説明

4−置換フェノキシフェニル酢酸誘導体

式(I):


[式中、R、R、R、R、R、R10およびAは、明細書において定められた意味を有する]の化合物は、免疫疾患の治療において有用なDP2受容体調節因子である。本発明の化合物によって処置される免疫疾患としては、炎症状態、免疫障害、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、発熱、敗血症、全身性エリテマトーデス、糖尿病、関節リウマチ、多発性硬化症、アテローム性動脈硬化症、移植片拒絶反応、炎症性腸疾患、癌、ウイルス感染、血栓症、線維症、潮紅、クローン病、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患、炎症、疼痛、結膜炎、鼻閉およびじんま疹が挙げられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は、2006年8月21日に出願された米国仮特許出願第60/839,018号および2006年10月13日に出願された米国仮特許出願第60/851,385号(これらは、その全体が参考として本明細書に援用される)の利益を主張する。
【0002】
本発明は、新規化合物と、化合物を含む医薬組成物と、化合物を製造するための方法と、療法における化合物の使用とに関する。より具体的には、本発明は、喘息、アレルギー性鼻炎およびアトピー性皮膚炎等のアレルギー性疾患ならびにプロスタグランジンD(PGD)が介在するその他の炎症性疾患の治療および予防において有用な、いくつかの4−置換フェノキシフェニル酢酸誘導体に関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1は、とりわけ、PGD−選択的受容体CRTH2(Th2細胞に発現する走化性因子受容体相同分子)を調節するいくつかの2−置換フェノキシフェニル酢酸誘導体を開示しており、現在はより一般的にDP2と称されている。この化合物は、喘息およびアレルギー性炎症等の免疫疾患の治療において有用であると言われている。
【0004】
現在、酢酸部分に対してメタ位の特定の置換基を担持するいくつかの4−置換フェノキシフェニル酢酸誘導体は、DP2受容体調節因子であることがわかっている。本明細書において使用する場合、「調節因子」という用語は拮抗体を含む。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】国際公開第04/058164号パンフレット
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様によれば、本発明は、一般式(I):
【0007】
【化1】

の化合物またはその塩[式中、
はAr−L−W−L−であり、
は−(CR−であり、
Wは−CONR3a−または−NR3bCO−であり、
3aおよびR3bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、−(CR−、−(CH=CH)−または−O(CR)であり、但し、Wが−NRCO−である場合、Lは−(CH=CH)−ではなく、
nおよびmは、独立に、0、1または2であり、
それぞれのR、R、RおよびRは、独立に、H、F、OH、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいはRとRまたはRとRは、それらが結合した炭素と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
Arはフェニルまたはナフチルであり、そのそれぞれは、非置換であるか、またはF、Cl、CN、CF、CHF、CHF、SF、メチル、エチル、シクロプロピル、t−ブチルもしくはOMeから独立に選択される1個または複数の置換基で置換されているか、あるいはArは、非置換であるか、またはメトキシで置換されている1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、
但し、Arがナフチルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである場合、nは0であり、
は、H、C〜Cアルキル、アミノ酸もしくはジペプチドの残基、またはCHR(CHであり、
qは1〜6であり、
は、H、メチルまたはエチルであり、
はNRであり、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはC〜Cアルキル基を表すか、あるいはRおよびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって、NおよびOから選択される第2の環ヘテロ原子を場合によって含有する5〜6員の複素環を形成し、前記複素環は、C〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で場合によって置換されており、
Aは、CN、CHNH、CHNR4aC(=O)RまたはCHNR4bSO、Cl、OMe、(1〜4C)アルキル、シクロプロピル、H、F、Br、CHNH(1〜4Cアルキル)、CHN(1〜4Cアルキル)、チエニル、または、非置換であるか、もしくはSOMeで置換されているフェニルであり、
4aおよびR4bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、hetArまたはArであり、
は、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、ArまたはhetArであり、
hetArは、非置換であるか、またはハロゲン原子および式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基から独立に選択される1個または複数の基で置換されている6員のヘテロアリールであり、
hetArは、非置換であるか、またはC〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で置換されている5〜6員のヘテロアリールであり、
Arは、非置換であるか、またはハロゲン原子、CN、SF、シクロプロピル、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基およびフルオロC〜Cアルキル基から独立に選択される1個または複数の基で置換されているフェニルであり、
ArはArについて定義された通りであり、
およびRは、独立に、H、メチルまたはFであり、
はHまたはメチルであり、
10はHまたはFである]
を提供する。
【発明を実施するための形態】
【0008】
いくつかの実施形態において、式Iの化合物は、式Ia:
【0009】
【化2】

[式中、
はAr−L−W−L−であり、
は−(CR−であり、
Wは−CONR3a−または−NR3bCO−であり、
3aおよびR3bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、−(CR−、−(CH=CH)−または−O(CR)であり、但し、Wが−NRCO−である場合、Lは−(CH=CH)−ではなく、
nおよびmは、独立に、0、1または2であり、
それぞれのR、R、RおよびRは、独立に、H、F、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいはRとRまたはRとRは、それらが結合した炭素と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
Arはフェニルまたはナフチルであり、そのそれぞれは、非置換であるか、またはF、Cl、CN、CF、CHF、CHF、SF、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立に選択される1個または複数の置換基で置換されており、但し、Arがナフチルである場合、nは0であり、
は、H、C〜Cアルキル、アミノ酸もしくはジペプチドの残基、またはCHR(CHであり、
qは1〜6であり、
は、H、メチルまたはエチルであり、
はNRであり、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはC〜Cアルキル基を表すか、あるいはRおよびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって、NおよびOから選択される第2の環ヘテロ原子を場合によって含有する5〜6員の複素環を形成し、前記複素環は、C〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で場合によって置換されており、
Aは、CN、CHNH、CHNR4aC(=O)R、またはCHNR4bSO、Cl、OMe、(1〜4C)アルキル、シクロプロピルであり、
4aおよびR4bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、hetArまたはArであり、
は、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、ArまたはhetArであり、
hetArは、非置換であるか、またはハロゲン原子および式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基から独立に選択される1個または複数の基で置換されている6員のヘテロアリールであり、
hetArは、非置換であるか、またはC〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で置換されている5〜6員のヘテロアリールであり、
Arは、非置換であるか、またはハロゲン原子、CN、SF、シクロプロピル、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基およびフルオロC〜Cアルキル基から独立に選択される1個または複数の基で置換されているフェニルであり、
ArはArについて定義された通りであり、
およびRは、独立に、H、メチルである]
を有する。
【0010】
本発明による化合物は、DP2調節因子であることがわかっており、喘息およびアレルギー性炎症等の免疫疾患の治療において有用である。
【0011】
本発明によるいくつかの化合物は、1つまたは複数の不斉中心を含有してよく、したがって、ラセミ混合物等の異性体の混合物中に、または鏡像異性的に純粋な形態で、調製および単離できることが理解されるであろう。
【0012】
式(I)の化合物またはその塩は、溶媒和物の形態で単離することができ、したがって、そのような任意の溶媒和物は本発明の範囲内に含まれることがさらに理解されるであろう。
【0013】
式Iの化合物は、薬学的に許容されるその塩を含む。さらに、式Iの化合物は、必ずしも薬学的に許容される塩ではなく、式Iの化合物を調製および/もしくは精製するための、ならびに/または式Iの化合物の鏡像異性体を分離するための中間体として有用となり得る、そのような化合物の他の塩も含む。
【0014】
「ハロゲン」という用語は、本明細書において使用する場合、F、Cl、BrおよびIを含む。
【0015】
「C〜Cアルキル」および「C〜Cアルキル」という用語は、本明細書において使用する場合、それぞれ1〜4個または1〜6個の炭素原子の、飽和直鎖または分岐鎖の一価炭化水素基を指す。アルキル基の例は、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−メチル−1−プロピル、2−ブチル、2−メチル−2−プロピル、2,2−ジメチルプロピル、1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチル−2−ブチル、3−メチル−2−ブチル、3−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ブチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチル−2−ペンチル、3−メチル−2−ペンチル、4−メチル−2−ペンチル、3−メチル−3−ペンチル、2−メチル−3−ペンチル、2,3−ジメチル−2−ブチルおよび3,3−ジメチル−2−ブチルを含むがこれらに限定されない。
【0016】
「ヘテロアリール」という用語は、本明細書において使用する場合、5、6または7員環の一価芳香族基を指す。ヘテロアリール基の例は、ピリジニル、イミダゾリル、イミダゾピリジニル、ピリミジニル、ピラゾリル、トリアゾリル、ピラジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリルおよびピロリルを含むがこれらに限定されない。
【0017】
「フルオロC〜Cアルキル」という用語は、本明細書において使用する場合、C〜Cアルキル基[式中、水素のうちの1個または複数は、フッ素原子で置き換えられている]を指す。例は、CF、CHF、CHF、CHCHF、CHCH、CHCF、CHCHCHF、CHCHCHF、CHCHCF、CHF(CH、CHCHF(CH等を含む。
【0018】
「C〜Cアルコキシ」という用語は、本明細書において使用する場合、C〜Cアルキルオキシ基を指す。例示的なアルコキシ基は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシおよびイソブトキシを含む。
【0019】
一実施形態において、Wは−CONR3a−である。R3aとして特に価値があるものの例は、水素である。一実施形態において、Wは−NR3bCO−である。一実施形態において、R3bは水素である。別の実施形態において、R3bはメチルである。Wとして特に価値があるものの例は、CONH、NHCOおよびN(CH)COである。
【0020】
一実施形態において、Lは−(CR−である。nとして特に価値があるものの例は、0、1および2である。
【0021】
一実施形態において、Lは結合である。
【0022】
一実施形態において、Lは−(CR)である。いくつかの実施形態において、RおよびRは水素である。いくつかの実施形態において、RはOHである。いくつかの実施形態において、RおよびRは、それらが結合した炭素原子と一緒になって、シクロプロピリジン環を形成する。
【0023】
一実施形態において、Lは−(CRである。いくつかの実施形態において、RおよびRは水素である。いくつかの実施形態において、RおよびRは、それらが結合した炭素原子と一緒になって、シクロプロピリジン環を形成する。いくつかの実施形態において、RおよびRは、同じ炭素と結合している。その他の実施形態において、RおよびRは、異なる炭素原子と結合している。
【0024】
として特に価値があるものの例は、結合、−CH−、−CHCH−およびシクロプロピリデンCHである。
【0025】
のさらなる例は、CH(OH)CHを含む。
【0026】
のさらなる例は、シクロプロピリジン基を含み、これは、下記構造:
【0027】
【化3】

で表すことができる。
【0028】
一実施形態において、Lは−O(CR)−である。例示的な実施形態は、−OCH−である。
【0029】
に関して、mとして特に価値があるものの例は、0および1である。Lとして特に価値があるものの例は、結合および−CH−である。
【0030】
いくつかの実施形態において、mとnの和は、0、1および2である。特に、mとnの和が0または2である化合物について言及する。
【0031】
−L−W−L−として価値があるものの例は、−CONH−、−CHCONH−、−CHCHCONH−、−CONHCH−、−CHCONHCH−、−NHCO−、−CHNHCO−、−NHCOCH−、−CHCHNHCO−、−CHNHCOCH−、−CHCHNHCOCH−、−CHN(CH)COCH−、シクロプロピリデンCHNHCOおよび−CHONHCO−を含む。
【0032】
−L−W−L−として価値があるもののさらなる例は、−CH(OH)CHNHCO−および−シクロプロピリジンNHCO−を含む。
【0033】
−L−W−L−の特に価値があるものは、−CONH−、−NHCO−、−CHNHCO−、−NHCOCH−、−CHCHNHCO−、−CHNHCOCH−、−CHCHNHCOCH−、−CHN(CH)COCH−、シクロプロピリデンCHNHCO、−CH(OH)CHNHCO−および−シクロプロピリジンNHCO−である。
【0034】
一実施形態において、Arは、非置換であるか、またはF、Cl、CF、OMe、Meおよびt−Buから独立に選択される1個または2個の置換基で置換されているナフチル基またはフェニル基である。
【0035】
一実施形態において、Arは、非置換であるか、またはF、ClおよびCFから独立に選択される1個または2個の置換基で置換されているナフチル基またはフェニル基である。
【0036】
一実施形態において、Arは、非置換であるか、またはOMe、Meおよびt−Buから独立に選択される1個または2個の置換基で置換されているナフチル基またはフェニル基である。
【0037】
一実施形態において、Arは、非置換であるか、またはOMeで置換されている1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである。特定の実施形態において、Aは、構造:
【0038】
【化4】

から選択される。
【0039】
Arとして特に価値があるものの例は、ナフチル、フェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−クロロ−3−フルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、4−tert−ブチルフェニル、3−フルオロフェニル、4−メチルフェニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルおよび6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルである。
【0040】
いくつかの実施形態において、Arは、ナフチル、フェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−クロロ−3−フルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニルおよび3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニルから選択される。
【0041】
いくつかの実施形態において、Arは、3−トリフルオロメチルフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、4−tert−ブチルフェニル、3−フルオロフェニルおよび4−メチルフェニル、ならびに1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルおよび6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルから選択される。
【0042】
一実施形態において、AはCNである。
【0043】
一実施形態において、AはHである。
【0044】
一実施形態において、Aは、F、BrおよびClから選択される。
【0045】
一実施形態において、Aは、(1〜4C)アルキルから選択される。特定の例は、メチルおよびエチルを含む。
【0046】
一実施形態において、Aはシクロプロピルである。
【0047】
一実施形態において、Aは、CHNH、CHNH(1〜4Cアルキル)およびCHN(1〜4Cアルキル)から選択される。特定の例は、CHNHおよびCHNMeを含む。
【0048】
一実施形態において、Aはチエニルである。特定の実施形態において、Aは2−チエニルである。
【0049】
一実施形態において、Aは、非置換であるか、またはSOMeで置換されているフェニルである。特定の例は、フェニル、3−メチルスルホニルフェニルおよび4−メチルスルホニルフェニルを含む。
【0050】
一実施形態において、AはCHNR4aC(=O)Rである。R4aとして特に価値があるものの例は、水素である。一実施形態において、RはhetArである。hetArで表されるヘテロアリール基として特に価値があるものの例は、ピリジル基である。ヘテロアリール基上の任意選択の置換基の例は、NH、Clおよびピロリジニルである。
【0051】
別の実施形態において、Rは、C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;C〜Cシクロアルキル;非置換であるか、またはハロゲン原子もしくは式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基で置換されているピリジル;あるいは、非置換であるか、または1個もしくは2個のハロゲン原子で置換されているフェニル基である。
【0052】
として特に価値があるものの例は、メチル、メトキシ、シクロヘキシル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、6−クロロ−ピリド−3−イル、6−アミノ−ピリド−3−イル、6−ピロリジン−1−イルピリド−3−イルまたは4−フルオロフェニルである。Rのさらなる例は、6−ジメチルアミノピリド−3−イルである。
【0053】
一実施形態において、AはCHNR4bSOである。R4bとして特に価値があるものの例は、水素である。一実施形態において、RはhetArである。hetArで表されるヘテロアリール基として特に価値があるものの例は、イミダゾリルおよびピリジル基である。ヘテロアリール基上の任意選択の置換基の例は、C〜Cアルキル、例えばメチルである。
【0054】
別の実施形態において、Rは、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、非置換であるか、または1個もしくは2個のハロゲン原子で置換されているフェニル基、非置換であるか、またはC〜Cアルキル基で置換されているピリジルまたはイミダゾリルである。
【0055】
として特に価値があるものの例は、メチル、ジメチルアミノ、4−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、ピリド−3−イルおよび1−メチルイミダゾール−5−イルである。Rのさらなる例は、ピリド−4−イルである。
【0056】
Aとして特に価値があるものの例は、アセトアミドメチル、シクロヘキシルアミドメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、ピコリンアミドメチル、ニコチンアミドメチル、イソニコチンアミドメチル、6−クロロピリド−3−イルアミドメチル、6−アミノピリド−3−イルアミドメチル、6−ピロリジン−1−イルピリド−3−イルアミドメチル、4−フルオロベンズアミドメチル、メチルスルホンアミドメチル、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ、4−フルオロフェニルスルホンアミドメチル、2,4−ジクロロフェニルスルホンアミドメチル、1−メチルイミダゾール−5−イルスルホンアミドメチルおよびピリド−3−イルスルホンアミドメチルであり、それぞれ下記構造:
【0057】
【化5】

で表すことができる。
【0058】
特に、アセトアミドメチル、シクロヘキシルアミドメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、ピコリンアミドメチル、ニコチンアミドメチル、イソニコチンアミドメチル、4−フルオロベンズアミドメチル、メチルスルホンアミドメチル、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ、4−フルオロフェニルスルホンアミドメチル、2,4−ジクロロフェニルスルホンアミドメチルおよびピリド−3−イルスルホンアミドメチルについて言及する。
【0059】
Aとして特に価値があるものは、6−ジメチルアミノピリド−3−イルアミドメチル、2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)アセトアミドメチル、ジメチルアミノメチルおよび(N−メチルメチルスルホンアミド)メチルも含み、それぞれ下記構造:
【0060】
【化6】

で表すことができる。
【0061】
として特に価値があるものの例は、それがC〜Cアルキル基を表す場合、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびt−ブチルである。
【0062】
一実施形態において、RはCHR(CHである。Rとして価値があるものの例は、水素およびメチルである。一実施形態において、Rは、(1〜4C)アルキルで場合によって置換されている、ジ(1〜4C)アルキルアミノ、モルホリノまたはピペラジニルである。Rとして特に価値があるものの例は、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、モルホリノ、ピペラジニルおよび1−メチルピペラジニルである。さらなる例は、NHおよびNHMeを含む。
【0063】
として特に価値があるものの例は、それがCHR(CHを表す場合、
【0064】
【化7】

である。
【0065】
一実施形態において、Rは水素である。
【0066】
一実施形態において、RおよびRは、いずれもHである。いくつかの実施形態において、RはHであり、Rはメチルである。その他の実施形態において、RおよびRのそれぞれは、メチルである。
【0067】
別の態様によれば、本発明は、以上で定義された通りの式(I)の化合物またはその塩の調製のための方法であって、
(a)式(I)[式中、AはCNであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHまたはFである]の化合物について、式:
【0068】
【化8】

[式中、Pは水素原子またはカルボキシル保護基を表し、Zは脱離原子または基を表す]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式:
【0069】
【化9】

[式中、R10aはHまたはFである]を有する対応する化合物と反応させるステップ、または
(b)式(I)[式中、Aは−CHNHであり、R10はHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeである]の化合物について、式(IV):
【0070】
【化10】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を還元するステップ、または
(c)式(I)[式中、Aは−CHNHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(V):
【0071】
【化11】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を開裂させるステップ、または
(d)式(I)[式中、AはCHNRC(=O)RまたはCHNRSOであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(VI):
【0072】
【化12】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を、式RCOZまたはRSO[式中、ZおよびZは、それぞれ、脱離原子または基を表す]の化合物とそれぞれ反応させるステップ、または
(e)式(I)[式中、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(VII):
【0073】
【化13】

[式中、PはPについて定義された通りであり、AはAまたはその保護形態を表し、R1aはH−X−L−(式中、XはHNまたはOC(=O)を表す)を表す]の化合物またはその反応性誘導体を、式(VIII):
Ar−L−X−H
(VIII)
[式中、XはC(=O)OまたはNHを表す]の化合物またはその反応性誘導体とカップリングさせるステップ、または
(f)式(I)[式中、Aは、H、FまたはClであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(IX):
【0074】
【化14】

[式中、Aは、H、FまたはClであり、PはPについて定義された通りである]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(X):
【0075】
【化15】

[式中、Eは電子求引基である]を有する対応する化合物とカップリングさせ、必要に応じて、前記電子求引基を除去するステップ、または
(g)式(I)[式中、AはOMeまたは(1〜4C)アルキルであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(XI):
【0076】
【化16】

[式中、Aは、それぞれOMeまたは(1〜4C)アルキルであり、PはPについて定義された通りである]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(XII):
【0077】
【化17】

[式中、Zは脱離原子または基を表し、R1xは基Rに変換可能な電子求引基を表す]を有する対応する化合物とカップリングさせるステップ、または
(h)式(I)[式中、AはBrまたはシクロプロピルであり、RおよびRはHであり、R10はHである]の化合物について、式(XIV):
【0078】
【化18】

[式中、Zは脱離基または原子である]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(XV):
【0079】
【化19】

を有する化合物とカップリングさせ、続いてカルボニル基をカルボキシル基に変換するステップ、または
(i)式(I)[式中、Aは、メチル、チエニル、フェニル、またはSOMeで置換されているフェニルであり、RはHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(XVI):
【0080】
【化20】

を有する対応する化合物を、パラジウム(0)触媒の存在下、式A−ZnXを有する化合物と、または塩基およびパラジウム(0)触媒の存在下、式AB(OH)を有する化合物と[式中、Aは、メチル、チエニル、フェニル、またはSOMeで置換されているフェニルであり、Xはハロゲン化物である]反応させるステップ、または
(j)式(I)[式中、RはFであり、RはHであり、R10はHである]の化合物について、式(XVII):
【0081】
【化21】

を有する対応する化合物を、フッ化水素で処理するステップと、
(k)式(I)[AはCHNH(1〜4Cアルキル)またはCHN(1〜4Cアルキル)であり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式:
【0082】
【化22】

を有する対応する化合物を、式HC(O)(1〜4Cアルキル)を有するアルデヒドと反応させ、あらゆる保護基(1個または複数)を除去し、必要に応じて塩を形成するステップ
を含む方法を提供する。
【0083】
プロセス(a)に関して、Zで表される脱離原子または基は、例えばフッ素原子等のハロゲン原子であってよい。カルボキシル保護基は、例えばGreene & Wuts編、「Protecting Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons,Inc.に記載されている通り、いかなる好都合なカルボキシル保護基であってもよい。カルボキシル保護基の例は、メチル、エチルおよびt−ブチル等の(1〜6C)アルキル基を含む。塩基は、例えば、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウム等のアルカリ金属水素化物もしくは炭酸塩、またはトリエチルアミンもしくはN,N−ジイソプロピルエチルアミン等の第三級アミンであってよい。好都合な溶媒は、DMF、DMSOまたはアセトニトリル等、アミド類、スルホキシド類およびニトリル類を含む。反応は、50〜150℃の範囲等、昇温において実行することができる。
【0084】
式(II)の化合物は、既知であるか、またはCuCNで処理することにより、3−ブロモ化合物等、対応する3−ハロ化合物から調製することができる。
【0085】
プロセス(b)に関して、式(IV)の化合物は、ラネーNi等の第VIII族金属触媒の存在下、メタノール/アンモニアを用いる水素化によって還元することができる。反応は、0〜100℃の範囲の温度で行うことができる。
【0086】
プロセス(c)に関して、ジオキソイソインドリニル基は、HBrおよび酢酸またはヒドラジンを使用して、開裂させることができる。
【0087】
式(V)の化合物は、式(XIII):
【0088】
【化23】

の化合物を、塩基の存在下、式(XII):
【0089】
【化24】

[式中、Zはフッ素原子等の脱離原子または基を表し、R1xは基Rに変換可能な電子求引基、例えば還元してアミノ基とした後、アシル化することができるニトロ基を表す]の化合物と反応させることにより、調製することができる。塩基は、例えば、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム等の、アルカリ金属水素化物または炭酸塩であってよい。
【0090】
式(IX)の化合物は、4−ヒドロキシフェニル酢酸を、メタンスルホン酸等のスルホン酸の存在下、2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオンと反応させ、続いて、必要に応じて保護基Pを導入することによって調製することができる。
【0091】
プロセス(d)に関して、ZおよびZで表される脱離原子または基は、例えばフッ素原子等のハロゲン原子であってよい。反応は、塩基、例えばジイソプロピルエチルアミンまたはピリジン等の第三級アミンの存在下で実行することができる。好都合な溶媒は、塩化メチレン等のハロゲン化炭化水素を含む。反応は、0〜100℃の範囲の温度で行うことができる。
【0092】
プロセス(e)に関して、式(VII)の化合物の、式(VIII)の化合物とのカップリングは、従来のアミド結合形成条件を使用して、例えば、アミンを、カルボン酸の反応性誘導体、例えば酸塩化物等の酸ハロゲン化物と反応させることによって実行することができる。Aの例は、それがAの保護形態を表す場合、式−CHNR[式中、Pはアミン保護基を表す]の基である。アミン保護基は、例えばGreene & Wuts編、「Protecting Groups in Organic Synthesis」、John Wiley & Sons,Inc.に記載されている通り、いかなる好都合なアミン保護基であってもよい。アミン保護基の例は、アシルおよびt−ブトキシカルボニル(BOC)等のアルコキシカルボニル基を含む。
【0093】
プロセス(f)に関して、電子求引基の例はNOを含む。電子求引基がNOである実施形態において、この基は、必要に応じて、任意の好都合な還元条件(例えば、ZnおよびNHCl)を使用してニトロ基を還元してアミノ基とし、続いて(例えば、アミノ化合物を亜硝酸イソブチルで処理して)アミノ基を開裂することによって除去することができる。
【0094】
プロセス(g)に関して、塩基は、例えば、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム等の、アルカリ金属水素化物または炭酸塩であってよい。Z基はフッ素原子等の適切な脱離原子または基を表し、R1xは基Rに変換可能な電子求引基、例えば還元してアミノ基とした後、アシル化することができるニトロ基を表す。
【0095】
プロセス(h)に関して、Zで表される脱離原子または基は、例えばフッ素原子等のハロゲン原子であってよい。塩基は、例えば、水素化ナトリウム、炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウム等の、アルカリ金属水素化物または炭酸塩であってよい。好都合な溶媒は、DMSO等のスルホキシド類を含む。反応は、例えば50〜100℃の範囲、例えば85℃の昇温において実行することができる。カルボニル基は、カップリング生成物をメチルスルホニル/メチルチオメタンで処理して、式(XVIII):
【0096】
【化25】

を有する中間体を得て、続いて、メタノール中のHClによる処理時に、中間体(XVIII)を対応するメチルエステルに変換することにより、カルボキシル基に変換することができる。このエステルは、標準的な加水分解条件下、対応する酸に変換することができる。
【0097】
プロセス(i)に関して、Xで表されるハロゲン化物は、F、ClまたはBrであってよい。好都合な溶媒は、THFまたはジオキサン等のエーテル類を含む。適切なパラジウム(0)触媒は、Pd(PPhおよびビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)を含む。好都合な塩基は、化合物(XVI)をボロン酸試薬と反応させる場合、DBUを含む。反応は、例えば50〜100℃の範囲、例えば60℃の昇温において実行することができる。
【0098】
プロセス(j)に関して、反応は、好都合なことに、アミン塩基、例えばピリジンの存在下で実行される。
【0099】
プロセス(k)に関して、反応は、好都合なことに、メタノール等のアルコール溶媒中、塩基、例えばシアノ水素化ホウ素ナトリウム等の水素化物の存在下で実行される。反応は、好ましくは、触媒量の酸、例えば酢酸の存在下で実行される。反応は、好都合なことに、周囲温度において実行される。
【0100】
DP2受容体調節因子として作用する試験化合物の能力は、実施例Aに記載されているアッセイによって実証することができる。
【0101】
DP2の調節因子である化合物は、PGDが介在する疾患または障害、例えばPGDの過剰産生または調節不全に関連する疾患または障害の治療において有用である。
【0102】
本明細書において使用する場合、治療という用語は、予防法および現状の治療を含む。
【0103】
本発明による化合物で治療することができる障害または疾患の例は、免疫疾患を含む。
【0104】
免疫疾患の例は、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、季節性アレルギー、食物アレルギー、接触過敏症(例えば、ニッケル過敏症)、好酸球増加症候群およびアレルギー性結膜炎等のアレルギー炎症性疾患を含む。
【0105】
本発明の化合物で治療することができるさらなる疾患および障害は、クローン病、潰瘍性大腸炎、回腸炎および腸炎等の炎症性腸疾患;血管炎;ベーチェット症候群;乾癬、ならびに皮膚炎、湿疹、じんま疹、ウイルス性皮膚病変(ヒト・パピローマウイルス、HIVまたはRLV感染、細菌、真菌およびその他の寄生虫性皮膚病変に由来するもの等)および皮膚エリテマトーデス等の炎症性皮膚疾患;過敏性肺疾患、慢性閉塞性肺疾患等のアレルギー性呼吸器疾患;関節炎(リウマチおよび乾癬性のものを含む)、全身性エリテマトーデス、I型糖尿病、重症筋無力症、多発性硬化症、グレーブス病、糸球体腎炎等の自己免疫疾患;移植片拒絶(同種移植拒絶および移植片対宿主疾患を含む)、例えば、皮膚移植片拒絶、固形臓器移植拒絶、骨髄移植拒絶、発熱;急性心不全、低血圧、高血圧、狭心症、心筋梗塞、心筋症、うっ血性心不全、アテローム性動脈硬化症、冠動脈疾患、再狭窄、血栓症および血管狭窄症等の循環器疾患;外傷性脳損傷、脳卒中、虚血再かん流傷害および動脈瘤等の脳血管障害;乳房、皮膚、前立腺、頚部、子宮、卵巣、精巣、膀胱、肺、肝臓、喉頭、口腔、結腸および胃腸管(例えば、食道、胃、膵臓)、脳、甲状腺、血液およびリンパ系の癌;線維症;結合組織疾患およびサルコイドーシス;勃起機能不全等の生殖器および生殖状態;胃炎、潰瘍、嘔気、膵炎および嘔吐等の胃腸障害;アルツハイマー病等の神経障害;不眠症、ナルコレプシー、睡眠時無呼吸症候群およびピックウィック症候群等の睡眠障害;疼痛;腎障害;緑内障等の眼障害;感染性疾患;HIV等のウイルス感染;ならびに、敗血症、炎症、潮紅、鼻閉および中耳炎等の細菌感染を含む。
【0106】
したがって、本発明の別の態様は、PGD2が介在する哺乳動物における疾患または病状を治療する方法であって、式Iの一種もしくは複数の化合物または薬学的に許容されるその塩もしくはプロドラッグを、前記障害を治療または予防するために有効な量で、前記哺乳動物に投与するステップを含む方法を提供する。
【0107】
「有効量」という語句は、そのような治療を必要とする哺乳動物に投与する場合、(i)PGD2が介在する特定の疾患、病態または障害を治療または予防する、(ii)特定の疾患、病態または障害の1つまたは複数の症状を軽減、寛解または解消する、あるいは(iii)本明細書に記載されている特定の疾患、病態または障害の1つまたは複数の症状の発症を予防または遅延させるために十分な化合物の量を意味する。
【0108】
そのような量に対応する式Iの化合物の量は、特定の化合物、疾患状態およびその重症度、治療を必要とする哺乳動物の識別情報(例えば、重量)等の要因に応じて異なることになるが、それでもなお、当業者によって日常的に判断することができる。
【0109】
本明細書において使用する場合、「哺乳動物」という用語は、本明細書に記載されている疾患に罹患している、またはそれを発症するリスクがある温血動物を指し、モルモット、イヌ、ネコ、ラット、マウス、ハムスター、およびヒトを含む霊長類を含むがこれらに限定されない。
【0110】
本発明は、PGD2介在病態の治療における使用のための、式Iの化合物も提供する。
【0111】
本発明のさらなる態様は、PGD2介在病態の治療または予防のため等、療法のための薬剤の調製における、式Iの化合物の使用である。
【0112】
本発明の化合物は、一種または複数のさらなる薬物、例えば異なる作用機序で働く抗炎症性化合物と組み合わせて使用することができる。
【0113】
本発明の化合物は、任意の好都合なルートで、例えば、胃腸管(例えば、経直腸または経口で)、鼻、肺、筋肉組織もしくは血管系内へ、または経皮的に投与することができる。化合物は、任意の好都合な投与形態、例えば、錠剤、粉末、カプセル、溶液、分散剤、懸濁液、シロップ、噴霧剤、坐薬、ゲル、エマルション、パッチ等で投与することができる。そのような組成物は、医薬品で常用の成分、例えば、希釈剤、担体、pH調整剤、甘味料、増量剤およびさらなる活性剤を含有し得る。非経口投与が望ましい場合、組成物は、無菌の、注射または注入に適した溶液または懸濁液形態のものとなる。そのような組成物は、本発明のさらなる態様を形成する。
【0114】
別の態様によれば、本発明は医薬組成物を提供し、この組成物は、以上で定義された通り、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を含む。一実施形態において、医薬組成物は、式(I)の化合物を、薬学的に許容される希釈剤または担体と一緒に含む。
【0115】
別の態様によれば、本発明は、療法において使用するための、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を提供する。
【0116】
さらなる態様によれば、本発明は、以上で定義された通り、免疫学的障害を治療するための薬剤の製造における、式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用を提供する。
【0117】
以下の実施例は、本発明を例証するものである。下記に記載されている実施例において、別段の定めのない限り、温度はすべて摂氏温度で示す。試薬は、Aldrich Chemical Company、Lancaster、TCIまたはMaybridge等の商業的供給業者から購入し、別段の定めのない限り、さらに精製することなく使用した。テトラヒドロフラン(THF)、ジクロロメタン(DCM、塩化メチレン)、トルエンおよびジオキサンは、Aldrichからシュアシールボトル入りのものを購入し、そのまま使用した。
【0118】
以下で説明する反応は、概して、窒素もしくはアルゴンの陽圧下または無水溶媒中で(特に指定のない限り)乾燥管を用いて行い、反応フラスコには、一般に、シリンジを介する基質および試薬の導入用のゴム隔膜が装着されているものとした。ガラス製品は、炉乾燥および/または熱乾燥させた。
【0119】
HNMRスペクトルは、テトラメチルシラン(0.00ppm)または残留溶媒(CDCl:7.25ppm;CDOD:3.31ppm;DO:4.79ppm;d−DMSO:2.50ppm)を標準的基準として使用し、CDCl、CDOD、DOまたはd−DMSO溶液(ppmで報告)として得られた。ピーク多重度を報告するときには、以下の略語を使用する:s(一重項)、d(二重項)、t(三重項)、m(多重項)、br(広域)、dd(二重項の二重項)、dt(三重項の二重項)。カップリング定数を定める場合には、Hertz(Hz)で報告する。
【実施例】
【0120】
(実施例A)
DP−2結合阻害アッセイ
ヒトDP2のコード配列を、電気穿孔法によってヒト白血病細胞株K562に導入し、希釈を制限し、続いてヒトDP2に特異的なラットモノクローナル抗体で細胞表面を染色することにより、DP2を発現する安定なクローンを得た。これらのDP2発現クローンのうちの1つから膜を調製し、下記手順によって、プロスタグランジンD2(PGD2)の、その受容体DP2との結合を阻害する本発明の化合物の能力を測定するために使用した。膜(1.25μg/ウェル)をH標識PGDおよび96ウェルU底ポリプロピレンプレート内の150μLの結合緩衝液(50mMのトリス−HCl、pH7.4、40mMのMgCl、0.1%ウシ血清アルブミン、0.1%NaN)中の種々の濃度の試験化合物と混合した。室温で60分間インキュベーション後、アッセイをろ過プレート(#MAFB;Millipore Corporation、Bedford、MA)に移し、結合緩衝液で3回洗浄した。シンチレーションカウンタ(TopCount;PerkinElmer Life Sciences、Boston、MA)によって放射能を計測した。1μMの非標識PGDまたは5μMの既知のDP2拮抗体の存在下におけるインキュベーションによって非特異的結合を測定した。試験される化合物それぞれについて、得られた値に一致する標準的な4パラメータロジスティック曲線の変曲点から、結合阻害のIC50値を測定した。本明細書において開示されている化合物はすべて、1マイクロモル未満のIC50値を有していた。
【0121】
(実施例1)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロフェニルスルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0122】
【化26】

ステップA
2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(7.0g、46mmol)をメタンスルホン酸(100mL)で希釈し、−10℃まで冷却した。2−(ヒドロキシメチル)イソインドリン−1,3−ジオン(8.2g、46mmol)を15分間かけて少量ずつ添加した。反応物を室温まで加温し、終夜撹拌した。反応物を氷上に注ぎ、1時間撹拌した。反応混合物をろ過し、水ですすいだ。材料を終夜風乾させ、その後、高真空下に5時間置いた。すべての材料が溶液中にあることを確実にするために、熱を使用して材料をDMF中に取った。沈殿物が残留するまで、少量の水を添加した。混合物をろ過し、固体材料をビスアルキル化材料に対応させた。さらなる水を添加して2−(3−((1,3−ジオキソインドリン−2−イル)メチル)−4−ヒドロキシフェニル)酢酸を破砕し、これをろ過および乾燥した。この材料を、さらに精製することなく、次のステップに移行させた。
【0123】
ステップB
ステップAの生成物(6.7g、22mmol)をHBr(21g、258mmol)および酢酸(20mL)で希釈した。反応混合物を加熱還流し、終夜撹拌した。その後、反応混合物を0℃まで冷却し、固体NaOHペレットで中和してpH約10とし、2−(3−(アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)酢酸の溶液を得て、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0124】
ステップC
2−(3−(アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(3.9g、21.5mmol)に、30mLのジオキサン中のBocO(5.40g、24.8mmol)を添加した。4時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび1N HClで希釈した。有機層をMgSOで乾燥し、濃縮した。固体を最小量の塩化メチレン中に取り、ろ過し、塩化メチレンですすいだ。ろ液を濃縮し、3.0gの2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)酢酸を白色泡状物として得た。
【0125】
ステップD
2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(1.6g、5.69mmol)をTHF(10mL)およびメタノール(5mL)で希釈し、続いてTMSCHN(14.2mL、28.4mmol)を滴下添加した。反応混合物を30分間撹拌し、その後、酢酸エチルおよび水で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(4:1)で溶離するbiotage 40Sカートリッジを使用して材料を精製し、860mgの透明油を得て、後に凝固させてメチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)アセテートとした。
【0126】
ステップE
メチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(200mg、0.677mmol)をACN(2mL)で希釈し、続いてKCO(206mg、1.49mmol)および1−フルオロ−4−ニトロベンゼン(0.103mL、0.948mmol)を添加した。反応混合物を(約82℃で)加熱還流し、5時間撹拌した。その後、反応混合物を酢酸エチルおよび水で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン/酢酸エチル(3:1)で溶離するbiotage 40Sカートリッジを使用して材料を精製し、242mgのメチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−(4−ニトロフェノキシ)フェニル)アセテートを透明油として得た。
【0127】
ステップF
メチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−(4−ニトロフェノキシ)フェニル)アセテート(242mg、0.581mmol)をTHF(3mL)で希釈し、続いてZn末(38.0mg、0.581mmol)を添加した。約2mLの飽和塩化アンモニウムを滴下添加した。反応物を10分間撹拌後、反応混合物を酢酸エチルおよび飽和炭酸水素ナトリウムで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、225mgのメチル2−(4−(4−アミノフェノキシ)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)フェニル)アセテートを得た。
【0128】
ステップG
メチル2−(4−(4−アミノフェノキシ)−3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)フェニル)アセテート(100mg、0.259mmol)を塩化メチレン(3mL)で希釈し、続いて3,4−ジクロロベンゾイルクロリド(81.3mg、0.388mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.0451mL、0.259mmol)を添加した。反応物を3時間撹拌した。反応混合物を塩化メチレンおよび水で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するbiotage 12iを使用して材料を精製し、130mgのメチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)アセテートを得た。
【0129】
ステップH
メチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)アセテート(130mg、0.232mmol)をHCl(0.581mL、2.32mmol)で処理した。3時間撹拌後、材料を濃縮し、100mgのメチル2−(3−(アミノメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)アセテートを得た。
【0130】
ステップI
ステップHの生成物(30mg、0.065mmol)を塩化メチレン(1mL)で希釈し、続いて4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド(15mg、0.078mmol)およびDIEA(0.024mL、0.14mmol)を添加した。反応物を4時間撹拌後、反応混合物を分取tlcプレート0.5mmに直接置き、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離して、30mgのメチル2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロフェニル−スルホンアミド)メチル)フェニル)アセテートを得た。
【0131】
ステップJ
メチル2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロフェニル−スルホンアミド)メチル)フェニル)アセテート(40mg、0.065mmol)をMeOH(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.32mL、1.3mmol)を添加した。1時間撹拌後、反応混合物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。塩化メチレン:MeOH:AcOH(90:9:1)で溶離する0.5mm分取プレートを使用して材料を精製し、12mgの表題化合物を固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 8.1 (m,1H),7.85 (m,1H),7.8 (m,2H),7.7 (d,1H),7.6 (d,1H),7.25 (s,1H),7.2 (m,3H),6.85 (d,2H),6.7 (d,1H),4.15 (s,2H),3.55 (s,2H)。
【0132】
(実施例2)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0133】
【化27】

ステップHの4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリドをメタンスルホニルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,d−DMSO) 12.4 (s,1H),10.4 (s,1H),8.20 (m,1H),7.95 (m,1H),7.85 (d,1H),7.75 (d,2H),7.55 (t,1H),7.4 (m,1H),7.19 (m,1H),7.05 (d,2H),6.8 (d,1H),4.2 (d,2H),3.55 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0134】
(実施例3)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((2,4−ジクロロフェニルスルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0135】
【化28】

ステップHの4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリドを2,4−ジクロロベンジル−1−スルホニルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 8.1 (s,1H),7.85 (m,2H),7.65 (m,3H),7.50 (m,1H),7.35 (d,1H),7.2 (s,1H),7.10 (d,1H),6.90 (d,2H),6.60 (d,1H),4.20 (s,2H),3.45 (s,2H)。
【0136】
(実施例4)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0137】
【化29】

ステップA
4−アミノフェノール(1.9g、17mmol)をDMF(40mL)で希釈し、続いて5mLのDMF中のピリジン(0.978)(1.4mL、17mmol)および3,4−ジクロロベンゾイルクロリド(3.0g、14mmol)を添加した。12時間撹拌後、反応混合物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。水層を酢酸エチルで1回抽出した。有機物を組み合わせ、水、ブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、シリカゲル上に濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(9:1)2L、その後(60:40)1Lで溶離するbiotage 40Mカラムを使用して材料を精製し、3,4−ジクロロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)−ベンズアミド(1.5g、37%収率)を白色固体として得た。
【0138】
ステップB
tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(2.0g、8.5mmol)およびステップAの生成物(2.9g、10mmol)をDMSO(22mL)で希釈し、続いて炭酸カリウム(1.4g、10mmol)を添加した。反応物を125℃まで加熱し、12時間撹拌した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、酢酸エチルおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。層を分離し、有機層を10%炭酸ナトリウム水溶液でさらに2回、続いて水およびブラインで洗浄した。有機材料をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(8:2)で溶離するbiotage 40Mカラムを使用して材料を精製し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)アセテート(2.5g、59%収率)を白色固体として得た。
【0139】
ステップC
ステップBの生成物(100mg、0.201mmol)を7Nアンモニア/メタノール(10mL)で希釈し、続いて酢酸エチル(10mL)を添加した。材料が溶解したら、ラネーニッケル(1.72mg、0.0201mmol)を添加し、反応物を水素バルーンで3回パージした。12時間撹拌後、反応混合物をGF/Fフィルターでろ過し、濃縮した。塩化メチレン:MeOH:NHOH(90:9:1)で溶離するbiotage 12iカラムを使用して残留物を精製し、tert−ブチル2−(3−(アミノメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)アセテート(100mg、99.2%収率)を透明油として得た。
【0140】
ステップD
ステップCの生成物(0.050g、0.997mmol)を小試験管中の1mLのDCMに溶解した。ピリジン(0.017g、0.219mmol)および塩化ニコチノイル(0.0195g、0.110mmol)を添加し、反応混合物を12時間撹拌した。その後、反応混合物を塩化メチレンおよび水で希釈した。塩化メチレン層を分離し、塩化メチレン:MeOH(95:5)で溶離するbiotage 12iカラムに直接装填し、tert−ブチル2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)−アセテート(44mg、73%収率)を透明油として得た。
【0141】
ステップE
ステップDの生成物(44mg、0.073mmol)を塩化メチレン:TFA(1:1)で希釈し、3時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、エーテル中に取り、超音波処理した。固体をろ過し、エーテルですすぎ、真空乾燥し、表題化合物(35mg、88%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 8.75 (m,1H),8.65 (m,1H),8.15 (m,1H),8.10 (m,1H),8.0 (m,1H),7.60 (m,3H),7.45 (m,1H),7.20 (m,1H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),4.65 (m,2H),3.62 (s,2H)。
【0142】
(実施例5)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((N,N−ジメチルスルファモイルアミノ)メチル)フェニル)酢酸
【0143】
【化30】

ステップDの塩化ニコチノイルをジメチルスルファモイルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 8.05 (s,1H),7.80 (m,1H),7.65 (m,2H),7.55 (d,1H),7.35 (m,1H),7.18 (m,1H),7.00 (d,2H),6.82 (d,1H),4.25 (s,2H),3.60 (s,2H),2.75 (s,6H)。
【0144】
(実施例6)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0145】
【化31】

ステップDの塩化ニコチノイルをメタンスルホニルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,d−DMSO) 12.4 (s,1H),10.4 (s,1H),8.20 (m,1H),7.95 (m,1H),7.85 (d,1H),7.75 (d,2H),7.55 (t,1H),7.4 (m,1H),7.19 (m,1H),7.05 (d,2H),6.8 (d,1H),4.2 (d,2H),3.55 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0146】
(実施例7)
2−(3−(シクロヘキサンカルボキサミドメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)−酢酸
【0147】
【化32】

ステップDの塩化ニコチノイルをシクロヘキサンカルボニルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 8.10 (m,1H),7.80 (m,1H),7.65 (d,2H),7.55 (d,1H),7.25 (m,1H),7.15 (d,1H),6.95 (d,2H),6.85 (d,1H),2.10 (m,1H),1.6−1.8 (m,5H),1.2−1.4 (m,6H)。
【0148】
(実施例8)
2−(3−(アセトアミドメチル)−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0149】
【化33】

ステップDの塩化ニコチノイルを塩化アセチルに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 8.10 (m,1H),7.80 (m,1H),7.60 (m,3H),7.30 (m,1H),7.15 (m. 1H),6.95 (d,2H),6.85 (d,1H),4.42 (s,2H),3.40 (s,2H),1.95 (s,3H)。
【0150】
(実施例9)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(イソニコチンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0151】
【化34】

ステップDの塩化ニコチノイルを塩化イソニコチノイルに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 8.62 (m,1H),8.05 (m,1H),7.88 (m,1H),7.80 (m,1H),7.65 (m,2H),7.58 (m,3H),7.35 (m,1H),7.20 (m,1H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),4.65 (d,2H),3.62 (s,2H)。
【0152】
(実施例10)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロベンズアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0153】
【化35】

ステップDの塩化ニコチノイルを4−フルオロベンゾイルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 8.10 (s,1H),7.85 (m,1H),7.80 (m,2H),7.70 (d,1H),7.62 (d,2H),7.35 (s,1H),7.25 (d,1H),7.35 (m,2H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),4.62 (s,2H),3.60 (s,3H)。
【0154】
(実施例11)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(ピコリンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0155】
【化36】

ステップDの塩化ニコチノイルをピコリノイルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 8.60 (d,1H),8.10 (m,1H),8.05 (m,1H),7.95 (m,1H),7.85 (m,1H),7.70 (d,1H),7.60 (d,2H),7.55 (m,1H),7.35 (m,1H),7.20 (d,1H),7.00 (d,2H),6.85 (d,1H),4.64 (s,2H),3.60 (s,2H)。
【0156】
(実施例12)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((メトキシカルボニルアミノ)メチル)フェニル)−酢酸
【0157】
【化37】

ステップDの塩化ニコチノイルをクロロギ酸メチルに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl) 8.10 (m,1H),7.80 (m,1H),7.65 (m,2H),7.58 (m,1H),7.30 (m,1H),7.19 (m,1H),6.95 (m,2H),6.85 (m,1H),4.40 (s,2H),3.65 (s,3H),3.60 (s,2H)。
【0158】
(実施例13)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((ピリジン−3−スルホンアミド)メチル)フェニル)−酢酸
【0159】
【化38】

ステップDの塩化ニコチノイルをピリジン−3−スルホニルクロリドに代え、実施例4の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl) 8.95 (s,1H),8.60 (m,1H),8.10 (m,1H),8.05 (d,1H),7.80 (d,1H),7.60 (m,3H),7.35 (m,1H),7.22 (m,1H),7.05 (d,1H),6.80 (d,2H),6.62 (d,1H),4.25 (s,1H),3.55 (s,2H)。
【0160】
(実施例14)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロフェニルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−酢酸
【0161】
【化39】

ステップA
tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(2.6g、11.1mmol)および4−ヒドロキシ安息香酸メチル(3.36g、22.1mmol)をDMSO(22mL)で希釈し、続いて炭酸カリウム(1.83g、13.3mmol)を添加した。反応混合物を125℃まで加熱し、5時間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。層を分離し、有機層を10%炭酸ナトリウム水溶液でさらに2回、続いて水およびブラインで洗浄した。有機材料をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(9:1)で溶離するbiotage 40Mカラムを使用して材料を精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート(2.65g、65.3%収率)を透明油として得た。
【0162】
ステップB
ステップAの生成物(2.5g、6.80mmol)を7Nアンモニア/メタノール(30mL)で希釈し、続いてラネーニッケル(0.0583g、0.680mmol)を添加した。反応混合物を水素で3回パージし、12時間撹拌した。その後、反応混合物をGF/Fフィルターでろ過し、濃縮した。塩化メチレン:MeOH:NHOH(90:9:1)で溶離するbiotage 40Mカラムを使用して残留物を精製し、メチル4−(2−(アミノメチル)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)フェノキシ)ベンゾエート(1.87g、74.0%収率)を透明油として得た。
【0163】
ステップC
ステップBの生成物(1.87g、5.03mmol)を塩化メチレン(2mL)で希釈し、続いてピリジン(0.489mL、6.04mmol)およびメタンスルホニルクロリド(0.779mL、10.1mmol)を添加した。12時間撹拌後、反応混合物を塩化メチレンおよび2N HClで希釈し、層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(1:1)で溶離するbiotage 40Mカートリッジを使用して材料を精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−(メチルスルホンアミドメチル)フェノキシ)ベンゾエート(1.53g、67.6%収率)を透明油として得た。
【0164】
ステップD
ステップCの生成物(900mg、2.00mmol)をジオキサン(10mL)で希釈し、続いて水(2mL)中に溶解されたLiOH−HO(126mg、3.00mmol)を添加した。12時間撹拌後、反応混合物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。塩化メチレン:MeOH(95:5)で溶離するbiotage 40Mカートリッジを使用して材料を精製し、4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−(メチルスルホンアミド−メチル)フェノキシ)安息香酸(710mg、81.4%収率)を透明油として得た。
【0165】
ステップE
ステップDの生成物(62mg、0.14mmol)を塩化メチレン(1mL)で希釈し、続いてシュウ酸ジクロリド(0.093mL、0.19mmol)および1滴のDMFを添加した。反応物を30分間撹拌し、続いて3,4−ジクロロベンゼンアミン(46mg、0.28mmol)を添加した。反応物を1時間撹拌させた。反応混合物を12i simに直接装填し、塩化メチレン:MeOH(99.5:0.5〜95:5)で溶離するhorizonで精製し、30mgのtert−ブチル2−(4−(4−((3,4−ジクロロフェニル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)アセテートを透明油として得た。
【0166】
ステップF
ステップEの生成物(22mg、0.038mmol)を塩化メチレン(1mL)で希釈し、続いてTFA(1mL)を添加した。1時間撹拌後、反応物を濃縮し、エーテルで希釈し、超音波処理し、濃縮し、2−(4−(4−((3,4−ジクロロフェニル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸(15mg、75%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.92 (m,1H),7.90 (d,2H),7.59 (m,1H),7.42 (m,2H),7.25 (m,1H),7.10 (d,2H),6.90 (d,1H),4.28 (s,2H),3.62 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0167】
(実施例15)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0168】
【化40】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを2−(3,4−ジクロロフェニル)エタンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 7.75 (d,2H),7.35 (m,3H),7.22 (d,1H),7.10 (d,1H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),4.25 (s,2H),3.62 (m,4H),3.40 (s,2H),2.90 (t,2H),2.85 (s,3H)。
【0169】
(実施例16)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(ナフタレン−2−イルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)−酢酸
【0170】
【化41】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをナフタレン−2−アミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 8.35 (s,1H),7.96 (d,2H),7.83 (m,3H),7.70 (d,1H),7.45 (m,3H),7.25 (d,1H),7.05 (d,2H),6.95 (d,1H),4.30 (d,2H),3.62 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0171】
(実施例17)
2−(4−(4−(4−フルオロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−酢酸
【0172】
【化42】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを2−(4−フルオロフェニル)エタンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.70 (d,2H),7.40 (m,1H),7.22 (m,3H),7.10 (m,2H),6.90 (d,2H),6.70 (d,1H),4.30 (s,2H),3.65 (m,4H),2.90 (t,2H),2.85 (s,3H)。
【0173】
(実施例18)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0174】
【化43】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをフェネチルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.70 (d,2H),7.40 (m,1H),7.31 (m,1H),7.25 (m,5H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),4.30 (s,2H),3.68 (t,2H),3.61 (s,2H),2.90 (t,2H),2.85 (s,3H)。
【0175】
(実施例19)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(フェニルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0176】
【化44】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをアニリンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.92 (d,2H),7.65 (d,2H),7.45 (s,1H),7.38 (m,2H),7.25 (d,1H),7.18 (m,1H),7.05 (d,2H),6.95 (d,1H),4.30 (s,2H),3.65 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0177】
(実施例20)
2−(4−(4−(ベンジルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0178】
【化45】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをベンジルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.80 (d,2H),7.40 (m,1H),7.35 (m,4H),7.22 (d,1H),6.95 (m,3H),6.90 (d,1H),4.62 (d,2H),4.30 (s,2H),3.62 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0179】
(実施例21)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−酢酸
【0180】
【化46】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを2−(4−クロロフェニル)エタンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl3/CDOD) 7.7 (d,2H),7.4 (s,1H),7.25 (d,2H),7.22 (d,1H),7.18 (d,2H),6.95 (d,2H),6.90 (d,1H),6.82 (br t,1H),4.3 (s,2H),3.65 (t,2H),3.4 (br s,2H),2.9 (t,2H),2.85 (s,3H)。
【0181】
(実施例22)
2−(4−(4−(2−(4−クロロベンジルアミノ)−2−オキソエチル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0182】
【化47】

ステップAの4−ヒドロキシ安息香酸メチルをメチル2−(4−ヒドロキシルフェニル)アセテートに代え、ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを4−クロロベンジルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.38 (m,1H),7.25 (m,4H),7.20 (m,3H),6.95 (d,2H),6.85 (d,1H),4.38 (m,2H),4.32 (s,2H),3.61 (s,2H),3.55 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0183】
(実施例23)
2−(4−(4−(2−(ベンジルアミノ)−2−オキソエチル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−酢酸
【0184】
【化48】

ステップAの4−ヒドロキシ安息香酸メチルをメチル2−(4−ヒドロキシルフェニル)アセテートに代え、ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをベンジルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.38 (m,1H),7.15−7.30 (m,8H),6.95 (d,2H),6.85 (d,1H),4.40 (d,2H),4.32 (s,2H),3.61 (s,2H),3.56 (s,2H),2.82 (s,3H)。
【0185】
(実施例24)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(2−オキソ−2−(フェネチルアミノ)エチル)フェノキシ)フェニル)−酢酸
【0186】
【化49】

ステップAの4−ヒドロキシ安息香酸メチルをメチル2−(4−ヒドロキシルフェニル)アセテートに代え、ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをフェネチルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.38 (m,1H),7.28 (m,1H),7.25 (m,1H),7.18−7.22 (m,2H),7.15 (d,2H),7.10 (d,1H),6.92 (d,2H),6.82 (d,1H),4.38 (s,2H),3.62 (s,2H),3.48 (m,4H),2.82 (s,3H),2.75 (t,2H)。
【0187】
(実施例25)
2−(4−(4−(2−(ベンジル(メチル)アミノ)−2−オキソエチル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0188】
【化50】

ステップAの4−ヒドロキシ安息香酸メチルをメチル2−(4−ヒドロキシルフェニル)アセテートに代え、ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをN−メチルベンジルアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.10−7.40 (m,9H),6.94 (m,2H),6.82 (m,1H),4.60 (d,2H),4.35 (m,2H),3.75 (d,2H),3.62 (m,2H),2.97 (d,3H),2.82 (s,3H)。
【0189】
(実施例26)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(2−オキソ−2−(フェニルアミノ)エチル)フェノキシ)フェニル)−酢酸
【0190】
【化51】

ステップAの4−ヒドロキシ安息香酸メチルをメチル2−(4−ヒドロキシルフェニル)アセテートに代え、ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをアニリンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) 7.55 (d,2H),7.30−7.35 (m,5H),7.18 (m,1H),7.10 (m,1H),6.95 (d,2H),6.85 (d,1H),4.35 (s,2H),3.68 (s,2H),3.60 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0191】
(実施例27)
2−(4−(4−ベンズアミドフェノキシ)−3−((4−フルオロフェニルスルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0192】
【化52】

ステップGの3,4−ジクロロベンゾイルクロリドをベンゾイルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。MS+534.9[M+1]。
【0193】
(実施例28)
2−(4−(4−(4−クロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロフェニルスルホンアミド)メチル)フェニル)−酢酸
【0194】
【化53】

ステップGの3,4−ジクロロベンゾイルクロリドを4−クロロベンゾイルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 7.85 (d,2H),7.70 (m,1H),7.45−7.55 (m,5H),7.35 (m,1H),7.15 (m,2H),6.60−6.70 (m,3H),4.55 (s,2H),3.58 (s,2H)。
【0195】
(実施例29)
2−(4−(4−(3−クロロベンズアミド)フェノキシ)−3−((4−フルオロフェニルスルホンアミド)メチル)フェニル)−酢酸
【0196】
【化54】

ステップGの3,4−ジクロロベンゾイルクロリドを3−クロロベンゾイルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 7.90 (s,1H),7.80 (d,1H),7.65 (m,1H),7.52 (m,4H),7.45 (t,1H),7.35 (m,1H),7.15 (m,2H),6.60 (m,4H),4.45 (s,2H),3.50 (br s,2H)。
【0197】
(実施例30)
2−(4−(4−(3,4−ジフルオロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0198】
【化55】

ステップGの3,4−ジクロロベンゾイルクロリドを3,4−ジフルオロベンゾイルクロリドに代え、ステップIの4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリドをメタンスルホニルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 7.88 (m 1H),7.80 (m,1H),7.65 (d,2H),7.42 (m,2H),7.20 (m,2H),7.00 (d,2H),6.82 (m,1H),4.33 (s,2H),3.62 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0199】
(実施例31)
2−(4−(4−(2−クロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0200】
【化56】

ステップGの3,4−ジクロロベンゾイルクロリドを2−クロロベンゾイルクロリドに代え、ステップIの4−フルオロベンゼン−1−スルホニルクロリドをメタンスルホニルクロリドに代え、実施例1の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 7.68 (d,2H),7.40−7.55 (m,5H),7.20 (d,1H),7.05 (d,2H),6.85 (d,1H),4.35 (s,2H),3.65 (br s,2H),2.85 (s,3H)。
【0201】
(実施例32)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−メトキシフェニル)酢酸
【0202】
【化57】

ステップEのメチル2−(3−((tert−ブトキシカルボニル)アミノメチル)−4−ヒドロキシフェニル)アセテートをメチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテートに代え、実施例1のステップE、F、GおよびJに従って調製した。H NMR (400 MHz,CDCl) 9.64 (s,1H),8.17 (d,1H),7.97 (dd,1H),7.72−7.75 (m,4H),7.13 (d,1H),6.99 (d,1H),6.93 (d,1H),6.87 (m,2H),3.80 (s,3H),3.66 (s,2H)。
【0203】
(実施例33)
2−(4−(4−(ベンジルオキシカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0204】
【化58】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンをO−ベンジルヒドロキシルアミン塩酸塩に代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD) 7.76 (d,J=8.6 Hz,2H),7.50 (t,J = 6.3 Hz,1H),7.33−7.48 (m,5H),7.23 (d,J=6.3 Hz,1H),6.99 (d,J=8.7 Hz,2H),6.91 (d,J= 8.4 Hz,2H),4.91 (s,2H),4.10 (d,J=6.3 Hz,2H),3.60 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0205】
(実施例34)
2−(3−クロロ−4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0206】
【化59】

ステップA
2−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(5.0g、26.8mmol)を30mLのMeOH中に溶解し、HSO(0.744ml、13.4mmol)を周囲温度で滴下添加した。反応物を4時間還流させ、その後、真空濃縮した。残留物を150mLのEtOAcで希釈し、飽和NaHCO、水およびブラインで順次洗浄し、HSOで乾燥し、真空濃縮し、メチル2−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(5.16g、96.0%収率)を半不透明の濃油として得た。
【0207】
ステップB
メチル2−(3−クロロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(177mg、0.885mmol)をDMSO(3mL)で希釈し、続いてKCO(122mg、0.885mmol)およびN−(4−クロロフェネチル)−4−クロロ−3−ニトロベンズアミド(300mg、0.885mmol)(ステップCで合成したもの)を添加した。反応物を85℃まで加熱し、12時間撹拌した。反応物を冷却し、DCMで希釈し、10%炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄した。層を分離し、有機層をHSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。DCM:MeOH(99:1)で溶離するbiotage 40Sカートリッジを使用して材料を精製し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−ニトロフェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(206mg、46.3%収率)を得た。
【0208】
ステップC
2−(4−クロロフェニル)エタンアミン(2.3ml、16mmol)をDCM(40mL)で希釈し、続いて10mLのDCM中のDIEA(2.9ml、16mmol)および4−クロロ−3−ニトロベンゾイルクロリド(3.0g、14mmol)を添加した。30分間撹拌後、反応物をbiotage 40Mカートリッジに直接装填し、ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離して、N−(4−クロロフェネチル)−4−クロロ−3−ニトロベンズアミド(4.0g、86%収率)を白色固体として得た。
【0209】
ステップD
メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−ニトロフェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(110mg、0.219mmol)をTHF(1mL)で希釈し、続いてZn末(14.3mg、0.219mmol)および飽和NHCl(1mL)を添加した。1時間撹拌後、反応物をDCMおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−アミノフェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(102mg、98.6%収率)を得た。
【0210】
ステップE
亜硝酸イソブチル(0.0751ml、0.634mmol)をDMF(1mL)で希釈し、窒素下に置き、60℃まで加熱した。DMF(1mL)中のメチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−アミノフェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(100mg、0.211mmol)を滴下添加し、反応物を1時間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、2N HCl、飽和炭酸水素ナトリウムおよびブラインで洗浄した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。DCM:MeOH(99:1)で溶離するbiotage 12iカラムを使用して材料を精製し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(70mg、72.3%収率)を得た。
【0211】
ステップF
メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−クロロフェニル)アセテート(33mg、0.0720mmol)をTHF(500μL)で希釈し、続いてNaOH(0.144ml、0.720mmol)および100μLの水を添加した。2時間撹拌後、反応物をDCMおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−クロロフェニル)酢酸(19mg、59.4%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl/CDOD) δ 7.65 (d,2H),7.42 (m,1H),7.25 (d,2H),7.20 (d,1H),7.15 (d,2H),7.05 (d,1H),6.85 (d,2H),3.65 (t,2H),3.60 (s,2H),2.90 (t,2H)。
【0212】
(実施例35)
2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)プロパン酸
【0213】
【化60】

ステップA
−78℃のTHF(3ml)中のジイソプロピルアミン(357μl、2.55mmol)の撹拌溶液に、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、1.02ml、2.55mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、その後、THF(3.5ml)中の酢酸塩(500mg、2.13mmol)の溶液を滴下添加し、−78℃で20分間撹拌した後、0℃まで加温した。MeI(133μl、2.13mmol)を添加し、反応物をさらに30分間撹拌した。反応物を2M HClで酸性化し、EtOAcで抽出した。その後、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。Biotage Horizon(40+M、5%〜50%B:EtOAc、21ml〜1008ml)で残留物を精製し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)プロパノエート(0.368g、1.48mmol、70%)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl ) δ 7.50−7.60 (m,2H),7.17 (t,J=8.7 Hz,1H),3.63 (q,J=7.1 Hz,1H),4.60 (d,J=7.2 Hz,3H),1.40 (s,9H)。
【0214】
ステップB
DMF(55ml)中の4−アミノフェノール(2.50g、22.9mmol)の撹拌溶液に、ピリジン(1.85ml、22.9mmol)、続いてDMF(7ml)中の3,4−ジクロロベンゾイルクロリド(4.0g、19.1mmol)を添加した。反応物を周囲温度で終夜撹拌し、その後、2M HClおよびEtOAcで希釈した。その後、水層をEtOAcで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。Biotage Horizon(65+M 5%〜75%B:EtOAc、51ml〜2448ml)で残留物を精製した。3,4−ジクロロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミドが白色固体(3.91g、13.9mmol、73%)として収集された。H NMR (400 MHz,CDOD) δ 8.09 (s,1H),7.84 (d,J=8.5 Hz,1H),7.67 (d,J=8.6 Hz,1H),7.45 (d,J=8.8 Hz,2H),6.78 (d,J=8.4 Hz,2H)。
【0215】
ステップC
DMSO(4ml)中のステップAからのtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)プロパノエート(360mg、1.44mmol)およびステップBからの3,4−ジクロロ−N−(4−ヒドロキシフェニル)ベンズアミド(488mg、1.73mmol)の撹拌溶液に、KCO(240mg、1.73mmol)を添加した。反応物を125℃で終夜撹拌し、その後、周囲温度まで冷却し、EtOAcおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。水相をEtOAcで抽出し、組み合わせた有機物を10%炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、Biotage Horizon(40+M 5%〜50%B:EtOAc、21ml〜1008ml)で精製した。その後、適切な画分を組み合わせ、濃縮し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)プロパノエート(0.476g、0.797mmol、55%)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl ) δ 7.99 (s,1H),7.84 (bs,N−H),7.72 (d,J=9.3 Hz,1H),7.67 (d,J=8.7 Hz,2H),7.60 (m,2H),7.42 (d,J=8.6 Hz,1H),7.11 (d,J=7.7,2H),6.83 (d,J=8.7 Hz,1H),3.61 (q,J=7.1 Hz,1H),1.45 (d,J=7.5 Hz,3H),1.42 (s,9H)。
【0216】
ステップD
DCM(1ml)中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)プロパノエート(25mg、0.049mmol)の撹拌溶液に、TFA(250μl)を添加した。反応物を周囲温度で4時間撹拌し、その後、濃縮した。分取TLC(5%MeOH/DCM)によって粗生成物を精製し、2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)プロパン酸(0.0174g、0.0382mmol、78%)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl ): 8.04 (bs,N−H),7.96 (s,1H),7.64−7.71 (m,3H),7.61 (s,1H),7.55 (d,J=7.7 Hz,1H),7.44 (dd,J=8.6,2.2 Hz,1H),7.08 (d,J=8.9 Hz,2H),6.83 (d,J=8.5 Hz,1H),3.74 (q,J=7.4 Hz,1H),1.53 (d,J=6.9 Hz,3H)。
【0217】
(実施例36)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)プロパン酸
【0218】
【化61】

ステップBのメチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエートをtert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)フェニル)プロパノエートに代え、ステップCおよびFに従って、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDOD): 8.10 (s,1H),7.85 (s,1H),7.60−7.70 (m,3H),7.50 (s,1H),7.20 (d,1H),7.1 (d,2H),6.80 (d,1H),4.30 (s,2H),3.75 (q,1H),2.80(2,3H),1.45 (d,3H)。
【0219】
(実施例37)
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−2−メチルプロパン酸
【0220】
【化62】

ステップA
0℃のDMF(10ml)中のNaH(油中60%、195mg、4.88mmol)の撹拌溶液に、DMF(1ml)中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(500mg、2.125mmol)およびMeI(330μl、5.31mmol)の溶液を滴下添加した。反応物を周囲温度まで加温し、終夜撹拌し、その後、1N HClおよびEtOAcで希釈した。水分をEtOAcで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。その後、Biotage Horizon(40+M 5%〜50%B:EtOAc、18ml〜864ml)で粗濃縮生成物を精製し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)−2−メチルプロパノエート(0.423g、1.602mmol、75%)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl) δ 7.56−7.63 (m,2H),7.17 (t,J=8.1 Hz,1H),1.54 (s,6H),1.38 (s,9H)。
【0221】
ステップB
2−(4−(4−(3,4−ジクロロベンズアミド)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)−2−メチルプロパン酸は、ステップBのtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)プロパノエートをtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)−2−メチルプロパノエートに代え、実施例35の方法によって、および実施例14のステップB、CおよびFに従って、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)−2−メチルプロパノエートから調製した。H NMR (400 MHz,CDOD): 8.15 (s,1H),7.85 (d,1H),7.65−7.75 (m,3H),7.55 (s,1H),7.30 (d,1H),7.05 (d,2H),6.80 (d,1H),4.35 (s,2H),2.80 (s,3H),1.55 (s,6H)。
【0222】
(実施例38)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(4−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0223】
【化63】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを4−トリフルオロメチルベンゼンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.95 (d,2H),7.82 (d,2H),7.62 (d,1H),7.45 (s,1H),7.25 (d,1H),7.05 (d,2H),6.95 (d,1H), 4.30 (s,2H),3.62 (s,2H),2.82 (s,3H)。
【0224】
(実施例39)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(3−(トリフルオロメチル)フェニルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0225】
【化64】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを3−トリフルオロメチルベンゼンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 8.05 (s,1H),7.90 (m,3H),7.50 (m,1H),7.45 (s,1H),7.40 (m,1H),7.25 (d,1H),7.05 (d,2H),6.85 (d,1H), 4.30 (s,2H),3.65 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0226】
(実施例40)
2−(4−(4−(4−クロロ−3−フルオロフェニルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0227】
【化65】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを4−クロロ−3−フルオロベンゼンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.90 (d,2H),7.75 (m,1H),7.30−7.45 (m,3H),7.25 (d,1H),7.05 (d,2H),6.95 (d,1H),4.3 (s,2H),3.65 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0228】
(実施例41)
2−(4−(4−(3−クロロ−4−フルオロフェニルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0229】
【化66】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを3−クロロ−4−フルオロベンゼンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.93 (d,2H),7.85 (m,1H),7.55 (m,1H),7.45 (s,1H),7.25 (d,1H),7.15 (t,1H),7.05 (d,2H),6.85 (d,1H),4.30 (s,2H),3.65 (s,2H),2.85 (s,3H)。
【0230】
(実施例42)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0231】
【化67】

ステップA
2−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸(1.0g、6.57mmol)をTHF(4mL)で希釈し、続いて反応物質2(2.63g、13.1mmol)を添加した。反応物を12時間撹拌した。反応物をろ過し、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するbiotage 40Mカートリッジに直接装填し、tert−ブチル2−(4−ヒドロキシフェニル)アセテート(800mg、58.4%収率)を透明油として得て、後に凝固させて白色固体とした。
【0232】
ステップB
2−(4−クロロフェニル)エタンアミン(0.321ml、2.27mmol)をDCM(10mL)で希釈し、続いてDIEA(d0.742)(0.395ml、2.27mmol)および4−フルオロベンゾイルクロリド(0.231ml、1.89mmol)を添加した。30分間撹拌後、反応物をbiotage 40Sカートリッジに直接装填し、ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離して、N−(4−クロロフェネチル)−4−フルオロベンズアミド(393mg、74.8%収率)を白色固体として得た。
【0233】
ステップC
Tert−ブチル2−(4−ヒドロキシフェニル)アセテート(200mg、0.960mmol)をDMSO(4mL)で希釈し、続いてKCO(133mg、0.960mmol)およびN−(4−クロロフェネチル)−4−フルオロベンズアミド(267mg、0.960mmol)を添加した。反応物を85℃で終夜撹拌し、その後、138℃で12時間撹拌した。反応物を周囲温度まで冷却し、DCMおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(4:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)フェニル)アセテート(20mg、4.47%収率)をオフホワイトの固体として得た。
【0234】
ステップD
Tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)フェニル)アセテート(20mg、0.043mmol)をDCM(1mL)で希釈し、続いてTFA(1mL)を添加した。2時間撹拌後、反応物を濃縮し、エーテルで希釈し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸(17mg、97%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.70 (d,2H),7.30 (m,4H),7.19 (m,2H),7.00 (m,4H),3.62 (m,4H),2.90 (t,2H)。
【0235】
(実施例43)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−フルオロフェニル)酢酸
【0236】
【化68】

ステップA
2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)酢酸(1.0g、5.88mmol)をTHF:MeOH(3:1)(10mL)で希釈し、続いてTMSCHN(5.88ml、11.8mmol)を添加した。1時間撹拌後、反応物を2N HClでクエンチし、DCMで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって材料を精製し、メチル2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(700mg、64.7%収率)を透明油として得た。
【0237】
ステップB
2−(4−クロロフェニル)エタンアミン(2.3ml、16mmol)をDCM(40mL)で希釈し、続いて10mLのDCM中のDIEA(2.9ml、16mmol)および4−クロロ−3−ニトロベンゾイルクロリド(3.0g、14mmol)を滴下添加した。30分間撹拌後、反応物をシリカゲルカラムに直接装填し、ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離して、N−(4−クロロフェネチル)−4−クロロ−3−ニトロベンズアミド(4.0g、86%収率)を白色固体として得た。
【0238】
ステップC
メチル2−(3−フルオロ−4−ヒドロキシフェニル)アセテート(ステップAで調製したもの;163mg、0.885mmol)をDMSO(3mL)で希釈し、続いてKCO(122mg、0.885mmol)およびN−(4−クロロフェネチル)−4−クロロ−3−ニトロベンズアミド(ステップBで調製したもの;300mg、0.885mmol)を添加した。反応物を80℃で12時間撹拌した。反応物を冷却し、DCMで希釈し、10%炭酸ナトリウム水溶液、水およびブラインで洗浄した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:アセトン(2:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって材料を精製し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−ニトロフェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(200mg、46.4%収率)を得た。
【0239】
ステップD
メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−ニトロフェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(100mg、0.205mmol)をTHF(2mL)で希釈し、続いてZn末(13.4mg、0.205mmol)および飽和NH4Cl水溶液(1mL)を添加した。1時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−アミノフェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(93mg、99.1%収率)を得た。
【0240】
ステップE
イソブチルニトリル(0.060ml、0.51mmol)をDMF(2mL)で希釈し、窒素下に置き、60℃まで加熱し、続いて500μLのDMF中のメチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)−2−アミノフェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(93mg、0.20mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、その後、冷却した。反応物を酢酸エチルで希釈し、2N HClおよび飽和炭酸水素ナトリウムで洗浄した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって材料を精製し、メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(35mg、39%収率)を得た。
【0241】
ステップF
メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−フルオロフェニル)アセテート(32mg、0.072mmol)をジオキサン(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.072ml、0.36mmol)および200μLの水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−フルオロフェニル)酢酸(15mg、48%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.70 (d,2H),7.25 (d,2H),7.19 (m,3H),7.10 (m,2H),6.95 (d,2H),3.65 (m,4H),2.90 (t,2H)。
【0242】
(実施例44)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0243】
【化69】

ステップA
フラスコに、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(9.410g、40.00mmol)、4−ヒドロキシ安息香酸メチル(7.303g、48.00mmol)、KCO(6.634g、48.00mmol)およびDMSO(160mL)を満たした。混合物を90℃まで窒素雰囲気下で17時間加熱した。混合物を周囲温度まで冷却し、EtOAc(250mL)と10%KCO溶液(250mL)との混合物中に注いだ。結果として生じた不溶残渣を水中に溶解し、EtOAc水性混合物に添加した。混合物を1時間撹拌し、層を分離した。水層をEtOAcで抽出し、組み合わせた抽出物を、飽和KCO、水およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、セライトパッドでろ過し、減圧濃縮し、14.7gの粗生成物を油として得た。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート(11.6g、79%)を白色固体として得た。
【0244】
ステップB
メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート(11.60g、31.57mmol)をジオキサン(160mL)中に溶解し、溶液を氷浴で10℃まで冷却した。LiOH−HO、1M(37.89ml、37.89mmol)を溶液に添加し、混合物を周囲温度で5時間撹拌した。混合物を2N HCl(100mL)およびCHCl(200mL)で希釈した。層を分離し、水層をCHClで抽出した。組み合わせた抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、MgSOで乾燥し、セライトパッドでろ過し、減圧濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)安息香酸(7.29g)を白色固体として得た。
【0245】
ステップC
DMF(5ml)中の4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)安息香酸(0.34g、0.962mmol)、2−(4−クロロフェニル)エタンアミン(0.165g、1.06mmol)に、ジイソプロピルアミン(0.200ml、1.15mmol)およびHBTU(0.149g、1.15mmol)を添加した。反応物を周囲温度で90分間撹拌した。反応物を水で希釈し、生成物を酢酸エチル中に抽出した。組み合わせた有機層を乾燥し(MgSO)、ろ過し、濃縮し、カラムクロマトグラフィー後、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(0.40g、85%)を白色固体として得た。
【0246】
ステップD
DCM(20ml)中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(4.40g、8.96mmol)をTFA(20ml)で処理した。2時間撹拌後、反応混合物を濃縮し、0.5%AcOHを含有する0.5%MeOH/DCM〜0.5%AcOHを含有する10%MeOH/DCMの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸(3.30g、84.7%収率)を得た。H NMR (400 MHz, CDOD) 7.85 (d,2H),7.65 (s,1H),7.45 (d,1H),7.35 (s,1H),7.25 (d,2H),7.20 (d,2H),7.10 (d,2H),6.95 (d,1H), 3.62 (m,4H),2.90 (t,2H)。
【0247】
(実施例45)
2−(3−シアノ−4−(4−(2,4−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0248】
【化70】

ステップDの2−(4−クロロフェニル)エタンアミンを2−(2,4−ジクロロフェニル)エタンアミンで代用し、実施例44の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.79 (d,2H),7.65 (m,1H),7.45 (d,1H),7.40 (m,1H),7.21 (m,2H),7.10 (d,2H),6.85 (d,1H),3.65 (m. 4H),3.05 (t,2H)。
【0249】
(実施例46)
2−(3−ブロモ−4−(4−(2,4−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0250】
【化71】

ステップA
N−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(1.5g、5.4mmol)をDMSO(15mL)で希釈し、続いてKCO(0.89g、6.4mmol)および3−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒド(1.0g、4.9mmol)を添加した。反応物を85℃で終夜撹拌し、その後、周囲温度まで冷却した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、10%炭酸ナトリウム、水およびブラインで2回洗浄し、その後、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(1:1)、その後100%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−ブロモ−4−ホルミルフェノキシ)ベンズアミド(1.6g、71%収率)を得た。
【0251】
ステップB
N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−ブロモ−4−ホルミルフェノキシ)ベンズアミド(1.6g、3.5mmol)をTHF(10mL)で希釈し、続いてN,N,N−トリメチル(フェニル)メタンアミニウムヒドロキシド(0.79ml、1.7mmol)およびメチルスルフィニル(メチルチオ)メタン(0.87g、7.0mmol)を添加した。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応混合物をシリカゲルカラムに直接装填し、DCM:MeOH(98:2)で溶離して、(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−ブロモ−4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)フェノキシ)ベンズアミド(1.9g、96%収率)を得た。
【0252】
ステップC
(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−ブロモ−4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)フェノキシ)ベンズアミド(2.0g、3.5mmol)をエタノール中のHCl(8.9ml、18mmol)で処理した。反応物を70℃で2時間撹拌した。反応物を冷却し、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するシリカゲルカラムに直接装填し、エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテートを得た。
【0253】
ステップD
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(30mg、0.058mmol)をジオキサン(500μL)で希釈し、続いてNaOH(0.093ml、0.46mmol)および200μLの水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)酢酸(24mg、85%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.70 (d,2H),7.60 (s,1H),7.22−7.32 (m,3H),7.19 (d,2H),7.05 (d,1H),6.90 (d,2H),3.62 (m,4H),2.90 (t,2H)。
【0254】
(実施例47)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)3,5−ジメチルフェニル)酢酸
【0255】
【化72】

ステップAの3−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒドを4−フルオロ−3,5−ジメチルベンズアルデヒドで代用し、実施例46の方法によって調製した。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.60 (d,2H),7.25 (d,2H),7.15 (d,2H),7.05 (s,2H),6.78 (d,2H),3.65 (t,2H),3.58 (s,2H),2.90 (t,2H),2.15 (s,6H)。
【0256】
(実施例48)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)3−メチルフェニル)酢酸
【0257】
【化73】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;30mg、0.058mmol)をTHF(1mL)で希釈し、続いてビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(3.0mg、0.0058mmol)およびメチル亜鉛塩化物(0.087ml、0.17mmol)を添加した。2時間撹拌後、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するシリカゲルカラムに反応物を直接装填し、エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メチルフェニル)アセテート(20mg、76%収率)を透明油として得た。
【0258】
ステップB
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メチルフェニル)アセテート(20mg、0.0443mmol)をジオキサン(500μL)で希釈し、続いてNaOH(0.0885ml、0.443mmol)および200μLの水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メチルフェニル)酢酸(16.0mg、85.3%収率)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.62 (d,2H),7.30 (d,2H),7.10−7.22 (m,4H),6.92 (d,1H),6.85 (d,2H),3.65 (t,2H),3.60 (s,2H),2.90 (t,2H),2.15 (s,3H)。
【0259】
(実施例49)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)3−(チオフェン−2−イル)フェニル)酢酸
【0260】
【化74】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;24mg、0.046mmol)をTHF(1mL)で希釈し、続いてビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(2.4mg、0.0046mmol)および2−チエニル亜鉛臭化物(0.23ml、0.12mmol)を添加した。2時間撹拌後、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって反応物を精製し、エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(チオフェン−2−イル)フェニル)アセテート(20mg、83%収率)を透明油として得た。
【0261】
ステップB
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(チオフェン−2−イル)フェニル)アセテート(20mg、0.038mmol)をジオキサン(500μL)で希釈し、続いてNaOH(0.052ml、0.26mmol)および200μLの水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(チオフェン−2−イル)フェニル)酢酸(7mg、37%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.69 (s,1H),7.64 (d,2H), 7.45 (d,1H),7.30 (d,2H),7.22 (d,1H),7.15 (d,2H),6.98−7.05 (m,2H),6.90 (d,2H),3.65 (m,4H),2.90 (t,2H)。
【0262】
(実施例50)
2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)ビフェニル−3−イル)酢酸
【0263】
【化75】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;24mg、0.046mmol)をTHF(1mL)で希釈し、続いてビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(2.4mg、0.0046mmol)およびフェニル亜鉛ヨウ化物(0.23ml、0.12mmol)を添加した。2時間撹拌後、反応物をシリカゲルカラムに直接装填し、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離して、エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)ビフェニル−3−イル)アセテート(15mg、63%収率)を透明油として得た。
【0264】
ステップB
エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)ビフェニル−3−イル)アセテート(10mg、0.0195mmol)をジオキサン(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.0389ml、0.195mmol)および200μLの水を添加した。2時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)ビフェニル−3−イル)酢酸(1.6mg、16.9%収率)を白色固体として得た。MS ESIネガティブM−H=485。
【0265】
(実施例51)
2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)酢酸
【0266】
【化76】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;100mg、0.193mmol)、3−(メタンスルホニル)フェニルボロン酸(58.1mg、0.290mmol)、KCO(80.2mg、0.580mmol)およびPd(PPh(22.4mg、0.0193mmol)を、ジオキサン(2mL)および水(1mL)で希釈した。反応物を窒素で3回パージし、60℃で終夜撹拌した。反応物を冷却し、ヘキサン:酢酸エチル(2:1)で溶離するシリカゲルカラムに直接装填し、エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)アセテート(80mg、69.8%収率)を得た。
【0267】
ステップB
エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)アセテート(80mg、0.135mmol)をジオキサン(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.270ml、1.35mmol)および300μLの水を添加した。2時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。1〜4%メタノール/DCMで溶離するbiotage 12iカートリッジを使用して材料を精製し、2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)酢酸(5mg、6.56%収率)を得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 8.05 (s,1H),7.81 (d,1H),7.78 (d,1H),7.50−7.60 (m,3H),7.42 (s,1H),7.38 (d,1H),7.25 (d,2H),7.19 (d,2H),7.05 (d,1H),6.85 (d,1H),3.75 (s,2H),3.62 (q,2H),3.0 (s,3H),2.90 (t,2H)。
【0268】
(実施例52)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シクロプロピルフェニル)酢酸
【0269】
【化77】

ステップA
フラスコにシクロプロピルマグネシウムブロミド(29.6ml、14.8mmol)を満たし、窒素下に置いた。塩化亜鉛(14.8ml、14.8mmol)を添加し、反応物を20分間撹拌した。3−ブロモ−4−フルオロベンズアルデヒド(1.0g、4.93mmol)およびビス(トリ−t−ブチルホスフィン)パラジウム(0)(0.126g、0.246mmol)を600μLのTHF中で希釈し、反応混合物に添加した。4時間撹拌後、反応物を50℃まで加熱し、終夜撹拌した。反応物を冷却し、飽和NHClでクエンチし、DCMで抽出した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(4:1)で溶離するbiotage 40Mカートリッジを使用して材料を精製し、3−シクロプロピル−4−フルオロベンズアルデヒド(400mg、49.5%収率)を得た。
【0270】
ステップB
N−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(504mg、1.83mmol)をDMSO(8mL)で希釈し、KCO(379mg、2.74mmol)および3−シクロプロピル−4−フルオロベンズアルデヒド(300mg、1.83mmol)を添加した。反応物を85℃で終夜撹拌した。反応物を周囲温度まで冷却し、酢酸エチルで希釈し、10%炭酸ナトリウム、水およびブラインで2回洗浄し、濃縮した。ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−シクロプロピル−4−ホルミルフェノキシ)ベンズアミド(160mg、20.9%収率)を得た。
【0271】
ステップC
N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−シクロプロピル−4−ホルミルフェノキシ)ベンズアミド(160mg、0.381mmol)をTHF(3mL)で希釈し、続いてN,N,N−トリメチル(フェニル)メタンアミニウムヒドロキシド(0.0866ml、0.191mmol)およびメチルスルフィニル(メチルチオ)メタン(94.7mg、0.762mmol)を添加した。反応物を70℃まで加熱し、2時間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルで溶離するシリカゲルカラムに直接装填し、(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−シクロプロピル−4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)フェノキシ)ベンズアミド(100mg、49.9%収率)を得た。
【0272】
ステップD
(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(2−シクロプロピル−4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)フェノキシ)ベンズアミド(100mg、0.190mmol)をHCl(0.950ml、1.90mmol)で希釈し、70℃まで加熱し、4時間撹拌した。反応物を冷却し、biotage 25カートリッジに直接装填し、ヘキサン:酢酸エチル(3:1)で溶離して、エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シクロプロピルフェニル)アセテート(70mg、77.0%収率)を白色固体として得た。
【0273】
ステップE
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シクロプロピルフェニル)アセテート(70mg、0.146mmol)をジオキサン(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.293ml、1.46mmol)および水(300μL)を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シクロプロピルフェニル)酢酸(50mg、75.9%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDCl, CDOD) 7.65 (d,2H),7.30 (d,2H),7.15 (d,2H),7.10 (d,1H),6.90 (m,4H),3.65 (t,2H),3.60 (s,2H),2.90 (t,2H),2.05 (m,1H),0.80 (m,2H),0.62 (m,2H)。
【0274】
(実施例53)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−エチルフェニル)酢酸
【0275】
【化78】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;30mg、0.058mmol)をTHF(1mL)で希釈し、続いて1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセンジクロロパラジウム(II)(4.8mg、0.0058mmol)およびジエチル亜鉛(0.13ml、0.15mmol)を添加した。4時間撹拌後、5〜50%酢酸エチル/ヘキサンで溶離するシリカゲルカラムに反応物を直接装填し、エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−エチルフェニル)アセテート(10mg、37%収率)を得た。
【0276】
ステップB
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−エチルフェニル)アセテート(10mg、0.0215mmol)をジオキサン(500μL)で希釈し、続いてNaOH(0.0429ml、0.215mmol)および5滴の水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈し、層を分離した。有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。10%MeOH/DCMで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−エチルフェニル)酢酸(2mg、21.3%収率)を得た。(400 MHz,CDCl, CDOD) 7.65 (d,2H),7.30 (d,2H),7.10−7.25 (m,4H),6.90 (m,3H),3.62 (m,2H),3.40 (s,1H),2.90 (t,2H),2.55 (q,2H),1.15 (t,3H)。
【0277】
(実施例54)
2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−4’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)酢酸
【0278】
【化79】

ステップA
エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−ブロモフェニル)アセテート(実施例46ステップC;40mg、0.077mmol)、KCO(32mg、0.23mmol)および4−(メチルスルホニル)フェニルボロン酸(23mg、0.12mmol)を、ジオキサン(1mL)/水(300μL)で希釈し、続いてPd(PPh(8.9mg、0.0077mmol)を添加した。反応物を窒素でパージし、55℃で12時間撹拌した。反応物を冷却し、濃縮した。残留物を最小量のDCM中に取り、ヘキサン:酢酸エチル(1:1)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−4’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)アセテート(20mg、44%収率)を透明油として得た。
【0279】
ステップB
エチル2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−4’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)アセテート(20mg、0.0338mmol)をジオキサン(1mL)で希釈し、続いてNaOH(0.0676ml、0.338mmol)および300μLの水を添加した。3時間撹拌後、反応物を酢酸エチルおよび2N HClで希釈した。層を分離し、有機層をMgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮し、2−(6−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−4’−(メチルスルホニル)ビフェニル−3−イル)酢酸(10mg、52.5%収率)を得た。(400 MHz,CDCl, CDOD) 7.90 (d,2H),7.70 (d,2H),7.60 (d,2H),7.40 (s,1H),7.35 (d,1H),7.25 (d,2H),7.15 (d,2H),7.05 (d,1H),6.85 (d,2H),6.55 (t,1H),3.63 (m,4H),3.05 (s,3H),2.90 (t,2H)。
【0280】
(実施例55)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(3−(トリフルオロメチル)フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0281】
【化80】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを2−(3−トリフルオロメチルフェニル)エチアナミン(ethyanamine)に代え、実施例14の方法によって調製した。MS+551.1[M+1]。
【0282】
(実施例56)
2−(3−(メチルスルホンアミドメチル)−4−(4−(4−トリフルオロメチル)フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0283】
【化81】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エチアナミンに代え、実施例14の方法によって調製した。MS+550.9[M+1]。
【0284】
(実施例57)
2−(4−(4−((1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル)メチルカルバモイル)フェノキシ)−3−(メチルスルホンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0285】
【化82】

ステップEの3,4−ジクロロベンゼンアミンを(1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル)メタンアミンに代え、実施例14の方法によって調製した。MS−541.1[M−1]。
【0286】
(実施例58)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)酢酸
【0287】
【化83】

ステップA
DMSO(10ml)中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(1.32g、5.59mmol)、N−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(1.85g、671mmol)および炭酸カリウム(0.93g、6.70mmol)の混合物を、90℃で1日間撹拌した。反応物を冷却し、酢酸エチルで希釈し、10%NaCO水溶液で洗浄した。水層を酢酸エチルで逆抽出した。有機洗浄液を組み合わせ、10%NaCOおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。5%酢酸エチル/ヘキサン〜60%酢酸エチル/ヘキサンの勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(1.09g、40%)を得た。
【0288】
ステップB
周囲温度のメタノール中、6mlの7Nアンモニア中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(1.09g、2.22mmol)にラネーNi(0.019g)を添加し、反応物を、水素ガスバルーン下、周囲温度で撹拌した。反応物をろ過し、濃縮し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(アミノメチル)フェニル)アセテート(0.160g、15%)を得た。
【0289】
ステップC
ジクロロメタン(1ml)中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(アミノメチル)フェニル)アセテート(0.015g、0.030mmol)、塩化ニコチノイル塩酸塩(0.007g、0.039mmol)およびトリエチルアミン(0.013ml、0.091mmol)の混合物を、周囲温度で1時間撹拌した。反応物をシリカゲルサンプレットに装填し、0.5%メタノール/ジクロロメタン〜5%メタノール/ジクロロメタンの勾配系を使用して生成物を溶離し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)アセテート(0.005g、275%)を得た。
【0290】
ステップD
ジクロロメタン(1.0ml)中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)アセテート(0.005g、0.008mmol)の溶液にTFA(1.0ml)を添加し、反応物を周囲温度で撹拌した。1時間後、反応物を濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(ニコチンアミドメチル)フェニル)酢酸(0.005g)を得た。MS−449.1[M−CO2H]。
【0291】
(実施例59)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((ピリジン−3−スルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0292】
【化84】

ステップCの塩化ニコチノイル塩酸塩をピリジン−3−スルホニルクロリド塩酸塩に代え、実施例58の方法によって調製した。MS−578.1[M−1]。
【0293】
(実施例60)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((1−メチル−1H−イミダゾール−5−スルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0294】
【化85】

ステップCの塩化ニコチノイル塩酸塩を1−メチル−1H−イミダゾール−4−スルホニルクロリドに代え、実施例58の方法によって調製した。MS−581.2[M−1]。
【0295】
(実施例61)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((6−ジメチルアミノ)ニコチンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0296】
【化86】

ステップCの塩化ニコチノイル塩酸塩を6−(ジメチルアミノ)ニコチン酸に代え、実施例58の方法によって調製した。MS−585.2[M−1]。
【0297】
(実施例62)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)アセトアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0298】
【化87】

ステップCの塩化ニコチノイル塩酸塩を2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)酢酸に代え、実施例58の方法によって調製した。MS−608.4[M−CO2H]。
【0299】
(実施例63)
2−(3−((6−アミノニコチンアミド)メチル)−4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0300】
【化88】

ステップCの塩化ニコチノイル塩酸塩を6−アミノニコチン酸に代え、実施例58の方法によって調製した。MS−557.1[M−1]。
【0301】
(実施例64)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)酢酸
【0302】
【化89】

ステップA
メタノール(1ml)中のtert−ブチル2−(3−(アミノメチル)−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)アセテート(0.015g、0.030mmol)の撹拌溶液に、酢酸(0.012ml、0.212mmol)、シアノ水素化ホウ素ナトリウム(0.010g、0.152mmol)およびパラホルムアルデヒド(0.007g、0.152mmol)を添加した。反応物を周囲温度で1時間撹拌した。反応物をシリカゲルサンプレットに直接装填し、0.5%メタノール/ジクロロメタン〜5%メタノール/ジクロロメタンの勾配を使用して生成物を溶離し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)アセテート(0.005g、0.010mmol)を得た。
【0303】
ステップB
ジクロロメタン(1.0ml)中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)アセテート(0.005g、0.010mmol)にTFA(1.0ml)を添加し、反応物を周囲温度で1時間撹拌した。反応物を濃縮し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((ジメチルアミノ)メチル)フェニル)酢酸(0.005g)を得た。MS−465.1[M−1]。
【0304】
(実施例65)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−((N−メチルメチルスルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸
【0305】
【化90】

ステップA
DMSO(20ml)中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(1.00mg、4.25mmol)および4−ヒドロキシ安息香酸メチル(776mg、5.10mmol)の撹拌溶液に、KCO(704mg、5.10mmol)を添加した。反応物を90℃まで油浴で終夜加熱した。反応物を酢酸エチルおよび10%炭酸ナトリウム水溶液で希釈した。水相を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を10%炭酸ナトリウム水溶液およびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート(1.08g)を得た。
【0306】
ステップB
窒素下、7Nアンモニア/メタノール(30ml)中のメチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート(1.086mg、2.96mmol)の撹拌溶液に、ラネーニッケル(25.3mg、0.296mmol)を添加した。反応物を水素バルーンでパージし、水素下で終夜撹拌した。反応物をGF紙でろ過し、固体触媒をメタノールおよび酢酸エチルですすいだ。ろ液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、メチル4−(2−(アミノメチル)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)フェノキシ)ベンゾエート(0.69g)を得た。
【0307】
ステップC
ジクロロメタン(6ml)中のメチル4−(2−(アミノメチル)−4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)フェノキシ)ベンゾエート(690mg、1.86mmol)の撹拌溶液に、ピリジン(225μL、2.78mmol)、続いてメタンスルホニルクロリド(287μL、3.71mmol)を添加した。反応物を周囲温度で4時間撹拌し、その後、さらなるピリジン(1.5当量)およびメタンスルホニルクロリド(2当量)を添加した。反応物をさらに1時間撹拌し、その後、酢酸エチルおよび1M HClで希釈した。水層を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。その後、Biotage Horizon(40+M、5%〜75%B:酢酸エチル)で粗生成物を精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−(メチルスルホンアミドメチル)フェノキシ)ベンゾエート(0.754g)を得た。
【0308】
ステップD
DMF(10ml)中のメチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−(メチルスルホンアミドメチル)フェノキシ)ベンゾエート(745mg、1.65mmol)の撹拌溶液に、MeI(155μL、2.48mmol)、続いてKCO(343mg、2.48mmol)を添加した。反応物を周囲温度で3時間撹拌し、その後、酢酸エチルおよび2M HClで希釈した。水相を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗混合物を精製し、メチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェノキシ)ベンゾエート(0.368g)を得た。
【0309】
ステップE
ジオキサン(8ml)中のメチル4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェノキシ)ベンゾエート(370mg、0.797mmol)の撹拌溶液に、水(2ml)中のLiOH一水和物(43.5mg、1.04mmol)の溶液(0.1M溶液4:1ジオキサン/水)を添加した。反応物を5時間撹拌し、その後、ジクロロメタンおよび2N HClで希釈した。水相をジクロロメタンで抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェノキシ)安息香酸(0.253g)を得た。
【0310】
ステップF
DMF(1ml)中の4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェノキシ)安息香酸(50mg、0.111mmol)およびHATU(46.5mg、0.122mmol)の撹拌溶液に、DIEA(23.2μL、0.133mmol)、続いて2−(4−クロロフェニル)エタンアミン(11.2μL、0.111mmol)を添加した。反応物を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェニル)アセテート(0.0115g)を得た。
【0311】
ステップG
ジクロロメタン(1ml)中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェニル)アセテート(11.5mg、0.019mmol)の撹拌溶液に、TFA(500μl)を添加した。反応物を周囲温度で4時間撹拌し、その後、濃縮した。その後、分取TLC(20%メタノール/ジクロロメタン/0.5%AcOH)によって粗生成物を精製し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−((N−メチルメタン−2−イルスルホンアミド)メチル)フェニル)酢酸(0.0123g)を得た。MS+531.0[M+1]。
【0312】
(実施例66)
2−(3−シアノ−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0313】
【化91】

ステップA
tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(0.122g)、N−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(0.150g)および炭酸カリウム(0.086g)の混合物を2mlのDMSO中に溶解し、90℃で撹拌した。1日後、反応物を冷却し、シリカゲルサンプレットに装填し、0.5%メタノール/ジクロロメタン〜5%メタノール/ジクロロメタンの溶媒系勾配で生成物を溶離し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)アセテート(0.120g)を得た。
【0314】
ステップB
2mlのジクロロメタン中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)アセテート0.120g)の溶液に2mlのTFAを添加し、反応物を周囲温度で撹拌した。1時間後、反応物を濃縮し、真空乾燥し、2−(3−シアノ−4−(4−(フェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸(0.100g)を得た。MS−355.3[M−CO2H]。
【0315】
(実施例67)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸
【0316】
【化92】

ステップA
DMSO(3ml)中の4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンズアルデヒド(177μL、1.30mmol)およびN−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(359mg、1.30mmol)の撹拌溶液に、KCO(270mg、1.95mmol)を添加した。反応物を95℃で2時間撹拌し、その後、シリカゲルクロマトグラフィーによって直接精製し、N−(4−クロロフェネチル)−4−(4−ホルミル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンズアミド(0.541g)を得た。
【0317】
ステップB
THF(5ml)中のN−(4−クロロフェネチル)−4−(4−ホルミル−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンズアミド(0.225g、0.502mmol)の溶液に、メチルスルフィニル(メチルチオ)メタン(0.125g、1.00mmol)、続いてベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド(0.114ml、0.251mmol)を添加し、反応物を70℃で1時間撹拌した。反応物を冷却し、シリカゲルサンプレットに装填し、0.5%メタノール/ジクロロメタン〜15%メタノール/ジクロロメタンの勾配を使用して生成物を溶離した。(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンズアミド(0.220g、79.0%収率)が単離され、TLCにより、これはオレフィン異性体の4:1混合物であると考えられた。粗材料を次のステップにおいてそのまま使用した。
【0318】
ステップC
(Z)−N−(4−クロロフェネチル)−4−(4−(2−(メチルスルフィニル)−2−(メチルチオ)ビニル)−2−(トリフルオロメチル)フェノキシ)ベンズアミド(0.220g、0.397mmol)にHCl(エタノール中)(0.993ml、1.99mmol)を添加し、反応物を70℃まで1時間加熱した。反応物を濃縮し、シリカゲル上に装填し、5%酢酸エチル/ヘキサン〜75%酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用して生成物を溶離した。エチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセテート(0.165g、82.1%収率)が白色固体として単離された。
【0319】
ステップD
メタノール/THF(1:1)5ml中のエチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)アセテート(0.165g、0.326mmol)の溶液に、LiOH−HO(0.0684g、1.63mmol)および3滴の水を添加し、反応物を1時間撹拌した。反応物を酢酸エチルで希釈し、2N HClおよびブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。0.5%AcOHを含有する0.5%メタノール/ジクロロメタン〜0.5%AcOHを含有する7%メタノール/ジクロロメタンの勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−(トリフルオロメチル)フェニル)酢酸(0.112g)を得た。MS+478.3[M+1]。H NMR (400 MHz,CDOD) δ 8.49 (bt,NH),7.79 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.68 (s,1H),7.53 (d,J = 4.3 Hz,1H),7.28 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.23 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.02−7.06 (m,3H),3.71 (s,2H),3.56 (t,J = 6.8 Hz,2H),2.90 (t,J = 7.3 Hz,2H)。
【0320】
(実施例68)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)プロパン酸
【0321】
【化93】

ステップA
−78℃の2mlのTHF中のジイソプロピルアミンの撹拌溶液に、n−ブチルリチウム(0.61ml)を添加した。反応物を30分間撹拌し、その後、THF(2ml)中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(0.300g)の溶液を、−78℃で20分間かけて滴下添加した。反応物を0℃まで加温し、その後、2mlのTHFおよびMeI(0.080ml)を含むフラスコに移した。反応物を2M HClで酸性化し、酢酸エチルで抽出した。その後、組み合わせた有機物をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。5%〜50%酢酸エチル/ヘキサンの溶媒系を使用するシリカゲルクロマトグラフィーによって濃縮生成物を精製し、tert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)プロパノエート(0.140g)を得た。
【0322】
ステップB
フラスコに、1mlのDMSO中のtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(0.070g)、N−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミド(0.105g)および炭酸カリウム(0.047g)を満たし、95℃で1日間撹拌した。反応物をジクロロメタン中に取り、水で洗浄した。有機層を収集し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。5%〜80%酢酸エチル/ヘキサンの溶媒系で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((2,4−ジクロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)プロパノエート(0.102)を得た。
【0323】
ステップC
フラスコに、1mlのジクロロメタンおよび1mlのTFA中のtert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)プロパノエート(0.098g)を満たし、反応物を1時間撹拌した。反応物を濃縮し、真空乾燥した。2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)プロパン酸(0.080g)が単離された。MS+449.1[M+1]。
【0324】
(実施例69)
2−(3−シアノ−4−(2,4−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)プロパン酸
【0325】
【化94】

ステップBのN−(4−クロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミドをN−(2,4−ジクロロフェネチル)−4−ヒドロキシベンズアミドに代え、実施例68の方法によって調製した。MS+483.0[M+1]。
【0326】
(実施例70)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)−3−メトキシフェニル)酢酸
【0327】
【化95】

ステップA
メチル2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)アセテート(0.204g、1.04mmol)、N−(4−クロロフェネチル)−4−ヨードベンズアミド(0.200g、0.519mmol)、2,2,6,6−テトラメチル−3,5−ヘプタンジオン(0.00956g、0.0519mmol)、Cu(I)Cl(0.0257g、0.259mmol)およびCsCO(0.338g、1.04mmol)を、NMP(2ml)中で一緒に1時間撹拌した。反応物をシリカゲル上に装填し、5%酢酸エチル/ヘキサン〜100%酢酸エチル/ヘキサンの勾配を使用して生成物を溶離した。メチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メトキシフェニル)アセテート(0.105g、44.6%収率)が黄色固体として単離された。
【0328】
ステップB
メタノール/THF(1:1、3ml)中のメチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メトキシフェニル)アセテート(0.065g、0.143mmol)の溶液に、NaOH(0.100ml、0.500mmol)を添加した。5分後、反応物を10mlの2N HClでクエンチし、生成物を酢酸エチル中に抽出した。有機層をブラインで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、濃縮した。(0.5%AcOHを含有する)0.5%メタノール/ジクロロメタン〜(0.5%AcOH)を含有する7.5%メタノール/ジクロロメタンの勾配で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−メトキシフェニル)酢酸(0.041g、65.1%収率)を白色固体として得た。H NMR (400 MHz,CDOD) δ 8.37−8.41 (bt,NH),7.70 (d,J = 8.7 Hz,2H),7.28 (d,J = 8.6 Hz,2H),7.23 (d,J = 8.5 Hz,2H),7.08 (s,1H),7.02 (d,J = 8.6 Hz,1H),6.91 (d,J = 8.6 Hz,2H),3.64 (s,2H),3.56 (t,,J = 6.8 Hz,2H),2.88 (t,J = 7.4 Hz,2H)。
【0329】
(実施例71)
2−(3−シアノ−4−(4−(2,4−ジクロロフェネチルカルバモイル)−3−フルオロフェノキシ)フェニル)酢酸
【0330】
【化96】

ステップA
周囲温度のDMF(3ml)中の2−フルオロ−4−ヒドロキシ安息香酸(200mg、1.28mmol)の撹拌溶液に、HATU(536mg、1.41mmol)およびDIEA(268μL、1.54mmol)を添加した。反応物を30分間撹拌し、その後、2−(2,4−ジクロロフェニル)エタンアミン(193μL、1.28mmol)を添加した。反応物を終夜撹拌し、その後、濃縮し、水およびジクロロメタンで希釈した。水層をジクロロメタンで抽出し、組み合わせた有機層をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥した。シリカゲルクロマトグラフィー)によって粗生成物を精製し、N−(2,4−ジクロロフェネチル)−2−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアミド(0.420g)を得た。
【0331】
ステップB
DMSO(6ml)中のN−(2,4−ジクロロフェネチル)−2−フルオロ−4−ヒドロキシベンズアミド(420mg、1.28mmol)およびtert−ブチル2−(3−シアノ−4−フルオロフェニル)アセテート(361mg、1.54mmol)の撹拌溶液に、KCO(265mg、1.92mmol)を添加した。反応物を70℃で1時間加熱撹拌した。その後、反応物を90℃で終夜撹拌した。反応物を水および酢酸エチルで希釈した。水相を酢酸エチルで抽出し、組み合わせた有機層を10%NaCOおよびブラインで洗浄し、MgSOで乾燥し、ろ過し、濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗生成物を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((2,4−ジクロロフェネチル)カルバモイル)−3−フルオロフェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(0.0157g)を得た。
【0332】
ステップC
ジクロロメタン中のtert−ブチル2−(4−(4−((2,4−ジクロロフェネチル)カルバモイル)−3−フルオロフェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(15mg、0.0276mmol)の撹拌溶液に、TFAを添加した。反応物を2時間撹拌し、その後、濃縮した。分取TLC(10%メタノール/0.5%AcOH/ジクロロメタン)によって粗材料を精製した。適切な切片を収集し、その後、分取TLCによって2回目の精製を行い、2−(4−(4−((2,4−ジクロロフェネチル)カルバモイル)−3−フルオロフェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸(0.0042g)を得た。H NMR (400 MHz,CDOD) δ 7.70−7.74 (m,2H),7.61 (d,J = 7.8 Hz,1H),7.43 (s,1H),7.33 (d,J = 8.6 Hz,1H),7.26 (d,J = 7.8 Hz,1H),7.13 (d,J = 8.7 Hz,1H),6.88−6.94 (m,2H),3.52−3.65 (m,4H),3.05 (t,J = 7.0 Hz,2H)。
【0333】
(実施例72)
2−(3−シアノ−4−(4−(2,6−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0334】
【化97】

ステップA
TFP樹脂(1.33mmol/g;2.872g、3.820mmol)を容器に入れ、DMA(5mL)を添加して樹脂を膨張させた。容器を15分間振とう機に置き、4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)安息香酸(1.500g、4.245mmol)、DIC(0.7311ml、4.669mmol)およびDMAP(0.5704g、4.669mmol)を混合物に添加し、容器を振とう機に置いた。混合物をろ過し、DMA、THF、ジクロロメタンおよびエーテルで洗浄し、風乾させ、3.11gの樹脂結合した(4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエートを得た。
【0335】
ステップB
TFP樹脂結合したエステル(4−(4−(2−tert−ブトキシ−2−オキソエチル)−2−シアノフェノキシ)ベンゾエート)(0.1968g、0.09840mmol)をバイアルに添加した。THF(2ml)を添加し、樹脂を膨張させた。2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミン(THF中1M;0.08200ml、0.082mmol)をバイアルに添加し、バイアルを振とう機に置いた。16時間後、混合物の上清を移し、樹脂をTHF(3×2ml)ですすいだ。組み合わせたTHF溶液を減圧濃縮した。残留物を高真空下で乾燥し、tert−ブチル2−(4−(4−((2,6−ジクロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(0.034g)を得て、これをさらに精製することなく次のステップにおいて使用した。
【0336】
ステップC
tert−ブチル2−(4−(4−((2,6−ジクロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(34mg、0.065mmol)をジクロロメタン(1ml)中に溶解し、TFA(1ml)を添加した。45分間撹拌後、混合物を減圧濃縮し、2−(3−シアノ−4−(4−(2,6−ジクロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸(0.034g)を得た。
【0337】
(実施例73)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−フルオロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0338】
【化98】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−フルオロフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0339】
(実施例74)
2−(3−シアノ−4−(4−(3−メトキシフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0340】
【化99】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(3−メトキシフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0341】
(実施例75)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−tert−ブチルフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0342】
【化100】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−tert−ブチルフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0343】
(実施例76)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−トリフルオロメチルフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0344】
【化101】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−トリフルオロメチルフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0345】
(実施例77)
2−(3−シアノ−4−(4−(3−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0346】
【化102】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(3−クロロフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0347】
(実施例78)
2−(3−シアノ−4−(4−(3−フルオロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0348】
【化103】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(3−フルオロフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0349】
(実施例79)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−メトキシフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0350】
【化104】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−メトキシフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0351】
(実施例80)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−メチルフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0352】
【化105】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−メチルフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0353】
(実施例81)
2−(3−シアノ−4−(4−(4−メチルフェネチルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0354】
【化106】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(3,4−ジクロロフェニル)エタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0355】
(実施例82)
2−(4−(4−(2−(4−クロロフェニル)−2−ヒドロキシエチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸
【0356】
【化107】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)エタノール塩酸塩に代え、実施例72の方法によって調製した。
【0357】
(実施例83)
2−(4−(4−(1−(4−クロロフェニル)シクロプロピルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸
【0358】
【化108】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを1−(4−クロロフェニル)シクロプロパンアミン塩酸塩に代え、実施例72の方法によって調製した。
【0359】
(実施例84)
2−(3−シアノ−4−(4−(2−フェニルシクロプロピルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0360】
【化109】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−フェニルシクロプロピルアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0361】
(実施例85)
2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−フルオロ酢酸
【0362】
【化110】

ステップA
tert−ブチル2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)アセテート(0.400g)および4−メチルベンゼンスルホニルアジド(0.193g)を5mlのアセトニトリル中に溶解し、DBU(0.152ml)で処理した。反応物を4時間撹拌し、その後、濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水で洗浄した。有機層を乾燥し、ろ過し、シリカゲル上に濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーによって精製し、tert−ブチル2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−ジアゾアセテート(0.48g)を鮮黄色固体として得た。
【0363】
ステップB
フラスコに、tert−ブチル2−(4−(4−(4−クロロフェネチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−ジアゾアセテート(0.108g)、5mlのエーテルおよびHFピリジン(0.30g)を満たした。反応物を40℃で30分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和重炭酸塩水溶液で中和した。有機層を分離し、ブラインで洗浄し、乾燥し、ろ過し、シリカゲル上に濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィーによって粗材料を精製し、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−フルオロアセテート(0.026g)を無色油として得た。
【0364】
ステップC
フラスコに、tert−ブチル2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−フルオロアセテート(0.026g)、0.5mlのジクロロメタンおよび0.2mlのTFAを満たした。反応物を濃縮し、残留物を最小量のジクロロメタンに溶解し、高真空下に置き、固体を得た。手順を繰り返し、2−(4−(4−((4−クロロフェネチル)カルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)−2−フルオロ酢酸(0.024g)を黄褐色固体として得た。
【0365】
(実施例86)
2−(4−(4−((1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル)メチルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸
【0366】
【化111】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを(1−(4−クロロフェニル)シクロプロピル)メタンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0367】
(実施例87)
2−(4−(4−(2−(4−クロロフェニル)シクロプロピルカルバモイル)フェノキシ)−3−シアノフェニル)酢酸
【0368】
【化112】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを2−(4−クロロフェニル)シクロプロパンアミンに代え、実施例72の方法によって調製した。
【0369】
(実施例88)
2−(3−シアノ−4−(4−(1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0370】
【化113】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−アミン塩酸塩に代え、実施例72の方法によって調製した。
【0371】
(実施例89)
2−(3−シアノ−4−(4−(6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−イルカルバモイル)フェノキシ)フェニル)酢酸
【0372】
【化114】

ステップBの2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンアミンを6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2−アミン塩酸塩に代え、実施例72の方法によって調製した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(I):
【化115】

の化合物またはその塩[式中、
はAr−L−W−L−であり、
は−(CR−であり、
Wは−CONR3a−または−NR3bCO−であり、
3aおよびR3bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、−(CR−、−(CH=CH)−または−O(CR)であり、但し、Wが−NRCO−である場合、Lは−(CH=CH)−ではなく、
nおよびmは、独立に、0、1または2であり、
それぞれのR、R、RおよびRは、独立に、H、F、OH、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいはRとRまたはRとRは、それらが結合した炭素と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
Arはフェニルまたはナフチルであり、そのそれぞれは、非置換であるか、またはF、Cl、CN、CF、CHF、CHF、SF、メチル、エチル、シクロプロピル、t−ブチルもしくはOMeから独立に選択される1個または複数の置換基で置換されているか、あるいはArは、非置換であるか、またはメトキシで置換されている1,2,3,4−テトラヒドロナフチルであり、
但し、Arがナフチルまたは1,2,3,4−テトラヒドロナフチルである場合、nは0であり、
は、H、C〜Cアルキル、アミノ酸もしくはジペプチドの残基、またはCHR(CHであり、
qは1〜6であり、
は、H、メチルまたはエチルであり、
はNRであり、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはC〜Cアルキル基を表すか、あるいはRおよびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって、NおよびOから選択される第2の環ヘテロ原子を場合によって含有する5〜6員の複素環を形成し、該複素環は、C〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で場合によって置換されており、
Aは、CN、CHNH、CHNR4aC(=O)RまたはCHNR4bSO、Cl、OMe、(1〜4C)アルキル、シクロプロピル、H、F、Br、CHNH(1〜4Cアルキル)、CHN(1〜4Cアルキル)、チエニル、または、非置換であるか、もしくはSOMeで置換されているフェニルであり、
4aおよびR4bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、hetArまたはArであり、
は、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、ArまたはhetArであり、
hetArは、非置換であるか、またはハロゲン原子および式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基から独立に選択される1個または複数の基で置換されている6員のヘテロアリールであり、
hetArは、非置換であるか、またはC〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で置換されている5〜6員のヘテロアリールであり、
Arは、非置換であるか、またはハロゲン原子、CN、SF、シクロプロピル、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基およびフルオロC〜Cアルキル基から独立に選択される1個または複数の基で置換されているフェニルであり、
ArはArについて定義された通りであり、
およびRは、独立に、H、メチルまたはFであり、
はHまたはメチルであり、
10はHまたはFである]。
【請求項2】
式Ia:
【化116】

[式中、
はAr−L−W−L−であり、
は−(CR−であり、
Wは−CONR3a−または−NR3bCO−であり、
3aおよびR3bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、−(CR−、−(CH=CH)−または−O(CR)−であり、但し、Wが−NRCO−である場合、Lは−(CH=CH)−ではなく、
nおよびmは、独立に、0、1または2であり、
それぞれのR、R、RおよびRは、独立に、H、F、メチルまたはシクロプロピルであるか、あるいはRとRまたはRとRは、それらが結合した炭素と一緒になって、シクロプロピル環を形成し、
Arはフェニルまたはナフチルであり、そのそれぞれは、非置換であるか、またはF、Cl、CN、CF、CHF、CHF、SF、メチル、エチルおよびシクロプロピルから独立に選択される1個または複数の置換基で置換されており、但し、Arがナフチルである場合、nは0であり、
は、H、C〜Cアルキル、アミノ酸もしくはジペプチドの残基、またはCHR(CHであり、
qは1〜6であり、
は、H、メチルまたはエチルであり、
はNRであり、RおよびRは、それぞれ独立に、水素原子またはC〜Cアルキル基を表すか、あるいはRおよびRは、それらが結合した窒素原子と一緒になって、NおよびOから選択される第2の環ヘテロ原子を場合によって含有する5〜6員の複素環を形成し、該複素環は、C〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で場合によって置換されており、
Aは、CN、CHNH、CHNR4aC(=O)R、CHNR4bSO、Cl、OMe、(1〜4C)アルキルまたはシクロプロピルであり、
4aおよびR4bは、それぞれ、Hまたはメチルであり、
は、C〜Cアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cシクロアルキル、hetArまたはArであり、
は、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、ArまたはhetArであり、
hetArは、非置換であるか、またはハロゲン原子および式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基から独立に選択される1個または複数の基で置換されている6員のヘテロアリールであり、
hetArは、非置換であるか、またはC〜Cアルキルから独立に選択される1個または複数の基で置換されている5〜6員のヘテロアリールであり、
Arは、非置換であるか、またはハロゲン原子、CN、SF、シクロプロピル、C〜Cアルキル基、C〜Cアルコキシ基およびフルオロC〜Cアルキル基から独立に選択される1個または複数の基で置換されているフェニルであり、
ArはArについて定義された通りであり、
およびRは、独立に、Hまたはメチルである]
を有する、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
−L−W−L−が、−CONH−、−CHCONH−、−CHCHCONH−、−CONHCH−、−CHCONHCH−、−NHCO−、−CHNHCO−、−NHCOCH−、−CHCHNHCO−、−CHNHCOCH−、−CHCHNHCOCH−、−CHN(CH)COCH−、シクロプロピリデンCHNHCO、−CHONHCO−、−CH(OH)CHNHCO−および−シクロプロピリジンNHCO−から選択される、請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
Arが、非置換であるか、F、Cl、CF、OMe、Meおよびt−Buから独立に選択される1個または2個の置換基で置換されているナフチル基またはフェニル基であるか、あるいは非置換であるかOMeで置換されている1,2,3,4−テトラヒドロナフチル基である、請求項1から3のいずれかに記載の化合物。
【請求項5】
Arが、ナフチル、フェニル、4−フルオロフェニル、3,4−ジフルオロフェニル、2−クロロフェニル、3−クロロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−クロロ−3−フルオロフェニル、3−クロロ−4−フルオロフェニル、4−トリフルオロメチルフェニル、3−フルオロ−4−トリフルオロメチルフェニル、3−トリフルオロメチルフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、3−メトキシフェニル、4−メトキシフェニル、4−tert−ブチルフェニル、3−フルオロフェニルおよび4−メチルフェニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルまたは6−メトキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフト−2−イルである、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
hetAr中の6員のヘテロアリール基がピリジル基であり、hetAr中の5〜6員のヘテロアリールがイミダゾリルまたはピリジル基である、請求項1から5のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
が、C〜Cアルキル;C〜Cアルコキシ;C〜Cシクロアルキル;非置換であるか、またはハロゲン原子もしくは式−NR5a5b(式中、R5aおよびR5bのそれぞれは、独立に、水素原子または(1〜4C)アルキル基を表すか、あるいはそれらが結合した窒素原子と一緒になって、ピロリジニル、ピペリジニルまたはモルホリノ基を形成する)の基で置換されているピリジル;あるいは、非置換であるか、または1個もしくは2個のハロゲン原子で置換されているフェニル基であり、Rが、C〜Cアルキル、NH(C〜Cアルキル)、N(C〜Cアルキル)、非置換であるか、または1個もしくは2個のハロゲン原子で置換されているフェニル基、非置換であるか、またはC〜Cアルキル基で置換されているピリジルまたはイミダゾリルである、請求項6に記載の化合物。
【請求項8】
が、メチル、メトキシ、シクロヘキシル、ピリド−2−イル、ピリド−3−イル、ピリド−4−イル、6−クロロ−ピリド−3−イル、6−アミノ−ピリド−3−イル、6−ピロリジン−1−イルピリド−3−イルまたは4−フルオロフェニルであり、Rが、メチル、ジメチルアミノ、4−フルオロフェニル、2,4−ジクロロフェニル、ピリド−3−イル、1−メチルイミダゾール−5−イルまたは6−ジメチルアミノピリド−3−イルである、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
Aが、シアノ、アセトアミドメチル、シクロヘキシルアミドメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、ピコリンアミドメチル、ニコチンアミドメチル、イソニコチンアミドメチル、6−クロロピリド−3−イルアミドメチル、6−アミノピリド−3−イルアミドメチル、6−ピロリジン−1−イルピリド−3−イルアミドメチル、4−フルオロベンズアミドメチル、メチルスルホンアミドメチル、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ、4−フルオロフェニルスルホンアミドメチル、2,4−ジクロロフェニルスルホンアミドメチル、1−メチルイミダゾール−5−イルスルホンアミドメチル、ピリド−3−イルスルホンアミドメチル、6−ジメチルアミノピリド−3−イルアミドメチル、2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)アセトアミドメチル、ジメチルアミノメチル、(N−メチルメチルスルホンアミド)メチル、H、F、Br、Cl、メチル、エチル、シクロプロピル、CHNH、CHNMe、チエニル、フェニル、3−メチルスルホニルフェニルおよび4−メチルスルホニルフェニルから選択される、請求項1から5に記載の化合物。
【請求項10】
Aが、シアノ、アセトアミドメチル、シクロヘキシルアミドメチル、メトキシカルボニルアミノメチル、ピコリンアミドメチル、ニコチンアミドメチル、イソニコチンアミドメチル、4−フルオロベンズアミドメチル、メチルスルホンアミドメチル、N,N−ジメチルスルファモイルアミノ、4−フルオロフェニルスルホンアミドメチル、2,4−ジクロロフェニルスルホンアミドメチル、ピリド−3−イルスルホンアミドメチル、6−ジメチルアミノピリド−3−イルアミドメチル、2−(4−フルオロフェニルスルホンアミド)アセトアミドメチル、ジメチルアミノメチル、(N−メチルメチルスルホンアミド)メチル、H、F、Br、Cl、メチル、エチル、シクロプロピル、CHNH、CHNMe、チエニル、SOMe、フェニル、3−メチルスルホニルフェニルおよび4−メチルスルホニルフェニルから選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が水素である、請求項1から10のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
およびRがHである、請求項1から11のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
がHである、請求項1または3から12のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
10がHである、請求項1または3から13のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項15】
請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される希釈剤または担体とを含む、医薬組成物。
【請求項16】
哺乳動物における免疫学的障害を治療する方法であって、治療有効量の請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩を、該哺乳動物に投与するステップを含む方法。
【請求項17】
前記免疫学的障害が、炎症状態、免疫障害、喘息、アレルギー性鼻炎、湿疹、乾癬、アトピー性皮膚炎、発熱、敗血症、全身性エリテマトーデス、糖尿病、関節リウマチ、多発性硬化症、アテローム性動脈硬化症、移植片拒絶反応、炎症性腸疾患、癌、ウイルス感染、血栓症、線維症、潮紅、クローン病、潰瘍性大腸炎、慢性閉塞性肺疾患、炎症、疼痛、結膜炎、鼻閉およびじんま疹から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
療法において使用するための、請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩。
【請求項19】
免疫学的障害の治療のための薬剤の製造における、請求項1から14のいずれか一項に記載の式(I)の化合物または薬学的に許容されるその塩の使用。
【請求項20】
請求項1から14のいずれか一項に記載の化合物の調製のための方法であって、
(a)式(I)[式中、AはCNであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHまたはFである]の化合物について、式:
【化117】

[式中、Pは水素原子またはカルボキシル保護基を表し、Zは脱離原子または基を表す]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式:
【化118】

[式中、R10aはHまたはFである]を有する対応する化合物と反応させるステップ、または
(b)式(I)[式中、Aは−CHNHであり、R10はHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeである]の化合物について、式(IV):
【化119】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を還元するステップ、または
(c)式(I)[式中、Aは−CHNHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(V):
【化120】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を開裂させるステップ、または
(d)式(I)[式中、AはCHNRC(=O)RまたはCHNRSOであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(VI):
【化121】

[式中、PはPについて定義された通りである]の対応する化合物を、式RCOZまたはRSO[式中、ZおよびZは、それぞれ、脱離原子または基を表す]の化合物と反応させるステップ、または
(e)式(I)[式中、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(VII):
【化122】

[式中、PはPについて定義された通りであり、AはAまたはその保護形態を表し、R1aはH−X−L−(式中、XはHNまたはOC(=O)を表す)を表す]の化合物またはその反応性誘導体を、式(VIII):
Ar−L−X−H
(VIII)
[式中、XはC(=O)OまたはNHを表す]の化合物またはその反応性誘導体とカップリングさせるステップ、または
(f)式(I)[式中、Aは、H、FまたはClであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(IX):
【化123】

[式中、Aは、H、FまたはClであり、PはPについて定義された通りである]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(X):
【化124】

[式中、Eは電子求引基である]を有する対応する化合物とカップリングさせ、必要に応じて、該電子求引基を除去するステップ、または
(g)式(I)[式中、AはOMeまたは(1〜4C)アルキルであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(XI):
【化125】

[式中、Aは、それぞれOMeまたは(1〜4C)アルキルであり、PはPについて定義された通りである]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(XII):
【化126】

[式中、Zは脱離原子または基を表し、R1xは基Rに変換可能な電子求引基を表す]を有する対応する化合物とカップリングさせるステップ、または
(h)式(I)[式中、AはBrまたはシクロプロピルであり、RおよびRはHであり、R10はHである]の化合物について、式(XIV):
【化127】

[式中、Zは脱離基または原子である]を有する対応する化合物を、塩基の存在下、式(XV):
【化128】

を有する化合物とカップリングさせ、続いてそのカルボニル基をカルボキシル基に変換するステップ、または
(i)式(I)[式中、Aは、メチル、チエニル、フェニル、またはSOMeで置換されているフェニルであり、RはHであり、RおよびRは、独立に、HまたはMeであり、R10はHである]の化合物について、式(XVI):
【化129】

を有する対応する化合物を、パラジウム(0)触媒の存在下、式A−ZnXを有する化合物と、または塩基およびパラジウム(0)触媒の存在下、式AB(OH)を有する化合物と反応させるステップであって、式中、Aは、メチル、チエニル、フェニル、またはSOMeで置換されているフェニルであり、Xはハロゲン化物である、ステップ、または
(j)式(I)[式中、RはFであり、RはHであり、R10はHである]の化合物について、式(XVII):
【化130】

を有する対応する化合物を、フッ化水素で処理するステップ、ならびに
あらゆる保護基(1個または複数)を除去し、必要に応じて塩を形成するステップ
を含む、方法。

【公表番号】特表2010−501587(P2010−501587A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525728(P2009−525728)
【出願日】平成19年8月21日(2007.8.21)
【国際出願番号】PCT/US2007/076378
【国際公開番号】WO2008/024746
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(504344509)アレイ バイオファーマ、インコーポレイテッド (87)
【Fターム(参考)】