダ内に流入する。このため、エンジン11において一時的に大トルクが発生し、ドライブシャフトトルクが増加することで、ショックが発生する。
【0039】
また、フューエルカット中にアクセルオンしたとき、アクセルペダルを浅く踏み込んだ場合には、スロットルバルブ9が閉じ方向に動く場合がある。図8では、アクセルオン後のアクセル開度に基づくスロットル開度θ2がアクセルオン前のスロットル開度である所定開度θ1よりも小さな開度となっている。この場合、スロットルバルブ9を閉じて空気量調整がなされているにもかかわらず、吸気バルブ6とスロットルバルブ9との間にある多量の空気がまずシリンダ内に流入する。このため、エンジン11において一時的に大トルクが発生し、ドライブシャフトトルクの増加によってショックが発生したり運転者に違和感を与えたりしやすい。
【0040】
本実施形態の車両制御装置1−1は、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給を再開するときに、エンジン11の圧縮比εの高圧縮側への変化を規制し、かつオルタネータ21に発電を行わせる。これにより、圧縮比εの高圧縮化によるエンジントルクの増加が抑制され、かつオルタネータ21の発電による負荷トルクによって、エンジントルクの増加が抑制される。よって、本実施形態の車両制御装置1−1によれば、フューエルカットからの復帰時、例えばアクセルオンによってフューエルカットから復帰するときのドライブシャフトトルクの変動が抑制され、ショックや違和感が抑制される。
【0041】
また、車両制御装置1−1は、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給を再開するときに、無段変速機15をダウンシフトさせる。これにより、ドライブシャフトトルクの増加が抑制され、ショックや違和感が抑制される。
【0042】
図1、および図4から図7を参照して、本実施形態の車両制御装置1−1による制御について説明する。図1において、(a)はアクセル開度、(b)はスロットル開度、(c)はエンジン回転数、(d)はフューエルカットフラグ、(e)は圧縮比ε、(f)はオルタネータ21による充電量、(g)はエンジントルク、(h)は無段変速機15の変速比、(i)はドライブシャフトトルク、(j)はアクセルON復帰フラグをそれぞれ示す。また、図1において、一点鎖線は、本実施形態の車両制御装置1−1による制御がなされない場合の各値の推移の一例を示し、実線は、本実施形態の車両制御装置1−1による制御がなされる場合の各値の推移を示す。時刻T1は、アクセルオンがなされるタイミングを示す。
【0043】
図4から図6の各制御フローは、それぞれ車両100の走行中に実行されるものであり、例えば、所定の間隔で繰り返し実行される。これらの各制御フローは、図番の順序(図4→図5→図6)で実行されてもよく、図番の順序とは異なる順序で実行されてもよい。
【0044】
図4のステップS1では、ECU30により、アクセル開度、スロットル開度、フューエルカット実行有無が読み込まれる。ECU30は、アクセルポジションセンサ23およびスロットルポジションセンサ24の検出結果に基づいて、アクセル開度およびスロットル開度を取得することができる。また、ECU30は、フューエルカットフラグに基づいて、フューエルカット実行の有無を取得することができる。なお、フューエルカットフラグは、フューエルカット実行条件が成立している場合にONとされる。ステップS1が実行されると、ステップS2に進む。
【0045】
ステップS2では、ECU30により、エンジンブレーキ制御の実行中であるか否かが判定される。エンジンブレーキ制御は、フューエルカット中にエンジンブレーキ力を抑制する制御であり、本実施形態では、スロットルバルブ9を開く制御、オルタネータ21の発電をOFFとする制御、およびエンジン11の圧縮比εを所定圧縮比ε2とする制御がエンジンブレーキ制御に含まれる。ECU30は、例えば、エンジンブレーキ制御に含まれる制御のいずれかが実行されている場合にステップS2で肯定判定を行うようにしても、エンジンブレーキ制御に含まれる全ての制御が実行されている場合に肯定判定を行うようにしてもよい。ステップS2の判定の結果、エンジンブレーキ制御の実行中であると判定された場合(ステップS2−Y)にはステップS3に進み、そうでない場合(ステップS2−N)にはステップS4に進む。
【0046】
ステップS3では、ECU30により、エンジンブレーキ制御実行フラグがONとされる。ステップS3が実行されると、本制御フローは終了する。
【0047】
ステップS4では、ECU30により、エンジンブレーキ制御実行フラグがOFFとされる。ステップS4が実行されると、ステップS5に進む。
【0048】
ステップS5では、ECU30により、先回エンジンブレーキ制御実行フラグがONであるか否かが判定される。ステップS5では、エンジンブレーキ制御実行フラグがONからOFFに変化したか否かが判定される。先回エンジンブレーキ制御実行フラグは、例えば、先回本制御フローが終了してリターンするときのエンジンブレーキ制御実行フラグの値である。ステップS5の判定の結果、先回エンジンブレーキ制御実行フラグがONであると判定された場合(ステップS5−Y)にはステップS6に進み、そうでない場合(ステップS5−N)には本制御フローは終了する。
【0049】
ステップS6では、ECU30により、アクセルオンであるか否かが判定される。ECU30は、アクセルポジションセンサ23の検出結果に基づいてステップS6の判定を行うことができる。ECU30は、例えば、アクセルポジションセンサ23によって検出されたアクセル開度が予め定められた閾値よりも大きな開度である場合にアクセルオンと判定する。ステップS6の判定の結果、アクセルオンと判定された場合(ステップS6−Y)にはステップS7に進み、そうでない場合(ステップS6−N)には本制御フローは終了する。
【0050】
ステップS7では、ECU30により、今回スロットル開度指示値が先回スロットル開度よりも小であるか否かが判定される。ステップS7では、アクセルオン後のスロットル開度が、アクセルオン前のスロットル開度よりも小さな開度であるか否かが判定される。先回スロットル開度とは、例えば、先回本制御フローが実行されたときにステップS1で読み込まれたスロットル開度である。ECU30は、ステップS1で読み込まれた今回スロットル開度指示値と、先回スロットル開度との比較結果に基づいてステップS7の判定を行う。ステップS7の判定の結果、今回スロットル開度指示値が先回スロットル開度よりも小であると判定された場合(ステップS7−Y)にはステップS8に進み、そうでない場合(ステップS7−N)には本制御フローは終了する。
【0051】
ステップS8では、ECU30により、アクセルON復帰フラグがONとされる。アクセルON復帰フラグは、アクセルオンがなされ、かつアクセルオン後のアクセル開度に基づくスロットル開度θ2が、アクセルオン前のスロットル開度である所定開度θ1よりも小さな開度である場合にONとされる。
【0052】
本実施形態では、アクセルON復帰フラグがONであると、アクセルオン復帰制御が実行される。アクセルオン復帰制御は、アクセルオンによってフューエルカットから復帰するときのトルクショック等を抑制する制御である。アクセルオン復帰制御は、フューエルカットからの復帰時に吸気管2内の空気量がスロットルバルブ9の開度に応じたものとなるまで圧縮比εを低圧縮比に維持する制御(図6のステップS22参照)、およびオルタネータ21による発電を行う制御(図6のステップS23参照)を含むものである。ステップS8が実行されると、本制御フローは終了する。
【0053】
図5のステップS11では、ECU30により、先回アクセルON復帰フラグがOFFであるか否かが判定される。先回アクセルON復帰フラグは、先回本制御フローが実行されたときのアクセルON復帰フラグの値である。ステップS11の判定の結果、先回アクセルON復帰フラグがOFFであると判定された場合(ステップS11−Y)にはステップS12に進み、そうでない場合(ステップS11−N)にはステップS15に進む。
【0054】
ステップS12では、ECU30により、今回アクセルON復帰フラグがONであるか否かが判定される。ステップS12では、アクセルON復帰フラグがOFFからONに切り替わったか否かが判定される。ステップS12の判定の結果、今回アクセルON復帰フラグがONであると判定された場合(ステップS12−Y)にはステップS13に進み、そうでない場合(ステップS12−N)には本制御フローは終了する。
【0055】
ステップS13では、ECU30により、エンジン回転数が読み込まれる。ステップS13が実行されると、ステップS14に進む。
【0056】
ステップS14では、ECU30により、空気量大時間が算出される。空気量大時間とは、燃焼室5に対する吸気量がスロットル開度に応じた吸気量を上回っている時間のことである。アクセルオンされたときのアクセル開度に基づく開度θ2が、所定開度θ1よりも小さな開度であると、吸気管2内に残された多量の空気が燃焼室5に流入することで、一時的に燃焼室5に対する吸気量がスロットル開度に応じた吸気量よりも大となる。空気量大時間は、フューエルカット中にアクセルオンされてから、燃焼室5に対する吸気量がスロットル開度に応じた吸気量に収束(低下)するまでに要する時間である。ECU30は、例えば、図7に示す対応関係に基づいて空気量大時間を算出する。
【0057】
図7において、横軸はエンジン回転数、縦軸は空気量大時間を示す。エンジン回転数が小さい場合の空気量大時間は、エンジン回転数が大きい場合の空気量大時間よりも長い時間として算出される。空気量大時間は、エンジン回転数の増加に応じて直線的に減少するように定められてもよい。本実施形態のECU30は、予め記憶された図7に示す対応関係を参照し、ステップS13で読み込んだエンジン回転数に基づいて空気量大時間を算出する。ECU30は、空気量大時間を算出すると、算出された空気量大時間が経過したか否かをタイマーによってカウントし始める。ステップS14が実行されると、本制御フローは終了する。
【0058】
ステップS15では、ECU30により、空気量大時間の経過後であるか否かが判定される。ECU30は、タイマーによってカウントされた経過時間がステップS14で算出された空気量大時間に達したか否かを判定する。ステップS15の判定の結果、空気量大時間の経過後であると判定された場合(ステップS15−Y)にはステップS16に進み、そうでない場合(ステップS15−N)には本制御フローは終了する。図1では、時刻T2において空気量大時間が経過したと判定される。
【0059】
ステップS16では、ECU30により、アクセルON復帰フラグがOFFとされる。ステップS16が実行されると、本制御フローは終了する。
【0060】
図6のステップS21では、ECU30により、アクセルON復帰フラグがONであるか否かが判定される。その判定の結果、アクセルON復帰フラグがONであると判定された場合(ステップS21−Y)にはステップS22に進み、そうでない場合(ステップS21−N)にはステップS25に進む。
【0061】
ステップS22では、ECU30により、圧縮比εが低くされる。ECU30は、アクセルON復帰フラグがONである間、言い換えると、アクセルオンがなされてからエンジン11の吸気量がスロットル開度に応じた量に低下するまで、圧縮比εの高圧縮側への変化を規制する。ここで、圧縮比εの高圧縮側への変化を規制するとは、例えば、圧縮比εをエンジン11の負荷に応じた圧縮比ε1よりも低圧縮側の圧縮比とすることである。本実施形態では、ECU30は、アクセルON復帰フラグがONである間の圧縮比εを所定圧縮比ε2とする。つまり、ECU30は、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給を再開した後のエンジン11の圧縮比εを所定圧縮比ε2に維持する。
【0062】
なお、ECU30は、例えば、アクセルON復帰フラグがONである間は圧縮比εの高圧縮側への変化を禁止して、アクセルON復帰フラグがONとなったときの圧縮比を維持するようにしてもよい。あるいは、ECU30は、アクセルON復帰フラグがONである間はアクセルON復帰フラグがONとなったときよりも低圧縮側に圧縮比εを変化させるようにしてもよい。また、圧縮比εの高圧縮側への変化を規制することには、圧縮比εの高圧縮側への変化速度を抑制することが含まれる。
【0063】
なお、アクセルON復帰フラグがONである間の圧縮比εの目標値は、例えば、吸気管2内の空気量や燃焼室5に対する吸気量に基づいて定められてもよい。一例として、吸気管2内の空気量の低下に応じて目標の圧縮比εを高圧縮側の値に変化させてもよい。圧縮比εの高圧縮側への変化が規制されることにより、エンジン11の燃焼効率が低下し、エンジントルクの増加が抑制される。ステップS22が実行されると、ステップS23に進む。
【0064】
ステップS23では、ECU30により、オルタネータ21による充電がONとされる。つまり、ECU30は、アクセルON復帰フラグがONである間、すなわちアクセルオンがなされてから、エンジン11の吸気量がスロットル開度に応じた量に低下するまで、オルタネータ21に発電を行わせる。
【0065】
ECU30は、オルタネータ21に発電を行わせ、バッテリを充電する。オルタネータ21は、アクセルオンの直後に充電ONとされることが好ましい。オルタネータ21が発電を行って負荷トルクが発生することにより、エンジントルクの急増が抑制される。エンジン11において燃焼が開始されることによるエンジントルクの立上がりに対して、オルタネータ21による発電が開始されることによる負荷トルクの発生タイミングを合わせるようにすれば、エンジントルクの急増をより確実に抑制することができる。オルタネータ21は、エンジントルクの増加を打ち消すトルクを高応答で発生させることができる。
【0066】
なお、アクセルON復帰フラグがONである間のオルタネータ21の発電量は、例えば、吸気管2内の空気量や燃焼室5に対する吸気量に基づいて定められてもよい。一例として、吸気管2内の空気量の低下に応じて目標の発電量を低下させるようにしてもよい。ステップS23が実行されると、ステップS24に進む。
【0067】
ステップS24では、ECU30により、無段変速機15の変速比がHIとされる。ECU30は、アクセルオンがなされる前の変速比よりも大きな変速比、すなわち低速側の変速比に無段変速機15をダウンシフトさせる。ECU30は、アクセルON復帰フラグがONである間、すなわちアクセルオンがなされてから、エンジン11の吸気量がスロットル開度に応じた量に低下するまで、無段変速機15の変速比をアクセルオン前の変速比よりもHIとする。
【0068】
このダウンシフトでは、ECU30は、例えば、制御マップに基づく変速比にかかわらず、無段変速機15をダウンシフトさせる。無段変速機15のダウンシフトは、アクセルオンの直後になされることが好ましい。無段変速機15の変速比がHIとされることで、ドライブシャフトトルクの増加が抑制され、ショックの発生や運転者に違和感を与えることが抑制される。ダウンシフト先の変速比は、例えば、エンジン11の効率が低い動作点に基づいて決定されてもよい。ステップS24が実行されると、本制御フローは終了する。
【0069】
ステップS25では、ECU30により、従来制御に戻される。ここで、ステップS25の従来制御とは、エンジン11の圧縮比εを負荷に応じた圧縮比ε1とする制御、オルタネータ21をアクセルON復帰フラグにかかわらず制御すること、および無段変速機15をアクセルON復帰フラグにかかわらず制御することを含む。つまり、ECU30は、空気量大時間が経過して、エンジン11の吸気量がスロットル開度に応じた量に低下すると、圧縮比εをエンジン11の負荷に応じた圧縮比ε1まで高圧縮側へ変化させる。
【0070】
図1では、時刻T2において空気量大時間が経過したと判定され、圧縮比εは負荷に応じた圧縮比ε1へ向けて変化し始める。また、時刻T2にオルタネータ21の発電は例えばOFFとされ、加速性能が確保される。また、時刻T2に無段変速機15では制御マップに基づく変速比へのアップシフトがなされる。ステップS25が実行されると、ステップS26に進む。
【0071】
ステップS26では、ECU30により、スロットルが開き側に補正される。圧縮比εを所定圧縮比ε2から負荷に応じた圧縮比ε1に変化させるためには、所定の時間を要する。この間、実際の圧縮比ε(図1の実線)が負荷に応じた圧縮比ε1よりも低圧縮側の値となるため、トルクが落ち込む虞がある。例えば、空気量大時間が経過した時刻T2の直後は、狙いとする圧縮比ε1と実際の圧縮比εとの乖離が大きく、トルクの落ち込みが生じやすい。
【0072】
これに対して、ECU30は、圧縮比εが狙いの圧縮比ε1となる時刻T3までの間、スロットル開度をアクセル開度に基づく開度θ2よりも大きな開度とする。言い換えると、ECU30は、圧縮比εを負荷に応じた圧縮比ε1まで変化させる間にスロットル開度を増加させる制御を行う。スロットル開度の補正量は、例えば、負荷に応じた圧縮比ε1と実際の圧縮比εとの乖離の大きさに基づいて定めることができる。ステップS26が実行されると、本制御フローは終了する。
【0073】
このように、本実施形態の車両制御装置1−1によれば、フューエルカットから復帰してエンジン11に対する燃料の供給を再開するときに、エンジン11の圧縮比εの高圧縮側への変化が規制され、かつオルタネータ21による発電が行われる。よって、本実施形態の車両制御装置1−1によれば、フューエルカットから復帰するときのトルク変動を抑制してショックの発生や違和感を抑制することができる。
【0074】
本実施形態では、フューエルカットからの復帰時に発電を行う発電機がオルタネータ21であったが、これに限定されるものではない。オルタネータ21に代えて、あるいはオルタネータ21に加えて、エンジン11と動力を伝達するモータジェネレータ等によって復帰時の発電がなされてもよい。
【0075】
本実施形態の車両制御装置1−1は、フューエルカットの実行中にオルタネータ21による発電を停止させ、アクセルオンによるフューエルカットからの復帰時にオルタネータ21に発電を行わせたが、これに代えて、フューエルカットの実行中にオルタネータ21による発電量を低下させ、アクセルオンによるフューエルカットからの復帰時にオルタネータ21による発電量を増加させるようにしてもよい。
【0076】
オルタネータ21の発電によってエンジン補機負荷を増減させることに代えて、エアコン、パワーステアリング装置等によるエンジン補機負荷を増減させることによって、エンジントルクの増加を抑制するようにしてもよい。
【0077】
無段変速機15に代えて、有段変速機をダウンシフトさせることにより、ドライブシャフトトルクの増加を抑制するようにしてもよい。
【0078】
上記の実施形態に開示された内容は、適宜組み合わせて実行することができる。
【符号の説明】
【0079】
1−1 車両制御装置
11 エンジン
15 無段変速機(CVT)
20 圧縮比可変機構
21 オルタネータ
30 ECU
100 車両
θ1 所定開度
θ2 アクセル開度に基づく開度
ε1 負荷に応じた圧縮比
ε2 所定圧縮比

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧縮比を可変に制御可能なエンジンと、
前記エンジンと動力を伝達する発電機と、
を備え、
車両の走行中に前記エンジンに対する燃料の供給を停止するフューエルカットの実行中に、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比よりも低圧縮側の所定圧縮比とし、かつ前記発電機による発電を停止し、
前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開するときに、前記圧縮比の高圧縮側への変化を規制し、かつ前記発電機に発電を行わせる
ことを特徴とする車両制御装置。
【請求項2】
前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開した後の前記エンジンの圧縮比を、前記所定圧縮比に維持する
請求項1に記載の車両制御装置。
【請求項3】
前記フューエルカットの実行中に前記エンジンのスロットルバルブの開度をアクセル開度に基づく開度よりも大きな開度とし、かつアクセルオンがなされると前記スロットルバルブの開度をアクセル開度に基づく開度とする
請求項1または2に記載の車両制御装置。
【請求項4】
前記アクセルオン後の前記スロットルバルブの開度が、前記アクセルオン前の前記スロットルバルブの開度よりも小さな開度である場合、前記アクセルオンがなされてから、前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下するまで、前記圧縮比の高圧縮側への変化を規制する
請求項3に記載の車両制御装置。
【請求項5】
前記アクセルオン後の前記スロットルバルブの開度が、前記アクセルオン前の前記スロットルバルブの開度よりも小さな開度である場合、前記アクセルオンがなされてから、前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下するまで、前記発電機に発電を行わせる
請求項3に記載の車両制御装置。
【請求項6】
前記エンジンの吸気量が前記スロットルバルブの開度に応じた量に低下すると、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比まで高圧縮側へ変化させ、かつ、前記圧縮比を前記エンジンの負荷に応じた圧縮比まで変化させる間に前記スロットルバルブの開度を増加させる制御を行う
請求項4に記載の車両制御装置。
【請求項7】
更に、変速機を備え、
前記フューエルカットから復帰して前記エンジンに対する燃料の供給を再開するときに、前記変速機をダウンシフトさせる
請求項1から6のいずれか1項に記載の車両制御装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−219760(P2012−219760A)
【公開日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−88595(P2011−88595)
【出願日】平成23年4月12日(2011.4.12)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】